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1. WO2020116086 - LIGHT SOURCE DEVICE FOR EXPOSURE

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明 細 書

発明の名称 露光用光源装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020  

課題を解決するための手段

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036  

発明の効果

0037  

図面の簡単な説明

0038  

発明を実施するための形態

0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080  

符号の説明

0081  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2A   2B   2C   3A   3B   3C   4A   4B   5A   5B   6A   6B   7   8A   8B   9  

明 細 書

発明の名称 : 露光用光源装置

技術分野

[0001]
 本発明は、露光用光源装置に関し、特に半導体レーザ光源から出射された光を用いた露光用光源装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、プリント基板等の製造工程等に用いられる露光装置には光強度の高い放電ランプが用いられていた。近年では、固体光源技術の進歩に伴い、放電ランプから高効率で長寿命な半導体レーザ光源に置き換える検討が進められている。
[0003]
 単体の半導体レーザ光源では、露光装置の光源としては放射光束が少ない。高い強度の光を得るためには、複数の半導体レーザ光源を配置し、それぞれの半導体レーザ光源から出射された光を集光する方法が考えられる。例えば、特許文献1には、複数の半導体レーザ光源と、それぞれの半導体レーザ光源に対応する光ファイバを備えた、フレキシブルプリント基板用の露光装置が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2001-272791号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 複数の半導体レーザ光源から出射される光を集光するには、コリメートレンズや集光レンズを用いて集光する方法が考えられる。しかし、本発明者らは、複数の半導体レーザ光源より出射された光を、これらの集光に用いられる光学系によって集光する露光用光源装置を検討したところ、以下のような課題が存在することを突き止めた。以下、図面を参照しながら説明する。
[0006]
 図8Aは、半導体レーザ光源100とコリメートレンズ101(「コリメーションレンズ」とも称される。)と集光レンズ102及びロッドインテグレータ104で構成された、露光用光源装置を模式的に示した図面である。図8Aは、複数の半導体レーザ光源100から出射される光(レーザ光)の各主光線及び各光線束の進行経路を模式的に図示している。なお、本明細書では、半導体レーザ光源100の中心から光軸140と平行に出射される光線を「主光線」と称し、半導体レーザ光源100から出射される束状に形成された光線群を「光線束」と称する。
[0007]
 図8Aにおいては、ロッドインテグレータ104の入射面105に対して直交する軸を光軸140とする。また、光軸140方向をZ方向とし、Z方向に直交する平面をXY平面とし、入射面105に対する光の入射角をθ1とする。
[0008]
 半導体レーザ光源100から出射された光線束(121a,121b,121c)は、コリメートレンズ101によって略平行な光線束(122a,122b,122c)に変換される。光線束(122a,122b,122c)は互いに平行であって、相互に重なり合うことはなく、後段の集光レンズ102に入射する。集光レンズ102に入射した光線束(122a,122b,122c)は、集光レンズ102の焦点位置150に向かって集光する光線束(123a,123b,123c)に変換される。
[0009]
 集光レンズ102の後段には、集光レンズ102によって集光された光線束(123a,123b,123c)の光強度分布の均一性を高めるため、ロッドインテグレータ104が配置される。ロッドインテグレータ104は、入射面105が、集光レンズ102の焦点位置150と合うように配置される。
[0010]
 ここで、半導体レーザ光源100及びコリメートレンズ101を完全に密接して配置できないため、各光線束(122a,122b,122c)の間に隙間が生じ、集光レンズ102の入射面103において、光が存在する場所としない場所が生じてしまい、照度ムラが発生してしまう。
[0011]
 従って、集光レンズ102の出射面に発生した照度ムラが発生した光を、集光レンズ102によって焦点位置150に集光するように変換された光線束(123a,123b,123c)は、一部の角度範囲において光が存在しない、又は主光線(111a,111b,111c)近傍と比較して、極めて光強度の低い領域130が生じてしまう。
[0012]
 さらに、集光レンズ102の入射面103をXY平面で見た場合を説明する。図8Bは、図8Aの集光レンズ102を入射面103側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。なお、説明の便宜のため、Y方向においても、X方向と同じ間隔で、同数の半導体レーザ光源100及びコリメートレンズ101が整列されており、光線束122bの主光線110bが、光軸140と一致しているものとした。また、XY平面上の相対的な位置関係の理解を容易にするため、図8Aには、集光レンズ102の入射面103に入射される光線束(122a,122b,122c)に加えて、集光レンズ102から+Z方向に位置するロッドインテグレータ104についても図示されている。
[0013]
 各光線束(122a,122b,122c)は、集光レンズ102の入射面103において楕円形状である。図9は、半導体レーザチップ200の構造を模式的に示す斜視図である。図9に示すような、いわゆる「端面発光型」の半導体レーザチップ200の場合、エミッタ201から出射される光線束121は、楕円錐型を示すことが知られている。従って、図8Bに示すように、各光線束(122a,122b,122c)の断面は楕円形状となる。なお、図8Aに示す半導体レーザ光源100は、図9に示す半導体レーザチップ200をケーシングしたレーザ光源である。半導体レーザ光源100は、光の出射窓の中心を主光線(110a,110b,110c)が通過するように、光を出射するレーザ光源である。
[0014]
 本明細書では、光軸(図9に示すZ方向)に直交する2方向(X方向及びY方向)のうち、光線束121の発散角が大きい方向(図9に示すY方向)を、「Fast軸方向」と呼び、光線束121の発散角が小さい方向(図9に示すX方向)を、「Slow軸方向」と呼ぶ。ここで、発散角とは、光強度が最大となる主光線(110a,110b,110c)の1/e 2の光強度で進行する光線と、主光線(110a,110b,110c)とがなす角の2倍の角を指す。
[0015]
 図8Bに示すように、集光レンズ102の入射面103では、各光線束(122a,122b,122c)は、光軸140を中心とした同心円上において、光が存在しない、又は主光線(110a,110b,110c)近傍と比較して、極めて光強度の低い領域130が生じる。これは、上述の理由と同様で、図8Aに示す、半導体レーザ光源100及びコリメートレンズ101を完全に密接して配置できないためである。
[0016]
 ロッドインテグレータ104は、入射された光を側面で繰り返し全反射させながら、出射面106(図8A参照)へと導くものであるため、XY平面上の位置における光強度分布(以下、「位置分布」という。)の均一性を向上させる効果はあるが、ロッドインテグレータ104の入射面105における入射角θ1ごとの光強度分布(以下、「角度分布」という。)は出射面106においても保持されるため、角度分布の均一性を向上させる効果はない。
[0017]
 従って、ロッドインテグレータ104を用いても、一部の角度範囲において光が存在しない、又は主光線(111a,111b,111c)近傍と比較して、極めて光強度の低い領域は解消されない。つまり、集光レンズ102の出射面に発生した角度分布のムラは、ロッドインテグレータ104の出射面106から出射される光においても解消されない。
[0018]
 露光装置は、露光対象物に対して照度ムラが発生しないように、均一に露光できるものが期待されている。そのため、露光装置に用いられる光源装置には、位置分布及び角度分布において均一な光が出力できるものであることが好ましい。
[0019]
 しかし、上述のとおり、複数の半導体レーザ光源100から出射された光を、コリメートレンズ101と集光レンズ102で集光し、ロッドインテグレータ104によって位置分布の均一性を向上させるだけでは、角度分布については露光装置に求められる均一な分布の光が得られず、露光対象物に対して照度ムラが発生してしまうことがわかった。
[0020]
 本発明は、上記の課題に鑑み、複数の半導体レーザ光源を用いて、角度分布の均一性を向上させた光を供給する露光用光源装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0021]
 本発明に係る露光用光源装置は、
 複数の半導体レーザ光源と、
 前記複数の半導体レーザ光源に対応して配置され、前記半導体レーザ光源から出射された光線束を、略平行の光線束に変換して出射する、複数のコリメート光学系と、
 前記コリメート光学系から出射された光線束が入射される入射面を含み、前記コリメート光学系から出射された光線束を集光する集光光学系と、
 前記集光光学系から出射された光線束が集光する位置に配置された、円形状の入射面を含む光導波路とを備え、
 前記集光光学系の入射面における、前記複数の半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、仮想的に前記集光光学系の光軸を中心に回転させて、直線上に並べたときに、隣接する光線束の一部が重なっており、かつ、前記集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率が2未満であることを特徴とする。
[0022]
 上記露光用光源装置は、集光光学系の入射面において、各半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、集光光学系の光軸を中心に回転させて、同一の径方向に向かって並べたときに、隣接する光線束の一部が重なっている。なお、集光光学系の光軸を中心に回転させて、同一の径方向に向かって並べるという過程は、図3Bの説明において後述する。
[0023]
 上記構成によれば、図8Bに示すような、集光光学系の光軸を中心とした同心円上において、光が存在しない、又は主光線近傍と比較して、極めて光強度の低い領域は生じない。つまり、光軸に対する角度方向において、光が存在する領域内の一部に光が存在しない範囲がなくなり、角度分布の均一性が高められる。詳細は、図3Bの説明において後述する。
[0024]
 上記露光用光源装置は、集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する光線束の数の最大値と最小値の比率が2未満である。
[0025]
 集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する光線束の数が多くなるほど、光導波路の入射面における入射角ごとの光強度が高くなる。つまり、集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する光線束の数が同じであれば、光導波路の入射面における入射角ごとの光強度差が小さくなる。従って、集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率が1に近いほど、角度分布の均一性が、より高められる。
[0026]
 なお、光軸からの距離が同一であるとは、光軸からの距離が一致しているものだけには限られず、距離の誤差が1mm以下であれば、同一の光線束群に属する光線束とみなしてもよい。
[0027]
 上記露光用光源装置は、入射面が円形状である光導波路を備える。入射面が円形状であることによって、光導波路から出射される光は、入射面における入射角を維持したまま、光軸を中心とした同心円上において均一な光に変換される。詳細は、図1Bの説明において後述する。
[0028]
 上記露光用光源装置において、
 複数の前記半導体レーザ光源は、同一平面上に配置されていても構わない。
[0029]
 上記構成によれば、全ての半導体レーザ光源が、同一の基板上に配置されるため、各半導体レーザ光源を同一基板上で配線することができる。さらには、半導体レーザ光源が、同一基板上の冷却機構で冷却する構成とすることができる。
[0030]
 上記露光用光源装置において、
 前記集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率が1であることが好ましい。
[0031]
 上記構成によれば、集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する数が全て同数となり、角度分布において、光強度差がより小さい分布とすることができる。
[0032]
 上記露光用光源装置において、
 前記集光光学系の入射面における、前記複数の半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、長軸方向が、前記集光光学系の光軸側を向く楕円形状を呈するものであっても構わない。
[0033]
 上記構成によれば、集光光学系の入射面において、各半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、集光光学系の光軸を中心に回転させたときに、径方向に沿うように長軸方向が揃うため、隣接する光線束同士が重なりやすく、短軸方向でそろえる場合に比較して、隣接する光線束を離間させることができる。従って、隣接する半導体レーザ光源や、隣接するコリメート光学系をより疎に配置することができる。半導体レーザ光源やコリメート光学系が疎に配置できれば、それぞれの配置の自由度が高くなり、より配線しやすい構成等を採用することができる。
[0034]
 また、光線束の長軸方向が、前記集光光学系の光軸側を向いているとは、集光光学系の入射面において、集光光学系に入射する光線束の長軸と、光軸から光線束の中心に向かって引いた直線とが平行、すなわち両直線のなす角度が0°である場合に限定されず、前記角度は45°未満のものが含まれる。
[0035]
 上記露光用光源装置において、
 前記光導波路から出射された光線束の位置分布を均一化して出射するインテグレータ光学系を備えるものであっても構わない。
[0036]
 上記構成によれば、インテグレータ光学系によって、位置分布の均一性が向上されるため、角度分布と位置分布の均一性が向上された光が得られる。

発明の効果

[0037]
 本発明によれば、複数の半導体レーザ光源を用いて、露光用光源装置に角度分布の均一性を向上させた光を供給する露光用光源装置を提供できる。

図面の簡単な説明

[0038]
[図1] 露光用光源装置の一実施形態の構成例を模式的に示す図面である。
[図2A] YZ平面視において、光導波路内を進行する光を模式的に示した図面である。
[図2B] XY平面視において、光導波路内を進行する光を模式的に示した図面である。
[図2C] 光導波路13から出射される光を模式的に示した図面である。
[図3A] 図1の集光光学系を入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[図3B] 図3Aに示す集光光学系の入射面上の各光線束を、光軸を中心に回転させて、同一の径方向に向かって並べた状態を示す模式的な図面である。
[図3C] 図3Bに示す集光光学系の入射面上で隣接する一組の光線束を、拡大して示す図面である。
[図4A] 半導体レーザ光源及びコリメート光学系が、同一平面上に光軸を中心とした点対称の最密充填で配置された構成において、集光光学系を入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[図4B] 半導体レーザ光源及びコリメート光学系が、同一平面上に光軸を中心とした点対称の最密充填で配置された構成において、集光光学系を入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[図5A] 露光用光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。
[図5B] 図5Aの集光光学系を入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[図6A] 露光用光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。
[図6B] 図6Aの露光用光源装置の構成において、半導体レーザ光源の給電部側から見たときの模式的な図面である。
[図7] 露光装置の構成を模式的に示す図面である。
[図8A] 半導体レーザ光源とコリメートレンズと集光レンズ及びロッドインテグレータで構成された、露光用光源装置を模式的に示した図面である。
[図8B] 図8Aの集光レンズを入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[図9] 半導体レーザチップの構造を模式的に示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0039]
 以下、本発明の露光用光源装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、いずれも模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比や個数は、実際の寸法比や個数と必ずしも一致していない。
[0040]
 [第一実施形態]
 図1は、露光用光源装置の第一実施形態の構成例を模式的に示す図面である。露光用光源装置1は、複数の半導体レーザ光源10と、複数のコリメート光学系11と、集光光学系12と、光導波路13を備える。
[0041]
 第一実施形態においては、光導波路13は円柱形状であり、図1においては、入射面14と直交する軸を光軸15とし、集光光学系12の光軸と一致するように配置されてる。また、光軸15方向をZ方向とし、Z方向に直交する平面をXY平面とし、入射面14に対する光の入射角をθ1とする。ここで、光導波路13は、具体的には光ファイバや円柱形状のガラス体等を用いることができる。
[0042]
 半導体レーザ光源10は、半導体レーザチップをケーシングしたレーザ光源である。半導体レーザ光源10は、光の出射窓の中心を主光線22aが通過するように、光を出射するレーザ光源である。
[0043]
 図1に示すように、コリメート光学系11は、半導体レーザ光源10から出射された光線束21を、略平行の光線束22に変換して出射するコリメートレンズである。各半導体レーザ光源10に対応して複数のコリメート光学系11が配置されている。
[0044]
 図1に示すように、集光光学系12は、コリメート光学系11から出射された光線束22を、焦点位置に向かって集光する光線束23に変換して出射する集光レンズである。
[0045]
 図1に示す、光導波路13は、入射面14が、集光光学系12の焦点の位置になるように配置されている。ただし、本明細書では、「焦点位置に配置する」とは、完全に焦点の位置に一致する場合の他、焦点距離に対して光軸15に平行な方向に±10%の距離だけ移動した位置を含む概念であるものとする。なお、図1における光軸15とは、集光光学系12の入射面20に対して直交し、入射面20の中心を通る軸である。図1に示すように、本実施形態においては、集光光学系12の中心を通る軸は光軸15に一致するように配置されているが、光軸15と集光光学系12の中心を通る軸は一致していなくても構わない。
[0046]
 光導波路13は、入射面14から入射された光を、光軸15に対する入射角θ1の角度を保持したまま、光軸15を中心とした周方向の分布を均一化させて、出射面16から入射角θ1と同じ角度の出射角θ2(図2A参照)で出射する。
[0047]
 ここで、光導波路13に入射した光線束が、どのように変換されて出射されるかを説明する。図2Aは、YZ平面視において、光導波路13内を進行する光を模式的に示した図面である。図2Aに示すように、光導波路13は、入射された光を側面で繰り返し反射させながら、光線を出射面16へと導く。
[0048]
 図2Aでは、模式的に一本の光線のみを表しているが、光導波路13には複数の光線束が入射され、光線が、光導波路13内に集約されて進行することによって、出射面16においてXY平面上の分布が均一化された光線束となって出射される。
[0049]
 次に、光導波路13内を進行する光を、XY平面で見た場合を説明する。図2Bは、XY平面視において、光導波路13内を進行する光を模式的に示した図面である。図2Bに示すように、光導波路13に入射した光線束24は、円形である光導波路13の内壁面上で反射する。ここで、一定の幅を有する光線束24は、光導波路13の円形の内壁面上で反射すると、対向する壁面に向かって、幅が広がりながら進行する。
[0050]
 図2Cは、光導波路13から出射される光を模式的に示した図面である。光線束24は、光導波路13の内壁面上で反射を繰り返しながら進行し、やがて光導波路13の内壁面の周方向全体にわたって反射しながら進行する光線束24となる。出射面16に到達した光線束24は、光軸15を中心とした出射角θ2の円環状の光線束25として出射される。
[0051]
 光導波路13から出射する光が、照度ムラを生じないためには、上述のように、光軸15を中心とする同心円上において、光が存在しない、又は主光線22a近傍と比較して、極めて光強度の低い領域が存在しないように光源や光学系の配置をする必要がある。
[0052]
 第一実施形態においては、各半導体レーザ光源10は、同一平面上に配置されており、集光光学系12の入射面20上の光線束を、光軸15を中心に回転させて、同一の径方向30に向かって並べたときに、隣接する光線束の一部が重なるように配置されている。各コリメート光学系11も各半導体レーザ光源10に対応するように、同一平面上に配置されているが、半導体レーザ光源10もコリメート光学系11も、同一平面上に配置されていなくても構わない。
[0053]
 図3Aは、図1の集光光学系12を入射面20側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。図3Bは、図3Aに示す集光光学系12の入射面20上の各光線束22を、仮想的に光軸15を中心に回転させて、同一の径方向30に向かって並べた状態を示す模式的な図面である。図3Bが示すように、同一の径方向30に向かって並べられた各光線束22は、隣接する光線束22の一部と重なっている。図3Bでは隣接する光線束22同士が重なっている領域がハッチングにて図示されている。
[0054]
 図3Bにおいては、集光光学系12の入射面20において、光軸15を中心として回転させて、同一の径方向30に向かってに並べたときの隣接する光線束22の一部が重なり合っている。図3Cは、図3Bに示す集光光学系12の入射面20上で隣接する一組の光線束22を、拡大して示す図面である。図3Cに示すように、隣接する光線束22が集光光学系12の入射面20上において重なり合う領域L1の面積をS1とし、集光光学系12の入射面20上における光線束22の照射領域L2の面積をS2とした場合に、S1/S2の値は10%以上70%以下が好ましく、30%以上50%以下がより好ましい。他の隣接する光線束22同士の重なり合いについても同様である。
[0055]
 従って、集光光学系12から出射された角度分布のムラが抑えられた光線束は、光導波路13の入射面14に入射され、光軸15を中心とした周方向の分布が均一化されて、出射面16から出射される。
[0056]
 ここで、照度ムラについて、半導体レーザ光源10及びコリメート光学系11が、同一平面上において最密充填で配置されたものと比較する。図4A及び図4Bは、半導体レーザ光源10及びコリメート光学系11が、同一平面上に最密充填で配置された構成において、集光光学系12を入射面20側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。
[0057]
 図4A及び図4Bは、半導体レーザ光源10及びコリメート光学系11が、同一平面上に光軸15を中心とした点対称の最密充填で配置されている例として、2つの場合の集光光学系12の入射面20上の光線束22を示している。
[0058]
 図4Aに示す場合の最密充填では、集光光学系12を入射面20上の光線束22に関し、光軸15から同一の距離に配置されている光線束群の数は、中心が光軸15にある光線束22が1、次に光軸に近い順番で、第一半径R1上の光線束群に属する光線束の数が6(以下、単に第n半径Rnの光線束群に属する数がxと記載する)、第二半径R2の光線束群に属する数が6、第三半径R3の光線束群に属する数が6、第四半径R4の光線束群に属する数が12となっており、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率は12である。光軸15上に中心が配置されている光線束22を除いた構成を採用したとしても、最大値と最小値の比率は2である。
[0059]
 図4Bに示す場合の最密充填では、の集光光学系12を入射面20上の光線束22に関し、光軸15から同一の距離に配置されている光線束群の数は、光軸に近い順番で、第一半径R1の光線束群に属する数が2、第二半径R2の光線束群に属する数が2、第三半径R3の光線束群に属する数が4、第四半径R4の光線束群に属する数が2、第五半径R5の光線束群に属する数が4、第六半径R6の光線束群に属する数が4となっており、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率は2である。
[0060]
 従って、図4A及び図4Bに示すように、半導体レーザ光源10及びコリメート光学系11が、同一平面上に光軸15中心とした点対称の最密充填で配置されている場合には、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率は2以上となる。光軸15からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率が1に近いほど、各角度領域における光線束(半導体レーザから出射される光)の数の差が少なくなり、照度ムラの少ない光となる。第一実施形態の露光用光源装置1によれば、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率は1であるため(図3)、半導体レーザ光源10及びコリメート光学系11が最密充填で配置されている場合と比較して、角度分布のムラが少ない光を得られる。
[0061]
 [第二実施形態]
 本発明の露光用光源装置の第二実施形態の構成につき、第一実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
[0062]
 図5Aは、露光用光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。図5Aに示す実施形態は、集光光学系12の入射面20に入射する光線束22は、Y方向において、光軸15よりも正方向側に入射する光線束22pと、負方向側に入射する光線束22mとに分けられる。光軸15とは非平行な方向に進行する光線束(22p,22m)は、ミラー40によって、光軸15に対して平行な方向に進行する光線束(22p,22m)に変換されて、集光光学系12の入射面20に入射される。
[0063]
 図5Aに示すように、第二実施形態では、光線束22pに係る半導体レーザ光源10pとコリメート光学系11pを、Y方向において光軸15に対して正方向、光線束22mに係る半導体レーザ光源10mとコリメート光学系11mを、Y方向において光軸15に対して負方向に、それぞれ対向する平面上に配置されているものとした。各半導体レーザ光源(10p,10m)と各コリメート光学系(11p,11m)は、それぞれ同一平面上に配置されていなくても構わない。
[0064]
 図5Bは、図5Aの集光光学系を入射面側からZ方向に向かって見たときの模式的な図面である。ミラー40によって光軸15に平行に進行する光となった光線束(22p,22m)は、集光光学系12の入射面20に入射する。図5Bに示すように、各光線束(22p,22m)は、集光光学系12の入射面20において、光軸15を中心に回転させて、同一の径方向30に向かって並べたときに、隣接する光線束の一部が重なるように配置されている。
[0065]
 また、第二実施形態においても、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する光線束の数の最大値と最小値の比率は1である。
[0066]
 従って、集光光学系12の入射面20上での光線束22の配置が調整されることによって、角度分布のムラが抑えられた光は、光導波路13の入射面14に入射され、光軸15を中心とした周方向の分布が均一化されて、出射面16から出射される。以上により、角度分布のムラが少ない光を得られる。
[0067]
 [第三実施形態]
 本発明の露光用光源装置の第三実施形態の構成につき、第一実施形態及び第二実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
[0068]
 図6Aは、露光用光源装置の別実施形態の構成例を模式的に示す図面である。図6Aが示すように、集光光学系12の入射面20において、楕円形状を呈する光線束22の長軸22Lが、光軸15側を向く楕円形状を呈している。
[0069]
 また、集光光学系12の入射面20において、各光線束22が集光光学系12の光軸15を中心とした螺旋状に配置されている。つまり、各半導体レーザ光源10が平面上に光軸15を中心とした螺旋状に配置されている。
[0070]
 このような構成によれば、上述のように、集光光学系12の入射面20において、それぞれの光線束22は、光軸15を中心に回転させたときに、配列方向30に沿うように長軸22L方向が揃うため、隣接する光線束22同士が重なりやすく、短軸22S方向でそろえる場合に比較して、隣接する光線束22を離間させることができる。従って、図1に示すような、隣接する半導体レーザ光源10や、隣接するコリメート光学系11をより疎に配置することができる。半導体レーザ光源10やコリメート光学系11が疎に配置できれば、それぞれの配置の自由度が高くなり、より配線しやすい構成等を採用することができる。
[0071]
 図6Bは、図6Aの露光用光源装置の構成において、半導体レーザ光源10の給電部側から見たときの模式的な図面である。同一のケーシング材で同じようにケーシングされた半導体レーザ光源を用いれば、図6Bに示すように、螺旋状に配置することで、ケーシング材に構成された給電用の端子もケーシング材の配置に沿うように螺旋状となる。従って、上述のような構成であれば、半導体レーザ光源10を直列に配線しやすく、配線10aが交差や密集してしまうような複雑な配線を回避することができる。
[0072]
 上述したような、角度分布の均一性が向上された光を出射する露光用光源装置1は、以下のように、露光装置の光源として利用することができる。
[0073]
 図7は、露光装置70の構成を模式的に示す図面である。図7に示す露光装置70は、上述の第一実施形態の露光用光源装置1を備えているが、第二実施形態の露光用光源装置1を備えるものであっても構わない。そして、光導波路13の後段に、位置分布を均一化させるインテグレータ光学系71と投影光学系72及びマスク73を備え、必要に応じて投影レンズ74を備える。投影光学系72によって投影される位置にマスク73を設置し、マスク73の後段にマスク73のパターン像を焼き付ける対象となる感光性基板75を設置する。なお、インテグレータ光学系71には、例えば、ロッドインテグレータやフライアイレンズのような、入射した光の位置分布の均一性を向上させて出射する光学系が用いられる。
[0074]
 この状態で、光導波路13から光が出射されると、インテグレータ光学系71によって位置分布が均一化されて、投影光学系72に照射される。投影光学系72は、この光を、マスク73のパターン像を直接又は投影レンズ74を介して感光性基板75上に投影する。
[0075]
 露光装置70は、上記各実施形態で説明した露光用光源装置1を備えることで、従来よりも角度分布の均一性が向上された光を用いて露光することができ、露光ムラが抑制される。
[0076]
 [別実施形態]
 以下、別実施形態について説明する。
[0077]
 〈1〉 図5A、図6Aに示すように、本発明の構成は集光光学系12の入射面20において、光軸15を中心に回転させて、同一の径方向30に向かって並べたときに、隣接する光線束22の一部が重なっており、かつ、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する光線束22の数の最大値と最小値の比率が2未満のものであればよく、半導体レーザ光源10とコリメート光学系11の配置は、上記実施形態には限られない。
[0078]
 例えば、露光用光源装置の一つの実施形態としては、半導体レーザ光源10から出射され、コリメート光学系11によって略平行光に変換された光線束22が入射する光ファイバを備えていてもよい。集光光学系12に入射した光線束22が、集光光学系12の入射面20上において、光軸15を中心に回転させて、同一の径方向30に向かって並べたときに、隣接する光線束22の一部が重なり、かつ、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する光線束22の数の最大値と最小値の比率が2未満となるように、当該光ファイバの出射面が配置された構成であってもよい。
[0079]
 〈2〉 上記実施形態では、集光光学系12の入射面20において、光軸15からの距離が同一である光線束群に属する光線束22の数が全て1になるように配置されるものとしたが、各光線束群に属する光線束22の数が2以上になるように配置されるものとしても構わない。また、各光線束群に属する光線束22の数を異ならせても構わない。ただし、各光線束群に属する光線束22の数を異ならせる場合には、角度分布の光強度差を小さくするため、各光線束群の光線束22の数の最大値と最小値の比率が2未満となるように配置される。
[0080]
 〈3〉 上記実施形態では、半導体レーザ光源10に含まれる半導体レーザチップは、図9を参照して説明した各半導体レーザチップ200と同様の、いわゆる「端面発光型」の構造である場合を想定して説明した。しかし、本発明は、各半導体レーザチップが、半導体層の積層方向に光が取り出される、いわゆる「面発光型」の構造であっても、同様に適用可能である。ただし、この場合には、集光光学系12の入射面20上に入射される光線束は、ほぼ真円形状を呈する。

符号の説明

[0081]
    1    :  光源装置
   10,10p,10m  :  半導体レーザ光源
   10a   :  配線
   11,11p,11m  :  コリメート光学系
   12    :  集光光学系
   13    :  光導波路
   14    :  光導波路入射面
   15    :  光軸
   16    :  光導波路出射面
   20    :  集光光学系入射面
   21    :  光線束
   22,22p,22m  :  光線束
   22a   :  主光線
   22L   :  光線束の長軸
   22S   :  光線束の短軸
   23    :  光線束
   24    :  光線束
   25    :  光線束
   30    :  径方向
   40    :  ミラー
   70    :  露光装置
   71    :  インテグレータ光学系
   72    :  投影光学系
   73    :  マスク
   74    :  投影レンズ
   75    :  感光性基板
  100    :  半導体レーザ光源
  101    :  コリメートレンズ
  102    :  集光レンズ
  103    :  集光レンズ入射面
  104    :  ロッドインテグレータ
  105    :  ロッドインテグレータ入射面
  106    :  ロッドインテグレータ出射面
  110a,110b,110c  :  主光線
  111a,111b,111c  :  主光線
  121,121a,121b,121c  :  光線束
  122a,122b,122c  :  光線束
  123a,123b,123c  :  光線束
  130    :  領域
  140    :  光軸
  150    :  焦点位置
  200    :  半導体レーザチップ
  201    :  エミッタ
   θ1    :  入射角
   θ2    :  出射角
   R1    :  第一半径
   R2    :  第二半径
   R3    :  第三半径
   R4    :  第四半径
   R5    :  第五半径
   R6    :  第六半径
   L1    :  照射重複領域
   L2    :  照射領域
   S1,S2 :  面積

請求の範囲

[請求項1]
 複数の半導体レーザ光源と、
 前記複数の半導体レーザ光源に対応して配置され、前記半導体レーザ光源から出射された光線束を、略平行の光線束に変換して出射する、複数のコリメート光学系と、
 前記コリメート光学系から出射された光線束が入射される入射面を含み、前記コリメート光学系から出射された光線束を集光する集光光学系と、
 前記集光光学系から出射された光線束が集光する位置に配置された、円形状の入射面を含む光導波路とを備え、
 前記集光光学系の入射面における、前記複数の半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、仮想的に前記集光光学系の光軸を中心に回転させて、同一の径方向に向かって並べたときに、隣接する光線束の一部が重なっており、かつ、前記集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する数の最大値と最小値の比率が2未満であることを特徴とする露光用光源装置。
[請求項2]
 前記複数の半導体レーザ光源は、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の露光用光源装置。
[請求項3]
 前記集光光学系の光軸からの距離が同一である光線束群に属する光線束の数の最大値と最小値の比率が1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光用光源装置。
[請求項4]
 前記集光光学系の入射面における、前記複数の半導体レーザ光源から出射されたそれぞれの光線束は、長軸方向が、前記集光光学系の光軸側を向く楕円形状を呈することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の露光用光源装置。
[請求項5]
 前記光導波路から出射された光線束の位置分布を均一化して出射するインテグレータ光学系を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の露光用光源装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2A]

[ 図 2B]

[ 図 2C]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 3C]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7]

[ 図 8A]

[ 図 8B]

[ 図 9]