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1. (WO2019044479) FLUORINE-CONTAINING ETHER COMPOUND, FLUORINE-CONTAINING ETHER COMPOSITION, COATING SOLUTION, ARTICLE AND METHOD FOR PRODUCING SAME
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明 細 書

発明の名称 含フッ素エーテル化合物、含フッ素エーテル組成物、コーティング液、物品およびその製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

実施例

0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256   0257   0258   0259   0260  

産業上の利用可能性

0261  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 含フッ素エーテル化合物、含フッ素エーテル組成物、コーティング液、物品およびその製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、含フッ素エーテル化合物、含フッ素エーテル組成物、コーティング液、物品およびその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を有する含フッ素エーテル化合物は、高い潤滑性、撥水撥油性等を示す表面層を基材の表面に形成できるため、表面処理剤に好適に用いられる。含フッ素エーテル化合物を含む表面処理剤は、表面層が指で繰り返し摩擦されても撥水撥油性が低下しにくい性能(耐摩擦性)および拭き取りによって表面層に付着した指紋を容易に除去できる性能(指紋汚れ除去性)が長期間維持されることが求められる用途、たとえば、タッチパネルの指で触れる面を構成する部材、メガネレンズ、ウェアラブル端末のディスプレイの表面処理剤として用いられる。
[0003]
 耐摩擦性および指紋汚れ除去性に優れる表面層を基材の表面に形成できる含フッ素エーテル化合物としては、下記のものが提案されている。
 ポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖の一方の末端に窒素原子による分岐を介して2個の加水分解性シリル基を導入した含フッ素エーテル化合物(特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 国際公開第2017/038832号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 最近では、タッチパネルの指で触れる面を構成する部材等の表面層には、さらなる耐摩擦性、耐光性および耐薬品性の向上が求められることがある。そのため、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる表面層を形成できる含フッ素エーテル化合物が必要となることがある。
[0006]
 本発明は、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる含フッ素エーテル化合物、含フッ素エーテル化合物を含む含フッ素エーテル組成物およびコーティング液、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を有する物品およびその製造方法の提供を目的とする。
 また、本発明は、表面処理剤に好適に用いられる含フッ素エーテル化合物の中間体として有用な含フッ素エーテル化合物の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明は、下記[1]~[14]の構成を有する含フッ素エーテル化合物、含フッ素エーテル組成物、コーティング液、物品、物品の製造方法、含フッ素エーテル化合物の他の態様を提供する。
 [1]下式1で表される化合物である、含フッ素エーテル化合物。
 A-O-(R f1O) -Q (R  式1
 ただし、Aは、炭素数1~20のペルフルオロアルキル基であり、R f1は、ペルフルオロアルキレン基であり、mは、2~500の整数であり、(R f1O) は、炭素数の異なる2種以上のR f1Oからなるものであってもよく、Q は、フッ素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい(b+1)価のペルフルオロ炭化水素基(ただし、R に連結する炭素原子に結合するフッ素原子は水酸基で置換されない。)であり、R は、少なくとも1個の加水分解性シリル基を有する1価の有機基(ただし、エーテル性酸素原子を有するものを除く。)であり、bは、2以上の整数であり、b個のR は、同一であっても異なっていてもよい。
 [2]前記bが、2であり、前記Q が、下式g1で表される基、下式g2で表される基または下式g3で表される基である、[1]の含フッ素エーテル化合物。
[化1]


 ただし、Xは、フッ素原子、ペルフルオロアルキル基または水酸基であり、R f2は、(R f1O) の末端の酸素原子に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f3およびR f4は、それぞれR に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f2、R f3およびR f4のうち少なくとも1個はペルフルオロアルキレン基であり、Xが水酸基の場合のR f3およびR f4は、それぞれR に結合するペルフルオロアルキレン基である。
 [3]前記R が、下式g4で表される基である、[1]または[2]の含フッ素エーテル化合物。
 -Z-Q [-SiR 3-n 式g4
 ただし、Zは、単結合または-C(O)N(R )-であり、R は、水素原子またはアルキル基であり、Q は、(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、R は、1価の炭化水素基であり、Lは、加水分解性基であり、nは、0~2の整数であり、pは、1以上の整数であり、pが2以上の場合、p個の[-SiR 3-n]は、同一であっても異なっていてもよい。
 [4]前記Q が、(p+1)価の炭化水素基である、[3]の含フッ素エーテル化合物。
[0008]
 [5]前記[1]~[4]のいずれかの含フッ素エーテル化合物の1種以上と、他の含フッ素エーテル化合物とを含むことを特徴とする含フッ素エーテル組成物。
 [6]前記[1]~[4]のいずれかの含フッ素エーテル化合物または[5]の含フッ素エーテル組成物と、液状媒体とを含むことを特徴とするコーティング液。
 [7]前記[1]~[4]のいずれかの含フッ素エーテル化合物または[5]の含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を基材の表面に有することを特徴とする物品。
 [8]タッチパネルの指で触れる面を構成する部材の表面に前記表面層を有する、[7]の物品。
 [9]前記[1]~[4]のいずれかの含フッ素エーテル化合物または[5]の含フッ素エーテル組成物を用いたドライコーティング法によって基材の表面を処理して、前記含フッ素エーテル化合物または前記含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を前記基材の表面に形成することを特徴とする物品の製造方法。
 [10]ウェットコーティング法によって請求項6に記載のコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥させて、前記含フッ素エーテル化合物または前記含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を前記基材の表面に形成することを特徴とする物品の製造方法。
[0009]
 [11]下式2で表される化合物である、含フッ素エーテル化合物。
 A-O-(R f1O) -Q (R 1a 式2
 ただし、Aは、炭素数1~20のペルフルオロアルキル基であり、R f1は、ペルフルオロアルキレン基であり、mは、2~500の整数であり、(R f1O) は、炭素数の異なる2種以上のR f1Oからなるものであってもよく、Q は、フッ素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい(b+1)価のペルフルオロ炭化水素基(ただし、R に連結する炭素原子に結合するフッ素原子は水酸基で置換されない。)であり、R 1aは、少なくとも1個のω-アルケニル基を有する1価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、bは、2以上の整数であり、b個のR 1aは、同一であっても異なっていてもよい。
 [12]前記bが、2であり、前記Q が、下式g1で表される基、下式g2で表される基または下式g3で表される基である、[11]の含フッ素エーテル化合物。
[化2]


 ただし、Xは、フッ素原子、ペルフルオロアルキル基または水酸基であり、R f2は、(R f1O) の末端の酸素原子に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f3およびR f4は、それぞれR 1aに結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f2、R f3およびR f4のうち少なくとも1個はペルフルオロアルキレン基であり、Xが水酸基の場合のR f3およびR f4は、それぞれR に結合するペルフルオロアルキレン基である。
 [13]前記R 1aが、下式g5で表される基である、[11]または[12]の含フッ素エーテル化合物。
 -Z-Q 2a[-CH=CH  式g5
 ただし、Zは、単結合または-C(O)N(R )-であり、R は、水素原子またはアルキル基であり、Q 2aは、単結合(ただし、pが1のときに限る。)または(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基、ω-アルケニル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、pは、1以上の整数である。
 [14]前記(p+1)価の有機基が、(p+1)価の炭化水素基である、[13]の含フッ素エーテル化合物。

発明の効果

[0010]
 本発明の含フッ素エーテル化合物によれば、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる。
 本発明の含フッ素エーテル組成物によれば、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる。
 本発明のコーティング液によれば、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる。
 本発明の物品は、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を有する。
 本発明の物品の製造方法によれば、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を有する物品を製造できる。
 本発明の含フッ素エーテル化合物の他の態様は、表面処理剤に好適に用いられる含フッ素エーテル化合物の中間体として有用である。

発明を実施するための形態

[0011]
 本明細書において、式1で表される化合物を化合物1と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
 また、式g1で表される基を基g1と記す。他の式で表される基も同様に記す。
 本明細書における以下の用語の意味は、以下の通りである。
 「エーテル性酸素原子」とは、炭素-炭素原子間においてエーテル結合(-O-)を形成する酸素原子を意味する。オキシペルフルオロアルキレン単位の化学式は、その酸素原子をペルフルオロアルキレン基の右側に記載して表すものとする。
 「加水分解性シリル基」とは、加水分解反応してシラノール基(Si-OH)を形成し得る基を意味し、式g4中のSiR 3-nである。
 「表面層」とは、基材の表面に形成される層を意味する。
 含フッ素エーテル化合物の「数平均分子量」は、 H-NMRおよび 19F-NMRによって、末端基を基準にしてオキシペルフルオロアルキレン単位の数(平均値)を求めて算出される。末端基は、たとえば式1中のAまたは加水分解性シリル基である。
[0012]
[含フッ素エーテル化合物]
 本発明の含フッ素エーテル化合物は、化合物1である。
 A-O-(R f1O) -Q (R  式1
 ただし、Aは、炭素数1~20のペルフルオロアルキル基であり、R f1は、ペルフルオロアルキレン基であり、mは、2~500の整数であり、(R f1O) は、炭素数の異なる2種以上のR f1Oからなるものであってもよく、Q は、フッ素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい(b+1)価のペルフルオロ炭化水素基(ただし、R に連結する炭素原子に結合するフッ素原子は水酸基で置換されない。)であり、R は、少なくとも1個の加水分解性シリル基を有する1価の有機基(ただし、エーテル性酸素原子を有するものを除く。)であり、bは、2以上の整数であり、b個のR は、同一であっても異なっていてもよい。
[0013]
 Aの炭素数は、化合物1によって形成される表面層の潤滑性および耐摩擦性がさらに優れる点から、1~10が好ましく、1~6がより好ましく、1~3が特に好ましい。
 R f1の炭素数は、表面層の耐摩擦性および指紋汚れ除去性がさらに優れる点から、1~6が好ましい。
 R f1としては、表面層の耐摩擦性および潤滑性がさらに優れる点から、直鎖のペルフルオロアルキレン基が好ましい。
 mは、2~200の整数が好ましく、5~150の整数がより好ましく、10~100の整数が特に好ましい。mが前記範囲の下限値以上であれば、表面層の撥水撥油性がさらに優れる。mが前記範囲の上限値以下であれば、表面層の耐摩擦性がさらに優れる。すなわち、化合物1の数平均分子量が大きすぎると、単位分子量あたりに存在する加水分解性シリル基の数が減少し、表面層の耐摩擦性が低下する。
[0014]
 (R f1O) において、2種以上のR f1Oが存在する場合、各R f1Oの結合順序は限定されない。たとえば、CF OとCF CF Oが存在する場合、CF OとCF CF Oがランダム、交互、ブロックに配置されてもよい。
 2種以上のR f1Oが存在するとは、炭素数の異なる2種以上のR f1Oが存在すること、および炭素数が同一であっても側鎖の有無や側鎖の種類(側鎖の数や側鎖の炭素数等)が異なる2種以上のR f1Oが存在することをいう。
 2種以上のR f1Oの配置については、たとえば、{(CF O) m1(CF CF O) m2}で表される構造は、m1個の(CF O)とm2個の(CF CF O)とがランダムに配置されていることを表す。また、(CF CF O-CF CF CF CF O) m5で表される構造は、m5個の(CF CF O)とm5個の(CF CF CF CF O)とが交互に配置されていることを表す。
[0015]
 (R f1O) としては、(R f1O) の少なくとも一部に下記の構造を有するものが好ましい。
 {(CF O) m1(CF CF O) m2
 (CF CF O) m3
 (CF CF CF O) m4
 (CF CF O-CF CF CF CF O) m5
 (CF CF CF CF CF O) m6(CF O) m7
 (CF CF CF CF CF O) m6(CF CF O) m7
 (CF CF CF CF CF CF O) m6(CF O) m7
 (CF CF CF CF CF CF O) m6(CF CF O) m7
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8
 (CF CF CF CF CF O-CF CF O) m8
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8
 (CF CF CF CF CF CF O-CF CF O) m8
 (CF O-CF CF CF CF CF O) m8
 (CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8
 ただし、m1は1以上の整数であり、m2は1以上の整数であり、m1+m2は2~500の整数であり、m3およびm4は、それぞれ、2~500の整数であり、m5は、1~250の整数であり、m6およびm7は、それぞれ1以上の整数であり、m6+m7は、2~500の整数であり、m8は、1~250の整数である。
[0016]
 (R f1O) としては、化合物1を製造しやすい点から、下記のものが好ましい。
 {(CF O) m1(CF CF O) m2
 (CF CF CF O) m4
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-2
 (CF CF O-CF CF CF CF O) m5-1CF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF
 {(CF O) m1(CF CF O) m2-3}CF CF OCF CF CF OCF CF
 (CF CF CF O) m4-3CF CF OCF CF CF OCF CF
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-5}CF CF OCF CF CF OCF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF O) m5-1CF CF CF OCF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8-2CF CF OCF CF CF OCF CF
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8-2CF CF OCF CF CF OCF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF OCF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF OCF CF
 {(CF O) m1(CF CF O) m2-3}CF CF OCF CF CF CF OCF CF
 (CF CF CF O) m4-3CF CF OCF CF CF CF OCF CF
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-5}CF CF OCF CF CF CF OCF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8-2CF CF OCF CF CF CF OCF CF
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8-2CF CF OCF CF CF CF OCF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF CF OCF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF CF OCF CF
 {(CF O) m1(CF CF O) m2-2}CF CF OCF CF CF
 (CF CF CF O) m4-2CF CF OCF CF CF
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-4}CF CF OCF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF O) m5-1CF CF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF OCF CF CF
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF OCF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF
 {(CF O) m1(CF CF O) m2-2}CF CF OCF CF CF CF
 (CF CF CF O) m4-2CF CF OCF CF CF CF
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-4}CF CF OCF CF CF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF OCF CF CF CF
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF OCF CF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF CF
 {(CF O) m1(CF CF O) m2-1}CF CF CF CF
 (CF CF CF O) m4-1CF CF CF CF CF
 (CF CF O) {(CF O) m1(CF CF O) m2-3}CF CF CF CF
 (CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF CFCF CF CF CF
 (CF CF CF CF CF CF O-CF O) m8-1CF CF CF CF CF CF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CFCF CF CF CF
 (CF CF O-CF CF CF CF CF CF O) m8-1CF CF CF CF CF CF CF CF
 ただし、m2-1、m2-2、m2-3、m2-4、m2-5、m4-2、m4-3、m5-1、m8-1およびm8-2については1以上の整数となるように、m2、m4、m5およびm8の数は選択される。
[0017]
 Q としては、ペルフルオロ飽和炭化水素基が好ましい。
 Q の炭素数は、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、2~10が好ましく、2~6が特に好ましい。Q は、分岐を有していても環構造を有していてもよい。Q は、4つの炭素原子に結合した4級炭素原子を有していてもよい。
[0018]
 bは、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、2~6が好ましく、2~4がより好ましく、2または3が特に好ましい。bが前記範囲の下限値以上であれば、化合物1が強固に基材の表面に結合し、表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる。bが前記範囲の上限値以下であれば、原料を入手しやすくなり、化合物1を製造しやすい。また、化合物1の加水分解性シリル基側の末端が嵩高くならないため、基材の表面における化合物1の密度が比較的高くなる。その結果、表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる。
[0019]
 化合物1においては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、bが2であり、Q が、基g1、基g2または基g3であることが特に好ましい。
[0020]
[化3]


[0021]
 ただし、Xは、フッ素原子、ペルフルオロアルキル基または水酸基であり、R f2は、(R f1O) の末端の酸素原子に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f3およびR f4は、それぞれR に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f2、R f3およびR f4のうち少なくとも1個はペルフルオロアルキレン基であり、Xが水酸基の場合のR f3およびR f4は、それぞれR に結合するペルフルオロアルキレン基である。
[0022]
 Xのペルフルオロアルキル基の炭素数は、1~5が好ましい。R f2、R f3およびR f4のペルフルオロアルキレン基の炭素数は、1~5が好ましい。
 Xとしては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、フッ素原子、-CF 、-CF CF が特に好ましい。
 R f2としては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、単結合、-CF -、-CF CF -が好ましい。
 R f3およびR f4としては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、単結合、-CF -、-CF CF -が特に好ましい。
 基g1としては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、下式で表される基が好ましい。ただし、各基の左側の結合手が(R f1O) の末端の酸素原子に結合する。
[0023]
[化4]


[0024]
 R としては、本発明の効果が発揮されやすい点から、基g4が好ましい。
 -Z-Q [-SiR 3-n 式g4
 ただし、Zは、単結合または-C(O)N(R )-であり、R は、水素原子またはアルキル基であり、Q は、(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、R は、1価の炭化水素基であり、Lは、加水分解性基であり、nは、0~2の整数であり、pは、1以上の整数であり、pが2以上の場合、p個の[-SiR 3-n]は、同一であっても異なっていてもよい。
[0025]
 Zとしては、表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点からは、単結合が好ましい。
 R としては、化合物1を製造しやすい点から、水素原子が好ましい。R のアルキル基の炭素数は、1~3が好ましく、1が特に好ましい。
[0026]
 pは、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、1~3が好ましく、1または2がより好ましく、1が特に好ましい。
 Q としては、化合物1を製造しやすい点および表面層の耐摩擦性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、2~4価の有機基が好ましい。Q における有機基としては、表面層の耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、炭化水素基が好ましく、飽和炭化水素基もしくは芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基が特に好ましい。Q の炭素数は、2~10が好ましく、2~6がより好ましく、2または3が特に好ましい。
 Q としては、炭素数2~6のアルキレン基が好ましく、炭素数2または3のアルキレン基が特に好ましい。
[0027]
 SiR 3-nは、加水分解性シリル基である。
 化合物1は、末端に加水分解性シリル基を2個以上有する。末端に加水分解性シリル基を2個以上有する化合物1は基材と強固に化学結合するため、表面層は耐摩擦性に優れる。
 また、化合物1は、一方の末端のみに加水分解性シリル基を有する。一方の末端のみに加水分解性シリル基を有する化合物1は凝集しにくいため、表面層は外観に優れる。
[0028]
 Lは、加水分解性基である。加水分解性基は、加水分解反応によって水酸基となる基である。すなわち、化合物1の末端のSi-Lは、加水分解反応によってシラノール基(Si-OH)となる。シラノール基は、さらに分子間で反応してSi-O-Si結合を形成する。また、シラノール基は、基材の表面の水酸基(基材-OH)と脱水縮合反応して、化学結合(基材-O-Si)を形成する。
[0029]
 Lとしては、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イソシアナート基等が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1~4のアルコキシ基が好ましい。ハロゲン原子としては、塩素原子が特に好ましい。
 Lとしては、化合物1の製造をしやすい点から、アルコキシ基またはハロゲン原子が好ましい。Lとしては、塗布時のアウトガスが少なく、化合物1の保存安定性に優れる点から、炭素数1~4のアルコキシ基が好ましく、化合物1の長期の保存安定性が必要な場合にはエトキシ基が特に好ましく、塗布後の反応時間を短時間とする場合にはメトキシ基が特に好ましい。
[0030]
 R は、1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリル基等が挙げられる。
 R としては、1価の飽和炭化水素基が特に好ましい。1価の飽和炭化水素基の炭素数は、1~6が好ましく、1~3がより好ましく、1~2が特に好ましい。R の炭素数がこの範囲であると、化合物1を製造しやすい。
[0031]
 nは、0または1が好ましく、0が特に好ましい。1個の加水分解性シリル基にLが複数存在することによって、基材との密着性がより強固になる。
[0032]
 SiR 3-nとしては、Si(OCH 、SiCH (OCH 、Si(OCH CH 、SiCl 、Si(OCOCH 、Si(NCO) が好ましい。工業的な製造における取扱いやすさの点から、Si(OCH が特に好ましい。
 化合物1中の2個以上のSiR 3-nは、同一であっても異なっていてもよい。化合物1を製造しやすい点から、同一の基であることが好ましい。
[0033]
 化合物1としては、たとえば、化合物1-1~1-15が挙げられる。下式の化合物は、工業的に製造しやすく、取扱いやすく、表面層の撥水撥油性、耐摩擦性、指紋汚れ除去性、潤滑性、耐薬品性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から好ましい。
[0034]
[化5]


[0035]
 ただし、PFPEはペルフルオロポリエーテル鎖、すなわちA-O-(R f1O) -である。PFPEの好ましい形態は、上述した好ましいAおよび(R f1O) を組み合わせたものとなる。
[0036]
(化合物1の製造方法)
 化合物1は、化合物2とHSiR 3-nとをヒドロシリル化反応させる方法によって製造できる。
 A-O-(R f1O) -Q (R 1a 式2
 ただし、R 1aは、少なくとも1個のω-アルケニル基を有する1価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、b個のR 1aは、同一であっても異なっていてもよい。R 1aは、ヒドロシリル化後に化合物1におけるR となる。ω-アルケニル基としては、炭素数2~4のω-アルケニル基が好ましく、具体的例としてはアリル基、ビニル基、3-ブテニル基が挙げられる。
 A、(R f1O) 、Q およびbは、化合物1で説明したA、(R f1O) 、Q およびbと同じであり、好ましい形態も同様である。
[0037]
 R 1aにおける少なくとも1個のω-アルケニル基を有する1価の有機基としては、好ましい化合物1が得られる点から、基g5が好ましい。
 -Z-Q 2a[-CH=CH  式g5
 ただし、Q 2aは、単結合(ただし、pが1のときに限る。)または(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基、ω-アルケニル基およびエーテル性酸素原子のいずれも有しない有機基である。)である。Q 2aにおける有機基としては、表面層の耐光性および耐薬品性がさらに優れる点から、炭化水素基が好ましく、飽和炭化水素基もしくは芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基が特に好ましい。Q 2aの炭素数は、1~8が好ましく、1~4がより好ましく、1または2が特に好ましい。基g5は、ヒドロシリル化後に基g4における-Z-Q となる。
 Zおよびpは、基g4で説明したZおよびpと同じであり、好ましい形態も同様である。
[0038]
(化合物2の製造方法)
 化合物2は、たとえば、化合物31を出発物質とし、化合物31の水酸基側の末端へ(R f1O) -Q に対応する基を導入し、次いでフッ素化処理によって(R f1O) -Q を有する中間体を得て、さらに中間体のペルフルオロ炭化水素基側の末端に炭素-炭素不飽和二重結合を有する基を導入して製造できる。
 A-O-(R f1O) -R f11CH -OH 式31
 ただし、R f11はペルフルオロアルキレン基であり、tはt+1+sがmとなる整数であり、sは0以上の整数である。A、R f1Oおよびmは、化合物1で説明したA、R f1Oおよびmと同じであり、好ましい形態も同様である。sは0~6が好ましく、0~3がより好ましい。
 また、化合物32のヨウ素原子側末端へ(R f1O) -Q に対応する基を導入し、次いでフッ素化処理等によって(R f1O) -Q を有する中間体を得て、上記と同様に化合物2を製造することもできる。
 A-O-(R f1O) -R f11-I 式32
 さらに、上記のような炭素原子に結合した水素原子をフッ素原子に変換するフッ素化処理の工程を有する製造方法では、フッ素化処理によりAとなる炭素原子に結合した水素原子を有するフルオロアルキル基やアルキル基を有する化合物、フッ素化処理により(R f1O)となる炭素原子に結合した水素原子を有するオキシフルオロアルキレン単位やオキシアルキレン単位をA側に有する化合物等を出発物質として用いることもできる。たとえば、上記化合物31や化合物32に対応する化合物33や化合物34を出発物質として用いることもできる。
 A-O-(R f12O) (R f1O) t-2-R f11CH -OH 式33
 A-O-(R f12O) (R f1O) t-2-R f11-I 式34
 ただし、R f12は水素原子を有するフルオロアルキレン基であり、2個の(R f12O)は異なるオキシフルオロアルキレン単位であってもよい。
[0039]
 化合物31等は、国際公開第2009/008380号、国際公開第2013/121984号、国際公開第2013/121986号、国際公開第2014/163004号、国際公開第2015/087902号、国際公開第2017/038830号、国際公開第2017/038832号等に記載の方法によって製造できる。
[0040]
 化合物2は、具体的には下記のようにして製造できる。
 たとえば、化合物31の水酸基側の末端へのQ に対応する基の導入、フッ素化処理等によってペルフルオロ炭化水素基およびペルフルオロ炭化水素基に結合した-C(O)OCF を有する中間体を得て、中間体の-C(O)OCF とアリルアミンとを反応させて、-C(O)NHCH CH=CH を末端に有する化合物2を製造できる。
 また、化合物31の水酸基側の末端へのQ に対応する基の導入、フッ素化処理等によってペルフルオロ炭化水素基およびペルフルオロ炭化水素基に結合した-C(O)OCF を有する中間体を得て、これにヨウ素を反応させて-C(O)OCF を-Iに置換し、中間体の-Iの部分にエチレンを付加させて-CH CH Iとし、加熱条件にて脱HIして-CH=CH を末端に有する化合物2を製造できる。
[0041]
 以上説明した化合物1にあっては、下記の理由から、初期の撥水撥油性、指紋汚れ除去性、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる。
 化合物1は、Aが末端にCF -を有するため、化合物1の一方の末端がCF -となり、他方の末端が加水分解性シリル基となる。一方の末端がCF -であり、他方の末端が加水分解性シリル基である化合物1によれば、低表面エネルギーの表面層を形成できるため、表面層は潤滑性および耐摩擦性に優れる。一方、両末端に加水分解性シリル基を有する含フッ素エーテル化合物では、表面層の潤滑性および耐摩擦性が不充分である。
 化合物1は、(R f1O) を有するため、フッ素原子の含有量が多い。そのため、化合物1は、初期撥水撥油性、耐摩擦性、指紋汚れ除去性に優れる表面層を形成できる。
 化合物1は、ペルフルオロポリエーテル鎖と加水分解性シリル基との間にペルフルオロ炭化水素基が導入され、かつペルフルオロ炭化水素基と加水分解性シリル基との間にエーテル性酸素原子を有しないため、ペルフルオロポリエーテル鎖と加水分解性シリル基との間の結合が摩擦、光、薬品等によって切断されにくい。そのため、化合物1は、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に優れる表面層を形成できる。
[0042]
[含フッ素エーテル組成物]
 本発明の含フッ素エーテル組成物(以下、「本組成物」とも記す。)は、化合物1の1種以上と、他の含フッ素エーテル化合物とを含む。
[0043]
 他の含フッ素エーテル化合物としては、化合物1の製造工程で副生する含フッ素エーテル化合物(以下、「副生含フッ素エーテル化合物」とも記す。)、化合物1と同様の用途に用いられる公知の含フッ素エーテル化合物等が挙げられる。
 他の含フッ素エーテル化合物としては、化合物1の特性を低下させるおそれが少ない化合物が好ましい。
[0044]
 副生含フッ素エーテル化合物としては、未反応の化合物2や化合物31等、化合物1の製造におけるヒドロシリル化の際に、アリル基の一部がインナーオレフィンに異性化した含フッ素エーテル化合物等が挙げられる。
 公知の含フッ素エーテル化合物としては、市販の含フッ素エーテル化合物等が挙げられる。本組成物が公知の含フッ素エーテル化合物を含む場合、化合物1の特性を補う等の新たな作用効果が発揮される場合がある。
[0045]
 化合物1の含有量は、本組成物のうち、60質量%以上100質量%未満が好ましく、70質量%以上100質量%未満がより好ましく、80質量%以上100質量%未満が特に好ましい。
 他の含フッ素エーテル化合物の含有量は、本組成物のうち、0質量%超40質量%以下が好ましく、0質量%超30質量%以下がより好ましく、0質量%超20質量%以下が特に好ましい。
 化合物1の含有量および他の含フッ素エーテル化合物の含有量の合計は、本組成物のうち、80~100質量%が好ましく、85~100質量%が特に好ましい。
 化合物1の含有量および他の含フッ素エーテル化合物の含有量が前記範囲内であれば、表面層の初期の撥水撥油性、耐摩擦性、指紋汚れ除去性、耐光性および耐薬品性がさらに優れる。
[0046]
 本組成物は、化合物1および他の含フッ素エーテル化合物以外の成分を含んでいてもよい。
 他の成分としては、化合物1や公知の含フッ素エーテル化合物の製造工程で生成した副生物(ただし、副生含フッ素エーテル化合物を除く。)、未反応の原料等の製造上不可避の化合物が挙げられる。
 また、加水分解性シリル基の加水分解と縮合反応を促進する酸触媒や塩基性触媒等の添加剤が挙げられる。酸触媒としては、塩酸、硝酸、酢酸、硫酸、燐酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等が挙げられる。塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられる。
 他の成分の含有量は、本組成物のうち、0~10質量%が好ましく、0~1質量%が特に好ましい。
[0047]
[コーティング液]
 本発明のコーティング液(以下、「本コーティング液」とも記す。)は、化合物1または本組成物と液状媒体とを含む。本コーティング液は、溶液であっても分散液であってもよい。
[0048]
 液状媒体としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒は、含フッ素有機溶媒でも非フッ素有機溶媒でもよく、両溶媒を含んでもよい。
 含フッ素有機溶媒としては、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物、フルオロアルキルエーテル、フッ素化アルキルアミン、フルオロアルコール等が挙げられる。
 フッ素化アルカンとしては、炭素数4~8の化合物が好ましい。市販品としては、C 13H(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AC-2000)、C 13(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AC-6000)、C CHFCHFCF (ケマーズ社製、バートレル(登録商標)XF)等が挙げられる。
 フッ素化芳香族化合物としては、ヘキサフルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ペルフルオロトルエン、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が挙げられる。
 フルオロアルキルエーテルとしては、炭素数4~12の化合物が好ましい。市販品としては、CF CH OCF CF H(旭硝子社製、アサヒクリン(登録商標)AE-3000)、C OCH (3M社製、ノベック(登録商標)7100)、C OC (3M社製、ノベック(登録商標)7200)、C CF(OCH )C (3M社製、ノベック(登録商標)7300)等が挙げられる。
 フッ素化アルキルアミンとしては、ペルフルオロトリプロピルアミン、ペルフルオロトリブチルアミン等が挙げられる。
 フルオロアルコールとしては、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。
 非フッ素有機溶媒としては、水素原子および炭素原子のみからなる化合物と、水素原子、炭素原子および酸素原子のみからなる化合物が好ましく、炭化水素、アルコール、ケトン、エーテル、エステルが挙げられる。
 液状媒体は、2種以上を混合した混合媒体であってもよい。
[0049]
 化合物1または本組成物の含有量は、本コーティング液のうち、0.001~10質量%が好ましく、0.01~1質量%が特に好ましい。
 液状媒体の含有量は、本コーティング液のうち、90~99.999質量%が好ましく、99~99.99質量%が特に好ましい。
[0050]
[物品]
 本発明の物品(以下、「本物品」とも記す。)は、化合物1または本組成物から形成された表面層を基材の表面に有する。
 表面層は、化合物1を、化合物1の加水分解性シリル基の一部または全部が加水分解反応し、かつ脱水縮合反応した状態で含む。
[0051]
 表面層の厚さは、1~100nmが好ましく、1~50nmが特に好ましい。表面層の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、表面処理による効果が充分に得られやすい。表面層の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、利用効率が高い。表面層の厚さは、薄膜解析用X線回折計(RIGAKU社製、ATX-G)を用いて、X線反射率法によって反射X線の干渉パターンを得て、干渉パターンの振動周期から算出できる。
[0052]
 基材としては、撥水撥油性の付与が求められている基材が挙げられる。基材の材料としては、金属、樹脂、ガラス、サファイア、セラミック、石、これらの複合材料が挙げられる。ガラスは化学強化されていてもよい。基材の表面にはSiO 膜等の下地膜が形成されていてもよい。
 基材としては、タッチパネル用基材、ディスプレイ用基材、メガネレンズが好適であり、タッチパネル用基材が特に好適である。タッチパネル用基材の材料としては、ガラスまたは透明樹脂が好ましい。
[0053]
[物品の製造方法]
 本物品は、たとえば、下記の方法で製造できる。
 ・化合物1または本組成物を用いたドライコーティング法によって基材の表面を処理して、化合物1または本組成物から形成された表面層を基材の表面に形成する方法。
 ・ウェットコーティング法によってコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥させて、化合物1または本組成物から形成された表面層を基材の表面に形成する方法。
[0054]
 ドライコーティング法としては、真空蒸着、CVD、スパッタリング等の手法が挙げられる。化合物1の分解を抑える点、および装置の簡便さの点から、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着時には、鉄、鋼等の金属多孔体に化合物1または本組成物を含浸させたペレット状物質を用いてもよい。本コーティング液を鉄、鋼等の金属多孔体に含浸させ、液状媒体を乾燥させて、化合物1または本組成物が含浸したペレット状物質を用いてもよい。
[0055]
 ウェットコーティング法としては、スピンコート法、ワイプコート法、スプレーコート法、スキージーコート法、ディップコート法、ダイコート法、インクジェット法、フローコート法、ロールコート法、キャスト法、ラングミュア・ブロジェット法、グラビアコート法等が挙げられる。
実施例
[0056]
 以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において「%」は特に断りのない限り「質量%」である。なお、例1~13、21~33は実施例であり、例14、15、34、35は比較例である。
[0057]
[例1]
(例1-1)
 国際公開第2013/121984号の実施例の例11-1~11-5に記載の方法にしたがって化合物3-1を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF CH -OH 式3-1
 単位数xの平均値:13、化合物3-1の数平均分子量:5,050。
[0058]
(例1-2)
 500mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、AE-3000の40g、2,6-ジメチルピリジンの0.4gを入れ、氷冷した。トリフルオロメチルスルホン酸無水物の3.2gを入れ、25℃で12時間撹拌した。水を追加し、酢酸エチルにて分液し、得られた有機相を硫酸マグネシウムにて脱水した。硫酸マグネシウムをろ別し、化合物4-1の10.4g(収率100%)を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF CH -OSO CF  式4-1
[0059]
 化合物4-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:テトラメチルシラン(TMS)) δ(ppm):4.5(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120(2F)、-126(48F)、-127(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0060]
(例1-3)
 200mLのナスフラスコに、例1-2で得た化合物4-1の20g、5-ヒドロキシジメチルフタレートの4.2g(20mmol)、炭酸セシウムの2.8g(20.0mmol)、N、N-ジメチルホルムアルデヒドの40mL、1,3-ビストリフルオロメチルベンゼン(旭硝子社製、SR-ソルベント)の40mLを入れ、100℃にて35時間撹拌した。25℃に戻し、メタノールおよびAC-6000をそれぞれ20mL入れ、分液し、有機相を濃縮した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物5-1の5.9g(収率29%)を得た。
[0061]
[化6]


[0062]
 化合物5-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):8.1(1H)、7.8(2H)、4.5(2H)、3.9(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120(2F)、-126(48F)、-127(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0063]
(例1-4)
 500mLのニッケル製反応器に、ClCF CFClCF OCF CF Cl(以下、「CFE-419」と記す。)の250mLを入れ、窒素ガスをバブリングした。酸素ガス濃度が充分に下がった後、窒素ガスで希釈された20体積%のフッ素ガスを1時間バブリングした。例1-3で得た化合物5-1のCFE-419溶液(濃度:10%、化合物5-1:6.0g)を2時間かけて投入した。フッ素ガスの導入速度(mol/時間)と化合物5-1中の水素原子の導入速度(mol/時間)との比は2:1になるように制御した。化合物5-1の投入が終わった後、ベンゼンのCFE-419溶液(濃度:0.1%、ベンゼン:0.1g)を断続的に投入した。ベンゼンの投入が終わった後、フッ素ガスを1時間バブリングし、最後に窒素ガスで反応器内を充分に置換した。溶媒を留去し、化合物6-1の6.1g(収率90%)を得た。
[0064]
[化7]


[0065]
 化合物6-1のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-57(6F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0066]
(例1-5)
 50mLのナスフラスコに、例1-4で得た化合物6-1の1.5g、フッ化ナトリウムの0.1g、AC-2000の1mLを入れ、氷浴中で撹拌した。アリルアミンの0.2gを入れ、25℃で1時間撹拌した。AC-6000を入れ、ろ過した後、ろ液をカラムクロマトグラフィにて精製した。化合物2-1の1.2g(収率80%)を得た。
[0067]
[化8]


[0068]
 化合物2-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0069]
(例1-6)
 20mLのナスフラスコに、例1-5で得た化合物2-1の1.0g、トリメトキシシランの0.073g、アニリンの0.0001g、AC-6000の1.0g、白金/1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体の0.0033gを入れ、25℃で一晩撹拌した。濃縮し、化合物1-1の1.0g(収率100%)を得た。
[0070]
[化9]


[0071]
 化合物1-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-1の数平均分子量:5,400。
[0072]
[例2]
(例2-1)
 500mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、化合物20-1の1.2g、AE-3000の60g、炭酸セシウムの2.8gを入れ、50℃で18時間撹拌した。25℃に冷却し、炭酸セシウムをろ過で除去した。AE-3000を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物5-2の10.5g(収率100%)を得た。
[0073]
[化10]


[0074]
 化合物5-2のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.6(2H)、3.9(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~140(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0075]
(例2-2)
 化合物5-1の代わりに例2-1で得た化合物5-2を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-2の6.1gを得た。
[0076]
[化11]


[0077]
 化合物6-2のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-57(6F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0078]
(例2-3)
 50mLのナスフラスコに、例2-2で得た化合物6-2の3.0g、SR-ソルベントの10g、アリルアミンの0.8gを入れ、25℃で一晩撹拌した。反応粗液をろ過し、ろ液からSR-ソルベントを減圧留去した。化合物2-2の2.6g(収率90%)を得た。
[0079]
[化12]


[0080]
 化合物2-2のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0081]
(例2-4)
 化合物2-1の1.0gの代わりに例2-3で得た化合物2-2の1.1gを用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-2の1.1g(収率100%)得た。
[0082]
[化13]


[0083]
 化合物1-2のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-2の数平均分子量:4,700。
[0084]
[例3]
(例3-1)
 50mLのナスフラスコに、化合物20-2の2g、ペルフルオロジビニルブチルエーテルの4.5g、48%水酸化カリウム水溶液の0.7g、イオン交換水の1.3g、t-ブタノールの0.2gを入れ、85℃にて12時間撹拌した。1mol/Lの塩酸の2.0gを入れ、AC-6000にて分液した。AC-6000相をイオン交換水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて脱水し、ろ過した後、ろ液を濃縮した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物9-1の3.0g(収率46%)を得た。
[0085]
[化14]


[0086]
 化合物9-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):6.2~5.8(1H)、4.5(1H)、3.9(6H)、2.3(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-85~-87(2F)、-93(2F)、-114(1F)、-122(1F)、-126(4F)、-136(1F)、-145(1F)。
[0087]
(例3-2)
 500mLのナスフラスコに、例3-1で得た化合物9-1の2.3g、例1-1で得た化合物3-1の20g、48%水酸化カリウム水溶液の0.3g、イオン交換水の0.5g、t-ブタノールの2.0gを入れ、85℃にて12時間撹拌した。1mol/Lの塩酸の1.0gを入れ、AC-6000にて分液した。AC-6000相をイオン交換水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて脱水し、ろ過した後、ろ液を濃縮した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物5-3の22g(収率99%)を得た。
[0088]
[化15]


[0089]
 化合物5-3のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):6.2~5.8(1H)、4.5(3H)、3.9(6H)、3.5(1H)、2.3(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-85~-87(2F)、-88(50F)、-91(2F)、-93(2F)、-114(1F)、-120(2F)、-122(1F)、-126(52F)、-127(2F)、-136(1F)、-145(1F)。
 単位数xの平均値:13。
[0090]
(例3-3)
 化合物5-1のCFE-419溶液(濃度:10%、化合物5-1:6.0g)の代わりに、例3-2で得た化合物5-3のCFE-419溶液(濃度10%、化合物5-3:10.0g)を用いた以外は例1-4と同様にして化合物6-3の12g(収率90%)を得た。
[0091]
[化16]


[0092]
 化合物6-3のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-57(6F)、-83(56F)、-88(64F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0093]
(例3-4)
 化合物6-1の代わりに例3-3で得た化合物6-3を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-3の1.3g(収率82%)を得た。
[0094]
[化17]


[0095]
 化合物2-3のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(56F)、-88(64F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0096]
(例3-5)
 50mLのナスフラスコに、例3-4で得た化合物2-3の1g、トリメトキシシランの0.09g、アニリンの0.0009g、AC-6000の1.0g、白金/1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体の0.0033gを入れ、25℃で一晩撹拌した。濃縮し、化合物1-3の1.0g(収率100%)を得た。
[0097]
[化18]


[0098]
 化合物1-3のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(56F)、-88(64F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-3の数平均分子量:5,700。
[0099]
[例4]
(例4-1)
 500mLのナスフラスコに、例1-4で得た化合物6-1の50g、SR-ソルベントの200mLを入れ、遮光して氷冷した。ピリチオンナトリウムの12gを入れ、氷冷バスを外し、25℃にて2時間撹拌した。ヨウ素の24g、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)の2.7gを入れ、遮光を外し、85℃にて12時間撹拌した。メタノールおよびAC-6000を用いて分液し、AC-6000相を濃縮した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物7-1の36g(収率72%)を得た。
[0100]
[化19]


[0101]
 化合物7-1のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0102]
(例4-2)
 25mLの金属製反応器(SS-4CS-TW-25)に、例4-1で得た化合物7-1の5.0g、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)の0.2g、SR-ソルベントの1.8mLを入れ、エチレンを0.20MPa[gauge]で張り、80℃にて5時間撹拌した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物8-1の5g(収率100%)を得た。
[0103]
[化20]


[0104]
 化合物8-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.1(4H)、2.6(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0105]
(例4-3)
 100mLのナスフラスコに、例4-2で得た化合物8-1の5.0g、ジアザビシクロウンデセンの0.5g、SR-ソルベントの10mLを入れ、80℃にて18時間撹拌した。得られた反応粗液をカラムクロマトグラフィにて精製し、化合物2-4の4.9g(収率100%)を得た。
[0106]
[化21]


[0107]
 化合物2-4のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.9(4H)、5.6(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0108]
(例4-4)
 化合物2-1の1.0gの代わりに例4-3で得た化合物2-4の1.1gを用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-4の1.1g(収率100%)を得た。
[0109]
[化22]


[0110]
 化合物1-4のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、2.5(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-4の数平均分子量:5,300。
[0111]
[例5]
(例5-1)
 化合物6-1の代わりに例2-2で得た化合物6-2を用いた以外は、例4-1と同様にして化合物7-2の35g(収率70%)を得た。
[0112]
[化23]


[0113]
 化合物7-2のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0114]
(例5-2)
 化合物7-1の代わりに例5-1で得た化合物7-2を用いた以外は、例4-2と同様にして化合物8-2の5g(収率100%)を得た。
[0115]
[化24]


[0116]
 化合物8-2のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.1(4H)、2.6(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0117]
(例5-3)
 化合物8-1の代わりに例5-2で得た化合物8-2を用いた以外は、例4-3と同様にして化合物2-5の4.9g(収率100%)を得た。
[0118]
[化25]


[0119]
 化合物2-5のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.9(4H)、5.6(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13。
[0120]
(例5-4)
 化合物2-4の代わりに例5-3で得た化合物2-5を用いた以外は、例4-4と同様にして化合物1-5の1.1g(収率100%)を得た。
[0121]
[化26]


[0122]
 化合物1-5のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、2.5(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(52F)、-91(2F)、-120~130(61F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-5の数平均分子量:5,300。
[0123]
[例6]
(例6-1)
 化合物6-1の代わりに例3-3で得た化合物6-3を用いた以外は、例4-1と同様にして化合物7-3の37g(収率75%)を得た。
[0124]
[化27]


[0125]
 化合物7-3のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-59(4H)、-83(52F)、-88(64F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0126]
(例6-2)
 化合物7-1の代わりに例6-1で得た化合物7-3を用いた以外は、例4-2と同様にして化合物8-3の5g(収率100%)を得た。
[0127]
[化28]


[0128]
 化合物8-3のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.1(4H)、2.6(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(64F)-116(4F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0129]
(例6-3)
 化合物8-1の代わりに例6-2で得た化合物8-3を用いた以外は、例4-3と同様にして化合物2-6の4.9g(収率100%)を得た。
[0130]
[化29]


[0131]
 化合物2-6のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.9(4H)、5.6(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(64F)-116(4F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13。
[0132]
(例6-4)
 化合物2-4の代わりに例6-3で得た化合物2-6を用いた以外は、例4-4と同様にして化合物1-6の1.1g(収率100%)を得た。
[0133]
[化30]


[0134]
 化合物1-6のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、2.5(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(64F)-116(4F)、-120~130(55F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-6の数平均分子量:5,600。
[0135]
[例7]
(例7-1)
 100mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、マレイン酸ジエチルの0.3g、水素化ナトリウムの0.5gを入れ、25℃で16時間撹拌した。1N塩酸を追加し、AE-3000にて分液し、得られた有機相を硫酸マグネシウムにて脱水した。硫酸マグネシウムをろ別し、化合物5-4の6.9g(収率67%)を得た。
[0136]
[化31]


[0137]
 化合物5-4のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.5(1H)、4.1(2H)、3.9(4H)、2.4(2H)1.4(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13。
[0138]
(例7-2)
 化合物5-1の代わりに例7-1で得た化合物5-4を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-4の5.9gを得た。
[0139]
[化32]


[0140]
 化合物6-4のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(56F)、-91(6F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0141]
(例7-3)
 化合物6-1の代わりに例7-2で得た化合物6-4を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-7の4.8gを得た。
[0142]
[化33]


[0143]
 化合物2-7のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0144]
(例7-4)
 化合物2-1の代わりに例7-3で得た化合物2-7を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-7の1.0gを得た。
[0145]
[化34]


[0146]
 化合物1-7のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(52F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-7の数平均分子量:4,900。
[0147]
[例8]
(例8-1)
 100mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、3-クロロメチル-3-メチルオキセタンの0.3g、48質量%の水酸化カリウム水溶液の0.5gを入れ、60℃で24時間撹拌した。1N塩酸を追加し、AE-3000にて分液し、得られた有機相を硫酸マグネシウムにて脱水した。硫酸マグネシウムをろ別後、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。化合物10-1の6.5g(収率64%)を得た。
[0148]
[化35]


[0149]
 化合物10-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.5(4H)、3.7(2H)、3.2(2H)、1.3(3H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13。
[0150]
(例8-2)
 100mLのナスフラスコに、例8-1で得た化合物10-1の6g、AC-2000の10g、濃硫酸の0.6g、イオン交換水の0.6gを入れ、25℃で8時間撹拌した。得られた粗液を水洗し、溶媒を留去し、化合物11-1の6g(収率100%)を得た。
[0151]
[化36]


[0152]
 化合物11-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.2(4H)、3.7(2H)、3.2(2H)、1.3(3H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13。
[0153]
(例8-3)
 テトラフルオロエチレン-ペルフルオロ(アルコキシビニルエーテル)共重合体製の100mLのナスフラスコに、例8-2で得た化合物11-1の6g、AC-2000の20g、NaFの2gを入れ、25℃下で撹拌した。次に、内温が40℃以下を保つ速度で、CF CF CF OCF(CF )COFの4gを入れた。さらに25℃下で16時間撹拌した。ろ過してろ液を回収し、溶媒を留去し、化合物5-5の6g(収率89%)を得た。
[0154]
[化37]


[0155]
 化合物5-5のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.4(4H)、3.7(2H)、3.2(2H)、1.3(3H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(66F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(58F)、-145(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0156]
(例8-4)
 化合物5-1の代わりに例8-3で得た化合物5-5を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-5の5.5g(収率90%)を得た。
[0157]
[化38]


[0158]
 化合物6-5のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(69F)、-88(58F)、-91(2F)、-120~130(58F)、-145(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0159]
(例8-5)
 化合物6-1の代わりに例8-4で得た化合物6-5を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-8の4.8g(収率99%)を得た。
[0160]
[化39]


[0161]
 化合物2-8のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(53F)、-88(54F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13。
[0162]
(例8-6)
 化合物2-1の代わりに例8-5で得た化合物2-8を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-8の1.0g(収率100%)を得た。
[0163]
[化40]


[0164]
 化合物1-8のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(53F)、-88(54F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-8の数平均分子量:5,100。
[0165]
[例9]
(例9-1)
 100mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、CF =CFOCF CF CF CF OCF=CF の8g、2-メチル-2-プロパノールの15g、48質量%の水酸化カリウム水溶液の3g、水の4gを入れ、70℃で48時間撹拌した。25℃に冷却し、メタノールを入れ、充分に撹拌した後、AC-6000を入れ、充分に撹拌した。AC-6000層を回収し、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。化合物12-1の9.2g(収率87%)を得た。
[0166]
[化41]


[0167]
 化合物12-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):6.0(1H)、4.5(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(56F)、-91(2F)、-115~135(57F)、-145(1F)。
 単位数xの平均値:13。
[0168]
(例9-2)
 100mLのナスフラスコに、20質量%のナトリウムエトキシドエタノール溶液の0.8g、マロン酸ジエチルの0.4gを入れ、25℃下1時間撹拌した。次いで、例9-1で得た化合物12-1の9gを入れ、40℃で24時間撹拌した。25℃に冷却し、1N塩酸を入れ、充分に撹拌した後、AC-6000を入れ、充分に撹拌した。AC-6000層を回収し、溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。化合物5-6の7.6g(収率83%)を得た。
[0169]
[化42]


[0170]
 化合物5-6のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):6.0~5.8(2H)、4.5(2H)、4.2(4H)、3.5(1H)、1.3(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(56F)、-91(2F)、-115~135(56F)、-145(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0171]
(例9-3)
 化合物5-1の代わりに例9-2で得た化合物5-6を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-6の5.3g(収率87%)を得た。
[0172]
[化43]


[0173]
 化合物6-6のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-85(6F)、-88(64F)、-91(2F)、-115~135(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0174]
(例9-4)
 化合物6-1の代わりに例9-3で得た化合物6-6を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-9の4.9g(収率96%)を得た。
[0175]
[化44]


[0176]
 化合物2-9のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(60F)、-91(2F)、-115~135(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0177]
(例9-5)
 化合物2-1の代わりに例9-4で得た化合物2-9を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-9の1.0g(収率100%)を得た。
[0178]
[化45]


[0179]
 化合物1-9のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(60F)、-91(2F)、-115~135(57F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-9の数平均分子量:4,750。
[0180]
[例10]
(例10-1)
 100mLのナスフラスコに、例1-1で得た化合物3-1の10g、イタコン酸ジエチルの0.3g、水素化ナトリウムの0.5gを入れ、25℃で16時間撹拌した。1N塩酸を追加し、AE-3000にて分液し、得られた有機相を硫酸マグネシウムにて脱水した。硫酸マグネシウムをろ別し、化合物5-7の7.6g(収率73%)を得た。
[0181]
[化46]


[0182]
 化合物5-7のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):4.2(2H)、4.0(2H)、3.9(4H)、2.3(3H)1.4(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(50F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(54F)。
 単位数xの平均値:13。
[0183]
(例10-2)
 化合物5-1の代わりに例10-1で得た化合物5-7を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-7の5.8g(収率84%)を得た。
[0184]
[化47]


[0185]
 化合物6-7のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(56F)、-91(6F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0186]
(例10-3)
 化合物6-1の代わりに例10-2で得た化合物6-7を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-10の5.1g(収率91%)を得た。
[0187]
[化48]


[0188]
 化合物2-10のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13。
[0189]
(例10-4)
 化合物2-1の代わりに例10-3で得た化合物2-10を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-10の1.0g(収率100%)を得た。
[0190]
[化49]


[0191]
 化合物1-10のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-83(54F)、-88(50F)、-91(2F)、-120~130(57F)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-10の数平均分子量:4,600。
[0192]
[例11]
(例11-1)
 国際公開第2013/121984号の実施例の例2-3に記載の方法にしたがって化合物13-1を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF CF -OC(O)CF(CF )OCF CF CF  式13-1
 単位数xの平均値:13。
[0193]
(例11-2)
 アルミホイルで遮光した500mLのナスフラスコに、ピリチオンナトリウムの5.8g、1,3-ビストリフルオロメチルベンゼン(AGCセイミケミカル社製、商品名SR-ソルベント)の100mLを入れ、氷冷下撹拌した。次いで、例11-1で得た化合物13-1の50.0gをゆっくり添加し、氷冷のまま2時間撹拌した。ヨウ素の12.0g、2,2-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(和光純薬工業社製、商品名V-59)の1.8gを入れ、遮光していたアルミホイルを取り除き、85℃で一晩撹拌した。温度を25℃に戻し、メタノールを入れ、充分に撹拌した後、AC-6000を入れ、2層分離し、下層を回収し留去した。得られた反応粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物14-1の39.8g(収率84%)を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF -I 式14-1
[0194]
 化合物14-1のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-55(3F)、-58(2F)、-83(50F)、-88(52F)、-90(2F)、-116(2F)、-125(52F)。
 単位数xの平均値:13。
[0195]
(例11-3)
 500mLのナスフラスコに、化合物20-3(Combi-Blocks社製)の10g、炭酸カリウムの21g、N,N-ジメチルホルムアミドの180mLを入れ、氷冷下撹拌した。次いで、アリルブロマイドの14.2gを入れ、60℃で一晩撹拌した。次いで、反応系に水を入れて撹拌し、酢酸エチルとヘキサンとを入れ、水洗した。有機層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物20-4の12.1g(収率92%)を得た。
[0196]
[化50]


[0197]
 化合物20-4のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm): 6.0(1H)、5.1(2H)、4.1~3.9(2H)、3.3~3.1(2H)、2.5~1.9(9H)、1.6~1.4(2H)。
[0198]
(例11-4)
 50mLのナスフラスコに、例11-2で得た化合物14-1の3.0g、例11-3で得た化合物20-4の1.0g、SR-ソルベントの12mL、V-59の11mgを入れ、85℃で2日間撹拌した。その間V-59の10mgを2回に分けて入れた。反応温度を25℃に戻し、メタノールを入れて充分に撹拌した後、AC-6000を入れて2層分離し、下層を回収し溶媒を留去した。得られた反応粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物15-1の2.3g(収率75%)を得た。
[0199]
[化51]


[0200]
 化合物15-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):4.3~3.3(7H)、2.5~1.9(7H)、1.6~1.4(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(50F)-88(52F)、-90(2F)、-110~-115(2F)、-125~-127(52F)。
 単位数xの平均値:13。
[0201]
(例11-5)
 100mLのナスフラスコに、例11-4で得た化合物15-1の2.3g、AK-225の30mL、メタクロロ過安息香酸の0.31gを入れ、25℃で一晩撹拌した。次いで、メタノールを入れて充分に撹拌した後、AC-6000を入れて2層分離した。下層を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物16-1の2.22g(収率96%)を得た。
[0202]
[化52]


[0203]
 化合物16-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):4.4~3.2(9H)、2.5~2.0(2H)、1.9~1.3(5H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(50F)-88(52F)、-90(2F)、-110~-115(2F)、-125~-127(52F)。
 単位数xの平均値:13。
[0204]
(例11-6)
 100mLのナスフラスコに、例11-5で得た化合物16-1の2.2g、テトラヒドロフランの15mL、AK-225の15mLを入れ、氷冷下撹拌した。次いで、水素化リチウムアルミニウムの60mgをゆっくり入れ、すべて入れた後、反応温度を25℃に上げ一晩撹拌した。ナスフラスコを氷冷にし、飽和硫酸ナトリウム水溶液の0.2mLを入れ、析出した固体をセライト濾過で除去した。得られたろ液を濃縮した後、AK-225に溶解し、無水硫酸マグネシウムを入れて撹拌した。次いで、固体をろ別し、ろ液を濃縮して化合物17-1の1.93g(収率87%)を得た。
[0205]
[化53]


[0206]
 化合物17-1のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):4.0~3.2(10H)、1.7~1.0(9H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(50F)-88(52F)、-90(2F)、-113(2F)、-125~-127(52F)。
 単位数xの平均値:13。
[0207]
(例11-7)
 100mLのナスフラスコに、例11-6で得た化合物17-1の1.9g、AK-225の25mL、フッ化ナトリウムの80mgを入れ、氷冷下撹拌した。次いで、CF CF CF OCF(CF )COFの0.38gをゆっくり入れ、すべて入れた後、加熱還流で一晩撹拌した。次いで、固体をろ別し、ろ液を濃縮して得られた反応粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。化合物5-8の2.16g(収率97%)を得た。
[0208]
[化54]


[0209]
 化合物5-8のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):。4.0~3.2(8H)、2.8~2.4(2H)、1.7~1.0(9H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-78~-79(2F)、-80(12F)、-81~-83(50F)、-86~87(2F)、-88(52F)、-90(2F)、-113(2F)、-125~-127(52F)、-129(4F)-131(2F)。
 単位数xの平均値:13。
[0210]
(例11-8)
 500mLのニッケル製反応器に、CFE-419の250mLを入れ、窒素をバブリングした。酸素濃度が充分に下がった後、20%フッ素ガス(窒素で希釈)を1時間バブリングした。排ガスはアルカリで中和した。例11-7で得た化合物5-8のCFE-419溶液(5質量%、化合物5-8の質量2.0g)を2時間かけて入れた。フッ素導入速度(mol/時間)と化合物5-8中のH原子導入速度(mol/時間)との比は2:1になるように制御した。化合物5-8を入れ終わった後、ベンゼン0.5gのCFE-419溶液(0.1質量%)を断続的に入れた。ベンゼンを入れ終わった後、フッ素ガスを1時間バブリングし、最後に窒素ガスで反応容器内を充分に置換した。溶媒を留去し、得られた反応粗液をAK-225で希釈した。そこにフッ化ナトリウムの0.5gとメタノールの5.0gを入れて1時間撹拌した。次いで、固体をろ別し、ろ液を濃縮し、化合物6-8の1.74g(収率89%)を得た。
[0211]
[化55]


[0212]
 化合物6-8のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):3.9(6H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(54F)-88(52F)、-90(2F)、-117~-120(4F)、-125~-127(58F)、-183~-189(1H)。
 単位数xの平均値:13。
[0213]
(例11-9)
 50mLのナスフラスコに、例11-8で得た化合物6-8の1.7g、AC-6000の5.0mL、アリルアミンの60mgを入れ、110℃で一晩撹拌した。次いで、メタノールを入れて充分撹拌した後、2層分離で下層を回収し、濃縮した。得られた反応粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、化合物2-11の1.48g(収率85%)を得た。
[0214]
[化56]


[0215]
 化合物2-11のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2~5.0(4H)、4.3~4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(54F)-88(52F)、-90(2F)、-118~-120(4F)、-125~-127(58F)、-183~-189(1H)。
 単位数xの平均値:13。
[0216]
(例11-10)
 50mLのナスフラスコに、化合物2-11の1.0g、トリメトキシシランの0.084g、アニリンの0.0010g、AC-6000の1.0g、白金/1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体の0.0033gを入れ、25℃で一晩撹拌した。その後濃縮し、化合物1-11の1.0g(収率100%)を得た。
[0217]
[化57]


[0218]
 化合物1-11のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl3、基準:TMS) δ(ppm):3.8~3.2(2H)、1.5~0.7(8H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl3、基準:CFCl3) δ(ppm):-55(3F)、-81~-83(54F)-88(52F)、-90(2F)、-118~-120(4F)、-125~-127(58F)、-183~-189(1H)。
 単位数xの平均値:13、化合物1-11の数平均分子量:5,500。
[0219]
[例12]
(例12-1)
 国際公開第2014/163004号の実施例の例11-1~11-5に記載の方法にしたがって化合物3-2を得た。
 CF CF CF O-CHFCF O-CH CF O-{(CF O) x1(CF CF O) x2}-CF CH -OH 式3-2
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20、数平均分子量:4,200。
[0220]
(例12-2)
 化合物3-1の代わりに例12-1で得た化合物3-2を用いた以外は、例1-2と同様にして化合物4-2の10.1g(収率99%)を得た。
 CF CF CF O-CHFCF O-CH CF O-{(CF O) x1(CF CF O) x2}-CF CH -OSO CF  式4-2
[0221]
 化合物4-2のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm)3.9(2H)、4.5(2H)、5.8~6.0(1H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-79(1F)、-81(2F)、-82(3F)、-84(1F)、-85~-88(2F)、-89~-91(82F)、-131(2F)、-145(1F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0222]
(例12-3)
 化合物4-1の代わりに例12-2で得た化合物4-2を用いた以外は、例1-3と同様にして化合物5-9の7.2g(収率68%)を得た。
[0223]
[化58]


[0224]
 化合物5-9のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm)3.9(8H)、4.5(2H)、5.8~6.0(1H)7.8(2H)、8.1(1H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-79(1F)、-81(2F)、-82(3F)、-84(1F)、-85~-88(2F)、-89~-91(82F)、-131(2F)、-145(1F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0225]
(例12-4)
 化合物5-1の代わりに例12-3で得た化合物5-9を用いた以外は、例1-4と同様にして化合物6-9の7.3g(収率89%)を得た。
[0226]
[化59]


[0227]
 化合物6-9のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-57(6F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0228]
(例12-5)
 化合物6-1の代わりに例12-4で得た化合物6-9を用いた以外は、例1-5と同様にして化合物2-12の1.0g(収率79%)を得た。
[0229]
[化60]


[0230]
 化合物2-12のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.8(2H)、5.2(4H)、4.0(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0231]
(例12-6)
 化合物2-1の代わりに例12-5で得た化合物2-12を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-12の1.0g(収率100%)を得た。
[0232]
[化61]


[0233]
 化合物1-12のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、3.4(4H)、1.7(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20、化合物1-12の数平均分子量:4,900。
[0234]
[例13]
(例13-1)
 化合物6-1の代わりに例12-4で得た化合物6-9を用いた以外は、例4-1と同様にして化合物7-4の25g(収率52%)を得た。
[0235]
[化62]


[0236]
 化合物7-4のNMRスペクトル;
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0237]
(例13-2)
 化合物7-1の代わりに例13-1で得た化合物7-4を用いた以外は、例4-2と同様にして化合物8-4の5.2g(収率100%)を得た。
[0238]
[化63]


[0239]
 化合物8-4のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.1(4H)、2.6(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0240]
(例13-3)
 化合物8-1の代わりに例13-2で得た化合物8-4を用いた以外は、例4-3と同様にして化合物2-13の4.5g(収率81%)を得た。
[0241]
[化64]


[0242]
 化合物2-13のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):5.9(4H)、5.6(2H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20。
[0243]
(例13-4)
 化合物2-1の代わりに例13-3で得た化合物2-13を用いた以外は、例1-6と同様にして化合物1-13の1.0g(収率100%)を得た。
[0244]
[化65]


[0245]
 化合物1-13のNMRスペクトル;
  H-NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl 、基準:TMS) δ(ppm):3.6(18H)、2.5(4H)、0.7(4H)。
  19F-NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl 、基準:CFCl ) δ(ppm):-52~-56(42F)、-82(3F)、-89~-91(92F)、-92(2F)、-120~-131(11F)。
 単位数x1の平均値:21、単位数x2の平均値:20、化合物1-13の数平均分子量:4,700。
[0246]
[例14]
 国際公開第2017/038832号の実施例の例3に記載の方法にしたがって化合物21-1を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF -CH -N[-CH CH CH -Si(OCH  式21-1
[0247]
[例15]
 国際公開第2013/121984号の実施例6に記載の方法にしたがって化合物21-2を得た。
 CF -O-(CF CF O-CF CF CF CF O) CF CF O-CF CF CF -C(O)NH-CH CH CH -Si(OCH  式21-2
[0248]
[例21~35:物品の製造および評価]
 例1~15で得た各化合物を用いて基材を表面処理し、例21~35の物品を得た。表面処理方法として、各例について下記のドライコーティング法およびウェットコーティング法をそれぞれ用いた。基材としては化学強化ガラスを用いた。得られた物品について、下記の方法で評価した。結果を表1および表2に示す。
[0249]
(ドライコーティング法)
 ドライコーティングは、真空蒸着装置(ULVAC社製、VTR350M)を用いて行った(真空蒸着法)。例1~15で得た各化合物の0.5gを真空蒸着装置内のモリブデン製ボートに充填し、真空蒸着装置内を1×10 -3Pa以下に排気した。化合物を配置したボートを昇温速度10℃/分以下の速度で加熱し、水晶発振式膜厚計による蒸着速度が1nm/秒を超えた時点でシャッターを開けて基材の表面への製膜を開始させた。膜厚が約50nmとなった時点でシャッターを閉じて基材の表面への製膜を終了させた。化合物が堆積された基材を、200℃で30分間加熱処理し、ジクロロペンタフルオロプロパン(旭硝子社製、AK-225)にて洗浄して、基材の表面に表面層を有する物品を得た。
[0250]
(ウェットコーティング法)
 例1~15で得た各化合物と、媒体としてのC OC (3M社製、ノベック(登録商標)7200)とを混合して、固形分濃度0.05%のコーティング液を調製した。コーティング液に基材をディッピングし、30分間放置後、基材を引き上げた(ディップコート法)。塗膜を200℃で30分間乾燥させ、AK-225にて洗浄して、基材の表面に表面層を有する物品を得た。
[0251]
(評価方法)
 <接触角の測定方法>
 表面層の表面に置いた、約2μLの蒸留水またはn-ヘキサデカンの接触角を、接触角測定装置(協和界面科学社製、DM-500)を用いて測定した。表面層の表面における異なる5箇所で測定し、その平均値を算出した。接触角の算出には2θ法を用いた。
[0252]
 <初期接触角>
 表面層について、初期水接触角および初期n-ヘキサデカン接触角を前記測定方法で測定した。評価基準は下記のとおりである。
 初期水接触角:
 ◎(優) :115度以上。
 ○(良) :110度以上115度未満。
 △(可) :100度以上110度未満。
 ×(不可):100度未満。
 初期n-ヘキサデカン接触角:
 ◎(優) :66度以上。
 ○(良) :65度以上66度未満。
 △(可) :63度以上65度未満。
 ×(不可):63度未満。
[0253]
 <耐光性>
 表面層に対し、卓上型キセノンアークランプ式促進耐光性試験機(東洋精機社製、SUNTEST XLS+)を用いて、ブラックパネル温度:63℃にて、光線(650W/m 、300~700nm)を1,000時間照射した後、水接触角を測定した。促進耐光試験後の水接触角の低下が小さいほど光による性能の低下が小さく、耐光性に優れる。評価基準は下記のとおりである。
 ◎(優) :促進耐光試験後の水接触角の変化が2度以下。
 ○(良) :促進耐光試験後の水接触角の変化が2度超5度以下。
 △(可) :促進耐光試験後の水接触角の変化が5度超10度以下。
 ×(不可):促進耐光試験後の水接触角の変化が10度超。
[0254]
 <耐摩擦性(スチールウール)>
 表面層について、JIS L0849:2013(ISO 105-X12:2001)に準拠して往復式トラバース試験機(ケイエヌテー社製)を用い、スチールウールボンスター(♯0000)を圧力:98.07kPa、速度:320cm/分で1万回往復させた後、水接触角を測定した。摩擦後の撥水性(水接触角)の低下が小さいほど摩擦による性能の低下が小さく、耐摩擦性に優れる。評価基準は下記のとおりである。
 ◎(優) :1万回往復後の水接触角の変化が5度以下。
 ○(良) :1万回往復後の水接触角の変化が5度超10度以下。
 △(可) :1万回往復後の水接触角の変化が10度超20度以下。
 ×(不可):1万回往復後の水接触角の変化が20度超。
[0255]
 <耐薬品性(耐アルカリ性)>
 物品を、1規定の水酸化ナトリウム水溶液(pH=14)に5時間浸漬した後、水洗、風乾し、水接触角を測定した。試験後における水接触角の低下が小さいほどアルカリによる性能の低下が小さく、耐アルカリ性に優れる。評価基準は下記のとおりである。
 ◎(優) :耐アルカリ性試験後の水接触角の変化が2度以下。
 〇(良) :耐アルカリ性試験後の水接触角の変化が2度超5度以下。
 △(可) :耐アルカリ性試験後の水接触角の変化が5度超10度以下。
 ×(不可):耐アルカリ性試験後の水接触角の変化が10度超。
[0256]
 <耐薬品性(耐塩水性)>
 JIS H8502に準拠して塩水噴霧試験を行った。すなわち、物品を、塩水噴霧試験機(スガ試験機社製)内で300時間塩水雰囲気に暴露した後、水接触角を測定した。試験後における水接触角の低下が小さいほど塩水による性能の低下が小さく、耐塩水性に優れる。評価基準は下記のとおりである。
 ◎(優) :塩水噴霧試験後の水接触角の変化が2度以下。
 ○(良) :塩水噴霧試験後の水接触角の変化が2度超5度以下。
 △(可) :塩水噴霧試験後の水接触角の変化が5度超10度以下。
 ×(不可):塩水噴霧試験後の水接触角の変化が10度超。
[0257]
 <指紋汚れ除去性>
 人工指紋液(オレイン酸とスクアレンとからなる液)を、シリコンゴム栓の平坦面に付着させた後、余分な油分を不織布(旭化成社製、ベンコット(登録商標)M-3)にて拭き取って、指紋のスタンプを準備した。指紋スタンプを表面層上に乗せ、荷重:9.8Nにて10秒間押しつけた。指紋が付着した箇所のヘーズをヘーズメータにて測定し、初期値とした。指紋が付着した箇所について、ティッシュペーパーを取り付けた往復式トラバース試験機(ケイエヌテー社製)を用い、荷重:4.9Nにて拭き取った。拭き取り一往復毎にヘーズの値を測定し、ヘーズが初期値から10%以下になる拭き取り回数を測定した。拭き取り回数が少ないほど指紋汚れを容易に除去でき、指紋汚れ拭き取り性に優れる。評価基準は下記のとおりである。
 ◎(優) :拭き取り回数が3回以下。
 ○(良) :拭き取り回数が4~5回。
 △(可) :拭き取り回数が6~8回。
 ×(不可):拭き取り回数が9回以上。
[0258]
[表1]


[0259]
[表2]


[0260]
 化合物1を用いた例21~33は、初期の撥水撥油性、耐摩擦性、指紋汚れ除去性、耐光性および耐薬品性に優れていることを確認した。
 従来の含フッ素エーテル化合物を用いた例34、35は、耐摩擦性、耐光性および耐薬品性に劣っていた。

産業上の利用可能性

[0261]
 本発明の含フッ素エーテル化合物は、潤滑性や撥水撥油性の付与が求められている各種の用途に用いることができる。たとえばタッチパネル等の表示入力装置、透明なガラス製または透明なプラスチック製部材の表面保護コート、キッチン用防汚コート、電子機器、熱交換器、電池等の撥水防湿コートや防汚コート、トイレタリー用防汚コート、導通しながら撥液が必要な部材へのコート、熱交換機の撥水・防水・滑水コート、振動ふるいやシリンダ内部等の表面低摩擦コート等に用いることができる。より具体的な使用例としては、ディスプレイの前面保護板、反射防止板、偏光板、アンチグレア板、あるいはそれらの表面に反射防止膜処理を施したもの、携帯電話、携帯情報端末等の機器のタッチパネルシートやタッチパネルディスプレイ等人の指あるいは手のひらで画面上の操作を行う表示入力装置を有する各種機器、トイレ、風呂、洗面所、キッチン等の水周りの装飾建材、配線板用防水コーティング熱交換機の撥水・防水コート、太陽電池の撥水コート、プリント配線板の防水・撥水コート、電子機器筐体や電子部品用の防水・撥水コート、送電線の絶縁性向上コート、各種フィルタの防水・撥水コート、電波吸収材や吸音材の防水性コート、風呂、厨房機器、トイレタリー用防汚コート、熱交換機の撥水・防水・滑水コート、振動ふるいやシリンダ内部等の表面低摩擦コート、機械部品、真空機器部品、ベアリング部品、自動車部品、工具等の表面保護コートが挙げられる。
 なお2017年08月31日に出願された日本特許出願2017-167999号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

請求の範囲

[請求項1]
 下式1で表される化合物である、含フッ素エーテル化合物。
 A-O-(R f1O) -Q (R  式1
 ただし、
  Aは、炭素数1~20のペルフルオロアルキル基であり、
  R f1は、ペルフルオロアルキレン基であり、
  mは、2~500の整数であり、
  (R f1O) は、炭素数の異なる2種以上のR f1Oからなるものであってもよく、
  Q は、フッ素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい(b+1)価のペルフルオロ炭化水素基(ただし、R に連結する炭素原子に結合するフッ素原子は水酸基で置換されない。)であり、
  R は、少なくとも1個の加水分解性シリル基を有する1価の有機基(ただし、エーテル性酸素原子を有するものを除く。)であり、
  bは、2以上の整数であり、
  b個のR は、同一であっても異なっていてもよい。
[請求項2]
 前記bが、2であり、
 前記Q が、下式g1で表される基、下式g2で表される基または下式g3で表される基である、請求項1に記載の含フッ素エーテル化合物。
[化1]


 ただし、Xは、フッ素原子、ペルフルオロアルキル基または水酸基であり、R f2は、(R f1O) の末端の酸素原子に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f3およびR f4は、それぞれR に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f2、R f3およびR f4のうち少なくとも1個はペルフルオロアルキレン基であり、Xが水酸基の場合のR f3およびR f4は、それぞれR に結合するペルフルオロアルキレン基である。
[請求項3]
 前記R が、下式g4で表される基である、請求項1または2に記載の含フッ素エーテル化合物。
 -Z-Q [-SiR 3-n 式g4
 ただし、
  Zは、単結合または-C(O)N(R )-であり、
  R は、水素原子またはアルキル基であり、
  Q は、(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、
  R は、1価の炭化水素基であり、
  Lは、加水分解性基であり、
  nは、0~2の整数であり、
  pは、1以上の整数であり、
  pが2以上の場合、p個の[-SiR 3-n]は、同一であっても異なっていてもよい。
[請求項4]
 前記Q が、(p+1)価の炭化水素基である、請求項3に記載の含フッ素エーテル化合物。
[請求項5]
 請求項1~4のいずれか一項に記載の含フッ素エーテル化合物の1種以上と、他の含フッ素エーテル化合物とを含むことを特徴とする含フッ素エーテル組成物。
[請求項6]
 請求項1~4のいずれか一項に記載の含フッ素エーテル化合物または請求項5に記載の含フッ素エーテル組成物と、
 液状媒体とを含むことを特徴とするコーティング液。
[請求項7]
 請求項1~4のいずれか一項に記載の含フッ素エーテル化合物または請求項5に記載の含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を基材の表面に有することを特徴とする物品。
[請求項8]
 タッチパネルの指で触れる面を構成する部材の表面に前記表面層を有する、請求項7に記載の物品。
[請求項9]
 請求項1~4のいずれか一項に記載の含フッ素エーテル化合物または請求項5に記載の含フッ素エーテル組成物を用いたドライコーティング法によって基材の表面を処理して、前記含フッ素エーテル化合物または前記含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を前記基材の表面に形成することを特徴とする物品の製造方法。
[請求項10]
 ウェットコーティング法によって請求項6に記載のコーティング液を基材の表面に塗布し、乾燥させて、前記含フッ素エーテル化合物または前記含フッ素エーテル組成物から形成された表面層を前記基材の表面に形成することを特徴とする物品の製造方法。
[請求項11]
 下式2で表される化合物である、含フッ素エーテル化合物。
 A-O-(R f1O) -Q (R 1a 式2
 ただし、
  Aは、炭素数1~20のペルフルオロアルキル基であり、
  R f1は、ペルフルオロアルキレン基であり、
  mは、2~500の整数であり、
  (R f1O) は、炭素数の異なる2種以上のR f1Oからなるものであってもよく、
  Q は、フッ素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい(b+1)価のペルフルオロ炭化水素基(ただし、R に連結する炭素原子に結合するフッ素原子は水酸基で置換されない。)であり、
  R 1aは、少なくとも1個のω-アルケニル基を有する1価の有機基(ただし、加水分解性シリル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、
  bは、2以上の整数であり、
  b個のR 1aは、同一であっても異なっていてもよい。
[請求項12]
 前記bが、2であり、
 前記Q が、下式g1で表される基、下式g2で表される基または下式g3で表される基である、請求項11に記載の含フッ素エーテル化合物。
[化2]


 ただし、Xは、フッ素原子、ペルフルオロアルキル基または水酸基であり、R f2は、(R f1O) の末端の酸素原子に結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f3およびR f4は、それぞれR 1aに結合する単結合またはペルフルオロアルキレン基であり、R f2、R f3およびR f4のうち少なくとも1個はペルフルオロアルキレン基であり、Xが水酸基の場合のR f3およびR f4は、それぞれR に結合するペルフルオロアルキレン基である。
[請求項13]
 前記R 1aが、下式g5で表される基である、請求項11または12に記載の含フッ素エーテル化合物。
 -Z-Q 2a[-CH=CH  式g5
 ただし、
  Zは、単結合または-C(O)N(R )-であり、
  R は、水素原子またはアルキル基であり、
  Q 2aは、単結合(ただし、pが1のときに限る。)または(p+1)価の有機基(ただし、加水分解性シリル基、ω-アルケニル基およびエーテル性酸素原子のいずれをも有しない有機基である。)であり、
  pは、1以上の整数である。
[請求項14]
 前記(p+1)価の有機基が、(p+1)価の炭化水素基である、請求項13に記載の含フッ素エーテル化合物。