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1. (WO2018225404) FLUID STERILIZING DEVICE
Document

明 細 書

発明の名称 流体殺菌装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

発明の効果

0022  

図面の簡単な説明

0023  

発明を実施するための形態

0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094  

符号の説明

0095  

産業上の利用可能性

0096  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 流体殺菌装置

技術分野

[0001]
 本発明は、流体殺菌装置に関する。

背景技術

[0002]
 紫外線には殺菌能力があることが知られており、医療や食品加工の現場などでの殺菌処理に紫外線を照射する装置が用いられている。また、水などの流体に紫外線を照射することで、流体を連続的に殺菌する装置も用いられている。このような装置として、例えば、直管状の金属パイプで形成される流路の管端部内壁に紫外線LEDを配置した装置が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2011-16074号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 上述の直管状の流路の端部に紫外線LEDを配置する構成では、流路の軸方向と交差する方向に延びる入口または出口が設けられるため、入口または出口の近傍において流体の流れに乱れが生じる。流体に高効率で紫外線を照射するためには、流路内の流れの状態を適切に制御するとともに、流れの状態に適した態様で紫外線を照射することが望ましい。
[0005]
 本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、流路内の流れを所望の状態に近づける新たな技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決するために、本発明のある態様の流体殺菌装置は、通過する流体が殺菌処理される処理流路が形成されている流路管と、処理流路に向かって紫外線を照射する光源と、流路管の外周面と交差する向きに形成された流入路または流出路と、流入路または流出路と、処理流路とを連通する連通路と、を備える。連通路は、流入路または流出路から該流路管の一方の端部の開口へ向かう途中に、流入路側または流出路側よりも狭くなった狭路を有する。
[0007]
 この態様によると、狭路が、流入路から流路管の一方の端部への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。特に、光源に近い流路管の一方の端部の近傍において流れに乱れが生じるのを抑え、流れを整流化させることができる。
[0008]
 連通路は、流路管と、該流路管の一方の端部の開口および該開口近傍の外周面を覆う筐体との間に形成されていてもよい。これにより、複数の部材の形状を工夫することで、複数の部材の間の隙間として連通路を構成できる。
[0009]
 例えば、流路管は、該流路管の外周面の流入路または流出路と対向する部分よりも開口側に凸部が形成されており、該凸部と筐体の内周面との間に狭路が形成されていてもよい。これにより、流路管に簡易な形状を形成することで狭路を構成できる。
[0010]
 凸部は、流路管の外周面の周方向に環状に形成されていてもよい。これにより、流路管の外周の全体にわたって流体の流れを整えることができる。
[0011]
 筐体は、該筐体の内周面の流入路または流出路が形成されている領域よりも開口側に凸部が形成されており、該凸部と流路管の外周面との間に狭路が形成されていてもよい。これにより、筐体に簡易な形状を形成することで狭路を構成できる。
[0012]
 凸部は、筐体の内周面の周方向に環状に形成されていてもよい。これにより、流路管の外周の全体にわたって流体の流れを整えることができる。
[0013]
 流路管は、該流路管の外周面の流入路または流出路と対向する部分に凹部が形成されていてもよい。これにより、流路管に簡易な形状を形成することで、凹部に隣接する領域を狭路として構成できる。
[0014]
 凹部は、流路管の外周面の周方向に環状に形成されていてもよい。これにより、流路管の外周の全体にわたって流体の流れを整えることができる。
[0015]
 狭路は、凹部より流路管の開口側に設けられていてもよい。これにより、凹部と開口部との間で流体の流れを整えることができる。
[0016]
 連通路は、流体が流路管の外周面に沿って第1方向に向かう流れと、流体が処理流路に沿って第1方向と反対方向の第2方向に向かう流れとをつなぐU字路を有してもよい。これにより、流路管に流通口を直接設ける場合と比べて処理流路内の流れに生じる乱れを緩和し、処理流路内の流れを整えることができる。
[0017]
 流出路または流入路を構成する流出管または流入管を更に備えてもよい。流出管または流入管は、該筐体の外周面に形成されている開口部に装着されているとともに、該開口の中心を軸として筐体に対して回転可能に支持されていてもよい。これにより、流体殺菌装置を設置する場所によって流出管や流入管の向きを変えることで、流体殺菌装置の性能を発揮しやすい姿勢で設置できる。
[0018]
 筐体は、該筐体が流路管の開口の中心を軸とした回転方向に対して回転できるように、流路管の一方の端部に装着されていてもよい。これにより、流体殺菌装置を設置する場所によって流出管や流入管の向きを変えることで、流体殺菌装置の性能を発揮しやすい姿勢で設置できる。
[0019]
 本発明の別の態様もまた、流体殺菌装置である。この装置は、通過する流体が殺菌処理される処理流路が形成されている流路管と、処理流路に向かって紫外線を照射する光源と、流路管の外周面と交差する向きに形成された流入路または流出路と、流入路の出口または流出路の入口と対向する領域に設けられており、流体の流れを所定の方向に変化させるための規制流路と、を備える。規制流路は、流入路の出口または流出路の入口から流路管の端部に向かう曲路を有する。規制流路は、流入路または流出路から該流路管の一方の端部へ向かう途中に、流入路側または流出路側よりも狭くなった狭路を有する。
[0020]
 この態様によると、狭路が、流入路から流路管の一方の端部への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。特に、光源に近い流路管の一方の端部の近傍において流れに乱れが生じるのを抑え、流れを整流化させることができる。
[0021]
 なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

発明の効果

[0022]
 本発明によれば、流路内の流れを所望の状態に近づけることが可能となる。

図面の簡単な説明

[0023]
[図1] 比較例に係る流体殺菌装置の概略構成を示す断面図である。
[図2] 第1の実施の形態に係る流体殺菌装置の概略構成を示す断面図である。
[図3] 第2の実施の形態に係る流体殺菌装置の概略構成を示す断面図である。
[図4] 第1発光素子の配向特性を示すグラフである。
[図5] 図3の第1整流室近傍の拡大図である。
[図6] 第2の実施の形態の変形例に係る流体殺菌装置の第1整流室近傍の拡大図である。
[図7] 第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の斜視図である。
[図8] 第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の分解斜視図である。
[図9] 第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の上面図である。
[図10] 図9に示す流体殺菌装置のB-B断面図である。
[図11] 図10の流入管と第1筐体との接続部近傍を模式的に示した拡大図である。

発明を実施するための形態

[0024]
 以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
[0025]
 (比較例)
 はじめに、比較例に係る流体殺菌装置を説明する。図1は、比較例に係る流体殺菌装置100の概略構成を示す断面図である。
[0026]
 流体殺菌装置100は、処理流路102を区画する直管104と、直管104の内部に紫外線を照射する光源106と、を備える。直管104は、一方の端部108に直管104の径方向に延びる流入路110が設けられており、他方の端部112に直管104の径方向に延びる流出路114が設けられている。一方の端部108には、光源106からの紫外線を透過させるための窓部116が設けられている。
[0027]
 流体殺菌装置100において、流入路110から流入する流体は、処理流路102を直管104の軸方向に流れて流出路114から流出する。流入路110は、直管104の側方に直接取り付けられているため、一方の端部108の近傍では流体の流れに乱れが生じる。具体的には、流入路110から流入する流体は、流入路110に対向する直管104の側壁に向かう流れが支配的であり、処理流路102の内部では流入路110に対向する側壁の近くを流れる流体の速度が相対的に速くなる。
[0028]
 その結果、図1に示されるように、直管104の中心軸Aに対して非対称な速度分布が生じ、光源106からの紫外線を効率的に流体に作用させることが難しくなる。また、流体殺菌装置100は、光源106から出力される紫外線の一部が流入路110に直接向かうことのできる構成であるため、流入路110から紫外線が漏れやすい。
[0029]
 したがって、以下の各実施の形態に係る流体殺菌装置は、比較例に係る流体殺菌装置100を鑑みて考案されたものである。
[0030]
 (第1の実施の形態)
 図2は、第1の実施の形態に係る流体殺菌装置の概略構成を示す断面図である。なお、図1と同様の構成については同じ符号を付して説明を適宜省略する。
[0031]
 第1の実施の形態に係る流体殺菌装置10は、通過する流体が殺菌処理される処理流路102が形成されている流路管としての直管104と、処理流路102に向かって紫外線を照射する光源106と、直管104の外周面と交差する向きに形成された流入路110および流出路114と、流入路110の出口110aと対向する領域に設けられており、流体の流れを所定の方向に変化させるための規制流路12と、を備える。
[0032]
 本実施の形態に係る規制流路12は、一方の端面にフランジ14aが形成された円筒部材14と、直管104の内周面104aとで区画された領域である。規制流路12は、流入路110の出口110aから直管104の一方の端部108に向かう曲路16を有する。規制流路12は、流入路110から直管104の一方の端部108へ向かう途中に、流入路側よりも狭くなった狭路18を有する。
[0033]
 本実施の形態に係る流体殺菌装置10においては、狭路18が、流入路110から直管104の一方の端部108への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。特に、光源106に近い直管104の一方の端部108の近傍において流れに乱れが生じるのを抑え、流れを整流化させることができる。
[0034]
 なお、本実施の形態に係る狭路18は、円筒部材14のフランジ14aが設けられている一方の端面と反対側にある環状の他方の端面14bと、窓部116との間に形成されているが、この場所に限らない。例えば、規制流路12の途中に直管104の内周面104aや円筒部材14の外周面14cに凸部を設けることで狭路を形成してもよい。また、本実施の形態に係る規制流路12を、流出路114の入口114aと対向する領域に設けてもよい。また、本実施の形態に係る規制流路12は、直管104の軸方向に対して垂直な断面形状が、円筒部材14の外周面14cに沿った円環状の領域であるが、流入路110の出口110aまたは流出路114の入口114aと対向する領域の近傍だけに形成した円弧状またはその他の形状であってもよい。
[0035]
 (第2の実施の形態)
 図3は、第2の実施の形態に係る流体殺菌装置20の概略構成を示す断面図である。流体殺菌装置20は、流路管22と、第1筐体24と、第2筐体26と、第1光源28と、第2光源30とを備える。第1光源28および第2光源30は、流路管22の内部に向けて紫外線を照射する。流体殺菌装置20は、流路管22の内部を流れる流体(水など)に紫外線を照射して殺菌処理を施すために用いられる。
[0036]
 本明細書では、内容の理解を助けるために、流路管22の長手方向を「軸方向」と呼ぶことがある。例えば、図3において、中心軸Aに平行な方向が軸方向である。また、軸方向に直交する方向を径方向と呼び、軸方向を包囲する方向を周方向と呼ぶことがある。また、流路管22の両端(第1端部32および第2端部34)の位置を基準として、流路管22の内部に向かう方向を「内側」と呼び、流路管22の外部に向かう方向を「外側」と呼ぶことがある。
[0037]
 流路管22は、円筒状の側壁22aで構成される直管である。流路管22は、第1端部32と、第1端部32とは反対側の第2端部34とを有し、第1端部32から第2端部34に向けて軸方向に延びる。第1端部32には第1光源28からの紫外線が入射し、第2端部34には第2光源30からの紫外線が入射する。流路管22は、流体への紫外線照射がなされる処理流路36を区画する。
[0038]
 流路管22は、金属材料や樹脂材料で構成される。流路管22は、紫外線の反射率が高い材料で構成されることが望ましく、例えば、内周面22bが鏡面研磨されたアルミニウム(Al)や、全フッ素化樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で構成される。これらの材料で流路管22を構成することで、第1光源28および第2光源30が発する紫外線を内周面22bで反射させて流路管22の長手方向に伝搬させることができる。特に、PTFEは、化学的に安定した材料であり、紫外線の反射率が高い材料であるため、処理流路36を構成する流路管22の材料として好適である。
[0039]
 流路管22は、第1端部32から径方向内側に突出する第1突出部32aと、第2端部34から径方向内側に突出する第2突出部34aとを有する。第1突出部32aおよび第2突出部34aは、第1端部32または第2端部34の全周にわたって形成され、流路管22の内径を狭くする形状を有する。第1突出部32aおよび第2突出部34aは、径方向の突出量が軸方向に徐々に変化する形状を有してもよく、図示される中心軸Aを含む断面において、三角形となる断面形状を有してもよい。
[0040]
 第1突出部32aおよび第2突出部34aは、第1光源28または第2光源30から直接出力される紫外線の入射を妨げないような範囲に形成され、例えば、第1光源28または第2光源30の指向角半値幅φの範囲内の紫外線を遮らないように形成される。第1突出部32aおよび第2突出部34aを設けることで、流路管22の内周面22bで反射ないし散乱されて流路管22の外へ向かう紫外線の一部を第1突出部32aまたは第2突出部34aで反射させて流路管22の内側に戻すことができる。
[0041]
 第1筐体24は、第1端部32の周囲を取り囲むように設けられ、第1整流室38と第1光源室40を区画する。第1筐体24は、金属材料や樹脂材料で構成される。第1筐体24は、第1光源28が発する紫外線の反射率が低い材料で構成されることが望ましく、流路管22よりも紫外線反射率が低い材料で構成されることが望ましい。第1筐体24は、第1光源28からの紫外線を吸収する材料で構成されてもよい。このような材料で第1筐体24を構成することで、第1光源28からの紫外線が第1筐体24の内面で反射され、流入管42から外に漏れ出すのを抑えることができる。
[0042]
 第1筐体24は、第1側壁44と、第1内側端壁46と、第1外側端壁48とを有する。第1側壁44は、第1内側端壁46から第1外側端壁48まで軸方向に延びる円筒形状の部材であり、流路管22の中心軸Aと同軸となる位置に設けられている。第1内側端壁46は、流路管22の側壁22aから第1側壁44に向けて径方向外側に延びる部材であり、円環形状(ドーナツ形状)を有する。第1内側端壁46は、第1端部32よりも軸方向内側の位置に設けられ、流路管22の外周面22cに固定されている。第1外側端壁48は、第1端部32よりも軸方向外側の位置に設けられる円板形状の部材である。したがって、第1内側端壁46と第1外側端壁48は、第1端部32を挟んで軸方向に対向する位置に設けられる。
[0043]
 第1筐体24の内部には、第1光源28からの紫外線を透過する第1窓部50が設けられる。第1窓部50は、石英(SiO )やサファイア(Al )、非晶質のフッ素系樹脂などの紫外線の透過率が高い部材で一部または全部が構成される。第1窓部50は、第1筐体24の内部を第1整流室38と第1光源室40に区画する。第1整流室38は、第1側壁44、第1内側端壁46および第1窓部50により区画される領域であり、第1端部32の径方向外側を囲うように環状に設けられる領域である。第1光源室40は、第1側壁44、第1外側端壁48および第1窓部50で区画される領域であり、第1光源28が設けられる。
[0044]
 第1窓部50は、第1端部32と軸方向に対向する対向部材であり、第1端部32との間にわずかな寸法の第1隙間52が設けられるように第1端部32の近傍に配置される。第1隙間52は、例えば、第1整流室38の通水断面積よりも狭くなるように形成される。第1窓部50は、第1隙間52の寸法が第1端部32の全周にわたって一定となるように配置されることが好ましく、第1端部32の端面と第1窓部50の対向面とが略平行となるように配置されることが好ましい。第1隙間52を全周にわたって均一にすることで、第1隙間52を通じて処理流路36から第1整流室38へ向かう流体の流れを整え、処理流路36の第1端部32の近傍において流れに乱れが生じるのを緩和する。
[0045]
 第1筐体24には、流入口42aと流入管42が設けられている。流入口42aは、処理流路36にて紫外線が照射される流体が流入する流入口であり、第1整流室38と連通する位置に設けられる。流入口42aは、例えば、図示されるように第1側壁44に設けられる。流入管42は、流入口42aに取り付けられる接続管であり、流体殺菌装置20と接続される配管やチューブコネクタが取り付け可能となるように構成される。
[0046]
 流入口42aおよび流入管42は、第1隙間52から流入口42aに向かう方向と、流入管42の長手方向とが同一直線上に乗らない位置に配置される。具体的には、流入口42aは、第1隙間52から軸方向にずれた位置に配置され、流入管42は、第1隙間52から流入口42aに向かう方向と交差する方向(図示する例では、径方向)に延びる。このような配置とすることで、第1隙間52の周方向の異なる位置に応じて流速にばらつきが生じる影響を緩和できる。より具体的には、流入管42の流れの方向に起因して、第1隙間52を流れる流体のうち流入口42aに相対的に近い位置の流れF1が速くなり、流入口42aに相対的に遠い位置の流れF2が遅くなる影響を低減できる。
[0047]
 第1光源28は、第1光源室40の内部に設けられ、第1端部32の開口に向けて紫外線を出力するように配置される。第1光源28は、第1端部32の近傍に設けられることが望ましく、第1光源28の指向角半値幅φの範囲内の紫外線の全てが処理流路36の内部に入射するように配置されることが好ましい。具体的には、第1光源28の光出射部から第1端部32までの軸方向の距離をl、第1端部32の開口幅をdとすると、l≦d/(2tan(φ/2))となるように配置されることが好ましい。
[0048]
 第1光源28は、第1発光素子54と、第1基板56とを有する。第1発光素子54は、紫外線を発するLED(Light Emitting Diode)であり、その中心波長またはピーク波長が約200nm~350nmの範囲に含まれる。第1発光素子54は、殺菌効率の高い波長である260nm~290nm付近の紫外線を発することが好ましい。このような紫外線LEDとして、例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いたものが知られている。
[0049]
 図4は、第1発光素子54の配向特性を示すグラフである。第1発光素子54は、所定の指向角または配光角を有するLEDであり、図示されるように指向角半値幅φが120度程度となる広配光角のLEDである。このような第1発光素子54として、出力強度の高い表面実装(SMD;surface mount device)型のLEDが挙げられる。第1発光素子54は、流路管22の中心軸Aの上に配置され、第1窓部50と対向するようにして第1基板56に取り付けられる。第1基板56は、熱伝導性の高い部材で構成され、例えば、銅(Cu)やアルミニウム(Al)などがベース材料として用いられる。第1発光素子54が発する熱は、第1基板56を通じて放熱される。
[0050]
 第2筐体26は、第1筐体24と同様に構成される。第2筐体26は、第2端部34の周囲を取り囲むように設けられ、第2整流室58と第2光源室60を区画する。第2筐体26は、第2側壁62と、第2内側端壁64と、第2外側端壁66とを有する。
[0051]
 第2側壁62は、第2内側端壁64から第2外側端壁66まで軸方向に延びる円筒部材であり、流路管22の中心軸Aと同軸となる位置に設けられる。第2内側端壁64は、第2端部34よりも軸方向内側の位置に設けられる円環形状の部材であり、流路管22の外周面22cに固定されている。第2外側端壁66は、第2端部34よりも軸方向外側の位置に設けられる円板状の部材である。第2内側端壁64と第2外側端壁66は、第2端部34を挟んで軸方向に対向する位置に設けられる。
[0052]
 第2筐体26の内部には、第2光源30からの紫外線を透過する第2窓部68が設けられる。第2窓部68は、第2筐体26の内部を第2整流室58と第2光源室60に区画する。第2整流室58は、第2側壁62、第2内側端壁64および第2窓部68により区画される領域であり、第2端部34の径方向外側を囲うように環状に設けられる領域である。第2光源室60は、第2側壁62、第2外側端壁66および第2窓部68で区画される領域であり第2光源30が設けられる。
[0053]
 第2窓部68は、第2端部34と軸方向に対向する対向部材であり、第2端部34との間にわずかな寸法の第2隙間70が設けられるようにして第2端部34の近傍に配置される。第2隙間70は、例えば、第2整流室58の通水断面積よりも狭くなるように形成される。第2窓部68は、第2隙間70の寸法が第2端部34の全周にわたって一定となるように配置されることが好ましく、第2端部34の端面と第2窓部68の対向面とが略平行となるように配置されることが好ましい。
[0054]
 第2筐体26には、流出口72aと流出管72が設けられている。流出口72aは、処理流路36にて紫外線が照射される流体が流出する流通口であり、第2整流室58と連通する位置に設けられる。流出管72は、流出口72aに取り付けられる接続管である。流出口72aおよび流出管72は、第2隙間70から流出口72aに向かう方向と、流出管72の長手方向とが同一直線上に乗らない位置に配置される。具体的には、流出口72aは、第2隙間70から軸方向にずれた位置に配置され、流出管72は、第2隙間70から流出口72aに向かう方向と交差する方向(図示する例では、径方向)に延びる。このような配置とすることで、流出管72の流れの方向に起因して第2隙間70を流れる流体のうち流出口72aに相対的に近い位置の流れF3が速くなり、流出口72aに相対的に遠い位置の流れF4が遅くなる影響を低減できる。
[0055]
 第2光源30は、第2光源室60の内部に設けられ、第2端部34の開口に向けて紫外線を出力するように配置される。第2光源30は、上述の第1光源28と同様、第2端部34の近傍に設けられることが望ましく、第2光源30の指向角半値幅φの範囲内の紫外線の全てが処理流路36の内部に入射するように配置されることが好ましい。第2光源30は、第1光源28と同様に構成され、第2発光素子74と第2基板76を有する。
[0056]
 以上の構成により、流体殺菌装置10は、処理流路36を流れる流体に向けて第1光源28および第2光源30からの紫外線を照射して殺菌処理を施す。処理対象となる流体は、流入管42、流入口42a、第1整流室38、第1隙間52を通って第1端部32から処理流路36の内部に流入する。処理流路36を流れる流体は、例えば、軸方向に直交する断面において中央付近の流速v が相対的に速く、内周面22b付近の流速v が相対的に遅い状態に整流化される。処理流路36を通過した流体は、第2端部34から第2隙間70、第2整流室58、流出口72a、流出管72を通って流出する。
[0057]
 このとき、第1整流室38は、流入管42および流入口42aを通じて流入する流体の流れを整え、周方向に異なる位置から第1隙間52を通って放射状(径方向内側)に処理流路36に流入する流体の流れを均一化させる。第1整流室38は、第2整流室58の流れを均一化することで、第1端部32の近傍の位置から処理流路36の流れが整流化されるようにする。同様に、第2整流室58は、流出口72aおよび流出管72を通じて流出する流体の流れを整え、処理流路36から第2隙間70を通って放射状(径方向外側)に流出する流体の流れを均一化させる。第2整流室58は、第2隙間70の流れを均一化することで、第2端部34の近傍の位置まで処理流路36の流れが整流化された状態で維持されるようにする。
[0058]
 第1光源28および第2光源30は、上述のように整流化されて処理流路36を流れる流体に向けて紫外線を照射する。第1光源28および第2光源30は、図4に示すような中央付近の強度が高く、径方向外側の強度が低くなる強度分布を有するため、処理流路36の流速分布に対応した強度で紫外線を照射できる。つまり、流速の高い中央付近に高強度の紫外線を照射し、流速の低い径方向外側の位置には低強度の紫外線を照射することができる。その結果、処理流路36を通過する流体に作用する紫外線のエネルギー量を流体が通過する径方向の位置によらずに均一化できる。これにより、処理流路36を流れる流体の全体に対して所定以上のエネルギー量の紫外線を照射することができ、流体全体に対する殺菌効果を高めることができる。
[0059]
 また、本実施の形態に係る流体殺菌装置20では、流路管22の両端に第1整流室38および第2整流室58を設ける構成としているため、第1の実施の形態に係る流体殺菌装置10と比べて処理流路36に生じる流れの乱れを抑制できる。特に、流体殺菌装置20の処理能力を高めるために処理流路36を通る流体の平均流速を高めるような場合であっても整流化された状態の維持が容易となる。したがって、本実施の形態によれば、乱れの少ない状態で流れる流体に紫外線を効果的に作用させて殺菌効果を高めることができる。
[0060]
 本実施の形態によれば、第1光源28および第2光源30から出力される紫外線の大半が流路管22の内部に入射するよう構成され、流路管22の内部に入射する紫外線は、流路管22の内周面22bにて反射を繰り返しながら軸方向に伝搬していく。そのため、第1光源28および第2光源30から出力される紫外線を効率的に利用して殺菌効率を高めることができる。また、第1端部32および第2端部34に紫外線の入射を妨げない範囲で突出部32a,34aが設けられているため、流路管22の内部により多くの紫外線が閉じ込められることとなり、紫外線の利用効率を高めることができる。
[0061]
 本実施の形態によれば、第1光源28および第2光源30から出力される紫外線の大半を流路管22の内部に閉じ込めることができるため、流路管22の外部に漏れ出す紫外線の量を低減できる。また、第1筐体24および第2筐体26が紫外線を反射しにくい材料で構成されるため、紫外線が第1筐体24または第2筐体26の内面を反射しながら伝搬するのを防ぎ、流入管42や流出管72から流体殺菌装置20の外に紫外線が漏洩しないようにできる。これにより、流体殺菌装置20の安全性を高めるとともに、流入管42や流出管72に接続される樹脂製のチューブやコネクタ等が紫外線の照射を受けて劣化する影響を低減できる。
[0062]
 本実施の形態に係る流体殺菌装置20では、第1整流室38や第2整流室58に更なる狭路を設けている。図5は、図3の第1整流室38近傍の拡大図である。なお、図3では狭路を形成するための凸部の図示が省略されている。
[0063]
 図5に示すように、流体殺菌装置20は、通過する流体が殺菌処理される処理流路36が形成されている流路管22と、処理流路36に向かって紫外線を照射する第1光源28と、流路管22の外周面22cと交差する向きに形成された流入路42bと、流入路42bと、処理流路36とを連通する連通路78と、を備える。連通路78は、流入路42bから流路管22の第1端部32の開口22dへ向かう途中に、流入路側よりも狭くなった狭路80を有する。
[0064]
 これにより、狭路80が、流入路42bから流路管22の第1端部32への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。特に、光源に近い流路管22の第1端部32の近傍において流れに乱れが生じるのを抑え、流れを整流化させることができる。
[0065]
 連通路78は、流路管22と、流路管22の第1端部32の開口22dおよび開口22d近傍の外周面22cを覆う第1筐体24との間に形成されている。これにより、複数の部材の形状を工夫することで、複数の部材の間の隙間として連通路78を構成できる。
[0066]
 例えば、図5に示す流路管22は、流路管22の外周面22cの流入路42bと対向する部分よりも開口22d側に凸部82が形成されており、凸部82と第1筐体24の内周面24aとの間に狭路80が形成されている。これにより、流路管22に簡易な形状を形成することで狭路80を構成できる。
[0067]
 本実施の形態に係る凸部82は、流路管22の外周面22cの周方向に環状に形成されている。これにより、流路管22の外周の全体にわたって流体の流れを比較的均一に整えることができる。なお、凸部82は、必ずしも全周にわたって形成されている場合だけでなく部分的に形成されていてもよい。また、凸部の高さを部分的に変えてもよい。例えば、前述のように、流体の流速は流入口42aから相対的に遠い位置の流れが遅くなる傾向にある。そこで、流入口42aの近傍の連通路78に形成される凸部82aの高さよりも、流入口42aの反対側(図5の下側)の連通路78に形成される凸部82bの高さを高くしてもよい。これにより、凸部82bと第1筐体24の内周面24aとの間の狭路80が、流入路42bから流路管22の第1端部32への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。
[0068]
 なお、凸部82は、流路管22の外周面22cに設けられているが、例えば、流路管22の開口22dの周囲の端面22eに設けてもよい。また、第1整流室38と同様の凸部を第2整流室58にも設けてよい。
[0069]
 図6は、第2の実施の形態の変形例に係る流体殺菌装置の第1整流室38近傍の拡大図である。
[0070]
 図6に示すように、第1筐体24は、第1筐体24の内周面24aの流入路42bが形成されている領域よりも開口22d側に凸部84が形成されており、凸部84と流路管22の外周面22cとの間に狭路86が形成されている。これにより、第1筐体24に簡易な形状を形成することで狭路86を構成できる。
[0071]
 本実施の形態に係る凸部84は、第1筐体24の内周面24aの周方向に環状に形成されている。これにより、流路管22の外周の全体にわたって流体の流れを比較的均一に整えることができる。なお、凸部84は、必ずしも全周にわたって形成されている場合だけでなく部分的に形成されていてもよい。また、凸部の高さを部分的に変えてもよい。例えば、前述のように、流体の流速は流入口42aから相対的に遠い位置の流れが遅くなる傾向にある。そこで、流入口42aの近傍の連通路78に形成される凸部84aの高さよりも、流入口42aの反対側(図6の下側)の連通路78に形成される凸部84bの高さを高くしてもよい。これにより、凸部84bと流路管22の外周面22cとの間の狭路86が、流入路42bから流路管22の第1端部32への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。
[0072]
 (第3の実施の形態)
 図7は、第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の斜視図である。図8は、第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の分解斜視図である。図9は、第3の実施の形態に係る流体殺菌装置の上面図である。図10は、図9に示す流体殺菌装置のB-B断面図である。
[0073]
 本実施の形態に係る流体殺菌装置200は、流路管202と、第1筐体204と、第2筐体206と、流入管208と、流出管210と、光源212と、窓部材214と、Oリング216a~216fと、リング部材218と、プレート220と、カバー部材222,224と、半リング状プレート226a~226dと、U字の抜け止めピン228a,228bを備える。
[0074]
 流路管202の外周面には複数の溝(凹部)や突条が周方向に形成されている。第1筐体204は、筒状の部材であり、側面に流入管208が装着される開口204aが形成されている。流入管208は、Oリング216aを介して第1筐体204に所定位置まで挿入される。また、流入管208は、第1筐体204の軸方向の端面に形成されたスリット204bから挿入された抜け止めピン228aが、流入管208の基部に形成されている溝208aと係合することで、所定位置で抜け止め固定される。
[0075]
 同様に、第2筐体206は、筒状の部材であり、側面に流出管210が装着される開口206aが形成されている。流出管210は、Oリング216bを介して第2筐体206に所定位置まで挿入される。また、流出管210は、第2筐体206の軸方向の端面に形成されたスリット(不図示)から挿入された抜け止めピン228bが、流出管210の基部に形成されている溝210aと係合することで、所定位置で抜け止め固定される。
[0076]
 流路管202は、外周面202aに形成されている環状スリット202bに、2つの半リング状プレート226a,226bが装着された状態で、かつ、環状の凹溝202cにOリング216cを装着した状態で、第1筐体204の軸方向の一方の開口から所定位置まで挿入される。その後、2つの半リング状プレート226a,226bが第1筐体204にネジ230でネジ止めされることで、流路管202が第1筐体204に対して位置決め固定される。また、第1筐体204の軸方向の他方の開口は、Oリング216dを介して窓部材214で封止される。リング部材218は、窓部材214を押圧しながら第1筐体204にネジ232でネジ止めされる。
[0077]
 カバー部材222は、リング部材218の開口に合わせた位置に光源212が載置された状態で、ネジ234でリング部材218にネジ止めされる。
[0078]
 また、流路管202は、外周面202aに形成されている環状スリット202dに、2つの半リング状プレート226c,226dが装着された状態で、かつ、環状の凹溝202eにOリング216eを装着した状態で、第2筐体206の軸方向の一方の開口から所定位置まで挿入される。その後、2つの半リング状プレート226c,226dが第2筐体206にネジ230でネジ止めされることで、流路管202が第2筐体206に対して位置決め固定される。また、第2筐体206の軸方向の他方の開口は、Oリング216fを介してプレート220で封止される。カバー部材224は、プレート220を押圧しながら第2筐体206にネジ232でネジ止めされる。
[0079]
 図11は、図10の流入管208と第1筐体204との接続部近傍を模式的に示した拡大図である。なお、流出管210と第2筐体206との接続部近傍も同様の構成である。
[0080]
 図11に示す流路管202は、流路管202の外周面202aの流入路208bと対向する部分に凹部202fが形成されている。これにより、流路管202に簡易な形状を形成することで、凹部202fに隣接する領域を狭路236として構成できる。
[0081]
 本実施の形態に係る凹部202fは、流路管202の外周面202aの周方向に環状に形成されていている。これにより、流路管202の外周の全体にわたって流体の流れを整えることができる。
[0082]
 狭路236は、凹部202fより流路管202の開口202g側に設けられている。これにより、凹部202fと開口202gとの間で流体の流れを整えることができる。
[0083]
 なお、流出管210と第2筐体206との接続部近傍も同様の構成である。
[0084]
 次に、流体殺菌装置200における流入管208の回転機構について説明する。なお、流出管210の回転機構は流入管208と同様である。
[0085]
 流入管208は、流入管208が第1筐体204に対して回転できるように、第1筐体204の外周面に形成されている開口204aに装着されている。具体的には、流入管208は、溝208aに抜け止めピン228aが係合しているだけであり、第1筐体204から外れることはない。しかしながら、流入管208は、第1筐体204の開口204aの中心を軸として、第1筐体204に対して回転可能に支持されている。同様に、流出管210は、第2筐体206に対して回転可能に支持されている。
[0086]
 流入管208および流出管210は、図7に示すように、流入路208bおよび流出路210bがL字状(クランク状)になっている。また、流入管208が第1筐体204に対して回転可能であり、流出管210が第2筐体206に対して回転可能に構成されている。この構成により、流体殺菌装置200を設置する場所によって流入管208や流出管210の向きを変えることが可能となり、流体殺菌装置200の性能を発揮しやすい姿勢で設置できる。具体的には、通常の流体を流せば十分な単なる配管と異なり、流体殺菌装置200では、内部に気泡が溜まった状態では、性能が十分発揮できない。そのため、流体殺菌装置200の設置時に混入した気泡は、装置動作前には外部へ抜く必要がある。そこで、装置の設置時は気泡が抜けやすい向きで流体を充填しつつ、気泡が抜けた段階で、設置場所に合わせた接続状態へ流入管208や流出管210の向きを変えればよい。
[0087]
 また、本実施の形態に係る流体殺菌装置200は、第1筐体204や第2筐体206が流路管202の軸に対して回転できるように、流路管202の端部に装着されている。具体的には、第1筐体204は、半リング状プレート226a,226bによって流路管202に係止されていることで抜け止めがなされているが、流路管202の開口202gの中心を軸とした回転方向には回転が可能である(図7参照)。これにより、流体殺菌装置200を設置する場所によって、第1筐体204や第2筐体206を流路管202に対して回転することで、間接的に流出管や流入管の向きを変えることが可能となり、流体殺菌装置200の性能を発揮しやすい姿勢で設置したり動作させたりできる。
[0088]
 本実施の形態に係る流体殺菌装置200は、図7乃至図11に示すように、通過する流体が殺菌処理される処理流路が形成されている流路管202と、処理流路に向かって紫外線を照射する光源212と、流路管202の外周面202aと交差する向きに形成された流入路208bと、流入路208bと処理流路とを連通する連通路238と、を備える。連通路238は、流入路208bから流路管202の一方の端部の開口202gへ向かう途中に、流入路側よりも狭くなった狭路236を有する。
[0089]
 これにより、狭路236が、流入路208bから流路管202の一方の端部への直接的な流れを妨げ、流れを他へ分散させることで整流する。特に、光源に近い流路管202の一方の端部の近傍において流れに乱れが生じるのを抑え、流れを整流化させることができる。
[0090]
 また、流体殺菌装置200に用いられるOリング216a~216fは、流体と触れる個所に配置されているため、流体内を伝搬した紫外線が照射される可能性がある。そのため、Oリング216a~216fは、耐紫外線を考慮したフッ素を含有する材料で構成されている。
[0091]
 以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
[0092]
 第3の実施の形態においては、いわゆる二重管構造の流体殺菌装置200の第1筐体204や第2筐体206と流路管202との接続部、第1筐体204と流入管208との接続部、第2筐体206と流出管210との接続部のそれぞれに回転機構を設けた場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、図1のような構造の流水殺菌装置に回転機構を設けてもよい。
[0093]
 また、第3の実施の形態に示したような回転機構を各筐体と流路管との間に設ける場合、流路管に対して筐体が相対回転しても常に流入路や流出路の近傍に狭路が位置するように、狭路を流路管の外周全体に均一に設けることが好ましい。一方で、回転機構を各筐体と流路管との間に設けない場合には、流入路や流出路に近い側にのみ狭路を形成してもよい。
[0094]
 また、図10に示した流体殺菌装置200のように、流路管の一方の端部のみに光源を配置する場合には、光源が配置されていない他方の端部側から流体を流入させた方が、光源に向かう流れがより安定して殺菌効率が向上する。つまり、光源212が配置されている第1筐体204に流出管210を接続し、第2筐体206に流入管208を接続してもよい。

符号の説明

[0095]
 20 流体殺菌装置、 22 流路管、 22a 側壁、 22b 内周面、 22c 外周面、 22d 開口、 22e 端面、 24 第1筐体、 24a 内周面、 26 第2筐体、 28 第1光源、 30 第2光源、 32 第1端部、 34 第2端部、 36 処理流路、 38 第1整流室、 40 第1光源室、 42 流入管、 42a 流入口、 42b 流入路、 72 流出管、 72a 流出口、 78 連通路、 80 狭路、 82,82a,82b,84,84a,84b 凸部、 86 狭路。

産業上の利用可能性

[0096]
 本発明は、水などの流体の殺菌に利用できる。

請求の範囲

[請求項1]
 通過する流体が殺菌処理される処理流路が形成されている流路管と、
 前記処理流路に向かって紫外線を照射する光源と、
 前記流路管の外周面と交差する向きに形成された流入路または流出路と、
 前記流入路または前記流出路と、前記処理流路とを連通する連通路と、を備え、
 前記連通路は、流入路または流出路から該流路管の一方の端部の開口へ向かう途中に、流入路側または流出路側よりも狭くなった狭路を有することを特徴とする流体殺菌装置。
[請求項2]
 前記連通路は、前記流路管と、該流路管の一方の端部の開口および該開口近傍の外周面を覆う筐体との間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体殺菌装置。
[請求項3]
 前記流路管は、該流路管の外周面の前記流入路または前記流出路と対向する部分よりも前記開口側に凸部が形成されており、該凸部と前記筐体の内周面との間に前記狭路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の流体殺菌装置。
[請求項4]
 前記凸部は、前記流路管の外周面の周方向に環状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の流体殺菌装置。
[請求項5]
 前記筐体は、該筐体の内周面の前記流入路または前記流出路が形成されている領域よりも前記開口側に凸部が形成されており、該凸部と前記流路管の外周面との間に前記狭路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の流体殺菌装置。
[請求項6]
 前記凸部は、前記筐体の内周面の周方向に環状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の流体殺菌装置。
[請求項7]
 前記流路管は、該流路管の外周面の前記流入路または前記流出路と対向する部分に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の流体殺菌装置。
[請求項8]
 前記凹部は、前記流路管の外周面の周方向に環状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の流体殺菌装置。
[請求項9]
 前記狭路は、前記凹部より前記流路管の開口側に設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載の流体殺菌装置。
[請求項10]
 前記連通路は、流体が前記流路管の外周面に沿って第1方向に向かう流れと、流体が前記処理流路に沿って前記第1方向と反対方向の第2方向に向かう流れとをつなぐU字路を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の流体殺菌装置。
[請求項11]
 前記流出路または前記流入路を構成する流出管または流入管を更に備え、
 前記流出管または前記流入管は、前記筐体の外周面に形成されている開口に装着されているとともに、該開口の中心を軸として前記筐体に対して回転可能に支持されていることを特徴とする請求項2に記載の流体殺菌装置。
[請求項12]
 前記筐体は、該筐体が前記流路管の開口の中心を軸とした回転方向に対して回転できるように、前記流路管の一方の端部に装着されていることを特徴とする請求項2または11に記載の流体殺菌装置。
[請求項13]
 通過する流体が殺菌処理される処理流路が形成されている流路管と、
 前記処理流路に向かって紫外線を照射する光源と、
 前記流路管の外周面と交差する向きに形成された流入路または流出路と、
 前記流入路の出口または前記流出路の入口と対向する領域に設けられており、流体の流れを所定の方向に変化させるための規制流路と、を備え、
 前記規制流路は、前記流入路の出口または前記流出路の入口から前記流路管の端部に向かう曲路を有し、
 前記規制流路は、流入路または流出路から該流路管の一方の端部へ向かう途中に、流入路側または流出路側よりも狭くなった狭路を有することを特徴とする流体殺菌装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]