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1. WO2020090342 - SENSOR DEVICE

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明 細 書

発明の名称 センサ装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020  

発明の効果

0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : センサ装置

技術分野

[0001]
 本発明は、検出対象の接近を検知するセンサ装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来から、検出対象の接近を検知するセンサ装置が知られており、例えば、特許第5988993号公報(特許文献1)では、ロボットアームに対する操作者の接近を検出することで、ロボットアームと操作者の衝突を防ぐことなどが提案されている。
[0003]
 ところで、センサ装置には、検出対象の接近を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式センサも採用され得る。静電容量式センサは、例えば面状に広がるように設けることで、広い面積に亘って検出対象を検出することが可能である。
[0004]
 例えば、ロボットアームのように自動で移動制御される移動体では、静電容量式センサを表面に装着することで、作業者などの検出対象の接近を、移動体の表面の広い範囲に亘って検出することが可能になる。
[0005]
 しかしながら、発明者が検討したところ、静電容量式の面状センサは、同じ検出対象であっても、検出対象が一定の距離で検出されない場合があるという、新規な課題を知得した。特にロボットアームのような産業機械では作業効率と安全との両立の観点から、一定距離での検出が要求されることから、検出対象を一定の距離で検出できないエリアの存在がより大きな問題となる。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特許第5988993号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、静電容量式の面状センサによって検出対象の接近を面上の全体に亘る広い領域で有効に検知することを可能にする、新規な構造のセンサ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
[0009]
 すなわち、本発明の第一の態様は、静電容量式の面状センサを備えるセンサ装置であって、前記面状センサとは検出原理が異なる補助センサを備えており、該補助センサの検出領域が該面状センサの端部による不感エリアを含んでいることを、特徴とする。
[0010]
 このような第一の態様に従う構造とされたセンサ装置によれば、静電容量式の面状センサにより、検出対象の接近を、面上の広い範囲に亘って略一定の距離で検知することが可能になる。
[0011]
 静電容量式の面状センサでは、広い領域での検出が可能である一方、検出対象の不感エリア(不感帯)が存在する問題が、検出対象による静電容量の変化が3次元的に作用して面状センサの影響面積が検出レベルに関係する理由によるものであるとの知見を得た。即ち、面状センサの端部である外周縁部では、中間部分に比して検出対象への対向面積が実質的に小さくなることで、検出可能距離が短くなって不感エリアが形成される。本態様では、この静電容量式の面状センサに特有の不感エリアを、検出原理が異なる別の補助センサを採用して補う構成を採用した。それ故、検出対象が面状センサの端部に接近する場合にも、面状センサの中間部分に接近する場合と同じ距離或いはより遠距離で検出対象を検出することが可能になる。
[0012]
 しかも、補助センサは静電容量式以外の異なる検出原理に基づくセンサとされていることから、補助センサと面状センサを近くに配置しても、それら面状センサと補助センサの干渉による各センサの検出性能への影響を防ぐことができる。
[0013]
 本発明の第二の態様は、第一の態様に記載されたセンサ装置において、前記補助センサが指向性センサとされているものである。
[0014]
 第二の態様によれば、指向性センサとされていることで、例えば面状センサの検出領域と補助センサの検出領域の重複を抑えたり、或いは、そもそも衝突回避に際して検出が不要とされる領域にまでセンサ検出領域が広がって不必要に警告などが発せられることが回避されるように、面状センサの不感エリアを補う補助センサの検出領域を設定することができる。
[0015]
 本発明の第三の態様は、第二の態様に記載されたセンサ装置において、前記補助センサが反射型の光電センサとされているものである。
[0016]
 第三の態様によれば、補助センサが、検出対象によって反射される反射光を検出することで検出対象の接近を検知する反射型の光電センサとされることにより、補助センサの検出領域を十分に遠方まで設定することができる。また、例えば、可視光や赤外線のレーザーの反射に基づいて検出対象を検出する光電センサを採用することにより、高い指向性を有する検出領域を設定することができて、面状センサの検出領域との不要な重複を抑えることができる。
[0017]
 本発明の第四の態様は、第一~第三の何れか1つの態様に記載されたセンサ装置において、前記面状センサと前記補助センサが何れも移動可能とされた移動体に設けられているものである。
[0018]
 第四の態様によれば、移動体に対する検出対象の接近を、移動体の位置に拘らず、面状センサの検出領域と補助センサの検出領域との組み合わせによって検知することができる。
[0019]
 本発明の第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載されたセンサ装置において、前記面状センサと前記補助センサの少なくとも一方が、移動可能とされた移動体が接近し得る接近部材に設けられているものである。
[0020]
 第五の態様によれば、たとえば検出対象がロボットアームなどの移動体と壁などの接近部材との間に挟まれるおそれがある場合に、移動体と接近部材の間への検出対象の接近を検知することができる。

発明の効果

[0021]
 本発明によれば、静電容量式の面状センサによって検出対象の接近を面上の全体に亘る広い領域で有効に検知することができる。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 本発明の第一の実施形態としてのセンサ装置を示す斜視図。
[図2] 図1に示すセンサ装置をリンクへの装着状態で示す断面図であって、図3のII-II断面に相当する図。
[図3] 図2のIII-III断面図。
[図4] 図1に示すセンサ装置が装着されたロボットアームの正面図。
[図5] 本発明の第二の実施形態としてのセンサ装置を、ロボットアームおよび壁体への装着状態で示す断面図。
[図6] 本発明の第三の実施形態としてのセンサ装置を、ロボットアームへの装着状態で示す斜視断面図。
[図7] 図6に示すセンサ装置の底面図。

発明を実施するための形態

[0023]
 以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[0024]
 図1~3には、本発明の第一の実施形態としてのセンサ装置10が示されている。センサ装置10は、面状センサ12と補助センサ14を含んで構成されている。
[0025]
 面状センサ12は、図2,3に細い実線で示すような広い範囲に広がる第一の検出領域16を有するセンサであって、検出対象Aの接近を静電容量の変化に基づいて検知する静電容量式センサとされている。すなわち、人体などの導電体である検出対象Aが、面状センサ12に接近すると、面状センサ12の後述するセンサ電極20と検出対象Aとによってコンデンサが構成される。これにより、センサ電極20に検出用電圧を印加した状態において、面状センサ12に対する検出対象Aの接近に伴って静電容量が大きくなることから、静電容量の変化に基づいて検出対象Aの接近を検知することができる。
[0026]
 面状センサ12の検出領域である第一の検出領域16は、検出対象Aの進入によって面状センサ12が検出する静電容量が、予め設定された閾値よりも大きくなる領域とされている。図2,3中の細い実線で示した第一の検出領域16の外縁から面状センサ12までの距離は、予め設定される静電容量の閾値などに応じて設定される。静電容量の閾値は、例えば、検出対象Aの接近検知によって検出対象Aと後述するロボットアーム34のリンク36との接触を回避し得る要検知エリア17に基づいて、第一の検出領域16が中央部分において要検知エリア17よりも外側まで広がるように設定される。
[0027]
 また、面状センサ12は、全体として略半円筒状とされており、略半円筒状とされた絶縁体層18の外周面にセンサ電極20が固着されていると共に、内周面に接地電極22が固着された構造を有している。
[0028]
 絶縁体層18は、ゴム弾性体や樹脂エラストマなどの絶縁性材料で形成されて、シート状とされている。絶縁体層18は、可撓性を有する柔軟なものとされている。
[0029]
 センサ電極20は、ゴム弾性体や樹脂エラストマなどの基材に銀粉やカーボンブラックなどの導電性フィラーを混合した導電性ゴム乃至は導電性樹脂、導電性金属箔などで形成されている。センサ電極20は、可撓性を有する柔軟なものとされている。なお、センサ電極20の外周面を覆う保護層を設けて、センサ電極20の劣化を防ぐようにしてもよい。また、緩衝性を有する緩衝層によってセンサ電極20の外周面を覆うことにより、安全性の更なる向上を図ることもできる。
[0030]
 接地電極22は、センサ電極20と同様に、可撓性の導電体で形成されており、接地されて大地電位とされている。接地電極22が設けられることにより、後述するように検出対象Aの接近を検出する際に、ノイズが低減されている。
[0031]
 補助センサ14は、面状センサ12とは異なる検出原理、すなわち静電容量式以外の検出原理に基づいて、検出対象Aの接近を検知するセンサである。補助センサ14は、好適には指向性センサとされる。すなわち、補助センサ14の検出領域である第二の検出領域24は、図2,3に細い実線で示すように、補助センサ14から離れた位置でも大きく広がることなく略直線的に延びていることが望ましい。
[0032]
 補助センサ14としては、例えば、検出対象Aによる反射光を検出することで、検出対象Aの接近を検知する反射型の光電センサが、好適に採用される。反射型の光電センサは、例えば、可視光や赤外線などの光線を投射する投光部と、光線の入射を電気信号に変換して検出する受光部とを備えている。そして、反射型の光電センサは、検出対象Aが第二の検出領域24に進入した場合に、投光部から投射された光線が検出対象Aによって反射されて、反射光を受光部が検出することで、検出対象Aの接近を検知する。反射型の光電センサを補助センサ14として採用する場合に、投光部から投射する光線は、指向性に優れたレーザーであることが望ましい。
[0033]
 補助センサ14は、例えば面状センサ12の絶縁体層18に固着されている。具体的には、例えば、面状センサ12においてセンサ電極20の端部に複数の切欠き26が設けられており、補助センサ14が切欠き26の形成部分で露出した絶縁体層18の外周面に固着されている。本実施形態では、複数の補助センサ14が、面状センサ12の周方向の両端部において軸方向で略等間隔に配設されている。更に、複数の補助センサ14が、面状センサ12の軸方向の両端部において周方向で略等間隔に配設されている。
[0034]
 このような面状センサ12と補助センサ14を備えるセンサ装置10は、検出対象Aの接近に際して、検出対象Aを検出可能な領域である全体検出領域28を備えている。全体検出領域28は、第一の検出領域16と第二の検出領域24とによって構成された領域とされている。なお、第一の検出領域16と第二の検出領域24は、図2,3に細線で示した。
[0035]
 第一の検出領域16は、面状センサ12の外周面から外周側へ広がって周方向に延びる略半円筒状とされている。第一の検出領域16は、周方向の両端部および軸方向の両端部において面状センサ12の表面からの距離が短くなっている。すなわち、面状センサ12の端部に近い位置では、検出対象Aとセンサ電極20によって構成されるコンデンサの面積が小さくなることから、当該コンデンサの静電容量が小さくなる。換言すれば、面状センサ12は、静電容量の検出レベルが、端部において中央部分よりも小さくなる。面状センサ12は、当該コンデンサの静電容量が予め設定された閾値を超えた場合に検出対象Aの接近を検知することから、当該閾値によって設定される第一の検出領域16は、面状センサ12の端部付近において、面状センサ12からの距離が近くなって、狭くなっている。
[0036]
 このように、第一の検出領域16が面状センサ12の端部付近で狭くなっていることにより、面状センサ12の端部付近では、第一の検出領域16が要検知エリア17よりも狭くなっており、面状センサ12の不感エリア32が形成されている。要検知エリア17は、図2,3中の1点鎖線で示すように、検出対象Aの接近を検知すべき領域であって、例えば、検出対象Aの要検知エリア17への進入を速やかに検出することで、検出対象Aと後述するロボットアーム34のリンク36との接触を安全に回避できるように設定される。本実施形態の要検知エリア17は、リンク36に装着された面状センサ12から略一定の距離で設定されている。
[0037]
 不感エリア32は、図2,3に薄墨で着色して示されており、検出対象Aの接近を検知すべき要検知エリア17内に位置して、且つ面状センサ12では検出不可能な領域である。なお、第一の検出領域16は、中間部分が要検知エリア17と同じか要検知エリア17よりも外側まで広がっている。それ故、不感エリア32をなくすように第一の検出領域16を広げると、第一の検出領域16の中間部分が要検知エリア17に対して大きく外側へ広がって、遠距離に位置する検出対象Aを不必要に検出するおそれがある。
[0038]
 第二の検出領域24は、面状センサ12の径方向で外周へ向けて延びている。補助センサ14は指向性センサであることから、第二の検出領域24が略直線的に延びている。補助センサ14が面状センサ12の端部に配されていることから、第二の検出領域24は、面状センサ12の不感エリア32を含んでいる。なお、図2,3に示すように、第二の検出領域24は、面状センサ12の不感エリア32の全体を含むものではないが、不感エリア32において第二の検出領域24に含まれない領域が、十分に狭くなっている。好適には、検出対象Aが、第一の検出領域16と第二の検出領域24の何れかへ進入せずには、不感エリア32へ進入できないようになっている。
[0039]
 センサ装置10は、図4にも示すように、ロボットアーム34を構成する移動体としてのリンク36に取り付けられる。ロボットアーム34は、リンク36を含む複数のリンクが関節部によって相対変位可能に接続された構造を有しており、自動制御によってリンク36が移動可能とされている。そして、接地電極22がリンク36の表面に重ね合わされて固定されることにより、センサ装置10の面状センサ12と補助センサ14の両方が、ロボットアーム34に取り付けられる。センサ装置10は、リンク36に対して、取外し可能に取り付けられることが望ましい。例えば、粘着テープや面ファスナ、接地電極22とリンク36の重ね合わせ面に設けられた凹凸による嵌合などによって、センサ装置10をリンク36に取外し可能な態様で装着することができる。
[0040]
 センサ装置10がロボットアーム34のリンク36に装着されることにより、略円柱状とされたリンク36の外周にセンサ装置10の全体検出領域28が設定される。これにより、リンク36に対する検出対象Aの接近が、センサ装置10によって検知される。
[0041]
 検出対象Aは、特に限定されないが、例えば、ロボットアーム34の近くで作業を行う人(作業者)とされる。そして、検出対象Aがセンサ装置10の全体検出領域28へ進入して、検出対象Aの接近がセンサ装置10によって検知されると、センサ装置10に接続された図示しない制御装置がロボットアーム34を緊急停止させるようになっている。もっとも、センサ装置10が検出対象Aの接近を検知した場合の対応は、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ロボットアーム34の移動速度を低減したり、ロボットアーム34の移動方向を検出対象Aから離れるように変更するといったロボットアーム34の制御であってもよいし、検出対象Aが作業者の場合には、検出対象Aに対して音や光などで接近を報知するといった対応をすることもできる。
[0042]
 このように、ロボットアーム34のリンク36にセンサ装置10を装着すれば、センサ装置10によって検出対象Aの接近を検知できることから、リンク36と検出対象Aの接触を防ぐことができる。
[0043]
 センサ装置10は、面状センサ12を備えることから、検出対象Aの接近を面状センサ12の広い第一の検出領域16によって、広範囲で網羅的に検知することが可能である。しかも、面状センサ12が静電容量式とされていることから、検出対象Aの接近を精度よく検知することができる。
[0044]
 面状センサ12の端部に近い位置では、検出可能距離が短くなって、不感エリア32が形成されるが、第二の検出領域24が、面状センサ12の端部による不感エリア32に広がっている。それ故、センサ装置10が設けられた全体において、検出対象Aの接近を、リンク36の外周面から略一定の距離で検知することができる。従って、検出対象Aが面状センサ12の端部において、より近い位置まで検出されないということがなく、十分に離れた位置での検出が可能となることで、検出対象Aとリンク36の接触が回避されて、安全性の向上が図られる。
[0045]
 しかも、このような全域に亘って要検知エリア17での検出を可能とされた全体検出領域28は、第一の検出領域16を拡張することなく実現される。すなわち、第一の検出領域16を広くして、不感エリア32が要検知エリア17の内側に形成されないようにもできるが、その場合には、中間部分の第一の検出領域16が不必要に広くなってしまう。しかし、本実施形態のセンサ装置10は、面状センサ12の不感エリア32は要検知エリア17の内側に形成されており、不感エリア32を第二の検出領域24によってカバーしている。それ故、第一の検出領域16の中間部分が不必要に広くなるのを防ぐことができる。その結果、面状センサ12の検出精度の向上や低コスト化などが図られ得る。
[0046]
 センサ装置10は、補助センサ14が面状センサ12とは異なる検出原理のセンサとされていることから、面状センサ12と補助センサ14の両方が静電容量式センサとされている場合に比して、面状センサ12と補助センサ14の干渉が防止される。それ故、検出精度の向上が図られる。
[0047]
 本実施形態では、面状センサ12と補助センサ14の両方がリンク36に取り付けられることから、リンク36の位置や向きに拘らず、リンク36の周囲に略一定の全体検出領域28が設定される。それ故、センサ装置10によれば、リンク36の移動による検出性能の変化がなく、検出対象Aの接近を安定して検知することができる。特に、面状センサ12と補助センサ14の検出原理が異なることで、相互に近い位置に配しても検出時に干渉しないことから、面状センサ12と補助センサ14の両方をリンク36に装着しても、検出対象Aを有効に検出することができる。
[0048]
 図5には、本発明の第二の実施形態としてのセンサ装置40を示す。センサ装置40は、ロボットアーム34を構成するリンク36に装着される面状センサ12と、接近部材である壁体42に装着される補助センサ14とを、備えている。以下の説明において、第一の実施形態と実質的に同一の部材および部位については、図中に同一の符号を付して、説明を省略する。
[0049]
 本実施形態のセンサ装置40は、ロボットアーム34のリンク36が壁体42に接近した図5の状態において、リンク36と壁体42の間に検出対象Aが入り込んだ場合に、第一の検出領域16と、第二の検出領域24とによって、検出対象Aを検出するものである。なお、第一の検出領域16と第二の検出領域24は、図5に細い実線で示した。
[0050]
 壁体42は、移動不能に設けられており、リンク36が検出対象Aを挟み得る程度まで接近する位置に配されている。そして、壁体42におけるリンク36が接近する部分に、補助センサ14が設けられている。補助センサ14は、リンク36が壁体42に接近する際に、リンク36に装着された第一の検出領域16が及ばない不感エリア32(図5中に薄墨で示す領域)をカバーする第二の検出領域24を有している。なお、本実施形態において、補助センサ14が壁体42に取り付けられることから、ロボットアーム34のリンク36には、面状センサ12が取り付けられていると共に、補助センサ14は取り付けられていない。さらに、面状センサ12のセンサ電極20は、前記実施形態の切欠き26を備えていない。
[0051]
 このような本実施形態に従うセンサ装置40によれば、ロボットアーム34のリンク36が壁体42に接近する際に、それらリンク36と壁体42の間に作業者などの検出対象Aが進入していないかどうかを検出することができる。それ故、検出対象Aがロボットアーム34のリンク36と壁体42との間に挟まれるのを防ぐことができる。
[0052]
 特に、ロボットアーム34が壁体42に接近した状態において、壁体42に装着される第二の検出領域24が、ロボットアーム34に装着される面状センサ12の端部による不感エリア32に広がっている。それ故、検出対象Aが不感エリア32に進入しても、検出対象Aが補助センサ14によって検出される。
[0053]
 リンク36を備えるロボットアーム34は、自動制御によって予め設定された移動パターンで移動せしめられるようになっている。これにより、リンク36は、所定の位置と向きで壁体42に接近するようになっており、リンク36が壁体42に接近する際に、面状センサ12の不感エリア32が、第二の検出領域24によってカバーされる。
[0054]
 補助センサ14による第二の検出領域24への検出対象Aの侵入の検出機能は、例えばロボットアーム34(リンク36)の壁体42への接近を条件としてONとし、ロボットアーム34の壁体42からの離隔状態ではOFFとなるように制御することが望ましい。このような構成は、例えばロボットの作業プログラムによって予め設定されたロボットアーム34のリンク36の移動パターンを考慮して、リンク36が壁体42に接近する時間帯だけ、補助センサ14による検出信号を有効にすることで実現できる。或いは、リンク36の壁体42への接近を検出するセンサを、面状センサ12を利用して又は別途のセンサ等を用いて構成し、リンク36の壁体42への接近状態の検出条件下で補助センサ14による検出信号を有効にしても良い。
[0055]
 なお、接近部材は、本実施形態において例示した壁体42に限定されない。例えば、接近部材は、壁体42のような移動しない物に限定されず、別のロボットアームなどであってもよい。
[0056]
 また、面状センサ12と補助センサ14の両方を壁体42に設けることも可能である。もっとも、面状センサ12と補助センサ14の何れかをリンク36に設けることにより、リンク36が壁体42から近い位置にある場合だけでなく、リンク36が壁体42から遠い位置にある場合にも、リンク36に対する検出対象Aの接近を検知することが可能になる。
[0057]
 図6には、本発明の第三の実施形態としてのセンサ装置50を示す。センサ装置50は、移動体としてのロボットアーム52の末端部分に装着されている。より具体的には、センサ装置50は、ロボットアーム52のセンサ装着体54に取り付けられている。
[0058]
 センサ装着体54は、ロボットアーム52のエンドエフェクタ56を含む末端部分の外周側を取り囲むように設けられており、ロボットアーム52に対して径方向で連結されている。なお、センサ装着体54の先端部分および基端部分は、略筒状とされたセンサ装着体54の軸方向(図6中の上下方向)の外側へ行くに従って内周へ傾斜する湾曲形状とされている。また、エンドエフェクタ56の先端部分は、センサ装着体54の下側開口58から先端側へ突出して外部に露出している。このセンサ装着体54に対して、面状センサ12と補助センサ14とを含んで構成されたセンサ装置50が取り付けられている。
[0059]
 センサ装着体54の外周面には、面状センサ12が重ね合わされた状態で取り付けられている。これにより、図6に細い実線で示す第一の検出領域16が形成される。第一の検出領域16は、センサ装着体54の外周側および先端側に広がっている。第一の検出領域16は、ロボットアーム52のエンドエフェクタ56よりも先端側まで広がっている。
[0060]
 センサ装着体54の先端部分には、複数の補助センサ14が取り付けられている。図7に示すように、補助センサ14はセンサ装着体54の下側開口58の周縁部分に設けられており、複数の補助センサ14が周方向に分散して設けられている。第二の検出領域24は、図6に細い実線で示すように、先端側に向けて延びており、ロボットアーム52のエンドエフェクタ56よりも先端側まで広がっている。
[0061]
 第二の検出領域24は、図6に細線で示すように、面状センサ12の不感エリア32(図6中の薄墨で示す領域)を含んで設定されている。すなわち、第一の検出領域16は、先端側(センサ装着体54の下側開口58側の端部)において狭くなっており、先端側に環状の不感エリア32が形成されている。そして、複数の第二の検出領域24が、不感エリア32を含んで先端側へ延びるように設定されている。複数の第二の検出領域24は、不感エリア32の全体をカバーする必要はなく、不感エリア32へ進入した検出対象Aを有効に検出可能となるように設定されていればよい。
[0062]
 このような本実施形態に従うセンサ装置50によれば、ロボットアーム52に対して外周側から接近する検出対象Aだけでなく、ロボットアーム52に対して先端側から接近する検出対象Aも検出することができる。特に、静電容量式の面状センサ12によって検出対象Aが広い範囲で検出されて、検出対象Aがロボットアーム52に対して先端側から接近する場合だけでなく、外周側から接近する際にも、検出対象Aが面状センサ12によって検出される。
[0063]
 さらに、面状センサ12の先端側の端部による不感エリア32が、複数の第二の検出領域24によってカバーされることから、特に検出対象Aがロボットアーム52に対して先端側から接近する際に、面状センサ12と補助センサ14によって、検出対象Aを十分に離れた位置で検出することができる。
[0064]
 なお、面状センサ12の不感エリア32は、基端側の端部によっても形成されることから、補助センサ14をセンサ装着体54の基端側の端部に設けて、基端側の不感エリア32を第二の検出領域24によってカバーすることもできる。
[0065]
 以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、面状センサは、半筒状に限定されるものではなく、例えば、平板状であってもよいし、略円筒状であってもよい。面状センサが周方向端部のない円筒状とされる場合には、補助センサは面状センサの軸方向端部に形成される検出空白領域をカバーするように配置される。
[0066]
 センサの装着対象は、ロボットアームに限定されない。具体的には、例えば、センサの装着対象は作業者の衣服などであってもよく、作業者が衣服の腕部にセンサ装置を装着することで、接触のおそれがある他部材(ロボットアームや壁体など)に対する腕の接近が、センサ装置によって検知される。
[0067]
 補助センサの検出原理は、面状センサと異なっていれば、特に限定されるものではなく、補助センサは、静電容量式センサ以外であれば、反射型の光電センサに限定されない。具体的には、例えば、電磁波や超音波などによって検出対象を検出する補助センサを採用することもできる。さらに、例えば、カメラによって取得された画像乃至は映像に基づいて、画像処理によって検出対象を検出することによっても、補助センサを構成することができる。このような画像処理による検出では、補助センサを構成するカメラは、検出対象と、検出対象の接近を防ぐべき移動体や接近部材との何れにも取り付けられず、例えば天井などに取り付けられ得る。
[0068]
 また、前記実施形態において、例えば、リンク36が大地電位になるように接地される場合には、接地電極22は省略することができる。さらに、リンク36が絶縁体であれば、絶縁体層18を省略することができる。更にまた、絶縁体層18と接地電極22の間に更にアクティブガード電極を設けることで、第一の検出領域16をより遠方まで広がるように設定することもできる。アクティブガード電極は、センサ電極20と同様の導電体であって、センサ電極20に印加される検出用電圧と同位相の電圧が印加される。アクティブガード電極に印加される電圧は、センサ電極20に印加される電圧と同一の位相および振幅を有する同波形の電圧であることが望ましい。また、アクティブガード電極を設ける場合には、アクティブガード電極と接地電極22との間は、電気的に絶縁される。
[0069]
 また、面状センサ12を構成する絶縁体層18やセンサ電極20,接地電極22は、前記実施形態のように可撓性や変形容易性を有するものに限定されず、硬質部材等であっても良い。即ち、前記実施形態では、面状センサ12の構成部材が可撓性を有する柔軟な材質とされることで、例えばロボットアーム34のリンク36などの装着面に沿った形状に応じて変形させることで各種の装着面へ容易に対応させたり製造上の寸法誤差の許容範囲を大きくすることができる等という利点がある。一方、例えば装着対象物のサイズや形状等がある程度定まっているような場合や、装着対象物毎に個別設計するような場合等には、面状センサ12の構成部材を、可撓性をもたない部材で形成して適合精度の向上等を図ることも可能である。

符号の説明

[0070]
10,40,50:センサ装置、12:面状センサ、14:補助センサ、16:第一の検出領域(面状センサの検出領域)、24:第二の検出領域(補助センサの検出領域)、32:不感エリア、36:リンク(移動体)、42:壁体(接近部材)、52:ロボットアーム(移動体)、A:検出対象

請求の範囲

[請求項1]
 静電容量式の面状センサを備えるセンサ装置であって、
 前記面状センサとは検出原理が異なる補助センサを備えており、
 該補助センサの検出領域が該面状センサの端部による不感エリアを含んでいることを特徴とするセンサ装置。
[請求項2]
 前記補助センサが指向性センサとされている請求項1に記載のセンサ装置。
[請求項3]
 前記補助センサが反射型の光電センサとされている請求項2に記載のセンサ装置。
[請求項4]
 前記面状センサと前記補助センサが何れも自動制御により移動せしめられる移動体に設けられている請求項1~3の何れか一項に記載のセンサ装置。
[請求項5]
 前記面状センサと前記補助センサの少なくとも一方が、予め設定された移動パターンで移動せしめられる移動体が接近する接近部材に設けられている請求項1~4の何れか一項に記載のセンサ装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]