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1. (WO2019003270) POWER CONVERSION DEVICE, MOTOR DRIVE CONTROL DEVICE, FAN, COMPRESSOR, AND AIR CONDITIONER
Document

明 細 書

発明の名称 電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機及び空気調和機

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182  

符号の説明

0183  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23  

明 細 書

発明の名称 : 電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機及び空気調和機

技術分野

[0001]
 本発明は、交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換して負荷に供給する電力変換装置、当該電力変換装置を備えたモータ駆動制御装置、当該モータ駆動制御装置を備えた送風機及び圧縮機、並びに、当該送風機又は当該圧縮機を備えた空気調和機に関する。

背景技術

[0002]
 整流回路は、交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換する回路である。下記特許文献1の整流回路は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)の寄生ダイオードを用いると共に、MOSFETのゲートに動作信号を加えてソースとドレインとの間に電流を流して整流している。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開昭60-162482号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、特許文献1の整流回路では、交流電源から出力される電源電圧の極性が正のときにMOSFETを全期間ONさせている。このため、特許文献1の整流回路を電力変換装置に適用すると、電力変換装置に設けられる平滑コンデンサの電圧が電源電圧よりも高くなった場合に、平滑コンデンサから交流電源側に逆流電流が流れてしまうという問題点があった。
[0005]
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、平滑コンデンサの電圧が電源電圧よりも高くなった場合でも、平滑コンデンサから交流電源側への逆流電流を抑止することができる電力変換装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電力変換装置は、一端が交流電源に接続され、交流電源から出力される第一電圧が印加されるリアクタ、第一の上アームスイッチング素子と第一の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、第一の上アームスイッチング素子と第一の下アームスイッチング素子との接続点がリアクタの他端に接続される第一レグ、及び、第一レグと並列に接続され、第二の上アームスイッチング素子と第二の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、第二の上アームスイッチング素子と第二の下アームスイッチング素子との接続点が交流電源に接続される第二レグを有し、第一電圧を昇圧する昇圧回路と、交流電源の両端に接続され、第一電圧を検出する第一の電圧検出器、昇圧回路の両端に接続され、昇圧回路の出力電圧を平滑する平滑コンデンサ、並びに、平滑コンデンサの両端に接続され、平滑コンデンサで平滑された第二電圧を検出する第二の電圧検出器を備える。第二電圧が、第一電圧よりも大きく、且つ、第一電圧の2倍以下のとき、第一の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅よりも、第一の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅の方が大きい。

発明の効果

[0007]
 本発明に係る電力変換装置は、平滑コンデンサの電圧が電源電圧よりも高くなった場合でも、平滑コンデンサから交流電源側への逆流電流を抑止することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 実施の形態1に係る電力変換装置の構成例を示す図
[図2] 電源電圧が正極性であり且つ同期整流を行わないときの平滑コンデンサに対する充電経路を示す図
[図3] 電源電圧が負極性であり且つ同期整流を行わないときの平滑コンデンサに対する充電経路を示す図
[図4] 電源電圧が正極性のときのリアクタを介した交流電源の短絡経路を示す図
[図5] 電源電圧が負極性のときのリアクタを介した交流電源の短絡経路を示す図
[図6] 実施の形態1に係る電力変換装置に設けられる制御部の構成例を示す図
[図7] 図6に示す電源電圧位相演算部の動作例を示す図
[図8] 電源電圧が正極性であり且つ同期整流を行うときの平滑コンデンサに対する充電経路を示す図
[図9] 電源電圧が負極性であり且つ同期整流を行うときの平滑コンデンサに対する充電経路を示す図
[図10] 電源電圧が正極性であり且つ同期整流を行うときのリアクタを介した交流電源の短絡経路を示す図
[図11] 電源電圧が負極性であり且つ同期整流を行うときのリアクタを介した交流電源の短絡経路を示す図
[図12] 一般的なスイッチング素子における電流-損失特性を模式的に示す図
[図13] MOSFETの概略構造を示す模式的断面図
[図14] 図1に示すリアクタに流れる電流と、第一駆動パルスと、第二駆動パルスとの関係を示す第一のタイミングチャート
[図15] 図1に示すリアクタに流れる電流と、第一駆動パルスと、第二駆動パルスとの関係を示す第二のタイミングチャート
[図16] 実施の形態1における逆流電流を説明するための図
[図17] 実施の形態2に係る電力変換装置の構成例を示す図
[図18] 実施の形態2の電力変換装置における制御部の構成例を示す図
[図19] 実施の形態2における逆流電流を説明するための図
[図20] 実施の形態2において図14及び図15に示す期間Aのときに流れる電流の経路を示す図
[図21] 実施の形態2において図14及び図15に示す期間Bのときに流れる電流の経路を示す図
[図22] 実施の形態1に示した電力変換装置をモータ駆動制御装置に適用した例を示す図
[図23] 図22に示したモータ駆動制御装置を空気調和機に適用した例を示す図

発明を実施するための形態

[0009]
 以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機及び空気調和機について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、以下では、電気的な接続を単に「接続」と称して説明する。
[0010]
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1に係る電力変換装置の構成例を示す図である。実施の形態1に係る電力変換装置100は、単相の交流電源1から供給される交流電力を直流電力に変換して負荷500に供給する交流直流変換機能を有する電力変換装置である。図1に示すように、実施の形態1に係る電力変換装置100は、昇圧回路3、平滑コンデンサ4、第一の電圧検出器5、電源電流検出器6、第二の電圧検出器7、及び制御部10を備える。負荷500としては、送風機、圧縮機又は空気調和機に内蔵される三相モータを例示できる。
[0011]
 昇圧回路3は、リアクタ2と、第一のレグ31と、第二のレグ32とを備える。第一のレグ31と第二のレグ32とは、並列に接続されている。第一のレグ31では、第一の上アームスイッチング素子311と第一の下アームスイッチング素子312とが直列に接続されている。第二のレグ32では、第二の上アームスイッチング素子321と第二の下アームスイッチング素子322とが直列に接続されている。
[0012]
 リアクタ2の一端は、交流電源1に接続される。リアクタ2の他端は、第一のレグ31における第一の上アームスイッチング素子311と第一の下アームスイッチング素子312との接続点3aに接続されている。第二の上アームスイッチング素子321と第二の下アームスイッチング素子322との接続点3bは、交流電源1の他端に接続されている。昇圧回路3において、接続点3a,3bは、交流端子を成す。昇圧回路3は、交流電源1から出力される電圧を昇圧する。以下、交流電源1から出力される電圧を「電源電圧」と呼ぶ。なお、電源電圧を「第一電圧」と呼ぶ場合がある。
[0013]
 第一の上アームスイッチング素子311、第一の下アームスイッチング素子312、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322のそれぞれは、金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタであるMOSFETと、MOSFETに逆並列に接続されるダイオードとを含む。逆並列とは、MOSFETのドレインにダイオードのカソードが接続され、MOSFETのソースにダイオードのアノードが接続されていることを意味する。なお、ダイオードは、MOSFET自身が内部に有する寄生ダイオードを用いてもよい。寄生ダイオードは、ボディダイオードとも呼ばれる。
[0014]
 図1では、第一の上アームスイッチング素子311、第一の下アームスイッチング素子312、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322のそれぞれとしてMOSFETを例示しているが、MOSFETに限定されない。MOSFETは、ドレインとソースとの間で双方向に電流を流すことができるスイッチング素子である。ドレインに相当する第一端子とソースに相当する第二端子との間で双方向に電流を流すことができるスイッチング素子であれば、どのようなスイッチング素子でもよい。
[0015]
 また、第一の上アームスイッチング素子311、第一の下アームスイッチング素子312、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322の素材としては、シリコン(Si)、炭化珪素(SiC)、又は窒化ガリウム(GaN)が例示されるが、どのような素材であってもよく、これらに限定されない。
[0016]
 平滑コンデンサ4の一端は、高電位側の直流母線12aに接続されている。直流母線12aは、第一のレグ31における第一の上アームスイッチング素子311と、第二のレグ32における第二の上アームスイッチング素子321との接続点3cから引き出されている。平滑コンデンサ4の他端は、低電位側の直流母線12bに接続されている。直流母線12bは、第一のレグ31における第一の下アームスイッチング素子312と、第二のレグ32における第二の下アームスイッチング素子322との接続点3dから引き出されている。昇圧回路3において、接続点3c,3dは、直流端子を成す。
[0017]
 昇圧回路3の出力電圧は、平滑コンデンサ4の両端に印加される。平滑コンデンサ4は、昇圧回路3の出力電圧を平滑する。平滑コンデンサ4は、直流母線12a,12bに接続されており、平滑コンデンサ4で平滑された電圧を「母線電圧」と呼ぶ。なお、母線電圧を「第二電圧」と呼ぶ場合がある。母線電圧は、負荷500への印加電圧でもある。
[0018]
 第一の電圧検出器5は、交流電源1の両端に接続される。第一の電圧検出器5は、電源電圧Vsを検出して制御部10に出力する。電源電圧Vsは、交流電源1の瞬時電圧の絶対値である。
[0019]
 電源電流検出器6は、交流電源1と昇圧回路3との間に配される。電源電流検出器6は、交流電源1と昇圧回路3との間に流れる電源電流Isを検出して制御部10に出力する。
[0020]
 第二の電圧検出器7は、平滑コンデンサ4の両端に接続される。第二の電圧検出器7は、母線電圧Vdcを検出して制御部10に出力する。
[0021]
 制御部10は、第一の電圧検出器5、電源電流検出器6、及び第二の電圧検出器7の検出値を基に、昇圧回路3の各スイッチング素子を駆動するための駆動パルスを生成する。制御装置10により生成される駆動信号により、昇圧回路3の各スイッチング素子はオンまたはオフとなる。第一のレグ31および第二のレグ32では、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子は相補的に動作する。すなわち、上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子のうち一方がオンの場合他方はオフである。
[0022]
 なお、昇圧回路3の各スイッチング素子を駆動するための駆動パルスを識別する際に、第一の下アームスイッチング素子312を駆動するための駆動パルスを「第一駆動パルス」と呼び、第一の上アームスイッチング素子311を駆動するための駆動パルスを「第二駆動パルス」と呼ぶ場合がある。また、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322を駆動するための駆動パルスを総称して「同期駆動パルス」と呼ぶ場合がある。第一駆動パルスは図示のXaに対応し、第二駆動パルスは図示のXbに対応し、同期駆動パルスは図示のYa,Ybに対応する。
[0023]
 次に、実施の形態1に係る電力変換装置100の基本的な回路動作について、図1から図5の図面を参照して説明する。
[0024]
 図2及び図3のそれぞれは、平滑コンデンサ4を充電するときの電流経路、すなわち平滑コンデンサ4に対する充電経路を示す図である。両者の違いは、図2は電源電圧Vsの極性が正すなわち電源電圧Vsが正極性のときであり、図3は電源電圧Vsの極性が負すなわち電源電圧Vsが負極性のときである。また、図4及び図5のそれぞれは、平滑コンデンサ4を充電せずに交流電源1の両端をリアクタ2を介して短絡させるとき、すなわちリアクタ2を介した交流電源1の短絡経路を示す図である。両者の違いは、図4は電源電圧Vsが正極性のときであり、図5は電源電圧Vsが負極性のときである。
[0025]
 なお、図2及び図4に示すように、交流電源1における上側の端子がプラス電位のときを電源電圧Vsの極性が正であると定義し、図3及び図5に示すように、交流電源1における上側の端子がマイナス電位のときを電源電圧Vsの極性が負であると定義する。また、図2から図5の各図において、各スイッチング素子の状態は、以下の通りである。
[0026]
 (図2及び図3)
 ・第一の上アームスイッチング素子311:OFF
 ・第一の下アームスイッチング素子312:OFF
 ・第二の上アームスイッチング素子321:OFF
 ・第二の下アームスイッチング素子322:OFF
[0027]
 (図4)
 ・第一の上アームスイッチング素子311:OFF
 ・第一の下アームスイッチング素子312:ON
 ・第二の上アームスイッチング素子321:OFF
 ・第二の下アームスイッチング素子322:OFF
[0028]
 (図5)
 ・第一の上アームスイッチング素子311:ON
 ・第一の下アームスイッチング素子312:OFF
 ・第二の上アームスイッチング素子321:OFF
 ・第二の下アームスイッチング素子322:OFF
[0029]
 第一の上アームスイッチング素子311、第一の下アームスイッチング素子312、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322をスイッチング動作させない場合、電源電圧の極性に応じて、図2又は図3に示すように、平滑コンデンサ4を充電する電流が流れる。なお、このときの動作モードを「通常モード」と呼ぶ。
[0030]
 一方、電源電圧Vsが正極性のときに、第一の下アームスイッチング素子312をON動作させると、図4に示すように、交流電源1、リアクタ2、第一の下アームスイッチング素子312、第二の下アームスイッチング素子322、交流電源1という経路で短絡経路を形成することができる。また、電源電圧極性が負のときに、第一の上アームスイッチング素子311をON動作させると、図5に示すように、交流電源1、第二の上アームスイッチング素子321、第一の上アームスイッチング素子311、リアクタ2、交流電源1の経路で短絡経路を形成することができる。なお、短絡経路を形成することを「電源短絡」と呼び、電源短絡の制御を行う動作モードを「電源短絡モード」と呼ぶ。
[0031]
 実施の形態1に係る電力変換装置100では、制御部10の制御により、これらの動作モードを切替制御する。動作モードの切替制御により、電源電流Is及び母線電圧Vdcを切り替えることが可能である。
[0032]
 図6は、実施の形態1に係る電力変換装置100に設けられる制御部10の構成例を示す図である。図6に示すように、制御部10は、電源電流指令値制御部20、電源電流指令値演算部21、オンデューティ制御部22、電源電圧位相演算部23、オンデューティ演算部24、第一の駆動パルス生成部25、第二の駆動パルス生成部26、及び同期駆動パルス生成部27を有する。
[0033]
 制御部10は、マイクロプロセッサにより実現される。マイクロプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、マイクロコンピュータ、又はDSP(Digital Signal Processor)といった呼び方をされる処理器又は処理装置であってもよい。
[0034]
 電源電流指令値制御部20は、第二の電圧検出器7により検出された母線電圧Vdcと、予め設定された母線電圧指令値Vdc*との偏差を基に、電源電流実効値指令値Is_rms*を演算する。電源電流実効値指令値Is_rms*の演算は、母線電圧Vdcと母線電圧指令値Vdc*との偏差を比例積分(Proportional Integral:図6では「PI」と表記)制御することで実現する。なお、比例積分制御は一例であり、比例積分制御に代えて比例制御又は比例微分積分制御を採用してもよい。
[0035]
 電源電圧位相演算部23は、第一の電圧検出器5により検出された電源電圧Vsを基に、電源電圧位相推定値θsを推定する。電源電圧位相演算部23は、電源電圧位相推定値θsを基に、電源電圧位相推定値θsの正弦値sinθsを生成する。
[0036]
 電源電流指令値演算部21は、電源電流瞬時値指令値Is*を演算する。電源電流瞬時値指令値Is*は、図示のように電源電流指令値制御部20が出力する電源電流実効値指令値Is_rms*と、電源電圧位相演算部23が出力する電源電圧位相推定値θsの正弦値sinθsとにより求めることができる。
[0037]
 オンデューティ制御部22は、電源電流瞬時値指令値Is*と、電源電流Isとを基に、オンデューティDTaを演算する。オンデューティDTaは、第一の下アームスイッチング素子312をオンにする第一駆動パルスXaを生成する際に参照されるデューティの演算値である。
[0038]
 オンデューティDTaの演算は、電源電流実効値指令値Is_rms*と電源電流Isとの偏差を比例積分制御することで行う。なお、オンデューティ制御部22の制御も、比例積分制御に代えて比例制御又は比例微分積分制御を採用してもよい。
[0039]
 オンデューティ演算部24は、電源電圧Vsと、母線電圧Vdcと、オンデューティDTaとを基に、オンデューティDTbを演算する。オンデューティDTbは、第一の上アームスイッチング素子311をONにする第二駆動パルスXbを生成する際に参照されるデューティの演算値である。
[0040]
 第一の駆動パルス生成部25は、オンデューティDTaと、キャリア波である第一の三角波25aの振幅とを比較することで、第一駆動パルスXaを生成する。第二の駆動パルス生成部26は、オンデューティDTbと、キャリア波である第二の三角波26aの振幅とを比較することで、第二駆動パルスXbを生成する。なお、第一の駆動パルス生成部25で用いられる第一の三角波25aと、第二の駆動パルス生成部26で用いられる第二の三角波26aとは、位相が180°ずれている。
[0041]
 同期駆動パルス生成部27は、電源電圧Vsと、キャリア波である第三の三角波27aの振幅とを比較することで、同期駆動パルスYaを生成し、キャリア波である第四の三角波27bの振幅とを比較することで、同期駆動パルスYbを生成する。同期駆動パルスYaを生成するために用いられる第三の三角波27aと、同期駆動パルスYbを生成するために用いられる第四の三角波27bとは、位相が180°ずれている。
[0042]
 図7は、図6に示す電源電圧位相演算部23の動作例を示す図である。図7では、上段側から順に、電源電圧Vs、電源電圧位相推定値θs及び電源電圧位相推定値θsの正弦値sinθsの波形を示している。但し、図7では、制御による遅延又は検出処理による遅延を考慮しない理想的な条件下での波形を示している。
[0043]
 図7に示すように、電源電圧Vsが負極性から正極性に切り替わる点において、電源電圧位相推定値θsは360°となる。電源電圧位相演算部23は、電源電圧Vsが負極性から正極性に切り替わる点を検出し、この切り替わり点で電源電圧位相推定値θsをリセット、すなわち零に戻す。なお、マイコンの割込み機能を用いる場合には、電源電圧Vsのゼロクロスを検出する回路を、図6に追加する場合がある。何れの場合も、電源電圧Vsの位相が検出可能であれば、どのような手法を用いてもよい。
[0044]
 次に、実施の形態1に係る電力変換装置100における同期整流動作について、図8から図11の図面を参照して説明する。図8及び図9は、同期整流を行うときの平滑コンデンサ4に対する充電経路を示す図である。両者の違いは、図8は電源電圧が正極性のときであり、図9は電源電圧が負極性のときである。また、図10及び図11は、同期整流を行うときのリアクタ2を介した交流電源1の短絡経路を示す図である。両者の違いは、図10は電源電圧Vsが正極性のときであり、図11は電源電圧Vsが負極性のときである。
[0045]
 図2及び図3では、同期整流を行わないときの平滑コンデンサ4に対する充電経路を示した。平滑コンデンサ4を充電するとき、図2では、第一の上アームスイッチング素子311と第二の下アームスイッチング素子322とをONに制御せずにOFFのままとしているので、ダイオードを通じて充電電流が流れている。これに対して、図8では、平滑コンデンサ4を充電するとき、第一の上アームスイッチング素子311と第二の下アームスイッチング素子322とをONに制御しているので、各スイッチング素子のチャネルを通して電流が流れる。
[0046]
 同様に、図3では、第一の下アームスイッチング素子312と第二の上アームスイッチング素子321とをONに制御せずにOFFのままとしているので、ダイオードを通じて充電電流が流れている。これに対して、図9では、平滑コンデンサ4を充電するとき、第一の下アームスイッチング素子312と第二の上アームスイッチング素子321とをONに制御しているので、各スイッチング素子のチャネルを通して電流が流れる。このように、整流作用のあるダイオードに電流が流れるときに、逆並列に接続されるスイッチング素子をONにする制御は、「同期整流」と呼ばれる。
[0047]
 また、図4及び図5では、同期整流を行わないときのリアクタ2を介した交流電源1の短絡経路を示した。リアクタ2を介して電源電圧Vsを短絡させるとき、図4では、第二の下アームスイッチング素子322をONに制御せずにOFFのままとしているので、ダイオードを通じて短絡電流が流れている。これに対して、図10では、リアクタ2を介して電源電圧Vsを短絡させるとき、第二の下アームスイッチング素子322をONに制御しているので、第二の下アームスイッチング素子322のチャネルを通して電流が流れる。
[0048]
 同様に、図5では、第二の上アームスイッチング素子321をONに制御せずにOFFのままとしているので、ダイオードを通じて短絡電流が流れている。これに対して、図11では、リアクタ2を介して電源電圧Vsを短絡させるとき、第二の上アームスイッチング素子321をONに制御しているので、第二の上アームスイッチング素子321のチャネルを通して電流が流れる。このように、リアクタ2を介して電源電圧Vsを短絡させるときも同期整流を行うことができる。
[0049]
 次に、同期整流による効果について説明する。図12は、一般的なスイッチング素子における電流-損失特性を模式的に示す図である。図12には、寄生ダイオードの損失特性と、スイッチング素子のオン時の損失特性とが示されている。図12において、寄生ダイオードの損失特性における損失値と、スイッチング素子の損失特性における損失値とが一致するときの電流値を第一電流値とする。第一電流値よりも電流値が小さい領域を「低電流領域A」と呼び、第一電流値よりも電流値が大きい領域を「高電流領域B」と呼ぶ。低電流領域Aでは、スイッチング素子の損失特性の方が小さい。逆に、高電流領域Bでは、寄生ダイオードの損失特性の方が小さい。第一電流値は、演算器の内部に保持されるか、もしくは演算器が読み取り可能なメモリに保持される。
[0050]
 上述の通り、一般的なスイッチング素子の寄生ダイオードは、図12に示すように、低電流領域Aでは損失が多く、スイッチング素子ON時の損失の方が小さいことが知られている。なお、図12の特性は、寄生ダイオードをダイオードに置き換えた場合でも成り立つ。
[0051]
 スイッチング素子がMOSFETである場合、スイッチング特性を利用した同期整流技術を用いる場合がある。ここで言うスイッチング特性とは、MOSFETのゲートにオン指令を与えたとき、ドレインからソースに向かう方向、及びソースからドレインに向かう方向の何れに対しても、オン状態となる特性、すなわちスイッチング素子の双方向に電流を流すことができる特性である。この特性は、バイポーラトランジスタ、IGBTといったスイッチング素子では一方向しか電流を導通させることができない点と異なる特性である。この特性を利用する場合、図12に示す低電流領域Aでは、ダイオード又は寄生ダイオードを使わず、スイッチング素子に電流を導通させることで、ダイオード又は寄生ダイオードを用いるより高効率化を図ることができる。
[0052]
 図13は、MOSFETの概略構造を示す模式的断面図である。図13では、n型MOSFETを例示している。
[0053]
 n型MOSFETの場合、図13に示すように、p型の半導体基板が用いられる。p型の半導体基板には、ソース電極(S)、ドレイン電極(D)及びゲート電極(G)が形成される。ソース電極(S)及びドレイン電極(D)と接する部位には、高濃度の不純物がイオン注入されてn型の領域が形成される。また、p型の半導体基板において、n型の領域が形成されない部位とゲート電極(G)との間には、酸化絶縁膜が形成される。すなわち、ゲート電極(G)と、半導体基板におけるp型の領域との間には、酸化絶縁膜が介在している。
[0054]
 ゲート電極(G)に正電圧が印加されると、半導体基板におけるp型の領域と酸化絶縁膜との間の境界面に電子が引き寄せられ、負に帯電する。電子が集まった所は、電子の密度がホールよりも多くなりn型化する。このn型化した部分は電流の通り道となりチャネルと呼ばれる。図13の例は、n型チャネルが形成される場合の例である。p型MOSFETの場合には、p型チャネルが形成される。
[0055]
 同期整流を行う場合、MOSFETをオンに制御するので、通流する電流は、ダイオード側又は寄生ダイオード側よりもチャネル側の方に多く流れるようになる。
[0056]
 次に、具体的な同期整流の動作について説明する。まず、電源電圧Vsが正極性の場合について説明する。
[0057]
 図2のように、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322がOFF状態の場合、充電電流は、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322における各ダイオードを流れることになる。一方、図8のように、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322をONに制御した場合、充電電流は、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322における各チャネルを流れることになる。初期充電を除き、充電電流はあまり大きくならない。このため、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322をONに制御して各チャネルに電流を流す図8の方が、寄生ダイオード又はダイオードに電流を流す図2よりも低損失となる。
[0058]
 上記、図2及び図8は、通常モード時の動作であるが、電源短絡モードにおいても同期整流を適用することができる。電源短絡モードにおいて、短絡経路にはリアクタ2があるため、短絡経路に流れる短絡電流の大きさは、リアクタ2によって抑えられる。このため、図4において、第二の下アームスイッチング素子322の寄生ダイオード又はダイオードに電流を流すよりも、第二の下アームスイッチング素子322をONに制御してチャネル側に電流を流す方が低損失となる。
[0059]
 電源電圧Vsが負極性の場合についても同様に説明する。図3のように、第一の下アームスイッチング素子312及び第二の上アームスイッチング素子321がOFF状態の場合、充電電流は、第一の下アームスイッチング素子312及び第二の上アームスイッチング素子321における各ダイオードを流れることになる。一方、図9のように、第一の下アームスイッチング素子312及び第二の上アームスイッチング素子321をONに制御した場合、充電電流は、第一の下アームスイッチング素子312及び第二の上アームスイッチング素子321における各チャネルを流れることになる。初期充電を除き、充電電流はあまり大きくならない。このため、第一の下アームスイッチング素子312及び第二の上アームスイッチング素子321をONに制御して各チャネルに電流を流す図9の方が、寄生ダイオード又はダイオードに電流を流す図3よりも低損失となる。
[0060]
 上記、図3及び図9は、通常モード時の動作であるが、電源短絡モードにおいても同期整流を適用することができる。電源短絡モードにおいて、短絡経路にはリアクタ2があるため、短絡経路に流れる短絡電流の大きさは、リアクタ2によって抑えられる。このため、図5において、第二の上アームスイッチング素子321の寄生ダイオード又はダイオードに電流を流すよりも、第二の上アームスイッチング素子321をONに制御してチャネル側に電流を流す方が低損失となる。
[0061]
 以上に説明した同期整流の適用により、電力変換装置100を低損失で駆動することが可能となる。同期整流は、制御部10の機能により実現することができる。
[0062]
 なお、図12に示すように、高電流領域Bの場合、スイッチング素子のオン時の損失特性に対して、寄生ダイオード又はダイオードの損失の方が小さくなる。従って、高電流領域Bの場合、第二のレグ32のスイッチング動作を停止した方が低損失になる。このため、第二のレグ32の第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322に流れる電流の大きさに応じてスイッチング制御の制御方式を切り替えることが好ましい実施態様となる。なお、第二の上アームスイッチング素子321及び第二の下アームスイッチング素子322に流れる電流値は、電源電流検出器6の検出値を使用すれば、制御部10の演算器によって算出可能である。
[0063]
 次に、リアクタ2に流れる電流の変化について、図14から図16の図面を参照して説明する。図14は、図1に示すリアクタ2に流れる電流と、第一駆動パルスXaと、第二駆動パルスXbとの関係を示す第一のタイミングチャートである。図15は、図1に示すリアクタ2に流れる電流と、第一駆動パルスXaと、第二駆動パルスXbとの関係を示す第二のタイミングチャートである。図14及び図15のそれぞれには、上段側から順に、リアクタ2に流れる電流、第一駆動パルスXa及び第二駆動パルスXbが示されている。図16は、実施の形態1における逆流電流を説明するための図である。この逆流電流は、第一の上アームスイッチング素子311のオン時間が長いときに生起する可能性がある。
[0064]
 図14及び図15において、Ipeakは、リアクタ2に流れる電流のピーク値を表している。期間Aは、リアクタ2に電流が流れ出した時点から、リアクタ2に流れる電流がピーク値Ipeakに達するまでの時間に等しい。期間Bは、リアクタ2に流れる電流がピーク値Ipeakに達した時点からリアクタ2に流れる電流が0[A]になるまでの時間に等しい。
[0065]
 Tdは、第一の上アームスイッチング素子311と第一の下アームスイッチング素子312とが同時にオンすることによる短絡が発生しないように設定されるデッドタイムを表している。Txaは、第一駆動パルスXaのオン時間を表している。Txbは、第二駆動パルスXbのオン時間にデッドタイムTdを加えた時間を表している。すなわち、Txaは、第一の下アームスイッチング素子312をONにする第一駆動パルスXaの時間幅である。また、Txbの時間に比べて、Tdの時間は小さい。このため、Txbを、第一の上アームスイッチング素子311をONにする第二駆動パルスXbの時間幅と見なしてよい。
[0066]
 図15に示すオン時間Txbは、図14に示すオン時間Txbより長く、且つ、期間Bよりも長くなっている。
[0067]
 期間Aでは、オン時間Txaの間、第一駆動パルスXaにより、第一の下アームスイッチング素子312がONする。これにより、リアクタ2及び第一の下アームスイッチング素子312には、di/dt(A)の傾きで電流が流れる。
[0068]
 期間Bでは、オン時間Txbの間、第二駆動パルスXbにより、第一の上アームスイッチング素子311がONする。これにより、リアクタ2及び第一の上アームスイッチング素子311には、di/dt(B)の傾きで電流が流れる。このとき、第一の上アームスイッチング素子311はONに駆動されているか否かに関わらず、リアクタ2及び第一の上アームスイッチング素子311には電流が流れる。但し、前述の通り、第一の上アームスイッチング素子311をONに駆動した方が、第一の上アームスイッチング素子311での導通損失を低減することができる。
[0069]
 ここで、第一の上アームスイッチング素子311のオン時間Txbの時間が長すぎると、図15に示すように、リアクタ2に流れる電流が0[A]の状態で、第二の下アームスイッチング素子322がONすると、リアクタ2には、破線K1で示す逆流電流が流れる。
[0070]
 図16において、リアクタ2に流れる電流が0[A]の状態で、第一の上アームスイッチング素子311及び第二の下アームスイッチング素子322の双方がONしていると、平滑コンデンサ4の放電により、平滑コンデンサ4の正側端子、第一の上アームスイッチング素子311、リアクタ2、交流電源1、第二の下アームスイッチング素子322、及び平滑コンデンサ4の負側端子の経路で、破線で示す電流が流れる。この電流が逆流電流である。このとき、母線電圧Vdcと、電源電圧Vsとの間には、Vdc>Vsの関係がある。逆流電流が流れると、電流経路にあるスイッチング素子及びリアクタにおける導通損失が増加する。加えて、交流電源1から出力される電流を正弦波状に制御できないという問題が発生する。
[0071]
 従って、第二駆動パルスXbは、リアクタ2に流れる電流が0[A]に至る手前で、HighからLowに変化させる必要がある。すなわち、リアクタ2に流れる電流が0[A]に至る手前で、第一の上アームスイッチング素子311をOFFにする必要がある。そこで、下記に示すような第二駆動パルスXbが生成される。なお、上記の問題を回避するに際し、第一の上アームスイッチング素子311をOFFにする必要があるタイミングで、第二の下アームスイッチング素子322をOFFにすることでもよい。
[0072]
 図8には、図14及び図15に示す期間Aのときに流れる電流の経路が示されている。図10には、図14及び図15に示す期間Bのときに流れる電流の経路が示されている。
[0073]
 図8及び図10に示されるiは、破線で示す経路に流れる電流を表す。図10に示されるdi/dt(A)は、図10において、破線で示す経路に流れる電流iの傾きを表す。図8に示されるdi/dt(B)は、図8において、破線で示す経路に流れる電流iの傾きを表す。図8及び図10に示されるLは、リアクタ2のインダクタンスを表す。図8及び図10に示されるRは、リアクタ2の抵抗を表す。図8及び図10に示されるRonは、各スイッチング素子のオン抵抗を表す。
[0074]
 図10に示す電流iが流れた場合、図14に示される電流のピーク値Ipeakは、オン時間Txaを用いて、以下の(1)式で演算される。
[0075]
 Ipeak=Txa×di/dt(A)…(1)
[0076]
 図10の回路より、電源電圧Vsは以下の(2)式で演算される。
[0077]
 Vs=L×di/dt(A)+R×i+2×Ron×i…(2)
[0078]
 上記(2)式を変形することにより、電流の傾きdi/dt(A)は、以下の(3)式で演算される。
[0079]
 di/dt(A)=(Vs-R×i-2×Ron×i)/L…(3)
[0080]
 図10に示す回路に流れる電流iのピーク値Ipeakは、上記(1)式に上記(3)式を代入することにより、以下の(4)式で演算される。
[0081]
 Ipeak=Txa×{(Vs-R×i-2×Ron×i)/L}…(4)
[0082]
 一方、図8に示す回路に電流iが流れた場合、図14に示される電流のピーク値Ipeakは、オン時間Txbを用いて、以下の(5)式で演算される。
[0083]
 Ipeak=Txb×di/dt(B)…(5)
[0084]
 図8の回路より、母線電圧Vdcと電源電圧Vsとの差分電圧は、以下の(6)式で演算される。
[0085]
 Vdc-Vs=L×di/dt(B)+R×i+2×Ron×i…(6)
[0086]
 上記(6)式を変形することにより、電流の傾きdi/dt(B)は、以下の(7)式で演算される。
[0087]
 di/dt(B)=(Vdc-Vs-R×i-2×Ron×i)/L…(7)
[0088]
 図8に示す回路に流れる電流iのピーク値Ipeakは、上記(5)式に上記(7)式を代入することにより、以下の(8)式で演算される。
[0089]
 Ipeak=Txb×{(Vdc-Vs-R×i-2×Ron×i)/L}…(8)
[0090]
 上記(4)式及び上記(8)式より、オン時間Txaとオン時間Txbとの関係は、以下の(9)式で演算される。但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsは、Vdc>Vs-R×i-2×Ron×iの関係を有する。
[0091]
 Txb=Txa×{(Vs-R×i-2×Ron×i)/(Vdc-Vs-R×i-2×Ron×i)}…(9)
[0092]
 すなわち、第一の上アームスイッチング素子311のオン時間が、第一の下アームスイッチング素子312のオン時間×{(Vs-R×i-2×Ron×i)/(Vdc-Vs-R×i-2×Ron×i)}以下になるようにすれば、図15の破線K1及び図16に示す逆流電流を抑止することができる。
[0093]
 但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsが、Vdc≦Vs-R×i-2×Ron×iの関係を有する場合、第二駆動パルスXbが推定できない。このため、このときは、上記(9)式による同期整流は行われない。
[0094]
 なお、演算処理が複雑になることを避けるため、上記(9)式を適用せず、影響の小さい部分が省略された、以下の(10)式を用いて、演算処理を行ってもよい。但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsは、Vdc>Vsの関係を有する。
[0095]
 Txb=Txa×{(Vs/(Vdc-Vs)}…(10)
[0096]
 上記(10)式では、上記(9)式から影響の小さい部分が省略されている。
[0097]
 上記(10)式より、電源電圧Vsと母線電圧VdcがVs<Vdc≦2Vsの関係を満たすとき、第一駆動パルスXaのオン時間Txaのオン幅よりも、第二駆動パルスXbのオン時間Txbのオン幅が大きくなる特徴を有する。
[0098]
 また、Vdc≦Vsとなる領域において、交流電源1から出力される電流を正弦波状に制御できず、平滑コンデンサ4の両端電圧を特定の値に制御できない。そのためVdc≦Vsとなる領域において、上記(10)式による同期整流は行わない。
[0099]
 第一の上アームスイッチング素子311及び第一の下アームスイッチング素子312の双方が同時にオンすると、アーム短絡、すなわち平滑コンデンサ4からパルス電流が発生してしまう。このため、デッドタイムTdが設けられる。デッドタイムTdの期間は、第一の上アームスイッチング素子311と第一の下アームスイッチング素子312とが同時にオンしない期間である。従って、デッドタイムTdの期間中では、第一の上アームスイッチング素子311の寄生ダイオード又は逆並列に接続されるダイオードのみに電流が流れる。
[0100]
 なお、図1に示す実施の形態1の構成では、交流電源1と第一のレグ31との間にリアクタ2を一つ接続しているが、交流電源1と第二のレグ32との間にもリアクタ2を挿入する構成としてもよい。本構成の場合、リアクタ一つあたりの容量を小さくすることが可能である。
[0101]
 また、実施の形態1では、電源電圧Vsを検出したが、電源電圧Vsのゼロクロス情報のみ検出することでもよい。
[0102]
 実施の形態1において、昇圧回路3を構成する複数のスイッチング素子として、MOSFETを例示した。MOSFETは、シリコン系材料により形成されるのが一般的である。一方、実施の形態1において、昇圧回路3を構成する複数のMOSFETのうちの少なくとも一つは、炭化ケイ素、窒化ガリウム系材料、又はダイヤモンドといった、ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いてもよい。ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いた場合、より一層低損失のため効率が向上する。また、ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いた場合、耐電圧性が高いため許容電流密度も高まり、電力変換装置を小型化できる。
[0103]
 以上説明したように、実施の形態1に係る電力変換装置によれば、母線電圧Vdcが、電源電圧Vsよりも大きく、且つ、電源電圧Vsの2倍以下のとき、第一の下アームスイッチング素子をONにする第一駆動パルスの幅よりも、第一の上アームスイッチング素子をONにする第二駆動パルスの幅の方が大きくなるように制御する。これにより、同期整流を行うときに、母線電圧Vdcが電源電圧Vsよりも高くなった場合でも、平滑コンデンサから交流電源側への逆流電流を抑止することが可能となる。
[0104]
実施の形態2.
 図17は、実施の形態2に係る電力変換装置の構成例を示す図である。実施の形態2に係る電力変換装置100-1は、単相の交流電源1と負荷500との間に接続されるインターリーブ型の電力変換装置である。図1に示すように、実施の形態2に係る電力変換装置100-1は、整流部300、昇圧回路30、平滑コンデンサ4、第一の電圧検出器5、第二の電圧検出器7、母線電流検出器9、及び制御部40を備える。負荷500としては、送風機、圧縮機又は空気調和機に内蔵される三相モータを例示できる。
[0105]
 整流部300としては、4つのダイオードを組み合わせて構成される全波整流回路を例示できる。整流部300は、ダイオード以外にも、MOSFETを組み合わせて構成したものでもよい。
[0106]
 第一の電圧検出器5は、交流電源1から出力される一方の相の電圧値である電源電圧Vs1と、他方の相の電圧値である電源電圧Vs2とを検出する。検出した電源電圧Vs1及びVs2は、制御部40に出力される。母線電流検出器9は、整流部300から負荷500へ流れる母線電流、又は負荷500から整流部300に流れる母線電流の値である母線電流Idcを検出する。検出した母線電流Idcは、制御部40に出力する。母線電流Idcは、母線電流の値に対応する電圧を表す。
[0107]
 第二の電圧検出器7は、平滑コンデンサ4の両端に印加される電圧の値である母線電圧Vdcを検出し、検出した母線電圧Vdcは、制御部40に出力される。第二の電圧検出器7は、分圧抵抗471,472で構成される直列回路を有する。当該直列回路の一端は、正側直流母線Pに接続される。当該直列回路の他端は、負側直流母線Nに接続される。分圧抵抗471及び分圧抵抗472は、平滑コンデンサ4の充電電圧を分圧し、制御部40で検出可能な電圧範囲に制限する。
[0108]
 次に、昇圧回路30の構成を具体的に説明する。昇圧回路30は、一端が整流部300の正側出力端子に接続されたリアクタ2と、リアクタ2の他端に接続されるブリッジ回路400とを備える。リアクタ2は、並列に接続された3つの第一のリアクタ201、第二のリアクタ202及び第三のリアクタ203を備える。
[0109]
 ブリッジ回路400は、整流部300で整流された電圧の脈動を低減して平滑コンデンサ4に印加する機能を有する。
[0110]
 ブリッジ回路400は、第一の直列回路401と、第二の直列回路402と、第三の直列回路403とが並列に接続された回路である。第一の直列回路401は、直列に接続された第一のMOSFET401a及び第二のMOSFET401bを備える。第二の直列回路402は、直列に接続された第三のMOSFET402a及び第四のMOSFET402bを備える。第三の直列回路403は、直列に接続された第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bを備える。
[0111]
 第二のMOSFET401b、第四のMOSFET402b及び第六のMOSFET403bのそれぞれのドレインは、ブリッジ回路400の正側出力端子442aに接続される。正側出力端子442aは、正側直流母線Pに接続される。
[0112]
 第一のMOSFET401aのソースは、ブリッジ回路400の負側出力端子442b1に接続される。第三のMOSFET402aのソースは、ブリッジ回路400の負側出力端子442b2に接続される。第五のMOSFET403aのソースは、ブリッジ回路400の負側出力端子442b3に接続される。負側出力端子442b1、負側出力端子442b2及び負側出力端子442b3は、負側直流母線Nに接続される。
[0113]
 第二のMOSFET401bのソースは、第一のMOSFET401aのドレインに接続される。第四のMOSFET402bのソースは、第三のMOSFET402aのドレインに接続される。第六のMOSFET403bのソースは、第五のMOSFET403aのドレインに接続される。
[0114]
 第一のMOSFET401a及び第二のMOSFET401bの接続点は、ブリッジ回路400の第一の入力端子441aに接続される。第三のMOSFET402a及び第四のMOSFET402bの接続点は、ブリッジ回路400の第二の入力端子441bに接続される。第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bの接続点は、ブリッジ回路400の第三の入力端子441cに接続される。
[0115]
 第二のMOSFET401b、第四のMOSFET402b及び第六のMOSFET403bは、上アームスイッチング素子群を構成する。第二のMOSFET401b、第四のMOSFET402b及び第六のMOSFET403bは、正側出力端子442aを介して正側直流母線Pに接続される。
[0116]
 第一のMOSFET401a、第三のMOSFET402a及び第五のMOSFET403aは、下アームスイッチング素子群を構成する。第一のMOSFET401aは、負側出力端子442b1を介して負側直流母線Nに接続される。第三のMOSFET402aは、負側出力端子442b2を介して負側直流母線Nに接続される。第五のMOSFET403aは、負側出力端子442b3を介して負側直流母線Nに接続される。
[0117]
 第一のMOSFET401aには、ダイオードD1が逆並列に接続される。ダイオードD1は、第一のMOSFET401aに形成される寄生ダイオードであってもよい。第二のMOSFET401bには、ダイオードD2が逆並列に接続される。ダイオードD2は、第二のMOSFET401bに形成される寄生ダイオードであってもよい。第三のMOSFET402aにはダイオードD3が逆並列に接続される。ダイオードD3は第三のMOSFET402aに形成される寄生ダイオードであってもよい。第四のMOSFET402bには、ダイオードD4が逆並列に接続される。ダイオードD4は第四のMOSFET402bに形成される寄生ダイオードであってもよい。第五のMOSFET403aには、ダイオードD5が逆並列に接続される。ダイオードD5は第五のMOSFET403aに形成される寄生ダイオードであってもよい。第六のMOSFET403bには、ダイオードD6が逆並列に接続される。ダイオードD6は第六のMOSFET403bに形成される寄生ダイオードであってもよい。
[0118]
 ブリッジ回路400の正側出力端子442aは、平滑コンデンサ4の正側端子と第二の電圧検出器7の一端とに接続される。ブリッジ回路400の負側出力端子442b1、負側出力端子442b2及び負側出力端子442b3は、整流部300の負側出力端子と、平滑コンデンサ4の負側端子と、第二の電圧検出器7の他端とに接続される。
[0119]
 第一のリアクタ201、第一のMOSFET401a及び第二のMOSFET401bは、第一のチョッパ回路431を構成する。第二のリアクタ202、第三のMOSFET402a及び第四のMOSFET402bは、第二のチョッパ回路432を構成する。第三のリアクタ203、第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bは、第三のチョッパ回路433を構成する。
[0120]
 第一のリアクタ201は、第一の入力端子441aを介して、第一のMOSFET401a及び第二のMOSFET401bの接続点に接続される。第二のリアクタ202は、第二の入力端子441bを介して、第三のMOSFET402a及び第四のMOSFET402bの接続点に接続される。第三のリアクタ203は、第三の入力端子441cを介して、第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bの接続点に接続される。
[0121]
 なお、実施の形態1に倣って、直列に接続される第一のMOSFET401a及び第二のMOSFET401bの組を「第一レグ」と称し、直列に接続される第三のMOSFET402a及び第四のMOSFET402bの組を「第二レグ」と称し、直列に接続される第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bの組を「第三レグ」と称する場合がある。
[0122]
 また、実施の形態1に倣って、第一のMOSFET401aを「第一の下アームスイッチング素子」と称し、第二のMOSFET401bを「第一の上アームスイッチング素子」と称し、第三のMOSFET402aを「第二の下アームスイッチング素子」と称し、第四のMOSFET402bを「第二の上アームスイッチング素子」と称し、第五のMOSFET403aを「第三の下アームスイッチング素子」と称し、第六のMOSFET403bを「第三の上アームスイッチング素子」と称する場合がある。
[0123]
 また、第一のMOSFET401a、第二のMOSFET401b、第三のMOSFET402a、第四のMOSFET402b、第五のMOSFET403a及び第六のMOSFET403bを、単に「第一から第六のMOSFET」と称する場合がある。第一から第六のMOSFETは、それぞれがディスクリートの半導体パッケージで構成されたものでもよいが、電力変換装置100-1では、第一から第六のMOSFETが一つのモジュールに実装され、3相モータを制御するための6in1のブリッジ回路400が用いられる。
[0124]
 制御部40は、マイクロプロセッサにより実現される。マイクロプロセッサにより実現される。マイクロプロセッサは、CPU、マイクロコンピュータ、又はDSPといった呼び方をされる処理器又は処理装置であってもよい。
[0125]
 制御部40は、第一の電圧検出器5で検出された電源電圧Vs1,Vs2と、母線電流検出器9で検出された母線電流Idcと、第二の電圧検出器7で検出された母線電圧Vdcとを基に、第一駆動パルスXa、第一駆動パルスYa、第一駆動パルスZa、第二駆動パルスXb、第二駆動パルスYb及び第二駆動パルスZbを生成する。
[0126]
 第一駆動パルスXaは、第一のMOSFET401aを駆動するための駆動パルスである。第一駆動パルスYaは、第三のMOSFET402aを駆動するための駆動パルスである。第一駆動パルスZaは、第五のMOSFET403aを駆動するための駆動パルスである。第二駆動パルスXbは、第二のMOSFET401bを駆動するための駆動パルスである。第二駆動パルスYbは、第四のMOSFET402bを駆動するための駆動パルスである。第二駆動パルスZbは、第六のMOSFET403bを駆動するための駆動パルスである。
[0127]
 図18は、実施の形態2の電力変換装置100-1における制御部40の構成例を示す図である。図18に示すように、制御部40は、オンデューティ演算部451、比較部452、電源電圧位相演算部453、母線電流指令値制御部455、母線電流指令値演算部456、オンデューティ制御部458、第一の駆動パルス生成部459及び第二の駆動パルス生成部460を備える。
[0128]
 比較部452は、第一の電圧検出器5で検出された電源電圧Vs1と電源電圧Vs2とを比較し、電源電圧のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点を示すゼロクロス信号Vzcを出力する。
[0129]
 電源電圧位相演算部453は、ゼロクロス信号Vzcに基づき、半周期毎の電源位相θを演算する。
[0130]
 母線電流指令値制御部455は、第二の電圧検出器7の出力信号である母線電圧Vdcと、予め設定される母線電圧指令値Vdc*との偏差を無くすように比例積分制御を行う。なお、比例積分制御に代えて比例制御又は比例微分積分制御を行ってもよい。
[0131]
 母線電流指令値演算部456は、電源電圧位相演算部453で演算された電源位相θと母線電流指令値制御部455の制御結果とを基に、母線電流指令値Idc*を演算する。母線電流指令値Idc*は、比例積分制御結果を振幅とし、電源位相θを位相とした半波整流の電流指令値である。
[0132]
 オンデューティ制御部458は、母線電流指令値Idc*と、母線電流Idcとを基に、オンデューティDTaを演算する。オンデューティDTaは、第一駆動パルスXa,Ya,Zaを生成する際に参照されるデューティの演算値である。
[0133]
 オンデューティDTaの演算は、母線電流指令値Idc*と、母線電流Idcとの偏差を比例積分制御することで行う。なお、オンデューティ制御部458の制御も、比例積分制御に代えて比例制御又は比例微分積分制御を採用してもよい。
[0134]
 オンデューティ演算部451は、電源電圧Vsと、母線電圧Vdcと、オンデューティDTaとを基に、オンデューティDTbを演算する。オンデューティDTbは、第二駆動パルスXbを生成する際に参照されるデューティの演算値である。電源電圧Vsは、第一の電圧検出器5で検出された電源電圧Vs1と、第一の電圧検出器5で検出された電源電圧Vs2との偏差で求めることができる。電源電圧Vsは、交流電源1の瞬時電圧の絶対値である。
[0135]
 第一の駆動パルス生成部459は、オンデューティDTaと、キャリア波である第一の三角波459aの振幅とを比較することで、第一駆動パルスXaを生成する。また、第一の駆動パルス生成部459は、オンデューティDTaと、キャリア波である第二の三角波459bの振幅とを比較することで、第一駆動パルスYaを生成する。さらに、第一の駆動パルス生成部459は、オンデューティDTaと、キャリア波である第三の三角波459cの振幅とを比較することで、第一駆動パルスZaを生成する。なお、第一の駆動パルス生成部459で用いられる第一の三角波459aと、第二の三角波459bと、第三の三角波459cとは、位相が120°ずつ、ずれている。
[0136]
 第二の駆動パルス生成部460は、オンデューティDTbと、キャリア波である第四の三角波460aの振幅とを比較することで、第二駆動パルスXbを生成する。また、第二の駆動パルス生成部460は、オンデューティDTbと、キャリア波である第五の三角波460bの振幅とを比較することで、第二駆動パルスYbを生成する。さらに、第二の駆動パルス生成部460は、オンデューティDTbと、キャリア波である第六の三角波460cの振幅とを比較することで、第二駆動パルスZbを生成する。なお、第二の駆動パルス生成部460で用いられる第四の三角波460aと、第五の三角波460bと、第六の三角波460cとは、位相が120°ずつ、ずれている。
[0137]
 実施の形態2に係る電力変換装置100-1においても、実施の形態1で説明したと同様に、同期整流を行うことで、低損失化を図ることができる。
[0138]
 但し、実施の形態2に係る電力変換装置100-1においても、実施の形態1と同様な逆流電流の問題がある。図19は、実施の形態2における逆流電流を説明するための図である。この逆流電流は、第一の上アームスイッチング素子311のオン時間が長いときに生起する可能性がある。
[0139]
 実施の形態2において、第一のリアクタ201に流れる電流の変化は、図14及び図15のタイミングチャートと同様な変化となる。以下、図14、図15及び図19の図面を参照して、第一のリアクタ201に流れる電流の変化について説明する。
[0140]
 Ipeakは、第一のリアクタ201に流れる電流のピーク値を表している。期間Aは、第一のリアクタ201に電流が流れ出した時点から、第一のリアクタ201に流れる電流がピーク値Ipeakに達するまでの時間に等しい。期間Bは、第一のリアクタ201に流れる電流がピーク値Ipeakに達した時点から第一のリアクタ201に流れる電流が0[A]になるまでの時間に等しい。Tdは、第一のMOSFET401aと第二のMOSFET401bとが短絡しないように設けられるデッドタイムを表している。Txaは、第一駆動パルスXaのオン時間を表している。Txbは、第二駆動パルスXbのオン時間にデッドタイムTdを加えた時間に等しい。
[0141]
 期間Aでは、オン時間Txaの間、第一駆動パルスXaにより、第一のMOSFET401aがONする。これにより、第一のリアクタ201及び第一のMOSFET401aには、di/dt(A)の傾きで電流が流れる。
[0142]
 期間Bでは、オン時間Txbの間、第二駆動パルスXbにより、第二のMOSFET401bがONする。これにより、第一のリアクタ201及び第一のMOSFET401aには、di/dt(B)の傾きで電流が流れる。このとき、第二のMOSFET401bはONに駆動されているか否かに関わらず、第一のリアクタ201及び第二のMOSFET401bに電流は流れる。但し、前述の通り、第二のMOSFET401bをONに駆動した方が、第二のMOSFET401bでの導通損失を低減することができる。
[0143]
 ここで、第二のMOSFET401bのオン時間Txbの時間が長すぎると、図15に示すように、第一のリアクタ201に流れる電流が0[A]の状態で、他の相のMOSFETがONすると、第一のリアクタ201には、破線K1で示す逆流電流が流れる。
[0144]
 図19において、リアクタ2に流れる電流が0[A]の状態で、第二のMOSFET401b及び第三のMOSFET402aの双方がONしていると、平滑コンデンサ4の放電により、平滑コンデンサ4の正側端子、第二のMOSFET401b、第一のリアクタ201、第二のリアクタ202、第三のMOSFET402a、平滑コンデンサ4の負側端子の経路で、破線で示す電流が流れる。この電流が逆流電流である。第三のMOSFET402aではなく、第五のMOSFET403aがONしているときも同様である。逆流電流が流れると、電流経路にあるスイッチング素子及びリアクタにおける導通損失が増加する。加えて、交流電源1から出力される電流を正弦波状に制御できないという問題が発生する。
[0145]
 従って、第二駆動パルスXbは、第一のリアクタ201に流れる電流が0[A]に至る手前で、第二のMOSFET401bをOFFにする必要がある。或いは、第二のリアクタ202に流れる電流が0[A]に至る手前で、第四のMOSFET402bをOFFにする必要がある。或いは、第三のリアクタ203に流れる電流が0[A]に至る手前で、第六のMOSFET403bをOFFにする必要がある。
[0146]
 図20は、図14及び図15に示す期間Aのときに流れる電流の経路を示す図である。図21は、図14及び図15に示す期間Bのときに流れる電流の経路を示す図である。
[0147]
 図20には、第一のMOSFET401aがONしており、且つ、第二のMOSFET401bがOFFしているときに流れる電流の経路が示されている。図21には、第一のMOSFET401aがOFFしており、且つ、第二のMOSFET401bがONしているときに流れる電流の経路が示されている。
[0148]
 図20及び図21に示されるiは、破線で示す経路に流れる電流を表す。図20に示されるdi/dt(A)は、図20において、破線で示す経路に流れる電流iの傾きを表す。図21に示されるdi/dt(B)は、図21において、破線で示す経路に流れる電流iの傾きを表す。図20及び図21に示されるLは、リアクタ2における各リアクタのインダクタンスを表す。図20及び図21に示されるRは、リアクタ2における各リアクタの抵抗を表す。図20及び図21に示されるRonは、各MOSFETのオン抵抗を表す。図20及び図21に示されるVfは、整流部300を構成するダイオードの順方向降下電圧を表す。図20及び図21に示されるVsは、交流電源1の瞬時電圧の絶対値を表す。図20及び図21に示されるVdcは、平滑コンデンサ4の両端電圧、すなわち第二の電圧検出器7で検出された母線電圧を表す。
[0149]
 図20に示す電流iが流れた場合、図14に示される電流のピーク値Ipeakは、オン時間Txaを用いて、前述した(1)式で演算される。以下、(1)式を再掲する。
[0150]
 Ipeak=Txa×di/dt(A)…(1)(再掲)
[0151]
 図20より、電源電圧Vsは、以下の(11)式で演算される。
[0152]
 Vs=2×Vf+L×di/dt(A)+R×i+Ron×i…(11)
[0153]
 なお、電流iは、母線電流検出器9で検出された母線電流Idcを3分の1の値に変換することで求められる。
[0154]
 上記(11)式を変形することにより、電流の傾きdi/dt(A)は、以下の(12)式で演算される。
[0155]
 di/dt(A)=(Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/L…(12)
[0156]
 図20に示す回路に流れる電流iのピーク値Ipeakは、上記(1)式に上記(12)式を代入することにより、以下の(13)式で演算される。
[0157]
 Ipeak=Txa×{(Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/L}…(13)
[0158]
 一方、図20に示す回路に電流iが流れた場合、図14に示される電流のピーク値Ipeakは、オン時間Txbを用いて、前述した(5)式で演算される。以下、(5)式を再掲する。
[0159]
 Ipeak=Txb×di/dt(B)…(5)(再掲)
[0160]
 図21の回路より、母線電圧Vdcと電源電圧Vsとの差分電圧は、以下の(14)式で演算される。(14)式において、Vf、L、R、i及びRonは、上記(11)式のVf、L、R、i及びRonと同様である。
[0161]
 Vdc-Vs=2×Vf+L×di/dt(B)+R×i+Ron×i…(14)
[0162]
 上記(14)式を変形することにより、電流の傾きdi/dt(B)は、以下の(15)式で演算される。
[0163]
 di/dt(B)=(Vdc-Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/L…(15)
[0164]
 図21に示す回路に流れる電流iのピーク値Ipeakは、上記(5)式に上記(15)式を代入することにより、以下の(16)式で演算される。
[0165]
 Ipeak=Txb×{(Vdc-Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/L}…(16)
[0166]
 上記(13)式及び上記(16)式より、オン時間Txaとオン時間Txbとの関係は、以下の(17)式で演算される。但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsは、Vdc>Vs-2×Vf-R×i-Ron×iの関係を有する。
[0167]
 Txb=Txa×{(Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/(Vdc-Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)}…(17)
[0168]
 すなわち、第二のMOSFET401bのオン時間が、第一のMOSFET401aのオン時間×{(Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/(Vdc-Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)}以下になるようにすれば、図15の破線K1及び図19に示す逆流電流を抑止することができる。
[0169]
 但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsが、Vdc≦Vs-2×Vf-R×i-Ron×iの関係を有する場合、第二駆動パルスXbが推定できないため、このため、このときは、上記(17)式による同期整流は行われない。すなわち、第二のMOSFET401b、第四のMOSFET402b及び第六のMOSFET403bに逆流電流が流れるときには、第二のMOSFET401b、第四のMOSFET402b及び第六のMOSFET403bがONにされる制御は行われない。
[0170]
 なお、演算処理が複雑になることを避けるため、上記(17)式を適用せず、影響の小さい部分が省略された、前述の(10)式を用いて、演算処理を行ってもよい。但し、母線電圧Vdc及び電源電圧Vsは、Vdc>Vsの関係を有する。以下、(10)式を再掲する。
[0171]
 Txb=Txa×{(Vs/(Vdc-Vs)}…(10)(再掲)
[0172]
 上記(10)式より、電源電圧Vsと母線電圧VdcがVs<Vdc≦2Vsの関係を満たすとき、第一駆動パルスXaのオン時間Txaのオン幅よりも、第二駆動パルスXbのオン時間Txbのオン幅が大きくなる特徴を有する。
[0173]
 また、Vdc≦Vsとなる領域において、交流電源1から出力される電流を正弦波状に制御できず、平滑コンデンサ4の両端電圧を特定の値に制御できない。そのためVdc≦Vsとなる領域において上記(10)式による同期整流は行わない。
[0174]
 実施の形態2において、ブリッジ回路400を構成する複数のスイッチング素子として、MOSFETを例示した。MOSFETは、シリコン系材料により形成されるのが一般的である。一方、実施の形態2において、ブリッジ回路400を構成する複数のMOSFETのうちの少なくとも一つは、炭化ケイ素、窒化ガリウム系材料、又はダイヤモンドといった、ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いてもよい。ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いた場合、より一層低損失のため効率が向上する。また、ワイドバンドギャップ半導体により形成されたMOSFETを用いた場合、耐電圧性が高いため許容電流密度も高まり、電力変換装置を小型化できる。
[0175]
 以上説明したように、実施の形態2の電力変換装置によれば、母線電圧Vdcが、電源電圧Vsよりも大きく、且つ、電源電圧Vsの2倍以下のとき、第一のMOSFETをONにする第一駆動パルスの幅よりも、第二のMOSFETをONにする第二駆動パルスの幅の方が大きくなるように制御する。これにより、同期整流を行うときに、母線電圧Vdcが電源電圧Vsよりも高くなった場合でも、平滑コンデンサから交流電源側への逆流電流を抑止することが可能となる。
[0176]
実施の形態3.
 実施の形態1及び実施の形態2で説明した電力変換装置は、インバータに直流電力を供給するモータ駆動制御装置として用いることができる。以下、実施の形態1に係る電力変換装置100を一例に、モータ駆動制御装置への適用例を説明する。
[0177]
 図22は、実施の形態1に示した電力変換装置をモータ駆動制御装置に適用した例を示す図である。図22に示す実施の形態3に係るモータ駆動制御装置101は、実施の形態1に係る電力変換装置100と、インバータ500aとを有する。上述したように、電力変換装置100は、交流電力を直流電力に変換する装置である。インバータ500aは、電力変換装置100から出力される直流電力を交流電力に変換する装置である。
[0178]
 インバータ500aの出力側には、モータ500bが接続されている。インバータ500aは、変換した交流電力をモータ500bに供給することでモータ500bを駆動する。
[0179]
 図22に示すモータ駆動制御装置101は、送風機、圧縮機及び空気調和機といった製品に適用することが可能である。
[0180]
 図23は、図22に示したモータ駆動制御装置101を空気調和機に適用した例を示す図である。モータ駆動制御装置101の出力側にはモータ500bが接続されており、モータ500bは、圧縮要素504に連結されている。圧縮機505は、モータ500bと圧縮要素504とを備える。冷凍サイクル部506は、四方弁506a、室内熱交換器506b、膨張弁506c及び室外熱交換器506dを含む態様で構成されている。
[0181]
 空気調和機の内部を循環する冷媒の流路は、圧縮要素504から、四方弁506a、室内熱交換器506b、膨張弁506c、室外熱交換器506dを経由し、再び四方弁506aを経由して、圧縮要素504へ戻る態様で構成されている。モータ駆動制御装置101は、交流電源1より交流電力の供給を受け、モータ500bを回転させる。圧縮要素504は、モータ500bが回転することによって、冷媒の圧縮動作を実行し、冷媒を冷凍サイクル部506の内部で循環させる。
[0182]
 なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

符号の説明

[0183]
 1 交流電源、2 リアクタ、3,30 昇圧回路、3a,3b,3c,3d 接続点、4 平滑コンデンサ、5 第一の電圧検出器、6 電源電流検出器、7 第二の電圧検出器、9 母線電流検出器、10,40 制御部、12a,12b 直流母線、20 電源電流指令値制御部、21 電源電流指令値演算部、22,458 オンデューティ制御部、23,453 電源電圧位相演算部、24,451 オンデューティ演算部、25,459 第一の駆動パルス生成部、25a,459a 第一の三角波、26,460 第二の駆動パルス生成部、26a,459b 第二の三角波、27 同期駆動パルス生成部、27a,459c 第三の三角波、27b,460a 第四の三角波、31 第一のレグ、32 第二のレグ、100,100-1 電力変換装置、101 モータ駆動制御装置、201 第一のリアクタ、202 第二のリアクタ、203 第三のリアクタ、300 整流部、311 第一の上アームスイッチング素子、312 第一の下アームスイッチング素子、321 第二の上アームスイッチング素子、322 第二の下アームスイッチング素子、400 ブリッジ回路、401 第一の直列回路、402 第二の直列回路、403 第三の直列回路、431 第一のチョッパ回路、432 第二のチョッパ回路、433 第三のチョッパ回路、441a 第一の入力端子、441b 第二の入力端子、441c 第三の入力端子、442a 正側出力端子、442b1,442b2,442b3 負側出力端子、452 比較部、455 母線電流指令値制御部、456 母線電流指令値演算部、460b 第五の三角波、460c 第六の三角波、471,472 分圧抵抗、500 負荷、500a インバータ、500b モータ、504 圧縮要素、505 圧縮機、506 冷凍サイクル部、506a 四方弁、506b 室内熱交換器、506c 膨張弁、506d 室外熱交換器、D1,D2,D3,D4,D5,D6 ダイオード、P 正側直流母線、N 負側直流母線。

請求の範囲

[請求項1]
 一端が交流電源に接続され、前記交流電源から出力される第一電圧が印加されるリアクタと、第一の上アームスイッチング素子と第一の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、前記第一の上アームスイッチング素子と前記第一の下アームスイッチング素子との接続点が前記リアクタの他端に接続される第一レグと、前記第一レグと並列に接続され、第二の上アームスイッチング素子と第二の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、前記第二の上アームスイッチング素子と前記第二の下アームスイッチング素子との接続点が前記交流電源に接続される第二レグと、を有し、前記第一電圧を昇圧する昇圧回路と、
 前記交流電源の両端に接続され、前記第一電圧を検出する第一の電圧検出器と、
 前記昇圧回路の両端に接続され、前記昇圧回路の出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、
 前記平滑コンデンサの両端に接続され、前記平滑コンデンサで平滑された第二電圧を検出する第二の電圧検出器と、
 を備え、
 前記第二電圧が、前記第一電圧よりも大きく、且つ、前記第一電圧の2倍以下のとき、前記第一の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅よりも、前記第一の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅の方が大きい
 電力変換装置。
[請求項2]
 前記第一の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅をTxaとし、
 前記第一の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅をTxbとし、
 前記第一電圧の絶対値をVsとし、
 前記第二電圧をVdcとするとき、
 前記第二駆動パルスの幅は、Txb≦Txa×{Vin/(Vout-Vin)}の関係を満たす請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項3]
 前記第一の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅をTxaとし、
 前記第一の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅をTxbとし、
 前記リアクタの抵抗をRとし、
 前記第一の上アームスイッチング素子及び前記第一の下アームスイッチング素子のそれぞれのオン抵抗をRonとし、
 前記第一電圧の絶対値をVsとし、
 前記第二電圧をVdcとし、
 前記リアクタに流れる電流をiとするとき、
 第二駆動パルスの幅は、Txb=Txa×{(Vs-R×i-2×Ron×i)/(Vdc-Vs-R×i-2×Ron×i)}の関係を満たす請求項1に記載の電力変換装置。
[請求項4]
 前記第一の上アームスイッチング素子、前記第一の下アームスイッチング素子、前記第二の上アームスイッチング素子及び前記第二の下アームスイッチング素子のうちの少なくとも一つは、ワイドバンドギャップ半導体により形成された金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタである請求項1から3の何れか1項に記載の電力変換装置。
[請求項5]
 交流電源の両端に接続され、前記交流電源から出力される第一電圧が印加される整流部と、それぞれの一端が前記整流部に接続され、前記整流部で整流された電圧が印加される第一から第三のリアクタと、第一の上アームスイッチング素子と第一の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、前記第一の上アームスイッチング素子と前記第一の下アームスイッチング素子との接続点が前記第一のリアクタの他端に接続される第一レグと、前記第一レグと並列に接続され、第二の上アームスイッチング素子と第二の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、前記第二の上アームスイッチング素子と前記第二の下アームスイッチング素子との接続点が前記第二のリアクタの他端に接続される第二レグと、前記第一レグ及び前記第二レグと並列に接続され、第三の上アームスイッチング素子と第三の下アームスイッチング素子とが直列に接続され、前記第三の上アームスイッチング素子と前記第三の下アームスイッチング素子との接続点が前記第三のリアクタの他端に接続される第三レグと、を有し、前記第一電圧を昇圧する昇圧回路と、
 前記交流電源の両端に接続され、前記第一電圧を検出する第一の電圧検出器と、
 前記昇圧回路の両端に接続され、前記昇圧回路の出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、
 前記平滑コンデンサの両端に接続され、前記平滑コンデンサで平滑された第二電圧を検出する第二の電圧検出器と、
 を備え、
 前記第二電圧が、前記第一電圧よりも大きく、且つ、前記第一電圧の2倍以下のとき、
 前記第一の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅よりも、前記第二の上アームスイッチング素子又は前記第三の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅の方が大きく、
 前記第二の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅よりも、前記第三の上アームスイッチング素子又は前記第一の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅の方が大きく、
 前記第三の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅よりも、前記第一の上アームスイッチング素子又は前記第二の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅の方が大きい
 電力変換装置。
[請求項6]
 前記第一の下アームスイッチング素子、前記第二の下アームスイッチング素子又は前記第三の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅をTxaとし、
 前記第一の上アームスイッチング素子、前記第二の上アームスイッチング素子又は前記第三の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅をTxbとし、
 前記第一電圧の絶対値をVsとし、
 前記第二電圧をVdcとするとき、
 前記第二駆動パルスの幅は、Txb≦Txa×{Vin/(Vout-Vin)}の関係を満たす請求項5に記載の電力変換装置。
[請求項7]
 前記第一の下アームスイッチング素子、前記第二の下アームスイッチング素子又は前記第三の下アームスイッチング素子をオンにする第一駆動パルスの幅をTxaとし、
 前記第一の上アームスイッチング素子、前記第二の上アームスイッチング素子又は前記第三の上アームスイッチング素子をオンにする第二駆動パルスの幅をTxbとし、
 前記第一のリアクタ、前記第二のリアクタ及び前記第三のリアクタのそれぞれの抵抗をRとし、
 前記整流部を構成するダイオードの順方向降下電圧をVfとし、
 前記第一の下アームスイッチング素子、前記第二の下アームスイッチング素子、前記第三の下アームスイッチング素子、前記第一の上アームスイッチング素子、前記第二の上アームスイッチング素子及び前記第三の上アームスイッチング素子のそれぞれのオン抵抗をRonとし、
 前記第一電圧の絶対値をVsとし、
 前記第二電圧をVdcとし、
 前記第一のリアクタ、前記第二のリアクタ又は前記第三のリアクタに流れる電流をiとするとき、
 前記第二駆動パルスの幅は、Txb=Txa×{(Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)/(Vdc-Vs-2×Vf-R×i-Ron×i)}の関係を満たす請求項5に記載の電力変換装置。
[請求項8]
 前記第一の下アームスイッチング素子、前記第二の下アームスイッチング素子、前記第三の下アームスイッチング素子、前記第一の上アームスイッチング素子、前記第二の上アームスイッチング素子及び前記第三の上アームスイッチング素子のうちの少なくとも一つは、ワイドバンドギャップ半導体により形成された金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタである請求項5から7の何れか1項に記載の電力変換装置。
[請求項9]
 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、又はダイヤモンドである請求項4又は8に記載の電力変換装置。
[請求項10]
 請求項1から9の何れか1項に記載の電力変換装置と、
 前記電力変換装置から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと
 を備えるモータ駆動制御装置。
[請求項11]
 請求項10に記載のモータ駆動制御装置を備える送風機。
[請求項12]
 請求項10に記載のモータ駆動制御装置を備える圧縮機。
[請求項13]
 請求項11に記載の送風機及び請求項12に記載の圧縮機の少なくとも一方を備える空気調和機。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]