Parte del contenido de esta aplicación no está disponible en este momento.
Si esta situación persiste, contáctenos aComentarios y contacto
1. (WO2019044503) WIRE ROPE, SHEAVE AND DRUM
Document

明 細 書

発明の名称 ワイヤロープ,シーブおよびドラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

図面の簡単な説明

0016  

発明を実施するための形態

0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039  

符号の説明

0040  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : ワイヤロープ,シーブおよびドラム

技術分野

[0001]
 この発明はワイヤロープ,シーブおよびドラムに関する。

背景技術

[0002]
 エレベータ,クレーン,ゴンドラ,ロープウェイ,リフト等に用いられるワイヤロープは,荷重がかけられた状態でシーブを通過し,ドラムに巻き取られる。シーブを通過するときやドラムに巻き取られるときに,ワイヤロープとシーブやドラムは強く接触する(擦れ合う)。またワイヤロープを構成する心ロープと側ストランド,側ストランド同士も強く接触する。ワイヤロープは強い接触を繰り返すことで次第に摩耗し,断線が生じやすくなる。断線が生じるとワイヤロープの強度は低下する。
[0003]
 ワイヤロープの強度や耐久性を補完するために,中心に配置された心ロープを熱可塑性樹脂によって被覆したもの,心ロープの周囲に撚り合わされる複数の側ストランド同士の間に熱可塑性樹脂のスペーサを挿入したものなどが開発されている(特許文献1)。心ロープと側ストランドの間や隣り合う側ストランドの間に熱可塑性樹脂が介在することによって,ワイヤロープの耐摩耗性が向上し,結果的に強度や耐久性が向上する。
[0004]
 しかしながら,熱可塑性樹脂は圧縮応力がやや小さく,圧縮方向に強い力が加えられることで変形を生じやすい。また,熱可塑性樹脂自体が摩耗してしまうと,心ロープと側ストランドとが接触するようになったり,側ストランド同士が接触するようになったりすることもある。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2008-248426号公報

発明の概要

[0006]
 この発明は,ワイヤロープの強度および耐久性のさらなる向上を図ることを目的とする。
[0007]
 この発明はまた,断線の生じにくいワイヤロープを提供することを目的とする。
[0008]
 この発明はさらに,寿命が向上したワイヤロープを提供することを目的とする。
[0009]
 第1の発明によるワイヤロープは,金属製の心ロープと,心ロープの外周面に被覆された被覆層と,上記被覆層が被覆された心ロープの外周面に巻き付けられた複数本の金属製の側ストランドとを備え,上記被覆層が母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂からつくられていることを特徴とする。
[0010]
 第2の発明によるワイヤロープは,心材と,心材の外周面に巻き付けられた複数本の金属製の側ストランドとを備え,上記心材が母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂からつくられていることを特徴とする。
[0011]
 好ましくは,上記第1,第2の発明によるワイヤロープを構成する隣り合う側ストランドの間にスペーサが配置されており,上記スペーサが上記複合樹脂からつくられている。
[0012]
 この発明によると,母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂が,接触によって摩耗を生じうるワイヤロープの部分(心ロープと側ストランドの間,隣り合う側ストランドの間,心材自体)に設けられる。複合樹脂は圧縮応力が比較的高く,圧縮方向に強い力を受けても変形しづらい。摩擦による摩耗も少なく,擦り減りにくい。長期間にわたって心ロープと側ストランドの接触,側ストランド同士の接触を防ぐことができ,ワイヤロープの強度や耐久性が向上する。疲労試験によれば,セルロースナノファイバが配合されていない母材樹脂のみを用いた場合に比べてロープ寿命を著しく向上させることができることが確認された。
[0013]
 好ましくは,上記複合樹脂におけるセルロースナノファイバの含有量が5wt%~50wt%である。
[0014]
 上記母材樹脂は,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリウレタン,ポリアミド,ポリフェニレンエーテル,ポリオキシメチレン,ポリエステル,ポリラクタム,フッ素およびエポキシの中から選択することができる。
[0015]
 この発明は,ワイヤロープがかけられる溝が外周部に形成され,上記溝の表面に,母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂が設けられている金属製のシーブ,およびワイヤロープが巻き回される胴部を備え,上記胴部の外周面に,母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂が設けられている金属製のドラムも提供する。

図面の簡単な説明

[0016]
[図1] ワイヤロープの横断面図である。
[図2] 他の実施例のワイヤロープの横断面図である。
[図3] さらに他の実施例のワイヤロープの横断面図である。
[図4] シーブの一部破断斜視図である。

発明を実施するための形態

[0017]
 図1は,この発明の一実施例によるワイヤロープ10の拡大横断面図である。ワイヤロープ10は,1本の心ロープ11と,心ロープ11の外周面を被覆する被覆層12と,被覆層12によって被覆された心ロープ11の周囲に撚り合わされた6本の側ストランド13から構成されている。
[0018]
 心ロープ11はIWRC(Independent Wire Rope Core)と呼ばれる鋼製のもので,1×7構造の1本の心メンバの周囲に,これと同じ構造の6本の側メンバを撚り合わせた7×7構造を持つ。側ストランド13も鋼製であり,1本の心素線と,その周囲に撚り合わされた6本の内層素線と,隣り合う内層素線の間の谷間に配置される6本のフィラー線と,さらにその周囲に撚り合わされた12本の外層素線とから構成されている。ワイヤロープ10は6×Fi(25)または6×Fi(1+6+(6)+12)のように表現される。
[0019]
 心ロープ11の外周面を被覆する被覆層12は,母材となる樹脂にセルロースナノファイバ(Cellulose nanofibers)を配合(含有)したものである。以下の説明において,樹脂にセルロースナノファイバを配合したものを「複合樹脂」または「CNF複合樹脂」と呼ぶ。複合樹脂の詳細は後述する。図1に示す被覆層12は心ロープ11の外周面に沿って断面環状の形状を持つように示されているが,心ロープ11を構成する側メンバ間の谷部にも被覆層12を構成する複合樹脂を入り込ませることもできる。
[0020]
 図2は,この発明の他の実施例によるワイヤロープ20の横断面図である。ワイヤロープ20は,複合樹脂から構成される断面円形の心材21が中心に配置され,心材21の周囲に8本の鋼製の側ストランド22が撚り合わされたものである。側ストランド22は1+9+9構造を有しており,19本の素線を撚り合わせてつくられている。
[0021]
 図3は,さらに他の実施例によるワイヤロープ30の横断面図である。ワイヤロープ30は,複合樹脂から構成される断面円形の心材31が中心に配置され,心材31の周囲に8本の鋼製の側ストランド32が撚り合わされ,さらに隣り合う側ストランド32の間に複合樹脂から構成されるスペーサ33が挿入されたものである。スペーサ33も心材31の周囲に撚り合わされている。図示する側ストランド32は8×S(19)構造を持つ。
[0022]
 被覆層12,心材21,31およびスペーサ33を構成する複合樹脂は,上述したように,樹脂にセルロースナノファイバを配合したものである。複合樹脂は,たとえばポリプロピレン樹脂のペレットと,ポリプロピレン樹脂にセルロースナノファイバを重量比50%(50wt%)で配合したマスターバッチのペレットとを所定比率で混ぜ, 180℃の設定温度で加熱しかつ混錬することでつくられる。加熱混錬された複合樹脂は押出成型または射出成型によって任意の形状に,たとえば上述した被覆層12,心材21,31およびスペーサ33に加工することができる。
[0023]
 表1は,ポリプロピレン樹脂ペレットとセルロースナノファイバが重量比50%で配合されたマスターバッチのペレットの混合比を代えて作成した4種類の複合樹脂(セルロースナノファイバが5,10,20,および30wt%のもの)のそれぞれを用いて作成した試験片に対する引張強さ,曲げ強さ,圧縮応力および摩耗量の試験結果と,4種類の複合樹脂のそれぞれにおけるセルロースナノファイバの分散状態の観察結果と,4種類の複合樹脂を用いてそれぞれ加工された被覆層12を備える,4種類の上述したワイヤロープ10(図1)の疲労試験結果と,を示している。比較のために,ポリプロピレン樹脂のみ(セルロースナノファイバを含まないもの,マスターバッチの配合比が0)(以下,未配合樹脂という)についての試験結果も示している。
[0024]
 試験片は射出成形機を用いて複合樹脂を所定寸法に成形したものを用いた。ワイヤロープ10の被覆層12は,1軸押し出し機を用いてクロスヘッドダイに向けて複合樹脂を押し出し,かつ上記クロスヘッドダイに直径11.2mmの心ロープ11を通すことで心ロープ11の外周面に被覆した。被覆層12の厚さは0.5mmとした。
[0025]
[表1]


[0026]
(1)引張強さ試験
 JIS K7161-1(ISO 527-1)に準じて,試験片が破壊に至るまで試験片を主軸(長さ方向)に沿って一定速度で引っ張り,試験片にかかる力を測定した。試験中に観察される最初の最大応力を引張強さ(単位はMPa)とした。
[0027]
(2)曲げ試験
 JIS K7171(ISO 178)に準じて,断面が長方形の試験片を二つの支持台に載せ,中央部分に圧子で力を加え,たわませる。試験片の最大ひずみが5%に達するか,外表面が破壊するかのいずれかが起こるまで,支点間中央部を一定速度でたわませ,試験片に加えた力を測定した。試験片が耐えることができた最大曲げ応力を曲げ強さ(単位はMPa)とした。
[0028]
(3)圧縮試験
 JIS K7181(ISO 604)に準じて,試験片を主軸に沿って一定の速度で圧縮したときに試験片が受ける力を測定した。ポリプロピレンは圧縮破壊しないので10%の圧縮歪みが生じたときに試験片に負荷される圧縮力を試験片の初期断面積で除した値を圧縮応力(単位はMPa)とした。
[0029]
(4)摩耗試験
 JIS K7204(ISO 9352)に準じて摩耗試験機を用いて試験片を研削した。研削前の試験片の重量から研削後の試験片の重量を減算し,これを摩耗量(単位はmg/1000回)とした。
[0030]
(5)分散状態
 試験片の断面を電子顕微鏡で観察し,長径が 100マイクロメートル以上のセルロースナノファイバの凝集体が1平方ミリメートルあたりに何個あるかを確認した。
[0031]
(6)疲労試験
 ワイヤロープ10をロープ疲労試験機にセットし屈曲試験を行った。屈曲試験を終えたワイヤロープ10の素線の状態を確認し,素線の10%以上に断線を生じていたものを断線とした。
[0032]
 試験結果によると,複合樹脂は,未配合樹脂に比べて,引張強さ,曲げ強さおよび圧縮応力のいずれもが向上することが確認された。
[0033]
 摩耗量については,未配合樹脂の試験片から発生した摩耗粉の量に比べて複合樹脂の試験片から発生した摩耗粉の量は半分以下であり,耐摩耗性はかなり向上することが確認された。複合樹脂は未配合樹脂に比べて擦り減りにくいことが分かる。
[0034]
 さらに分散状態の観察結果から,複合樹脂に含まれるセルロースナノファイバの凝集体は少なく,セルロースナノファイバはポリプロピレン樹脂に良好に分散していることが分かった。しかしながら,複合樹脂に配合されるセルロースナノファイバの量が増えれば増えるほど,凝集体が増えることも確認された。凝集体の増加は均質性の低下を意味するので,少なければ少ないほど高品質と言える。今回の試験結果からは,ポリプロピレン樹脂ペレットとセルロースナノファイバが重量比50%で配合されたマスターバッチのペレットの混合比を40対10とし,すなわちセルロースナノファイバが重量比10%(10wt%)程度となるように配合した複合樹脂が,バランスのとれた品質向上をもたらすことが確認された。もっとも,セルロースナノファイバが5wt%の含有量であっても,未配合樹脂に比べて複合樹脂の機械的性能(引張強さ,曲げ強さ,圧縮応力および耐摩耗性)は向上し,これを用いたワイヤロープ10の耐久性も大きく向上する。マスターバッチが50wt%のセルロースナノファイバを含有するものであるから,被覆層12,心材21,31およびスペーサ33を構成する複合樹脂におけるセルロースナノファイバの含有量は5wt%~50wt%とすることができる。
[0035]
 セルロースナノファイバは比重が 0.9であり,セルロースナノファイバを配合した樹脂は軽量化の効果も得ることができる。また,セルロースナノファイバの原料は自然界由来であるので,生体適合性があり,生分解性を有し,したがって複合樹脂を用いたワイヤロープの廃棄時の環境負荷は従前に比べて小さい。さらに,摩耗試験の結果から,セルロースナノファイバを配合した複合樹脂は摩耗しにくく,またセルロースは油になじむことから潤滑性能の低下も抑えられ,ロープ寿命のさらなる向上も期待される。
[0036]
 図4は,ワイヤロープ10,20,30がかけられるシーブの一部破断斜視図である。金属製のシーブ40の外周部に形成された溝41にワイヤロープ10,20,30がかけられる。
[0037]
 ワイヤロープ10,20,30が強く接触するシーブ40の溝41の表面に,上述した複合樹脂製の被膜42が設けられている。シーブ40の溝41に複合樹脂製の被膜42を設けておくことで,ワイヤロープ10,20,30とシーブ40の溝41との直接の接触が避けられ,ワイヤロープ10,20,30の摩耗を軽減することができる。
[0038]
 ワイヤロープ10,20,30が巻き回される胴部を備える金属製のドラムにおいて,上記胴部の外周面に複合樹脂製の被膜を設けてもよい。ワイヤロープ10,20,30とドラムの胴部との直接の接触が避けられ,ワイヤロープ10,20,30の摩耗を軽減することができる。
[0039]
 上述した実施例では,複合樹脂の母材樹脂としてポリプロピレンを用いた例を説明したが,ポリプロピレンに代えてポリエチレン,ポリウレタン,ポリアミド,ポリフェニレンエーテル,ポリオキシメチレン,ポリエステル,ポリラクタム,フッ素またはエポキシを用いることもできる。

符号の説明

[0040]
 10,20,30 ワイヤロープ
 12 被覆層
 21,31 心材
 33 スペーサ
 40 シーブ

請求の範囲

[請求項1]
 金属製の心ロープと,心ロープの外周面に被覆された被覆層と,上記被覆層が被覆された心ロープの外周面に巻き付けられた複数本の金属製の側ストランドとを備え,
 上記被覆層が母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂からつくられている,
 ワイヤロープ。
[請求項2]
 心材と,心材の外周面に巻き付けられた複数本の金属製の側ストランドとを備え,
 上記心材が母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂からつくられている,
 ワイヤロープ。
[請求項3]
 隣り合う側ストランドの間にスペーサが配置されており,上記スペーサが上記複合樹脂からつくられている,
 請求項1または2に記載のワイヤロープ。
[請求項4]
 上記複合樹脂における上記セルロースナノファイバの含有量が5wt%~50wt%である,
 請求項1から3のいずれか一項に記載のワイヤロープ。
[請求項5]
 上記母材樹脂が,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリウレタン,ポリアミド,ポリフェニレンエーテル,ポリオキシメチレン,ポリエステル,ポリラクタム,フッ素およびエポキシのいずれかである,
 請求項1から4のいずれか一項に記載のワイヤロープ。
[請求項6]
 ワイヤロープがかけられる溝が外周部に形成された金属製のシーブであって,
 上記溝の表面に,母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂が設けられている,
 シーブ。
[請求項7]
 ワイヤロープが巻き回される胴部を備える金属製のドラムであって,
 上記胴部の外周面に,母材樹脂にセルロースナノファイバを配合した複合樹脂が設けられている,
 ドラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]