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1. (WO2019004360) BALLOON CATHETER
Document

明 細 書

発明の名称 バルーンカテーテル

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : バルーンカテーテル

技術分野

[0001]
 本発明は、バルーンカテーテルに関する。

背景技術

[0002]
 血管等の生体管腔に形成された狭窄部等の病変部を拡張する医療装置としてバルーンカテーテルが存在する。
[0003]
 バルーンカテーテルは、ガイドワイヤルーメンを形成する内腔を備える内管シャフトと、加圧媒体を流通させる内腔を備える外管シャフトと、内管シャフトおよび外管シャフトに固定されたバルーンと、を備える。このようなバルーンカテーテルにおいて、外管シャフトは、内管シャフトの一部を覆った状態で内管シャフトと同軸性を保つように配置される。また、バルーンは、各シャフトから脱落等することのないように、先端部が内管シャフトに固定され、基端部が外管シャフトに固定される。
[0004]
 例えば、バルーンカテーテルを使用した手技において、バルーンカテーテルは、バルーンが狭窄部等にスタックされたり、ガイディングカテーテル等に引っ掛かったりした状態で軸方向への移動(前進や後退)等の操作がなされると、バルーンと外管シャフトとの固定が解除される可能性がある。また、バルーンカテーテルは、バルーンと外管シャフトとの固定が解除されると、バルーンが外管シャフトから脱落してしまう虞がある。
[0005]
 例えば、下記特許文献1では、内管シャフトと外管シャフトの相対的な位置ずれを防止することを目的として、バルーンの拡張部に対応する位置(周方向に重なる位置)で、内管シャフトと外管シャフトとを固定したバルーンカテーテルを提案している。
[0006]
 特許文献1に記載のバルーンカテーテルのように、外管シャフトを内管シャフトに固定するようにすれば、バルーンに対して外力が付加された際に、バルーンと外管シャフトとの固定部に応力集中が生じるのを抑制できる。これにより、バルーンカテーテルは、バルーンと外管シャフトの固定が意図せずに解除されるのを防止できる。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開平3-51059号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 しかしながら、特許文献1に記載のバルーンカテーテルは、内管シャフトに対する固定部を形成する外管シャフトの先端部がバルーンの拡張部に対応する位置に配置されているため、バルーンを折り畳んだ際に、バルーンの外形形状が大きくなってしまう。それにより、バルーンカテーテルは、生体管腔における送達性が低下する。
[0009]
 本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、バルーンを折り畳んだ際にバルーンの外形形状が大きくなるのを防止でき、かつ、バルーンが外管シャフトから脱落するのを防止できるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明に係るバルーンカテーテルは、内管シャフトと、前記内管シャフトの一部を覆う外管シャフトと、前記内管シャフトと前記外管シャフトに固定されたバルーンと、を備え、前記バルーンは、前記内管シャフトに固定された先端側固定部と、前記外管シャフトに固定された基端側固定部と、前記先端側固定部と前記基端側固定部との間に位置する拡張部と、前記基端側固定部と前記拡張部との間に位置する基端側遷移部と、を備え、前記基端側遷移部は、前記バルーンが収縮し、前記拡張部が前記内管の周方向に巻き付けられた状態で、前記内管シャフトに巻き付けられておらず、前記外管シャフトは、前記基端側固定部よりも先端側に延在しており、かつ、前記内管シャフトの前記基端側遷移部に対応する位置で前記内管シャフトに固定される。

発明の効果

[0011]
 上記のバルーンカテーテルは、バルーンの拡張部よりも基端側に内管シャフトに巻き付けられない基端側遷移部を有し、外管シャフトは、内管シャフトの基端側遷移部に対応する位置で内管シャフトに固定される。そのため、バルーンカテーテルは、バルーンの拡張部を内管シャフトに巻き付けるように折り畳む際、外管シャフトと内管シャフトとの固定部によりバルーンの拡張部の外形形状が大きくなることを防止できる。また、バルーンカテーテルは、外管シャフトが内管シャフトの基端側遷移部に対応する位置で内管シャフトに固定されるため、バルーンに対して外力が付与された際に、バルーンの基端側固定部への応力集中を緩和することができ、バルーンの基端側固定部と外管シャフトとの固定が解除されるのを防止できる。これにより、バルーンカテーテルは、バルーンが外管シャフトから脱落するのを防止できる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明の実施形態に係るバルーンカテーテルを示す図である。
[図2] 図2(A)は、図1に示す破線部2A部分の軸方向の断面を示す図であり、図2(B)は、図1に示す破線部2B部分の軸方向の断面を示す図である。
[図3] 外管シャフトの先端部付近の軸方向の断面を拡大して示す図である。
[図4] 外管シャフトの先端部付近の概略斜視図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、各図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[0014]
 図1に示すように、本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、シャフト100の先端側に配置されたバルーン150を生体管腔に形成された狭窄部等の病変部において拡張させることにより、病変部を押し広げて治療する医療装置である。
[0015]
 バルーンカテーテル10は、例えば、冠動脈の狭窄部を広げるために使用されるPTCA治療用バルーンカテーテルとして構成できる。ただし、バルーンカテーテル10は、例えば、他の血管、胆管、気管、食道、その他消化管、尿道、耳鼻内腔、その他の臓器等の生体器官内に形成された狭窄部等の病変部の治療を目的としたバルーンカテーテルとして構成することもできる。
[0016]
 以下、バルーンカテーテル10について説明する。
[0017]
 図1に示すように、バルーンカテーテル10は、長尺状のシャフト100と、シャフト100の先端側に配置されたバルーン150と、シャフト100の基端側に配置されたハブ180と、を有している。
[0018]
 実施形態の説明において、バルーン150を配置した側をバルーンカテーテル10の先端側とし、ハブ180を配置した側をバルーンカテーテル10の基端側とし、シャフト100が延伸する方向を軸方向とする。また、実施形態の説明において、先端部とは、先端(最先端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味し、基端部とは、基端(最基端)およびその周辺を含む一定の範囲を意味する。
[0019]
 図1に示すように、バルーンカテーテル10は、シャフト100の先端側寄りにガイドワイヤ200が出入り可能な基端開口部(ガイドワイヤポート)105が形成された、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルとして構成している。
[0020]
 図2(A)および図2(B)に示すように、シャフト100は、内管シャフト110と、内管シャフト110の一部を覆う外管シャフト120と、を有している。
[0021]
 内管シャフト110は、ガイドワイヤ200が挿通される内腔(ガイドワイヤルーメン)115を備えている。外管シャフト120は、バルーン150を拡張させるための加圧媒体が流通可能な内腔(拡張ルーメン)125を備えている。
[0022]
 図1および図2(B)に示すように、シャフト100は、内管シャフト110のガイドワイヤルーメン115に連通する基端開口部(ガイドワイヤポートを形成する内管シャフト110の基端開口部)105を有している。基端開口部105は、内管シャフト110の基端部113付近に形成している。
[0023]
 図2(B)に示すように、外管シャフト120は、先端側シャフト130と、先端側シャフト130の基端側に接続された基端側シャフト140と、を有している。
[0024]
 先端側シャフト130および基端側シャフト140は、シャフト100の基端開口部105付近において内管シャフト110と一体的に接続(融着)している。
[0025]
 先端側シャフト130の内腔135および基端側シャフト140の内腔145は、先端側シャフト130と基端側シャフト140とが接続された状態において、バルーン150の拡張空間155と連通する内腔125を形成する。
[0026]
 図2(A)に示すように、内管シャフト110の先端側は、外管シャフト120の内腔125に配置している。また、内管シャフト110の先端側の一定の範囲は、外管シャフト120の先端側へ突出するように配置している。
[0027]
 図2(A)に示すように、内管シャフト110は、先端側に配置された先端部材160を有している。先端部材160は、ガイドワイヤ200を挿通可能な内腔161を有している。
[0028]
 内管シャフト110は、先端側に先端部材160を備えることにより、バルーンカテーテル10の先端が生体管腔(血管の内壁等)に接触した際に、生体器官に損傷が生じるのを防止できる。先端部材160は、例えば、柔軟な樹脂材料で形成できる。ただし、先端部材160の材質は、内管シャフト110に対して固定が可能なものであれば特に限定されない。
[0029]
 図2(A)に示すように、バルーン150は、内管シャフト110に固定された先端側固定部151と、外管シャフト120に固定された基端側固定部152と、先端側固定部151と基端側固定部152との間に位置する拡張部153と、基端側固定部152と拡張部153との間に位置する基端側遷移部154と、を有している。また、バルーン150は、先端側固定部151と拡張部153との間に形成された先端側テーパー部156と、基端側遷移部154と拡張部153との間に形成された基端側テーパー部157と、を有している。
[0030]
 バルーン150は、シャフト100の外周面との間に、外管シャフト120の内腔125と連通する拡張空間155を形成している。バルーン150の拡張部153は、拡張空間155に流体が流入すると、軸方向と交差する放射方向へ拡張して、狭窄部等の病変部に対して拡張力を作用させる。
[0031]
 バルーン150は、当該バルーン150が収縮した状態で、拡張部153が内管シャフト110の周方向に巻き付けられる。一方で、バルーン150は、当該バルーン150が収縮した状態で、基端側遷移部154が内管シャフト110には巻き付けられない。すなわち、バルーン150は、バルーン150が収縮し、拡張部153が内管シャフト110の周方向に巻き付けられた状態で、基端側遷移部154が内管シャフト110に巻き付けられない。つまり、バルーン150は、未拡張の状態や、拡張した後一旦収縮した状態(リラッピングした状態)では、拡張部153が内管シャフト110に巻き付けられて折り畳まれるが、基端側遷移部154が内管シャフト110に巻き付けられない。
[0032]
 図2(A)に示すように、バルーン150の基端側遷移部154は、拡張部153よりも肉厚が大きく形成されている。そのため、バルーン150が拡張および収縮する際、基端側遷移部154は、拡張部153よりも拡張および収縮し難い。また、拡張部153と基端側遷移部154との間に形成された基端側テーパー部157は、拡張部153側から基端側遷移部154側に向けて肉厚が徐々に増加している。
[0033]
 なお、バルーン150の先端側固定部151は、基端側遷移部154と同程度の肉厚で形成されている。拡張部153と先端側固定部151との間に形成された先端側テーパー部156は、拡張部153側から先端側固定部151側に向けて肉厚が徐々に増加している。
[0034]
 図3に示すように、バルーン150の基端側固定部152は、外管シャフト120のバルーン被固定部123に固定している。バルーン被固定部123は、後述する傾斜領域128よりも外管シャフト120の基端側に形成されている。
[0035]
 図2(A)に示すように、内管シャフト110は、バルーン150の拡張部153の軸方向の略中心位置を示す造影マーカー170a、170bを有している。
[0036]
 造影マーカー170aは、内管シャフト110において先端側テーパー部156と拡張部153との間の境界部を示す位置に配置している。造影マーカー170bは、内管シャフト110において基端側テーパー部157と拡張部153との間の境界部を示す位置に配置している。各造影マーカー170a、170bは、例えば、白金、金、銀、イリジウム、チタン、タングステン等の金属、またはこれらの合金等により形成できる。
[0037]
 図1に示すように、ハブ180は、流体(例えば、造影剤や生理食塩水)を供給するためのインデフレーター等の供給装置(図示省略)と液密・気密に接続可能なポート181を有している。ハブ180のポート181は、例えば、チューブ等が接続・分離可能に構成された公知のルアーテーパー等によって構成することができる。
[0038]
 次に、外管シャフト120について詳述する。
[0039]
 図3および図4に示すように、外管シャフト120は、バルーン150の基端側固定部152よりも先端側に延在している。つまり、外管シャフト120の先端部121は、バルーン150の基端側固定部152よりも先端側に位置する。
[0040]
 外管シャフト120は、内管シャフト110の基端側遷移部154に対応する位置(内管シャフト110において基端側遷移部154と周方向に重なる位置)で内管シャフト110に固定された第1固定部127aを有している。第1固定部127aは、外管シャフト120の先端部121付近に形成している。
[0041]
 図4に示すように、外管シャフト120は、外管シャフト120の先端側に位置し、外管シャフト120の軸心と斜めに交差する傾斜面129aを有する傾斜部129と、外管シャフト120の先端に位置し、傾斜面129aで開口する先端開口部126と、を備えている。具体的には、外管シャフト120は、外管シャフト120の先端で開口する先端開口部126を備えている。そして、外管シャフト120の先端開口部126は、外管シャフト120の基端側から先端側(図3の右側から左側)に向かって傾斜する傾斜面129aで開口している。つまり、先端開口部126は、外管シャフト120の軸心と平行な直線c1に対して先端側から基端側に向けて傾斜した開口面を形成している。
[0042]
 外管シャフト120の第1固定部127aは、傾斜部129の先端側(先端開口部126の先端側)で外管シャフト120と内管シャフト110を固定している。第1固定部127aは、外管シャフト120の先端開口部126と内管シャフト110の間に加圧媒体が流通可能な流路(隙間)が形成されるように、内管シャフト110の外表面の周方向の一部に沿って形成している。つまり、外管シャフト120の先端開口部126は、第1固定部127aにより閉塞されていない。
[0043]
 なお、外管シャフト120の先端開口部126の傾斜角度(外管シャフト120の軸心と平行な直線c1に対する傾斜角度)は特に限定されない。
[0044]
 上述したように、バルーンカテーテル10は、外管シャフト120が第1固定部127aを介して内管シャフト110と固定されている。そのため、例えば、バルーンカテーテル10は、バルーン150に外力が付与される際、バルーン150の外管シャフト120に固定された基端側固定部152および外管シャフト120の内管シャフト110に固定された第1固定部127aに、その外力に対する応力が分散する。それにより、バルーンカテーテル10は、バルーン150の外管シャフト120に固定された基端側固定部152に応力集中が生じるのを防止でき、バルーン150が外管シャフト120から脱落するのを防止できる。さらに、バルーンカテーテル10は、内管シャフト110と外管シャフト120が固定されることにより、プッシャビリティ(クロス性、リクロス性)が向上したものとなる。
[0045]
 外管シャフト120は、外管シャフト120の軸心を通る断面(図3に示す軸方向の断面)において、バルーン150の基端側固定部152から外管シャフト120の第1固定部127aに向かって傾斜する傾斜領域128を備えている。
[0046]
 外管シャフト120の傾斜領域128は、外管シャフト120のバルーン被固定部123の先端側へ延びる第1傾斜領域128aと、第1傾斜領域128aの先端側へ延びる第2傾斜領域128bと、を有している。
[0047]
 傾斜領域128は、外管シャフト120の基端側から先端側に向かって肉厚が減少している。本実施形態では、傾斜領域128の第1傾斜領域128aが基端側から先端側に向かって肉厚が減少しており、かつ、傾斜領域128の第2傾斜領域128bが基端側から先端側に向かって肉厚が減少している。また、第2傾斜領域128bは、第1傾斜領域128aよりも肉厚が小さい。
[0048]
 外管シャフト120の第1固定部127aは、傾斜領域128の最先端、つまり第2傾斜領域128bの先端に形成されている。このため、第1固定部127aは、例えば、図2(A)に示すように、傾斜領域128において肉厚が最も小さく形成されている。
[0049]
 傾斜領域128は、第2傾斜領域128bの先端が第1固定部127aにより内管シャフト110に固定されており、かつ、第1傾斜領域128aの基端部が外管シャフト120のバルーン被固定部123よりも先端側に配置されている。一方、傾斜領域128の先端部と基端部との間に延在する部分は、他の部材とは固定されていない。そのため、傾斜領域128の先端部と基端部との間に延在する部分は、傾斜領域128の先端部および基端部よりも、外管シャフト120の軸方向と交差する方向に湾曲し易い。より具体的には、傾斜領域128は、図4に示すように、外管シャフト120の周方向の一部(図中の上側)に形成されているため、外管シャフト120は、傾斜領域128を基点にして、傾斜領域128と対向する側(図中の下側)に向けて湾曲し易くなる。
[0050]
 なお、傾斜領域128の具体的な断面形状(図3に示す断面形状)は特に限定されない。例えば、傾斜領域128は、第1傾斜領域128aおよび第2傾斜領域128bのような複数の部分で形成されず、先端側に伸びる一つの部分のみで形成することができる。また、例えば、傾斜領域128は、肉厚が基端側から先端側に向けて連続的に減少する断面形状であってもよいし、肉厚が先端側に向けて段階的に減少する断面形状であってもよい。また、傾斜領域128は、先端側へ向けて傾斜する傾斜角度(外管シャフト120の軸心と平行な直線c1に対する傾斜角度)も特に限定されない。
[0051]
 図2(B)に示すように、外管シャフト120は、バルーン150の基端側固定部152よりも基端側において、内管シャフト110に固定される第2固定部127bを備えている。
[0052]
 外管シャフト120の先端部121と内管シャフト110とを固定する第1固定部127aは、外管シャフト120の軸方向および周方向において、第2固定部127bと異なる位置に形成している。第1固定部127aと第2固定部127bは、外管シャフト120の軸方向および周方向の異なる位置に配置されている限り、その位置関係は特に限定されない。ただし、外管シャフト120の軸心と内管シャフト110の軸心とが上下左右方向等に偏って配置されることのないように、例えば、第1固定部127aと第2固定部127bとの間には、外管シャフト120の周方向に180°程度の位相差を設けることが好ましい。
[0053]
 バルーン150と外管シャフト120の固定方法には、例えば、融着を採用することができる。同様に、内管シャフト110と外管シャフト120の固定方法(各固定部127a、127bにおける固定方法)には、例えば、融着を採用することができる。ただし、バルーンカテーテル10の各部における固定方法は融着に限定されることはなく、例えば、接着剤等によるものであってもよい。
[0054]
 次に、バルーンカテーテル10の構成材料を説明する。なお、以下に説明する各材料は、一例に過ぎず、本実施形態に係るバルーンカテーテル10の構成材料は、ここで説明するものに限定されない。
[0055]
 外管シャフト120(先端側シャフト130および基端側シャフト140)は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の各種エラストマー、ポリアミド、結晶性ポリエチレン、結晶性ポリプロピレン等の結晶性プラスチック等で形成できる。
[0056]
 内管シャフト110は、例えば、外管シャフト120の構成材料として例示した上記のものと同様のもので形成できる。
[0057]
 バルーン150は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等で形成できる。
[0058]
 次に、本実施形態に係るバルーンカテーテル10の作用を説明する。
[0059]
 本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、内管シャフト110と、内管シャフト110の一部を覆う外管シャフト120と、内管シャフト110と外管シャフト120に固定されたバルーン150と、を備えている。バルーン150は、内管シャフト110に固定された先端側固定部151と、外管シャフト120に固定された基端側固定部152と、先端側固定部151と基端側固定部152との間に位置する拡張部153と、基端側固定部152と拡張部153との間に位置する基端側遷移部154と、を備えている。基端側遷移部154は、バルーン150が収縮し、拡張部153が内管シャフト110の周方向に巻き付けられた状態で、内管シャフト110に巻き付けられておらず、外管シャフト120は、基端側固定部152よりも先端側に延在しており、かつ、内管シャフト110の基端側遷移部154に対応する位置で内管シャフト110に固定されている。
[0060]
 上記のバルーンカテーテル10は、バルーン150の拡張部153よりも基端側に内管シャフト110に巻き付けられない基端側遷移部154を有し、外管シャフト120は、内管シャフト110の基端側遷移部154に対応する位置で内管シャフト110に固定される。そのため、バルーンカテーテル10は、バルーン150の拡張部153を内管シャフト110に巻き付けるように折り畳む際、外管シャフト120と内管シャフト110との固定部(第1固定部)127aによりバルーン150の拡張部153の外形形状が大きくなることを防止できる。また、バルーンカテーテル10は、外管シャフト120が内管シャフト110の基端側遷移部154に対応する位置で内管シャフト110に固定されるため、バルーン150に対して外力が付与された際に、バルーン150の基端側固定部152への応力集中を緩和することができ、バルーンの基端側固定部152と外管シャフト120との固定が解除されるのを防止できる。そのため、バルーンカテーテル10は、バルーン150が外管シャフト120から脱落するのを防止できる。
[0061]
 また、バルーンカテーテル10の外管シャフト120は、外管シャフト120の先端側に位置し、外管シャフト120の軸心と斜めに交差する傾斜面129aを有する傾斜部129と、外管シャフト120の先端に位置し、傾斜面129aで開口する先端開口部126と、を備えている。そして、外管シャフト120は、傾斜部129の先端側で内管シャフト110に固定された第1固定部127aを備えている。
[0062]
 バルーンカテーテル10は、外管シャフト120の先端開口部126が傾斜面129aで開口しているため、外管シャフト120の先端開口部126の開口面積を比較的大きく形成することができる。そのため、バルーンカテーテル10は、外管シャフト120の先端開口部126を介して加圧媒体の供給および排出を速やかに行うことができる。
[0063]
 また、バルーンカテーテル10の外管シャフト120は、外管シャフト120の軸心を通る断面において、バルーン150の基端側固定部152から第1固定部127aに向かって傾斜する傾斜領域128を備えている。そのため、外管シャフト120は、傾斜領域128を基点にして、外管シャフト120の軸方向と交差する方向に湾曲し易くなる。そのため、医師等の術者が生体管腔でバルーンカテーテル10を送達等する際、バルーンカテーテル10の先端側が湾曲しやすくなり、生体管腔を先行するガイドワイヤへのバルーンカテーテル10の追従性が向上する。このようにバルーンカテーテル10は、傾斜領域128が形成されていることにより、ガイドワイヤへの追従性及び生体管腔での操作性が向上したものとなる。
[0064]
 また、バルーンカテーテル10の傾斜領域128は、外管シャフト120の基端側から先端側に向かって肉厚が減少している。そのため、外管シャフト120の傾斜領域128が形成された部分は、基端側から先端側に向かって物性変化(剛性の変化)がなだらかに減少する。そのため、外管シャフト120は、傾斜領域128が柔軟になり、傾斜領域128を基点にして、外管シャフト120の軸方向と交差する方向にさらに湾曲し易くなる。そのため、医師等の術者が生体管腔でバルーンカテーテル10を送達等する際、バルーンカテーテル10の先端側がより湾曲しやすくなり、生体管腔を先行するガイドワイヤへのバルーンカテーテル10の追従性がさらに向上する。このようにバルーンカテーテル10は、傾斜領域128が形成されていることにより、ガイドワイヤへの追従性及び生体管腔での操作性がより向上したものとなる。
[0065]
 また、バルーンカテーテル10の外管シャフト120は、バルーン150の基端側固定部152よりも基端側において、内管シャフト110に固定される第2固定部127bを備えている。そして、第1固定部127aは、外管シャフト120の軸方向および周方向において第2固定部127bと異なる位置に形成されている。そのため、バルーンカテーテル10は、内管シャフト110の撓みが第2固定部127bによってより確実に防止されるため、病変部等へのプッシャビリティが向上する。また、外管シャフト120の周方向において第1固定部127aが形成された部分と外管シャフト120の周方向において第2固定部127bが形成された部分により、シャフト100の柔軟性が不均一になるのを防止できる。それにより、バルーンカテーテル10は、シャフト100の柔軟性が維持されつつ(生体管腔での操作性が維持されつつ)、病変部等へのプッシャビリティが向上する。
[0066]
 以上、実施形態を通じて本発明に係るバルーンカテーテルを説明したが、本発明は実施形態で説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
[0067]
 例えば、外管シャフトと内管シャフトを固定する位置(実施形態の第1固定部を設ける位置)は、内管シャフトの基端側遷移部に対応する位置であれば特に限定されることはない。また、外管シャフトと内管シャフトを固定する固定部の数や範囲(軸方向の範囲および周方向の範囲等)は、バルーンへの加圧媒体の供給および排出が可能であれば、特に限定されない。
[0068]
 また、例えば、バルーンカテーテルは、オーバーザワイヤ型のバルーンカテーテルとして構成することも可能である。
[0069]
 本出願は、2017年6月30日に出願された日本国特許出願第2017-128858号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

符号の説明

[0070]
10 バルーンカテーテル、
100 シャフト、
110 内管シャフト、
115 内腔(ガイドワイヤルーメン)、
120 外管シャフト、
121 外管シャフトの先端部、
123 バルーン被固定部、
125 内腔(拡張ルーメン)、
126 先端開口部、
127a 第1固定部、
127b 第2固定部、
128 傾斜領域、
128a 第1傾斜領域、
128b 第2傾斜領域、
129 傾斜部、
129a 傾斜面、
150 バルーン、
151 先端側固定部、
152 基端側固定部、
153 拡張部、
154 基端側遷移部、
155 拡張空間、
156 先端側テーパー部、
157 基端側テーパー部、
160 先端部材、
180 ハブ、
181 ポート、
200 ガイドワイヤ。

請求の範囲

[請求項1]
 内管シャフトと、
 前記内管シャフトの一部を覆う外管シャフトと、
 前記内管シャフトと前記外管シャフトに固定されたバルーンと、を備え、
 前記バルーンは、前記内管シャフトに固定された先端側固定部と、前記外管シャフトに固定された基端側固定部と、前記先端側固定部と前記基端側固定部との間に位置する拡張部と、前記基端側固定部と前記拡張部との間に位置する基端側遷移部と、を備え、
 前記基端側遷移部は、前記バルーンが収縮し、前記拡張部が前記内管シャフトの周方向に巻き付けられた状態で、前記内管シャフトに巻き付けられておらず、
 前記外管シャフトは、前記基端側固定部よりも先端側に延在しており、かつ、前記内管シャフトの前記基端側遷移部に対応する位置で前記内管シャフトに固定される、バルーンカテーテル。
[請求項2]
 前記外管シャフトは、前記外管シャフトの先端側に位置し、前記外管シャフトの軸心と斜めに交差する傾斜面を有する傾斜部と、前記外管シャフトの先端に位置し、前記傾斜面で開口する先端開口部と、を備え、
 前記外管シャフトは、前記傾斜部の先端側で前記内管シャフトに固定された第1固定部を備える、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
[請求項3]
 前記外管シャフトは、前記外管シャフトの軸心を通る断面において、前記基端側固定部から前記第1固定部に向かって傾斜する傾斜領域を備える、請求項2に記載のバルーンカテーテル。
[請求項4]
 前記傾斜領域は、前記外管シャフトの基端側から先端側に向かって肉厚が減少する、請求項3に記載のバルーンカテーテル。
[請求項5]
 前記外管シャフトは、前記基端側固定部よりも基端側において、前記内管シャフトに固定される第2固定部を備え、前記第1固定部は、前記外管シャフトの軸方向および周方向において前記第2固定部と異なる位置に形成される、請求項2~4のいずれか1項に記載のバルーンカテーテル。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]