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1. WO2020110930 - RFID TAG

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明 細 書

発明の名称 RFIDタグ

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

課題を解決するための手段

0003   0004  

発明の効果

0005  

図面の簡単な説明

0006  

発明を実施するための形態

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084  

産業上の利用可能性

0085  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1A   1B   2   3   4   5   6   7   8   9   10A   10B   11A   11B   12A   12B   13A   13B   14A   14B   15   16   17   18   19   20A   20B   21A   21B   22A   22B   23  

明 細 書

発明の名称 : RFIDタグ

技術分野

[0001]
 本開示は、RFID(Radio Frequency Identifier)タグに関する。

背景技術

[0002]
 従来、シートアンテナにRFIDタグ用IC(Integrated Circuit)が実装されて構成されるRFIDタグがある。国際公開第2009/142114号には、給電回路を有する給電回路基板を介してRFIDタグ用ICがアンテナ(放射板)に搭載されたRFIDタグが開示されている。

発明の概要

課題を解決するための手段

[0003]
 本開示に係るRFIDタグは、
 RFIDタグ用ICと前記RFIDタグ用ICが搭載された基板とを有するRFIDタグデバイスと、
 アンテナ導体を含みかつ前記RFIDタグデバイスが固定されたシートアンテナと、
 を備え、
 前記基板は、
 第1面導体と、
 前記第1面導体と前記アンテナ導体との間に配置された第2面導体と、
 前記第1面導体と前記第2面導体とを短絡させる短絡導体と、
 を有し、
 前記第2面導体のうち前記短絡導体の接続部から前記第2面導体の中央を向く方向が、前記アンテナ導体の長手方向を向いている。
[0004]
 本開示に係るもう一つの態様のRFIDタグは、
 RFIDタグ用ICと前記RFIDタグ用ICが搭載された基板とを有するRFIDタグデバイスと、
 アンテナ導体と、
 を備え、
 前記基板は、
 前記アンテナ導体とは逆方に配置される第1面導体と、
 前記アンテナ導体に対向する第2面導体と、
 前記第1面導体と前記第2面導体とを短絡する短絡導体と、
 を有し、
 前記第2面導体及び前記アンテナ導体の対向方向から見たときに、前記アンテナ導体における共振電波電圧の節の位置が、前記第2面導体の中央よりも前記短絡導体の逆方に位置する。

発明の効果

[0005]
 本開示によれば、単純で信頼性の高いアンテナの接続により通信可能距離を長くできるという効果が得られる。

図面の簡単な説明

[0006]
[図1A] 本開示に係る実施形態のRFIDタグの第1例を示す斜視図である。
[図1B] 本開示に係る実施形態のRFIDタグの第2例を示す斜視図である。
[図2] 代表的なRFIDタグデバイスの第1例を示す縦断面図である。
[図3] 図2のRFIDタグデバイスを示す分解斜視図である。
[図4] 代表的なRFIDタグデバイスの第2例を示す縦断面図である。
[図5] 代表的なRFIDタグデバイスの第3例を示す縦断面図である。
[図6] 図5のRFIDタグデバイスを示す分解斜視図である。
[図7] 代表的なRFIDタグデバイスの第4例を示す縦断面図である。
[図8] 実施形態1に係るRFIDタグに含まれるRFIDタグデバイスを示す底面図である。
[図9] 実施形態2に係るRFIDタグに含まれるRFIDタグデバイスを示す底面図である。
[図10A] 実施形態3に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図10B] 実施形態3に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[図11A] 実施形態4に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図11B] 実施形態4に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[図12A] 実施形態5に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図12B] 実施形態5に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[図13A] 実施形態6に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図13B] 実施形態6に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[図14A] 実施形態7に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図14B] 実施形態7に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[図15] 実施形態8に係るRFIDタグを示す平面図である。
[図16] アンテナ導体の配線幅とアンテナ利得との関係を示すグラフである。
[図17] 実施形態9に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[図18A] 実施形態10に係るRFIDタグを示す図である。
[図18B] 図18Aの範囲C1の拡大図である。
[図19] RFIDタグデバイスの位置とアンテナ利得との関係を示すグラフである。
[図20A] RFIDタグデバイスの参考例1を示す図である。
[図20B] 参考例1のRFIDタグデバイスにおける短絡導体とは逆方の端部の電界強度を示す図である。
[図21A] RFIDタグデバイスの参考例2を示す図である。
[図21B] 参考例2のRFIDタグデバイスにおける短絡導体とは逆方の端部の電界強度を示す図である。
[図22A] RFIDタグデバイスの参考例3を示す図である。
[図22B] 参考例3のRFIDタグデバイスにおける短絡導体とは逆方の端部の電界強度を示す図である。
[図23] 実施形態11に係るRFIDタグを示す図である。

発明を実施するための形態

[0007]
 以下、本開示の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[0008]
 図1Aは、本開示に係る実施形態のRFIDタグの第1例を示す斜視図である。図1Bは、本開示に係る実施形態のRFIDタグの第2例を示す斜視図である。
[0009]
 本実施形態のRFIDタグ1は、図1Aに示すように、シートアンテナ10と、RFIDタグデバイス20とを備える。シートアンテナ10は、シート11と、シート11上に位置する膜状のアンテナ導体12とを含む。アンテナ導体12は、膜状で、一方に長い形状を有する。アンテナ導体12は、図1Bに示すように、蛇行したミアンダ形状としてもよい。アンテナ導体12の長手方向の長さは、無線信号の半波長に調整されてもよいし、これと異なる長さであってもよい。
[0010]
 RFIDタグデバイス20は、基板にRFIDタグ用IC50(図2~図7を参照)が搭載されて構成され、電波を介してリーダライタから電力を受け、リーダライタと無線通信を行う。RFIDタグデバイス20は、特に制限されないが、UHF(Ultra High Frequency)帯の電波を用いて無線通信を行う。
[0011]
 RFIDタグデバイス20としては、絶縁基板の形状、絶縁基板上又は絶縁基板内の導体のパターン及び位置等が異なる、様々な形態が適用可能である。続いて、これらのうち代表的な4つについて説明する。以下の説明では、RFIDタグデバイス20A~20Dに固定的に定義された直交座標x、y、zを用いて、各方向を表わす場合がある。RFIDタグデバイス20A~20DからRFIDタグ用IC50を除いた構成が、本発明に係る基板の一例に相当する。
[0012]
 図2は、代表的なRFIDタグデバイスの第1例を示す縦断面図である。図3は、図2のRFIDタグデバイスを示す分解斜視図である。図3中、一点鎖線により、短絡導体41、容量用接続導体42及び接続導体43、44を示す。
[0013]
 第1例のRFIDタグデバイス20Aは、x-y方向に広がった第1面とその反対側の第2面とを有する絶縁基板21と、絶縁基板21の第1面に配置された第1面導体31と、絶縁基板21の第2面に配置された第2面導体32と、絶縁基板21の内部に位置する容量用面導体33とを備える。容量用面導体33は、第1面導体31及び第2面導体32と同様にx-y方向に広がった面導体である。第1面導体31は、貫通孔31aを有する。貫通孔31aには、RFIDタグ用IC50の端子と接続される2つの電極パッド34、35が配置されている。絶縁基板21の第1面には、RFIDタグ用IC50が搭載され、その2つの端子が、電極パッド34、35にボンディングワイヤ等を介して接続されている。絶縁基板21の第1面上にはモールド樹脂60が配置され、モールド樹脂60に第1面導体31とRFIDタグ用IC50とが埋め込まれている。
[0014]
 さらに、RFIDタグデバイス20Aは、絶縁基板21の内部にz方向に延びた短絡導体41、容量用接続導体42、及び接続導体43、44を備える。短絡導体41は、第1面導体31と第2面導体32とに接続されてこれらを短絡する。容量用接続導体42は、第1面導体31と容量用面導体33とに接続されて、これらを導通する。接続導体43は、電極パッド34と容量用面導体33とを導通する。接続導体44は、電極パッド35と第2面導体32とを導通する。接続導体44は、容量用面導体33の貫通孔33aを通過し、容量用面導体33とは接触しない。
[0015]
 絶縁基板21は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体又はガラスセラミック焼結体等の誘電体であり、例えば各々がシート状の複数層のセラミックグリーンシートを重ねかつ焼結することで形成できる。
[0016]
 第1面導体31、第2面導体32及び電極パッド34、35は、スクリーン印刷等の方法を用いて、金属ペーストをセラミックグリーンシート(焼結前の絶縁基板21)の該当位置に印刷し、その後、セラミックグリーンシートと一緒に焼結することで形成できる。容量用面導体33は、焼結前の絶縁基板21であるセラミックグリーンシートが、複数層に離間している段階で、スクリーン印刷等の方法を用いて、セラミックグリーンシートの該当の層の該当位置に金属ペーストを印刷し、その後、複数層のセラミックグリーンシートを重ね合わせ、一緒に焼結することで形成できる。金属ペーストとしては、例えば、銅の粉末を有機溶剤及び有機バインダと混合した材料が適用できる。第1面導体31、第2面導体32及び電極パッド34、35などの絶縁基板21上で露出した導体の表面は、ニッケル、コバルト、パラジウム又は金等のめっき層で被覆されてもよく、よって、酸化腐食を抑制できかつワイヤボンディングの接合特性を向上できる。
[0017]
 短絡導体41、容量用接続導体42、及び接続導体43、44は、焼結前の絶縁基板21であるセラミックグリーンシートの該当箇所に貫通孔又は層間孔を設け、ここに金属ペーストを充填し、セラミックグリーンシートと一緒に焼結することで形成できる。金属ペーストとしては、例えば、銅の粉末を有機溶剤及び有機バインダと混合した材料が適用できる。
[0018]
 このような構成により、第1面導体31、第2面導体32及び短絡導体41により、板状逆Fアンテナが構成される。RFIDタグ用IC50は、板状逆Fアンテナを介して無線信号を送受信できる。容量用面導体33は第2面導体32と対向して静電容量を構成する。この静電容量により、板状逆Fアンテナの特性を維持しつつ、RFIDタグデバイス20Aの小型化が実現される。
[0019]
 図4は、代表的なRFIDタグデバイスの第2例を示す縦断面図である。
[0020]
 第2例のRFIDタグデバイス20Bは、第1例の構成から容量用面導体33を省いた構成である。容量用面導体33が省かれているので、RFIDタグ用IC50の一方の端子は、第1面導体31にボンディングワイヤ等を介して接続されている。また、RFIDタグ用IC50の他方の端子が接続された電極パッド35は、接続導体44を介して第2面導体32に導通されている。絶縁基板21及び各導体は、前述した第1例と同様の方法で製造できる。
[0021]
 このような構成により、第1面導体31、第2面導体32及び短絡導体41により、板状逆Fアンテナが構成され、RFIDタグ用IC50は、板状逆Fアンテナを介して無線信号を送受信できる。
[0022]
 図5は、代表的なRFIDタグデバイスの第3例を示す縦断面図である。図6は、図5のRFIDタグデバイスを示す分解斜視図である。図6中、一点鎖線により、短絡導体41a~41c、容量用接続導体42及び接続導体43C、44Cを示す。
[0023]
 第3例のRFIDタグデバイス20Cは、キャビティ構造(凹部21d)を有する絶縁基板21Cと、絶縁基板21Cの第1面に配置された第1面導体31Cと、絶縁基板21Cの第2面に配置された第2面導体32と、絶縁基板21Cの内部に位置する容量用面導体33とを備える。第1面導体31Cと、容量用面導体33と、第2面導体32とは、x-y方向に広がっている。第1面導体31Cは、凹部21dの開口部分を除外した範囲に位置する。凹部21dの内底面には、RFIDタグ用IC50の端子と接続される2つの電極パッド34C、35Cが配置される。電極パッド34C、35Cの一部は、絶縁基板21Cの内部に埋め込まれてもよい。RFIDタグ用IC50は、凹部21dに収容され、2つの端子が、電極パッド34C、35Cにボンディングワイヤ等を介して接続されている。凹部21dは樹脂モールドにより埋められていてもよい。
[0024]
 さらに、RFIDタグデバイス20Cは、絶縁基板21の内部にz方向に延びた短絡導体41a、41b、41c、容量用接続導体42、及び接続導体43C、44Cを備える。短絡導体41a、41b、41cは、第1面導体31Cと第2面導体32とに接続されてこれらを短絡する。容量用接続導体42は、第1面導体31と容量用面導体33とに接続されて、これらを導通する。接続導体43Cは、電極パッド34と第2面導体32とを導通する。接続導体44Cは、電極パッド35Cと容量用面導体33とを導通する。接続導体43Cは、容量用面導体33の貫通孔33aを通過し、容量用面導体33と接触しない。
[0025]
 絶縁基板21C及び各導体は、前述した第1例と同様の方法で製造できる。
[0026]
 このような構成により、第1面導体31C、第2面導体32及び短絡導体41a、41b、41cにより、板状逆Fアンテナが構成され、これに接続されたRFIDタグ用IC50は、板状逆Fアンテナを介して無線信号を送受信できる。容量用面導体33は第2面導体32と対向して静電容量を構成する。この静電容量により、板状逆Fアンテナの特性を維持しつつ、RFIDタグデバイス20Cの小型化が実現される。
[0027]
 図7は、代表的なRFIDタグデバイスの第4例を示す縦断面図である。
[0028]
 第4例のRFIDタグデバイス20Dは、第3例の構成から容量用面導体33を省いた構成である。容量用面導体33が省かれているので、RFIDタグ用IC50の一方の端子は、電極パッド35C及び接続導体45Cを介して第1面導体31Cに導通されている。絶縁基板21及び各導体は、前述した第1例と同様の方法で製造できる。
[0029]
 このような構成により、第1面導体31C、第2面導体32及び短絡導体41により、板状逆Fアンテナが構成され、これに接続されたRFIDタグ用IC50は、板状逆Fアンテナを介して無線信号を送受信できる。
[0030]
 以上、RFIDタグデバイス20の代表的な4つの例を説明した。しかし、RFIDタグデバイス20は、上記の例に限られず、いくつかの設計自由度を有する。例えば、短絡導体41、41a~41cのx-y方向の位置及び数、容量用接続導体42のx-y方向の位置及び数、電極パッド34、34C、35、35Cのx方向における並び順、容量用面導体33のz方向における位置、容量用接続導体42の接続先を第1面導体31、31Cあるいは第2面導体32とするかといった自由度がある。容量用接続導体42の接続先を第1面導体31、31Cとすることは、容量用面導体33と第2面導体32との組み合わせが静電容量を構成することを意味する。容量用接続導体42の接続先を第2面導体32とすることは、容量用面導体33と第1面導体31、31Cとの組み合わせが静電容量を構成することを意味する。
[0031]
 続いて、上記のような複数の設計自由度の幾つかを規定したRFIDタグデバイス20E~20Mと、シートアンテナ10とを組み合わせて構成される、実施形態1~実施形態9のRFIDタグ1E~1Mについて説明する。
 (実施形態1)
 図8は、実施形態1に係るRFIDタグに含まれるRFIDタグデバイスを示す底面図である。
[0032]
 実施形態1のRFIDタグ1Eは、RFIDタグデバイス20Eの第1方向X1が、シートアンテナ10のアンテナ導体12の長手方向X0(図1A、図1B)を向く。さらに、RFIDタグデバイス20Eは、第1面導体31又は第2面導体32がアンテナ導体12に対向するように、シートアンテナ10上に固定される。RFIDタグデバイス20Eは、第1面導体31又は第2面導体32がアンテナ導体12と電気的に接続されるようにシートアンテナ10上に固定されてもよいし、接着剤等を介して非導通にシートアンテナ10上に固定されてもよい。このように、RFIDタグデバイス20Eはシートアンテナ10に単純に固定することができ、かつ、両者の導通が必要でないことから、RFIDタグデバイス20Eとアンテナ導体12との接合の信頼性が向上する。
[0033]
 RFIDタグデバイス20Eの第1方向X1とは、図8に示すように、第2面導体32における短絡導体41a、41b、41cの接続部から、第2面導体32の中央P0を向く方向である。短絡導体41a~41cの接続部が複数ある場合には、第1方向X1は、各短絡導体41a~41cの接続部から中央P0を向く各方向を平均した方向を意味する。このように定義された第1方向X1とは、RFIDタグデバイス20Eを単体で見たときの無線信号の輻射方向に相当する。アンテナ導体12の長手方向X0とは、RFIDタグデバイス20Eに対向する部分の周辺の範囲における長手方向を意味する。
[0034]
 なお、本明細書において、第1の構成要素の方向A1が、第2の構成要素の方向A2を向くとは、両方の方向A1、A2が完全に一致している場合に限られず、方向A1における方向A2成分が、方向A1における方向A2の直交成分よりも大きいことを意味する。したがって、RFIDタグデバイス20Eの第1方向X1がアンテナ導体12の長手方向X0を向くとは、両方の方向が完全に一致している場合に限られず、第1方向X1における長手方向X0の成分が、長手方向X0に直交する方向の成分よりも大きいことを意味する。なお、第1方向X1は、第1方向X1±30°に長手方向X0が含まれる向きとしてもよい。第1方向X1は、第1方向X1±15°に長手方向X0が含まれる向きとしてもよい。
[0035]
 シミュレーションにより、第1方向X1と長手方向X0とを一致させた本実施形態1の構成と、第1方向X1を長手方向X0と直交させて配置した形態と、RFIDタグデバイス20E単体の構成とで、z方向におけるアンテナ利得を計算すると、比較表1の結果が得られた。
[表1]


[0036]
 比較表1の結果から、実施形態1によれば、RFIDタグデバイス20Eの第1方向X1とアンテナ導体12の長手方向X0との関係により、RFIDタグデバイス20Eの板状逆Fアンテナとアンテナ導体12との結合度が向上し、通信可能距離が延びることがわかる。
[0037]
 (実施形態2)
 図9は、実施形態2に係るRFIDタグに含まれるRFIDタグデバイスを示す底面図である。
 実施形態2のRFIDタグ1Fは、図9に示すように、RFIDタグデバイス20Fの第2方向X2が、シートアンテナ10のアンテナ導体12の長手方向X0(図1A、図1B)を向く。さらに、RFIDタグデバイス20Fは、第1面導体31又は第2面導体32がアンテナ導体12に対向するように、シートアンテナ10上に固定される。RFIDタグデバイス20Fは、第1面導体31又は第2面導体32がアンテナ導体12と電気的に接続されるようにシートアンテナ10上に固定されてもよいし、接着剤等を介して非導通にシートアンテナ10上に固定されてもよい。このように、RFIDタグデバイス20Fはシートアンテナ10に単純に固定することができ、かつ、両者の導通が必要でないことから、RFIDタグデバイス20Fとアンテナ導体12との接合の信頼性が向上する。
[0038]
 第2方向X2とは、第2面導体32における短絡導体41a、41b、41cの接続部から、容量用接続導体42の接続部を向く方向である。短絡導体41a~41cの接続部が複数ある場合、あるいは、容量用接続導体42の接続部が複数ある場合には、各短絡導体41a~41cの接続部から各容量用接続導体42の接続部を向く全方向を平均した方向を、第2方向X2とすればよい。このように定義された第2方向X2とは、RFIDタグデバイス20を単体で見たときの無線信号の輻射方向に相当する。
[0039]
 このような構成としても、RFIDタグデバイス20Fの無線信号の輻射方向がアンテナ導体12の長手方向を向くことで、RFIDタグデバイス20Fの板状逆Fアンテナとアンテナ導体12との結合度が向上し、通信可能距離を延ばすことができる。
[0040]
 (実施形態3)
 図10Aは、実施形態3に係るRFIDタグを示す縦断面図である。図10Bは、実施形態3に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。図10Aの例では、容量用面導体33と第2面導体32とが静電容量を構成するため、第1電極パッド34は容量用面導体33と接続導体43を介して接続されている。
[0041]
 実施形態3のRFIDタグ1Gは、実施形態2と同様の構造を有し、加えて、RFIDタグデバイス20Gの電極パッド34、35が、短絡導体41と容量用接続導体42との関係で、図10Aに示すように並んだ構造を有する。一方の電極パッド35は、接続導体44を介して第2面導体32と接続されることで、もう一方の電極パッド34と区別される。両者を区別するため、以下では、第1電極パッド34、第2電極パッド35とも呼ぶ。
[0042]
 この電極パッド34、35の並びとは、第1電極パッド34と短絡導体41との距離のほうが、第2電極パッド35と短絡導体41との距離よりも短い並びを意味する。加えて、第1電極パッド34と容量用接続導体42との距離のほうが、第2電極パッド35と容量用接続導体42との距離よりも長い並びを意味する。
[0043]
 シミュレーションにより、本実施形態3の構成(図10A)と、電極パッド34、35の並びを逆にした比較例の構成(図10B)とで、z方向におけるアンテナ利得を計算すると、比較表2の結果が得られた。
[表2]


[0044]
 電極パッド34、35の並びによりアンテナ利得に違いが生じるのは、次に説明する現象に起因する。すなわち、無線信号の送受信中には、RFIDタグ用IC50に接続される第1電極パッド34と第2電極パッド35との間の電位差が大きくなる。このため、図10Aの構造では、第2面導体32と容量用面導体33との間に強い電界が生じ、この間から強い電波が輻射される。電波は、第2面導体32と容量用面導体33との間隙部のうち、RFIDタグデバイス20Gの外周部に近い端部R1から、より多く輻射される。ここで、第2面導体32に着目すると、第2面導体32では第2電極パッド35に一端が接続された接続導体44の近くで電位が安定する。図中、安定度の高い電荷を実線で、低い電荷を破線で示す。このため、第2電極パッド35が端部R1から遠い比較例の構成よりも、第2電極パッド35が端部R1に近い実施形態3の構成のほうが、端部R1に近い第2面導体32の電位が安定する。したがって、比較例に比べて、本実施形態3の構成のほうが、端部R1から輻射される電波強度が向上し、アンテナ導体12との結合度が向上する。
[0045]
 また、図10AのRFIDタグデバイス20Gと、図10Bの比較例とを比べると、電極パッド34、35の並びが異なることで、区間M1、M2の長さに違いが生じる。区間M1、M2は、容量用面導体33における接続導体43の接続位置から容量用接続導体42の接続位置までの区間を示す。アンテナの動作時には、静電容量(第2面導体32と容量用面導体33)のうち、接続導体43(給電線)との接続位置から容量用接続導体42との接続位置までの区間M1、M2において主に電流が流れる。なお、図10A及び図10Bに示した正電荷と負電荷は、送受信される無線信号の位相により、期間によっては極性が逆となる。このため、静電容量(第2面導体32と容量用面導体33)では、区間M1、M2において電荷が溜まることとなり、区間M1、M2が長い方が、より多くの電荷が溜まることになる。そして、より多くの電荷が溜まることで、静電容量の第2面導体32と容量用面導体33との間の電位差が安定する。したがって、区間M1が長いRFIDタグデバイス20Gは、区間M2が短い図10Bの比較例と比較して、静電容量の第2面導体32と容量用面導体33との間の電位差が安定し、より電界強度の高い電波を輻射できる。
[0046]
 これらのことから、実施形態3のRFIDタグ1Gによれば、RFIDタグデバイス20Gとアンテナ導体12との結合度がより向上し、無線通信距離をより長くすることができる。
[0047]
 (実施形態4)
 図11Aは、実施形態4に係るRFIDタグを示す縦断面図である。図11Bは、実施形態4に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[0048]
 実施形態4のRFIDタグ1Hは、実施形態2と同様の構造を有し、加えて、RFIDタグデバイス20Hの電極パッド34、35が、短絡導体41と容量用接続導体42との関係で、実施形態3と同様の順に並んだ構造を有する。
[0049]
 実施形態4のRFIDタグデバイス20Hは、容量用接続導体42が容量用面導体33と第2面導体32との間に介在し、第1面導体31と容量用面導体33との組み合わせが静電容量を構成しているところが、実施形態3と異なる。この構造では、第1面導体31と容量用面導体33との間に強い電界が生じ、これらの間の間隙部のうち、RFIDタグデバイス20Gの外周部に近い端部R2から強い電波が輻射される。
[0050]
 この構成においても、図11Aに示される電極パッド34、35の並びとすることで、電波が輻射される端部R2に近い範囲で、第2面導体32及び容量用面導体33の電位が安定し、端部R2から輻射される電波強度を向上できる。したがって、実施形態4のRFIDタグ1Hによれば、実施形態3と同様に、RFIDタグデバイス20Hとアンテナ導体12との結合度がより向上し、無線通信距離をより長くすることができる。
[0051]
 (実施形態5)
 図12Aは、実施形態5に係るRFIDタグを示す縦断面図である。図12Bは、実施形態5に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[0052]
 実施形態5のRFIDタグ1Iは、実施形態2と同様の構造を有し、加えて、絶縁基板21の第2面導体32側がシートアンテナ10に対向し、かつ、容量用接続導体42が第1面導体31と容量用面導体33とを接続する構造を有する。すなわち、第2面導体32と容量用面導体33との組み合わせが静電容量を構成する。
[0053]
 なお、図12Aの具体例では、前述した実施形態3と同様に、電極パッド34、35が並んでいるが、実施形態5においては、電極パッド34、35の並びはこの逆でもよい。
[0054]
 シミュレーションにより、実施形態5の構成(図12A)と、容量用接続導体42の接続を第2面導体32とした構成(図12B)とで、z方向におけるアンテナ利得を計算すると、比較表3の結果が得られた。図12Bの構造では、第1面導体31と容量用面導体33との組み合わせが静電容量を構成する。
[表3]


[0055]
 前述したように、電波は、静電容量を構成する2つの面導体の間隙から高い電界強度で外部に輻射される。このため、図12Bの比較例よりも、図12Aのように第2面導体32が静電容量を構成するほうが、高い電界強度の電波がアンテナ導体12の近傍から輻射される。したがって、実施形態5のRFIDタグ1Iによれば、図12Bの比較例と比べて、RFIDタグデバイス20Iとシートアンテナ10との高い結合が得られ、無線可能距離をより延ばすことができる。
[0056]
 さらに、実施形態5のRFIDタグ1Iによれば、RFIDタグデバイス20Iとアンテナ導体12とが強く結合される。このため、例えば接着材の厚みにより、第2面導体32とアンテナ導体12との距離に差異が生じても、結合後のアンテナの共振ピーク周波数のずれを抑制できる。このことからも、実施形態5のRFIDタグ1Iによれば、無線可能距離をより延ばすことができる。
[0057]
 (実施形態6)
 図13Aは、実施形態6に係るRFIDタグを示す縦断面図である。図13Bは、実施形態6に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[0058]
 実施形態6のRFIDタグ1Jは、実施形態1又は実施形態2と同様の構造を有することに加え、RFIDタグデバイス20Jがキャビティ構造を有し、凹部21dがシートアンテナ10とは反対側に配置された構造を有する。実施形態6においては、電極パッド34C、35Cの並び順について、図13Aの例に限定されず、その逆の並び順であってもよい。
[0059]
 シミュレーションにより、RFIDタグデバイス20Jをシートアンテナ10との間のギャップを変化させて固定した場合に、アンテナの共振ピーク周波数がどのくらいシフトするか計算したところ、比較表4の結果が得られた。シミュレーションでは、実施形態6の構成(図13A)と、凹部21dをシートアンテナ10側に配置した構成(図13B)とで、共振ピーク周波数のシフト量を計算した。比較例(図13B)においては、凹部21d側の面導体を第2面導体32Cと記し、凹部21dとは反対側の面導体を第1面導体31と記す。RFIDタグデバイス20Jとシートアンテナ10との間のギャップは、0.3mmの場合と、0.05mmの場合とで比較した。
[表4]


[0060]
 共振ピーク周波数のシフト量に違いが生じるのは、次の理由による。比較例の構成では、板状逆Fアンテナにおける容量用面導体33と接地電位とされる基準面との距離は、凹部21dが無い部分では、容量用面導体33と第2面導体32Cとの距離である一方、凹部21dが在る部分では、容量用面導体33とアンテナ導体12との距離となる。したがって、接着剤の厚み等により、RFIDタグデバイス20Jと、シートアンテナ10とのギャップに差異があると、凹部21dが在る部分で、容量用面導体33と基準面との距離が変わり、これがアンテナの共振ピーク周波数のずれとなって現れる。一方、実施形態6の構成では、板状逆Fアンテナにおける容量用面導体33と接地電位とされる基準面との距離は、容量用面導体33と第2面導体32との距離であり、凹部21dの在る部分と無い部分とで変わらない。このため、RFIDタグデバイス20Jとシートアンテナ10との間のギャップに差異があっても、アンテナの共振ピーク周波数のずれが抑えられる。共振ピーク周波数のずれは、周波数が一定の無線通信において無線信号の強度低下につながることから、通信可能距離を減少させる要因となる。したがって、実施形態6のRFIDタグ1Jによれば、共振ピーク周波数のずれが少ないことから、無線信号の強度が安定し、通信可能距離の劣化を抑制することができる。
[0061]
 なお、実施形態6では、容量用面導体33を有する構成について説明したが、容量用面導体33を有さない構成においても、第1面導体31と基準面との距離が、凹部21dの在る部分と無い部分とで一定となる。よって、凹部21dがシートアンテナ10側に配置された比較例と比べて、無線信号の強度が安定し、通信可能距離の減少を抑制することができるという同様の効果が得られる。
[0062]
 (実施形態7)
 図14Aは、実施形態7に係るRFIDタグを示す縦断面図である。図14Bは、実施形態7に係るRFIDタグの比較例を示す縦断面図である。
[0063]
 実施形態7のRFIDタグ1Kは、実施形態1又は実施形態2と同様の構造を有することに加え、RFIDタグデバイス20Kが片側にモールド樹脂60を有し、モールド樹脂60がシートアンテナ10とは反対側に配置された構造を有する。実施形態7においては、電極パッド34、35の並び順について、図14Aの例に限定されず、その逆の並び順であってもよい。
[0064]
 シミュレーションにより、実施形態7の構成(図14A)と、モールド樹脂60がシートアンテナ10側に配置された構成(図14B)とで、z方向におけるアンテナ利得を計算すると、比較表5の結果が得られた。
[表5]


[0065]
 前述したように、電波は、複数の面導体(第1面導体31、第2面導体32、容量用面導体33)の間隙から高い電界強度で外部に輻射される。このため、図14Bの比較例では、モールド樹脂60が介在することで、RFIDタグデバイス20Kの電波が輻射される端部R3と、シートアンテナ10のアンテナ導体12との距離が開き、これらの結合度が低下する。一方、図14Aの本実施形態7の構成では、RFIDタグデバイス20Kの電波が輻射される端部R3が、シートアンテナ10のアンテナ導体12に近接し、これらの結合強度が向上する。したがって、実施形態7のRFIDタグ1Kによれば、RFIDタグデバイス20Kとシートアンテナ10との高い結合が得られ、無線可能距離をより延ばすことができる。
[0066]
 (実施形態8)
 図15は、実施形態8に係るRFIDタグを示す平面図である。図16は、アンテナ導体の配線幅とアンテナ利得との関係を示すグラフである。
[0067]
 実施形態8のRFIDタグ1Lは、実施形態1又は実施形態2と同様の構造を有し、加えて、RFIDタグデバイス20Lの実装部におけるアンテナ導体12の短手方向の配線幅LAが、第2面導体32の同方向の幅LBよりも小さい構造を有する。
[0068]
 シミュレーションにより、アンテナ導体12の実装部における配線幅LAを変化させて、z方向のアンテナ利得を計算すると、図16のシミュレーション結果が得られた。このシミュレーション結果は、配線幅LAが第2面導体32の幅LBよりも小さい方が、アンテナ利得が向上することを示す。このようなアンテナ利得の変化は、配線幅LAが小さくなることで、RFIDタグデバイス20Lからアンテナ導体12の短手方向の両縁を経てアンテナ導体12の反対側の面へ回り込む電波が多くなることに起因する。
[0069]
 以上のように、実施形態8のRFIDタグ1Lによれば、アンテナ導体12の配線幅LAが第2面導体32の幅LBよりも小さいことで、RFIDタグデバイス20Lとアンテナ導体12との結合度が向上し、無線可能距離をより延ばすことができる。
[0070]
 (実施形態9)
 図17は、実施形態9に係るRFIDタグを示す縦断面図である。
[0071]
 実施形態9のRFIDタグ1Mは、実施形態1~実施形態8のいずれかの構造を有し、加えて、RFIDタグデバイス20Mに所定の物理量を検出するセンサ55が搭載された構造を有する。センサ55としては、例えば、温度センサ、加速度センサ、圧力センサなど、様々なセンサが適用可能である。センサ55はRFIDタグ用IC50に検出値を出力可能に接続され、外部のリーダライタからデータの読み出しが可能なRFIDタグ用IC50の記憶部に、センサ55の検出値が格納される構成としてもよい。
[0072]
 実施形態9のRFIDタグ1Mによれば、外部のリーダライタから、周辺環境の所定の物理量を読み出すことができるという効果が得られる。
[0073]
 以上、各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、実施形態1~実施形態9の特徴のうち組み合わせ可能なものについては、いずれか複数を組み合わせた構成が採用されてもよい。また、上記実施形態1~5、8、9では、RFIDタグデバイス20E~20I、20L、20Mとして片側がモールド樹脂60で埋められたタイプを適用した例を示した。しかし、実施形態1~5、8、9のRFIDタグデバイス20E~20I、20L、20Mは、キャビティ構造を有するタイプが適用されてもよい。さらに、上記実施形態では、RFIDタグ1、1E~1Mとして、リーダライタから電力を受けて動作する構成を一例にとって説明したが、電池を内蔵し、電池の電力で無線通信を行う構成であってもよい。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
[0074]
 (実施形態10)
 図18Aは、実施形態10に係るRFIDタグを示す図であり、図18Bは図18Aの範囲C1の拡大図である。
[0075]
 実施形態10に係るRFIDタグ1Nは、アンテナ導体12に対するRFIDタグデバイス20Gの位置が特定されている。図18Aでは、代表的な構成例として、図10AのRFIDタグデバイス20Gが採用された例を示している。しかし、RFIDタグデバイスとしては、図2~図10A、図11A、図12A、図13A、図14A、図17に示されたRFIDタグデバイス20A~20K、20Mのいずれか、あるいは、上記実施形態で示された変形例を伴った構成が採用されてもよい。
[0076]
 実施形態10のRFIDタグ1Nは、方向Zから見たときに、アンテナ導体12における共振電波電圧Vrの節の位置P10が、第2面導体32の中央O1よりも短絡導体41の逆方に位置する。
[0077]
 ここで、方向Zとは、アンテナ導体12と第2面導体32とが対向する方向である。節の位置P10は、例えばダイポールアンテナであれば、アンテナ導体12の長手方向の中央点に相当する。アンテナ導体は、直線状に長い形態に限られず、蛇行した経路で長い形態であってもよい。その場合、アンテナ導体の中央点は、蛇行した経路に沿った距離で中央の位置に相当する。また、図23に示すように、アンテナ導体12Mは、モノポールアンテナでもよく、この場合、節の位置P10は接地点に相当する。
[0078]
 さらに、アンテナ導体12の節の位置P10は、方向Zから見たとき、第2面導体32の端t1を中心とする範囲W1内に位置してもよい(図18Bを参照)。ここで、端t1とは、第2面導体32の短絡導体41とは逆方における端であり、範囲W1の長さは、第2面導体32の長手方向の四半分の長さL1に相当する。
[0079]
 さらに、アンテナ導体12の節の位置P10は、方向Zから見たとき、第2面導体32の短絡導体41とは逆方における端t1から、容量用面導体33の短絡導体41とは逆方における端t2までの範囲W2内に位置してもよい(図18B)。
[0080]
 図19は、RFIDタグデバイスの位置とアンテナ利得との関係を示すグラフである。このグラフは、シミュレーションによりRFIDタグデバイス20Gの配置をずらした場合の各アンテナ利得を示している。図19に示すように、RFIDタグデバイス20Gの中心点がアンテナ導体12の節の位置P10よりも一方に変位した場合に、高いアンテナ利得が得られる。シミュレーションでは、長手方向の寸法が5mmのRFIDタグデバイス20Gを適用した構成について計算しており、アンテナ利得の極大点が現れる2mm近傍は、RFIDタグデバイス20Gの短絡導体41とは逆方における端が、節の位置P10に近づく配置を示している。
[0081]
 図20A、図21A、図22Aは、3つの参考例のRFIDタグデバイスをそれぞれ示す。図20B、図21B、図22Bは、3つの参考例のRFIDタグデバイスそれぞれの短絡導体とは逆方の端部の電界強度を示している。図20A、図21A、図22Aにおいては、RFIDタグデバイスの所定の導体の配置関係が示され、RFIDタグ用IC50及び接続導体43、44については省略されている。図20B、図21B、図22Bは、図20A、図21A、図22Aの範囲C1についての電界強度のシミュレーション結果を示しており、明るい方が高い電界強度を示す。
[0082]
 図20A、図21B、図22Bの3つの形態のRFIDタグデバイスは、第2面導体32の端t1(短絡導体41とは逆方の端t1)と、容量用面導体33の端t2(短絡導体41とは逆方の端t2)との間の距離(範囲W2の長さ)が異なる。図20B~図22Bに示すように、容量用面導体33を有する構成では、容量用面導体33と第2面導体32との間に強い電界が現れる。そして、第2面導体32の端t1と容量用面導体33の端t2との間の開口部から強い電界が出力される。図20B~図22Bに示されるように、アンテナ導体12側においても、第2面導体32の端t1と容量用面導体33の端t2との間の範囲W2において、強い電界が出力されている。
[0083]
 以上のように、実施形態10に係るRFIDタグ1Nによれば、図19及び図20B~図22Bのシミュレーション結果に示されるように、アンテナ導体12の節の位置P10を、短絡導体41の逆側に合わせることで、高いアンテナ利得を得ることができる。さらに、アンテナ導体12の節の位置P10を、図18Bの範囲W1又は範囲W2に合わせることで、より高いアンテナ利得を得ることができる。図23に示したように、モノポールアンテナを採用した場合でも、アンテナ導体12Mの節の位置P10に合わせて、同様にRFIDタグデバイスを配置することで、高いアンテナ利得を得ることができる。
[0084]
 以上、本開示の実施形態10について説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、実施形態10では、容量用面導体を有するRFIDタグデバイスを適用した構成を一例にとって説明した。しかし、容量用面導体が無い構成においても、短絡導体41とは逆方における第1面導体と第2面導体と間から強い電界が生じる。このため、アンテナ導体の節の位置を、短絡導体とは逆側に合わせる構成、又は、範囲W1に合わせる構成を採用することで、高いアンテナ利得を得ることができる。その他、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

産業上の利用可能性

[0085]
 本開示は、RFIDタグに利用できる。

請求の範囲

[請求項1]
 RFIDタグ用ICと前記RFIDタグ用ICが搭載された基板とを有するRFIDタグデバイスと、
 アンテナ導体を含みかつ前記RFIDタグデバイスが固定されたシートアンテナと、
 を備え、
 前記基板は、
 第1面導体と、
 前記第1面導体と前記アンテナ導体との間に配置された第2面導体と、
 前記第1面導体と前記第2面導体とを短絡させる短絡導体と、
 を有し、
 前記第2面導体のうち前記短絡導体の接続部から前記第2面導体の中央を向く方向が、前記アンテナ導体の長手方向を向いているRFIDタグ。
[請求項2]
 前記基板は、
 前記第1面導体と前記第2面導体との間に配置された容量用面導体と、
 前記容量用面導体と前記第1面導体又は前記第2面導体とを導通させる容量用接続導体と、を更に有し、
 前記短絡導体から前記容量用接続導体を向く方向が、前記アンテナ導体の長手方向を向いている請求項1記載のRFIDタグ。
[請求項3]
 前記基板は、前記RFIDタグ用ICの第1端子が接続されて前記第1面導体又は前記容量用面導体に導通される第1電極と、前記RFIDタグ用ICの第2端子が接続されて前記第2面導体に導通される第2電極とを有し、
 前記第1電極と前記短絡導体との距離は前記第2電極と前記短絡導体との距離よりも短く、前記第1電極と前記容量用接続導体との距離は前記第2電極と前記容量用接続導体との距離よりも長い、
 請求項2記載のRFIDタグ。
[請求項4]
 前記容量用接続導体は前記第1面導体と前記容量用面導体とに接続され、
 前記第2面導体と前記容量用面導体との組み合わせが静電容量を構成する、
 請求項2又は請求項3に記載のRFIDタグ。
[請求項5]
 前記基板は、前記RFIDタグ用ICを収容する凹部を有し、
 前記凹部の開口が、前記アンテナ導体とは反対側を向いている、
 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
[請求項6]
 前記基板は、前記RFIDタグ用ICを埋め込んだモールド樹脂を有し、
 前記モールド樹脂が、前記アンテナ導体とは反対側に配置されている、
 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
[請求項7]
 前記アンテナ導体における少なくとも前記基板と対向する範囲の短手方向の幅寸が、前記第2面導体の前記短手方向の幅寸よりも小さい、
 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
[請求項8]
 前記基板に搭載され、所定の物理量を検出するセンサを更に備える、
 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
[請求項9]
 RFIDタグ用ICと前記RFIDタグ用ICが搭載された基板とを有するRFIDタグデバイスと、
 アンテナ導体と、
 を備え、
 前記基板は、
 前記アンテナ導体とは逆方に配置される第1面導体と、
 前記アンテナ導体に対向する第2面導体と、
 前記第1面導体と前記第2面導体とを短絡する短絡導体と、
 を有し、
 前記第2面導体及び前記アンテナ導体の対向方向から見たときに、前記アンテナ導体における共振電波電圧の節の位置が、前記第2面導体の中央よりも前記短絡導体の逆方に位置するRFIDタグ。
[請求項10]
 前記共振電波電圧の節の位置は、前記アンテナ導体がダイポールアンテナである場合には中央、前記アンテナ導体がモノポールアンテナである場合には接地点である、
 請求項9記載のRFIDタグ。
[請求項11]
 前記第2面導体と前記アンテナ導体とが対向する方向から見たときに、前記アンテナ導体における共振電波電圧の節の位置が、前記第2面導体の前記短絡導体とは逆方における端を中心とする前記第2面導体の長手方向の四半分の長さの範囲内に位置する、
 請求項9又は請求項10に記載のRFIDタグ。
[請求項12]
 前記基板は、
 前記第1面導体と前記第2面導体との間に容量用面導体を有し、
 前記第2面導体と前記アンテナ導体とが対向する方向から見たときに、前記アンテナ導体における共振電波電圧の節の位置が、前記第2面導体の前記短絡導体とは逆方における端から前記容量用面導体の前記短絡導体とは逆方における端までの範囲内に位置する、
 請求項9又は請求項10に記載のRFIDタグ。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10A]

[ 図 10B]

[ 図 11A]

[ 図 11B]

[ 図 12A]

[ 図 12B]

[ 図 13A]

[ 図 13B]

[ 図 14A]

[ 図 14B]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20A]

[ 図 20B]

[ 図 21A]

[ 図 21B]

[ 図 22A]

[ 図 22B]

[ 図 23]