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1. (WO2019043773) EXTREME ULTRAVIOLET LIGHT GENERATOR
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明 細 書

発明の名称 極端紫外光生成装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004   0005   0006   0007  

図面の簡単な説明

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086  

符号の説明

0087  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 極端紫外光生成装置

技術分野

[0001]
 本開示は、極端紫外光生成装置に関する。

背景技術

[0002]
 近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、20nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外(EUV)光生成装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
[0003]
 EUV光生成装置としては、ターゲットにレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2007-013054号明細書
特許文献2 : 特開2004-282046号明細書
特許文献3 : 国際公開第2017/017834号パンフレット
特許文献4 : 国際公開第2016/098193号パンフレット
特許文献5 : 国際公開第2016/135965号パンフレット

概要

[0005]
 本開示の第1の観点に係る極端紫外光生成装置は、
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 チャンバ内に配置された光学素子と、
 光学素子の表面に沿って移動可能であり、この光学素子の表面上のターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える。
[0006]
 本開示の第2の観点に係る極端紫外光生成装置は、
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 チャンバ内に配置されたヒートシールドと、
 ヒートシールドの表面に沿って移動可能であり、このヒートシールドの表面上のターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える。
[0007]
 本開示の第3の観点に係る極端紫外光生成装置は、
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 チャンバ内からの排気が流れる排気路と、
 排気路の内表面に沿って移動可能であり、この排気路の内表面上のターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える。

図面の簡単な説明

[0008]
 本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
[図1] 図1は、比較例に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。
[図2] 図2は、第1実施形態に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。
[図3] 図3は、図2に示されたEUV光生成装置に用いられた蛍光X線ユニットの概略側面形状を示す図である。
[図4] 図4は、図3に示された蛍光X線ユニットの全体斜視形状を示す図である。
[図5] 図5は、本開示に係るEUV光生成装置に用いられ得る別の蛍光X線ユニットの概略側面形状を示す図である。
[図6] 図6は、第1実施形態に係るEUV光生成装置における膜厚測定処理の流れを示すフローチャートである。
[図7] 図7は、第2実施形態に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。
[図8] 図8は、第2実施形態に係るEUV光生成装置における膜厚測定処理の流れを示すフローチャートである。
[図9] 図9は、第3実施形態に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。
[図10] 図10は、第4実施形態に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。
[図11] 図11は、第5実施形態に係るEUV光生成装置の構成を概略的に示す図である。

実施形態

[0009]
<内容>
 1.用語の説明
 2.課題
  2.1 比較例の構成
  2.2 比較例の動作
  2.3 課題
 3.第1実施形態
  3.1 構成
  3.2 動作
  3.3 作用効果
 4.第2実施形態
  4.1 構成
  4.2 動作
  4.3 作用効果
 5.第3実施形態
  5.1 構成
  5.2 動作
  5.3 作用効果
 6.第4実施形態
  6.1 構成
  6.2 動作
  6.3 作用効果
 7.第5実施形態
  7.1 構成
  7.2 動作
  7.3 作用効果
 8.その他
[0010]
 以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
[0011]
[1.用語の説明]
 「蛍光X線ユニット」は、蛍光X線分析により測定対象の膜の厚さを測定するユニットを示す。「蛍光X線分析」は、測定対象物質にX線を照射した際に生じる蛍光X線のエネルギーや強度に基づいて、測定対象物質の成分元素や膜厚等を分析する手法である。
[0012]
[2.課題]
 図1を用いて、本開示の比較例に係る極端紫外光生成装置100について説明する。なお以下では、極端紫外光をEUV光と称し、極端紫外光生成装置をEUV光生成装置と称する。比較例のEUV光生成装置100は、少なくとも1つのレーザ装置200と共に用いられる。
[0013]
 EUV光生成装置100は、レーザ装置200から出力された少なくとも1つのパルスレーザ光1を、ターゲット材料からなるドロップレット2に照射することによって、ターゲット材料のプラズマを生成する。生成されたプラズマは、放射光3を放射する。放射光3は、EUV光4の他、様々な波長の光を含む。このようにしてEUV光生成装置100は、EUV光4を生成し得る。
[0014]
 [2.1 比較例の構成]
 図1は、比較例のEUV光生成装置100の構成を概略的に示している。図示のようにEUV光生成装置100は、チャンバ5と、生成されたEUV光4を一定の位置で外部に取り出すための接続部6と、チャンバ5を保持するチャンバ保持部材7とを備える。EUV光生成装置100は、例えば半導体プロセスの光リソグラフィに適用される露光装置に、EUV光4を露光光として供給する。その場合、接続部6は、チャンバ5と露光装置とを接続する部分となる。ここで、EUV光4の出力方向をZ方向、ドロップレット2の出力方向をY方向、Z方向及びY方向の双方に垂直な方向をX方向とする。
[0015]
 チャンバ5は、外界から隔絶された内部空間を形成し、真空状態に保たれるこの内部空間においてEUV光4を生成するための容器である。チャンバ5には、保持部8を介してドロップレット供給装置9が取り付けられている。チャンバ5には貫通孔5aが形成されている。保持部8は、この貫通孔5aを覆うようにして、チャンバ5の外側に脱着可能に配置されている。
[0016]
 ドロップレット供給装置9は、ターゲット材料を溶融させ、ドロップレット2の形態で、プラズマ生成領域Rに向けて出力する機器である。ドロップレット供給装置9は例えば、いわゆるコンティニュアスジェット方式でドロップレット2を出力する。ドロップレット2の材料つまりターゲット材料は、金属材料である。この金属材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含む材料であり、好適にはスズである。
[0017]
 チャンバ5の内部には、EUV光コレクタミラー11と、レーザ光集光ミラー12と、ヒートシールド13とが設けられている。EUV光コレクタミラー11は、ホルダ14を介してチャンバ5の内部に保持されている。レーザ光集光ミラー12は、ホルダ15を介してチャンバ5の内部に保持されている。ヒートシールド13は、ホルダ16を介してチャンバ5の内部に保持されている。またチャンバ5には、パルスレーザ光1を透過させるウインドウ17が取り付けられている。
[0018]
 EUV光コレクタミラー11は、プラズマ生成領域Rにおいて発生した放射光3を捕集して、接続部6の側に反射させるように保持されている。上述した通り放射光3は、EUV光4を含む。EUV光コレクタミラー11の中央部には、貫通孔11aが形成されている。貫通孔11aは、レーザ光集光ミラー12で反射されたパルスレーザ光1をプラズマ生成領域Rに向けて通過させるための孔である。
[0019]
 EUV光コレクタミラー11は、放射光3に含まれる光のうち、EUV光4を選択的に反射させて、中間集光点IFに集光する。EUV光コレクタミラー11の反射面は、例えば、モリブデン及びシリコンが交互に積層された多層反射膜によって形成されている。EUV光コレクタミラー11の反射面は、例えば、第1及び第2焦点を有する回転楕円面の一部で形成される。EUV光コレクタミラー11は、第1焦点がプラズマ生成領域Rに位置し、第2焦点が中間集光点IFに位置するように配置されている。
[0020]
 レーザ光集光ミラー12は、例えば軸外放物面ミラーから構成されている。レーザ光集光ミラー12は、その焦点がプラズマ生成領域Rに位置する状態に保持されている。レーザ光集光ミラー12は、ウインドウ17を透過したパルスレーザ光1を、プラズマ生成領域Rに集光する。
[0021]
 ヒートシールド13は、プラズマの生成に伴って副次的に発生する輻射光を吸収する部材である。このヒートシールド13は、例えば-Z方向側の端部は径が大きく、+Z方向側の端部は径が小さいテーパー筒状の形状とされている。ヒートシールド13は、プラズマ生成領域Rを囲む状態に配置されている。さらに、ヒートシールド13は、EUV光コレクタミラー11によって反射された放射光3の光路を囲む状態に配置されている。ヒートシールド13の-Z方向側の端部はEUV光コレクタミラー11の外周部の近傍に位置している。ヒートシールド13には、ドロップレット2を通過させるための貫通孔13aが形成されている。
[0022]
 [2.2 比較例の動作]
 ドロップレット供給装置9は、例えばタンクに貯えたターゲット材料を図示外のヒータにより過熱して溶融させる。ターゲット材料がスズである場合、スズの融点が232℃であることから、タンクは例えば250℃以上290℃以下の温度に加熱される。ドロップレット供給装置9は、例えばノズルに取り付けられた図示外のピエゾ素子を所定波形で振動させることにより、溶融したターゲット材料を所定周期で分断してドロップレット2を形成し、このドロップレット2をノズルから所定周波数で出力させる。こうしてチャンバ5内へ出力されたドロップレット2は、次々とプラズマ生成領域Rに供給される。
[0023]
 一方、レーザ装置200から出力されてウインドウ17を透過したパルスレーザ光1は、レーザ光集光ミラー12で反射し、プラズマ生成領域Rに集光する。このとき、図示外のドロップレット検出センサの検出結果に基づいて、ドロップレット2とパルスレーザ光1がプラズマ生成領域Rに到達するタイミングが一致するように、パルスレーザ光1の出力タイミングが規定される。
[0024]
 プラズマ生成領域Rに集光されたパルスレーザ光1は、プラズマ生成領域Rに供給されたドロップレット2に照射される。ドロップレット2は、パルスレーザ光1が照射されることによってプラズマ化し、その際に放射光3を放射する。放射光3に含まれるEUV光4は、EUV光コレクタミラー11で選択的に反射され、接続部6の中間集光点IFに集光される。中間集光点IFに集光されたEUV光4は、チャンバ5の貫通孔5bを通過して、図示外の露光装置に向けて出力される。プラズマの生成に伴って副次的に発生する輻射光は、EUV光コレクタミラー11とヒートシールド13とに吸収される。
[0025]
 [2.3 課題]
 パルスレーザ光1がドロップレット2に照射されたとき、副次的にターゲット材料のデブリが発生する。以下では、ターゲット材料が一例としてスズであるとして説明を続ける。上述のようにして発生したスズデブリは、チャンバ5内の部品の表面、つまりEUV光コレクタミラー11の表面11Sや、ヒートシールド13の表面13Sや、レーザ光集光ミラー12の表面12S等に付着し得る。
[0026]
 チャンバ5内の部品の表面に付着したスズデブリは、その部品が持つ本来の性能を徐々に低下させる。そのような状態になった部品は、最終的には新しい部品と交換することが必要になる。そのため、各部品の表面上におけるスズデブリの付着量、より具体的にはスズデブリの膜厚を測定して、適切な部品交換時期を知ることが求められる。しかし従来のEUV光生成装置においては、装置の運転を完全に停止させた上で、EUV光コレクタミラー11やヒートシールド13等の部品をチャンバ5から取り外し、装置外において膜厚測定をせざるを得なかった。そこで、大掛かりな部品の取り外しを必要とせずに、部品表面に付着したデブリの膜厚を簡便に測定できる技術が求められている。
[0027]
[3.第1実施形態]
 図2乃至図6を参照して、第1実施形態のEUV光生成装置10について説明する。このEUV光生成装置10は、チャンバ5内の部品の表面に付着したデブリの膜厚を、部品を取り外すことなく測定する機能を備える。なお、第1実施形態のEUV光生成装置10の構成及び動作において、図1に示した比較例のEUV光生成装置100と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[0028]
 [3.1 構成]
 図2は、第1実施形態に係るEUV光生成装置10の構成を概略的に示している。図示の通りEUV光生成装置10は、ロボットハンド駆動部21と、このロボットハンド駆動部21を収納する収納ボックス22と、収納ボックス22の開口を開閉するゲート23と、多関節のロボットハンド24と、蛍光X線ユニット25とを備える。EUV光生成装置10はさらに、ロボットハンド駆動部21に接続された膜厚測定制御部31と、この膜厚測定制御部31に接続されたモニタ32と、同じく膜厚測定制御部31に接続されたEUV光生成制御部33とを備える。ロボットハンド駆動部21、ロボットハンド24および蛍光X線ユニット25は、本開示に係る測定装置を構成する。モニタ32は、本開示に係る表示部を構成する。
[0029]
 蛍光X線ユニット25は、前述した蛍光X線分析により、測定対象物質の膜厚を測定する。すなわち蛍光X線ユニット25は図3に示すように、一次X線を発する一次X線管26と、X線光学部材27と、蛍光X線検出器28とを備えている。一次X線管26から発せられた一次X線が測定対象物質に照射されると、この物質から、成分元素に特有のエネルギースペクトルを有する蛍光X線が放出される。この蛍光X線は、分光機能を有するX線光学部材27を介して蛍光X線検出器28に入射する。蛍光X線検出器28は、入射した蛍光X線の強度を検出し、強度検出信号を出力する。この強度検出信号は信号線29を介して、図2に示す膜厚測定制御部31に入力される。上記蛍光X線の強度は測定対象物質の厚さに比例するので、膜厚測定制御部31に入力される強度検出信号は、測定対象物質の厚さを示している。
[0030]
 蛍光X線ユニット25は、ロボットハンド24の先端部に保持されている。ロボットハンド24はロボットハンド駆動部21によって駆動され、EUV光コレクタミラー11の反射面である表面11Sに沿って、蛍光X線ユニット25を3次元的に移動させる。蛍光X線ユニット25は上述のように移動する際、表面11Sに対して正対接近する状態に維持される。ロボットハンド駆動部21の動作は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)等からなる膜厚測定制御部31によって制御される。膜厚測定制御部31の制御動作は、EUV光生成装置10の全体の動作を制御するEUV光生成制御部33によって制御される。
[0031]
 ここで図3に示すように、一次X線管26からの一次X線入射軸C1と、蛍光X線検出器28へ向かう蛍光X線検出軸、つまりX線光学部材27の光軸C2と、EUV光コレクタミラー11の表面11Sの一次X線入射点に立てた法線Qとを考える。上述した蛍光X線ユニット25の「正対」とは、法線Qに対して一次X線入射軸C1がなす角度θ1と、法線Qに対して蛍光X線検出軸C2がなす角度θ2とが相等しくなっている状態を意味する。この点は、図5に示すように、蛍光X線ユニット25が沿って移動する表面13Sが平面であり、それに対応して蛍光X線ユニット25の測定面25fが平面である場合も同様とする。
[0032]
 また、上述した蛍光X線ユニット25の「接近」とは、一般的に、EUV光コレクタミラー11の表面11Sに対して正対する蛍光X線ユニット25の面つまり測定面25cと、表面11Sとの間の距離Dが、5mm以下程度であることを意味する。
[0033]
 ここで、上記測定面25cの形状も含む、蛍光X線ユニット25の全体形状について説明する。図4は、蛍光X線ユニット25の全体斜視形状を示す。蛍光X線ユニット25は、例えば円筒状の側面25aと、後端面25bと、曲面である測定面25cとを有する。測定面25cには、前述した一次X線及び蛍光X線を通過させるための貫通孔25dが形成されている。測定面25cの曲率半径は、EUV光コレクタミラー11の表面11Sの曲率半径よりも僅かに小とされている。また蛍光X線ユニット25は、図3に示すように、測定面25cを構成する曲面の中心と、EUV光コレクタミラー11の表面11Sの中心とが共通の点Omで一致するように配置される。
[0034]
 図2に示すゲート23は、例えば±X方向に移動可能とされて、収納ボックス22の開口を開閉する。スズデブリの膜厚を測定するために、EUV光コレクタミラー11の表面11Sに沿って蛍光X線ユニット25を移動させる際には、上記開口が開かれ、その開口を通ってロボットハンド24がチャンバ5内に伸ばされ
る。スズデブリの膜厚測定を行わないときは、ロボットハンド24が折り畳まれて、蛍光X線ユニット25と共に収納ボックス22の中に収納され、ゲート23によって収納ボックス22の開口が閉じられる。それにより、使用されていないロボットハンド24及び蛍光X線ユニット25が保護される。
[0035]
 [3.2 動作]
 蛍光X線ユニット25はロボットハンド24により、EUV光コレクタミラー11の表面11Sに沿って移動する。こうして移動する蛍光X線ユニット25が、表面11S上の複数点の各々に正対接近する状態になると、その都度、表面11S上のスズデブリの膜厚測定がなされる。この膜厚測定は、前述したように図3に示す一次X線管26から発せられた一次X線を表面11S上の測定点に照射し、そのとき放出された蛍光X線の強度を蛍光X線検出器28によって検出することによりなされる。蛍光X線検出器28が出力する強度検出信号は、信号線29を介して図2に示す膜厚測定制御部31に入力される。蛍光X線検出器28としては、例えばシリコンドリフト検出器が好適に用いられる。
[0036]
 なお、スズデブリの膜厚測定を行う際には、EUV光生成は一時的に停止される。すなわち、ドロップレット供給装置9によるドロップレット2の供給、及びレーザ装置200からのパルスレーザ光1の供給が一時的に停止される。膜厚測定を行うタイミングは、図2に示すEUV光生成制御部33により、例えばドロップレット2の累積ショット数(供給数)、EUV光4の累積生成時間、又は、生成されたEUV光4の累積エネルギー量等が予め定められた上限値に到達した時等と定められる。
[0037]
 図6は、EUV光生成装置10における膜厚測定処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図6を参照して、膜厚測定処理について詳しく説明する。膜厚測定処理は、図2に示す膜厚測定制御部31によって制御される。膜厚測定制御部31は、膜厚測定処理のための装置運転がスタートすると、まずステップS1において、ドロップレット2の累積ショット数が5Bpls(ビリオン・パルス)つまり50億パルスの整数倍に到達したか否かを判定する。この累積ショット数を示す情報は、図2に示すEUV光生成制御部33から送られる。ドロップレット2の累積ショット数が5Bplsの整数倍に到達していない場合、ステップS1以降の処理が繰り返される。
[0038]
 ドロップレット2の累積ショット数が5Bplsの整数倍に到達した場合、膜厚測定制御部31はステップS2において、EUV光4の生成を停止させる。すなわち膜厚測定制御部31は、EUV光4の生成を停止させる指令をEUV光生成制御部33に送り、ドロップレット供給装置9によるドロップレット2の供給、及びレーザ装置200からのパルスレーザ光1の供給を一時的に停止させる。
[0039]
 EUV光4の生成が停止されると、膜厚測定制御部31は次にステップS3において、EUV光コレクタミラー11の表面11S上の複数点に関して、蛍光X線ユニット25によりスズデブリの付着量を測定させる。この測定はより具体的には、表面11Sに付着しているスズデブリの膜厚測定であり、膜厚測定は前述したようにしてなされる。また、この膜厚測定時に、図3に示す蛍光X線検出器28が出力する強度検出信号、つまりスズデブリの膜厚を示す信号は、膜厚測定制御部31に入力される。
[0040]
 なお、本実施形態において、スズデブリの膜厚測定を行う複数点は、一例として50点とされる。EUV光コレクタミラー11の表面11S上におけるそれらの50点は、X方向座標、Y方向座標及びZ方向座標で規定して予め定められている。膜厚測定制御部31は、ロボットハンド24により表面11Sに沿って移動する蛍光X線ユニット25が、それらの50点に順次正対接近して移動するように、ロボットハンド駆動部21の駆動を制御する。膜厚測定制御部31は、蛍光X線ユニット25が上記50点の各々に正対接近した時点で、一次X線管26から一次X線を出射させると共に、蛍光X線検出器28による蛍光X線の強度検出を行わせる。それにより、EUV光コレクタミラー11の表面11S上にスズデブリが付着していれば、その膜厚が測定される。なお、測定する膜厚の単位は、例えばnm(ナノ・メートル)とされる。膜厚測定制御部31は、測定した膜厚を、上記複数点、つまり50の測定点の各々と対応付けて、図示外のメモリ等の記憶手段に記憶する。
[0041]
 次に膜厚測定制御部31はステップS4において、上記50の測定点の各々について測定、記憶しているスズデブリの膜厚を、EUV光コレクタミラー11の表面11Sの反射率に変換する。膜厚測定制御部31は、予め実験或いは経験に基づいて求められた、スズデブリの膜厚と上記反射率との対応関係をテーブルの形で記憶手段に記憶している。そして膜厚測定制御部31は、この記憶している対応関係に基づいて上記の変換を行う。表面11Sの反射率はスズデブリの膜厚が大であるほど低下し、余りに低下するとEUV光コレクタミラー11の本来の機能が損なわれる。従って、この反射率が所定のレベルまで著しく低下すると、EUV光コレクタミラー11を本来の機能を備えたものと交換する必要がある。一方、表面11Sの反射率が低下していても、低下の程度が著しくない場合は、スズデブリの付着を抑制できるようにEUV光4の出力を低下させて、EUV光生成装置10の稼働を当面続けることができる。
[0042]
 そこで膜厚測定制御部31は次にステップS5において、表面11Sの反射率が35%未満となっている膜厚測定点が、15点以上存在するか否かを判定する。反射率が35%未満となっている膜厚測定点が15点以上存在しないと判定された場合、膜厚測定制御部31はステップS8において、一時的に停止させていたEUV光4の生成を開始させる。そしてその後は、ステップS1以降の処理が繰り返される。
[0043]
 一方、表面11Sの反射率が35%未満である膜厚測定点が15点以上存在すると判定された場合、膜厚測定制御部31は次にステップS6において、表面11Sの反射率が35%未満となっている膜厚測定点が、25点以上存在するか否かを判定する。反射率が35%未満となっている膜厚測定点が25点以上存在すると判定された場合、膜厚測定制御部31はステップS7において、EUV光コレクタミラー11の交換が必要であることを示す報知を、例えば図2に示すモニタ32において表示させる。この報知は、一例として「コレクタミラーの交換が必要です」のような文字によるアラームの形で発動される。あるいは、膜厚測定制御部31が前述したようにPCから構成されている場合、アラームは音声で発動されてもよい。このような報知がなされることにより、EUV光生成装置10の使用者は、EUV光コレクタミラー11の交換が必要である旨を知ることができる。
[0044]
 一方、ステップS6において、反射率が35%未満である膜厚測定点が25点以上存在しないと判定された場合、膜厚測定制御部31は次にステップS9において、EUV光生成装置10を低出力モードに設定する。すなわち、膜厚測定制御部31は低出力モードに設定する指令を図2に示すEUV光生成制御部33に送り、EUV光生成制御部33によってEUV光生成装置10が低出力モードに設定される。具体的には、図1に示すドロップレット2の全て対して、パルスレーザ光1が照射される場合をデューティ100%とすると、このデューティを例えば40~60%とすることにより、EUV光4の出力が低下される。上記デューティの低下は、例えばパルスレーザ光1の繰り返し周波数を低減させることによってなされる。
[0045]
 こうしてEUV光4の出力を低下させれば、表面11Sへのスズデブリの付着を抑制しつつ、EUV光生成装置10の稼働を当面続けることができる。なお、EUV光4を露光光として利用する露光装置においては、例えば露光時間を長く設定することにより、EUV光4の出力低下を補償して、必要な露光量を確保することができる。
[0046]
 EUV光生成装置10が低出力モードに設定された後、処理の流れはステップS8を経てステップS1に戻り、ステップS1以下の処理が繰り返される。また、ステップS7において、EUV光コレクタミラー11の交換が必要であることを示す報知がなされると、膜厚測定処理のための装置運転は終了する。
[0047]
 以上の説明から明らかなように、反射率35%に対応する表面11S上のスズデブリ膜厚は、本開示に係る膜厚の閾値に相当する。膜厚測定点の数である上記15点、25点はそれぞれ、本開示に係る第2領域、第1領域に相当する。なお、膜厚測定点の全数をA、第1領域としての膜厚測定点数をB、第2領域としての膜厚測定点数をCとすると、A>B≧Cの関係がある。本実施形態では、A=50、B=25、C=15であるが、各点の数はこれらの値に限られるものではなく、その他の値とされてもよい。また、膜厚測定制御部31は本開示に係る制御部を構成し、膜厚測定制御部31及びモニタ32は本開示に係る報知手段を構成する。
[0048]
 なお、ステップS1の判定処理は、その他例えば、EUV光4の累積生成時間が24時間の整数倍に達したか否か、或いは、生成されたEUV光4の累積エネルギー量が1kJ(キロ・ジュール)の整数倍に達したか否かを判定する処理等に代えられてもよい。
[0049]
 また、複数の測定点について測定されたスズデブリの膜厚は、各測定点の座標と対応付けてモニタ32に表示されてもよい。この表示は、例えば単位をnmとする具体的な測定値を表示することになされる。或いは、膜厚測定を行った表面11Sに見立てた表示領域上に、測定値の範囲ごとに表示色を変えたドット等を表示する、いわゆるカラーマップの形態で膜厚測定結果を表示してもよい。そのような表示を参照すれば、EUV光生成装置10の使用者は、EUV光コレクタミラー11を交換したり、EUV光生成装置10を低出力モードに設定したりする必要があることを容易に判断可能となる。
[0050]
 [3.3 作用効果]
 以上説明した通り、本実施形態のEUV光生成装置10によれば、EUV光コレクタミラー11を取り外す大掛かりな作業を必要としないで、EUV光コレクタミラー11の表面11Sに付着したスズデブリの膜厚を簡便に測定可能となる。また、本実施形態のEUV光生成装置10によれば、EUV光コレクタミラー11の交換時期が来たことを的確に知ることができる。
[0051]
[4.第2実施形態]
 次に図7及び図8を参照して、第2実施形態に係るEUV光生成装置20について説明する。このEUV光生成装置20も、チャンバ5内の部品の表面に付着したデブリの膜厚を、部品を取り外すことなく測定する機能を備える。第2実施形態のEUV光生成装置20の構成及び動作のうち、図1に示した比較例のEUV光生成装置100及び、図2乃至図6に示した第1実施形態のEUV光生成装置10と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[0052]
 [4.1 構成]
 図7は、第2実施形態に係るEUV光生成装置20の構成を概略的に示している。このEUV光生成装置20は、第1実施形態に係るEUV光生成装置10と対比すると、蛍光X線ユニット25がヒートシールド13の表面13Sに沿って移動して、この表面13Sに付着したスズデブリの膜厚を測定可能とされている点で基本的に異なる。また、本実施形態に係るEUV光生成装置20は、図7に示す膜厚測定制御部31が、第1実施形態におけるのとは異なる処理を行うように構成されている点でも、第1実施形態に係るEUV光生成装置10と相違している。
[0053]
 さらに、本実施形態における蛍光X線ユニットとしては、第1実施形態の説明で参照した図5に示す蛍光X線ユニット25が用いられている。この図5に示す蛍光X線ユニット25は、平面であるヒートシールド13の表面13Sにおけるスズデブリの膜厚を測定するために、測定面25fが平面とされている。なお、ヒートシールドについては、例えば特許文献3に詳しい説明がなされている。
[0054]
 [4.2 動作]
 蛍光X線ユニット25はロボットハンド24により、ヒートシールド13の表面13Sに沿って移動する。こうして移動する蛍光X線ユニット25が、表面13S上の複数点の各々に正対接近する状態になると、その都度、表面13S上のスズデブリの膜厚測定がなされる。この膜厚測定は、前述した第1実施形態におけるのと同様にしてなされる。
[0055]
 図8は、EUV光生成装置20における膜厚測定処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図8を参照して、膜厚測定処理について詳しく説明する。膜厚測定処理は、図7に示す膜厚測定制御部31によって制御される。膜厚測定制御部31は、膜厚測定処理のための装置運転がスタートすると、まずステップS11において、ドロップレット2の累積ショット数が5Bpls(ビリオン・パルス)つまり50億パルスの整数倍に到達したか否かを判定する。この累積ショット数を示す情報は、図7に示すEUV光生成制御部33から送られる。ドロップレット2の累積ショット数が5Bplsの整数倍に到達していない場合、ステップS11以降の処理が繰り返される。
[0056]
 ドロップレット2の累積ショット数が5Bplsの整数倍に到達した場合、膜厚測定制御部31はステップS12において、EUV光4の生成を停止させる。すなわち膜厚測定制御部31は、EUV光4の生成を停止させる指令をEUV光生成制御部33に送り、ドロップレット供給装置9によるドロップレット2の供給、及びレーザ装置200からのパルスレーザ光1の供給を一時的に停止させる。
[0057]
 EUV光4の生成が停止されると、膜厚測定制御部31は次にステップS13において、ヒートシールド13の表面13S上の複数点に関して、蛍光X線ユニット25によりスズデブリの付着量を測定させる。この測定はより具体的には、表面13Sに付着しているスズデブリの膜厚測定であり、膜厚測定は前述したようにしてなされる。また、この膜厚測定時に、図5に示す蛍光X線検出器28が出力する強度検出信号、つまりスズデブリの膜厚を示す信号は、図7に示す膜厚測定制御部31に入力される。
[0058]
 本実施形態において、スズデブリの膜厚測定を行う複数点は、一例として24点とされる。ヒートシールド13の表面13S上におけるそれらの24点は、X方向座標、Y方向座標及びZ方向座標で規定して予め定められている。膜厚測定制御部31は、ロボットハンド24により表面13Sに沿って移動する蛍光X線ユニット25が、それらの24点に順次正対接近して移動するように、ロボットハンド駆動部21の駆動を制御する。膜厚測定制御部31は、蛍光X線ユニット25が上記24点の各々に正対接近した時点で、一次X線管26から一次X線を出射させると共に、蛍光X線検出器28による蛍光X線の強度検出を行わせる。それにより、ヒートシールド13の表面13S上にスズデブリが付着していれば、その膜厚が測定される。膜厚測定制御部31は、測定した膜厚を、上記複数点、つまり24箇所の測定点の各々と対応付けて、図示外のメモリ等の記憶手段に記憶する。
[0059]
 次に膜厚測定制御部31はステップS14において、上記24の測定点の各々について測定、記憶しているスズデブリの膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が、8点以上存在するか否かを判定する。測定膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が8点以上存在しないと判定された場合、膜厚測定制御部31はステップS17において、一時的に停止させていたEUV光4の生成を開始させる。そしてその後は、ステップS11以降の処理が繰り返される。
[0060]
 一方、測定膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が8点以上存在すると判定された場合、膜厚測定制御部31は次にステップS15において、測定膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が12点以上存在するか否かを判定する。測定膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が12点以上存在すると判定された場合、膜厚測定制御部31はステップS16において、ヒートシールド13の交換が必要であることを示す報知を、例えば図7に示すモニタ32において表示させる。この報知は、例えば「ヒートシールドの交換が必要です」のような文字によるアラームの形で発動される。あるいは、膜厚測定制御部31が前述したようにPCから構成されている場合、アラームは音声で発動されてもよい。このような報知がなされることにより、EUV光生成装置20の使用者は、ヒートシールド13の交換が必要である旨を知ることができる。
[0061]
 一方、測定膜厚が100nmを上回っている膜厚測定点が12点以上存在しないと判定された場合、膜厚測定制御部31は次にステップS18において、EUV光生成装置20を低出力モードに設定する。この低出力モードの設定は、第1実施形態におけるのと同様にしてなされる。
[0062]
 こうしてEUV光4の出力を低下させれば、表面13Sへのスズデブリの付着を抑制しつつ、EUV光生成装置20の稼働を当面続けることができる。なお、EUV光4を露光光として利用する露光装置においては、例えば露光時間を長く設定することにより、EUV光4の出力低下を補償して、必要な露光量を確保することができる。
[0063]
 EUV光生成装置20が低出力モードに設定された後、処理の流れはステップS17を経てステップS11に戻り、ステップS11以下の処理が繰り返される。また、ステップS16において、ヒートシールド13の交換が必要であることを示す報知がなされると、膜厚測定処理のための装置運転は終了する。
[0064]
 以上の説明から明らかなように、スズデブリの測定膜厚100nmは、本開示に係る膜厚の閾値に相当する。膜厚測定点の数である上記8点、12点はそれぞれ、本開示に係る第2領域、第1領域に相当する。また、膜厚測定制御部31は本開示に係る制御部を構成し、膜厚測定制御部31及びモニタ32は本開示に係る報知手段を構成する。
[0065]
 なお、ステップS11の判定処理は、その他例えば、EUV光4の累積生成時間が24時間の整数倍に達したか否か、或いは、生成されたEUV光4の累積エネルギー量が1kJ(キロ・ジュール)の整数倍に達したか否かを判定する処理等に代えられてもよい。
[0066]
 また、複数の測定点について測定されたスズデブリの膜厚は、各測定点の座標と対応付けてモニタ32に表示されてもよい。そのような表示は、第1実施形態におけるのと同様にしてなされる。その表示を参照すれば、EUV光生成装置20の使用者は、ヒートシールド13を交換したり、EUV光生成装置20を低出力モードに設定したりする必要があることを容易に判断可能となる。
[0067]
 [4.3 作用効果]
 以上説明した通り、本実施形態のEUV光生成装置20によれば、ヒートシールド13を取り外す大掛かりな作業を必要としないで、ヒートシールド13の表面13Sに付着したスズデブリの膜厚を簡便に測定可能となる。また、本実施形態のEUV光生成装置20によれば、ヒートシールド13の交換時期が来たことを的確に知ることができる。
[0068]
[5.第3実施形態]
 次に図9を参照して、第3実施形態に係るEUV光生成装置30について説明する。なお図9は、図2や図7と対比すると、Z軸周りに90°回転した方向からEUV光生成装置30を見た状態を示している。このEUV光生成装置30において、チャンバ5内には水素が導入されている。そこでEUV光生成装置30は、チャンバ5内から水素やスタナンガスを排気するための排気路41を有し、この排気路41の内表面に付着したデブリの膜厚を、排気路41を取り外すことなく測定する機能を備える。第3実施形態のEUV光生成装置30の構成及び動作のうち、第1実施形態のEUV光生成装置10や、第2実施形態のEUV光生成装置20と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[0069]
 [5.1 構成]
 図9は、第3実施形態に係るEUV光生成装置30の構成を概略的に示している。このEUV光生成装置30は、第2実施形態に係るEUV光生成装置20と対比すると、蛍光X線ユニット25は排気路41の内表面41Sに沿って移動して、この内表面41Sに付着したスズデブリの膜厚を測定可能とされている点で基本的に異なる。なお、EUV光生成装置に設けられる排気路については、例えば特許文献4に詳しい説明がなされている。
[0070]
 [5.2 動作]
 蛍光X線ユニット25はロボットハンド24により、排気路41の内表面41Sに沿って移動する。なお、この排気路41の内表面41Sとしては特に、チャンバ5からの排気が衝突する部分、つまりスズデブリが付着しやすい部分の内表面が選択される。こうして移動する蛍光X線ユニット25が、内表面41S上の複数点の各々に正対接近する状態になると、その都度、内表面41S上のスズデブリの膜厚測定がなされる。この膜厚測定は、前述した第1実施形態や第2実施形態におけるのと同様にしてなされる。
[0071]
 このEUV光生成装置30における膜厚測定処理は、例えば図8のフローチャートに示した処理と同様にしてなされ得る。
[0072]
 [5.3 作用効果]
 本実施形態のEUV光生成装置30によれば、排気路41を取り外す大掛かりな作業を必要としないで、排気路41の内表面41Sに付着したスズデブリの膜厚を簡便に測定可能となる。また、本実施形態のEUV光生成装置30によれば、排気路41の交換時期が来たことを的確に知ることができる。
[0073]
[6.第4実施形態]
 次に図10を参照して、第4実施形態に係るEUV光生成装置40について説明する。このEUV光生成装置40は、レーザ光集光ミラー12の表面12Sに付着したデブリの膜厚を、レーザ光集光ミラー12を取り外すことなく測定する機能を備える。第4実施形態のEUV光生成装置40の構成及び動作のうち、第1実施形態のEUV光生成装置10や、第2実施形態のEUV光生成装置20と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[0074]
 [6.1 構成]
 図10は、第4実施形態に係るEUV光生成装置40の構成を概略的に示している。このEUV光生成装置40は、上記第1実施形態に係るEUV光生成装置10と対比すると、蛍光X線ユニット25はレーザ光集光ミラー12の表面12Sに沿って移動して、この表面12Sに付着したスズデブリの膜厚を測定可能とされている点で基本的に異なる。
[0075]
 [6.2 動作]
 蛍光X線ユニット25はロボットハンド24により、レーザ光集光ミラー12の表面12Sに沿って移動する。こうして移動する蛍光X線ユニット25が、表面12S上の所定の複数点の各々に正対接近する状態になると、その都度、表面12S上のスズデブリの膜厚測定がなされる。この膜厚測定は、前述した第1実施形態や第2実施形態におけるのと同様にしてなされる。
[0076]
 このEUV光生成装置40における膜厚測定処理は、例えば図6のフローチャートに示した処理と同様にしてなされ得る。
[0077]
 [6.3 作用効果]
 本実施形態のEUV光生成装置40によれば、レーザ光集光ミラー12を取り外す大掛かりな作業を必要としないで、レーザ光集光ミラー12の表面12Sに付着したスズデブリの膜厚を簡便に測定可能となる。また、本実施形態のEUV光生成装置40によれば、レーザ光集光ミラー12の交換時期が来たことを的確に知ることができる。
[0078]
[7.第5実施形態]
 次に図11を参照して、第5実施形態に係るEUV光生成装置50について説明する。このEUV光生成装置50は、ダンパーミラー51の表面51Sに付着したデブリの膜厚を、ダンパーミラー51を取り外すことなく測定する機能を備える。第5実施形態のEUV光生成装置50の構成及び動作のうち、第1実施形態のEUV光生成装置10や、第2実施形態のEUV光生成装置20と同様の構成及び動作については説明を省略する。
[0079]
 [7.1 構成]
 図11は、第5実施形態に係るEUV光生成装置50の構成を概略的に示している。このEUV光生成装置50は、第1実施形態に係るEUV光生成装置10と対比すると、蛍光X線ユニット25はダンパーミラー51の表面51Sに沿って移動して、この表面51Sに付着したスズデブリの膜厚を測定可能とされている点で基本的に異なる。また、EUV光生成装置50はさらに、ダンパーミラー51をチャンバ5内に保持する保持部材52、チャンバ5に取り付けられたウインドウ53、接続部54、ビームダンプ装置55、及び冷却装置56を備える。
[0080]
 [7.2 動作]
 ダンパーミラー51は、ドロップレット2に向かって進行した後、ドロップレット2に照射されずにプラズマ生成領域Rを通り過ぎたパルスレーザ光1を集光する。なお、スズデブリの膜厚測定がなされるとき、ドロップレット2に向けたパルスレーザ光1の供給は停止されるが、図11においては、EUV光生成時のパルスレーザ光1の光路を破線で示している。ダンパーミラー51により集光されたパルスレーザ光1は、ウインドウ53を透過し、接続部54を介してビームダンプ装置55に入射し、ビームダンプ装置55に吸収される。ビームダンプ装置55は、冷却装置56によって冷却され、パルスレーザ光1を吸収することによる温度上昇が抑えられる。なお、ダンパーミラーについては、例えば特許文献5に詳しい説明がなされている。
[0081]
 蛍光X線ユニット25はロボットハンド24により、ダンパーミラー51の表面51Sに沿って移動する。こうして移動する蛍光X線ユニット25が、表面51S上の複数点の各々に正対接近する状態になると、その都度、表面51S上のスズデブリの膜厚測定がなされる。この膜厚測定は、前述した第1実施形態や第2実施形態におけるのと同様にしてなされる。
[0082]
 このEUV光生成装置50における膜厚測定処理は、例えば図6のフローチャートに示した処理と同様にしてなされ得る。
[0083]
 [7.3 作用効果]
 本実施形態のEUV光生成装置50によれば、ダンパーミラー51を取り外す大掛かりな作業を必要としないで、ダンパーミラー51の表面51Sに付着したスズデブリの膜厚を簡便に測定可能となる。また、本実施形態のEUV光生成装置50によれば、ダンパーミラー51の交換時期が来たことを的確に知ることができる。
[0084]
[8.その他]
 上記で説明した実施形態は、比較例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用し得ることは、当業者には明らかであろう。
[0085]
 上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
[0086]
 本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾語「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。

符号の説明

[0087]
 10、20、30、40、50、100  EUV光生成装置
 1  パルスレーザ光
 2  ドロップレット
 3  放射光
 4  EUV光
 5  チャンバ
 9  ドロップレット供給装置
 11 EUV光コレクタミラー
 11S EUV光コレクタミラーの表面
 12  レーザ光集光ミラー
 12S レーザ光集光ミラーの表面
 13  ヒートシールド
 13S ヒートシールドの表面
 21  ロボットハンド駆動部
 22  収納ボックス
 23  ゲート
 24  ロボットハンド
 25  蛍光X線ユニット
 26  一次X線管
 27  X線光学部材
 28  蛍光X線検出器
 29  信号線
 31  膜厚測定制御部
 32  モニタ
 33  EUV光生成制御部
 41  排気路
 41S 排気路の内表面
 51  ダンパーミラー
 51S ダンパーミラーの表面
 55  ビームダンプ装置
 56  冷却装置
 200 レーザ装置
 R   プラズマ生成領域
 IF  中間集光点

請求の範囲

[請求項1]
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 前記チャンバ内に配置された光学素子と、
 前記光学素子の表面に沿って移動可能であり、この光学素子の表面に付着しているターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える極端紫外光生成装置。
[請求項2]
 前記光学素子は、前記極端紫外光を捕集する極端紫外光コレクタミラーである請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項3]
 前記光学素子は、前記ターゲット材料に向かって進行するレーザ光を集光するレーザ光集光ミラーである請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項4]
 前記光学素子は、前記ターゲット材料に向かって進行した後、ターゲット材料に照射されずにプラズマ生成領域を通り過ぎたレーザ光を反射するダンパーミラーである請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項5]
 前記測定装置は、蛍光X線分析により前記膜厚を測定する蛍光X線ユニットを備える請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項6]
 前記測定装置は、前記膜厚を測定するユニットを前記光学素子の表面に沿って移動させる多関節ロボットを備える請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項7]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第1領域以上に亘って存在する場合に、前記光学素子の交換が必要であることを報知する報知手段をさらに備える請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項8]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第2領域以上に亘って存在する場合に、生成する極端紫外光の出力を低下させる制御部をさらに備える請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項9]
 前記制御部は、前記ターゲット材料に照射されるパルスレーザ光の繰り返し周波数を低減させることによって前記出力を低下させる請求項8に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項10]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第1領域以上に亘って存在する場合に、前記光学素子の交換が必要であることを報知する報知手段と、
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第1領域未満でかつ、前記第1領域よりも小さい第2領域以上の領域に亘って存在する場合に、生成する極端紫外光の出力を低下させる制御部と、
をさらに備える請求項1に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項11]
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 前記チャンバ内に配置されたヒートシールドと、
 前記ヒートシールドの表面に沿って移動可能であり、このヒートシールドの表面に付着しているターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える極端紫外光生成装置。
[請求項12]
 前記測定装置は、蛍光X線分析により前記膜厚を測定する蛍光X線ユニットを備える請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項13]
 前記測定装置は、前記膜厚を測定するユニットを前記ヒートシールドの表面に沿って移動させる多関節ロボットを備える請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項14]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記ヒートシールドの表面上の第1領域以上に亘って存在する場合に、前記ヒートシールドの交換が必要であることを報知する報知手段をさらに備える請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項15]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記ヒートシールドの表面上の第2領域以上に亘って存在する場合に、生成する極端紫外光の出力を低下させる制御部をさらに備える請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項16]
 前記制御部は、前記ターゲット材料に照射されるパルスレーザ光の繰り返し周波数を低減させることによって前記出力を低下させる請求項15に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項17]
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第1領域以上に亘って存在する場合に、前記光学素子の交換が必要であることを報知する報知手段と、
 測定された前記膜厚が、予め定められた閾値を上回っている膜厚測定点が、前記光学素子の表面上の第1領域未満でかつ、前記第1領域よりも小さい第2領域以上の領域に亘って存在する場合に、生成する極端紫外光の出力を低下させる制御部と、
をさらに備える請求項11に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項18]
 ターゲット材料にレーザ光を照射して極端紫外光を生成するチャンバと、
 前記チャンバ内からの排気が流れる排気路と、
 前記排気路の内表面に沿って移動可能であり、この排気路の内表面に付着しているターゲット材料の膜厚を測定する測定装置と、
を備える極端紫外光生成装置。
[請求項19]
 前記測定装置は、蛍光X線分析により前記膜厚を測定する蛍光X線ユニットを備える請求項18に記載の極端紫外光生成装置。
[請求項20]
 前記測定装置は、前記膜厚を測定するユニットを前記排気路の内表面に沿って移動させる多関節ロボットを備える請求項18に記載の極端紫外光生成装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]