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1. WO2020110329 - METHOD FOR PROPOSING GAS ABSORPTION MATERIAL FOR ELECTRICITY STORAGE DEVICE

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明 細 書

発明の名称 蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

発明の効果

0020  

図面の簡単な説明

0021  

発明を実施するための形態

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

符号の説明

0035  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3  

明 細 書

発明の名称 : 蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法

技術分野

[0001]
 本発明は、電子機器や自動車等に使用される蓄電デバイスから発生するガス成分の吸収に好適なガス吸収材を提案する方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、例えばリチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ等の大容量、高出力タイプの蓄電デバイスが実用化されている。この蓄電デバイスは、大容量、高出力であるがゆえに従来の蓄電デバイスよりも高い安全性、安定性が求められる。
[0003]
 この蓄電デバイスは、一般に正極体及び負極体が電解液とともに筐体内に封入されており、電極シートとセパレータとの積層体を、角型の場合にはサンドイッチ状に、円筒型の場合にはロール状にそれぞれ形成し、集電体としての正極体及び負極体のリード部を各々の端子に接続する。そして、上述したような各種形態の積層体をそれぞれの対応する形状の筐体に収容した後、筐体の開口部から電解液を注入して積層体に電解液を含浸し、正極体及び負極体の先端を外部に露出した状態で筐体に封入した構造を有する。
[0004]
 上記蓄電デバイスに用いられる電解液としては、炭酸エチレンなどを含有する非水系電解液が用いられるが、蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させるためには使用可能電圧を高めることが有効であることから、特に高い電圧で充放電可能な炭酸エステル系電解液が広く用いられている。
[0005]
 このような非水系電解液を使用した蓄電デバイスでは、非水系電解液中に含まれる炭酸エステルが長期間の使用における充放電の繰り返し、過充電、あるいは短絡等の異常時の蓄電デバイス内部の温度上昇に起因して、劣化や電気分解をおこす。これにより蓄電デバイス内部でCOやCO などの炭酸ガスやメタン、エタンなどの炭化水素ガスや、その他の非水系電解液ガスに起因したガスが発生し、これにより内圧が上昇して筐体が変形し、内部抵抗が増大する等の不具合を生じる虞があった。そこで、これらのガスを吸収するガス吸収材を蓄電デバイス内に配置することが行われている。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、リチウムイオン電池に代表される蓄電デバイスは、日々進化しており、この際には非水系電解液の組成やその他の成分の微妙な変更も行われ、これに伴い発生するガスも変化するため、その都度発生するガスの吸収に好適なガス吸収材を選定することは困難であった。
[0007]
 本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、電子機器や自動車等に使用される蓄電デバイスから発生するガス成分の吸収に好適なガス吸収材を迅速に提案することが可能な提案方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記課題を解決するために本発明は、蓄電デバイスから発生するガス成分を吸収するガス吸収材を提案する方法であって、提案対象となる蓄電デバイスから発生するガス成分を分析する発生ガス分析工程と、前記発生ガス分析工程で分析したガス成分に基づき、該分析したガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を選定するガス吸収材選定工程と、前記ガス吸収材選定工程で選定されたガス吸収材を好適ガス吸収材として提示する提示工程とを備える蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法を提供する(発明1)。
[0009]
 上記発明(発明1)によれば、顧客から提案対象となる蓄電デバイスを入手して、ガス成分を発生させ、この発生するガス成分を分析して、このガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を顧客に提示することにより、顧客は対象となる蓄電デバイスに好適な吸収材を選定する面倒な作業をする必要がなく、この提案されたガス吸収材を準備すればよい。ガス吸収材を提案された顧客は、蓄電デバイス自体の開発に専念できるので、蓄電デバイスの開発の負担が軽減されるとともに、蓄電デバイスの開発期間の短縮が可能となる。
[0010]
 上記発明(発明1)においては、前記提示工程が、前記好適ガス吸収材とともに前記発生ガス分析工程で分析したガス成分も提示することが好ましい(発明2)。
[0011]
 上記発明(発明2)によれば、提案対象となる蓄電デバイスから発生するガス成分を提示することにより、顧客に蓄電デバイスの物性情報を提供することができるとともに、提供した物性情報を、選定された吸収材の採用の適否の判断材料としてもらうこともできる。
[0012]
 上記発明(発明1,2)においては、前記提示工程の後に提示された好適ガス吸収材の購入手続きを行う購入工程を備えることが好ましい(発明3)。
[0013]
 上記発明(発明3)によれば、顧客は提案対象となる蓄電デバイスに好適なガス吸収材の提示を受けたら、顧客自身でガス吸収材を調製してもよいが、引き続き好適ガス吸収材を購入することもできるので、提案対象となる蓄電デバイスから発生するガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を迅速に入手することができる。
[0014]
 上記発明(発明1~3)においては、前記提示工程を電子端末で行うことが好ましい(発明4)。
[0015]
 上記発明(発明4)によれば、提案対象となる蓄電デバイスに好適なガス吸収材等の情報を短時間に入手して、顧客の面前で提示することができるので、好適ガス吸収材の準備や購入などの判断に要する時間を短縮することができるので、蓄電デバイスの開発期間を一層短縮することができる。
[0016]
 上記発明(発明1~4)においては、前記ガス吸収材選定工程が、前記分析したガス成分を、ガス吸収材のガス成分に対する吸収能のデータベースと照合することにより選定することが好ましい(発明5)。
[0017]
 上記発明(発明5)によれば、提案対象となる蓄電デバイスから発生するガス成分を分析したら、このガス成分情報をあらかじめ作成しておいたガス吸収材のガス成分に対する吸収能のデータベースと照合するだけで、好適ガス吸収材を選定することができる。これにより好適ガス吸収材の選定を短時間で行うことができ、迅速に顧客に好適ガス吸収材の情報を提供することができる。
[0018]
 上記発明(発明1~5)においては、前記ガス吸収材が、有機系素材、無機系素材、または有機無機複合素材であることが好ましい(発明6)。
[0019]
 上記発明(発明6)によれば、蓄電デバイスから発生するガス成分は、有機系素材、無機系素材、または有機無機複合素材のいずれかにより好適に吸収させることにより、これらの中から好適ガス吸収材を選定することで、その選定時間を短縮することができる。

発明の効果

[0020]
 本発明は、顧客から提案対象となる蓄電デバイスを入手して、ガス成分を発生させ、この発生するガス成分を分析して、このガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を顧客に提示するので、顧客は対象となる蓄電デバイスに好適な吸収材を選定する作業が不要となり、蓄電デバイスの開発の負担が軽減されるとともに、蓄電デバイスの開発期間を短縮することができる。

図面の簡単な説明

[0021]
[図1] 本発明の一実施形態による蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法の各工程の流れを示すフロー図である。
[図2] 上記実施形態の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法における各工程の構成要素の相関関係を示す概略図である。
[図3] 上記実施形態の提示工程における好適ガス吸収材及びガス成分の表示状態を示す概略図である。

発明を実施するための形態

[0022]
 以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[0023]
 図1は本発明の一実施形態による蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法の各工程の流れを、図2は図1における各工程の構成要素の相関関係をそれぞれ示している。
[0024]
(発生ガス分析工程)
 図1及び図2において、まず、顧客Sからガス吸収材の提案対象となる蓄電デバイスEを入手したら、この蓄電デバイスEに必要に応じて熱的負荷や電気的負荷を与えて、ガスを発生させて、発生するガス成分を分析して明確化する。
[0025]
 このガス成分の分析は、顧客Sの客先において該顧客Sを訪問した担当者がオンサイトで測定してもよいし、蓄電デバイスEを持ち帰ってガス成分を発生させて分析してもよい。この際の分析手段としては、ガス成分を分析できる手段であれば制限はなく、ガスクロマトグラフィ、ガスセンサーあるいはガス検知管など汎用的なガス分析機器を用いればよい。
[0026]
(ガス吸収材選定工程)
 蓄電デバイスEから発生するガス成分を分析したら、得られたガス成分に基づき、この分析したガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を選定する。このガス吸収材の選定は、例えば、ガス吸収材の個別のガス成分に対する吸収能のデータベースをあらかじめ作成しておき、このデータベースと分析により得られた個々のガス成分を照合し、ガス成分の組成に応じて好適なガス吸収材(好適ガス吸収材)を選定すればよい。このガス吸収材の選定は、単独のガス吸収材であってもよいし、複数を組み合わせてもよい。また、性能、コスト等に応じて2種以上の好適ガス吸収材を選定してもよい。
[0027]
 このガス吸収材の選定は、例えば、クラウドCにガス吸収材の個別のガス成分に対する吸収能のデータベースDを記憶させておき、得られたガス成分の組成を分析手段からクラウドCに送信して、データベースDとの照合を行うことにより行えばよい。また、顧客Sの客先においてオンサイトで測定した場合には、顧客Sを訪問した担当者が携帯するモバイルPCやタブレット型端末などの電子端末Iに測定結果を入力して、この電子端末Iから得られたガス成分の組成をクラウドCに送信して、データベースDとの照合を行い、好適なガス吸収材を選定すればよい。これにより、ガス成分の分析結果から短時間で好適なガス吸収材を選定することができる。
[0028]
(提示工程)
 このようにして好適なガス吸収材を選定したら、この選定されたガス吸収材を好適ガス吸収材として提示する。この好適ガス吸収材の提示は、FAXなどにより紙出力で顧客Sに提示してもよいし、顧客SのPC端末に電子データとして送信してもよい。さらに、顧客Sを訪問した担当者が携帯するモバイルPCやタブレット型端末などの電子端末Iにより表示させればよい。この選定されたガス吸収材の提示は、例えば図3に示すように電子端末Iの画面に複数種類の好適ガス吸収材を例示する。これとともに発生ガス分析工程で分析したガス成分も提示する。また、好適ガス吸収材の単価などの価格情報も提示してもよい。これにより顧客Sに蓄電デバイスEの物性情報を提供することができるとともに、選定された吸収材の採用の適否の判断材料を提供することができる。
[0029]
(購入工程)
 そして、提案対象となる蓄電デバイスに好適なガス吸収材の提示を受けた顧客Sは、顧客S自身でガス吸収材を調製してもよいが、引き続き好適ガス吸収材を購入してもよい。この場合も、電子端末Iの画面から購入可能とすれば、好適ガス吸収材を選定して、短期間で入手することができる。
[0030]
(ガス吸収材)
 上述したような本実施形態の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法において、ガス吸収材としては、無機多孔質材料や炭素系材料及び有機無機複合素材を好適に用いることができる。無機多孔質材料としては、多孔質シリカ、金属ポーラス構造体、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ゼオライト、活性アルミナ、酸化チタン、アパタイト、多孔質ガラス、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等を用いることができる。ガス吸収材がゼオライトの場合、A型、X型あるいはLSX型のゼオライトを用いることがでる。
[0031]
 また、炭素系材料としては、粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、シート状活性炭などの活性炭、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンモレキュラシーブ、フラーレン、ナノカーボン等を用いることができる。
[0032]
 ガス吸収材が活性炭の場合、活性炭は、一般に細孔径と極性とによって、吸着可能な分子の選択性を有する。したがって、細孔径と極性を調整することによって、CO 、CO、メタンガスなどの吸着対象のガス成分に対して好適なものとすることができる。また、細粒状炭素系吸収材は、その表面官能基を調整して極性を付与したものを用いることもできる。この細粒状炭素系吸収材の表面官能基の調整は、細粒状炭素系吸収材を炭酸ガス、窒素ガス又はアルゴンガスで賦活処理を行うことにより行うことができる。具体的には、未処理(初期状態)の細粒状炭素系吸収材の表面は、カルボキシル基やフェノール系水酸基であるが、炭酸ガスで賦活化することにより、その全部または一部を-CH末端とすることができる。また、ヨウ素や臭素を添着した活性炭を用いることもできる。
[0033]
 これらの無機多孔質材料及び炭素系材料は単独で用いてもよいし、二種類以上の素材を併用してもよい。
[0034]
 以上、本発明の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法について、添付図面を参照して説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、蓄電デバイスとしては、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサなど種々のものに適用可能であり、その形状なども制限されるものではない。さらに、上記実施形態においては、クラウドCを介してガス吸収材を選定したが、電子端末Iで直接判断するようにしてもよい。

符号の説明

[0035]
S 顧客
E 蓄電デバイス
C クラウド
D データベース
I 電子端末

請求の範囲

[請求項1]
 蓄電デバイスから発生するガス成分を吸収するガス吸収材を提案する方法であって、
 提案対象となる蓄電デバイスから発生するガス成分を分析する発生ガス分析工程と、
 前記発生ガス分析工程で分析したガス成分に基づき、該分析したガス成分を吸収するのに好適なガス吸収材を選定するガス吸収材選定工程と、
 前記ガス吸収材選定工程で選定されたガス吸収材を好適ガス吸収材として提示する提示工程と
 を備える蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。
[請求項2]
 前記提示工程が、前記好適ガス吸収材とともに前記発生ガス分析工程で分析したガス成分も提示する、請求項1に記載の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。
[請求項3]
 前記提示工程の後に提示された好適ガス吸収材の購入手続きを行う購入工程を備える、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。
[請求項4]
 前記提示工程を電子端末で行う、請求項1~3のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。
[請求項5]
 前記ガス吸収材選定工程が、前記分析したガス成分を、ガス吸収材のガス成分に対する吸収能のデータベースと照合することにより選定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。
[請求項6]
 前記ガス吸収材が、有機系素材、無機系素材、または有機無機複合素材である、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用ガス吸収材の提案方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]