Processing

Please wait...

Settings

Settings

Goto Application

1. WO2020110931 - CHUCK DEVICE

Document

明 細 書

発明の名称 チャック装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040  

符号の説明

0041  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : チャック装置

技術分野

[0001]
 本発明は、ジョーを自動交換する際に作用するジョー解除機構を有するチャック装置に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1では、ジョーの抜け出しを防ぐためのロックピン(ロックボルト)の傾斜面に当接された押圧ピンをジョー自動交換装置側のシリンダーピンで押し込んでいくことで、くさび作用によって、ロックピンを付勢手段の付勢力に抗って後方に移動させ、これによって、ジョーの交換を可能とする構成が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2014-237212号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ロックピンは、ジョー側へ押圧するように常時付勢されているため、特許文献1のように、くさび作用によってロックピンを後退させるには、押圧ピンを押す力は大きくする必要があり、それを実現しようとすると、押圧ピンを押圧する大型装置がジョー自動交換ユニット側に必要である。また、そのような大型装置はチャックの外部に設けなければならない問題がある。
 一方で、チャックの外部領域は、旋盤(工作機械の一例)の刃物台がチャック近傍まで接近する等の理由でスペースがある方が好ましい。
[0005]
 本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、コンパクトなジョー解除機構を有するチャック装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明によれば、チャック本体部と、該チャック本体部の前面に、径方向に移動可能に設置された複数のジョーと、前記チャック本体部内で前端側が前記各ジョーの後面と係合可能に設けられたロックピンと、前記ロックピンを前記各ジョーの後面側に常に付勢する付勢手段と、前記ロックピンを前記付勢手段による付勢力に抗して、前記ロックピンと前記ジョーとの係合を解除するジョー解除機構と、を備えた、チャック装置であって、前記ロックピンの後端側は、前記チャック本体部後方から突出した状態とされ、且つ、前記チャック本体部の外周面より外方に延在する被押圧部が設けられ、前記ジョー解除機構は、直動機構と、レバー機構と、変換機構とを備え、前記レバー機構の一端側は、前記変換機構を介して前記直動機構に連結され、前記直動機構からの動力による力が、前記レバー機構と前記変換機構とによって増力され、且つその方向が変換されて前記被押圧部に加えられ、それによって、前記ジョーと前記ロックピンの係合を解除することを特徴とするチャック装置が提供される。
[0007]
 本発明のチャック装置のジョー解除機構は、直動機構からの動力による力がレバー機構と変換機構とによって増力され、且つその方向が変換されて被押圧部に加えられるので、チャック本体部の外部領域にコンパクトに取り付けることができる。
[0008]
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、前記ジョー解除機構は、前記チャック本体部の外部に当該チャック本体部と隙間を有した状態で工作機械に取り付けられる、チャック装置である。
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、前記直動機構の出力軸方向は、前記チャック本体部の回転軸方向に対して略垂直な状態とされている、チャック装置である。
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、前記レバー機構は、レバー部材と、工作機械に固定される固定プレートと、該固定プレートと前記レバー部材とを揺動可能に連結する揺動ピンと、を備える、チャック装置である。
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、前記変換機構は、前記直動機構の出力軸に設けられたくさびピンと、前記レバー部材に設けられたくさび溝を備え、前記変換機構は、前記出力軸の軸方向移動に伴って前記くさびピンが前記くさび溝内を移動することによって前記出力軸の軸方向と非平行な方向の力を前記レバー部材に加えるように構成される、チャック装置である。
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、前記くさび溝は、円弧状である、チャック装置である。
 好ましくは、前記記載のチャック装置であって、当該くさびピンに対して回転可能な状態で嵌合される円筒部材を備え、該円筒部材が前記くさび溝と係合している、チャック装置である。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明に係る、ジョー20を取り付けたチャック装置10を前面側から見た状態を示した図である。
[図2] 図2A~図2Bは、図1のB-B断面図であり、図2Aはロックピン12とジョー20とが係合した状態を示し、図2Bは、ロックピン12とジョー20との係合を解除した状態を示す。
[図3] 図3A~図3Bは、それぞれ、図1のジョー解除機構14を矢印A方向から見た図であり、図3Aは、ジョー解除機構14が作用していない状態を示し、図3Bは、ジョー解除機構14が作用してロックピン12が押し出されている状態を示す。
[図4] 図3Bのレバー機構30及び変換機構40の近傍の拡大図に注釈を加えた説明図である。
[図5] 本発明に係るジョー解除機構14の変形例を示した図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明のジョー解除機構の好適な実施態様について、図面を用いて具体的に説明する。なお、本実施態様における説明では、回転軸Lに平行な方向を「軸方向」、回転軸Lを中心とする半径方向を「径方向」、チャック装置10に対してジョー20側を「前」、その反対側を「後」とする。また、本発明は、以下の実施態様に限定されるものではないし、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。
[0011]
 本発明のチャック装置10は、図1~図2に示すように、チャック本体部11と、ロックピン12と、被押圧部材(「被押圧部」の一例)13と、ジョー解除機構14等を備えたものとなっている。具体的には、チャック装置10は、旋盤(「工作機械」の一例)に取り付けられ、ワークを把持する用途で使用される。チャック本体部11は、旋盤の主軸に取り付けられる。ジョー解除機構14は、チャック本体部11の外部に、チャック本体部11と隙間を有した状態で(別の表現では、チャック本体部11が回転しても干渉しないように)旋盤18に取り付けられる。本明細書では、旋盤18は、主軸以外の部位(例えば、旋盤18の筐体)を示す。旋盤の主軸は、旋盤18に対して回転可能となっている。
[0012]
 チャック本体部11は、図示しない回転駆動機構(モータ等)によって、回転軸Lを中心として回転することができるようになっている。チャック本体部11の前面には、図1に示すように、複数のジョー20が回転軸Lを中心として回転方向に所定角度間隔で配されている。夫々のジョー20は、図2に示すように、チャック本体部11の前面側に設けられたジョー取付溝11aに取り付けられており、このジョー取付溝11aにガイドされることで径方向にスライド可能となっている。尚、本実施態様では3本のジョーが回転軸Lを中心として回転方向に120度間隔で配されているが、この構成は飽くまで一例であり、これに限らず2本のジョーが180度間隔で配されても良いし、4本のジョーが90度間隔で配されても良く、その他適宜変更を施すことができる。
[0013]
 それぞれのジョー20は、トップジョー21と、マスタージョー22を備える。トップジョー21は、マスタージョー22に固定されている。マスタージョー22は、軸方向前側にいくにつれて、回転軸L側に傾くような傾斜したカム溝22aを設けている。このカム溝22aは、チャック本体部11の中心付近で軸方向(回転軸Lに平行な方向)にスライド可能な状態で収容されたウェッジプランジャ15のカム凸条15aにカム連結可能となっている。このため、チャック本体部11内でウェッジプランジャ15が軸方向に移動すると、カム溝22aとカム凸条15aとからなるカム機構によって、軸方向の移動が径方向の移動に変換され、ジョー20が径方向にスライド可能となっている。
[0014]
 また、本発明のチャック装置10は、図示しないジョー自動交換装置(ロボット等)でジョー20を自動的に交換することが可能な構成となっている。このため、ジョー取付溝11aは、チャック本体部11の外周部に達するまで設けられており、ジョー取付溝11aに取り付けられたジョー20をジョー取付溝11aの外端部から外方に引き抜くことができるようにしている。ジョー取付溝11aからのジョー20の引き抜き動作は、例えば、ジョー自動交換装置側(ロボット)がジョーを取りにくることで行われる。
[0015]
 本実施態様においては、チャック装置10がチャック動作(ジョー20を径方向にスライドさせる動作)を行う際には、ウェッジプランジャ15が、マスタージョー22のカム溝22aとウェッジプランジャ15のカム凸条15aとがカム連結している区間で軸方向に移動されるものの、チャック装置10に取り付けたジョー20を交換する際には、図2に示すように、ウェッジプランジャ15が、マスタージョー22とのカム連結が外れるまで軸方向後方位置まで後退するようになっている。
[0016]
 ロックピン12は、ジョー20の交換時にジョー20を所定の位置(交換位置)で支持するものとなっている。本実施態様においては、ロックピン12の前端部に、嵌合用凸部12aを設けており、図2に示すように、この嵌合用凸部12aをジョー20(本実施態様においてはマスタージョー22)の後面側に設けられたロックピン嵌合凹部22cに嵌合させることにより、ジョー20を支持し、ジョー取付溝11aにおける交換位置まで移動されてきたジョー20が交換位置から動かないようにしている。また、ロックピンは上述の支持用途のみならず、ロックピン嵌合凹部22cに嵌合用凸部12aが嵌合された状態を確認させ、嵌合中とみなされた場合に、上述のカム連結の動作に入るといった安全確認用にも用いられている。
[0017]
 また、ロックピン12の後端部を、チャック本体部11の後面側から後方に突き出た状態とするとともに、その後端部に被押圧部材13を固定している。この被押圧部材13は、チャック本体部11の外周面付近であって、当該外周面よりも外方に突き出るように設けられている。
[0018]
 さらに、ロックピン12は、ロックピン付勢手段17(本実施態様においてはコイルバネ)によって、その嵌合用凸部12aがジョー取付溝11a内に突出するように前方に付勢された状態となっており、後述のジョー解除機構14を、被押圧部材13に押圧作用させることによって、ロックピン付勢手段17の付勢力に抗ってロックピン12を後退させることができるようになっている。
[0019]
 すなわち、図2Aに示すように、ロックピン12で支持されたジョー20を、ジョー自動交換装置を用いてジョー取付溝11aから外方に引き抜こうとする際には、ロックピン12を後退させて、嵌合用凸部12aをロックピン嵌合凹部22cから外す必要があり、ジョー解除機構14を被押圧部材13に押圧作用させることで、ロックピン12を強制的に後退させるようにしている。
[0020]
(ジョー解除機構)
 図1及び図3に示すように、ジョー解除機構14は、チャック本体部11の外部において、被押圧部材13を押圧可能に、旋盤18に取り付けられている。本実施態様では、図1に示すように、チャック本体部11を正面から見て上側に1つ取り付けられており、その位置に各ジョー20を回転させて、ジョー解除機構14を駆動することでジョー20を1個ずつ取り外すことが可能になっている。コストはあがるが、スペースに余裕がある場合などによっては、各ジョー20にジョー解除機構14を設け、全てのジョー20を1回の作業で取り外すようにしても良い。
[0021]
 図3に示すように、ジョー解除機構14は、直動機構50(往復運動機構)、レバー機構30及び変換機構40等を備えている。レバー機構30と変換機構40とによって直動機構50からの動力による力が増力され、且つその方向が変換されて被押圧部材13に加えられ、それによって、ジョー20とロックピン12の係合が解除される。
[0022]
 直動機構50は、旋盤18に取り付けられており、一方向に伸長可能な出力軸51が設けられている。この出力軸51は、回転軸Lに対して略垂直な状態で設けられている。これによって、ジョー解除機構14を軸方向にコンパクトにすることができる。直動機構50は、出力軸51を往復運動させることができる機構であり、例えば、シリンダ機構やネジ送り機構が挙げられる。
[0023]
 出力軸51は、直動機構50に設けられたピストンロッド52と、そのピストンロッド52を拡張するように取り付けられた拡張ロッド53を備える。出力軸51は、本実施態様ではピストンロッド52と拡張ロッド53とで構成されているが、それに限らず、サイズによっては、ピストンロッド52のみの構成であっても構わない。拡張ロッド53は、ピストンロッド52の軸と拡張ロッド53の軸とが一致するようにピストンロッド52に固定されている。
[0024]
 出力軸51にはくさびピン54が設けられている。くさびピン54は、出力軸51の先端部の近傍に設けることが好ましい。また、くさびピン54は、出力軸51の軸と直交するように設けることが好ましい。くさびピン54は、拡張ロッド53に設けても、ピストンロッド52に設けても構わない。
[0025]
 レバー機構30は、一端側が変換機構40を介して直動機構50(より具体的には、出力軸51、拡張ロッド53)に連結されており、他端側は、旋盤18に対して揺動可能に取り付けられている。
[0026]
 具体的には、レバー機構30は、レバー部材31と、旋盤に固定される固定プレート32と、固定プレート32とレバー部材31とを揺動可能に連結する揺動ピン33を備える。レバー部材31は、好ましくは、略L字状である。揺動ピン33は、好ましくは、固定プレート32と直交する。
[0027]
 具体的には、レバー部材31の他端側は、揺動ピン33に嵌合され、止め輪34によって、揺動ピン33の軸方向の動きは規制されるものの揺動可能な状態となっている。すなわち、レバー部材31は、固定プレート32に対して、揺動ピン33を中心に(支点として)揺動可能に設けられている。
[0028]
 レバー部材31の一端側には、くさび溝35が設けられており、このくさび溝35は、円弧状であり、旋盤側の第1くさび溝面35aと、旋盤側とは反対側の第2くさび溝面35bを備える。本実施態様では、くさび溝35は、円弧状の溝としており、これによって、ピストンロッド52の軸に対するくさび溝面35aの角度がレバー部材31の揺動による変化量を小さくすることができる。また、レバー部材31の揺動に関わらず、被押圧部材13を押圧する力を一定とすることができる。一方で、サイズ・スペースなどによっては、これに限らず直線状の傾斜した溝にしても良い。また、くさび溝35は、貫通された形状に限らず、凹状形状であっても良い。
[0029]
 また、レバー部材31の旋盤側外縁部(図3のくさび溝35の紙面下側)には、旋盤側に向かって突出するとともに、被押圧部材13を押圧する凸条作用点c部が設けられている。
[0030]
 変換機構40は、くさびピン54と、くさび溝35を備える。変換機構40は、出力軸51の軸方向移動に伴ってくさびピン54がくさび溝35内を移動することによって出力軸51の軸方向と非平行な方向(好ましくは出力軸51の軸方向に直交する方向、以下、「鉛直方向」という。)の力をレバー部材31に加えるように構成されている。
[0031]
 このようなジョー解除機構14によれば、直動機構50を駆動して出力軸51を当該軸方向に沿ってレバー機構30側(図3の紙面右側)に向かって移動させると、出力軸51に設けられたくさびピン54が、くさび溝35の第1くさび溝面35aに沿って移動するようになる。それによって、レバー部材31は、揺動ピン33を支点aとして旋盤側に回転(増力)することとなる。このとき、出力軸51の軸方向の移動が鉛直方向の移動に変換されることで、凸条作用点c部が被押圧部材13を増力して押圧することとなる。
[0032]
 反対に、直動機構50を駆動して出力軸51を直動機構50内に戻るよう(図3の紙面左側)に移動させると、くさびピン54が、第2くさび溝面35bに沿って移動するようになる。それによって、レバー部材31は、揺動ピン33を支点aとして元の位置に回転して復帰することとなる。このとき、被押圧部材13を押圧する凸条作用点c部は押圧が解除され、被押圧部材13とは非接触状態となっている。それにより、チャック本体部11は回転可能となる。
[0033]
 具体的には、図4に示すように、出力軸51の軸方向の移動に伴って、レバー機構30の力点b部(くさびピン54と第1くさび溝面35aとの当接部)は、第1くさび溝面35aと直交する方向へ押圧力Fを受ける。それによって、力点b部には出力軸51の軸方向の分力F1と鉛直方向の分力F2が作用される。このとき、第1くさび溝面35aは出力軸51の軸に対して45°よりも小さい角度で形成されているため、F2は増力されてレバー機構30に作用する。
[0034]
 また、ジョー解除機構14は、レバー機構30を採用しているため、支点a部から凸条作用点c部までの距離nと支点a部から力点b部までの距離mとすると、梃子の原理により、増力されたF2は、距離比m/n倍に相当する増力されたF3として被押圧部材13に作用する。
[0035]
 本実施態様では、m≒nとしているため、距離比m/nは限りなく1に近いため、F2とF3との関係は、F2≒F3となっているが、被対象物へ付与する増力等によって距離比を適宜設定することで増力をさらに高めるようにしても構わない。
[0036]
 このように、変換機構40とレバー機構30とを組み合わせることで、ジョー解除機構14をチャック本体部の外部領域にコンパクトに取り付けることができる。
[0037]
 また、被押圧部材13の押圧力も変換機構40とレバー機構30との調整によって適宜設定することが可能となる。
[0038]
 また、第1くさび溝面35aと第2くさび溝面35bとを有するくさび溝35を設けることで、回転されたレバー部材31を元の位置に戻す機構(レバーの戻り機構)を別途設ける必要がなく、シンプルな構成にすることが可能となる。
[0039]
 回転軸Lの軸方向についての、ジョー解除機構14の長さは、直動機構50の長さ以下であることが好ましい。チャック本体部11の径方向についての、ジョー解除機構14の長さは、直動機構50の幅(直動機構50の高さ方向と出力軸51の軸に垂直な方向の長さ)以下であることが好ましい。出力軸51の軸方向の長さは、変換機構40及びレバー機構30によって所定の押圧力が被押圧部材13に付与できる構成となるようなサイズを最低限設けておけば良い。このような構成によれば、ジョー解除機構14をコンパクトにすることができ、チャック本体部11の外部領域に刃物台がチャックに近づくことができるだけのスペースを確保することができる。
[0040]
 さらに、図5に示すように、当該くさびピン54に対して回転可能な状態で嵌合される円筒部材55(ブッシュ)を備え、該円筒部材55はくさび溝35と係合状態となっていることが好ましい。これにより、円筒部材55は、くさび溝35の第1くさび溝面35a及び第2くさび溝面35bに沿って、くさびピン54周りを回転しながら移動することができる。したがって、ジョー解除機構14が動作するとき、くさびピン54とくさび溝35は、接触圧力が生じた状態で相対的に移動するが、くさびピン54に対して回転可能な円筒部材55でくさびピン54を覆う(嵌合させる)ことで、円筒部材55とくさび溝35との相対的な移動速度、移動量を小さくすることで、くさび溝35の摩耗量を小さくすることができる。また、くさびピン54の外周面と円筒部材55の内周面との隙間を小さくすることで、接触圧力を小さくし、くさびピン54の摩耗量を小さくすることができる。尚、円筒部材55は、ブッシュに限らず回転可能な状態で嵌合されるものであれば、ベアリング等でも構わない。

符号の説明

[0041]
:10:チャック装置、:11:チャック本体部、:12:ロックピン、:13:被押圧部材、:14:ジョー解除機構、:20:ジョー、:30:レバー機構、:31:レバー部材、:32:固定プレート、:33:揺動ピン、:35:くさび溝、:35a:第1くさび溝面、:35b:第2くさび溝面、:40:変換機構、:50:直動機構、:51:出力軸、:54:くさびピン、:L:回転軸

請求の範囲

[請求項1]
 チャック本体部と、
 該チャック本体部の前面に、径方向に移動可能に設置された複数のジョーと、
 前記チャック本体部内で前端側が前記各ジョーの後面と係合可能に設けられたロックピンと、
 前記ロックピンを前記各ジョーの後面側に常に付勢する付勢手段と、
 前記ロックピンを前記付勢手段による付勢力に抗して、前記ロックピンと前記ジョーとの係合を解除するジョー解除機構と、を備えた、チャック装置であって、
 前記ロックピンの後端側は、前記チャック本体部後方から突出した状態とされ、且つ、前記チャック本体部の外周面より外方に延在する被押圧部が設けられ、
 前記ジョー解除機構は、直動機構と、レバー機構と、変換機構とを備え、
 前記レバー機構の一端側は、前記変換機構を介して前記直動機構に連結され、
 前記直動機構からの動力による力が、前記レバー機構と前記変換機構とによって増力され、且つその方向が変換されて前記被押圧部に加えられ、それによって、前記ジョーと前記ロックピンの係合を解除することを特徴とするチャック装置。
[請求項2]
 請求項1に記載のチャック装置であって、
 前記ジョー解除機構は、前記チャック本体部の外部に当該チャック本体部と隙間を有した状態で工作機械に取り付けられる、チャック装置。
[請求項3]
 請求項1又は請求項2に記載のチャック装置であって、
 前記直動機構の出力軸方向は、前記チャック本体部の回転軸方向に対して略垂直な状態とされている、チャック装置。
[請求項4]
 請求項1~請求項3の何れか1つに記載のチャック装置であって、
 前記レバー機構は、レバー部材と、工作機械に固定される固定プレートと、該固定プレートと前記レバー部材とを揺動可能に連結する揺動ピンと、を備える、チャック装置。
[請求項5]
 請求項4に記載のチャック装置であって、
 前記変換機構は、前記直動機構の出力軸に設けられたくさびピンと、前記レバー部材に設けられたくさび溝を備え、
 前記変換機構は、前記出力軸の軸方向移動に伴って前記くさびピンが前記くさび溝内を移動することによって前記出力軸の軸方向と非平行な方向の力を前記レバー部材に加えるように構成される、チャック装置。
[請求項6]
 請求項5に記載のチャック装置であって、
 前記くさび溝は、円弧状である、チャック装置。
[請求項7]
 請求項5又は請求項6に記載のチャック装置であって、
 当該くさびピンに対して回転可能な状態で嵌合される円筒部材を備え、
 該円筒部材が前記くさび溝と係合している、チャック装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]