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1. WO2020195340 - SHIP

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明 細 書

発明の名称 船舶

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057  

産業上の利用可能性

0058  

符号の説明

0059  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 船舶

技術分野

[0001]
 この発明は、船舶に関する。
 本願は、2019年3月28日に日本に出願された特願2019-062591号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 フェリー、RORO(Roll-on/Roll-off)船、PCTC(Pure Car & Truck Carrier)船、旅客船等の船舶は、主機や補機を駆動するための燃料を貯留する燃料タンクを備えている。
[0003]
 例えば、特許文献1には、船舶の上甲板上に、LNG(Liquefied Natural Gas)燃料タンクを備えた構成が開示されている。
 また、特許文献2には、円筒形状をなしたLNG燃料タンクを、船体内に備えた構成が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第6002813号公報
特許文献2 : 特許第6143407号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に開示されたような構成では、船体の上方部にLNG燃料タンクやタンク覆い等の重量物を配置することになり、船舶の重心が上昇することで不安定となる。船体の安定性を確保するためには、船底部に海水バラストを搭載する必要が生じ、結果として船の全体重量(排水量)が増加して推進のためにより多くの燃料が必要となる。
[0006]
 特許文献2に開示されたような構成では、LNG燃料タンクを船体内に設けているため、上記したような問題は回避することができる。しかし、LNG燃料タンク等の液化ガス燃料を船体内に貯留する燃料タンクには、燃料タンクに接続される配管や弁等が収容されるタンクコネクションスペースが設けられる。タンクコネクションスペースは、ガスの漏洩時に拡散を防止する目的から中空箱状をなしており、防爆仕様となっている。燃料タンクと、このようなタンクコネクションスペースとを船体内に備えると、その分、船体内の積荷スペースや、客室等を設けるスペースが小さくなる。
 この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、船体内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることができる船舶を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 この発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
 この発明の第一態様によれば、船舶は、船体と、主機と、燃料タンクと、タンク接続ボックス部と、を備える。前記船体は、船高さ方向に間隔をあけて設けられた複数層の甲板を有する。前記主機は、前記船体内に設けられている。前記燃料タンクは、前記船体内に設けられている。前記燃料タンクは、前記主機に供給する液化ガス燃料又はガス燃料を貯留する。前記タンク接続ボックス部は、少なくとも前記燃料タンクの一部を収容する。前記タンク接続ボックス部は、少なくとも一部が前記船体側に設けられた板状の船体部材により形成されている。
[0008]
 このように構成することで、タンク接続ボックス部の少なくとも一部を、船体を構成する船体部材により形成することで、タンク接続ボックス部の少なくとも一部を船体と一体化することができる。これにより、タンク接続ボックス部を設けるためのスペースが少なくて済む。したがって、船体内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることが可能となる。
[0009]
 この発明の第二態様によれば、第一態様に係る前記燃料タンクは、タンク本体と、タンク突出部と、を備えるようにしてもよい。前記タンク突出部は、前記タンク本体の外面から外側に突出する。前記タンク接続ボックス部は、前記船体部材と、囲壁部材と、を備えるようにしてもよい。前記船体部材は、前記タンク突出部が挿通される挿通孔を有している。前記囲壁部材は、前記船体部材を挟んで前記タンク本体と反対側に配置されている。前記囲壁部材は、前記挿通孔を通して前記船体部材から前記反対側に突出した前記タンク突出部を囲うようにしてもよい。
 このように構成することで、船体部材に形成された挿通孔を通して船体部材の反対側に突出したタンク突出部は、囲壁部材により囲まれる。これにより、タンク本体は、船体部材の第一側に設けられ、タンク接続ボックス部は、船体部材の第二側(反対側)に設けられる。したがって、船体部材の第二側には、タンク突出部を取り囲むタンク接続ボックス部のみが設けられるため、船体部材の第二側におけるスペースを有効利用することができる。また、タンク接続ボックス部のレイアウトが、タンク本体等によって制限されることがない。したがって、船体部材の第二側におけるタンク接続ボックス部のレイアウトの自由度が高まる。船体部材の第一側には、タンク本体のみを設ければよいので、船体部材の第一側でタンク接続ボックス部を設けるためのスペースを確保する必要がない。さらに、船体部材の第一側で、タンク接続ボックス部を設けるためのスペースを考慮することなく、タンク本体の径寸法を最大限に大きくすることが可能となる。その分、タンク本体の軸方向長さを短くすることができる。したがって、船体部材の第一側におけるスペースの有効利用を図ることができる。
[0010]
 この発明の第三態様によれば、第一又は第二態様に係る前記タンク接続ボックス部を形成する船体部材は、前記甲板を含むようにしてもよい。前記タンク本体は、前記甲板の下側の階層に配置されているようにしてもよい。さらに、前記タンク突出部は、前記挿通孔を通して前記挿通孔を有した前記甲板よりも上方に突出しているようにしてもよい。
 このように構成することで、甲板の上方にタンク突出部を突出させることで、甲板の上側の階層には、タンク接続ボックス部のみを設ければよい。また、甲板の下側の階層には、タンク本体のみを設ければよい。したがって、甲板の上側の階層、及び下側の階層のそれぞれにおいて、スペースの有効利用を図ることができる。
[0011]
 この発明の第四態様によれば、第一から第三態様の何れか一つの態様に係る船舶は、フランジ部と、タンクカバー部と、シール部材と、を備えるようにしてもよい。前記フランジ部は、前記燃料タンクの外面から外側に延びる。前記タンクカバー部は、前記タンク接続ボックス部の内周面から前記フランジ部に向かって延び、前記フランジ部と間隔をあけて設けられている。前記シール部材は、前記フランジ部と前記タンクカバー部との間を塞ぐように設けられている。
 このように構成することで、燃料タンクが設けられた空間と、タンク接続ボックス部内との空間を区画し、気密性を確保することができる。

発明の効果

[0012]
 上記船舶によれば、船体内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることが可能となる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] この発明の第一実施形態における船舶の全体構成を示す側面図である。
[図2] 上記船舶の構成を示す図であり,図1のA-A矢視平断面図である。
[図3] 上記船舶に設けた燃料タンク及びタンク接続ボックス部を示す側断面図である。
[図4] 上記船舶に設けた燃料タンク及びタンク接続ボックス部の要部を示す拡大側断面図である。
[図5] 上記船舶の第一実施形態の変形例の構成を示す側断面図である。
[図6] この発明の第二実施形態における船舶の構成を示す側断面図である。
[図7] 上記船舶の平断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、この発明の一実施形態における船舶を図面に基づき説明する。
(第一実施形態)
 図1は、この実施形態における船舶の全体構成を示す側面図である。図2は、上記船舶の構成を示す図であり,図1のA-A矢視平断面図である。図3は、上記船舶に設けた燃料タンク及びタンク接続ボックス部を示す側断面図である。図4は、上記船舶に設けた燃料タンク及びタンク接続ボックス部の要部を示す拡大側断面図である。
 図1、図2に示すように、この実施形態の船舶1は、例えば、車両を運搬可能な車両運搬船である。船舶1は、船体2と、主機8と、燃料タンク20と、タンク接続ボックス部30と、を備えている。
[0015]
 船体2は、舷側3A,3Bと、船底4と、複数層の甲板10と、を有している。舷側3A,3Bは、船幅方向Dw両側の左右舷側をそれぞれ形成する一対の船側外板からなる。船底4は、これら舷側3A,3Bを接続する船底外板からなる。これら一対の舷側3A,3B及び船底4の断面形状は、U字状に形成されている。
[0016]
 図1に示すように、船体2は、車両を船体2内に乗船(ロールオン)または下船(ロールオフ)させるため、ショアランプ7を備えている。ショアランプ7は、例えば、船尾2b等に設けられている。ショアランプ7は、船体2の外側に向けて起倒可能となっている。車両は、ショアランプ7を船体2の外側に倒して展開した状態で、ショアランプ7上を走行して、乗船及び下船する。
[0017]
 複数層の甲板10は、船体2内に船高さ方向Dhに間隔をあけて設けられている。複数層の甲板10の一つとして、乾舷甲板11が設けられている。また、複数の甲板10として、乾舷甲板11の上方、及び下方に、複数層の甲板12,13,14,15,16,17が設けられている。これら複数層の甲板10のうち、車両を積み込む車両甲板として用いられる甲板10には、船高さ方向Dhで隣り合う甲板10の間を車両が移動するためのランプウェイ(図示せず)が設けられている。
[0018]
 この実施形態で例示する船体2は、乾舷甲板11の下方に、船底4とともに2重底を構成する底部甲板18を備えている。
[0019]
 主機8は、船体2内に設けられている。具体的には、主機8は、船体2内部に設けられた機関室S1に設置されている。船体2の船尾2b側の底部には、プロペラ5と、舵6とが設けられている。プロペラ5は、船体2内に設けられた主機8によって駆動され、船舶1を推進させる推進力を発生させる。舵6は、プロペラ5の後方に設けられ、船体2の進行方向を制御する。
[0020]
 燃料タンク20は、主機8に供給する燃料を貯留している。この実施形態における燃料タンク20は、底部甲板18上に配置されている。また、この実施形態では、船幅方向Dwに間をあけて二つの燃料タンク20が並べて配置されている(図2参照)。さらに、この実施形態で例示する二つの燃料タンク20は、同一形状であり、船幅方向Dwの中心位置を基準にして左右対称に配置されている。これら燃料タンク20は、タンク本体21と、タンク突出部22と、をそれぞれ備えている。この実施形態で例示する主機8の燃料は、LNG(Liquefied Natural Gas)やLPG(Liquefied Petroleum Gas)等の液化ガスであり、燃料タンク20は、いわゆる圧力容器である。
[0021]
 図3に示すように、この実施形態のタンク本体21は、船首尾方向Daに延びる円筒状をなしている。タンク本体21は、底部甲板18上に形成されたタンク室S2に収容されている。タンク室S2は、船幅方向Dwに延びる横置隔壁である隔壁19Aにより、船尾2b側の機関室S1と隔てられている。また、タンク室S2は、船幅方向Dwに延びる横置隔壁である隔壁19Bにより、船首2a側の貨物室S3と隔てられている。この実施形態のタンク室S2は、貨物室S3の複数階層に渡る高さを有している。すなわち、貨物室S3では、タンク室S2の上側に位置する甲板15(以下、この甲板15を上側甲板15と称する)の下方に、複数の甲板16、17が配置されている。
[0022]
 図4に示すように、タンク突出部22は、タンク本体21の外周面(外面)から径方向外側に突出する。この実施形態において、タンク突出部22は、タンク本体21から船体上方に向かって突出している。タンク突出部22は、筒状部22aと、ドーム部22bと、を有している。筒状部22aは、タンク本体21の上面から鉛直上方に延びる円筒状をなしている。ドーム部22bは、筒状部22aの上側に連続して形成されている。ドーム部22bは、上方に向かって凸となる半球状をなしている。ドーム部22bは、筒状部22aの上方を塞ぐように形成されている。
[0023]
 タンク室S2の上側に位置する上側甲板15は、船高さ方向Dhに貫通する挿通孔34を備えている。タンク突出部22は、上側甲板15の挿通孔34を通して、上側甲板15の直ぐ上の階層S4に突出している。つまり、タンク突出部22は、上側甲板15よりも上方に突出している。
[0024]
 タンク接続ボックス部30は、タンク本体21の上側に位置する上側甲板15上に設けられている。タンク接続ボックス部30は、タンク本体21が設けられたタンク室S2の上側の階層S4に設けられている。タンク接続ボックス部30は、中空箱状をなしている。図2に示すように、この実施形態のタンク接続ボックス部30は、船幅方向Dwに長軸方向を有する平面視長方形状をなしている。タンク接続ボックス部30は、上側甲板15から上方に突出したタンク突出部22を取り囲んでいる。この実施形態では、船幅方向Dwに並んだ2つの燃料タンク20のタンク突出部22を一つのタンク接続ボックス部30により取り囲んでいる。
[0025]
 図4に示すように、タンク接続ボックス部30は、底板部31と、側板部32と、天板部33と、を有している。上側甲板15よりも上側の階層S4において、このタンク接続ボックス部30は、気密に構成されている。言い換えれば、階層S4において、タンク接続ボックス部30の内部空間と、タンク接続ボックス部30よりも外側の空間との間では、気体が流通しないように密閉されている。
[0026]
 底板部31は、船体2を構成する上側甲板15により形成されている。つまり、上側甲板15の一部は、タンク接続ボックス部30の底板部31を兼ねている。上側甲板15は、船体2を構成する板状の船体部材31sである。
[0027]
 側板部32は、上側甲板15(言い換えれば、底板部31)上に設けられている。側板部32は、平面視で、2つの燃料タンク20のタンク突出部22の周囲を取り囲むように配置されている。側板部32は、例えば、平面視長方形状をなしている。側板部32は、2つのタンク突出部22に対し、船首尾方向Da及び船幅方向Dwに間隔をあけて設けられている。側板部32は、上側甲板15とは別部材からなる板状の囲壁部材32pにより形成されている。
[0028]
 天板部33は、側板部32の上方を塞ぐように設けられている。天板部33は、船体2を構成する乾舷甲板11により形成されている。つまり、乾舷甲板11の一部は、タンク接続ボックス部30の天板部33を兼ねている。乾舷甲板11は、船体2を構成する板状の船体部材33sである。
[0029]
 このように、タンク接続ボックス部30は、船体部材31sと、囲壁部材32pと、船体部材33sと、を備えている。船体部材31sは、タンク突出部22が挿通される挿通孔34を有している。囲壁部材32pは、タンク本体21に対し、船体部材31sを挟んで反対側(上側)に配置されている。囲壁部材32pは、挿通孔34を通して船体部材31sから反対側に突出したタンク突出部22を囲っている。
[0030]
 タンク接続ボックス部30は、燃料タンク20の一部であるタンク突出部22と、燃料タンク20に接続される配管(図示せず)や弁(図示せず)を収容している。
[0031]
 タンク接続ボックス部30内に収容された燃料タンク20のタンク突出部22には、タンク側フランジ部材(フランジ部)25が設けられている。タンク側フランジ部材25は、燃料タンク20のタンク突出部22の外周面(より具体的には、筒状部22a)から径方向外側に延び、タンク突出部22の周方向に連続した環状に形成されている。タンク側フランジ部材25は、上側甲板15の上方に間隔をあけて形成されている。
[0032]
 一方で、上側甲板15上には、タンクカバー部35が設けられている。タンクカバー部35は、燃料タンク20のタンク突出部22を取り囲むように設けられている。タンクカバー部35は、タンク突出部22の外周面に対し、径方向外側に間隔をあけて設けられている。言い換えれば、タンクカバー部35は、挿通孔34の内周縁に沿って環状に形成されている。タンクカバー部35は、上側甲板15から上方に向かって延びる筒状をなしている。タンクカバー部35の上端には、水平方向両側に広がる上端フランジ35aが一体に設けられている。タンクカバー部35の上端フランジ35aは、タンク側フランジ部材25の鉛直下方に配置されている。タンクカバー部35の上端フランジ35aと、タンク側フランジ部材25とは、船高さ方向Dhに間隔をあけて対向している。
[0033]
 シール部材40は、タンク側フランジ部材25とタンクカバー部35との間を塞ぐように設けられている。シール部材40は、ゴム系材料等、気密性、及び弾性を有した材料から形成されている。シール部材40は、燃料タンク20のタンク突出部22とタンク接続ボックス部30との間における気密性を確保する。シール部材40は、さらに、船体2と燃料タンク20との熱膨張係数の違い等により、タンク突出部22とタンク接続ボックス部30との相対変位が生じた場合であっても、弾性変形して気密性を維持できるようになっている。
[0034]
 したがって、上述した第一実施形態の船舶1によれば、タンク接続ボックス部30の少なくとも一部である底板部31を、船体2を構成する船体部材31sである上側甲板15により形成した。これにより、タンク接続ボックス部30の少なくとも一部を船体2と一体化された上側甲板15により形成することができる。その結果、船体2内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることが可能となる。
 とりわけ、船舶1が車両を運搬する場合には、車両甲板における車両の積載数の減少を抑制することができる点で有利となる。
[0035]
 上述した実施形態では、燃料タンク20が、筒状のタンク本体21と、タンク突出部22と、を備えるようにした。さらに、タンク接続ボックス部30を形成する囲壁部材32p、33pは、タンク本体21に対して船体部材31sを挟んで反対側に配置されるようにした。また、囲壁部材32p、33pは、挿通孔34を通して船体部材31sから反対側に突出したタンク突出部22を囲うようにした。
[0036]
 これにより、タンク本体21を、船体部材31sである上側甲板15の下側(第一側)に配置し、タンク接続ボックス部30を、上側甲板15の上側(第二側)に配置することができる。上側甲板15の上側には、タンク突出部22を取り囲むタンク接続ボックス部30のみが設けられるため、上側甲板15の上側の階層S4におけるスペースを有効利用することができる。また、タンク接続ボックス部30のレイアウトが、タンク本体21によって制限されることがない。そのため、船体部材31sの上側におけるタンク接続ボックス部30のレイアウトの自由度も高まる。これにより、上側甲板15の上側の階層S4において、積荷スペース等を設けるスペースを有効利用することが可能となる。
[0037]
 また、船体部材31sの下側には、タンク本体21のみを設ければよいので、タンク室S2にタンク接続ボックス部30を設けるためのスペースを確保する必要がない。そのため、タンク本体21の径寸法を、タンク室S2の船高さ方向Dhの室内寸法に応じて最大限に大きくすることができる。さらに、タンク容量一定の場合には、タンク本体21の径寸法を最大限に大きくする分、タンク本体21の軸方向長さを短くすることができる。その結果、船体部材31sである上側甲板15の下側のタンク室S2のスペースの有効利用を図ることができる。
[0038]
 また、タンク本体21は、上側甲板15の下側の階層のタンク室S2に配置されている。さらに、タンク突出部22は、挿通孔34を通して上側甲板15から上方に突出している。
 このように構成することで、上側甲板15の上側の階層S4には、タンク本体21を設けることなく、タンク突出部22を取り囲むタンク接続ボックス部30のみを設ければよい。また、上側甲板15の下側の階層であるタンク室S2には、タンク本体21のみを設ければよい。その結果、上側甲板15の上側の階層S4、及び下側の階層のそれぞれにおいて、スペースの有効利用を図ることができる。
[0039]
 また、タンク側フランジ部材25とタンクカバー部35との間を塞ぐようシール部材40が設けられている。このように構成することで、上側甲板15の下側のタンク室S2と上側甲板15の上側の階層S4のタンク接続ボックス部30内の空間とを区画し、気密性を確保することができる。また、船体2と燃料タンク20との熱膨張係数の違い等によりタンク突出部22とタンク接続ボックス部30とが相対変位した場合であっても、シール部材40が弾性変形して気密性を維持できる。
[0040]
(第一実施形態の変形例)
 図5は、上記船舶の第一実施形態の変形例における構成を示す側断面図である。
 図5に示すように、上側甲板15の上側の階層S4には、例えば、配管区画S6、関連機器室S7等を設けるようにしても良い。配管区画S6は、船高さ方向Dhに延び、船上から燃料タンク20内に燃料を供給する燃料供給配管が収容されている。関連機器室S7には、燃料タンク20に付随して設けられる各種の機器等が収容されている。これら配管区画S6、関連機器室S7は、タンク接続ボックス部30の周囲に配置され、タンク接続ボックス部30に隣接している。この実施形態では、タンク接続ボックス部30の船幅方向Dwの第一側に配管区画室S6が配置され、タンク接続ボックス部30の船幅方向Dwの第二側に関連機器室S7が配置される場合を例示している。このように構成することで、上側甲板15の上側の階層S4にて、タンク接続ボックス部30の周囲のスペースを有効利用することができる。
[0041]
(第二実施形態)
 次に、この発明に係る船舶第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
[0042]
 図6は、この発明の第二実施形態における船舶の構成を示す図3に相当する断面図である。図7は、この発明の第二実施形態における船舶の図2に相当する断面図である。
 図6、図7に示すように、この第二実施形態における船舶1Bは、燃料タンク50を備えている。燃料タンク50は、船体2内の底部甲板18上に配置されている。燃料タンク50は、主機8(図1参照)に供給する燃料を貯留している。この第二実施形態の燃料タンク50は、第一実施形態の燃料タンク20と同様に、二つ設けられている。これら二つの燃料タンク50は、船幅方向Dwに間隔をあけて並んで配置されている。二つの燃料タンク50は、同一形状であり、船幅方向Dwの中心位置を基準にして左右対称に配置されている。
[0043]
 燃料タンク50は、船首尾方向Daに延びる円筒状をなしている。燃料タンク50は、底部甲板18上に形成されたタンク室S2に収容されている。タンク室S2は、隔壁19Aにより、船尾2b側の機関室S1と隔てられている。また、タンク室S2は、隔壁19Bにより、船首2a側の貨物室S3と隔てられている。
[0044]
 タンク接続ボックス部60は、燃料タンク50と同じタンク室S2に設けられている。タンク接続ボックス部60は、中空箱状をなしている。この第二実施形態におけるタンク接続ボックス部60は、船幅方向Dwに長軸方向を有する平面視長方形状をなしている。タンク接続ボックス部60は、船首尾方向Daにおける燃料タンク50の船尾2bに近い側に設けられている。より具体的には、タンク接続ボックス部60は、燃料タンク50の船尾2b側のタンク端部52を取り囲むように設けられている。この第二実施形態のタンク接続ボックス部60は、船幅方向Dwに並んだ2つの燃料タンク50のタンク端部52を取り囲んでいる。
[0045]
 タンク接続ボックス部60は、底板部61と、端板部62と、側板部63と、天板部64と、を有している。
[0046]
 底板部61は、底部甲板18により形成されている。底部甲板18は、船体2を構成する板状の船体部材61sである。
 端板部62は、底部甲板18上に設けられている。端板部62は、タンク端部52に対し、船尾2b側に間隔をあけて設けられている。この実施形態において端板部62は、隔壁19Aにより形成されている。隔壁19Aは、船体2を構成する板状の船体部材62sである。
 側板部63は、2つの燃料タンク50の船幅方向Dw両側にそれぞれ設けられている。側板部63は、端板部62から船首2a側に向かって延び、タンク端部52の船幅方向Dw両側に間隔をあけて設けられている。
 天板部64は、上側甲板15により形成されている。上側甲板15は、船体2を構成する板状の船体部材64sである。
[0047]
 このように、タンク接続ボックス部60の一部は、船体部材61s、62s、64sにより形成されている。タンク接続ボックス部60は、燃料タンク50の一部であるタンク端部52と、燃料タンク50に接続される配管(図示せず)や弁(図示せず)と、を収容している。
[0048]
 タンク接続ボックス部60内において、燃料タンク50のタンク端部52には、タンク側フランジ部材(フランジ部)55が設けられている。タンク側フランジ部材55は、燃料タンク50の外周面から径方向外側に延びている。タンク側フランジ部材55は、燃料タンク50の周方向に連続した環状に形成されている。
[0049]
 一方で、タンク接続ボックス部60の内面には、タンクカバー部65が設けられている。タンクカバー部65は、燃料タンク50のタンク端部52を取り囲むように設けられている。タンクカバー部65は、タンク端部52の外周面に対し、径方向外側に間隔をあけて設けられている。タンクカバー部65は、底部甲板18、側板部63、及び上側甲板15から、タンク端部52の外周面に向かって延びている。タンクカバー部65は、タンク側フランジ部材55の径方向外側に間隔をあけて対向している。
[0050]
 シール部材70は、タンク側フランジ部材55とタンクカバー部65との間を塞ぐように設けられている。シール部材70は、ゴム系材料等、気密性、及び弾性を有した材料から形成されている。シール部材70は、燃料タンク50のタンク端部52が収容されたタンク接続ボックス部60の内外における気密性を確保する。さらに、シール部材70は、第一実施形態のシール部材40と同様に、船体2と燃料タンク50との熱膨張係数の違い等により、タンク端部52とタンク接続ボックス部30との相対変位が生じた場合であっても、弾性変形して気密性を維持できるようになっている。
[0051]
 したがって、上述した第二実施形態の船舶1Bによれば、タンク接続ボックス部60の一部を構成する底板部61、端板部62、天板部64を、船体2側に設けられた板状の船体部材61s、62s、64sである底部甲板18、隔壁19A、及び上側甲板15により形成した。また、燃料タンク50のタンク端部52は、タンク接続ボックス部60内に収容されている。これにより、タンク接続ボックス部60を設けるためのスペースが少なくて済む。その結果、船体2内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることが可能となる。
[0052]
(その他の変形例)
 なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
 例えば、船舶1、1Bの船体2内における甲板10の階層数も、適宜変更可能である。
[0053]
 さらに、燃料タンク20、50の設置数、形状、構造等は、適宜変更可能である。例えば、第一、第二実施形態では、二つの燃料タンク50が同一形状である場合を一例にして説明したが、同一形状に限られない。また、第一、第二実施形態では、燃料タンク50を底部甲板18上に配置する場合について説明したが、底部甲板18は、底部甲板18よりも上の階層の甲板10上に配置してもよい。
[0054]
 さらに、第一、第二実施形態では、燃料タンク20,50が船首尾方向Daに延びる場合を例示した。しかし、燃料タンク20,50は、船幅方向Dwに延びるようにしてもよい。第一、第二実施形態では、燃料タンク20,50に貯留される燃料が液体である液化ガスの場合について説明した。しかし、燃料タンク20,50に貯留される燃料は、液体に限られない。例えば、天然ガスや石油ガス等の気体状態の燃料であってもよい。
[0055]
 また、上述した第一、第二実施形態では、二つの燃料タンク50が同一の水密区画(タンク室)S2に配置される場合を一例にして説明したが、二つの燃料タンク50は、それぞれ異なる隣り合う水密区画に配置されていてもよい。言い換えれば、二つの燃料タンク50の間には、縦通隔壁が配置されるようにしてもよい。
[0056]
 さらに、上述した第一、第二実施形態では、タンク室S2の船幅方向Dwの側壁を舷側3A,3Bによって形成する場合を例示した。しかし、タンク室S2の船幅方向Dwの側壁は、舷側3A,3Bに限られない。タンク室S2の船幅方向Dwの側壁として、舷側3A,3Bよりも船幅方向Dw内側に縦通隔壁を配置するようにしてもよい。また、タンク室S2の船幅方向Dwの寸法は、例えば、燃料タンク50の配置スペースの大きさに応じた大きさにしてもよい。
[0057]
 また、船舶1の船種は特定のものに限られず、例えばフェリー、RORO船(Roll-on/Roll-off船)、PCTC(Pure Car & Truck Carrier)、旅客船等、種々の船種を採用できる。

産業上の利用可能性

[0058]
 上記船舶によれば、船体内のスペースの有効利用を図り、積荷スペースや客室等を設けるスペースを増大させることが可能となる。

符号の説明

[0059]
1、1B 船舶
2 船体
2a 船首
2b 船尾
3A、3B 舷側
4 船底
5 プロペラ
6 舵
7 ショアランプ
8 主機
10 甲板
11 乾舷甲板
12、13、14、16、17 甲板
15 上側甲板(甲板)
18 底部甲板
19A、19B 隔壁
20、50 燃料タンク
21 タンク本体
22 タンク突出部
22a 筒状部
22b ドーム部
25、55 タンク側フランジ部材(フランジ部)
30、60 タンク接続ボックス部
31、61 底板部
31s、33s、61s、62s、64s 船体部材
32、63 側板部
32p 囲壁部材
33、64 天板部
34 挿通孔
35、65 タンクカバー部
35a 上端フランジ
40、70 シール部材
52 タンク端部
62 端板部
S1 機関室
S2 タンク室
S3 貨物室
S4 階層
S6 配管区画
S7 関連機器室

請求の範囲

[請求項1]
 船高さ方向に間隔をあけて設けられた複数層の甲板を有する船体と、
 前記船体内に設けられた主機と、
 前記船体内に設けられ、前記主機に供給する液化ガス燃料又はガス燃料を貯留する燃料タンクと、
 少なくとも前記燃料タンクの一部を収容するタンク接続ボックス部と、を備え、
 前記タンク接続ボックス部の少なくとも一部は、前記船体を構成する船体部材により形成されている
 船舶。
[請求項2]
 前記燃料タンクは、
  タンク本体と、
  前記タンク本体の外面から外側に突出するタンク突出部と、を備え、
 前記タンク接続ボックス部は、
  前記タンク突出部が挿通される挿通孔を有した前記船体部材と、
  前記船体部材を挟んで前記タンク本体と反対側に配置され、前記挿通孔を通して前記船体部材から前記反対側に突出した前記タンク突出部を囲う囲壁部材と、を備える
 請求項1に記載の船舶。
[請求項3]
 前記タンク接続ボックス部を形成する船体部材は、前記甲板を含み、
 前記タンク本体は、前記甲板の下側の階層に配置され、
 前記タンク突出部は、前記挿通孔を通して前記挿通孔を有した前記甲板よりも上方に突出している
 請求項2に記載の船舶。
[請求項4]
 前記燃料タンクの外面から外側に延びるフランジ部と、
 前記タンク接続ボックス部の内周面から前記フランジ部に向かって延び、前記フランジ部と間隔をあけて設けられたタンクカバー部と、
 前記フランジ部と前記タンクカバー部との間を塞ぐように設けられたシール部材と、を備える
 請求項1から3の何れか一項に記載の船舶。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]