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1. WO2020110972 - HEAT SINK

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明 細 書

発明の名称 ヒートシンク

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

発明の効果

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028  

図面の簡単な説明

0029  

発明を実施するための形態

0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

産業上の利用可能性

0092  

符号の説明

0093  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

明 細 書

発明の名称 : ヒートシンク

技術分野

[0001]
 本発明は、電気・電子部品等を冷却するヒートシンクに関し、特に、狭小空間でも設置できるヒートシンクに関する。

背景技術

[0002]
 電子機器の高機能化に伴い、電子機器内部には、電子部品等の発熱体が高密度に搭載されている。電子部品等の発熱体を冷却する手段として、ヒートシンクが使用されることがある。ヒートシンクとして、一般的には、管形状のヒートパイプを備えたヒートシンク(ヒートパイプ式ヒートシンク)が使用される。
[0003]
 ヒートパイプ式ヒートシンクとしては、例えば、複数設けられた管形状のヒートパイプの外周面に突出して平板状の多数の放熱フィンが設けられたヒートパイプ式ヒートシンクがある(特許文献1)。特許文献1のヒートシンクは、複数の管形状のヒートパイプによって発熱体の熱を放熱フィンへ輸送し、該放熱フィンから放熱させるように構成されたヒートシンクである。
[0004]
 一方で、近年、電子部品等の発熱体が高密度に搭載されているので、ヒートシンクを省スペース化することが要求されている。また、電子部品等の高機能化により電子部品からの発熱量が増大している。従って、ヒートシンクには、省スペース化と冷却特性の向上の改善が要求されている。
[0005]
 特許文献1のヒートシンク等、発熱体の熱を複数のヒートパイプによって放熱フィンへ輸送するヒートシンクでは、冷却特性を向上させるために、多数のヒートパイプを並列配置させたヒートパイプ群を形成し、該ヒートパイプ群を発熱体に熱的に接続することが必要となる。しかし、多数のヒートパイプからなるヒートパイプ群を発熱体に熱的に接続すると、発熱体からの距離によってヒートパイプの受熱量が異なるので、発熱体から離れて設置されたヒートパイプでは受熱が十分ではないことがある。各ヒートパイプの受熱を均一化できないことで、十分な冷却特性が得られない場合があった。また、各ヒートパイプの外周面にはR部があり、R部外側に生じる空隙はヒートパイプ群の熱輸送に寄与しないので、ヒートパイプ群の受熱部の体積が十分に得られず、やはり、十分な冷却特性を発揮できない場合があった。
[0006]
 そこで、管形状のヒートパイプを扁平加工し、ヒートパイプの扁平部を縦方向にして並列配置することで、ヒートパイプ群の受熱部の体積を増大させる手法が採用されることがある。しかし、ヒートパイプの扁平部を縦方向に並列配置すると、各ヒートパイプの受熱面積が低下してしまうので、熱抵抗が増大し、やはり、十分な冷却特性を発揮することができないという問題があった。
[0007]
 上記の通り、多数のヒートパイプからなるヒートパイプ群を発熱体に熱的に接続すると、ヒートパイプ群の受熱部における入熱を十分に均一化することができず、ヒートパイプ群の受熱部と発熱体間の熱抵抗が増大するので、十分な冷却特性の向上が図れないという問題がある。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開2003-110072号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 上記事情に鑑み、本発明は、受熱部における入熱の均一化と受熱部の体積を増大でき、発熱体からの発熱量が増大しても受熱部における熱抵抗の増大を防止して、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できるヒートシンクを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明の態様は、発熱体と熱的に接続される受熱部を有する熱輸送部材と、該熱輸送部材の断熱部または放熱部にて接続された管体と、該管体と熱的に接続された、複数の放熱フィンが配置された放熱フィン群と、を備え、前記熱輸送部材が、前記受熱部から前記管体との接続部まで連通し、且つ作動流体が封入された一体である内部空間を有し、前記熱輸送部材の内部空間が、前記管体の内部空間と連通したヒートシンクである。
[0011]
 上記態様では、熱輸送部材のうち、冷却対象である発熱体と熱的に接続される部位が受熱部として機能し、管体と接続された部位が熱輸送部材の断熱部または放熱部として機能する。従って、本発明のヒートシンクの態様では、熱輸送部材が、発熱体の熱を受熱部から管体まで輸送する。また、熱輸送部材が発熱体から受熱することで気相に相変化した作動流体は、熱輸送部材から管体へ流通する。気相の作動流体が熱輸送部材から管体へ流通することで、管体は、熱輸送部材から熱を受け、さらに、熱輸送部材から受けた熱を放熱フィン群へ輸送する。管体から放熱フィン群へ輸送された熱は、放熱フィン群からヒートシンクの外部環境へ放出される。
[0012]
 本発明の態様は、前記管体が、前記放熱フィンの配置方向に沿って延在しているヒートシンクである。
[0013]
 本発明の態様は、前記管体の延在方向が、前記熱輸送部材の熱輸送方向と平行ではないヒートシンクである。
[0014]
 本発明の態様は、前記管体が、複数設けられ、前記熱輸送部材から複数の方向に延在しているヒートシンクである。なお、「複数の方向に延在」とは、熱輸送部材の熱輸送方向に対して異なる方向に複数延在していることを意味する。
[0015]
 本発明の態様は、前記管体の延在方向が、前記熱輸送部材の熱輸送方向と平行であるヒートシンクである。
[0016]
 本発明の態様は、前記受熱部における前記熱輸送部材の幅方向の寸法が、前記管体が接続された部位における前記熱輸送部材の幅方向の寸法よりも大きいヒートシンクである。
[0017]
 本明細書中、「熱輸送部材の幅方向」とは、熱輸送部材の熱輸送方法に対して直交方向を意味する。
[0018]
 本発明の態様は、前記熱輸送部材の少なくとも一面が、平面形状であるヒートシンクである。
[0019]
 本発明の態様は、前記熱輸送部材の受熱部が、扁平形状であるヒートシンクである。
[0020]
 本発明の態様は、前記熱輸送部材に設けられたウィック構造体が、前記管体に設けられたウィック構造体と接続部材を介して接続されているヒートシンクである。
[0021]
 本発明の態様は、前記接続部材が、毛細管力を有するウィック部材であるヒートシンクである。

発明の効果

[0022]
 本発明のヒートシンクの態様では、受熱部を有する熱輸送部材の内部空間は、複数のヒートパイプが並列配置されたヒートパイプ群の内部空間とは異なり、全体が連通して一体となっている。よって、熱輸送部材が発熱体の熱を受熱部から、放熱フィンと熱的に接続された管体との接続部まで輸送する本発明のヒートシンクの態様によれば、発熱体からの発熱量が増大しても、すなわち、受熱部における受熱量が増大しても、受熱部における入熱の均一化と受熱部の体積を増大でき、受熱部における熱抵抗の増大を防止できるので、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できる。また、熱輸送部材の内部空間は全体が連通して一体となっているので、発熱体に発熱ムラが生じていても、発熱体全体を均一に冷却できる。
[0023]
 また、本発明のヒートシンクの態様によれば、熱輸送部材が発熱体の熱を受熱部から放熱フィンと熱的に接続された管体まで輸送するので、発熱体の寸法やヒートシンクが設置される空間寸法を考慮しつつ、熱輸送部材の受熱部及び断熱部の寸法を選択できるので、設計の自由度が向上する。
[0024]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、熱輸送部材の内部空間と連通した管体が放熱フィンの配置方向に沿って延在していることにより、気相の作動流体が、管体内部を放熱フィンの配置方向に沿って流通する。従って、放熱フィン群のフィン効率が向上して、ヒートシンクの冷却性能が向上する。
[0025]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、管体の延在方向が熱輸送部材の熱輸送方向と平行ではないので、熱輸送部材から輸送された熱は熱輸送部材の延在方向とは異なる方向へ輸送される。従って、熱輸送部材の延在方向(熱輸送方向)におけるヒートシンクの寸法の増大を防止することができ、省スペース化を図ることができる。
[0026]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、複数の管体が熱輸送部材から複数の方向に延在しているので、熱輸送部材から輸送された熱は熱輸送部材の延在方向とは異なる複数の方向へ輸送される。従って、熱輸送部材の延在方向におけるヒートシンクの寸法の増大をより確実に防止することができる。
[0027]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、管体の延在方向が熱輸送部材の熱輸送方向と平行であるので、熱輸送部材から輸送された熱は熱輸送部材の延在方向と同一方向へ輸送される。従って、熱輸送部材の延在方向(熱輸送方向)以外におけるヒートシンクの寸法の増大を防止することができる。
[0028]
 本発明のヒートシンクの態様によれば、熱輸送部材に設けられたウィック構造体が管体に設けられたウィック構造体と接続部材を介して接続されていることにより、管体内部にて液相に相変化した作動流体が管体から熱輸送部材へ円滑に還流できる。従って、作動流体の流通特性が向上するので、ヒートシンクの冷却性能が向上する。

図面の簡単な説明

[0029]
[図1] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。
[図2] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する断面図である。
[図3] 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの熱輸送部材と管体の接続部の概要を示す説明図である。
[図4] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。
[図5] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図6] 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する正面図である。
[図7] 本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。
[図8] 本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図9] 本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する正面図である。
[図10] 本発明の第4実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。
[図11] 本発明の第5実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図12] 本発明の第6実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図13] 本発明の第7実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図14] 本発明の第8実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[図15] 本発明の第実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。

発明を実施するための形態

[0030]
 以下に、本発明の実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。図1は、本発明の実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。図2は、本発明の実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する断面図である。図3は、本発明の実施形態例に係るヒートシンクの熱輸送部材と管体の接続部の概要を示す説明図である。図4は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。図5は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図6は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する正面図である。図7は、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。図8は、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図9は、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する正面図である。図10は、本発明の第4実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。図11は、本発明の第5実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図12は、本発明の第6実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図13は、本発明の第7実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図14は、本発明の第8実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。図15は、本発明の第9実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
[0031]
 図1に示すように、本発明の実施形態例に係るヒートシンク1は、発熱体100と熱的に接続される受熱部41を有する熱輸送部材10と、熱輸送部材10と熱的に接続された、複数の放熱フィン21が配置された放熱フィン群20と、放熱フィン群20と熱的に接続された管体31と、を備えている。管体31は、熱輸送部材10とは、熱輸送部材10の放熱部42にて接続されている。また、熱輸送部材10の内部空間が、管体31の内部空間と連通している。すなわち、ヒートシンク1では、熱輸送部材10は、受熱部41から管体31との接続部まで連通し且つ作動流体が封入された一体である内部空間を有している。
[0032]
 図1、2に示すように、熱輸送部材10は、中空の空洞部13を有するコンテナ19と、空洞部13を流通する作動流体(図示せず)とを有している。空洞部13内には、毛細管力を有するウィック構造体14が収納されている。コンテナ19は、一方の板状体11と一方の板状体11と対向する他方の板状体12とを重ねることにより形成されている。
[0033]
 一方の板状体11は平板状である。他方の板状体12は板状である。一方の板状体11と他方の板状体12は、凸部を有している。一方の板状体11と他方の板状体12の凸部がコンテナ19の空洞部13を形成している。従って、コンテナ19の形状は平面型である。コンテナ19の形状は、特に限定されないが、熱輸送部材10では、平面視(熱輸送部材10の平面部に対して鉛直方向からの視認)が熱輸送方向に対して幅が異なる形状となっている。空洞部13は、外部環境に対して密閉された内部空間であり、脱気処理により減圧されている。
[0034]
 コンテナ19の外面のうち、冷却対象である発熱体100が熱的に接続される部位が受熱部41であり、発熱体100がコンテナ19に熱的に接続されることで、発熱体100が冷却される。熱輸送部材10では、一方端に発熱体100が熱的に接続されているので、一方端に受熱部41が形成されている。
[0035]
 熱輸送部材10は、発熱体100の位置から所定方向へ延在しており、一方端に対向する他方端に放熱フィン群20を形成する放熱フィン22が熱的に接続されている。放熱フィン群20が熱的に接続されている熱輸送部材10の他方端が、熱輸送部材10の放熱部42として機能する。
[0036]
 受熱部41における熱輸送部材10の幅方向の寸法は、発熱体100の幅方向の寸法等に応じて適宜選択可能である。熱輸送部材10では、受熱部41における熱輸送部材10の幅方向の寸法が、放熱フィン群20が熱的に接続された部位(放熱部42)における熱輸送部材10の幅方向の寸法及び断熱部43における熱輸送部材10の幅方向の寸法よりも大きい態様となっている。すなわち、断熱部43の幅方向の寸法が、受熱部41の幅方向の寸法よりも低減されている。従って、ヒートシンク1では、断熱部43におけるスペースの増大も防止されている。また、熱輸送部材10の受熱部41、断熱部43及び放熱部42は、同一平面上に沿って延在している。従って、ヒートシンク1の高さ方向の寸法、特に、受熱部41と断熱部43の高さ方向の寸法増大を防止できる。
[0037]
 また、ウィック構造体14は、コンテナ19の一方端から他方端まで延在している。ウィック構造体14としては、特に限定されないが、例えば、銅粉等の金属粉の焼結体、金属線からなる金属メッシュ、グルーブ(複数の細溝)、不織布、金属繊維等を挙げることができる。熱輸送部材10では、ウィック構造体14として、金属粉の焼結体が用いられている。空洞部13のうち、ウィック構造体14の設けられていない部位が、気相の作動流体の流通する蒸気流路15として機能する。蒸気流路15は、ウィック構造体14がコンテナ19の一方端から他方端まで延在していることに対応して、コンテナ19の一方端から他方端まで延在している。熱輸送部材10は、作動流体の動作による熱輸送特性によって、受熱部41にて受けた発熱体100の熱を受熱部41から放熱部42へ輸送する。
[0038]
 さらに、熱輸送部材10の他方端には、コンテナ19の空洞部13と内部空間の連通した管体31が設けられている。従って、空洞部13を流通する作動流体は、空洞部13から管体31内部までの空間に封入されている。管体31の形状は、特に限定されないが、ヒートシンク1では、長手方向の形状は直線状であり、長手方向に対して直交方向の形状は円形状となっている。また、いずれの管体31も、形状、寸法は同じとなっている。
[0039]
 管体31は、熱輸送部材10の平面方向に沿って、熱輸送部材10の熱輸送方向に対して略直交方向に延在している。このように、ヒートシンク1では、管体31の延在方向が熱輸送部材10の熱輸送方向と平行ではないので、熱輸送部材10から輸送された熱は、管体31によって、熱輸送部材10の延在方向とは異なる方向へ輸送される。従って、熱輸送部材10の延在方向(熱輸送方向)におけるヒートシンク1の寸法の増大を防止することができるので、ヒートシンク1の省スペース化を図ることができる。
[0040]
 また、管体31は、複数設けられており、熱輸送部材10から複数の方向に延在している。ヒートシンク1では、管体31は、熱輸送部材10を中心にして左右両方向、すなわち、2方向へ延在している。また、管体31は、熱輸送部材10を中心にして左右両方向に同じ本数ずつ(3本ずつ)設けられている。複数の管体31が熱輸送部材10から複数の方向(ヒートシンク1では2方向)に延在しているので、熱輸送部材10から輸送された熱は、熱輸送部材10の延在方向とは異なる複数の方向(ヒートシンク1では2方向)へ分岐して輸送される。従って、熱輸送部材10の延在方向におけるヒートシンク1の寸法の増大をより確実に防止することができる。
[0041]
 管体31の空洞部13の側端部(以下、「基部」ということがある。)は開口しており、空洞部13とは反対の端部(以下、「先端部」ということがある。)は閉塞している。また、図1、3に示すように、コンテナ19の空洞部13と管体31の内部空間は連通しており、管体31の内部空間は、空洞部13と同様に、脱気処理により減圧されている。従って、作動流体は、コンテナ19の空洞部13と管体31の内部空間との間で流通可能となっている。
[0042]
 コンテナ19の側面部には、管体31をコンテナ19に取り付けるための貫通孔(図示せず)が形成されている。貫通孔の形状と寸法は、管体31の形状と寸法に対応しており、管体31の基部が、コンテナ19の貫通孔に嵌合されることで、管体31がコンテナ19に接続されている。従って、管体31とコンテナ19は、別の部材からなっている。コンテナ19に取り付けた管体31を固定する方法としては、特に限定されないが、例えば、溶接、はんだ付け、ろう付け等を挙げることができる。
[0043]
 管体31と熱輸送部材10のコンテナ19とは別の部材からなっているので、管体31の配置や形状、寸法等を自由に選択でき、ヒートシンク1の設計の自由度が向上する。また、ヒートシンク1では、コンテナ19の貫通孔に管体31を嵌挿することで、管体31をコンテナ19に取り付けることができるので、組み立てが容易である。
[0044]
 図3に示すように、管体31の内面には、コンテナ19に収容されたウィック構造体14とは異なる、毛細管力を生じる他のウィック構造体34が設けられている。他のウィック構造体34としては、特に限定されないが、例えば、銅粉等の金属粉の焼結体、金属線からなる金属メッシュ、グルーブ、不織布、金属繊維等を挙げることができる。管体31では、他のウィック構造体34として、管体31の内面全体を覆うように管体31の内面に形成されている複数の細溝が用いられている。細溝は、管体31の長手方向に沿って延在している。
[0045]
 また、熱輸送部材10に設けられたウィック構造体14は、管体31に設けられた他のウィック構造体34と接続部材35を介して接続されている。従って、管体31内部で気相から液相へ相変化した作動流体は、管体31内の他のウィック構造体34の毛細管力によって、他のウィック構造体34内を管体31の先端部から基部方向へ還流し、管体31の基部まで還流した液相の作動流体は、他のウィック構造体34から接続部材35の一端へ流通する。他のウィック構造体34から接続部材35の一端へ流通した液相の作動流体は、接続部材35を一端から他端へ流通し、接続部材35の他端から熱輸送部材10のウィック構造体14へ還流することができる。
[0046]
 上記から、接続部材35により、管体31内部にて液相に相変化した作動流体が管体31から熱輸送部材10へ円滑に還流できる。接続部材35としては、例えば、毛細管力を有するウィック部材を挙げることができ、具体的には、金属メッシュ、金属線の編組体、金属繊維等を挙げることができる。上記から、管体31と熱輸送部材10間における液相の作動流体の流通特性が向上するので、ヒートシンク1の冷却性能が向上する。
[0047]
 コンテナ19及び管体31の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス、チタン等を挙げることができる。コンテナ19の空洞部13及び管体31の内部空間に封入する作動流体としては、コンテナ19及び管体31の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、フルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、シクロペンタン、エチレングリコール、これらの混合物等を挙げることができる。
[0048]
 コンテナ19の厚さとしては、機械的強度、重量等から適宜選択可能であるが、例えば、0.5~3mmを挙げることができ、断熱部43の幅は、例えば、4~20mmを挙げることができる。また、管体31の直径としては、機械的強度、重量等から適宜選択可能であるが、例えば、5~10mmを挙げることができる。
[0049]
 図1に示すように、放熱フィン群20は、複数の放熱フィン21、22が並列配置されて形成されている。放熱フィン21、22は、薄い平板状の部材である。このうち、放熱フィン21は、それぞれ、管体31の長手方向に対して略平行方向に所定間隔にて並列配置されている。従って、管体31は、放熱フィン21の配置方向に沿って延在している。また、放熱フィン21には、管体31の位置に取り付け、固定されて、管体31と熱的に接続された放熱フィン21と、熱輸送部材10の位置に取り付け、固定されて、熱輸送部材10と熱的に接続された放熱フィン22とがある。放熱フィン群20のうち、放熱フィン群20の配置方向中央部に位置する放熱フィン22は、熱輸送部材10の位置に取り付け、固定されて、熱輸送部材10と熱的に接続されている。放熱フィン群20の配置方向中央部に位置する放熱フィン22は、熱輸送部材10に立設されるように取り付けられている。一方で、放熱フィン群20のうち、両側部に位置する放熱フィン21は、管体31の位置に取り付け、固定されて、管体31と熱的に接続されている。管体31と熱的に接続されている放熱フィン21は、いずれも、同じ形状、寸法となっている。
[0050]
 放熱フィン21、22の主表面が、主に放熱フィン21、22の放熱機能を発揮する面である。各放熱フィン21、22の主表面は、管体31の延在方向、すなわち長手方向に対して、略直交方向となるように配置されている。冷却風Fは、熱輸送部材10の熱輸送方向に対して略平行方向から供給される。放熱フィン21の管体31への熱的接続方法は、特に限定されず、公知の方法をいずれも使用可能であり、例えば、放熱フィン21に貫通孔を形成し、この貫通孔に管体31を嵌挿する方法や、はんだによる接合等が挙げられる。また、放熱フィン22の熱輸送部材10への熱的接続方法は、特に限定されず、公知の方法をいずれも使用可能であり、例えば、放熱フィン22の端部に、放熱フィン22の主表面に対して鉛直方向に伸延した固定用片部を設け、該片部を熱輸送部材10の平面に接続して熱輸送部材10に放熱フィン22を立設させる方法が挙げられる。
[0051]
 ヒートシンク1は、例えば、送風ファン(図示せず)により強制空冷される。送風ファン由来の冷却風が、放熱フィン21、22の主表面に沿って供給されて、放熱フィン21、22が冷却される。
[0052]
 放熱フィン21、22の材質は、特に限定されず、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、黒鉛等の炭素材料、炭素材料を用いた複合部材などを挙げることができる。
[0053]
 次に、ヒートシンク1の冷却機能のメカニズムについて説明する。まず、熱輸送部材10のコンテナ19の一方端(受熱部41)に、被冷却体である発熱体100が熱的に接続される。コンテナ19の一方端が発熱体100から受熱すると、コンテナ19の一方端において、空洞部13の液相の作動流体へ熱が伝達されて、コンテナ19の一方端の空洞部13にて、液相の作動流体が気相の作動流体へと相変化する。気相の作動流体は、蒸気流路15をコンテナ19の一方端から他方端(放熱部42)へ流通する。気相の作動流体が、コンテナ19の一方端から他方端へ流通することで、熱輸送部材10が、その一方端から他方端へ熱を輸送する。コンテナ19の他方端へ流通した気相の作動流体の一部が、潜熱を放出して液相へ相変化し、放出された潜熱は、熱輸送部材10の位置に取り付け、固定されて、熱輸送部材10と熱的に接続されている放熱フィン22へ伝達される。熱輸送部材10と熱的に接続されている放熱フィン21へ伝達された熱は、この放熱フィン22を介してヒートシンク1の外部環境へ放出される。コンテナ19の他方端にて液相に相変化した作動流体は、熱輸送部材10に設けられたウィック構造体14の毛細管力により、コンテナ19の他方端から一方端へ還流する。
[0054]
 また、コンテナ19の空洞部13とコンテナ19の側壁部に接続された管体31の内部空間とは連通しているので、液相の作動流体から相変化した気相の作動流体のうち、コンテナ19の他方端にて液相に相変化しなかった作動流体は、空洞部13から管体31の内部空間へ流入する。管体31の内部空間へ流入した気相の作動流体は、管体31内部にて潜熱を放出して、液相の作動流体へ相変化する。管体31内部にて放出された潜熱は、管体31の位置に取り付け、固定されて、管体31と熱的に接続されている放熱フィン21へ伝達される。管体31と熱的に接続されている放熱フィン21へ伝達された熱は、この放熱フィン21を介してヒートシンク1の外部環境へ放出される。管体31内部にて気相から液相に相変化した作動流体は、管体31内面の他のウィック構造体34の毛細管力によって、管体31の中央部及び先端部から、管体31の基部へ還流する。管体31の基部へ還流した液相の作動流体は、接続部材35を介して熱輸送部材10に設けられたウィック構造体14へ還流する。熱輸送部材10に設けられたウィック構造体14へ還流した液相の作動流体は、ウィック構造体14の毛細管力により、コンテナ19の一方端へ還流する。
[0055]
 本発明の実施形態例に係るヒートシンク1では、熱輸送部材1の内部空間は、複数のヒートパイプが並列配置されたヒートパイプ群の内部空間とは異なり、全体が連通して一体となっている。また、ヒートシンク1では、熱輸送部材1が発熱体100の熱を受熱部41から放熱フィン群20まで輸送する。上記から、発熱体100からの発熱量が増大しても、受熱部41における入熱の均一化と受熱部41の体積を増大でき、受熱部41における熱抵抗の増大を防止できるので、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できる。また、熱輸送部材10の内部空間は全体が連通して一体となっているので、発熱体100に発熱ムラが生じていても、一つの熱輸送部材10にて、発熱体100全体を均一に冷却できる。
[0056]
 また、ヒートシンク1では、熱輸送部材10が発熱体100の熱を受熱部41から放熱フィン群20まで輸送するので、発熱体100の寸法やヒートシンク1が設置される空間寸法を考慮しつつ、熱輸送部材10の受熱部41及び断熱部43の寸法を選択できるので、設計の自由度が向上する。
[0057]
 また、ヒートシンク1では、熱輸送部材10の内部空間と連通した管体31が放熱フィン21の配置方向に沿って延在しているので、気相の作動流体が、管体31内部を放熱フィン21の配置方向に沿って流通する。従って、放熱フィン群20のフィン効率が向上して、ヒートシンク1の冷却性能が向上する。
[0058]
 次に、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第2実施形態例に係るヒートシンクは、第1実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0059]
 第1実施形態例に係るヒートシンクでは、熱輸送部材として平面型の熱輸送部材が使用されていたが、図4~6に示すように、第2実施形態例に係るヒートシンク2では、平面型の熱輸送部材に代えて、管体31よりも径の大きい管体の熱輸送部材50が、1つ使用されている。熱輸送部材50は、管形状であり、その一方端に位置する受熱部41が扁平加工されて扁平形状となっている。受熱部41における熱輸送部材50の幅方向の寸法が、管体31が接続された部位(断熱部43)における熱輸送部材50の幅方向の寸法よりも大きい態様となっている。すなわち、断熱部43の幅方向の寸法が、受熱部41の幅方向の寸法よりも低減されている。
[0060]
 熱輸送部材50の断熱部43における熱輸送方向に対して直交方向の形状は、特に限定されないが、ヒートシンク2では、円形状となっている。
[0061]
 熱輸送部材50は、中空の空洞部を有する管形状のコンテナ59と、空洞部を流通する作動流体(図示せず)とを有している。空洞部内には、毛細管力を有するウィック構造体(図示せず)が収納されている。熱輸送部材50に設けられるウィック構造体としては、例えば、銅粉等の金属粉の焼結体、金属線からなる金属メッシュ、グルーブ、不織布、金属繊維等を挙げることができる。熱輸送部材50の内部に封入されている作動流体としては、例えば、水、フルオロカーボン類、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、シクロペンタン、エチレングリコール、これらの混合物等を挙げることができる。
[0062]
 また、ヒートシンク2では、熱輸送部材50には、放熱フィンは取り付けられていない。従って、熱輸送部材50の他方端を含め、受熱部41以外の部位は、断熱部43として機能する。上記から、管体31は、熱輸送部材50とは、熱輸送部材50の断熱部43にて接続されている。管体31は、熱輸送部材50を中心にして左右両方向に同じ本数ずつ(3本ずつ)設けられ、放熱フィン21の寸法、形状は、いずれも同じとなっている。
[0063]
 ヒートシンク2でも、熱輸送部材50の内部空間は、複数のヒートパイプが並列配置されたヒートパイプ群の内部空間とは異なり、全体が連通して一体となっている。また、ヒートシンク2では、熱輸送部材50が、発熱体100の熱を受熱部41から放熱フィン群20と熱的に接続された管体31との接続部まで輸送する。上記から、発熱体100からの発熱量が増大しても、受熱部41における入熱の均一化と受熱部41の体積を増大でき、受熱部41における熱抵抗の増大を防止できるので、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できる。
[0064]
 次に、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第3実施形態例に係るヒートシンクは、第1、第2実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0065]
 第2実施形態例に係るヒートシンクでは、管体31は、熱輸送部材50を中心にして左右両方向に同じ本数ずつ設けられていたが、図7~9に示すように、第3実施形態例に係るヒートシンク3では、熱輸送部材50を中心にして右側と左側で、異なる本数の管体31が接続されている。ヒートシンク3では、一方の側に3本の管体31が並列に配置され、他方の側に2本の管体31が並列に配置されている。
[0066]
 また、ヒートシンク3では、一方の側の管体31に熱的に接続された放熱フィン21は、他方の側の管体31に熱的に接続された放熱フィン21よりも、主表面の表面積が大きい態様となっている。このように、ヒートシンク3の使用状況と設置空間の状況に応じて、熱輸送部材50を中心にして右側と左側で、管体31の本数と放熱フィンの寸法が異なる態様とすることができる。
[0067]
 次に、本発明の第4実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第4実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第3実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0068]
 第1実施形態例に係るヒートシンクでは、管体31の長手方向に対して直交方向の形状は、いずれも円形状となっていたが、図10に示すように、第4実施形態例に係るヒートシンク4では、複数の管体31のうち、一部の管体31は、円形以外の形状(図10では、扁平形状)となっている。管体31の形状を扁平とすることで、冷却風の圧力損失を防止でき、また、管体31と管体31に熱的に接続された放熱フィン21との伝熱特性を向上させることができる。
[0069]
 ヒートシンク4では、一方の側に1本の管体31が並列に配置され、他方の側に3本の管体31が並列に配置されている。このうち、一方の側の管体31が、扁平形状となっている。
[0070]
 また、第1実施形態例に係るヒートシンクでは、熱輸送部材にも放熱フィンが熱的に接続されていたが、ヒートシンク4では、熱輸送部材10には放熱フィンが熱的に接続されていない。従って、ヒートシンク4では、受熱部41以外の部位は、他方の端部も含めて断熱部43として機能する。
[0071]
 次に、本発明の第5実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第5実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第4実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0072]
 第1実施形態例に係るヒートシンクでは、管体は、熱輸送部材を中心にして左右両側に設けられていたが、図11に示すように、第5実施形態例に係るヒートシンク5では、熱輸送部材10の片側にのみ管体31が設けられている。また、熱輸送部材10の片側にのみ管体31が設けられていることに対応して、複数の放熱フィン21からなる放熱フィン群20は、熱輸送部材10の片側にのみ配置されている。
[0073]
 また、第1実施形態例に係るヒートシンクでは、熱輸送部材にも放熱フィンが熱的に接続されていたが、図11に示すように、ヒートシンク5では、熱輸送部材10には放熱フィンが熱的に接続されていない。従って、ヒートシンク5では、受熱部41以外の部位は、断熱部43として機能する。
[0074]
 また、第1実施形態例に係るヒートシンクの熱輸送部材では、受熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法が、断熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法よりも大きい態様となっていたが、図11に示すように、第5実施形態例に係るヒートシンク5では、受熱部41における熱輸送部材10の幅方向の寸法が、断熱部43における熱輸送部材10の幅方向の寸法と同等となっている。
[0075]
 ヒートシンク5でも、熱輸送部材10の内部空間は、複数のヒートパイプが並列配置されたヒートパイプ群の内部空間とは異なり、全体が連通して一体となっている。また、ヒートシンク5でも、熱輸送部材10が、発熱体の熱を受熱部41から放熱フィン群20と熱的に接続された管体31との接続部まで輸送する。上記から、発熱体からの発熱量が増大しても、受熱部41における入熱の均一化と受熱部41の体積を増大でき、受熱部41における熱抵抗の増大を防止できるので、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できる。また、ヒートシンク5の使用状況と設置空間の状況に応じて、熱輸送部材10を中心にして右側と左側のいずれか一方に、管体31と放熱フィン21を設置することができる。
[0076]
 次に、本発明の第6実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第6実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第5実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0077]
 図12に示すように、第6実施形態例に係るヒートシンク6では、ヒートシンク6の設置領域に障害物等の禁止領域200が設定されていることに対応して、禁止領域200を回避するために、平面型の熱輸送部材10に、逃げ部60が形成されている。逃げ部60は、第1実施形態例に係るヒートシンクの熱輸送部材について、障害物200に対応する所定部位の厚さを薄くする、または該所定部位以外の部位の厚さを厚くすることで、形成することができる。
[0078]
 ヒートシンク6では、断熱部43に逃げ部60が形成されている。従って、断熱部43の厚さが、受熱部41の厚さよりも薄くなっている。逃げ部60の形状は、障害物200の位置と形状等に応じて適宜選択可能であり、ヒートシンク6では、段差状となっている。
[0079]
 このように、ヒートシンク6の設置領域に障害物等の禁止領域200が設定されていても、熱輸送部材10の形状を適宜設計することで、ヒートシンク6を所望の場所に設置することができる。
[0080]
 次に、本発明の第7実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第7実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第6実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0081]
 図13に示すように、第7実施形態例に係るヒートシンク7では、平面型である熱輸送部材10の断熱部43のうち、管体31が接続されている部位が厚く形成されている。ヒートシンク7では、断熱部43に段差部61が形成されている。
[0082]
 断熱部43のうち、管体31が接続されている部位が厚く形成されていることで、管体31の位置が受熱部41よりも上方へ設定可能となっている。管体31の位置が受熱部41よりも上方へ設定されていることで、放熱フィン群20の下方に制限領域があっても、放熱フィン21の主表面中央部に管体31を取り付けやすくなる。従って、放熱フィン群20の設置可能領域に応じて、熱輸送部材10の形状を適宜設計することで、放熱フィン群20の優れた放熱効率が維持され、ヒートシンク7に優れた冷却特性が付与される。
[0083]
 次に、本発明の第8実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第8実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第7実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0084]
 第1実施形態例に係るヒートシンクでは、管体は、平面型の熱輸送部材の平面方向に沿って、平面型の熱輸送部材の熱輸送方向に対して略直交方向に延在していたが、図14に示すように、第8実施形態例に係るヒートシンク8では、管体31は、平面型の熱輸送部材10の平面方向に対して略直交方向、且つ平面型の熱輸送部材10の熱輸送方向に対して略直交方向に延在している。
[0085]
 ヒートシンク8では、冷却風Fがヒートシンク8の主に上方に供給される場合に、ヒートシンク8に優れた冷却特性が付与される。このように、本発明のヒートシンクでは、冷却風Fの供給流路の位置やヒートシンクの設置可能領域の位置に応じて、管体31と管体31に熱的に接続される放熱フィン群20の位置を適宜設定することができる。
[0086]
 次に、本発明の第9実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。なお、第9実施形態例に係るヒートシンクは、第1~第8実施形態例に係るヒートシンクと主要部は同じなので、同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
[0087]
 第1実施形態例に係るヒートシンクでは、管体は、平面型の熱輸送部材の平面方向に沿って、平面型の熱輸送部材の熱輸送方向に対して略直交方向に延在していたが、図15に示すように、第9実施形態例に係るヒートシンク9では、管体31は、平面型の熱輸送部材10の平面方向に沿って、且つ平面型の熱輸送部材10の熱輸送方向に沿って延在している。従って、ヒートシンク9では、管体31の延在方向が、熱輸送部材10の熱輸送方向と略平行となっている。
[0088]
 ヒートシンク9では、冷却風Fがヒートシンク9の平面型の熱輸送部材の平面方向であって、平面型の熱輸送部材の熱輸送方向に対して略直交方向から供給される場合に、ヒートシンク9に優れた冷却特性が付与される。このように、本発明のヒートシンクでは、冷却風Fの供給流路の位置やヒートシンクの設置可能領域の位置に応じて、管体31と管体31に熱的に接続される放熱フィン群20の位置を適宜設定することができる。
[0089]
 また、第1実施形態例に係るヒートシンクの熱輸送部材では、受熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法が、断熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法よりも大きい態様となっていたが、図15に示すように、第9実施形態例に係るヒートシンク9では、断熱部43における熱輸送部材10の幅方向の寸法が、受熱部41における熱輸送部材10の幅方向の寸法よりも大きくなっている。すなわち、管体31の熱輸送部材10への接続部位の幅が、熱輸送部材10の受熱部41の幅よりも拡幅されている。
[0090]
 このように、本発明のヒートシンクでは、放熱フィン21の寸法、管体31の直径や本数等に応じて、受熱部41の幅を変えずに、管体31が接続される熱輸送部材10の部位の寸法を選択することができる。
[0091]
 次に、本発明のヒートシンクの他の実施形態例について、以下に説明する。上記各実施形態例のヒートシンクでは、管体の長手方向の形状は直線状であったが、これに代えて、L字状等、曲げ部を有する形状でもよい。また、上記第1~第8実施形態例のヒートシンクでは、受熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法が、断熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法と同等以上であったが、これに代えて、受熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法が、断熱部における熱輸送部材の幅方向の寸法よりも小さくてもよい。

産業上の利用可能性

[0092]
 本発明のヒートシンクは、発熱体からの発熱量が増大しても、受熱部における入熱の均一化と受熱部の体積を増大でき、受熱部における熱抵抗の増大を防止できることから、冷却対象に対して優れた冷却性能を発揮できる。上記から、例えば、狭小空間に設置された高発熱量の電子部品、例えば、中央演算処理装置等の電子部品を冷却する分野で利用価値が高い。

符号の説明

[0093]
 1、2、3、4、5       ヒートシンク
 10              熱輸送部材
 20              放熱フィン群
 21、22           放熱フィン
 31              管体
 14              ウィック構造体
 34              他のウィック構造体
 50              熱輸送部材

請求の範囲

[請求項1]
 発熱体と熱的に接続される受熱部を有する熱輸送部材と、該熱輸送部材の断熱部または放熱部にて接続された管体と、該管体と熱的に接続された、複数の放熱フィンが配置された放熱フィン群と、を備え、
前記熱輸送部材が、前記受熱部から前記管体との接続部まで連通し、且つ作動流体が封入された一体である内部空間を有し、前記熱輸送部材の内部空間が、前記管体の内部空間と連通し、
前記熱輸送部材に設けられたウィック構造体が、毛細管力を有するウィック部材である接続部材を介して前記管体に設けられたウィック構造体と接続され、
前記熱輸送部材に設けられたウィック構造体の種類と、前記管体に設けられたウィック構造体の種類と、前記ウィック部材との種類とが異なり、前記管体に設けられたウィック構造体が、前記管体の内面に形成されている複数の細溝であるヒートシンク。
[請求項2]
 前記管体が、前記放熱フィンの配置方向に沿って延在している請求項1に記載のヒートシンク。
[請求項3]
 前記管体の延在方向が、前記熱輸送部材の熱輸送方向と平行ではない請求項1または2に記載のヒートシンク。
[請求項4]
 前記管体が、複数設けられ、前記熱輸送部材から複数の方向に延在している請求項1乃至3のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項5]
 前記管体の延在方向が、前記熱輸送部材の熱輸送方向と平行である請求項1または2に記載のヒートシンク。
[請求項6]
 前記受熱部における前記熱輸送部材の熱輸送方向に対して直交方向の寸法が、前記管体が接続された部位における前記熱輸送部材の熱輸送方向に対して直交方向の寸法よりも大きい請求項1乃至5のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項7]
 前記熱輸送部材の少なくとも一面が、平面形状である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のヒートシンク。
[請求項8]
 前記熱輸送部材の受熱部が、扁平形状である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のヒートシンク。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]