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1. (WO2019008947) NOZZLE-TYPE STEAM TRAP
Document

明 細 書

発明の名称 ノズル式スチームトラップ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013  

実施例 1

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

実施例 2

0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043  

実施例 3

0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : ノズル式スチームトラップ

技術分野

[0001]
 本発明は、蒸気を熱交換することによって生じる凝縮水(以下「ドレイン」という)を蒸気から分離して排出するノズル式スチームトラップに関するものである。

背景技術

[0002]
 加熱源などとして蒸気を用いる工場その他の施設では、操業の安定性、安全性を確保するために、熱交換器や蒸気の輸送経路中で発生するドレインを系外に排出するスチームトラップが用いられている。
[0003]
 スチームトラップには各種の可動方式のものが広く知られている。近年は、微細な通路を通過するときの動粘度が蒸気よりも水の方が低く、蒸気に比べて水の質量流量の方が多いことを利用したノズル式スチームトラップも用いられるようになってきた。ノズル式スチームトラップは、本体内にノズルを装着し、ノズルに設けられているドレイン排出孔によってスチームの通過を阻止し、ドレインのみを通過させる仕組みである。
[0004]
 スチームトラップはドレインの排出量に応じてドレインの流量を調整する必要がある。従来のノズル式スチームトラップでは、ドレイン排出孔の径が異なる数種類のノズルを用意しておき、適合するドレイン排出孔径のノズルを選択して装着する構成になっている。
[0005]
 このような従来のノズル式スチームトラップによれば、ドレインの流量を調整するには、内部空間を密閉している蓋などの部材を取り外してノズルを交換し、再び密閉するという作業が必要である。したがって、ドレインを適正な流量に調整するためには、ドレインの排出量を観察しながらノズルが適正であるか否かを判断し、ノズルの着脱を繰り返しながら調整する必要があり、作業に時間と労力を要していた。また、ノズルの交換によるドレインの流量調整は大雑把な調整であり、調整したとしても、ドレインとともにスチームが排出されてエネルギー損失が大きい、あるいはドレインが効率よく排出されない、といった難点があった。
[0006]
 特許文献1には、ドレイン排出口と、ドレイン貯水部からスチームストラップ系外にドレインを排出するドレイン系外排出口との高低差を、回転機構によって可変としたノズル式スチームトラップが記載されている。
[0007]
特許文献1 : 特許第5694619号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 ノズル式スチームトラップのノズルの入口側には大きな蒸気圧がかかり、ノズルの出口側の圧力は入口側圧力に比べて小さい。スチームトラップから排出されるドレインは配管を通してボイラー側に戻して再利用している場合が多く、しかも配管が立ち上がっているため、ドレイン排出側はドレイン溜まりの状態となっている。したがって、特許文献1に記載されているように、ドレイン排出口と、ドレイン系外排出口との高低差を、回転機構によって可変としても、ドレインの流量はほとんど変わらず、流量調整効果は期待できない。
[0009]
 本発明は、内部空間は閉鎖したまま、外部からの調整によって、容易かつ短時間にドレインの流量調整を行うことができ、かつ、構成の簡単なノズル式スチームトラップを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明は、
 ドレインの入口とドレインの出口との間にノズルを有するノズル式スチームトラップであって、
 前記ノズルと前記出口との間にドレイン室を有し、
 前記ドレイン室には、前記ノズルからのドレインの流入量または前記出口へのドレインの排出量を外部からの操作によって調節することができるニードルバルブが設けられていることを最も主要な特徴とする。

発明の効果

[0011]
 本発明によれば、内部空間を開放してノズルを交換しなくても、ニードルバルブを操作することによって、容易かつ短時間にドレインの排出量を調節可能なノズル式スチームトラップを得ることができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明に係るノズル式スチームトラップの一実施例を示す縦断面図である。
[図2] 前記実施例に装着可能なドレイン点検手段の例を示す概略図である。
[図3] 本発明に係るノズル式スチームトラップの別の実施例を示す縦断面図である。
[図4] 前記別の実施例の一部を拡大して示す縦断面図である。
[図5] 本発明に係るノズル式スチームトラップのさらに別の実施例をドレインの出口側からみた側面図である。
[図6] 図5に示す実施例の線A-Aに沿う断面図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明に係るノズル式スチームトラップの実施例について図面を参照しながら説明する。
実施例 1
[0014]
 図1に示すノズル式スチームトラップの実施例は、例えば、金属を素材とするダイキャスト法による一体成形品であるハウジング1を主体として構成されている。ハウジング1は、ドレインの入口11とドレインの出口12を有する。ドレインの入口11と出口12は直接的に連通するものではなく、後で説明するような構成によって間接的に連通している。
[0015]
 ドレインの入口11と出口12の中心軸線は互いに平行であり、ドレインの流入方向と流出方向が同じになっている。スチームトラップは、例えば蒸気を使用する熱交換器のドレイン排出口に設置されるもので、ドレインの入口11が上記熱交換器のドレイン排出口に接続される。ドレインの出口12は、例えば蒸気発生装置に接続することができる。こうすることにより、ドレインすなわち蒸気が凝縮して生じた水を蒸気発生装置に戻し、再び蒸気とすることができる。
[0016]
 ドレインの入口11から出口12までの間には、入口11側から順に、ストレーナ13、ドレイン流路14、第1ドレイン室15、連通孔16、第2ドレイン室17、ポート18が設けられている。
[0017]
 ストレーナ13は、ドレインの入口11から図1において斜め下方に向かって形成されている。ストレーナ13は円筒形状で、内部空間にフィルタ2が装填されている。フィルタ2は、コイル、網、あるいはこれらを組み合わせて円筒状に形成されている。フィルタ2の外径はストレーナ13の内径よりも小さい。フィルタ2は、ストレーナ13の開放端からストレーナ13内に挿入され、ストレーナ13の開放端にねじ込まれたキャップ3により一端が保持されている。フィルタ2とストレーナ13の内径との間に所定の間隔が保たれている。ストレーナ13の開放端はキャップ3により密閉されている。
[0018]
 入口11から流入するドレインは、一旦ストレーナ13に流入し、ドレインに混入しているごみなどの異物をフィルタ2で選り分け、異物をストレーナ13内に捕捉する。図1においてドレイン13の上部にはドレイン流路14が上下方向に形成されていて、ドレイン流路14は、その上方に形成されている第1ドレイン室15に連通している。
[0019]
 ドレイン流路14の周壁には雌ねじが形成されている。ドレイン流路14には、ノズル5が、その外周面に形成されている雄ねじが上記雌ねじにねじ込まれることによってはめ込まれている。ノズル5は、中心軸線に沿ってノズル5を貫通するドレイン排出口51を有する。
[0020]
 第1ドレイン室15は上端が解放していて、この第1ドレイン室15の開放端は蓋7で密閉されている。蓋7は、ノズル5を着脱するために取り外すことができる。
[0021]
 第1ドレイン室15は連通孔16を介して第2ドレイン室17と連通している。連通孔16は、ハウジング1に前記入口11および出口12の中心軸線と平行に形成されている。第2ドレイン室17を形成するハウジング1の一部には、上記連通孔16の仮想延長線上に孔19が設けられている。孔19は、切削加工によって連通孔16を形成するために必要なもので、連通孔16を形成した後は、孔19に栓8がねじ込まれて孔19が密閉されている。
[0022]
 第2ドレイン室17は上端が解放していて、この第2ドレイン室17の上端には蓋61が被せられている。蓋61には調節バルブ6が設けられている。調節バルブ6はニードルバルブであって、スチームトラップの外部から操作することによりニードル62が進退するものである。ニードル62は、図1において上下方向に進退する。ニードル62の先端すなわち図1において下端は円錐形状に尖っていて、第2ドレイン室17と出口12を連通するポート18に対して進退する。ニードル62とポート18とでニードルバルブを構成している。
[0023]
 ニードル62は、ポート18の入口の面積を制限する。調節バルブ6を操作してニードル62を進退させると、ポート18の入口の面積が変化し、第2ドレイン室17から出口17へのドレインの流量が変化する。調節バルブ6の操作によってドレインの流量を調整した後は調整位置を保持する。調節バルブ6は調節する必要がある場合にのみ操作できればよい。そこで、調節バルブ6の操作軸には操作部材を着脱できる構造にし、必要な場合にのみ操作部材を装着するようになっている。
[0024]
 ハウジング1には、出口12を構成する管状の周壁の一部に分岐孔20が設けられている。分岐孔20の周壁には雌ねじが形成されており、分岐孔20には、図2に示すようにバルブ21が管22を介して接続される。分岐孔20および管22は、出口12から排出されるドレインおよび蒸気漏れの有無の様子を観察するためのもので、バルブ21を開けると、出口12から排出されるドレインの一部が管22に分流して管22から排出される。このドレインの排出の様子を観察すことにより、出口12から排出されるドレインの流量および蒸気漏れの有無などを観察することができる。
[0025]
 以上説明したノズル式スチームトラップの実施例は、例えば熱交換器のドレイン排出口に入口11を接続する。ノズル式スチームトラップは、入口11から、ストレーナ13、ドレイン流路14、第1ドレイン室15、連通孔16、第2ドレイン室17、ポート18および出口12の順にドレインで満たされるとともに、上記の順にドレインが流れる。ノズル5を備えていることにより、ほとんどの蒸気がドレインから分離され、ドレインのみが出口12から排出される。
[0026]
 ノズル式スチームトラップが接続される熱交換器の仕様に応じて、スチームトラップを通じて排出するドレインの流量を設定する必要がある。本実施例のノズル式スチームトラップによれば、調節バルブ6を外部から操作するだけで、排出するドレインの流量を調節し、設定することができる。ドレインの流量の調節は、図2に示すバルブ21を開け、管22から排出されるドレインの流量や蒸気漏れの有無を観察しながら行うとよい。
[0027]
 従来のノズル式スチームトラップでは、初めに述べたように、ノズルをドレイン排出口の大きさによって数種類用意しておき、ノズルを交換しながらドレイン流量に対して最も適切なノズルを選択していた。したがって、図1に示す本発明の実施例に即して説明すると、蓋7を取り外し、ノズル5を交換し、蓋7を取り付けてドレインの流量を観察する、といった作業を繰り返す必要があり面倒であった。
[0028]
 また、ノズルの交換による調整は段階的な調整であり、最も適切なノズルを選択したとしても、ドレインとともにスチームが排出されてエネルギーが無駄に失われる難点がある。ドレインの排出が効率よく行われないという難点もある。
[0029]
 これに対して前記実施例に係るノズル式スチームトラップによれば、比較的大きなドレイン排出口51を有するノズル5を装着しておき、ドレインの流量は調節バルブ6を外部操作することにより微調整すればよい。したがって、ドレインの流量を容易かつ迅速に行うことができる。また、調節バルブ6を、ニードルバルブにすることにより、ドレインの流量を、段階的にではなく連続的に、きめ細かく調節することができる。ドレインの流量を微調整することにより、エネルギーの損失を抑制することができる。
実施例 2
[0030]
 次に、図3、図4に示す第2の実施例について説明する。第2の実施例が第1の実施例と異なっている点は、ドレイン室が一つのドレイン室170のみを有しており、このドレイン室170に調節バルブ60が設けられている点である。以下、第1の実施例と異なる構成部分を重点的に説明する。
[0031]
 図3、図4において、ハウジング10は、ドレインの入口110とドレインの出口120を有する。ドレインの入口110と出口120はそれぞれの中心軸線が平行で、ドレインの流入方向と流出方向は同じである。ドレインの入口110が例えば熱交換器のドレイン排出口に接続される。
[0032]
 ドレインの入口110から出口120までの間には、入口110側から順に、ストレーナ130、ドレイン流路140、ドレイン室170、ポート180が設けられている。
[0033]
 ストレーナ130の内部空間にはフィルタ220が装填されている。フィルタ220は円筒状に形成されていて、フィルタ220の外径はストレーナ130の内径よりも小さい。ストレーナ130の外端は開放端になっていて、図4にも示すように、ストレーナ130の開放端にはキャップ30がねじ込まれてストレーナ130は密閉されている。
[0034]
 入口110から流入するドレインは、一旦ストレーナ130に流入し、ドレインに混入している異物をフィルタ220で選り分け、ストレーナ130内に捕捉する。図3においてドレイン130の上部にはドレイン流路140が上下方向に形成され、ドレイン流路140は、その上方に形成されているドレイン室170に連通している。
[0035]
 ドレイン流路140には、ノズル50がねじ込まれている。ノズル50は、ノズル50を中心軸線方向に貫通するドレイン排出口510を有する。
[0036]
 ドレイン室170は上端が解放していて、ドレイン室170の上端は蓋610で密閉されている。蓋610は、ノズル50を着脱するために取り外すことができる。蓋610には調節バルブ60が設けられている。調節バルブ60はニードルバルブであって、スチームトラップの外部から操作することによりニードル620が進退する。ニードル620は、図3において上下方向に進退する。ニードル620の先端すなわち図1において下端は円錐形状に尖っている。
[0037]
 ドレイン流路140の上端部は、円筒形の周壁160になっていて、周壁160はドレイン室170内に突出している。円錐形状のニードル620の下端部は、上記円筒形の周壁160内に進出している。ニードル620の下端部は上記周壁160に対して進退する。
[0038]
 ニードル620は、ドレイン流路140の上端部の周壁160の横断面積を制限する。調節バルブ60を操作してニードル620を進退させると、上記周壁160の横断面積が変化し、ドレイン流路140からドレイン室170へのドレインの流入量が変化する。このドレインの流入量の変化によってスチームトラップを通るドレインの流量が変化する。調節バルブ60の操作によってドレイン室170へのドレインの流入量を調整した後は調整位置を保持する。調節バルブ60は調節する必要がある場合にのみ操作できればよい。そこで、調節バルブ60の操作軸には操作部材を着脱できる構造にし、必要な場合にのみ操作部材を装着するようになっている。
[0039]
 本実施例では、ドレイン流路140の上端部が、ドレイン室170内に突出した周壁160になっているが、ドレイン流路140の上端部はドレイン室170内に突出していなくてもよい。ニードル620は、ドレイン流路140の上端部の内周に進退できればよい。また、ドレイン流路140の下端部の内周にニードル620進退することによりドレインの流量を調整することができるような構造にしてもよい。
[0040]
 ハウジング10には、ドレイン室170と出口120を連通するポート18が設けられている。
[0041]
 ハウジング10には、出口120を構成する周壁の一部に分岐孔200が設けられている。分岐孔200には、図2について説明したように、出口120から排出されるドレインの様子を観察するための経路を設けることができる。
[0042]
 以上説明したノズル式スチームトラップの第2の実施例も、前記第1の実施例と同様に、例えば熱交換器のドレイン排出口に入口110を接続して使用する。入口110から、ストレーナ130、ドレイン流路140、ドレイン室170、ポート180および出口120の順にドレインで満たされ、上記の順にドレインが流れる。ノズル50を備えていることにより、ドレインから蒸気が分離され、ドレインのみが出口120から排出される。
[0043]
 ノズル式スチームトラップが接続される熱交換器の仕様に応じて、調節バルブ60を外部から操作し、排出するドレインの流量を調節し、設定する。したがって、ドレインの流量を容易かつ迅速に行うことができる。また、調節バルブ60により、ドレインの流量を連続的に、きめ細かく調節することができる。そのほか、第1の実施例の効果と同様の効果を得ることができる。
実施例 3
[0044]
 図5、図6は、ノズル式スチームトラップの第3の実施例を示す。第3の実施例は、ニードルバルブの構成が前記実施例と異なり、また、ストレーナを外付けにした点も異なっている。図5、図6において、ノズル式スチームトラップは、例えば、金属を素材とするダイキャスト法による一体成形品であるハウジング301を主体として構成されている。ハウジング301は、ドレインの入口311とドレインの出口312を有するほぼ円筒形状であって、円筒形の外周からニードルバルブを操作するための機構部分が突出した形をしている。
[0045]
 ドレインの入口311と出口312は共通の中心軸線上に並んでいる。図5に示すハウジング301の態様では、上記中心軸線は水平方向になっている。ドレインの入口311は、例えば蒸気を使用する熱交換器のドレイン排出口に接続される。ドレインの出口312は、例えば蒸気発生装置に接続することができる。こうすることにより、ドレインすなわち蒸気が凝縮して生じた水を蒸気発生装置に戻し、再び蒸気とすることができる。
[0046]
 ドレインの入口311側には、ドレインから固形物を取り除くために、前記実施例のようにフィルタを内蔵したストレーナがハウジングを共通のハウジングとして組み込まれているものもある。しかし、本実施例では、別体として構成されたストレーナを装着できる構成になっている。ハウジング301のドレインの入口311側の内周に雌ねじが形成され、この雌ねじの部分がストレーナ装着部になっている。本実施例に係るノズル式スチームトラップを例えば蒸気を使用する熱交換器に接続する場合、熱交換器のドレイン排出口と前記ドレインの入口311との間に前記ストレーナを接続する。
[0047]
 ハウジング301内には、ドレインの入口311と出口312との間に、ノズル装着部315が形成されている。ノズル装着部315は、ハウジング301の半径方向すなわちハウジング301の中心軸線に対し直交する方向に円筒形状に形成され、円筒形の内周面に該当する面には雌ねじが形成されている。ノズル装着部315には、ノズル305が前記雌ねじにねじ込まれることによって装着されている。ノズル305は、中心軸線に沿ってノズル305を貫通するドレイン排出孔351を有する。したがって、ノズル305のドレイン排出孔351は、図5において上下方向に向いている。
[0048]
 ドレインは、入口311、入口311とノズル305のドレイン排出孔351の図5における下端を連通させる連通孔313、ノズル305のドレイン排出孔351、このドレイン排出孔351の上端と出口312を連通させる連通孔314、出口312の順に流れる。図5においてノズル305は上下方向に向けて装着され、ドレインはドレイン排出孔351を下から上に向かって流れる。
[0049]
 ハウジング301には、ニードル保持部316がハウジング301の外方に向かい突出して形成されている。ニードル保持部316は、全体として円筒形状のハウジング301の長さ方向中心部において外周面から半径方向外方に向かって円筒形状に膨出している。ニードル保持部316の内周面には雌ねじが形成され、この雌ねじにニードル320のネジ部322がねじ込まれている。ニードル320は、その中心軸線の周りに回転させることにより、ネジ部322が上記雌ねじにガイドされ、ニードル保持部316において進退可能に保持されている。
[0050]
 ニードル320は、図2において下端部に該当する先端部321が鋭角的な円錐形状になっていて、先端部321はノズル305の上端部においてドレイン排出孔351に対して進退することができる。ニードル320は、その先端部321が円錐形状になっているため、ニードル320が進退すると、ノズル305のドレイン排出孔351のドレイン排出端側周壁とニードル320の先端部321との間に生じるリング状の間隙の面積が増減する。上記間隙の面積の増減によって、入口311から出口312に向かって流れるドレインの流量を調整することができる。すなわち、ニードル320とノズル305とでニードルバルブを構成している。
[0051]
 ニードル320は、図5において上端部が操作部323になっていて、操作部323を回転操作することにより、上記のとおりニードル320を進退させることができる。ニードル320はキャップ332を貫いていて、キャップ332はニードル保持部316の外周に形成されている雄ねじにねじ込まれている。ニードル320とニードル保持部316との間、キャップ332とニードル320およびニードル保持部316との間には適宜のシール材が介在していて、ハウジング301の内部が密閉されている。
[0052]
 ハウジング301は、ノズル305を挟んでニードル保持部316とは反対側に、ノズル交換用孔318を有している。ノズル交換用孔318の周壁には雌ねじが形成され、この雌ねじには蓋330がねじ込まれている。ノズル交換用孔318は蓋330および適宜のシール材によって密閉されている。
[0053]
 以上説明したノズル式スチームトラップの実施例は、例えば熱交換器のドレイン排出口に入口311を接続する。ノズル式スチームトラップは、入口311から、連通孔313、ノズル305のドレイン排出孔351、連通路314および出口312の順にドレインで満たされるとともに、上記の順にドレインが流れる。ノズル305を備えていることにより、ほとんどの蒸気がドレインから分離され、ドレインのみが出口312から排出される。
[0054]
 図5、図6は、ノズル式スチームトラップを、ニードル保持部316が上、ノズル交換用孔318が下になる態様で表している。しかし、この実施例は、ハウジング301がストレーナを別体とする構造になっているため、ノズル式スチームトラップの姿勢を、ストレーナの姿勢に制限されることなく任意の回転姿勢にすることができる。仮に、ノズル式スチームトラップの姿勢が図5、図6に示す姿勢に制限されるとすれば、蓋330がハウジング301の下面側になり、ノズル305の交換が面倒になる。
[0055]
 その点、図示の実施例によれば、蓋330が上側になるように、ハウジング301をその中心軸線の周りに回転させて設置することができ、ノズル305の交換が容易になる。上記の設置態様ではニードル320の操作部323がハウジング301の下側に位置することになるが、操作部323は回転操作するだけであるから、操作に支障はない。ハウジング301の回転姿勢が、横向きあるいは斜め向きになってニードル320の操作部323が横あるいは斜めに位置しても、ノズル305の交換および操作部323の操作性は良好である。
[0056]
 ノズル式スチームトラップが接続される熱交換器などの仕様に応じて、スチームトラップを通じて排出するドレインの流量を設定する必要がある。上記実施例によれば、熱交換器の仕様に応じてノズル305を装着する。ノズル305の装着は、蓋330を取り外し、ノズル305に対向するハウジング301の位置を開放することにより容易に行うことができ、仕様の異なるノズル305に交換することも容易である。
[0057]
 ノズル305の仕様の選定は、ドレインの流量の粗調整ということができる。ドレインの流量の微調整は、ノズル305とニードル320からなるニードルバルブによって行うことができる。ノズル305は排出孔が大きめのものを選定しておき、ニードルバルブによって流量を絞りながら微調整を行う。
[0058]
 上記実施例によれば、ニードルバルブを外部から操作するだけで、排出するドレインの流量を微調整し、熱交換器などの仕様に最も適した流量に設定することができる。ドレインの流量の調整は、出口312から排出されるドレインの流量や蒸気漏れの有無を観察しながら行う。そのために、出口312に接続される配管に観察窓を設け、あるいは、観察用の分岐管を設けてもよい。
[0059]
 従来のノズル式スチームトラップでは、初めに述べたように、ノズルをドレイン排出口の大きさによって数種類用意しておき、ノズルを交換しながら適切なドレイン流量になるように調整していた。しかし、従来のノズル式スチームトラップはノズル交換の利便性については考慮されておらず、多大の労力と時間を要していた。また、ノズルのみによってドレイン流量を調整するもので、微調整はできなかった。
[0060]
 これに対して前記実施例に係るノズル式スチームトラップによれば、比較的大きなドレイン排出口351を有するノズル305を装着しておき、ドレインの流量はニードルバルブを外部操作することにより微調整すればよい。したがって、ドレインの流量を容易かつ迅速に行うことができる。また、ニードルバルブによって、ドレインの流量を、段階的にではなく連続的に、きめ細かく調節することができる。
[0061]
 仮に、ノズル305を仕様の異なるものに交換する必要性が生じた場合でも、蓋330を取り外すことによってノズル5を容易に交換することができる。
[0062]
 ドレインの流量調整を行った後はニードル320の調整位置を保持する。ニードル320は調整する必要がある場合にのみ操作できればよい。そこで、ニードル320の操作部323はニードル320に着脱できる構造にし、必要な場合にのみ操作部材を装着するようにしてもよい。
[0063]
 前記第3の実施例に係るノズル式スチームトラップは、ノズル式スチームトラップに必須のノズルをニードルバルブの一部として利用しているため、ドレイン流量の微調整を可能にしたにも関わらず、構成を簡略化することができる。

請求の範囲

[請求項1]
 ドレインの入口とドレインの出口との間にノズルを有するノズル式スチームトラップであって、
 前記ノズルと前記出口との間にドレイン室を有し、
 前記ドレイン室には、前記ノズルからのドレインの流入量または前記出口へのドレインの排出量を外部からの操作によって調節することができるニードルバルブが設けられているノズル式スチームトラップ。
[請求項2]
 前記ドレイン室は前記ノズルからドレインが流入する第1ドレイン室と、前記第1ドレイン室に連通していて前記出口に連通する第2ドレイン室を有し、前記第2ドレイン室に前記出口へのドレインの排出量を調節する前記ニードルバルブが設けられている請求項1記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項3]
 前記出口には、排出されるドレインおよび蒸気漏れの有無を観察するための分岐孔が設けられている請求項1または2記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項4]
 金属の一体成形品であるハウジング内に前記ドレイン室が形成され、前記ノズル、前記調節バルブが前記ハウジングに組み込まれている請求項1または2記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項5]
 前記ニードルバルブは、前記ノズルが装着されているドレイン流路と、前記ドレイン流路の一端部に対して進退するニードルとで構成されている請求項1記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項6]
 ドレインの入口からドレインの出口に至る経路にノズルを有するノズル式スチームトラップであって、
 前記ノズルのドレイン排出孔に対し前記ノズルの一端側から進退するニードルを有し、
 前記ニードルは、外部からの操作によって進退し前記ノズルとともにドレインの流量を調整するニードルバルブを構成しているノズル式スチームトラップ。
[請求項7]
 前記ノズルは、一体成形品からなるハウジングのノズル装着部にねじ込みによって装着される請求項6記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項8]
 前記ノズルは前記ハウジング内に装着され、前記ニードルは前記ハウジングのニードル保持部に装着されて前記ノズルのドレイン排出端側に進退可能に設けられている請求項7記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項9]
 前記ハウジングは、前記ノズルを挟んで前記ニードル保持部とは反対側に、ノズル交換用孔を有し、前記ノズル交換用孔を塞ぐ蓋を有する請求項7または8記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項10]
 前記ハウジングは、ドレインの入口側がストレーナ装着部になっている請求項7記載のノズル式スチームトラップ。
[請求項11]
 前記ハウジングは、前記ストレーナ装着部に装着される前記ストレーナに対して任意の回転姿勢をとることができる請求項10記載のノズル式スチームトラップ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]