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1. (WO2019064675) LIGHT-EMITTING DEVICE AND LIGHTING DEVICE
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明 細 書

発明の名称 発光装置および照明装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

発明の概要

0004   0005  

図面の簡単な説明

0006  

発明を実施するための形態

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058  

符号の説明

0059  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 発光装置および照明装置

技術分野

[0001]
 本発明は、発光素子および蛍光体を含む発光装置および照明装置に関する。

背景技術

[0002]
 近年、LED(Laser Emitting Diode)等の半導体発光素子(以下、単に発光素子という)を光源とする発光装置および発光装置を基板等に実装した照明装置が用いられている。このような発光装置等は、例えば、太陽光等の自然光の代替として、各種の製造工程で使用される場合がある。
[0003]
 上記の発光装置等を、植物または動物等の栽培または飼育に用いることが試みられるようになってきている。近年、サンゴおよびイソギンチャク等の刺胞動物および魚類等の水生動物を含む水生生物の屋内での飼育に、上記の発光装置が用いられる場合がある。この場合の発光装置として、例えば特許文献1に記載されているような、白色光を発光する発光装置(ライト)等が提案されている。

発明の概要

[0004]
 本発明の1つの態様の発光装置は、380~425nmに第1ピーク波長を有し、半値幅が15~35nmである第1放射光を放射する発光部を有する発光素子と、前記発光素子の前記発光部上に位置しており、430~475nmに第2ピーク波長を有するとともに490~540nmに第3ピーク波長を有する第2放射光を放射する蛍光体を含む被覆材とを備えている。この発光装置は、前記第1ピーク波長、前記第2ピーク波長および前記第3ピーク波長を含むピーク領域と、前記第3ピーク波長の上限から750nmの波長にかけて、光強度が連続的に減少する長波長領域とを有する外部放射光を放射する。
[0005]
 また、本発明の1つの態様の照明装置は、上記構成の発光装置と、前記発光装置が実装された実装板とを備える。

図面の簡単な説明

[0006]
[図1] 本発明の実施形態の発光装置を示す斜視図である。
[図2] 図1に示す発光装置を仮想線で示す平面で切断したときの断面図である。
[図3] 図2に示す発光装置の一部を拡大して示す断面図である。
[図4] 本発明の実施形態の発光装置における外部放射光のスペクトルを示す図である。
[図5] 図4に、海中における太陽光のスペクトルを加えて示す図である。
[図6] 本発明の実施形態の照明装置を示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0007]
 本発明の実施形態の発光装置および照明装置を、添付の図面を参照して説明する。以下の説明における上下の区別は便宜的ものであり、発光装置および照明装置が実際に用いられるときの上下を規定するものではない。なお、以下の説明における「飼育に適する」こと等は、飼育しようとする水生生物について、それらの死滅等がなく、正常に成育できる状態であることを意味する。
[0008]
 図1は、本発明の実施形態の発光装置1を示す斜視図である。図2は、図1に示す発光装置1を仮想線で示す平面で切断したときの断面図である。図3は、図2に示す発光装置1の一部を拡大して示す断面図である。図4は、本発明の実施形態の発光装置における外部放射光のスペクトルを示す図である。図5は、図4に、海中における太陽光のスペクトルを加えて示す図である。図6は、本発明の実施形態の照明装置10を示す斜視図である。これらの図において、発光装置1は、基板2と、発光素子3と、枠体4と、封止部材5と、被覆材6と、蛍光体7とを備えている。照明装置10は、発光装置1と、発光装置1が実装された実装板11とを備えている。
[0009]
 本実施形態において、発光装置1は、基板2と、基板2に搭載された発光素子3と、基板2の上面に位置し、平面視で発光素子3を囲んでいる枠体4と、枠体4に内側に位置して発光素子3を封止している封止部材5と、封止部材5を介して発光素子3上に位置している被覆材6とを有している。また、被覆材6は、発光素子3の発光部3a上に位置し、蛍光体7を含んでいる。発光素子3は、例えば、LEDであって、半導体を用いたpn接合中の電子と正孔が再結合することによって、外部に向かって光を放出する。
[0010]
 基板2は、絶縁性の基板であって、例えば平面視で矩形状であり、発光素子3が搭載されている第1面(例えば上面)と、反対側の第2面(例えば下面)とを有している。基板2は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体または窒化ケイ素質焼結体等のセラミック材料、またはガラスセラミック焼結体等の材料からなる。また、基板2は、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合材料からなるものでもよい。また、基板2は、金属酸化物等の微粒子(フィラー粒子)を分散させた高分子樹脂からなるものでもよい。フィラー粒子により、基板2の熱膨張係数を調整することができる。
[0011]
 基板2は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次の工程で製作することができる。まず、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に有機溶剤およびバインダを添加して混練したスラリーをドクターブレード法等の方法でシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する。次に、セラミックグリーンシートを所定の形状および寸法に切断して複数のシートを作製する。その後、これらのシートを必要に応じて複数層積層し、約1300~1600℃の温度で一体的に焼成する。以上の工程によって、基板2を製作することができる。
[0012]
 基板2には、少なくとも基板2の上面または内部には、配線導体(図示せず)が位置している。配線導体2は、基板2の枠体4で囲まれた部分の内外を電気的に導通する。配線導体は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウムおよび金等の材料から適宜選択された導電材料からなる。
[0013]
 基板2がセラミック材料からなる場合は、配線導体は、例えば次のようにして形成することができる。まず、タングステン等の粉末に有機溶剤を添加して得た金属ペーストを、基板2となる複数のシートにそれぞれ所定パターンで印刷する。その後、複数のシートを積層したものと金属ペーストとを同時焼成する。以上の工程により、基板2に配線導体を形成することができる。なお、配線導体の表面には、酸化の可能性低減または後述するろう材の濡れ性等の特性向上等のために、例えば、ニッケルまたは金等のめっき層が形成されている。
[0014]
 また、基板2の上面等の発光素子3が搭載される面には、基板2上方(外部)に効率よく光を反射させるために、配線導体およびめっき層と間隔を空けて金属反射層(図示せず)が配置されていてもよい。金属反射層は、例えば、アルミニウム、銀、金、銅またはプラチナ(白金)等の金属材料からなる。これらの金属材料は、例えば配線導体と同様のメタライズ層の形態でもよく、めっき層を含む薄膜層の形態でもよい。また、金属反射層は、複数の形態の金属層からなるものでもよい。
[0015]
 発光素子3は、基板2の上面に搭載されている。発光素子3は、基板2の上面に位置する配線導体(または、その表面のめっき層)上に、例えば、ろう材または半田を介して電気的および機械的に接続されている。発光素子3は、透光性基体(符号なし)と、透光性基体上に位置する光半導体層である発光部3aとを有している。透光性基体は、有機金属気相成長法または分子線エピタキシャル成長法等の化学気相成長法を用いて、光半導体層を成長させることが可能なものであればよい。透光性基体に用いられる材料としては、例えば、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、セレン化亜鉛、シリコンカーバイド、シリコンまたは二ホウ化ジルコニウム等を用いることができる。なお、透光性基体の厚みは、例えば50μm以上1000μm以下である。
[0016]
 光半導体層は、透光性基体上に位置する第1半導体層と、第1半導体層上に位置する発光層と、発光層上に位置する第2半導体層とから構成されている。第1半導体層、発光層および第2半導体層は、例えば、III族窒化物半導体、ガリウムリンまたはガリウムヒ素等のIII-V族半導体、あるいは、窒化ガリウム、窒化アルミニウムまたは窒化インジウム等のIII族窒化物半導体等を用いることができる。なお、第1半導体層の厚みは、例えば1μm以上5μm以下である。発光層の厚みは、例えば25nm以上150nm以下である。第2半導体層の厚みは、例えば50nm以上600nm以下である。また、このように構成された発光素子3は、例えば380nm以上425nm以下の波長範囲の励起光を発することができる。すなわち、実施形態の発光装置1は、紫色の波長領域の光(可視光)を放射する。
[0017]
 枠体4は、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムまたは酸化イットリウム等のセラミック材料からなる。また、枠体4は、多孔質材料でもよい。また枠体4は、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムまたは酸化イットリウム等の金属酸化物からなる粉末を混合させた樹脂材料からなるものでもよい。
[0018]
 枠体4は、基板2の上面に、例えば樹脂、ろう材または半田等を介して接続されている。枠体4は、発光素子3と間隔を空けて、発光素子3を取り囲むように基板2の上面に設けられている。また、枠体4は、傾斜する内壁面が、基板2の上面から遠ざかるに従い、外方に向かって広がるように形成されている。枠体4の外側に広がるように傾斜した内壁面が、発光素子3から発せられる励起光を外部に放射する反射面として機能する。なお、平面視して、枠体4の内壁面の形状を円形とすると、発光素子3が放射する光を一様に反射面にて外方に向かって反射させることができる。
[0019]
 また、枠体4の傾斜している内壁面は、例えば、焼結材料からなる枠体4の内周面にタングステン、モリブデン、マンガン等からなる金属層と、金属層を被覆するニッケルまたは金等からなるめっき層を形成してもよい。このめっき層は、発光素子3の発する光を反射させる機能を有する。なお、枠体4の内壁面の傾斜角度(縦断面視において枠体の内壁面と基板2上面とのなす角の大きさ)は、基板2の上面に対して例えば55度以上70度以下の角度に設定されている。
[0020]
 基板2および枠体4で囲まれる内側の空間には、光透過性の封止部材5が充填されている。封止部材5は、発光素子3を封止するとともに、発光素子3の内部から発せられる光を外部に光を取り出す。さらに、発光素子3の外部に取り出された光が透過する機能を備えている。
[0021]
 封止部材5は、基板2および枠体4で囲まれる内側の空間内に、枠体4で囲まれる空間の一部を残して充填されている。封止部材5は、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂等の透光性の絶縁樹脂や透光性のガラス材料が用いられる。封止部材5の屈折率は、例えば1.4以上1.6以下に設定されている。
[0022]
 被覆材6は、発光素子3の発光部3a上に位置している。すなわち、被覆材6は、発光素子3の上面と封止部材5を介して対向している。例えば図2に示すように、被覆材6は、基板2および枠体4で囲まれた内側の空間の上部に、封止部材5の上面に沿って設けられている。被覆材6は、枠体4内に収まるように位置している。被覆材6は、発光素子3の発する光の波長を変換する機能を有している。被覆材6における波長変換の機能は、被覆材6内に位置している蛍光体7による。
[0023]
 すなわち、発光素子3から放射された光が封止部材5を介して被覆材6の内部に入射したときに、被覆材6の内部に含有されている蛍光体7が発光素子3から放射された光によって励起されて蛍光を発する。また、被覆材6は、発光素子3から放射された光の一部を透過させる。つまり、被覆材6から外部に放射される外部放射光は、発光素子から放射された放射光(第1放射光)と、蛍光体7から放射された蛍光(第2放射光)とを含んでいる。外部放射光のスペクトルは、これらの第1および第2放射光のスペクトルが合成されたものになる。
[0024]
 被覆材6は、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂等の透光性の絶縁樹脂、または透光性のガラス材料からなり、その絶縁樹脂、ガラス材料中に、蛍光体7が含有されている。蛍光体7は、被覆材6中に均一に分散している。
[0025]
 発光素子3および被覆材6中に含有される蛍光体7としては、最終的に発光装置1から外部に放射される光である外部放射光の発光スペクトルが、図4および図5に示すような発光スペクトルとなるようなものが選ばれる。この場合、第1放射光を放射する発光素子3についても、外部放射光が上記スペクトルになるように設定することができる。なお、上記の発光スペクトルは、例えば、分光器および制御回路を備える市販の各種測定器で測定することができる。
[0026]
 本実施形態の発光装置1では、前述したように、発光素子3から放射される第1放射光が、380~425nmに第1ピーク波長λ1を有している。また、この第1放射光は、半値幅が15~35nmに設定されている。半値幅は、光強度がピーク時からピーク時の半分(図4、5における縦軸が0.5の位置)に至る間の波長幅であり、図4に示す例では、半値全幅として約20nmである。言い換えれば、発光素子3は、紫色の波長領域において鋭いピークを有している。
[0027]
 発光素子3の発光部3a上に位置している被覆材6に含まれている蛍光体7は、430~475nmに第2ピーク波長λ2を有するとともに490~540nmに第3ピーク波長λ3を有する第2放射光を放射する。すなわち、蛍光体7は、発光部3aから上方向に放射された第1放射光が照射される部位に位置している。前述したように、第1放射光が照射された蛍光体7から蛍光(第2放射光)が放射される。
[0028]
 発光装置1における外部放射光は、これらの第1ピーク波長λ1、第2ピーク波長λ2および第3ピーク波長λ3を含むピーク領域Pと、第3ピーク波長λ3の上限から750nm(可視光の上限側の波長程度)の波長にかけて、光強度が連続的に減少する長波長領域Lとを有している。なお、光強度(W/m /nm)は、単位面積および単位波長あたりの光の放射照度である。
[0029]
 すなわち、実施形態における発光装置1は、紫色領域に短波長側のピークを有し、青色領域および黄色領域にもピークを有し、赤色領域にかけて緩やかに光強度が低くなるスペクトルの外部放射光を放射する。この外部放射光は、例えば、深さ数m程度(例えば2~15m程度)の海中に届く太陽光と同様のスペクトルと同様のスペクトルであり、サンゴ等の水生動物を含む水生生物の成育に適している。
[0030]
 なお、図3では、蛍光体7として、2種類の蛍光体、つまり第1蛍光体7aおよび第2蛍光体7bが用いられた例を示している。第1蛍光体7aおよび第2蛍光体7bは、上記の第2ピーク波長λ2および第3ピーク波長λ3それぞれに対応した蛍光を放射する。なお、蛍光体7は、3種類以上のものを含んでいても構わない。
[0031]
 各蛍光体7の具体例は、例えば次のとおりである。青色を示す第1蛍光体7aは、(Sr,Ca,Ba) 10(PO l2:Euである。青緑色を示す第2蛍光体7bは、Sr Al 1425:Euである。かっこ内の元素の割合は、分子式の範囲内であれば任意に設定して構わない。
[0032]
 第1蛍光体7aおよび第2蛍光体7b以外の蛍光体としては、下記の第3蛍光体7cおよび第4蛍光体7dを挙げることができる。すなわち、黄色を示す第3蛍光体7cは、SrS i2(O,Cl) :Euである。赤色を示す第4蛍光体7dは、CaAlSi(ON) :Euである。蛍光体7について、第1蛍光体7aおよび第2蛍光体7bに加えて第3蛍光体7cおよび第4蛍光体7dを含有しているものであれば、上記ピーク領域Pと長波長領域Lとを有する外部放射光の放射が可能な発光装置1を容易に製作することができる。この場合、被覆材6に含まれる蛍光体7の質量は、それぞれの質量の大小関係として、第1蛍光体7a>第2蛍光体7b>第3蛍光体7c>第4蛍光体7dの順に設定すればよい。それぞれの蛍光体7の具体的な質量は、用いる被覆材6の材料および厚さ、発光装置1の発光スペクトル等の条件に応じて適宜設定することができる。
[0033]
 実施形態の発光装置1において、第1ピーク波長λ1と第2ピーク波長λ2との間の光強度(以下、ピーク間強度という)は、第1ピーク波長λ1、第2ピーク波長λ2および第3ピーク波長λ3における最大の光強度(以下、最大強度という)に対して20~70%の強さであってもよい。ピーク間強度が最大強度に対して20%以上であるときには、ピーク間強度(紫色と青色との間の光強度)を水生生物(特にサンゴ)の成育に適する程度に効果的に確保することができる。ピーク間強度が最大強度に対して70%以下であるときには、ピーク間強度(紫色と青色との間の光強度)が適度に低減され、水生生物の飼育を阻害する可能性を低減することができる。例えば図4に示す例では、最大強度を1としたときのピーク間強度が約0.3である。
[0034]
 また、長波長領域Lにおける外部放射光の光強度は、次のような分布であってもよい。すなわち、550~570nmの波長領域において第3ピーク波長λ3おける光強度の75~85%の強さであり、565~585nmの波長領域において第3ピーク波長λ3における光強度の55~65%の強さであり、600~640nmの波長領域において第3ピーク波長λ3における光強度の35~45%の強さであり、650~670nmの波長領域において第3ピーク波長λ3における光強度の15~25%の強さであり、690~710nmの波長領域において第3ピーク波長λ3における光強度の5~15%の強さであってもよい。このような条件が満たされるときには、長波長領域Lにおける短波長側から長波長側にかけての光強度の減衰(低下)を、図5に示す例のように、太陽光の条件に効果的に近付けることができる。言い換えれば、長波長側における光強度の減衰を、例えば図4に示すように黄色領域から赤色領域にかけて次第に緩やかなものにすることができ、これらの領域の光成分もバランスよく含む外部放射光にすることができる。
[0035]
 なお、各波長領域(例えば550~570nm等)における光強度の上記相対的な強さ(例えば75~85%等)は、各波長領域の下限の波長(例えば550nm)において上記相対的な強さの上限(例えば85%)であるとともに、各波長領域の上限の波長(例えば570nm)において上記相対的な強さの下限(例えば75%)となるものでもよい。この場合には、上記のような、長波長側において光強度が減衰する発光装置1とすることがより容易になる。
[0036]
 このような外部放射光を有する発光装置1は、例えば、前述した蛍光体7(第1蛍光体7aおよび第2蛍光体7b)と同様の蛍光体7を用いて製作することができる。
[0037]
 また、この場合も、被覆材6に含まれる蛍光体7の質量は、第1蛍光体7a>第2蛍光体7b>第3蛍光体7c>第4蛍光体7dの順であればよい。
[0038]
 また、実施形態の発光装置1は、上記の各形態において、その外部放射光が、380~425nmの波長領域における光エネルギー(J)が、第1ピーク波長λ1の下限から長波長領域の上限までの全波長領域における全体の光エネルギーに対して10~15%であるもの(以下、第1割合であるものともいう)でもよい。この場合には、短波長側(400~500nm)の光エネルギーが全体の光エネルギーに対して比較的小さい。これにより、例えば図5に示す例のように、外部放射光を太陽光の条件に効果的に近付けることができる。したがって、水生生物(特に浅海おけるサンゴ)の成育(つまり飼育)に適した外部放射光を有する発光装置1とすることができる。
[0039]
 なお、図4および図5において、上記の波長領域における光エネルギー(J)は、光強度を示す曲線と相対強度=0の直線との間に挟まれる部分の面積(つまり単位波長における光強度の積算値(積分値))として表されている。また、第1ピーク波長λ1の下限が約380nmであり、長波長領域の上限全波長領域が約750nmであるため、上記の全波長領域は、ほぼ可視光の波長領域に相当する。すなわち、上記380~425nm波長領域の光エネルギー(J)の割合は、発光装置1から放射される可視光の光エネルギーにおける比較的波長が短い領域の光エネルギーの割合を示している。
[0040]
 また、実施形態の発光装置1は、上記の各形態において、430~475nmの波長領域における外部放射光の光エネルギーが、全波長領域における外部放射光の全体の光エネルギーに対して20~30%であるもの(以下、第2割合であるものともいう)でもよい。この場合には、第2ピーク波長λ2を含む短波長領域(400nm~500nm)の光エネルギーが全体の光エネルギーに対して比較的小さい。この場合にも、例えば図5に示す例のように、外部放射光を太陽光の条件に効果的に近付けることができる。したがって、水生生物(特に浅海おけるサンゴ)の成育(つまり飼育)に適した外部放射光を有する発光装置1とすることができる。
[0041]
 この第2割合である発光装置1は、さらに、上記のような第1割合であるものでもあって構わない。このような第1割合および第2割合の両方である発光装置1は、さらに、例えば浅海における太陽光に近いスペクトルになる。なお、この場合に、第2割合である発光装置1は、第1割合の数値から多少(例えば所定値に対して数%程度)ずれたものでも構わない。
[0042]
 また、実施形態の発光装置1は、上記の各形態において、その外部放射光は、475~750nmの波長領域における光エネルギーが、全波長領域における全体の光エネルギーに対し60~70%であるもの(以下、第3割合であるものともいう)でもよい。この場合には、第3ピーク波長λ3から長波長領域Lを含む波長領域の光エネルギーが全体の光エネルギーに対して比較的大きい。また、ピーク領域Pよりも長波長領域における光エネルギーの減衰(低下)が比較的小さく、赤色領域まで比較的大きな光エネルギーを確保することが容易である。この場合にも、例えば図5に示す例のように、外部放射光を太陽光の条件に効果的に近付けることができる。したがって、水生生物(特に浅海おけるサンゴ)の成育(つまり飼育)に適した外部放射光を有する発光装置1とすることができる。
[0043]
 この第3割合である発光装置1は、さらに、上記のような第1割合および第2割合の少なくとも一方であるものでもあって構わない。このような、第3割合に加えて第1割合および第2割合の少なくとも一方である発光装置は、さらに、例えば浅海における太陽光に近いスペクトルになる。なお、この場合に、第3割合である発光装置1は、第1割合および第2割合のうちいずれか一方の数値から多少(例えば所定値に対して数%程度)ずれたものでも構わない。
[0044]
 また、発光装置1は、上記の第1割合~第3割合の全ての条件を満たすものであれば、その放射光が、浅海における太陽光に効果的に近似したスペクトルを有するものになる。したがって、水生生物の飼育に有効な照明装置(詳細は後述)の製作がより容易な発光装置1とすることができる。
[0045]
 なお、上記の第1割合~第3割合の全ての条件を満たす発光装置1は、例えば、被覆材6における第1蛍光体7a、第2蛍光体7b、第3蛍光体7cおよび第4蛍光体7dと同様の蛍光体を用いて製作することができる。この場合に、第1蛍光体7a、第2蛍光体7b、第3蛍光体7cおよび第4蛍光体7dの蛍光体7の質量の大小関係も、前述した実施形態の例と同様の関係で存在するものとすることで製作することができる。
[0046]
 本発明の実施形態の照明装置10を図6に示している。実施形態の照明装置10は、上記いずれかの構成の発光装置1と、発光装置1が実装された実装板11とを備えている。図6に示す例において実装板11は、長方形平板状の基部12と、基部12上に位置して発光装置を封止する透光性の蓋体13とを備えている。また、この実施形態における照明装置10は、実装板11を収容する溝状の部分を有する筐体21と、筐体21の短辺側の端部を塞ぐ一対の端板22とをさらに備えている。
[0047]
 この照明装置10から外部に放射される外部放射光は、基本的に、発光装置1の外部放射光と同じスペクトルを有している。そのため、照明装置10の外部放射光も、発光装置1の外部放射光と同様の効果を有している。なお、発光装置1の外部放射光と同じスペクトルとは、380~425nmの第1ピーク波長λ1(半値幅が15~35nm)、430~475nmの第2ピーク波長λ2および490~540nmの第3ピーク波長λ3を有するピーク領域Pと、第3ピーク波長λ3の上限から750nmの波長にかけて、光強度が連続的に減少する長波長領域Lとを有するスペクトルである。
[0048]
 すなわち、透光性の蓋体13を含む実装板11および筐体21によって構成される実装空間内に、複数の発光装置1が実装されて、水生生物等の飼育に用いられる照明装置10が構成されている。このような照明装置10によれば、上記構成の発光装置1を含んでいることから、水生生物の飼育に適した照明装置を提供することができる。
[0049]
 また、照明装置10は、実施形態の発光装置1とは異なるスペクトルの外部放射光を放射する発光装置(符号なし)(以下、他の発光装置という)を含んでいても構わない。他の発光装置は、互いにスペクトルが異なる外部放射光を有する複数種のものを含んでいてもよい。
[0050]
 この場合、複数種の他の発光装置の外部放射光を合成させることで、実施形態の発光装置1と同様のスペクトルを有する外部放射光とすることもできる。この構成において、照明装置10から外部に放射される、発光装置1と同じスペクトルの外部放射光の光強度を効果的に高めることもできる。また、あわせて、複数種の他の発光装置の発光強度を適宜調整することで、照明装置10の外部放射光のスペクトルを微調整することもできる。この場合の微調整としては、例えば、第1(第2、第3)ピーク波長λ1(λ2、λ3)における最大ピーク波長を異ならせること、上記の範囲で半値幅を異ならせること等を挙げることができる。
[0051]
 実装板11は、複数の発光装置1を配列して保持する機能を有している。また、実装板11は、発光装置1が発する熱を外部に放散させる機能を有している。実装板11は、例えば、アルミニウム、銅またはステンレス鋼等の金属材料、有機樹脂材料またはこれらを含む複合材料等により形成されている。
[0052]
 この実施形態における実装板11は、平面視において細長い長方形状であり、例えば、長手方向の長さが100mm以上2000mm以下である。前述したように、実装板11は、複数の発光装置1が実装される実装領域を上面に有する基部12と、実装領域を封止する透光性の蓋体13とを含んでいる。また、実装板11は、筐体21の溝状の部分に収容される。溝状の部分の両端がそれぞれ端板22で塞がれて、筐体21内に実装板11およびこれに実装された複数の発光装置1が固定されて収容される。
[0053]
 基部12としては、例えば、リジッド基板、フレキシブル基板またはリジッドフレキシブル基板等のプリント基板が用いられる。基部12に配置された配線パターンと発光装置1における基板2の配線導体とが、半田または導電性接着剤を介して互いに電気的に接続される。外部の電源から基部12を介して伝送された電気信号(電流)が基板2を介して発光素子3に伝わり、発光素子3が発光する。
[0054]
 蓋体13は、発光装置1を封止するとともに、これらの発光装置1が放射する外部放射光を外部に透過させる機能を有している。そのため、蓋体13は、この外部放射光が透過する透光性の材料からなる。透光性の材料としては、例えば、アクリル樹脂およびガラス等が挙げられる。蓋体13は、矩形状(基部12と同様の細長い長方形状等)の板体であって、長手方向の長さが、例えば、98mm以上1998mm以下に設定されている。
[0055]
 蓋体13は、筐体21の溝状の部分における長手方向一方側または他方側の開口から挿し込まれ、筐体21の長手方向に沿ってスライドされて位置決めされる。前述したように溝状の部分の両端が端板22で塞がれて、筐体21に蓋体13が固定される。すなわち、複数の発光装置1が実装板11に実装され、筐体21および蓋体13等で封止されてなる照明装置10が構成される。
[0056]
 また、蓋体13は、光を拡散させる機能を有する材料からなるものでもよい。この場合には、照明装置10の外部放射光のスペクトルを発光装置1と同じに維持しながら、まぶしさを低減することができる。光を拡散させる材料としては、例えば、上記透光性の材料に、その材料とは光の屈折率が異なる樹脂材料等の粒子を添加したものが挙げられる。
[0057]
 なお、上記の照明装置10は、複数の発光装置1を直線状に配列した線発光の照明装置であるが、これに限らず複数の発光装置1を格子状または千鳥格子状に配列した面発光の照明装置であってもよい。また、実装板11(基部12等)は、平面視で細長い長方形状のものに限らず、平面視で正方形状等の縦横比が小さい四角形状でもよく、円形状または楕円形状等の四角形状以外のものでもよい。例えば、照明装置が水生生物の飼育されている水槽上に配置されるものであるときに、この水槽の形状と同様の形状(例えば円形状等)の実装板11が用いられてもよい。
[0058]
 また、複数の発光装置1が直線状に配列されて実装された実装板11を含む照明装置が、さらに複数個、他の基板に搭載されてなる照明用モジュールとして、水生生物の飼育等に利用されてもよい。また、上記の照明装置10およびモジュール等は、水が付着したときの影響を低減するためのシーリング材等(図示せず)が、筐体21と蓋体13との間等の所定部位に配置されたものでもよく、筐体内に吸湿剤等が配置されたものでもよい。また、配線導体に金めっき等のめっき層が被着されたものでもよい。

符号の説明

[0059]
1 発光装置
2 基板
3 発光素子
3a 発光部
4 枠体
5 封止部材
6 被覆材
7 蛍光体
7a 第1蛍光体
7b 第2蛍光体
7c 第3蛍光体
7d 第4蛍光体
10 照明装置
11 実装板
12 基部
13 蓋体
21 筐体
22 端板
P ピーク領域
L 長波長領域

請求の範囲

[請求項1]
 380~425nmに第1ピーク波長を有し、半値幅が15~35nmである第1放射光を放射する発光部を有する発光素子と、
前記発光素子の前記発光部上に位置しており、430~475nmに第2ピーク波長を有するとともに490~540nmに第3ピーク波長を有する第2放射光を放射する蛍光体を含む被覆材とを備えており、
前記第1ピーク波長、前記第2ピーク波長および前記第3ピーク波長を含むピーク領域と、前記第3ピーク波長の上限から750nmの波長にかけて、光強度が連続的に減少する長波長領域とを有する外部放射光を放射する発光装置。
[請求項2]
 前記第1ピーク波長と前記第2ピーク波長との間の光強度は、前記第1ピーク波長、前記第2ピーク波長および前記第3ピーク波長における最大の光強度に対して20~70%の強さである請求項1記載の発光装置。
[請求項3]
 前記長波長領域における前記外部放射光の光強度は、550~570nmの波長領域において前記第3ピーク波長における光強度の75~85%の強さであり、565~585nmの波長領域において前記第3ピーク波長における光強度の55~65%の強さであり、600~640nmの波長領域において前記第3ピーク波長における光強度の35~45%の強さであり、650~670nmの波長領域において前記第3ピーク波長における光強度の15~25%の強さであり、690~710nmの波長領域において前記第3ピーク波長における光強度の5~15%の強さである請求項1または請求項2記載の発光装置。
[請求項4]
 前記外部放射光は、380~425nmの波長領域における光エネルギーが、前記第1ピーク波長の下限から前記長波長領域の上限までの全波長領域における全体の光エネルギーに対して10~15%である請求項1~請求項3のいずれか1項記載の発光装置。
[請求項5]
 前記外部放射光は、430~475nmの波長領域における光エネルギーが、前記全波長領域における全体の光エネルギーに対して20~30%である請求項1~請求項4のいずれか1項記載の発光装置。
[請求項6]
 前記外部放射光は、475~750nmの波長領域における光エネルギーが、前記全波長領域における全体の光エネルギーに対し60~70%である請求項1~請求項5のいずれか1項記載の発光装置。
[請求項7]
 請求項1~6のいずれか1項記載の発光装置と、
該発光装置が実装された実装板とを備える照明装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]