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1. WO2020004338 - RESIN-ATTACHED METAL FOIL

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明 細 書

発明の名称 樹脂付金属箔

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

実施例

0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1  

明 細 書

発明の名称 : 樹脂付金属箔

技術分野

[0001]
 本発明は、樹脂付金属箔に関する。

背景技術

[0002]
 金属箔の表面に絶縁樹脂層を有する樹脂付金属箔は、金属箔をエッチング等によって加工することによってプリント配線板として用いられる。
 高周波信号の伝送に用いられるプリント配線板には、伝送特性に優れることが要求される。伝送特性を高めるには、プリント配線板の絶縁樹脂層として、比誘電率及び誘電正接が低い樹脂を用いる必要がある。比誘電率及び誘電正接が小さい樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフルオロポリマーが知られている。
[0003]
 特許文献1には、金属箔のシランカップリング剤処理された表面にフルオロポリマーの樹脂層を有する樹脂付金属箔が開示されている。特許文献2には、金属箔の表面にフルオロポリマーからなる多孔質性樹脂層を有する樹脂付金属箔が開示されている。特許文献3には、金属箔の表面に、表面改質されたフルオロポリマーからなる樹脂層を有する樹脂付金属箔が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 国際公開第2014/192718号
特許文献2 : 特開2016-046433号公報
特許文献3 : 特開2016-225524号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 特許文献1~3に記載の樹脂付金属箔は、高周波プリント配線板として使用した際の表皮効果による伝送損失を抑制するために、金属箔とフルオロポリマーの樹脂層とを密着させて、フルオロポリマーの樹脂層の剥離強度を高めている。しかし、線膨張率が概して大きいフルオロポリマーの樹脂層を金属箔に密着させた樹脂付金属箔は、フルオロポリマーの膨張伸縮によって反りやすい。そのため、樹脂付金属箔の金属箔をエッチング処理して伝送回路を形成し、リフロー方式による半田付けでプリント配線板に加工する際に、基板の反りが問題となり、プリント配線板を効率的に製造できない。このように、金属箔の表面にフルオロポリマーの樹脂層を有する樹脂付金属箔では、プリント配線板に加工する際に、樹脂層の剥離強度と樹脂付金属箔の反りとの両立が困難である。
[0006]
 本発明は、剥離強度が高く、反りにくい、電気特性に優れた、フルオロポリマーを含む非多孔性樹脂層を有する樹脂付金属箔の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明は、以下の態様を有する。
 [1]凹凸面を有する金属箔と、前記金属箔の凹凸面に当接したテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む非多孔性樹脂層とを有し、前記金属箔と前記非多孔性樹脂層の界面の一部に空隙が存在する、樹脂付金属箔。
 [2]前記空隙が、前記金属箔の凹凸面の凹状部に存在する、[1]の樹脂付金属箔。
 [3]前記樹脂付金属箔の反り率が、5%以下である、[1]又は[2]の樹脂付金属箔。
 [4]前記金属箔と前記非多孔性樹脂層の剥離強度が、5N/cm以上である、[1]~[3]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [5]前記金属箔の厚さが5~25μmであり、前記非多孔性樹脂層の厚さが0.05~100μmであり、前記金属箔の厚さに対する前記非多孔性樹脂層の厚さの比が0.1~10.0である、[1]~[4]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [6]前記金属箔の凹凸面の表面の十点平均粗さが、0.2~4μmである、[1]~[5]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [7]前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、0.1~5.0MPaの貯蔵弾性率を示す温度領域を260℃以下に有し、融点が260℃超のテトラフルオロエチレン系ポリマーである、[1]~[6]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [8]前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位と、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン及びフルオロアルキルエチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに基づく単位とを含むポリマーである、[1]~[7]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [9]前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するポリマーである、[1]~[8]のいずれかの樹脂付金属箔。
 [10][1]~[9]のいずれかの樹脂付金属箔の金属箔をエッチング処理して伝送回路を形成してプリント配線板を得る、プリント配線板の製造方法。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、剥離強度が高く、反りにくい、電気特性に優れた、フルオロポリマーを含む非多孔性樹脂層を有する樹脂付金属箔を提供できる。
 本発明の樹脂付金属箔は、フルオロポリマーを含む非多孔性樹脂層の剥離強度が高く、反りにくいため、表皮効果による損失が抑制された高周波プリント配線板の材料として好適に使用できる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 実施例1の樹脂付金属箔の断面のSEM画像である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下の用語は、以下の意味を有する。
 「算術平均粗さ(Ra)」は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、非多孔性樹脂層の1μm 範囲の表面を測定して求められる値である。
 「十点平均粗さ(Rz JIS)」は、JIS B 0601:2013の附属書JAで規定される値である。
 「ポリマーの貯蔵弾性率」は、ISO 6721-4:1994(JIS K 7244-4:1999)に基づき測定される値である。
 「ポリマーの溶融温度(融点)」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した、ポリマーの融解ピークの最大値に対応する温度である。
 「パウダーのD50」は、レーザー回折・散乱法によって求められるパウダーの体積基準累積50%径である。すなわち、レーザー回折・散乱法によってパウダーの粒度分布を測定し、パウダーの粒子の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が50%となる点の粒子径である。
 「パウダーのD90」は、上記D50と同様にして求められるパウダーの体積基準累積90%径である。
 「樹脂付金属箔の反り率」は、樹脂付金属箔から180mm角の四角い試験片を切り出し、試験片についてJIS C 6471:1995(対応国際規格IEC 249-1:1982)に規定される測定方法にしたがって測定される値である。
 「比誘電率」及び「誘電正接」はそれぞれ、ASTM D 150準拠の変成器ブリッジ法にて、温度を23℃±2℃の範囲内、相対湿度を50%±5%RHの範囲内に保持した試験環境において、20GHzで求めた値である。
 「耐熱性樹脂」は、融点が280℃以上の高分子化合物、又はJIS C 4003:2010(IEC 60085:2007)で規定される最高連続使用温度が121℃以上の高分子化合物である。
 ポリマーにおける「単位」は、重合反応によってモノマー1分子から直接形成された原子団であってもよく、重合反応によって得られたポリマーを所定の方法で処理して、構造の一部が変換された上記原子団であってもよい。なお、モノマーAに基づく単位を、「モノマーA単位」として表すことがある。
[0011]
 本発明の樹脂付金属箔が、剥離強度が高く、反りにくい理由は、必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。
 本発明における非多孔性樹脂層は、線膨張率が概して大きいテトラフルオロエチレン系ポリマー(以下、「TFE系ポリマー」とも記す。)を含む、非多孔性の緻密な層である。前記非多孔性樹脂層を金属箔に当接させた樹脂付金属箔は、電気特性(比誘電率及び誘電正接が小さい等。)や耐酸性(エッチング耐性等。)の物性に優れると予想される反面、反りやすい欠点があると予想された。
[0012]
 本発明者らは、かかる樹脂付金属箔の金属箔と非多孔性樹脂層の界面の一部に空隙を存在させれば、その空隙がTFE系ポリマーの膨張伸縮を吸収するバッファーとなり、樹脂付金属箔の反りを抑制できると考えた。一方、界面の一部に空隙が存在する場合は金属箔と非多孔性樹脂層の当接面積が減少し、非多孔性樹脂層の剥離強度が低下するとも予想された。そこで、本発明者らは、金属箔の表面形状に注目し、鋭意検討した結果、非多孔性樹脂層の剥離強度を保持しつつ、前記物性に優れ、反りにくい樹脂付金属箔を知見した。本発明の樹脂付金属箔を用いれば、金属箔をエッチング処理して伝送回路を形成し、加熱下にてはんだ付けをリフロー方式で行って、高性能なプリント配線板を効率的に製造できる。
[0013]
 本発明の樹脂付金属箔は、凹凸面を有する金属箔と、前記金属箔の凹凸面に当接したテトラフルオロエチレン系ポリマー(以下、「TFE系ポリマー」とも記す。)を含む非多孔性樹脂層を有し、前記金属箔と前記非多孔性樹脂層の界面の一部に空隙が存在する。「界面の一部に空隙が存在する」とは、金属箔と非多孔性樹脂層が直接接触しており、その接触面の一部に空隙が存在することを意味する。
[0014]
 本発明の樹脂付金属箔は、金属箔が両面に凹凸面を有し、かかる金属箔の両面に非多孔性樹脂層を有してもよい。
 本発明の樹脂付金属箔の層構成としては、金属箔/非多孔性樹脂層、金属箔/非多孔性樹脂層/金属箔、非多孔性樹脂層/金属箔/非多孔性樹脂層等が挙げられる。「金属箔/非多孔性樹脂層」とは、金属箔、非多孔性樹脂層がこの順に積層されていることを示し、他の層構成も同様である。
[0015]
 樹脂付金属箔における金属箔と非多孔性樹脂層の剥離強度は、5N/cm以上であることが好ましく、7N/cm以上であることがより好ましい。前記剥離強度は、50N/cm以下であることが好ましい。
 本発明の樹脂付金属箔の反り率は、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることが特に好ましい。この場合、樹脂付金属箔をプリント配線板に加工する際のハンドリング性と、得られるプリント配線板の伝送特性が優れる。
[0016]
 本発明における空隙は、金属箔と非多孔性樹脂層との界面のみに存在していてもよく、前記界面と、その近傍とに存在していてもよく、少なくとも前記界面に存在していることが好ましい。
 空隙が界面の近傍にも存在する場合、その空隙と界面との距離は、0nm超500nm以下であることが好ましく、0nm超300nm以下であることがより好ましく、0nm超100nm以下であることが特に好ましい。この場合、電気特性や耐酸性に優れるというTFE系ポリマーの物性と、TFE系ポリマーの膨張伸縮による樹脂付金属箔の反りの抑制とをバランスさせやすい。「空隙と界面の距離」とは、空隙と界面の最短距離を意味する。
[0017]
 空隙は、樹脂付金属箔の反りの抑制及び電気特性をバランスさせる点から、金属箔と非多孔性樹脂層の界面のうち、金属箔の凹凸面の凹状部に存在することが好ましい。
 本発明の樹脂付金属箔は、金属箔の凹部(窪み)に非多孔性樹脂層が凸部(突起)を形成して当接している構造を有するとも言える。換言すれば、空隙は、この金属箔の窪みと非多孔性樹脂層が突起との当接面の界面に存在することが好ましい。かかる空隙の存在は、本発明の樹脂付金属箔の断面をSEM画像により解析すると確認できる。
 空隙は、金属箔の凹凸面の凸状部と凹状部のそれぞれに存在していてもよいが、この場合、凸状部に存在する空隙の個数は凹状部に存在する空隙の個数より少ないことが、金属箔と非多孔性樹脂層の剥離強度を保持する観点から好ましい。
 また、空隙は、非多孔性樹脂層の剥離強度の点から、金属箔と非多孔性樹脂層の界面のうち、金属箔の凹凸面の凸状部には存在しないことが好ましい。
[0018]
 本発明における金属箔は、凹凸面を有する。
 凹凸面の凹状部と凸状部の形状は、それぞれ、特に限定されず、柱状であってもよく、錘状であってもよく、湾曲していてもよく、くびれていてもよい。
 金属箔の凹凸面の凹状部のアスペクト比は、0.01以上が好ましく、1.0以上であることがより好ましく、2.0以上であることが特に好ましく、3.0以上であることが最も好ましい。前記アスペクト比の上限は、通常、5.0である。凹状部のアスペクト比は、凹部を形成する両端の距離に対する、凹部の両端の低い方の端部から凹状部の最深部までの距離の比率として求められる。
 空隙の形状は、エポキシ樹脂にて包埋処理した樹脂付金属箔をクロスセクションポリッシャーにより断面加工して、その断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察することによって確認できる。
[0019]
 金属箔の凹凸面の表面の十点平均粗さ(Rz JIS)としては、0.005μm以上が好ましく、0.01μm以上がより好ましく、0.2μm以上が好ましい。前記十点平均粗さとしては、4μm以下が好ましく、1.5μm以下がより好ましく、0.5μm以下が特に好ましい。前記十点平均粗さの好適な態様としては0.2~4μmが、より好適な態様としては0.3~3.4μmが、さらに好適な態様としては0.7~1.5μmが、挙げられる。表面のRz JISが前記範囲の下限値以上であれば、非多孔性樹脂層との接着性が良好となる。金属箔の表面のRz JISが前記範囲の上限値以下であれば、金属箔の粗さに起因する電気的伝送損失を低減できる。
 金属箔の厚さは、樹脂付金属箔の用途において充分な機能が発揮できる厚さであればよく、1~30μmであることが好ましく、5~25μmであることがより好ましく、8~20μmであることが特に好ましい。
[0020]
 金属箔の凹凸面は、シランカップリング剤で処理されていることが好ましい。
 金属箔の凹凸面がシランカップリング剤で処理されていることは、金属箔の凹凸面を蛍光X線分析(XRF)法で分析し、ケイ素原子とシランカップリング剤の官能基に特有の原子(窒素原子、硫黄原子等)とを検出することによって確認できる。ケイ素原子と前記原子の検出量は、検出限界以上であればよく、それぞれ0.01質量%以上検出されることが好ましい。
 金属箔の凹凸面のシランカップリング剤処理は、金属箔の凹凸面の全体にされていてもよく、金属箔の凹凸面の一部にされていてもよく、樹脂付金属箔の電気特性及び金属箔と非多孔性樹脂層の接着性の点から、金属箔の凹凸面の一部にされていることが好ましい。
[0021]
 金属箔の凹凸面の一部がシランカップリング剤で処理されている態様としては、金属箔の凹凸面の凹状部と凸状部の区別なく、その一部がシランカップリング剤で処理されている態様であってもよく、金属箔の凹凸面の凸状部がシランカップリング剤で処理されている態様であってもよい。金属箔の凹凸面のシランカップリング剤処理の態様は、金属箔断面をエネルギー分散型X線分光器(EDS)により元素分析し、ケイ素原子とシランカップリング剤の官能基に特有の原子(窒素原子、硫黄原子等)とを検出することによっても確認できる。
[0022]
 凹凸面の一部がシランカップリング剤で処理された金属箔は、例えば、シランカップリング剤を金属箔の凹凸面に噴霧乾燥して得られる。噴霧乾燥の方法としては、国際公開第2015/40988号の[0061]~[0064]に記載された処理方法が挙げられる。
 具体的な噴霧乾燥の方法としては、シランカップリング剤と溶媒(アルコール、トルエン、ヘキサン等)とを含み、シランカップリング剤の濃度が0.5~1.5質量%に調整された処理液を、金属箔の凹凸面に噴霧し、100~130℃で1~10分間加熱する方法が挙げられる。
[0023]
 シランカップリング剤は、加水分解性シリル基と、加水分解性シリル基以外の反応性基(以下、「反応性基」とも記す。)を有する有機化合物である。加水分解性シリル基の加水分解により形成されるシラノール基(Si-OH)が金属箔の表面と相互作用してシランカップリング剤が金属箔の表面に固定され、反応性基が非多孔性樹脂層表面と相互作用することによって、金属箔と非多孔性樹脂層との接着性が向上する。
[0024]
 加水分解性シリル基としては、アルコキシシリル基が好ましく、トリアルコキシシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基又はトリエトキシシリル基が特に好ましい。
 反応性官能基としては、水酸基、カルボキシ基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、スルフィド基、スルホニル基、スルホ基、スルホニルジオキシ基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、メルカプト基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ウレイド基が挙げられ、メルカプト基、アミノ基、イソシアネート基、イソシアヌレート基及びウレイド基が好ましく、メルカプト基及びアミノ基がより好ましく、メルカプト基が特に好ましい。
[0025]
 アルコキシシリル基とアミノ基を有する有機化合物としては、アミノアルコキシシランが挙げられ、その具体例としては、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、アミノアルコキシシランの誘導体として、ケチミン(3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン等)、アミノアルコキシシランの塩(N-ビニルベンジル-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン酢酸塩等)等も挙げられる。
 アルコキシシリル基とメルカプト基を有する有機化合物としては、メルカプトアルコキシシランが挙げられ、その具体例としては、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピル(ジメトキシ)メチルシラン等が挙げられる。
[0026]
 金属箔の材質としては、銅、銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金(42合金も含む)、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等が挙げられる。
 金属箔としては、銅箔が好ましい。銅箔の具体例としては、圧延銅箔、電解銅箔が挙げられる。
 金属箔は、金属箔本体と、金属箔本体の非多孔性樹脂層の側に設けられた防錆処理層とを有する金属箔が好ましい。なお、金属箔が防錆処理層を有する場合には、防錆処理層の表面がシランカップリング剤で処理されている。
[0027]
 防錆処理層としては、ニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、及びタンタルからなる群から選ばれる1種以上の元素を含む層が挙げられる。防錆処理層は、前記元素を金属又は合金として含んでいてもよく、前記元素を酸化物、窒化物又はケイ化物として含んでいてもよい。
 防錆処理層としては、金属箔の酸化を長期間抑制し、非多孔性樹脂層の比誘電率及び誘電正接の上昇が抑制する点から、コバルト酸化物、ニッケル酸化物又は金属亜鉛を含む層が好ましく、金属亜鉛の層が特に好ましい。
 金属箔には、耐熱層が形成されていてもよい。耐熱層としては、防錆処理層と同様な元素を含む層が挙げられる。
[0028]
 本発明における非多孔性樹脂層は、界面の近傍に空隙が存在する場合の空隙を除けば、空隙を実質的に有さない。かかる緻密な樹脂層である非多孔性樹脂層としては、樹脂の溶融物を含む樹脂層が好ましく、樹脂の溶融物からなる樹脂層が好ましい。
 非多孔性樹脂層の厚さとしては、0.05μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、2μm以上が特に好ましい。前記厚さとしては、100μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、7μm以下が特に好ましい。前記厚さの好適な態様としては0.05~100μmが、より好適な態様としては6~60μmが、挙げられる。この範囲において、プリント配線板の伝送特性と樹脂付金属箔の反り抑制とをバランスさせやすい。
 樹脂付金属箔が金属箔の両面に非多孔性樹脂層を有する場合、それぞれの非多孔性樹脂層の組成及び厚さは、樹脂付金属箔の反りを抑制する点から、それぞれ同じであることが好ましい。
[0029]
 本発明の樹脂付金属箔は、反りにくいため、金属箔の厚さに対する非多孔性樹脂層の厚さを大きく設定できる。
 金属箔の厚さに対する非多孔性樹脂層の厚さの比としては、0.01~10.0が好ましく、0.05~7.5が好ましく、0.2~5.0が特に好ましい。金属箔の厚さに対する非多孔性樹脂層の厚さの比が前記範囲の下限値以上であれば、TFE系ポリマーの電気特性が充分に発現しやすい。金属箔の厚さに対する非多孔性樹脂層の厚さの比が前記範囲の上限値以下であれば、より反りにくい。
[0030]
 非多孔性樹脂層の表面の水接触角は、70~100°であることが好ましく、70~90°であることが特に好ましい。前記範囲が上限以下であれば、非多孔性樹脂層と他の基材との接着性がより優れる。前記範囲が下限以上であれば、非多孔性樹脂層の電気特性(低誘電損失と低誘電率)がより優れる。
 水接触角は、25℃にて樹脂付金属箔の非多孔性樹脂層の表面に純水(約2μL)を置いた際の、水滴と非多孔性樹脂層の表面とのなす角度である。
[0031]
 非多孔性樹脂層の比誘電率は、2.0~3.5であることが好ましく、2.0~3.0であることがより好ましい。この場合、非多孔性樹脂層の電気特性及び接着性の双方が優れ、低誘電率が求められるプリント配線板等に樹脂付金属箔を好適に使用できる。
 非多孔性樹脂層の表面のRaは、非多孔性樹脂層の厚さ未満であり、1~10nmであることが好ましい。この範囲において、他の基板の接着性と加工性とをバランスさせやすい。
[0032]
 本発明における非多孔性樹脂層は、TFE系ポリマーを含む。TFE系ポリマーは、熱溶融性のTFE系ポリマーであることが好ましい。
 TFE系ポリマーの融点は、260℃超であることが好ましく、260℃超320℃以下であることがより好ましく、275~320℃であることが特に好ましい。TFE系ポリマーの融点が前記範囲内であれば、TFE系ポリマーが、その弾性に基づく粘着性を保持しつつ焼成されて、緻密な非多孔性樹脂層をより形成しやすい。
[0033]
 TFE系ポリマーは、0.1~5.0MPaの貯蔵弾性率を示す温度領域を260℃以下に有することが好ましい。TFE系ポリマーが示す貯蔵弾性率としては、0.2~4.4MPaであるのが好ましく、0.5~3.0MPaであるのが特に好ましい。また、TFE系ポリマーがかかる貯蔵弾性率を示す温度領域としては、180~260℃が好ましく、200~260℃が特に好ましい。前記温度領域においてTFE系ポリマーが、その弾性に基づく粘着性を効果的に発現しやすい。
[0034]
 TFE系ポリマーは、TFE単位を有するポリマーである。TFE系ポリマーは、TFEのホモポリマーであってもよく、TFEと、TFEと共重合可能な他のモノマー(以下、コモノマーとも記す。)とのコポリマーであってもよい。TFE系ポリマーは、ポリマーを構成する全単位に対して、TFE単位を75~100モル%有し、コモノマーに基づく単位を0~25モル%有することが好ましい。
 コモノマーとしては、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(以下、「PAVE」とも記す。)、フルオロアルキルエチレン(以下、「FAE」とも記す。)、ヘキサフルオロプロピレン(以下、「HFP」とも記す。)、オレフィン等が挙げられる。
[0035]
 TFE系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、TFEとエチレンのコポリマー、TFEとプロピレンのコポリマー、TFEとPAVEのコポリマー、TFEとHFPのコポリマー、TFEとFAEのコポリマー、TFEとクロロトリフルオロエチレンのコポリマーが挙げられる。
 PAVEとしては、CF =CFOCF 、CF =CFOCF CF 、CF =CFOCF CF CF (PPVE)、CF =CFOCF CF CF CF 、CF =CFO(CF Fが挙げられる。
 FAEとしては、CH =CH(CF F、CH =CH(CF F、CH =CH(CF F、CH =CF(CF H、CH =CF(CF Hが挙げられる。
[0036]
 TFE系ポリマーの好適な態様としては、TFE単位と、PAVE、HFP及びFAEからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに基づく単位(以下、「コモノマー単位F」とも記す。)を含むポリマーも挙げられる。
 前記ポリマーは、ポリマーを構成する全単位に対して、TFE単位を90~99モル%有し、コモノマー単位Fを1~10モル%有するのが好ましい。前記ポリマーは、TFE単位とコモノマー単位Fのみからなっていてもよく、さらに他の単位を含んでいてもよい。
[0037]
 TFE系ポリマーの好適な態様としては、非多孔性樹脂層と金属箔との接着性の点から、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基(以下、「官能基」とも記す。)を有する、TFE単位を有するポリマー(以下、「ポリマーF 」とも記す。)も挙げられる。
 官能基は、TFE系ポリマー中の単位に含まれていてもよく、ポリマーF の主鎖の末端基に含まれていてもよい。後者のポリマーとしては、官能基を、重合開始剤、連鎖移動剤等に由来する末端基として有するポリマーが挙げられる。
 ポリマーF としては、官能基を有する単位とTFE単位とを有するポリマーが好ましい。また、この場合のポリマーF は、さらに他の単位を有するのが好ましく、コモノマー単位Fを有するのが特に好ましい。
 官能基は、非多孔性樹脂層と金属箔との接着性の点から、カルボニル基含有基が好ましい。カルボニル基含有基としては、カーボネート基、カルボキシ基、ハロホルミル基、アルコキシカルボニル基、酸無水物残基(-C(O)OC(O)-)、脂肪酸残基等が挙げられ、カルボキシ基及び酸無水物残基が好ましい。
[0038]
 官能基を有する単位としては、官能基を有するモノマーに基づく単位が好ましく、カルボニル基含有基を有するモノマーに基づく単位、ヒドロキシ基を有するモノマーに基づく単位、エポキシ基を有するモノマーに基づく単位及びイソシアネート基を有するモノマーに基づく単位がより好ましく、カルボニル基含有基を有するモノマーに基づく単位が特に好ましい。
 カルボニル基含有基を有するモノマーとしては、酸無水物残基を有する環状モノマー、カルボキシ基を有するモノマー、ビニルエステル及び(メタ)アクリレートが好ましく、酸無水物残基を有する環状モノマーが特に好ましい。
 前記環状モノマーとしては、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(別称:無水ハイミック酸。以下、「NAH」とも記す。)及び無水マレイン酸が好ましい。
[0039]
 ポリマーF としては、官能基を有する単位とTFE単位と、PAVE単位又はHFP単位とを含むポリマーが好ましい。かかるポリマーF の具体例としては、国際公開第2018/16644号に記載された重合体(X)が挙げられる。
 ポリマーF におけるTFE単位の割合は、ポリマーF を構成する全単位に対して、90~99モル%であることが好ましい。
 ポリマーF におけるPAVE単位の割合は、ポリマーF を構成する全単位に対して、0.5~9.97モル%であることが好ましい。
 ポリマーF における官能基を有する単位の割合は、ポリマーF を構成する全単位に対して、0.01~3モル%であることが好ましい。
[0040]
 本発明の樹脂付金属箔の製造方法としては、凹凸面を有する金属箔の凹凸表面に、TFE系ポリマーを含むパウダー(以下、「Fパウダー」とも記す。)と液状媒体とを含むパウダー分散液を塗布し、金属箔の凹凸面のパウダー分散液を加熱することで液状媒体を除去し、次いでFパウダーを焼成して、本発明の樹脂付金属箔を得る方法が挙げられる。かかるパウダー分散液を用いた方法の条件調整により、金属箔と非多孔性樹脂層の界面に存在する空隙の状態を容易に調整できる。例えば、Fパウダーを焼成する際の、温度を低くする又は時間を短くすると、金属箔と非多孔性樹脂層の界面の存在する空隙の数を増やしやすい。
[0041]
 液状媒体は、分散媒であり、25℃で液状の不活性かつFパウダーと反応しない液状媒体であり、パウダー分散液に含まれる液状媒体以外の成分よりも低沸点であり、加熱等によって揮発し除去できる液状媒体が好ましい。
 液状媒体としては、水、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、含窒素化合物(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等)、含硫黄化合物(ジメチルスルホキシド等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジオキサン等)、エステル(乳酸エチル、酢酸エチル等)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等)、グリコールエーテル(エチレングリコールモノイソプロピルエーテル等)、セロソルブ(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)等が挙げられる。液状媒体は、2種以上を併用してもよい。
[0042]
 液状媒体としては、瞬間的に揮発しない液状媒体が好ましく、沸点80~275℃の液状媒体が好ましく、沸点125~250℃の液状媒体が特に好ましい。この範囲において、金属箔の表面に塗布したパウダー分散液から形成されるウェット膜の安定性が高い。
 液状媒体としては、有機化合物が好ましく、シクロヘキサン(沸点:81℃)、2-プロパノール(沸点:82℃)、1-プロパノール(沸点:97℃)、1-ブタノール(沸点:117℃)、1-メトキシ-2-プロパノール(沸点:119℃)、N-メチルピロリドン(沸点:202℃)、γ-ブチロラクトン(沸点:204℃)、シクロヘキサノン(沸点:156℃)及びシクロペンタノン(沸点:131℃)がより好ましく、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノンが特に好ましい。
[0043]
 Fパウダーは、本発明の効果を損なわない範囲において、TFE系ポリマー以外の成分を含んでいてもよいが、TFE系ポリマーを主成分とすることが好ましい。FパウダーにおけるTFE系ポリマーの含有量は、80質量%以上であることが好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
[0044]
 FパウダーのD50としては、0.05~6.0μmが好ましく、0.1~3.0μmがより好ましく、0.2~3.0μmが特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの流動性と分散性が良好となり、非多孔性樹脂層の電気特性(低誘電率等)や耐熱性が最も発現しやすい。
 FパウダーのD90としては、8μm以下が好ましく、6μm以下がより好ましく、5μm以下が特に好ましい。パウダーのD90としては、0.3μm以上が好ましく、0.8μm以上が特に好ましい。この範囲において、Fパウダーの流動性と分散性が良好となり、非多孔性樹脂層の電気特性(低誘電率等)や耐熱性が最も発現しやすい。
 Fパウダーの製造方法としては、特に限定されず、国際公開第2016/017801号の[0065]~[0069]に記載の方法を採用できる。なお、Fパウダーは、所望のパウダーが市販されていればそれを用いてもよい。
[0045]
 パウダー分散液中のFパウダーの割合は、5~60質量%であることが好ましく、35~50質量%であることが特に好ましい。この範囲において、非多孔性樹脂層の比誘電率及び誘電正接を低く制御しやすい。また、パウダー分散液の均一分散性が高く、非多孔性樹脂層の機械的強度に優れる。
 パウダー分散液中の液状媒体の割合は、15~65質量%であることが好ましく、25~50質量部であることが特に好ましい。この範囲において、パウダー分散液の塗布性が優れ、かつ非多孔性樹脂層の外観不良が起こりにくい。
[0046]
 パウダー分散液は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の材料を含んでいてもよい。他の材料は、パウダー分散液に溶解してもよく、溶解しなくてもよい。
 他の材料は、非硬化性樹脂であってもよく、硬化性樹脂であってもよい。
 非硬化性樹脂としては、熱溶融性樹脂、非溶融性樹脂が挙げられる。熱溶融性樹脂としては、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。非溶融性樹脂としては、硬化性樹脂の硬化物等が挙げられる。
 硬化性樹脂としては、反応性基を有するポリマー、反応性基を有するオリゴマー、低分子化合物、反応性基を有する低分子化合物等が挙げられる。反応性基としては、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基等が挙げられる。
[0047]
 硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸、熱硬化性アクリル樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、熱硬化性ポリオレフィン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、多官能シアン酸エステル樹脂、多官能マレイミド-シアン酸エステル樹脂、多官能性マレイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂が挙げられる。なかでも、プリント配線板用途に有用な点から、熱硬化性樹脂としては、熱硬化性ポリイミド、ポリイミド前駆体、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビスマレイミド樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂が好ましく、エポキシ樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂が特に好ましい。
[0048]
 エポキシ樹脂の具体例としては、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、フェノールとフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノールのグリシジルエーテル化物、アルコールのジグリシジルエーテル化物、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。
[0049]
 ビスマレイミド樹脂としては、特開平7-70315号公報に記載される、ビスフェノールA型シアン酸エステル樹脂とビスマレイミド化合物とを併用した樹脂組成物(BTレジン)、国際公開第2013/008667号に記載の発明、その背景技術に記載のものが挙げられる。
 ポリアミック酸は、通常、ポリマーF の官能基と反応しうる反応性基を有している。
 ポリアミック酸を形成するジアミン、多価カルボン酸二無水物としては、例えば、特許第5766125号公報の[0020]、特許第5766125号公報の[0019]、特開2012-145676号公報の[0055]、[0057]等に記載のものが挙げられる。なかでも、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等の芳香族ジアミンと、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族多価カルボン酸二無水物との組合せからなるポリアミック酸が好ましい。
[0050]
 熱溶融性の樹脂としては、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂、硬化性の樹脂の熱溶融性の硬化物が挙げられる。
 熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート、熱可塑性ポリイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアーリルスルホン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリアリールエーテルケトン、ポリアミドイミド、液晶性ポリエステル、ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、熱可塑性ポリイミド、液晶性ポリエステル及びポリフェニレンエーテルが好ましい。
[0051]
 さらに、パウダー分散液に含まれ得る他の材料として、分散剤、バインダー、チキソ性付与剤、消泡剤、無機フィラー、反応性アルコキシシラン、脱水剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、離型剤、表面処理剤、粘度調節剤、難燃剤等も挙げられる。
[0052]
 金属箔の凹凸面へのパウダー分散液の塗布方法は、塗布後の金属箔の凹凸面にパウダー分散液からなる安定したウェット膜を形成する方法であればよく、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、グラビアオフセット法、ナイフコート法、キスコート法、バーコート法、ダイコート法、ファウンテンメイヤーバー法、スロットダイコート法等が挙げられる。
[0053]
 パウダー分散液を金属箔の凹凸面に塗布した後には、TFE系ポリマーが0.1~5.0MPaの貯蔵弾性率を示す温度領域内の温度(以下、「保持温度」とも示す。)にて金属箔を保持することが好ましい。保持温度は、雰囲気の温度を示す。
 また、前記温度領域に金属箔を供する前に、前記温度領域未満の温度にて金属箔を加熱して、ウェット膜の状態を調整してもよい。なお、ウェット膜の状態の調整は、液状媒体が完全に揮発しない程度にて行われ、50質量%以下の液状媒体を揮発させる程度に通常は行われる。
[0054]
 パウダー分散液の塗布後の保持は、1段階で実施してもよく、異なる温度にて多段階で実施してもよい。
 保持の方法としては、オーブンを用いる方法、通風乾燥炉を用いる方法、赤外線等の熱線を照射する方法等が挙げられる。
 保持における雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、前記保持における雰囲気は、酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気、水素ガス等の還元性ガス雰囲気、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気のいずれであってもよい。
 保持における雰囲気としては、非多孔性樹脂層の接着性が向上する観点から、酸素ガスを含む雰囲気が好ましい。
 酸素ガスを含む雰囲気における酸素ガス濃度(体積基準)は、1×10 ~3×10 ppmであることが好ましく、0.5×10 ~1×10 ppmであることが特に好ましい。この範囲において、非多孔性樹脂層の接着性と金属箔の酸化抑制とをバランスさせやすい。
[0055]
 保持温度としては、150~260℃が好ましく、200~260℃が特に好ましい。
 保持温度に保持する時間としては、0.1~10分間が好ましく、0.5~5分間が特に好ましい。
 保持を行う場合は保持後に、TFE系ポリマーを焼成させて金属箔の表面に非多孔性樹脂層を形成する。焼成温度は、TFE系ポリマーの焼成時の雰囲気の温度を示す。本発明においては、Fパウダーが密にパッキングした状態でTFE系ポリマーの融着が進行するため、均質性に優れる非多孔性樹脂層が形成され、樹脂付金属箔が反りにくい。なお、パウダー分散液が熱溶融性樹脂を含めばTFE系ポリマーと熱溶融性樹脂との混合物からなる非多孔性樹脂層が形成され、パウダー分散液が熱硬化性樹脂を含めばTFE系ポリマーと熱硬化性樹脂の硬化物とからなる非多孔性樹脂層が形成される。
[0056]
 加熱の方法としては、オーブンを用いる方法、通風乾燥炉を用いる方法、赤外線等の熱線を照射する方法等が挙げられる。非多孔性樹脂層の表面の平滑性を高めるために、加熱板、加熱ロール等で加圧してもよい。加熱の方法としては、短時間で焼成でき、遠赤外線炉が比較的コンパクトである点から、遠赤外線を照射する方法が好ましい。加熱の方法は、赤外線加熱と熱風加熱とを組み合わせてもよい。
 遠赤外線の有効波長帯としては、TFE系ポリマーの均質な融着を促す点から、2~20μmが好ましく、3~7μmがより好ましい。
[0057]
 焼成における雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、前記焼成における雰囲気は、酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気、水素ガス等の還元性ガス雰囲気、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気のいずれであってもよく、金属箔、形成される非多孔性樹脂層それぞれの酸化劣化を抑制する観点から、還元性ガス雰囲気又は不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
 焼成における雰囲気としては、不活性ガスから構成され酸素ガス濃度が低いガス雰囲気が好ましく、窒素ガスから構成され酸素ガス濃度(体積基準)が500ppm未満のガス雰囲気が好ましい。酸素ガス濃度(体積基準)としては、300ppm以下が特に好ましい。また、酸素ガス濃度(体積基準)は、通常、1ppm以上である。
 焼成温度としては、320℃超が好ましく、330~380℃が特に好ましい。この場合、TFE系ポリマーが、緻密な非多孔性樹脂層をより形成しやすい。
 焼成温度に保持する時間は、30秒~5分間であることが好ましく、1~2分間であることが特に好ましい。
[0058]
 樹脂付金属箔における樹脂層が従来の絶縁材料(ポリイミド等の熱硬化性樹脂の硬化物。)の場合、熱硬化性樹脂を硬化させるために長時間の加熱が必要である。一方、本発明においては、TFE系ポリマーの融着により短時間の加熱で非多孔性樹脂層を形成できる。また、パウダー分散液が熱硬化性樹脂を含む場合、焼成温度を低くできる。このように、本発明の樹脂付金属箔は、製造時に非多孔性樹脂層を形成する際の金属箔への熱負荷が小さく、金属箔へのダメージが小さい。
[0059]
 本発明の樹脂付金属箔においては、非多孔性樹脂層の線膨張係数を制御したり、非多孔性樹脂層の接着性をさらに改善したりするために、非多孔性樹脂層の表面に表面処理をしてもよい。
 非多孔性樹脂層の表面にする表面処理方法としては、アニール処理、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、真空プラズマ処理、UVオゾン処理、エキシマ処理、ケミカルエッチング、シランカップリング剤処理、微粗面化処理等が挙げられる。
 アニール処理における温度としては、80~190℃が好ましく、120~180℃が特に好ましい。
 アニール処理における圧力としては、0.001~0.030MPaが好ましく、0.005~0.015MPaが特に好ましい。
 アニール処理の時間としては、10~300分間が好ましく、30~120分間が特に好ましい。
[0060]
 プラズマ処理におけるプラズマ照射装置としては、高周波誘導方式、容量結合型電極方式、コロナ放電電極-プラズマジェット方式、平行平板型、リモートプラズマ型、大気圧プラズマ型、ICP型高密度プラズマ型等が挙げられる。
 プラズマ処理に用いるガスとしては、酸素ガス、窒素ガス、希ガス(アルゴン等)、水素ガス、アンモニアガス等が挙げられ、希ガス及び窒素ガスが好ましい。プラズマ処理に用いるガスの具体例としては、アルゴンガス、水素ガスと窒素ガスの混合ガス、水素ガスと窒素ガスとアルゴンガスの混合ガスが挙げられる。
 プラズマ処理における雰囲気としては、希ガス又は窒素ガスの体積分率が70体積%以上の雰囲気が好ましく、100体積%の雰囲気が特に好ましい。この範囲において、非多孔性樹脂層の表面に微細凹凸を形成しやすい。
[0061]
 以上説明した本発明の樹脂付金属箔は、非多孔性樹脂層の剥離強度が高く、かつ反りにくい。そのため、他の基板と容易に積層できる。
 他の基板としては、耐熱性樹脂フィルム、繊維強化樹脂板の前駆体であるプリプレグ、耐熱性樹脂フィルム層を有する積層体、プリプレグ層を有する積層体等が挙げられる。
 プリプレグは、強化繊維(ガラス繊維、炭素繊維等。)の基材(トウ、織布等。)に熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を含浸させたシート状の基板である。
 耐熱性樹脂フィルムは、耐熱性樹脂の1種以上を含むフィルムであり、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよい。
[0062]
 耐熱性樹脂としては、ポリイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアリルスルホン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエーテルアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、液晶性ポリエステル等が挙げられる。
[0063]
 本発明の樹脂付金属箔の非多孔性樹脂層の表面に他の基材を積層する方法としては、樹脂付金属箔と他の基板とを熱プレスする方法が挙げられる。
 他の基板がプリプレグの場合のプレス温度としては、TFE系ポリマーの融点以下が好ましく、120~300℃がより好ましく、160~220℃が特に好ましい。この範囲において、プリプレグの熱劣化を抑制しつつ、非多孔性樹脂層とプリプレグを強固に接着できる。
 基板が耐熱性樹脂フィルムの場合のプレス温度としては、310~400℃が好ましい。この範囲において、耐熱性樹脂フィルムの熱劣化を抑制しつつ、非多孔性樹脂層と耐熱性樹脂フィルムを強固に接着できる。
[0064]
 熱プレスは、減圧雰囲気下で行うことが好ましく、20kPa以下の真空度で行うことが特に好ましい。この範囲において、積層体における非多孔性樹脂層と基板の界面への気泡混入が抑制でき、酸化による劣化を抑制できる。
 また、熱プレス時は前記真空度に到達した後に昇温することが好ましい。前記真空度に到達する前に昇温すると、非多孔性樹脂層が軟化した状態、すなわち一定程度の流動性、密着性がある状態にて圧着されてしまい、気泡の原因となる。
 熱プレスにおける圧力としては、0.2MPa以上が好ましい。また、圧力の上限は、10MPa以下であることが好ましい。この範囲において、基板の破損を抑制しつつ、非多孔性樹脂層と基板とを強固に密着できる。
[0065]
 本発明の樹脂付金属箔やその積層体は、フレキシブル銅張積層板やリジッド銅張積層板として、プリント配線板の製造に使用できる。本発明の樹脂付金属箔は、非多孔性樹脂層の剥離強度が高く、反りにくいため、表皮効果による損失が抑制された高周波プリント配線板の材料として好適に使用できる。
[0066]
 例えば、本発明の樹脂付金属箔の金属箔をエッチング処理等によって所定のパターンの伝送回路(パターン回路)に加工する方法や、本発明の樹脂付金属箔を電解めっき法(セミアディティブ法(SAP法)、モディファイドセミアディティブ法(MSAP法)等。)によって伝送回路に加工する方法を使用すれば、本発明の樹脂付金属箔からプリント配線板を製造できる。
[0067]
 プリント配線板の製造においては、伝送回路を形成した後に、伝送回路上に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜上にさらに伝送回路を形成してもよい。層間絶縁膜は、例えば、前記したパウダー分散液によって形成できる。
 プリント配線板の製造においては、伝送回路上にソルダーレジストを積層してもよい。ソルダーレジストは、例えば、前記したパウダー分散液によって形成できる。
 プリント配線板の製造においては、伝送回路上にカバーレイフィルムを積層してもよい。カバーレイフィルムは、例えば、前記したパウダー分散液によって形成できる。
実施例
[0068]
 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
 以下の方法によって、各種評価を行った。
 (ポリマーの貯蔵弾性率)
 動的粘弾性測定装置(SIIナノテクノロジー社製、DMS6100)を用い、周波数10Hz、静的力0.98N、動的変位0.035%の条件にて、TFE系ポリマーを2℃/分の速度で20℃から昇温させ、260℃における貯蔵弾性率を測定した。
 (ポリマーの融点)
 示差走査熱量計(セイコーインスツル社製、DSC-7020)を用い、TFE系ポリマーを10℃/分の速度で昇温させて測定した。
 (パウダーのD50及びD90)
 レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA-920測定器)を用い、パウダーを水中に分散させて測定した。
[0069]
 (非多孔性樹脂層の表面のRa)
 原子間力顕微鏡(Oxford Instruments社製)を用いて、プローブをAC160TS-C3(先端R <7nm、バネ定数 26N/m)とし、測定モードをAC-Airとし、Scan Rateを1Hzとする測定条件にて測定した。
 (比誘電率(20GHz)及び誘電正接(20GHz))
 ASTM D 150準拠の変成器ブリッジ法にて、温度を23℃±2℃の範囲内、相対湿度を50%±5%RHの範囲内に保持した試験環境において、絶縁破壊試験装置(YSY-243-100RHO(ヤマヨ試験機社製))にて、20GHzでの比誘電率及び誘電正接を求めた。
 (反り率)
 樹脂付金属箔から試験片を切り出して測定した。反り率が小さいほど、樹脂付金属箔を他材料と積層加工した際の積層不良を抑制でき、反りが抑制された平坦性の高い複合積層体(プリント配線板等。)が得られる。
 (剥離強度)
 矩形状(長さ100mm、幅10mm)に切り出した片面銅張積層体の長さ方向の一端から50mmの位置を固定し、引張り速度50mm/分で、長さ方向の片端から片面銅張積層体に対して90°、金属箔と非多孔性樹脂層を剥離させた際にかかる最大荷重を剥離強度(N/cm)とした。
[0070]
 使用したTFE系ポリマーと金属箔を以下に示す。
 ポリマー(1):TFEに基づく単位、NAHに基づく単位及びPPVEに基づく単位を、この順に97.9モル%、0.1モル%、2.0モル%含むコポリマーであり、260℃における貯蔵弾性率が1.0MPaであり、融点が300℃であるポリマー。
 銅箔(1):凹凸面を有し、前記凹凸面の十点表面粗さが1.1μmであり、前記凹凸面をシランカップリング剤処理した銅箔(厚さ18μm、箔表面のケイ素原子量0.05質量%、硫黄原子量0.01質量%。)。
[0071]
 [実施例1]
 ポリマー(1)からなるパウダー(D50:2.6μm、D90:7.1μm)の120g、ノニオン性フッ素系界面活性剤(ネオス社製、フタージェント710FL)の12g、及びメチルエチルケトンの234gからなるパウダー分散液を、銅箔(1)のシランカップリング剤処理面に塗布し、窒素雰囲気下、100℃で15分乾燥し、さらに350℃で15分間加熱し、徐冷して、ポリマー(1)からなる非多孔性樹脂層(膜厚7μm)と銅箔(1)とが直接積層された樹脂付金属箔を得た。
 以下、得られた樹脂付金属箔の物性を測定するとともに、それを用いて銅張積層体を製造した。
[0072]
 樹脂付金属箔をエポキシ樹脂に包埋後、クロスセクションポリッシャーにより断面加工して、断面をSEM(日立ハイテク社製 SU8230、加速電圧0.7kV)により観察した。断面のSEM画像を図1に示す。図1に示すように、銅箔と非多孔性樹脂層の界面に空隙が存在し、その空隙が前記金属箔の凹凸面の凹状部に存在することが確認された。凹状部のアスペクト比は1.0以上であり、樹脂付金属箔の反り率は、3%であった。また、空隙の存在箇所が、明らかに凹状部に集中していた。
[0073]
 また、プラズマ処理装置(NORDSON MARCH社製、AP-1000)を用い、RF出力:300W、電極間ギャップ:2インチ、導入ガス:アルゴンガス、導入ガス量:50cm /分、圧力:13Pa、処理時間:1分間の条件で、樹脂付金属箔の非多孔性樹脂層側をプラズマ処理した。プラズマ処理後の非多孔性樹脂層の表面のRaは8nmであった。
[0074]
 次に、樹脂付金属箔の非多孔性樹脂層の表面に、プリプレグであるFR-4シート(日立化成社製、強化繊維:ガラス繊維、マトリックス樹脂:エポキシ樹脂、品名:CEA-67N 0.2t(HAN)、厚さ:0.2mm)を重ねて設置し、真空熱プレス(温度:185℃、圧力:3.0MPa、時間:60分間)して、プリプレグの硬化物層、非多孔性樹脂層、銅箔(1)がこの順に積層された片面銅張積層体を得た。
 また、前記FR-4シートの各面それぞれに、片面銅張積層体を最外層に銅箔(1)が構成されるように設置し、プレス温度:185℃、プレス圧:3.0MPa、プレス時間:60分間の条件で真空熱プレスして両面銅張積層体を得た。
 得られた片面銅張積層体における銅箔(1)と非多孔性樹脂層の剥離強度は14N/cmであり、300℃の半田浴に漬ける半田リフロー試験を3回繰り返しても、銅箔と非多孔性樹脂層の膨れや反りが抑制されていた。得られた両面銅張積層体に伝送回路を形成してなるプリント配線板が示す電気特性は、比誘電率で4.5以下であり、誘電正接で0.015以下であった。
 なお、金属箔と非多孔性樹脂層の界面に空隙が存在しない片面銅張積層体は、剥離強度が保持される反面、半田リフロー試験における膨れが生じ、反りによるカールが大きい。
 なお、2018年06月27日に出願された日本特許出願2018-122106号の明細書、特許請求の範囲、要約書及び図面の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

請求の範囲

[請求項1]
 凹凸面を有する金属箔と、前記金属箔の凹凸面に当接したテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む非多孔性樹脂層とを有し、前記金属箔と前記非多孔性樹脂層の界面の一部に空隙が存在する、樹脂付金属箔。
[請求項2]
 前記空隙が、前記金属箔の凹凸面の凹状部に存在する、請求項1に記載の樹脂付金属箔。
[請求項3]
 前記樹脂付金属箔の反り率が、5%以下である、請求項1又は2に記載の樹脂付金属箔。
[請求項4]
 前記金属箔と前記非多孔性樹脂層の剥離強度が、5N/cm以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項5]
 前記金属箔の厚さが5~25μmであり、前記非多孔性樹脂層の厚さが0.05~100μmであり、前記金属箔の厚さに対する前記非多孔性樹脂層の厚さの比が0.01~10.0である、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項6]
 前記金属箔の凹凸面の表面の十点平均粗さが、0.2~4μmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項7]
 前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、0.1~5.0MPaの貯蔵弾性率を示す温度領域を260℃以下に有し、融点が260℃超のテトラフルオロエチレン系ポリマーである、請求項1~6のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項8]
 前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位と、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ヘキサフルオロプロピレン及びフルオロアルキルエチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーに基づく単位とを含むポリマーである、請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項9]
 前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミド基、アミノ基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するポリマーである、請求項1~8のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔。
[請求項10]
 請求項1~9のいずれか一項に記載の樹脂付金属箔の金属箔をエッチング処理して伝送回路を形成してプリント配線板を得る、プリント配線板の製造方法。

図面

[ 図 1]