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1. WO2020110535 - RESIN PANEL, STRUCTURE, AND METHOD FOR MANUFACTURING SAME

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明 細 書

発明の名称 樹脂製パネル、構造体、およびそれらの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074  

符号の説明

0075  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 樹脂製パネル、構造体、およびそれらの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、樹脂製パネルおよび樹脂成形体を備える構造体に関する。本発明の樹脂製パネルおよび構造体は、車両の荷室ボードなどとして利用可能である。

背景技術

[0002]
(第1観点)
 車両の荷室ボード(デッキボード、またはラゲッジボードともいう)に用いられる樹脂製パネルに関して、例えば特許文献1は、デッキボートにブラインドリベットを用いて取付ブラケット(被取付部材)を取り付ける技術を開示している。
[0003]
(第2観点)
 車両の荷室ボードに用いられる樹脂成形体を用いた構造体(樹脂パネル)に関して、例えば特許文献2には、内部に補強部材が挿入された構造体が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2015-209854号公報
特許文献2 : 特開2010-52389号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
(第1観点)
 しかし、上記特許文献1に記載の樹脂製パネルでは、ブラインドリベットを挿通するための孔を樹脂製パネルに形成する必要がある。また、挿通孔の形成時において切削屑が発生するため、当該切削屑を除去する必要があった。
[0006]
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、より少ない工数で樹脂製パネルに被取付部材を取り付けることを目的とする。
[0007]
(第2観点)
 このような構造体を製造する場合、固定具などの被取付部材が樹脂成形体の外面に取り付けられることがある。しかし、被取付部材を樹脂成形体の外面に固定する際に、強度が確保されにくいという問題があった。
[0008]
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、樹脂成形体の外面に被取付部材を確実に取り付けることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
(第1観点)
 本発明によれば、樹脂製パネルの製造方法であって、取付工程を備え、前記取付工程では、樹脂成形体の表面に形成された凹部内にブラインドリベットに設けられたリベットボディを配置し、当該リベットボディの一部を断裂させて拡径し、前記凹部の壁面に貫通させることによって、被取付部材を前記表面に取り付ける方法が提供される。
[0010]
 本発明の構成では、樹脂成形体の表面に設けられた凹部内にブラインドリベットのリベットボディを配置し、リベットボディを断裂して拡径させて凹部の壁面に貫通させ、被取付部材を樹脂成形体に取り付けるため、ブラインドリベットを挿通するための孔を樹脂形成体に形成する必要がない。そのため、切削屑が発生せず、切削屑の除去作業が必要なくなり、作業工数を削減することが可能となる。
[0011]
 以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
 好ましくは、前記凹部は円錐台形状であり、前記壁面は、底面に向かうほど径が狭くなるようにテーパー状に形成されており、前記取付工程では、前記リベットボディの一部を断裂させて拡径させてテーパー状の前記壁面に貫通させることによって、前記被取付部材を前記表面に取り付ける。
 好ましくは、前記取付工程では、前記表面に形成された凸部に前記ブラインドリベットを押し当て、当該凸部を反転させて前記凹部を形成する凹部形成工程を有する。
 好ましくは、前記凹部は、平面視において非円形となるように前記樹脂成形体の表面に形成される。
 本発明の他の実施の態様では、樹脂成形体に被取付部材が取り付けられて構成される樹脂製パネルであって、前記被取付部材は、ブラインドリベットによって前記樹脂成形体に取り付けられており、前記ブラインドリベットに設けられたリベットボディの一部は、前記樹脂成形体の表面に設けられた凹部内に配置され、前記リベットボディの一部が断裂されて拡径して前記凹部の壁面を貫通した状態で、前記ブラインドリベットは前記被取付部材を前記樹脂成形体に取り付けている樹脂製パネルが提供される。
 好ましくは、前記凹部は平面視において非円形である。
[0012]
(第2観点)
 本発明によれば、樹脂成形体と、補強材と、固定具を備える構造体の製造方法であって、成形工程と、取付工程を備え、前記成形工程では、樹脂シートから中空部を備える前記樹脂成形体を成形し、前記取付工程では、前記樹脂成形体と前記中空部内に配置された前記補強材を共締めするように、前記固定具で被取付部材を当該樹脂成形体の外面に取り付ける、方法が提供される。
[0013]
 本発明の構成では、樹脂成形体の中空部内に配置された補強材と共締めするように、被取付部材を当該樹脂成形体の外面に取り付けているため、取り付けにおける強度が確保され、被取付部材を樹脂成形体に確実に取り付けることが可能となる。
[0014]
 以下、本発明の種々の実施形態を例示する。
 好ましくは、前記方法は、排出工程をさらに備え、前記取付工程では、前記樹脂成形体および前記補強材を切削して貫通孔を形成し、前記固定具を前記貫通孔に挿通して前記樹脂成形体と前記補強材を共締めし、前記排出工程では、前記切削の際に発生した切削屑を、前記補強材の長手方向に沿って前記中空部内から排出する。
 好ましくは、前記方法は、開口工程と、挿入工程を更に備え、前記開口工程では、前記中空部に連通する開口を前記樹脂成形体に形成し、前記挿入工程では、前記開口から、当該中空部に前記補強材を挿入し、前記排出工程では、前記開口を通じて前記切削屑を排出する。
 好ましくは、前記挿入工程では、断面筒状の補強材を挿入する。
 本発明の他の態様では、樹脂成形体と、補強材と、固定具を備える構造体であって、前記樹脂成形体は、中空部を有し、前記補強材は細長形状であり、前記中空部内に配置されており、前記樹脂成形体の外面には、被取付部材が前記固定具で取り付けられており、前記固定具は、前記樹脂成形体と前記補強材を共締めする、構造体が提供される。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 図1Aは、本発明の第1観点の第1実施形態の樹脂製パネル10の斜視図である。図1Bは、図1AにおけるX-X断面図である。
[図2] 樹脂製パネル10の製造に利用可能な成形機60を示す図である。
[図3] 樹脂製パネル10の製造方法を説明する図である。
[図4] 図4A~図4Cは、樹脂製パネル10の製造方法における取付工程を説明する図である。
[図5] 第2実施形態に係る樹脂製パネル10の製造方法を説明する図である。
[図6] 図6A~図6Dは、樹脂製パネル10の製造方法における取付工程を説明する図である。
[図7] 図7A~図7Cは、それぞれ、第1観点の他の実施形態における凹部2を本体部1の内部から見た斜視図である。
[図8] 図8Aは、本発明の第2観点の第1実施形態の構造体20の斜視図である。図8Bは、図8Aの一部を取り除いた図である。
[図9] 図9Aは、図8AにおけるI-I断面図である。図9Bは、図8AにおけるII-II断面図である。図9Cは、図9Bにおける領域D1の拡大図である。
[図10] 樹脂成形体11の製造における垂下工程および賦形工程を説明する図である。
[図11] 樹脂成形体11の製造における型閉じ工程を説明する図である。
[図12] 図12Aは、構造体20の製造方法における開口工程を説明する図である。図12Bは、構造体20の製造方法における挿入工程を説明する図である。
[図13] 図13Aは、構造体20の製造方法における取付工程を説明する図である。図13Bは、図13AにおけるII-II断面図である。
[図14] 図14Aは、構造体20の製造方法における取付工程を説明する図である。図14Bは、構造体20の製造方法における排出工程を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
[0017]
(第1観点の実施形態)
1.第1実施形態
1-1.樹脂製パネル10の構成
 図1Aに示すように、本発明の第1実施形態に係る樹脂製パネル10は、平面視において矩形状に形成されている。樹脂製パネル10は、樹脂成形体である本体部1に対して、上下方向に補強するための複数の有底状の凹部2が形成されている。凹部2は、平面視において円形に形成されており、底部に向かうほど径が狭くなるようにテーパー状に形成されている。凹部2の壁面2a(図1B参照)の厚さは、本体部1の表面1aの厚さと比べて薄く成形されている。
[0018]
 樹脂製パネル10には、さらに、被取付部材3がブラインドリベット4によって取り付けられている。被取付部材3としては、例えば、金属製の取付ブラケットや、皮革や不織布からなるストラップなどが挙げられる。
[0019]
 図1Bに示すように、本体部1は中空状に形成されている。ブラインドリベット4は、円柱状のシャフト6と、シャフト6に挿通されたフランジ状のリベットヘッド5aおよびスリーブ状のリベットボディ5bとを備える。リベットヘッド5aおよびリベットボディ5bは、互いに連結されている。
[0020]
 ブラインドリベット4の有するリベットボディ5bの一部は、凹部2内に配置されている。ブラインドリベット4は、リベットボディ5bの一部が断裂されて拡径して凹部2の壁面2aを貫通した状態で、被取付部材3を本体部1に取り付けるように構成されている。
[0021]
 シャフト6は、本体部1側に先端部6aを備える。先端部6aは、径方向の長さがリベットボディ5bの径方向の長さ以上となるように拡径されている。
[0022]
1-2.成形機60の構成
 図2を参照し、本体部1を成形するための成形機60について説明する。図2に示すように、成形機60は、ホッパー62と、押出機63と、アキュームレータ67と、Tダイ68を備える。押出機63とアキュームレータ67は、連結管75を介して連結される。アキュームレータ67とTダイ68は、連結管77を介して連結される。以下、各構成について詳細に説明する。
[0023]
・ホッパー62,押出機63
 ホッパー62は、原料樹脂61を押出機63のシリンダ63a内に投入するために用いられる。原料樹脂61の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂61は、ホッパー62からシリンダ63a内に投入された後、シリンダ63a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ63a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ63aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ63a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。
[0024]
・アキュームレータ67、Tダイ68
 原料樹脂は、シリンダ63aの樹脂押出口から押し出され、連結管75を通じてアキュームレータ67内に注入される。アキュームレータ67は、シリンダ67aとその内部で摺動可能なピストン67bを備えており、シリンダ67a内に溶融樹脂61aが貯留可能になっている。そして、シリンダ67a内に溶融樹脂61aが所定量貯留された後にピストン67bを移動させることによって、連結管77を通じて溶融樹脂61aをTダイ68内に設けられたスリットから押し出して垂下させて溶融状態の第1及び第2樹脂シート73a,73bを形成する。
[0025]
・金型71,72
 樹脂シート73a,73bは、金型71,72間に導かれる。金型71,72は、型閉じの際に当接するパーティング面で分割可能になっており、金型71,72によって本体部1が形成される。詳細は後述するが、樹脂製パネル10の製造工程において、分割可能な一対の金型71,72を用いて本体部1が成形される。
[0026]
 金型71には、多数の減圧吸引孔(不図示)が設けられており、樹脂シート73aを減圧吸引して金型71のキャビティの内面71bに沿った形状に賦形することが可能になっている。キャビティを取り囲むようにピンチオフ部71cが設けられている。金型71には、本体部1の凹部2を形成するための円錐台状の突起71aが形成されている。
[0027]
 金型72には、多数の減圧吸引孔(不図示)が設けられており、樹脂シート73bを減圧吸引して金型72のキャビティの内面72bに沿った形状に賦形することが可能になっている。キャビティを取り囲むようにピンチオフ部72cが設けられている。
[0028]
1-3.樹脂製パネル10の製造方法
[0029]
<製造工程の詳細>
 図3および図4を用いて、樹脂製パネル10の製造方法について説明する。製造方法は、たとえば、垂下工程、賦形工程、型閉じ工程、取付工程を備える。
[0030]
1-3-1.垂下工程
 垂下工程では、図3に示すように、金型71,72間に、溶融樹脂61aをTダイ68のスリットから押し出して垂下させて形成した樹脂シート73a,73bを垂下する。本実施形態では、Tダイ68から押し出された樹脂シート73a,73bをそのまま使用するダイレクト真空成形が行われるので、樹脂シート73a,73bは、成形前に室温にまで冷却されて固化されることがなく、固化された樹脂シート73a,73bが成形前に加熱されることもない。
[0031]
1-3-2.賦形工程
 賦形工程では、金型71,72によって樹脂シート73a、73bを減圧吸引して樹脂シート73a,73bを賦形する。金型71では、樹脂シート73aは、キャビティの内面71bの外形に沿った形状に賦形される。ここで、金型71には円錐台状の突起71aが形成されているため、樹脂シート73aが突起71aに沿って賦形されることにより、本体部1の表面にテーパー状の凹部2が形成されることとなる。ここで、樹脂シート73aが突起71aに沿って賦形される際に、突起71aの斜面に沿って樹脂シート73aが引き伸ばされ、本体部1の凹部2における壁面2aの厚さが本体部1の表面1aに比べて薄くなる。樹脂シート73bは、キャビティの内面72bに沿った形状に賦形される。樹脂シート73a,73bを賦形するタイミングは、ずれていてもよく、例えば、型締め工程において樹脂シート73bを賦形してもよい。
[0032]
1-3-3.型閉じ工程
 型閉じ工程では、金型71,72を図3中の矢印C1,C2の方向に移動させることによって、金型71,72を閉じる。これにより、金型71,72の間に、樹脂成形体からなる本体部1が形成される。その後、金型71,72を離間させ、金型71,72の間に成形された本体部1を取り出す。この際、突起71aが円錐台状に構成することにより、金型71と本体部1とを容易に離間することが可能となっている。
[0033]
1-3-4.取付工程
 取付工程では、上記工程によって成形された本体部1に対して、被取付部材3を取り付ける。まず、図4Aに示すように、凹部2の上方に被取付部材3を配置する。そして、被取付部材3に予め形成した挿通孔3aを挿通させ、シャフト6の先端部6aが凹部2の底部2bに当接するように、ブラインドリベット4を凹部2内に配置する。
[0034]
 リベットボディ5bの径方向の長さr1と底部2bの直径r2との比率r1/r2は、0.7~1.1であることが好ましい。r1/r2は、具体的には例えば、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。r1/r2が小さすぎると、シャフト6の先端部6aによってリベットボディ5bが断裂されて拡径した際に、拡径したリベットボディ5bの先端が凹部2の壁面2aまで到達しない。また、r1/r2が大きすぎると、リベットボディ5bを凹部2内に配置することが困難となる。
[0035]
 リベットボディ5bの垂直方向の長さL1と凹部2の深さL2の比率L1/L2は、1.5~3.0であることが好ましい。具体的には例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。L1/L2が小さすぎると、シャフト6の先端部6aによってリベットボディ5bが断裂されて拡径した際に、凹部2の壁面2aを貫通するリベットボディ5bの長さが短くなり、被取付部材3が十分に固定されない。また、r1/r2が大きすぎると、リベットボディ5bが過度に拡径してしまい、リベットボディ5bの先端が凹部2の壁面2aだけでなく、本体部1の表面1aも貫通するといった不具合が生じるおそれがある。
[0036]
 次に、リベッター(図示せず)を用いてリベットヘッド5aを下方向に押し下げながら、シャフト6を上方向に引き上げる。これにより、図4Bに示すように、リベットボディ5bの凹部2内に配置された箇所がシャフト6の先端部6aによって断裂されて拡径し、凹部2の壁面2aを貫通する。ここで、凹部2の壁面2aの厚さは、本体部1の表面1aの厚さと比べて薄く成形されているため、リベットボディ5bが壁面2aを貫通することが容易となる。
[0037]
 次に、リベットを用いてさらにシャフト6を上方向に引っ張ることにより、図4Cに示すようにシャフト6の上方部が断裂される。これにより、被取付部材3がブラインドリベット4によって本体部1の表面1aに取り付けられ、樹脂製パネル10が製造される。
[0038]
 以上のようにして、本実施形態に係る樹脂製パネル10の製造方法では、本体部1の表面1aに設けられた凹部2内にブラインドリベット4に設けられたリベットボディ5bの一部を配置し、シャフト6の先端部6aによってリベットボディ5bを断裂させながら拡径させることで、リベットボディ5bを凹部2の壁面2aに貫通させて被取付部材3を表面1aに取り付ける。
[0039]
 このような構成とすることにより、本体部1にブラインドリベット4を挿通するための挿通孔を形成する必要がない。その結果、挿通孔の形成に伴う発生する切削屑を除去する作業が必要なくなり、作業工数を削減することが可能となる。
[0040]
 ここで、凹部2の壁面2aをテーパー状に形成しているため、型閉じ工程において金型71を本体部1から取り外すのが容易になるとともに、取付工程において断裂されて拡径したリベットボディ5bが壁面2aを貫通するのが容易となる。
[0041]
2.第1観点の第2実施形態
 第2実施形態に係る樹脂製パネル10の製造方法について説明する。図5に示すように、樹脂製パネル10の製造に用いる金型71は、凹状の凸部形成部71dを備えている。そのため、樹脂製パネル10における本体部1は、その表面1aに凸部7が形成される。
[0042]
 図6A~図6Bを参照し、第2実施形態における取付工程について説明する。第2実施形態における取付工程では、図6Aに示すように、シャフト6の先端部6aが凸部7の頂部7bに当接するように、ブラインドリベット4を凸部7上に配置する。
[0043]
 次に、図6Bに示すように、ブラインドリベット4のシャフト6を凸部7に押し当てることにより、凸部7を反転させて凹部2を形成する(特許請求の範囲における「凹部形成工程」に相当)。ここで、凸部7の壁面7aは、表面1aに比べて薄く成形されているため、ブラインドリベット4を押し当てて凸部7を容易に反転させることができる。その後、第1実施形態と同様に、リベッターを用いてリベットボディ5bを断裂させて拡径して凹部2の壁面2aを貫通させ、被取付部材3を本体部1の表面1aに取り付ける(図6Cおよび図6D参照)。
[0044]
 このような構成としても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。ここで、第2実施形態では、本体部1の表面1aに形成された凸部7を反転させて凹部2を形成している。すなわち、被取付部材3を取り付ける箇所には凸部7が形成されることとなるため、本体部1の表面1aに形成された他の複数の凹部2と混合を生じることがなく、被取付部材3の取付位置を正確に把握することが可能となる。
[0045]
 また、第2実施形態では、金型71に追加的に凸部形成部71dを設けることにより、本体部1に凸部7を形成することが可能となるため、樹脂製パネル10における被取付部材3の取付位置の変更などの設計変更に容易に対応することが可能となる。
[0046]
3.第1観点のその他の実施形態
 本願発明の適用は、上記実施形態に限定されることはない。例えば、上記実施形態においては、凹部2は平面視において円形に形成されていたが、この例に限定されることはない。たとえば、凹部2を平面視において非円形に形成してもよい。
[0047]
 凹部2の断面を非円形にすることにより、取付工程においてリベットボディ5bが断裂されて拡径して凹部2の壁面2aを貫通した際、リベットボディ5bによって壁面2aの開口側と底部2bが完全に分断され難くなるので、底部2bが加工屑として本体部1の内部に落下し、当該加工屑を除去する作業が発生するといった不具合を防止することが可能となる。
[0048]
 凹部2の形状は、具体的には例えば、図7A~図7Cに示すような形状とすることができる。図7A~図7Cは、凹部2を本体部1の内部から見た斜視図であり、平面視において半円と矩形とが組み合わされた形状(図7A参照)としてもよいし、円形の一部と矩形とが組み合わされた鍵型状(図7B参照)としてもよい。または、大きさの異なる2つの円弧を直線で連結した形状(図7C参照)としてもよい。
[0049]
 また、上記実施形態では、本体部1は中空状に成形されているが、この例に限定されることはない。例えば、発泡性樹脂などのコア材を含むものとして本体部1を成形してもよい。
[0050]
 また、上記実施形態では、2枚の樹脂シートを用いて成形工程を行っているが、この例に限定されることはない。例えば、円筒パリソンを用いたブロー成形によって本体部1を成形してもよい。
[0051]
(第2観点の実施形態)
1.第1実施形態
1-1.構造体20の構成
 図8Aおよび図8Bに示すように、本発明の第1実施形態に係る構造体20は、平面視において矩形状に形成されている。構造体20は、樹脂成形体11と、補強材18と、被取付部材16と、固定具19を備える。構造体20は、たとえば車両の荷室におけるラゲッジボードとして用いられる。
[0052]
 樹脂成形体11はその内部に中空部17を有しており(図9Aおよび図9B参照)、細長形状の補強材18が、樹脂成形体11の幅方向(以下、単に幅方向ともいう)中央に位置する中空部17内に配置されている。補強材18は、構造体20を補強している。補強材18は、端部に開口を有する断面筒状であり、鉄やアルミなどの金属、または、炭素繊維などの高強度の材質を用いることができる。図8Bに示す例では、補強材18は断面矩形筒状となっているが、この例に限定されず、例えば断面円筒状であってもよい。
[0053]
 樹脂成形体11は、補強のための矩形リブ12を備える。一例として、図8に示す樹脂成形体11では、矩形リブ12は樹脂成形体11の幅方向に対を成すように、樹脂成形体11の長手方向(以下、単に長手方向ともいう)に等間隔に3つずつ(すなわち、計6つ)設けられている。矩形リブ12は、平面視において幅方向に長い矩形状に形成されている。
[0054]
 樹脂成形体11は、中空部17内に配置された補強材18を位置決めするための細長リブ13を備える。細長リブ13は、樹脂成形体11の長手方向に沿って、補強材18が配置された中空部17の両側に1対設けられている。細長リブ13の補強材18側の壁面には凹部15が設けられており、これにより図9Aに示すように、中空部17内に配置された補強材18が、幅方向に位置決めされる。
[0055]
 樹脂成形体11の長手方向における一端の幅方向中央には、不織布14が貼付されている。これは、補強材18を中空部17の内部に挿入する際に設けられた開口32を閉じるためのものである。補強材18の挿入については、詳細を後述する。
[0056]
 樹脂成形体11の外面には、被取付部材16が固定具19で取り付けられている。被取付部材16は、固定用フック16aを有している。構造体20が車両の荷室内に配置される際、固定用フック16aが荷室内の所定の箇所と係合することにより、構造体20が荷室内で固定される。
[0057]
 固定具19は、図9Bおよび図9Cに示すように、被取付部材16、樹脂成形体11、および補強材18に貫通して共締めしている。本実施形態では、固定具19としてブラインドリベットを用いているが、この例に限定されることはなく、ネジボルト、リベットなどを用いてもよい。このように、被取付部材16を樹脂成形体11の外面に取り付ける固定具19が、樹脂成形体11と補強材18を共締めすることにより、被取付部材16を確実に樹脂成形体11に取り付けることが可能となる。
[0058]
1-2.構造体20の製造方法
 次に、図10~図14を用いて、構造体20の製造方法について説明する。本実施形態の方法は、成形工程と、開口工程と、挿入工程と、取付工程と、排出工程を含む。
[0059]
(1)成形工程
 成形工程は、樹脂成形体11を成形するための工程であって、一例として、垂下工程、賦形工程、型閉じ工程を含むように構成される。
[0060]
(1-1)垂下工程
 垂下工程では、図10に示すように、金型21,22間に、樹脂シート23a,23bを垂下する。本実施形態では、Tダイ68から押し出された樹脂シート23a,23bをそのまま使用するダイレクト減圧成形が行われるので、樹脂シート23a,23bは、成形前に室温にまで冷却されて固化されることがなく、固化された樹脂シート23a,23bが成形前に加熱されることもない。
[0061]
(1-2)賦形工程
 賦形工程では、図10に示すように、金型21によって樹脂シート23aを、減圧吸引孔21dを介して減圧吸引して金型21のキャビティ21aの内面21bに沿った形状に賦形し、金型22によって樹脂シート23bを、減圧吸引孔22dを介して減圧吸引して金型22のキャビティ22aの内面22bに沿った形状に賦形する。樹脂シート23a,23bを賦形するタイミングは同時でなくてもよく、例えば、型閉じ工程において樹脂シート23bを賦形してもよい。
[0062]
(1-3)型閉じ工程
 型閉じ工程では、図11に示すように、金型21,22を閉じる。これにより、ピンチオフ部21c,22cに隣接した部位において樹脂シート23a,23bが互いに溶着される。また、樹脂シート23a,23b間に中空部17が形成される。
[0063]
 次に、金型21,22から成形体を取り出し、ピンチオフ部21c,22cの外側のバリ26を除去すると、中空部17を有する樹脂成形体11が得られる。
[0064]
 (2)開口工程
 次に、上記成形工程で得られた樹脂成形体11に対して開口工程を行う。開口工程では、図12Aに示すように、樹脂成形体11の幅方向中央に位置する中空部17に連通する開口32を、樹脂成形体11の端部に形成する。
[0065]
 (3)挿入工程
 次に、開口32を備える樹脂成形体11に対して挿入工程を行う。挿入工程では、図12Bに示すように、開口32から断面筒状の補強材18を中空部17内に挿入する。
[0066]
 (4)取付工程
 次に、中空部17に補強材18が挿入された樹脂成形体11に対して、取付工程を行う。取付工程では、まず、図13Aおよび図13Bに示すように、樹脂成形体11および補強材18を切削して貫通孔30を形成する。このとき、図13Bに示すように、中空部17内に配置された補強材18の内部に切削屑31が発生する。なお、本実施形態では被取付部材16には予め貫通孔が設けられているが、樹脂成形体11および補強材18と同じタイミングで貫通孔を形成してもよい。その後、樹脂成形体11と中空部17内に配置された補強材18を共締めするように、被取付部材16を樹脂成形体11の外面に固定具19で取り付ける(図9Bおよび図9C参照)。
[0067]
 (5)排出工程
 次に、図14Aに示す被取付部材16が取り付けられた樹脂成形体11に対して、排出工程を行う。排出工程では、図14Bに示すように、取付工程での切削の際に発生した切削屑31を、樹脂成形体11の端部に形成された開口32を通じて排出する。ここで、切削屑31は、補強材18の長手方向に沿って中空部17内から排出される。その後、開口32に対して、不織布14(図1A参照)を貼付して、構造体20が得られる。
[0068]
 以上のようにして、本実施形態に係る構造体20の製造方法では、樹脂成形体11の中空部17内に補強材を挿入した後、樹脂成形体11および補強材18を切削して貫通孔30を形成し、固定具19を貫通孔30に挿通して樹脂成形体11と補強材18を共締めすることにより、被取付部材16を樹脂成形体11の外面に固定具19で取り付ける。そして、当該切削の際に発生した切削屑31を補強材18内の長手方向に沿って中空部17内から排出する。
[0069]
 このような方法とすることにより、被取付部材16を樹脂成形体11の外面に確実に取り付けることが可能になるとともに、取り付けの際に発生した切削屑31を円滑に中空部17内から排出することができる。これにより、中空部17内に切削屑31が残留することにより異音が発生するなどの不具合が生じることがない。ここで、樹脂成形体11の材料にガラス繊維などが含まれている場合に、中空部17の内面が荒れていることがあるが、補強材18の断面が筒状となっているため切削屑31の円滑な排出が特に容易となる。
[0070]
2.第2観点の他の実施形態
 本願発明の適用は、上記実施形態に限定されることはない。例えば、上記実施形態では、成形工程後に樹脂成形体11に形成した開口32から補強材18を挿入したが、この例に限定されるものではない。例えば、成形工程が樹脂成形体11内に補強材18を挿入するためのインサート工程を含んでおり、金型21,22の間に補強材18をインサートした後に型閉じ工程を行ってもよい。
[0071]
 また、上記実施形態では、補強材18は断面筒状としているが、この例に限定されることはなく、例えば、中空部17の内面が荒れていない場合等には、断面H型の補強材を用いてもよい。
[0072]
 また、上記実施形態では、樹脂成形体11および補強材18を切削して貫通孔を形成しているが、補強材18の厚みが大きい場合には、貫通孔を形成しなくても樹脂成形体11および補強材18を共締めするように被取付部材16を当該樹脂成形体11の外面に取り付けることできる。この場合、中空部17内に切削屑31は発生しないため、上記排出工程を行う必要はない。
[0073]
 また、上記実施形態では、2枚の樹脂シートを用いて成形工程を行っているが、この例に限定されることはない。例えば、円筒パリソンを用いたブロー成形によって樹脂成形体11を成形してもよい。
[0074]
 本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

符号の説明

[0075]
1:本体部、1a:表面、2:凹部、2a:壁面、2b:底部、3:被取付部材、3a:挿通孔、4:ブラインドリベット、5a:リベットボディ、5b:リベットヘッド、6:シャフト、6a:先端部、7:凸部、7a:壁面、7b:頂部、10:樹脂製パネル、11:樹脂成形体、12:矩形リブ、13:細長リブ、14:不織布、15:凹部、16:被取付部材、16a:固定用フック、17:中空部、18:補強材、19:固定具、20:構造体、21,22:金型、21a,22a:キャビティ、21b,22b:内面、21c,22c:ピンチオフ部、21d,22d:減圧吸引孔、23a,23b:樹脂シート、25:連結管、26:バリ、27:連結管、30:貫通孔、31:切削屑、32:開口、60:成形機、61:原料樹脂、61a:溶融樹脂、62:ホッパー、63:押出機、63a:シリンダ、67:アキュームレータ、67a:シリンダ、67b:ピストン、68:Tダイ、71:金型、71a:突起、71b:内面、71c:ピンチオフ部、71d:凸部形成部、72:金型、72b:内面、72c:ピンチオフ部、73a:第1樹脂シート、73b:第2樹脂シート、75,77:連結管

請求の範囲

[請求項1]
 樹脂製パネルの製造方法であって、
 取付工程を備え、
 前記取付工程では、樹脂成形体の表面に形成された凹部内にブラインドリベットに設けられたリベットボディを配置し、当該リベットボディの一部を断裂させて拡径し、前記凹部の壁面に貫通させることによって、被取付部材を前記表面に取り付ける、方法。
[請求項2]
 請求項1に記載の方法であって、
 前記凹部は円錐台形状であり、
 前記壁面は、底面に向かうほど径が狭くなるようにテーパー状に形成されており、
 前記取付工程では、前記リベットボディの一部を断裂させて拡径させてテーパー状の前記壁面に貫通させることによって、前記被取付部材を前記表面に取り付ける、方法。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載の方法であって、
 前記取付工程では、前記表面に形成された凸部に前記ブラインドリベットを押し当て、当該凸部を反転させて前記凹部を形成する凹部形成工程を有する、方法。
[請求項4]
 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の方法であって、
 前記凹部は、平面視において非円形となるように前記樹脂成形体の表面に形成される、方法。
[請求項5]
 樹脂成形体に被取付部材が取り付けられて構成される樹脂製パネルであって、
 前記被取付部材は、ブラインドリベットによって前記樹脂成形体に取り付けられており、
 前記ブラインドリベットに設けられたリベットボディの一部は、前記樹脂成形体の表面に設けられた凹部内に配置され、
 前記リベットボディの一部が断裂されて拡径して前記凹部の壁面を貫通した状態で、前記ブラインドリベットは前記被取付部材を前記樹脂成形体に取り付けている、樹脂製パネル。
[請求項6]
 請求項5に記載の樹脂製パネルであって、
 前記凹部は平面視において非円形である、樹脂製パネル。
[請求項7]
 樹脂成形体と、補強材と、固定具を備える構造体の製造方法であって、
 成形工程と、取付工程を備え、
 前記成形工程では、樹脂シートから中空部を備える前記樹脂成形体を成形し、
 前記取付工程では、前記樹脂成形体と前記中空部内に配置された前記補強材を共締めするように、前記固定具で被取付部材を当該樹脂成形体の外面に取り付ける、方法。
[請求項8]
 請求項7に記載の方法であって、
 前記方法は、排出工程をさらに備え、
 前記取付工程では、前記樹脂成形体および前記補強材を切削して貫通孔を形成し、前記固定具を前記貫通孔に挿通して前記樹脂成形体と前記補強材を共締めし、
 前記排出工程では、前記切削の際に発生した切削屑を、前記補強材の長手方向に沿って前記中空部内から排出する、方法。
[請求項9]
 請求項8に記載の方法であって、
 前記方法は、開口工程と、挿入工程を更に備え、
 前記開口工程では、前記中空部に連通する開口を前記樹脂成形体に形成し、
 前記挿入工程では、前記開口から、当該中空部に前記補強材を挿入し、
 前記排出工程では、前記開口を通じて前記切削屑を排出する、方法。
[請求項10]
 請求項9に記載の方法であって、
 前記挿入工程では、断面筒状の補強材を挿入する、方法。
[請求項11]
 樹脂成形体と、補強材と、固定具を備える構造体であって、
 前記樹脂成形体は、中空部を有し、
 前記補強材は細長形状であり、前記中空部内に配置されており、
 前記樹脂成形体の外面には、被取付部材が前記固定具で取り付けられており、
 前記固定具は、前記樹脂成形体と前記補強材を共締めする、構造体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]