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1. WO2020196863 - ELECTROSTATIC TRANSDUCER AND ELECTROSTATIC TRANSDUCER UNIT

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明 細 書

発明の名称 静電型トランスデューサおよび静電型トランスデューサユニット

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0003   0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137  

符号の説明

0138  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26  

図面

1   2A   2B   3A   3B   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25  

明 細 書

発明の名称 : 静電型トランスデューサおよび静電型トランスデューサユニット

技術分野

[0001]
 本発明は、静電型トランスデューサおよび静電型トランスデューサユニットに関するものである。

背景技術

[0002]
 静電容量の変化により、人の指などの接近または接触を検出する静電型センサが知られている。また、静電容量の変化を利用した静電型アクチュエータも知られている。例えば、特開2014-190856号公報には、ステアリングホイールに、運転者が手を放していることを検出する静電型センサを設けることが記載されている。さらに、特開2014-190856号公報に記載のステアリングホイールは、軸芯の外周側にヒータ線をコイル状に周回し、ヒータ線の外周側に静電型センサを配置することにより、ヒータ機能を有することが記載されている。また、特開平5-172839号公報には、圧電フィルムの両面に設ける電極をメッシュ状とし、メッシュの度合を変えることにより、出力電圧を制御することが記載されている。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0003]
 静電型トランスデューサ(センサおよびアクチュエータを含む)は、薄膜化を図ることが求められる。しかし、厚みを薄くすると、電極間の静電容量が大きくなる。静電容量が大きくなると、流れる電流が大きくなることに伴い電源回路を大きくする必要が生じる。そこで、メッシュ状の電極を採用し、電極のメッシュ度合(電極占有率、導電成分の面積割合)を小さくすることにより、電極間の静電容量を小さくすることができる。その結果、電源回路を大きくすることなく、静電型トランスデューサの薄膜化が可能となる。
[0004]
 また、静電型トランスデューサにおいて電極対の一方は、外乱の影響を受けないようにするためのシールド電極として機能させる場合がある。電極対の一方をシールド電極として機能させることにより、センサとしての検出精度またはアクチュエータとしての動作精度を高精度にすることができる。
[0005]
 しかし、薄膜化したとしても静電容量が大きくならないようにするために、電極のメッシュ度合を小さくすると、シールド電極としての機能が低下する。そのため、検出精度または動作精度が低下するおそれがある。
[0006]
 本発明は、薄膜化を図ると共に、検出精度または動作精度の高精度化を図ることができる静電型トランスデューサを提供することを目的とする。さらに、本発明は、静電型トランスデューサを備えるユニットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 (1.静電型トランスデューサ)
 本発明に係る静電型トランスデューサは、絶縁体シートと、前記絶縁体シートの表面側に配置され、厚み方向に貫通する複数の第一貫通孔を有する第一電極シートと、前記絶縁体シートの裏面側に配置され、厚み方向に貫通孔を有しない構成とするまたは前記複数の第一貫通孔より開口率が小さい複数の第二貫通孔を有する第二電極シートとを備える。
[0008]
 本発明に係る静電型トランスデューサによれば、第二電極シートが貫通孔を有しない構成であっても第二貫通孔を有する構成であっても、第一電極シートを含む面は、第二電極シートに比べて、単位面積当たりの電極として機能する部分の面積の割合(電極占有率)が小さい。
[0009]
 つまり、表面側に配置されている第一電極シートを含む面において、単位面積当たりの電極占有率を低減することができ、その結果、電極間距離を短くしたとしても、電極間の静電容量を小さくすることができる。従って、静電型トランスデューサの薄膜化を図りつつ、静電容量を小さくすることができる。
[0010]
 一方、裏面側に配置されている第二電極シートを含む面は、第一電極シートに比べて、電極占有率が大きい。従って、第二電極シートを、外乱の影響を低減することができるようにシールド電極として機能させることができる。その結果、静電型トランスデューサは、センサとしての検出精度またはアクチュエータとしての動作精度を高精度にすることとができる。
[0011]
 (2.静電型トランスデューサユニット)
 静電型トランスデューサユニットは、中心線を有する芯材と、上記の静電型トランスデューサであって、前記第二電極シートの裏面が前記芯材の前記中心線を中心とした外周面に対向するように、前記芯材の外周面に沿って配置された前記静電型トランスデューサと、前記芯材の前記外周面と前記静電型トランスデューサの裏面との間に介在し、前記芯材および前記静電型トランスデューサに固着される樹脂内層材と、を備える静電型トランスデューサユニットであって、前記静電型トランスデューサにおいて前記芯材の前記外周面の周方向における端辺を第一端辺と定義し、前記静電型トランスデューサの2つの前記第一端辺が、前記芯材の前記外周面の周方向において距離を隔てて対向配置され、前記樹脂内層材は、前記2つの前記第一端辺の隙間に介在している。
[0012]
 静電型トランスデューサを芯材の外周面に沿って配置する際に、樹脂内層材を芯材の外周面と静電型トランスデューサの裏面との間に配置し、樹脂内層材を芯材の外周面および静電型トランスデューサの裏面に固着させている。従って、静電型トランスデューサが芯材から剥がれることを防止できる。
[0013]
 さらに、静電型トランスデューサにおいて対向する2つの端辺の隙間に樹脂内層材を介在させることにより、静電型トランスデューサユニットの意匠性が良好となる。また、樹脂内層材を適用することにより、静電型トランスデューサユニットの製造が容易となる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 第一例のトランスデューサの縦断面図である。
[図2A] 第一例のトランスデューサを構成する第一電極シートの縦断面図である。
[図2B] 第一電極シートの横断面図である。
[図3A] 第一例のトランスデューサを構成する第二電極シートの縦断面図である。
[図3B] 第二電極シートの横断面図である。
[図4] 第一例のトランスデューサの製造方法を示す図である。
[図5] 第二例のトランスデューサの縦断面図である。
[図6] 第三例のトランスデューサの縦断面図である。
[図7] 第三例のトランスデューサを構成する第一電極シートの横断面図である。
[図8] 第四例のトランスデューサの縦断面図である。
[図9] 第四例のトランスデューサを構成する第一電極シートの縦断面図である。
[図10] 第五例のトランスデューサの縦断面図である。
[図11] 第六例のトランスデューサの縦断面図である。
[図12] 第六例のトランスデューサの製造方法を示す図である。
[図13] 第一例のトランスデューサユニットとしてのステアリングホイールの正面図である。
[図14] 図13のA-A拡大断面図である。
[図15] 第二例のトランスデューサユニットに適用されるトランスデューサを示す図である。
[図16] 第二例のトランスデューサユニットにおける図13のA-A拡大断面図である。
[図17] 第三例のトランスデューサユニットにおける図13のA-A拡大断面図である。
[図18] 第四例のトランスデューサユニットの製造方法を示すフローチャートである。
[図19] 第四例のトランスデューサユニットに適用されるトランスデューサを示す図である。
[図20] プレ成形されたトランスデューサの正面図である。
[図21] 図20のB-B拡大断面図である。
[図22] 射出成形前の断面図である。
[図23] 射出成型後の断面図である。
[図24] 射出成型後に金型を離脱させた状態の断面図である。
[図25] 第四例のトランスデューサユニットにおける図13のA-A拡大断面図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 (1.静電型トランスデューサの適用対象)
 静電型トランスデューサ(以下、「トランスデューサ」と称する)は、例えば、基材と、基材の取付面に取り付けられた静電シートを備える。基材は、任意の部材であって、金属、樹脂、その他の材料により形成される。
[0016]
 また、基材の取付面は、曲面、複合平面、平面と曲面の複合形状などの三次元形状に形成されてもよいし、基材の表面が単一平面形状に形成されてもよい。基材が可撓性を有する材料により形成されている場合に、当該基材の取付面に当該静電シートを取り付けることもできる。また、トランスデューサは、基材を備えることなく、当該静電シート単体として利用することもできる。
[0017]
 静電シートは、電極間の静電容量の変化を利用して、振動や音などを発生させるアクチュエータとして機能させることができる。また、静電シートは、電極間の静電容量の変化を利用して、外部からの押込力などを検出するセンサ、導電体の接触または接近を検出するセンサとして機能させることができる。
[0018]
 静電シートがアクチュエータとして機能する場合には、電極に電圧が印加されることにより、電極間の電位に応じて絶縁体が変形し、絶縁体の変形に伴って振動が発生する。静電シートが押込力検出センサとして機能する場合には、外部からの押込力や振動や音などの入力に起因して絶縁体が変形することにより電極間の静電容量が変化し、電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、外部からの押込力などを検出する。また、静電シートが接触接近センサとして機能する場合には、導電体の接触または接近により、電極間の静電容量が変化し、変化した電極間の静電容量に応じた電圧を検出することで、当該導電体の接触または接近を検出する。
[0019]
 トランスデューサは、例えば、ポインティングデバイスであるマウスやジョイスティックの表面、車両部品の表面などに適用できる。車両部品としては、アームレスト、ドアノブ、シフトレバー、ステアリングホイール、ドアトリム、センタートリム、センターコンソール、天井などが含まれる。多くの場合、基材は、金属や硬質樹脂などの可撓性を有しない材料により形成されている。そして、トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与を行うことができる。
[0020]
 また、トランスデューサは、シート座面の表層側に配置されるようにしてもよい。この場合、トランスデューサは、樹脂フィルムなどの可撓性を有する材料により形成された基材に、静電シートを取り付けるように構成してもよい。また、トランスデューサは、基材を備えずに、静電シート単体により構成されるようにしてもよい。
[0021]
 また、トランスデューサの静電シートは、ヒータ機能を有する構成とすることもできる。この場合、トランスデューサは、対象者の状態の検出や対象者への振動などの付与に加えて、対象者への熱の付与を行うことができる。
[0022]
 (2.第一例)
 (2-1.第一例のトランスデューサ1の構成)
 第一例のトランスデューサ1の構成について、図1-図3Bを参照して説明する。図1に示すように、トランスデューサ1は、少なくとも静電シート10を備える。第一例では、トランスデューサ1は、基材20および基材側融着シート30を備える場合を例に挙げるが、基材20および基材側融着シート30を備えない構成とすることもできる。基材20は、金属や樹脂などの任意の材料により形成されている。
[0023]
 静電シート10は、全体として、弾性変形可能である。静電シート10は、基材20の取付面に取り付けられている。そして、基材20の取付面が三次元曲面であっても、静電シート10は、基材20の曲面状の取付面に沿って取り付けることができる。特に、静電シート10を面方向に伸張させながら基材20の取付面に取り付けることで、静電シート10にしわが発生することを抑制することができる。
[0024]
 静電シート10は、少なくとも、絶縁体シート11、第一電極シート12、および、第二電極シート13を備える。絶縁体シート11は、エラストマーにより形成されている。従って、絶縁体シート11は、弾性変形可能である。絶縁体シート11は、例えば、熱可塑性エラストマーにより形成されている。絶縁体シート11は、熱可塑性エラストマー自身により形成されるようにしてもよいし、熱可塑性エラストマーを素材として加熱することによって架橋されたエラストマーにより形成されるようにしてもよい。
[0025]
 ここで、絶縁体シート11は、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系などのエラストマーから、1種以上を選択可能である。例えば、スチレン系エラストマーとしては、SBS、SEBS、SEPSなどが挙げられる。オレフィン系エラストマーとしては、EEA、EMA、EMMAなどの他、エチレンとαオレフィンとの共重合体(エチレン-オクテン共重合体)などが挙げられる。
[0026]
 絶縁体シート11は、熱可塑性エラストマー以外のゴムまたは樹脂を含んでいてもよい。例えば、エチレン-プロピレンゴム(EPM、EPDM)などのゴムを含む場合には、絶縁体シート11の柔軟性が向上する。絶縁体シート11の柔軟性を向上させるという観点から、絶縁体シートに可塑剤などの柔軟性付与成分を含有させてもよい。
[0027]
 第一電極シート12は、絶縁体シート11の表面(図1の上面)側に配置されている。また、第一電極シート12は、導電性を有しつつ、柔軟性および面方向への伸縮性を有する。第一電極シート12は、例えば、導電性エラストマー、導電性布、金属シートなどにより形成されている。
[0028]
 さらに、図1、図2Aおよび図2Bに示すように、第一電極シート12は、厚み方向に貫通する複数の第一貫通孔12aを有する。第一貫通孔12aは、導電成分が存在しない領域(絶縁領域)を意味する。つまり、第一電極シート12を含む面は、第一電極シート12が存在する導電領域と、第一貫通孔12aが存在する絶縁領域とにより構成される。第一貫通孔12aは、空孔としてもよいし、絶縁性エラストマーなどが存在していてもよい。図1、図2Aおよび図2Bにおいては、第一電極シート12は、空孔としての第一貫通孔12aを有する場合を図示する。
[0029]
 トランスデューサ1が、人間の指の接近または接触を検出するセンサとして用いられる場合には、複数の第一貫通孔12aの開口率は、30%以上とするとよい。複数の第一貫通孔12aの好適な開口率は、50%以上、さらには60%以上である。複数の第一貫通孔12aの開口率とは、第一電極シート12を法線方向から見た場合に、所定の領域において絶縁材料(空孔、絶縁性エラストマーなどを含む)のみにより形成される領域の割合を意味する。換言すると、開口率とは、第一電極シート12を含む面において、単位面積当たりの第一貫通孔12aが存在する割合である。
[0030]
 なお、第一電極シート12を含む面において、単位面積当たりの電極として機能する部分の割合(電極占有率)は、100%から開口率を引いた割合である。従って、第一電極シート12の電極占有率は、70%未満、好適には50%未満、より好適には40%未満である。
[0031]
 さらに、第一電極シート12は、絶縁体シート11自身の融着(例えば熱融着)により絶縁体シート11に固着されている。つまり、絶縁体シート11の表面側の一部分が、第一電極シート12と固着するための融着材料として機能する。従って、第一電極シート12と絶縁体シート11とは、揮散型接着剤や有機溶媒を用いることなく固着されている。
[0032]
 第一電極シート12は第一貫通孔12aを有するため、絶縁体シート11の表面側の一部は、当該第一貫通孔12aに入り込むようにできる。このようにして、第一電極シート12は、絶縁体シート11に埋設されている。つまり、第一電極シート12は、第一貫通孔12aに入り込んだ絶縁体シート11の一部によって固着される。従って、絶縁体シート11と第一電極シート12とは、より強固に一体化される。
[0033]
 ここで、第一例では、第一電極シート12として、導電性エラストマーにより形成されている場合を例に挙げる。導電性エラストマーとは、エラストマー中に導電性フィラーを含有させたものである。
[0034]
 第一電極シート12に用いられるエラストマーは、絶縁体シート11と主成分を同種とする材料により形成されるようにするとよい。すなわち、第一電極シート12は、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系などのエラストマーから、1種以上を選択可能である。例えば、スチレン系エラストマーとしては、SBS、SEBS、SEPSなどが挙げられる。オレフィン系エラストマーとしては、EEA、EMA、EMMAなどの他、エチレンとαオレフィンとの共重合体(エチレン-オクテン共重合体)などが挙げられる。
[0035]
 ただし、第一電極シート12は、絶縁体シート11よりも高い軟化点を有するようにされている。これは、絶縁体シート11自身の融着(例えば熱融着)により絶縁体シート11に第一電極シート12を固着する際に、絶縁体シート11が第一電極シート12より先に軟化することができるようにするためである。また、第一例において、第一貫通孔12aは、例えば、貫通孔を有しない導電体シートを成形した後に、打ち抜き加工により形成されるようにしてもよい。
[0036]
 トランスデューサ1が、人間の指の接近または接触を検出するセンサとして用いられる場合には、第一貫通孔12aは、人間の指を検出できる程度の大きさにする必要がある。つまり、各第一貫通孔12aの開口面積は、人間の指に対応する大きさに形成されている。すなわち、各第一貫通孔12aの開口面積は、人間の指の接触範囲を基準として当該基準に対して十分に小さく形成されている。
[0037]
 具体的には、第一貫通孔12aの最大内接円の直径は、150μm以上15mm以下に設定されるとよい。図2Bに示すように、第一貫通孔12aが円形孔である場合には、第一貫通孔12aの内径が、当該最大内接円の直径に等しくなる。また、第一貫通孔12aが楕円形の場合には、楕円の短径が、最大内接円の直径となる。第一貫通孔12aが矩形の場合には、矩形の短い方の対向辺間距離が、最大内接円の直径となる。例えば、第一電極シート12が導電性織物の場合には、隣り合う縦糸の間隔または隣り合う横糸の間隔のうちの短い方が、最大内接円の直径となる。
[0038]
 さらに、各第一貫通孔12aの開口面積は、6400μm 以上225mm 以下に設定されるとよい。そして、第一貫通孔12aは、最大内接円の直径を上記の範囲に設定し、かつ、開口面積を上記範囲に設定するとよりよい。
[0039]
 上記のように、第一貫通孔12aの最大内接円の直径を150μm以上とすることにより、三次元形状の物体の表面を被覆する際に、第一貫通孔12aが拡大し(第一貫通孔12aの周囲が伸張し)、被覆しやすくなる。また、各第一貫通孔12aの開口面積の最小値を6400μm 以上とすることによっても、同様の効果を奏する。
[0040]
 また、第一貫通孔12aの最大内接円の直径の最大値である15mmは、人間の指が接触できる幅に対応している。このようにすることで、トランスデューサ1が人間の指の接触を検出するためのセンサとして確実に利用できる。また、各第一貫通孔12aの開口面積の最大値を225mm 以下とすることで、人間の指の接触を検出するためのセンサとして確実に利用できる。
[0041]
 そこで、トランスデューサ1が人間の指を検出するためのセンサである場合には、第一貫通孔12aの最大内接円の直径は、15mmに近い値とするとよい。すなわち、第一貫通孔12aの最大内接円の直径は、好適には5mm以上15mm以下に設定され、より好適には10mm以上15mm以下である。また、各第一貫通孔12aの開口面積は、225mm に近い値とするとよい。すなわち、各第一貫通孔12aの開口面積は、好適には100mm 以上225mm 以下に設定され、より好適には150mm 以上225mm 以下である。
[0042]
 第二電極シート13は、絶縁体シート11の裏面(図1の下面)側に配置されている。第二電極シート13は、第一電極シート12に対向する。第二電極シート13は、第一電極シート12と同様に、導電性を有しつつ、柔軟性および面方向への伸縮性を有する。第二電極シート13は、第一電極シート12と同様の材料により形成されている。
[0043]
 さらに、第二電極シート13は、絶縁体シート11自身の融着(例えば熱融着)により絶縁体シート11に固着されている。つまり、絶縁体シート11の裏面側の一部分が、第二電極シート13と固着するための融着材料として機能する。従って、第二電極シート13と絶縁体シート11とは、揮散型接着剤や有機溶媒を用いることなく固着されている。
[0044]
 第二電極シート13は、厚み方向に貫通孔を有しない構成としてもよいし、図1、図3Aおよび図3Bに示すように、複数の第二貫通孔13aを有する構成としてもよい。第二貫通孔13aは、導電成分が存在しない領域(絶縁領域)を意味する。
[0045]
 第二電極シート13は、貫通孔を有しない構成の場合には、面状の全範囲に導電成分が存在することになる。第二電極シート13をシールド電極として機能させる場合には、第二電極シート13は、貫通孔を有しない構成の場合に、最大のシールド機能を発揮する。
[0046]
 一方、第二電極シート13が第二貫通孔13aを有する構成の場合には、第二電極シート13は、第二電極シート13が存在する導電領域と、第二貫通孔13aが存在する絶縁領域とにより構成される。第二貫通孔13aは、第一貫通孔12aと同様に、空孔としてもよいし、絶縁性エラストマーなどが存在していてもよい。図1、図3Aおよび図3Bにおいては、第二電極シート13は、空孔としての第二貫通孔13aを有する場合を図示する。
[0047]
 そして、第二電極シート13をシールド電極として機能させる場合には、第二貫通孔13aは、第一貫通孔より開口率を小さくするとよい。第二貫通孔13aの開口率は、50%未満とするとよい。第二貫通孔13aの好適な開口率は、40%未満、さらには30%未満である。第二貫通孔13aの開口率とは、第二電極シート13を法線方向から見た場合に、所定の領域において絶縁材料(空孔、絶縁性エラストマーなどを含む)のみにより形成される領域の割合を意味する。換言すると、開口率とは、第二電極シート13を含む面において、単位面積当たりの第二貫通孔13aが存在する割合である。
[0048]
 なお、第二電極シート13を含む面において、単位面積当たりの電極として機能する部分の割合(電極占有率)は、100%から開口率を引いた割合である。従って、第二電極シート13の電極占有率は、50%以上、好適には60%以上、より好適には70%以上である。つまり、第二電極シート13を含む面は、第一電極シート12を含む面に比べて、電極占有率が大きい。
[0049]
 さらに、各第二貫通孔13aの開口面積は、各第一貫通孔12aの開口面積よりも小さい。トランスデューサ1が、人間の指の接近または接触を検出するセンサとして用いられる場合には、上述したように、各第一貫通孔12aの開口面積は、人間の指を検出できる程度の大きさにする必要がある。一方、各第二貫通孔13aは、人間の指に対して十分に小さくする。
[0050]
 具体的には、第二貫通孔13aの最小外接円の直径は、0mm以上10mm以下に設定されるとよい。図3Bに示すように、第二貫通孔13aが円形孔である場合には、第二貫通孔13aの内径が、当該最小外接円の直径に等しくなる。また、第二貫通孔13aが楕円形の場合には、楕円の長径が、最小外接円の直径となる。第二貫通孔13aが矩形の場合には、矩形の対角の距離が、最小外接円の直径となる。
[0051]
 さらに、各第二貫通孔13aの開口面積は、0m 以上100mm 以下に設定されるとよい。そして、第二貫通孔13aは、最小外接円の直径を上記の範囲に設定し、かつ、開口面積を上記範囲に設定するとよりよい。
[0052]
 また、第二電極シート13が第二貫通孔13aを有する場合には、絶縁体シート11の裏面側の一部は、当該第二貫通孔13aに入り込むようにできる。このようにして、第二電極シート13は、絶縁体シート11に埋設されている。この場合、第二電極シート13は、第二貫通孔13aに入り込んだ絶縁体シート11の一部によって固着される。従って、絶縁体シート11と第二電極シート13とは、より強固に一体化される。
[0053]
 ここで、第一例では、第二電極シート13は、第一電極シート12と同様に、導電性エラストマーにより形成されている場合を例に挙げる。第二電極シート13に用いられるエラストマーは、第一電極シート12と同様である。また、第二貫通孔13aは、例えば、貫通孔を有しない導電体シートを形成した後に、打ち抜き加工により形成されるようにしてもよい。
[0054]
 基材側融着シート30は、絶縁体シート11と同様の材料により形成されている。基材側融着シート30は、自身の融着(例えば熱融着)により、基材20の取付面に固着されると共に、第二電極シート13の裏面に固着される。
[0055]
 (2-2.第一例のトランスデューサ1の製造方法)
 第一例のトランスデューサ1の製造方法について、図4を参照して説明する。図4に示すように、絶縁体シート11の表面側に、第一電極シート12を配置し、絶縁体シート11の裏面側に、第二電極シート13を配置する(準備工程)。このようにして、積層体を準備する。
[0056]
 続いて、準備した積層体に対して、積層方向に加熱および加圧する(第一加熱加圧工程)。そうすると、絶縁体シート11の表面が軟化して、第一電極シート12の少なくとも一部が絶縁体シート11の表面から埋設される。そして、絶縁体シート11の表面が融着材料として機能し、絶縁体シート11に第一電極シート12が固着される。さらに、絶縁体シート11の裏面が軟化して、第二電極シート13の少なくとも一部が絶縁体シート11の裏面から埋設される。そして、絶縁体シート11の裏面が融着材料として機能し、絶縁体シート11に第二電極シート13が固着される。
[0057]
 続いて、基材側融着シート30の表面を加熱して軟化させた状態で、基材側融着シート30の表面に、第一加熱加圧工程において一体化された状態の第二電極シート13の裏面側を加圧する(第二加熱加圧工程)。そうすると、基材側融着シート30自身の融着によって、第二電極シート13の裏面側が基材側融着シート30に固着する。
[0058]
 続いて、基材側融着シート30の裏面を加熱して軟化させた状態で、基材側融着シート30の裏面に基材20の取付面を加圧する(第三加熱加圧工程)。そうすると、基材側融着シート30自身の融着によって、基材20の取付面が基材側融着シート30に固着される。このようにして、トランスデューサ1が製造される。
[0059]
 ここで、絶縁体シート11の素材に架橋剤を含有させてもよい。この場合、第一加熱加圧工程における加熱によって、絶縁体シート11の融着による固着と同時に、絶縁体シート11の架橋を行うこともできる。第一加熱加圧工程後において、絶縁体シート11は、架橋されたエラストマーにより形成されることになる。
[0060]
 また、絶縁体シート11の素材に架橋剤を含有させる場合において、第一加熱加圧工程の後に架橋のための追加加熱を行うこともできる(架橋工程)。この場合、絶縁体シート11の融着による固着の後に、追加加熱によって絶縁体シート11の架橋を行うこともできる。この場合、追加加熱を行う架橋工程後において、絶縁体シート11は、架橋されたエラストマーにより形成されることになる。
[0061]
 また、第一加熱加圧工程において、第一電極シート12と絶縁体シート11の固着工程と、第二電極シート13と絶縁体シート11の固着工程とを、別々に行うようにしてもよい。また、基材側融着シート30は、第一加熱加圧工程において一体化された状態の第二電極シート13に固着する前に、基材20に固着してもよい。また、基材20が存在しない場合には、基材側融着シート30も不要とすることもできる。
[0062]
 (2-3.第一例のトランスデューサ1による効果)
 第一例のトランスデューサ1によれば、第二電極シート13が貫通孔を有しない構成であっても第二貫通孔13aを有する構成であっても、第一電極シート12を含む面は、第二電極シート13を含む面に比べて、単位面積当たりの電極として機能する部分の面積の割合(電極占有率)が小さい。
[0063]
 つまり、表面側に配置されている第一電極シート12を含む面において、単位面積当たりの電極占有率を低減することができ、その結果、電極間距離を短くしたとしても、電極間の静電容量を小さくすることができる。従って、トランスデューサ1の薄膜化を図りつつ、静電容量を小さくすることができる。
[0064]
 一方、裏面側に配置されている第二電極シート13を含む面は、第一電極シートを含む面に比べて、電極占有率が大きい。従って、第二電極シート13を、外乱の影響を低減することができるようにシールド電極として機能させることができる。その結果、トランスデューサ1は、センサとしての検出精度およびアクチュエータとしての動作精度を高精度にすることとができる。
[0065]
 (3.第二例のトランスデューサ2)
 第二例のトランスデューサ2の構成について、図5を参照して説明する。第二例のトランスデューサ2は、第一例のトランスデューサ1の第一電極シート12および第二電極シート13に代えて、第一電極シート14および第二電極シート15を備える。なお、第二例において、第一例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0066]
 第二例では、第一電極シート14および第二電極シート15は、導電性布により形成されている場合を例に挙げる。導電性布とは、導電性繊維により形成された織物または不織布である。ここで、導電性繊維は、例えば、柔軟性を有する繊維の表面を導電性材料により被覆することにより形成される。導電性繊維は、例えば、ポリエチレンなどの樹脂繊維の表面に、銅やニッケルなどをメッキすることにより形成される。
[0067]
 従って、第一電極シート14は、複数の第一貫通孔14aを有し、第二電極シート15は、複数の第二貫通孔15aを有する。そして、第二貫通孔15aの開口率は、第一貫通孔14aの開口率よりも小さい。つまり、第二電極シート15の電極占有率は、第一電極シート12の電極占有率より大きい。
[0068]
 例えば、第一電極シート14を構成する導電性糸を第二電極シート15を構成する導電性糸よりも太くし、第一電極シート14では相対的に粗く編組し、第二電極シート15では相対的に細かく編組する。このようにして、第二貫通孔15aを第一貫通孔14aより小さくすることができる。
[0069]
 第二例のトランスデューサ2においても、第一例のトランスデューサ1と同様の効果を奏する。つまり、トランスデューサ2の薄膜化を図ると共に、検出精度および動作精度を高精度にすることができる。
[0070]
 さらに、第一例に比べて、第一電極シート14の少なくとも一部は、絶縁体シート11にさらに深く埋設される状態にすることができる。例えば、第一電極シート14の表面が、凹凸状に形成されている場合には、当該表面の凹状部分が、絶縁体シート11にさらに深く埋設される状態となる。
[0071]
 この場合において、絶縁体シート11は、第一電極シート14の表面側に、絶縁体シート11の表面側の一部により構成される第一被覆層11aを備えることになる。従って、第一電極シート14の表面の少なくとも一部は、第一被覆層11a自身の融着により第一被覆層11aに固着されている。その結果、絶縁体シート11と第一電極シート14とが、より強固に一体化される。
[0072]
 第一電極シート14と同様に、第二電極シート15の少なくとも一部は、絶縁体シート11にさらに深く埋設される状態にすることができる。例えば、第二電極シート15の裏面が、凹凸状に形成されている場合には、当該裏面の凹状部分が、絶縁体シート11にさらに深く埋設される状態となる。
[0073]
 この場合において、絶縁体シート11は、第二電極シート15の裏面側に、絶縁体シート11の裏面側の一部により構成される第二被覆層11bを備えることになる。従って、第二電極シート15の裏面の少なくとも一部は、第二被覆層11b自身の融着により第二被覆層11bに固着されている。その結果、絶縁体シート11と第二電極シート15とが、より強固に一体化される。
[0074]
 (4.第三例のトランスデューサ3)
 第三例のトランスデューサ3の構成について、図6および図7を参照して説明する。第三例のトランスデューサ3は、第一例のトランスデューサ1の第一電極シート12に代えて、第一電極シート16を備える。なお、第三例において、第一例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0075]
 第三例において、第一電極シート16は、図7に示すように、少なくとも2つの検出領域P1,P2を有する。第一電極シート16は、2つの検出領域P1,P2を有するようにしてもよいし、3以上の検出領域を有するようにしてもよい。それぞれの検出領域P1,P2は、それぞれの開口面積の異なる第一貫通孔16a,16bを有する。つまり、第一検出領域P1に形成されている第一貫通孔16aと、第二検出領域P2に形成されている第一貫通孔16bとは、開口面積が異なる。図7においては、第一検出領域P1における第一貫通孔16aが、第二検出領域P2における第一貫通孔16bよりも、開口面積が小さい。
[0076]
 従って、第一電極シート16において、検出領域P1,P2に応じて電極占有率が異なる。例えば、人間の指が接近または接触した場合において、検出される静電容量が異なる。その結果、1つの第一電極シート16により複数の検出領域P1,P2を形成している場合であっても、静電容量の違いによって、人間の指が接近または接触した位置を検出することができる。なお、第一貫通孔16a,16bの形状は、円形に限られず、種々の形状とすることができる。
[0077]
 (5.第四例のトランスデューサ4)
 第四例のトランスデューサ4の構成について、図8および図9を参照して説明する。第四例のトランスデューサ4は、第一例のトランスデューサ1の第一電極シート12に代えて、第一電極シート17を備える。なお、第四例において、第一例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0078]
 第四例において、第一電極シート17は、図9に示すように、少なくとも2つの検出領域P3,P4を有する。第一電極シート17は、2つの検出領域P3,P4を有するようにしてもよいし、3以上の検出領域を有するようにしてもよい。それぞれの検出領域P3,P4は、それぞれの厚みが異なる。ここで、複数の第一貫通孔17aは、同一形状としている。
[0079]
 つまり、第一電極シート17において第一検出領域P3の部位171と、第一電極シート17において第二検出領域P4の部位172とは、厚みが異なる。図8および図9においては、第一検出領域P3の部位171が、第二検出領域P4の部位172よりも、厚みが厚い。さらに、第一電極シート17の表面側に厚みの違いによる段差が位置するように、第一電極シート17は配置されている。
[0080]
 人間の指が特に接近した場合において、検出される静電容量が異なる。その結果、1つの第一電極シート17により複数の検出領域P3,P4を形成している場合であっても、静電容量の違いによって、人間の指が接近した位置を検出することができる。なお、第一検出領域P3および第二検出領域P4において、第一貫通孔17aは同一形状としているが、異なる形状としてもよい。
[0081]
 (6.第五例のトランスデューサ5)
 第五例のトランスデューサ5の構成について、図10を参照して説明する。第五例のトランスデューサ5は、第四例のトランスデューサ4の第一電極シート17に代えて、第一電極シート18を備える。なお、第五例において、第四例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0082]
 第五例において、第一電極シート18は、第四例における第一電極シート17と同様に厚みが異なる。つまり、第一電極シート18は、図10に示すように、少なくとも2つの検出領域P5,P6を有する。第一電極シート18は、2つの検出領域P5,P6を有するようにしてもよいし、3以上の検出領域を有するようにしてもよい。それぞれの検出領域P5,P6は、それぞれの厚みが異なる。つまり、第一電極シート18において第一検出領域P5の部位181と、第一電極シート18において第二検出領域P6の部位182とは、厚みが異なる。ここで、複数の第一貫通孔18aは、同一形状としている。
[0083]
 そして、第一電極シート18の裏面側に厚みの違いによる段差が位置するように、第一電極シート18は配置されている。つまり、第一電極シート18の裏面と第二電極シート13の表面との離間距離が、第一検出領域P5と第二検出領域P6とで異なる。
[0084]
 従って、人間の指が接近または接触した場合において、検出される静電容量が異なる。その結果、1つの第一電極シート18により複数の検出領域P5,P6を形成している場合であっても、静電容量の違いによって、人間の指が接近または接触した位置を検出することができる。なお、第一検出領域P5および第二検出領域P6において、第一貫通孔18aは同一形状としているが、異なる形状としてもよい。
[0085]
 (7.第六例のトランスデューサ6)
 (7-1.第六例のトランスデューサ6の構成)
 第六例のトランスデューサ6の構成について、図11を参照して説明する。図11に示すように、トランスデューサ6は、静電シート10と、基材20と、静電シート10の裏面と基材20の表面との間に配置されたヒータシート40とを備える。つまり、トランスデューサ6は、センサまたはアクチュエータの機能に加えて、ヒータ機能を有する。
[0086]
 ここで、静電シート10は、上記各例のトランスデューサ1,2,3,4,5における静電シート10の何れを適用することができる。ただし、静電シート10を構成する絶縁体シート11は、ヒータシート40の熱を静電シート10の表面に伝達できるようにすることと、耐熱性を確保するために、以下の材料により形成するとよい。
[0087]
 絶縁体シート11の熱伝導率は、0.3W/m・K以上である。好適な熱伝導率は、0.4W/m・K以上、さらには0.5W/m・K以上である。絶縁体シート11は、熱伝導率が比較的大きく、かつ絶縁性の無機フィラーを有することが望ましい。絶縁体シート11の熱伝導率を大きくするために用いる無機フィラー(熱伝導性フィラー)の好適な熱伝導率は、5W/m・K以上、好ましくは10W/m・K以上、より好ましくは20W/m・K以上である。熱伝導率が比較的大きい無機フィラーとしては、金属フィラー、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどが挙げられる。金属フィラーの他に、窒化ホウ素、炭化ケイ素なども、熱伝導率が比較的大きい無機フィラーとして用いることができる。
[0088]
 また、絶縁体シート11に難燃性を付与するという観点から、絶縁体シート11は、難燃性かつ絶縁性の無機フィラーを有することが好ましい。難燃性フィラーとしては、水酸化物フィラー、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。水酸化物フィラーの他に、窒化ホウ素なども、難燃性フィラーとして用いることができる。また、難燃性フィラーを、絶縁体シート11の熱伝導率を大きくするために用いる無機フィラー(熱伝導性フィラー)として兼用させることもできる。
[0089]
 また、絶縁体シート11の絶縁性を確保するという観点から、絶縁体シート11の体積抵抗率は、1×10 12Ω・cm以上である。好適な体積抵抗率は、1×10 13Ω・cm以上である。
[0090]
 ヒータシート40は、静電シート10の裏面側、すなわち、第二電極シート13の裏面側に配置されている。ヒータシート40は、ヒータ線41と、ヒータ線41を被覆するヒータ絶縁層42とを備える。ヒータ線41は、金属の合金系材料であり、例えば、ニッケルクロム、鉄クロムなどである。ヒータ線41は、シート状となるように、例えば、線材を往復に形成したり、渦巻き状に巻回したりして形成されている。
[0091]
 ヒータ絶縁層42は、ヒータ線41を囲み、ヒータ線41が露出しないように配置されている。ヒータ絶縁層42は、絶縁体シート11と同様の材料により形成されるとよい。さらに、ヒータ絶縁層42の表面側の一部分が、自身の融着(例えば熱融着)により、第二電極シート13の裏面に固着される。さらに、ヒータ絶縁層42の表面側は、絶縁体シート11の裏面露出面にも、自身の融着により固着される。また、ヒータ絶縁層42の裏面側の一部分が、自身の融着(例えば熱融着)により、基材20の取付面に固着される。
[0092]
 (7-2.第六例のトランスデューサ6の製造方法)
 第六例のトランスデューサ6の製造方法について、図12を参照して説明する。ヒータ絶縁層42の第一素材42a、ヒータ線41、ヒータ絶縁層42の第二素材42bの順に積層されたヒータシート積層体を準備する(ヒータシート準備工程)。
[0093]
 続いて、準備したヒータシート積層体を加熱および加圧する(ヒータシート加熱加圧工程)。そうすると、第一素材42aおよび第二素材42bのそれぞれが軟化して融着材料として機能し、ヒータ線41に固着される。さらに、第一素材42aと第二素材42bが、相互に固着されて一体化されることで、ヒータ絶縁層42が形成される。このようにして、ヒータシート40が形成される。
[0094]
 続いて、静電シート10とヒータシート40を準備する(準備工程)。ヒータシート40の表面を加熱する(ヒータシート加熱工程)。そして、ヒータシート40の表面側に静電シート10の裏面側が接するようにして、静電シート10とヒータシート40とを加圧する(加圧工程)。そうすると、ヒータ絶縁層42の表面側が軟化して融着材料として機能し、第二電極シート13がヒータ絶縁層42の表面側に固着される。同時に、ヒータ絶縁層42の表面側は、静電シート10の絶縁体シート11の裏面側の露出面にも固着される。
[0095]
 続いて、ヒータシート40の裏面を加熱して軟化させた状態で、ヒータシート40の裏面に基材20の取付面を加圧する(加熱加圧工程)。そうすると、ヒータ絶縁層42自身の融着によって、基材20の取付面がヒータ絶縁層42に固着される。このようにして、トランスデューサ3が製造される。
[0096]
 (7-3.第六例のトランスデューサ6の効果)
 トランスデューサ6は、ヒータ機能を有することから、対象者の状態の検出や対象への振動などの付与に加えて、対象者への熱の付与を行うことができる。特に、絶縁体シート11およびヒータ絶縁層42の熱伝導率を上記のようにすることで、ヒータ線41の熱を、静電シート10の表面に伝達することができる。また、絶縁体シート11およびヒータ絶縁層42が難燃性フィラーを有することで、耐熱効果を向上させることができる。
[0097]
 また、ヒータ線41に電力を供給することに伴って、ヒータ線41がノイズ発生源となるおそれがある。しかし、第二電極シート13の複数の第二貫通孔13aは、第一電極シート12の複数の第一貫通孔12aに比べて、開口率が小さい。従って、第二電極シート13は、ヒータ線41に対して高いシールド機能を発揮する。つまり、ヒータ線41に供給される電力によってノイズを発生したとしても、第二電極シート13がシールド機能を発揮することができる。その結果、トランスデューサ6は、センサとしての検出精度やアクチュエータとしての動作精度を良好とすることができる。
[0098]
 (8.静電型トランスデューサユニットの適用対象)
 静電型トランスデューサユニット(以下、「トランスデューサユニット」と称する)は、中心線を有する部材である。中心線を有する部材とは、直線状の中心線を有する部材(棒状)、曲がった中心線を有する部材などを含む。当該部材の横断面(軸直角断面)は、円形、楕円形、多角形など、任意の形状とすることができる。また、当該部材は、両端を有する部材、リング状や枠状などの無端状の部材などを含む。例えば、ジョイスティック、アームレスト、ドアノブ、シフトレバー、ドアトリム、センタートリムなどは、両端を有する部材の例となる。また、ステアリングホイールの把持部分は、無端状の部材の例となる。なお、ステアリングホイールの把持部分は、例えばC字型などの円弧状の場合には、両端を有する部材の例としても挙げられる。
[0099]
 (9.トランスデューサユニット100の例)
 トランスデューサユニット100の例として、ステアリングホイール200を例に挙げて、図13を参照して説明する。ステアリングホイール200は、例えば、運転者の手の接触を検出することができるセンサの機能を有するステアリングホイールを例に挙げる。なお、ステアリングホイール200は、運転者の手に対して振動などを付与するアクチュエータの機能を有するようにしてもよい。
[0100]
 ステアリングホイール200は、図13に示すように、中心に位置するコア部201、リング状の把持部202、コア部201と把持部202とを連結する複数の連結部203,204,205とを備える。把持部202は、運転者が操舵するために把持する部位である。把持部202が、運転者の手が接触したことを検出するためのセンサの機能を有する。
[0101]
 ここで、本例においては、把持部202は、ほぼ全周に亘ってセンサの機能を有する。例えば、把持部202は、前面、裏面の2つの領域のそれぞれにおける接触を検出することができる。つまり、把持部202は、前面に配置されたトランスデューサ112a、裏面に配置されたトランスデューサ112bを備える。
[0102]
 (10.第一例のトランスデューサユニット110)
 第一例のトランスデューサユニット110の構成について、図13および図14を参照して説明する。特に、トランスデューサユニット110の例として、ステアリングホイール200の把持部202の詳細構成について説明する。
[0103]
 ステアリングホイール200の把持部202は、中心線を有する芯材111と、トランスデューサ112a,112bと、樹脂内層材113と、外皮材114とを備える。芯材111の正面形状は、例えば、リング形状に形成されている。つまり、芯材111は、リング状の中心線を有する部材である。芯材111は、例えばアルミニウムなど、導電性を有する金属により形成されている。そして、芯材111は、例えば、グランド電位に接続されている。芯材111は、図13に示す連結部203,204,205に連結されている。芯材111の軸直角断面形状は、例えばU字状に形成されている場合を例に挙げるが、円形、楕円形、多角形など任意の形状とすることができる。なお、芯材111は、非導電性の樹脂により形成されてもよい。
[0104]
 トランスデューサ112a,112bは、上述したトランスデューサ1,2,3,4,5の何れかを適用する。図14においては、図上側に、前面のトランスデューサ112aが配置されており、図下側に、裏面のトランスデューサ112bが配置されている。図14においては、トランスデューサ112a,112bは、絶縁体シート11、第一電極シート12、第二電極シート13を備える場合を図示する。例えば、第一電極シート12がセンサ電極として機能し、第二電極シート13がシールド電極として機能する。
[0105]
 トランスデューサ112a,112bは、芯材111の外面に対して距離を隔てて対向配置されている。つまり、図14に示すように、トランスデューサ112a,112bは、芯材111の中心線を中心とした外周面に対向するように、芯材111の外周面に沿って配置されている。さらに、トランスデューサ112a,112bは、芯材111のリング状の周回方向に沿って配置されている。
[0106]
 ここで、トランスデューサ112a,112bを構成する第二電極シート13が、芯材111側に配置されている。つまり、第二電極シート13の裏面が、芯材111の中心線を中心とした外周面に対向するように、芯材111の外周面に沿って、かつ、芯材111の周回方向に沿って配置されている。つまり、第二電極シート13の裏面が、トランスデューサ112,112bの裏面を構成する。
[0107]
 ここで、図14に示すように、トランスデューサ112a,112bにおいて芯材111の外周面の周方向における端辺を、第一端辺112a1,112b1と定義する。また、図13に示すように、トランスデューサ112a,112bにおいて芯材111のリング状の周回方向における端辺を、第二端辺112a2,112b2と定義する。
[0108]
 トランスデューサ112a,112bの2つの第一端辺112a1,112b1が、芯材111の外周面の周方向において距離を隔てて対向配置されている。例えば、図14においては、トランスデューサ112aの第一端辺112a1とトランスデューサ112bの第一端辺112b1とが、芯材111の外周面の周方向において距離を隔てて対向配置されている。
[0109]
 また、トランスデューサ112a,112bの2つの第二端辺112a2,112b2が、芯材111のリング状の周回方向において距離を隔てて対向配置されている。例えば、図13においては、トランスデューサ112aの第二端辺112a2とトランスデューサ112bの第二端辺112b2とが、芯材111のリング状の周回方向において距離を隔てて対向配置されている。
[0110]
 樹脂内層材113は、芯材111の外周面とトランスデューサ112a,112bの裏面との間に介在し、芯材111およびトランスデューサ112a,112bに固着される。樹脂内層材113は、射出成形により成形される。芯材111およびトランスデューサ112a,112bを金型のインサートとすることにより、射出成形が完了する時点において、樹脂内層材113が、芯材111およびトランスデューサ112a,112bに固着される。樹脂内層材113は、例えば、発泡ウレタンなどの発泡樹脂により成形されている。なお、樹脂内層材113は、非発泡樹脂を用いることもできる。
[0111]
 さらに、樹脂内層材113は、芯材111の外周面の周方向において、対向配置されている2つの第一端辺112a1,112b1の隙間に介在している。また、樹脂内層材113は、芯材111のリング状の周回方向において、対向配置されている2つの第二端辺112a2,112b2の隙間に介在している。
[0112]
 外皮材114は、トランスデューサ112a,112bの表面を被覆する。外皮材114は、樹脂を用いて射出成形により成形してもよいし、皮革を用いることもできる。
[0113]
 トランスデューサ112a,112bを芯材111の外周面に沿って配置する際に、樹脂内層材113を芯材111の外周面とトランスデューサ112a,112bの裏面との間に配置し、樹脂内層材113を芯材111の外周面およびトランスデューサ112a,112bの裏面に固着させている。従って、トランスデューサ112a,112bが芯材111から剥がれることを防止できる。
[0114]
 さらに、トランスデューサ112a,112bにおいて対向する2つの端辺(第一端辺及び第二端辺)の隙間に樹脂内層材113を介在させることにより、トランスデューサユニット110の意匠性が良好となる。また、樹脂内層材113を適用することにより、トランスデューサユニット110の製造が容易となる。
[0115]
 ここで、トランスデューサ112a,112bが、上述した第六例のトランスデューサ6のようにヒータシート40を備える構成の場合には、樹脂内層材113は、ヒータシート40に固着される。
[0116]
 (11.第二例のトランスデューサユニット120)
 第二例のトランスデューサユニット120の構成について、図15および図16を参照して説明する。トランスデューサユニット120の例として、第一例と同様に、ステアリングホイール200の把持部202の詳細構成について説明する。また、第二例のトランスデューサユニット120において、第一例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0117]
 トランスデューサ112a,112bは、図15に示すように、第一電極シート12と電気的に接続される第一端子部112a3,112b3を備える。第一端子部112a3,112b3は、第一電極シート12と同様に成形されており、第一電極シート12の長辺から張り出している。
[0118]
 また、トランスデューサ112a,112bは、図15に示すように、第二電極シート13と電気的に接続される第二端子部112a4,112b4を備える。第二端子部112a4,112b4は、第二電極シート13と同様に成形されており、第二電極シート13の長辺から張り出している。
[0119]
 図16に示すように、第一端子部112a3,112b3の少なくとも一部および第二端子部112a4,112b4の少なくとも一部は、対向配置される第一端辺112a1,112b1の隙間に配置されている。そして、第一端子部112a3,112b3の端および第二端子部112a4,112b4の端は、外皮材114よりも外側に延びており、第一配線121および第二配線122に電気的に接続されている。なお、第一配線121および第二配線122は、例えば、ステアリングホイール200のコア部201付近まで延びており、検出回路(図示せず)に接続されている。
[0120]
 つまり、第一端子部112a3,112b3の少なくとも一部および第二端子部112a4,112b4の少なくとも一部を、対向配置される第一端辺112a1,112b1の隙間に配置することにより、意匠性を良好とすることができる。
[0121]
 また、第一端子部112a3,112b3の少なくとも一部および第二端子部112a4,112b4の少なくとも一部は、第一端辺112a1,112b1の隙間に代えて、対向配置される第二端辺112a2,112b2の隙間に配置してもよい。
[0122]
 (12.第三例のトランスデューサユニット130)
 第三例のトランスデューサユニット130の構成について、図17を参照して説明する。トランスデューサユニット130の例として、第二例と同様に、ステアリングホイール200の把持部202の詳細構成について説明する。また、第三例のトランスデューサユニット130において、第二例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0123]
 トランスデューサ112a,112bは、図17に示すように、第一電極シート12と電気的に接続される第一配線121を備える。例えば、第一配線121の一端は、第一電極シート12の長辺に接続されている。また、トランスデューサ112a,112bは、第二電極シート13と電気的に接続される第二配線122を備える。第二配線122の一端は、第二電極シート13の長辺に接続されている。
[0124]
 図17に示すように、第一配線121の少なくとも一部および第二配線122の少なくとも一部は、対向配置される第一端辺112a1,112b1の隙間に配置されている。そして、第一配線121の他端および第二配線122の他端は、外皮材114よりも外側に延びており、例えば、ステアリングホイール200のコア部201付近まで延びており、検出回路(図示せず)に接続されている。つまり、第一配線121の少なくとも一部および第二配線122の少なくとも一部を、対向配置される第一端辺112a1,112b1の隙間に配置することにより、意匠性を良好とすることができる。
[0125]
 また、第一配線121の少なくとも一部および第二配線122の少なくとも一部は、第一端辺112a1,112b1の隙間に代えて、対向配置される第二端辺112a2,112b2の隙間に配置してもよい。
[0126]
 (13.第四例のトランスデューサユニット140および製造方法)
 第四例のトランスデューサユニット140の構成および製造方法について、図18-図25を参照して説明する。トランスデューサユニット130の例として、第二例と同様に、ステアリングホイール200の把持部202の詳細構成について説明する。また、第三例のトランスデューサユニット130において、第二例と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0127]
 図19に示すトランスデューサ112をシート状に成形する(ステップS1)。トランスデューサ112は、図15に示す2つのトランスデューサ112a,112bを一体化したシートである。つまり、2つのトランスデューサ112a,112bの絶縁体シート11の部分が一体化されている。また、トランスデューサ112は、第一端子部112a3,112b3および第二端子部112a4,112b4を有する。シート状のトランスデューサ112は、短辺である第一端辺112fを有し、長辺である第二端辺112gを有する。
[0128]
 さらに、トランスデューサ112は、第一電極シート12および第二電極シート13が配置されていない領域において、厚み方向に貫通する第三貫通孔112eを有する。本例では、トランスデューサ112a,112bの間に、2つの第三貫通孔112eが形成されている。
[0129]
 続いて、シート状のトランスデューサ112を、図20に示すように、筒状のリング状にプレ成形する(ステップS2)。プレ成形されたトランスデューサ112は、リング状の周回方向において、2つの第一端辺112fが対向するように成形されている。図20においては、下側に、対向する部位が位置する。
[0130]
 さらに、図21に示すように、プレ成形されたトランスデューサ112は、筒状の中心線を中心とする外周面において、2つの第二端辺112gが対向するように成形されている。図20および図21に示すように、対向する2つの第二端辺112gは、リング状の中心を向く側に位置する。
[0131]
 続いて、図22に示すように、金型300内に、芯材111と、リング状にプレ成形されたトランスデューサ112をセットする(ステップS3)。続いて、図22に示すように、射出成形により、樹脂内層材113を成形する(ステップS4)。このとき、第三貫通孔112eを、射出成形するための樹脂注入孔として機能させ、対向する第一端辺112fの隙間、または、対向する第二端辺112gの隙間を、樹脂注入時の空気抜き孔として機能させる。この他に、対向する第一端辺112fの隙間、または、対向する第二端辺112gの隙間を、射出成形するための樹脂注入孔として機能させ、第三貫通孔112eを、樹脂注入時の空気抜き孔として機能させるようにしてもよい。そして、対向する第一端辺112fの隙間、対向する第二端辺112gの隙間、および、第三貫通孔112eには、樹脂内層材113が配置されている。
[0132]
 そして、図24に示すように、金型300を離脱させることで、芯材111、トランスデューサ112、および、樹脂内層材113が成形される。続いて、図25に示すように、外皮材114を、射出成形などにより成形する(ステップS5)。このようにして、トランスデューサユニット140としてのステアリングホイール200が完成する。上記のように製造されたトランスデューサユニット140は、製造が容易であると共に、意匠性が良好となる。
[0133]
 ここで、上記において、第一端子部112a3-112d3および第二端子部112a4-112d4は、対向する第二端辺112gの隙間に配置されることになる。ただし、この他に、第一端子部112a3-112d3および第二端子部112a4-112d4は、対向する第一端辺112fの隙間に配置されるようにしてもよい。さらには、第一端子部112a3-112d3および第二端子部112a4-112d4は、第三貫通孔112eに配置されるようにしてもよい。
[0134]
 また、図17に示したように、トランスデューサ112が、第一端子部112a3-112d3および第二端子部112a4-112d4を有さない場合に、第一配線121および第二配線122を有する場合には、第一配線121および第二配線122を、対向する第二端辺112gの隙間に配置されるようにしてもよい。また、第一配線121および第二配線122を、対向する第一端辺112fの隙間に配置されるようにしてもよい。または、第一配線121および第二配線122を、第三貫通孔112eに配置されるようにしてもよい。
[0135]
 (14.その他)
 上記の第一例-第四例のトランスデューサユニット110,120,130,140においては、前面にトランスデューサ112aが配置され、裏面にトランスデューサ112bが配置される構成を示したが、前面および後面の一方または両方に、複数のトランスデューサを配置してもよい。
[0136]
 この場合、リング状の周回方向において対向配置される隣接するトランスデューサの第二端辺の隙間に樹脂内層材を介在させることができる。この場合、複数のトランスデューサは、リング状の周回方向の中間位置などに、それぞれ、第一端子部および第二端子部を備えるようにしてもよい。また、複数のトランスデューサは、リング状の周回方向に対向するそれぞれの第二端辺に、第一端子部および第二端子部を備えるようにしてもよい。
[0137]
 また、上記の第一例-第四例のトランスデューサユニット110,120,130,140においては、上記の第一例-第六例のトランデューサ1-6に代えて、以下のようなトランデューサを適用することもできる。適用対象のトランスデューサは、例えば、貫通孔12a,13aの開口率や開口面積が同一である第一電極シート12と第二電極シート13とを備えるトランスデューサや、貫通孔12a,13aを有しない第一電極シート12と第二電極シート13とを備えるトランデューサなどである。当該適用対象のトランスデューサにおいて、第一電極シート12および第二電極シート13以外の構成は、同様である。

符号の説明

[0138]
1,2,3,4,5,6:静電型トランスデューサ、 10:静電シート、 11:絶縁体シート、 11a:第一被覆層、 11b:第二被覆層、 12,14,16,17,18:第一電極シート、 12a,14a,16a,16b,17a,18a:第一貫通孔、 13,15:第二電極シート、 13a,15a:第二貫通孔、 20:基材、 30:基材側融着シート、 40:ヒータシート、 41:ヒータ線、 42:ヒータ絶縁層、 42a:第一素材、 42b:第二素材、 P1,P3,P5:第一検出領域、 P2,P4,P6:第二検出領域、 100,110,120,130,140:トランスデューサユニット、 111:芯材、 112,112a,112b:静電型トランスデューサ、 112a1,112b1:第一端辺、 112a2,112b2:第二端辺、 112a3,112b3:第一端子部、 112a4,112b4:第二端子部、 112e:第三貫通孔、 112f:第一端辺、 112g:第二端辺、 113:樹脂内層材、 114:外皮材、 121:第一配線、 122:第二配線、 200:ステアリングホイール、 201:コア部、 202:把持部、 203,204,205:連結部、 300:金型

請求の範囲

[請求項1]
 絶縁体シートと、
 前記絶縁体シートの表面側に配置され、厚み方向に貫通する複数の第一貫通孔を有する第一電極シートと、
 前記絶縁体シートの裏面側に配置され、厚み方向に貫通孔を有しない構成とするまたは前記複数の第一貫通孔より開口率が小さい複数の第二貫通孔を有する第二電極シートと、
 を備える、静電型トランスデューサ。
[請求項2]
 各前記第二貫通孔の開口面積は、各前記第一貫通孔の開口面積よりも小さい、請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項3]
 前記第一貫通孔の内接円の直径は、150μm以上15mm以下に設定されている、請求項1または2に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項4]
 前記複数の第一貫通孔の開口率は、30%以上である、請求項1-3の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項5]
 前記第一電極シートは、少なくとも2つの検出領域を有し、前記少なくとも2つの検出領域は、それぞれ開口面積の異なる前記第一貫通孔を有する、請求項1-4の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項6]
 前記第一電極シートは、少なくとも2つの検出領域を有し、前記少なくとも2つの検出領域は、厚みが異なる、請求項1-5の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項7]
 前記絶縁体シートは、エラストマーにより形成され、
 前記第一電極シートおよび前記第二電極シートは、前記絶縁体シート自身の融着によって前記絶縁体シートに固着されている、請求項1-6の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項8]
 前記第一電極シートおよび前記第二電極シートは、前記絶縁体シートに埋設されている、請求項7に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項9]
 前記第一電極シートの少なくとも一部は、前記絶縁体シートに埋設され、
 前記絶縁体シートは、前記第一電極シートの表面側に、前記絶縁体シートの一部により構成される第一被覆層を備え、
 前記第一電極シートの表面の少なくとも一部は、前記第一被覆層自身の融着により前記第一被覆層に固着されている、請求項8に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項10]
 前記第一電極シートおよび前記第二電極シートは、導電性フィラーを含むエラストマーにより形成されている、請求項7-9の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項11]
 前記絶縁体シートは、スチレン系エラストマーまたはオレフィン系エラストマーにより形成されている、請求項1-10の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項12]
 前記第一電極シートは、スチレン系エラストマーまたはオレフィン系エラストマーにより形成されており、前記絶縁体シートより高い軟化点を有する、請求項11に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項13]
 前記静電型トランスデューサは、さらに、前記第二電極シートの裏面側に積層されるヒータシートを備える、請求項1-12の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項14]
 前記絶縁体シートは、熱伝導率が0.3W/m・K以上である、請求項13に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項15]
 前記絶縁体シートは、熱伝導率が5W/m・K以上の熱伝導性フィラーを有する、請求項14に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項16]
 前記熱伝導性フィラーは、絶縁性の金属フィラーである、請求項15に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項17]
 前記絶縁体シートは、難燃性フィラーを有する、請求項13-16の何れか1項に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項18]
 前記難燃性フィラーは、水酸化物フィラーである、請求項17に記載の静電型トランスデューサ。
[請求項19]
 中心線を有する芯材と、
 請求項1-18の何れか1項に記載の静電型トランスデューサであって、前記第二電極シートの裏面が前記芯材の前記中心線を中心とした外周面に対向するように、前記芯材の外周面に沿って配置された前記静電型トランスデューサと、
 前記芯材の前記外周面と前記静電型トランスデューサの裏面との間に介在し、前記芯材および前記静電型トランスデューサに固着される樹脂内層材と、
 を備える静電型トランスデューサユニットであって、
 前記静電型トランスデューサにおいて前記芯材の前記外周面の周方向における端辺を第一端辺と定義し、
 前記静電型トランスデューサの2つの前記第一端辺が、前記芯材の前記外周面の周方向において距離を隔てて対向配置され、
 前記樹脂内層材は、前記2つの前記第一端辺の隙間に介在している、静電型トランスデューサユニット。
[請求項20]
 前記静電型トランスデューサは、前記第一電極シートと電気的に接続される第一端子部または第一配線を有し、
 前記第一端子部または前記第一配線は、対向配置される前記2つの前記第一端辺の隙間に配置されている、請求項19に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項21]
 前記静電型トランスデューサは、前記第一電極シートおよび前記第二電極シートが配置されていない領域において、厚み方向に貫通すると共に樹脂注入孔または樹脂注入時の空気抜き孔として機能する少なくとも1つの第三貫通孔を有し、
 前記樹脂内層材は、前記第三貫通孔に配置されている、請求項19または20に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項22]
 前記静電型トランスデューサは、前記第一電極シートと電気的に接続される第一端子部または第一配線を有し、
 前記第一端子部または前記第一配線は、前記第三貫通孔に配置されている、請求項21に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項23]
 前記芯材は、前記中心線がリング状に形成された形状を有し、
 前記静電型トランスデューサにおいて前記芯材の前記リング状の周回方向における端辺を第二端辺と定義し、
 前記静電型トランスデューサの2つの前記第二端辺が、前記芯材の前記リング状の周回方向において距離を隔てて対向配置され、
 前記樹脂内層材は、前記2つの前記第二端辺の隙間に介在している、請求項19-22の何れか1項に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項24]
 前記静電型トランスデューサは、前記第一電極シートと電気的に接続される第一端子部または第一配線を有し、
 前記第一端子部または前記第一配線は、対向配置される前記2つの前記第二端辺の隙間に配置されている、請求項23に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項25]
 前記静電型トランスデューサは、さらに、前記第二電極シートの裏面側に配置されるヒータシートを備え、
 前記樹脂内層材は、前記ヒータシートと固着されている、請求項19-24の何れか1項に記載の静電型トランスデューサユニット。
[請求項26]
 前記静電型トランスデューサは、前記第二電極シートに電気的に接続される第二端子部または第二配線を有し、
 前記第二端子部または前記第二配線は、対向配置される前記2つの前記第一端辺の隙間に配置されている、請求項19-25の何れか1項に記載の静電型トランスデューサユニット。

図面

[ 図 1]

[ 図 2A]

[ 図 2B]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]