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1. (WO2019093450) DIAZABICYCLOOCTANE DERIVATIVE
Document

明 細 書

発明の名称 ジアザビシクロオクタン誘導体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

非特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

実施例

0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178  

産業上の利用可能性

0179  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

明 細 書

発明の名称 : ジアザビシクロオクタン誘導体

技術分野

[0001]
 本発明はβ-ラクタマーゼ阻害作用を有する新規なジアザビシクロオクタン誘導体、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体に関する。

背景技術

[0002]
 これまで、さまざまなβ-ラクタム抗菌薬の開発がなされており、臨床上非常に重要な細菌感染症治療薬の一つとなっている。一方で、β‐ラクタム抗菌薬を分解するβ-ラクタマーゼを産生することにより、β-ラクタム抗菌薬に対して耐性を獲得したグラム陰性菌が増加している。アムブラー(Ambler)の分子分類法によると、β-ラクタマーゼは大きく4つのクラスに分類される。すなわち、クラスA(TEM型、SHV型、CTX-M型、KPC型など)、クラスB(NDM型、IMP型、VIM型、L-1型など)、クラスC(AmpC型、CMY型、ADC型など)、クラスD(OXA型など)である。これらのうち、クラスA,C,およびD型はセリン型β-ラクタマーゼ、一方、クラスB型はメタロ型β-ラクタマーゼに大別され、それぞれ異なるメカニズムによってβ-ラクタム抗菌薬を加水分解することが知られている(非特許文献1)。
[0003]
これまで、β-ラクタム抗菌薬の有効性向上を支援するために、いくつかのβ-ラクタマーゼ阻害剤が開発されてきた。しかし、現在臨床で使用されている最も一般的なセリン型β-ラクタマーゼ阻害剤であるクラブラン酸、タゾバクタム、およびスルバクタムは、クラスAに属する特定の酵素に対してしか阻害活性を有しておらず、それらの有用性は限定的である。また、アビバクタムは、現在臨床で問題となっているKlebsiella pneumoniae carbapenemase(KPC)(非特許文献2)を含むクラスA及びCの酵素を主に阻害する。アビバクタムは、セフェム系抗菌薬であるセフタジジムとの合剤(AVYCAZ)として臨床で使用されているが、クラスAの酵素であるKPCを産生する一部のKlebsiella pneumoniaeにおいて、耐性を獲得した株の報告がされ始めている(非特許文献3)。また、クラスDの酵素に対する有効性も限定的である。今後、重大なβ-ラクタム耐性と戦っていくために、クラスA,C,およびDのセリン型β-ラクタマーゼを幅広く且つ強力に阻害し、単独または種々のβ‐ラクタム抗菌薬との併用により、既存のβ‐ラクタム抗菌薬だけでなく、既存のβ‐ラクタム抗菌薬/β-ラクタマーゼ阻害剤からなる合剤に耐性を示すグラム陰性菌に対しても有効性を示す、セリン型β-ラクタマーゼ阻害剤が切望されている。

先行技術文献

非特許文献

[0004]
非特許文献1 : Antimicrobial Agents and Chemotherapy、54(3)、969-976、2010
非特許文献2 : The Lancet Infrction diseases,13(9),785-796、2013
非特許文献3 : Antimicrobial Agents and Chemotherapy,61(3),1-11,2017

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 本発明の目的は、種々のβ-ラクタマーゼに対して広く有効な阻害活性を有する化合物を提供することにある。好ましくは、各種β-ラクタマーゼに対して広く有効な阻害活性を有し、かつ経口投与可能である化合物を提供する。また、本発明の別の目的は、種々のβ-ラクタマーゼに対して広く有効な阻害活性を有する化合物をプロドラッグ化することによって、投与後に効率よく体内に吸収され、高い薬理効果を示す化合物を提供することにある。さらに、本発明の別の目的は、この化合物、その製薬上許容される塩、またはそのプロドラッグ体を、単独又はβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、細菌感染症(多剤耐性菌を含む薬剤耐性菌によって引き起こされる感染症を含む)の治療及び/又は予防に有用な医薬組成物を提供することにある。好ましくは、経口投与可能であり、細菌感染症(多剤耐性菌を含む薬剤耐性菌によって引き起こされる感染症を含む)の治療に有用な医薬組成物を提供する。また、好ましくはグラム陰性菌が産生するクラスA、CおよびDに属するβ-ラクタマーゼに対して広く阻害作用を示し、特にTEM型、SHV型、KPC型などに代表されるESBL(基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ)に対して有効な阻害作用を有する化合物を提供する。特にクラスA,C,またはDに属するセリン型β-ラクタマーゼに対しても有効な阻害作用を示すので、単独またはβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、セフェムやカルバペネムを含む各種薬剤耐性グラム陰性菌に対しても有効な化合物を提供する。さらに、クラスA,C,またはDに属するセリン型β-ラクタマーゼに対しても有効な阻害作用を示すので、単独またはβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、セフェムやカルバペネムを含む各種β-ラクタム抗菌薬耐性グラム陰性菌に対しても有効な化合物を提供する。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明は、少なくとも以下の構造的特徴を有することにより上記課題を解決した化合物または細菌感染症(多剤耐性菌を含む薬剤耐性菌によって引き起こされる感染症を含む)の治療に有用な医薬組成物を提供する。
1)ジアザビシクロオクタン骨格の2位に硫黄原子を含むリンカーを有する。
2)ジアザビシクロオクタン骨格の6位に-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHで示される基を有する。
[0007]
 本発明は、以下に示される発明を提供する。
(項目1)式(I):
[化1]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、またはR 1314C=N-であり;
13およびR 14については、
a)R 13およびR 14がそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノであるか、または
b)R 13およびR 14が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目2)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、項目1記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目3)R 2が-OCR 2122COOHである、項目1または2記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目4)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、項目3記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目5)R 1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、項目1~4のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目6)式(I-1)が、下式:
[化2]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、項目1~5のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目7)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル;置換基群(ハロゲン、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイルアミノ、およびアルキルオキシ)から選択される1つ以上の基で置換されたアルキル;アミノ;フェニル;または置換基群(アルキル、ハロアルキルおよびアシル)から選択される1つ以上の基で置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
項目6記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目8)式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-009、I-012、I-015、I-021、I-024、I-027、I-028、I-036、I-091、I-095、I-102、I-106、I-115、I-116、I-118、I-122、I-125、I-126、I-128、I-129、およびI-133のいずれかである、項目1記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目9)項目1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
(項目10)項目1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。
(項目11)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与するための、項目10記載の医薬組成物。
(項目12)項目9記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤と併用して投与するための、β-ラクタム抗菌薬を含有する医薬組成物。
(項目13)項目9記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤およびβ-ラクタム抗菌薬を含有する、医薬組成物。
(項目14)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目11~13のいずれかに記載の医薬組成物。
(項目15)項目1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体、およびβ-ラクタム抗菌薬を組み合わせて投与する細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目16)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目15記載の細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目17)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目18)アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるβ-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[0008]
(項目1C)式(I):
[化3]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、またはR 1314C=N-であり;
13およびR 14については、
a)R 13およびR 14がそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノであるか、または
b)R 13およびR 14が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目2C)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、項目1C記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目3C)R 2が-OCR 2122COOHである、項目1Cまたは2C記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目4C)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、項目3C記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目5C)R 1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、項目1C~4Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目6C)式(I-1)が、下式:
[化4]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、項目1C~5Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目7C)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル;置換基群(ハロゲン、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイルアミノ、およびアルキルオキシ)から選択される1つ以上の基で置換されたアルキル;アミノ;フェニル;または置換基群(アルキル、ハロアルキルおよびアシル)から選択される1つ以上の基で置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
項目6C記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目8C)式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-009、I-012、I-015、I-021、I-024、I-027、I-028、I-036、I-091、I-095、I-102、I-106、I-115、I-116、I-118、I-122、I-125、I-126、I-128、およびI-129のいずれかである、項目1C記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目9C)項目1C~8Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
(項目10C)項目1C~8Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。
(項目11C)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与するための、項目10C記載の医薬組成物。
(項目12C)項目9C記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤と併用して投与するための、β-ラクタム抗菌薬を含有する医薬組成物。
(項目13C)項目9C記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤およびβ-ラクタム抗菌薬を含有する、医薬組成物。
(項目14C)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目11C~13のいずれかに記載の医薬組成物。
(項目15C)項目1C~8Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体、およびβ-ラクタム抗菌薬を組み合わせて投与する細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目16C)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目15C記載の細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目17C)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1C~8Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目18C)アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるβ-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1C~8Cのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[0009]
(項目1D)式(I):
[化5]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、またはR 1314C=N-であり;
13およびR 14については、
a)R 13およびR 14がそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノであるか、または
b)R 13およびR 14が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目2D)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、項目1D記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目3D)R 2が-OCR 2122COOHである、項目1Dまたは2D記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目4D)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、項目3D記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目5D)R 1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、項目1D~4Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目6D)式(I-1)が、下式:
[化6]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、項目1D~5Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目7D)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル、ハロゲンおよび/もしくはアルキルオキシで置換されたアルキル、アミノ、またはアルキル、ハロアルキルおよび/もしくはアシルで置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
項目6D記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目8D)式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-009、I-012、I-015、I-021、I-024、I-027、I-028、I-036、I-091、I-095、I-102、I-106、I-115、I-116、I-118、I-122、I-125、I-126、I-128、およびI-129のいずれかである、項目1D記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目9D)項目1D~8Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
(項目10D)項目1D~8Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。
(項目11D)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与するための、項目10D記載の医薬組成物。
(項目12D)項目9D記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤と併用して投与するための、β-ラクタム抗菌薬を含有する医薬組成物。
(項目13D)項目9D記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤およびβ-ラクタム抗菌薬を含有する、医薬組成物。
(項目14D)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目11D~13Dのいずれかに記載の医薬組成物。
(項目15D)項目1D~8Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体、およびβ-ラクタム抗菌薬とを組み合わせて投与する細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目16D)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるである、項目15D記載の細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目17D)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1D~8Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
(項目18D)アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるβ-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1D~8Dのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[0010]
(項目1B)式(I):
[化7]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、またはR 1314C=N-であり;
13およびR 14については、
a)R 13およびR 14がそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノであるか、または
b)R 13およびR 14が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目2B)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、項目1B記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目3B)R 2が-OCR 2122COOHである、項目1Bまたは2B記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目4B)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、項目3B記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目5B)R 1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、項目1B~4Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目6B)式(I-1)が、下式:
[化8]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、項目1B~5Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目7B)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル、ハロゲンおよび/もしくはアルキルオキシで置換されたアルキル、アミノ、またはアルキル、ハロアルキルおよび/もしくはアシルで置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
項目6B記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目8B)式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-009、I-012、I-015、I-021、I-024、I-027、I-028、I-036、I-091、I-095、I-102、I-106、I-115、I-116、I-118、I-122、I-125、I-126、I-128、およびI-129のいずれかである、項目1B記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目9B)項目1B~8Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
(項目10B)項目1B~8Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。
(項目11B)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与するための、項目10B記載の医薬組成物。
(項目12B)項目9B記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤と併用して投与するための、β-ラクタム抗菌薬を含有する医薬組成物。
(項目13B)項目9B記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤およびβ-ラクタム抗菌薬を含有する、医薬組成物。
(項目14B)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、項目11B~13Bのいずれかに記載の医薬組成物。
(項目15B)項目1B~8Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体、およびβ-ラクタム抗菌薬とを組み合わせて投与する細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目16B)β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるである、項目15B記載の細菌感染症の治療および/または予防方法。
(項目17B)β-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1B~8Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目18B)アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、およびフロモキセフから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるβ-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、項目1B~8Bのいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸におけるプロドラッグ体。
[0011]
(項目1A)式(I):
[化9]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目2A)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、(項目1A)記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目3A)R 2が-OCR 2122COOHである、(項目1A)または(項目2A)記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目4A)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、(項目3A)記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目5A)R 1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、(項目1A)~(項目4A)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目6A)式(I-1)が、下式:
[化10]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、(項目1A)~(項目5A)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目7A)-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル、ハロゲンおよび/もしくはアルキルオキシで置換されたアルキル、アミノ、またはアルキル、ハロアルキルおよび/もしくはアシルで置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、(項目6A)記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目8A)式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-004、I-012、I-014、I-015、I-016、I-017、I-021、I-022、I-023、I-024、I-025、I-027、I-028、I-029、およびI-030のいずれかである、(項目1A)記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
(項目9A)(項目1A)~(項目8A)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
(項目10A)(項目1A)~(項目8A)のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。

発明の効果

[0012]
 本発明に係る化合物は、単独またはβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、少なくとも以下のいずれか一つの特徴を有する点で医薬品として有用である。
A)各種β-ラクタマーゼ(特に、セリン型β-ラクタマーゼ(例:クラスA,C,D))に対して有効な阻害活性を示す。
B)グラム陰性菌の種々の細菌に対して、良好な抗菌スペクトルを示す。
C)β-ラクタマーゼ産生グラム陰性菌に対し強い抗菌活性を示す。
D)多剤耐性菌、特にセリン型β-ラクタマーゼ産生グラム陰性菌に対し強い抗菌活性を示す。
E)基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌に対し強い抗菌活性を示す。
F)クラスA,C,および/またはDのβ-ラクタマーゼを産生するグラム陰性菌に対し強い抗菌活性を示す。
G)カルバペネム耐性菌に対し強い抗菌活性を示す。
H)市販薬に耐性のある腸内細菌科細菌に対し強い抗菌活性を示す。
I)Klebsiella pneumoniae Carbapenemase(KPC)やNew Delhi metallo-beta-lactamase(NDM)などのカルバペネマーゼを産生するカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)に対し強い抗菌活性を示す。
J)既存のβ-ラクタム抗菌薬、特にセフェム系抗菌薬および/またはカルバペネム系抗菌薬と交叉耐性を示さない。
K)生体内への投与後に、副作用(例えば、発熱、過敏性反応(アナフィラキシー反応、薬疹等))を示さない。
L)化合物の安定性(例えば、各種液性における溶液安定性、光安定性等)および/または水に対する溶解性が高い。
M)血中濃度が高い、経口吸収性が高い、膜透過性が高い、効果持続時間が長い、血中持続性が長い、バイオアベイラビリティが高い、または組織移行性が高い等の薬物動態面での優れた特徴を有する。
N)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
O)代謝安定性が高い。
P)消化管障害(例えば、下痢、出血性腸炎、消化管潰瘍、消化管出血等)を起こさない。
Q)腎毒性、肝毒性、心毒性(例えば、QTc延長等)、痙攣等を起こさない。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明に関して、発明の実施の形態を説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など、他の言語における対応する冠詞、形容詞など)は特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限りは、本明細書中で使用されるすべての専門用語および化学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有するものとし、矛盾する場合は、本明細書(定義を含めて)が優先する。以下に、本明細書において具体的に使用される用語について具体的な定義を記載する。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
[0014]
 本明細書における各用語は、特に断りのない限り、単独または他の用語と組み合わされて以下の通り定義される。「置換もしくは非置換の」の置換基については、以下に例示される1以上の基で置換されていてもよい。また、複数の置換基で置換される場合は、置換基は同一でも異なっていてもよい。
[0015]
 「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。好ましくは、フッ素または塩素である。
[0016]
 「アルキル」とは、炭素数1~15、好ましくは炭素数1~10、より好ましくは炭素数1~6、さらに好ましくは炭素数1~4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、n-ノニル、n-デニル等が挙げられる。
 「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチルが挙げられる。
[0017]
 「アルケニル」とは、任意の位置に1または2以上の二重結合を有する、炭素数2~15、好ましくは炭素数2~10、より好ましくは炭素数2~6、さらに好ましくは炭素数2~4の直鎖または分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
[0018]
 「アルキニル」とは、任意の位置に1または2以上の三重結合を有する、炭素数2~10、好ましくは炭素数2~8、さらに好ましくは炭素数2~6、さらに好ましくは炭素数2~4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。さらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
[0019]
 「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。なお、結合手はいずれの環から出ていてもよい。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
[化11]



単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3~16が好ましく、より好ましくは、炭素数3~12、さらに好ましくは炭素数3~8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
[0020]
 「非芳香族炭素環式基」の一つの態様として、「シクロアルキル」が挙げられる。「シクロアルキル」とは、単環もしくは2環以上の環状飽和炭化水素基を意味し、架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。炭素数3~16が好ましく、より好ましくは、炭素数3~12、さらにこの好ましくは炭素数3~8である。好ましくは、単環である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ビシクロオクタン、デカヒドロナフタレン、ノルボルニル、アダマンチル、スピロビシクロペンタン等が挙げられる。
「シクロアルキル」の好ましい態様としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
[0021]
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
[0022]
 「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1または2以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。さらに、2環以上の非芳香族複素環式基は、上記「非芳香族炭素環式基」に、上記「芳香族複素環式基」における環が縮合したものも包含する。なお、結合手はいずれの環から出ていても良い。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
[化12]



単環の非芳香族複素環式基としては、3~8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル、アゼパン-1-イル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、オクタヒドロ-7H-ピラノ[2,3-c]ピリジン-7-イル、ヘキサヒドロ-2H-ピラノ[3,2-c]ピリジン-6(5H)-イル、7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル等が挙げられる。
[0023]
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1または2以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5~8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、5員の単環の芳香族複素環式基としては、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられ、6員の単環の芳香族複素環式基としては、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル等が挙げられる。
2環の芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
[0024]
 「非芳香族炭素環」とは、上記「非芳香族炭素環式基」から導かれる環を意味する。「芳香族炭素環」とは、上記「芳香族炭素環式基」から導かれる環を意味する。「非芳香族複素環」とは、上記「非芳香族複素環式基」から導かれる環を意味する。「芳香族複素環」とは、上記「芳香族複素環式基」から導かれる環を意味する。
[0025]
 「ハロアルキル」とは、1または2以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、1,2-ジブロモエチル、1,1,1-トリフルオロプロパン-2-イル等が挙げられる。
[0026]
 「アシル」とは、ホルミルおよび置換基を有するカルボニルを意味する。
「置換基を有するカルボニル」とは、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル等が挙げられる。
[0027]
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
[0028]
 「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
[0029]
 「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
[0030]
 「芳香族炭素環カルボニル」とは、上記「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ベンゾイル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
[0031]
 「非芳香族炭素環カルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロプロペニルカルボニル、インダニルカルボニル等が挙げられる。
[0032]
 「芳香族複素環カルボニル」とは、上記「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピロリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、インドリルカルボニル等が挙げられる。
[0033]
「非芳香族複素環カルボニル」とは、上記「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ジオキサニルカルボニル、オキセタニルカルボニル、ピラゾリニルカルボニル、モルホリノカルボニル、モルホリニルカルボニル、インドリニルカルボニル等が挙げられる。
[0034]
 本発明化合物における「プロドラッグ体」とは、「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体」または「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体」を意味する。
 本発明化合物における「親化合物」とは、下記の式(I-A)または(I-B)で示されるような6位側鎖末端にカルボン酸またはスルホン酸を有する化合物を意味する。
 「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸」とは、式(I)で示される化合物の母核(ジアザビシクロオクタン)の6位の窒素原子に結合している置換基における-COOH基を意味する。
「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体」とは、下式(II-A):
[化13]



(式中、P Rはプロドラッグを形成する基であり、その他の記号は前記と同意義である)で示される化合物を意味する。
[0035]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体」とは、以下の反応式:
[化14]



(式中、各記号は前記と同意義である)
における式(II-A)で示される化合物もしくはその製薬上許容される塩を指し、生体内における生理条件下で薬物代謝酵素、加水分解酵素、胃酸、腸内細菌等によって引き起こされる分解反応によって、式(I-A)で示される親化合物に変換されることにより、β-ラクタマーゼ阻害活性を示す化合物を意味する。該プロドラッグ体は、それ自身が活性を有する場合がある。
 式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体は、より好ましくは、式(I-A)で示される化合物よりも、生体内投与時におけるバイオアベイラビリティおよび/またはAUC(血中濃度曲線化面積)が向上する化合物が挙げられる。
 したがって、該プロドラッグ体は、生体への投与(例えば、経口投与)後に、胃および/または腸等で効率よく体内に吸収され、その後、式(I-A)で示される親化合物に変換されるため、好ましくは、経口投与において式(I-A)で示される親化合物よりも有効なβ-ラクタマーゼ阻害剤および/または抗菌剤となり得る。
[0036]
 式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体としては、例えば、カルボキシル基を有する式(I-A)で示される親化合物をアシルハライド、酸無水物、及びミックスドアンハイドライドなどの活性中間体に導いた後に適当なアルコールと反応させるか、縮合剤を用いて適当なアルコールと反応させるか、または塩基存在下で適当なアルキルハライドと反応させることにより製造される置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基誘導体等のようなプロドラッグ体が例示される。
もしくは、下式で示されるヒドロキシ基を有する式(I’)で示される化合物を、塩基存在下で適当なアルキルハライドと反応させることにより製造される置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシカルボニル誘導体、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基誘導体等のようなプロドラッグ体が例示される。「置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル誘導体」および「置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル誘導体」における置換基としては、ハロゲン、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基等が挙げられる。「置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル誘導体」、「置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシカルボニル誘導体」、および「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基誘導体」における置換基としては、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ等が挙げられる。
[化15]



例えば、式(II-A)におけるP RO-基としては、CH 3O-、C 25O-、iso-PrO-、tert-BuO-、sec-BuO-、PhO-、tert-BuCH 2O-,(C 252CH 2O-,tert-BuCOOCH 2O-、MeCOOCH(CH 3)O-、iso-PrOCOCH(CH 3)O-、cyclohexylO-、dimethylcyclohexylO-、2-isopropyl-5-methyl-cyclohexylO-、cyclohexylCH O-、tetrahydropyranylO-、cyclopentylCH 2O-、4-((5-methyl-2-oxo-1,3-dioxol-4-yl)CH 2O-、CyclohexylOCOOCH(CH 3)O-、CF 3CH 2O-、FCH 2CH 2O-、CH 3OCH 2CH 2O-,CH CH(CH )=CHCH O-,CH CH(CH )=CHCH CH CH(CH )=CHCH O-等が挙げられる。
[0037]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ体を形成する基」とは、以下の反応式:
[化16]



(式中、各記号は前記と同意義である)
の、式(II-A)における「P R」基を指し、-COOP R基の部分が、生体内における生理条件下で薬物代謝酵素、加水分解酵素、胃酸、腸内細菌等によって引き起こされる分解反応によって、式(I-A)における-COOH基に変換される基を示す。
 該「プロドラッグ体を形成する基」は、より好ましくは、式(I-A)で示される親化合物に付加することによって、式(I-A)で示される親化合物のバイオアベイラビリティおよび/またはAUC(血中濃度曲線下面積)を向上させる基を意味する。
[0038]
 「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸」とは、式(I)で示される化合物の母核(ジアザビシクロオクタン)の6位の窒素原子に結合している側鎖における-S(=O) 2OH基を意味する。
「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体」とは、下式(II-B):
[化17]



(式中、P R1はプロドラッグ体を形成する基であり、その他の記号は前記と同意義である)で示される化合物を意味する。
[0039]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体」とは、以下の反応式:
[化18]



(式中、各記号は前記と同意義である)
における式(II-B)で示される化合物もしくはその製薬上許容される塩を指し、生体内における生理条件下で薬物代謝酵素、加水分解酵素、胃酸、腸内細菌等によって引き起こされる分解反応によって、式(I-B)で示される親化合物に変換されることにより、β-ラクタマーゼ阻害活性を示す化合物を意味する。該プロドラッグ体は、それ自身が活性を有する場合がある。
 式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体は、より好ましくは、式(I-B)で示される親化合物よりも、生体内投与時におけるバイオアベイラビリティおよび/またはAUC(血中濃度曲線化面積)が向上する化合物が挙げられる。
 したがって、該プロドラッグ体は、生体への投与(例えば、経口投与)後に、胃および/または腸等で効率よく体内に吸収され、その後、式(I-B)で示される親化合物に変換されるため、好ましくは、経口投与において式(I-B)で示される親化合物よりも有効なβ-ラクタマーゼ阻害剤および/または抗菌剤となり得る。
[0040]
 式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体としては、例えば、スルホ基を有する式(I-B)で示される親化合物をスルホニルハライド、酸無水物、及びミックスドアンハイドライドなどの活性中間体に導いた後に適当なアルコールと反応させることにより製造される置換もしくは非置換のアルキルオキシスルホニル誘導体のようなプロドラッグ体が例示される。
もしくは、下式で示されるヒドロキシ基を有する式(I’)で示される化合物を、必要に応じて塩基存在下、適当なスルホニルハライド、スルホン酸無水物、もしくはミックスドアンハイドライドと反応させることにより製造される置換もしくは非置換のアルキルオキシスルホニル誘導体のようなプロドラッグ体が例示される。「置換もしくは非置換のアルキルオキシスルホニル誘導体」における置換基としては、ハロゲン、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基、置換非芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、オキソ)、アルキルカルボニルチオ)等が挙げられる。
[化19]



(式中、各記号は前記と同意義である)
例えば、式(II-B)におけるP R1O-基としては、CH 3O-、C 25O-、iso-PrO-、sec-BuO-、PhO-、tert-BuCH 2O-,(C 252CH 2O-,tert-BuCOOCH 2O-、MeCOOCH(CH 3)O-、iso-PrOCOCH(CH 3)O-、CyclohexylO-、CyclopentylCH 2O-、4-((5-methyl-2-oxo-1,3-dioxol-4-yl)CH 2O-、CyclohexylOCOOCH(CH 3)O-、CF 3CH 2O-、FCH 2CH 2O-、CH 3OCH 2CH 2O-等が挙げられる。
[0041]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ体を形成する基」とは、以下の反応式:
[化20]



(式中、各記号は前記と同意義である)
の、式(II-B)における「P R1」基を指し、-S(=O) 2OP R1基の部分が、生体内における生理条件下で薬物代謝酵素、加水分解酵素、胃酸、腸内細菌等によって引き起こされる分解反応によって、式(I-B)における-S(=O) 2OH基に変換される基を示す。
 該「プロドラッグを形成する基」は、より好ましくは、式(I-B)で示される親化合物に付加することによって、式(I-B)で示される親化合物のバイオアベイラビリティおよび/またはAUC(血中濃度曲線下面積)を向上させる基を意味する。
[0042]
 プロドラッグ体を形成する基としては、例えば、Prog.Med.5:2157-2161(1985)、およびSupplied by The British Library-“The world’s Knowledge”に記載されている基が挙げられる。
 式(II-A)の-COOP R基における「P R」基は、生体内で-COOH基に変換される基であればよく、好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、置換非芳香族複素環式基(置換基の例:オキソ、アルキル等)、非芳香族炭素環オキシカルボニル等)、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソ等)、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ニトロ等)、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソ等)、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ニトロ等)等が例示される。より好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基等)、置換もしくは非置換のアルケニル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基等)、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ等)等が例示される。
 式(II-B)の-S(=O) 2OP R1基における「P R1」基は、生体内で-S(=O) 2OH基に変換される基であればよく、好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、アルキルオキシカルボニル、置換アルキルオキシカルボニル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、非芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、置換非芳香族複素環式基(置換基の例:アルキル、オキソ)、アルキルカルボニルチオ)、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニルオキシ、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、置換非芳香族複素環式基(置換基の例:オキソ、アルキル等)、非芳香族炭素環オキシカルボニル等)、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソ等)、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ニトロ等)、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソ等)、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ニトロ等)等が例示される。より好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族複素環式基、置換非芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、オキソ)、アルキルカルボニルチオ))等が例示される。
[0043]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位カルボン酸におけるプロドラッグ化」とは、以下の反応式:
[化21]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示されるように、式(I-A)で示される親化合物もしくはその製薬上許容される塩の-COOH基を、-COOP R基に変換することを意味する。
[0044]
 本明細書における「式(I)で示される化合物の6位スルホン酸におけるプロドラッグ化」とは、以下の反応式:
[化22]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示されるように、式(I-B)で示される親化合物もしくはその製薬上許容される塩の-S(=O) 2OH基を、-S(=O) 2OP R1基に変換することを意味する。
[0045]
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、および(II-B)で示される化合物における、-L-、R 1、R 21およびR 22の例または好ましい態様を以下に示すが、本発明の範囲は下記に記載されるものに限定されない。式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、および(II-B)で示される化合物としては、以下に示される具体例の全ての組み合わせの態様が例示される。
[0046]
 R 1における「置換もしくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲン;ヒドロキシ;カルボキシ;アミノ;置換もしくは非置換のアルキルオキシ(置換基の例:芳香族炭素環式基);置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルカルボニルアミノ、アミノアルキルオキシ);シアノ;アルキルオキシカルボニル;アルキルカルボニルヒドラジノカルボニル;アミノカルボニルオキシ;アルキルオキシアミノカルボニル;アルキルカルボニルアミノ;アルキルアミノカルボニルオキシ;アミノスルホニルアミノ;置換もしくは非置換のヒドロキシイミノ(置換基の例:アルキル、カルバモイル);置換もしくは非置換のアルキルオキシアミノカルボニル(置換基の例:アミノ);置換もしくは非置換のヒドロキシイミノ(置換基の例:アルキル、ヒドロキシ);置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基(置換基の例:カルボニル、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ);置換もしくは非置換の芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル);置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルアミノ(置換基の例:アルキル、カルボニル、オキソ);置換もしくは非置換のアミノ(置換基の例:置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、カルバモイル、カルボキシ、アシル、スルファモイル、アルキルスルホニル等)等が挙げられる。
[0047]
 R 1における「置換もしくは非置換のアルケニル」の置換基としては、例えば、ハロゲン;ヒドロキシ;アルキルオキシ;等が挙げられる。
[0048]
 R 1における「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、オキソ;ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;アルキルオキシ;等が挙げられる。
[0049]
 R 1における「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、オキソ;ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;アルキルオキシ;アシル;置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル(置換基の例:アルキル、ハロアルキル等);置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基等が挙げられる。
[0050]
 R 1における「置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;カルボキシ;アルキル;ハロアルキル;アルキルオキシ;アルキルオキシカルボニル;カルバモイル等が挙げられる。
[0051]
 R 1における「置換もしくは非置換の芳香族複素環式基」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;アルキルオキシ;アミノ等が挙げられる。
[0052]
 R 1における「置換もしくは非置換のアミノ」の置換基としては、例えば、ハロゲン;置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ヒドロキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル)、カルボキシ、非芳香族複素環カルボニル、アルキルカルボニルオキシ、芳香族炭素環式基)、アルキルオキシカルボニルアミノ、アミノ、アシル、スルファモイル、アルキルスルホニル等);ハロアルキル;アルキルオキシ;アルキルオキシカルボニル;アシル;置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基(置換基の例:アシル、オキソ、非芳香族複素環式基);B(OH) 等が挙げられる。
[0053]
 R 21およびR 22における「置換もしくは非置換のアルキル」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;等が挙げられる。
[0054]
 R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になった場合おける「置換もしくは非置換のメチリデン」の置換基としては、例えば、アルキル;ハロアルキル;等が挙げられる。
[0055]
 R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になった場合おける「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;等が挙げられる。
[0056]
 R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になった場合おける「置換もしくは非置換の非芳香族複素環」の置換基としては、例えば、ハロゲン;アルキル;ハロアルキル;等が挙げられる。
[0057]
 -L-としては、-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-が挙げられる。-L-の好ましい態様は、-S(=O)-、または-S(=O) 2-である。
[0058]
 R 1は、置換もしくは非置換のアルキル;置換もしくは非置換のアルケニル;置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基;置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基;置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基;置換もしくは非置換の芳香族複素環式基;または置換もしくは非置換のアミノ;またはR 1314C=N-である。R 1の好ましい態様は、置換もしくは非置換のアルキル;置換もしくは非置換のアミノ;または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基が挙げられる。より好ましくは、アルキル;置換アルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アルキルオキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニルアミノ、);アミノ;またはフェニルである。別の好ましい態様は、アルキル;置換アルキル(置換基の例:カルバモイル、アミノスルホニルアミノ、ヒドロキシ、シアノ);またはアミノが挙げられる。
さらに別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノアルキルオキシ)、置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アミノ、オキソ)置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アルキル)、置換もしくは非置換のヒドロキシイミノ(置換基の例:アルキル、カルバモイル));置換もしくは非置換のフェニル(置換基の例:カルバモイル);置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アシル);置換もしくは非置換の4~6員の非芳香族複素環式基(置換基の例:オキソ、アシル);または置換もしくは非置換のアミノ(置換基の例:置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ヒドロキシ、アルキルオキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル)、カルボキシ、アルキルカルボニルオキシ、アミノ、B(OH) )、フェニル、5~6員の芳香族複素環式基、ベンジル、置換もしくは非置換の4~6員の非芳香族複素環式基(置換基の例:アシル、4~6員の非芳香族複素環式基))が挙げられる。
[0059]
 R 1における「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の炭素数3~8の非芳香族炭素環式基である。
 R 1における「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の3~8員の非芳香族複素環式基である。別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の単環の非芳香族複素環式基である。
 R 1における「置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換のフェニルである。より好ましい態様としては、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル(置換基の例:ハロゲン等)で置換されていてもよいフェニルである。
 R 1における「置換もしくは非置換の芳香族複素環式基」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の5~12員の芳香族複素環式基である。別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の単環の芳香族複素環式基である。より好ましい態様としては、置換もしくは非置換の単環の5~8員の芳香族複素環式基である。さらに好ましい態様としては置換もしくは非置換の単環の5または6員の芳香族複素環式基である。
[0060]
 R 2は、-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHである。R 2の好ましい態様は-OCR 2122COOHである。R 2の別の好ましい態様は、-OS(=O) 2OHである。
[0061]
 R 21およびR 22については、a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである。R 21およびR 22の好ましい態様としては、それぞれ独立して水素原子またはハロゲンである。より好ましくは、それぞれ独立して水素原子またはフッ素原子である。
[0062]
 R 21およびR 22の別の態様としては、b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する。好ましい態様としては、R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環である。より好ましい態様としてはR 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の3~6員の非芳香族炭素環である。
[0063]
 R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって形成する「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の3~8員の非芳香族炭素環であり、より好ましくは、置換もしくは非置換の3~6員の非芳香族炭素環であり、さらに好ましくは、置換もしくは非置換の3または4員の非芳香族炭素環である。別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の単環の非芳香族炭素環である。
 R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって形成する「置換もしくは非置換の非芳香族複素環」の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の3~8員の非芳香族複素環であり、より好ましくは、置換もしくは非置換の3~6員の非芳香族複素環である。別の好ましい態様としては、置換もしくは非置換の単環の非芳香族複素環である。
[0064]
式(I)、(I-A)、(I-B)、(II-A)、および(II-B)で示される化合物の以下の式で示される部分構造:
[化23]



の好ましい態様としては、以下の式で示される部分構造:
[化24]



(式中、各記号は前記と同意義である)
が挙げられる。例えば、式(I)で示される化合物の好ましい態様としては、式(I-1):
[化25]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される化合物が挙げられる。
[0065]
 本発明の式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、および(II-B)における-L-、R 、およびR における好ましい具体的実施形態を、以下に例示する。以下の実施形態における全ての組み合わせが、具体的実施形態として例示される。
(実施形態1)
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、またはハロゲンである。
(実施形態2)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環を形成する。
(実施形態3)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態4)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態5)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、芳香族炭素環式基またはアルキルで置換されていてもよいアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態6)
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、またはハロゲンである。
(実施形態7)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環を形成する。
(実施形態8)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態9)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OCR 2122COOHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態10)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、芳香族炭素環式基またはアルキルで置換されていてもよいアミノであり;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態11)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換のアミノであり;
2は-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態12)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアミノ、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基であり;
2は-OCR 2122COOHまたは-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態13)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキル、置換アルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アルキルオキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニルアミノ、)、アミノ、またはフェニルであり;
2は-OCR 2122COOHまたは-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態14)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキル、置換アルキル(置換基の例:カルバモイル、アミノスルホニルアミノ、ヒドロキシ、シアノ)、またはアミノであり;
2は-OCR 2122COOHまたは-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態15)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキル、置換アルキル(置換基の例:ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アルキルオキシ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニルアミノ、)、アミノ、またはフェニルであり;
2は-OCR 2122COOHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
(実施形態16)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1はアルキル、置換アルキル(置換基の例:カルバモイル、アミノスルホニルアミノ、ヒドロキシ、シアノ)、またはアミノであり;
2は-OS(=O) 2OHである。
(実施形態17)
-L-は-S(=O)-または-S(=O) 2-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノアルキルオキシ)、置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アミノ、オキソ)置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アルキル)、置換もしくは非置換のヒドロキシイミノ(置換基の例:アルキル、カルバモイル));置換もしくは非置換のフェニル(置換基の例:カルバモイル);置換もしくは非置換の5~6員の芳香族複素環式基(置換基の例:アシル);置換もしくは非置換の4~6員の非芳香族複素環式基(置換基の例:オキソ、アシル);または置換もしくは非置換のアミノ(置換基の例:置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ヒドロキシ、アルキルオキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル(置換基の例:アルキル)、カルボキシ、アルキルカルボニルオキシ、アミノ、B(OH) )、フェニル、5~6員の芳香族複素環式基、ベンジル、置換もしくは非置換の4~6員の非芳香族複素環式基(置換基の例:アシル、4~6員の非芳香族複素環式基))であり;
2は-OCR 2122COOHまたは-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである。
[0066]
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)における下式で示される母核(ジアザビシクロオクタン):
[化26]



上の置換位置の命名は、以下のとおりとする。
[化27]



本明細書中における2位の置換基および6位の置換基とは、下記母核の2位および6位にそれぞれ結合している基を意味する。
 本明細書中、式:
[化28]



で示される数字は、母核であるジアザビシクロオクタン骨格における置換位置を意味する。
[0067]
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト-エノール異性体、イミン-エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれ 2H、 3H、 11C、 13C、 14C、 15N、 18O、 17O、 31P、 32P、 35S、 18F、 123Iおよび 36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)、(I-A)、(I-1)または(II-A)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、該「放射性標識体」は、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
[0068]
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示されるトリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、“Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)”を参照することができる。 14C-標識化合物は、 14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
[0069]
 式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
[0070]
 本発明の式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)、共結晶および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することで結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」は、式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物または塩とカウンター分子が同一結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子と形成していてもよい。
[0071]
 「β-ラクタマーゼ阻害剤」とは、β-ラクタマーゼ阻害作用を有するものであればよい。該「β-ラクタマーゼ阻害剤」は、生体内における生理条件下で引き起こされる分解反応によって生じた化合物がβ-ラクタマーゼ阻害作用を有するプロドラッグ体も包含する。具体的には、例えば、以下に記載する評価方法等において、IC 50が5μM以下のものが好ましく、より好ましくは、1μM以下、さらに好ましくは0.5μM以下である。さらにより好ましくは、0.1μM以下である。特に好ましくは、医薬として使用できる程度のβ-ラクタマーゼ阻害作用を有するものである。
[0072]
 本発明化合物の一般的合成方法を以下に示す。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。また、抽出、精製等は、有機化学の実験で行う通常の処理を行えばよい。
 下記の工程において、反応の障害となる置換基(例えば、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボニル、カルボキシル等)を有する場合には、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Greene, John Wiley & Sons(以下、文献Aとする)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去してもよい。また、下記すべての工程について、実施する工程の順序を適宜変更することができ、各中間体を単離して次の工程に用いてもよい。反応時間、反応温度、溶媒、試薬、保護基等は全て単なる例示であり、反応に支障が無い限り、特に限定されない。
[0073]
 本発明化合物の式(I)、(I-A)、(I-B)、(I-1)、(II-A)、または(II-B)で示される化合物は、例えば、以下に示す合成ルートによって製造することができる。以下に示す化合物はその製薬上許容される塩として得ることもできる。
[0074]
(製法A-1)
[化29]



(式中、R 1、R 21、およびR 22は前記と同意義であり、A 1はR 1と同意義もしくは置換もしくは非置換のフェニルであり、E 1はプロドラッグにも利用可能な置換基であり、mは0~2の整数であり、nは1~2の整数である。)
工程1
化合物(III)を、または化合物(III)をエステル体に変換した後、光照射等で脱炭酸につぐ化合物(IV)との反応により化合物(V)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。エステル体の代表例としては、2-チオキソピリジン‐1(2H)-イルエステルが挙げられる。そのエステル体は化合物(III)を塩基存在下、2‐オキソ‐[1,4,2]オキサチアゾロ[2,3‐a]ピリジ‐4‐ニウム クロライドと反応させるか、1-ヒドロキシピリジン‐2(1H)-チオンと縮合させることにより生成できる。縮合剤としては1-エチル―3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。塩基としては有機塩基等が挙げられる。例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルイミダゾール、N-メチルモルホリン等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミンである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約10~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
工程2
化合物(V)を酸化することにより、化合物(VI)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:MeCN、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。酸化剤としては、過酢酸、m-クロロ過安息香酸、過酸化水素、タングステン酸ナトリウム、N-ブロモコハク酸イミド等が挙げられる。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-50~60℃、より好ましくは約‐50~30℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
ここで、化合物(VI)のR 1において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程3
化合物(VI)を触媒存在下、水素雰囲気中で還元する事により化合物(VII)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:MeCN、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。触媒としては、5%パラジウム炭素、10%パラジウム炭素。水酸化パラジウム、酸化白金等が挙げられる。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約10~30℃である。水素雰囲気の圧力は通常、約1~20気圧、好ましくは約1~5気圧である。反応時間は、用いる試薬や溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
工程4
化合物(VII)を塩基存在下、化合物(VIII)と反応させることにより化合物(IIa)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。塩基としては無機、及び有機塩基等が挙げられる。例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、カリウムtertブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。好ましくは炭酸カリウムである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約10~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。E 1における「プロドラッグにも利用可能な置換基」としては、上記P R基で例示される基が挙げられる。好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、芳香族炭素環、非芳香族炭素環等)、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ等)等が挙げられる。
ここで、化合物(IIa)のR 1において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程5
化合物(IIa)を加水分解する事により化合物(Ia)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。加水分解反応に用いる無機塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。好ましくは水酸化ナトリウムである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約‐10~10℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
[0075]
(製法A-2)
[化30]



(式中、R 1は前記と同意義であり、nは1~2の整数である。)
工程1
化合物(VII)を硫酸化する事により化合物(Ib)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、ピリジン、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。硫酸化剤としては三酸化硫黄‐ジメチルホルムアミド錯体、三酸化硫黄‐ピリジン錯体、クロロスルホン酸等が挙げられる。好ましくは三酸化硫黄‐ピリジン錯体である。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約10~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
[0076]
(製法B-1)
[化31]



(式中、R 1、R 21、およびR 22は前記と同意義であり、A 1はR 1と同意義もしくは置換もしくは非置換のフェニルであり、E 1はプロドラッグにも利用可能な置換基であり、mは0~2の整数であり、E 1はカルボン酸の保護基で、プロドラッグにも利用可能な置換基である。たとえばジフェニルメチル基、トリメチルシリルエチル基、tert-ブチル基、パラメトキシベンジル基である。)
工程1
化合物(III)を、塩基存在下で化合物(IX)と縮合反応に付すか、またはエステル化剤と反応させることにより化合物(IX)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:MeCN、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。縮合剤としては、1-エチル―3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、オキシ塩化リン、メタンスルホニルクロライド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、フェニルリン酸ジクロライド等が挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルイミダゾール、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。これらの塩基は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。また、単独で用いるエステル化剤としては、ジフェニルジアゾメタン、及びtert‐ブチル‐1,3-ジイソプロピルイソウレア等が挙げられる。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-80~30℃、より好ましくは約-20~30℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
工程2
化合物(X)から製法A-1の工程3と同様にして化合物(XI)を得る。
工程3
化合物(XI)から製法A-1の工程4と同様にして化合物(VIII)と反応させることにより化合物(XII)を得る。
工程4
化合物(XII)を脱保護反応に付すことにより、化合物(XIII)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:MeCN、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。脱保護剤としては、テトラ‐n-ブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素酸ピリジン錯体、ジフルオロトリメチルケイ酸トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム、トリフルオロ酢酸、塩化アルミニウム、4塩化チタンが挙げられる。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-80~20℃、より好ましくは約-20~20℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
工程5
化合物(XIII)から製法A-1の工程1と同様にして化合物(IV)と反応させることにより化合物(IIb)を得る。
ここで、化合物(IIb)のR 1において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程6
化合物(IIb)から製法A-1の工程5と同様にして化合物(Ic)を得る。
[0077]
(製法B-2)
[化32]



(式中、R 1、R 21、およびR 22は前記と同意義であり、E 1はプロドラッグにも利用可能な置換基であり、nは1~2の整数である。)
工程1
化合物(IIb)から製法A-1の工程2と同様にして化合物(IIc)を得る。
ここで、化合物(IIc)のR 1において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応等を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程2
化合物(IIc)から製法A-1の工程5と同様にして化合物(Id)を得る。
[0078]
(製法B-3)
[化33]



(式中、R 1、R 21、およびR 22は前記と同意義であり、E 1はプロドラッグにも利用可能な置換基である。)
工程1
化合物(IIb)を酸化的にアミノ化し、次いで加水分解することにより、化合物(If)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。酸化剤としては、ヨードベンゼンジアセテート等が挙げられる。アミノ化剤としては炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム等が挙げられる。好ましくはカルバミン酸アンモニウムである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~20℃、より好ましくは約10~30℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
[0079]
(製法C-1)
[化34]



(式中、R 21、およびR 22は前記と同意義であり、R 11およびR 12はそれぞれ独立して、水素原子、ホルミル、カルボキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換の炭素環式基、置換もしくは非置換の複素環式基、置換もしくは非置換の炭素環アルキル、置換もしくは非置換の複素環アルキル、置換もしくは非置換の炭素環カルボニル、または置換もしくは非置換の複素環カルボニルであるか、R 11およびR 12が隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環式基または置換もしくは非置換のイミノを形成する。E 1はプロドラッグにも利用可能な置換基である。)
工程1
化合物(III)を2-チオキソピリジン‐1(2H)-イルエステル体に変換した後、光照射等で脱炭酸につぐ2酸化硫黄との反応により化合物(XIV)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。中間体エステルは化合物(III)を塩基存在下、2‐オキソ‐[1,4,2]オキサチアゾロ[2,3‐a]ピリジ‐4‐ニウム クロライドと反応させるか、1-ヒドロキシピリジン‐2(1H)-チオンと縮合させることにより生成できる。縮合剤としては1-エチル―3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。塩基としては有機塩基等が挙げられる。例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルイミダゾール、N-メチルモルホリン等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミンである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-40~40℃、より好ましくは約-20~20℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
工程2
化合物(XIV)をチオール塩と反応させ、次いで塩基存在下、化合物(XV)と反応させ化合物(XVI)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。チオール塩としては、水硫化ナトリウム、ナトリウムチオメチラート、ナトリウムチオフェノラート等が挙げられる。好ましくはナトリウムチオフェノラートである。塩基としては無機、及び有機塩基等が挙げられる。例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、カリウムtertブトキシド、酢酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。好ましくは酢酸ナトリウムである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-40~40℃、より好ましくは約-20~20℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~48時間である。
ここで、化合物(VI)のR 11および/またはR 12において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。または、化合物(VI)のR 11およびR 12が水素の場合、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程3
化合物(XVI)から製法A-1の工程3と同様にして化合物(XVII)を得る。
工程4
化合物(XVII)から製法A-1の工程4と同様にして化合物(VIII)と反応させることで化合物(IId)を得る。
ここで、化合物(IId)のR 11および/またはR 12において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。または、化合物(VI)のR 11およびR 12が水素の場合、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
工程5
化合物(IId)から製法A-1の工程5と同様にして化合物(Ig)を得る。
[0080]
(製法C-2)
化合物(XVI)は化合物(XVIa)からも合成することができる。
[化35]



(R 11およびR 12は前記と同意義であり、X 1はアルコール、またはヨードニウム塩である。)
工程1
化合物(XVIa)を光延反応、またはカップリング反応により、化合物(XVII)と反応させることにより化合物(XVI)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。光延反応の場合、ホスフィン試薬としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。好ましくはトリフェニルホスフィンである。アゾカルボン酸ジエステル試薬としては、アゾカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾカルボン酸ビス(メトキシエチル)等が挙げられる。好ましくはアゾカルボン酸ジイソプロピルである。また、カップリング反応の場合、用いる塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルイミダゾール、N-メチルモルホリン、炭酸カリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミンである。用いる触媒としては、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅等が挙げられる。好ましくは塩化第一銅である。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約0~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
ここで、化合物(XVI)のR 11および/またはR 12において、例えば、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、またはそれらの保護体等が存在する場合、必要に応じて周知の方法に従って脱保護を行った後、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。または、化合物(VI)のR 11およびR 12が水素の場合、周知の方法に従ってアルキル化、アシル化、イミノ化、アミド化、環化、酸化、および/または還元反応を行うことによって、化学修飾を行うことができる。化学修飾後、後の工程において、反応の障害となる置換基を有する場合には、周知の方法に従って保護を行った後、次工程に用いることができる。
[0081]
(製法C-3)


(R 11及びR 12は前記と同意義である)
工程1
化合物(XVII)から製法A-2の工程1と同様にして(Ih)を得る。
[0082]
(製法A-3)
[化36]



(式中、R 1およびLは前記と同意義であり、E 2はスルホン酸のプロドラッグにも利用可能な置換基である。)
工程1
化合物(XVIII)を塩基存在下、化合物(XIX)と反応させることにより化合物(IIe)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。塩基としては無機、及び有機塩基等が挙げられる。例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、カリウムtertブトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。好ましくはトリエチルアミンである。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約10~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~100時間である。E 2の「プロドラッグにも利用可能な置換基」としては、好ましくは、上記P R1に例示される基が挙げられる。より好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル(置換基の例:ハロゲン、アルキルオキシ、芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基等)、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ等)等が挙げられる。
工程2
化合物(IIe)をチオールの塩を用い脱アルキル化する事により化合物(Ij)を得る。反応溶媒としては、例えばエーテル類(例:アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)、エステル類(例:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル)、ハロゲン化炭化水素類(例:ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、炭化水素類(例:n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン)、アミド類(例:ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチルケトン)、ニトリル類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル)、ニトロ類(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン)、ジメチルスルホキシド、水などが例示される。これらの溶媒は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。用いるチオールとしてはメタンチオール、チオフェノール、ピリジンチオール、5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、1-メチル-1H-テトラゾール-5-チオール等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩等が挙げられる。好ましくは5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-チオールのナトリウム塩である。反応温度は通常、約-100~100℃、好ましくは約-20~40℃、より好ましくは約0~30℃である。反応時間は、溶媒や反応温度により異なるが、通常0.5~24時間である。
[0083]
 本発明化合物は、種々のβ-ラクタマーゼに対して阻害活性を有し、および/または、スペクトルの広い抗菌活性を有し、単独またはβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、ヒトを含む各種哺乳動物における病原性細菌により生ずる種々の疾病、例えば気道感染症、尿路感染症、呼吸器感染症、敗血症、腎炎、胆嚢炎、口腔内感染症、心内膜炎、肺炎、骨髄膜炎、中耳炎、腸炎、蓄膿、創傷感染、日和見感染等の予防または治療のために使用され得る。
[0084]
 本発明化合物は、グラム陰性菌が産生するクラスA、CおよびDに属するβ-ラクタマーゼに対して広く阻害作用を示し、特にTEM型、SHV型、KPC型などに代表されるESBLに対して有効な阻害作用を有する。特にクラスA,C,またはDに属するセリン型β-ラクタマーゼに対しても有効な阻害作用を示すので、セフェム系抗菌薬やカルバペネム系抗菌薬を含む各種β-ラクタム抗菌薬耐性グラム陰性菌に対しても有効である。また、本願化合物は単独またはβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて、グラム陰性菌、好ましくは、腸内細菌科のグラム陰性菌(大腸菌、クレブシエラ、セラチア、エンテロバクター、シトロバクター、モルガネラ、プロビデンシア、プロテウス等)、呼吸器に定着するグラム陰性菌(ヘモフィルス、モラキセラ等)およびブドウ糖非発酵のグラム陰性菌(緑膿菌以外のシュードモナス、ステノトロフォモナス、バークホルデリア、アシネトバクター等)に対して高い抗菌活性を示す。特にクラスA,C,またはDに属するセリン型β-ラクタマーゼに対しても効果を示すので、セフェム系抗菌薬やカルバペネム系抗菌薬を含む各種β-ラクタム抗菌薬耐性グラム陰性菌に対しても有効である。さらに好ましい化合物は、体内動態として、血中濃度が高い、経口吸収性が高い、膜透過性が高い、効果持続時間が長い、血中持続性が長い、および/または組織移行性が高い等の特徴も有している。また好ましい化合物は、発熱を示さない、消化管障害を示さない、腎毒性を示さないなど副作用の点で安全である。また好ましい化合物は、水溶性が高く、体内動態が良好であり、注射薬および/または経口薬として好適である。
[0085]
 本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
経口投与による場合、本発明化合物は通常の製剤、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤等の固形剤、水剤、油性懸濁剤、又はシロップ剤もしくはエリキシル剤等の液剤のいずれかの剤形としても用いることができる。非経口投与による場合、本発明化合物は、水性又は油性懸濁注射剤、点鼻液として用いることができる。その調製に際しては、慣用の賦形剤、結合剤、滑沢剤、水性溶剤、油性溶剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、安定剤等を任意に用いることができる。本発明の製剤は、治療有効量の本発明化合物を製薬上許容される担体又は希釈剤とともに組み合わせる(例えば混合する)ことによって製造される。
[0086]
 本発明化合物は、注射剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤として非経口または経口的に投与できるが、好ましくは注射剤として投与される。投与量は、通常、患者または動物の体重1kg当たり、約0.1~100mg/日、好ましくは約0.5~50mg/日を、所望により1日2~4回に分割して投与すればよい。注射剤として用いられる場合の担体は、たとえば蒸留水、生理食塩水などであり、またpH調節のための塩基等を使用してもよい。カプセル剤、顆粒剤、錠剤として用いられる場合の担体は、公知の賦形剤(例:デンプ
ン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例:デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロ-ス、ヒドロキシプロピルセルロ-ス、結晶セルロ-スなど)、滑沢剤(例:ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)等である。
[0087]
 本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日~23か月、2歳~11歳または12歳~17歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
[0088]
 本発明化合物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.5~300mg/kg/日であり、好ましくは1~50mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.5~300mg/kg/日であり、好ましくは1~50mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回~数回に分けて投与すれば良い。
[0089]
 本発明化合物は、抗菌作用の増強もしくは補強または該化合物の投与量の低減等を目的として、主としてβ-ラクタム抗菌薬(以下、併用薬剤と称する)と併用、すなわち組み合わせて用いることができる。この際、本発明化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤としては、1つもしくは2つ以上の薬剤を用いてもよい。好ましくは、1または2つの併用薬剤と本発明化合物を組み合わせて用いる。より好ましくは、1つの併用薬剤と本発明化合物を組み合わせて用いる。さらに、本発明化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類以上の製剤として投与されてもよいし、本発明化合物と併用薬剤の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
[0090]
 併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01~100重量部用いればよい。
[0091]
 β-ラクタム抗菌薬とは、β-ラクタム構造(例:ペニシリン、セフェム、カルバペネム、モノバクタム、オキサセフェム)を有する抗菌作用を有する化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体を包含する。β-ラクタム抗菌薬としては、例えば、ペニシリン系抗菌薬(例:アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム)、セフェム系抗菌薬(例:セフェピム、セフタチジム、セフトリアクソン、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン)、カルバペネム系抗菌薬(例:イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム)、モノバクタム系抗菌薬(例:アズトレオナム、カルモナム)、オキサセフェム系抗菌薬(例:ラタモキセフ、フロモキセフ)、ペネム系抗菌薬(例:ファロペネム、スロペネム)、セファマイシン系抗菌薬(例:セフメタゾール、セフォキシチン、セフォテタン)等が挙げられ、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体を包含する。β-ラクタム抗菌薬の好ましい例としては、アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1または2つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である。より好ましくは、アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である。
β-ラクタム抗菌薬の別の好ましい例としては、アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフジトレンピボキシル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、セフカペン、セフカペンピボキシル、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、テビペネムピボキシル、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1または2つ以上である。より好ましい例としては、アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフジトレンピボキシル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、セフカペン、セフカペンピボキシル、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、テビペネムピボキシル、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つである。
実施例
[0092]
 以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
[0093]
 また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Bn:ベンジル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
DMAP:N,N-ジメチル-4-アミノピリジン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
EDC:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド
Et:エチル
mCPBA:m-クロロ過安息香酸
Me:メチル
ODS:オクタデシルシリル
Ph:フェニル
TFA:トリフルオロ酢酸
TMS:トリメチルシリル
[0094]
 各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、DMSO-d 6、CDCl 3を用いて測定した。また、NMRデータを示す場合は、測定した全てのピークを記載していない場合が存在する。
 明細書中にRTとあるのは、LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析での保持時間(リテンションタイム)を表し、以下の条件で測定した。
LC/MS(液体クロマトグラフィー/質量分析)条件
カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3.5分間で5%-100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
 なお、明細書中、MS、MS(m+1)またはMS(m-1)との記載は、質量分析で観測された値を示す。
(実施例1)
[0095]
化合物II-001およびI-001の合成
[化37]



工程1 化合物1bの合成
 窒素雰囲気下、化合物1a(3.00g、10.9mmol)をジクロロメタン(78mL)に溶解させ、2‐オキソ‐[1,4,2]オキサチアゾロ[2,3‐a]ピリジ‐4‐ニウム クロライド(2.47g、13.0mmol)、トリエチルアミン(2.26ml、16.3mmol)を加え、遮光下、室温で1時間撹拌した。1,2‐ジフェニルジスルフィド(7.35g、33.7mmol)を加え、光照射下、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより化合物1b(1.61g、収率44%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.69-1.78 (2H, m), 2.01-2.08 (1H, m), 2.36-2.47 (1H, m), 2.90 (1H, dt, J = 11.5, 3.0 Hz), 3.35-3.36 (1H, m), 3.82 (1H, d, J = 11.7 Hz), 4.90 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.03-5.06 (2H, m), 7.20-7.49 (10H, m).
[0096]
工程2 化合物1cの合成
 化合物1b(500mg、1.47mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、氷冷した。72%含水mCPBA(880mg、3.67mmol)を加え室温で2時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物1c(509mg、収率93%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.84-1.93 (1H, m), 2.05-2.22 (2H, m), 2.44-2.48 (1H, m), 3.02 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.42-3.43 (1H, m), 3.73 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.40-4.42 (1H, m), 4.81 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.94 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.35-7.37 (5H, m), 7.56 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.91 (2H, d, J = 7.2 Hz).
[0097]
工程3 化合物1dの合成
 化合物1c(258mg、0.693mmol)をテトラヒドロフラン/メタノール(v/v=1/1)(10mL)に溶解させ、5%パラジウム炭素(50mg、0.023mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去することにより化合物1d(218mg)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.98-2.01 (1H, m), 2.18-2.21 (2H, m), 2.47-2.58 (1H, m), 3.17 (1H, d, J = 10.8 Hz), 3.83-3.86 (2H, m), 4.41 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.58 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.68 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.93 (2H, d, J = 7.3 Hz).
[0098]
工程4 化合物II-001の合成
 化合物1d(98.0mg、0.347mmol)をDMF(2.0mL)に溶解させ、2‐ブロモ‐2,2‐ジフロロ酢酸エチル(106mg、0.521mmol)、炭酸カリウム(62.4mg、0.451mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を2回水洗した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物II-001(93.0mg、収率66%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.35 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.27-2.04 (3H, m), 2.57-2.47 (1H, m), 3.29 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.90 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.05 (1H, d, J = 3.4 Hz), 4.36 (2H, q, J = 7.1 Hz), 4.50 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.58 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.69 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.92 (2H, d, J = 7.3 Hz).
[0099]
工程5 化合物I-001の合成
 化合物II-001(92.0mg、0.228mmol)をテトラヒドロフラン/水(v/v=2/1)(3mL)に溶解させ、氷冷した。1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.228mL)を加え、0℃で30分間撹拌した。ジイソプロピルエーテルを加え、分液した後、水層を濃縮し、ODSカラムクロマトグラフィー(水‐アセトニトリル)に付し、所望の画分を濃縮、凍結乾燥することにより化合物I-001(55.4mg、収率61%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 2.20-2.06 (3H, m), 2.40-2.34 (1H, m), 3.33 (1H, dd, J = 12.5, 2.5 Hz), 3.56 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.19 (1H, d, J = 3.3 Hz), 4.89 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.73 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.87 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.00 (2H, d, J = 7.7 Hz).
(実施例2)
[0100]
化合物I-004の合成
[化38]



工程1 化合物I-004の合成 
 化合物1d(98.0mg、0.347mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、2,6‐ルチジン(0.121mL,1.04mmol)、三酸化硫黄‐ピリジン(138mg、0.868mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。不溶物をろ過した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層をジクロロメタンで2回洗浄した。水層にジクロロメタン(4mL)と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(134mg、0.396mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。ジクロロメタンで3回抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を水に溶解させ、あらかじめ水酸化ナトリウム水溶液で処理しておいた陽イオン交換樹脂に通した後に濃縮、凍結乾燥することによりI-004(104mg、収率77%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 2.08-2.04 (2H, m), 2.19-2.11 (1H, m), 2.40-2.35 (1H, m), 3.33 (1H, dd, J = 12.4, 3.1 Hz), 3.57 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.27 (1H, q, J = 3.3 Hz), 4.85 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.73 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.87 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.00 (2H, d, J = 7.4 Hz).
(実施例3)
[0101]
化合物I-006の合成
[化39]



工程1 化合物3aの合成
 化合物1a(3.00g、 10.9mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、氷冷下、ピリジン(1.75mL,21.7mmol)、2‐(トリメチルシリル)エタン‐1‐オール(1.28g、 10.9mmol)、DMAP(0.133g、1.09mmol)、EDC塩酸塩(2.45g、13.0mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを加え、1.0mol/L塩酸水溶液で3回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物3a(3.93g、収率96%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 0.04 (9H, s), 0.99-1.07 (2H, m), 1.62-1.71 (1H, m), 2.04-2.12 (4H, m), 2.93 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.06 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.31 (1H, s), 4.07-4.10 (1H, m), 4.25-4.28 (2H, m), 4.90 (1H, d, J = 11.3 Hz), 5.06 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.35-7.40 (3H, m), 7.43 (2H, dd, J = 7.6, 1.9 Hz).
工程2 化合物3bの合成
 化合物3a(3.93g、10.4mmol)を用いて、実施例2の工程3と同様の方法により化合物3b(2.95g、収率99%)を得た。
工程3 化合物3cの合成
 化合物3b(2.95g、10.3mmol)を用いて、実施例1の工程3と同様の方法により化合物3c(1.21g、収率29%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 0.06 (9H, s), 1.04-1.07 (2H, m), 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.85-1.90 (1H, m), 2.12-2.21 (3H, m), 3.16 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.30 (1H, dd, J = 12.2, 2.4 Hz), 3.95-3.96 (1H, m), 4.18 (1H, t, J = 4.5 Hz), 4.27-4.34 (2H, m), 4.35-4.45 (2H, m).
工程4 化合物3dの合成
 化合物3c(8.31g、20.3mmol)をDMF(40mL)に溶解させ、氷冷下、ジフルオロトリメチルケイ酸トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム(6.73g、24.4mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を2回水洗した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去することにより、化合物3d(5.65g、収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.85-1.89 (1H, m), 2.11-2.31 (3H, m), 3.11 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.37 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.99-4.00 (1H, m), 4.23-4.25 (1H, m), 4.34-4.46 (2H, m).
工程5 化合物3eの合成
 化合物3d(562mg、1.82mmol)を用いて、実施例1の工程1と同様の方法により化合物3e(176mg、収率26%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.38 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.81 (1H, dd, J = 15.6, 7.0 Hz), 1.89-1.97 (1H, m), 2.14-2.21 (1H, m), 2.40-2.50 (1H, m), 3.10-3.14 (1H, m), 3.99-4.00 (1H, m), 4.04 (1H, d, J = 11.9 Hz), 4.39 (2H, q, J = 7.2 Hz), 5.14 (1H, d, J = 6.3 Hz), 7.25 (3H, t, J = 7.3 Hz), 7.31 (2H, t, J = 7.4 Hz), 7.48 (2H, d, J = 7.2 Hz).
工程6 化合物I-006の合成
 化合物3e(35.6mg、0.096mmol)を用いて、実施例1の工程5と同様の方法により化合物I-006(16.6mg、収率47%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 2.01-1.92 (2H, m), 2.15-2.13 (1H, m), 2.37-2.23 (1H, m), 3.09 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.14 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.18 (1H, s), 5.18 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.46-7.38 (3H, m), 7.60 (2H, dd, J = 7.8, 1.3 Hz).
(実施例4)
[0102]
化合物II-009およびI-009の合成
[化40]



工程1 化合物II-009の合成
 化合物3e(136mg、0.366mmol)をジクロロメタン(4.0mL)に溶解させ、-78℃に冷却した。mCPBA(96.0mg、0.403mmol)を加え、室温まで徐々に昇温した。反応終了後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物II-009(110mg、収率77%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.37 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.46-1.55 (1H, m), 1.98-2.01 (1H, m), 2.07-2.15 (1H, m), 2.34-2.38 (1H, m), 3.40 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.80 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.02 (1H, s), 4.24 (1H, t, J = 7.2 Hz), 4.35-4.41 (2H, m), 7.52-7.54 (3H, m), 7.60-7.62 (2H, m).
工程2 化合物I-009の合成
化合物II-009(23.3mg、0.060mmol)をテトラヒドロフラン/水(v/v=2/1)(1.5mL)に溶解し、氷冷した。1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.060mL)を加え、0℃で30分間撹拌した。ジイソプロピルエーテルを加え、分液した後、水層を逆相カラムクロマトグラフィー(ODS)(水‐アセトニトリル)で精製することにより、I-009(20.9mg、収率91%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 1.95-1.93 (1H, m), 2.13-2.06 (2H, m), 2.33-2.26 (1H, m), 3.36 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.46 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.20 (1H, s), 4.51 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.70-7.66 (3H, m), 7.77 (2H, d, J = 6.3 Hz).
(実施例5)
[0103]
化合物I-010の合成
[化41]



工程1 化合物I-010の合成
 化合物II-009(100mg、0.269mmol)をメタノール(2.0mL)に溶解させ、氷冷した。カルバミン酸アンモニウム(46.1mg、0.591mmol)、ヨードベンゼンジアセテート(208mg、0.644mmol)を加え、室温で30分撹拌した。反応終了後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン/水(v/v=2/1)(3.0mL)に溶解し、氷冷した。1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.27mL)を加え、0℃で30分間撹拌した。ジイソプロピルエーテルを加え、分液した後、水層を逆相カラムクロマトグラフィー(ODS)(水‐アセトニトリル)で精製することにより、化合物I-010(14.2mg、収率13%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 2.08-2.04 (2H, m), 2.39-2.19 (2H, m), 3.37-3.27 (2H, m), 3.86 (1H, t, J = 6.2 Hz), 4.16 (1H, t, J = 2.9 Hz), 7.72 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.83 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.01 (2H, t, J = 7.6 Hz).
(実施例6)
[0104]
化合物II-010およびI-011の合成
[化42]



工程1 化合物II-010の合成
実施例3の工程5と同様の方法で合成した化合物6a(80mg、0.214mmol)、m-CPBA(176.8mg、0.705mmol)を用いて、実施例1の工程2と同様の方法により、化合物II-010(6.5mg、収率7.5%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.40 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.92-1.95 (1H, m), 2.24-2.28 (1H, m), 2.37-2.42 (1H, m), 2.50-2.55 (1H, m), 2.93 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.43 (1H, d, J = 11.8 Hz), 3.98 (1H, br s), 4.40 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.61 (1H, dd, J = 12.8, 4.6 Hz), 7.47 (1H, t, J = 4.8 Hz), 8.93 (2H, d, J = 4.8 Hz).
工程2 化合物I-011の合成
化合物II-010(13.9mg、0.034mmol)を用いて、実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-011(8.5mg、収率62.1%)を得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.03-2.07 (1H, m), 2.23-2.34 (2H, m), 2.45-2.48 (1H, m), 3.36 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.60-3.63 (1H, m), 4.18 (1H, s), 5.32 (1H, dd, J = 11.3, 5.8 Hz), 7.90 (1H, t, J = 5.0 Hz), 9.08 (2H, d, J = 5.0 Hz).
MS (m+1) = 379.08、保持時間:0.41分
(実施例7)
[0105]
化合物II-002およびI-012の合成
[化43]



工程1 化合物7bの合成
化合物1a(2.21g、8.0mmol)と化合物7a(3.87g、24.8mmol)を用いて実施例1の工程1と同様の方法により、化合物7b(1.16g、収率52%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.61-1.69 (1H, m), 1.98-1.92 (1H, m), 2.11 (3H, s), 2.24-2.34 (1H, m), 2.82 (1H, dt, J = 11.3, 3.3 Hz), 3.32 (1H, dd, J = 5.6, 3.3 Hz), 3.74 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.58 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.91 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.06 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.35-7.44 (5H, m).
工程2 化合物7cの合成
化合物7b(1.16g、4.15mmol)を用いて実施例1の工程2と同様の方法により、化合物7c(872mg、収率68%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.78-1.86 (1H, m), 2.04-2.16 (2H, m), 2.26-2.36 (1H, m), 3.02 (3H, s), 3.03-3.06 (1H, m), 3.44 (1H, t, J = 4.1 Hz), 3.60 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.33 (1H, t, J = 7.7 Hz), 4.88 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.01 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.37-7.43 (5H, m).
工程3 化合物7dの合成
化合物7c(428mg、1.38mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物7d(188mg、収率62%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.93-2.04 (1H, m), 2.09-2.27 (2H, m), 2.34-2.42 (1H, m), 3.05 (3H, s), 3.22 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.74 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.87 (1H, t, J = 4.3 Hz), 4.36 (1H, t, J = 7.8 Hz), 6.36 (1H, s).
工程4 化合物II-002の合成
化合物7d(96mg、0.44mmol)を用いて実施例1の工程4と同様の方法により、化合物II-002(50mg、収率34%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.40 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.00-2.23 (3H, m), 2.33-2.41 (1H, m), 3.05 (3H, s), 3.32 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.79 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.08 (1H, dd, J = 5.5, 2.9 Hz), 4.38-4.46 (3H, m).
MS (m+1) = 343、保持時間:1.56分
元素分析:C11H16F2N2O6S
計算値:C,38.60; H,4.71; F,11.10; N,8.18; S,9.37 (%)
実測値:C,38.75; H,4.76; F,11.06; N,8.24; S,9.28 (%)
工程5 化合物I-012の合成
化合物II-002(50mg、0.44mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-012(21mg、収率43%)を得た。
1H-NMR (D 2O)δ: 2.05-2.23 (3H, m), 2.28-2.38 (1H, m), 3.19 (3H, s), 3.43 (1H, dd, J = 12.5, 2.8 Hz), 3.69 (1H, d, J = 12.5 Hz), 4.24 (1H, s), 4.83 (1H, d, J = 8.4 Hz).
MS (m+1) = 315、保持時間:0.52分
元素分析:C9H11F2N2NaO6S(H2O)0.9
計算値:C,30.67; H,3.66; F,10.78; N,7.95; Na,6.52; S,9.10 (%)
実測値:C,30.85; H,3.81; F,10.47; N,7.94; Na,6.78; S,8.86 (%)
(実施例8)
[0106]
化合物I-021の合成
[化44]



工程1 化合物I-021の合成
化合物7d(90mg、0.41mmol)を用いて実施例2の工程1と同様の方法により、化合物I-021(114mg、収率87%)を得た。
1H-NMR (D 2O)δ: 2.07-2.22 (3H, m), 2.28-2.39 (1H, m), 3.19 (3H, s), 3.43 (1H, dd, J = 12.4, 3.0 Hz), 3.70 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.32 (1H, dd, J = 6.6, 3.0 Hz).
MS (m+1) = 301、保持時間:0.39分
元素分析:C7H11N2NaO7S2(H2O)1.9
計算値:C,23.58; H,4.18; N,7.86; Na,6.45; S,17.99 (%)
実測値:C,23.64; H,4.27; N,7.89; Na,6.64; S,17.88 (%)
(実施例9)
[0107]
化合物II-011およびI-024の合成
[化45]



工程1 化合物9aの合成
化合物3d(400mg、1.3mmol)と化合物7a(629mg、4.0mmol)を用いて実施例Iの工程1と同様の方法により、化合物9a(124mg、収率31%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.57-1.65 (1H, m), 1.80-1.89 (1H, m), 2.05-2.12 (1H, m), 2.14 (3H, s), 2.27-2.38 (1H, m), 3.05 (1H, dt, J = 11.8, 2.9 Hz), 3.96 (2H, dd, J = 7.2, 4.5 Hz), 4.35-4.43 (2H, m), 4.68 (1H, d, J = 6.8 Hz).
工程2 化合物II-011の合成
化合物9a(120mg、0.39mmol)を用いて実施例4の工程1と同様の方法により、化合物II-011(62mg、収率49%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.40 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.98-2.09 (1H, m), 2.13-2.29 (2H, m), 2.41-2.48 (1H, m), 2.69 (3H, s), 3.30 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.42 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.05 (1H, s), 4.11-4.15 (1H, m), 4.41 (2H, ddd, J = 14.2, 7.2, 1.9 Hz).
工程3 化合物I-024の合成
化合物II-011(62mg、0.19mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-024(29mg、収率48%)を得た。
1H-NMR (D 2O)δ: 2.01-2.10 (1H, m), 2.15-2.25 (2H, m), 2.32-2.39 (1H, m), 2.79 (3H, s), 3.39 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.48 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.23 (1H, s), 4.39 (1H, t, J = 6.5 Hz).
MS (m+1) = 299、保持時間:0.43分
(実施例10)
[0108]
化合物I-026の合成
[化46]



工程1 化合物10cの合成
 化合物10b(2.60g、14.6mmol)をアセトニトリル(15mL)に溶解させ、1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液(14.6mL)を加え、室温で10分撹拌した後、化合物10a(3.67g、14.6mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物10c(3.38g、収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.43 (9H, s), 2.84 (2H, t, J = 6.1 Hz), 3.41-3.43 (2H, m), 4.79 (1H, br s), 7.24 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.33 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.54 (2H, d, J = 7.4 Hz).
工程2 化合物10dの合成
化合物10c(3.41g、11.9mmol)、及び化合物1a(1.1g、3.98mmol)を用いて実施例1の工程1と同様の方法により、化合物10d(378mg、収率23%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.44 (9H, s), 1.54-1.68 (2H, m), 1.95-1.97 (1H, m), 2.25-2.34 (1H, m), 2.62-2.68 (1H, m), 2.81-2.85 (2H, m), 3.31-3.36 (3H, m), 3.74 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.64 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.90 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.03 (1H, brs), 5.05 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.35-7.44 (5H, m).
工程3 化合物10eの合成
化合物10d(378mg、0.928mmol)を用いて実施例1の工程2と同様の方法により、化合物10e(311mg、収率76%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.44 (9H, s), 1.81-1.86 (1H, m), 2.05-2.12 (2H, m), 2.29-2.35 (1H, m), 3.04 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.41-3.44 (3H, m), 3.56 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.67-3.70 (2H, br m), 4.36 (1H, t, J = 7.7 Hz), 4.87 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.00 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.23 (1H, br s), 7.37-7.41 (5H, m).
工程4 化合物10fの合成
化合物10e(311mg、0.708mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物10f(259mg、収率100%)を得た。
工程5 化合物10gの合成
化合物10f(50mg、0.143mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、2,6‐ルチジン(0.050mL,0.429mmol)、三酸化硫黄‐ピリジン(57mg、0.358mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。不溶物をろ過した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層をジクロロメタンで2回洗浄した。水層にジクロロメタン(4mL)と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(55.4mg、0.163mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。クロロホルムで3回抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去することにより、化合物10g(98.6mg、収率103%.)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.01 (12H, t, J = 7.3 Hz), 1.43-1.46 (17H, m), 1.62-1.70 (8H, m), 1.92-1.97 (1H, m), 2.05-2.08 (1H, m), 2.15-2.23 (1H, m), 2.33-2.38 (1H, m), 3.25-3.28 (8H, m), 3.37-3.42 (3H, m), 3.61 (1H, d, J = 12.0 Hz), 3.69-3.71 (2H, br m), 4.34 (1H, t, J = 8.0 Hz), 4.43-4.44 (1H, m).
工程6 化合物I-026の合成
 化合物10g(98.0mg、0.146mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解させ、-10℃に冷却した後、TFA(2.0mL)を加え、-10℃で30分撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=6.5に調整した。得られた溶液を濃縮し、ODSカラムクロマトグラフィー(水‐アセトニトリル)によって得られた所望の画分を濃縮、凍結乾燥することにより化合物I-026(4.8mg、収率10%)を得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.18-2.12 (3H, m), 2.40-2.31 (1H, m), 3.49-3.45 (3H, m), 3.78-3.68 (3H, m), 4.33 (1H, d, J = 3.3 Hz), 4.89 (1H, t, J = 8.3 Hz).
(実施例11)
[0109]
化合物II-012およびI-027の合成
[化47]



工程1 化合物11aの合成
窒素雰囲気下、化合物1a(10.00g、36.2mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、2‐オキソ‐[1,4,2]オキサチアゾロ[2,3‐a]ピリジ‐4‐ニウム クロライド(8.24g、43.4mmol)、トリエチルアミン(7.53ml、54.3mmol)を加え、遮光下、室温で1時間撹拌して、溶液Aを得た。一方、別容器に準備したジクロロメタン(200mL)を窒素雰囲気下、-40℃に冷却して、液体亜硫酸(70mL)を加えた。この溶液を-10℃に昇温して、光照射下、溶液Aを滴下した。滴下終了後、光照射条件下、室温まで昇温させながら1時間撹拌した。溶液に窒素ガスを通し、液体亜硫酸とジクロロメタンを除去した後、残りの溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物11a(1.18g、収率8.0%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.79-1.84 (1H, m), 2.08-2.15 (1H, m), 2.17-2.25 (1H, m), 2.31-2.37 (1H, m), 3.13 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.46-3.47 (1H, m), 3.53 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.88 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.00 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.09 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.35-7.39 (6H, m), 7.74-7.79 (2H, m), 8.67 (1H, d, J = 4.6 Hz).
工程2 化合物11bの合成
窒素雰囲気下、化合物11a(250mg、0.617mmol)をテトラヒドロフラン(2.5mL)、水(0.25mL)に溶解させ、ナトリウムチオフェノラート(91mg、0.617mmol、純度90%)を加えた。室温で5時間攪拌した後、得られた溶液に酢酸エチルを加え、水で抽出した。水層を、酢酸エチルで洗浄し、水溶液を3mL程まで減圧濃縮した。得られた水溶液は水(9.8mL)、テトラヒドロフラン(3.9mL)にて希釈し、氷冷下で酢酸ナトリウム(127mg、1.543mmol)、ヒドロキシルアミン-0-スルホン酸(87mg、0.771mmol)を加えた。混合液を室温で一晩撹拌した後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、0.5N塩酸水溶液、8.4%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。無機物をろ過により除き、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物11b(128.5mg、収率66.9%)を無色透明オイルとして得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.79-1.83 (1H, m), 2.06-2.33 (3H, m), 3.07 (1H, dt, J = 12.1, 1.5 Hz), 3.46 (1H, dd, J = 5.5, 3.2 Hz), 3.55 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.37 (1H, t, J = 8.2 Hz), 4.82 (2H, s), 4.88 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.01 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.38-7.42 (5H, m).
工程3 化合物11cの合成
化合物11b(128.5mg、0.413mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物11c(91mg、収率100%)を得た。
MS (m+1) = 222.12、保持時間:0.30分
工程4 化合物II-012の合成
化合物11c(91mg、0.413mmol)を用いて実施例1の工程4と同様の方法により、化合物II-012(12.9mg、収率9.1%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.34-1.39 (3H, m), 1.57-1.88 (1H, m), 2.07-2.43 (3H, m), 3.34 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.75 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.08-4.10 (1H, m), 4.34-4.44 (3H, m), 5.00 (2H, s).
工程5 化合物I-027の合成
化合物II-012(12.9mg、0.038mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-027(5.6mg、収率44.2%)を得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.05-2.17 (2H, m), 2.26-2.30 (2H, m), 3.39-3.42 (1H, m), 3.71 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.22-4.25 (1H, br m), 4.64-4.67 (1H, m).
MS (m+1) = 316.98、保持時間:0.43分
(実施例12)
[0110]
化合物I-028の合成
[化48]



工程1 化合物I-028の合成
化合物11c(119mg、0.538mmol)を用いて実施例2の工程1と同様の方法により、化合物I-028(133.1mg、収率76.5%)を得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.04-2.10 (2H, m), 2.24-2.30 (2H, m), 3.41 (1H, dd, J = 12.0, 2.1 Hz), 3.72 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.29-4.32 (1H, br m), 4.60 (1H, t, J = 8.1 Hz).
MS (m-1) = 299.99、保持時間:0.29分
(実施例13)
[0111]
化合物II-013およびI-029の合成
[化49]



工程1 化合物13aの合成
化合物11a(408.2mg、2.19mmol)、酢酸ナトリウム(905mg、11.03mmol)、N-メチル-ヒドロキシルアミン-0-スルホン酸(701mg、5.516mmol、合成法はJ. Org. Chem, 2013, 78, 8909.に記載)を用いて、実施例11の工程2と同様の方法により、化合物13a(141.7mg、収率43.3%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.78-1.86 (1H, m), 2.05-2.17 (2H, m), 2.22-2.33 (1H, m), 2.88 (3H, d, J = 5.3 Hz), 3.04 (1H, dt, J = 12.0, 1.5 Hz), 3.46-3.47 (1H, m), 3.55 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.41 (1H, t, J = 8.0 Hz), 4.51-4.52 (1H, m), 4.87 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.99 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.38-7.41 (5H, m).
工程2 化合物13bの合成
化合物13a(141.7mg、0.435mmol)のテトラヒドロフラン(2.8mL)溶液に、氷冷下でメタノール(26.5μL、0.653mmol)およびトリフェニルホスフィン(194mg、0.740mmol)を加え、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(144μL、0.740mmol)を滴下しながら加え、室温で30分間撹拌した。得られた溶液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン-酢酸エチル-ジクロロメタン)で精製することにより、化合物13b(128.6mg、収率87.0%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.76-1.85 (1H, m), 2.04-2.15 (2H, m), 2.23-2.29 (1H, m), 2.98-3.03 (7H, m), 3.44-3.45 (1H, m), 3.60 (1H, d, J = 11.9 Hz), 4.51 (1H, t, J = 7.6 Hz), 4.87 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.99 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.38-7.39 (5H, m).
工程3 化合物13cの合成
化合物13b(128.6mg、0.379mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物13c(94mg、収率100%)を得た。
MS (m+1) = 250.16、保持時間:0.70分
工程4 化合物II-013の合成
化合物13c(91mg、0.379mmol)を用いて実施例1の工程4と同様の方法により、化合物II-013(93.6mg、収率66.5%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.88-2.06 (1H, m), 2.10-2.20 (2H, m), 2.28-2.39 (1H, m), 3.02 (6H, s), 3.27 (1H, dt, J = 12.3, 1.2 Hz), 3.78 (1H, d, J = 12.3 Hz), 4.06-4.07 (1H, m), 4.35-4.46 (2H, m), 4.59 (1H, t, J = 8.1 Hz).
工程5 化合物I-029の合成
化合物II-013(93.6mg、0.252mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-029(196.5mg、収率75.6%)を35.4%水溶液として得た。
1H-NMR (D2O)δ: 1.99-2.10 (2H, m), 2.15-2.19 (1H, m), 2.26-2.32 (1H, m), 2.99 (6H, s), 3.37-3.41 (1H, m), 3.70 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.21-4.22 (1H, m), 4.89 (1H, t, J = 8.1 Hz).
MS (m+1) = 344.16、保持時間:0.78分
(実施例14)
[0112]
化合物II-014、II-015、およびI-030の合成
[化50]



工程1 化合物14aの合成
化合物13a(157.4mg、0.484mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物14a(114mg、収率100%)を得た。
MS (m+1) = 236.15、保持時間:0.62分
工程2 化合物II-014およびII-015の合成
化合物14a(114mg、0.484mmol)を用いて実施例1の工程4と同様の方法により、化合物II-014(24.9mg、収率14.4%)および化合物II-015(28.0mg、収率15.0%)をそれぞれ得た。
化合物II-014
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.02-2.05 (1H, m), 2.14-2.19 (2H, m), 2.33-2.36 (1H, m), 2.90 (3H, d, J = 5.3 Hz), 3.31 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.74 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.07-4.09 (1H, m), 4.33-4.44 (2H, m), 4.46-4.54 (2H, m).
化合物II-015
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.38 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.05-2.42 (4H, m), 3.19 (3H, s), 3.36 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.63 (1H, d, J = 12.5 Hz), 4.11-4.14 (1H, m), 4.36-4.43 (2H, m), 4.52 (1H, t, J = 8.8 Hz), 8.76 (1H, s).
工程3 化合物I-030の合成
化合物II-014(24.9mg、0.070mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-030(15.0mg、収率61.3%)を白色固体として得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.00-2.32 (4H, m), 2.80 (3H, s), 3.36-3.39 (1H, m), 3.68 (1H, d, J = 12.6 Hz), 4.21-4.22 (1H, m), 4.82-4.83 (1H, m).
MS (m+1) = 330.09、保持時間:0.60分
(実施例15)
[0113]
化合物I-031の合成
[化51]



工程1 化合物I-031の合成
化合物II-015(28.0mg、0.073mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-031(15.6mg、収率56.6%)を白色固体として得た。
1H-NMR (D2O)δ: 2.10-2.14 (2H, m), 2.24-2.44 (2H, m), 3.20 (3H, s), 3.43-3.47 (1H, m), 3.67 (1H, d, J = 12.5 Hz), 4.25-4.26 (1H, m), 5.01 (1H, dd, J = 9.7, 7.7 Hz), 8.83 (1H, s).
MS (m+1) = 358.31、保持時間:0.89分
(実施例16)
[0114]
 化合物II-016、I-036の合成
[化52]



工程1 化合物16aの合成
 化合物7b(508mg、1.83mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解した。溶液を-78℃に冷却し、72%含水mCPBA(459mg、1.92mmol)を加え-78℃で1時間撹拌した。反応溶液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液と5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-メタノール)により精製し、化合物16a(360mg、収率67%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.73-1.83 (1H, m), 2.10-2.15 (2H, m), 2.33-2.42 (1H, m), 2.67 (3H, s), 3.02 (1H, d, J = 11.6 Hz), 3.18 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.40-3.41 (1H, m), 4.02 (1H, dd, J = 7.6, 4.5 Hz), 4.90 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.03 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.38-7.41 (5H, m).
工程2 化合物16bの合成
 化合物16a(630mg、2.14mmol)をメタノール(63mL)に溶解し、5%パラジウム炭素(4.56g、2.14mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去し化合物16b(403mg、収率92%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 1.96-1.99 (1H, m), 2.15-2.20 (2H, m), 2.34-2.37 (1H, m), 2.79 (3H, s), 3.29-3.38 (2H, m), 3.95-3.95 (1H, m), 4.21 (1H, t, J = 5.9 Hz).
工程3 化合物II-016の合成
 化合物16b(3.50g、17.1mmol)をDMF(70mL)に溶解し、-35℃で(R)‐2‐ブロモ‐2‐フロロ酢酸エチル(3.81g、20.6mmol)、炭酸カリウム(2.84g、20.6mmol)を加え、-20℃で3時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで4回抽出した後、有機溶媒を減圧留去し、得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(水‐アセトニトリル)により精製し、化合物II-016(2.26g、収率43%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.34 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.94-2.02 (1H, m), 2.11-2.29 (2H, m), 2.39-2.48 (1H, m), 2.68 (3H, s), 3.20 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.36 (1H, d, J = 12.1 Hz), 4.06-4.11 (2H, m), 4.29-4.35 (2H, m), 5.88 (1H, d, J = 52.5 Hz).
工程4 化合物I-036の合成
 化合物II-016(100mg、0.324mmol)を用いて、実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-036(97.0mg,収率89%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 1.98-2.07 (1H, m), 2.16-2.22 (2H, m), 2.33-2.37 (1H, m), 2.78 (3H, s), 3.32 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.44 (1H, d, J = 12.1 Hz), 4.23-4.26 (1H, m), 4.33 (1H, t, J = 6.3 Hz), 5.82 (1H, d, J = 58.9 Hz).
(実施例17)
[0115]
 化合物I-037の合成 
[化53]



工程1 化合物17aの合成
化合物7b(3.00g、10.8mmol)をテトラヒドロフラン/水(v/v=4/1)(40mL)に溶解し、氷冷下N-ブロモスクシンイミド(1.91g、10.8mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。有機溶媒を減圧留去し、得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(水‐アセトニトリル)により精製し、化合物17a(87.1mg、収率2.7%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.87-1.89 (1H, m), 2.16-2.20 (2H, m), 2.39-2.46 (1H, m), 2.71 (3H, s), 3.12 (1H, dd, J = 11.9, 6.0 Hz), 3.43 (1H, t, J = 3.8 Hz), 3.70 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.75 (1H, dd, J = 9.2, 6.3 Hz), 4.89 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.02 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.36-7.44 (5H, m).
工程2 化合物17bの合成
  化合物17a(129mg、0.438mmol)をメタノール(8mL)に溶解し、5%パラジウム炭素(933mg、0.438mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をDMF(2mL)に溶解し、炭酸カリウム(73.1mg、0.529mmol)、2‐ブロモ‐2,2‐ジフロロ酢酸エチル(134mg、0.661mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応溶液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水で2回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-メタノール)により精製し、化合物17b(48.8mg、収率34%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.07-2.11 (1H, m), 2.17-2.29 (2H, m), 2.48-2.58 (1H, m), 2.73 (3H, s), 3.38 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.86-3.88 (2H, m), 4.05 (1H, t, J = 4.0 Hz), 4.36-4.44 (2H, m).
工程3 化合物I-037の合成
 化合物17b(48.0mg,0.147mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-037(40.4mg,収率86%)を得た。
1H-NMR (D2O) δ: 1.99-2.06 (1H, m), 2.11-2.22 (3H, m), 2.76 (3H, s), 3.36-3.39 (1H, m), 3.54 (1H, d, J = 12.1 Hz), 4.25-4.26 (2H, m), 5.80 (1H, d, J = 58.9 Hz).
[0116]
(参考例18)
中間体の合成(3):化合物7の合成 
[化54]



工程1 化合物7の合成
 化合物6(Tetrahedron: Asymmetry, 2002, 13, 975.)(17.6g、112mmol)をジクロロメタン(225mL)に溶解し、氷冷下、エタノール(32.7mL、560mmol)、WSCD HCl(23.6g、123mmol)を加え、0℃で30分撹拌した。有機層を0.3mol/L硫酸水溶液、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物7(21.4g、収率100%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.36 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.57 (1H, d, J = 50.6 Hz).
[0117]
中間体の合成(4):化合物8の合成 
[化55]



工程1 化合物8の合成
 化合物6(4.71g、30.0mmol)を用いて中間体の合成(3)の工程1と同様に化合物8(5.85g、収率98%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.33 (3H, d, J = 2.6 Hz), 1.34 (3H, d, J = 2.6 Hz), 5.13-5.22 (1H, m), 6.53 (1H, d, J = 50.8 Hz).
(実施例19)
[0118]
 化合物II-017の合成
[化56]



工程1 化合物II-017の合成
化合物16b(3.50g、17.1mmol)を用いて実施例1工程4と同様にして化合物II-017(2.66g、収率48%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.30 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.33 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.96-2.00 (1H, m), 2.11-2.28 (2H, m), 2.42-2.45 (1H, m), 2.68 (3H, s), 3.19 (1H, d, J = 12.3 Hz), 3.36 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.06-4.11 (2H, m), 5.11-5.19 (1H, m), 5.85 (1H, d, J = 52.3 Hz).
(実施例20)
[0119]
化合物I-038の合成
[化57]



工程1 化合物20aの合成
窒素雰囲気下、化合物11b(1.7g、5.46mmol)をジクロロメタン(8.5mL)に溶解し、氷冷下、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(0.8g、6.55mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.39ml、6.01mmol)を加え、氷冷下で終夜静置後、得られた溶液に20%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、8.4%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。無機物をろ過により除き、減圧濃縮した。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、化合物20a(2.02g、収率89.8%)を白色フォームとして得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.54 (9H, s), 1.81-1.82 (1H, m), 2.07-2.33 (3H, m), 3.07 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.40-3.41 (1H, m), 3.48 (1H, d, J = 12.1 Hz), 4.85 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.93 (1H, t, J = 8.3 Hz), 5.01 (1H, d, J = 11.4 Hz), 6.92 (1H, s), 7.37-7.38 (5H, m).
工程2 化合物20bの合成
窒素雰囲気下、化合物20a(200mg、0.486mmol)をトルエン(4.0mL)、テトラヒドロフラン(4.0mL)に溶解し、塩化銅(I)(4.8mg、0.049mmol)、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホン酸(272mg、0.632mmol)、トリエチルアミン(135μL、0.972mmol)を加えた。室温で終夜攪拌した後、得られた溶液を減圧濃縮し、得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、化合物20b(237.0mg、収率100%)を無色透明オイルとして得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.50 (9H, s), 1.77-1.81 (1H, m), 2.08-2.16 (1H, m), 2.20-2.37 (2H, m), 2.97 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.34-3.37 (2H, m), 4.88 (1H, d, J = 11.6 Hz), 5.04 (1H, d, J = 11.6 Hz), 5.41 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.38-7.40 (10H, m).
工程3 化合物20cの合成
化合物20b(311.7mg、0.639mmol)を用いて実施例1の工程3、次いで工程4と同様の方法により、化合物20c(158.1mg、収率47.6%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.40 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.47 (9H, s), 2.00-2.06 (1H, m), 2.14-2.19 (1H, m), 2.28-2.45 (2H, m), 3.24 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.56 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.05-4.06 (1H, m), 4.39-4.44 (2H, m), 5.53 (1H, t, J = 8.5 Hz), 7.37-7.40 (5H, m).
工程4 化合物20dの合成
窒素雰囲気下、化合物20c(158.1mg、0.304mmol)をジクロロメタン(3.2mL)に溶解し、-30℃で塩化アルミニウム(2Mニトロメタン溶液、456μL、0.913mmol)を加えた。-30℃で30分間攪拌した後、得られた溶液に飽和食塩水と2N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、8.4%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。無機物をろ過により除き、減圧濃縮し化合物20d(123.5mg、収率96.8%)を無色透明オイルとして得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.38 (3H, t, J = 6.9 Hz), 1.97-2.13 (3H, m), 2.31-2.37 (1H, m), 3.36 (1H, d, J = 11.6 Hz), 3.76-3.79 (1H, m), 4.08-4.09 (1H, m), 4.37-4.43 (3H, m), 6.68 (1H, s), 7.23-7.25 (1H, m), 7.36-7.40 (4H, m).
工程5 化合物I-038の合成
化合物20d(123.5mg、0.294mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-038(93.0mg、収率76.4%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 2.03-2.08 (2H, m), 2.14-2.17 (1H, m), 2.29-2.35 (1H, m), 3.38-3.40 (1H, m), 3.71 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.20-4.21 (1H, br m), 4.68 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.31 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.37 (2H, d, J = 7.3 Hz), 7.45 (2H, t, J = 7.8 Hz).
MS (m+1) = 392.19、保持時間:1.10min
(実施例21)
[0120]
 化合物I-039の合成
[化58]



工程1 化合物21bの合成
化合物20a(500mg、1.215mmol)、化合物21a(411mg、1.823mmol、U.S. (1979), US 4180565 A 19791225.に合成法記載)を用いて実施例13の工程2と同様の方法により、化合物21b(740.2mg、収率98.5%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.47 (9H, s), 1.77-1.84 (1H, m), 2.07-2.32 (3H, m), 3.05 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.38-3.42 (4H, m), 3.79 (3H, s), 3.93-3.99 (1H, m), 4.81 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.98 (2H, d, J = 12.6 Hz), 5.07 (1H, d, J = 11.9 Hz), 5.23 (1H, t, J = 8.8 Hz), 5.75-5.77 (1H, m), 6.87 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.30 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.36-7.38 (5H, m).
工程2 化合物21cの合成
窒素雰囲気下、化合物21b(678.7mg、1.097mmol)をジクロロメタン(13.6mL)に溶解し、0℃でアニソール(959μL、8.78mmol)、トリフルオロ酢酸(11.2mL、146mmol)を加えた。室温で2時間攪拌した後、減圧濃縮した。得られた残差をジクロロメタン(25.7mL)に溶解し、0℃でトリエチルアミン(608μL、4.39mmol)、トリホスゲン(326mg、1.097mmol)を加えた。室温で20分間攪拌した後、得られた溶液に0.1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、8.4%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。無機物をろ過により除き、減圧濃縮した。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、化合物21c(160.6mg、収率38.5%)を白色フォームとして得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.78-1.86 (1H, m), 2.08-2.36 (3H, m), 3.06 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.45-3.46 (1H, m), 3.53-3.57 (3H, m), 4.07 (2H, t, J = 7.8 Hz), 4.86 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.98-5.00 (2H, m), 5.08 (1H, s), 7.36-7.40 (5H, m).
工程3 化合物21dの合成
化合物21c(150mg、0.394mmol)を用いて実施例20の工程1と同様の方法により、化合物21d(161.6mg、収率85.3%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.54 (9H, s), 1.80-1.84 (1H, m), 2.05-2.13 (1H, m), 2.16-2.35 (2H, m), 3.06 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.43-3.44 (1H, m), 3.56 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.76-3.97 (4H, m), 4.86 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.95-4.99 (2H, m), 7.37-7.39 (5H, m).
工程4 化合物I-039の合成
化合物21d(161.6mg、0.336mmol)を用いて実施例1の工程3、工程4,次いで工程5と同様の方法により、化合物I-039(93.0mg)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 2.10-2.17 (2H, m), 2.23-2.27 (1H, m), 2.38-2.43 (1H, m), 3.44 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.58 (2H, t, J = 8.1 Hz), 3.69 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.09-4.13 (2H, m), 4.25 (1H, br s), 5.09 (1H, t, J = 8.6 Hz).
MS (m+1) = 385.13、保持時間:0.25min
(実施例22)
[0121]
 化合物I-040の合成
[化59]



工程1 化合物22aの合成
化合物20a(600mg、1.46mmol)を用いて実施例13の工程2と同様の方法により、化合物22a(770mg、収率89%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.45 (9H, s), 1.54 (9H, s), 1.76-1.91 (3H, m), 2.15-2.25 (5H, m), 2.60-2.70 (2H, m), 3.05 (1H, dd, J = 12.0, 1.9 Hz), 3.42-3.45 (2H, m), 4.09-4.29 (3H, m), 4.85 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.00 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.12 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.36-7.42 (5H, m).
工程2 化合物22bの合成
化合物22a(560mg、1.50mmol)を用いて実施例1の工程3、次いで工程4と同様の方法により、化合物22b(430mg、収率73%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.45 (9H, s), 1.54 (9H, s), 1.78-1.84 (2H, m), 2.00-2.40 (6H, m), 2.62-2.72 (2H, m), 3.32 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.66 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.15-4.23 (4H, m), 4.36-4.44 (2H, m), 5.25 (1H, dd, J = 10.0, 7.7 Hz).
工程3 化合物22cの合成
窒素雰囲気下、化合物22b(185mg、0.295mmol)をジクロロメタン(0.28mL)に溶解し、氷冷下、トリフルオロ酢酸(0.28mL)を加え、室温で1時間40分攪拌した後、得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、減圧濃縮し残渣を得た。
窒素雰囲気下、上記の残渣をアセトニトリル(0.28mL)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(320μL、2.31mmol)、1-クロロ-2-イソシアナートエタン(36.8μL、0.385mmol)を加え、室温で4時間30分攪拌した後、得られた溶液に酢酸エチルを加え、8.4%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥した。無機物をろ過により除き、減圧濃縮した。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロロホルム-メタノール)により精製し、化合物22c(50.0mg、収率33.0%)を白色フォームとして得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.83-1.87 (1H, m), 1.97-2.23 (3H, m), 3.03-3.13 (3H, m), 3.32-3.35 (6H, m), 3.47-3.53 (1H, m), 3.70-3.76 (1H, m), 3.87-4.08 (6H, m), 4.19 (1H, t, J = 6.9 Hz), 4.39-4.42 (1H, m).
工程4 化合物I-040の合成
化合物22c(50.0mg、97.7μmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-040(9.7mg、収率17%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 1.71-1.77 (2H, m), 2.06-2.11 (2H, m), 2.19-2.30 (4H, m), 3.39-3.47 (3H, m), 3.58 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.69-3.70 (2H, m), 3.86 (2H, dd, J = 13.7, 4.3 Hz), 4.02 (2H, t, J = 7.5 Hz), 4.22-4.23 (1H, m), 4.71 (1H, t, J = 8.3 Hz).
MS (m+1) = 484.19、保持時間:0.74min
(実施例23)
[0122]
 化合物I-041、I-042の合成
[化60]



工程1 化合物23aの合成
化合物11b(550mg、1.77mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(11mL)溶液に、室温下でN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(284μL、2.12mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルを加え、水およびブラインで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルにより晶析し、化合物23a(565mg、収率87.3%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.82 (1H, ddt, J = 15.8, 7.9, 3.4 Hz), 2.03-2.21 (2H, m), 2.27-2.35 (1H, m), 2.98-3.01 (1H, m), 3.08 (3H, s), 3.14 (3H, s), 3.41-3.42 (1H, m), 3.66 (1H, d, J = 12.0 Hz), 4.35 (1H, t, J = 7.8 Hz), 4.86 (1H, d, J = 11.4 Hz), 4.99 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.35-7.42 (5H, m), 7.96 (1H, s).
工程2 化合物23bの合成
化合物23a(550mg、1.50mmol)を用いて実施例1の工程3と同様の方法により、化合物23b(415mg、収率100%)を得た。
MS (m+1) = 277.16、保持時間:0.29min
工程3 化合物23cの合成
化合物23b(110mg、0.543mmol)、(RS)‐2‐ブロモ‐2‐フロロ酢酸エチル(301mg、1.63mmol)、炭酸カリウム(180mg、1.30mmol)を用いて実施例1の工程4と同様の方法により、化合物23c(110mg、収率53.3%)をジアステレオマー混合物として得た。
MS (m+1) = 381.21、保持時間:1.09min、1.21min
工程4 化合物I-041、I-042の合成
化合物23c(110mg、0.543mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により変換した後、ODSカラムクロマトグラフィー(水‐アセトニトリル)を用いて二つのジアステレオマーを分離し、化合物I-041(32.5mg、収率29.9%)、化合物I-042(36.5mg、収率33.5%)をそれぞれ得た。なお、I-041、及びI-042の立体化学は未決定である。
I-041: 1H-NMR (D 2O) δ: 1.96-2.12 (2H, m), 2.14-2.29 (2H, m), 3.08 (3H, s), 3.23 (3H, s), 3.27 (1H, dd, J = 11.5, 2.2 Hz), 3.64 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.16-4.17 (1H, m), 4.52 (1H, t, J = 8.3 Hz), 5.79 (1H, d, J = 57.0 Hz), 8.05 (1H, s).
MS (m+1) = 353.20、保持時間:0.44min
I-042: 1H-NMR (D 2O) δ: 1.98-2.30 (4H, m), 3.08 (3H, s), 3.23 (3H, s), 3.28 (1H, dd, J = 12.0, 2.4 Hz), 3.65 (1H, d, J = 12.2 Hz), 4.22-4.23 (1H, m), 4.51 (1H, t, J = 8.2 Hz), 5.79 (1H, d, J = 58.7 Hz), 8.05 (1H, s).
MS (m+1) = 353.16、保持時間:0.58min
(実施例24)
[0123]
化合物II-028、I-133の合成 
[化61]



工程1 化合物II-028の合成 
化合物16b(200mg、0.979mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に懸濁し、窒素雰囲気下、氷冷としトリエチルアミン(0.190mL、1.37mmol)、クロロスルホン酸ネオペンチル(0.218mL,1.37mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。残渣にヘキサン/ジイソプロピルエーテルを加え粉末化し、得られた粉末をろ取することで化合物II-028(42.3mg、収率12%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.00 (9H, s), 2.08-1.99 (1H, m), 2.11-2.29 (2H, m), 2.43-2.52 (1H, m), 2.69 (3H, s), 3.34 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.45 (1H, d, J = 12.1 Hz), 4.10 (1H, dd, J = 7.3, 5.1 Hz), 4.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 4.26 (1H, br s), 4.42 (1H, d, J = 8.8 Hz).
MS=355 (M+H)、保持時間:1.80 min.
工程2 化合物I-133の合成 
化合物II-028(286mg、0.807mmol)をジメチルホルムアミド(2.9mL)に溶解させ、窒素雰囲気下、5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール ナトリウム塩(187mg,1.21mmol)を加え、室温で5時間攪拌した後、5℃庫で終夜静置した。反応液を減圧下濃縮乾固し、得られた残渣を水/アセトニトリルに溶解させた。得られた溶液にHP20SSを加え濃縮した後、HP20SS、次いでODSを連結させたカラムクロマトグラフィーにより精製した。水のみで溶離させ、所望の化合物を含む画分を集め減圧下濃縮した後、凍結乾燥する事により化合物I-133(188mg、収率76%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 2.01-2.07 (1H, m), 2.13-2.21 (2H, m), 2.42-2.29 (1H, m), 2.80 (3H, s), 3.35-3.49 (2H, m), 4.27-4.35 (2H, m).
MS=285 (M+H)、保持時間:0.25 min.
[0124]
(参考例25)
中間体の合成(1):化合物3の合成
[化62]



工程1 化合物2の合成
 化合物1(10.0g、44.2mmol)をDMF(50mL)に溶解し、ヨードエタン(5.36mL,66.3mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチルを加え、水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物2(9.49g、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.28 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.45 (3H, s), 3.01 (2H, q, J = 7.5 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.82 (2H, d, J = 8.2 Hz).
工程2 化合物3の合成
 化合物2(9.49g、43.9mmol)をアセトニトリル/水(v/v=2/1)(75mL)に溶解し、ナトリウムベンゼンチオラート(6.76g、46.1mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物3(6.78g、収率91%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 1.31 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.75 (2H, q, J = 7.3 Hz), 7.21 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.32 (2H, t, J = 7.7 Hz), 7.54 (2H, d, J = 7.4 Hz).
[0125]
中間体の合成(2):化合物5の合成
[化63]



工程1 化合物5の合成
 化合物4(3.00g、15.5mmol)をジエチルエーテル(30mL)に溶解させ、氷冷下、ベンジルアルコール(1.69mL、16.3mmol)、トリエチルアミン(3.23mL、23.3mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで2回抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製することにより、化合物5(2.44g、収率59%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3)δ: 5.36 (2H, s), 7.38-7.40 (5H, m).
[0126]
中間体の合成(3):化合物9の合成
[化64]



工程1 化合物9の合成
 化合物1(10.0g、44.2mmol)をDMF(50mL)に溶解し、ブロモアセトニトリル(5.30g、44.2mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え,酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた固体をジイソプロピルエステルで洗浄し,化合物9(5.93g,収率59%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 2.48 (3H, s), 3.87 (2H, s), 7.41 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.87 (2H, d, J = 8.4 Hz).
(実施例26)
[0127]
 化合物I-095の合成 
[0128]
中間体合成 化合物10の合成
[化65]



工程1 化合物10の合成 
 化合物10A(116g、493mmol、JACS.2008,130,14942)をDMF(826mL)に溶解し、窒素雰囲気下、氷冷とし化合物10B(106g,469mmol)を加え、50℃で1.5時間撹拌した。反応溶液を室温まで放冷した後、酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、濃縮することで化合物10(115g、収率67%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 0.03 (9H, s), 0.89-0.94 (2H, m), 2.45 (3H, s), 3.78 (2H, s), 4.07-4.11 (2H, m), 7.35 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.82 (2H, d, J = 8.2 Hz).
[0129]
中間体合成 化合物11の合成
[化66]



工程1 化合物11の合成 
 化合物11A(82g、383mmol)をジクロロメタン(1L)に溶解し、-20℃に冷却した後、ジフェニルジアゾメタン(86g、440mmol)のジクロロメタン(200ml)溶液を加えた。-20℃で15分撹拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、濃縮することで化合物11(109g、収率88%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 6.66 (1H, d, J = 50.4 Hz), 6.98 (1H, s), 7.31-7.37 (10H, m).
[0130]
化合物I-095の合成 
[化67]



工程1 化合物95bの合成 
化合物95a(30g、109mmol)と化合物10(113g、326mmol)を用いて実施例1の工程1と同様の方法により、化合物95b(21.5g、収率47%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 0.04 (9H, s), 1.00-1.04 (2H, m), 1.60-1.69 (2H, m), 1.94-2.01 (1H, m), 2.25-2.35 (1H, m), 2.79-2.83 (1H, m), 3.25 (1H, d, J = 15.6 Hz), 3.32-3.34 (1H, m), 3.47 (1H, d, J = 15.6 Hz), 3.73 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.18-4.23 (2H, m), 4.76 (1H, d, J = 7.2 Hz), 4.90 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.04 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.34-7.44 (5H, m).
工程2 化合物95cの合成 
化合物95b(21.3g、50.4mmol)を用いて実施例16の工程1と同様の方法により、化合物95c(18.7g、収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 0.05 (9H, s), 1.02-1.07 (2H, m), 1.60-1.62 (1H, m), 1.74-1.83 (1H, m), 2.11-2.21 (2H, m), 2.30-2.39 (1H, m), 3.02 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.15 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.39-3.41 (1H, m), 3.65 (1H, d, J = 14.4 Hz), 3.99 (1H, d, J = 14.4 Hz), 4.24-4.33 (2H, m), 4.89 (1H, d, J = 11.5 Hz), 5.03 (1H, d, J = 11.5 Hz), 7.37-7.42 (5H, m).
工程3 化合物95dの合成 
 化合物95c(1.0g、2.28mmol)をテトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、氷冷とした後TBAFの1mol/Lテトラヒドロフラン溶液(3.42ml、3.42mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、10%クエン酸水溶液、食塩を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去しすることで化合物95d(1.22g、収率158%)を粗生成物として得た。化合物95dは精製することなく次の工程に用いた。
工程4 化合物95eの合成 
 化合物95d(1.00g、1.87mmol相当)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、HOBt(479mg、3.55mmol)、28%アンモニア水(0.40ml、5.91mmol)、EDC(680mg、3.55mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液にジクロロメタン、10%クエン酸水溶液、食塩を加え、ジクロロメタンで2回抽出した後、有機層を食塩を加えた飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)により精製し、濃縮した後、酢酸イソプロピルとジイソプロピルエーテルで粉末化することで化合物95e(448.8mg、収率71%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.74-1.84 (1H, m), 2.12-2.36 (3H, m), 3.04 (1H, d, J = 12.7 Hz), 3.10 (1H, d, J = 12.7 Hz), 3.41 (1H, br s), 3.57 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.86 (1H, d, J = 14.1 Hz), 4.29-4.32 (1H, m), 4.89 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.03 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.54 (1H, br s), 6.57 (1H, br s), 7.37-7.43 (5H, m).
工程5 化合物95fの合成
化合物95e(448.8mg、1.33mmol)をDMF/メタノール(v/v=1/1)(10mL)に溶解し、水酸化パラジウム炭素(93mg、0.067mmol)、DABCO(2.98mg、0.027mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。水酸化パラジウム炭素(374mg、0.266mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温でさらに1時間撹拌した。水酸化パラジウム炭素(374mg、0.266mmol)を加え、1気圧水素雰囲気下、室温でさらに1時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過した後、約5gの溶液となるまで溶媒を減圧留去し化合物95fの溶液を得た。化合物95fは精製することなく次の工程に用いた。
工程6 化合物95gの合成 
 化合物95fの溶液(約5g、1.33mmol相当)に化合物11(473mg、1.46mmol)のDMF(5ml)溶液を加えた。氷冷としDBU(0.20ml、1.33mmol)を加え、氷冷で10分間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル、2mol/L塩酸(2ml、4mmol)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-メタノール)により精製し、濃縮することで化合物95g(510mg、収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl 3) δ: 1.88-1.97 (1H, m), 2.13-2.35 (3H, m), 2.67 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.09 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.53 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.80 (1H, d, J = 14.1 Hz), 3.99 (1H, br s), 4.35 (1H, t, J = 6.3 Hz), 5.56 (1H, s), 5.98 (1H, d, J = 53.2 Hz), 6.53 (1H, s), 6.95 (1H, s), 7.28-7.41 (10H, m).
工程7 化合物I-095の合成 
化合物95g(510mg、1.04mmol)を用いて実施例1の工程5と同様の方法により、化合物I-095(261mg、収率73%)を得た。
1H-NMR (D 2O) δ: 2.04-2.08 (1H, m), 2.16-2.26 (2H, m), 2.32-2.39 (1H, m), 3.33 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.42 (1H, d, J = 12.4 Hz), 4.26 (1H, s), 4.58 (1H, t, J = 6.3 Hz), 5.81 (1H, d, J = 58.6 Hz).
MS(m+1)=325,  保持時間:0.25分
元素分析:C10H13FN3O6SNa(H2O)1.5(NaHCO3)0.07
計算値:C,31.98; H,4.28; F,5.02; N,11.11; S,8.48; Na,6.50 (%)
実測値:C,32.03; H,4.27; F,4.92; N,11.30; S,8.08; Na,6.49 (%)
[0131]
 一般的製造法および実施例に記載の方法に準じて以下の化合物を得た。構造および物性(LC/MSデータおよび/またはNMR)を以下の表に示す。以下の表において、「Cpds No.」は化合物番号を意味し、「Structure」は構造式を意味し、「min」は分(minutes)を意味し、「comment」はコメントを意味する。
[0132]
[表1]


[0133]
[表2]


[0134]
[表3]


[0135]
[表4]


[0136]
[表5]


[0137]
[表6]


[0138]
[表7]


[0139]
[表8]


[0140]
[表9]


[0141]
[表10]


[0142]
[表11]


[0143]
[表12]


[0144]
[表13]


[0145]
[表14]


[0146]
[表15]


[0147]
[表16]


[0148]
[表17]


[0149]
[表18]


[0150]
[表19]


[0151]
[表20]


[0152]
[表21]


[0153]
[表22]


[0154]
[表23]


[0155]
[表24]


[0156]
[表25]


[0157]
[表26]


[0158]
[表27]


[0159]
[表28]


[0160]
[表29]


[0161]
[表30]


[0162]
[表31]


[0163]
[表32]


[0164]
[表33]


[0165]
[表34]


[0166]
[表35]


[0167]
[表36]


[0168]
[表37]


[0169]
[表38]


[0170]
[表39]


[0171]
[表40]


[0172]
試験例1 β-ラクタマーゼ阻害活性(IC50)
(試験方法)
 レポーター基質としてニトロセフィンを使用して、KPC-2及びCMY-2の阻害のIC50値を分光光度測定により決定した。96well plateに種々の濃度の評価化合物、ニトロセフィン(最終濃度50μg/ml)、各粗精製酵素の順に添加後混合し、35℃で20分間培養した。その後492nmの吸光度を測定し、測定値よりニトロセフィンの分解を50%低下させる化合物濃度(IC50値)を計算した。
(結果)
試験結果を以下に示す。表中の阻害活性(IC50)の単位はμMである。
[表41]



[表42]



[表43]



上記の試験結果から、本発明化合物は高いβ-ラクタマーゼ阻害活性を有することが明らかとなった。
[0173]
試験例2 β-ラクタム抗菌薬との併用効果(MIC)
試験例2-1:セフィキシム(CFIX)との併用効果(MIC)
(試験方法)
被験物質の細菌に対するβ-ラクタム抗菌薬との併用効果を評価した。β-ラクタム抗菌薬としてセフィキシム(CFIX)を用い、CFIXの最小発育阻止濃度(MIC)をClinical and Laboratory Standards Institute(CLSI法)に準じた微量液体希釈法により測定した。すなわち、最終濃度4μg/mLの被験物質と2倍公比希釈系列に調整した各濃度のCFIXを含んだcation-adjusted Muller-Hinton broth (CAMHB)を作製した。寒天培地上で一晩培養した細菌を、CAMHBで調整し、約5×10 CFU/mLになるように薬剤含有液体培地に接種した。この培地を35℃で16時間から20時間培養し、菌の発育が目視で認められない最小薬剤濃度をMICとした。
使用した菌株は以下の表のとおりである。
[表44]



(結果)
試験結果を以下に示す。表中、「cpds No.」とは化合物番号を意味し、「CFIX」とは、セフィキシム(CFIX)単独使用の場合の結果を意味する。また、表中のMICの数値の単位はμg/mLである。
[表45]



[表46]



[表47]



[表48]



上記の試験結果から、本発明化合物はセフィキシムとの併用により、高い抗菌活性を示すことが明らかとなった。
[0174]
試験例2-2:各種β-ラクタム薬との併用効果(MIC)
(試験方法)
被験物質の細菌に対するβ-ラクタム抗菌薬との併用効果を評価した。β-ラクタム抗菌薬としてアンピシリン(ABPC)、アモキシシリン(AMPC)、セフタチジム(CAZ)、セフチブテン(CETB)、セフポドキシム(CPDX)、セフィキシム(CFIX)、セフジニル(CFDN)、アズトレオナム(AZT)、メロペネム(MEPM)、セフィデロコル(CFDC)、ファロペネム(FRPM)、フロモキセフ(FMOX)、およびセフメタゾール(CMZ)を用い、各β-ラクタム抗菌薬の最小発育阻止濃度(MIC)をClinical and Laboratory Standards Institute(CLSI法)に準じた微量液体希釈法により測定した。すなわち、最終濃度4μg/mLの被験物質と2倍公比希釈系列に調整した各濃度のCFDC以外のβ-ラクタム抗菌薬を含んだcation-adjusted Muller-Hinton broth (CAMHB)を作製した。CFDCの場合は、最終濃度4μg/mLの被験物質と2倍公比希釈系列に調整した各濃度のCFDCを含んだiron-depleted cation-adjusted Muller-Hinton broth (ID-CAMHB)を作製した。寒天培地上で一晩培養した細菌を、CAMHBまたは生理食塩水で調整し、約5×10 CFU/mLになるように薬剤含有液体培地に接種した。この培地を35℃で16から20時間培養し、CFDC以外は菌の発育が目視で認められない最小薬剤濃度をMICとした。CFDCについては、薬剤非添加時の菌の生育に比べて、顕著に生育が低下した最小薬剤濃度をMICとした。
使用した菌株は以下の表のとおりである。
[表49]



[表50]



(結果)
本発明化合物はアンピシリン(ABPC)、アモキシシリン(AMPC)、セフタチジム(CAZ)、セフチブテン(CETB)、セフポドキシム(CPDX)、セフィキシム(CFIX)、セフジニル(CFDN)、アズトレオナム(AZT)、メロペネム(MEPM)、セフィデロコル(CFDC)、ファロペネム(FRPM)、フロモキセフ(FMOX)、およびセフメタゾール(CMZ)から選択されるβ-ラクタム抗菌薬と併用することにより、優れた抗菌活性を示すことが確認され、組み合わせるβ-ラクタム抗菌薬の種類によらずβ-ラクタム抗菌薬との併用により種々のβ-ラクタマーゼ産生菌に対して優れた抗菌活性を示すことが明らかとなった。
[表51]



[表52]



[表53]



[表54]



[表55]



[表56]



[表57]


[0175]
試験例3 PK試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:マウス、ラット、イヌあるいはサルを使用した。
(2)飼育条件:マウスあるいはラットは、固形飼料および水道水を自由摂取させた。イヌあるいはサルは、固形飼料を1日1回給餌し、水道水は自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:本発明化合物の親化合物またはそのプロドラッグ体を所定の投与量で経口投与および静脈内投与した。以下のように群を設定した。(化合物ごとで投与量は変更有。絶食投与の際は投与日前日から1晩絶食し、給餌は投与日最終サンプリング後に行った。)
 経口投与 5~30mg/kg(n=2~3)
 静脈内投与 1~10mg/kg(n=2~3)
(4)投与液の調製:経口投与は溶液または懸濁液として投与した。静脈内投与は可溶化して投与した。
(5)投与方法:経口投与は、マウスあるいはラットは経口ゾンデにより、イヌあるいはサルは経口カテーテルにより強制的に胃内に投与した。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジによりマウスあるいはラットは尾静脈から、イヌあるいはサルは前肢または後肢静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、台形法により血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群の投与量比およびAUC比(投与化合物がプロドラッグ体の場合は対応する親化合物のAUC比)から本発明化合物の親化合物またはそのプロドラッグ体のバイオアベイラビリティ(BA)を算出した。
その結果、本発明のプロドラッグ化合物は投与後体内で速やかに対応する親化合物に変換されることを確認した。
下表にラットのPK試験によるバイオアベイラビリティ(BA)の結果を示す。「Administered compound」は投与化合物、「Analyte」は評価化合物を意味する。
[表58]



上記のとおり、本発明のプロドラッグ化合物は親化合物の構造によらず良好なバイオアベイラビリティを示した。
試験例3-1 ラット小腸及び肝S9安定性試験
S9安定性の検討実験材料と方法
(1)使用S9:ラットより採取した小腸及び肝S9を使用した。
(2)溶液調製:本発明化合物のプロドラッグ体を秤量し、適当な溶媒に溶解し、化合物含有溶液を調製した。
(3)反応溶液の調製:小腸あるいは肝S9溶液(0.8mg/mL)に、上記で調製した化合物含有液を10μMの濃度で添加した。
(4)反応:上記反応溶液を37℃で0および60分間インキュベーションした。設定した時間に適切な溶媒を添加し,反応を停止した。
(5)評価項目:反応停止後の溶液中の本発明化合物のプロドラッグ体および対応する親化合物をLC/MS/MSを用いて測定した。
(6)解析:0及び60分インキュベーション後の本発明化合物のプロドラッグ体のマスクロマトグラムピークエリアを比較し、0分インキュベーション後に対する60分インキュベーション後の残存率を算出した。合わせて対応する親化合物のマスクロマトグラムピークの有無を確認し,各プロドラッグ体の対応する親化合物への変換を定性的に確認した。
その結果,本発明化合物のプロドラッグ体はラット小腸及び肝S9で速やかに分解され(特に肝S9)、対応する親化合物へ変換されることを確認した。
下表にラット小腸及び肝S9安定性試験の結果を示す。
表中、「cpds.No.」は化合物番号、「rat intestine S9」はラット小腸S9を使用した場合の結果、「rat liver S9」はラット肝S9を使用した場合の結果を意味する。
[表59]


[0176]
試験例4 クリアランス評価試験
実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用した。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:本発明化合物の親化合物を静脈内投与で所定の投与量により投与した。以下のように群を設定した。
 静脈内投与 1~10mg/kg(n=2~3)
(4)投与液の調製:生理食塩水を用いて可溶化して投与した。
(5)投与方法:注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、モーメント解析法により全身クリアランス(CLtot)を算出した。
(結果)本発明化合物は良好な全身クリアランスを示した。
[0177]
試験例5 hERG試験
 本発明化合物の心電図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether-a-go-go related gene (hERG)チャネルを発現させたCHO細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K +電流(I Kr)への本発明化合物の作用を検討した。
 全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を-80mVの膜電位に保持し、-50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに-50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるI Krを記録した。ジメチルスルホキシドを0.1%に調整した細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl 2:2 mmol/L、MgCl 2:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸):10mmol/L、pH=7.4)を媒体とし、媒体及び本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液をそれぞれ室温条件下で、7分以上細胞に適用させた。得られたI Krから、解析ソフト(QPatch Assay software;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測した。さらに、媒体適用後の最大テール電流に対する本発明化合物適用後の最大テール電流を阻害率として算出し、本発明化合物のI Krへの影響を評価した。
[0178]
 本発明化合物は、任意の従来の経路により、例えば、経口で、例えば、錠剤またはカプセル剤の形態で、または非経口で、例えば注射液剤または懸濁剤の形態で、局所で、例えば、ローション剤、ゲル剤、軟膏剤またはクリーム剤の形態で、または経鼻形態または座剤形態で医薬組成物として投与することができる。少なくとも1種の薬学的に許容される担体または希釈剤と一緒にして、遊離形態または薬学的に許容される塩の形態の本発明の化合物を含む医薬組成物は、従来の方法で、混合、造粒またはコーティング法によって製造することができる。例えば、経口用組成物としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等および有効成分等を含有する錠剤、顆粒剤、カプセル剤とすることができる。また、注射用組成物としては、溶液剤または懸濁剤とすることができ、滅菌されていてもよく、また、保存剤、安定化剤、緩衝化剤等を含有してもよい。

産業上の利用可能性

[0179]
 本発明に係る化合物は、各種β-ラクタマーゼに対して広く有効な阻害活性を有しており、単独又はβ-ラクタム抗菌薬と組み合わせて細菌感染症(多剤耐性菌を含む薬剤耐性菌によって引き起こされる感染症を含む)の治療及び/又は予防に有用な医薬となり得る。

請求の範囲

[請求項1]
式(I):
[化1]



(式中、
-L-は-S-、-S(=O)-、-S(=O) 2-、または-S(=O)(=NH)-であり;
1は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のアミノ、またはR 1314C=N-であり;
13およびR 14については、
a)R 13およびR 14がそれぞれ独立して水素原子、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノであるか、または
b)R 13およびR 14が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成し;
2は-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22については、
a)R 21およびR 22がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであるか、または
b)R 21およびR 22が隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のメチリデン、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する)
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項2]
-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-である、請求項1記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項3]
2が-OCR 2122COOHである、請求項1または2記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項4]
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルである、請求項3記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項5]
1が置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換のアミノである、請求項1~4のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項6]
式(I-1)が、下式:
[化2]



(式中、各記号は前記と同意義である)
で示される、請求項1~5のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項7]
-L-が-S(=O)-、または-S(=O) 2-であり;
1がアルキル;置換基群(ハロゲン、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルカルボニルアミノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、スルファモイルアミノ、およびアルキルオキシ)から選択される1つ以上の基で置換されたアルキル;アミノ;フェニル;または置換基群(アルキル、ハロアルキルおよびアシル)から選択される1つ以上の基で置換されたアミノであり;
2が-OCR 2122COOH、または-OS(=O) 2OHであり;
21およびR 22がそれぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである、
請求項6記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項8]
式(I)で示される化合物が、化合物I-001、I-009、I-012、I-015、I-021、I-024、I-027、I-028、I-036、I-091、I-095、I-102、I-106、I-115、I-116、I-118、I-122、I-125、I-126、I-128、I-129、およびI-133のいずれかである、請求項1記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項9]
請求項1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、β-ラクタマーゼ阻害剤。
[請求項10]
請求項1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体を含有する、医薬組成物。
[請求項11]
β-ラクタム抗菌薬と併用して投与するための、請求項10記載の医薬組成物。
[請求項12]
請求項9記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤と併用して投与するための、β-ラクタム抗菌薬を含有する医薬組成物。
[請求項13]
請求項9記載のβ-ラクタマーゼ阻害剤およびβ-ラクタム抗菌薬を含有する、医薬組成物。
[請求項14]
β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、請求項11~13のいずれかに記載の医薬組成物。
[請求項15]
請求項1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位のカルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体、およびβ-ラクタム抗菌薬を組み合わせて投与する細菌感染症の治療および/または予防方法。
[請求項16]
β-ラクタム抗菌薬がアンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体である、請求項15記載の細菌感染症の治療および/または予防方法。
[請求項17]
β-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、請求項1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。
[請求項18]
アンピシリン、ピペラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルバクタム、セフェピム、セフタチジム、セフィキシム、セフチブテン、セフポドキシム、セフィデロコル、セファクロル、セフジニル、セフジトレン、セフロキシム、セフカペン、セフトリアキソン、イミペネム、メロペネム、ドリペネム、テビペネム、エルタペネム、アズトレオナム、カルモナム、ラタモキセフ、フロモキセフ、ファロペネム、スロペネム、セフメタゾール、セフォキシチン、およびセフォテタンから選択されるいずれか1つの化合物、それらの製薬上許容される塩、またはそれらのプロドラッグ体であるβ-ラクタム抗菌薬と併用して投与され、細菌感染症の治療および/または予防のために用いる、請求項1~8のいずれかに記載の化合物、その製薬上許容される塩、またはその6位カルボン酸もしくはスルホン酸におけるプロドラッグ体。