Parte del contenido de esta aplicación no está disponible en este momento.
Si esta situación persiste, contáctenos aComentarios y contacto
1. (WO2019064718) ADHESION SYSTEM FOR ADHERING RESIN FILM TO FIXED SHAPE PANEL
Document

明 細 書

発明の名称 定形パネルへの樹脂フィルム貼付けシステム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009   0010   0011   0012  

課題を解決するための手段

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020  

発明の効果

0021   0022  

図面の簡単な説明

0023  

発明を実施するための形態

0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051  

符号の説明

0052  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 定形パネルへの樹脂フィルム貼付けシステム

技術分野

[0001]
 本発明は、所定形状の定形パネルに樹脂フィルムを貼り付けるための樹脂フィルム貼付けシステムに関する。特に本発明は、長尺帯状のキャリアフィルムと、該キャリアフィルムに粘着剤層を介して積層された所定幅方向寸法の樹脂フィルムとからなる樹脂フィルム積層体を使用し、キャリアフィルム上において粘着剤層とともに所定長さ方向寸法に切り出された、樹脂フィルムを含む粘着剤層付樹脂フィルムシートを、キャリアフィルムから剥がして所定形状の定形パネルに貼り付けるための樹脂フィルム貼付けシステムに関する。

背景技術

[0002]
 長尺帯状のキャリアフィルムと、該キャリアフィルムに粘着剤層を介して積層された所定幅方向寸法の偏光フィルムとからなる偏光フィルム積層体を使用し、キャリアフィルム上において偏光フィルムを粘着剤層とともに所定長さ方向寸法に切り出して、粘着剤層付偏光フィルムシートを形成し、貼付けステーションにおいて、該粘着剤層付偏光フィルムシートをキャリアフィルムから剥がして該貼付けステーションに送られてきた液晶表示パネルのような光学表示パネルに貼り付けるように構成された偏光フィルム貼付けシステムは、ロール・ツー・パネル(RTP)システムとして知られている。例えば、特許第5140788号公報(特許文献1)には、液晶表示パネルに偏光フィルムを貼り付けるためのRTPシステムが開示されている。
[0003]
 この特許文献1に開示されたシステムでは、液晶表示パネルは、第1液晶パネル搬送手段によって貼付け手段に搬送され、第2液晶パネル搬送手段によって貼付け手段から送り出される。貼付け手段は、上側貼付ローラと下側駆動ローラとを備える。第1液晶パネル搬送手段は、貼付け手段の上側貼付ローラと下側駆動ローラの間に液晶表示パネルを送り込むように作動する。第2液晶パネル搬送手段は、偏光フィルムのシート片が貼り合わされた液晶表示パネルを貼付け手段から受け取って下流側に搬送する。
[0004]
 特許文献1には、液晶パネル搬送手段として、具体的には搬送ローラからなる構成が図示されているが、吸着プレート等を有する構成についての言及もある。
[0005]
 特許第5911035号公報(特許文献2)は、スマートフォン又は小型タブレットのような比較的小さいサイズの光学表示パネルに光学フィルムを貼り合わせる方法を開示する。特許文献2に記載された方法によれば、複数の光学表示セルを、基材上に縦横に並べて配置してセル集合体マザーボードとし、このセル集合体マザーボード上の光学表示セルに光学フィルムシートが貼り合わせた後、光学フィルムシートが個々の光学セルに対応する大きさに切断される。この光学フィルムシートは、偏光子の層を有する光学フィルムに粘着材層を介してキャリアフィルムが貼り合わされた連続ウェブ形状の光学フィルム積層体をロール状に巻いた光学フィルム積層体ロールの形態で供給される。光学フィルム積層体上で、長さ方向に所定間隔で、光学フィルムと粘着剤層に幅方向に切込みを入れて、長さ方向に隣接する2つの切込みの間に上述の光学フィルムシートが形成される。貼合せ位置において、該光学フィルムシートが粘着剤層とともにキャリアフィルムから剥がされて、セル集合体マザーボード上の光学表示セルに貼り合わされる。
[0006]
 特許文献2には、上述の貼合せ工程を連続的に行うRTPシステムが、図11に開示されている。特許文献2の図11に開示された光学フィルムシート貼合せ装置では、セル集合体マザーボードは、貼合せ用吸引保持盤の上面に載置され、真空吸引力により保持された状態で貼合せ位置を通して送られる。貼合せ位置には、貼合せロールが上下動可能に配置され、セル集合体マザーボードが貼合位置に到達したとき、該貼合せロールが下降して、キャリアフィルムから剥がされた光学フィルムシートをマザーボード上の表示セルに押し付けて貼り合わせを行う。特許文献2には、マザーボード搬送台により送られてきたセル集合体マザーボードを、マザーボード位置調節盤により真空吸引して持ち上げ、位置調節を行った後に、貼合せ用吸引保持盤上に転載する、真空吸引力を利用した転載機構も開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特許第5140788号公報
特許文献2 : 特許第5911035号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 従来のRTPシステムは、特許文献1に記載されているように、典型的には両面にガラス基板を有する液晶表示パネルのような、比較的剛性の高いパネルへのフィルムの貼付けに適用されるものである。しかし、RTPシステムの技術を適用でき、その適用により生産能率の向上といったRTPシステムの利点を生かすことができるフィルム貼付けの分野が、他にも存在する。例えば、所定形状及び所定寸法に切り出された1/4位相差フィルムからなる定形パネルに偏光フィルムのような樹脂フィルムを貼り付ける用途が存在する。この場合において、1/4位相差フィルムは、1/2位相差フィルムとの積層体として、偏光フィルムに貼り合わされることもある。また、偏光フィルムに輝度向上フィルムを貼り合わせたフィルム積層体も普遍的に使用されており、このようなフィルム積層体の製造において、偏光フィルム及び輝度向上フィルムの一方を、所定形状及び所定寸法に形成された定形パネルとし、この定形パネルに、偏光フィルム及び輝度向上フィルムの他方をRTPシステムにより貼り合わせることができれば、生産性の向上の観点から有利であると考えられる。
[0009]
 さらに、近年目覚ましく普及が進んでいる有機EL表示装置の製造においては、有機EL(Organic LED、通称「OLED」)表示パネルは、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)層と有機材料の発光層が形成され、該発光層の上に樹脂フィルム状の上面保護フィルムが貼り合わされる。次いで、ガラス基板が剥離され、その剥離の結果として露出されたTFT層に樹脂フィルム状の下面保護フィルムが貼り合わされる。この事例においても、TFT層と発光層と上面保護フィルムとからなる積層体に、樹脂フィルムである下面保護フィルムを貼り合わせる工程にRTPシステムを適用することは、生産性の向上の観点から有利である。
[0010]
 しかし、上述したいずれの事例においても、樹脂フィルムが貼り合わされるパネルは可撓性であり、特許文献1に記載された搬送ローラを用いる構造では、位置ずれ等の問題を生じることなく、可撓性のパネルを貼合せローラ間に通して貼合せを行うことはできない。特許文献2には、セル集合体マザーボードを、貼合せ用吸引保持盤上に載置して、吸引力により該セル集合体マザーボードを保持しながら貼合せステーションに通す構成が示されている。この特許文献2に示す構成を採用すれば、可撓性のパネルに対する樹脂フィルムの貼り合わせを行うことが可能であると考えられる。
[0011]
 しかしながら、特許文献2に開示されたRTPシステムは、セル集合体マザーボードを載置した貼合せ用吸引保持盤を、貼合せステーションより上流側に配置された第1表面検査ステーションから、該貼合せステーションに通して送り、貼合せが済んだセル集合体マザーボードを載置した貼合せ用吸引保持盤を、さらに、貼合せステーションより下流側に配置された第2表面検査ステーションに送るように構成されている。このため、貼合せ用吸引保持盤は、長い搬送経路に沿って移動しなければならず、その長い搬送経路の全体にわたって貼合せ用吸引保持盤に吸引力を作用させるための複雑で高価な吸引機構を設けることが必要になる。また、特許文献2に記載されたRTPシステムでは、貼合せ用吸引保持盤が移動させられる搬送経路の距離が長いため、貼合せが済んだセル集合体マザーボードを後流側に配置した別の搬送盤に転載して空になった貼合せ用吸引保持盤を同じ経路で上流側に戻すことができず、別に空の吸引保持盤用の戻り経路を設けることが必要になり、貼合せ装置のための広い設置スペースが必要になる。
[0012]
 本発明は、従来技術の上記した課題に着目して得られたもので、可撓性パネルのような変形し易い定形パネルへの樹脂フィルム貼付けにも容易に適用できる吸着保持部材を備え、しかも、吸引力供給機構を小型で構造簡単にすることができる、定形パネルへの樹脂フィルムの貼付けシステムを主目的とする。

課題を解決するための手段

[0013]
 上記目的を達成するための本発明による樹脂フィルムの貼付けシステムは、長尺帯状のキャリアフィルムと、該キャリアフィルムに粘着剤層を介して積層された所定幅方向寸法の樹脂フィルムとからなる樹脂フィルム積層体を使用し、該キャリアフィルム上において粘着剤層とともに所定長さ方向寸法に切り出された、樹脂フィルムを含む粘着剤層付樹脂フィルムシートを、貼付けステーションにおいて、キャリアフィルムから剥がして所定形状の定形パネルに貼り付けるためのものである。
[0014]
 本発明の一形態においては、貼付けシステムは、貼付けステーションに設けられ、該貼付けステーションに送られてくる樹脂フィルム積層体から粘着剤層付樹脂フィルムシートを剥がすための剥離部材と、粘着剤層付樹脂フィルムシートが剥がされたキャリアフィルムを巻き取るためのキャリアフィルム巻き取り部材と、該貼付けステーションを通して定形パネルを送るための定形パネル送り装置と、キャリアフィルムから剥がされた粘着剤層付樹脂フィルムシートを、貼付けステーションに送られてきた定形パネルに貼り付けるための、該貼付けステーションに設けられた貼付けローラ機構と、を備える。
[0015]
 本発明のこの形態においては、定形パネル送り装置は、定形パネルを吸着保持するための吸着保持部材と、貼付けステーションを通り、往路側始端と折り返し端との間の往路と、該折り返し端から該貼付けステーションを通り少なくとも該始端に至る復路とを有する往復経路に沿って往復移動するように、該吸着保持部材を駆動するための吸着保持部材駆動機構と、該吸着保持部材駆動機構により駆動されている該吸着保持部材に吸引力を作用させる吸引機構と、を備える。さらに、定形パネルの送り方向にみて貼付けローラ機構に対し一方の側に定形パネル搭載位置が設けられ、該定形パネル搭載位置に、定形パネルを吸着保持部材に搭載する定形パネル搭載機構が配置される。
[0016]
 定形パネル搭載機構は、往復経路の往路側始端に近接して配置され、定形パネルの上面に係合して該定形パネルを吸着保持する吸着板を有し、該吸着板により定形パネルを上方から吸着保持して定形パネル搭載位置に移送し吸着保持部材に転載するように構成される。貼付けローラ機構は、樹脂フィルムシート未接着の前記定形パネルを吸着保持した前記吸着保持部材が前記貼付けステーションを通るとき、キャリアフィルムから剥がされた該粘着剤層付樹脂フィルムシートを吸着保持部材上の定形パネルに押し付けて該定形パネルに貼り付けるように構成される。
[0017]
 本発明の好ましい態様においては、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルを取り出すための樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置が設けられる。さらに好ましい態様においては、該樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置は、貼付けローラ機構に対し、定形パネル搭載位置とは反対側において、折り返し端に近接して配置される。
[0018]
 本発明の別の態様においては、貼付けステーションにおける吸着保持部材の往路側移動方向にみて、該貼付けステーションに直列に定形パネル搬送ラインが配置され、定形パネル搭載位置は、貼付けローラ機構に対し、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルの取出しが行われる樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置とは反対側に配置され、該定形パネル搭載機構は、定形パネル搬送ラインに送られてきた定形パネルを上方から吸着保持して貼付けステーション内の定形パネル搭載位置に移送し吸着保持部材に転載するように構成される。
[0019]
 好ましくは、樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置に隣接して樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインが備えられ、該樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置には、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルを、樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置から樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに転載するためのパネル転載機構が設けられる。この場合において、該パネル転載機構は、樹脂フィルムシート付定形パネルの上面に係合して該樹脂フィルムシート付定形パネルを吸着保持する第2の吸着板を有し、該第2の吸着板により樹脂フィルムシート付定形パネルを上方から吸着保持して樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置から持ち上げ、樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに移送し、該樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに転載するように構成されることが好ましい。
[0020]
 さらに、本発明の好ましい態様においては、吸着保持部材及び定形パネル搭載機構の吸着板の一方又は両方が、定形パネルの全面を覆うことができる大きさにされる。本発明の好ましい別の態様においては、吸着保持部材及び定形パネル搭載機構の吸着板の一方又は両方が、厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有する多孔板であり、該貫通孔は、孔径が3mm以下であり、孔間隔が30mm以下にされる。或いは、吸着保持部材及び定形パネル搭載機構の吸着板の一方又は両方を、多孔質セラミックからなるものとすることができる。

発明の効果

[0021]
 本発明の上述した構成によれば、樹脂フィルム貼付けシステムに備えられる定形パネル送り装置は、定形パネルを吸着保持するための吸着保持部材を有し、この吸着保持部材により定形パネルを吸着保持した状態で、定形パネル送り装置が貼合せステーションを通して該定形パネルを送るので、該定形パネルが可撓性を有するものであっても、定形パネルへの樹脂フィルムの貼合せ時、及び定形パネルの搬送中に、該定形パネルの位置に変位を生じ、位置精度の高い貼り合わせができなくなる、といった不具合を回避することができる。また、定形パネル送り装置は、貼付けステーションを通り、往路側始端と折り返し端との間の往路と、該折り返し端から該貼付けステーションを通り少なくとも該始端に至る復路とを有する往復経路に沿って往復移動するように、該吸着保持部材を駆動するための吸着保持部材駆動機構を備える。そして、吸引機構が、該吸着保持部材駆動機構により駆動されている該吸着保持部材に吸引力を作用させる。したがって、吸着保持部材を有する定形パネル送り装置を、貼合せステーションに通して送る経路の長さを短くでき、かつ、該吸着保持部材に吸着のための吸引力を作用させる吸引機構の構成を簡単にすることができる。
[0022]
 本発明による樹脂フィルム貼付けシステムは、定形パネル搬送ラインと、貼合せステーションと、樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインとが直線状に並んで配置された設備配列に適用した場合、全体的な専有面積を増大させることなく、可撓性の定形パネルへの樹脂フィルムの貼合せを可能にすることができる。この配列では、定形パネル搭載機構は、貼合せステーションにおける吸着保持部材の移動方向に対し直線状に整列した方向に定形パネルを移送し、吸着保持部材に転載する構成となるが、利用できるスペースの状況次第では、搭載のための定形パネルの移送方向は、貼合せステーションにおける吸着保持部材の移動方向に対し、斜め方向又は横方向とすることもできる。

図面の簡単な説明

[0023]
[図1] 本発明の一実施形態による樹脂フィルム貼付けシステムの全体を概略的に示す側面図である。
[図2] 図1に示す樹脂フィルム貼付けシステムの出願用部材を概略的に示す斜視図である。
[図3] 図1に示す樹脂フィルム貼付けシステムに使用される樹脂フィルム積層体の一例を概略的に示す断面図である。
[図4] 定形パネル送り機構40の詳細を示す側面図である。
[図5] 図4の矢印V‐V方向に見た端面図である。
[図6] 吸着保持部材の一実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図をそれぞれ示す。
[図7] 定形パネル搭載機構の一実施形態を示す側面図である。
[図8] 図7の矢印VIII‐VIII向に見た端面図である。
[図9] 粘着剤層付フィルムシート11dを定形パネル31に貼り付ける手順を段階的に示す概略図であって、(a)(b)(c)(d)(e)は、貼付け手順の各段階を示す。

発明を実施するための形態

[0024]
 以下、本発明の実施形態を、図を参照して説明する。図1は、定形パネルに樹脂フィルムを貼り付けるための、本発明の一実施形態による樹脂フィルム貼付けシステムの全体を概略的に示す側面図である。本実施形態は、樹脂フィルムとして光学フィルムを使用する場合の具体例であるが、本発明における樹脂フィルムは、光学特性を備えた光学フィルムに限定されるものではなく、他の樹脂材料により形成されるフィルムも含むことができる。
[0025]
 図1に示す樹脂フィルム貼付けシステム1は、長尺帯状の樹脂フィルム積層体11のロール10を使用する。本実施形態においては、樹脂フィルム積層体11は、図2に示すように、長尺帯状のキャリアフィルム11aと、該キャリアフィルム11aに粘着剤層11bを介して積層された光学フィルム11cとからなる。キャリアフィルム11aは、例えばPETのような樹脂材料により形成することができる。樹脂フィルム積層体11の幅方向寸法は、本実施形態の樹脂フィルム貼付けシステムによって後述するように光学フィルム11cのシートが貼付けられる定形パネルの幅方向寸法又は長さ方向寸法に対応する所定の寸法である。
[0026]
 光学フィルム11cとしては、典型的には偏光フィルムを挙げることができるが、例えば1/4波長又は1/2波長位相差フィルム或いは輝度向上フィルムのような他の光学特性を備えた樹脂フィルムとすることもできる。光学フィルム11cとして偏光フィルムを使用する場合には、該偏光フィルムの吸収軸が樹脂フィルム積層体11の長さ方向に配向するようにすることが好ましい。粘着剤層11bは、キャリアフィルム11aに対する接着力が光学フィルムに対する接着力よりも小さくなるように、接着力が調整される。上述したように、本発明における樹脂フィルムは、光学フィルム以外の樹脂材料製フィルムを含むものであるが、そのような光学フィルム以外の樹脂フィルムの例としては、偏光フィルムその他のフィルムに貼り合わされる保護フィルム、有機EL表示パネルのTFT層に貼り合わされる、通常は下面保護フィルムと呼ばれる保護フィルムなどを挙げることができる。
[0027]
 樹脂フィルム貼付けシステム1は、ロール支持部20と貼付けステーション30とを備える。樹脂フィルム積層体11のロール10は、ロール支持部20に設けられた支持軸21に回転自在に支持される。貼付けステーション30には、長辺寸法と短辺寸法を有する長方形形状の定形パネル31を貼付け部32に送るための定形パネル送り機構40が設けられる。貼付けステーション30には、貼付け部32に、貼付けローラ33を有する貼付けローラ機構34が設けられ、該貼付けローラ機構34に近接した位置に、楔形の剥離部材35が配置される。
[0028]
 支持軸21に回転自在に支持されたロール10から繰り出された樹脂フィルム積層体11は、切込み形成部22を通り、ダンサーローラ機構23を経て案内ロール24、25により剥離部材35が配置された位置に導かれる。
[0029]
 切込み形成部22は、切込み刃22aと、ロール10から繰り出された樹脂フィルム積層体11を挟んで該切込み刃22aに対向するように配置された受台22bを備える。該切込み形成部22は、樹脂フィルム積層体11に対し、その幅方向に、光学フィルム11cの側から粘着剤層11bとキャリアフィルム11aとの界面まで達する深さの切込み11eを形成するように構成されている。この切込み11eの形成は、該切込み形成部22における樹脂フィルム積層体11の送りを停止して行われる。すなわち、樹脂フィルム積層体11の送りは該切込み形成部22において間歇的に停止され、その停止状態で切込みが行われ、その結果、樹脂フィルム積層体11には複数の切込み11eが該積層体11の長さ方向に所定間隔で形成される。樹脂フィルム積層体11に形成される幅方向の切込み11eの該所定間隔は、樹脂フィルム積層体11が定形パネル31の短辺寸法に対応する所定幅である場合には、該定形パネル31の長辺寸法に対応するものとする。この切込み11eの結果、樹脂フィルム積層体11には、図2に示すように、長さ方向に隣接する2つの切込み11eの間に、光学フィルム11cと粘着剤層11bとを含む長方形形状の粘着剤層付シート11dが形成される。
[0030]
 図1及び図2に示すように、剥離部材35の位置に導かれた樹脂フィルム積層体11は、該剥離部材35の先端縁において鋭角に折り返される。このとき、樹脂フィルム積層体11上に形成された、光学フィルム11cと粘着剤層11bとを含む長方形形状の粘着剤層付フィルムシート11dが、キャリアフィルム11aから剥がされて、貼付けローラ33の下側に導かれる。粘着剤層付フィルムシート11dが剥がされたキャリアフィルム11aは、案内ロール26により案内されて、巻取り駆動軸27により巻き取られる。巻取り駆動軸27は所定の速度で駆動され、樹脂フィルム積層体11の送りは、この巻取り速度により定まる。一方、切込み形成部22では、樹脂フィルム積層体11は間欠的に停止されるため、送り速度差を生じることになる。ダンサーローラ機構23は、この送り速度差を補償するために設けられる。
[0031]
 図1及び図2に示すように、定形パネル送り機構40は、吸着保持部材41を備え、定形パネル31は、該吸着保持部材41の上面に吸着保持された状態で図1に矢印Aにより示す方向に、貼付け部32を通して送られる。該吸着保持部材41による定形パネル31の送りは、樹脂フィルム積層体11の送りと同期され、剥離部材35により剥がされた粘着剤層付樹脂フィルムシート11dの先端が貼付け部32に送られた定形パネル31の先端に対し位置整合されるように制御される。貼付け部32においては、貼付けローラ機構34が作動し、貼付けローラ33により粘着剤層付樹脂フィルムシート11dを吸着保持部材41上の定形パネル31に押し付けて貼付けを行う。
[0032]
 吸着保持部材41の送り移動方向に見て上流側に定形パネル搬送ライン50が配置され、定形パネル31は、この搬送ライン50により定形パネル搭載位置42に近接する位置に送られる。定形パネル搭載位置42の上方には、定形パネル搬送ライン50により定形パネル搭載位置42に近接する位置に送られてきた定形パネル31を、定形パネル搭載位置42に位置する吸着保持部材41上に転載するための定形パネル搭載機構60が設けられる。また、貼付けステーション30には、樹脂フィルムシート11dの貼付けが終わった樹脂フィルムシート付定形パネル31aを取り出すための樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置43が設けられ、該取出し位置43の下流側に隣接して、樹脂フィルムシート付定形パネル送出しライン51が配置される。この送出しライン51の上方には、樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置43から樹脂フィルムシート付定形パネル送出しライン51に樹脂フィルムシート付定形パネル31aを転載するためのパネル転載機構70が配置される。
[0033]
 図4及び図5に、定形パネル送り機構40の詳細を示す。図4は、定形パネル送り機構40の側面図、図5は、図4の矢印V‐V方向に見た端面図である。図に示すように、定形パネル送り機構40は、基台44上に、図1に矢印Aにより示す方向に平行に配置された2本の案内レール45を有する。吸着保持部材41は、長方形平板の形態であり、垂直下方に延びる4本の支持脚46を備える。支持脚46の下端は、下部支持板47に結合されている。下部支持板47の下面には、基台44上の案内レール45に係合して該案内レール45に沿って摺動的に移動する、摺動部材48が固定されている。該摺動部材48は、一対の案内レール45の各々につき2個ずつ、合計4個設けられる。
[0034]
 定形パネル送り機構40は、吸着保持部材駆動機構80を含む。該吸着保持部材駆動機構80は、一対の案内レール45の間に配置され、該案内レール45に平行に延びる駆動ネジ81を備える。該駆動ネジ81は、その長手方向軸線周りに回転自在に、基台44上に支持される。下部支持板47には、該駆動ネジ81にねじ係合するナット部材82が固定されている。ナット部材82と駆動ネジ81とは、該ナット部材82内に配置される多数のボールを介して互いに低摩擦係合するボール・ネジ機構を形成する。駆動ネジ81の端部は、減速機83を介してサーボモータ84に結合され、該サーボモータ84により、可逆的に回転駆動される。この可逆的な回転駆動の結果、吸着保持部材41は、矢印Aで示す送り方向と、その逆の戻り方向に駆動されることになる。すなわち、吸着保持部材駆動機構80の駆動ネジ81が正転方向及び逆転方向に可逆的に回転駆動される結果、吸着保持部材41は、往路側始端である定形パネル搭載位置42から貼付けステーション30を通り樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置43に至る往路を図1の矢印A方向に移動させられる。そして、吸着保持部材41は、樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置43を折り返し端として、矢印Aとは反対方向である戻り方向に復路に沿って移動させられる。復路は往路と同じ経路であり、吸着保持部材41は、貼付けステーション30を通り往路側始端である定形パネル搭載位置42に戻される。
[0035]
 吸着保持部材41は、定形パネル搭載機構60により該吸着保持部材41上に転載された定形パネル31を、吸引力により吸着して、位置ずれしないように保持する吸着板の形態である。吸着板から構成される吸着保持部材41は、吸着保持される定形パネル31の全面を覆うことができる大きさにすることが好ましい。図6(a)(b)に、吸着保持部材41の一実施形態を示す。吸着保持部材41は、図6(a)に示すように、長方形形状の吸着板41aを複数個、長方形枠部材41c内に並べて配置し、隣接する2つの吸着板41aの間に仕切り部材41bを設けた構成である。枠部材41cは、底板41dと一体に形成され、該底板41dには、複数個の吸着板片41aの各々に対応する位置に、吸引ポート41eが形成されている。各吸引ポート41eは、バルブ41fを有する枝管41gを介して集合管41hに接続され、該集合管41hが真空ポンプのような吸引源Pに接続される。
[0036]
 仕切り部材41b及びバルブ41fを有する枝管41gを設けることにより、バルブ41fの開閉を適宜制御して吸引力が作用する吸着板41aを選択するだけで、枠部材41cの寸法に対応する大きな定形パネル31だけでなく、中程度の寸法及び小さい寸法の定形パネル31に対しても、確実な吸着保持を可能にすることができる。しかしながら、吸着板41aは、枠部材41cの大きさに対応する大きさの一枚構成とすることもできる。吸着板41aは、多孔質材料により形成することができる。多孔質材料の例としては、多孔質セラミックス又は高分子量樹脂の多孔質フィルムを挙げることができる。本実施形態において使用できる多孔質セラミックスの例としては、日本タングステン株式会社製の微小径多孔質セラミックスNPP-3Dがある。また、多孔質樹脂フィルムとしては、日東電工株式会社製の高分子量ポリエチレン多孔質フィルム「サンマップLC-T」がある。その他に、本実施形態においては、微細な貫通孔を全面に形成した多孔板を使用することもできる。多孔板を使用する場合には、貫通孔の径は、3mm以下とすることが好ましく、孔の間隔は30mm以下とすることが好ましい。孔径が3mmより大きいと、吸着保持部材41により保持される定形パネル31に孔の痕跡が残る可能性がある。また、孔の間隔が大きすぎると、十分な吸引力が得られず保持が不確実になる恐れがある。
[0037]
 図4を参照すると、吸着保持部材41の下方に枝管41g及び集合管41hが示されている。定形パネル送り機構40は、集合管41hに吸引負圧を作用させるためのホース内蔵型可撓性ベルト49を更に備える。ホース内蔵型可撓性ベルト49は、ゴム等の可撓性材料からなるベルト基材49aに中空ホース49bが埋め込まれた構造であり、ベルト基材49aは、一端が基台44に、他端が吸着保持部材41を支持する下部支持板47に、それぞれ固定されている。枝管41g及び吸引ポート41eを介して吸着板41aに連通する集合管41hは、ホース内蔵型可撓性ベルト49の下部支持版47に固定された方の端部、すなわち可動側端部において、ホース内蔵型可撓性ベルト49に埋め込まれた中空ホース49bの端部に接続されている。一方、ホース内蔵型可撓性ベルト49の基台44に固定された方の端部、すなわち固定側端部は、接続ホース41jにより吸引源Pに接続されている。図4に示す定形パネル搭載位置42では、ホース内蔵型可撓性ベルト49のベルト基材49aは、その長さ方向のほぼ中央位置で折り返された状態にある。
[0038]
 ホース内蔵型可撓性ベルト49を用いるこの構成により、吸着保持部材41を支持する下部支持板47が図4に実線で示す定形パネル搭載位置42から矢印A方向に移動するとき、ホース内蔵型可撓性ベルト49のベルト基材49aは、その折返し位置が徐々に移動し、吸着保持部材41を支持する下部支持板47は、無理なく下部支持板47の移動に追従する。そして、吸着保持部材41の上面に定形パネル31が載置されている往路移動の間の全域にわたり、吸着保持部材41の吸着板41aの下面に吸引負圧が供給される。
[0039]
 次に、図7、図8を参照して定形パネル搭載機構60について説明する。本実施形態における定形パネル搭載機構60は、水平移動機構60aと垂直移動機構60bとを有する。
[0040]
 水平移動機構60aは、支柱61により支持された水平フレーム62を備える。水平フレーム62は、図4の矢印A方向に延びるように配置され、上部壁62aと下部壁62bを有する。上部壁62aと下部壁62bの間には、水平フレーム62に対し長さ方向に延びる駆動ネジ63が配置され、該駆動ネジ63は、長さ方向の両端が、一対の軸受62d、62eにより、その軸線周りに回転自在に水平フレーム62に支持されている。駆動ネジ63の一端は、軸受62eから僅かに延び出し、減速機62fを介してサーボモータ62gに結合されている。サーボモータ62gは、電源Eに接続される。上部壁62aの上面には、図8に示すように、一対の案内レール62cが固定的に配置されており、該一対の案内レール62cの間の部分において、上部壁62aには、長さ方向に延びるスロット62hが形成されている。
[0041]
 垂直移動機構60bのための支持板64が設けられ、該支持板64の下面には、水平フレーム62の上部壁62aに設けられた案内レール62cに摺動係合する摺動部材64aが固定されている。また、支持板64の下面には、水平フレーム62のスロット62hを通って駆動ネジ63に係合するナット部材64bが固定されている。ナット部材82及び駆動ネジ81の場合と同様に、駆動ネジ63とナット部材64bとは、ボール・ネジ機構を形成する。この構成により、支持板64は、サーボモータ62gの回転に伴い、水平フレーム62の上部壁62a上を、該水平フレーム62の長さ方向に移動する。サーボモータ62gは、正逆回転可能であり、正転方向の回転により支持板64を図7において例えば右方向に駆動し、逆転方向の回転により支持板64を例えば図7において左方向に駆動する。水平フレーム62の上部壁62aに形成されるスロット62hの長さは、定形パネル31の転載のために該定形パネル31を定形パネル搬送ライン50から定形パネル搭載位置42にある吸着保持部材41まで送るのに必要な距離に対応するように定められる。
[0042]
 水平移動機構60aには電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65が設けられる。電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65は、ホース内蔵型可撓性ベルト49と同様に、ゴム等の可撓性材料からなるベルト基材65aに、電線及び中空ホースが埋め込まれた構造であり、ベルト基材65aは、固定端を構成する一端が水平フレーム62の下部壁62bに、可動端を構成する他端が垂直移動機構60bの支持板64に、それぞれ取り付けられている。電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65の固定端において、電線は電源Eに、ホースは吸引源Pに、それぞれ接続されている。したがって、サーボモータ62gの作動に伴い水平フレーム62の長さ方向に移動する垂直移動機構60bの支持板64の位置には、電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65により、電力及び吸引負圧が供給される。
[0043]
 垂直移動機構60bは、支持板64に固定された可動フレーム66を備える。可動フレーム66内には垂直駆動ネジ66aが垂直方向に延びるように配置され、上端及び下端において軸受により回転可能に支持されている。駆動ネジ66aの上端はサーボモータ66bに結合されており、該サーボモータ66aにより、可逆的に駆動される。可動フレーム66の図8における左側壁には、水平移動機構60aの場合と同様に、一対の案内レール66c及びスロット66dが設けられる。駆動ネジ66aには、ナット部材66eが係合しており、このナット部材66eは、可動フレーム66の側壁に形成したスロット66dから図8において左方向に突出する。駆動ネジ66aとナット部材66eとは、ボール・ネジ機構を形成する。
[0044]
 ナット部材66eには、吸着保持部材支持用の上下可動部材67が結合され、該上下可動部材67の下端に吸着保持部材68が取り付けられている。吸着保持部材68の構成は、図6に示す吸着保持部材41と同様であり、吸着保持部材68の場合には、吸着面が下向きになるように配置される。電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65に内蔵された電線は、該電線・ホース内蔵型可撓性ベルト65の固定側端部において、接続用電線66fによりサーボモータ66bに接続され、ホースは、接続用ホース66gにより上下可動部材67を通って吸着保持部材68に接続される。
[0045]
 定形パネル搭載機構60の作動においては、定形パネル31が定形パネル搬送ライン50により定形パネル搭載位置42に隣接する位置に搬送されてきたとき、定形パネル搭載機構60の垂直移動機構60bに設けられたサーボモータ66bが作動して、駆動ネジ66aを正転方向に回転駆動する。これにより、上下可動部材67及び吸着保持部材68が下方に移動して、定形パネル搬送ライン50上の定形パネル31に接触し、該吸着保持部材68に供給される吸引負圧により、該定形パネル31を吸引保持する。その状態でサーボモータ66bが逆転方向に回転させられ、吸着保持部材68は、上昇させられる。この吸着保持部材68の上昇過程中に、或いは、上昇が終わった時点で、水平移動機構60aのサーボモータ62gが正転方向に回転し、駆動ネジ63を正転駆動して、垂直移動機構60bの吸着保持部材68を定形パネル搬送ライン50から定形パネル搭載位置42の上方位置に移動させる。吸着保持部材68の定形パネル搭載位置42の上方位置への移動中、あるいは、定形パネル搭載位置42の上方位置に達した時点で、垂直移動機構60bのサーボモータ66bが正転方向に作動して定形パネル31を吸着保持した吸着保持部材68の降下を開始させる。吸着保持部材68が定形パネル搭載位置42の上方位置に達した時点で水平移動機構60aのサーボモータ同が停止され、吸着保持部材68は、保持した定形パネル31が定形パネル搭載位置42にある吸着保持部材41に接するように下降させられる。
[0046]
 吸着保持部材68上に保持された定形パネル31が定形パネル搭載位置42にある吸着保持部材41に接する状態となったとき、吸着保持部材68への吸引負圧の供給が断たれ、同時に、吸着保持部材41への吸引負圧の供給が開始される。これによって定形パネル31は、定形パネル送り機構40の吸着保持部材41により吸着保持された状態となり、定形パネル31の転載が完了する。次に、垂直移動機構60bのサーボモータ66bが逆転方向に作動して定形パネル31を放した吸着保持部材68を上昇させるとともに、水平移動機構60aの作動により吸着保持部材68を定形パネル搬送ライン50の端部の上方位置に戻す。
[0047]
 樹脂フィルムシート付定形パネル31aを樹脂フィルムシート付定形パネル送出しライン51に転載するためのパネル転載機構70は、定形パネル搭載機構60と同様な構成であるので、詳細な説明は省略する。
[0048]
 次に、図9を参照して、粘着剤層付フィルムシート11dを定形パネル31に貼り付ける手順について説明する。図9(a)に、定形パネル搭載位置42において転載された定形パネル31を上面に吸着保持した吸着保持部材41が、貼付けステーション30の貼付け部材32に向かって矢印方向に移動している状態を示す。樹脂フィルム積層体11は、キャリアフィルム11a上において光学フィルム11cと粘着剤層11bとが所定の長さ方向間隔で幅方向に切込み11eを入れることによって形成された粘着剤層付フィルムシート11dを有する。この樹脂フィルム積層体11は、剥離部材35の先端縁の周りにおいて鋭角に折り返され、先頭に位置する粘着剤層付フィルムシート11dの先端がキャリアフィルム11aから剥がされ、剥離部材35の先端縁より前方に突出する。樹脂フィルム積層体11の送りは、キャリアフィルム11aから剥離された粘着剤層付フィルムシート11dの先端が、貼付け部32に送られてきた吸着保持部材41上の定形パネル31の送り方向先端に対して位置整合するように、吸着保持部材41の送りに同期される。
[0049]
 図9(b)(c)(d)に、貼付け部32における貼付け動作を示す。貼付けローラ33が矢印で示すように下向きに移動して、定形パネル31の上面に、キャリアフィルム11aから剥がされた粘着剤層付フィルムシート11dを押し付ける。粘着剤層付フィルムシート11dは、その先端が定形パネル31の先端に位置整合し、その粘着剤層が定形パネル31に面する状態で、該定形パネル31に重ねられる。重ね合わされた粘着剤層付フィルムシート11dと定形パネル31は、吸着保持部材41と貼付けローラ33との間に挟まれて、粘着剤層付フィルムシート11dが粘着剤層11bにより定形パネル31に接着される。この貼付け動作は、図9(d)に示すように、吸着保持部材41が矢印方向に送られるにしたがって、定形パネル31の送り方向後端に向けて進行して貼付けが完了する。その後、光学フィルムの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネル31aは、図9(e)に示すように、その取出し位置43に向けて送られる。
[0050]
 以上、本発明の一実施形態を図に示す実施形態について説明したが、本発明は、図示し説明した実施形態の細部に限定されるものではない。図示に実施形態は、光学フィルムの貼り付けに関するものであるが、既に述べた通り、本発明は、光学フィルムの貼り付けに限定されるものではなく、他の樹脂フィルムの貼り付けにも適用できる。
[0051]
 また、定形パネルは、貼付けステーションの一方の側において吸着保持部材上に搭載され、樹脂フィルムの貼付けが終わった樹脂フィルムシート付定形パネルが、貼付けステーションの他方の側において取り出される構成について説明したが、樹脂フィルムの貼り付けが終わった定形パネルを、そのまま吸着保持部材上に保持した状態で、貼付けステーションを通って元の位置に戻し、該元の位置で取り出すようにしてもよい。或いは、定形パネルの搭載位置を貼付けステーションの出口側の位置に設定し、該搭載位置で搭載された定形パネルを保持する吸着保持部材を、貼付け動作を行わずに貼付けステーションに通し、次いで吸着保持部材の送りを逆転させて、貼付けステーションに通して貼り付けを行う構成にすることもできる。本発明において可能なこれらの構成は、接地個所において利用できるスペースに応じて適宜選択すればよい。

符号の説明

[0052]
1・・・樹脂フィルム貼付けシステム
10・・・樹脂フィルム積層体のロール
11・・・樹脂フィルム積層体
11a・・・キャリアフィルム
11b・・・粘着剤層
11c・・・光学フィルム
11d・・・粘着剤層付フィルムシート
11e・・・切込み
20・・・ロール支持部
21・・・支持軸
23・・・ダンサーローラ機構
30・・・貼付けステーション
31・・・定形パネル
31a・・・樹脂フィルムシート付定形パネル
32・・・貼付け部
33・・・貼付けローラ
34・・・貼付けローラ機構
35・・・剥離部材
40・・・定形パネル送り機構
41・・・吸着保持部材
41a・・・吸着板
41b・・・仕切り部材
41c・・・枠部材
41d・・・底板
41e・・・吸引ポート
41f・・・バルブ
41g・・・枝管
41h・・・集合管
42・・・定形パネル搭載位置
43・・・樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置
44・・・基台
45・・・案内レール
46・・・支持脚
47・・・下部支持板
48・・・摺動部材
49・・・ホース内蔵型可撓性ベルト
49a・・・ベルト基材
49b・・・中空ホース
50・・・定形パネル搬送ライン
51・・・樹脂フィルムシート付定形パネル送出しライン
60・・・定形パネル搭載機構
60a・・・水平移動機構
60b・・・垂直移動機構
62・・・水平フレーム
62a・・・上部壁
62b・・・下部壁62b
62f・・・減速機62f
62g・・・サーボモータ
63・・・駆動ネジ
64・・・支持板
64a・・・摺動部材
64b・・・ナット部材
65・・・電線・ホース内蔵型可撓性ベルト
66・・・可動フレーム
66a・・・垂直駆動ネジ
66b・・・サーボモータ
66c・・・案内レール
66d・・・スロット
66e・・・ナット部材
67・・・上下可動部材
68・・・吸着保持部材
70・・・パネル転載機構
80・・・吸着保持部材駆動機構
81・・・駆動ネジ
82・・・ナット部材
P・・・吸引源
E・・・電源

請求の範囲

[請求項1]
 長尺帯状のキャリアフィルムと、前記キャリアフィルムに粘着剤層を介して積層された所定幅方向寸法の樹脂フィルムとからなる樹脂フィルム積層体を使用し、前記キャリアフィルム上において前記粘着剤層とともに所定長さ方向寸法に切り出された前記樹脂フィルムを含む粘着剤層付樹脂フィルムシートを、貼付けステーションにおいて、前記キャリアフィルムから剥がして所定形状の定形パネルに貼り付けるための樹脂フィルム貼付けシステムであって、
 前記貼付けステーションに設けられ、該貼付けステーションに送られてくる前記樹脂フィルム積層体から粘着剤層付樹脂フィルムシートを剥がすための剥離部材と、
 前記粘着剤層付樹脂フィルムシートが剥がされたキャリアフィルムを巻き取るためのキャリアフィルム巻き取り部材と、
 前記貼付けステーションを通して定形パネルを送るための定形パネル送り装置と、
 前記キャリアフィルムから剥がされた前記粘着剤層付樹脂フィルムシートを、前記貼付けステーションに送られてきた前記定形パネルに貼り付けるための、前記貼付けステーションに設けられた貼付けローラ機構と、
を備え、
 前記定形パネル送り装置は、
 前記定形パネルを吸着保持するための吸着保持部材と、
 前記貼付けステーションを通り、往路側始端と折り返し端と間の往路と、該折り返し端から前記貼付けステーションを通り少なくとも前記始端に至る復路とを有する往復経路に沿って往復移動するように、前記吸着保持部材を駆動するための吸着保持部材駆動機構と、
 前記吸着保持部材駆動機構により駆動されている該吸着保持部材に吸引力を作用させる吸引機構と、
を備え、
 前記定形パネルの送り方向にみて前記貼付けローラ機構に対し一方の側に設けられた定形パネル搭載位置に、前記定形パネルを前記吸着保持部材に搭載する定形パネル搭載機構が配置され、
 前記定形パネル搭載機構は、前記往復経路の前記往路側始端に近接して配置され、前記定形パネルの上面に係合して該定形パネルを吸着保持する吸着板を有し、該吸着板により前記定形パネルを上方から吸着保持して前記定形パネル搭載位置に移送し前記吸着保持部材に転載するように構成されており、
 前記貼付けローラ機構は、樹脂フィルムシート未接着の前記定形パネルを吸着保持した前記吸着保持部材が前記貼付けステーションを通るとき、前記キャリアフィルムから剥がされた前記粘着剤層付樹脂フィルムシートを前記吸着保持部材上の前記定形パネルに押し付けて該定形パネルに貼り付けるように構成された
ことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項2]
 請求項1に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルを取り出すための樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置が設けられたことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項3]
 請求項1に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルの取出しのための樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置が設けられ、前記樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置は、前記貼付けローラ機構に対し、前記定形パネル搭載位置とは反対側において、前記折り返し端に近接して配置されたことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項4]
 請求項1に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、前記貼付けステーションにおける前記吸着保持部材の往路側移動方向にみて、前記貼付けステーションに直列に定形パネル搬送ラインが配置され、前記定形パネル搭載位置は、前記貼付けローラ機構に対し、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルの取出しが行われる樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置とは反対側に配置され、前記定形パネル搭載機構は、前記定形パネル搬送ラインに送られてきた定形パネルを上方から吸着保持して前記貼付けステーション内の前記定形パネル搭載位置に移送し前記吸着保持部材に転載するように構成されたことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項5]
 請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載した樹脂フィルム貼付システムであって、前記樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置に隣接して樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインが備えられ、前記樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置には、樹脂フィルムシートの定形パネルへの貼付けが完了した樹脂フィルムシート付定形パネルを、前記樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置から前記樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに転載するためのパネル転載機構が設けられたことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項6]
 請求項5に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、前記パネル転載機構は、前記樹脂フィルムシート付定形パネルの上面に係合して該樹脂フィルムシート付定形パネルを吸着保持する第2の吸着板を有し、該第2の吸着板により前記樹脂フィルムシート付定形パネルを上方から吸着保持して前記樹脂フィルムシート付定形パネル取出し位置から持ち上げ、前記樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに移送し前記樹脂フィルムシート付定形パネル送出しラインに転載するように構成された
ことを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項7]
 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、前記吸着保持部材が、前記定形パネルの全面を覆うことができる大きさであることを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項8]
 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、前記吸着保持部材及び前記定形パネル搭載機構の前記吸着板の一方又は両方が、厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有する多孔板であり、前記貫通孔は、孔径が3mm以下であり、孔間隔が30mm以下であることを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。
[請求項9]
 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載した樹脂フィルム貼付けシステムであって、前記吸着保持部材及び前記定形パネル搭載機構の前記吸着板の一方又は両方が、多孔質セラミックからなることを特徴とする樹脂フィルム貼付けシステム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]