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1. WO2020111238 - DEPROTECTION METHOD AND RESIN REMOVAL METHOD IN SOLID-PHASE REACTION FOR PEPTIDE COMPOUND OR AMIDE COMPOUND, AND METHOD FOR PRODUCING PEPTIDE COMPOUND

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明 細 書

発明の名称 ペプチド化合物、またはアミド化合物の脱保護法および固相反応における脱樹脂方法、並びにペプチド化合物の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030  

先行技術文献

特許文献

0031  

非特許文献

0032  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0033  

課題を解決するための手段

0034   0035  

発明の効果

0036   0037   0038  

発明を実施するための形態

0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256  

実施例

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産業上の利用可能性

0536  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

明 細 書

発明の名称 : ペプチド化合物、またはアミド化合物の脱保護法および固相反応における脱樹脂方法、並びにペプチド化合物の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、ペプチド化合物またはアミド化合物の脱保護法および固相反応における樹脂からの脱樹脂方法、並びにペプチド化合物の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 ペプチドはアミノ酸が多数連結した分子であり、生命体が産生するペプチド合成研究はもとより、ペプチドの構造を人工的にデザインして所望の機能を有するペプチドの研究が盛んに行われている(非特許文献1)。
[0003]
 ペプチドの製造は、(i)N末端に保護基を持ちC末端無保護のアミノ酸のカルボキシル基を縮合剤などで活性化させた活性エステルを、(ii)N末端無保護のペプチドに対して作用させて新たにアミノ酸が伸長したペプチドを得、(iii)伸長したペプチドのN末端の保護基を除去する工程、の(i)~(iii)を繰り返すことで、複数のアミノ酸を連結させることで行うことができる(非特許文献2)。
[0004]
 ペプチドの製造は、固相法と液相法に大別される。固相法の場合、クロロトリチル基やベンジル基などを含む、CTC樹脂、Wang樹脂、SASRIN樹脂などの固相合成用樹脂に、アミノ酸もしくはその誘導体(保護されたアミノ酸)、またはペプチドもしくはその誘導体のC末端を担持させたアミノ酸あるいはペプチドのアミノ基を求核点とし、N末端が保護されたペプチドあるいはアミノ酸のカルボニル基を求電子点とする、カップリング反応により行われる。また、液相法の場合、N末端が保護されたアミノ酸あるいはペプチドのカルボニル基を求電子点として、アミノ酸あるいはペプチドのアミノ基を求核点としたカップリング反応により行われる。これらのカップリング反応によって、アミノ酸またはペプチドの側鎖が、望まない官能基の変換を受けてしまう場合には、これら側鎖に保護基を導入しておく必要がある。アミノ酸またはペプチドのC末端を保護する保護基、アミノ酸またはペプチドのN末端を保護する保護基、およびアミノ酸またはペプチドの側鎖を保護する保護基としては、Boc基、t-Bu基、またはトリチル基のような酸性条件で除去可能な保護基が汎用されている。また、固相合成用樹脂と結合したペプチドを固相合成用樹脂から切り出す脱樹脂反応において、CTC樹脂、Wang樹脂、SASRIN樹脂のような酸性条件で除去可能な固相合成用樹脂が汎用されている(非特許文献4)。
[0005]
 さらに、酸性条件下で脱保護される保護基には、3,5-ジメトキシフェニルイソプロポキシカルボニル(Ddz)基や、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)基、ベンジル(Bn)基、あるいはシクロヘキシル(cHx)基なども挙げられる(非特許文献4、5)。これらの脱保護反応、または脱樹脂反応の反応条件では、ペプチドのアミド結合の切断や、アミノ酸側鎖の目的としない官能基変換などの副反応を起こすことがあり、目的としない配列のペプチドが副生することがある。したがって、アミド結合の切断反応や、ペプチドの主鎖の転移反応に例示される、主鎖の損傷反応がおこらずに、目的のペプチドが得られることが求められる。
[0006]
 上述の酸性条件で除去可能な保護基は、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、TFAで処理して除去される場合が多い(非特許文献2、3、4)。また、固相合成における脱樹脂反応は、通常TFAを用いる(非特許文献6)。しかし、これらの中で緩和な酸であるTFA酸性条件下でも、アミド結合が切断される場合のあることが記載されている(非特許文献7)。
[0007]
 また、アミド結合の切断という問題に対して、希釈したTFA条件下で、および脱Boc化反応を温和な条件下で行うことによる解決が試みられたが、いずれの条件でも改善されなかったと記述されている(非特許文献8、特許文献1)。また、より酸性の弱いTFEを用いることで、保護されたアミノ酸の保護基を除去する方法が報告されている(非特許文献5、特許文献1)。これらの文献では反応変換率が低いため、反応を進行させるためにさらに酸を添加する、または、反応温度を上昇させるなどの、より厳しい反応条件で反応を行う必要がある。しかし、酸の添加や反応温度を上昇させた反応条件をペプチドに適用した場合、ペプチドの主鎖が損傷をうけることが懸念される。実際にBoc-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylに対し、TFE中、塩化水素を作用させ、脱Boc化反応を試みたが、脱Boc化反応終結前に主鎖の切断が確認された。
[0008]
 また、低温条件下で反応を行いかつ、副反応が起きる前に反応を停止することでアミド結合の切断を抑制できたという報告がある(非特許文献9)。しかし、この手法は、厳密な反応時間の制御が必要であり、短時間で反応を停止することが困難な大量生産においては、その制御が困難となることが容易に推定される。
[0009]
 酸性条件下での脱保護法として、Boc基またはt-Bu基の脱保護の際に、共生するt-Buカチオンが側鎖と副反応を起こすのを抑制するために、カチオン捕捉剤を加えることが試みられている(非特許文献10)。
[0010]
 この場合、t-Bu基に由来するt-Buカチオンを捕捉するために、ジメチルスルフィドやチオアニソールなどの含硫黄添加剤を添加して、酸性条件下に脱保護する方法が試みられているが、その際に、アミド結合が切断される副反応が起こり、収率と純度低下を招いたという報告がなされている(非特許文献7)。
[0011]
 また、TFA溶液中でチオアニソールとTfOH、またはTFA溶液中でチオアニソールとトリメチルシリルブロミドまたはトリメチルシリルトリフラートを作用させる方法も報告されている(非特許文献12)。
[0012]
 しかし、ジメチルスルフィドやチオアニソールに代表される含硫黄添加剤の多くは、悪臭を伴うために製造作業者への影響が懸念される。また、添加剤の除去に大量製造には不向きなカラムクロマトグラフィーによる除去工程が必要であることも問題である。
[0013]
 また、水をカチオン捕捉剤として使用した場合でも、ペプチド鎖の切断が増大したとの報告がある(非特許文献11)。
[0014]
 含硫黄添加剤の代わりに、含ケイ素添加剤をカチオンスカベンジャーとして用いる脱保護法として、トリイソプロピルシラン(iPr SiH)などをカチオンスカベンジャーとして、例えば、TFA:iPr SiH:H O=95:2.5:2.5の比率(非特許文献13)、または、TFA:iPr SiH:H O:PhOH=1000:50:67:50の比率(非特許文献14)で、アミド結合を含むN-Boc化された化合物を処理してBoc基を脱保護する方法が報告されている。しかし、これらの方法では、アミド結合の切断を抑制するためには数分という短時間処理が実施されているなど、大量製造において、実施が困難な条件が記載されているに過ぎない。実際、Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MePhe-MeAla-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylに対して、非特許文献13、14の条件を適用し脱Boc化反応を試みたところ、Boc基の除去が完了する前にMePheとMeAlaとも間のアミド結合の切断が観察された。また、切断率は時間経過に伴い増加した。
[0015]
 以上のように、酸性条件下での脱保護および固相合成での脱樹脂反応では、望む脱保護反応や脱樹脂反応だけでなく、ペプチド鎖の主鎖であるアミド結合の切断や、アミノ酸の側鎖官能基の主鎖への転移などの主鎖の損傷を伴うことがある。このような主鎖の損傷による副生成物の生成により、目的物の収率や純度が低下することが知られており、効率よくペプチドを合成する上での問題となっている。
[0016]
 一方で、ペプチドの構造的特徴がアミド結合の安定性や損傷の受けやすさと関連するという報告もある。
 例えば、アミド結合は、アミド結合が歪むことに起因して、アミド結合の酸不安定性が増大することが知られている(非特許文献15、16)。
[0017]
 さらに、結合の歪みに加えて、ペプチドのアミド結合の場合、アミノ酸側鎖の種類、窒素原子の置換様式、およびペプチドのアミノ酸残基数、アミノ酸配列によって、分子内水素結合様式やペプチドの安定配座に影響を与える。そして、これら配座の変化に依存して、カルボニル酸素の塩基性が高まり、プロトネーションを受けやすくなる場合がある(非特許文献18、19)。場合によっては、オキサゾロンを形成してアミド結合が損傷を受けることが知られている(非特許文献17)。
[0018]
 また、アミノ酸の窒素原子がメチル化されたN-Meアミノ酸を含有するペプチドは、酸性条件においてアミド結合の切断が進行する場合があることが報告されている(非特許文献11、17、20)。さらに、C末端がN-Meアミノ酸であるペプチドの場合、TFA酸性条件に付すことでペプチドの1残基目と2残基目の間のアミド結合が切断され、C末端残基が欠損したペプチドが副生する場合があることが知られている(非特許文献21)。すなわち、N-Meアミノ酸のN-Me基が含まれるアミド結合が切断されやすいことが知られている。
[0019]
 加えて、N-Meアミノ酸が2残基以上連続した配列を持つペプチドは酸にしばしば不安定であり、固相合成での脱樹脂反応時にアミド結合の切断がおこることが知られている(非特許文献11)。 すなわち、N-Meアミノ酸のN-Me基が含まれるアミド結合、および/またはN-Meアミノ酸のカルボニル基が含まれるアミド結合が切断されやすいことが知られている。
[0020]
 また、AspやGlnを含むペプチドも、配列に依存して酸に不安定である(非特許文献22、23)。例えばAspを有するペプチド配列をフッ化水素やメタンスルホン酸などの酸で処理すると、側鎖のカルボニル基に対する主鎖アミドの窒素原子の求核攻撃が進行し、アスパルチミド(Aspartimide)が副生することが知られている(非特許文献23)。すなわち、N-無置換アミノ酸であっても、特定の側鎖を持つアミノ酸を含む部位のアミド結合が切断されやすいことが知られている。
[0021]
 このアスパルチミド中間体が加水分解されると、アミド構造が変化した転移生成物や、主鎖切断体が副生するため、目的物の収率、純度が低下する。アスパルチミドの形成はAsp(OBn)-Gly、Asp(OBn)-Ser、Asp(OBn)-Thr、Asp(OBn)-Asn、Asp(OBn)-Glnなどの配列を含むペプチドを酸性条件で脱保護反応を行った場合に顕著である。例えば、Boc-Phe-Asp(OBn)-Asn-Ala-OBnに対し、メタンスルホン酸を用いて脱保護を行うと、大部分がアスパルチミド体へと変換してしまい、望みのアミノ酸配列を有しない、すなわち主鎖の損傷反応がおこることが知られている。(非特許文献24)。
[0022]
 また、Asp-Proを配列に含むペプチド誘導体を、トリフルオロ酢酸、フッ化水素酸、ギ酸、酢酸などの酸性条件に付すと、上述の副反応同様Asp側鎖とProの窒素原子とが反応し、アミド結合が切断されることも知られている(非特許文献25、26)。
[0023]
 アミノ酸配列依存的にアミド結合が酸に対して不安定になるために生じる、脱保護反応での副反応を回避する方法はいくつか報告されている。
[0024]
 例えば、アスパラギン酸アミド誘導体の脱保護や脱樹脂反応におけるアスパルチミドの形成を抑制する方法として、望む保護基の脱保護条件では主鎖アミドの窒素原子の求核攻撃が進行しないように、アスパラギン酸側鎖のカルボキシル基の保護基をシクロヘキシル基で保護する例が知られており、ベンジル保護基を側鎖保護基として用いた場合に比べ、有意にアスパルチミドの形成が抑制されたという報告がある(非特許文献27)。しかし、その後の、シクロヘキシル基の除去にはフッ化水素酸などの腐食性の高い強酸性条件が必要とされており、反応の実施、後処理とも簡便ではないことは容易に推察される。
[0025]
 また、チオアニソール存在下、1Mのトリメチルシリルブロミド/TFAにて処理する方法も知られている(非特許文献28)。しかし、本条件は溶媒量のTFAを使用する必要があること、前述のように、大量製造に不向きなチオアニソールを使用することが問題である。さらにトリメチルシリルブロミドの代わりにトリメチルシリルトリフラートを用いると、副生物アスパルチミドが有意に増加することが記されており、トリメチルシリルトリフラートよりもトリメチルシリルブロミドの方が優れていることが示唆されている。
[0026]
 ペプチドの脱Boc化反応およびエステルの脱t-Bu化反応を、3級アミン存在下およびトリメチルシリルトリフラート、またはTBDMSOTf存在下にて行う方法が知られている。例えば、3級アミンとして2,6-ルチジンを用いた、TMSOTf/2,6-ルチジンの条件で、他の官能基共存下に脱N-Boc化を行い、Bocを選択的に脱保護している例が知られている(非特許文献29、30、31)。また、TFAを用いた酸性条件下で同時に起こりうる固相合成用樹脂からの脱樹脂反応と脱Boc化反応を、トリメチルシリルトリフラート/2,6-ルチジンの条件で行うことで、選択的に脱Boc化反応を行っている例が知られている(非特許文献32、33)。これらの場合、アミド結合を有する化合物にも適用されているが、アミド結合の損傷回避を目的としたものではない。
[0027]
 また、トリメチルシリルトリフラート/2,6-ルチジンの条件で、TBS基、TIPS基、チオアセタール共存下にt-Buエステルの脱保護が選択的に行われている(非特許文献34)。この手法を利用して、ペプチドのt-Buエステルの脱t-Bu化も報告されている。例えば、TMSOTf/2,6-ルチジンの条件で、t-Buエステルの脱保護反応を行っている例が知られている(非特許文献35、36)。しかし、この場合でも、アミド結合の切断回避を目的としている訳ではない。
[0028]
 また、プロトン酸で処理すると複雑な混合物を与える天然ペプチド化合物の全合成での脱N-Boc化反応に、トリメチルシリルトリフラート/2,6-ルチジンを用いると、当該反応で副生成物を抑制して目的物を優先的に与えることが知られている(非特許文献37)。しかし、ここに記載されている副反応については詳細が記載されていないことに加え、この反応条件の汎用性やアミド結合損傷回避の可能性について全く検討されていない。さらに、大過剰の試薬(20当量以上)が必要とされており、適用可能な基質の一般性、製造コストの観点から問題が残されている。この場合、アミド結合を有する化合物にトリメチルシリルトリフラート/2,6-ルチジンが適用されているにすぎず、副反応がアミド結合の切断によるものかどうかについても触れられていない。
[0029]
 このように、固相法では伸長したペプチドを得るためにペプチドが担持された樹脂からペプチドを切断する反応(脱樹脂反応)において、また固相法と液相法双方では、N末端、C末端およびアミノ酸の側鎖の保護基のうち、酸性条件で脱保護可能な保護基を除去する反応において、トリフルオロ酢酸に代表されるブレンステッド酸を用いた酸性条件での処理が汎用されている。また、脱保護反応をルイス酸の存在下で行っている例も知られている。しかし、N-Meアミノ酸に代表される非天然アミノ酸を含むペプチドを、従来の方法で処理し、脱樹脂反応または脱保護反応を行うと、目的の反応に付随して、ペプチドの主鎖切断または転移(主鎖の損傷)が進行すること、および大量の試薬を必要とすることが知られているにもかかわらず、これらの解決法は知られていない(非特許文献20、22、37)。
[0030]
 特に、非天然型人工ペプチドの研究は従来の合成法では思わぬ副反応に遭遇することも多いため、非天然型人工ペプチドやこれらの誘導体を工業的に効率良く合成する手法の開発が極めて重要となっている。しかし、これら非天然アミノ酸を含むペプチドの製造には、天然アミノ酸からなる従来のペプチドの製造法が転用されているにすぎず、非天然アミノ酸を含むペプチドの製造における問題点、特に脱保護反応または脱樹脂反応において主鎖の損傷がおこるという、特有の問題点を焦点とし、その課題を解決した効率的な合成法は知られていなかった。

先行技術文献

特許文献

[0031]
特許文献1 : 国際公開第2014/033466号公報

非特許文献

[0032]
非特許文献1 : Future Med. Chem., 2009, 1, 1289-1310.
非特許文献2 : Amino Acids, Peptides and Proteins in Organic Chemistry: Building Blocks, Catalysis and Coupling Chemistry, Volume 3, 2011
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発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0033]
 本発明者らは、従来のペプチドの合成で汎用されているアミノ酸またはペプチドの保護基を除去する脱保護工程、または固相反応における樹脂からペプチドの切り出しを行なう脱樹脂工程で汎用されているTFAに代表される酸での処理と同様の条件を、非天然アミノ酸を含むペプチド化合物に適応したところ、ペプチド化合物のアミド結合の切断または転移などの主鎖の損傷が顕著に起こり、目的の配列のペプチド化合物が効率よく得られず、当該ペプチド化合物の製造が困難になることを見出した。具体的には、窒素原子がN置換(例えば、N-アルキル化)されたアミノ酸を含むペプチド化合物の該アミノ酸を含む部分のアミド結合、または、アスパラギン酸を含む部分のアミド結合について、酸性条件では主鎖が損傷を受けやすい結合であることを見出した。これらの問題点に加え、本発明者は、従来の酸性条件で主鎖の損傷を起こすさらに多くのアミノ酸配列も見出した。本発明は、ペプチド化合物に含まれるアミド結合の切断または転移などの副反応を抑制して、酸性条件下で除去可能な保護基を除去する反応、および固相反応において樹脂を除去する反応の手法を提供し、脱保護、および/または脱樹脂されたペプチド化合物を簡便な操作にて高収率かつ高純度で得る方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0034]
 本発明者らは、主にN置換(例えば、N-アルキル化)されたアミノ酸を含むペプチド化合物中のアミド結合の切断または転移などの副反応を抑制して、酸性条件下で除去可能な保護基を除去する反応、または固相反応における脱樹脂反応について、精力的に研究を行った。求電子種捕捉剤存在下においてシリル化合物を作用させる手法を精査したところ、酸に不安定なアミド結合を有するペプチド化合物に対してシリル化合物または酸を、求電子種捕捉剤と組み合わせで処理することで、保護基および/または樹脂の除去を行うことができ、懸案であった主鎖の損傷を併発することなく目的の脱保護体および/または脱樹脂体が、高収率かつ高純度で得られることを見出した。また、本発明者らはこのような脱保護および/または脱樹脂のための試薬として、適切なシリル化合物または酸に対し、イミデート(式2)、アミド(式3)、ケテンアセタール(式4)、ケテンアルコキシヘミアミナール(式4)、エノールエーテル(式4)、エノールエステル(式4)、イミン(式5)、アミン(式6)、ジアミン(式7)、ジアルキルカルボジイミド(式8)、ウレア(式9)、またはウレタン(式10)などに例示される化合物を求電子種捕捉剤として組み合わせて用いることができることを見出した。本発明を用いることで、アミド結合の切断を併発することなく目的のペプチド化合物を、従来の手法よりも効率的に、高収率かつ高純度で得ることができる。
[0035]
 本発明は、非限定の具体的な一態様において以下を包含する。
〔1〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発ペプチド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含み、かつ、
 該出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む、方法。
〔2〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱樹脂可能な固相合成用樹脂を該出発ペプチド化合物から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、該脱樹脂可能な固相合成用樹脂に連結されており、かつ、
 該出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む、方法。
〔3〕出発ペプチド化合物が、下記一般式(I):


[式中、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 4’は水素であり、R とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素であり、
 R およびR 4’は、R とR またはR とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 4’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 4’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 5A)(R 5B)-であり、
 R 5AおよびR 5Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 7’は水素であり、R とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素であり、
 R およびR 7’は、R とR またはR とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 7’が水素であり、かつR が水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 7’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 7’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 8A)(R 8B)-であり、
 R 8AおよびR 8Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 R 14AおよびR 14Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 14AおよびR 14Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 15AおよびR 15Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 15AおよびR 15Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、および2-(トリメチルシリル)エチルからルなる群より選択される]
で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造を少なくとも1つ含む、〔1〕または〔2〕に記載の方法。
〔4〕出発ペプチド化合物が、そのC末端に下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、式(III)で表される基であり、


 *は結合点を意味し、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR 10もしくはR とR 10’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR 10が一緒になって複素環を形成する場合、R 10’は水素であり、R とR 10’が一緒になって複素環を形成する場合、R 10は水素であり、
 R 10およびR 10’は、R とR 10またはR とR 10’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されるか、
 (b)R 10およびR 10’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、またはC -C シクロアルキルC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R 10およびR 10’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R 11は、単結合、または-C(R 11A)(R 11B)-であり、
 R 11AおよびR 11Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 16AおよびR 16Bは、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、あるいはR 16AおよびR 16Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、独立して、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造を含む、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発アミド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発アミド化合物は、下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、またはPG であり、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表され、かつ
 該出発アミド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む、方法。
〔6〕出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発アミド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発アミド化合物は、下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、またはPG であり、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、ここで、R 12およびR 12’の少なくとも一方は、-(CH COO-RES、または-(CH CONH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表される、方法。
〔7〕脱保護可能な保護基が、t-Bu、トリフェニルメチル、2-(トリメチルシリル)-エチル、Boc、Teoc、Cbz、メトキシカルボニル、テトラヒドロピラニル、1-エトキシエチル、メトキシトリチル、およびクミルからなる群より選択される、〔1〕、および〔3〕~〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔8〕シリル化合物が下記式1:


[式中、R AX、R AY、およびR AZは、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、Xは、-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される]
で表される、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕シリル化合物が、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、TMSOClO 、およびTMSIからなる群より選択される、〔8〕に記載の方法。
〔10〕酸が、HX(式中、Xは-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される)で表される、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕求電子種捕捉剤が、下記式(2)~(10):


[式2中、
 R は置換シリル基であり、かつR は置換シリル基であるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって5~7員環を形成し、
 R は1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルであるか、置換されていてもよいメチレンであり、ここでR が置換されていてもよいメチレンである場合、式2は二量化して以下の式:


で表される化合物を形成し、
式3中、
 R は1つまたは複数のC -C アルキルで置換されたシリル基であり、
 R は水素、またはC -C アルキルであり、
 R は水素、または1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルであり、
式4中、
(a-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルコキシであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(a-2)R は置換シリル基であり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~8員環を形成するか、
(b-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルキルであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(b-2)R は置換シリル基であり、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(c-1)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR はC -C アルキルであるか、
(c-2)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(d-1)R はC -C アルキルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(d-2)R はC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8環を形成するか、
(e-1)R はC -C アルキルカルボニルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して水素、またはC -C アルキルであるか、
(e-2)R はC -C アルキルカルボニルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(f-1)R は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は置換されていてもよいジ-C -C アルキルアミノであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(f-2)またはR は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、窒素原子を含む5~8員環を形成し、該5~8員環は、C -C アルキルによって置換されていてもよく、
式5中、
 R 、R N’、およびR は、独立して、水素またはC -C アルキルであり、
式6中、
 R は置換シリル基であり、
 R は置換シリル基、またはC -C アルキルであり、かつR は水素、置換シリル基、またはC -C アルキルであるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子と一緒になって1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5~8員環複素環を形成し、
式7中、
 Xは単結合または炭素原子であり、
 ここでXが単結合である場合、R は存在せず、R UAとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、かつR UBとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、
 Xが炭素原子である場合、R UAおよびR UBは、独立して、C -C アルキルであり、かつR とR とR はそれらが結合する炭素原子と一緒になって以下の構造:


を形成し、
式8中、
 R は、C -C アルキルまたはC -C シクロアルキルであり、
式9中、
 R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基であり、
式10中、
 R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基である。]
からなる群より選択される、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕求電子種捕捉剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール、イソプロペニルオキシトリメチルシラン、2,2,4,4-テトラメチルペンタノンイミン、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、N-トリメチルシリルモルホリン、N-トリメチルシリルジエチルアミン、およびN-tert-ブチルトリメチルシリルアミンからなる群より選択される、〔11〕に記載の方法。
〔13〕除去対象の保護基1当量に対して、または除去対象の樹脂1当量に対して、1~5当量のシリル化合物、および1~10当量の求電子種捕捉剤を混合する、〔1〕~〔9〕および〔11〕~〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕除去対象の保護基1当量に対して、または除去対象の樹脂1当量に対して、0.1~0.5当量のシリル化合物または酸を混合する、〔1〕~〔12〕のいずれかに記載の方法であって、
 求電子種捕捉剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール、およびイソプロペニルオキシトリメチルシランからなる群より選択され、
 シリル化合物が、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、およびTMSOClO からなる群より選択され、
 酸が、HX(式中、Xは-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される)で表される、方法。
〔15〕出発ペプチド化合物が、1~30個のアミノ酸残基を含み、直鎖または環状である、〔1〕~〔14〕のいずれかに記載の方法。
〔16〕固相合成用樹脂が、CTC樹脂、Wang樹脂、またはSASRIN樹脂である、〔1〕~〔4〕および〔6〕~〔15〕のいずれかに記載の方法。
〔17〕出発ペプチド化合物を溶媒と混合した後に、求電子種捕捉剤を混合し、次いでシリル化合物または酸を混合することを含む、〔1〕~〔16〕のいずれかに記載の方法。
〔18〕溶媒が酢酸エチル、酢酸イソプロピル、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、トルエン、およびアセトニトリルから選択される、〔1〕~〔17〕のいずれかに記載の方法。
〔19〕下記一般式(A)で表されるアミド化合物またはその塩:


式中、
 R 1’は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 R 17AおよびR 17Bは、共にメチルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジンまたはモルホリンを形成し、
 R 18は水素またはPG 10であり、ここでPG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。
〔20〕以下からなる群より選択される、〔19〕に記載のアミド化合物またはその塩:
(3-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-17) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-18) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-19) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-20) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(4-1) 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(4-2) アリル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-3) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-4) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-5) 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(4-6) アリル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-7) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-8) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-9) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(4-10) アリル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(4-11) tert-ブチル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(4-12) ベンジル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(1-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、および
(1-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル。
〔21〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発ペプチド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、下記一般式(I):


[式中、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R およびR 4’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 4’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 4’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 5A)(R 5B)-であり、
 R 5AおよびR 5Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R およびR 7’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 7’が水素であり、かつR が水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 7’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 7’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 8A)(R 8B)-であり、
 R 8AおよびR 8Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 R 14AおよびR 14Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 14AおよびR 14Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 15AおよびR 15Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 15AおよびR 15Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、および2-(トリメチルシリル)エチルからルなる群より選択される]
で表される2つのアミノ酸残基が連結された構造を含み、
 該出発ペプチド化合物は、任意に追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含み、かつ
 該出発ペプチド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む、方法。
〔22〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発ペプチド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、下記一般式(I):


[式中、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R およびR 4’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 4’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 4’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 5A)(R 5B)-であり、
 R 5AおよびR 5Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R およびR 7’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 7’が水素であり、かつR が水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 7’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 7’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 8A)(R 8B)-であり、
 R 8AおよびR 8Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 R 14AおよびR 14Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 14AおよびR 14Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 15AおよびR 15Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 15AおよびR 15Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表される2つのアミノ酸残基が連結された構造を含み、
 該出発ペプチド化合物は、任意に追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含み、かつ
 該出発ペプチド化合物は、固相合成用樹脂と結合したアミノ酸残基を少なくとも1つ含む、方法。
〔23〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物または出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたペプチド化合物またはアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物は、該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物のC末端に下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、PG 、または式(III)で表される基であり、


 *は結合点を意味し、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR 10もしくはR とR 10’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R 10およびR 10’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されるか、
 (b)R 10およびR 10’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、またはC -C シクロアルキルC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R 10およびR 10’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R 11は、単結合、または-C(R 11A)(R 11B)-であり、
 R 11AおよびR 11Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 16AおよびR 16Bは、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、あるいはR 16AおよびR 16Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG およびPG は、独立して、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表されるアミノ酸残基または2つのアミノ酸残基が連結された構造を含み、
 該出発ペプチド化合物は、任意に追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含み、かつ
 該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む、方法。
〔24〕天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物または出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたペプチド化合物またはアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物は、該出発ペプチド化合物または出発アミド化合物のC末端に下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、PG 、または式(III)で表される基であり、


 *は結合点を意味し、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR 10もしくはR とR 10’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、
 R 10およびR 10’は、R と一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されるか、
 (b)R 10およびR 10’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、またはC -C シクロアルキルC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R 10およびR 10’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R 11は、単結合、または-C(R 11A)(R 11B)-であり、
 R 11AおよびR 11Bは、独立して、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、ここで、R 12およびR 12’の少なくとも一方は、-(CH COO-RES、または-(CH CONH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 16AおよびR 16Bは、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、あるいはR 16AおよびR 16Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG およびPG は、独立して、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表されるアミノ酸残基または2つのアミノ酸残基が連結された構造を含み、
 該出発ペプチド化合物は、任意に追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む、方法。
〔25〕シリル化合物または酸、および求電子種捕捉剤を含む、保護基を脱保護するために用いるための脱保護剤。
〔26〕シリル化合物または酸、および求電子種捕捉剤を含む、固相反応においてペプチド化合物を樹脂から切り出すために用いるための脱樹脂剤。

発明の効果

[0036]
 本発明の利点として、公知の方法と比較して、アミド結合に損傷を与えやすい大量のブレンステッド酸を使用しないこと、および試薬の当量を減らすことができることに加え、用いた試薬を除去し易いこと、および次の工程の反応に影響を与えないことが挙げられる。例えば、2,6-ルチジンは沸点が高い(144℃)ために留去しにくい。また、2,6-ルチジンは塩基性化合物であるために、酸で除去することも可能であるが、目的化合物がペプチド化合物の場合、生成物が塩基性のアミノ基を有する化合物であるため、酸性条件で過剰の2,6-ルチジンを除去する方法は非効率である。また、脱保護反応の次の縮合反応(アミド結合を伸長する反応)の際に、前工程で用いた2,6-ルチジンが残存していると、縮合剤と残存2,6-ルチジンが反応する、あるいは縮合反応時に塩基が存在することで所望の条件で縮合反応を行うことができなくなる、という問題点が残る。一方で、例えば本発明のシリルアミン類を使用する場合では、反応後に水で処理することにより、シリルアミン類が加水分解されて、除去が容易な水溶性の高い化合物へと変換されるので、水溶液洗浄することでシリルアミン類由来の試薬を容易に除去することができ、次工程でのペプチド伸長には影響を与えないため、従来の2,6-ルチジンを用いた場合と比較して優れている。
[0037]
 また、イミデート(式2)、アミド(式3)、ケテンアセタール(式4)、ケテンアルコキシヘミアミナール(式4)、エノールエーテル(式4)、エノールエステル(式4)、イミン(式5)、アミン(式6)、ジアミン(式7)、ジアルキルカルボジイミド(式8)、ウレア(式9)、またはウレタン(式10)などに例示される求電子種捕捉剤として用いられる化合物のうち、イミデート(式2)、アミド(式3)、ケテンアセタール(式4)、ケテンアルコキシヘミアミナール(式4)、エノールエーテル(式4)、エノールエステル(式4)、イミン(式5)は、反応後の穏和な加水分解処理により、除去が容易な低沸点の化合物へと変換できるため、反応に用いた過剰な試薬の除去は、2,6-ルチジンと比較して格段に容易である。また、アミド化合物(式3)はもとより、イミデート類も、反応後の穏和な加水分解処理により、除去が容易な化合物に変換されるので、次工程への影響がない。また、求電子種捕捉剤としてのアミン類は、従来良く知られている3級アミンではなく、2級アミンも使用できることが特徴であり、脱保護においてアミド結合の損傷を抑制して行うことができる。
[0038]
 本発明は、一側面において、ペプチド化合物の脱N-Bocをペプチド化合物の主鎖の損傷を抑制して行うことができる。別の側面において、本発明は、ペプチド化合物の主鎖C末端および側鎖のt-Buエステルの脱t-Bu化、ベンジルエステルの脱ベンジル化、トリチルエステルの脱トリチル化をペプチド化合物の主鎖の損傷を抑制して行うことができる。さらに、別の側面においては、ペプチド化合物の主鎖C末端、または側鎖に結合した樹脂からのペプチド化合物の脱樹脂反応を、ペプチド化合物の主鎖の損傷を抑制して行うことができる。

発明を実施するための形態

[0039]
 本発明において使用される略語を以下に記す。
AcOEt:酢酸エチル
Alloc:アリルオキシカルボニル
Allyl:アリル
BEP:テトラフルオロホウ酸2-ブロモ-1-エチルピリジニウム
Bn:ベンジル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
BSA:N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
BSTFA:N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド
Bu:ブチル
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
cHx:シクロへキシル
Cl-CTC樹脂:2-クロロトリチルクロリド ポリマー樹脂
CPME:シクロペンチルメチルエーテル
CTC:塩化2-クロロトリチル
DBU:2,3,4,6,7,8,9,10-オクタヒドロピリミド[1,2-a]アゼピン
DdZ:3,5-ジメトキシフェニルイソプロポキシカルボニル
DIC:N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DME:1,2-ジメトキシエタン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DMT-MM:4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド
EDCI:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド
eq.:当量
EtOH:エタノール
Et:エチル
Fmoc:9-フルオレニルメチルオキシカルボニル
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート
HMDS:ヘキサメチルジシラザン
HOAt:3H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール
HOBt:1,2,3-ベンゾトリアゾール-1-オール
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
i-PrOAc:酢酸イソプロピル
i-Pr:イソプロピル
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
MeCN:アセトニトリル
Me:メチル
MS:質量分析
MsOH:メタンスルホン酸
MSTFA:N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド
MTBE:メチル tert-ブチルエーテル
ND:not determined
NMI:1-メチルイミダゾール
NMP:N-メチルピロリドン
oxyma:シアノ(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル
Pd/C:パラジウム炭素
Ph:フェニル
pip:ピペリジニル
prep.:preparation
T3P:プロピルホスホン酸無水物
TBDPS:tert-ブチルジフェニルシリル
TBS:tert-ブチルジメチルシリル
t-Bu:tert-ブチル
TEA:トリエチルアミン
Teoc:2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル
TES:トリエチルシリル
TFA:トリフルオロ酢酸
TFE:2,2,2-トリフルオロエタノール
TfOH:トリフルオロメタンスルホン酸
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
THF:テトラヒドロフラン
2-MeTHF:2-メチルテトラヒドロフラン
TIPS:トリイソプロピルシリル
TMSOTf:トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル
TMS:トリメチルシリル
Tr:トリチル
TTMS:トリス(トリメチルシリル)シリル
vol.:volume
Gly:グリシン
Ala:アラニン
Ser:セリン
Thr:スレオニン
Val:バリン
Leu:ロイシン
Ile:イソロイシン
Phe:フェニルアラニン
Tyr:チロシン
Trp:トリプトファン
His:ヒスチジン
Glu:グルタミン酸
Asp:アスパラギン酸
Gln:グルタミン
Asn:アスパラギン
Cys:システイン
Met:メチオニン
Lys:リジン
Arg:アルギニン
Pro:プロリン
MeGly:N-Meグリシン
MeAla:N-Meアラニン
MeSer:N-Meセリン
MeThr:N-Meスレオニン
MeVal:N-Meバリン
MeLeu:N-Meロイシン
MeIle:N-Meイソロイシン
MePhe:N-Meフェニルアラニン
MeTyr:N-Meチロシン
MeTrp:N-Meトリプトファン
MeHis:N-Meヒスチジン
MeGlu:N-Meグルタミン酸
MeAsp:N-Meアスパラギン酸
MeGln:N-Meグルタミン
MeAsn:N-Meアスパラギン
MeCys:N-Meシステイン
MeMet:N-Meメチオニン
MeLys:N-Meリジン
MeArg:N-Meアルギニン
[0040]
(官能基の定義)
 本明細書において「アルキル」とは、脂肪族炭化水素から任意の水素原子を1個除いて誘導される1価の基であり、骨格中にヘテロ原子(炭素及び水素原子以外の原子をいう。)または不飽和の炭素-炭素結合を含有せず、水素及び炭素原子を含有するヒドロカルビルまたは炭化水素基構造の部分集合を有する。該アルキルは直鎖状、又は分枝鎖状のものを含む。アルキルとしては、炭素原子数1~20(C -C 20、以下「C -C 」とは炭素原子数がp~q個であることを意味する。)のアルキルであり、C -C アルキル、C -C アルキルなどが例示される。アルキルとして、具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチルなどが挙げられる。
[0041]
 本明細書において「シクロアルキル」とは、飽和または部分的に飽和した環状の1価の脂肪族炭化水素基を意味し、単環、ビシクロ環、スピロ環を含む。シクロアルキルは、部分的に不飽和であってもよい。シクロアルキルとして、好ましくはC -C シクロアルキルが挙げられ、これには、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。
[0042]
 本明細書における「シクロアルキルアルキル」は、前記定義「アルキル」中の任意の水素原子を、前記定義「シクロアルキル」で置換した基を意味する。シクロアルキルアルキルとしては、好ましくはC 3-6シクロアルキルC 1-6アルキル、C 3-6シクロアルキルC 1-4アルキルなどが挙げられる。具体的には、たとえば、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチルなどが挙げられる。
[0043]
 本明細書における「アルコキシ」は、前記定義の「アルキル」が結合したオキシ基であることを意味し、好ましくはC 1-4アルコキシ、C 1-3アルコキシなどが挙げられる。アルコキシとして、具体的には、たとえば、メトキシ、エトキシ、1-プロポキシ、2-プロポキシ、n-ブトキシ、i-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシなどがあげられる。
[0044]
 本明細書における「脂環式環」は、1価の非芳香族炭化水素環を意味する。脂環式環は、環中に不飽和結合を有してもよく、2個以上の環を有する多環性の基であってもよい。また環を構成する炭素原子は酸化されてカルボニルを形成してもよい。脂環式環を構成する原子の数は、好ましくは3~7である(3~7員脂環式環)。脂環式環として具体的には、シクロアルキル環、シクロアルケニル環、シクロアルキニル環などが挙げられる。
[0045]
 本明細書における「複素環」は、環を構成する原子中に好ましくは1~5個のヘテロ原子を含有する、非芳香族の1価または2価の複素環を意味する。複素環は、環中に二重およびまたは三重結合を有していてもよく、環中の炭素原子は酸化されてカルボニルを形成してもよく、単環、縮合環、スピロ環でもよい。環を構成する原子の数は好ましくは3~12であり(3~12員複素環)、より好ましくは4~7であり(4~7員複素環)、さらに好ましくは5~6である(5~6員複素環)。
 複素環として具体的には、たとえば、アゼチジン、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ホモモルホリン、(R)-ヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジン、(S)-ヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジン、3-オキソピペラジン、2-オキソピロリジン、アゼチジン、2-オキソイミダゾリジン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロピリジン、チオモルホリン、ピラゾリジン、イミダゾリン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、イソチアゾリジン、チアジアゾリジン、オキサゾリドン、ベンゾジオキサン、ベンゾオキサゾリン、ジオキソラン、ジオキサン、テトラヒドロチオピランなどが挙げられる。
[0046]
 本明細書における「芳香族複素環」は、環を構成する原子中に好ましくは1~5個のヘテロ原子を含有する芳香族性の1価または2価の複素環を意味する。芳香族複素環は、部分的に飽和されていてもよく、単環、縮合環(たとえば、単環芳香族複素環がベンゼン環または単環芳香族複素環と縮合した2環式芳香族複素環)、スピロ環でもよい。環を構成する原子の数は好ましくは4~10である(4~10員芳香族複素環)。
 芳香族複素環として具体的には、たとえば、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、イソインドール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、インドリジン、イミダゾピリジンなどが挙げられる。
[0047]
 本明細書における「アリール」は、1価の芳香族炭化水素環を意味し、好ましくはC 6-10アリールなどが挙げられる。アリールとしては具体的には、たとえば、フェニル、ナフチル(たとえば、1-ナフチル、2-ナフチル)などが挙げられる。
[0048]
 本明細書における「ヘテロアリール」は、環を構成する原子中に好ましくは1~5個のヘテロ原子を含有する芳香族性の1価の複素環基を意味する。ヘテロアリールは、部分的に飽和されていてもよく、単環でも縮合環(たとえば、ベンゼン環または単環へテロアリール環と縮合した2環式ヘテロアリール)でもよい。環を構成する原子の数は好ましくは5~10である(5~10員ヘテロアリール)。
[0049]
 ヘテロアリールとしては具体的には、たとえば、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ベンゾジオキソリル、インドリジニル、イミダゾピリジルなどが挙げられる。
[0050]
 本明細書における「ヘテロシクリル」は、環を構成する原子中に好ましくは1~5個のヘテロ原子を含有する、非芳香族の1価の複素環基を意味する。ヘテロシクリルは、環中に二重、三重結合を有していてもよく、炭素原子は酸化されてカルボニルを形成してもよく、単環でも縮合環でもよい。環を構成する原子の数は好ましくは3~10である(3~10員ヘテロシクリル)。
[0051]
 ヘテロシクリルとしては具体的には、たとえば、オキセタニル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジアゾリジニル、アゼチジニル、オキサゾリドン、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサゾリル、ジオキソラニル、ジオキサニルなどが挙げられる。
[0052]
 本明細書における「アリールアルキル」は、前記定義「アルキル」中の任意の水素原子を、前記定義「アリール」で置換した基を意味する。アリールアルキルとしては、好ましくはC 6-10アリールC 1-4アルキル、C 6-10アリールC 1-3アルキルなどが挙げられる。具体的には、たとえば、ベンジル、フェニルメチル、フェネチル(フェニルエチル)、ナフチルメチルなどが挙げられる。
[0053]
 本明細書における「ヘテロアリールアルキル」は、前記定義「アルキル」中の任意の水素原子を、前記定義「ヘテロアリール」で置換した基を意味する。ヘテロアリールアルキルとして、好ましくは、5~10員ヘテロアリールC 1-3アルキルなどが挙げられ、具体的には、たとえば、ピロリルメチル、イミダゾリルメチル、チエニルメチル、ピリジルメチル、ピリミジルメチル、キノリルメチル、ピリジルエチルなどが挙げられる。
[0054]
 本明細書における「置換シリル」は、1つ~3つの置換基によって置換されたシリル基を意味する。置換基は同一でも異なっていてもよい。置換基として、C -C アルキル、アリール、トリC -C アルキルシリルが好ましい。具体的には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリス(トリメチルシリル)シリルなどが挙げられる。
[0055]
 本明細書において、「置換されていてもよい」という修飾語句が付与されている場合、その置換基としては、例えば、アルキル、アルコシキ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換シリル、ハロゲン原子、ニトロ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミルなどが挙げられる。
[0056]
 本明細書において、「脱保護」とは、保護基を除去することにより、保護する前のもとの官能基に戻すことをいう。
[0057]
 本明細書において、「脱樹脂」とは、固相合成用樹脂に結合されたペプチド化合物からペプチド化合物を切り出すことをいう。固相合成用樹脂は、出発ペプチド化合物のC末端のアミノ酸残基に結合していることが好ましい。
[0058]
 本発明の一態様は、ペプチド医薬品に有用なアミノ酸類縁体を含むペプチド医薬品の製造法を提供することである。また、本発明の別の態様は、医薬品の原薬供給のための高品質なアミノ酸類縁体を含むペプチドの製造法を提供することである。また、本発明のさらに別の態様は、ペプチド化合物の製造に有用な、新規なアミド化合物を提供することである。
[0059]
(脱保護/脱樹脂方法)
 ある局面において、本発明は、天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発ペプチド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたペプチド化合物を製造する方法に関する。
[0060]
 ある局面において、本発明は、天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発ペプチド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたペプチド化合物を製造する方法に関する。
[0061]
 本明細書において「出発ペプチド化合物」とは、本発明の脱保護反応および/または脱樹脂反応の対象となる出発物質の「ペプチド化合物」のことを意味する。出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含むことが好ましい。
[0062]
 本発明における「ペプチド化合物」には、天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む、直鎖または環状のペプチド化合物が含まれる。なお、環状のペプチド化合物は、「環状部を有するペプチド化合物」と同意義である。
[0063]
 本発明における「直鎖状のペプチド化合物」は、天然アミノ酸あるいはアミノ酸類縁体がアミド結合あるいはエステル結合を形成することにより形成されるペプチド化合物であって、環状部を有しない化合物である限り、特に限定されない。直鎖状のペプチド化合物を構成する天然アミノ酸あるいはアミノ酸類縁体の総数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30個であることができ、直鎖状のペプチド化合物を構成するアミノ酸の数の好ましい範囲は1~30個、6~20個、7~19個、7~18個、7~17個、7~16個、7~15個、8~14個、9~13個である。
[0064]
 本発明の用語「環状部を有するペプチド化合物」は、天然アミノ酸あるいはアミノ酸類縁体がアミド結合あるいはエステル結合を形成することにより形成されるペプチド化合物であって、環状部を有する化合物である限り、特に限定されない。環状部は、アミド結合、炭素-炭素結合形成反応、S-S結合、チオエーテル結合、トリアゾール結合などの共有結合を介して形成されることが好ましい(WO2013/100132、WO2012/026566, WO2012/033154, WO2012/074130, WO2015/030014, Comb Chem High Throughput Screen. 2010;13:75-87, Nature Chem. Bio. 2009, 5, 502, Nat Chem Biol. 2009, 5, 888-90, Bioconjugate Chem., 2007, 18, 469-476, ChemBioChem, 2009, 10, 787-798, Chemical Communications (Cambridge, United Kingdom) (2011), 47(36), 9946-9958)。当該化合物をさらに化学修飾して得られる化合物も、本発明のペプチド化合物に含まれる。本発明の環状部を有するペプチド化合物は、さらに、直鎖部を有していてもよい。アミド結合あるいはエステル結合の数(天然アミノ酸又はアミノ酸類縁体の数・長さ)は特に限定されないが、直鎖部を有する場合、環状部と直鎖部を併せて30残基以内が好ましい。高い代謝安定性を獲得するためには、総アミノ酸数が9以上であることがより好ましい。さらに、上の記載に加えて環状部を構成する天然アミノ酸及びアミノ酸類縁体の数は5~12個、6~12個、7~12個がより好ましく、7~11個、8~11個がさらに好く、9~11個(10または11個)が特に好ましい。直鎖部のアミノ酸及びアミノ酸類縁体の数は0~8個、0~7個、0~6個、0~5個、0~4個であることが好ましく、0~3個であることがより好ましい。天然アミノ酸及びアミノ酸類縁体の総数は、好ましくは、1~30個、6~20個、7~19個、7~18個、7~17個、7~16個、7~15個、8~14個、9~13個である。
[0065]
 本発明の環状部を有するペプチド化合物の環状部位を形成する天然アミノ酸残基やアミノ酸類縁体残基の種類は特に限定されないが、環化部は代謝安定性に優れた官能基を有する天然アミノ酸残基やアミノ酸類縁体残基によって構成されることが好ましい。本発明の環状部を有するペプチド化合物の環化法は、そのような環状部を形成することが可能なものであれば特に限定されない。例えばカルボン酸とアミンから形成されるアミド結合や、鈴木反応、Heck反応(ヘック反応)、Sonogashira反応等の遷移金属を触媒とした炭素―炭素結合反応などが挙げられる。従って本発明のペプチド化合物は、環化前にこれらの結合反応が可能な少なくとも1組の官能基を含む。特に代謝安定性の観点からは、結合反応によってアミド結合が形成される官能基が含まれることが好ましい。
[0066]
 環状部の形成は、例えば、容易に酸化される可能性を有するヘテロ原子を含むような結合であって、代謝安定性の妨げとなる結合が含まれないことが好ましい。環化によって生成される結合としては、例えば、活性エステルとアミンとの結合によるアミド結合、炭素-炭素2重結合とアリールハライドによるHeck反応生成物などによって生成される結合が含まれる。
[0067]
 本発明における「ペプチド化合物」としては、上述の天然アミノ酸及びアミノ酸類縁体の総数の条件に加えて、又は単独で、N置換アミノ酸を少なくとも1つ(好ましくは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30個、特に好ましくは5、6または7個)含み、N置換されていないアミノ酸を少なくとも1つ含む、直鎖または環状ペプチドであることができる。N置換アミノ酸の数の好ましい範囲は、1~30個、6~20個、7~19個、7~18個、7~17個、7~16個、7~15個、8~14個、9~13個である。
[0068]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、1~30個のアミノ酸残基を含み、直鎖または環状である。出発ペプチド化合物に含まれるアミノ酸は、「天然アミノ酸」でも「アミノ酸類縁体」でもよい。本明細書において「アミノ酸」、「天然アミノ酸」、「アミノ酸類縁体」を、それぞれ「アミノ酸残基」、「天然アミノ酸残基」、「アミノ酸類縁体残基」ということがある。出発ペプチド化合物は、2級アミドで形成されていてもよく、3級アミドで形成されていてもよく、また2級アミドと3級アミドの混在で形成されていてもよい。
[0069]
 「天然アミノ酸」とは、Gly、Ala、Ser、Thr、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Trp、His、Glu、Asp、Gln、Asn、Cys、Met、Lys、Arg、Proを指す。
[0070]
 「アミノ酸類縁体」は、特に限定されないが、β-アミノ酸、γ-アミノ酸、D型アミノ酸、N置換アミノ酸、α,α-二置換アミノ酸、ヒドロキシカルボン酸、非天然型アミノ酸(側鎖が天然と異なるアミノ酸;例えば、非天然型のα-アミノ酸、β-アミノ酸、γ-アミノ酸)を含む。α-アミノ酸の場合、D型アミノ酸でもよく、α,α-ジアルキルアミノ酸でもよい。β-アミノ酸やγ-アミノ酸の場合も、α-アミノ酸と同様に、任意の立体配置が許容される。N置換アミノ酸は、アミノ酸のアミノ基が任意の置換基で置換されたものが例示され、該置換基は、特に限定されないが、アルキル基、アリール基、アラルキル基が例示される。N置換アミノ酸には、N-アルキルアミノ酸、N-アリールアミノ酸、N-メチルアミノ酸が含まれる。アミノ酸側鎖の選択は特に制限を設けないが、水素原子の他にも例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、シクロアルキル基から自由に選択され、これらの基の中の隣接しない1又は2個のメチレン基は酸素原子、カルボニル基(-CO-)、又はスルホニル基(-SO -)で置換されていてもよい。それぞれには1つまたは2以上の置換基が付与されていてもよく、該置換基は、例えば、ハロゲン原子、N原子、O原子、S原子、B原子、Si原子、P原子を含む任意の官能基の中から自由に選択される(すなわち、置換されていてもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、シクロアルキル基など)。
[0071]
 ペプチド化合物を構成する「天然アミノ酸」、「アミノ酸類縁体」にはそれぞれに対応する全ての同位体を含む。「天然アミノ酸」、「アミノ酸類縁体」の同位体は、少なくとも1つの原子が、原子番号(陽子数)が同じで,質量数(陽子と中性子の数の和)が異なる原子で置換されたものである。本発明ペプチド化合物を構成する「天然アミノ酸」、「アミノ酸類縁体」に含まれる同位体の例としては、水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子などがあり、それぞれ、 H、 H、 13C、 14C、 15N、 17O、 18O、 32P、 35S、 18F、 36Cl等が含まれる。
[0072]
 本明細書におけるハロゲン原子を含む置換基としては、ハロゲンを置換基に有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルなどが例示され、より具体的には、フルオロアルキル、ジフルオロアルキル、トリフルオロアルキルなどが例示される。
[0073]
 O原子を含む置換基としては、ヒドロキシ(-OH)、オキシ(-OR)、カルボニル(-C=O-R)、カルボキシ(-CO H)、オキシカルボニル(-C=O-OR)、カルボニルオキシ(-O-C=O-R)、チオカルボニル(-C=O-SR)、カルボニルチオ(-S-C=O-R)、アミノカルボニル(-C=O-NHR)、カルボニルアミノ(-NH-C=O-R)、オキシカルボニルアミノ(-NH-C=O-OR)、スルホニルアミノ(-NH-SO -R)、アミノスルホニル(-SO -NHR)、スルファモイルアミノ(-NH-SO -NHR)、チオカルボキシル(-C(=O)-SH)、カルボキシルカルボニル(-C(=O)-CO H)などの基が挙げられる。
[0074]
 オキシ(-OR)の例としては、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシなどが挙げられる。アルコキシとしては、C -C アルコキシ、C -C アルコキシが好ましく、なかでもメトキシ、又はエトキシが好ましい。
[0075]
 カルボニル(-C=O-R)の例としては、ホルミル(-C=O-H)、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニルなどが挙げられる。
[0076]
 オキシカルボニル(-C=O-OR)の例としては、アルキルオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルなどが挙げられる。
[0077]
 カルボニルオキシ(-O-C=O-R)の例としては、アルキルカルボニルオキシ、シクロアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ヘテロアリールカルボニルオキシ、アラルキルカルボニルオキシなどが挙げられる。
[0078]
 チオカルボニル(-C=O-SR)の例としては、アルキルチオカルボニル、シクロアルキルチオカルボニル、アルケニルチオカルボニル、アルキニルチオカルボニル、アリールチオカルボニル、ヘテロアリールチオカルボニル、アラルキルチオカルボニルなどが挙げられる。
[0079]
 カルボニルチオ(-S-C=O-R)の例としては、アルキルカルボニルチオ、シクロアルキルカルボニルチオ、アルケニルカルボニルチオ、アルキニルカルボニルチオ、アリールカルボニルチオ、ヘテロアリールカルボニルチオ、アラルキルカルボニルチオなどが挙げられる。
[0080]
 アミノカルボニル(-C=O-NHR)の例としては、アルキルアミノカルボニル(例えば、C -C 又はC -C アルキルアミノカルボニル、なかでもエチルアミノカルボニル、メチルアミノカルボニルなどが例示される。)、シクロアルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロアリールアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニルなどが挙げられる。これらに加えて、-C=O-NHR中のN原子と結合したH原子が、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルでさらに置換された化合物が挙げられる。
[0081]
 カルボニルアミノ(-NH-C=O-R)の例としては、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、アルケニルカルボニルアミノ、アルキニルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノなどが挙げられる。これらに加えて-NH-C=O-R中のN原子と結合したH原子が、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルでさらに置換された化合物が挙げられる。
[0082]
 オキシカルボニルアミノ(-NH-C=O-OR)の例としては、アルコキシカルボニルアミノ、シクロアルコキシカルボニルアミノ、アルケニルオキシカルボニルアミノ、アルキニルオキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。これらに加えて、-NH-C=O-OR中のN原子と結合したH原子がアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルでさらに置換された化合物が挙げられる。
[0083]
 スルホニルアミノ(-NH-SO -R)の例としては、アルキルスルホニルアミノ、シクロアルキルスルホニルアミノ、アルケニルスルホニルアミノ、アルキニルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、ヘテロアリールスルホニルアミノ、アラルキルスルホニルアミノなどが挙げられる。これらに加えて、-NH-SO -R中のN原子と結合したH原子がアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルでさらに置換された化合物が挙げられる。
[0084]
 アミノスルホニル(-SO -NHR)の例としては、アルキルアミノスルホニル、シクロアルキルアミノスルホニル、アルケニルアミノスルホニル、アルキニルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニルなどが挙げられる。これらに加えて、-SO -NHR中のN原子と結合したH原子がアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルでさらに置換された化合物が挙げられる。
[0085]
 スルファモイルアミノ(-NH-SO -NHR)の例としては、アルキルスルファモイルアミノ、シクロアルキルスルファモイルアミノ、アルケニルスルファモイルアミノ、アルキニルスルファモイルアミノ、アリールスルファモイルアミノ、ヘテロアリールスルファモイルアミノ、アラルキルスルファモイルアミノなどが挙げられる。さらに、-NH-SO -NHR中のN原子と結合した2つのH原子はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択される置換基で置換されていてもよく、またこれらの2つの置換基は環を形成しても良い。
[0086]
 S原子を含む置換基としては、チオール(-SH)、チオ(-S-R)、スルフィニル(-S=O-R)、スルホニル(-SO -R)、スルホ(-SO H)などの基が挙げられる。
[0087]
 チオ(-S-R)の例としては、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオなどの中から選択される。
[0088]
 スルホニル(-SO -R)の例としては、アルキルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アラルキルスルホニルなどが挙げられる。
[0089]
 N原子を含む置換基として、アジド(-N 、「アジド基」ともいう)、シアノ(-CN)、1級アミノ(-NH )、2級アミノ(-NH-R;モノ置換アミノともいう。)、3級アミノ(-NR(R');ジ置換アミノともいう。)、アミジノ(-C(=NH)-NH )、置換アミジノ(-C(=NR)-NR'R")、グアニジノ(-NH-C(=NH)-NH )、置換グアニジノ(-NR-C(=NR''')-NR'R")、アミノカルボニルアミノ(-NR-CO-NR'R")、ピリジル、ピペリジノ、モルホリノ、アゼチジニルなどの基が挙げられる。
[0090]
 2級アミノ(-NH-R;モノ置換アミノ)の例としては、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アラルキルアミノなどが挙げられる。
[0091]
 3級アミノ(-NR(R');ジ置換アミノ)の例としては、例えばアルキル(アラルキル)アミノなど、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルなどの中からそれぞれ独立して選択される、任意の2つの置換基を有するアミノ基が挙げられ、これらの任意の2つの置換基は環を形成しても良い。具体的には、ジアルキルアミノ、なかでもC -C ジアルキルアミノ、C -C ジアルキルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどが例示される。本明細書において「C -C ジアルキルアミノ基」とは、アミノ基にC -C アルキル基が2個置換された基をいい、両C -C アルキル基は同一であっても異なっていてもよい。
[0092]
 置換アミジノ(-C(=NR)-NR'R")の例としては、N原子上の3つの置換基R、R'、およびR"が、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルの中からそれぞれ独立して選択された基、例えばアルキル(アラルキル)(アリール)アミジノなどが挙げられる。
[0093]
 置換グアニジノ(-NR-C(=NR''')-NR'R")の例としては、R,R'、R"、およびR'''が、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルの中からそれぞれ独立して選択された基、あるいはこれらが環を形成した基などが挙げられる。
[0094]
 アミノカルボニルアミノ(-NR-CO-NR'R")の例としては、R、R'、およびR"が、水素原子、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルの中からそれぞれ独立して選択された基、あるいはこれらは環を形成した基などが挙げられる。
[0095]
 ある局面において、脱保護および/または脱樹脂の対象となる出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む。出発ペプチド化合物に含まれるN置換アミノ酸残基数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30個が例示され、N置換アミノ酸残基数の好ましい範囲は6~20個、7~19個、7~18個、7~17個、7~16個、7~15個、8~14個、9~13個である。出発ペプチド化合物においては、2つ以上のN置換アミノ酸残基が連結されていてもよい。
[0096]
 ある局面において、本発明のペプチド化合物を構成するアミノ酸の半数以上(例えば、ペプチド化合物を構成するアミノ酸の数が2n個(nは整数)である場合はn個以上、2n+1個である場合はn+1個以上)がN置換アミノ酸であることが好ましい。
[0097]
 本明細書においてN置換アミノ酸における「N置換」としては、N原子に結合した水素原子のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基への置換などが挙げられるがこれに限定されない。N置換アミノ酸として、好ましくは天然アミノ酸に含まれるアミノ基がN-メチル化、N-エチル化、N-プロピル化、N-ブチル化、N-ペンチル化されたアミノ酸が挙げられ、これらを、N-メチルアミノ酸、N-エチルアミノ酸、N-プロピルアミノ酸、N-ブチルアミノ酸、N-ペンチルアミノ酸と呼ぶ。
[0098]
 出発ペプチド化合物が、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む場合(例えば、出発ペプチド化合物が、N置換アミノ酸残基が隣接するアミノ酸残基に連結された部分構造、より具体的には、一般式(I)および/または一般式(II)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基を含む部分構造を1つ以上含む場合)、従来の脱保護/脱樹脂方法では、アミド結合の切断やペプチドの主鎖の転移といった主鎖の損傷を受けやすい。このような出発ペプチド化合物においても、本発明の方法を用いることにより、主鎖の損傷を受けることなく、効率的に高収率かつ高純度で所望の保護基を脱保護することができ、また固相反応においてペプチド化合物を効率的に高収率かつ高純度で樹脂から切り出すことができる。
[0099]
 ある態様において、本発明の出発ペプチド化合物は、N置換アミノ酸残基や、N置換アミノ酸残基が隣接するアミノ酸残基に連結された部分構造を含まなくてもよい。
[0100]
 ある局面において、脱保護および/または脱樹脂の対象となる出発ペプチド化合物は、下記一般式(I)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された部分構造を少なくとも1つ含む。


[0101]
 式(I)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基である。
 式(I)で表される構造が、出発ペプチド化合物のN末端に存在する場合には、R は水素、またはPG であることが好ましい。一方、式(I)で表される構造が、出発ペプチド化合物のN末端以外に存在する場合には、R は、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であることが好ましい。
[0102]
 式(I)中、R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する。
 ある局面において、R が、C -C アルキルである場合、該C -C アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルであることが好ましい。
 ある局面において、R とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する場合、形成される3~7員の複素環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環が好ましい。R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 4’は水素であり、またR とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。
[0103]
 式(I)中、R およびR 4’は、R とR またはR とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル(即ち、-CH -O-PG )、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 4’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 4’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する。
[0104]
 R およびR 4’の組み合わせとしては、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、シクロペンチルと水素原子、シクロヘキシルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、2-(メチルチオ)エチルと水素原子、-CH SPG と水素原子、N-PG -インドール-3-イルメチルと水素原子、4-(PG O)ベンジルと水素原子、PG -O-メチルと水素原子、1-(PG O)エチルと水素原子、2-(PG O)エチルと水素原子、PG -OCO(CH )-と水素原子、PG -OCO(CH -と水素原子、PG N-n-ブチルと水素原子、-CON(R 14A)(R 14B)と水素原子、-CH -CON(R 14A)(R 14B)と水素原子、-(CH CON(R 14A)(R 14B)と水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルが好ましい。また、R およびR 4’が、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する場合、脂環式環として、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロへキシル環が好ましい。
[0105]
 式(I)中、R は、単結合、または-C(R 5A)(R 5B)-であり、
 R 5AおよびR 5Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択される。
[0106]
 R としては、単結合であるか、またはR 5AおよびR 5Bの組み合わせが、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルである-C(R 5A)(R 5B)-が好ましい。
[0107]
 式(I)中、R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する。
[0108]
 ある局面において、R が、C -C アルキルである場合、該C -C アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルであることが好ましい。
[0109]
 ある局面において、R とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する場合、形成される3~7員の複素環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環が好ましい。R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 7’は水素であり、またR とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。
[0110]
 式(I)中、R とR の両方、またはいずれか一方が、水素以外であることが好ましく、R とR の両方、またはいずれか一方がC -C アルキルであることがより好ましい。
[0111]
 式(I)中、R およびR 7’は、R とR またはR とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 7’が水素であり、かつR が水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル(即ち、-CH -O-PG )、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 7’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 7’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する。
 R およびR 7’の組み合わせとしては、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、シクロペンチルと水素原子、シクロヘキシルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、2-(メチルチオ)エチルと水素原子、-CH SPG と水素原子、N-PG -インドール-3-イルメチルと水素原子、4-(PG O)ベンジルと水素原子、PG -O-メチルと水素原子、1-(PG O)エチルと水素原子、2-(PG O)エチルと水素原子、PG -OCO(CH )-と水素原子、PG -OCO(CH -と水素原子、PG N-n-ブチルと水素原子、-CON(R 15A)(R 15B)と水素原子、-CH -CON(R 15A)(R 15B)と水素原子、-(CH CON(R 15A)(R 15B)と水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルが好ましい。また、R およびR 7’が、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する場合、脂環式環としてシクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロへキシル環が好ましい。
[0112]
 式(I)中、R は、単結合、または-C(R 8A)(R 8B)-であり、
 R 8AおよびR 8Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択される。
[0113]
 R としては、単結合であるか、またはR 8AおよびR 8Bの組み合わせが、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルである-C(R 8A)(R 8B)-が好ましい。
[0114]
 式(I)中、R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、ここでRESは固相合成用樹脂である。
 式(I)で表される構造が、出発ペプチド化合物のC末端に存在する場合には、R は、ヒドロキシ、-O-PG 、-O-RES、または-NH-RESであることが好ましい。一方、式(I)で表される構造が、出発ペプチド化合物のC末端以外に存在する場合には、R は、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であることが好ましい。
[0115]
 式(I)中、R 14AおよびR 14Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 14AおよびR 14Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する。R 14Aおよび/またはR 14BがC -C アルキルである場合、該C -C アルキルとして、メチル、エチル、プロピルが好ましい。R 14AおよびR 14Bがそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する場合、該4~8員環として、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環が好ましい。
[0116]
 式(I)中、R 15AおよびR 15Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 15AおよびR 15Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する。R 15Aおよび/またはR 15BがC -C アルキルである場合、該C -C アルキルとして、メチル、エチル、プロピルが好ましい。R 15AおよびR 15Bがそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する場合、該4~8員環として、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環が好ましい。
[0117]
 式(I)中、PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択される。
 PG として、Fmoc、Boc、Cbzが好ましい。
[0118]
 式(I)中、PG およびPG は、独立して、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。
 PG 、PG として、メチル、アリル、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、THP、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルが好ましい。
[0119]
 式(I)中、PG およびPG は、独立して、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択される。
 PG 、PG として、Fmoc、Boc、Cbz、t-Bu、トリチルが好ましい。
[0120]
 式(I)中、PG は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。
 PG として、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、アリルが好ましい。
[0121]
 一般式(I)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造には、公知の脱保護や脱樹脂条件を用いた場合に、切断や損傷を受けやすいものが数多く含まれている。本発明の反応条件を用いることにより、そのような切断や損傷なく、所望の保護基や固相合成用樹脂のみを選択的かつ効率的に脱保護、および/または脱樹脂することができる。
[0122]
 ある局面において、一般式(I)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造には、1つのN置換アミノ酸と1つのN非置換アミノ酸が連結されたものや、2つのN置換アミノ酸が連結されたものが挙げられる。このようなアミノ酸残基として、具体的には、例えば、一般式(I)のR とR が単結合である、下記の一般式(I’)で表される2つのアミノ酸残基が連結された構造が挙げられる。


 式(I’)中の各基は、上記式(I)の各基とそれぞれ同じであることができる。
[0123]
 ある局面において、式(I’)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であることが好ましい。
[0124]
 ある局面において、式(I’)中、R とR の両方、またはいずれか一方が、水素以外であることが好ましく、R とR の両方、またはいずれか一方がC -C アルキルであることがより好ましい。
[0125]
 ある局面において、式(I’)中、R 、およびR は、独立して、C -C アルキルであることができ、これらのうちではメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルが好ましい。
[0126]
 ある局面において、式(I’)中、R とR もしくはR とR 4’、とR もしくはR とR 7’は、それぞれ独立に、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成してもよい。R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 4’は水素であり、またR とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 7’は水素であり、またR とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。
[0127]
 ある局面において、式(I’)中、R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、ここでRESは固相合成用樹脂である。
[0128]
 ある局面において、式(I’)中、R およびR 4’、またはR およびR 7’はいずれもC -C アルキルであるか、あるいはR およびR 4’、またはR およびR 7’はそれらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成してもよい。
[0129]
 ある局面において、式(I’)中、R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されてもよい。
[0130]
 ある局面において、式(I’)中、R 7’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されてもよい。
[0131]
 一般式(I’)で表される構造として、より好ましくは、式中のR が、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R 、およびR が、メチルまたはエチルであり、および/または
 R とR もしくはR とR 4’、とR もしくはR とR 7’が、それぞれ独立に、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい4~6員の複素環を形成する。R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 4’は水素であり、R とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。また、R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 7’は水素であり、R とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素である。
 また、R は、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、または-O-RESであることができ、ここでRESは固相合成用CTC樹脂、Wang樹脂、もしくはSASRIN樹脂であることができる。
 R およびR 4’、またはR およびR 7’は、それぞれ独立して、メチル、またはエチルであることができ、またR およびR 4’、またはR およびR 7’がそれらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、5員または6員の脂環式環を形成してもよい。
 R 4’およびR 7’が水素である場合は、R およびR は、それぞれ独立して、水素、もしくはメチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、およびsec-ブチルからなる群より選択されるアルキルであるか、または置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、ベンジルオキシメチル、1-ベンジルオキシエチル、2-ベンジルオキシエチル、tert-ブトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルメチル、tert-ブトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルエチル、tert-ブトキシカルバモイルブチル、N,N-ジメチルアミノカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピロリジルカルボニル、N,N-ジメチルアミノカルボニルメチル、ピペリジルカルボニルメチル、ピロリジルカルボニルメチル、N,N-ジメチルアミノカルボニルエチル、ピペリジルカルボニルエチル、もしくはピロリジルカルボニルエチルであることができる。
[0132]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、1つまたは複数の一般式(I)で表される構造に加えて、1つまたは複数の追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含んでいてもよい。
[0133]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、本発明の方法によって脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む。このような保護基は、一般式(I)で表される構造に含まれていてもよく、一般式(I)で表される構造以外のアミノ酸残基に含まれていてもよい。
[0134]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、本発明の方法によって脱樹脂可能な固相合成用樹脂を少なくとも1つ含む。このような樹脂は、一般式(I)で表される構造に含まれていてもよく、一般式(I)で表される構造以外のアミノ酸残基に含まれていてもよい。
[0135]
 ある局面において、固相合成用樹脂は、出発ペプチド化合物のC末端のアミノ酸残基に含まれるカルボキシル基に結合している。
[0136]
 ある局面において、脱保護および/または脱樹脂の対象となる出発ペプチド化合物は、そのC末端に下記一般式(II)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造を含む。


[0137]
 R 1’は、式(III)で表される基である。


式中の*は結合点を意味する。
[0138]
 式(III)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基である。
[0139]
 式(III)中、R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR 10もしくはR とR 10’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する。R とR 10が一緒になって複素環を形成する場合、R 10’は水素であり、またR とR 10’が一緒になって複素環を形成する場合、R 10は水素である。
 ある局面において、R が、C -C アルキルである場合、該C -C アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルであることが好ましい。
 ある局面において、R とR 10もしくはR とR 10’が、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成する場合、形成される3~7員の複素環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環が好ましい。
[0140]
 式(III)中、R 10およびR 10’は、R とR 10またはR とR 10’がと一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル(即ち、-CH -O-PG )、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されるか、
 (b)R 10およびR 10’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、またはC -C シクロアルキルC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R 10およびR 10’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する。
[0141]
 R 10およびR 10’の組み合わせとしては、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、2-(メチルチオ)エチルと水素原子、-CH SPG と水素原子、N-PG -インドール-3-イルメチルと水素原子、4-(PG O)ベンジルと水素原子、PG -O-メチルと水素原子、1-(PG O)エチルと水素原子、2-(PG O)エチルと水素原子、PG -OCO(CH )-と水素原子、PG -OCO(CH -と水素原子、PG N-n-ブチルと水素原子、-CON(R 16A)(R 16B)と水素原子、-CH -CON(R 16A)(R 16B)と水素原子、-(CH CON(R 16A)(R 16B)と水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルが好ましい。また、R 10およびR 10’が、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成する場合、脂環式環としてシクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロへキシル環が好ましい。
[0142]
 式(III)中、R 11は、単結合、または-C(R 11A)(R 11B)-であり、
 R 11AおよびR 11Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択される。
[0143]
 R 11としては、単結合であるか、またはR 11AおよびR 11Bの組み合わせが、水素原子と水素原子、メチルと水素原子、エチルと水素原子、イソプロピルと水素原子、イソブチルと水素原子、シクロプロピルと水素原子、シクロプロピルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルと水素原子、置換されていてもよいフェニルメチルと水素原子、置換されていてもよいフェニルエチルと水素原子、メチルとメチル、メチルとエチルである-C(R 11A)(R 11B)-が好ましい。
[0144]
 式(II)中、R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル(即ち、-CH -O-PG 10)、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択される。RESは固相合成用樹脂であり、nは、0、1、または2である。
[0145]
 ある局面において、本発明の脱樹脂方法に用いる場合、R 12およびR 12’のいずれか一方は、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESから選択されることが好ましい。
[0146]
 式(II)中、R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択される。ある局面において、R が、C -C アルキルである場合、該C -C アルキルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルであることが好ましい。
[0147]
 式(II)および式(III)中、R とR の両方、またはいずれか一方が、水素以外であることが好ましく、R とR の両方、またはいずれか一方がC -C アルキルであることがより好ましい。
[0148]
 式(II)中、R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、ここでmは、0、1、または2であり、R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する。
[0149]
 ある局面において、R 13が、C -C アルキルである場合、該C -C アルキルは、メチル、エチルであることが好ましい。
[0150]
 ある局面において、R 17AおよびR 17Bがそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する場合、形成される環は、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環であることが好ましい。
[0151]
 式(II)中、R 16AおよびR 16Bは、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、あるいはR 16AおよびR 16Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する。
[0152]
 R 16AおよびR 16BがC -C アルキルである場合、該C -C アルキルとして、メチル、エチル、プロピルが好ましい。
[0153]
 R 16AおよびR 16Bがそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成する場合、該4~8員環として、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環が好ましい。
[0154]
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択される。
 PG として、Fmoc、Boc、Cbzが好ましい。
[0155]
 式(II)中、PG は、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。
 PG として、メチル、アリル、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、THP、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルが好ましい。
[0156]
 式(II)中、PG は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択される。PG として、Fmoc、Boc、Cbz、t-Bu、トリチルが好ましい。
[0157]
 式(II)中、PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。PG 10として、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、アリルが好ましい。
[0158]
 ある局面において、一般式(I)~(III)に含まれ得る、PG ~PG 10は、それぞれ独立して、本発明の脱保護方法によって除去され得る保護基であることができ、そのような保護基には、t-Bu、トリフェニルメチル、2-(トリメチルシリル)-エチル、Boc、Teoc、Cbz、メトキシカルボニル、テトラヒドロピラニル、および1-エトキシエチルなどが含まれる。
[0159]
 ある局面において、PG ~PG 10は、それぞれ独立して、本発明の脱保護方法によって除去されない保護基であることができる。そのような保護基は、Fmoc、Allocなどが挙げられる。
[0160]
 ある局面において、PG ~PG 10は、それぞれ独立して、保護基としての作用を有さない基、たとえば除去されない基、または構造変換されうる基であることもできる。これら保護基は、例えば、「Greene’s,“Protective Groups in Organic Synthesis″(第5版,John Wiley & Sons 2014)」に記載されるものが例示される。
[0161]
 一般式(II)で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造には、公知の脱保護や脱樹脂条件を用いた場合に、切断や転移を受けやすいものが数多く含まれている。これら切断や転移のことを損傷と呼ぶことがある。本発明の反応条件を用いることにより、そのような損傷を受けることなく、所望の保護基や固相合成用樹脂のみを選択的かつ効率的に脱保護することができる。
[0162]
 ある局面において、一般式(II)で表される2つのアミノ酸残基が連結された構造には、1つのN置換アミノ酸と1つのN非置換アミノ酸が連結されたものや、2つのN置換アミノ酸が連結されたものが挙げられる。このような構造として、具体的には、例えば、一般式(II)のR 1’が一般式(III)で表され、該式(III)中のR 11が-C(R 11A)(R 11B)-である構造(式IV)や、該式(III)中のR 11が単結合である構造(式V)が挙げられる。


 式(IV)および式(V)中の各基は、上記式(II)および式(III)の各基とそれぞれ同じであることができる。
[0163]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基である。
[0164]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、R 、およびR 10はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルであることが好ましい。
[0165]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、R とR 10もしくはR とR 10’はそれぞれ独立に、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成することが好ましい。R とR 10が一緒になって複素環を形成する場合、R 10’は水素であり、またR とR 10’が一緒になって3~7員の複素環を形成する場合、R 10は水素である。
[0166]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されてもよい。
[0167]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、好ましくは、R は、C -C アルキルであることができ、これらのうちではメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルが好ましい。
[0168]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R 13は、C -C アルキルであることができ、これらのうちではメチル、エチル、プロピル、またはブチルが好ましく、メチル、またはエチルがより好ましい。
[0169]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R 13は、-(CH CON(R 17A)(R 17B)であることができ、mは、0、1、または2である。この場合、R 17Aおよび/またはR 17Bは、独立して、C -C アルキルであることができ、該C -C アルキルとして、好ましくはメチル、エチルである。またR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成することができ、該4~8員環として、好ましくは、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環である。
[0170]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、R 12、およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択される。R 12、およびR 12’が、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、または-(CH CONH-RESである場合、nは、0、1、または2であり、PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、アリルが好ましい。RESは固相合成用樹脂であり、好ましくはCTC樹脂もしくはWang樹脂である。
[0171]
 ある局面において、本発明の脱樹脂方法に用いる場合、R 12およびR 12’のいずれか一方は、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESから選択されることが好ましい。
[0172]
 ある局面において、式(IV)および式(V)中、より好ましくは、式中のR が、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R が、メチル、エチルであり、および/または
 R とR 10が、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい4~6員の複素環を形成する。
 また、R 10およびR 10’はそれぞれ独立してメチル、またはエチルから選ばれるか、あるいはR 10およびR 10’が一緒になって5員または6員の脂環式環を形成してもよい。あるいは、R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、もしくはメチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチルから選ばれるアルキルであるか、または置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、ベンジルオキシメチル、1-ベンジルオキシエチル、2-ベンジルオキシエチル、tert-ブトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルメチル、tert-ブトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルエチル、tert-ブトキシカルバモイルブチル、N,N-ジメチルアミノカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピロリジルカルボニル、N,N-ジメチルアミノカルボニルメチル、ピペリジルカルボニルメチル、ピロリジルカルボニルメチル、N,N-ジメチルアミノカルボニルエチル、ピペリジルカルボニルエチル、もしくはピロリジルカルボニルエチルであることができる。
 R は、メチルまたはエチルであることができ、
 R 13は、メチルであるか、-(CH CON(R 17A)(R 17B)であることができる。R 13が-(CH CON(R 17A)(R 17B)である場合、R 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジン環を形成する。
 R 12、およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択される。
[0173]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、一般式(II)で表される構造に加えて、1つまたは複数の追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含んでいてもよい。出発ペプチド化合物は、1つまたは複数の一般式(I)で表される構造を含み、C末端に一般式(II)で表される構造を含み、さらに任意に1つまたは複数の追加の天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含むこともできる。ペプチド化合物は、2級アミドで形成されていてもよく、3級アミドで形成されていてもよく、また2級アミドと3級アミドの混在で形成されていてもよい。
[0174]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、本発明の方法によって脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む。このような保護基は、一般式(II)で表される構造に含まれていてもよく、一般式(II)で表される構造以外のアミノ酸残基に含まれていてもよい。
[0175]
 ある局面において、出発ペプチド化合物は、本発明の方法によって脱樹脂可能な固相合成用樹脂を少なくとも1つ含む。このような樹脂は、出発ペプチド化合物が一般式(II)で表される構造を含む場合には、一般式(II)で表される構造に含まれる。
[0176]
 ある局面において、本発明は、出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発アミド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたアミド化合物を製造する方法に関する。
[0177]
 ある局面において、本発明は、出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発アミド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたアミド化合物を製造する方法に関する。
[0178]
 ある局面において、脱保護/脱樹脂の対象となる出発アミド化合物は、一般式(II)で表される。


[0179]
 式(II)中、R 1’は、水素原子、またはPG であり、その他の基は、前記と同義である。R は、C -C アルキルであることが好ましい。PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、Fmoc、Boc、Cbzが好ましい。
[0180]
 一般式(II)で表される出発アミド化合物、とりわけN置換化合物は、公知の脱保護や脱樹脂条件を用いた場合に、転移などの損傷を受けやすい。本発明の反応条件を用いることにより、そのような損傷を受けることなく、所望の保護基や固相合成用樹脂のみを選択的かつ効率的に脱保護および/または脱樹脂することができる。
[0181]
 本明細書において「シリル化剤」は、本発明の脱保護、乃至、脱樹脂反応に供することができるものであれば特に限定されず、脱保護剤あるいは脱保護試薬、および/または脱樹脂剤あるいは脱樹脂試薬としての作用を有し得るものをいい、本明細書において「シリル化剤」を脱保護剤あるいは脱保護試薬、および/または脱樹脂剤あるいは脱樹脂試薬ということがある。シリル化剤は、例えば、溶媒中、前記シリル化合物と求電子種捕捉剤とを混合することにより、あるいは酸とシリル基を有する求電子種捕捉剤を混合することにより生成させることができる。これらシリル化合物と求電子種捕捉剤との混合、あるいは酸とシリル基を有する求電子種捕捉剤との混合は、あらかじめ混合させておいても、溶媒中で混合させても、出発ペプチド化合物の存在下、非存在下で混合させてもよい。
[0182]
 本明細書において「シリル化合物」は、例えば以下の式1で表される、脱離基(X)を有するシリル化合物が挙げられる。


[式中、R AX、R AY、およびR AZは、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、Xは、-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される。]
 R AX、R AY、およびR AZは、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルから好ましく選択することができる。
 このようなシリル化合物として、より具体的には、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、TMSOClO 、およびTMSIなどが挙げられる。
[0183]
 本明細書においてシリル化剤の生成に用いることができる「酸」は、前記シリル化合物を生じさせることができれば特に限定されず、例えば、HX(式中、Xは式(1)のXと同義である)で表される酸が挙げられる。
[0184]
 本明細書において「求電子種捕捉剤」は、プロトンと付加物または塩を形成し得る化合物、あるいはカチオン種と反応する化合物であって、シリル化を受けにくい化合物である。このような求電子種捕捉剤として、イミデート(式2)、アミド(式3)、ケテンアセタール(式4)、ケテンアルコキシヘミアミナール(式4)、エノールエーテル(式4)、エノールエステル(式4)、イミン(式5)、アミン(式6)、ジアミン(式7)、ジアルキルカルボジイミド(式8)、ウレア(式9)、またはウレタン(式10)などが挙げられる。これらのなかには、置換シリル基を有するものがあり、この場合、置換シリル基として、具体的には、TMS(トリメチルシリル)、TES(トリエチルシリル)、TBS(トリメブチルシリル)、TIPS(トリイソプロピルシリル)、TBDPS(t-ブチル-ジメチルシリル)が挙げられる。
[0185]
 前記イミデートは、式2で表される。


[式中、
 R は置換シリル基であり、かつ、R は置換シリル基であるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって5~7員環を形成し、
 R は1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルであるか、置換されていてもよいメチレンであり、ここでR が置換されていてもよいメチレンである場合、式2は二量化して以下の式:


で表される化合物を形成する]
[0186]
 イミデートとして好ましくは、式2-1で表されるN-シリルイミデート、および下記式2-2で表されるビスオキサゾリン類が挙げられる。


[式中、
 R BX、R BY、およびR BZは、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、R およびR は上記と同義であり、
 R およびR は、独立して、C -C アルキルである]
 また、R BX、R BY、およびR BZは、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルから好ましく選択することができる。
[0187]
 N-シリルイミデートとして好ましくは、式2-1-1で表されるN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド類が挙げられ、ビスオキサゾリン類として好ましくは式2-2-1で表される4-置換ビスオキサゾリン類が挙げられる。


[0188]
 N-シリルイミデートとしてより好ましくは、式2-1-1-1で表されるN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、式2-1-1-2で表されるN,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドが挙げられ、ビスオキサゾリン類としてより好ましくは、式2-2-1-1で表されるN,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド2,2’-イソプロピリデンビス[(4S)-4-tert-ブチル-2-オキサゾリン]が挙げられる。


[0189]
 前記アミドは、式3で表される。


[式中、
 R は1つまたは複数のC -C アルキルで置換されたシリル基であり、
 R は水素、C -C アルキルであり、
 R は水素、1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルである。]
[0190]
 アミドとして好ましくは、式3-1で表されるN-シリルアミドが挙げられる。


[式中、
 R GX、R GYおよびR GZは、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R およびR は上記と同義である]
 また、R GX、R GYおよびR GZは、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルから好ましく選択することができる。
[0191]
 N-シリルアミドとして好ましくは、式3-1-1で表されるN-トリメチルシリルアセトアミド類が挙げられる。


[式中、R およびR は上記と同義である]
[0192]
 N-トリメチルシリルアセトアミド類としてより好ましくは、式3-1-1-1で表されるN-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、および式3-1-1-2で表されるN-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミドが挙げられる。


[0193]
 前記ケテンアセタール、ケテンアルコキシヘミアミナール、エノールエーテル、エノールエステルは、いずれも式4で表される。


[式中、
(a-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルコキシであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(a-2)R は置換シリル基であり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~8員環を形成するか、
(b-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルキルであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(b-2)R は置換シリル基であり、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(c-1)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR はC -C アルキルであるか、
(c-2)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(d-1)R はC -C アルキルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(d-2)R はC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8環を形成するか、
(e-1)R はC -C アルキルカルボニルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して水素、またはC -C アルキルであるか、
(e-2)R はC -C アルキルカルボニルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(f-1)R は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は置換されていてもよいジ-C -C アルキルアミノであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(f-2)またはR は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、窒素原子を含む5~8員環を形成し、該5~8員環は、C -C アルキルによって置換されていてもよい]
 ここで、好ましいC -C アルキルとして、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。また、好ましいC -C アルキルカルボニルとして、アセチル、プロピオニルが挙げられる。
[0194]
 ケテンアセタールとして好ましくは、式4-1で表されるシリルケテンアセタールが挙げられる。


[式中、
 R JX1、R JY1およびR JZ1は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R KX1はC -C アルキルであり、
 R 、およびR は上記と同義である]
 ここで、好ましいC -C アルキルとして、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
 また、R JX1、R JY1およびR JZ1は、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルから好ましく選択することができる。
[0195]
 ケテンシリルアセタールとして好ましくは式4-1-1で表されるケテントリメチルシリルアセタールが挙げられる。


[式中、R KX1、R 、およびR は上記と同義である]
 また、好ましいR KX1、R 、およびR として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0196]
 ケテントリメチルシリルアセタールとして好ましくは式4-1-1-1で表されるジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタールが挙げられる。


[0197]
 エノールエーテルとして好ましくは式4-2で表されるシリルエノールエーテルが挙げられる。


[式中、
 R JX2、R JY2およびR JZ2は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R KX2は水素、またはC -C アルキルであり、
 R 、およびR は上記と同義である]
 また、R KX1、R 、およびR のC -C アルキルとして、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
 また、R JX2、R JY2およびR JZ2は、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、およびフェニルからなる群より選択することが好ましい。
[0198]
 シリルエノールエーテルとして好ましくは式4-2-1で表されるトリメチルシリルエノールエーテルが挙げられる。


[式中、
 R KX2、R 、およびR は上記と同義である]
[0199]
 トリメチルシリルエノールエーテルとして好ましくは式4-2-1-1で表されるイソプロペニルオキシトリメチルシランが挙げられる。


[0200]
 別の態様において、エノールエーテルとして好ましくは式4-3で表される環状エノールエーテルが挙げられる。


[式中、
 R KX3、およびR L1は、独立して、水素、またはC -C アルキルである]
[0201]
 環状エノールエーテルとして好ましくは式4-3-1で表されるジヒドロピランが挙げられる。


[0202]
 別の態様において、エノールエーテルとして好ましくは鎖上エノールエーテルが挙げられ、鎖上エノールエーテルとして好ましくは、式4-4で表されるエチルビニルエーテルが挙げられる。


[0203]
 前記イミンは、式5で表される。


[式中、
 R 、R N’、およびR は、独立して、水素またはC -C アルキルである。]
 R 、R N’、およびR のC -C アルキルとして、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0204]
 イミンとして好ましくは、式5-1で表されるケチミンが挙げられる。


[式中、R は上記と同義である]
 好ましいR 、R N’として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0205]
 ケチミンとして好ましくは、式5-1-1で表される2,2,4,4-テトラメチルペンタノンイミンが挙げられる。


[0206]
 前記アミンは、式6で表される。


[式中、
 R は置換シリル基であり、
 R は置換シリル基、またはC -C アルキルであり、かつR は水素、置換シリル基、またはC -C アルキルであるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子と一緒になって酸素原子を含む5~8員環複素環を形成する。]
[0207]
 アミンとして好ましくは、式6-1で表されるジシリルアミン類が挙げられる。


[式中、
 R PX1、R PY1、R PZ1、R QX1、R QY1およびR QZ1は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルである]
 また、R PX1、R PY1、R PZ1、R QX1、R QY1およびR QZ1は、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、およびフェニルからなる群より選択することが好ましい。
[0208]
 ジシリルアミンとして好ましくは式6-1-1で表される1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。


[0209]
 別の態様において、アミンとして好ましくは、式6-2で表されるN-ジアルキル-N-シリルアミンが挙げられる。


[式中、
 R PX2、R PY2およびR PZ2は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R およびR は、上記と同義である]
 また、R PX2、R PY2およびR PZ2のC -C アルキルとして、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
 また、R PX2、R PY2およびR PZ2は、独立して、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルからなる群より選択することが好ましい。
[0210]
 N-ジアルキル-N-シリルアミンとして好ましくは、式6-2-1で表されるN-ジアルキル-N-トリメチルシリルアミンが挙げられる。


[式中、
 R およびR は、上記と同義である]
[0211]
 N-ジアルキル-N-トリメチルシリルアミンとして好ましくは、式6-2-1-1で表されるN-トリメチルシリルモルホリン、式6-2-1-2で表されるN-トリメチルシリルジエチルアミンが挙げられる。


[0212]
 別の態様において、アミンとして好ましくは、式6-3で表されるN-アルキル-N-ジシリルアミン類が挙げられる。


[式中、
 R QX3、R QY3、R QZ3、R RX1、R RY1およびR RZ1は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R はC -C アルキルである]
 具体的には、たとえば、R QX3、R QY3、R QZ3、R RX1、R RY1およびR RZ1は、独立してメチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、フェニルから選ばれることができる。
 また、R の好ましいC -C アルキルとして、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0213]
 N-アルキル-N-ジシリルアミン類として好ましくは、式6-3-1で表されるN-アルキル-N-ビストリメチルシリルアミンが挙げられる。


[式中、
 R はC -C アルキルである]
 R の好ましいC -C アルキルとして、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0214]
 別の態様において、アミンとして好ましくは、式6-4で表されるN-アルキル-N-シリルアミンが挙げられる。


[式中、
 R PX2、R PY2、およびR PZ2は、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、
 R はC -C アルキルである]
 R PX2、R PY2、およびR PZ2は、独立してメチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、およびフェニルからなる群より選択することが好ましい。
 また、R のC -C アルキルとして、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0215]
 N-アルキル-N-シリルアミンとして好ましくは、式6-4-1で表される、N-アルキル-N-トリメチルシリルアミンが挙げられる。


[式中、R はC -C アルキルである]
 R のC -C アルキルとして、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチルが挙げられる。
[0216]
 N-アルキル-N-トリメチルシリルアミンとして好ましくは、式6-4-1-1で表されるN-tert-ブチルトリメチルシリルアミンが挙げられる。


[0217]
 前記ジアミンは、式7で表される。


[式中、
 Xは単結合または炭素原子であり、
 ここでXが単結合である場合、R は存在せず、R UAとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、かつR UBとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、
 Xが炭素原子である場合、R UAおよびR UBは、独立して、C -C アルキルであり、かつR とR とR はそれらが結合する炭素原子と一緒になって以下の構造:


を形成する。]
[0218]
 式7中のXが炭素原子である場合、ジアミンとして好ましくは、式7-1で表されるテトラアルキルナフタレンジアミンが挙げられる。


[式中、R UAおよびR UBは、独立して、C -C アルキルである。]
[0219]
 テトラアルキルナフタレンジアミンとして好ましくは、式7-1-1で表される、N,N,N',N'-テトラメチル-1,8-ナフタレンジアミンが挙げられる。


[0220]
 別の態様において、式7中のXが単結合である場合、ジアミンとして好ましくは、式7-2-1で表される2,2’-ビピリジンが挙げられる。


[0221]
 前記ジアルキルカルボジイミドは、式8で表される。


[式中、R は、C -C アルキルまたはC -C シクロアルキルである。]
 R のC -C アルキルとして、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、シクロへキシルが挙げられる。
[0222]
 ジアルキルカルボジイミドして好ましくは、式8-1で表されるジイソプロピルカルボジイミドが挙げられる。


[0223]
 前記ウレアは、式9で表される。


[式中、R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基である]
[0224]
 ウレアとして好ましくは、式9-1で表されるN、N’-ビス(トリメチルシリル)尿素が挙げられる。


[0225]
 前記ウレタンは、式10で表される。


[式中、R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基である。]
[0226]
 ウレタンとして好ましくは、式10-1で表されるN、O-ビス(トリメチルシリル)尿素が挙げられる。


[0227]
 ある局面において、ペプチド化合物、溶媒、求電子種捕捉剤、およびシリル化合物または酸は、任意の順番で混合することによりシリル化剤を生成できる。ペプチド化合物を溶媒と混合した後に、求電子種捕捉剤を混合し、次いでシリル化合物または酸を混合することが好ましい。
[0228]
 ある局面において、溶媒は、非プロトン性溶媒を用いることができ、エステル類、エーテル類、アルキルニトリル類、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などが挙げられる。これらのうちでは、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、トルエン、またはアセトニトリルが好ましく、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、または1,2-ジクロロエタンがより好ましく、酢酸エチル、または2-メチルテトラヒドロフランが特に好ましい。
[0229]
 ある局面において、本発明においてシリル化剤を生成させてペプチド化合物から保護基および/または樹脂を脱保護および/または脱樹脂するために、化学量論量以上のシリル化合物、および求電子種捕捉剤を用いることができる。この場合、例えば、ペプチドに含まれる除去対象の保護基1当量に対して、または除去対象の樹脂1当量に対して、1~5当量、好ましくは2~4当量のシリル化合物、および1~10当量、好ましくは1~8当量の求電子種捕捉剤を用いることができる。
[0230]
 ある局面において、触媒量、例えば、除去対象の保護基1当量または除去対象の樹脂1当量に対して、0.1~0.5当量、好ましくは0.3~0.4当量のシリル化合物と、求電子種捕捉剤とを組み合わせてシリル化剤を生成することができる。この場合、シリル化剤は、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、またはTMSOClO が好ましく用いられ、求電子種捕捉剤は、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール、またはイソプロペニルオキシトリメチルシランが好ましく用いられる。この場合、除去対象の保護基1当量、または除去対象の樹脂1当量に対して1~10当量、好ましくは1~8当量の求電子種捕捉剤を用いることができる。
[0231]
 ある局面において、触媒量、例えば、除去対象の保護基1当量または除去対象の樹脂1当量に対して、0.1~0.5当量、好ましくは0.3~0.4当量の酸と、求電子種捕捉剤とを組み合わせてシリル化剤を生成することができる。この場合、酸は、TfOH、HOClO 、HCl、HBr、HIが好ましく用いられ、TfOHがより好ましく用いられる。求電子種捕捉剤は、N-シリルイミデート(式2-1)、N-シリルアミド(式3-1)、ケテンシリルアセタール(式4-1)、シリルエノールエーテル(式4-2)が好ましく用いられ、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(式2-1-1-1)、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(式2-1-1-2)、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド(式3-1-1-1)、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド(式3-1-1-2)、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール(式4-1-1-1)、またはイソプロペニルオキシトリメチルシラン(式4-2-1-1)がより好ましく用いられる。これらのうちでは、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミドが特に好ましい。この場合、除去対象の保護基1当量、または除去対象の樹脂1当量に対して1~10当量、好ましくは1~8当量の求電子種捕捉剤を用いることができる。
[0232]
 ある局面において、「シリル化剤によって脱保護可能な保護基」は、前記シリル化剤によって脱保護することができる保護基であれば、特に限定されない。このような保護基として、具体的には、t-Bu、ベンジル、トリフェニルメチル、クミル、2-(トリメチルシリル)-エチルなどのカルボキシル基の保護基、Boc、Teoc、Cbz、メトキシカルボニル、クミルなどのアミノ基の保護基、テトラヒドロピラニル、1-エトキシエチルなどのヒドロキシ基の保護基、トリフェニルメチル、メトキシトリチルなどのSH基の保護基などが挙げられる。
[0233]
 本明細書における出発ペプチド化合物の化学合成方法としては、液相合成法、Fmoc合成やBoc合成等を用いた固相合成法、及びこれらの組み合わせ等が例示される。Fmoc合成では、主鎖アミノ基がFmoc基により保護され、側鎖官能基が必要に応じてピペリジンなどの塩基性で切断されない保護基で保護され、主鎖カルボン酸を保護しないアミノ酸を基本単位とする。基本単位としては、その他、Fmoc保護されたアミノ基とカルボン酸基を有する組み合わせであれば、特に限定されない。例えばジペプチドを基本単位としてもよい。N末端に配置させる基本単位は、Fmocアミノ酸以外であってもよい。例えば、Bocアミノ酸であってもよく、アミノ基を有しないカルボン酸類縁体であってもよい。主鎖カルボン酸基を固相担体の官能基との化学反応により固相に担持させる。続いてピペリジンやDBUなどの塩基によりFmoc基を脱保護し、新たに生じたアミノ基と続いて添加される基本単位のカルボン酸を有する保護アミノ酸とを縮合反応させることで、アミド結合を生成させる。縮合反応では、DICとHOBtの組み合わせ、DICとHOAtの組み合わせ、HATUとDIPEAとの組み合わせなど様々な組み合わせが可能である。脱Fmoc基とそれに続くアミド結合生成反応の繰り返しにより、望みのペプチド配列を生成させることができる。望みの配列が得られた後、固相から脱樹脂と必要に応じて導入した側鎖官能基の保護基の脱保護が行われる。固相からの脱樹脂や、側鎖官能基の保護基の脱保護には、本発明の脱保護方法、脱樹脂方法が提供され得る。固相から脱樹脂工程や脱保護工程の間もしくは最後に、環化などの工程を実施することもできる。例えば、側鎖カルボン酸とN末端主鎖のアミノ基とを縮合させることや、側鎖アミノ基とC末端主鎖のカルボン酸を縮合させることができる。この際、C末端側のカルボン酸と環化させる側鎖カルボン酸の間、もしくはN末端側の主鎖アミノ基またはヒドロキシ基と環化させる側鎖アミノ基の間で反応直交性が必要であり、保護基の直交性を考慮して保護基の選択が行われる。このようにして得られた反応物を逆相カラムや、分子ふるいカラムなどで精製することができる。これらの詳細は、例えばメルク株式会社が平成14年5月1日に発行した固相合成ハンドブックなどに記載されている。
[0234]
 本明細書において「固相合成用樹脂」は、固相法によるペプチド化合物の合成に用いることができ、かつ本発明のシリル化剤によって除去できるものであれば、特に限定されない。このような固相合成用樹脂として、具体的には、例えば、CTC樹脂、Wang樹脂、SASRIN樹脂、トリチルクロリド樹脂(Trt樹脂)、4-メチルトリチルクロリド樹脂(Mtt樹脂)、4-メトキシトリチルクロリド樹脂(Mmt)などの酸性条件で除去可能なものが挙げられる。樹脂は、用いられるアミノ酸側の官能基に合わせて適宜選択することができる。例えば、アミノ酸側の官能基としてカルボン酸(主鎖カルボン酸、もしくは、AspやGluに代表される側鎖カルボン酸)、又は、芳香環上のヒドロキシ基(Tyrに代表されるフェノール基)を用いる場合には、樹脂として、トリチルクロリド樹脂(Trt樹脂)もしくは2-クロロトリチルクロリド樹脂(CTC樹脂)を用いることが好ましい。アミノ酸側の官能基として脂肪族ヒドロキシ基(SerやThrに代表される脂肪族アルコール基)を用いる場合には、樹脂として、トリチルクロリド樹脂(Trt樹脂)、2-クロロトリチルクロリド樹脂(CTC樹脂)もしくは4-メチルトリチルクロリド樹脂(Mtt樹脂)を用いることが好ましい。
[0235]
 樹脂を構成するポリマーの種類も特に限定されない。ポリスチレンで構成される樹脂の場合には、100-200meshもしくは200-400meshのいずれを用いても良い。また、架橋率についても特に限定されないが、1%DVB(ジビニルベンゼン)架橋のものが好ましい。また、樹脂を構成するポリマーの種類として、Tentagel、またはChemmatrixが挙げられる。
[0236]
 ある局面において、本発明の脱保護反応および/または脱樹脂反応は、-50~100℃、好ましくは-20~50℃、より好ましくは0~30℃の反応温度で行うことができる。
[0237]
 ある局面において、本発明の脱保護反応および/または脱樹脂反応は、10分から一週間、好ましくは10分から6時間、より好ましくは1~3時間の反応時間で行うことができる。
[0238]
 ある局面において、本発明の脱保護反応および/または脱樹脂反応は、反応液にアルコールまたは水を加えて反応を停止し、目的物を沈殿させて取得するか、または有機層を水または食塩水で洗浄した後に、該有機層を減圧濃縮することで目的物を取得することができる。アルコールは特に限定されないが、水溶性で沸点の低いものが好ましく、メタノールが特に好ましい。反応の停止に用いられる水は、特に限定されないが、アリカリ水が好ましく、重層水またはリン酸水素二カリウムが特に好ましい。有機層を洗浄する場合、食塩水の濃度は、特に限定されないが、飽和食塩水、5%食塩水が好ましい。
[0239]
 ある局面において、本発明の方法により脱保護できる保護基と脱樹脂できる固相合成用樹脂が出発ペプチド化合物に両方含まれている場合には、脱保護反応と脱樹脂反応を同時に行うことができる。すなわち、本発明は、天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させる段階を含む、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基が該出発ペプチド化合物から脱保護され、かつ該シリル化剤によって脱樹脂可能な固相合成用樹脂が該出発ペプチド化合物から脱樹脂された、ペプチド化合物を製造する方法にも関する。
[0240]
 ある局面において、本発明は以下の式(A):


で表されるアミド化合物またはその塩に関する。
[0241]
 式(A)中、R ’は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択される。R 1’として好ましくは、水素、Fmoc、Boc、またはCbzである。
[0242]
 式(A)中、R 17AおよびR 17Bは、共にメチルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジンまたはモルホリンを形成する
[0243]
 式(A)中、R 18は水素またはPG 10である。PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。R 18として好ましくは、水素原子、t-Bu、ベンジル、またはアリルである。
[0244]
 式(A)におけるR 1’とR 18の好ましい組み合わせとしては、Fmocと水素原子、Fmocとアリル、Fmocとt-Bu、Fmocとベンジル、Bocと水素原子、Bocとアリル、Bocとt-Bu、Bocとベンジル、Cbzと水素原子、Cbzとアリル、Cbzとt-Bu、Cbzとベンジル、Allocと水素原子、Allocとアリル、Allocとt-Bu、Allocとベンジル、Teocと水素原子、Teocとアリル、Teocとt-Bu、Teocとベンジル、水素原子と水素原子、水素原子とアリル、水素原子とt-Bu、水素原子とベンジルなどが挙げられる。
[0245]
 式(A)で表されるアミド化合物として具体的には、例えば、以下の化合物が挙げられる:
(1-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(2-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-17) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-18) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-19) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-20) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(4-1) 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(4-2) アリル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-3) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-4) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-5) 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(4-6) アリル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-7) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-8) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-9) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(4-10) アリル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(4-11) tert-ブチル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、または
(4-12) ベンジル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート。
[0246]
 本発明の式(A)で表されるアミド化合物は、例えば、以下のスキームに沿って合成することができる。


[0247]
 上記スキームにおけるアミド化工程は、例えば固相合成ハンドブック(発行者:メルク株式会社、発行日:平成14年5月1日)、またはAlbertらの方法(Synthesis, 1987, 7, 635-637)により、任意のアミン((R 17A)(R 17B)NH)とカルボキシル基をカルボジイミド化合物などの脱水縮合剤で縮合させることで行うことができる。
[0248]
 上記スキームにおける脱保護工程は、例えば、「Greene’s,“Protective Groups in Organic Synthesis″(第5版,John Wiley & Sons 2014)」に記載の方法を用いて、あるいは本明細書に記載の脱保護方法を用いて行うことができる。
[0249]
 本発明に係る化合物はフリー体であっても、その塩であってもよく、いずれも本発明に含まれる。このような「塩」としては、例えば、無機酸塩、有機酸塩、無機塩基塩、有機塩基塩、酸性または塩基性アミノ酸塩などがあげられる。
[0250]
 無機酸塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などが挙げられ、有機酸塩としては、例えば酢酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。
[0251]
 無機塩基塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ、有機塩基塩としては、例えばジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、メグルミン塩、N,N-ジベンジルエチレンジアミン塩などが挙げられる。
[0252]
 酸性アミノ酸塩としては、例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられ、塩基性アミノ酸塩としては、例えばアルギニン塩、リジン塩、オルニチン塩などが挙げられる。
[0253]
 本発明の化合物は、例えば大気中に放置しておくことにより水を吸収して、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明に含まれる。
[0254]
 さらに本発明の化合物は、他のある種の溶媒を吸収して、溶媒和物となる場合があるが、そのような溶媒和物も本発明に含まれる。
[0255]
 本明細書において、本発明の化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、幾何異性体、光学異性体、互変異性体など、化合物の構造上生ずる総ての異性体および異性体混合物が本発明に含まれ、便宜上の式の記載に限定されない。例えば、分子内に不斉炭素原子を有し、光学活性体およびラセミ体が存在する場合、いずれも本発明に含まれる。
[0256]
 なお、本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
実施例
[0257]
 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[0258]
 本発明の実施に用いた塩化メチレン、酢酸エチル、2-MeTHF、ジクロロエタン、またはDMFなどに例示される溶媒は商業的供給業者品を精製せずに用いた。また、水を溶媒として加えない反応では、脱水溶媒、超脱水溶媒、または無水溶媒などは、商業的供給業者品を精製せずに用いた。
[0259]
 本発明の実施に用いたTMSOTfに例示されるシリル化合物、または、BSA、およびBSTFAに例示される求電子種捕捉剤などの本発明の実施に用いた試薬類は、特に記載したもの以外、商業的供給業者品を精製せずに用いた。
[0260]
 本発明の実施に用いた、出発ペプチド化合物、および出発アミド化合物は、特に記載したもの以外、商業的供給業者品を精製せずに用いた。また、必要に応じて公知の方法により製造して用いた。
[0261]
 以下の実施例はHPLC method 1-4もしくはmethod A,B,C,D,E,F,G,Hのいずれか一つ以上で分析した。
[0262]
分析:HPLC(反応変換率、純度)
HPLC method 1
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 4.6 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH 3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (6 min.) ⇒ 5% (7 min.) ⇒ 5% (9 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210nm
Injection vol.: 5 μL
Sample prep.: 5 μL/1.00 mL
[0263]
HPLC method 2
Instrument: Waters LCT Premier
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 4.6 mm x 50 mm), Supelco
Column temp.: 35 deg.
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH 3CN
Gradient (B): 50% (0 min.) ⇒ 100% (6 to 11 min.) ⇒ 50% (11 min.) ⇒50% (13 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm
Injection vol.: 5 μL
Sample prep.: 5 μL/1.00 mL
[0264]
HPLC method 3
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: Ascentis Express C18, (2.7 μm, 2.1 mm x 50 mm), Supelco
Column temp.: 35 deg.
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH 3CN
Gradient (A): 95%(0 min) → 0%(4.0 min) → 0%(4.5 min) → 95%(4.6 min) → 95%(6 min)
Flow rate: 0.25 mL/min
Detection: PDA 210 nm (200 - 400 nm PDA total)
Injection vol.: 0.3 μL
Sample prep.: 50 μL/10 mL
[0265]
HPLC method 4
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: CAPCELL CORE ADME, (2.7 μm, 3.0 mm x 150 mm)
Column temp.: 30 deg.
Solvents: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH 3CN
Gradient (A): 70%(0 min) → 30%(20.0 min) → 0%(20.1 min) → 0%(22.0 min) → 70%(22.1 min) → 70%(24 min)
Flow rate: 0.3 mL/min
Detection: PDA 254 nm (200 - 400 nm PDA total)
Injection vol.: 0.3 μL
Sample prep.: amorphous 10.0 mg in CH 3CN 10 ml; this solution 0.3 mL/0.7 mL CH 3CN
[0266]
A.脱Boc化反応の実験
(実施例1)
Boc-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物3a)の脱Boc化反応(6 mer:TfOH-BSTFA法)


 反応容器に原料を77.7 mg量りとり、5 v/wの酢酸エチルに溶解させ、反応容器を氷冷した。窒素雰囲気下10分後にBSTFAを0.055 ml(2.4 eq)、TfOHを3.0μl(0.4 eq)順次添加し、反応液を撹拌した。試薬添加3時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。
 反応を飽和重層水で停止した。有機層を飽和重層水と5%食塩水で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、77.3 mgの脱保護体を定量的に得た。
アミド結合の切断は確認されなかった。
[0267]
[表1]


[0268]
[表2]


[0269]
(実施例2)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-HMDS法)


 反応容器に原料を0.0810 g量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させ、反応容器を氷冷した。窒素雰囲気下10分後にHMDS(を0.079 ml(7.2 eq)、TMSOTfを34μl(3.6 eq)順次添加し、反応液を撹拌した。試薬添加4時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。アミド結合の切断は確認されなかった。
 原料終結確認後、更に1時間反応溶液を撹拌し、LCMSで反応を分析した。この際もアミド結合の切断は確認されなかった。
 反応容器を1 mlの飽和食塩水に加え、反応を停止した。続いて酢酸エチルを5 ml加え、二層を分離した。有機層を飽和重層水1 mlと飽和食塩水1 mlの混合液で洗浄した。得られた有機層を濃縮し、68.0 mgの脱保護体を収率90%で透明なフィルムとして得た。
[0270]
[表3]


[0271]
[表4]


[0272]
[表5]


[0273]
(実施例3)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-HMDS法)


 実施例2に準じて反応を実施した。反応開始19時間後にLCMSで分析した。しかし、生成物の分解は確認されなかった。
[0274]
[表6]


[0275]
[表7]


[0276]
(実施例4)
Boc-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物2a)の脱Boc化反応(11 mer:TfOH-BSTFA法)


 実施例1に準じて反応を実施した。
[0277]
[表9]


[0278]
[表10]


[0279]
[表11]


[0280]
(実施例5)
Boc-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物4a)の脱Boc化反応(5 mer:TfOH-BSTFA法)


 実施例1に準じて反応を実施した。
[0281]
[表12]


[0282]
[表13]


[0283]
(実施例6)
Boc-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物8a)の脱Boc化とBoc-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylへの伸長反応(3 mer:TfOH-BSTFA法)


 反応容器に出発物質を73.3 mg量り取り、5 v/wの酢酸イソプロピルに溶解させた。反応容器を氷冷後BSTFAを0.085 ml、TfOHを0.0047 ml加え2時間撹拌した。主鎖の切断を起こさずに脱保護が完了したことをLCで確認後、5 v/wの水とリン酸水素二カリウム186.9 mgを加えた。続いてBoc-Leu-OH・1水和物を40.1 mgとDMT-MMを63.1 mg加え、氷冷下撹拌した。試薬添加17時間後にLCで反応の終結を確認した。1 N水酸化ナトリウム水溶液を5 v/w加えて反応を停止した。分液処理により有機層を分離後、1 N水酸化ナトリウム水溶液で1回、5%硫酸水素カリウム水溶液で2回、5%塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄後、減圧濃縮した。粗生成物を油状液体として82.0 mg(93%収率)得た。
[0284]
[表14]


[0285]
[表15]


[0286]
[表16]


[0287]
(実施例6a)
Teoc-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物80b)の脱Teoc化とBoc-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(7a)への伸長反応(3 mer:TfOH-BSTFA法)


 実施例6と同様の操作によりTeoc基を除去後、Boc-Leu-OHを作用させることで主鎖の切断を起こさずに化合物7aを得ることができる。
[0288]
(実施例7)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物5a)の脱Boc化反応(5 mer: TfOH-BSTFA法)


 実施例6記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0289]
[表17]


[0290]
[表18]


[0291]
[表19]


[0292]
[表20]


[0293]
(実施例8)
Boc-Ala-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物6a)の脱Boc化と伸長反応(4 mer:TfOH-BSTFA法)


 実施例6記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0294]
[表21]


[0295]
[表22]


[0296]
[表23]


[0297]
(実施例9)
Boc-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物7a)の脱Boc化反応(4 mer:TfOH-BSTFA法)


 実施例6記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0298]
[表24]


[0299]
[表25]


[表26]


[0300]
(実施例10)
Boc-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物7a)の既知条件による脱Boc化反応(4 mer:HCl法) (Russ. J. Bioorg. Chem., 2016, 42, 143.)


 反応容器に原料を18.7 mg量りとり、10 v/wのトリフルオロエタノールに溶解させた。続いて4N HCl(酢酸エチル溶液)を8.5 μl(1.2 eq)添加し、反応液を撹拌した。試薬添加2時間後、LCMS(HPLC method 1)で反応を分析し、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が81%であることを確認した。この時点でアミド結合が切断された化合物としてH-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物7c)を0.861%、H-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-OH(化合物7d)を1.275%それぞれ検出した。
[0301]
[表27]


[0302]
(実施例11)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護とBoc-Ala-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pipへの伸長反応(3 mer:TMSOTf-BSTFA法)


 実施例6記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0303]
[表28]


[0304]
[表29]


[0305]
[表30]


[0306]
(実施例12)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護(3 mer:TMSOTf-MSTFA法)


 実施例6に記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0307]
[表31]


[0308]
[表32]


[0309]
[表33]


[0310]
(実施例13)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護(3 mer:TMSOTf-BSA法TMSOTf 2.4 eq, BSA 2.4 eq)


 実施例6に記載の実験方法に従って脱保護反応と伸長反応をワンポットにて実施した。
[0311]
[表34]


[0312]
[表35]


[0313]
[表36]


[0314]
(実施例14)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護 (3 mer:TMSOTf-HMDS法)


 反応容器に原料を107.4 mg量りとり、5 v/wの酢酸エチルに溶解させ、反応容器を氷冷した。窒素雰囲気下10分後にHMDS(1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン)を0.085 ml(2.4 eq)、TMSOTfを35μl(1.2 eq)順次添加し、反応液を撹拌した。試薬添加2時間後、LCMSで反応を分析し、変換率が55.8%だったためTMOSTfを20μl(0.69 eq)追加した。試薬追加1時間後、LCMSで原料の消失を確認した。アミド結合の切断は確認されなかった。
 反応容器にリン酸水素二カリウムを373.4 mg(13.3 eq)添加した後、水を0.89 ml加えて20分撹拌した。
 その後、反応容器に酢酸エチルを3 ml加え、二層を分離した。有機層を飽和重層水1 mlと飽和食塩水1 mlの混合液で洗浄した。得られた有機層を濃縮した。
 続いて、得られた油状液体を酢酸エチル1 mlに溶解し、リン酸水素二カリウムを251.0 mg加えた。水を0.89 ml加えた後、反応容器を氷冷した。Boc-Ala-OHを36.8 mg、DMT-MMを79.5 mg加え、氷浴に付けたまま終夜撹拌した。15.5時間後にLCMSで原料の消失を確認した後、分液処理を行った。得られた有機層を5%炭酸カリウムで2回、水で1回、5%硫酸水素カリウムで2回、飽和食塩水で1回洗浄し、濃縮した。粗生成物を白色固体として0.1075g(収率90%)得た。
[0315]
[表37]


[0316]
[表38]


[0317]
[表39]


[0318]
B.求電子種捕捉剤のスクリーニング
(実施例15)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:N-(トリメチルシリル)ジエチルアミン)


 反応容器に原料を99.5 mg量りとり、5 v/wの酢酸エチルに溶解させ、反応容器を氷冷した。窒素雰囲気下にN-((トリメチルシリル)ジエチルアミンを0.070 ml(2.4 eq)、TMSOTfを0.032 ml(1.2 eq)順次添加し、反応液を撹拌した。試薬添加1.5時間後、LCMSで反応を分析したところ、変換率は30%だったためTMOSTfを0.029 ml(1.1 eq)追加した。反応開始から4時間後LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。その際アミド結合の切断は確認されなかった。反応液を終夜撹拌し、反応開始から20時間後にLCMSで反応を再度分析した。この際もアミド結合の切断は確認されなかった。
 反応開始21時間後に反応溶液にリン酸水素二カリウム0.2032 gおよび水0.50 mL を添加し、30分間撹拌した。反応液を酢酸エチル4 mlで希釈後、二層を分離し有機層を得た。得られた有機層を飽和食塩水0.5 mlと飽和重層水0.5 mlの混合溶媒で二度洗浄した。続いて飽和食塩水0.5 mlで洗浄し、有機層を濃縮した。この残渣を酢酸イソプロピル4 mlに溶解し、0.5 M水酸化ナトリウム水溶液1 mlと飽和食塩水0.5 mlの混合溶媒で二度洗浄した。続いて10%食塩水0.5 mlで洗浄し、有機層を減圧濃縮し、81.7 mgの脱保護体を収率97%で得た。
[0319]
[表40]


[0320]
[表41]


[0321]
(実施例16)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:N-(トリメチルシリル)モルホリン)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0322]
[表42]


[0323]
[表43]


[0324]
(実施例17)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:N-tert-ブチルトリメチルシリルアミン)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0325]
[表44]


[0326]
[表45]


[0327]
(実施例18)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基: 2,2,4,4-テトラメチルペンタノンイミン)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0328]
[表46]


[0329]
[表47]


[0330]
(実施例19)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基: イソプロペニルオキシトリメチルシラン)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0331]
[表48]


[0332]
[表49]


[0333]
(実施例20)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基: ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0334]
[表50]


[0335]
[表51]


[0336]
(実施例21)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基: 3,4-ジヒドロ-2H-ピラン)


 実施例15記載の方法に従って実験を行った。
[0337]
[表52]


[0338]
[表53]


[0339]
(実施例22)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:N,N,N ',N '-テトラメチル-1,8-ナフタレンジアミン)


 実施例15記載の方法に従って実験を行った。
[0340]
[表54]


[0341]
[表55]


(生成物のLCA%は後処理後の残存塩基を除いた値を記載。)
[0342]
(実施例23)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:2,2'-イソプロピリデンビス[(4S)-4-tert-ブチル-2-オキサゾリン])


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0343]
[表56]


[0344]
[表57]


(生成物のLCA%は後処理後の残存塩基を除いた値を記載。)
[0345]
(実施例24)
Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip(化合物9a)の脱保護
(塩基:ジイソプロピルカルボジイミド)


 実施例15に記載の方法に従って実験を行った。
[0346]
[表58]


[0347]
[表59]


(生成物のLCA%は後処理後の残存塩基を除いた値を記載。)
[0348]
C.求電子種捕捉剤のスクリーニング(11 merのペプチドでの実験)
(実施例25)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-BSTFA法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0349]
[表60]


[0350]
[表61]


[0351]
(実施例26)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-BSA法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0352]
[表62]


[0353]
[表63]


[0354]
(実施例27)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-シリルアミン法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0355]
[表64]


[0356]
[表65]


[0357]
(実施例28)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-シリルアミン法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0358]
[表66]


[0359]
[表67]


[0360]
(実施例29)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-イミン法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0361]
[表68]


[0362]
[表69]


[0363]
(実施例30)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-MSTFA法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0364]
[表70]


[0365]
[表71]


[0366]
(実施例31)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-シリルアミン法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0367]
[表72]


[0368]
[表73]


[0369]
(実施例32)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-ケテンシリルアセタール法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0370]
[表74]


[0371]
[表75]


[0372]
(実施例33)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-プロトンスポンジ法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0373]
[表76]


(後処理後も塩基が残存する。)
[0374]
[表77]


(生成物のLCA%は後処理後の残存塩基を除いた値を記載。)
[0375]
(実施例34)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-ルチジン法)


 反応容器に原料を18.8 mg量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。続いて2,6-ルチジンを0.005 ml(3.6 eq)、TMSOTf 0.0078 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加4時間後、LCMS(HPLC method 1)で反応を分析し、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が14%であることを確認した。続いて試薬添加19時間後にLCMSで反応を分析したが、変換率は14%のままに留まった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0376]
[表78]


[0377]
[表79]


[0378]
[表80]


[0379]
(実施例35)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-ルチジン法)


 反応容器に原料を89.3 mg量りとり、1 mlの酢酸エチルに溶解させた。続いて2,6-ルチジンを0.016 ml(2.4 eq)、TMSOTf 0.012 ml (1.2 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加1.25時間後、LCMS(HPLC method 1)で反応を分析し、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が0%であったため、2,6-ルチジンを0.032 ml(4.8 eq)、TMSOTf 0.024 ml (2.4 eq)を追加した。試薬追加1.25時間後および14時間後にそれぞれLCMSで反応を分析したが、変換率は0%のままに留まった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0380]
[表81]


[0381]
[表82]


[0382]
[表83]


[0383]
(実施例36)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-2,6-ジ-tert-ブチルピリジン法)


 反応容器に原料を14.9 mg量りとり、0.2 mlの酢酸エチルに溶解させた。続いて2,6-ジt-ブチルピリジンを0.011 ml(5.4 eq)、TMSOTf 0.0062 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加4時間後、LCMS(HPLC method 1)で反応を分析し、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が59%だった。反応開始から22時間後に再度LCMSで反応を分析したが、変換率は59%のままに留まった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0384]
[表84]


[0385]
[表85]


[0386]
[表86]


[0387]
(実施例37)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-tert-アミン法)


 反応容器に原料を17.7 mg量りとり、0.20 mlの酢酸エチルに溶解させた。続いてトリエチルアミンを0.0057 ml(3.6 eq)、TMSOTf 0.0074 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加1時間後および4時間後にLCMS(HPLC method 1)で反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))はいずれも0.7%に留まった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0388]
[表87]


[0389]
[表88]


[0390]
[表89]


[0391]
(実施例38)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-tert-アミン法)


 反応容器に原料を19.1 mg量りとり、0.20 mlの酢酸エチルに溶解させた。続いてジイソプロピルエチルアミンを0.0074 ml(3.6 eq)、TMSOTf 0.0077 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加2時間後および4時間後にLCMS(HPLC method 1)で反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))はいずれも0.8%以内に留まった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0392]
[表90]


[0393]
[表91]


[0394]
[表92]


[0395]
(実施例39)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TMSOTf-tert-アミン法)


 反応容器に原料を92.9 mg量りとり、1 mlの酢酸エチルに溶解させた後反応容器を氷冷した。続いて窒素雰囲気下ジイソプロピルエチルアミンを0.015 ml(2.4 eq)、TMSOTf 0.013 ml (1.2 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加2時間後に反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))は0%だったため、試薬添加3時間後にジイソプロピルエチルアミンを0.030 ml(4.8 eq)、TMSOTf 0.026 ml (2.4 eq)を追加した。試薬追加後3時間が経過した際に再度反応を分析したが、変換率は0%だった。アミド結合の切断は確認されなかった。
[0396]
[表93]


[0397]
[表94]


[0398]
[表95]


[0399]
(実施例40)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:有機塩基非存在下、TMSOTfのみで実施。)


 反応容器に原料を18.3 mg量りとり、0.2 mlの酢酸エチルに溶解させた後反応容器を氷冷した。続いて窒素雰囲気下TMSOTf 0.0077 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加1.5時間後に反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))68%の時点で複数個のアミド結合切断体の生成を確認した。
[0400]
[表96]


[0401]
[表97]


[0402]
[表98]


化合物1gは構造不明
[0403]
(実施例41)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:有機塩基非存在下、TMSOTfとトリイソプロピルシランで実施。)


 反応容器に原料を20.5 mg量りとり、0.2 mlの酢酸エチルに溶解させた後反応容器を氷冷した。続いて窒素雰囲気下トリイソプロピルシラン0.0097 ml (3.6 eq)とTMSOTf 0.0085 ml (3.6 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加1時間後に反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))43%の時点で複数個のアミド結合切断体の生成を確認した。
[0404]
[表99]


[0405]
[表100]


[0406]
[表101]


化合物1gは構造不明
[0407]
(実施例42)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TFA法)


 反応容器に原料を35.3 mg量りとり、10 v/wの塩化メチレンに溶解させた後反応容器を氷冷した。続いて窒素雰囲気下トリフルオロ酢酸0.004 ml (2.3 eq)を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加10分後に反応を分析したが、変換率(=目的物/(目的物+出発物))は0%だったのでトリフルオロ酢酸0.004 ml (2.3 eq)を追加した。試薬添加10分後に反応を再度分析したが、変換率は0%だったのでトリフルオロ酢酸0.0094 ml (5.4 eq)を追加した。試薬追加10分後に室温に昇温し、反応溶液の撹拌を継続した。室温昇温後、4時間経過時点で反応を分析したところ、変換率2%時点でアミド結合切断体1eの生成を確認した。
[0408]
[表102]


[0409]
[表103]


[0410]
[表104]


化合物1gは構造不明
[0411]
(実施例43)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TFA-TIPS-H 2O-PhOH法)
参照文献:J. Am. Chem. Soc., 2015, 137, 13488


 反応容器に原料を15.9 mg量りとり、0.0125 mlの水と0.0125 mlのトリイソプロピルシランを添加し、-10 ℃に冷却した。続いてトリフルオロ酢酸0.48 mlを添加し、反応液を撹拌した。試薬添加2時間後に反応を分析したところ、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が89%時点でアミド結合切断体1dおよび1eの生成を確認した。また、試薬添加14.5時間後に反応を再分析したところ原料の消費とアミド結合切断体1dおよび1eの生成の増大を確認した。
[0412]
[表105]


[0413]
[表106]


[0414]
[表107]


[0415]
[表108]


[0416]
(実施例44)
Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(pip)-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllyl(化合物1a)の脱Boc化反応(11 mer:TFA-TIPS-H 2O-PhOH法)
参照文献:J. Am. Chem. Soc., 2012, 134, 13244


 反応容器にフェノールを10.3 mg量りとり、0.034 mlの水と0.025 mlのトリイソプロピルシランを添加し、-10 ℃に冷却した。続いてトリフルオロ酢酸0.50 mlを添加し、その6分後に原料13.4 mgを加え反応液を撹拌した。原料添加2時間後に反応を分析したところ、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が82%時点でアミド結合切断体1dおよび1eの生成を確認した。また、原料添加7時間後に反応を再分析したところ原料の消費とアミド結合切断体1dおよび1eの生成の増大を確認した。
[0417]
[表109]


[0418]
[表110]


[0419]
[表111]


[0420]
[表112]


[0421]
 実施例2、3、実施例26~実施例44で示したように、イミデート、アミド、ケテンアセタール、エノールエーテル、イミン、アミン、ジアミン、ジアルキルカルボジイミドが求電子種捕捉剤として優れていて、主鎖の損傷が抑えられ、11 merのような、主鎖の長いペプチドの脱Boc化反応が効率よく進行することがわかった。
[0422]
D.脱tBu化反応の、TFA法とTMSOTf-HMDS法の比較実験(表113)


(実施例45)
化合物13aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質13aを29.8 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に室温にてTFA (10 eq.) を添加した。試薬添加4時間後、TFA(10 eq.)を追加した。試薬追加からさらに1.5時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は52%で、22%の純度低下とともにアミド結合切断による副生物が10% 観測された。
[0423]
(実施例46)
化合物13aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質13aを30.0 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に0 ℃にてHMDS (3.0 eq.)とTMSOTf (2.0 eq)を順次添加した。試薬添加2時間後、室温まで昇温させた。昇温から2.5時間後、HMDS (3 eq.)とTMSOTf (2 eq.)を追加した。試薬追加30分後、LCMSで反応を分析し、99%以上の変換率であることを確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
[0424]


(実施例47)
化合物14aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質14aを29.7 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に室温にてTFA (20 eq.) を添加した。試薬添加7時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は92%で、46%の純度低下とともにアミド結合切断による副生物が24% 観測された。
[0425]
(実施例48)
化合物14aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質14aを30.0 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に0 ℃にてHMDS (3.0 eq.)とTMSOTf (2.0 eq)を順次添加した。試薬添加6時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。反応終了確認後、反応液にリン酸水素カリウム44.5 mg (8.0 eq)、水0.30 mL加え、氷冷下30分間撹拌した。この反応液に、酢酸エチル1 mLを添加し0.30 mLのBrineにて洗浄した。有機層をセライトにより濾過した後、濃縮さらに減圧乾燥し、26.8 mgの2bを99%の純度で得た。
[0426]


(実施例49)
化合物15aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質15aを29.9 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に室温にてTFA (20 eq.) を添加した。試薬添加5.5時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は50%で、アミド結合切断による副生物が28% 観測された。
[0427]
(実施例50)
化合物15aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質15aを30.0 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に室温にてHMDS (3.6 eq)とTMSOTf (2.4 eq)を順次添加した。試薬添加5時間後、HMDS (1.8 eq.)とTMSOTf (1.2 eq.)を追加した。試薬追加1時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
[0428]


(実施例51)
化合物16aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質16aを30.2 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に室温にてTFA (20 eq.) を添加した。試薬添加4.5時間後、TFA(10 eq.)を追加した。試薬追加からさらに1時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は65%で、アミド結合切断による副生物が7.0% 観測された。
[0429]
(実施例52)
化合物16aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質16aを29.9 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に室温にてHMDS (3.6 eq)とTMSOTf (2.4 eq)を順次添加した。試薬添加4時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
[0430]


(実施例53)
化合物17aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質17aを50.0 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に0 ℃にてTFA (5 eq.) を添加した。試薬添加2時間後、TFA(5 eq.)を添加した。さらに15.5時間後、室温まで昇温させた。昇温から3時間後、TFA (10 eq.)を添加した。さらに1.5時間後、TFA (20 eq.)を添加した。試薬追加からさらに1.5時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は54%で、アミド結合切断による副生物が26% 観測された。
[0431]
(実施例54)
化合物17aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質17aを30.0 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に0 ℃にてHMDS (5.4 eq.)とTMSOTf (3.6 eq)を順次添加した。試薬添加4時間後、室温まで昇温させた。昇温から3時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
[0432]


(実施例55)
化合物18aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質18aを29.9 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に0 ℃にてTFA (20 eq.) を添加した。試薬添加4.5時間後、TFA(10 eq.)を追加し、室温まで昇温させた。試薬追加からさらに2時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は82%で、アミド結合切断による副生物が34% 観測された。
[0433]
(実施例56)
化合物18aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質18aを29.8 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に0 ℃にてHMDS (7.2 eq.)とTMSOTf (4.8 eq)を順次添加した。試薬添加3時間後、室温まで昇温させた。昇温から3.5時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
[0434]


(実施例57)
化合物19aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質19aを50.0 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に0 ℃にてTFA (5 eq.) を添加した。試薬添加2時間後、TFA(5 eq.)を添加した。さらに15.5時間後、室温まで昇温させた。昇温から3時間後、TFA (10 eq.)を添加した。さらに1.5時間後、TFA (20 eq.)を添加した。試薬追加からさらに1.5時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は82%で、アミド結合切断による副生物が14% 観測された。
[0435]
(実施例58)
化合物19aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質19aを30.0 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に0 ℃にてHMDS (3.6 eq.)とTMSOTf (2.4 eq)を順次添加した。試薬添加3.5時間後、室温まで昇温させ、HMDS (3.6 eq.)とTMSOTf (2.4 eq.)を追加した。試薬追加1時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
 実施例45~実施例58に示したように、従来のTFA法と比較し、シリル化剤と求電子種捕捉剤とを組み合わせたTMSOTf-HMDS法は、脱tBu化反応において、主鎖の損傷を起こさず、効率的に脱保護反応が進行することがわかった。
[0436]
[表113]




[0437]
(生成物の同定)
[表114]


[0438]
[表115]




[0439]
 化合物13c~19hの構造を以下に示す。








[0440]
(実施例59)
Fmoc-MeAsp(OtBu)-pip(化合物12a)の脱t-Bu化反応(1 mer:TFA法)


 反応容器に原料を48.0 mg量りとり、9 v/wのジクロロメタンに溶解させた。続いて1 v/wのトリフルオロ酢酸を添加し、反応液を撹拌した。試薬添加19時間後、LCMS(HPLC method 4)で反応を分析し、変換率(=目的物/(目的物+出発物))が77%であることを確認した。この時点でアミド結合が損傷を受けた化合物として転移体12cと加水分解体12dが観測された。また、構造不明の不純物も生成した。
[0441]
[表116]


原料純度分析(HPLC method 1)
[0442]
[表117]


[0443]
[表118]


[0444]
(実施例60)
Fmoc-MeAsp(OtBu)-pip(化合物12a)の脱t-Bu化反応(1 mer:TMSOTf-HMDS法)


 実施例2に準じて実験を行った。
[0445]
[表119]


[0446]
[表120]


[0447]
[表121]


[0448]
E.脱t-Bu化反応の、TFA法とTMSOTf-HMDS法の比較実験(表122)


(実施例61)
化合物20aの脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に基質20aを27.1 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンに溶解させた。この溶液に室温にてTFA (10 eq.) を添加した。試薬添加8時間後LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は76%で、11%の純度低下とともにアミド結合切断による副生物8.1%の生成が確認された。基質21aに関しても同様に反応を実施した。(表122)
[0449]
(実施例62)
化合物20aの脱t-Bu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質20aを27.6 mg 量りとり、10 v/wの酢酸エチルに溶解させた。この溶液に室温にてHMDS (2.4 eq)とTMSOTf (2.4 eq)を順次添加した。試薬添加2時間後、LCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。この際、アミド結合切断は確認されなかった。
 基質21aに関しても同様の反応を実施した。(表122)
[0450]
[表122]


[0451]
(生成物の同定)
[0452]
[表123]




[0453]
F.脱樹脂反応の、TFA法とTMSOTf-HMDS法の比較実験(表124)


(実施例65)
樹脂22aの脱樹脂反応(TFA法)
 反応容器に樹脂22aを30.2 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンを加え樹脂を膨潤させた。ジクロロメタンを反応溶液から除去した後、室温にて10 v/w%のTFA (5%ジクロロメタン溶液) を添加し、25 ℃にて振盪させた。振盪開始1時間後、LCMSで反応を分析したところ、アミド結合切断による副生物が7.8%生じた。樹脂23a~24aに関しても同様に反応を実施した。(表124)
[0454]
(実施例66)
樹脂22aの脱樹脂反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質22aを23.0 mg 量りとり、10 v/wの1,2-ジクロロエタンを加え樹脂を膨潤させた。1,2-ジクロロエタンを反応溶液から除去した後、10 v/wの1,2-ジクロロエタンにHMDS (3.6 eq.)とTMSOTf (2.4 eq.)を溶解させた溶液を反応容器に添加した。25 ℃ にて4時間振盪後、LCMSで反応を分析したところ、アミド結合切断は確認されなかった。樹脂23a~24aに関しても同様に反応を実施した。(表124)
[0455]
[表124]


[0456]
(生成物の同定)
HPLC method A
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 4.6 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (4 min.) ⇒ 100% (4.5 min.) ⇒ 5% (4.6 min.) ⇒ 5% (6 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm
Injection vol.: 5 μL
Sample prep.: 25 μL/0.975 mL MeCN
[0457]
HPLC method B
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 4.6 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (4 min.) ⇒ 100% (4.5 min.) ⇒ 5% (4.6 min.) ⇒ 5% (6 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm
Injection vol.: 5 μL
Sample prep.: 5 μL/1.00 mL (MeCN 0.950 ml + 0.1 M phosphate buffer (pH 8.0) 0.050 ml)
[0458]
HPLC method C
Instrument: Waters ACQUITY UPLC H-Class
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 4.6 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.05% TFA/water, B) 0.05% TFA/CH3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (4 min.) ⇒ 100% (4.5 min.) ⇒ 5% (4.6 min.) ⇒ 5% (6 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm
Injection vol.: 5 μL
Sample prep.: 5 μL/1.00 mL MeCN
[0459]
HPLC method D
Instrument: Shimadzu LCMS-2020
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 2.1 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.1% FA/water, B) 0.1% FA/CH 3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (4.5 min.) ⇒ 100% (5 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm - 400 nm
Injection vol.: 1 μL
[0460]
HPLC method E
Instrument: SHIMADZU LCMS-2020
Column: Ascentis Express C18 2.1 mm x 50mm, Supelco
Eluent: A) 0.1% FA/water, B) 0.1% FA/CH 3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (1.5 min.) ⇒ 100% (2 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: PDA 210 nm - 400 nm
Injection vol.: 1 μL
[0461]
HPLC method F
Instrument: Waters Acquity UPLC/SQD2
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 2.1 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.1% FA/water, B) 0.1% FA/CH 3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (1 min.) ⇒ 100% (1.4 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210nm - 400 nm
Injection vol.: 1 μL
[0462]
HPLC method G
Instrument: Waters Acquity UPLC/SQD2
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 2.1 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.1% FA/water, B) 0.1% FA/CH 3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (1 min.) ⇒ 100% (1.4 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm - 400 nm
Injection vol.: 1 μL
[0463]
HPLC method H
Instrument: Waters Acquity UPLC/SQD
Column: Ascentis Express C18 (2.7 μm, 2.1 mm x 50 mm), Supelco
Eluent: A) 0.1% FA/water, B) 0.1% FA/CH3CN
Gradient (B): 5% (0 min.) ⇒ 100% (4.5 min.) ⇒ 100% (5.0 min.)
Flow rate: 1.0 mL/min.
Detection: 210 nm - 400 nm
Injection vol.: 2 μL
[0464]
[表125]




[0465]
G.脱樹脂反応の、TFA法とTMSOTf-HMDS法の比較実験(表126)


(実施例71)
樹脂25aの脱CTC樹脂と脱t-Bu化反応(TFA法)
 反応容器に樹脂25aを20.0 mg量りとり、10 v/wのジクロロメタンを加え樹脂を膨潤させた。ジクロロメタンを反応溶液から除去した後、室温にて10 v/w%のTFA (10%ジクロロメタン溶液) を添加し、25 ℃にて振盪させた。振盪開始1時間後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は17%で、アミド結合切断による副生物が3.8%生じた。樹脂26aに関しても同様に反応を実施した。(表126)
[0466]
(実施例72)
樹脂25aの脱CTC樹脂と脱tBu化反応(TMSOTf-HMDS法)
 反応容器に基質25aを23.0 mg 量りとり、10 v/wの1,2-ジクロロエタンを加え樹脂を膨潤させた。1,2-ジクロロエタンを反応溶液から除去した後、10 v/wの1,2-ジクロロエタンにHMDS (10.7 eq.)とTMSOTf (7.1 eq.)を溶解させた溶液を反応容器に添加した。25℃ にて4時間振盪後、LCMSで反応を分析し、t-Buエステルの消失を確認した。樹脂26aに関しても同様に反応を実施した。(表126)
[0467]
[表126]


[0468]
(生成物の同定)
[表127]




[0469]
H.脱Boc化反応、脱t-Bu化反応、脱樹脂反応のための原料合成
(実施例75)
脱Boc化反応の3 merの原料合成(Boc-Asp(OBn)-pip)


 実施例88に準じて実施した。
[0470]
[表128]


[0471]
[表129]


[0472]
(実施例76)
2 merの合成(Boc-MeVal-Asp(OBn)-pip)


 反応容器に原料を5.714 g量り取り、MeCN 29 mlを加えた。メタンスルホン酸2.3 mlを添加後、油浴を45℃に設定して反応容器を加熱した。70分後反応容器を室温に戻した後、反応容器を氷浴に浸した。反応溶液にジイソプロピルエチルアミンを14 ml加えた後、続けてBoc-MeVal-OH 4.046 gとDMT-MMを5.284 g加えた。試薬添加1時間後、反応溶液を濃縮した。濃縮液に酢酸エチルと5%炭酸カリウム水溶液を加え、反応を停止した。分液処理により有機層を分離後、有機層を5%炭酸カリウム水溶液で2回、水で1回、5%硫酸水素カリウム水溶液で3回、10%塩化ナトリウム水溶液で1回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を減圧濃縮し、淡黄色の固体を7.055 g(収率96%)得た。
[0473]
[表130]


[0474]
[表131]


[0475]
(実施例77)
3 merの合成(Boc-MePhe-MeVal-Asp(OBn)-pip)


 反応容器に原料を7.055 g量り取り、MeCN 35 mlを加えた。メタンスルホン酸2.2 mlを添加後、油浴を45℃に設定して反応容器を加熱した。70分後反応容器を室温に戻した後、反応溶液を濃縮した。濃縮後に酢酸エチル35 mlを加え、反応容器を氷浴に浸した後、炭酸水素ナトリウムを9.466 g加えた。続いて水を35 ml加えた後、Boc-MePhe-OHを4.61 g、DMT-MMを7.73 g加えた。6時間後LCMSで反応を追跡し、原料消費率が99%であることを確認した。分析から1時間後、酢酸エチルと水を加えて分液処理を行い有機層を得た。有機層を5%炭酸カリウム水溶液で3回、水で1回、5%硫酸水素カリウム水溶液で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物を白色固体として6.9757 g(収率75%)得た。
[0476]
[表132]


[0477]
[表133]


[0478]
(実施例78)
Boc-MeGly-OAllylの合成


 反応容器に原料を9.286 g量り取り、DMF 46 mlを加えた。反応容器を氷冷後、炭酸カリウム10.20 gおよびアリルブロミド 4.15 mlを加えた。15分後反応容器を室温に戻した後、終夜撹拌した。反応容器にMTBEを加え、反応を水で停止した。分液後、有機層を飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物31を透明油状液体として10.083 g(収率90%)得た。
[0479]
[表134]


[0480]
(実施例79)
Boc-Thr(OBn)-MeGly-OAllylの合成


 実施例76に準じて脱保護と縮合反応を実施した。
[0481]
[表135]


[0482]
[表136]


[0483]
(実施例80)
Boc-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylの合成


 先述の方法と同様に脱保護と縮合反応を実施した。
[0484]
(実施例80a)
Teoc-MeLeu-OHのペンタフルオロフェノール(Pfp-OH)によるエステル化反応によるTeoc-MeLeu-OPfpの合成


 反応容器に926 mgの原料、736 mgのペンタフルオロフェノール(Pfp-OH)をそれぞれ量り取り、7.8 mLの酢酸イソプロピルを加えた。767 mgのEDCI塩酸塩を加え、室温にて2時間撹拌した。8 mLの0.5 N 塩酸にて2回、8 mLの5% 炭酸カリウム水溶液にて2回有機層を洗浄し、2 gの硫酸ナトリウムを有機層に加えた。固体を濾過によって除去し、有機層を減圧濃縮することで、目的物を透明油状液体として得た。得られた化合物は精製せずに次の反応に用いる。
[0485]
[表137]


[0486]
(実施例80b)
Teoc-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylの合成


 化合物33の末端の保護基を脱保護後、ペンタフルオロフェニルエステル体(化合物80a)を作用させてアミド結合を形成する、Menesesらの方法(J. Org. Chem., 2010, 75, 564-569)を用いた縮合反応により、化合物80bを合成することができる。
[0487]
[表138]


[0488]
[表139]


[0489]
(実施例81)
Boc-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OAllylの合成


 実施例88に準じて反応を実施した。
[0490]
[表140]


[0491]
[表141]


[0492]
(実施例82)
Boc-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Thr(OBn)-MeGly-OHの合成


 反応容器に原料1.1180 gを秤量し、THF、メタノール、水を各々2.2 ml加えた。次に水酸化リチウム1水和物102.8 mgを加え、室温で5時間撹拌した。反応終結をLCで確認した後、反応溶液を減圧濃縮した。濃縮物に酢酸エチルを加えた後、0.5 Nの塩酸を加え、反応を停止した。分液処理により有機層を分離後、0.5 Nの塩酸で2回、5%塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄した。減圧濃縮により溶媒を留去し、白色固体を918.8 mg(収率86%)得た。
[0493]
[表142]


[0494]
[表143]


[0495]
(実施例83)
Fmoc-Asp(OtBu)-pipの合成


 実施例88に準じて反応を実施した。
[0496]
[表144]


[0497]
[表145]


[0498]
(実施例84)
FmocAsp(OH)pipの合成


 反応容器に原料45.4 gを秤量し、トリフルオロエタノール454 mlを加えた。続いて塩化トリメチルシラン24 mlを加えて室温で撹拌した。反応開始2時間半後に水910 mlを2分割で加え、結晶を析出させた。結晶を濾過後、乾燥し、目的物36を25.8 g(収率61%)で得た。
[0499]
[表146]


[0500]
[表147]


[0501]
(実施例85)
Fmoc-Asp(OH)-pipのCTC樹脂への担持


 実施例112に記載の方法と同様に担持工程を実施した。生成物の分析は、5 mer伸長後、脱樹脂工程を経て行った。
[0502]
[表148]


[0503]
(実施例86)
固相合成(2 mer伸長)


 固相合成用のカラムで反応を実施した。
1) 脱保護工程:樹脂Fmoc-MeAla-OCTC (37、理論上のアミノ酸担持量9.49 mmol)にDMF (104 mL)を加え、30℃にてピペリジンの20% DMF溶液(104 mL)を加え、30℃にて15分間振盪させた。溶液を排出後、再度ピペリジンの20% DMF溶液(104 mL)を加え、30℃にて15分間振盪させた。溶液を排出後、DMF (130 ml)による樹脂の洗浄を2分×7回行った。
2) 伸長工程:固相用カラムとは別の反応容器にFmoc-MeVal-OH 6.62 gとOxyma 2.93 gをDMF 52 ml中に溶解させた後、DIC 5.87 mlを加えて30分間30℃で振盪した。この溶液を固相合成用カラムに加え、30℃にて2時間振盪した。溶液を排出後、DMF (130 ml)による樹脂の洗浄を2分×6回行った。
[0504]
(実施例87)
固相合成(2 merから5 merへの逐次伸長と脱樹脂反応)


 実施例86に記載の方法に従い、脱保護と伸長工程を繰り返し、Boc-MeIle-Ala-MePhe-MeVal-Asp(OCTC)-pipを得た。得られた樹脂に対し、ジイソプロピルエチルアミン、トリフルオロエタノール、塩化メチレンの混合溶媒147 ml(ジイソプロピルエチルアミン2%、溶媒体積比1:1)を加え30℃にて2時間半振盪した。排出した脱樹脂されたペプチド溶液を集めた。脱樹脂溶液排出後、レジンをトリフルオロエタノールと塩化メチレンの混合溶媒(体積比1:1)25 mlで2回洗浄し、これらの溶液を濃縮した。濃縮物を酢酸エチル130 mlに溶解し、炭酸カリウム水溶液で2回、硫酸水素カリウムで2回、塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した後、有機層を減圧濃縮した。乾燥後、白色固体を4.9821 g(69%収率)得た。
[0505]
[表149]


[0506]
[表150]


[0507]
(実施例88)
Fmoc-MeAsp(OtBu)-pipの合成


 反応容器に49.6 gのEDCI塩酸塩を量り取り、DMF 400 mlを加えた。反応容器を0℃に冷却後、Fmoc-MeAsp(OtBu)-OHを100.050 g加えた。次に滴下漏斗を用いてOxyma 40.1 gのDMF 100 ml溶液を加えた後、ピペリジン34.9 mlを加えた。ピペリジンの滴下終了から4時間30分経過後にLCMSで反応を分析し、原料の消失を確認した。酢酸エチルで反応溶液を希釈後、0.5 N 塩酸を500 ml加え反応を停止した。有機層を分離後、有機層の水洗浄を2回、5%炭酸ナトリウム水溶液での洗浄を2回、5%塩化ナトリウム水溶液での洗浄を2回行った。得られた有機層を減圧濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチルとヘプタンから再結晶し、目的物を86.230 g(収率75%)得た。
[0508]
[表151]


[0509]
(実施例89)
11残基ペプチド(tBu体、Cbz-MeAla-MePhe-Leu-MeLeu-Val-MeGly-MeIle-Ser(OtBu)-MePhe-MeVal-Asp(OtBu)-pip (22))の合成中間体(Cbz-Asp(OtBu)-pip(41))の合成


 反応容器にCbz-Asp(OtBu)-OHを17.5 g量り取り、175 mLの酢酸エチルを加えた。反応液を0 ℃まで冷却後、ピペリジン(3 eq.)、ジイソプロピルエチルアミン(6 eq.)およびT3Pの1.7 M酢酸エチル溶液(3 eq.)をそれぞれ添加した。反応液を室温まで昇温し、10分間室温にて攪拌した後、175 mLの5%炭酸カリウム水溶液を加えた。水層を除去した後、有機層を175 mLの5%硫酸水素カリウム水溶液で2回洗浄した。得られた有機層を濃縮、さらに減圧乾燥することで20 gのCbz-Asp(OtBu)-pip(41)を収率100%にて得た。
[0510]
(実施例90)
H-Asp(OtBu)-pip (42)の合成


 2つの反応容器にCbz-Asp(OtBu)-pip (41)をそれぞれ9.5 gずつ量り取り、それぞれの容器に50 mLのCPMEを加えた。10% Pd/C (20 w/w%)を両容器に加えた後、30 ℃、3 barの水素雰囲気下で反応させた。反応開始3時間後、2つの反応溶液を混合し、濾過および100 mLのCPMEにより洗浄した。得られた混合液を濃縮、さらに減圧乾燥することで12.3 gのH-Asp(OtBu)-pip (42)を収率99%にて得た。
 H-Asp(OtBu)-pip (42)から以下に記載した19工程により11mer (22)を合成した。合成した中間体は下に示した。


[0511]
(実施例91)
ペプチド鎖の伸長(伸長method A)
 反応容器に42を8.6 g量り取り、108 mLのCPMEを加えた。Cbz-MeVal-OH (1.1 eq.)、ジイソプロピルエチルアミン(3 eq.)を加えた後、BEP(1.5 eq.)を21.5 mLのMeCNに溶解させた溶液を添加した。室温にて3分間攪拌後、15 mLの10%硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた。水層を除去した後、有機層に15 mLの5%炭酸カリウム水溶液とトリメチルアミン塩酸塩(3 eq.)を室温にて加えた。混合液を40 ℃に昇温した後、90分間40 ℃で攪拌した。室温まで冷却後水層を除去した後、得られた有機層を15 mLの5%炭酸カリウム水溶液により洗浄した。得られた有機層を濃縮、さらに減圧乾燥することで17 gの43を定量的に得た。
[0512]
(実施例92)
N末端Cbzの除去(脱保護method A)
 2つの反応容器に43をそれぞれ9.5 gずつ量り取り、それぞれの容器に50 mLのCPMEを加えた。10% Pd/C (20 w/w%)を両容器に加えた後、35 ℃、3 barの水素雰囲気下で反応させた。反応開始2時間後、2つの反応溶液を混合し、濾過および100 mLのCPMEにより洗浄した。得られた混合液を濃縮、さらに減圧乾燥することで14 gの44を収率100%にて得た。
[0513]
(実施例93)
ペプチド鎖の伸長(伸長method B)
 反応容器に44を14 g量り取り、126 mLのCPMEと14 mLのアセトニトリルをそれぞれ加えた。Cbz-MePhe-OH (1.1 eq.)、ジイソプロピルエチルアミン(8 eq.)およびT3Pの1.7 M酢酸エチル溶液(3 eq.)を室温にて順次加えた。室温にて1時間攪拌した後、140 mLの5%硫酸水素カリウム水溶液を加えた。水層を除去した後、140 mLの5%炭酸カリウム水溶液とトリメチルアミン塩酸塩(3 eq.)を室温にて加えた。室温にて30分間攪拌した後、水層を除去した。得られた有機層を140 mLの5%炭酸カリウム水溶液により洗浄した。得られた有機層を濃縮、さらに減圧乾燥することで24.1 gの45を収率96%にて得た。
[0514]
(実施例94)
N末端Cbzの除去(脱保護method B)
 2つの反応容器に15aをそれぞれ9.2 gずつ量り取り、それぞれの容器に46 mLのCPMEを加えた。10% Pd/C (20 w/w%)を両容器に加えた後、35 ℃、5 barの水素雰囲気下で反応させた。反応開始6時間後、室温まで冷却し、室温、空気雰囲気下にて終夜保管した。さらに45 ℃、5 barの水素雰囲気下で4時間反応させた。2つの反応溶液を混合し、濾過および92 mLのCPMEにより洗浄した。得られた混合液を濃縮、さらに減圧乾燥することで15.9 gの51を収率98%にて得た。
 同様の手法により2 merから11 merのペプチドを合成した。反応時間と用いた原料の質量を除き、上記記載の反応条件と異なる点は「反応method」の列に併記した。
[0515]
[表152]


[0516]
 合成した中間体のうち、13a、14a、15a、16a、17a、18a、および19aを脱tBu化実験に用いた。また、脱tBu化反応に用いた化合物は表153の通りにLCMS分析を行った。
[0517]
[表153]


[0518]
I. C末端tBu保護ジペプチドの合成


(実施例110)
Fmoc-MeAla-MeAla-OtBu(20a)の合成
 反応容器にH-MeAla-OtBu塩酸塩を99.7 mgとリン酸水素二カリウムを710 mgそれぞれ量りとり、2-MeTHFと水をH-MeAla-OtBu塩酸塩に対し10 v/wずつ加えた。Fmoc-MeAla-OH(167 mg)とDMT-MM(211 mg)を0 ℃にて順次加えた後、室温まで昇温させた。室温にて16時間攪拌後、LCMSで反応を分析したところ、Fmoc-MeAla-OHの消失が確認された。4 mLの水と6 mLの2-MeTHFを用いて反応液を分液漏斗に移した後、水層を除去した。得られた有機層をそれぞれ飽和食塩水(3 mL)、15% 硫酸水素ナトリウム水溶液(3 mL)、5% 炭酸ナトリウム水溶液(3 mL)により洗浄後、減圧濃縮により溶媒を除去した。得られた粗生成物を下記条件を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した後、目的物を含む分画を濃縮さらに減圧乾燥し、227.6 mgの20aを収率96%、純度99.5%で得た。
[0519]
(実施例111)
Fmoc-MePhe-MeAla-OtBu(21a)の合成
 反応容器にH-MeAla-OtBu塩酸塩(99.8 mg)、 Fmoc-MePhe-OH (205 mg)をそれぞれ量りとり、H-MeAla-OtBu塩酸塩に対し8 v/wの酢酸イソプロピルと同じく2 v/wのアセトニトリルおよびジイソプロピルエチルアミン(4 eq.)を順次加えた。T3Pの1.7 M酢酸エチル溶液(2.5 eq.)を室温にて加えた。室温にて4時間攪拌後、T3Pの1.7 M酢酸エチル溶液(0.5 eq.)とジイソプロピルエチルアミン(0.8 eq.)を添加した。試薬添加30分後、LCMSで反応を分析したところ、反応転換率は98.5%であった。NMI (2 eq.)を室温にて加えた後、50 ℃ にて5分間攪拌させた。6 mLの酢酸エチルを用いて反応液を分液漏斗に移した後、水層を除去した。得られた有機層をそれぞれ5% 炭酸ナトリウム水溶液(3 mL)、5% 硫酸水素カリウム水溶液(3 mL)、5% 炭酸ナトリウム水溶液(3 mL)により洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムを用いて30分間脱水した後、濾過、減圧濃縮により溶媒を除去した。得られた粗生成物を下記条件を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した後、目的物を含む分画を濃縮さらに減圧乾燥し、227.6 mgの21aを収率96%、純度99.5%で得た。
[0520]
[表154]


[0521]
J.CTC樹脂担持ジペプチドの合成


(実施例112)
Fmoc-MeAla-OHのCTC樹脂への担持
 反応用カラムに4.47 gのCl-CTC樹脂を量り取り、ジクロロメタン(36 mL)を加え60分間30 ℃にて振盪させた。ジクロロメタンを排出後、Fmoc-MeAla-OH (1.24 g)とジイソプロピルエチルアミン(1.4 mL)をジクロロメタン(36 mL)に溶解させた溶液を室温にて加えた。30 ℃にて3時間振盪させた後、LCMSにより反応を分析したところ、反応転換率は96.0%であった。反応溶液を排出後、メタノール(3.6 mL)とジイソプロピルエチルアミン(1.8 mL)をDMF(30 mL)に溶解させた溶液を室温にて加えた。30 ℃にて1.5時間振盪させた後、反応溶液を排出した。樹脂を36 mLのDMFで4回洗浄した後、さらに減圧乾燥することで4.80 gの55を得た。56も同様の手法により合成した。生成物の分析は次工程にて行った。
[0522]
[表155]




[0523]
(実施例114)
Fmoc-MeAla-MeAla-OCTC(22a)、Fmoc-MeVal-MeAla-OCTC(23a)、Fmoc-Pro-MeAla-OCTC(24a)の合成
 ペプチド固相合成機prelude Xを用いてジペプチド22a~24aを同時合成した。反応容器3つに樹脂Fmoc-MeAla-OCTC (55)をそれぞれ676 mg,、687 mg、705 mgを量り取った。これにDMF (8 mL)を加え、室温にて1時間静置して樹脂を膨潤させた。DMFを排出後、ピペリジンの20% DMF溶液(8 mL)を加え、室温にて15分間振盪させた。溶液を排出後、再度ピペリジンの20% DMF溶液(8 mL)を加え、室温にて15分間振盪させた。下記カクテル1~3をRV1~3にそれぞれ加えた後、DICの12.5% DMF溶液(4 eq.)を加えた。室温にて3時間窒素を吹き込みながら振盪させた。溶液を排出後、DMF (8 v/w)による樹脂の洗浄を2分×5回、MTBE(8 v/w)による樹脂の洗浄を2分×4回、いずれも室温にて振盪させることで行った。得られた樹脂を減圧乾燥することで30a、31aおよび32aをそれぞれ得た。得られた化合物の同定は、実施例65、67、69の脱樹脂反応によって行った。
 得られた3種の樹脂を3つの反応容器に約20 mgずつ量り取り、ピペリジンの20% DMF溶液(100 mL)をそれぞれに加え、2時間室温にて攪拌した。溶液の吸光度からジベンゾフルベンを定量することで、各ジペプチドの担持率を算出した。(表156)
[0524]
(実施例115)
Fmoc-MeAla-MeAsp(OtBu)-OCTC(25a)とFmoc-MeLeu-MeAsp(OtBu)-OCTC(26a)の合成
 ペプチド固相合成機prelude Xを用いてジペプチド25a~26aを同時合成した。反応容器2つに樹脂Fmoc-MeAsp(OtBu)-OCTC(10)を340 mgずつ量り取った。これにDMF (8 mL)を加え、室温にて30分静置して樹脂を膨潤させた。DMFを排出後、ピペリジンの20% DMF溶液(8 v/w)を加え、室温にて5分間振盪させた。溶液を排出後、再度ピペリジンの20% DMF溶液(8 v/w)を加え、室温にて20分間振盪させた。溶液を排出後、下記カクテル1、2をそれぞれ対応する反応容器に添加後、DICの12.5% DMF溶液(4 eq.)を加え、室温にて3時間窒素を吹き込みながら振盪させた。溶液を排出後、DMF (8 v/w)による樹脂の洗浄を2分×4回、MTBE(8 v/w)による樹脂の洗浄を2分×4回、いずれも室温にて振盪させることで行った。得られた樹脂を減圧乾燥することで、994 mgの25aおよび1.00 gの26aをそれぞれ得た。得られた化合物の同定は、実施例71、73の脱樹脂反応によって行った。
 得られた2種の樹脂を2つの反応容器に約20 mgずつ量り取り、ピペリジンの20% DMF溶液(100 mL)をそれぞれに加え、2時間室温にて攪拌した。溶液の吸光度からジベンゾフルベンを定量することで、各ジペプチドの担持率を算出した。(表156)
[0525]
[表156]


[0526]
(実施例116)
Fmoc-MeAsp(OAllyl)-morの合成


 反応容器にFmoc-MeAsp(OAllyl)-OH(56、87.9 g)を加え、DMF(430 ml)で溶解させた。次いで、周辺温度にてHOBt(31.9 g)とEDCI塩酸塩(49.4 g)を加え、反応液を0℃に冷却した。反応液にモルホリン(20.4 ml)を徐々に加え、0℃で45分攪拌した。反応液に0℃で水(180 ml)を加えた後に周辺温度にて1時間攪拌し、さらに水(180 ml)を加えて周辺温度にて1.75時間攪拌した。生じた固体をキリヤマ漏斗で濾取し、得られた固体を水(450 ml)で2回洗浄した。水洗後の固体を減圧下で乾燥し、目的物を無色固体として86.8 g(収率 85%)得た。
[0527]
(実施例117)
Fmoc-MeAsp(OAllyl)-NMe2の合成


 窒素気流下にて、反応容器にEDCI塩酸塩(27.4 g)とDMF(217 ml)を加え、次いでHOBt(17.7 g)とFmoc-MeAsp(OAllyl)-OH(56、48.8 g)のジクロロメタン-DMF溶液(90 ml-90 ml)を0℃で加えた。反応液を0℃で30分攪拌後、反応液にジメチルアミン-THF溶液(2N、65.6 ml)を2分間かけて滴下後、0℃にて30分攪拌した。反応液を酢酸エチル(488 ml)で希釈し、有機層を、1 N 塩酸(391 mlで2回)、水(488 ml)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(488 mlで2回)、18%塩化ナトリウム水溶液(488 ml)洗浄後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去後、濾液を減圧濃縮し、目的物を無色油状物質として51.2 g(収率 98%)得た。
[0528]
(実施例118)
Fmoc-MeAsp(OH)-morの合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OAllyl)-mor(57、22.8 g)とジクロロメタン(50 ml)を加え、次いでテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.55 g)を周辺温度で加えた。フェニルシラン(3.61 g)を滴下後、周辺温度で30分攪拌した。反応液をMTBE(228 ml)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(228 ml)で抽出した。水層を85%リン酸水溶液(12 ml)でpH 3付近まで酸性とし、水層をMTBE(228 ml)で抽出した。この有機層を18%塩化ナトリウム水溶液(228 mlで2回)洗浄後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去後、濾液を減圧濃縮し、目的物を無色無定型晶として20.3 g(収率 97%)得た。
[0529]
(実施例119)
Fmoc-MeAsp(OH)-NMe2の合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OAllyl)-NMe2(58、32.0 g)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.847 g)を加え、次いでジクロロメタン(73.3 ml)を加えた。反応液に、フェニルシラン(5.55 g)を滴下後、周辺温度で30分攪拌した。反応液をMTBE(320 ml)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(308 ml)で抽出した。水層を85%リン酸水溶液(30.1 ml)でpH 2付近まで酸性とし、水層をMTBE(320 ml)で抽出した。この有機層を18%塩化ナトリウム水溶液(320 mlで2回)洗浄後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾去後、濾液を減圧濃縮し、目的物を淡褐色無定形晶として25.1 g(収率 86%)得た。
[0530]
[表157]


[0531]
(実施例120)
Fmoc-MeAsp(OtBu)-mor(61)の合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OtBu)-OH(39、3.0 g)とOxyma(1.1 g)を加え、次いでジメチルホルムアミド(15 mL)を加えた。反応液に1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.5 g)、およびモルホリン(0.74 mL)を反応液の温度を10℃以下に保ちながら加え、3時間攪拌した。反応液にAcOEt(15 mL)、および0.5 N塩酸(15 mL)を加えた。有機層を水(15 mL)で洗浄し、さらに5 %炭酸ナトリウム水溶液(15 mL)で洗浄した。有機層を5 %塩化ナトリウム水溶液(15 mL)で洗浄後、有機層を減圧濃縮し、目的物を黄色無定形晶として3.50 g(100%)得た。得られた化合物は精製せずに次の反応に用いた。
[0532]
(実施例121)
Fmoc-MeAsp(OtBu)-NMe2(62)の合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OtBu)-OH(39、3.0 g)、およびOxyma(1.1 g)を加え、次いでジメチルホルムアミド(15 mL)を加えた。反応液に1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.5 g)、ジメチルアミン塩酸塩(0.69 g)、N,N-ジイソプロピルエチルアミンを(1.5 ml)を反応液の温度を10℃以下に保ちながら加え3時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(15 mL)、次いで0.5 N塩酸(15 mL)を加えた。有機層を水(15 mL)で洗浄し、さらに5 %炭酸ナトリウム水溶液(15 mL)で洗浄した。有機層を5 %塩化ナトリウム水溶液(15 mL)で洗浄後、有機層を減圧濃縮し、目的物を無色油状物質として3.17 g(95%)得た。得られた化合物は精製せずに次の反応に用いた。
[0533]
(実施例122)
Fmoc-MeAsp(OH)-mor(59)の合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OtBu)-mor(61、1.8 g)と2-メチルテトラヒドロフラン(9.2 mL)を加え、次いでHMDS(0.86 mL)を加えた。反応容器を0℃に冷却し、TMSOTf(0.81 mL)を加え、25℃にて1時間攪拌した。反応容器を0℃に冷却し、反応液に5%リン酸二水素カリウム水溶液(9.2 mL)を加えて有機層を分離した。5%炭酸ナトリウム水溶液(9.2 mL)を加えて、水層を分離した。水層にMTBE(9.2 mL)、2N塩酸(5.0 mL)を加えて有機層を分離した。5%リン酸二水素カリウム水溶液(9.2 mL)で有機層を洗浄したのち、10%塩化ナトリウム水溶液(9.2 mL)で洗浄した。有機層を減圧濃縮し、目的物を黄色無定形晶として1.31 g(97%)得た。
[0534]
(実施例123)
Fmoc-MeAsp(OH)-NMe2(60)の合成


 窒素気流下にて、反応容器にFmoc-MeAsp(OtBu)-NMe2(62、1.6 g)と2-メチルテトラヒドロフラン(7.9 mL)を加え、次いでHMDS(0.80 mL)を加えた。反応容器を0℃に冷却し、TMSOTf(0.75 mL)を加え、25℃にて1時間攪拌した。反応液に5%リン酸二水素カリウム水溶液(7.9 mL)を加えて有機層を分離した。5%炭酸ナトリウム水溶液(7.9 mL)を加えて、水層を分離した。水層にMTBE(7.9 mL)、2N塩酸(5.0 mL)を加えて有機層を分離した。5%リン酸二水素カリウム水溶液(7.9 mL)で有機層を洗浄したのち、10%塩化ナトリウム水溶液(7.9 mL)で洗浄した。有機層を減圧濃縮し、目的物を無色油状物質として1.31 g(95%)得た。
[0535]
[表158]


産業上の利用可能性

[0536]
 本発明は、シリル化剤を用いた新規な脱保護方法および/または脱樹脂方法によるペプチド化合物の製造方法を提供するものである。本発明により、工業的に利用可能な効率的なペプチド合成の手法を提供することができる。

請求の範囲

[請求項1]
 天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発ペプチド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含み、かつ、
 該出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む、方法。
[請求項2]
 天然アミノ酸残基および/またはアミノ酸類縁体残基を含む出発ペプチド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱樹脂可能な固相合成用樹脂を該出発ペプチド化合物から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたペプチド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発ペプチド化合物は、該脱樹脂可能な固相合成用樹脂に連結されており、かつ、
 該出発ペプチド化合物は、少なくとも1つのN置換アミノ酸残基を含む、方法。
[請求項3]
 出発ペプチド化合物が、下記一般式(I):


[式中、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 4’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 4’は水素であり、R とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素であり、
 R およびR 4’は、R とR またはR とR 4’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 4’が水素であり、かつR が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 14A)(R 14B)、-CH -CON(R 14A)(R 14B)、および-(CH CON(R 14A)(R 14B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 4’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 4’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 5A)(R 5B)-であり、
 R 5AおよびR 5Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR もしくはR とR 7’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR が一緒になって複素環を形成する場合、R 7’は水素であり、R とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合、R は水素であり、
 R およびR 7’は、R とR またはR とR 7’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 7’が水素であり、かつR が水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 15A)(R 15B)、-CH -CON(R 15A)(R 15B)、および-(CH CON(R 15A)(R 15B)からなる群より選択されるか、
 (b)R およびR 7’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R およびR 7’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R は、単結合、または-C(R 8A)(R 8B)-であり、
 R 8AおよびR 8Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R は、ヒドロキシ、-O-PG 、天然アミノ酸残基、アミノ酸類縁体残基、-O-RES、または-NH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 R 14AおよびR 14Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 14AおよびR 14Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 15AおよびR 15Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 15AおよびR 15Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG およびPG は、独立して、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、および2-(トリメチルシリル)エチルからルなる群より選択される]
で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造を少なくとも1つ含む、請求項1または2に記載の方法。
[請求項4]
 出発ペプチド化合物が、そのC末端に下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、式(III)で表される基であり、


 *は結合点を意味し、
 R は、水素、PG 、天然アミノ酸残基、またはアミノ酸類縁体残基であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択されるか、あるいはR とR 10もしくはR とR 10’は、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって、ヒドロキシまたはC -C アルコキシによって置換されていてもよい3~7員の複素環を形成し、ここで、R とR 10が一緒になって複素環を形成する場合、R 10’は水素であり、R とR 10’が一緒になって複素環を形成する場合、R 10は水素であり、
 R 10およびR 10’は、R とR 10またはR とR 10’が一緒になって複素環を形成する場合を除き、
 (a)R 10’が水素であり、かつR 10が、水素、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、C -C シクロアルキルC -C アルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルメチル、置換されていてもよいフェニルエチル、2-(メチルチオ)エチル、-CH SPG 、N-PG -インドール-3-イルメチル、4-(PG O)ベンジル、PG -O-メチル、1-(PG O)エチル、2-(PG O)エチル、PG -OCO(CH )-、PG -OCO(CH -、PG N-n-ブチル、-CON(R 16A)(R 16B)、-CH -CON(R 16A)(R 16B)、および-(CH CON(R 16A)(R 16B)からなる群より選択されるか、
 (b)R 10およびR 10’は、独立して、置換されていてもよいC -C アルキル、C -C シクロアルキル、またはC -C シクロアルキルC -C アルキルであるか、もしくは
 (c)R 10およびR 10’は、それらが結合する炭素原子と一緒になって3~7員の脂環式環を形成し、
 R 11は、単結合、または-C(R 11A)(R 11B)-であり、
 R 11AおよびR 11Bは、独立して、水素、C -C アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、および置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 16AおよびR 16Bは、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、あるいはR 16AおよびR 16Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、独立して、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、t-Bu、トリチル、メトキシトリチル、クミル、ベンジル、THP、1-エトキシエチル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択され、
 PG は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、メトキシカルボニル、t-Bu、トリチル、クミル、およびベンジルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表される少なくとも2つのアミノ酸残基が連結された構造を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
[請求項5]
 出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該シリル化剤によって脱保護可能な保護基を該出発アミド化合物から脱保護する段階を含む、該保護基が脱保護されたアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発アミド化合物は、下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、またはPG であり、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および(2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表され、かつ
 該出発アミド化合物は、該脱保護可能な保護基を少なくとも1つ含む、方法。
[請求項6]
 出発アミド化合物と、シリル化剤とを溶媒中で接触させることにより、該出発アミド化合物を固相合成用樹脂から脱樹脂する段階を含む、該固相合成用樹脂が脱樹脂されたアミド化合物を製造する方法であって、
 該シリル化剤は、シリル化合物または酸と、求電子種捕捉剤とを混合することによって生成され、
 該出発アミド化合物は、下記一般式(II):


[式中、
 R 1’は、水素原子、またはPG であり、
 R 12およびR 12’は、独立して、水素、PG 10-O-メチル、-(CH COO-PG 10、-(CH COO-RES、および-(CH CONH-RESからなる群より選択され、
 RESは固相合成用樹脂であり、ここで、R 12およびR 12’の少なくとも一方は、-(CH COO-RES、または-(CH CONH-RESであり、
 RESは固相合成用樹脂であり、
 nは、0、1、または2であり、
 R は、水素、およびC -C アルキルからなる群より選択され、
 R 13は、C -C アルキル、または-(CH CON(R 17A)(R 17B)であり、
 mは、0、1、または2であり、
 R 17AおよびR 17Bは、独立して、水素、C -C アルキルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい4~8員環を形成し、
 PG は、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 PG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される]
で表される、方法。
[請求項7]
 脱保護可能な保護基が、t-Bu、トリフェニルメチル、2-(トリメチルシリル)-エチル、Boc、Teoc、Cbz、メトキシカルボニル、テトラヒドロピラニル、1-エトキシエチル、メトキシトリチル、およびクミルからなる群より選択される、請求項1、および3~5のいずれか1項に記載の方法。
[請求項8]
 シリル化合物が下記式1:


[式中、R AX、R AY、およびR AZは、独立して、C -C アルキルまたはフェニルであり、Xは、-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される]
で表される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
[請求項9]
 シリル化合物が、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、TMSOClO 、およびTMSIからなる群より選択される、請求項8記載の方法。
[請求項10]
 酸が、HX(式中、Xは-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される)で表される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
[請求項11]
 求電子種捕捉剤が、下記式(2)~(10):


[式2中、
 R は置換シリル基であり、かつR は置換シリル基であるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって5~7員環を形成し、
 R は1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルであるか、置換されていてもよいメチレンであり、ここでR が置換されていてもよいメチレンである場合、式2は二量化して以下の式:


で表される化合物を形成し、
式3中、
 R は1つまたは複数のC -C アルキルで置換されたシリル基であり、
 R は水素、またはC -C アルキルであり、
 R は水素、または1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよいC -C アルキルであり、
式4中、
(a-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルコキシであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(a-2)R は置換シリル基であり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~8員環を形成するか、
(b-1)R は置換シリル基であり、R はC -C アルキルであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(b-2)R は置換シリル基であり、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(c-1)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、R は水素、またはC -C アルキルであり、かつR はC -C アルキルであるか、
(c-2)R とR がそれらが結合している炭素原子と一緒になって酸素原子を含む5~7員環を形成し、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(d-1)R はC -C アルキルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(d-2)R はC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8環を形成するか、
(e-1)R はC -C アルキルカルボニルであり、かつR 、R 、およびR は、独立して水素、またはC -C アルキルであるか、
(e-2)R はC -C アルキルカルボニルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって5~8員環を形成するか、
(f-1)R は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は置換されていてもよいジ-C -C アルキルアミノであり、かつR とR は、独立して、水素、またはC -C アルキルであるか、
(f-2)またはR は置換シリル基またはC -C アルキルであり、R は、水素、またはC -C アルキルであり、かつR とR はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、窒素原子を含む5~8員環を形成し、該5~8員環は、C -C アルキルによって置換されていてもよく、
式5中、
 R 、R N’、およびR は、独立して、水素またはC -C アルキルであり、
式6中、
 R は置換シリル基であり、
 R は置換シリル基、またはC -C アルキルであり、かつR は水素、置換シリル基、またはC -C アルキルであるか、あるいは
 R とR はそれらが結合している窒素原子と一緒になって1つまたは複数の追加のヘテロ原子を含んでいてもよい5~8員環複素環を形成し、
式7中、
 Xは単結合または炭素原子であり、
 ここでXが単結合である場合、R は存在せず、R UAとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、かつR UBとR は、それらが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって置換されていてもよい6員の芳香族複素環を形成し、
 Xが炭素原子である場合、R UAおよびR UBは、独立して、C -C アルキルであり、かつR とR とR はそれらが結合する炭素原子と一緒になって以下の構造:


を形成し、
式8中、
 R は、C -C アルキルまたはC -C シクロアルキルであり、
式9中、
 R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基であり、
式10中、
 R およびR は、独立して、C -C アルキル、または置換シリル基である。]
からなる群より選択される、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
[請求項12]
 求電子種捕捉剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール、イソプロペニルオキシトリメチルシラン、2,2,4,4-テトラメチルペンタノンイミン、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、N-トリメチルシリルモルホリン、N-トリメチルシリルジエチルアミン、およびN-tert-ブチルトリメチルシリルアミンからなる群より選択される、請求項11に記載の方法。
[請求項13]
 除去対象の保護基1当量に対して、または除去対象の樹脂1当量に対して、1~5当量のシリル化合物、および1~10当量の求電子種捕捉剤を混合する、請求項1~9および11~12のいずれか1項に記載の方法。
[請求項14]
 除去対象の保護基1当量に対して、または除去対象の樹脂1当量に対して、0.1~0.5当量のシリル化合物または酸を混合する、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法であって、
 求電子種捕捉剤が、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O-ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルアセトアミド、N-メチル-N-トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール、およびイソプロペニルオキシトリメチルシランからなる群より選択され、
 シリル化合物が、TMSOTf、TESOTf、TBSOTf、TIPSOTf、TBDPSOTf、TTMSOTf、TMSCl、TMSBr、およびTMSOClO からなる群より選択され、
 酸が、HX(式中、Xは-OTf、-OClO 、Cl、Br、およびIからなる群より選択される)で表される、方法。
[請求項15]
 出発ペプチド化合物が、1~30個のアミノ酸残基を含み、直鎖または環状である、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
[請求項16]
 固相合成用樹脂が、CTC樹脂、Wang樹脂、またはSASRIN樹脂である、請求項1~4および6~15のいずれか1項に記載の方法。
[請求項17]
 出発ペプチド化合物を溶媒と混合した後に、求電子種捕捉剤を混合し、次いでシリル化合物または酸を混合することを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
[請求項18]
 下記一般式(A)で表されるアミド化合物またはその塩:


式中、
 R 1’は、水素、Fmoc、Boc、Alloc、Cbz、Teoc、およびトリフルオロアセチルからなる群より選択され、
 R 17AおよびR 17Bは、共にメチルであるか、あるいはR 17AおよびR 17Bはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジンまたはモルホリンを形成し、
 R 18は水素またはPG 10であり、ここでPG 10は、t-Bu、トリチル、クミル、ベンジル、メチル、エチル、アリル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC -C アルキル、置換されていてもよいヘテロアリールC -C アルキル、および2-(トリメチルシリル)エチルからなる群より選択される。
[請求項19]
 以下からなる群より選択される、請求項18記載のアミド化合物またはその塩:
(3-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-(ジメチルアミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(3-17) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸、
(3-18) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸アリル、
(3-19) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(3-20) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(2-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(2-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸アリル、
(2-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸 tert-ブチル、
(2-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸ベンジル、
(4-1) 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(4-2) アリル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-3) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-4) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタノアート、
(4-5) 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタン酸、
(4-6) アリル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-7) tert-ブチル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-8) ベンジル 3-(メチルアミノ)-4-モルホリノ-4-オキソブタノアート、
(4-9) 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタン酸、
(4-10) アリル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(4-11) tert-ブチル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(4-12) ベンジル 4-(ジメチルアミノ)-3-(メチルアミノ)-4-オキソブタノアート、
(1-1) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-2) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-3) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-4) 3-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-5) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-6) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-7) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-8) 3-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-9) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-10) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-11) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-12) 3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-13) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-14) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-15) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、
(1-16) 3-(((アリルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル、
(1-17) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸、
(1-18) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸アリル、
(1-19) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸 tert-ブチル、および
(1-20) 3-(メチル((2-(トリメチルシリル)エトキシ)カルボニル)アミノ)-4-オキソ-4-(ピペリジン-1-イル)ブタン酸ベンジル。