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明 細 書

発明の名称 空気調和装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0003   0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

発明の効果

0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036  

図面の簡単な説明

0037  

発明を実施するための形態

0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105  

符号の説明

0106  

先行技術文献

特許文献

0107  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3A   3B   3C   3D   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 空気調和装置

技術分野

[0001]
 本開示は、空気調和装置、特に暖房機能を有する空気調和装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来から、空気調和装置において暖房運転が行われている状況で、寒い室外から室内に入ったときにできるだけ温度の高い温風で暖まりたいという場合がある。例えば、特許文献1(実開平4-4645号公報)には、「高温送風モード」に設定され、つまり温度の高い温風を一時的に吹き出すよう要求があったときに、圧縮機の運転周波数を最大にして、室内側送風機の回転数を「弱」とすることにより、利用者に冷風感を与えないようにする技術が開示されている。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0003]
 しかしながら、特許文献1に記載されているように、圧縮機の運転周波数を最大にして、室内側送風機の回転数を低くしただけでは、利用者に送風する温風として十分に温度を上昇させられないことがある。
[0004]
 従って、吹出される温風の温度を一時的に上昇させる高温風の要求を受けたときに温風の温度を十分に上げることのできる空気調和装置を提供するという課題がある。

課題を解決するための手段

[0005]
 第1観点に係る空気調和装置は、圧縮機、第1利用側熱交換器、第1膨張弁、熱源側熱交換器が順に接続される第1冷媒経路を有する冷媒回路と、圧縮機及び第1膨張弁の制御を行う制御部と、を備え、制御部は、第1利用側熱交換器を通過して吹出される温風の温度を一時的に上昇させる高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の制御を変更する。
[0006]
 第1観点に係る空気調和装置によれば、第1利用側熱交換器を通過して吹出される温風の温度を一時的に上昇させる高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の制御を変更するので、第1利用側熱交換器で熱交換されて吹出される温風に対して、第1膨張弁の制御を変更によって温度が上がった冷媒から、より多くの熱量が与えられる。
[0007]
 第2観点に係る空気調和装置は、第1観点に係る空気調和装置であって、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、目標過冷却度を下げて第1利用側熱交換器においてガス冷媒が占有する過熱領域を増やす制御を行う、ものである。
[0008]
 第2観点に係る空気調和装置によれば、高温風の要求を受けた場合に目標過冷却度を下げると第1膨張弁の弁開度が増加して第1利用側熱交換器においてガス冷媒が占有する過熱領域が増えるので、第1利用側熱交換器において高温のガス冷媒の割合が増える。
[0009]
 第3観点に係る空気調和装置は、第1観点または第2観点に係る空気調和装置であって、冷媒回路は、圧縮機、第2利用側熱交換器、制御部に制御される第2膨張弁、熱源側熱交換器が順に接続される少なくとも1つの第2冷媒経路をさらに有し、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、高温風の要求の無かった第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフし易くなるように第2冷媒経路の暖房運転のサーモオフ条件を変更する、ものである。
[0010]
 第3観点に係る空気調和装置によれば、制御部により高温風の要求の無かった第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフし易くなるようにサーモオフ条件が変更されると、第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフする期間が増えて第2冷媒経路に液冷媒が溜まり易くなる。
[0011]
 第4観点に係る空気調和装置は、第3観点に係る空気調和装置であって、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、第2冷媒経路の暖房運転でサーモオフさせる条件である設定温度と室内温度の差を0にするかまたは小さくするようにサーモオフ条件を変更する、ものである。
[0012]
 第5観点に係る空気調和装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、圧縮機の回転数を上げて、第1利用側熱交換器に流れる冷媒の流量を増やす制御を行う、ものである。
[0013]
 第5観点に係る空気調和装置によれば、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器に流れる冷媒の流量が圧縮機の回転数が上がることによって増えるので、第1膨張弁の制御が変更されて第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がることともあいまって、より多くの熱量を冷媒から第1利用側熱交換器を通過する空気に与えることができるようになる。
[0014]
 第6観点に係る空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部に制御され、熱源側熱交換器を通過する気流を発生させる熱源側ファンをさらに備え、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、熱源側ファンの回転数を上げる、ものである。
[0015]
 第6観点に係る空気調和装置によれば、熱源側ファンの回転数を上げると熱源側熱交換器での熱交換が促進されて蒸発能力が上がり、その結果、第1利用側熱交換器での凝縮能力が上がって第1利用側熱交換器を通過して吹き出される温風の温度を上げることができる。
[0016]
 第7観点に係る空気調和装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部に制御され、第1利用側熱交換器を通過して温風として吹出される気流を発生させる第1利用側ファンをさらに備え、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側ファンの風量を所定値以下にする制御を行う、ものである。
[0017]
 第7観点に係る空気調和装置によれば、高温風の要求を受けた場合に第1利用側ファンの風量を所定値以下にすることで、風量が所定値を超える場合に比べて第1利用側熱交換器を単位時間当たりに通過する空気の量が減少して単位体積の空気が受け取る熱量が増加する。
[0018]
 第8観点に係る空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部に高温風の要求を送信する場合に用いられる高温風要求操作ボタンを有するリモートコントローラをさらに備え、制御部は、リモートコントローラから高温風の要求を受信可能に構成されている、ものである。
[0019]
 第8観点に係る空気調和装置によれば、リモートコントローラの高温風操作ボタンが操作されるとリモートコントローラが高温風の要求を送信して制御部が高温風の要求を受信できる。
[0020]
 第9観点に係る空気調和装置は、第1観点から第8観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器からの温風が吹き出される空調対象室の設定温度を最大値に変更する制御を行う、ものである。
[0021]
 第9観点に係る空気調和装置によれば、第1利用側熱交換器からの温風が吹き出される空調対象室の設定温度が制御部により最大値に変更されることから、高温風の要求を受けて温風の温度を上げたことによって空調対象空間の室内温度が上がり易くなっているけれども、設定温度を変更しない場合に比べて第1冷媒経路を用いた暖房運転をサーモオフし難くすることができる。
[0022]
 第10観点に係る空気調和装置は、第1観点から第9観点のいずれかに係る空気調和装置であって、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の弁開度を補正する制御を行う、ものである。
[0023]
 第10観点に係る空気調和装置によれば、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の弁開度を補正することから温風に対して弁開度の補正によって温度が上がった、第1利用側熱交換器の冷媒から多くの熱量が与えられる。
[0024]
 第11観点に係る空気調和装置は、第1観点から第2観点のいずれかに係る空気調和装置であって、冷媒回路は、圧縮機、第2利用側熱交換器、制御部に制御される第2膨張弁、熱源側熱交換器が順に接続される少なくとも1つの第2冷媒経路をさらに有し、制御部は、高温風の要求を受けた場合に、高温風の要求の無かった第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に第2利用側熱交換器に冷媒を溜めるように第2膨張弁を制御する、ものである。
[0025]
 第11観点に係る空気調和装置によれば、制御部は、高温風の要求の無かった第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に第2利用側熱交換器に冷媒を溜めるように第2膨張弁を制御することから、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度を上げるために生じた余剰冷媒を適切に分配できる。
[0026]
 第12観点に係る空気調和装置は、第11観点に係る空気調和装置であって、制御部は、第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に、圧縮機に吸入される冷媒の温度を目標温度に近づけるようにまたは圧縮機から吐出される冷媒の温度を目標温度に近づけるように第2膨張弁の弁開度を制御する、ものである。
[0027]
 第12観点に係る空気調和装置によれば、制御部は、第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に圧縮機に吸入される冷媒の温度または圧縮機から吐出される冷媒の温度を目標温度に近づけるように第2膨張弁の弁開度を制御することから、第2利用側熱交換器に冷媒を溜める第2膨張弁の制御を容易に実現することができる。
[0028]
 第13観点に係る空気調和装置は、第12観点に係る空気調和装置であって、第2利用側熱交換器の冷媒出口と冷媒入口の間に配置された中間温度センサをさらに備え、制御部は、第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオンしている場合に中間温度センサにより冷媒が過冷却状態になったことが検知されると保護制御に移行するが、サーモオフしている場合には保護制御に移行しないように構成されている、ものである。
[0029]
 第13観点に係る空気調和装置によれば、制御部は、第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合には中間温度センサにより冷媒が過冷却状態になったことが検知されても保護制御に移行しないことから、中間温度センサが過冷却状態を検知しても液冷媒を蓄え続けながら暖房運転を続けられる。

発明の効果

[0030]
 第1観点に係る空気調和装置では、高温風の要求を受けた第1利用側熱交換器から吹き出される温風の温度を十分に上げることができる。
[0031]
 第2観点、第5観点、第6観点、第7観点または第10観点に係る空気調和装置では、第1利用側熱交換器を通過する空気が受け取る熱量を増やして温風の温度を十分に上げることができる。
[0032]
 第3観点または第4観点に係る空気調和装置では、第1冷媒経路の第1利用側熱交換器で過冷却領域が減って過熱領域が増えても空気調和装置の冷媒を適切に配分でき、効率の良い運転状態を維持することができる。
[0033]
 第8観点に係る空気調和装置では、リモートコントローラを使ってユーザが必要に応じて高温風の要求を行うことができる。
[0034]
 第9観点に係る空気調和装置では、高温風の要求があったことで第1利用側熱交換器からの温風が止まる回数が多くなるのを抑制して快適性を確保することができる。
[0035]
 第11観点または第12観点に係る空気調和装置では、圧縮機に吸入される冷媒の温度が効率の良い温度になるように制御し易くなる。
[0036]
 第13観点に係る空気調和装置では、暖房運転がサーモオフしている第2利用側熱交換器に多くの液冷媒を溜めることができて第1利用側熱交換器のガス冷媒の占める過熱領域を拡大し易くなる。

図面の簡単な説明

[0037]
[図1] 本開示の一実施形態に係る空気調和装置を示す冷媒回路図。
[図2] 空気調和装置の制御系統を示すブロック図。
[図3A] 高温風制御前の第1利用側熱交換器の状態を説明するための模式図。
[図3B] 高温風制御後の第1利用側熱交換器の状態を説明するための模式図。
[図3C] 高温風制御後の運転部屋の第2利用側熱交換器の状態を説明するための模式図。
[図3D] 高温風制御後の停止部屋の第2利用側熱交換器の状態を説明するための模式図。
[図4] 他室の室内機の制御を説明するためのフローチャート。
[図5] 高圧相当飽和温度とファンタップの設定の関係の一例を示す説明図。

発明を実施するための形態

[0038]
 (1)構成
 本開示の一実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路を、図1に示す。空気調和装置1は、多室型空気調和装置であって、1つの熱源側ユニットである室外機19に対して、複数の利用側ユニットである室内機11,12,13,14が並列に接続される構成である。室外機19は、圧縮機36、アキュムレータ37、四路切換弁38、熱源側熱交換器である室外熱交換器35、膨張弁31,32,33,34、及び熱源側ファンである室外ファン39を収容している。室内機11,12,13,14は、利用側熱交換器である室内熱交換器21,22,23,24及び利用側ファンである室内ファン51,52,53,54を収容している。
[0039]
 圧縮機36は、後述する制御部40によって回転数制御ができるように構成されている。ここで、圧縮機36は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機36は、インバータにより周波数制御が可能な圧縮機用モータ36aによって回転駆動される容量式圧縮機である。室外ファン39は、制御部40によって回転数制御が可能な室外ファン用モータ39aにより駆動される。室外ファン39は、例えばプロペラファンであり、回転数を変えることによって風量を変更できるように構成されている。膨張弁31~34は、制御部40によってそれぞれの弁開度が個別に変更されるように制御される。室内ファン51,52,53,54は、制御部40によって回転数制御が可能な室内ファン用モータ51a,52a,53a,54aによりそれぞれが駆動される。室内ファン51~54は、例えば遠心ファンまたは多翼ファンであり、回転数を変えることによって風量を変更できるように構成されている。
[0040]
 空気調和装置1の冷媒回路2は、圧縮機36、アキュムレータ37、四路切換弁38、室外熱交換器35、膨張弁31~34、室内熱交換器21~24が接続されて構成されている。
[0041]
 冷媒経路r1を流れる冷媒は、圧縮機36と室内熱交換器21と膨張弁31と室外熱交換器35と四路切換弁38とアキュムレータ37を流れる。冷媒経路r2を流れる冷媒は、圧縮機36と室内熱交換器22と膨張弁32と室外熱交換器35と四路切換弁38とアキュムレータ37を流れる。冷媒経路r3を流れる冷媒は、圧縮機36と室内熱交換器23と膨張弁33と室外熱交換器35と四路切換弁38とアキュムレータ37を流れる。冷媒経路r4を流れる冷媒は、圧縮機36と室内熱交換器24と膨張弁34と室外熱交換器35と四路切換弁38とアキュムレータ37を流れる。
[0042]
 冷媒経路r1~r4では、それぞれに蒸気圧縮式の冷凍サイクルが実施される。この冷媒回路2を循環する冷媒としては、例えば、地球温暖化係数が小さい単一冷媒のR32(組成は、HFC-32が100%)が用いられている。
[0043]
 また、四路切換弁38と室内熱交換器21~24との間は、ガス冷媒配管17により接続され、膨張弁31~34と室内熱交換器21~24との間は、液冷媒配管18により接続される。
[0044]
 また、空気調和装置1は、サーミスタからなる多くの温度センサを備えている。室外温度センサ97は、室外機19が設置されている室外空間の外気温度を検知する。吐出管温度センサ90は、圧縮機36の吐出配管に取り付けられ、圧縮機36から吐出される冷媒の吐出温度Toを検出する。暖房運転時に蒸発温度を検知する室外熱交温度センサ95は、熱源側熱交換器である室外熱交換器35に取り付けられ、暖房運転時の蒸発温度Teを検出する。室内熱交温度センサ91,92,93,94は、室内熱交換器21,22,23,24に取り付けられ、暖房運転時の凝縮温度Tc1~Tc4を検出する。液管温度センサ81,82,83,84は、室外熱交換器35から分岐して室内熱交換器21~24へと延びる液冷媒配管18の各部18a,18b,18c,18dに取り付けられ、液管温度Tl1~Tl4を検出する。室内温度センサ61~64は、室内機11~14にそれぞれ取り込まれる室内空気の温度である室内温度Tr1~Tr4を検知するように、それぞれが対応する室内機11~14内に配置されている。ガス管温度センサ71~74は、四路切換弁38から分岐して室内熱交換器21~24へと延びるガス冷媒配管17の各部17a,17b,17c,17dに取り付けられる。これら温度センサの検出値に基づき、制御部40が空気調和装置1の動作を制御する。制御部40は、コントローラ(自動制御装置)によって構成することができる。
[0045]
 (2)動作
 (2-1)冷房時の冷媒の流れ
 次に空気調和装置1の動作の概略を説明する。冷房運転時は、四路切換弁38が図1において実線で示す状態に保持される。圧縮機36から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁38を介して室外熱交換器35に流入し、室外ファン39により供給される外気と室外熱交換器35で熱交換して凝縮・液化する。液化した冷媒は、膨張弁31~34で減圧され、室内ファン51~54により供給される室内空気と室内熱交換器21~24でさらに熱交換して蒸発する。冷媒の蒸発によって冷却された室内空気は、室内ファン51~54によって室内空間へと吹き出され、室内空間を冷房する。また、室内熱交換器21~24で蒸発して気化した冷媒は、ガス冷媒配管17を通って室外機19に戻り、四路切換弁38及びアキュムレータ37を経て圧縮機36に吸い込まれる。
[0046]
 (2-2)暖房時の冷媒の流れ
 暖房運転時は、四路切換弁38が図1において破線で示す状態に保持される。圧縮機36から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切換弁38を介して各室内機11~14の室内熱交換器21~24に流入し、室内ファン51~54により供給される室内空気と室内熱交換器21~24で熱交換して凝縮・液化する。冷媒の凝縮によって加熱された室内空気は、室内ファン51~54によって室内空間へと吹き出され、室内空間を暖房する。室内熱交換器21~24において液化した冷媒は、液冷媒配管18を通って室外機19に戻る。室外機19に戻った冷媒は、膨張弁31~34で減圧され、室外ファン39により供給される室外空気と室外熱交換器35でさらに熱交換して蒸発する。室外熱交換器35で蒸発して気化した冷媒は、四路切換弁38及びアキュムレータ37を経て圧縮機36に吸い込まれる。
[0047]
 上記のように、暖房運転においては、室内熱交換器21~24(利用側熱交換器)が冷媒の放熱器として機能して室内を暖め、室外熱交換器35(熱源側熱交換器)が冷媒の蒸発器として機能する。
[0048]
 (3)制御
 (3-1)概要
 図2には、空気調和装置1の制御系統の概要が示されている。制御部40は、室内制御装置41~44と室外制御装置45とを含んでいる。具体的には、室外機19の電装品ボックス(図示せず)の中の制御基板(室外制御装置45に対応)および室内機11~14の電装品ボックス(図示せず)の中の制御基板(室内制御装置41~44に対応)が接続されて制御部40が構成されている。室内制御装置41~44は、CPU41a~44a及びメモリ41b~44bを含んで構成されている。また、室外制御装置45は、CPU45a、メモリ45b及びタイマ45cを含んで構成されている。メモリ41b~45bには、室内機11~14及び室外機19を制御するためのプログラム及びデータが記述されている。CPU41a~45aは、メモリ41b~45bに記述されているプログラムを実行することにより、各機器を制御するための信号を生成する。さらに、室内機11~14には、ユーザが操作入力するリモートコントローラ111~114の指令を受け付ける受信部、空調空気の吹出方向を変えるモータのドライバ、及び運転モードなどを表示する表示部などが設けられている。
[0049]
 図2に示すように、制御部40には、上述の各温度センサの検出値が入力され、これらの値に基づいて冷房運転や暖房運転の制御が行われる。
[0050]
 (3-2)冷房運転制御
 制御部40は、冷房運転中の圧縮機36の周波数や膨張弁31~34の弁開度を制御する。冷房運転における制御については、従来通りであるため、ここでは説明を省略する。
[0051]
 (3-3)暖房運転制御
 制御部40は、停止状態から圧縮機36を起動して暖房運転を始めるときの起動制御、起動後の冷媒状態が安定した通常暖房運転状態における膨張弁31~34の弁開度調整のための目標吐出管温度制御及びサブククール制御、通常暖房運転状態における圧縮機36の容量制御、高温風要求があった場合の制御、室外熱交換器35に着いた霜を溶かすための除霜制御などを行う。ここでは、本開示の技術と関連する通常暖房運転時の目標吐出管温度制御、サブクール制御及び容量制御並びに高温風要求があった場合の高温風制御について説明する。
[0052]
 (3-3-1)通常暖房運転の目標吐出管温度制御
 目標吐出管温度制御においては、吐出管温度を用いて膨張弁31~34の弁開度を制御することにより、間接的に圧縮機36の吸入側の過熱度制御を行うとともに、圧縮機36の吐出温度の管理及び圧縮機36が吸入する冷媒が湿り状態になっても圧縮機36の運転が管理できるように構成されている。圧縮機36に吸入される冷媒が湿り状態になっても、圧縮機36が損傷しない範囲で吐出管温度制御が行われる。
[0053]
 通常暖房運転状態においてける目標吐出管温度制御では、制御部40は、吐出管温度センサ90が検知した吐出温度Toが目標吐出管温度Tmに近づくように、膨張弁31~34の弁開度を調整する。正確には、吐出管温度センサ90が検出する温度は圧縮機36の吐出管の温度であって吐出される冷媒の温度ではない。そのため吐出管温度センサ90が検出する温度を補正することが好ましい場合があるが、ここでは、吐出管温度センサ90が検出する温度が吐出される冷媒の温度に等しいものとして説明を行う。
[0054]
 制御部40は、目標吐出管温度Tmは、室外熱交温度センサ95を用いて検知される蒸発温度Teと、室内熱交温度センサ91~94を用いて検知される凝縮温度Tcとに基づいて設定される。目標吐出管温度Tmは、通常の運転状態であれば、後述する吐出過熱度が10℃以上確保される値となる。
[0055]
 この目標吐出管温度制御により、冷凍サイクルの効率の高いポイント(圧力および温度)において冷媒が圧縮機36に吸入され圧縮機36から吐出されるようになる。なお、膨張弁31~34全体としての弁開度が目標吐出管温度制御によって調整される一方、各室内機11~14において必要な暖房能力に応じて各膨張弁31~34の弁開度が調整される。
[0056]
 (3-3-2)通常暖房運転時の圧縮機の容量制御
 通常暖房運転状態における圧縮機36の容量制御は、各室内機11~14からの要求に基づいて圧縮機36の回転数を上下させる制御である。具体的には、室内機11~14の室内温度センサ61~64が検知する室内温度Tr1~Tr4と、リモートコントローラ111~114で設定された設定温度Ts1~Ts4との差に基づき、制御部40が、必要な圧縮機36の出力を決めて、圧縮機36の回転数を変更する。
[0057]
 (3-3-3)通常暖房運転時のサブクール制御
 通常暖房運転状態におけるサブクール制御は、目標吐出管温度制御により決定される各膨張弁31~34の弁開度を、暖房運転時の冷媒の分配が適正に行われるように補正する制御である。制御部40は、運転部屋の液管温度センサ81~84が検出する液管温度Tl1~Tl4と室内熱交温度センサ91~94が検出する凝縮温度Tc1~Tc4とを使って各運転部屋の過冷却度SC1~SC4を算出することができる。例えば、(SC1=Tc1-Tl1)などのように、各凝縮温度Tc1~Tc4から各液管温度Tl1~Tl4を差し引くことで、各運転部屋の過冷却度SC1~SC4を求めることができる。この実施形態では、室内機11~14が異なる第1部屋から第4部屋に配置されているとして説明する。ここで、運転部屋とは、第1部屋から第4部屋のうち室内機11~14がサーモオンしている部屋をいう。それに対して、第1部屋から第4部屋のうち室内機11~14がサーモオフしている部屋は停止部屋と呼ぶ。
[0058]
 上述の過冷却度SC1~SC4このような計算と並行して、制御部40は、例えば、圧縮機36の回転数fc、吐出温度Toと目標吐出管温度Tmとの温度差などを用いて目標過冷却度SCmを算出する。例えば、第1部屋の室内機11がサーモオンしている場合には、目標過冷却度SCmと、運転部屋である第1部屋の室内機11の過冷却度SC1とを比較して膨張弁31の弁開度を補正する。
[0059]
 もし、第1部屋の過冷却度SC1が目標過冷却度SCmより小さければ(SC1<SCm)、第1部屋の膨張弁31の弁開度を大きくする。
[0060]
 もし、第1部屋の過冷却度SC1が目標過冷却度SCmより大きければ(SC1>SCm)、第1部屋の膨張弁31の弁開度を小さくする。
[0061]
 もし、第1部屋の過冷却度SC1が目標過冷却度SCmと等しければ(SC1=SCm)、第1部屋の膨張弁31の弁開度を現状のまま維持する。
[0062]
 なお、弁開度を維持する場合を広げるために、過冷却度SC1と目標過冷却度SCmの差ΔSCが予め定められた範囲内にある場合には弁開度を変化させないように制御してもよい。
[0063]
 (4)高温風制御
 高温風制御は、例えば、リモートコントローラ111~114に設けられている、高温風を要求する高温風要求操作ボタンをユーザが操作することにより開始される。ここで、高温風制御は、高温風の要求を受けた場合に、高温風要求を受けた室内機が設置されている部屋の第1利用側熱交換器を通過して吹出される温風の温度を一時的に上昇させる制御である。なお、以下の説明では、高温風の要求のあった室内機が設置されている部屋を高温風部屋、高温風の要求の無かった室内機が設置されている部屋を他室と呼ぶ場合もある。
[0064]
 例えば、ユーザがリモートコントローラ114の高温風操作ボタンを操作して高温風の要求を送信した場合は、第4部屋が高温風部屋であり、第4部屋の室内熱交換器24が第1利用側熱交換器に該当する。なお、リモートコントローラ111~114のうちの複数で高温風操作ボタンが操作された場合には、複数の部屋が高温風部屋になり、複数の高温風部屋の室内熱交換器が第1利用側熱交換器に該当するように構成することもできる。また、要求があっても高温風制御を行うことが適切ではない場合があるので、制御部40は、高温風要求操作ボタンが押されることを1つの開始条件として、他の開始条件も満足されたときに高温風制御を行うように構成してもよい。また、リモートコントローラ111~114の高温風要求操作ボタンを操作する方法以外の方法で高温風制御が開始されるように構成してもよい。ただし、ここでは説明を簡単にするために、ユーザがリモートコントローラ111~114の高温風要求操作ボタンを操作したときに高温風制御が開始されるものとする。以下の説明では、高温風要求操作ボタンが押された部屋の室内熱交換器を第1利用側熱交換器と呼ぶ。また、第1利用側熱交換器が接続されている経路を第1冷媒経路と呼び、第1冷媒経路に在る膨張弁を第1膨張弁と呼ぶ。上述のように、リモートコントローラ114の高温風操作ボタンが操作された場合には、冷媒経路r4が第1冷媒経路であり、膨張弁34が第1膨張弁である。
[0065]
 制御部40は、例えば、高温風制御に入ってからの経過時間をタイマ45cによりカウントし、予め設定されている時間(例えば30分)に達したことを条件として高温風制御を解除する。また、制御部40は、高温風制御を続けることが適切でないと判断した場合には、高温風制御を解除する。例えば、高温風部屋の室内機14がリモートコントローラ114からの指示で電源をオフされた場合などには、高温風の要求を出した室内機が無くなってしまうので、そのような場合にはタイマ45cのカウントが設定された時間に達していなくても高温風制御を解除する。
[0066]
 (4-1)高温風制御のための能力引き上げ
 制御部40は、高温風要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器に流れる冷媒の流量を増やす制御を行う。具体的には、制御部40は、高温風要求を受けた場合に、圧縮機36の回転数を上げる。制御部40は、例えば、圧縮機36の回転数に補正値を加えて圧縮機36の回転数を高温風要求前に比べて大きくする。また、高温風要求を受けた場合に圧縮機36の回転数を上げるために、制御部40は、例えば、圧縮機36の回転数の上限値を引き上げるように構成されてもよい。
[0067]
 制御部40は、高温風要求を受けた場合に、熱源側熱交換器に流れる外気の流量を増やす制御を行う。具体的には、制御部40は、温風要求を受けた場合に、室外ファン39の回転数を上げる。制御部40は、例えば、高温風要求を受けた場合に、室外ファン39の回転数を最大値に設定する。
[0068]
 (4-2)熱交換器通過空気の単位体積当たりの熱量の確保
 制御部40は、高温風要求を受けた第1利用側熱交換器を通過して温風として吹き出される風量を制限する制御を行う。ここでは、高温風部屋の第1利用側熱交換器には第1利用側ファンで送風する。具体的には、例えば、リモートコントローラ112の高温風要求操作ボタンが操作された場合には、制御部40は、第1利用側ファンとなった室内ファン52のファンタップを予め設定されたタップ以下の風量のタップに制限する。室内ファン52について、例えば、6段階の切換えが可能な場合に、風量が小さい方から3番目以下に制限するなどである。風量があまり小さくなり過ぎても高温風を受けている実感をユーザが得難い場合もあるので、温風の温度が下がり過ぎない適当な風量に設定される。また、風量を下げる場合には、制御部40は、徐々に下げるように制御する。
[0069]
 (4-3)膨張弁の弁開度の変更
 制御部40は、高温風の要求を受けた場合に、高温風部屋の第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の制御を変更する。言い換えると、制御部40は、第1利用側熱交換器の平均温度を上げるように第1膨張弁の弁開度を変更する。具体的には、高温風制御前は、図3Aに示されているような第1利用側熱交換器121に流れ込んだガス冷媒Rf1によって形成される過熱領域を、高温風制御後は、図3Bに示されているように大きくする。それに伴って、高温風制御前は、図3Aに示されているよう大きかった過冷却領域が、高温風制御後は、図3Bに示されている過冷却領域のように小さくなる。その結果、例えば、高温風制御前に、第1利用側熱交換器121が20℃の室内温度を熱交換によって50℃まで上昇させていたのに比べて、高温風制御後は、第1利用側熱交換器121が20℃の室内温度を熱交換によって60℃まで上昇させることができるようになる。それに対して、運転部屋の高温風の要求の無かった第2利用ユニット202の第2利用側熱交換器122は、図3Cに示されているように、高温風制御後は、過冷却領域が増えて過熱領域が減る傾向にあり、第2利用側熱交換器122から吹き出される温風の温度は下がり気味になる。また、停止部屋の高温風の要求の無かった第2利用ユニット202の第2利用側熱交換器122は、図3Dに示されているように、第2利用側ファンが停止して、高温風制御後は、過冷却領域がさらに増えて過熱領域がさらに減る。
[0070]
 なお、図3A乃至図3Dにおいて、過冷却領域から流出する冷媒は液冷媒Rf2である。また、過熱領域の冷媒の平均温度が70℃、気液二相領域の冷媒の温度が50℃、そして、過冷却領域の冷媒の温度が30℃である場合が示されているが、これは説明のためのモデルであって実際の場合が必ずしもこのモデルと一致するとは限らない。また、図3A、図3B及び図3Cにおいて、第1利用側熱交換器121から出た液冷媒Rf2を膨張させるのが第1膨張弁131であり、第1利用側熱交換器121に送風するのが第1利用側ファン151であり、第2利用側熱交換器122から出た液冷媒Rf2を膨張させるのが第2膨張弁132であり、第2利用側熱交換器122に送風するのが第2利用側ファン152である。
[0071]
 (4-3-1)サブクール制御の変更
 (4-3-1-1)運転部屋の目標過冷却度の変更
 制御部40は、図3A及び図3Bに示されている第1利用側熱交換器121を有する第1利用側ユニット201が高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器121を有する第1利用側ユニット201に対して、目標過冷却度SCmを下げて、第1利用側熱交換器121においてガス冷媒が占有する過熱領域を増やす制御を行う。例えば、制御部40は、通常暖房運転時と同様に目標過冷却度SCmを算出した後に、予め設定されている所定値を差し引いて高温風制御用の目標過冷却度SCmHを算出する。所定値は、定数であってもよく、また予め定められている計算式に従って計算される値であってもよく、メモリ41b~45b内のテーブルに記載されている値であってもよい。例えば、通常暖房運転時の目標過冷却度SCmが12度であるとすると、図1に示されているように4台の室内機11~14が接続され、そのうちの1台から高温風の要求があった場合には、その高温風の要求があった高温風部屋の室内機の変更後の目標過冷却度SCmHは5度に変更される。高温風の要求があった高温風部屋が2以上である場合は、他室への影響を考慮するとともに全体的に効率の良い運転をするために、目標過冷却度SCmHを大きくしていくことが好ましい。例えば、高温風部屋が2つである場合(2台の室内機から高温風の要求があった場合)は、高温風部屋が1つである場合(1台の室内機のみから高温風の要求があった場合)には5度であるのに対して例えば高温風部屋が2つの場合には目標過冷却度SCmHを両部屋とも7~8度に、高温風部屋が3つの場合には9~11度にするなどである。つまり、高温風の要求が複数の室内機からある場合には、要求がある室内機の数が多くなるほど目標過冷却度SCmHの下げ幅を小さくするように構成されることが好ましい。
[0072]
 (4-3-1-2)他室の運転部屋の目標過冷却度
 制御部40は、ここでは、高温風の要求が無かった室内機の目標過冷却度SCmを通常暖房運転の場合のまま維持する制御を行うように構成されている。しかし、さらに高温風部屋に能力を集中させるために、制御部40は高温風の要求が無かった部屋の目標過冷却度を大きくする制御を行うように構成されてもよい。例えば、室内機11から高温風の要求があり、室内機12~14からは要求が無かった場合には、高温風制御に入る直前で目標過冷却度SCmが12度であったものが、高温風制御に入った後は室内機11の目標過冷却度SCmHを5度、室内機12~14の目標過冷却度SCmHを13度にするなどである。
[0073]
 (4-3-1-3)停止部屋の室内機の制御
 停止部屋の室内機に対して、制御部40は、サブクール制御を行わずに目標吐出管温度制御を行う。この目標吐出管温度制御によって、停止部屋に対応する膨張弁の弁開度が小さくなる方向に変化する。このとき、停止部屋の室内ファンが停止しているが、膨張弁の弁開度が小さくなることによって、停止部屋の室内熱交換器には、高温風の要求があった高温風部屋の第1利用側熱交換器121(図3B参照)で減少した分の液冷媒が溜まることになる。その結果、空気調和装置1の全体としての冷媒の分配が適正化され、効率の良い暖房運転を続けることができる。例えば、第1利用側熱交換器121から追い出された冷媒を溜めるリザーバを冷媒回路2に設けてもよいが、上述のように停止部屋の室内熱交換器に余剰冷媒を溜めることでリザーバなどの機器の追加を省くことができる。
[0074]
 室内熱交換器21~24に取り付けられている室内熱交温度センサ91~94は、室内熱交換器21~24の冷媒出口と冷媒入口の間に配置された中間温度センサとして機能する。例えば室内熱交換器21が高温風要求の無かった第2冷媒経路である冷媒経路r1を用いた暖房運転である場合、制御部40は、室内機11がサーモオンしているときには室内熱交温度センサ91により冷媒が過冷却状態になったことが検知されると保護制御に移行するが、サーモオフしている場合には保護制御に移行しないように構成されている。この場合に室内機11が設置されている部屋が停止部屋になると、既に説明したように、室内熱交換器21に液冷媒が溜まり易くなっているので、室内熱交温度センサ91が液冷媒の温度を検知してしまう可能性が高くなる。このように、室内熱交温度センサ91が過冷却を検知しても保護制御を行わない構成とすることで、高温風の要求が無く且つサーモオフしている室内機11に多くの冷媒を溜めることができる。
[0075]
 (4-3-2)高温風の要求のあった室内機のサーモオフの抑制
 高温風の要求のあった室内機が設置されている高温風部屋の室内空気には、多くの熱量が供給される。そのため、ユーザが設定されている設定温度を超える場合が頻出する。従って、ユーザが設定した設定温度を目標に暖房運転を管理したのでは、室内機がサーモオンとサーモオフを頻繁に繰り返してしまってユーザの快適性を損ねることになる。このようにサーモオンとサーモオフを繰り返さないように、高温風の吹き出される室内機の設定温度を制御部40が自動的に最大値に変更する。この変更された設定温度は、高温風制御の終了とともに制御部40によりユーザの設定に戻される。
[0076]
 (4-3-3)高温風の要求の無かった室内機のサーモオフの促進
 ここでは、室内機13が高温風の要求のあった第1利用側ユニットであり、他の室内機11,12,14は高温風の要求が無かった第2利用側ユニットであると仮定すると、第2冷媒経路である冷媒経路r1,r2、r4を用いた暖房運転がサーモオフし易くなるように、制御部40は、室内機11,12,14のサーモオフ条件を変更する。例えば、高温風制御に入るまでは、他室の室内機11,12,14が設定温度Ts1,Ts2,Ts4と室内温度Tr1,Tr2,Tr4との差ΔTd1(=Tr1-Ts1),ΔTd2(=Tr2-Ts2),ΔTd4(=Tr4-Ts4)が3度でサーモオフしていたものを、0度つまり設定温度Ts1,Ts2,Ts4と室内温度Tr1,Tr2,Tr4が等しい場合にサーモオフするように、制御部40がサーモオフ条件を緩める変更を行う。なお、サーモオフ条件の変更は、必ずしも同じである必要はなく、室内機11は差ΔTd1が0度、室内機12は差ΔTd2が1度のように異なるものとしてもよい。
[0077]
 (4-3-4)高温風の要求の無かった室内機の風量制御
 高温風の要求のあった高温風部屋に設置されている室内機(第1利用側ユニット)の温風の温度が、高温風の要求の無かった他室の室内機(第2利用側ユニット)の風量に影響を受ける。また、高温風制御中に、第2利用側ユニットがサーモオンとサーモオフを繰り返すと、冷凍サイクルの高圧側の冷媒圧力が安定せず、第1利用側ユニットから吹き出される温風の温度がハンチングを起こす。
[0078]
 ここでは、室内機13が高温風の要求のあった第1利用側ユニットであり、他の室内機11,12,14は他室の第2利用側ユニットであると仮定すると、第2利用側ファンである室内ファン51,52,54の風量が減るまたは無くなるように制御を行う高温風モードに移行する。
[0079]
 具体的には、制御部40は、高圧飽和温度(室内熱交温度センサ91~94の検出温度)が一定温度(Tp1℃)以上になっていなければ、室内ファン51,52,54の風量を段階的に低下させる。室内熱交温度センサ91~94として、圧力センサを用い、圧力センサで検出される高圧冷媒圧力を圧力相当飽和温度に換算してもよい。室内熱交温度センサ91~94がサーミスタのような温度センサであると、過冷却度を正しく検出できない場合が発生する可能性がある。このように、高圧冷媒の圧力値を高圧飽和温度に読み替えることで制御の精度の向上が図れる。
[0080]
 他室の室内機11,12,14の制御について、図4のフローチャートに沿って説明する。まず、リモートコントローラ113の高温風操作ボタンが操作されて室内機13から高温風の要求が制御部40に送信されると、高温風制御が開始される(ステップS1)。高温風制御の開始により、制御部40は、タイマ45cによってカウントを開始する(ステップS2)。次に、上述の(4-2)で説明したように、制御部40は、高温風部屋の室内機13の室内ファン53の回転数を徐々に下げる(ステップS3)。制御部40は、例えば、室内ファン53の回転数を1分間に100~200rpmの割合で減少させる。
[0081]
 次に。上述の(4-3-3)で説明したように、サーモオフ条件が変更されており、変更前は、設定温度Ts1,Ts2,Ts4よりも3度以上室内温度Tr1,Tr2,Tr4が高くないとサーモオフしないが、サーモオフ条件変更後の設定温度Ts1,Ts2,Ts4と同じか否かでサーモオフするか否かを判断する(ステップS4)。例えば、室内温度Tr4が設定温度Ts4に達していれば、その室内機14をサーモオフする(ステップS5)。なお、ステップS3とステップS4,S5とは並列で行われてもよく、また先にステップS4,S5が行われた後にステップS3が行われてもよい。
[0082]
 この時点では、室内機14がサーモオフしているが、室内機11,12がサーモオンしていて室内ファン51,52が駆動されている。制御部40は、高圧相当飽和温度(凝縮温度Tc(例えば凝縮温度Tc1))が一定温度Tp1以上になっているか否かを判断する(ステップS5)。高圧相当飽和温度が一定温度Tp1未満であれば、制御部40は、室内ファン51,54の回転数を40rpm下げる(ステップS7)。この場合のTp1は例えば四十数度である。なお、ここでは、ステップS7の次にステップS8が行われているが、ステップS7の次に、再度ステップS6の判断が行われるような構成としてもよい。
[0083]
 高圧相当飽和温度がTp1以上になると、高温風制御機能をオフするような要求が来たり(ステップS8),タイマ45cがカウントアップしたり(ステップS9)、といったことが無ければ、高温風モードを継続するためにステップS4に戻って上述の動作を繰り返す。高温風制御機能をオフするような要求が来たり(ステップS8),タイマ45cがカウントアップしたり(ステップS9)、といった状況が発生した場合には高温風モードを終了する。
[0084]
 (5)変形例
 (5-1)変形例A
 上記実施形態では、4台の室内機11~14を接続できる液管用およびガス管用の4対の接続ポートが室外機19に設けられ、室外機19に2台~4台の室内機を接続可能な多室型の空気調和装置1に本開示の技術を適用しているが、接続可能な室内機の台数は複数であればよく、最大で5台の室内機を1つの室外機に接続可能な空気調和装置に本開示の技術を適用することもできる。最大で3台の室内機を1つの室外機に接続可能な空気調和装置に対しても、本開示の技術を適用することができる。
[0085]
 また、1つの室外機に対して1つの室内機を接続するペアタイプの空気調和装置に本開示の技術を適用してもよい。
[0086]
 (5-2)変形例B
 上記実施形態では、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる空気調和装置1に本開示の技術を適用しているが、他の冷凍装置、例えば、暖房専用の空気調和装置などに本開示の技術を適用することも可能である。
[0087]
 (5-3)変形例C
 上記実施形態では、図4を用いて説明したように、高温風モードに移行したときには、他室のファン回転数を下げる制御を行ったが、他室の運転部屋のファン風量が減るようにまたは無くなるように制御を行う高温風モードに移行したときに、他室の運転部屋の上限ファンタップを下げるように構成してもよい。実施形態の図4を用いて説明した場合のように、他室の運転部屋に室内機11,12が在るとすると、制御部40は、例えば室内熱交換器23の高圧相当飽和温度(凝縮温度Tc(凝縮温度Tc3))に基づいて室内ファン51,52の上限ファンタップを、例えば図5に示されているように変化させる。つまり、ステップS6では、高圧相当飽和温度が図5の垂下ゾーンにあるか、無変化ゾーンにあるか、またはアップゾーンにあるかが判断される。垂下ゾーンにある場合には、ステップS7において、制御部40が室内ファン52,52の上限ファンタップを1タップだけ垂下させた後にステップS8の判断を行う。無変化ゾーンにあるときには、そのままステップS8の判断を行う。アップゾーンにあるときは、上限ファンタップを1タップだけ上昇させた後にステップS8の判断を行う。
[0088]
 図5に示されている判断の仕方によれば、高圧相当飽和温度が上昇しているときには、高圧相当飽和温度がTp2以上になるまでは垂下ゾーンに在り、Tp2以上Tp3未満のときには無変化ゾーンに在り、Tp3以上のときにはアップゾーンに在ると判断する。高圧相当飽和温度が下降しているときには、高圧相当飽和温度がTp2以下になるまではアップゾーンに在り、Tp1以下になるまでは無変化ゾーンに在ると判断し、Tp1以下になると垂下ゾーンにあると判断する。なお、Tp2は例えばTp1よりも数度大きく、Tp3は例えばTp2よりも数度大きい。
[0089]
 (5-4)変形例D
 上記実施形態では、(4-3-1-1)で説明したように、サブクール制御において高温風部屋の室内機の目標過冷却度SCmを変更することにより、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁の制御を変更したが、高温風部屋の室内機の第1膨張弁の弁開度を補正することによって1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように構成してもよい。例えば、高温風部屋の室内機の第1膨張弁の弁開度を予め設定されている一定の弁開度に固定するようにしてもよい。このように、第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように行われる第1膨張弁の制御は、目標過冷却度SCmの変更に限られるものではない。
[0090]
 (5-5)変形例E
 上記実施形態では、間接的に圧縮機36の吸入側の過熱度制御を行う目標吐出管温度制御を行う場合を例に挙げて説明したが、直接吸入側の過熱度制御を行う空気調和装置についても本開示の技術を適用することができる。
[0091]
 (5-6)変形例F
 上記実施形態では、制御部40が、メモリに格納された実行可能なプログラム及びデータをCPUよって解釈実行することで制御を行う場合について説明した。このプログラム及びデータは、記録媒体を介してメモリ内に導入されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。また、記録媒体からメモリへのプログラム及びデータの導入は、電話回線や搬送路等を介して行ってもよい。しかし、制御部40は、CPUとメモリを用いて行うのと同様の制御を行うことができる集積回路(IC)を用いて構成されてもよい。ここでいうICには、LSI(large-scale integrated circuit)、ASIC(application-specific integrated circuit)、ゲートアレイ、FPGA(field programmable gate array)等が含まれる。
[0092]
 (6)特徴
 以下の特徴の説明では、説明を分かり易くするために、室内機11がリモートコントローラ111から高温風の要求を受け、室内機12~14が高温風の要求を受けなかった場合を例に挙げる。また、高温風の要求を受けなかった室内機12~14のうち室内機12がサーモオンし、室内機13,14がサーモオフしているものとして以下の特徴の説明をする。
[0093]
 (6-1)
 上述のように設定した例の状態に空気調和装置1があると、高温風部屋の室内機11の室内熱交換器21が第1利用側熱交換器になり、膨張弁31が第1膨張弁になる。制御部40は、高温風制御を行うときには、膨張弁31の制御を変更して、室内熱交換器21を流れる冷媒の温度を上げ、例えば図3Bに示されているように、過熱領域を広げることで室内熱交換器21に流れる冷媒の平均温度(室内熱交換器の平均温度)を上げている。その結果、室内熱交換器21で熱交換されて吹き出される温風に対して、通常の暖房運転よりも多くの熱量を与えることができ、高温風の要求を受けた室内機11から吹き出される温風の温度を十分に上げることができる。
[0094]
 (6-2)
 上述のように設定した例では、高温風の要求を受けて制御部40が下げた室内機11の目標過冷却度SCmHにより、図3Bに示された第1利用側熱交換器121のように室内熱交換器21の過熱領域が増える。室内熱交換器21において高温のガス冷媒が占める過熱領域を増やすことができ、室内熱交換器21を通過する空気が受け取る熱量を増やして室内機11が吹出す温風の温度を十分に上げることができる。
[0095]
 (6-3)
 上述のように設定した例では、上述の(4-3-3)で説明したように、制御部40により、高温風の要求の無かった冷媒経路r2~r4(高温風の無かった第2冷媒経路の例)に接続された室内機12~14がサーモオフし易くなるように冷媒経路r2~r4の室内機12~14のサーモオフ条件が変更される。室内機12がサーモオン状態にあり、室内機13,14がサーモオフ状態にあるので、室内機12のみサーモオフ条件を変更してもよい。しかし、室内機13,14が暖房運転されている状態でサーモオフされているのであれば、室内温度Tr3,Tr4が下がってくればいずれはサーモオフすることが予想される。そのため、サーモオフ状態にある室内機13,14のサーモオフ条件を変更してサーモオフし易くしておけば、後にサーモオンしたときに短期間でサーモオフさせることができることになる。このように、冷媒経路r2~r4を用いた暖房運転がサーモオフする期間が増えて冷媒経路r2~r4に冷媒が溜まり易くなると、冷媒経路r1の室内熱交換器21で過冷却領域が減って過熱領域が増えても空気調和装置1の冷媒を適切に配分でき、空気調和装置1は効率の良い運転状態を維持することができる。
[0096]
 (6-4)
 上述のように設定した例では、高温風制御において圧縮機36の回転数を上げて室内熱交換器21に流れる冷媒の流量を増やすと、膨張弁31の制御が変更されて室内熱交換器21を流れる冷媒の温度が上がることともあいまってより多くの熱量が冷媒から室内熱交換器21を通過する空気に与えることができるようになる。
[0097]
 (6-5)
 上述のように設定した例では、高温風制御において、熱源側ファンである室外ファン39の回転数を上げると熱源側熱交換器である室外熱交換器35での熱交換が促進されて蒸発能力が上がり、その結果、室内熱交換器21での凝縮能力が上がって室内熱交換器21を通過して吹き出される温風の温度を上げることができる。
[0098]
 (6-6)
 上述のように設定した例では、高温風の要求を受けた場合に第1利用側ファンである室内ファン51の風量を所定値以下にすることで、風量が所定値を超える場合に比べて第1利用側熱交換器である室内熱交換器21を単位時間当たりに通過する空気の量が減少して単位体積の空気が受け取る熱量が増加する。
[0099]
 (6-7)
 上記実施形態の構成では、リモートコントローラ111~114の高温風操作ボタンが操作されるとリモートコントローラ111~114が高温風の要求を送信して制御部40が高温風の要求を受信できるので、リモートコントローラ111~114を使ってユーザが必要に応じて高温風制御を行うように指示することができる。
[0100]
 (6-8)
 上述のように設定した例では、室内熱交換器21からの温風が吹き出される空調対象室に設置されている室内機11の設定温度Ts1が制御部40により自動的に最大値に変更されることから、高温風の要求を受けて温風の温度を上げたことによって空調対象空間の室内温度Tr1が上がり易くなっているけれども、設定温度Ts1を変更しない場合に比べて冷媒経路r1を用いた高温風部屋の室内機11の暖房運転をサーモオフし難くすることができる。その結果、高温風の要求があったことで室内熱交換器21からの温風が止まる回数が多くなるのを抑制して快適性を確保することができる。
[0101]
 (6-9)
 上述のように設定した例では、変形例Dで説明したように、高温風の要求を受けた場合に、第1利用側熱交換器である室内熱交換器21を流れる冷媒の温度が上がるように第1膨張弁である膨張弁31の弁開度を補正すると、弁開度の補正によって温度が上がった室内熱交換器21の冷媒から温風に対して多くの熱量を与えることができるようになる。
[0102]
 (6-10)
 上述のように設定した例では、制御部40は、高温風の要求の無かった冷媒経路r3,r4を用いた室内機13,14の暖房運転がサーモオフしていることを活用して第2利用側熱交換器である室内熱交換器23,24に冷媒を溜めるように第2膨張弁である膨張弁33,34を制御する。その結果、室内熱交換器21を流れる冷媒の温度を上げるために生じた余剰冷媒を適切に分配でき、圧縮機36に吸入される冷媒の温度が効率の良い温度になるように制御し易くなる。
[0103]
 (6-11)
 上述のように設定した例では、制御部40は、上記の(6-10)の説明の具体例として、膨張弁33,34の制御を目標吐出管制御によって行うことにより、第2冷媒経路である冷媒経路r3,r4を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に圧縮機36に吸入される冷媒の温度または圧縮機36から吐出される冷媒の温度を目標温度に近づけるように膨張弁33,34の弁開度を制御している。そのような制御によって図3Dを用いて説明したように、室内熱交換器23,24に冷媒を溜めることができる。
[0104]
 (6-12)
 上述のように設定した例では、制御部40は、第2冷媒経路である冷媒経路r3,r4を用いた暖房運転がサーモオフしている場合には中間温度センサである室内熱交温度センサ93,94により冷媒が過冷却状態になったことが検知されても保護制御に移行しないように構成した場合、室内熱交温度センサ93,94が過冷却状態を検知しても液冷媒を蓄え続けながら暖房運転を続けられるので、暖房運転がサーモオフしている第2利用側熱交換器である室内熱交換器23,24に多くの液冷媒を溜めることができて第1利用側熱交換器である室内熱交換器21のガス冷媒が占める過熱領域を拡大し易くなる。
[0105]
 以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。

符号の説明

[0106]
 1  空気調和装置
 2  冷媒回路
 11~14  室内機
 21~24  室内熱交換器
 31~34  膨張弁
 35  室外熱交換器(熱源側熱交換器の例)
 36  圧縮機
 39  室外ファン(熱源側ファンの例)
 40  制御部
 51~54  室内ファン
 91~94  室内熱交温度センサ
 111~114  リモートコントローラ
 121  第1利用側熱交換器
 122  第2利用側熱交換器
 131  第1膨張弁
 132  第2膨張弁
 151  第1利用側ファン
 152  第2利用側ファン
 201  第1利用側ユニット
 202  第2利用側ユニット

先行技術文献

特許文献

[0107]
特許文献1 : 実開平4-4645号公報

請求の範囲

[請求項1]
 圧縮機(36)、第1利用側熱交換器(121)、第1膨張弁(131)、熱源側熱交換器(35)が順に接続される第1冷媒経路を有する冷媒回路(2)と、
 前記圧縮機及び前記第1膨張弁の制御を行う制御部(40)と、
を備え、
 前記制御部は、前記第1利用側熱交換器を通過して吹出される温風の温度を一時的に上昇させる高温風の要求を受けた場合に、前記第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように前記第1膨張弁の制御を変更する、空気調和装置。
[請求項2]
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、目標過冷却度を下げて前記第1利用側熱交換器においてガス冷媒が占有する過熱領域を増やす制御を行う、
請求項1に記載の空気調和装置。
[請求項3]
 前記冷媒回路は、前記圧縮機、第2利用側熱交換器(122)、前記制御部に制御される第2膨張弁(132)、前記熱源側熱交換器が順に接続される少なくとも1つの第2冷媒経路をさらに有し、
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記高温風の要求の無かった前記第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフし易くなるように前記第2冷媒経路の暖房運転のサーモオフ条件を変更する、
請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
[請求項4]
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記第2冷媒経路の暖房運転でサーモオフさせる条件である設定温度と室内温度の差を0にするかまたは小さくするようにサーモオフ条件を変更する、
請求項3に記載の空気調和装置。
[請求項5]
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記圧縮機の回転数を上げて、前記第1利用側熱交換器に流れる冷媒の流量を増やす制御を行う、
請求項1から4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項6]
 前記制御部に制御され、前記熱源側熱交換器を通過する気流を発生させる熱源側ファン(39)をさらに備え、
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記熱源側ファンの回転数を上げる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項7]
 前記制御部に制御され、前記第1利用側熱交換器を通過して温風として吹出される気流を発生させる第1利用側ファン(151)をさらに備え、
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記第1利用側ファンの風量を所定値以下にする制御を行う、
請求項1から6のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項8]
 前記制御部に前記高温風の要求を送信する場合に用いられる高温風要求操作ボタンを有するリモートコントローラ(111~114)をさらに備え、
 前記制御部は、前記リモートコントローラから前記高温風の要求を受信可能に構成されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項9]
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記第1利用側熱交換器からの温風が吹き出される空調対象室の設定温度を最大値に変更する制御を行う、
請求項1から8のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項10]
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記第1利用側熱交換器を流れる冷媒の温度が上がるように前記第1膨張弁の弁開度を補正する制御を行う、
請求項1から9のいずれか一項に記載の空気調和装置。
[請求項11]
 前記冷媒回路は、前記圧縮機、第2利用側熱交換器(122)、前記制御部に制御される第2膨張弁(132)、前記熱源側熱交換器が順に接続される少なくとも1つの第2冷媒経路をさらに有し、
 前記制御部は、前記高温風の要求を受けた場合に、前記高温風の要求の無かった前記第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に前記第2利用側熱交換器に冷媒を溜めるように前記第2膨張弁を制御する、
請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
[請求項12]
 前記制御部は、前記第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオフしている場合に、前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を目標温度に近づけるようにまたは前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を目標温度に近づけるように前記第2膨張弁の弁開度を制御する、
請求項11に記載の空気調和装置。
[請求項13]
 前記第2利用側熱交換器の冷媒出口と冷媒入口の間に配置された中間温度センサをさらに備え、
 前記制御部は、前記第2冷媒経路を用いた暖房運転がサーモオンしている場合に前記中間温度センサにより冷媒が過冷却状態になったことが検知されると保護制御に移行するが、サーモオフしている場合には保護制御に移行しないように構成されている、
請求項12に記載の空気調和装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 3C]

[ 図 3D]

[ 図 4]

[ 図 5]