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1. (WO2019065938) SEALANT FILM FOR PACKAGING LIQUID CONTENTS, LAMINATE INCLUDING SAME, PACKAGING MATERIAL FOR LIQUID CONTENTS, AND PACKAGE FOR LIQUID CONTENTS
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明 細 書

発明の名称 液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体、及び液体内容物用包装材料、液体内容物用包装体

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163  

実施例

0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256   0257   0258   0259   0260   0261   0262   0263   0264   0265   0266   0267   0268   0269   0270   0271   0272   0273   0274   0275   0276   0277   0278   0279   0280   0281   0282   0283   0284   0285   0286   0287   0288   0289   0290   0291   0292   0293   0294   0295   0296   0297   0298   0299   0300   0301   0302   0303   0304   0305   0306   0307   0308   0309   0310   0311   0312   0313   0314   0315   0316   0317   0318   0319   0320   0321   0322   0323   0324   0325   0326   0327   0328   0329   0330   0331   0332   0333   0334   0335   0336   0337   0338   0339   0340   0341   0342   0343   0344   0345   0346   0347   0348   0349   0350   0351   0352  

符号の説明

0353   0354   0355   0356   0357   0358   0359  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39   40   41   42   43   44   45   46   47   48   49   50   51   52   53   54   55   56   57   58   59   60   61   62   63   64   65   66   67   68   69   70   71   72   73   74   75   76   77   78   79   80   81   82   83   84   85   86   87   88   89   90   91  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

明 細 書

発明の名称 : 液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体、及び液体内容物用包装材料、液体内容物用包装体

技術分野

[0001]
 本発明は、包装材料が元から含有している溶出性の有機物と、殺菌・滅菌処理の際に包装材料から発生する臭気成分とが、包装体内の液体内容物に移行して内容物に変味や変臭を与えることを防ぐ、耐臭味変化性に優れた、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体、及び該積層体を用いて作製した、液体内容物用包装材料と液体内容物用包装体に関する。

背景技術

[0002]
 包装材料において、臭気を吸着する臭気吸着剤を内包した包装材料が提案されている(特許文献1)。このような包装材料においては、合成ゼオライトや活性炭といった臭気吸着剤が、樹脂材料中に練り込まれている。
 しかしながら、このような包装材料は、臭気だけでなく、大気中の湿気をも吸着し、且つ、一度吸着した臭気を、脱離させてしまうという問題があるため、十分な臭気吸着効果が得られていない。
 無機多孔体上に化学吸着剤を担持させてなる臭気吸着剤を含有した包装材料も知られているが(特許文献2)、主な吸着対象物は特定の官能基を有する臭気成分を吸着するのみであって、樹脂材料を選定しない状況では、官能基を有さない有機物の発生量を抑制できず、臭気成分を十分に吸着し得るものではない。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特許第2538487号公報
特許文献2 : 特開2014-233408号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本発明は、上述の問題を解決し、製造適正に優れ、包装材料が元から含有している溶出性の有機物と、UV照射、ホットパック、ボイル、γ線照射、EB照射等の殺菌・滅菌処理の際に、包装体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気に対して高い吸着効果を発揮して消臭する。
 さらに、一度吸着した臭気を脱離させることなく効率的に臭気吸着を行うことが可能であるため、臭気吸着能が低下せず、長期にわたって高い吸着効果を発揮し、液体内容物への耐臭味変化性に優れ、製膜性、シール強度、突刺し強度、耐ピンホール性に優れた液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体及び該積層体を用いて作製した液体内容物用包装材料と液体内容物用包装体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明者らは、種々検討の結果、基材層とシーラント層を有する液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体であって、前記シーラント層は、特定の低溶出性ポリエチレンと特定の臭気吸着体を含有する臭気吸着層を有する積層体、及び該積層体を用いて作製した液体内容物用包装材料、更には該液体内容物用包装材料を用いて作製した液体内容物用包装体が、上記の目的を達成することを見出した。
[0006]
 本発明は、以下の点を特徴とする。
(形態1の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.少なくとも、低溶出性ポリエチレン含有層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、前記低溶出性ポリエチレン含有層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下である、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
2.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
3.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1または2に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
5.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
6.上記1~5の何れかに記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
7.上記6に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0007]
(形態2の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.少なくとも、臭気吸着層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、前記シーラントフィルムは、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、 前記臭気吸着体は、化学吸着剤を担持した無機多孔体である、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
2.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
3.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1または2に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
5.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
6.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
7.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、上記6に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
8.前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~7の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
9.前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
10.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
11.前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、上記1~10の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
12.上記1~11の何れかに記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
13.上記12に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0008]
(形態3の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.少なくとも、臭気吸着層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、前記シーラントフィルムは、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと、臭気吸着体を含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、前記臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が、30/1~10000/1の疎水性ゼオライトを含む、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
2.前記臭気吸着体が、更に、化学吸着剤担持無機多孔体を含む、上記1に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
3.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1または2に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
5.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
6.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
7.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、上記1~6の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
8.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、上記7に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
9.前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
10.前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
11.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、上記1~10の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
12.前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、上記1~11の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
13.前記疎水性ゼオライトの含有量が、全前記臭気吸着層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~12の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
14.上記1~13の何れかに記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
15.上記14に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0009]
(形態1の液体内容物包装用の積層体)
本発明は、以下の点を特徴とする。
1.基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用の積層体であって、前記シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレン含有層を有し、前記低溶出性ポリエチレン含有層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下である、液体内容物包装用の積層体。
2.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1に記載の、液体内容物包装用の積層体。
3.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1または2に記載の、液体内容物包装用の積層体。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
5.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
6.上記1~5の何れかに記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
7.上記6に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0010]
(形態2の液体内容物包装用の積層体)
1.基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体であって、前記シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有し、前記シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、前記臭気吸着体は、化学吸着剤を担持した無機多孔体である、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
2.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm 3以上、0.94g/cm 3以下である、上記1に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
3.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1または2に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
5.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
6.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
7.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、上記6に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
8.前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~7の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
9.前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
10.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
11.前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、上記1~10の何れかに記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
12.上記1~11の何れかに記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
13.上記12に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0011]
(形態3の液体内容物包装用の積層体)
1.基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用の積層体であって、前記シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有し、前記シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体を含有する樹脂組成物から形成され、前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、前記臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が、30/1~10000/1の疎水性ゼオライトを含む、液体内容物包装用の積層体。
2.前記臭気吸着体が、更に、化学吸着剤担持無機多孔体を含む、上記1に記載の、液体内容物包装用の積層体。
3.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1または2に記載の、液体内容物包装用の積層体。
4.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
5.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
6.前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
7.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、上記1~6の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
8.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、上記7に記載の、液体内容物包装用の積層体。
9.前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
10.前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
11.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、上記1~10の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
12.前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、上記1~11の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
13.前記疎水性ゼオライトの含有量が、全前記臭気吸着層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~12の何れかに記載の積層体。
14.上記1~13の何れかに記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
15.上記14に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[0012]
(形態4の液体内容物包装用の積層体)
1.両表面のそれぞれにシーラント層を有する積層体であって、該積層体の、一方の面の該シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、該積層体の、他方の面の該シーラント層は、該低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、該低溶出性ポリエチレンに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、 該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなり、該臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライト、および/または、化学吸着剤担持無機多孔体、を含む、液体内容物包装用の積層体。
2.前記低摩擦シーラント層中の、前記スリップ剤の含有量は、0.01質量%以上、0.2質量%以下である、上記1に記載の、液体内容物包装用の積層体。
3.前記低摩擦シーラント層中の、前記アンチブロッキング剤の含有量は、0.05質量%以上、1質量%以下である、
上記1または2に記載の、液体内容物包装用の積層体。
4.前記スリップ剤が、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸からなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
5.前記アンチブロッキング剤が、合成ゼオライト、天然ゼオライト、タルク、シリカ、珪藻土、カオリン、PMMAからなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
6.さらに、樹脂フィルムからなる中間層を含む、上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
7.前記中間層の樹脂フィルムが、ポリアミド系樹脂を含む、上記6に記載の、液体内容物包装用の積層体。
8.前記ポリアミド系樹脂が、ポリアミド6/66共重合体である、上記7に記載の、液体内容物包装用の積層体。
9.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
10.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
11.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEからなる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
12.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、上記1~11の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
13.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10g/10分である、上記12に記載の、液体内容物包装用の積層体。
14.前記臭気吸着シーラント層中の、前記臭気吸着体の含有量が、0.3質量%以上、15質量%以下である、
上記1~13の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
15.前記臭気吸着シーラント層は、臭気吸着層と非臭気吸着層とからなる、多層構成であり、該臭気吸着層は、前記臭気吸着体と前記低溶出性ポリエチレンとを含有し、該非臭気吸着層は、前記臭気吸着体を含有せず、前記低溶出性ポリエチレンを含有し、該臭気吸着層の片面または両面に、該非臭気吸着層を有する、上記1~14の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
16.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類からなる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、上記1~15の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
17.前記化学吸着剤が、アミノ基またはヒドロキシル基を有するものである、上記1~16の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
18.前記疎水性ゼオライトの含有量が、前記臭気吸着シーラント層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、上記1~17の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
19.23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、上記1~18の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
20.上記1~19の何れかに記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
21.上記20に記載の液体内容物用包装材料から作製された、液体内容物用包装体。

発明の効果

[0013]
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、特定の低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成された低溶出性ポリエチレン含有層を有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気も低減される。
 本発明の液体内容物用包装材料を用いて液体内容物用包装体を作製した場合に、充填された液体内容物中に溶出する有機物の量を低減し、臭味変化を抑制することができる。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、特定の構成の臭気吸着層を有し、且つ特定の低溶出性ポリエチレンを含有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気を長期にわたり効率的に吸着する効果を有する。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、特定の構成の臭気吸着層を有し、且つ特定の低溶出性ポリエチレンを含有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気を長期にわたり効率的に吸着する効果を有する。
 本発明の液体内容物包装用の積層体のシーラント層は、特定の低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成された低溶出性ポリエチレン含有層を有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気も低減される。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体のシーラント層は、特定の構成の臭気吸着層を有し、且つ特定の低溶出性ポリエチレンを含有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気を長期にわたり効率的に吸着する効果を有する。
 本発明の液体内容物包装用の積層体のシーラント層は、特定の構成の臭気吸着層を有し、且つ特定の低溶出性ポリエチレンを含有しているため、包装材料が元から含有している溶出性の有機物や臭気が低減され、UV照射、γ線照射、EB照射、ホットパック、ボイル、等の殺菌・滅菌処理の際に積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気を長期にわたり効率的に吸着する効果を有する。
 これらの効果によって、本発明の液体内容物用包装材料を用いて液体内容物用包装体を作製した場合に、充填された液体内容物中に溶出する有機物の量を低減し、臭味変化を抑制することができる。
 したがって、本発明の液体内容物用包装材料は、殺菌・滅菌処理に付される、液体の食品や医薬品、医療品の包装材料として好適である。
 また、本発明の積層体は、製造適正に優れ、積層体が元から含有している臭気有機物と、UV照射、ホットパック、ボイル、γ線照射、EB照射等の殺菌・滅菌処理の際に、積層体を構成する樹脂の分解等により発生する臭気に対して、高い吸着または分解作用による消臭効果を長期間にわたって発揮し、液体内容物への長期間の耐臭味変化性に優れ、製膜性、シール強度、摺動性、耐ピンホール性に優れた積層体、及び該積層体を用いた包装材料、包装体を提供することができる。
 そして、本発明の積層体は、1方の表面に低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層を有し、他方の表面に摩擦抵抗低減剤を含有する低摩擦シーラント層を有することから、少ない層構成で、製造適正に優れ、液体内容物への消臭効果と両面のヒートシール性と片表面の摺動性を同時に発揮することができ、液体内容物の臭味変化を抑制することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
(形態1の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
[図1] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図2] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図3] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[0015]
(形態2の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
[図4] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図5] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図6] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図7] 臭気吸着剤の臭気物質に対する吸着機構を示す図である。
[0016]
(形態3の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
[図8] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図9] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図10] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図11] 化学吸着剤担持無機多孔体の臭気物質に対する吸着機構を示す図である。
[0017]
(形態1の液体内容物包装用の積層体)
[図12] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図13] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図14] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[0018]
(形態2の液体内容物包装用の積層体)
[図15] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図16] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図17] 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図18] 臭気吸着剤の臭気物質に対する吸着機構を示す図である。
[0019]
(形態3の液体内容物包装用の積層体)
[図19] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図20] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図21] 本発明の液体内容物包装用の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図22] 化学吸着剤担持無機多孔体の臭気物質に対する吸着機構を示す図である。
[0020]
(形態4の液体内容物包装用の積層体)
[図23] 本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
[図24] 本発明の積層体の層構成について、別態様の一例を示す概略的断面図である。
[図25] 化学吸着剤担持無機多孔体の臭気物質に対する吸着機構を示す図である。
[図26] 静止摩擦係数を測定する為の錘を示す概略的俯瞰図である。
[図27] 本発明の積層体を錘に固定した状態を示す俯瞰図である。
[図28] 静止摩擦係数の測定方法を示す図である。

発明を実施するための形態

[0021]
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体及び該積層体を用いて作製した液体内容物用包装体について、以下に更に詳しく説明する。具体例を示しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体の層構成>
[0022]
(形態1の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、少なくとも、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成された低溶出性ポリエチレン含有層を有する液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、シーラントとして機能する層のみであってもよく、低溶出性ポリエチレン含有層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラントフィルム1は、図1、2のように、低溶出性ポリエチレン含有層3と、低溶出性ポリエチレンを含有しない非低溶出性ポリエチレン含有層2との多層構造でもよい。
 また、図3に示されるように、低溶出性ポリエチレン含有層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、低溶出性ポリエチレン含有層3であっても、非低溶出性ポリエチレン含有層2であってもよい。
 さらに、図示しないが、低溶出性ポリエチレン含有層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0023]
(形態2の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、少なくとも、臭気吸着層を有する液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、シーラントとして機能する層のみであってもよく、臭気吸着層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラントフィルム1は、図4、5のように、臭気吸着層3と、臭気吸着体を含有しない非臭気吸着層2との多層構造でもよく、図5の場合は、シール強度及び層間接着強度を向上させることができる。
 また、図6に示されるように、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、臭気吸着層3であっても、非臭気吸着層2であってもよい。非臭気吸着層2が最内層の場合は包装体のシール強度を向上させることができ、臭気吸着層3が最内層の場合は包装体内の層間接着強度を向上させることができる。
 さらに、図示しないが、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0024]
(形態3の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムは、少なくとも、臭気吸着層を有する液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、シーラントとして機能する層のみであってもよく、臭気吸着層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラントフィルム1は、図8、9のように、臭気吸着層3と、臭気吸着体を含有しない非臭気吸着層2との多層構造でもよく、図9の場合は、シール強度及び層間接着強度を向上させることができる。
 また、図10に示されるように、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、臭気吸着層3であっても、非臭気吸着層2であってもよい。非臭気吸着層2が最内層の場合は包装体のシール強度を向上させることができ、臭気吸着層3が最内層の場合は包装体内の層間接着強度を向上させることができる。
 さらに、図示しないが、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0025]
(形態1の液体内容物包装用の積層体)
 本発明の液体内容物包装用の積層体は、基材層とシーラント層を有する。
 該シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成された低溶出性ポリエチレン含有層を有し、シーラントとして機能する層のみであってもよく、低溶出性ポリエチレン含有層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラント層1は、図12、13のように、低溶出性ポリエチレン含有層3と、低溶出性ポリエチレンを含有しない非低溶出性ポリエチレン含有層2との多層構造でもよい。
 また、図14に示されるように、低溶出性ポリエチレン含有層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用の積層体を用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、低溶出性ポリエチレン含有層3であっても、非低溶出性ポリエチレン含有層2であってもよい。
 さらに、図示しないが、低溶出性ポリエチレン含有層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0026]
(形態2の液体内容物包装用の積層体)
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体は、基材層とシーラント層を有する。
 該シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有する液体内容物包装用のシーラント層であって、シーラントとして機能する層のみであってもよく、臭気吸着層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラント層1は、図15、16のように、臭気吸着層3と、臭気吸着体を含有しない非臭気吸着層2との多層構造でもよく、図16の場合は、シール強度及び層間接着強度を向上させることができる。
 また、図17に示されるように、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体を用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、臭気吸着層3であっても、非臭気吸着層2であってもよい。非臭気吸着層2が最内層の場合は包装体のシール強度を向上させることができ、臭気吸着層3が最内層の場合は包装体内の層間接着強度を向上させることができる。
 さらに、図示しないが、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0027]
(形態3の液体内容物包装用の積層体)
 本発明の液体内容物包装用の積層体は、基材層とシーラント層を有する。
 該シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有する液体内容物包装用のシーラント層であって、シーラントとして機能する層のみであってもよく、臭気吸着層3のみからなる層であってもよく、基材層や接着剤層を含んでいてもよい。
 更に、シーラント層1は、図19、20のように、臭気吸着層3と、臭気吸着体を含有しない非臭気吸着層2との多層構造でもよく、図20の場合は、シール強度及び層間接着強度を向上させることができる。
 また、図21に示されるように、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3a、3b等の多層構造であってもよい。
 本発明の液体内容物包装用の積層体を用いた包装材料によって液体内容物用包装体を作製した際は、該包装体の液体内容物と接する最内層は、臭気吸着層3であっても、非臭気吸着層2であってもよい。非臭気吸着層2が最内層の場合は包装体のシール強度を向上させることができ、臭気吸着層3が最内層の場合は包装体内の層間接着強度を向上させることができる。
 さらに、図示しないが、臭気吸着層3は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量が同一または異なる3層またはそれ以上からなっていてもよい。
[0028]
(形態4の液体内容物包装用の積層体)
 本発明の積層体は、液体内容物包装用の積層体であって、図23に示すように、両表面にシーラント層を有し、一方の面のシーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、他方の面のシーラント層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、さらには、必要に応じて、中間層等の他の層を含むこともできる。
 積層体は、優れた耐ピンホール性を有することが好ましい。具体的には、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下であることが好ましい。
 上記の耐ピンホール性を有する積層体から作製された包装材料や包装体ならば、包装工程中や輸送中の振動による局所的繰り返し屈曲によって疲労破壊が進行しても、ピンホーの発生を抑えることができる。
[0029]
[低摩擦シーラント層]
 低摩擦シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する層である。
 低摩擦シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有することによって、積層体からの有機物の溶出が抑えられ、積層体は優れたヒートシール性を発揮することができ、摩擦抵抗低減剤を含有することによって、積層体表面片側の摩擦抵抗を小さくすることができる。
[0030]
 本発明において、摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなるものである。
[0031]
 低摩擦シーラント層中の、スリップ剤の含有量は、0.01質量%以上、0.2質量%以下が好ましい。上記範囲よりも少ないと、スリップ剤を添加した効果が発現され難く、上記範囲よりも多いと、ブリードを生じ易くなる。
[0032]
 低摩擦シーラント層中の、アンチブロッキング剤の含有量は、0.05質量%以上、1質量%以下が好ましい。上記範囲よりも少ないと、アンチブロッキング剤を添加した効果が発現され難く、上記範囲よりも多いと、製膜性の悪化を生じたり、積層体、包装材料、包装体同士が擦れた際に白化現象が生じたりする虞がある。
[0033]
 低摩擦シーラント層は、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、他にも、任意の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、フィルムや積層体の成形加工性や生産性、各種の物性を調整するために一般に使用される種々の樹脂用添加剤、例えば、酸化防止剤、顔料、流動制御材、難燃剤、充填剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等が挙げられる。
[0034]
 低摩擦シーラント層中において、摩擦抵抗低減剤は、層中に均一に分散していてもよく、濃度勾配を持って分散していてもよい。
[0035]
 例えば、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、増加傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性が向上する。これとは逆に、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、層間接着強度が向上する。
[0036]
 更に、低摩擦シーラント層の厚み方向中心部から両表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性と層間接着強度とが向上する。
[0037]
 低摩擦シーラント層の厚さは、5μm以上、300μm以下が好ましく、10μm以上、200μm以下がより好ましい。
[0038]
 上記範囲よりも薄いと、充分なヒートシール強度、ラミネート強度、低摩擦効果を得ることが困難であり、上記範囲よりも厚いとシーラント層としてのヒートシール性と剛性とのバランスが困難になり易い。
[0039]
 低摩擦シーラント層は、1層で構成されていても、2層以上の多層構成であってもよく、多層構成の場合は、各層は同じ組成であっても異なる組成であってもよい。
[0040]
 低摩擦シーラント層が多層構成の場合には、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤を含有する低摩擦層と、低溶出性ポリエチレンを含有するが摩擦抵抗低減剤を含有しない非低摩擦層で構成されていてもよい。この場合、低摩擦層が積層体の最表面に積層されていることが、良好な低摩擦性を得る為には好ましい。
[0041]
 低摩擦シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有するフィルムを接着剤を介して貼り付けて形成してもよく、低溶出性ポリエチレンおよび/または摩擦抵抗低減剤を含有する樹脂組成物を、(共)押出製膜によって他の層に積層して形成してもよく、臭気吸着シーラント層と共に共押出製膜によって形成されてもよい。
[0042]
 本発明において、低摩擦シーラント層または低摩擦シーラント層中の各層の製膜や積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
[0043]
 例えば、低摩擦シーラント層を、場合により接着層を介して、被積層面上にエクストルージョンコート法により積層する方法がある。
[0044]
 また、低摩擦シーラント層を構成する1層または多層を、インフレーション法やキャスト法の(共)押出しにより形成する方法があり、この場合には、臭気吸着シーラント層とともに共押出ししてもよい。
[0045]
 あるいは、一旦低摩擦シーラント層用のシーラントフィルムを作製して、接着剤の、エクストルージョンコート法、ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法等により、接着層を介して被積層面に積層してもよい。
 ここで、接着剤には、汎用の接着剤を用いても、低溶出性ポリエチレンを用いてもよい。
[0046]
 エクストルージョンコート法により積層する場合においては、まず、低摩擦シーラント層を形成する樹脂組成物を加熱して溶融して、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に(共)押出し、該溶融樹脂を被積層面上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、低摩擦シーラント層の形成と被積層面への接着と積層を同時に行うことができる。
[0047]
<低溶出性ポリエチレン>
 本発明の積層体のシーラント層は、ヒートシール性を有し、有機物の溶出量が少ない、低溶出性ポリエチレンを含有する。
 有機物の溶出量が少ないことによって、本発明の積層体を用いた液体内容物用包装体に充填された液体内容物中に溶出する有機物の濃度を低減して、臭味変化を抑制することができる。
[0048]
 ここで、液体内容物中の有機物の濃度は、本発明においては、全有機体炭素(TOC=Total Organic Carbon)の濃度によって示される。
 TOCは、水中の酸化され得る有機物(有機炭素体)全量の濃度を炭素量の濃度で示したものであり、代表的な水質指標の一つとして用いられているものであって、JIS K0805(有機体炭素(TOC)自動計測器)等で規格化されている。
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下である。
 ここで、単体原料としての前記低溶出性ポリエチレンに関する溶出性TOCの濃度を、原料ペレット等の状態ではなく、フィルム化された状態で測定する理由は、低溶出性ポリエチレンは、シーラント層形成等のフィルム化される際に、様々な熱履歴等を与えられてTOCの溶出量を増加させてしまうことがあるからである。
 本発明における低溶出性ポリエチレンからなる、15cm×44cm×50μm厚のパウチ包装袋内に、充填水として蒸留水を1kg充填して溶出させた後の、前記充填水中のTOCの増加濃度は、0.01ppm以上、1.5ppm以下であることが好ましく、0.02ppm以上、1.45ppm以下であることがより好ましく、0.025ppm以上、1.4ppm以下であることが更に好ましい。
 充填水中のTOCの増加濃度が1.5ppmよりも大きいと、充填水の臭味の変化を抑制することが困難であり、0.01ppmよりも小さいものを得る為には費用が高くなる一方で効果は限定的である。コストと性能の両立の観点から、上記の範囲であることが好ましい。
[0049]
 ここで、上記のパウチ袋に含有されている溶出性成分の全量が充填水1000gに溶出した場合の、充填水中のTOCの増加濃度は、下記のように算出される。
  パウチ袋比重:S[g/cm 3
  パウチ袋サイズ:15cm×44cm×50μm厚
  パウチ袋重量:W=15×44×50×10 -4×2×S=6.6×S[g]
  パウチ袋中に含まれる溶出性TOCの濃度:C[ppm]
とすると、
  パウチ袋中に含まれる溶出性TOCの全重量=C×W[g]
 これが水1000gに溶出するので、
 充填水中のTOCの増加濃度=C×W/1000=C×6.6×S×10 -3[ppm]
 例えば、パウチ袋を構成する低溶出性ポリエチレンフィルムの比重が0.92、含有される溶出性TOCの濃度が1.7ppmの場合は、
 充填水中のTOCの増加濃度=1.7×6.6×0.92×10 -3=0.01[ppm]
のように算出される。
[0050]
 具体的なTOCの増加濃度の求め方としては、例えば、上記のパウチ包装袋内に、充填水として40℃~80℃の蒸留水を1000g充填し、25℃~50℃、数日~4週間保管後の該充填水のTOC濃度を全有機体炭素計や、HS-GCで測定して、ブランクとして該蒸留水のTOC濃度を差し引いて求めることができる。
 本発明においては、シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(15cm×44cm)の包装体を作製し、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gを充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定することを標準方法として、TOCの増加濃度を求める。
 そして、得られた充填水のTOC増加濃度と、充填水質量部とシーラントフィルム質量部から、シーラントフィルムに含有されていた溶出性TOC濃度を算出する。
[0051]
 低溶出性ポリエチレンの具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メチルメタクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体等の低溶出化されたもの及びそれらの樹脂の混合物が挙げられるが、これらの樹脂に限定されない。
 低溶出性ポリエチレンフィルムからの有機物の溶出量を低くする為には、下記の方法が挙げられるが、これらに限定されない。
[0052]
 ポリエチレンを製造する際に、未反応原料残存量や低分子量生成物や副生成物の量を低減したり、重合触媒を除去することが効果的である。具体的には、原料純度を向上したり、反応温度や圧力等の条件を精密に制御したり、蒸留や洗浄によって未反応原料や低分子量生成物や副生成物や重合触媒を除去したり、高温のままで空気中の酸素に触れることによる酸化を防止したりする方法が挙げられる。
 製造されたポリエチレンをペレット化する際には、有機物の溶出量を上昇させてしまいそうな、滑剤、酸化防止剤、その他、の添加剤の使用を制限する方法が挙げられる。
[0053]
 ポリエチレンをフィルム化する際には、有機物の溶出量を上昇させてしまいそうな、滑剤、酸化防止剤、溶剤、その他、の添加剤の使用を制限し、高温による酸化を防止したりする方法が挙げられる。
[0054]
 本発明の積層体のシーラントフィルムが、ヒートシール性を有し、低溶出性ポリエチレンを含有することによって、該積層体を含む包装材料は、優れたヒートシール性を有し、有機物の溶出量が少なく、包装体内の液体内容物のTOCの濃度増加を低くすることができる。
 また、ポリエチレンは、UV等の滅菌・殺菌処理に対して耐性があって分解され難い性質があるという点で、好適である。
 これらの低溶出性ポリエチレンの中でも、タイプとしては、LLDPEが好ましく、また更には、C4、C6、C8の側鎖を有するLLDPEは、有機物の溶出量を低くし得る傾向にある為、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPE等が更に好ましい。
[0055]
 ここで、C4、C6、C8とは、LLDPEと一部共重合して、記載数値数の炭素数のモノマーが側鎖に存在することを示している。例えば、C4はブテン-1、C6はヘキセン-1、または4メチルペンテン-1、C8はオクテン-1の構造の側鎖を表す。
 あるいは、密度が0.90g/cm 3以上、0.94g/cm 3以下である低溶出性ポリエチレンが好ましく、0.905g/cm 3以上、0.933g/cm 3以下である低溶出性ポリエチレンがより好ましい。密度がこの範囲である低溶出性ポリエチレンは、有機物の溶出量を低くし得る傾向にある。
 また、低溶出性ポリエチレンは、酸化防止剤やアンチブロック剤等の添加剤を少量含むこともできる。
 また更に、本発明における低溶出性ポリエチレンは、単体でフィルムにした際に、屈曲に起因する耐ピンホール性に優れていることが好ましい。
[0056]
 包装体は、包装工程中や輸送中の振動による局所的繰り返し屈曲によって疲労破壊が進行してピンホールを発生することがある為、特に食品・医療用品等用の包装材料は耐ピンホール性が重要である。
 本発明における低溶出性ポリエチレンの耐ピンホ-ル性は、例えば、低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下であることが好ましい。
 シーラント層のフィルムのピンホール発生個数が上記範囲であれば、ピンホール耐性が必要な用途の場合に、実用に耐え得る包装材料を作製することができる。
[0057]
<低溶出性ポリエチレン含有層>
 本発明における低溶出性ポリエチレン含有層は、上記の低溶出性ポリエチレンを含む樹脂組成物から形成される。
[0058]
 更には、高溶出性のポリエチレンや、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂、及びこれらの熱可塑性樹脂の混合物等を、シーラントフィルムの低溶出性やヒートシール性を阻害しない範囲内で含むことが可能であるが、これらの樹脂に限定されない。
[0059]
<非低溶出性ポリエチレン含有層>
 本発明における非低溶出性ポリエチレン含有層は、低溶出性ポリエチレンを含有しない層であり、必要に応じて有する層である。
[0060]
 汎用のポリエチレンや、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂、及びこれらの熱可塑性樹脂の混合物等を、シーラントフィルムの低溶出性やヒートシール性を阻害しない範囲内で含むことが可能であるが、これらの樹脂に限定されない。
[0061]
<臭気吸着層>
 本発明における臭気吸着層は、上記の低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体を含む樹脂組成物から形成される。
 更には、汎用のポリエチレンや、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂、及びこれらの熱可塑性樹脂の混合物等を、シーラントフィルムの低溶出性やヒートシール性を阻害しない範囲内で含むことが可能であるが、これらの樹脂に限定されない。
[0062]
[臭気吸着体(1)]
 本発明において、臭気吸着体は、無機多孔体に化学吸着剤を担持させたものであり、溶出性の有機物や、UV照射、γ線照射、EB照射や、ホットパック、ボイル等の殺菌・滅菌処理時に包装体から発生する臭気物質を吸着する機能を有するものである。
 担持方法としては、公知または慣用の担持方法を適用することができ、例えば、下記で説明する化学吸着剤を含有する溶液を、無機多孔体に含浸させて、乾燥することにより、担持させることができる。
 本発明において、化学吸着剤を無機多孔体に担持させた臭気吸着体を臭気吸着層に含有することにより、化学吸着剤の単位質量当たりの吸着能を大幅に高めることができ、包装体中の化学吸着剤及び臭気吸着体の含有量を減らすことができる。また無機多孔体の孔部分に対する物理吸着特性も期待できる。
 これらにより、高いシール強度が得られ、シーラント層として求められる優れたヒートシール性及び製膜性を保持することができる。
[0063]
 臭気吸着体の含有量は、全シーラント層中に0.1質量%以上含有されていれば十分な吸着効果を発揮することが可能であるが、包装体として良好な吸着効果を得るためには、0.3質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。
 一方、積層体作製時に良好な製膜性を得るため、加えて、良好なヒートシール性を達成するためには、臭気吸着体の含有量は、全シーラント層中に15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
[0064]
 また、臭気吸着体は、球状、棒状、楕円状等の任意の外形形状であってよく、粉体状、塊状、粒状等いかなる形態であってもよいが、臭気吸着層の製膜性や、熱可塑性樹脂への均一な分散や混練特性等の観点から、粉体状が好ましい。
 臭気吸着体は、用途に応じて、任意の平均粒子径のものを適宜選択することができるが、本発明においては特に、平均粒子径0.01μm~10μmのものが好ましく、0.1μm~8μmのものがより好ましく、1μm~7μmのものが更に好ましい。ここで、平均粒子径は、動的光散乱法により測定された値である。
[0065]
 平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合には臭気吸着体の凝集が生じ易く、低溶出性ポリエチレン内での臭気吸着体の分散性が低下する傾向にある。
 また、平均粒子径が10μmよりも大きい場合には臭気吸着層の製膜性が劣るために、臭気吸着体を多くは含有し難い傾向となり、十分な吸着効果が得られない可能性が生じる。
[0066]
 市販品の具体例としては、東亞合成(株)製のNS-241、NS-231(アミノ基含有化合物担持無機多孔体)、ダッシュライトM((株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体)等を本発明において好適な臭気吸着体として用いることができる。
[0067]
(疎水性ゼオライト)
 ゼオライトは、一般的にSiO2/Al2O3モル比が高い程、疎水性が高くなり、本発明において臭気吸着層に含有される疎水性ゼオライトは、SiO2/Al2O3モル比が、30~10000であることが好ましい。
[0068]
 疎水性ゼオライトは、シーラントフィルムまたはシーラントフィルムを用いた包装材料が230℃以上に晒される場合に特に臭気成分の吸着効果を発揮する。
[0069]
 疎水性ゼオライトは、球状、棒状、楕円状等の任意の外形形状であってよく、粉体状、塊状、粒状等いかなる形態であってもよいが、臭気吸着層の製膜性や、ポリエチレンへの均一な分散や混練特性等の観点から、粉体状が好ましい。
[0070]
 本発明において、疎水性ゼオライトの平均粒子径は、用途に応じて、任意の平均粒子径のものを適宜選択することができるが、平均粒子径0.01μm~10μmのものが好ましい。ここで、平均粒子径は、動的光散乱法により測定された値である。
[0071]
 平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合には疎水性ゼオライトの凝集が生じ易く、ポリエチレン中での分散性が低下する傾向にある。また、平均粒子径が10μmよりも大きい場合には臭気吸着層の製膜性が劣る傾向になる為に、疎水性ゼオライトを多くは添加し難い傾向となり、更に表面積も減少する為、十分な消臭効果が得られない可能性が生じる。
[0072]
 疎水性ゼオライトの含有量は、全前記臭気吸着層中に0.3質量%以上、15質量%以下であることが好ましい。
[0073]
 本発明において、疎水性ゼオライトの添加量は、臭気吸着層中に0.1質量%以上含有されていれば十分な臭気吸着性効果を発揮することが可能であるが、包装体として良好な臭気吸着性効果を得るためには、0.3質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。
 一方、積層体作製時に良好な製膜性を得るため、加えて、良好なヒートシール性を達成するためには、疎水性ゼオライトの添加量は15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
[0074]
 さらに、本発明における疎水性ゼオライトでは、SiO2/Al2O3モル比を30~10000と調整することで、水分の吸着を抑制でき、高い臭気吸着能を発現できる。
[0075]
(化学吸着剤担持無機多孔体)
 本発明において、化学吸着剤担持無機多孔体とは、無機多孔体に化学吸着剤を担持させたものであり、溶出性の有機物や、UV照射、γ線照射、EB照射や、ホットパック、ボイル等の殺菌・滅菌処理時に包装体から発生する臭気物質を吸着する機能を有するものである。
[0076]
 担持方法としては、公知または慣用の担持方法を適用することができ、例えば、下記で説明する化学吸着剤を含有する溶液を、無機多孔体に含浸させて、乾燥することにより、担持させることができる。
[0077]
 本発明において、化学吸着剤を無機多孔体に担持させた臭気吸着体を臭気吸着層に含有することにより、化学吸着剤の単位質量当たりの吸着能を大幅に高めることができ、包装体中の化学吸着剤及び臭気吸着体の含有量を減らすことができる。また無機多孔体の孔部分に対する物理吸着特性も期待できる。
[0078]
 これらにより、高いシール強度が得られ、シーラント層として求められる優れたヒートシール性及び製膜性を保持することができる。
[0079]
 臭気吸着体の含有量は、全シーラント層中に0.1質量%以上含有されていれば十分な吸着効果を発揮することが可能であるが、包装体として良好な吸着効果を得るためには、0.3質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。
[0080]
 一方、積層体作製時に良好な製膜性を得るため、加えて、良好なヒートシール性を達成するためには、臭気吸着体の含有量は、全シーラント層中に15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
[0081]
 また、臭気吸着体は、球状、棒状、楕円状等の任意の外形形状であってよく、粉体状、塊状、粒状等いかなる形態であってもよいが、臭気吸着層の製膜性や、熱可塑性樹脂への均一な分散や混練特性等の観点から、粉体状が好ましい。
[0082]
 臭気吸着体は、用途に応じて、任意の平均粒子径のものを適宜選択することができるが、本発明においては特に、平均粒子径0.01μm~10μmのものが好ましく、0.1μm~8μmのものがより好ましく、1μm~7μmのものが更に好ましい。ここで、平均粒子径は、動的光散乱法により測定された値である。
[0083]
 平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合には臭気吸着体の凝集が生じ易く、低溶出性ポリエチレン内での臭気吸着体の分散性が低下する傾向にある。
[0084]
 また、平均粒子径が10μmよりも大きい場合には臭気吸着層の製膜性が劣るために、臭気吸着体を多くは含有し難い傾向となり、十分な吸着効果が得られない可能性が生じる。
[0085]
 市販品の具体例としては、東亞合成(株)製のNS-241、NS-231(アミノ基含有化合物担持無機多孔体)、ダッシュライトM((株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体)等を本発明において好適な臭気吸着体として用いることができる。
[0086]
[無機多孔体]
 本発明において、無機多孔体としては、その表面に多数の細孔を有する任意の無機化合物を用いることができ、例えば、ゼオライト、二酸化ケイ素、ケイ酸塩、活性炭、チタニア、燐酸カルシウム等の無機燐酸塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
 特に、吸着対象物質の分子サイズやクラスターサイズに対して有効な孔サイズの多孔状態を有することや安全面の観点から、水酸化アルミニウム、ゼオライト、ケイ酸塩を適用することが好ましい。
 また、これらは、球状、棒状、楕円状等の任意の外形形状であってよく、粉体状、塊状、粒状等いかなる形態であってもよいが、化学吸着剤を担持して臭気吸着体とした後で、臭気吸着層の製膜性や、熱可塑性樹脂への均一な分散や混練特性等の観点から、粉体状が好ましい。
[0087]
 無機多孔体は、用途に応じて、任意の平均粒子径のものを適宜選択することができるが、本発明においては特に、平均粒子径0.01μm~10μmのものが好ましく、0.1μm~8μmのものがより好ましく、1μm~7μmのものが更に好ましい。
 平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合には臭気吸着体の凝集が生じ易く、熱可塑性樹脂内での臭気吸着体の分散性が低下する傾向にあり、また、平均粒子径が10μmよりも大きい場合には臭気吸着層の製膜性が劣る傾向になるために、臭気吸着体を多くは含有し難い傾向となり、十分な消臭効果が得られない可能性が生じる。
[0088]
[摩擦抵抗低減剤]
 本発明において、該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなる。
(スリップ剤)
 本発明において、スリップ剤には、公知のスリップ剤を特に制限無く用いることができる。
[0089]
 例えば、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ベヘン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミドやエチレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド、グリセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸、親水性シリコーン、シリコーンをグラフトしたアクリル、シリコーンをグラフトしたエポキシ樹脂、シリコーンをグラフトしたポリエーテル、シリコーンをグラフトしたポリエステル、ブロック型シリコーンアクリル共重合体、ポリグリセロール変性シリコーン、パラフィン等が挙げられる。これらのスリップ剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[0090]
 さらには、スリップ剤のポリエチレン系樹脂組成物中での分散性を高くするために、スリップ剤をポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂と予め高濃度で溶融混合しておいて、マスターバッチ化して用いることが好ましい。
[0091]
 上記の中でも、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、脂肪酸エステル、グリセリン酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸からなる群から選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることがより好ましく、エルカ酸アミドを用いることが更に好ましい。
[0092]
(アンチブロッキング剤)
 本発明において、アンチブロッキングには、公知のアンチブロッキング剤を特に制限無く用いることができる。
[0093]
 例えば、合成ゼオライト、天然ゼオライト、タルク、シリカ、珪藻土、カオリン、PMMA等が挙げられ、これらからなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。
[0094]
 上記の中でも、合成ゼオライトとタルクとを組み合わせて用いることが好ましい。
[0095]
 さらには、アンチブロッキング剤のポリエチレン系樹脂組成物中での分散性を高くするために、アンチブロッキング剤をポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂と予め高濃度で溶融混合しておいて、マスターバッチ化して用いることが好ましい。
[0096]
[臭気吸着シーラント層]
 臭気吸着シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する層である。
[0097]
 臭気吸着シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有することによって、積層体からの有機物の溶出が抑えられ、積層体は優れたヒートシール性を発揮することができ、臭気吸着体を含有することによって、積層体から液体内容物への臭気物質の移動を抑えることができる。
[0098]
 本発明において、臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライトおよび/または化学吸着剤担持無機多孔体を含むものである。
[0099]
 臭気吸着シーラント層中の、臭気吸着体の含有量は、0.3質量%以上、15質量%以下が好ましく、1質量%以上、14質量%以下がより好ましい。
 上記範囲よりも少ないと、臭気吸着効果が発現され難く、上記範囲よりも多いと、製膜性が悪化する虞がある。
[0100]
 臭気吸着体として、前記疎水性ゼオライトまたは化学吸着剤担持無機多孔体をそれぞれ単体で用いてもよく、併用してもよい。
[0101]
 臭気吸着シーラント層中の、前記疎水性ゼオライトの含有量は、0.3質量%以上、15質量%以下が好ましく、0.5質量%以上、14質量%以下がより好ましい。
[0102]
 さらに、臭気吸着シーラント層中の、化学吸着剤担持無機多孔体の含有量は、ゼロ質量%でもよいが、0.1質量%以上、10質量%以下が好ましく、0.2質量%以上、5質量%以下がより好ましい。
[0103]
 前記疎水性ゼオライトと化学吸着剤担持無機多孔体とを併用した場合には、相乗効果を得ることもできる。
[0104]
 臭気吸着シーラント層は、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、他にも、任意の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、フィルムや積層体の成形加工性や生産性、各種の物性を調整するために一般に使用される種々の樹脂用添加剤、例えば、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、顔料、流動制御材、難燃剤、充填剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等が挙げられる。
[0105]
 臭気吸着シーラント層中において、臭気吸着体は、層中に均一に分散していてもよく、濃度勾配を持って分散していてもよい。
[0106]
 例えば、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、増加傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性が向上する。これとは逆に、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、層間接着強度が向上する。
[0107]
 更に、臭気吸着シーラント層の厚み方向中心部から両表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性と層間接着強度とが向上する。
[0108]
 臭気吸着シーラント層の厚さは、5μm以上、300μm以下が好ましく、10μm以上、200μm以下がより好ましい。層間接着強度及び消臭性を得るためには、10μm以上、200μm以下が好ましい。
 上記範囲よりも薄いと、充分なヒートシール強度、ラミネート強度、臭気吸着効果を得ることが困難であり、上記範囲よりも厚いとシーラント層としてのヒートシール性と剛性とのバランスが困難になり易い。
[0109]
 臭気吸着シーラント層は、1層で構成されていても、2層以上の多層構成であってもよく、多層構成の場合は、各層は同じ組成であっても異なる組成であってもよい。
[0110]
 臭気吸着シーラント層が多層構成の場合には、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体を含有する臭気吸着層と、低溶出性ポリエチレンを含有するが臭気吸着体を含有しない非臭気吸着層で構成されていてもよい。この場合、臭気吸着層の片面または両面に非臭気吸着層が積層されていることが好ましい。非臭気吸着層が積層体の最表面に積層されていれば、良好なヒートシール性を得ることができ、臭気吸着シーラント層以外の層との界面に非臭気吸着層が積層されていれば、良好な層間接着強度(ラミネート強度)を得ることができる。
[0111]
 臭気吸着シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有するフィルムを接着剤を介して貼り付けて形成してもよく、低溶出性ポリエチレンおよび/または臭気吸着体を含有する樹脂組成物を、(共)押出コーティングによって他の層に積層して形成してもよく、低摩擦シーラント層と共に共押出コーティングによって形成されてもよい。
[0112]
 本発明において、臭気吸着シーラント層または臭気吸着シーラント層中の各層の製膜や積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
[0113]
 例えば、臭気吸着シーラント層を、場合により接着層を介して、被積層面上にエクストルージョンコート法により積層する方法がある。
[0114]
 また、臭気吸着シーラント層を構成する1層または多層を、インフレーション法やキャスト法の(共)押出しにより形成する方法があり、この場合には、低摩擦シーラント層とともに共押出ししてもよい。
[0115]
 あるいは、一旦臭気吸着シーラント層用のシーラントフィルムを作製して、接着剤の、エクストルージョンコート法、ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法等により、接着層を介して被積層面に積層してもよい。
 ここで、接着剤には、汎用の接着剤を用いても、低溶出性ポリエチレンを用いてもよい。
[0116]
 エクストルージョンコート法により積層する場合においては、まず、臭気吸着シーラント層を形成する樹脂組成物を加熱して溶融して、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に(共)押出し、該溶融樹脂を被積層面上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、臭気吸着シーラント層の形成と被積層面への接着と積層を同時に行うことができる。
[0117]
[臭気吸着体(2)]
 臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライトおよび/または化学吸着剤担持無機多孔体を含むものである。
[0118]
 臭気吸着体は、予め、熱可塑性樹脂と、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されていることが好ましい。これによって、臭気吸着体は、臭気吸着シーラント層中で、より良好な分散状態を得易い。
[0119]
 臭気吸着体と溶融混合される熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~10g/10分が好ましい。この範囲のMFRであれば、臭気吸着体との溶融混錬が容易であり、臭気吸着シーラント層中に臭気吸着体を分散させ易く、臭気吸着シーラント層の製膜性も維持し易い。
[0120]
(臭気吸着体の熱可塑性樹脂への分散方法)
 臭気吸着体と熱可塑性樹脂とを混練する方法としては、公知または慣用の混練方法を適用することができる。
[0121]
 臭気吸着体を直接、熱可塑性樹脂と混合して混練することも可能であり、或いは、臭気吸着体を高濃度で熱可塑性樹脂と混合した後に溶融混練(メルトブレンド)してマスターバッチを作製し、これを、目標含有率に応じた比率で熱可塑性樹脂と混合、溶融混練する、いわゆるマスターバッチ方式によっても可能である。
[0122]
 凝集が発生し易い臭気吸着体を用いる場合であっても、マスターバッチ方式を採用することで、臭気吸着体を臭気吸着シーラント層中に、効率的且つ均質に分散させることができる。
[0123]
 マスターバッチに用いる熱可塑性樹脂としては、臭気吸着シーラント層に含有されてい る低溶出性ポエチレンと相溶性が高く、同等程度のヒートシール性を有する樹脂が好ましく、汎用のポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、及びこれらの樹脂の混合物等が挙げられるが、これらの樹脂に限定されず、臭気吸着シーラント層全体のヒートシール性や製膜性に大きな悪影響を与えない範囲内で用いることができる。
[0124]
 この際、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂は、臭気吸着シーラント層中の熱可塑性樹脂と同一であっても、異なっていてもよく、目的に応じて熱可塑性樹脂の種類を選ぶことができる。
[0125]
 例えば、低溶出性ポリエチレンを選べば、臭気吸着シーラント層は、良好な製膜性、均質性、ヒートシール性、層間接着強度、臭気吸着性を、効率的に得ることができる。
[0126]
 マスターバッチ中の、前記疎水性ゼオライトの含有率は、0.5質量%以上、40質量%以下が好ましく、1質量%以上、20質量%以下がより好ましい。
 マスターバッチ中の、化学吸着剤担持無機多孔体の含有率は、0.5質量%以上、40質量%以下が好ましく、1質量%以上、20質量%以下がより好ましい。
[0127]
[化学吸着剤]
 本発明において、化学吸着剤とは、溶出性の有機物や、殺菌・滅菌処理時に樹脂の分解等により発生する臭気物質と化学反応を起こして結合する反応性官能基を有し、且つ、上記無機多孔体上に担持され得る化合物である。
 より具体的には、UV照射、γ線照射、EB照射や、ホットパック、ボイル等の殺菌・滅菌処理時に生じる種々のアルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類等と結合する反応性を有する官能基を有する化合物である。
 このような化合物としては、アミノ基を含有する化合物、例えばアルキルアミン、テトラメチレンジアミン等のポリアミン、エタノールアミン、ピペリジン、ヒドロキシル基等の塩基性官能基を有する化合物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化鉄等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩、炭酸水素塩、2‐アクリルアミド‐2‐メチルプロパンスルホン酸等のアミド基含有化合物等が挙げられる。
[0128]
 本発明において、特に優れた吸着効果を発揮する化学吸着剤としては、アミノ基を有する化合物、例えばポリアミン、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ピペラジン、メタフェニレンジアミン等が挙げられるが、これらに限定されない。
[0129]
 臭気吸着剤の、溶出する有機物や臭気物質等の吸着対象物質に対する吸着機構を、図4(a)~(b)の具体例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
 例えば、吸着対象物質が酸系臭気物質である場合は、図4(a)に示すように、臭気吸着剤として、例えばヒドロキシル基を有する化合物を無機多孔体上に担持してなる臭気吸着剤を用いることができる。これにより、カルボキシル基とヒドロキシル基とが化学反応を起こして結合し、吸着対象物質が吸着される。
[0130]
 また、吸着対象物質がアルデヒド類である場合は、図4(b)に示すように、臭気吸着剤として、例えばアミノ基を有する化合物を無機多孔体上に担持してなる臭気吸着剤を用いることができる。これにより、アルデヒド基とアミノ基とが化学反応を起こして結合し、吸着対象物質が吸着される。
 この際、化学吸着であることにより、一旦吸着した吸着対象物質は脱離することがなく、効率的に臭気吸着を行うことができる。
 さらに、臭気と水蒸気とが同一の吸着部位に吸着される物理吸着剤とは異なり、本発明における化学吸着剤は、吸着対象物質は化学吸着剤の特定の官能基と結合するため、臭気吸着能を低下させる種々の物質、例えば水蒸気等の影響を受けにくい。
[0131]
 本発明の一態様において、臭気吸着層は、臭気吸着体と低溶出性ポリエチレンとを混練して得られた樹脂組成物を用いて形成された単層構成である。ここで、臭気吸着体は、層中に均一に分散していてもよく、濃度勾配を持って分散していてもよい。
 例えば、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、増加傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性が向上する。これとは逆に、包装体形成時の内側表面から外側表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、層間接着強度が向上する。
 更に、臭気吸着層の厚み方向中心部から両表面に向かって、減少傾向の濃度勾配をもって分散していてもよく、この構成により、ヒートシール性と層間接着強度とが向上する。
[0132]
 また別の態様において、臭気吸着層は、2またはそれ以上の層が積層された多層構成であってもよく、ここで、各層は、主体となる低溶出性ポリエチレンの種類や、臭気吸着体の種類や含有量がそれぞれ異なる樹脂組成物からなっていてもよい。
 臭気吸着層全体の層厚は、5μm以上あれば製膜は可能であるが、良好な製膜性とヒートシール性、層間接着強度及び臭気吸着性を得るためには、10μm~200μmが好ましい。
[0133]
<非臭気吸着層>
 本発明における非臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレン、または低溶出性ポリエチレンを含む樹脂組成物(以降、両者を総称して、「低溶出性ポリエチレンを含む樹脂組成物」とも記載する)からなる層であるが、臭気吸着体を含有しない層である。
 更には、汎用のポリエチレンや、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂、及びこれらの熱可塑性樹脂の混合物等を、シーラント層の低溶出性やヒートシール性を阻害しない範囲内で含むことが可能であるが、これらの樹脂に限定されない。
[0134]
<基材層>
 本発明において、基材層は、包装される内容物の種類や、物流において要求される機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造性等に応じて、種々の材料が適用され得る。熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
 樹脂の種類としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂を含むフィルムを使用することができる。
 上記の樹脂を含むフィルムの中でも、本発明においては基材層には、未延伸ナイロンフィルム、延伸ナイロンフィルム、PETフィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルムが好ましく、特に、ポリエチレン系樹脂フィルムである、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムや低密度ポリエチレンフィルム、並びに未延伸ナイロンフィルムが好ましい。
 またポリエチレン系樹脂フィルムは、低溶出性ポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。
 基材層は、上記から選択される1種または2種以上の樹脂を用いたフィルムを含有することが好ましく、1層で構成されていても、同一組成または異なる組成の2層以上で構成されていてもよい。
 本発明において、上記基材層は、押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単層、又は多層製膜したものを用いることができる。また、基材層の厚みは、包装用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは6~150μm、より好ましくは9~130μmである。
 また、本発明の積層体における基材層には、積層体の加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、種々の改質用樹脂やプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができる。
 この場合、これら添加剤を基材層に、極微量~数10質量%まで、その目的に応じて任意に含有させればよい。
 本発明においては、一般的な添加剤としては、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸着剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤等を任意に含有させることができる。
 またさらには、基材層は、高伸縮性、耐ピンホール性を付与するために、種々の材料の樹脂層を有することもできる。例えば、6ナイロン、66ナイロン、6/66ナイロン共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン-ビニルアルコール共重合体等の層を有することができ、特に6/66ナイロン共重合体の層を有することが好ましい。
[0135]
<臭気吸着層及び非臭気吸着層の形成>
(臭気吸着体の分散方法)
 臭気吸着体と低溶出性ポリエチレンとを混練する方法としては、公知または慣用の混練方法を適用することができる。
 臭気吸着体を直接、低溶出性ポリエチレンと混合して混練することも可能であり、或いは、臭気吸着体を高濃度で熱可塑性樹脂と混合した後に溶融混練してマスターバッチを作製し、これを、目標含有率に応じた比率で低溶出性ポリエチレンと混合、溶融混練する、いわゆるマスターバッチ方式によっても可能である。
[0136]
 マスターバッチ中の、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比は、0.5/99.5~40/60が好ましく、1/99~30/70が更に好ましい。
 マスターバッチ方式の場合には、凝集が発生し易い臭気吸着体と低溶出性ポリエチレンの組み合わせであっても、均質に分散させることができる。
 この際、マスターバッチ中の熱可塑性樹脂が、臭気吸着層中の低溶出性ポリエチレンと同一である必要はなく、目的に応じて同一の低溶出性ポリエチレンや他の熱可塑性樹脂の種類を組み合わせることが可能である。
[0137]
 例えば、予め臭気吸着体と低溶出性ポリエチレンを溶融混合しておけば、再度、低溶出性ポリエチレンと混合または溶融混練した際に、均質で、良好な製膜性、ヒートシール性、層間接着強度及び臭気吸着性を得ることが可能である。
 臭気吸着層中の低溶出性ポリエチレン以外の熱可塑性樹脂としては、汎用の非低溶出性のポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、及びこれらの樹脂の混合物等が挙げられるが、これらの樹脂に限定されない。
 該熱可塑性樹脂は、本発明における低溶出性ポリエチレンと同等程度の低溶出性を有するものが好ましいが、シーラント層全体からの有機物の溶出量に大きな悪影響を与えない範囲内で、汎用のものを用いることができる。
[0138]
(製膜・積層方法)
 本発明において、シーラント層の各層や基材層の製膜、積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
 臭気吸着層や非臭気吸着層を、場合により接着層を介して、他の層上にエクストルージョンコーティングすることにより積層することや、例えば、複数の、臭気吸着層と非臭気吸着層とを、インフレーション法やキャスト法により共押出しにより形成することもできる。
[0139]
 エクストルージョンコーティングにより積層する場合においては、まず、臭気吸着層を形成する樹脂組成物や非臭気吸着層を形成する樹脂組成物を加熱して溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押出し、該溶融樹脂を被積層面上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、臭気吸着層や非臭気吸着層の形成と被積層面への接着と積層を同時に行う。
 エクストルージョンコーティングにより積層する場合の、臭気吸着層に含まれる低溶出性ポリエチレンや非臭気吸着層に含まれる熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~50g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.5~30g/10分である。なお、本明細書において、MFRとはJIS K7210に準拠した手法から測定された値である。
 MFRが0.2g/分未満、又は50g/分以上では加工適正の面で有効になり難い。
 インフレーション法を用いる場合においては、臭気吸着層に含まれる低溶出性ポリエチレンや非臭気吸着層に含まれる熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.2~9.5g/10分である。
 MFRが0.2g/10min未満、又は10.0g/10分以上では加工適正の面で劣る傾向にある。
[0140]
 または、予め製膜された臭気吸着層と非臭気吸着層とを、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サンドラミネーション等により、接着層を介してラミネートしてもよい。
[0141]
<低溶出性ポリエチレン含有層及び非低溶出性ポリエチレン含有層の形成>
(製膜・積層方法)
 本発明において、シーラント層の各層や基材層の製膜、積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
[0142]
 低溶出性ポリエチレン含有層や非低溶出性ポリエチレン含有層を、場合により接着層を介して、他の層上にエクストルージョンコーティングすることにより積層することや、例えば、複数の、低溶出性ポリエチレン含有層と非低溶出性ポリエチレン含有層とを、インフレーション法やキャスト法により共押出しにより形成することもできる。
[0143]
 エクストルージョンコーティングにより積層する場合においては、まず、低溶出性ポリエチレン含有層を形成する樹脂組成物や非低溶出性ポリエチレン含有層を形成する樹脂組成物を加熱して溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押出し、該溶融樹脂を被積層面上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、低溶出性ポリエチレン含有層や非低溶出性ポリエチレン含有層の形成と被積層面への接着と積層を同時に行う。
[0144]
 エクストルージョンコーティングにより積層する場合の、低溶出性ポリエチレン含有層に含まれる低溶出性ポリエチレンや非低溶出性ポリエチレン含有層に含まれる熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~50g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.5~30g/10分である。なお、本明細書において、MFRとはJIS K7210に準拠した手法から測定された値である。
[0145]
 MFRが0.2g/分未満、又は50g/分以上では加工適正の面で有効になり難い。
[0146]
 インフレーション法を用いる場合においては、低溶出性ポリエチレン含有層に含まれる低溶出性ポリエチレンや非低溶出性ポリエチレン含有層に含まれる熱可塑性樹脂のメルトフローレート(MFR)は、0.2~10.0g/10分であることが好ましく、より好ましくは0.2~9.5g/10分である。
[0147]
 MFRが0.2g/10min未満、又は10.0g/10分以上では加工適正の面で劣る傾向にある。
[0148]
 または、予め製膜された低溶出性ポリエチレン含有層と非低溶出性ポリエチレン含有層とを、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サンドラミネーション等により、接着層を介してラミネートしてもよい。
[0149]
[中間層]
 本発明において、樹脂フィルムからなる中間層は、必要に応じて積層体に含まれる層である。
[0150]
 樹脂フィルムには、包装される内容物の種類や、物流において要求される機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造性等に応じて、種々の樹脂フィルムが適用され得る。
 樹脂フィルムは、未延伸であっても、1軸延伸であっても、2軸延伸であってもよい。
[0151]
 樹脂の種類としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。
[0152]
 上記の樹脂の中でも、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂が好ましく、ポリアミド6/66共重合体がより好ましい。
[0153]
 ここで、ポリアミド6/66共重合体は、ポリアミド6の原料となるモノマーとポリアミド66の原料となるモノマーとを混合して共重合して得られたポリマーであってもよく、ポリアミド6のオリゴマーとポリアミド66のオリゴマーとを重合して得られたポリマーであってもよい。
[0154]
 また、上記の樹脂には、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸着剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤等の種々の改質用樹脂やプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができる。
[0155]
 この場合、これら添加剤を樹脂に、極微量~数10質量%まで、その目的に応じて任意に含有させればよい。
[0156]
 中間層は、上記から選択される1種または2種以上の樹脂を用いたフィルムを含み、1層で構成されていても、同一組成または異なる組成の2層以上で構成されていてもよい。
 本発明において、中間層は、押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単層、又は多層製膜したものを用いることができる。
 中間層の厚みは、包装用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは6~150μm、より好ましくは9~130μmである。
[0157]
<接着層>
 本発明では、シーラント層-基材層間、並びにシーラントフィルムの各層間に、接着層を設けて積層することも可能である。
 接着層は、接着剤または任意のアンカーコート剤からなってよい。
 接着剤は、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等であってよく、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの形態でもよく、また、その性状は、フィルム/シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
 また、接着層は、EC(エクストルージョンコート)層、ドライラミネート用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤等からなる層であってよい。
 このような接着層を形成する成分としては、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル-エチレン共重合体等のポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸とポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等との共重合体からなるポリアクリル酸系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、LDPE等のポリオレフィン系接着剤、尿素樹脂又はメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン-ブタジエンゴム等からなるエラストマー系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等が挙げられる。
[0158]
 アンカーコート剤としては、例えば、有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、酸変性ポリエチレン系、ポリブタジエン系等のアンカーコート剤を使用することができる。
接着層をエクストルージョンコーティングでラミネートする場合は、特に限定されないが、接着剤を、接着対象層上にエクストルージョンコーティングすることにより形成することができる。
[0159]
 エクストルージョンコーティングにおいては、まず、接着剤を加熱し溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押出し、該溶融物を接着対象層上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、接着層の形成と接着対象層への接着と積層を同時に行う。
[0160]
 接着層としてドライラミネート用接着剤を用いる場合は、溶媒へ分散または溶解した接着剤を一方の層上に塗布し乾燥させて、もう一方の接着対象層を重ねて積層した後に、30~120℃で数時間~数日間エージングすることで、接着剤を硬化させて積層する。
 ノンソルベントラミネート用接着剤を用いる場合は、溶媒へ分散または溶解せずに接着剤自身を層上に塗布し乾燥させて、もう一方の接着対象層を重ねて積層した後に、30~120℃で数時間~数日間エージングすることで、接着剤を硬化させて積層する。
 接着層は、上記接着剤を、例えばロールコート、グラビアロールコート、キスコート等で施すことにより形成され、そのコーティング量としては、0.1~10g/m 2(乾燥状態)位が望ましい。接着剤のコーティング量を上記範囲とすることで、良好な接着性が得られる。
 シーラント層の各層間をサンドラミネーションにより積層する場合に、接着層は、加熱溶融させて押出機で適用可能な任意の樹脂を用いることができる。具体的には、上記の非臭気吸着層に用いられる熱可塑性樹脂を好ましく使用できる。
[0161]
<包装材料>
 本発明の液体内容物包装用包装材料は、本発明の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体から作成されるものであり、基材層とシーラント層のみからなるものであってもよく、必要に応じて、機能材層、接着層等を有することもできる。機能層、接着剤層等は、公知のものを公知の方法で積層して用いることができる。
[0162]
<包装体>
 本発明の液体内容物包装体は、例えば、本発明の液体内容物包装用包装材料を製袋してなるものであり、ヒートシール性が良好な面が対向するように、包装材料を折り曲げるかまたは2枚を重ね合せ、その周辺端部を例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールすることにより作製することができる。
 ヒートシールの方法としては、例えばバーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知方法を適用することができる。
[0163]
<液体内容物>
 本発明において、液体内容物とは、飲料水、ジュース類、点滴用輸液、醤油、ソース、等の調味液体、つゆ、はちみつ、タレ、ドレッシング等の液体全般を指すものである。
実施例
[0164]
(形態1の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[0165]
[表1]


<実施例1>
 表1記載のウルトゼックス1520Lを用いて、製膜温度160℃のインフレーション製膜により、膜厚50μmの単層のシーラントフィルムを得た。
 次いで、このシーラントフィルムによる、耐ピンホール性、TOC増加濃度、臭味変化について評価した。評価結果は表2に示す。
[0166]
<実施例2~8、比較例1>
 表1の記載に従ってポリエチレンを選択して用いて、実施例1と同様に製膜して、膜厚50μmの単層のシーラントフィルムを得て、同様に評価した。
[0167]
<実施例9>
 表1記載の、エボリューSP2020とウルトゼックス3500ZAとを用いて、製膜温度160℃のインフレーション製膜によって積層して、非臭気吸着層3μm/臭気吸着層44μm/非臭気吸着層3μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
 次いで、実施例1と同様に評価した。積層体の構成及び評価結果を表2に示す。
[0168]
<評価>
[製膜性]
 シーラントフィルムの外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:フィルムに皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:フィルムに皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0169]
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムと、PETフィルムとを、接着層材料のEC(エクストリュージョンコーティング)により下記条件でラミネートし、フィルム状の積層体を得て、このフィルム積層体を10cm×10cmに切り分け、半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールして、端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態のサンプルを作製した。
 このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定して、合否判定した。
[0170]
(積層体の概略層構成)
 PETフィルム(12μm)/EC層(15μm)/シーラント層(50μm)
(ラミネート条件)
  押出し温度:330℃
  接着層材料:LDPE(ノバテックLC520)
  接着層厚:15μm
(ヒートシール条件)
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm2
  時間:1秒
(引張強度試験条件)
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
(合否判定基準)
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0171]
[TOC増加濃度]
 実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(15cm×44cm)を作製し、シーラントフィルムには予めUV照射殺菌処理を施した。
 そして、得られた各包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0172]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0173]
[耐ピンホール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムをA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0174]
[臭味変化]
実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。シーラントフィルムには予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理条件は下記の通り。
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
 ここで得られたパウチ袋に、65℃に加熱した水(サントリー(株)社製、日本の天然水)100gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、その後、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
[0175]
 評価指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
  1:臭味がきつい
  2:臭味が多少軽減している
  3:臭味が大幅に軽減している
  4:充填前の水と同等
[0176]
[表2]


<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な製膜性とシール強度を示し、TOC増加濃度も小さく、良好な臭味変化を示した。
 更に、実施例1~6と9は、実施例7、8よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
 低溶出性ポリエチレンを含まない比較例1は、良好な製膜性とシール強度を示したが、TOC増加濃度が大き、きつい臭味変化を示した。
[0177]
(形態2の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[0178]
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[表3]


[0179]
[臭気吸着体]
・ケスモンNS-241:東亞合成(株)社製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・ダッシュライトM:(株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径6~7μm。
[0180]
 マスターバッチは下記のように調整して作製した。
[0181]
[マスターバッチ1の調整]
 低溶出性ポリエチレンのLLDPEであるウルトゼックス1520Lと、臭気吸着体であるケスモンNS-241とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
  ウルトゼックス1520L   90質量部
  ケスモンNS-241     10質量部
[0182]
[マスターバッチ2の調整]
 汎用の非低溶出性ポリエチレンのLDPEであるノバテックLC600A(日本ポリエチレン(株)社製、MFR=7.0g/10分)と、臭気吸着体であるケスモンNS-241とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ2(MB2)を得た。
  ノバテックLC600A    90質量部
  ケスモンNS-241     10質量部
[0183]
[マスターバッチ3の調整]
 ノバテックLC600Aと、臭気吸着体であるダッシュライトMとを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ3(MB3)を得た。
  ノバテックLC600A    90質量部
  ダッシュライトM       10質量部
[0184]
<実施例1>
 上記で得たマスターバッチ1とウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物Aを得た。
  マスターバッチ1       16.7質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
[0185]
 そして、上記で得た混合物Aと、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0186]
 次いで、製膜性、吸着効果、ヒートシール性、耐ピンホール性を評価した。
[0187]
 積層体の構成及び評価結果を表4に示す。
[0188]
<実施例2>
 上記で得たマスターバッチ2と非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物Bを得た。
  マスターバッチ2       16.7質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
[0189]
 そして、上記で得た混合物Bと、ウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0190]
 次いで、実施例1と同様に評価した。積層体の構成及び評価結果を表4に示す。
[0191]
<実施例3~8、10、11、比較例2>
 ウルトゼックス1520Lを、表4の構成に従って各種ポリエチレンに変更し、実施例2と同様に操作して、シーラントフィルムを得て、同様に評価した。
[0192]
<実施例9>
 上記で得たマスターバッチ3とウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物Cを得た。
  マスターバッチ3       16.7質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
[0193]
 そして、上記で得た混合物Cと、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0194]
 次いで、実施例1と同様に評価した。積層体の構成及び評価結果を表4に示す。
[0195]
<比較例1>
 低溶出性ポリエチレンではないLLDPEのエボリューSP2020を用いて、160℃でインフレーション製膜し、シーラントフィルム(50μm)を得た。
[0196]
 次いで、実施例1と同様に評価した。積層体の構成及び評価結果を表4に示す。
[0197]
<評価>
[製膜性]
 シーラントフィルムの外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:フィルムに皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:フィルムに皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0198]
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムと、PETフィルムとを、接着層材料のEC(エクストリュージョンコーティング)により下記条件でラミネートし、フィルム状の積層体を得て、このフィルム積層体を10cm×10cmに切り分け、半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールしたサンプルを作製した(端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態)。
[0199]
 このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定して、合否判定した。
[0200]
(積層体の概略層構成)
 PETフィルム(12μm)/EC層(15μm)/シーラント層(50μm)
[0201]
(ラミネート条件)
  押出し温度:330℃
  接着層材料:LDPE(ノバテックLC520)
  接着層厚:15μm
ヒートシール条件
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm2
  時間:1秒
引張強度試験条件
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
合否判定
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0202]
[吸着効果]
 実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(15cm×44cm)の包装体を各々2個作製し、1つの包装体にはUV照射殺菌処理を施した。
[0203]
 そして、得られた各包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gを充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0204]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0205]
[耐ピンホール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムをA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0206]
[表4]


[0207]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な製膜性とシール強度を示し、TOC増加濃度も小さかった。
[0208]
 更に、耐ピンホール性に優れた低溶出性ポリエチレンを用いた実施例1~7、10~12は、耐ピンホール性に劣った低溶出性ポリエチレンを用いた実施例8、9よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
[0209]
 臭気吸着体と低溶出性ポリエチレンを含まない比較例1と、低溶出性ポリエチレンを含まない比較例2は、良好な製膜性とシール強度を示したが、TOC増加濃度が大きかった。
[0210]
(形態3の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[0211]
[表5]


[0212]
[臭気吸着体]
・ケスモンNS-241:東亞合成(株)社製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・ダッシュライトM:(株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径6~7μm。
[疎水性ゼオライト]
・ミズカシーブスEX-122:水澤化学工業(株)製。SiO2/AL2O3モル比=32/1、平均粒子径=2.5~5.5μm。
・シルトンMT100:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=100/1、平均粒子径=3~4.5μm。
・シルトンMT400:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=400/1、平均粒子径=5~7μm。
・シルトンMT2000:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=2000/1、平均粒子径=2~4μm。
・シルトンMT-8000:水澤化学工業(株)製。SiO2/AL2O3モル比=8000/1、平均粒子径=0.8μm。
[0213]
[マスターバッチの調整]
マスターバッチは下記のように調整して作製した。
(マスターバッチ1の調整)
 低溶出性ポリエチレンのLLDPEであるウルトゼックス1520Lと、化学吸着剤担持無機多孔体であるケスモンNS-241とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
  ウルトゼックス1520L   90質量部
  ケスモンNS-241     10質量部
(マスターバッチ2~9の調整)
 表6の配合に従って、マスターバッチ1と同様に、熱可塑性樹脂と、臭気吸着体または疎水性ゼオライトとをメルトブレンドし、マスターバッチ2~9(MB2~9)を得た。
[0214]
[表6]


[0215]
<実施例1>
 上記で得たマスターバッチ1と、マスターバッチ6と、ウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物を得た。
[0216]
  マスターバッチ1        4.18質量部
  マスターバッチ6       12.52質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
 そして、上記で得た混合物と、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0217]
 次いで、製膜性、吸着効果、ヒートシール性、耐ピンホール性を評価した。
 積層体の詳細構成及び評価結果を表7に示す。
[0218]
<実施例2~18、比較例2>
 表7~9の記載の配合に従って、実施例1と同様に、臭気吸着層用の混合物を得て、シーラントフィルムを作成し、評価した。
 積層体の詳細構成及び評価結果を表7~9に示す。
[0219]
<比較例1>
 高溶出性ポリエチレンであるLLDPEのエボリューSP2020を用いて、160℃でインフレーション製膜し、シーラントフィルム(50μm)を得た。
 次いで、実施例1と同様に評価した。積層体の構成及び評価結果を表9に示す。
[0220]
<評価>
[製膜性]
 シーラントフィルムの外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:フィルムに皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:フィルムに皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムと、PETフィルム(厚さ12μm、エスペット T4102:東洋紡(株)製)と、アルミニウム箔(厚さ7μm、東洋アルミニウム(株)製)とを、ドライラミネート用接着剤(RU004/H-1:ロックペイント(株)製、塗布量 各接着層につき3.5g/m2、乾燥温度70℃)を介して貼り合せ、PETフィルム/接着層/アルミニウム箔/接着層/シーラントフィルムの積層体を作製した。
[0221]
 次いで、この積層体を10cm×10cmに切り分け、積層体のシーラント部が接触する様に半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールしたサンプルを作製した(端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態)。このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定した。
 ヒートシール条件
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm2
  時間:1秒
 引張強度試験条件
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
 合否判定
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0222]
[耐ピンホール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムをA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0223]
[充填水TOC増加濃度]
 実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(15cm×44cm)を作製し、各積層体の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。
 そして、得られた各包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0224]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0225]
[表7]


[0226]
[表8]


[0227]
[表9]


[0228]
[表10]


[0229]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な、製膜性、シール強度、突き刺し強度、TOC増加濃度を示した。
[0230]
 更に、耐ピンホール性に優れた低溶出性ポリエチレンを用いた実施例1~12、15~24、27は、耐ピンホール性に劣った低溶出性ポリエチレンを用いた実施例13、14、25、26よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
[0231]
 臭気吸着層を有さない比較例1は、TOC増加濃度が大きかった。また臭気吸着体を15質量%より多く含有する比較例2は、TOC増加濃度は低減できるが、製膜性とシール強度、耐ピンホール性が劣る結果を示した。
[0232]
(形態1の液体内容物包装用の積層体)
実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[0233]
[基材層フィルム]
 基材層フィルムA:マルチトロン(タマポリ(株)社製、PE層25μm/無延伸ナイロン層20μm/PE層25μmなる3層構成のフィルム)
[0234]
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[表11]


[0235]
<実施例1>
 表11記載のウルトゼックス1520Lを用いて、製膜温度160℃のインフレーション製膜により、膜厚50μmの単層のシーラントフィルムを得た。
[0236]
 次いで、上記で得たシーラントフィルムと、基材層フィルムAとを、接着層材料のEC(エクストリュージョンコーティング)により下記条件でラミネートし、フィルム状の積層体を得て、得られた積層体を包装材料として用いて、製膜性、突き刺し強度、耐ピンホール性、TOC溶出濃度(吸着効果)、臭味変化について評価した。評価結果は表12に示す。
[0237]
 積層体の構成は、下記の通り。
PE層25μm/無延伸ナイロン層20μm/PE層25μm/EC層15μm/シーラントフィルムA50μm(計135μm厚)
[0238]
(ラミネート条件)
  押出し温度:330℃
  接着層材料:LDPE(ノバテックLC520)
  接着層厚:15μm
[0239]
<実施例2~8、比較例1>
 表11の記載に従ってポリエチレンを選択して用いて、実施例1と同様に製膜して、膜厚50μmの単層のシーラントフィルムを得て、積層体を作製して、同様に評価した。評価結果は表12に示す。
[0240]
<実施例9>
 表11記載のウルトゼックス1520Lとウルトゼックス2021L、並びに、基材層として無延伸ナイロン(宇部興産(株)社製、UBE5033B、ポリアミド6/66共重合体)と無延伸ナイロン層との接着層に変性ポリオレフィン(三井化学社製、アドマーNF557)を用いて、インフレーション製膜(製膜温度は、ウルトゼックス1520L層とウルトゼックス2021L層:160℃、無延伸ナイロン層:240℃)により、基材層を挟んで両面にシーラント層を有する、下記層構成の積層体を得て、実施例1と同様に評価した。評価結果は表12に示す。
[0241]
(積層体の層構成)
ウルトゼックス1520L層10μm/ウルトゼックス2021L層30μm/接着層10μm/無延伸ナロン層20μm/接着層10μm/ウルトゼックス2021L層30μm/ウルトゼックス1520L層10μm(計120μm厚)
[0242]
<実施例10>
 表11記載の、非低溶出性ポリエチレンのエボリューSP2020と、ウルトゼックス3500ZAを用いて、製膜温度160℃のインフレーション製膜により、下記構成の計50μm厚の3層のシーラントフィルムを得た。
[0243]
(シーラント層の層構成)
エボリューSP2020層3μm/ウルトゼックス3500ZA層44μm/エボリューSP2020層3μm(計50μm厚)
[0244]
 次いで、上記で得たシーラントフィルムと基材層フィルムAとを、実施例1と同様にラミネートし、フィルム状の積層体を得て、同様に評価した。評価結果は表12に示す。
[0245]
<評価>
[製膜性]
 シーラントフィルムの外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:フィルムに皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:フィルムに皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0246]
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製した積層体を10cm×10cmに切り分け、半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールしたサンプルを作製した(端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態)。
[0247]
 このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定して、合否判定した。
[0248]
ヒートシール条件
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm2
  時間:1秒
引張強度試験条件
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
合否判定
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0249]
[TOC増加濃度]
 実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(15cm×44cm)の包装体を各々2個作製し、1つの包装体にはUV照射殺菌処理を施した。
[0250]
 そして、得られた各包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gを充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0251]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0252]
[耐ピンホール性]
 実施例及び比較例で作製したシーラントフィルムをA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0253]
[臭味変化]
 実施例及び比較例で得られた各シーラントフィルムを用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。シーラントフィルムには予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理条件は下記の通り。
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0254]
 ここで得られたパウチ袋に、65℃に加熱した水(サントリー(株)社製、日本の天然水)100gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、その後、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
[0255]
 評価指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
  1:臭味がきつい
  2:臭味が多少軽減している
  3:臭味が大幅に軽減している
  4:充填前の水と同等
[0256]
[表12]


[0257]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な製膜性、シール強度、突刺し強度、耐ピンホール性を示し、TOC増加濃度も小さく、内容の臭味変化も良好な結果を示した。
[0258]
 更に、耐ピンホール性に優れた低溶出性ポリエチレンを用いた実施例1~6、9、10は、耐ピンホール性に劣った低溶出性ポリエチレンを用いた実施例7、8よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
[0259]
 低溶出性ポリエチレン含有層を有さない比較例1は、良好な製膜性、シール強度、突刺し強度、耐ピンホール性を示したが、TOC増加濃度が大きく、内容物への臭味の悪影響を及ぼす結果を示した。
[0260]
(形態2の液体内容物包装用の積層体)
実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[基材層フィルム]
 基材層フィルムA:マルチトロン(タマポリ(株)社製、PE層25μm/無延伸ナイロン層20μm/PE層25μmなる3層構成のフィルム)
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[0261]
[表13]


[0262]
[臭気吸着体]
・ケスモンNS-241:東亞合成(株)社製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・ダッシュライトM:(株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径6~7μm。
・KD-311:ラサ工業(株)社製、アミノ基を有する無機多孔体。粒径10μm以下。
マスターバッチは下記のように調整して作製した。
[マスターバッチ1の調整]
 低溶出性ポリエチレンのLLDPEであるウルトゼックス1520Lと、臭気吸着体であるケスモンNS-241とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
  ウルトゼックス1520L   90質量部
  ケスモンNS-241     10質量部
[マスターバッチ2~5の調整]
 表14の配合に従って、マスターバッチ1と同様に、メルトブレンドし、マスターバッチ2~5(MB2~5)を得た。
[0263]
[表14]


[0264]
<実施例1>
 上記で得たマスターバッチ1とウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物を得た。
  マスターバッチ1       16.7質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
 そして、上記で得た混合物と、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0265]
 次いで、上記で得たシーラントフィルムと、基材層フィルムAとを、接着層材料のEC(エクストリュージョンコーティング)により下記条件でラミネートし、フィルム状の積層体を得て、得られた積層体を包装材料として用いて、製膜性、突き刺し強度、耐ピンホール性、TOC溶出濃度(吸着効果)、臭味変化について評価した。積層体の詳細な構成及び評価結果を表15に示す。
[0266]
(積層体の概略層構成)
 基材層フィルムA(70μm)/EC層(15μm)/シーラント層(50μm)(計135μm厚)
(ラミネート条件)
  押出し温度:330℃
  接着層材料:LDPE(ノバテックLC520)
  接着層厚:15μm
[0267]
<実施例2~13、比較例2、3>
 表15の構成に従って、実施例1と同様に、シーラントフィルムを得て、積層体を作製し、評価した。積層体の詳細な構成及び評価結果を表15、16に示す。
[0268]
<実施例14>
  上記で得たマスターバッチ2と非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物を得た。
  マスターバッチ2       16.7質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
 上記混合物と、ウルトゼックス1520Lと、ウルトゼックス2021Lと、無延伸ナイロン(宇部興産(株)社製、UBE5033B、ポリアミド6/66共重合体)と無延伸ナイロン層との接着層に変性ポリオレフィン(三井化学社製、アドマーNF557)を用いて、インフレーション法により、下記層構成の積層体を得て、得られた積層体を包装材料として用いて、突き刺し強度、耐ピンホール性、TOC溶出濃度、臭味変化について評価した。評価結果は表16に示す。
[0269]
(積層体層構成)
 ウルトゼックス2021L(10μm)/ウルトゼックス1520L(30μm)/接着層10μm/無延伸ナイロン層(20μm)/接着層10μm/臭気吸着層(30μm)/ウルトゼックス2021L(10μm)(計120μm厚)
[0270]
<比較例1>
 高溶出性ポリエチレンでLLDPEのエボリューSP2020を用いて、160℃でインフレーション製膜し、シーラントフィルム(50μm)を得た。
[0271]
 次いで、実施例1と同様に基材フィルムAと積層して積層体を得て、実施例1と同様に評価した。積層体の詳細な層構成及び評価結果を表16に示す。
[0272]
<評価>
[製膜性]
 シーラント、積層体の外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:シーラント、積層体に皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:シーラント、積層体に皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0273]
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製した積層体を10cm×10cmに切り分け、臭気吸着層の側が対向するように(比較例1と2については任意に)半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールしたサンプルを作製した(端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態)。このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定した。
 ヒートシール条件
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm 2
  時間:1秒
 引張強度試験条件
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
 合否判定
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0274]
[突き刺し強度]
 実施例及び比較例で作製した積層体を裁断し、120mm×80mmの短冊片を作製して、これを試験サンプルとした。引張圧縮試験機(ORIENTEC社製のSA-1150)を用い、JIS Z 1707 1997に準拠した方法により、各試験サンプルの突き刺し強さを測定した。
[0275]
[耐ピンホール性]
 樹脂フィルムまたは実施例及び比較例で作製した積層体をA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0276]
[吸着効果]
(充填水TOC増加濃度)
 樹脂フィルムまたは実施例及び比較例で作製した積層体を用いて、パウチ袋(15cm×44cm)の包装体を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。
 そして、得られた包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gを充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0277]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
 各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
  TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0278]
(臭味変化)
 実施例及び比較例で得られた各積層体を用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理条件は、TOC溶出濃度と同様の評価条件とした。
 ここで得られたパウチ袋に、65℃に加熱した水(サントリー(株)社製、日本の天然水)100gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、その後、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
 評価指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
  1:臭味がきつい
  2:臭味が多少軽減している
  3:臭味が大幅に軽減している
  4:充填前の天然水と同等
[表15]


[0279]
[表16]


[0280]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な、製膜性、シール強度、突き刺し強度、TOC増加濃度、臭味変化を示した。
 更に、耐ピンホール性に優れた低溶出性ポリエチレンを用いた実施例1~7、10~14は、耐ピンホール性に劣った低溶出性ポリエチレンを用いた実施例8、9よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
 臭気吸着層を有さない比較例1はTOC増加濃度が大きく、臭味変化も悪かった。
 臭気吸着層に低溶出性ポリエチレンを含まない比較例3は、良好な製膜性とシール強度を示したが、TOC増加濃度が大きかった。
[0281]
(形態3の液体内容物包装用の積層体)
[0282]
 実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[0283]
[基材層フィルム]
 基材層フィルムA:マルチトロン(タマポリ(株)社製、PE層25μm/無延伸ナイロン層20μm/PE層25μmなる3層構成のフィルム)
[0284]
[低溶出性ポリエチレン及び高溶出性ポリエチレン]
[表17]


[0285]
[臭気吸着体]
・ケスモンNS-241:東亞合成(株)社製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・ダッシュライトM:(株)シナネンゼオミック製、アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径6~7μm。
・KD-311:ラサ工業(株)社製、アミノ基を有する無機多孔体。粒径10μm以下。
[0286]
[疎水性ゼオライト]
・ミズカシーブスEX-122:水澤化学工業(株)製。SiO2/AL2O3モル比=32/1、平均粒子径=2.5~5.5μm。
・シルトンMT100:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=100/1、平均粒子径=3~4.5μm。
・シルトンMT400:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=400/1、平均粒子径=5~7μm。
・シルトンMT2000:水澤化学工業(株)社製。SiO2/AL2O3モル比=2000/1、平均粒子径=2~4μm。
・シルトンMT-8000:水澤化学工業(株)製。SiO2/AL2O3モル比=8000/1、平均粒子径=0.8μm。
[0287]
[マスターバッチの調整]
 マスターバッチは下記のように調整して作製した。
[0288]
(マスターバッチ1の調整)
 低溶出性ポリエチレンのLLDPEであるウルトゼックス1520Lと、化学吸着剤担持無機多孔体であるケスモンNS-241とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
  ウルトゼックス1520L   90質量部
  ケスモンNS-241     10質量部
[0289]
[マスターバッチ2~5の調整]
 表18の配合に従って、マスターバッチ1と同様に、メルトブレンドし、マスターバッチ2~5(MB2~5)を得た。
[0290]
[表18]


[0291]
<実施例1>
 上記で得たマスターバッチ1とマスターバッチ6とウルトゼックス1520Lとを下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物を得た。
  マスターバッチ1        4.18質量部
  マスターバッチ6       12.52質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
[0292]
 そして、上記で得た混合物と、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、160℃でインフレーション製膜によって積層し、非臭気吸着層10μm/臭気吸着層30μm/非臭気吸着層10μmなる3層構成のシーラントフィルムを得た。
[0293]
 次いで、上記で得たシーラントフィルムと、基材層フィルムAとを、接着層材料のEC(エクストリュージョンコーティング)により下記条件でラミネートし、フィルム状の積層体を得て、得られた積層体を包装材料として用いて、製膜性、突き刺し強度、耐ピンホール性、TOC溶出濃度(吸着効果)、臭味変化について評価した。積層体の詳細な構成及び評価結果を表19に示す。
[0294]
(積層体の概略層構成)
 基材層フィルムA(70μm)/EC層(15μm)/シーラント層(50μm)(計135μm厚)
[0295]
(ラミネート条件)
  押出し温度:330℃
  接着層材料:LDPE(ノバテックLC520)
  接着層厚:15μm
[0296]
<実施例2~27、比較例2、3>
 表19~21の構成に従って、実施例1と同様に、シーラントフィルムを得て、積層体を作製し、評価した。積層体の詳細な構成及び評価結果を表18~22に示す。
[0297]
<実施例28>
  上記で得たマスターバッチ2と、マスターバッチ2と、非臭気吸着層用のウルトゼックス1520Lとを、下記の割合でドライブレンドして、臭気吸着層用の混合物を得た。
  マスターバッチ2        4.18質量部
  マスターバッチ6       12.52質量部
  ウルトゼックス1520L   83.3質量部
[0298]
 上記混合物と、ウルトゼックス1520Lと、ウルトゼックス2021Lと、無延伸ナイロン(宇部興産(株)社製、UBE5033B、ポリアミド6/66共重合体)と無延伸ナイロン層との接着層に変性ポリオレフィン(三井化学社製、アドマーNF557)を用いて、インフレーション法により、下記層構成の積層体を得て、実施例1と同様に、得られた積層体を包装材料として用いて、評価した。評価結果を表22に示す。
[0299]
(積層体層構成)
 ウルトゼックス1520L(10μm)/ウルトゼックス2021L(30μm)/接着層10μm/無延伸ナイロン層(20μm)/接着層10μm/臭気吸着層(30μm)/ウルトゼックス1520L(10μm)(計120μm厚)
[0300]
<比較例1>
 高溶出性ポリエチレンでLLDPEのエボリューSP2020を用いて、160℃でインフレーション製膜し、シーラントフィルム(50μm)を得た。
[0301]
 次いで、実施例1と同様に、基材フィルムAと積層して積層体を得て、評価した。積層体の詳細な層構成及び評価結果を表22に示す。
[0302]
<評価>
[製膜性]
 積層体の外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:積層体に皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:積層体に皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0303]
[ヒートシール性]
 実施例及び比較例で作製した積層体を10cm×10cmに切り分け、臭気吸着層の側が対向するように(比較例1と2については任意に)半分に折って重ね合せ、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701-A)を用いて、1cm×10cmの領域をヒートシールしたサンプルを作製した(端部はヒートシールされずに接着しておらず、二股に分かれている状態)。このサンプルを、15mm幅で短冊状に切り、二股に分かれている各端部を引張試験機に装着して引張強度(N/15mm)を測定した。
[0304]
 ヒートシール条件
  温度:160℃
  圧力:1kgf/cm2
  時間:1秒
 引張強度試験条件
  試験速度:300mm/分
  荷重レンジ:50N
 合否判定
  ○:30N/15mm以上であり、合格。
  ×:30N/15mm未満であり、不合格。
[0305]
[突き刺し強度]
 実施例及び比較例で作製した積層体を裁断し、120mm×80mmの短冊片を作製して、これを試験サンプルとした。引張圧縮試験機(ORIENTEC社製のSA-1150)を用い、JIS Z 1707 1997に準拠した方法により、各試験サンプルの突き刺し強さを測定した。
[0306]
[耐ピンホール性]
 樹脂フィルムまたは実施例及び比較例で作製した積層体をA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0307]
[吸着効果]
(充填水TOC増加濃度)
 樹脂フィルムまたは実施例及び比較例で作製した積層体を用いて、パウチ袋(15cm×44cm)の包装体を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。
[0308]
 そして、得られた包装体に、65℃の水(高速液体クロマトグラフィー用蒸留水、純正化学)1000gを充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0309]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定した。
各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
 充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0310]
(臭味変化)
 実施例及び比較例で得られた各積層体を用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理条件は、TOC溶出濃度と同様の評価条件とした。
[0311]
 ここで得られたパウチ袋に、65℃に加熱した水(サントリー(株)社製、日本の天然水)100gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、その後、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
[0312]
 評価指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
  1:臭味がきつい
  2:臭味が多少軽減している
  3:臭味が大幅に軽減している
  4:充填前の天然水と同等
[0313]
[表19]


[0314]
[表20]


[0315]
[表21]


[0316]
[表22]


[0317]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な、製膜性、シール強度、突き刺し強度、TOC増加濃度、臭味変化を示した。
[0318]
 更に、耐ピンホール性に優れた低溶出性ポリエチレンを用いた実施例1~12、15~24、27、28は、耐ピンホール性に劣った低溶出性ポリエチレンを用いた実施例13、14、25、26よりも、優れた耐ピンホール性を示した。
[0319]
 臭気吸着層を有さない比較例1と、臭気吸着層に疎水性ゼオライトと低溶出性ポリエチレンを含有しない比較例2は、TOC増加濃度が大きく、臭味変化も悪かった。
[0320]
 臭気吸着層に疎水性ゼオライトと低溶出性ポリエチレンを含有せず、臭気吸着体を15質量%より多く含有する比較例3は、TOC増加濃度は低減できるが、製膜性とシール強度、耐ピンホール性が劣る結果を示した。
[0321]
(形態4の液体内容物包装用の積層体)
[0322]
 実施例に用いた原料の詳細は下記の通りである。
[低溶出性ポリエチレン]
・低溶出性ポリエチレン1:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス1520L。C6-LLDPE、密度0.916g/cm3、MFR2.3g/10分。溶出性TOCの濃度0.56ppm。
・低溶出性ポリエチレン2:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス2021L。C6-LLDPE、密度0.920g/cm3、MFR2.0g/10分。溶出性TOCの濃度0.39ppm。
・低溶出性ポリエチレン3:三菱ケミカル(株)社製、カーネルKF283。エチレン/α‐オレフィン共重合体、密度0.921g/cm3、MFR2.5g/10分。溶出性TOCの濃度0.55ppm。
・低溶出性ポリエチレン4:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス3520L。C6-LLDPE、密度0.931g/cm3、MFR2.1g/10分。溶出性TOCの濃度0.26ppm。
・低溶出性ポリエチレン5:(株)プライムポリマー社製、ネオゼックス3510F。C4-LLDPE、密度0.933g/cm3、MFR1.6g/10分。溶出性TOCの濃度0.32ppm。
[0323]
[汎用ポリエチレン]
・汎用ポリエチレン1:日本ポリエチレン(株)社製、ノバテックLC600A。LDPE。密度が0.918g/cm3、MFR7g/10分。
・汎用ポリエチレン2:(株)プライムポリマー社製エボリューSP2020。C6-LLDPE、密度0.916g/cm3、MFR2.1g/10分。
[0324]
[臭気吸着体]
・疎水性ゼオライト1:水澤化学工業(株)製疎水性ゼオライト、ミズカシーブスEX-122。SiO2/AL2O3モル比=32/1、平均粒子径=2.5~5.5μm。
・疎水性ゼオライト2:水澤化学工業(株)社製疎水性ゼオライト、シルトンMT400。SiO2/AL2O3モル比=400/1、平均粒子径=5~7μm。
・疎水性ゼオライト3:水澤化学工業(株)製疎水性ゼオライト、シルトンMT-8000。SiO2/AL2O3モル比=8000/1、平均粒子径=0.8μm。
・化学吸着剤担持無機多孔体1:東亞合成(株)社製、ケスモンNS-241。アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・化学吸着剤担持無機多孔体2:東亞合成(株)社製、ケスモンNS-80E。ヒドロキシル基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径2μm。
[0325]
[アンチブロッキング剤]
・アンチブロッキング剤1:東京インキ(株)社製、PEX-ABT-16。合成ゼオライト・タルク添加マスターバッチ。合成ゼオライト45質量%、タルク5質量%、低密度ポリエチレン50質量%を含有。
[0326]
[スリップ剤]
・スリップ剤1:三井住友ポリオレフィン(株)社製、EMB-10。スリップ剤のマスターバッチ。エルカ酸アミド4質量%含有。
[0327]
[中間層]
・ナイロン樹脂1:宇部興産(株)社製、UBE5033B。ポリアミド6/66共重合体。
[0328]
[接着剤]
・接着剤1:三井化学社(株)社製、アドマーNF557。変性ポリオレフィン。
[0329]
[マスターバッチの調整]
臭気吸着層に使用するマスターバッチは下記のように調整して作製した。
(マスターバッチ1の調整)
 汎用ポリエチレン1と、疎水性ゼオライト1とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
  汎用ポリエチレン1      90質量部
  疎水性ゼオライト1      10質量部
[0330]
[マスターバッチ2~6の調整]
 表23の配合に従って、マスターバッチ1と同様に、メルトブレンドし、マスターバッチ2~6(MB2~6)を得た。
[0331]
[表23]


[0332]
[低摩擦シーラント層樹脂組成物の調整]
 表24に示された配合で各原料をドライブレンドすることによって、低摩擦シーラント層樹脂組成物1~9を得た。
[0333]
[表24]


[0334]
[臭気吸着シーラント層樹脂組成物の調整]
 表25に示された配合で各原料をドライブレンドすることによって、臭気吸着シーラント層樹脂組成物1~12を得た。
[0335]
[表25]


[0336]
<実施例1>
 上記で得た低摩擦シーラント層樹脂組成物1と、ナイロン樹脂1と、接着剤1と、臭気吸着シーラント層樹脂組成物1とを用いて、インフレーション法により、下記層構成の積層体を得た。
 そして、得られた積層体を包装材料として用いて、各種評価を実施した。層構成及び評価結果を表26に示す。
[0337]
(積層体層構成)
 低摩擦シーラント層樹脂組成物1(45μm)/接着剤1(5μm)/ナイロン樹脂1(20μm)/接着剤1(5μm)/臭気吸着シーラント層樹脂組成物1(45μm)(計120μm)
[0338]
<実施例2~16、比較例1~4>
 表26~29に示された各水準の原料を用いて、実施例1と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。
[0339]
<評価方法>
[製膜性]
 積層体の外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
  ○:積層体に皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
  ×:積層体に皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
[0340]
[静止摩擦係数]
 図26に記載の錘13に、図27に記載のように、カットした積層体12の臭気吸着シーラント層側の面上に乗せて、積層体12の端を上に折って錘13に両面テープにより積層体を固定した。
[0341]
 そして、常温常湿環境下(23℃、50%RH)で、図28に記載のように、積層体12を貼り付けた錘13を一定速度(100mm/min)で引っ張り、積層体10の低摩擦シーラント層面-金属板14間の摩擦係数を測定した。
 測定は個々に5回行い、その平均値を求めた。
 詳細条件は下記の通り。
  使用機器:東洋精機 Friction Tester TR-2
[0342]
[耐ピンホール性]
 積層体をA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後に、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
  温度:23℃
  ゲルボ屈曲回数:5000回
[0343]
[吸着効果]
(充填水のTOC増加濃度)
 積層体を用いて、パウチ袋(15cm×44cm)状の包装体を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。
[0344]
 そして、得られたパウチ袋に、65℃の水(純正化学(株)社製高速液体クロマトグラフィー用蒸留水)1000gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、35℃、2週間保管後に、(株)島津製作所社製TOC-L全有機体炭素計により充填水のTOC濃度を測定した。
[0345]
 次いで、充填前の水についても同様にTOC濃度を測定し、各包装体におけるTOC増加濃度を下記式から求めた。
  TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
  充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
 UV照射殺菌処理条件
   UV波長:253.7nm
   照射時間:10秒
     温度:25℃
[0346]
(充填水の臭味変化)
 積層体を用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理は、TOC増加濃度と同条件で実施した。
 そして、得られたパウチ袋に、65℃の水(サントリー(株)社製、日本の天然水)100gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
 官能評価の指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
  1:臭味がきつい
  2:臭味が多少軽減している
  3:臭味が大幅に軽減している
  4:充填前の天然水と同等
[0347]
[表26]


[0348]
[表27]


[0349]
[表28]


[0350]
[表29]


[0351]
<結果まとめ>
 低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な、製膜性、低摩擦シーラント層の静止摩擦係数、TOC溶出濃度、臭味変化を示した。
[0352]
 低溶出性ポリエチレンを使用しない比較例1、2、3では、TOC溶出濃度が大きく、臭味変化も悪かった。また低溶出性ポリエチレンを使用せず、臭気吸着剤を高濃度添加した比較例4ではTOC溶出濃度は抑制できたが、製膜性が劣る結果を示した。

符号の説明

[0353]
(形態1の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.シーラントフィルム
2.非低溶出性ポリエチレン含有層
3.低溶出性ポリエチレン含有層
3a.低溶出性ポリエチレン含有層(濃度a)
3b.低溶出性ポリエチレン含有層(濃度b)
[0354]
(形態2の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.シーラントフィルム
2.非臭気吸着層
3.臭気吸着層
3a.臭気吸着層(濃度a)
3b.臭気吸着層(濃度b)
[0355]
(形態3の液体内容物包装用のシーラントフィルム)
1.シーラントフィルム
2.非臭気吸着層
3.臭気吸着層
3a.臭気吸着層(濃度a)
3b.臭気吸着層(濃度b)
[0356]
(形態1の液体内容物包装用の積層体)
1.シーラント層
2.非低溶出性ポリエチレン含有層
3.低溶出性ポリエチレン含有層
3a.低溶出性ポリエチレン含有層(濃度a)
3b.低溶出性ポリエチレン含有層(濃度b)
4.基材層
[0357]
(形態2の液体内容物包装用の積層体)
1.シーラント層
2.非臭気吸着層
3.臭気吸着層
3a.臭気吸着層(濃度a)
3b.臭気吸着層(濃度b)
4.基材層
[0358]
(形態3の液体内容物包装用の積層体)
1.シーラント層
2.非臭気吸着層
3.臭気吸着層
3a.臭気吸着層(濃度a)
3b.臭気吸着層(濃度b)
4.基材層
[0359]
(形態4の液体内容物包装用の積層体)
1 積層体
2 低摩擦シーラント層
3 臭気吸着シーラント層4 接着層
5 中間層
10 化学吸着剤担持無機多孔体
12 積層体(低摩擦シーラント層が外側)
13 錘
14 金属板(鏡面真鍮板)
15 ヒーター
16 滑車
17 フォースゲージ
18 縦型電動計測スタンド

請求の範囲

[請求項1]
 少なくとも、低溶出性ポリエチレン含有層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、
 前記低溶出性ポリエチレン含有層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下である、
液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項2]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項1に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項3]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項1または2に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項4]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項1~3の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項5]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項1~4の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項6]
 請求項1~5の何れか1項に記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項7]
 請求項6に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項8]
 少なくとも、臭気吸着層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、
 前記シーラントフィルムは、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
 前記臭気吸着体は、化学吸着剤を担持した無機多孔体である、
液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項9]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項8に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項10]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項8または9に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項11]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項8~10の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項12]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項8~11の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項13]
 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、請求項8~12の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項14]
 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、請求項13に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項15]
 前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項8~14の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項16]
 前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、請求項8~15の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項17]
 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、請求項8~16の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項18]
 前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、請求項8~17の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項19]
 請求項8~18の何れか1項に記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項20]
 請求項19に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項21]
 少なくとも、臭気吸着層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムであって、
 前記シーラントフィルムは、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと、臭気吸着体を含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
 前記臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が、30/1~10000/1の疎水性ゼオライトを含む、
液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項22]
 前記臭気吸着体が、更に、化学吸着剤担持無機多孔体を含む、請求項21に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項23]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項21または22に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項24]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項21~23の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項25]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項21~24の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項26]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項21~25の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項27]
 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、請求項21~26の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項28]
 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、請求項27に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項29]
 前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項21~28の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項30]
 前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、請求項21~29の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項31]
 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、請求項21~30の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項32]
 前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、請求項21~31の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項33]
 前記疎水性ゼオライトの含有量が、全前記臭気吸着層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項21~32の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルム。
[請求項34]
 請求項21~33の何れか1項に記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムを用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項35]
 請求項34に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項36]
 基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用の積層体であって、
 前記シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレン含有層を有し、
 前記低溶出性ポリエチレン含有層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下である、
液体内容物包装用の積層体。
[請求項37]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項36に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項38]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項36または37に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項39]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項36~38の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項40]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項36~39の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項41]
 請求項36~40の何れか1項に記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項42]
 請求項41に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項43]
 基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体であって、
 前記シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有し、
 前記シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
 前記臭気吸着体は、化学吸着剤を担持した無機多孔体である、
液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項44]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm 3以上、0.94g/cm 3以下である、請求項43に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項45]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項43または44に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項46]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項43~45の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項47]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項43~46の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項48]
 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、請求項43~47の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項49]
 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、請求項48に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項50]
 前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項43~49の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項51]
 前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、請求項43~50の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項52]
 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、請求項43~51の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項53]
 前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、請求項43~52の何れか1項に記載の、液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体。
[請求項54]
 請求項43~53の何れか1項に記載の液体内容物包装用のシーラントフィルムとそれを含む積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項55]
 請求項54に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項56]
 基材層とシーラント層を有する、液体内容物包装用の積層体であって、
 前記シーラント層は、少なくとも、臭気吸着層を有し、
 前記シーラント層は、低溶出性ポリエチレンを含有する樹脂組成物から形成され、
 前記臭気吸着層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体を含有する樹脂組成物から形成され、
 前記低溶出性ポリエチレンからなるフィルムに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
 前記臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が、30/1~10000/1の疎水性ゼオライトを含む、
液体内容物包装用の積層体。
[請求項57]
 前記臭気吸着体が、更に、化学吸着剤担持無機多孔体を含む、請求項56に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項58]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項56または57に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項59]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、請求項56~58の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項60]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項56~59の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項61]
 前記低溶出性ポリエチレン単体からなる50μm厚のフィルムの、23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、請求項56~60の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項62]
 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、請求項56~61の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項63]
 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10.0g/10分である、請求項62に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項64]
 前記臭気吸着体の含有量が、全シーラントフィルム中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項56~63の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項65]
 前記シーラントフィルムが、前記臭気吸着層の、表面及び/または裏面に、非臭気吸着層を有するものである、請求項56~64の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項66]
 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類なる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、請求項56~65の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項67]
 前記化学吸着剤が、アミノ基を有するものである、請求項56~66の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項68]
 前記疎水性ゼオライトの含有量が、全前記臭気吸着層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、請求項56~67の何れか1項に記載の積層体。
[請求項69]
 請求項56~68の何れか1項に記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項70]
 請求項69に記載の液体内容物用包装材料から形成された、液体内容物用包装体。
[請求項71]
 両表面のそれぞれにシーラント層を有する積層体であって、
 該積層体の、一方の面の該シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、
 該積層体の、他方の面の該シーラント層は、該低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、
 該低溶出性ポリエチレンに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
 該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなり、
 該臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライト、および/または、化学吸着剤担持無機多孔体、を含む、
液体内容物包装用の積層体。
[請求項72]
 前記低摩擦シーラント層中の、前記スリップ剤の含有量は、0.01質量%以上、0.2質量%以下である、
請求項71に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項73]
 前記低摩擦シーラント層中の、前記アンチブロッキング剤の含有量は、0.05質量%以上、1質量%以下である、
請求項71または72に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項74]
 前記スリップ剤が、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸からなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項71~73の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項75]
 前記アンチブロッキング剤が、合成ゼオライト、天然ゼオライト、タルク、シリカ、珪藻土、カオリン、PMMAからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項71~74の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項76]
 さらに、樹脂フィルムからなる中間層を含む、
請求項71~75の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項77]
 前記中間層の樹脂フィルムが、ポリアミド系樹脂を含む、
請求項76に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項78]
 前記ポリアミド系樹脂が、ポリアミド6/66共重合体である、
請求項77に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項79]
 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項71~78の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項80]
 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、
請求項71~79の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項81]
 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項71~79の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項82]
 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、
請求項71~81の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項83]
 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10g/10分である、
請求項82に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項84]
 前記臭気吸着シーラント層中の、前記臭気吸着体の含有量が、0.3質量%以上、15質量%以下である、
請求項71~83の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項85]
 前記臭気吸着シーラント層は、臭気吸着層と非臭気吸着層とからなる、多層構成であり、
 該臭気吸着層は、前記臭気吸着体と前記低溶出性ポリエチレンとを含有し、
 該非臭気吸着層は、前記臭気吸着体を含有せず、前記低溶出性ポリエチレンを含有し、
 該臭気吸着層の片面または両面に、該非臭気吸着層を有する、
請求項71~84の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項86]
 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類からなる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、
請求項71~85の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項87]
 前記化学吸着剤が、アミノ基またはヒドロキシル基を有するものである、
請求項71~86の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項88]
 前記疎水性ゼオライトの含有量が、前記臭気吸着シーラント層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、
請求項71~87の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項89]
 23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、
請求項71~88の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
[請求項90]
 請求項71~89の何れか1項に記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
[請求項91]
 請求項90に記載の液体内容物用包装材料から作製された、液体内容物用包装体。

図面

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