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1. WO2020195040 - CENTERING DEVICE, CENTERING METHOD, INSPECTION SYSTEM, AND INSPECTION METHOD

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明 細 書

発明の名称 センタリング装置、センタリング方法、検査システムおよび検査方法

技術分野

0001   0002  

背景技術

0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009   0010   0011   0012  

課題を解決するための手段

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

発明の効果

0020   0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080  

産業上の利用可能性

0081  

符号の説明

0082  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

図面

1   2   3   4   5   6A   6B   6C   6D   6E   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : センタリング装置、センタリング方法、検査システムおよび検査方法

技術分野

[0001]
 この発明は、円環状の物品をステージに対してセンタリングするセンタリング装置およびセンタリング方法、ならびにセンタリングされた物品を回転させながら撮像して得られる画像に基づいて検査する検査システムおよび検査方法に関するものである。
[0002]
 以下に示す日本出願の明細書、図面および特許請求の範囲における開示内容は、参照によりその全内容が本書に組み入れられる:
 特願2019-054833(2019年3月22日出願)。
 特願2019-054834(2019年3月22日出願)。
 特願2019-054835(2019年3月22日出願)。

背景技術

[0003]
 円環状の物品を検査するために、例えば特許文献1に記載された欠陥検査装置が提案されている。この欠陥検査装置は、上記物品としてタイヤを検査するものである。この装置では、タイヤ回転台(本発明の「ステージ」の一例に相当)上にタイヤが載置され、タイヤ回転台によってタイヤが一周回転される間にタイヤの側面がラインセンサカメラにより撮像される。そして、欠陥検査装置は、撮像された画像に基づいてタイヤの側面のサイドウォール部にある引っ掻き傷や製造工程内で生じてしまう直線状欠陥などを検出する。
[0004]
 上記装置による検査を効率的なものとするために、上記欠陥検査装置は従来より周知の搬送装置と組み合わされることが多い。搬送装置としては、ローラーコンベアを備えたものや一対のベルトコンベアを備えたものが知られており、タイヤを横置き状態で搬送する。つまり、搬送装置は、タイヤのサイドウォール部の一方(本発明の「物品の下面」に相当)をローラーやベルトにより支持しつつタイヤ回転台に搬入する。そして、欠陥検査装置と搬送装置とを組み合わせた検査システムでは、検査前のタイヤが搬送装置からタイヤ回転台に移載されて欠陥検査装置により検査された後で、検査済のタイヤがタイヤ回転台から搬送装置に戻され、当該搬送装置によって欠陥検査装置から搬出される。
[0005]
 また、上記欠陥検査装置により高精度な検査を行うためには、タイヤを回転させる前にタイヤの中心をタイヤ回転台の回転中心と一致させる、つまりタイヤのセンタリングが必要となる。そこで、検査システムでは、検査前のタイヤをタイヤ回転台に搬送する経路にセンタリング装置が追加配備され、搬送装置によりタイヤを搬送する方向と直交する幅方向においてタイヤをセンタリングしておく技術が多用されている。なお、当該センタリング装置としては、例えば特許文献2に記載されているように、ベルトコンベアやローラーコンベアに支持されているタイヤのトレッド部を互いに異なる4つの幅方向外側からアームを接触させることでタイヤのセンタリングを行う装置を用いることができる。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2015-55580号公報
特許文献2 : 国際公開第2014/199508号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 しかしながら、従来技術では、搬送装置にセンタリング装置を追加装備した分だけ検査システムの大型化は避けられず、フットプリントの増大を招いている。
[0008]
 また、テーブルへの物品の搬送途中でセンタリング動作を実行するために、その分だけタクトタイムの増加を招いている。
[0009]
 また、搬送装置と接触した状態で物品に対してアームから外力が与えられることで物品のセンタリングが行われる。このため、搬送装置と物品との間に作用する摩擦力により物品を水平方向に円滑に変位させることが難しく、高精度なセンタリングが難しいという問題もあった。
[0010]
 また、センタリング処理を行った物品をテーブルの上方位置に搬送し、搬送装置からテーブルに移載している。このため、搬送時や移載時の振動や衝撃などにより物品が水平方向に変位すると、非センタリング状態となり、正確な検査を行うことが難しくなる。
[0011]
 さらに、特許文献1に記載の装置では、物品を撮像するラインセンサカメラ(本発明の「撮像ヘッド」に相当)は固定配置されているために、撮像ヘッドの移動時間については考慮されていない。しかしながら、センタリングを実行するために物品を移動させるとともに、それに応じて撮像ヘッドの移動が必要となることがある。この場合、タクトタイムの短縮を図るためには、センタリング動作に関連して撮像ヘッドの移動動作についても考慮する必要がある。
[0012]
 この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、フットプリントの削減およびタクトタイムの短縮を図りながら、物品を正確にセンタリングすることができるセンタリング装置およびセンタリング方法、ならびに物品を高精度に検査することができる検査システムおよび検査方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0013]
 本発明の第1態様は、搬送装置によりステージの上方位置に搬送された後で搬送装置がステージに対して相対的に下降することで搬送装置からステージに移載される、円環状の物品をステージに対してセンタリングするセンタリング装置であって、物品の移載中にステージに近づく物品に対して相対的に上昇するセンタリングベース部と、センタリングベース部の上面から上方位置に向けて設けられ、センタリングベース部の相対上昇に伴って鉛直下方に相対下降する物品の内周部と摺接しながら物品をステージに案内しつつセンタリングするセンタリング部と、を備えることを特徴としている。
[0014]
 また、本発明の第2態様は、搬送装置によりステージの上方位置に搬送された後で搬送装置がステージに対して相対的に下降することで搬送装置からステージに移載される、円環状の物品をステージに対してセンタリングするセンタリング方法であって、上記センタリング装置を搬送装置の相対的な下降開始前に搬送装置の下方位置に配置する第1工程と、物品の移載中に、センタリングベース部の相対上昇に伴って鉛直下方に相対下降する物品の内周部をセンタリング部に摺接させながら物品をステージに案内しつつセンタリングする第2工程と、を備えることを特徴としている。
[0015]
 また、本発明の第3態様は、上記センタリング装置と、センタリング装置によりセンタリングされた物品を支持するステージを回転させる回転ステージ装置と、回転ステージ装置により回転される物品を撮像して画像を取得する撮像装置と、画像に基づいて物品を検査する検査装置と、を備えることを特徴としている。
[0016]
 さらに、本発明の第4態様は、検査方法であって、搬送装置により支持される円環状の物品をステージの上方位置に搬送する搬送工程と、搬送工程後に搬送装置を鉛直下方に下降させることで物品をステージに移載するとともに物品の移載中に物品をステージに対してセンタリングする物品準備工程と、上方位置から鉛直上方に離間した退避位置に退避していた、撮像ヘッドをステージ上の物品に近接する撮像位置に位置決めするヘッド準備工程と、センタリングされた物品を回転させながら撮像位置に位置決めされた撮像ヘッドにより物品を撮像して画像を取得する撮像工程と、画像に基づいて物品を検査する検査工程と、を備え、鉛直方向において搬送装置に支持される物品および退避位置の間に待機位置が設けられ、ヘッド準備工程は、物品準備工程中に、退避位置に退避した撮像ヘッドを鉛直方向において搬送装置に支持される物品および退避位置の間に設けられる待機位置に移動して待機位置で位置決めする工程と、物品準備工程後に、撮像ヘッドを待機位置から撮像位置に移動させて位置決めする工程と、を有することを特徴としている。
[0017]
 このように構成された発明では、搬送装置がステージに対して相対的に下降することで搬送装置からステージに移載される。つまり、物品の移載態様として、(1)搬送装置の下降に伴って物品を上方位置から鉛直下方に移動して物品の移載を行う態様と、(2)物品を静止させたままステージを上方位置よりも上方に上昇させることで物品の移載を行う態様と、(3)物品の下降とステージの上昇とを組み合わせて物品の移載を行う態様とがある。これらの移載中においては、物品がステージに対して相対的に近づく(物品の相対下降)。一方、センタリング装置では、センタリングベース部が上記物品に対して相対的に上昇する(センタリングベース部の相対上昇)。また、当該センタリングベース部の上面にセンタリング部材が設けられている。そして、センタリングベース部と一緒にセンタリング部材が物品に対して相対的に上昇する。このセンタリング部材の相対上昇によって、物品の内周部が上記センタリング部材に対して摺動し、ステージに案内されてセンタリングされる。このように物品の移載と並行して物品のセンタリングが実行される。したがって、物品の移載とセンタリングとを個別に実行する従来技術よりもタクトタイムが短縮される。
[0018]
 また、搬送装置、センタリング装置およびステージが鉛直方向に沿って位置した状態で物品のセンタリングが実行されるため、従来技術に比べてフットプリントが削減される。
[0019]
 さらに、上方位置に搬送されてきた時点で物品が非センタリング状態であったとしても、上記したように物品の移載中に内周部がセンタリング部材に対して摺動しながらステージに案内されて高精度にセンタリングされる。

発明の効果

[0020]
 この発明によれば、センタリングベース部と一緒に相対上昇するセンタリング部材により物品をセンタリングするように構成しているため、フットプリントを削減し、タクトタイムを短縮しながら、物品を正確にセンタリングすることができる。また、物品を高精度に検査することができる。
[0021]
 上述した本発明の各態様の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一態様に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の態様に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 本発明に係る検査システムの一実施形態の全体構成を示す図である。
[図2] 図1に示す検査システムの電気的構成を示すブロック図である。
[図3] 搬送装置、回転ステージ装置およびセンタリング装置が配置された空間の内部構造を模式的に示す斜視図である。
[図4] 図3を上方から見た平面図である。
[図5] 回転ステージ装置およびセンタリング装置の構造を模式的に示す斜視図である。
[図6A] 検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。
[図6B] 検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。
[図6C] 検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。
[図6D] 検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。
[図6E] 検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。
[図7] 図1に示す検査システムによるタイヤの検査動作を示すタイミング図である。
[図8] 新たなタイヤの検査に適合する撮像ヘッドの移動パターンならびにピンのX方向間隔を設定するフローチャートである。
[図9] X方向間隔の調整後における軸線に対するテーパーピンの位置を模式的に示す図である。
[図10] 搬送装置からステージへのタイヤの移載動作およびセンタリング動作を模式的に示す図である。
[図11] 本発明に係る検査システムの他の実施形態で使用するセンタリング部材の構造および軸線に対する位置を模式的に示す図である。
[図12] 本発明に係る検査システムの別の実施形態で使用するセンタリング部材の構造および軸線に対する位置を模式的に示す図である。

発明を実施するための形態

[0023]
 図1は、本発明に係る検査システムの一実施形態の全体構成を示す図である。また、図2は、図1に示す検査システムの電気的構成を示すブロック図である。この検査システム100は円環状の物品の一例であるタイヤTを検査するものである。検査システム100では、カバー11により囲まれた装置本体の内部が3つの空間12~14に区画されている。これらのうち中段に位置する空間13には、搬送装置2、回転ステージ装置3およびセンタリング装置4が配置されている。また、空間13の上方に位置する空間12には撮像装置5が配置される一方、空間13の下方に位置する空間14には、検査システム100に含まれる各種装置を制御するとともにタイヤTを検査する制御装置9が収納されている。そして、制御装置9によりシステムの各部が次のように制御される。
[0024]
 空間13では、カバー11の左側面に設けられた開口(図示省略)を介してタイヤTが横置き状態で送り込まれる(図1中の矢印AR1)と、当該タイヤTが搬送装置2により回転ステージ装置3のステージの上方位置(後で説明する図3の点線位置)に搬入された後でステージに移載される。こうしてステージ上でタイヤTが支持された、検査位置Pでタイヤ検査が行われるが、検査に先立って上記移載中にタイヤTはセンタリング装置4によりステージに対してセンタリングされる。そして、回転ステージ装置3によってタイヤTが回転され、その回転中に撮像装置5によりタイヤTが撮像される。その後で、タイヤTはステージから搬送装置2に戻される。そして、搬送装置2によりタイヤTはカバー11の右側面に搬送され、同右側面に設けられた開口(図示省略)から取り出される(図1中の矢印AR2)。一方、制御装置9は、上記したタイヤTの搬送装置2への戻し動作およびタイヤTの搬送と並行して、撮像された画像に基づいてタイヤTを検査する。
[0025]
 次に、図1~図5および図6A~図6Eを参照しつつ各装置の構成について詳述するが、各図において装置各部の配置関係を明確にするために、次のように定義する。搬送装置2によるタイヤTの搬送方向を「X方向」とし、図1の左手側から右手側に向かう水平方向を「+X方向」と称し、逆方向を「-X方向」と称する。また、X方向と直交する水平方向Yのうち、検査システム100の正面側を「-Y方向」と称するとともに、背面側を「+Y方向」と称する。さらに、鉛直方向Zにおける上方向および下方向をそれぞれ「+Z方向」および「-Z方向」と称する。
[0026]
 図3は、搬送装置、回転ステージ装置およびセンタリング装置が配置された空間の内部構造を模式的に示す斜視図である。また、図4は、図3を上方から見た平面図である。図4では、上記空間13内での搬送装置2の構成部品を明示するために、搬送装置2の構成部品にドットを付している。空間13内では、プレート状の基台131が固定的に配置されており、当該基台131により搬送装置2、回転ステージ装置3およびセンタリング装置4が下方から支持されている。
[0027]
 搬送装置2はプレート状の搬送ベース21を有している。搬送ベース21は、図3に示すように、タイヤTの搬送方向Xに延びる長尺形状を有するとともに、中央部に開口が設けられている。搬送ベース21の(+X)方向側および(-X)方向側の端部下面と基台131の上面との間に、基台支持部22、22が介挿されている。各基台支持部22は、基台131の上面に固定されたブッシュ部221と、鉛直方向Zに延びるシャフト222とを有している。このシャフト222の下方端部はブッシュ部221に設けられたブッシュ(図示省略)に対して摺動自在に挿入され、上方端部は搬送ベース21の下面に連結されている。これにより、搬送ベース21は、2つの基台支持部22、22により鉛直方向Zに昇降可能となっている。
[0028]
 搬送ベース21上では、(-X)方向側に一対のコンベア23aがX方向に沿って延設されるとともに、一対のコンベア23aから(+X)方向に所定距離だけ離間して一対のコンベア23bがX方向に沿って延設されている。これらのコンベア23a、23bはY方向に最小サイズのタイヤTの外径に対応した間隔だけ離間しながら配置されており、一対のコンベア23aおよび一対のコンベア23bのそれぞれでタイヤTを横置き状態、つまりタイヤTのサイドウォール部(図1、図10の符号Ta)の一方を支持可能となっている。また、コンベア23a、23bは搬送駆動部24(図2)と接続されており、制御装置9の駆動制御部93(図2)からの搬送指令に応じて搬送駆動部24が作動することで、タイヤTを(+X)方向に搬送する。より具体的には、一対のコンベア23aは、矢印AR1(図1)に沿って送り込まれたタイヤTを受け取り、当該タイヤTを検査位置Pの上方位置に向けて搬送する。一方、一対のコンベア23bは、検査位置Pの上方位置を越えて搬送されてきたタイヤTを受け取る。そして、図3に示すようにタイヤTの中心部が検査位置Pの鉛直上方に位置した時点で制御装置9の駆動制御部93(図2)からの搬送停止指令に応じて搬送駆動部24が作動を停止し、タイヤTは一対のコンベア23aと一対のコンベア23bとを跨いだ状態で検査位置Pの上方に位置決めされる。また、その状態で搬送指令が与えられると、一対のコンベア23aと一対のコンベア23bとによりタイヤTは(+X)方向に搬送され、図1の矢印AR2に示すようにカバー11の右側面に設けられた開口(図示省略)から搬出される。
[0029]
 また、搬送ベース21には、コンベア昇降駆動部25が接続されている。このコンベア昇降駆動部25は2つのアクチュエータ251を有している。一方のアクチュエータ251のシリンダ部は図3に示すように搬送ベース21の(-Y)側中央部の下方で基台131に固定され、ピストン部が(+Z)方向に延びて搬送ベース21の下面に連結されている。また、図3に明示されていないが、他方のアクチュエータ251はコンベア23a、23bを挟んで(+Y)方向側で(-Y)側アクチュエータ251と同様に設けられている。そして、制御装置9の駆動制御部93(図2)からの上昇指令に応じてコンベア昇降駆動部25(=アクチュエータ251、251)が作動することでコンベア23a、23bを(+Z)方向に上昇させてタイヤTを搬送させる搬送高さ位置(図6A中の符号H5)に位置決めする。逆に、下降指令が与えられると、コンベア昇降駆動部25はコンベア23a、23bを次に説明する回転ステージ装置3のステージ31よりも低いコンベア退避高さ位置(図6B~図6E中の符号H2)まで下降させ、その下降中にタイヤTをステージ31に移載する。このように本実施形態では、コンベア昇降駆動部25によりステージ31に対するタイヤTの相対下降が実行される。
[0030]
 図5は回転ステージ装置およびセンタリング装置の構造を模式的に示す斜視図であり、図3から搬送装置を取り除いた状態を示している。回転ステージ装置3は、平面視で略十字形状を有するステージ31と、ステージ31の中央部311から(+Z)方向に延びる軸線AXまわりにステージ31を回転させるモータ321を装備するステージ回転駆動部32とを有している。ステージ31は、搬送高さ位置とコンベア退避高さ位置との間のステージ高さ位置(図6A~図6E中の符号H3)に設けられている。このステージ31は、図4および図5に示すように、中央部311から(+X)、(-X)、(+Y)および(-Y)方向に延びるアーム312を有し、これら4本のアーム312によってタイヤTのサイドウォール部を下方から支持可能となっている。このため、センタリング装置4のテーパーピン41の高さ位置にかかわらず、上記のようにコンベア23a、23bの下降に伴ってタイヤTを受け取り、支持可能となっている。また、次に説明するようにテーパーピン41がステージ31よりも低いピン退避高さ位置(図6C~図6E中の符号H1)に位置するときに制御装置9の駆動制御部93(図2)からの回転指令に応じてステージ回転駆動部32のモータ321が作動することでタイヤTを支持したまま軸線AXまわりにステージ31を回転させる。
[0031]
 ここで、ステージ31により支持されたタイヤTの回転中心軸AXT(図1参照)が軸線AXと不一致である場合には、タイヤTを安定して回転させることができないのみならず、撮像装置5により撮像したタイヤTの画像に基づくタイヤTの検査を良好に行うことが困難になる。そこで、本実施形態では、検査位置Pにセンタリング装置4を配置し、上記タイヤTの移載中に、タイヤTの回転中心軸AXTが軸線AXと一致するように水平方向におけるタイヤTの位置を調整し、ステージ31に対するタイヤTのセンタリングを行う。
[0032]
 センタリング装置4は、図4および図5に示すように、4本のテーパーピン41を有している。これら4本のテーパーピン41はいずれもポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene)で構成されるとともに同一形状に仕上げられている。より詳しくは、テーパーピン41の下端部411は円柱形状を有する一方、下端部411に続く上端部412は円錐台形状を有している。なお、このような構成とした技術的意義については、後で説明するセンタリング装置4によるタイヤTのセンタリング動作において詳述する。
[0033]
 4本のテーパーピン41は2本ずつ、2つのピングループに振り分けられてセンタリングベース部42に立設されている。以下の説明において、一方のピングループに属するテーパーピン41を「テーパーピン41a」と称するとともに、他方のピングループに属するテーパーピン41を「テーパーピン41b」と称する。また、両者を区別しない場合には、上記のように「テーパーピン41」と称する。このようにピン振り分けに対応してセンタリングベース部42は2つのベース部材421、421を有している。すなわち、テーパーピン41a、41aは、タイヤTの内径よりも短い間隔だけY方向に離間した状態で、検査位置Pに対して(-X)方向側に配置されたベース部材421に設けられている。そして、この(-X)方向側のベース部材421は(-X)方向側のベース駆動部43aによりX方向に移動される(図5中の矢印AR3)とともにZ方向に昇降される(図5中の矢印AR4)。また、テーパーピン41b、41bも上記間隔だけY方向に離間した状態で、検査位置Pに対して(+X)方向側に配置されたベース部材421に設けられている。そして、この(+X)方向側のベース部材421が(+X)方向側のベース駆動部43bによりX方向に移動される(図5中の矢印AR3)とともにZ方向に昇降される(図5中の矢印AR4)。
[0034]
 ベース駆動部43a、43bは軸線AXに対して対称に配置されているが、構成は同一であるため、ベース駆動部43bの構成を図4および図5を参照しつつ説明し、ベース駆動部43aの構成については同一符号を付して説明を省略する。
[0035]
 ベース駆動部43bでは、2本のガイドレール431、431がY方向に互いに所定距離だけ離間しながら基台131の(+X)方向側上面でX方向に延設されている。そして、ガイドレール431、431をY方向に架橋するようにスライダー432が設けられ、ガイドレール431、431に沿ってX方向に移動自在となっている。このスライダー432上にアクチュエータ433が固定されており、アクチュエータ433のシリンダ部から(+Z)方向に延びるピストン部の先端が(+X)方向側のベース部材421の下面に連結されている。このため、制御装置9の駆動制御部93(図2)からの上昇指令に応じてアクチュエータ433のピストン部がシリンダ部から(+Z)方向に前進することで(+X)方向側のベース部材421が上昇する。これにより、当該ベース部材421の上面から立設されている2本のテーパーピン41b、41bがステージ高さ位置(図6A~図6E中の符号H3)よりも高く、かつ搬送高さ位置(図6A中の符号H5)よりも低いアライメント位置(図6A、6B中の符号H4)に位置決めされる。逆に、下降指令が与えられると、アクチュエータ433のピストン部がシリンダ部に後退して(+X)方向側のベース部材421が下降する。これにより、当該ベース部材421上の2本のテーパーピン41b、41bがステージ高さ位置よりも低いピン退避位置(図6C~図6E中の符号H1)に位置決めされ、ステージ31との干渉が回避される。
[0036]
 また、アクチュエータ433の側面に対して単軸ロボット434が連結されている。単軸ロボット434は(+Y)方向側のガイドレール431に沿って延設され、取付ブラケット435を介して連結されたアクチュエータ433をX方向に移動させる。すなわち、制御装置9の駆動制御部93(図2)からのピン移動指令に応じて単軸ロボット434が作動すると、ピン移動指令に応じた移動量だけアクチュエータ433が(+X)方向側のベース部材421およびテーパーピン41b、41bとともにガイドレール431、431に沿ってX方向に移動される。ここで、移動方向が(+X)方向であるときには同テーパーピン41b、41bは軸線AXから離間移動して(-X)方向側のテーパーピン41a、41aとのX方向間隔(図6A~図6E中の符号D)は広がり開成される。逆に(-X)方向であるときには同テーパーピン41b、41bは軸線AXに近接移動して上記X方向間隔は狭まり閉成される。
[0037]
 上記したようにステージ31は鉛直方向Zにおいて不動であるのに対し、
テーパーピン41の高さ位置およびX方向間隔、並びにコンベア23a、23bの高さ位置は駆動制御部93からの各種指令に応じて変化する。その変化の様子を検査システム100の主要な動作と関連付けてまとめたものが図6Aないし図6Eである。
[0038]
 図6Aないし図6Eは検査システムの主要な動作を模式的に示す図である。これらのうち図6Aは、図3と同様に、コンベア23a、23bにより検査前のタイヤTを検査位置Pに搬入した直後の状態を示している。図6Bはコンベア23a、23bからステージ31へのタイヤTの移載が完了した状態を示している。図6Cはテーパーピン41を下降させてステージ31とともにタイヤTを回転させることが可能となった状態を示している。図6Dは次に説明する撮像装置5によるタイヤTの撮像を行うための準備動作を示している。図6Eは撮像装置5によるタイヤTの撮像を示している。
[0039]
 撮像装置5は、図2、図6Aないし図6Eに示すように、2種類の撮像ヘッド51、52を有している。撮像ヘッド51、52は、検査位置Pでステージ31に移載されたセンタリング済のタイヤTを撮像するものであり、両者の基本構成は同一である。ただし、図6Eに示すように照明角度および撮像領域は相違する。そこで、以下において、撮像ヘッド51、52をそれぞれ「第1撮像ヘッド」および「第2撮像ヘッド」と称する。
[0040]
 第1撮像ヘッド51は、図6Eに示すように、水平方向Xと平行に配置されて(+X)方向に照明光Laを出射する照明部511(図2)と、照明部511に照明された領域を撮像する撮像部512(図2)とを有して、タイヤTのトレッド部(図1、図10中の符号Tc)を主として撮像する。一方、第2撮像ヘッド52は、タイヤTに対して斜め上方から照明光Lbを出射する照明部521(図2)と、照明部521に照明された領域を撮像する撮像部522(図2)とを有して、タイヤTのショルダー部(図1中の符号Te)を主として撮像する。
[0041]
 撮像装置5は、第1撮像ヘッド51をX方向およびZ方向に移動させるヘッド駆動部53と、第2撮像ヘッド52をX方向およびZ方向に移動させるヘッド駆動部54と、をさらに有している。ヘッド駆動部53は制御装置9の駆動制御部93(図2)からのヘッド移動指令に応じて作動し、第1撮像ヘッド51を水平方向Xに位置決めするとともに鉛直方向Zにおいて退避位置H8、待機位置H7および撮像位置H6aの間で昇降させて位置決めする。また同様に、ヘッド駆動部54は上記ヘッド移動指令に応じて作動し、第2撮像ヘッド52を水平方向Xに位置決めするとともに鉛直方向Zにおいて退避位置H8、待機位置H7および撮像位置H6bの間で昇降させて位置決めする。
[0042]
 撮像位置H6aはタイヤTのトレッド部とほぼ同一の高さ位置を意味しており、撮像位置H6aに位置決めされた第1撮像ヘッド51によりトレッド部を含む画像を取得可能となっている。また、撮像位置H6bはタイヤTのショルダー部よりも少し上方の位置を意味しており、撮像位置H6bに位置決めされた第2撮像ヘッド52によりショルダー部を含む画像を取得可能となっている。また、退避位置H8はタイヤTから十分に鉛直上方(+Z)に離れた位置を意味する。さらに、待機位置H7は撮像位置H6aと退避位置H8との中間位置を意味しており、本実施形態では図6Dおよび図6Eに示すように待機位置H7を撮像位置H6b(図6D)よりも上方に設定しているが、鉛直方向ZにおいてタイヤTとの干渉を回避できる位置であれば任意であり、例えば待機位置H7を撮像位置H6bと一致させてもよい。
[0043]
 制御装置9は、図2に示すように、論理演算を実行する周知のCPU(Central Processing Unit)、初期設定等を記憶しているROM(Read Only Memory)、装置動作中の様々なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御装置9は、機能的には、演算処理部91、記憶部92、駆動制御部93、外部入出力部94、画像処理部95および照明制御部96を備えている。
[0044]
 上記駆動制御部93は、装置各部に設けられた駆動機構、例えば上記した搬送駆動部24、コンベア昇降駆動部25、ステージ回転駆動部32、単軸ロボット434、ヘッド駆動部53、54などの駆動を制御する。外部入出力部94は、装置各部に装備されている各種センサー類からの信号を入力する一方、装置各部に装備されている各種アクチュエータ等に対して信号を出力する。画像処理部95は、撮像部512、522から画像データを取り込み、2値化等の画像処理を行う。照明制御部96は照明部511、521の点灯および消灯等を制御する。
[0045]
 上記演算処理部91は、演算機能を有するものであり、上記記憶部92に記憶されているプログラムに従って駆動制御部93、画像処理部95、照明制御部96などを制御することで次に説明する一連の処理を実行する。
[0046]
 なお、図1および図2中の符号10はオペレータとのインターフェースとして機能する表示操作ユニットであり、制御装置9と接続され、検査システム100の動作状態を表示する機能のほか、タッチパネルやキーボードなどで構成されてオペレータからの入力を受け付ける入力端末としての機能も有する。
[0047]
 図7は図1に示す検査システムによるタイヤの検査動作を示すタイミング図である。また、図8は新たなタイヤの検査に適合する撮像ヘッドの移動パターンならびにピンのX方向間隔を設定するフローチャートである。以下、図6Aないし図6E、図7および図8を参照しつつ検査動作について説明する。
[0048]
 検査システム100では、新たなタイヤTについて検査が必要となると、演算処理部91が記憶部92に記憶されているプログラムにしたがって当該タイヤTの検査に適合するテーパーピン41のX方向間隔D(図6A~図6E)、第1撮像ヘッド51の移動パターン、第2撮像ヘッド52の移動パターンを設定する。なお、「移動パターン」とは、次に説明する検査動作において撮像ヘッド51、52が退避位置、待機位置および撮像位置の間を循環移動する際の移動経路情報、移動速度情報および加減速情報などを含むものである。
[0049]
 適合性を判断するために、演算処理部91は図8に示すように次に検査対象となるタイヤTの仕様(タイヤの内径、外径、幅など)を取得し(ステップS1)、直前に検査したタイヤTと異なるタイヤTが検査対象となり、仕様変更の発生、つまり次に検査するタイヤTの品種が変更されたか否かを判定する(ステップS2)。ここで、直前のタイヤ検査に用いられた各種情報(X方向間隔D、各ヘッド51、52の移動パターンなど)は記憶部92に記憶されるとともに演算処理部91のRAMに記憶されている。そのため、仕様変更(品種変更)がないと判定した場合、演算処理部91はそのまま検査動作に移行する。一方、仕様変更があると判定した場合、演算処理部91は以下の処理を実行した後(ステップS3~S5)で検査動作に移行する。
[0050]
 ステップS2で仕様変更があると判定すると、演算処理部91はステップS1で取得した仕様から次のタイヤTに適合するテーパーピン41のX方向間隔Dを導出し、記憶部92およびRAMに記憶されているX方向間隔Dに関する情報を導出した値に変更する(ステップS3)。また、演算処理部91はステップS1で取得した仕様から次のタイヤTに適合する第1撮像ヘッド51の移動パターンを導出し、記憶部92およびRAMに記憶されている移動パターンに関する情報を導出した値に変更する(ステップS4)。さらに、演算処理部91はステップS1で取得した仕様から次のタイヤTに適合する第2撮像ヘッド52の移動パターンを導出し、記憶部92およびRAMに記憶されている移動パターンに関する情報を導出した値に変更する(ステップS5)。そして、演算処理部91は検査動作に移行する。
[0051]
 検査動作では、演算処理部91が搬送装置2、回転ステージ装置3、センタリング装置4および撮像装置5を制御して図7に示す工程が実行される。なお、図7では縦軸が時刻を示しており、時刻ta~teで実行される各工程がそれぞれ図6A~図6Eに模式的に示されている。
[0052]
 まず次に検査すべきタイヤTが図6A中の矢印AR5で示すように搬送装置2によって検査位置Pの上方位置に搬送される(ステップS21:搬送工程)。このタイヤTの搬送中、撮像ヘッド51、52は退避位置H8に位置決めされ、搬送装置2のコンベア23a、23bはステージ31よりも高い搬送高さ位置H5に位置決めされている。一方、タイヤTの搬送開始時点では、テーパーピン41はX方向間隔Dを最小値にした状態、つまり閉成状態でアライメント位置H4に位置決めされているが、タイヤ搬送と並行してX方向間隔Dが調整される。すなわち、図6Aおよび図7に示すように、RAMに記憶されているX方向間隔Dに関する情報に基づいてテーパーピン41a、41bがそれぞれ(-X)方向および(+X)方向に移動され、互いに軸線AXから離間して位置決めされる(ステップS41:テーパーピンの開成)。これによって、搬送装置2の下方位置において、4本のテーパーピン41は、図9に示す位置に位置決めされながら軸線AXを中心に互いに異なる水平方向に位置決めされる(第1工程)。
[0053]
 図9はX方向間隔の調整後における軸線に対するテーパーピンの位置を模式的に示す図である。同図に示すように、X方向間隔Dの調整によって、テーパーピン41a、41bの下端部411の外周面のうち水平方向においてステージ31の反対側、つまり軸線AXから最も離れた鉛直部位411aがタイヤTの内径Tdの半分の距離DDに位置するように、テーパーピン41a、41bは位置する。また、テーパーピン41a、41bの上端部412では、上記鉛直部位411aに続いて上方に延びる部位、つまり上端部412の外周面のうち軸線AXから最も離れたテーパー部位412aは鉛直上方(+Z)に行くにしたがって軸線AXに近接するように傾斜している。
[0054]
 こうしたテーパーピン41の位置決めは、搬送装置2により検査位置Pの上方位置にタイヤTが搬送されて位置決めされるまでに実行され、タイヤTが上方位置に位置決めされた時点で4本のテーパーピン41は当該タイヤTのリム径下部(図10の符号Tb)の鉛直下方近傍に位置している。なお、タイヤTの検査が連続して実行される場合には、上記タイヤTの搬入と並行して検査済のタイヤTが検査位置Pの上方位置から搬出される(図1の矢印AR2参照)。
[0055]
 タイヤTの搬入とテーパーピン41の開成が完了すると、図6Bに示すように、タイヤTの下面(つまり(-Z)方向側のサイドウォール部)を支持したままコンベア23a、23bが(-Z)方向に下降する(ステップS22)。これによって、タイヤTはコンベア23a、23bからステージ31に移載され、ステージ31に受け取られる(ステップS31)。また、タイヤTの移載(および後で説明するテーパーピンの閉成)と並行してRAMに記憶されている移動パターンに関する情報(移動経路情報、移動速度情報および加減速情報など)に基づいて撮像ヘッド51、52が退避位置H8から待機位置H7に移動されて位置決めされる(ステップS51)。なお、移動経路情報には、退避位置H8、待機位置H7および撮像位置H6a、H6bなどが含まれている。また、これらのうち待機位置H7および撮像位置H6a、H6bについては、図8に示す調整処理によりタイヤTの仕様に適合するように調整される。
[0056]
 ここで、本実施形態では、コンベア23a、23bの下降開始時点では、テーパーピン41a、41bの上端部412はリム径下部の鉛直下方近傍に位置している。したがって、タイヤTは図10に示すようにテーパーピン41と係合しながらステージ31に移載される。また、その移載動作中にタイヤTのセンタリングが同時に実行される。
[0057]
 図10は搬送装置からステージへのタイヤの移載動作およびセンタリング動作を模式的に示す図である。同図における縦軸は時刻であり、移載動作中の一部期間(タイミングtb1~tb3)におけるテーパーピン41bの周辺各部が拡大して図示されている。また、同図中の符号231はコンベア23bのコンベアベルトを示している。移載開始後においてはタイヤTを下方から支持しながらコンベア23bが下降する。ここで、検査位置Pの上方位置に搬送されてきた時点で、タイヤTの回転中心軸AXT(図1)が軸線AXと一致してない、つまりステージ31に対してタイヤTがセンタリングされていない場合、リム径下部Tbが4本のテーパーピン41のうちの一部、例えば図10の上段に示すようにテーパーピン41bと接触する(タイミングtb1)。より詳しくは、リム径下部Tbがテーパー部位412aと接触する。なお、この時点ではタイヤTのサイドウォール部Taはコンベアベルト231と接触している。
[0058]
 コンベア23bの下降の進行に伴ってタイヤTも下降するが、リム径下部Tbをテーパーピン41bのテーパー部位412aと摺接させながらタイヤTは下降する。このテーパー部位412aは鉛直上方(+Z)に行くにしたがって軸線AXに近接するように傾斜するテーパー部位となっている。このため、テーパー部位412aに沿ってリム径下部Tbが摺接しながらタイヤTは水平方向(例えば図10に示すように+X方向)に変位するとともに(-Z)方向に下降し、図10の中段に示すように、リム径下部Tbが(+X)方向に鉛直部位411aに差し掛る(タイミングtb2)。
[0059]
 この下降中のタイヤTの変位により、上記テーパーピン41bのみならず他のテーパーピン41においてもリム径下部Tbがそれらのテーパーピン41の鉛直部位411aに案内される。つまり、テーパーピン41と接触するリム径下部Tbは軸線AXを中心に互いに異なる水平方向に位置するとともに軸線AXから内径Tdの半分の距離DDに位置しており、この時点でタイヤTはステージ31に対してセンタリングされている。また、当該センタリング動作を行っている間に、コンベア23bの下降は進行している。このため、タイヤTとの摩擦力が軽減された状態あるいは図10の中段に示すようにタイヤTがコンベアベルト231から離間した状態で、センタリング動作が実行される。その結果、センタリング動作におけるタイヤTの水平変位を円滑に行うことができる。
[0060]
 センタリング動作後は、図10の下段に示すように、コンベア23bが下降するとともにリム径下部Tbがテーパーピン41bの鉛直部位411aに沿って摺接しながらタイヤTが下降し、ステージ31の上面に案内される。こうして、ステージ31へのタイヤTの移載が実行される。これによって、タイヤT側についての撮像準備、つまり物品準備工程が完了する。
[0061]
 なお、検査位置Pの上方位置に搬送されてきた時点でタイヤTの回転中心軸AXT(図1)が軸線AXと一致している場合、つまりステージ31に対してタイヤTがセンタリングされている場合には、タイヤTは、リム径下部Tbがテーパーピン41のテーパー部位412aと係合されることなく、全テーパーピン41の鉛直部位411aに摺接しながら下降し、ステージ31に移載される。
[0062]
 図7に戻って説明を続ける。上記のようにしてタイヤTのセンタリングおよびステージ31への移載が完了すると、テーパーピン41a、41bがそれぞれ(+X)方向および(-X)方向に移動され、X方向間隔Dが最小値となる(ステップS42:テーパーピンの閉成)。それに続いて、図6Cに示すように、テーパーピン41が閉成状態でピン退避位置H1まで下降し、位置決めされる(ステップS43)。これによって、テーパーピン41a、41bとステージ31との干渉が回避される(タイミングtc)。
[0063]
 次に、上記移動パターンに関する情報に基づいて、図6Dに示すように、撮像ヘッド51が待機位置H7から撮像位置H6aに移動されて位置決めされるとともに撮像ヘッド52が待機位置H7から撮像位置H6bに移動されて位置決めされる(ステップS52)。これにより、撮像ヘッド51、52によるタイヤTのトレッド部Tcおよびショルダー部Teの撮像の準備が完了する(タイミングtd)。このように撮像ヘッド51、52を退避位置H8から待機位置H7に移動させて位置決めする工程と、待機位置H7から撮像位置H6a、H6bに移動させて位置決めする工程とを実行して撮像ヘッド側についての撮像準備、つまりヘッド準備工程を完了させる。
[0064]
 それに続いて、ステージ31の回転が開始される(ステップS32)。そして、ステップS53で撮像ヘッド51、52によりタイヤTを撮像する(タイミングte)。すなわち、図6Eに示すように、撮像ヘッド51が軸線AXまわりに回転しているタイヤTを撮像してトレッド部Tcを含む画像を取得して制御装置9の画像処理部95に画像データを送るとともに、撮像ヘッド52が同タイヤTを撮像してショルダー部Teを含む画像を取得して制御装置9の画像処理部95に画像データを送る。こうして検査に必要なタイヤTの画像が撮像される(撮像工程)。
[0065]
 タイヤTの撮像が完了すると、ステージ31の回転が停止される(ステップS33)とともに上記移動パターンに関する情報に基づいて、撮像ヘッド51、52が退避位置H8に移動されて位置決めされる(ステップS54)。さらに、コンベア23a、23bが(+Z)方向に上昇し、搬送高さ位置H5に位置決めされる(ステップS23)。これによって、撮像済のタイヤTはステージ31からコンベア23a、23bに受け渡された(ステップS34)後で、コンベア23a、23bによるタイヤTの搬出が可能となる。また、コンベア23a、23bの上昇動作と並行してテーパーピン41a、41bが閉成状態のままアライメント位置H4まで上昇する(ステップS44)。そして、コンベア23a、23bがタイヤTを(+X)方向に搬出する。一方、これらの一連の動作を実行している間に、画像処理部95は画像データに所定の画像処理を施した後、画像処理後のデータに基づいて演算処理部91はタイヤTを検査し(検査工程)、検査結果を表示操作ユニット10に表示する。
[0066]
 以上のように、本実施形態では、ステージ31の上方位置(図3の点線位置)からステージ31へのタイヤTの移載中に、当該タイヤTのリム径下部Tbがテーパーピン41bに摺接しながらタイヤTはステージ31に案内されるとともにステージ31に対してセンタリングされる。このようにコンベア23a、23bの下降(ステップS22)によるタイヤTの移載と並行してタイヤTのセンタリングを実行している。したがって、タイヤTの移載とセンタリングとを個別に実行する従来技術に比べてタクトタイムを短縮することができる。
[0067]
 また、上記実施形態では、タイヤTの移載中にセンタリングを行うが故に撮像ヘッド51、52の移動量が大きくなる。つまり、搬送装置2によりタイヤTが上方位置に搬送される間に、タイヤTが撮像ヘッド51、52と干渉するのを防止するために、撮像ヘッド51、52は上方位置から鉛直上方(+Z)に離間した退避位置H8で退避されている。一方、上方位置よりも下方側では、センタリング装置4およびステージ31が鉛直方向Zに沿って設けられ、搬送装置2が下降するのに伴ってタイヤTが鉛直下方(-Z)に移動してステージ31に移載される。したがって、撮像ヘッド51、52により撮像位置H6a、H6bでタイヤTを撮像するためには、鉛直方向Zにおいて退避位置から上方位置までの距離だけでなく、タイヤTの移載およびセンタリングのために上方位置から撮像位置H6a、H6bまでの距離をさらに撮像ヘッド51、52を移動させる必要がある。したがって、タイヤTの移載およびセンタリングが完了した後に撮像ヘッド51、52を退避位置H8から撮像位置H6a、H6bに移動させると、タクトタイムの増大を招いてしまう。
[0068]
 そこで、本実施形態では、鉛直方向Zにおいて搬送装置2に支持されるタイヤTと退避位置H8との間に待機位置H7を設け、タイヤTの移載およびセンタリングと並行して撮像ヘッド51、52を退避位置H8から待機位置H7に移動させる。したがって、タイヤTの移載およびセンタリングが完了した後の撮像ヘッド51、52の移動量は待機位置H7から撮像位置H6a、H6bまでの距離となり、退避位置H8から撮像位置H6a、H6bまでの距離よりも大幅に削減されている。その結果、タイヤTの移載およびセンタリングの完了後に撮像ヘッド51、52を移動させる時間を短縮することができ、タクトタイムの短縮化を図ることができる。
[0069]
 また、図6Aないし図6Eに示すように、コンベア23a、23b(搬送装置2)と、テーパーピン41a、41b(センタリング装置4)と、ステージ31とが鉛直方向Zに沿って位置した状態でタイヤTのセンタリングが実行されるため、特許文献2に記載の装置に比べてフットプリントを削減することができる。
[0070]
 また、各テーパーピン41は鉛直部位411aとテーパー部位412aとを有している。これらのテーパーピン41をアライメント位置H4で静止させるとともにステージ31をステージ高さ位置H3で静止させた状態で、コンベア23a、23bが下降してステージ31へのタイヤTの移載が行われる。この移載中のテーパーピン41の動作を考えると、テーパーピン41はタイヤTに対して相対的に上昇する。この相対上昇に伴ってテーパーピン41はタイヤTのリム径下部Tbに向けて挿入される。ここで、タイヤTがステージ31に対してセンタリングされていない場合、図10を参照して詳述したように、複数(本実施形態では4つ)のテーパー部位412aの一部によりタイヤTのリム径下部Tbを係合し、さらに当該テーパー部位412aに沿って摺動させて全鉛直部位411aの上端に案内する、つまりタイヤTをセンタリングしている。このように鉛直部位411aとテーパー部位412aを有する複数のテーパーピン41を用いることでタイヤTのセンタリングを高精度に行うことができる。
[0071]
 また、コンベア23a、23bにより鉛直下方から支持された状態でタイヤTはステージ31に向けて下降され、その下降途中でテーパーピン41はタイヤTのリム径下部Tbに摺接する。この際に、タイヤTとテーパーピン41との間に鉛直方向Zの摩擦力が発生する。これにより、タイヤTの下面とコンベアベルト231との間に作用する水平方向の摩擦力は低減され、さらにタイヤTはコンベアベルト231から離間した状態でステージ31に案内される。こうしてコンベア23a、23bのコンベアベルト231による影響を低減あるいはゼロとした状態でテーパーピン41によるタイヤTのセンタリングを実行している(第2工程)。その結果、タイヤTのセンタリングを正確に行うことができる。 また、全テーパーピン41をポリテトラフルオロエチレンで構成しているため、テーパーピン41のテーパー部位412aに接触したタイヤTを円滑に鉛直部位411aに案内してセンタリングし、さらに円滑にステージ31に案内することができる。
[0072]
 また、上記実施形態では、タイヤTの品種に応じてX方向間隔Dを調整しているため、タイヤTの品種、つまり仕様が異なったとしても、タイヤTを高精度にセンタリングすることができる。その結果、タイヤTの品種を問わず、タイヤTを良好に検査することができる。
[0073]
 さらに、上記実施形態では、タイヤTの品種に応じて移動経路情報に基づいて撮像位置H6a、H6bのみならず、タイヤTの仕様に適合するように待機位置H7を調整している。このため、タイヤTの品種、つまり仕様が異なったとしても、タイヤTに適合する待機位置H7を設定し、搬送装置2により搬送されるタイヤTとの干渉を防止しつつタクトタイムの短縮を図ることができる。
[0074]
 上記したように本実施形態では、タイヤTおよびリム径下部Tbがそれぞれ本発明の「円環状の物品」および「リム径下部Tb」の一例に相当している。また、テーパーピン41が本発明の「センタリング部材」の一例に相当し、各テーパーピン41の鉛直部位411aが本発明の「物品の内周部と接触する外周部位」の一例に相当している。また、軸線AXから鉛直部位411aまでの距離と距離DDとがそれぞれ本発明の「第1距離」および「第2距離」に相当している。さらに、制御装置9が本発明の「検査装置」として機能する。
[0075]
 なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、ステージ31およびテーパーピン41をそれぞれステージ高さ位置H3およびアライメント位置H4で静止したまま、コンベア23a、23bが下降してステージ31にタイヤTを移載している。タイヤ移載の態様はこれに限定されるものではなく、例えば搬送装置2を搬送高さ位置H5で静止させたままステージ31を上昇させてタイヤTをステージ31に移載してもよい。この場合、ステージ31の上昇と同期してテーパーピン41を鉛直上方に上昇させ、タイヤTのリム径下部Tbに向けて挿入することで、上記実施形態で同様にしてタイヤTをセンタリングすることができる。また、タイヤTの下降とステージ31およびテーパーピン41の上昇とを組み合わせてタイヤTの移載を行う装置に対しても本発明を適用することができる。これらの実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
[0076]
 また、上記実施形態では、(-X)方向側のベース部材421に2本のテーパーピン41a、41aを設けるとともに(+X)方向側のベース部材421に2本のテーパーピン41b,41bを設けている。ここで、各ベース部材421、421に設けるテーパーピン41の本数はこれに限定されるものではなく、例えば上記実施形態において一方のベース部材421にテーパーピン41を1本だけ設けてもよい。また、ベース部材421の個数も「2」に限定されるものではなく、3つ以上のベース部材を設け、各ベース部材にテーパーピン41を設けてもよい。
[0077]
 また、上記実施形態では、本発明の「センタリング部材」の一例として上端部412が円錐台形状に仕上げられたピン構造を有するテーパーピン41を用いているが、これに限定されるものではなく、上端部412が円錐形状を有してもよいし、例えば図11や図12に示すような構造を有するものを用いてもよい。
[0078]
 また、上記実施形態では、テーパーピン41の構成材料はポリテトラフルオロエチレンであるが、その他の樹脂材料を用いてもよい。
[0079]
 さらに、上記実施形態では、本発明の「円環状の物品」の一例としてタイヤTを例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、円環形状を有する物品全般に対して本発明を適用することができる。
[0080]
 以上、特定の実施例に沿って発明を説明したが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図したものではない。発明の説明を参照すれば、本発明のその他の実施形態と同様に、開示された実施形態の様々な変形例が、この技術に精通した者に明らかとなるであろう。故に、添付の請求の範囲は、発明の真の範囲を逸脱しない範囲内で、当該変形例または実施形態を含むものと考えられる。

産業上の利用可能性

[0081]
 この発明は、円環状の物品をステージに対してセンタリングするセンタリング装置およびセンタリング方法、ならびにセンタリングされた物品を回転させながら撮像して得られる画像に基づいて検査する検査システム全般に適用可能である。

符号の説明

[0082]
 2…搬送装置
 3…回転ステージ装置
 4…センタリング装置
 5…撮像装置
 9…制御装置(検査装置)
 23a,23b…コンベア
 31…ステージ
 41,41a,41b…テーパーピン
 42…センタリングベース部
 51…(第1)撮像ヘッド
 52…(第2)撮像ヘッド
 53、54…移動部
 100…検査システム
 411…(テーパーピンの)下端部
 411a…(下端部の)鉛直部位
 412…(テーパーピンの)上端部
 412a…(上端部)テーパー部位
 421…ベース部材
 AX…軸線
 D…X方向間隔
 DD…(第2)距離
 H4…アライメント位置
 H6a、H6b…撮像位置
 H7…待機位置
 H8…退避位置
 P…検査位置
 T…タイヤ(物品)
 Tb…リム径下部(タイヤの内周部)
 Td…(タイヤの)内径
 Z…鉛直方向

請求の範囲

[請求項1]
 搬送装置によりステージの上方位置に搬送された後で前記搬送装置が前記ステージに対して相対的に下降することで前記搬送装置から前記ステージに移載される、円環状の物品を前記ステージに対してセンタリングするセンタリング装置であって、
 前記物品の移載中に前記ステージに近づく前記物品に対して相対的に上昇するセンタリングベース部と、
 前記センタリングベース部の上面から前記上方位置に向けて設けられ、前記センタリングベース部の相対上昇に伴って鉛直下方に相対下降する前記物品の内周部と摺接しながら前記物品を前記ステージに案内しつつセンタリングするセンタリング部と、
を備えることを特徴とするセンタリング装置。
[請求項2]
 請求項1に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリング部は前記センタリングベース部の上面から鉛直上方に延設される複数のセンタリング部材を有し、
 前記複数のセンタリング部材の各々は、前記ステージから鉛直上方に延びる軸線と平行に延びる鉛直部位を有する下端部と、前記鉛直部位の上方端に続き鉛直上方に行くにしたがって前記軸線に近接するように傾斜するテーパー部位を有する上端部とを有し、
 前記複数のセンタリング部材は、前記鉛直部位を前記ステージの反対側に向けるとともに前記軸線から前記鉛直部位までの第1距離が前記物品の内径の半分の第2距離となるように、前記軸線を中心に互いに異なる水平方向に配置され、
 前記物品の移載中に前記物品の内周部が前記複数のテーパー部位の一部と接触するとき、接触する前記テーパー部位で前記内周部を前記複数の鉛直部位に案内した後で前記内周部を前記複数の鉛直部位に摺接させながら前記物品を前記ステージに案内する、
センタリング装置。
[請求項3]
 請求項2に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリング部材の前記下端部は円柱形状を有するとともに前記上端部は円錐台形状または円錐形状を有する、
センタリング装置。
[請求項4]
 請求項1に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリング部は、鉛直下方から前記物品を支持する前記搬送装置が下降するのに伴って前記鉛直下方に移動してくる前記物品の内周部と摺接するように前記センタリングベース部に設けられる、
センタリング装置。
[請求項5]
 請求項4に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリング部は、前記物品の内周部と接触する外周部位を有する複数のセンタリング部材を有し、
 前記複数のセンタリング部材は、前記ステージから鉛直上方に延びる軸線を中心に互いに異なる水平方向に位置するとともに前記軸線から前記複数の外周部位までの第1距離が前記物品の内径の半分の第2距離となるように、前記センタリングベース部に配置される、
センタリング装置。
[請求項6]
 請求項2、3または5に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリングベース部は、前記軸線を中心に互いに異なる水平方向において前記軸線に近接および離間可能に設けられる複数のベース部材を有し、
 前記複数のセンタリング部材は前記複数のベース部材に振り分けて設けられる、
センタリング装置。
[請求項7]
 請求項6に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリングベース部は、前記軸線を挟んで対向しながら水平方向において前記軸線に近接および離間可能に設けられる2つのベース部材を有し、
 前記2つのベース部材の一方に2つの前記センタリング部材が設けられるとともに、他方に1つまたは2つの前記センタリング部材が設けられる、
センタリング装置。
[請求項8]
 請求項6または7に記載のセンタリング装置であって、
 前記ベース部材を前記軸線に対して近接および離間させるベース駆動部を備え、
 前記物品の品種に応じて前記ベース駆動部を制御することで前記複数のセンタリング部材を移動させて前記センタリング部材の全部について水平面内における前記第1距離を前記物品の内径の半分に調整する、
センタリング装置。
[請求項9]
 請求項2、3、5ないし8のいずれか一項に記載のセンタリング装置であって、
 前記センタリング部材の構成材料は樹脂である、
センタリング装置。
[請求項10]
 搬送装置によりステージの上方位置に搬送された後で前記搬送装置が前記ステージに対して相対的に下降することで前記搬送装置から前記ステージに移載される、円環状の物品を前記ステージに対してセンタリングするセンタリング方法であって、
 請求項1に記載のセンタリング装置を前記搬送装置の相対的な下降開始前に前記搬送装置の下方位置に配置する第1工程と、
 前記物品の移載中に、前記センタリングベース部の相対上昇に伴って鉛直下方に相対下降する前記物品の内周部を前記センタリング部に摺接させながら前記物品を前記ステージに案内しつつセンタリングする第2工程と、
を備えることを特徴とするセンタリング方法。
[請求項11]
 請求項10に記載のセンタリング方法であって、
 前記センタリング部は前記センタリングベース部の上面から鉛直上方に延設される複数のセンタリング部材を有し、
 前記センタリング部は前記センタリングベース部の上面から鉛直上方に延設される複数のセンタリング部材を有し、
 前記複数のセンタリング部材の各々は、前記ステージから鉛直上方に延びる軸線と平行に延びる鉛直部位を有する下端部と、前記鉛直部位の上方端に続き鉛直上方に行くにしたがって前記軸線に近接するように傾斜するテーパー部位を有する上端部とを有し、
 前記複数のセンタリング部材は、前記鉛直部位を前記ステージの反対側に向けるとともに前記軸線から前記鉛直部位までの第1距離が前記物品の内径の半分の第2距離となるように、前記軸線を中心に互いに異なる水平方向に配置され、
 前記第2工程では、前記ステージに対して相対的に下降する前記物品の内周部が前記複数のテーパー部位の一部と接触するとき、接触する前記テーパー部位で前記内周部が前記複数の鉛直部位に案内された後で前記内周部が前記複数の鉛直部位に摺接されながら前記物品が前記ステージに案内されることで前記物品がセンタリングされる、
センタリング方法。
[請求項12]
 請求項11に記載のセンタリング方法であって、
 前記第1工程は、前記物品の品種に応じて前記複数のセンタリング部材を前記軸線に対して近接および離間させて前記センタリング部材の全部について水平面内における前記軸線から前記鉛直部位までの距離を前記物品の内径の半分に調整する工程を含む、
センタリング方法。
[請求項13]
 請求項10に記載のセンタリング方法であって、
 前記第2工程では、前記物品を鉛直下方から支持しながら前記搬送装置が下降することで前記上方位置から鉛直下方に前記物品が移動する間に、前記物品の内周部が前記センタリング部と摺接しながら前記物品が前記ステージに案内されることで前記物品がセンタリングされる、
センタリング方法。
[請求項14]
 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のセンタリング装置と、
 前記センタリング装置によりセンタリングされた前記物品を支持するステージを回転させる回転ステージ装置と、
 前記回転ステージ装置により回転される前記物品を撮像して画像を取得する撮像装置と、
 前記画像に基づいて前記物品を検査する検査装置と、
を備えることを特徴とする検査システム。
[請求項15]
 請求項14に記載の検査システムであって、
 前記物品を支持しながら前記ステージの上方位置に前記物品を搬送した後で鉛直下方に下降することで前記物品を前記ステージ上に移載する搬送装置を備え、
前記撮像装置は、移動部により前記ステージ上の前記物品に近接する撮像位置に撮像ヘッドを位置決めし、前記回転ステージ装置による前記ステージとともに回転する前記物品を撮像して画像を取得し、
 前記撮像ヘッドは、前記上方位置から鉛直上方に離間した退避位置と、鉛直方向において前記搬送装置に支持される前記物品および前記退避位置の間に設けられる待機位置と、前記撮像位置との間で移動自在に設けられ、
 前記移動部は、前記搬送装置の下降および前記センタリング装置による前記物品のセンタリング中に前記撮像ヘッドを前記退避位置から前記待機位置に移動させ、前記物品のセンタリング完了後に前記撮像ヘッドを前記待機位置から前記撮像位置に移動させる、
検査システム。
[請求項16]
 請求項15に記載の検査システムであって、
 前記移動部は、前記物品の前記ステージへの移載の完了に伴って前記センタリング装置が前記ステージよりも鉛直下方に退避した後で、前記撮像位置への前記撮像ヘッドの移動を行う検査システム。
[請求項17]
 請求項15または16に記載の検査システムであって、
 検査対象となる前記物品の品種が変更される毎に、前記物品の品種に適合する前記待機位置および前記撮像位置を求めて更新する制御装置を備える検査システム。
[請求項18]
 搬送装置により支持される円環状の物品をステージの上方位置に搬送する搬送工程と、
 前記搬送工程後に前記搬送装置を鉛直下方に下降させることで前記物品を前記ステージに移載するとともに前記物品の移載中に前記物品を前記ステージに対してセンタリングする物品準備工程と、
 前記上方位置から鉛直上方に離間した退避位置に退避していた、撮像ヘッドを前記ステージ上の前記物品に近接する撮像位置に位置決めするヘッド準備工程と、
 センタリングされた前記物品を回転させながら前記撮像位置に位置決めされた前記撮像ヘッドにより前記物品を撮像して画像を取得する撮像工程と、
 前記画像に基づいて前記物品を検査する検査工程と、を備え、
 鉛直方向において前記搬送装置に支持される前記物品および前記退避位置の間に待機位置が設けられ、
 前記ヘッド準備工程は、
 前記物品準備工程中に、前記退避位置に退避した前記撮像ヘッドを鉛直方向において前記搬送装置に支持される前記物品および前記退避位置の間に設けられる待機位置に移動して前記待機位置で位置決めする工程と、
 前記物品準備工程後に、前記撮像ヘッドを前記待機位置から前記撮像位置に移動させて位置決めする工程と、
を有することを特徴とする検査方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 6C]

[ 図 6D]

[ 図 6E]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]