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1. (WO2018225741) OPTICAL MEMBER, IMAGE DISPLAY DEVICE, AND METHOD FOR MANUFACTURING OPTICAL MEMBER
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明 細 書

発明の名称 光学部材、画像表示装置、および光学部材の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005  

発明の効果

0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

実施例

0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085  

産業上の利用可能性

0086  

符号の説明

0087  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3  

明 細 書

発明の名称 : 光学部材、画像表示装置、および光学部材の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、光学部材、画像表示装置、および光学部材の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 代表的な画像表示装置である液晶表示装置は、その画像形成方式に起因して、液晶セルの両側に偏光板が配置されている。偏光板は、代表的には、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムに二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子と、当該偏光子の両側に配置された保護フィルムとを有する。また、画像表示装置に、反射型偏光子と偏光子とを一体化した光学部材を用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特表平9-507308号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、上記のような光学部材を用いた画像表示装置はコントラストが不十分であるという問題がある。本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、画像表示装置に用いた場合に画像表示装置のコントラストの向上に寄与し得る光学部材、上記光学部材を備えた高コントラストの画像表示装置、および上記光学部材の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明の光学部材は、偏光子と、反射型偏光子と、屈折率が1.25以下である低屈折率層と、を有し、上記低屈折率層が上記偏光子の少なくとも片側に積層されている。
 1つの実施形態においては、上記反射型偏光子と上記偏光子と上記低屈折率層とがこの順に一体化されている。
 1つの実施形態においては、上記低屈折率層の上記偏光子とは反対側に配置された粘着層をさらに有する。
 1つの実施形態においては、上記反射型偏光子と上記低屈折率層と上記偏光子とがこの順に一体化されている。
 1つの実施形態においては、上記偏光子の上記低屈折率層とは反対側に配置された保護フィルムをさらに有する。
 1つの実施形態においては、上記低屈折率層の空隙率が35%以上であり、上記低屈折率層の厚みが上記偏光子の厚みよりも薄い。
 本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記光学部材を有する。
 本発明のさらに別の局面によれば、光学部材の製造方法が提供される。この光学部材の製造方法は、上記光学部材の製造方法であって、上記偏光子または上記反射型偏光子の表面に低屈折率塗工液を塗工して乾燥させることにより、上記低屈折率層を形成すること、または、基材の表面に低屈折率塗工液を塗工して乾燥させることにより上記基材上に形成された上記低屈折率層を、上記偏光子または上記反射型偏光子の表面に転写すること、を含む。

発明の効果

[0006]
 本発明によれば、画像表示装置に用いた場合に画像表示装置のコントラストの向上に寄与し得る光学部材、および上記光学部材を備えた高コントラストの画像表示装置、および上記光学部材の製造方法を提供し得る。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 本発明の1つの実施形態に係る偏光板の断面図である。
[図2] 本発明の別の実施形態による光学部材の断面図である。
[図3] 本発明の実施形態において用いられ得る反射型偏光子の一例を示す概略斜視図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
[0009]
A.光学部材の全体構成
 図1は、本発明の1つの実施形態による光学部材の断面図である。図1に示すように、光学部材100は、偏光子10と、反射型偏光子20と、偏光子の少なくとも片側に積層された低屈折率層30とを有する。低屈折率層の屈折率は1.25以下である。図1に示すように、1つの実施形態の光学部材100においては、反射型偏光子20と偏光子10と低屈折率層30とがこの順に一体化されている。偏光子10と低屈折率層30との間には保護フィルム(図示せず)が設けられていてもよい。すなわち、偏光子10と低屈折率層30とは、間に保護フィルムを挟んで一体化されていてもよい。光学部材100は、代表的には、低屈折率層30の偏光子10とは反対側に配置された粘着層(図示せず)をさらに有し得る。反射型偏光子20は偏光子10の保護層として機能し得る。したがって、偏光子10の保護層を省略することができ、光学部材100の薄型化に寄与し得る。光学部材100は、代表的には画像表示装置に用いられ得、画像表示装置のコントラストの向上に寄与し得る。
[0010]
 図2は、本発明の別の実施形態による光学部材の断面図である。本実施形態の光学部材101においては、反射型偏光子20と低屈折率層30と偏光子10とがこの順に一体化されている。光学部材101は、代表的には、偏光子10の低屈折率層30とは反対側に配置された保護フィルム(図示せず)をさらに有し得る。反射型偏光子と偏光子とを一体化した従来の光学部材では、反射型偏光子側から斜め方向に入射する光(光が面に垂直に入る角度を0゜とした場合、極角方向に40゜以上傾いた光)は、反射型偏光子の反射軸に平行な方向に振動する偏光であっても、反射型偏光子で反射されずに反射型偏光子を透過する場合がある。反射型偏光子を透過した上記光は偏光子によって吸収され、光学部材を画像表示装置に用いた場合の光の利用効率が低下し得る。その結果、画像表示装置のコントラストが低下し得る。これに対して、本実施形態の光学部材100・101は、反射型偏光子側から斜め方向に入射する光であって、反射型偏光子の反射軸に平行な方向に振動する偏光は、反射型偏光子と低屈折率層との界面で全反射され、再利用され得る。したがって、光学部材を画像表示装置に用いた場合の光の利用効率が向上し得る。その結果、画像表示装置のコントラストが向上し得る。
[0011]
 好ましくは、低屈折率層30の空隙率が35%以上であり、低屈折率層30の厚みが偏光子10の厚みよりも薄い。反射型偏光子20の反射軸と偏光子10の吸収軸とのなす角度は、好ましくは-5°~5°である。
[0012]
B.偏光子
 偏光子としては、任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、偏光子を形成する樹脂フィルムは、単層の樹脂フィルムであってもよく、二層以上の積層体であってもよい。
[0013]
 単層の樹脂フィルムから構成される偏光子の具体例としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質による染色処理および延伸処理が施されたもの、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。好ましくは、光学特性に優れることから、PVA系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸して得られた偏光子が用いられる。
[0014]
 上記ヨウ素による染色は、例えば、PVA系フィルムをヨウ素水溶液に浸漬することにより行われる。上記一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは3~7倍である。延伸は、染色処理後に行ってもよいし、染色しながら行ってもよい。また、延伸してから染色してもよい。必要に応じて、PVA系フィルムに、膨潤処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が施される。例えば、染色の前にPVA系フィルムを水に浸漬して水洗することで、PVA系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、PVA系フィルムを膨潤させて染色ムラなどを防止することができる。
[0015]
 積層体を用いて得られる偏光子の具体例としては、樹脂基材と当該樹脂基材に積層されたPVA系樹脂層(PVA系樹脂フィルム)との積層体、あるいは、樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる偏光子が挙げられる。樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる偏光子は、例えば、PVA系樹脂溶液を樹脂基材に塗布し、乾燥させて樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成して、樹脂基材とPVA系樹脂層との積層体を得ること;当該積層体を延伸および染色してPVA系樹脂層を偏光子とすること;により作製され得る。本実施形態においては、延伸は、代表的には積層体をホウ酸水溶液中に浸漬させて延伸することを含む。さらに、延伸は、必要に応じて、ホウ酸水溶液中での延伸の前に積層体を高温(例えば、95℃以上)で空中延伸することをさらに含み得る。得られた樹脂基材/偏光子の積層体はそのまま用いてもよく(すなわち、樹脂基材を偏光子の保護層としてもよく)、樹脂基材/偏光子の積層体から樹脂基材を剥離し、当該剥離面に目的に応じた任意の適切な保護層を積層して用いてもよい。このような偏光子の製造方法の詳細は、例えば特開2012-73580号公報に記載されている。当該公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
[0016]
 偏光子の厚みは、例えば1μm~80μmである。1つの実施形態においては、偏光子の厚みは、好ましくは1μm~15μmであり、さらに好ましくは3μm~10μmであり、特に好ましくは3μm~8μmである。偏光子の厚みがこのような範囲であれば、加熱時のカールを良好に抑制することができ、および、良好な加熱時の外観耐久性が得られる。
[0017]
 偏光子は、好ましくは、波長380nm~780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光子の単体透過率は、35.0%~46.0%であり、好ましくは37.0%~46.0%である。偏光子の偏光度は、好ましくは97.0%以上であり、より好ましくは99.0%以上であり、さらに好ましくは99.9%以上である。
[0018]
 上記単体透過率及び偏光度は、分光光度計を用いて測定することができる。上記偏光度の具体的な測定方法としては、上記偏光子の平行透過率(H )及び直交透過率(H 90)を測定し、式:偏光度(%)={(H -H 90)/(H +H 90)} 1/2×100より求めることができる。上記平行透過率(H )は、同じ偏光子2枚を互いの吸収軸が平行となるように重ね合わせて作製した平行型積層偏光子の透過率の値である。また、上記直交透過率(H 90)は、同じ偏光子2枚を互いの吸収軸が直交するように重ね合わせて作製した直交型積層偏光子の透過率の値である。なお、これらの透過率は、JlS Z 8701-1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
[0019]
C.反射型偏光子
 反射型偏光子は、特定の偏光状態(偏光方向)の偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する機能を有する。反射型偏光子は、直線偏光分離型であってもよく、円偏光分離型であってもよい。以下、一例として、直線偏光分離型の反射型偏光子について説明する。なお、円偏光分離型の反射型偏光子としては、例えば、コレステリック液晶を固定化したフィルムとλ/4板との積層体が挙げられる。
[0020]
 図3は、反射型偏光子の一例の概略斜視図である。反射型偏光子は、複屈折性を有する層Aと複屈折性を実質的に有さない層Bとが交互に積層された多層積層体である。例えば、このような多層積層体の層の総数は、50~1000であり得る。図示例では、A層のx軸方向の屈折率nxがy軸方向の屈折率nyより大きく、B層のx軸方向の屈折率nxとy軸方向の屈折率nyとは実質的に同一である。したがって、A層とB層との屈折率差は、x軸方向において大きく、y軸方向においては実質的にゼロである。その結果、x軸方向が反射軸となり、y軸方向が透過軸となる。A層とB層とのx軸方向における屈折率差は、好ましくは0.2~0.3である。なお、x軸方向は、後述する製造方法における反射型偏光子の延伸方向に対応する。
[0021]
 上記A層は、好ましくは、延伸により複屈折性を発現する材料で構成される。このような材料の代表例としては、ナフタレンジカルボン酸ポリエステル(例えば、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネートおよびアクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート)が挙げられる。ポリエチレンナフタレートが好ましい。上記B層は、好ましくは、延伸しても複屈折性を実質的に発現しない材料で構成される。このような材料の代表例としては、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステルが挙げられる。
[0022]
 反射型偏光子は、A層とB層との界面において、第1の偏光方向を有する光(例えば、p波)を透過し、第1の偏光方向とは直交する第2の偏光方向を有する光(例えば、s波)を反射する。反射した光は、A層とB層との界面において、一部が第1の偏光方向を有する光として透過し、一部が第2の偏光方向を有する光として反射する。反射型偏光子の内部において、このような反射および透過が多数繰り返されることにより、光の利用効率を高めることができる。
[0023]
 1つの実施形態においては、反射型偏光子は、図3に示すように、偏光子と反対側の最外層として反射層Rを含んでいてもよい。反射層Rを設けることにより、最終的に利用されずに反射型偏光子の最外部に戻ってきた光をさらに利用することができるので、光の利用効率をさらに高めることができる。反射層Rは、代表的には、ポリエステル樹脂層の多層構造により反射機能を発現する。
[0024]
 反射型偏光子の全体厚みは、目的、反射型偏光子に含まれる層の合計数等に応じて適切に設定され得る。反射型偏光子の全体厚みは、好ましくは10μm~150μmである。
[0025]
 1つの実施形態においては、光学部材において、反射型偏光子は、偏光子の透過軸に平行な偏光方向の光を透過するようにして配置される。すなわち、反射型偏光子は、好ましくは、その反射軸が偏光子の吸収軸と略平行方向(上記反射軸と上記吸収軸とのなす角度が、例えば-5°~5°)となるようにして配置される。このような構成とすることにより、光学部材を画像表示装置に用いた場合に、偏光板に吸収されてしまう光を再利用することができ、利用効率をさらに高めることができ、また、輝度も向上できる。
[0026]
 反射型偏光子は、代表的には、共押出と横延伸とを組み合わせて作製され得る。共押出は、任意の適切な方式で行われ得る。例えば、フィードブロック方式であってもよく、マルチマニホールド方式であってもよい。例えば、フィードブロック中でA層を構成する材料とB層を構成する材料とを押出し、次いで、マルチプライヤーを用いて多層化する。なお、このような多層化装置は当業者に公知である。次いで、得られた長尺状の多層積層体を代表的には搬送方向に直交する方向(TD)に延伸する。A層を構成する材料(例えば、ポリエチレンナフタレート)は、当該横延伸により延伸方向においてのみ屈折率が増大し、結果として複屈折性を発現する。B層を構成する材料(例えば、ナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸とのコポリエステル)は、当該横延伸によってもいずれの方向にも屈折率は増大しない。結果として、延伸方向(TD)に反射軸を有し、搬送方向(MD)に透過軸を有する反射型偏光子が得られ得る(TDが図3のx軸方向に対応し、MDがy軸方向に対応する)。なお、延伸操作は、任意の適切な装置を用いて行われ得る。
[0027]
 反射型偏光子としては、例えば、特表平9-507308号公報に記載のものが使用され得る。反射型偏光子は、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。市販品としては、例えば、3M社製の商品名DBEF、3M社製の商品名APFが挙げられる。
[0028]
D.低屈折率層およびその製造方法
 低屈折率層の屈折率は、上記の通り1.25以下である。上記屈折率は、好ましくは1.25~1.10であり、より好ましくは1.20~1.05である。低屈折率層の厚みは、上記の通り、好ましくは偏光子の厚みよりも薄い。低屈折率層の厚みは、好ましくは10nm~10000nmであり、より好ましくは200nm~2000nmである。
[0029]
 低屈折率層は、代表的には、内部に空隙を有する。低屈折率層の空隙率は、任意の適切な値を取り得る。上記空隙率は、例えば5%~90%であり、好ましくは35%~80%である。空隙率が上記範囲内であることにより、低屈折率層の屈折率を充分低くすることができ、かつ高い機械的強度を得ることができる。
[0030]
 上記内部に空隙を有する低屈折率層としては、例えば、多孔質層、および/または空気層を少なくとも一部に有する低屈折率層が挙げられる。多孔質層は、代表的には、エアロゲル、および/または粒子(例えば、中空微粒子および/または多孔質粒子)を含む。低屈折率層は、好ましくはナノポーラス層(具体的には、90%以上の微細孔の直径が10 -2~10 nmの範囲内の多孔質層)である。
[0031]
 本発明の低屈折率層は、例えば、ケイ素化合物により形成されていてもよい。また、本発明の低屈折率層は、例えば、微細孔粒子同士の化学結合により形成された低屈折率層であってもよい。例えば、前記微細孔粒子が、ゲルの粉砕物であってもよい。
[0032]
 本発明において、前記ゲル粉砕物は、例えば、粒子状、繊維状、平板状の少なくとも一つの形状を有する構造からなっていても良い。前記粒子状および平板状の構成単位は、例えば、無機物からなっていても良い。また、前記粒子状構成単位の構成元素は、例えば、Si、Mg、Al、Ti、ZnおよびZrからなる群から選択される少なくとも一つの元素を含んでいても良い。粒子状を形成する構造体(構成単位)は、実粒子でも中空粒子でもよく、具体的にはシリコーン粒子や微細孔を有するシリコーン粒子、シリカ中空ナノ粒子やシリカ中空ナノバルーン等が挙げられる。前記繊維状の構成単位は、例えば、直径がナノサイズのナノファイバーであり、具体的にはセルロースナノファイバーやアルミナナノファイバー等が挙げられる。平板状の構成単位は、例えば、ナノクレイが挙げられ、具体的にはナノサイズのベントナイト(例えばクニピアF[商品名])等が挙げられる。前記繊維状の構成単位は、特に限定されないが、例えば、カーボンナノファイバー、セルロースナノファイバー、アルミナナノファイバー、キチンナノファイバー、キトサンナノファイバー、ポリマーナノファイバー、ガラスナノファイバー、およびシリカナノファイバーからなる群から選択される少なくとも一つの繊維状物質であっても良い。
[0033]
 本発明の低屈折率層の製造方法において、前記ゲル粉砕物を含有するゲル粉砕物含有液は、例えば、前記ゲルを粉砕して得られた粒子(粉砕物の粒子)を含有したゾル液である。
[0034]
 本発明の低屈折率層の製造方法において、前記ゲルが、例えば、3官能以下の飽和結合官能基を少なくとも含むケイ素化合物のゲルである。
[0035]
 本発明のゲル粉砕物含有液によれば、例えば、その塗工膜を形成し、前記塗工膜中の前記粉砕物同士を化学的に結合することで、機能性多孔体としての前記本発明の低屈折率層を形成できる。本発明のゲル粉砕物含有液によれば、例えば、前記本発明の低屈折率層を、様々な対象物に付与することができる。したがって、本発明のゲル粉砕物含有液およびその製造方法は、例えば、前記本発明の低屈折率層の製造において有用である。
[0036]
 本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、前記ゲル粉砕物含有液を基板上に塗工(コーティング)し、さらに乾燥することで、高い空隙率を有する層(低屈折率層)を得るための、ゲル粉砕物含有液であっても良い。また、本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、高空隙率多孔体(厚みが大きい、または塊状のバルク体)を得るためのゲル粉砕物含有液であっても良い。前記バルク体は、例えば、前記ゲル粉砕物含有液を用いてバルク製膜を行うことで得ることができる。
[0037]
 前述のとおり、本発明の低屈折率層は、空隙層であってもよい。以下において、空隙層である本発明の低屈折率層を「本発明の空隙層」という場合がある。例えば、前記本発明のゲル粉砕物含有液を製造する工程と、前記ゲル粉砕物含有液を基板上に塗工して塗工膜を形成する工程と、前記塗工膜を乾燥させる工程とを含む製造方法により、高い空隙率を有する前記本発明の空隙層を製造することができる。
[0038]
 また、例えば、前記本発明のゲル粉砕物含有液を製造する工程と、ロール状の前記樹脂フィルムを繰り出す工程と、繰り出された前記樹脂フィルムに前記ゲル粉砕物含有液を塗工して塗工膜を形成する工程と、前記塗工膜を乾燥させる工程と、前記乾燥させる工程後に、前記本発明の低屈折率層が前記樹脂フィルム上に形成された積層フィルムを巻き取る工程とを含む製造方法により、積層フィルムロールを製造することができる。このような製造方法を、以下において「本発明の積層フィルムロールの製造方法」ということがある。また、以下において、本発明の積層フィルムロールの製造方法により製造される積層フィルムロールを「本発明の積層フィルムロール」ということがある。
[0039]
 本発明のゲル粉砕物含有液において、粉砕物(多孔体ゲルの粒子)の体積平均粒子径の範囲は、例えば、1nm~1000nmであり、10nm~700nmであり、100nm~500nmである。前記体積平均粒子径は、本発明のゲル粉砕物含有液における前記粉砕物の粒度バラツキを示す。前記体積平均粒子径は、前述のとおり、例えば、動的光散乱法、レーザー回折法等の粒度分布評価装置、および走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等の電子顕微鏡等により測定することができる。
[0040]
 本発明のゲル粉砕物含有液において、前記ゲル(例えば、多孔体ゲル)は、特に制限されず、例えば、ケイ素化合物等が挙げられる。
[0041]
 前記ケイ素化合物は、特に制限されないが、例えば、少なくとも3官能以下の飽和結合官能基を含むケイ素化合物が挙げられる。前記「3官能基以下の飽和結合官能基を含む」とは、ケイ素化合物が、3つ以下の官能基を有し、且つ、これらの官能基が、ケイ素(Si)と飽和結合していることを意味する。
[0042]
 前記ケイ素化合物は、例えば、下記式(1)もしくは下記式(2)で表される化合物である。
[0043]
[化1]


[化2]


[0044]
 前記式(1)中、例えば、Xは、2、3または4であり、R は、直鎖もしくは分枝アルキル基、である。前記R の炭素数は、例えば、1~6、1~4、1~2である。前記直鎖アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、前記分枝アルキル基は、例えば、イソプロピル基、イソブチル基等が挙げられる。前記Xは、例えば、3または4である。
[0045]
 前記式(1)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、Xが3である下記式(1’)に示す化合物が挙げられる。下記式(1’)において、R は、前記式(1)と同様であり、例えば、メチル基である。R がメチル基の場合、前記ケイ素化合物は、トリス(ヒドロキシ)メチルシランである。前記Xが3の場合、前記ケイ素化合物は、例えば、3つの官能基を有する3官能シランである。
[0046]
[化3]


[0047]
 また、前記式(1)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、Xが4である化合物が挙げられる。この場合、前記ケイ素化合物は、例えば、4つの官能基を有する4官能シランである。
[0048]
 前記式(2)中、例えば、Xは、2、3または4であり、
 R およびR は、それぞれ、直鎖もしくは分枝アルキル基であり、
 R およびR は、同一でも異なっていても良く、
 R は、Xが2の場合、互いに同一でも異なっていても良く、
 R は、互いに同一でも異なっていても良い。
[0049]
 前記XおよびR は、例えば、前記式(1)におけるXおよびR と同じである。また、前記R は、例えば、前記式(1)におけるR の例示が援用できる。
[0050]
 前記式(2)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、Xが3である下記式(2’)に示す化合物が挙げられる。下記式(2’)において、R およびR は、それぞれ、前記式(2)と同様である。R およびR がメチル基の場合、前記ケイ素化合物は、トリメトキシ(メチル)シラン(以下、「MTMS」ともいう)である。
[0051]
[化4]


[0052]
 本発明のゲル粉砕物含有液において、前記溶媒としては、例えば、分散媒等が挙げられる。前記分散媒(以下、「塗工用溶媒」ともいう)は、特に制限されず、例えば、後述するゲル化溶媒および粉砕用溶媒があげられ、好ましくは前記粉砕用溶媒である。前記塗工用溶媒としては、沸点が70℃以上180℃未満であり、かつ、20℃での飽和蒸気圧が15kPa以下である有機溶媒を含む。
[0053]
 前記有機溶媒としては、例えば、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソペンチルアルコール、1-ペンチルアルコール(ペンタノール)、エチルアルコール(エタノール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-ノルマル-ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、キシレン、クレゾール、クロロベンゼン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸ノルマル-ブチル、酢酸ノルマル-プロピル、酢酸ノルマル-ペンチル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、スチレン、テトラクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、トルエン、1-ブタノール、2-ブタノール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノン、メチル-ノルマル-ブチルケトン、イソペンタノール、等が挙げられる。また、前記分散媒中には、表面張力を低下させるペルフルオロ系界面活性剤やシリコン系界面活性剤等を適量含んでもよい。
[0054]
 本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、前記分散媒に分散させたゾル状の前記粉砕物であるゾル粒子液等が挙げられる。本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、基材上に塗工・乾燥した後に、後述する結合工程により化学架橋を行うことで、一定レベル以上の膜強度を有する空隙層を、連続成膜することが可能である。なお、本発明における「ゾル」とは、ゲルの三次元構造を粉砕することで、粉砕物(つまり、空隙構造の一部を保持したナノ三次元構造の多孔体ゾルの粒子)が、溶媒中に分散して流動性を示す状態をいう。
[0055]
 本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、前記ゲルの粉砕物同士を化学的に結合させるための触媒を含んでいても良い。前記触媒の含有率は、特に限定されないが、前記ゲルの粉砕物の重量に対し、例えば、0.01重量%~20重量%、0.05重量%~10重量%、または0.1重量%~5重量%である。
[0056]
 また、本発明のゲル粉砕物含有液は、例えば、さらに、前記ゲルの粉砕物同士を間接的に結合させるための架橋補助剤を含んでいても良い。前記架橋補助剤の含有率は、特に限定されないが、例えば、前記ゲルの粉砕物の重量に対して0.01重量%~20重量%、0.05重量%~15重量%、または0.1重量%~10重量%である。
[0057]
 本発明において、前記ケイ素化合物は、例えば、トリメトキシ(メチル)シランの加水分解物が例示できる。
[0058]
 前記モノマーのケイ素化合物は、特に制限されず、例えば、製造する機能性多孔体の用途に応じて、適宜選択できる。前記機能性多孔体の製造において、前記ケイ素化合物は、例えば、低屈折率性を重視する場合、低屈折率性に優れる点から、前記3官能シランが好ましく、また、強度(例えば、耐擦傷性)を重視する場合は、耐擦傷性に優れる点から、前記4官能シランが好ましい。また、前記ケイ素化合物ゲルの原料となる前記ケイ素化合物は、例えば、一種類のみを使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。具体例として、前記ケイ素化合物として、例えば、前記3官能シランのみを含んでもよいし、前記4官能シランのみを含んでもよいし、前記3官能シランと前記4官能シランの両方を含んでもよいし、さらに、その他のケイ素化合物を含んでもよい。前記ケイ素化合物として、二種類以上のケイ素化合物を使用する場合、その比率は、特に制限されず、適宜設定できる。
[0059]
 前記ケイ素化合物等の多孔体のゲル化は、例えば、前記多孔体間の脱水縮合反応により行うことができる。前記脱水縮合反応は、例えば、触媒存在下で行うことが好ましく、前記触媒としては、例えば、塩酸、シュウ酸、硫酸等の酸触媒、およびアンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム等の塩基触媒等の、脱水縮合触媒が挙げられる。前記脱水縮合触媒は、酸触媒でも塩基触媒でも良いが、塩基触媒が好ましい。前記脱水縮合反応において、前記多孔体に対する前記触媒の添加量は、特に制限されず、前記多孔体1モルに対して、触媒は、例えば、0.01モル~10モル、0.05モル~7モル、0.1モル~5モルである。
[0060]
 前記ケイ素化合物等の多孔体のゲル化は、例えば、溶媒中で行うことが好ましい。前記溶媒における前記多孔体の割合は、特に制限されない。前記溶媒は、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、γ-ブチルラクトン(GBL)、アセトニトリル(MeCN)、エチレングリコールエチルエーテル(EGEE)等が挙げられる。前記溶媒は、例えば、1種類でもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記ゲル化に使用する溶媒を、以下、「ゲル化用溶媒」ともいう。
[0061]
 前記ゲル化の条件は、特に制限されない。前記多孔体を含む前記溶媒に対する処理温度は、例えば、20℃~30℃、22℃~28℃、24℃~26℃であり、処理時間は、例えば、1分~60分、5分~40分、10分~30分である。前記脱水縮合反応を行う場合、その処理条件は、特に制限されず、これらの例示を援用できる。前記ゲル化を行うことで、前記多孔体がケイ素化合物である場合、例えば、シロキサン結合が成長し、前記ケイ素化合物の一次粒子が形成され、さらに反応が進行することで、前記一次粒子同士が、数珠状に連なり三次元構造のゲルが生成される。
[0062]
 前記ゲル化により得られた前記多孔体ゲルは、例えば、このまま溶媒置換工程および第1の粉砕段階に供してもよいが、前記第1の粉砕段階に先立ち、熟成工程において熟成処理を施してもよい。前記熟成工程は、ゲル化した前記多孔体(多孔体ゲル)を溶媒中で熟成する。前記熟成工程において、前記熟成処理の条件は、特に制限されず、例えば、前記多孔体ゲルを、溶媒中、所定温度でインキュベートすればよい。前記熟成処理によれば、例えば、ゲル化で得られた三次元構造を有する多孔体ゲルについて、前記一次粒子をさらに成長させることができ、これによって前記粒子自体のサイズを大きくすることが可能である。そして、結果的に、前記粒子同士が接触しているネック部分の接触状態を、例えば、点接触から面接触にして接触面積を増やすことができる。上記のような熟成処理を行った多孔体ゲルは、例えば、ゲル自体の強度が増加し、結果的には、粉砕を行った後の前記粉砕物の三次元基本構造の強度をより向上できる。これにより、前記本発明のゲル粉砕物含有液を用いて塗工膜を形成した場合、例えば、塗工後の乾燥工程においても、前記三次元基本構造が堆積した空隙構造の細孔サイズが、前記乾燥工程において生じる前記塗工膜中の溶媒の揮発に伴って、収縮することを抑制できる。
[0063]
 前記熟成処理の温度は、その下限が、例えば、30℃以上、35℃以上、40℃以上であり、その上限が、例えば、80℃以下、75℃以下、70℃以下であり、その範囲が、例えば、30℃~80℃、35℃~75℃、40℃~70℃である。前記所定の時間は、特に制限されず、その下限が、例えば、5時間以上、10時間以上、15時間以上であり、その上限が、例えば、50時間以下、40時間以下、30時間以下であり、その範囲が、例えば、5時間~50時間、10時間~40時間、15時間~30時間である。なお、熟成の最適な条件については、例えば、前述したように、前記多孔体ゲルにおける、前記一次粒子のサイズの増大、および前記ネック部分の接触面積の増大が得られる条件に設定することが好ましい。また、前記熟成工程において、前記熟成処理の温度は、例えば、使用する溶媒の沸点を考慮することが好ましい。前記熟成処理は、例えば、熟成温度が高すぎると、前記溶媒が過剰に揮発してしまい、前記塗工液の濃縮により、三次元空隙構造の細孔が閉口する等の不具合が生じる可能性がある。一方で、前記熟成処理は、例えば、熟成温度が低すぎると、前記熟成による効果が十分に得られず、量産プロセスの経時での温度バラツキが増大することとなり、品質に劣る製品ができる可能性がある。
[0064]
 さらに、前記微細孔粒子を含む液を作製した後に、または作製工程中に、前記微細孔粒子同士を化学的に結合させる触媒を加えることにより、前記微細孔粒子および前記触媒を含む含有液を作製することができる。前記触媒の添加量は、特に限定されないが、前記ゲル状ケイ素化合物の粉砕物の重量に対し、例えば、0.01重量%~20重量%、0.05重量%~10重量%、または0.1重量%~5重量%である。前記触媒は、例えば、前記微細孔粒子同士の架橋結合を促進する触媒であっても良い。前記微細孔粒子同士を化学的に結合させる化学反応としては、シリカゾル分子に含まれる残留シラノール基の脱水縮合反応を利用することが好ましい。シラノール基の水酸基同士の反応を前記触媒で促進することで、短時間で空隙構造を硬化させる連続成膜が可能である。前記触媒としては、例えば、光活性触媒および熱活性触媒が挙げられる。前記光活性触媒によれば、例えば、空隙層形成工程において、加熱によらずに前記微細孔粒子同士を化学的に結合(例えば架橋結合)させることができる。これによれば、例えば、前記空隙層形成工程において、前記空隙層全体の収縮が起こりにくいため、より高い空隙率を維持できる。また、前記触媒に加え、またはこれに代えて、触媒を発生する物質(触媒発生剤)を用いても良い。例えば、前記光活性触媒に加え、またはこれに代えて、光により触媒を発生する物質(光触媒発生剤)を用いても良いし、前記熱活性触媒に加え、またはこれに代えて、熱により触媒を発生する物質(熱触媒発生剤)を用いても良い。前記光触媒発生剤としては、特に限定されないが、例えば、光塩基発生剤(光照射により塩基性触媒を発生する物質)、光酸発生剤(光照射により酸性触媒を発生する物質)等が挙げられ、光塩基発生剤が好ましい。前記光塩基発生剤としては、例えば、9-アントリルメチル N,N-ジエチルカルバメート(9-anthrylmethyl N,N-diethylcarbamate、商品名WPBG-018)、(E)-1-[3-(2-ヒドロキシフェニル)-2-プロペノイル]ピペリジン((E)-1-[3-(2-hydroxyphenyl)-2-propenoyl]piperidine、商品名WPBG-027)、1-(アントラキノン-2-イル)エチル イミダゾールカルボキシレート(1-(anthraquinon-2-yl)ethyl imidazolecarboxylate、商品名WPBG-140)、2-ニトロフェニルメチル 4-メタクリロイルオキシピペリジン-1-カルボキシラート(商品名WPBG-165)、1,2-ジイソプロピル-3-〔ビス(ジメチルアミノ)メチレン〕グアニジウム 2-(3-ベンゾイルフェニル)プロピオナート(商品名WPBG-266)、1,2-ジシクロヘキシル-4,4,5,5-テトラメチルビグアニジウム n-ブチルトリフェニルボラート(商品名WPBG-300)、および2-(9-オキソキサンテン-2-イル)プロピオン酸1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(東京化成工業株式会社)、4-ピペリジンメタノールを含む化合物(商品名HDPD-PB100:ヘレウス社製)等が挙げられる。なお、前記「WPBG」を含む商品名は、いずれも和光純薬工業株式会社の商品名である。前記光酸発生剤としては、例えば、芳香族スルホニウム塩(商品名SP-170:ADEKA社)、トリアリールスルホニウム塩(商品名CPI101A:サンアプロ社)、芳香族ヨードニウム塩(商品名Irgacure250:チバ・ジャパン社)等が挙げられる。また、前記微細孔粒子同士を化学的に結合させる触媒は、前記光活性触媒および前記光触媒発生剤に限定されず、例えば、熱活性触媒または熱触媒発生剤でも良い。前記微細孔粒子同士を化学的に結合させる触媒は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム等の塩基触媒、塩酸、酢酸、シュウ酸等の酸触媒等が挙げられる。これらの中で、塩基触媒が好ましい。前記微細孔粒子同士を化学的に結合させる触媒もしくは触媒発生剤は、例えば、前記粉砕物(微細孔粒子)を含むゾル粒子液(例えば懸濁液)に、塗工直前に添加して使用する、または前記触媒もしくは触媒発生剤を溶媒に混合した混合液として使用することができる。前記混合液は、例えば、前記ゾル粒子液に直接添加して溶解した塗工液、前記触媒もしくは触媒発生剤を溶媒に溶解した溶液、または、前記触媒もしくは触媒発生剤を溶媒に分散した分散液でもよい。前記溶媒は、特に制限されず、例えば、水、緩衝液等が挙げられる。
[0065]
 また、例えば、本発明のゲル含有液には、さらに、前記ゲルの粉砕物同士を間接的に結合させるための架橋補助剤を添加してもよい。この架橋補助剤が、粒子(前記粉砕物)同士の間に入り込み、粒子と架橋補助剤が各々相互作用もしくは結合することで、距離的に多少離れた粒子同士も結合させることが可能であり、効率よく強度を上げることが可能となる。前記架橋補助剤としては、多架橋シランモノマーが好ましい。前記多架橋シランモノマーは、具体的には、例えば、2以上3以下のアルコキシシリル基を有し、アルコキシシリル基間の鎖長が炭素数1以上10以下であっても良く、炭素以外の元素も含んでもよい。前記架橋補助剤としては、例えば、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)ブタン、ビス(トリメトキシシリル)ブタン、ビス(トリエトキシシリル)ペンタン、ビス(トリメトキシシリル)ペンタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)-N-ブチル-N-プロピル-エタン-1,2-ジアミン、トリス-(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス-(3-トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。この架橋補助剤の添加量としては、特に限定されないが、例えば、前記ケイ素化合物の粉砕物の重量に対して0.01重量%~20重量%、0.05重量%~15重量%、または0.1重量%~10重量%である。
[0066]
 前記触媒存在下での化学反応は、例えば、事前に前記ゲル粉砕物含有液に添加された前記触媒もしくは触媒発生剤を含む前記塗工膜に対し光照射もしくは加熱、または、前記塗工膜に、前記触媒を吹き付けてから光照射もしくは加熱、または、前記触媒もしくは触媒発生剤を吹き付けながら光照射もしくは加熱することによって、行うことができる。例えば、前記触媒が光活性触媒である場合は、光照射により、前記微細孔粒子同士を化学的に結合させて前記シリコーン多孔体を形成することができる。また、前記触媒が、熱活性触媒である場合は、加熱により、前記微細孔粒子同士を化学的に結合させて前記シリコーン多孔体を形成することができる。前記光照射における光照射量(エネルギー)は、特に限定されないが、@360nm換算で、例えば、200mJ/cm ~800mJ/cm 、250mJ/cm ~600mJ/cm 、または300mJ/cm ~400mJ/cm である。照射量が十分でなく触媒発生剤の光吸収による分解が進まず効果が不十分となることを防止する観点からは、200mJ/cm 以上の積算光量が良い。また、低屈折率層下の基材にダメージがかかり熱ジワが発生することを防止する観点からは、800mJ/cm 以下の積算光量が良い。前記光照射における光の波長は、特に限定されないが、例えば、200nm~500nm、300nm~450nmである。前記光照射における光の照射時間は、特に限定されないが、例えば、0.1分~30分、0.2分~10分、0.3分~3分である。前記加熱処理の条件は、特に制限されず、前記加熱温度は、例えば、50℃~250℃、60℃~150℃、70℃~130℃であり、前記加熱時間は、例えば、0.1分~30分、0.2分~10分、0.3分~3分である。また、使用される溶媒については、例えば、乾燥時の溶媒揮発に伴う収縮応力の発生、それによる低屈折率層のクラック現象を抑える目的で、表面張力が低い溶媒が好ましい。例えば、イソプロピルアルコール(IPA)に代表される低級アルコール、ヘキサン、ペルフルオロヘキサン等が挙げられるが、これらに限定されない。
[0067]
 前記ケイ素化合物(シリカ系化合物)としては、例えば、SiO (無水ケイ酸);SiO と、Na O-B (ホウケイ酸)、Al (アルミナ)、B 、TiO 、ZrO 、SnO 、Ce 、P 、Sb 、MoO 、ZnO 、WO 、TiO -Al 、TiO -ZrO 、In -SnO 、およびSb -SnO からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とを含む化合物(上記「-」は、複合酸化物であることを示す。);であってもよい。
[0068]
 低屈折率層は加水分解性シラン類により形成されていてもよく、前記加水分解性シラン類としては、例えば、置換基(例えば、フッ素)を有していてもよいアルキル基を含有する加水分解性シラン類が挙げられる。上記加水分解性シラン類、ならびにその部分加水分解物および脱水縮合物は、好ましくは、アルコキシシラン、およびシルセスキオキサンである。
[0069]
 アルコキシシランはモノマーでも、オリゴマーでも良い。アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシシランモノマーとしては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、およびジメチルジエトキシシランが挙げられる。アルコキシシランオリゴマーとしては、上記モノマーの加水分解及び重縮合により得られる重縮合物が好ましい。上記材料としてアルコキシシランを用いることにより、優れた均一性を有する低屈折率層が得られる。
[0070]
 シルセスキオキサンは、一般式RSiO 1.5(ただしRは有機官能基を示す。)により表されるネットワーク状ポリシロキサンの総称である。Rとしては、例えば、アルキル基(直鎖でも分岐鎖でも良く、炭素数1~6である。)、フェニル基、およびアルコキシ基(例えば、メトキシ基、およびエトキシ基)が挙げられる。シルセスキオキサンの構造としては、例えば、ラダー型、および籠型が挙げられる。上記材料としてシルセスキオキサンを用いることにより、優れた均一性、耐候性、透明性、および硬度を有する低屈折率層が得られる。
[0071]
 上記多孔質層に含まれる上記粒子としては、任意の適切な粒子を採用し得る。上記粒子は、代表的には、シリカ系化合物からなる。
[0072]
 上記粒子の平均粒子径は、例えば5nm~200nmであり、好ましくは10nm~200nmである。上記構成を有することにより、充分に屈折率が低い低屈折率層を得ることができ、かつ低屈折率層の透明性を維持することができる。なお、本明細書では、平均粒子径とは、窒素吸着法(BET法)により測定された比表面積(m /g)から、平均粒子径=(2720/比表面積)の式によって与えられた値を意味するものとする(特開平1-317115号参照)。
[0073]
 1つの実施形態においては、低屈折率層は、上記材料を含む塗工液を反射型偏光子(または反射型偏光子上に形成した偏光子)の表面に塗工し、乾燥することにより形成され得る。別の実施形態においては、低屈折率層は、上記の材料を含む塗工液を任意の適切な基材上に塗工し、乾燥させた後、任意の適切な接着層を介して反射型偏光子(または偏光子)に転写することにより形成され得る。なお、低屈折率層が粘着剤で構成される場合には、接着層を省略することができる。
[0074]
E.保護フィルム
 保護フィルムは、偏光子を保護するフィルムとして使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
[0075]
 保護フィルムの厚みは、好ましくは10μm~100μmである。保護フィルムは、接着層(具体的には、接着剤層、粘着剤層)を介して偏光子に積層されていてもよく、偏光子に密着(接着層を介さずに)積層されていてもよい。接着剤層は、任意の適切な接着剤で形成される。接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性接着剤が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性接着剤は、好ましくは、金属化合物コロイドをさらに含有し得る。金属化合物コロイドは、金属化合物微粒子が分散媒中に分散しているものであり得、微粒子の同種電荷の相互反発に起因して静電的安定化し、永続的に安定性を有するものであり得る。金属化合物コロイドを形成する微粒子の平均粒子径は、偏光特性等の光学特性に悪影響を及ぼさない限り、任意の適切な値であり得る。好ましくは1nm~100nm、さらに好ましくは1nm~50nmである。微粒子を接着剤層中に均一に分散させ得、接着性を確保し、かつクニックを抑え得るからである。なお、「クニック」とは、偏光子と保護フィルムの界面で生じる局所的な凹凸欠陥のことをいう。粘着剤層は、任意の適切な粘着剤で構成される。
[0076]
F.画像表示装置
 上記A項からF項に記載の光学部材は、液晶表示装置などの画像表示装置に用いられ得る。具体的には、上記光学部材は、液晶表示装置の液晶セルの背面側に配置される偏光板として、反射型偏光子を背面側にして液晶セルに貼り合わせて用いられ得る。したがって、本発明は、上記光学部材を用いた画像表示装置を包含する。本発明の実施形態による画像表示装置は、上記A項からF項に記載の光学部材を備える。
実施例
[0077]
 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、実施例における「部」および「%」は重量基準である。
(1)屈折率および膜厚の測定方法
 エリプソメーター(製品名「ウーラムM2000」、J.A. Woollam株式会社製)を用いて反射測定を行うことにより、屈折率および膜厚を求めた。
(2)液晶表示装置の表示特性
 液晶表示装置を全画面白表示となるようにし、コノスコープ(AUTRONIC MELCHERS株式会社製)にて正面輝度(白輝度)を測定した(単位:cd/m )。次いで、液晶表示装置を全画面黒表示となるようにし、コノスコープ(AUTRONIC MELCHERS株式会社製)にて正面輝度(黒輝度)を測定した(単位:cd/m )。(白輝度/黒輝度)の値を算出し、正面コントラストとした。
[0078]
<製造例1>
(偏光子の作製)
 長尺状の非晶質ポリエチレンテレフタレート(A-PET)フィルム(三菱樹脂社製、商品名「ノバクリア」、厚み:100μm)を基材として用意し、上記基材の片面に、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセノール(登録商標)NH-26」)の水溶液を60℃で塗布および乾燥して、基材上にPVA系樹脂層を形成した後、この積層体を液温30℃の不溶化浴に30秒間浸漬させた(不溶化工程)。次いで、液温30℃の染色浴に60秒間浸漬させた(染色工程)。次いで、液温30℃の架橋浴に30秒間浸漬させた(架橋工程)。その後、積層体を、液温60℃のホウ酸水溶液に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長尺方向)に一軸延伸を行った。ホウ酸水溶液への浸漬時間は120秒であり、積層体が破断する直前まで延伸した。その後、積層体を洗浄浴に浸漬させた後、60℃の温風で乾燥させた(洗浄・乾燥工程)。このようにして、基材上に厚み5μmの偏光子(単体透過率:38.1%、偏光度:99.99%)が形成された積層体を得た。
[0079]
<製造例2>
(低屈折率塗工液の調整)
 ジメチルスルホキシド(DMSO)2.2gにケイ素化合物の前駆体であるメチルトリメトキシシラン(MTMS)を0.95g溶解させた混合液に、0.01mol/Lのシュウ酸水溶液を0.5g添加し、室温で30分撹拌を行うことでMTMSを加水分解して、トリス(ヒドロキシ)メチルシランを生成した。その後、DMSO 5.5gに、28%濃度のアンモニア水0.38gおよび純水0.2gを添加した後、上記加水分解処理した混合液をさらに添加し、室温で15分撹拌することで、トリス(ヒドロキシ)メチルシランのゲル化を行い、ゲル状ケイ素化合物を得た。上記ゲル化処理を行った混合液を、そのまま40℃で20時間インキュベートして熟成処理を行った。次に、上記熟成処理したゲル状ケイ素化合物を、スパチェラを用いて数mm~数cmサイズの顆粒状に砕いた。そこに、置換溶媒として水、イソプロピルアルコール(IPA)、イソブチルアルコール(IBA)の順番で適宜ゲル体積の4倍量ずつ添加し、室温で各4時間静置して、ゲル中の溶媒を最終的にIBAに置換完了した。この時、各溶媒での置換工程を各3回ずつ実施した。そして、上記混合液中のゲル状ケイ素化合物を粉砕処理した。粉砕処理は、ホモジナイザー(商品名「UH-50」、エスエムテー社製)を使用し、5cm のスクリュー瓶に、ゲル1.85g、IBA 1.14gを秤量した後、50W、20kHzの条件で2分間の粉砕を行った。上記粉砕処理によって、上記混合液中のゲル状ケイ素化合物が粉砕され、その結果、上記混合液は粉砕物のゾル液となった。この粉砕液3gに光塩基発生剤(WPNG-266:Wako)1.5%濃度MIBK溶液0.36gと架橋補助剤であるビス(トリメトキシシリル)エタン(TCI)の5%濃度MIBK溶液0.11gを添加混合し、低屈折率層塗工液を作成した。
[0080]
<実施例1>
1.光学部材の作製
 反射型偏光子(3M社製、製品名「DBEF」)に、製造例1で得られた積層体の偏光子側の面を、粘着剤を介して貼り合わせた。
 次いで、上記積層体の偏光子から基材を剥離し、剥離面に製造例2で得られた低屈折率塗工液を塗工し、80℃で20秒間乾燥したのち300mJ/cm のUV照射を行なって偏光子の表面に低屈折率層を形成することにより、反射型偏光子/偏光子/低屈折率層の構成を有する光学部材を得た。上記低屈折率層は、厚みが800nmであり、空隙率が59%であり、屈折率が1.16であった。
2.液晶表示装置の作製
 IPSモードの液晶表示装置(Apple株式会社製、商品名「iPad(登録商標)2」)から液晶パネルを取り出し、当該液晶パネルから下側(背面側)の偏光板を取り除いた。
 次いで、下側の偏光板の代わりに、上記で得られた光学部材の低屈折率層側の面を、アクリル系光学粘着剤(12μm)を介して液晶セルの下側に貼り付けた。このとき、光学部材の偏光子の吸収軸が、視認側の偏光板の偏光子の吸収軸と直交するように貼り付けた。
 下側の偏光板として上記光学部材を有する液晶パネルを液晶表示装置に取り付けることにより、本実施例の液晶表示装置を得た。上記液晶表示装置を、輝度およびコントラストの評価に供した。結果を表1に示す。
[0081]
<実施例2>
 反射型偏光子(3M社製、製品名「DBEF」)の表面に、製造例2で得られた低屈折率塗工液を塗工し、80℃で20秒間乾燥したのち300mJ/cm のUV照射を行なって反射型偏光子の表面に低屈折率層を形成した。上記低屈折率層は、厚みが800nmであり、空隙率が59%であり、屈折率が1.16であった。
 次いで、低屈折率層の反射型偏光子とは反対側に、製造例1で得られた積層体の偏光子側の面を、粘着剤を介して貼り合わせた。次いで、上記積層体の偏光子から基材を剥離することにより、反射型偏光子/低屈折率層/偏光子の構成を有する光学部材を得た。
 上記で得られた光学部材の偏光子側の面を、液晶セルの下側に貼り付けたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。上記液晶表示装置を、輝度およびコントラストの評価に供した。結果を表1に示す。
[0082]
<実施例3>
 製造例1で得られた積層体の偏光子側の面に、UV硬化型接着剤を介してアクリル系保護フィルム(厚み40μm)を貼り合わせ、上記積層体の偏光子側から基材を剥離した。
 次いで、アクリル系保護フィルム面に、製造例2で得られた低屈折率塗工液を塗工し、80℃で20秒間乾燥したのち300mJ/cm のUV照射を行なってアクリル系保護フィルムの表面に低屈折率層を形成した。次いで、偏光子の表面に、アクリル系光学粘着剤(12μm)を介して反射型偏光子(3M社製、製品名「DBEF」)を貼り合わせることにより、反射型偏光子/偏光子/アクリル系保護フィルム/低屈折率層の構成を有する光学部材を得た。
 上記で得られた光学部材の低屈折率層側の面を、液晶セルの下側に貼り付けたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。上記液晶表示装置を、輝度およびコントラストの評価に供した。結果を表1に示す。
[0083]
<比較例1>
 低屈折率層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、反射型偏光子/偏光子の構成を有する光学部材を得た。
 上記で得られた光学部材の偏光子側の面を、液晶セルの下側に貼り付けたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を得た。上記液晶表示装置を、輝度およびコントラストの評価に供した。結果を表1に示す。
[0084]
[表1]


[0085]
 表1から明らかなように、比較例の液晶表示装置に比べて、実施例1~3の液晶表示装置はコントラストが高い。

産業上の利用可能性

[0086]
 本発明の光学部材は、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置に好適に用いられる。

符号の説明

[0087]
 10    偏光子
 20    反射型偏光子
 30    低屈折率層
 100   光学部材
101   光学部材

請求の範囲

[請求項1]
 偏光子と、反射型偏光子と、屈折率が1.25以下である低屈折率層と、を有し、
 前記低屈折率層が前記偏光子の少なくとも片側に積層されている、光学部材。
[請求項2]
 前記反射型偏光子と前記偏光子と前記低屈折率層とがこの順に一体化された、請求項1に記載の光学部材。
[請求項3]
 前記低屈折率層の前記偏光子とは反対側に配置された粘着層をさらに有する、請求項2に記載の光学部材。
[請求項4]
 前記反射型偏光子と前記低屈折率層と前記偏光子とがこの順に一体化された、請求項1に記載の光学部材。
[請求項5]
 前記偏光子の前記低屈折率層とは反対側に配置された保護フィルムをさらに有する、請求項4に記載の光学部材。
[請求項6]
 前記低屈折率層の空隙率が35%以上であり、
 前記低屈折率層の厚みが前記偏光子の厚みよりも薄い、請求項1から5のいずれかに記載の光学部材。
[請求項7]
 前記反射型偏光子の反射軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角度が-5°~5°である、請求項1から6のいずれかに記載の光学部材。
[請求項8]
 請求項1から7のいずれかに記載の光学部材を有する、画像表示装置。
[請求項9]
 請求項1から7のいずれかに記載の光学部材の製造方法であって、
 前記偏光子または前記反射型偏光子の表面に低屈折率塗工液を塗工して乾燥させることにより、前記低屈折率層を形成すること、または、
 基材の表面に低屈折率塗工液を塗工して乾燥させることにより前記基材上に形成された前記低屈折率層を、前記偏光子または前記反射型偏光子の表面に転写すること、を含む、光学部材の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]