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1. (WO2018225290) HEAT SEAL DEVICE AND METHOD FOR FORMING COMPOSITE HEAT SEAL STRUCTURE
Document

明 細 書

発明の名称 複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置と方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009  

先行技術文献

特許文献

0010  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

課題を解決するための手段

0019   0020  

発明の効果

0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

実施例

0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124  

産業上の利用可能性

0125  

符号の説明

0126  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置と方法

技術分野

[0001]
 本発明は、帯状の剥がれシールの長尺方向に線条の剥がれシールが付加された複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置および方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 プラスチックフィルムやシートを適用した柔軟包装袋はプラスチックの熱可塑性を利用した熱接着(ヒートシール)で密封されている。この熱接着の強さは、図1に示すように、接着面の温度上昇と共に接着剤が軟化して接着面間の界面接着(剥がれシール)状態で上昇し、溶融状態に到達すると接着層(シーラント層)はペースト状になって冷却すると接着面がモールド状態(一体)になった凝集接着(破れシール)となる。上記の界面接着での接着強さは、図1に示すように、溶着面温度(加熱温度)と加熱速さ(Hishinuma効果)がパラメータになっている。
[0003]
 このようにヒートシールには、接着面が剥離可能な剥がれシールと剥離できない破れシールがあるが、開封の便利さから全面的な剥がれシール適用の期待が高まっている。
[0004]
 ヒートシールによって形成される袋にはいくつかの種類があるが、そのなかで、ガセット袋などの場合には、ガセット折部やセンターシール部をさらにヒートシールする端部では袋を形成するフィルムやシートの枚数が増し、その境界が段差になっている。ガセット袋の一例の横断面図を図2に示す。同図に示すように、ガセット袋は、両側にガセット折部があり、中央縦方向には合掌貼りされたセンターシールがある。これらの個所は4枚部となっており、その間は2枚部となっているので、図2に黒帯で示すその境界は段差部になっている。この図では、右側のガセット折部は先端が不揃いになっていてそこにも段差がある。このような段差がある袋を剥がれシールでヒートシールすると段差部に漏れを生じていることを本発明者は発見し、この問題を、帯状に形成されている剥がれシールの長尺方向に線条シールを付加する新たなヒートシール構造を開発して解決した(特許文献1)。
[0005]
 通常のヒートシール方法は、ヒートジョーを用いた間欠式の加熱方法である。この方法は、一対の加熱体の間にヒートシール材料を置き、一方又は双方の加熱体を進退させてヒートシールを行なう方法である。これに用いる装置の一例の概略を図3に示す。この装置において、対向する加熱体51、51はそれぞれ内部にヒーター511が埋設され、そのヒートシール面近傍にはさらにヒートパイプ512が埋め込まれている。いずれの加熱体51、51もヒーター511の近傍には温度調節やセンサ513、特許文献5を適用した場合はヒートシール面には加熱体表面温度514を測定するセンサが取り付けられている。そして、ヒートシール面はカバー材52で覆われている。ヒートシール材料(ワーク)1を一方の加熱体51の上に置き、他方の加熱体51を下降させてヒートシール材料1を圧着してヒートシールを行なう。
[0006]
 運転開始前に材料が接触する加熱体の表面温度をパラメータにして、ヒートシール材料1間に挿入した微細センサで溶着面温度7を測定する。この検証で溶着面温度は加熱体の表面温度の管理で運転中も正確に把握できる(特許文献2)。ヒートシール終了後は加熱体51を上昇させてヒートシール材料1を取り出し、この間欠動作53を繰返す。線条シールを付加する方法では、加熱体51のヒートシール面に線条の突起、他方の加熱体51の表面には3~5mmの耐熱弾性体を(図示されていない。)を設けている。この場合、カバー材は装着しない。
[0007]
 ヒートシール方法にはベルトを用いた連続式加熱の方法もある。この方法には、ヒートシール材料を一対のベルト間に挟んで搬送し、その間にベルトに接する加熱体から供給される熱でヒートシールを行なう方法である。これに用いる装置はバンドシーラーと呼ばれ、その一例の概略を図4に示す。この装置は、対向する一対の摺動ベルト62とそれに接する加熱体63よりなり、加熱体63にはヒーター631埋設され、その近傍には温度調節センサ633が、加熱体63の摺動ベルト62に接する面には加熱体表面温度634を測定するセンサが取り付けられている。ヒートシール材料1を摺動ベルト62の入口側から挿入して搬送させると加熱体63部を通過する間にヒートシールされてベルト62の出口側から排出される。
[0008]
(1)間欠式加熱の特徴
  1)ヒートバーの長さによって、包装製品の最大のヒートシール幅が制限される。
  2)必要な付加圧着力はヒートシール面積に比例する
  3)加熱中の接着面は固定され、圧着が確実になる
  4)ヒートシール幅の全体が同時に並列な加熱進行する
  5)加熱体の温度斑がそのまま加熱面に影響する
  6)接着面に固有の細工付与ができる
  7)材料が加熱体に直接接触できるので、加熱効率が高い
  1)、2)、5)は間欠式加熱の短所になっている
  3)、4)、6)、7)は間欠式加熱の長所になっている
[0009]
(2)連続式加熱の特徴
  1)包装袋のヒートシール幅の長さに制約がない加熱ができる
  2)各ヒートシール部位は加熱面の全てが摺動通過するので均一加熱になる。
  3)搬送ベルト摺動又は空隙を介しての加熱になるので加熱効率が低くなる
  4)加熱中の高圧着圧の実施が容易でない
  5)接着面に固有の細工付与が困難
  6)金属ベルトは加熱体との摩擦抵抗が大きいのでの適用が困難
  1)、2)は連続式加熱の大きな長所である
  3)、4)、5)、6)連続式加熱の短所である

先行技術文献

特許文献

[0010]
特許文献1 : 特許第5779291号公報
特許文献2 : 特許第3465741号公報
特許文献3 : 特許第6032450号公報
特許文献4 : 特許第3811145号公報
特許文献5 : 特許第4623662号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0011]
 ヒートシール方法としては間欠式加熱の代表技法であるヒートジョー方式は、ヒートシール材料であるワークを停止状態でヒートシールしていて、ヒートシールの所望の機能を多く保有しており、産業界では標準的に多用されている。一方、連続式加熱は、ヒートシール長さに制限がない、均一加熱に優れる等の利点がある。バンドシーラーでは熱伝導性の高い金属ベルトの採用が考えられたが加熱体との摩擦抵抗が大きく摺動によりベルトが損傷しやすく、加熱体も削られてしまう等の問題があり、ポリ四フッ化エチレン(テフロン・登録商標)含浸グラスウール織布がベルト材として常用されている。
[0012]
 加熱体に真鍮を用い、ベルト材には厚さ0.25mmのポリ四フッ化エチレン含浸グラスウール織布と厚さ0.2mmのステンレススチールを用いて、加熱体によるベルトの圧接圧を0.05MPaから0.6MPaまで変え、加熱体表面温度を15℃から160℃まで変えて滑り強さ(摩擦力)を測定した結果を図5に示す。同図に示すように、バンドシーラーに汎用的に使用されているポリ四フッ化エチレン処理されたベルトは、
(1)室温状態の滑り強さは加熱状態より大きな値を示した。
(2)圧接圧の増加と共に比例的に滑り強さは増加する。
(3)加熱温度が高くなると低下傾向(滑りやすくなる)が観られる
強さ表示は1cm 2当たりであるが、総合の滑り強さはヒートバーとの接触面積を乗じた大きさになる。
[0013]
 ヒートシール幅:15mm、ヒートバー長さ:200mm,300mm、圧接圧:0.3MPa、
加熱体表面温度:120℃ とすると1cm 2当たりの滑り強さは2N/cm 2 から
[0014]
[数1]


となる。
[0015]
 実際にはこの荷重が装置のベルトに掛かる総合的負荷となり、ベルトの引張り強さとなる。即ちこの荷重はベルトのテンションになるので、ヒートバーの長さを大きくするとベルトへの負担が比例的に増加する。この特性がより長いヒートバー(加熱体)の選択の制約になっていた。そして加熱の安定性を阻害している。更に、この大きな引張力ためにベルトと加熱体の表面の損傷が発生することがバンドシーラーの共通的な課題になっている。
[0016]
 従来は避けられている金属シート(ステンレス)の滑り強さの計測結果を併せて図5中に示した。ポリ四フッ化エチレン含浸シートに対して約5倍程度大きく、熱伝導性が大きい特長のある金属ベルトの適用が困難であることを実測で確認した。
[0017]
 ワークを直接加熱体に接触したり、熱風吹き付けする方法も散見されるが、包装袋の損傷が起こる問題がある。従来のバンドシーラーはベルトを介して、溶着面を密着させているので、加熱体表面に一条突起や弾力性を持たせるような細工ができない欠点があることがわかった。
[0018]
 本発明の目的は、帯状の剥がれシールの長尺方向に線条の剥がれシールが付加された複合構造のヒートシールを効率よく行うことができるヒートシール装置および方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0019]
 本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を進め、加熱部と圧着部を分離して、機能分担を図る。ベルト搬送加熱部からの排出直後に特別に構成された一対のローラー(ダイロール)で軟化したワークの一部分を一条突起で塑性変形密封する。同時に弾性体の流動変形を利用して面圧着する。機能分担によって、ベルト搬送加熱部の圧着荷重を微弱化し、加熱部の摩擦抵抗の不具合要素を排除することで金属ベルトの適用化を考えた。加熱と圧着の機能分担によって、特許文献1と同等な密封と易開封操作を連続操作構成(バンドシール)において実施することができた。
[0020]
 本発明はこのような知見と技術に基づいてなされたものである。(図10参照)
(1)圧着ベルト搬送加熱部はロール間に掛架されて走行する一対のベルトと該ベルトと間隔を置いて配置された加熱体よりなる。
(2)周面に線条突起が周方向に設けられたロール(線条ロール21)と弾性体ロール22よりなるダイロール圧着部を構成する。
(3)帯状の剥がれシールの長尺方向に線条の剥がれシールが付加された複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置
(4)ヒートシール材料を、一対のベルトで挟んで搬送し、その間に加熱して、剥がれシールで帯状のヒートシールを形成する。
(5)次いで、該帯状のヒートシール部を表面の周方向に線条突起が設けられたロール(線条ロール21)と弾性体ロール22の間を通過させて該帯状のヒートシール部に剥がれシールで線条の密封シールを作成するとともに該帯状のヒートシール部もさらに剥がれシールでヒートシールする構成
とすることを特徴とする複合ヒートシール構造を提供するものである。

発明の効果

[0021]
本発明の効果を次に列挙する。
1)ダイロールを設置したバンドシーラーにおいて、ピロー袋、ガセット袋等の段差のあるヒートシール面を線条シールと帯状シールの複合適用で段差部の「密封」と「易開封」が達成できる。
2)バンドシーラーの摺動ベルトの圧接圧の極小化によるベルトの長寿命化が図れる
3)加熱体の長尺化が容易になって、バンドシーラーの熱接着の高速化で生産性の向上が図れる。
4)適用包装材料や包装形体の制限が小さくなる。
5)金属ベルトが利用できるようになった。
6)バンドシーラーのヒートシールValidation性能(合理的な「密封」と「易開封」が可能)が大幅に上昇した。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 溶着面温度と接着強さの関係を模式的に示すグラフである。
[図2] 加熱体で圧着した際のガセット袋の横断面図である。
[図3] ヒートジョー方式でヒートシールを行なう状態を模式的に示す側面断面図である。
[図4] バンドシーラーでヒートシールを行なう状態を模式的に示す側面断面図である。
[図5] ベルト材にポリ四フッ化エチレン含浸グラスウール織布とステンレススチールシートを用い、加熱体温度を変えて、圧接圧と滑り強さ(摩擦力)の関係を示すグラフである。
[図6] ベルト材にポリ四フッ化エチレン含浸グラスウール織布とステンレススチールシートを用い、圧接圧を変えて、加熱時間と溶着面温度応答の関係を示すグラフである。
[図7] ベルト加熱排出後の温度低下を示すグラフである。
[図8] 加熱時間と溶着面温度の変化を模式的に示すグラフである。
[図9] 折り曲げ部の密閉性の試験方法を模式的に示した側面断面図である。
[図10] 本発明の一実施例であるヒートシール装置の概略を示す側面図である。
[図11] そのダイロール圧着部の正面図である。
[図12] その保温部の概略構造を示す側面断面図である。
[図13] 上記のヒートシール装置でヒートシールした袋の密閉性を調べた結果を示す写真である。

発明を実施するための形態

[0023]
(本説明に利用される温度表示の定義)
 先ず発明の詳細な説明に使用する温度表示の解説をする。
[0024]
 ・加熱温度:被加熱材を加熱する温度の総称;ヒートシール技法においては、原則として溶着面(接着面)温度である。
 ・調節温度:加熱体を一定温度に加熱する調節値
 ・加熱体:発熱源を有し、所定の温度に調節された金属ブロック
 ・加熱体表面温度:加熱体の表面温度は発熱体(ヒーター)からの伝熱、周辺への放熱の相違によって、それぞれの加熱面の温度は同一にならない。
 ・被加熱材料と接触する加熱面温度を「加熱体表面温度」と定義
 ・溶着面(接着面)温度:包装材料の熱接着面の到達温度
 ・溶着面温度応答:包装材料の熱接着面の温度の変移応答
 ・加熱速さ:溶着面温度の変化速さ(℃/s)
 ・平衡温度:溶着面温度応答が収斂/到達する温度(CUTの約3倍以上)
 ・カムアップタイム(CUT):平衡温度の95%応答の時間(s)
 ・界面接着温度帯:剥がし力によって接着面が剥離する加熱帯
 ・凝集接着温度帯:シーラントが溶融して2面のシーラントが一体化(モールド化)する加熱帯
 ・境界温度帯:熱接着特性において界面接着と凝集接着の発現する温度帯の
  接続領域の温度帯
 ・両面加熱:一対の加熱体のそれぞれに温度調節機能を付与する。通常は同一温度に設定
 ・片面加熱:加熱面の一方を格別の温度制御をせずに環境条件に依存させる。
[0025]
 本発明は、基本的には、包装袋を製袋/密封する際のヒートシールに適用されるものであるが、代表的な製袋形状は次の4つである。
[0026]
 (1)シートを平面状に重ねてその4辺をシールする四方シール袋、
 (2)シートを折り重ねて3辺をシールする三方シール袋、
 (3)折り目の対面のシール面を包装商品の裏面のセンター付近に位置させ、商品の正面側からシール面が上下の2個所しか見えないようにしたピロー袋がある。
 (4)封筒袋はピロー袋のセンターシールの合掌貼り部を2枚の重ね合わせの封筒貼りにする。
[0027]
 ピロー袋は三方シール袋の変形である。袋の背面の中央付近に位置するよう成形具を使って合わせ線を先ずセンターシール(合掌貼り)する。その後に新たにできたセンターシール部(フィン)を折り重ねた部位を含めて、上下部のシールを行いカットする。
[0028]
 平面形態から立体形態にしやすいので広く利用されている。
[0029]
 ピロー袋の両側に2ラインのまち(襠)を設けるとガセット(Gusset)袋になる。ガセット袋は立体状の製袋が可能なので、商品の見栄え性や充填効率がよい特長がある。ガセット袋にするとピロー袋と同様な課題が増加発生する。
[0030]
 自動化性が良好なピロー包装袋は食品分野を中心に軟包装に数多く利用されている。センターシールのフィンは開封時タブの機能を有する利便性もある。
[0031]
 封筒袋はピロー袋のセンターシールの合掌貼り部を2枚の重ね合わせにする。 貼り合わせ面の段差が小さい、合掌貼りによるフィンがなくなる特徴がある。
[0032]
 しかし材料の両面に接着能力のあるシーラントを設ける必要がありコスト高になるので用途が限られている。
[0033]
 ヒートシール材料であるフィルムやシートは、ヒートシールできる層があれば単層であっても複数層から形成されていてもよい。通常は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのエチレン共重合体などである。その外、結晶化していないポリエチレンテレフタレートなども用いうる。ヒートシールできる層の厚さも特に制限されないが、通常3~200μm程度、典型的には5~150μm程度である。実験結果を参照してみると本発明の適用には段差部の埋め合わせのためにヒートシールできる層は10μm以上の厚さが必要である。
[0034]
 複数層からなるフィルムやシートは、印刷適性、破損耐性、ガスバリア性の向上、製袋の剛性調整、軟化状態の加熱板への粘着防止の改善等を期して、2種以上の材料を積層したものである。少なくとも一方の接着面層にはヒートシールできる層である接着層(シーラント)が配置される。従来は袋の外面となる表層材と接着層の適用温度域が大きな差を持たせるような設計が“良好”とされ、低温化材料が適用されていた。
[0035]
この選択は平面接着には好都合である。しかし、屈曲部があるシールでは、屈曲剛力が大きい表層材は接着層の適正加熱温度帯では軟化が小さく、密着シールの阻害要因(貫通孔の発生)になっている設計の不具合に気が付いていなかった。(特許文献3)
[0036]
 複数層からなるフィルムやシートの厚さも特に制限されないが、通常20~200μm程度、典型的には20~120μm程度である。
[0037]
 袋のヒートシールの幅も通常の幅でよく、一般に3~20mm程度、典型的には5~15mm程度である。このヒートシール幅はヒートシール部全てが同一でもよく、あるいは、例えば上辺シールとセンターシールで異なっていてもよい。
[0038]
 本発明の複合ヒートシール構造は、剥がれシールで帯状に設けられた帯状剥がれヒートシールと、その内に長尺方向に設けられた線条剥がれヒートシールよりなる。
[0039]
 帯状剥がれヒートシールは包装袋の場合には開封しようとする辺に設けられ、その幅は、一般に3~30mm程度、典型的には5~15mm程度である。剥がれ強さである接着強度(ヒートシール強さ)は通常2~12N/15mm程度、好ましくは2~10N/15mm程度が好ましい。この範囲に設定すれば例えばこどもでも開け易くあるいは開け難い制限のある用途別の易開封に対応できる。
[0040]
 線条シール部は微小な幅(線条)なので破袋耐性は小さい。袋の内側のヒートシールエッジに掛った破袋応力を特許文献4の適用で、剥がれシール帯の剥離エネルギーで消耗防御する。帯状剥がれヒートシール部は専ら剥離エネルギーの発生場所として構成するので、剥がれシール帯は必ずしも完全な密封を要求しない。(図13参照)
[0041]
 ダイロールの線条突起で形成される線条シールの幅と深さは、基本的には線条突起の幅と高さに一致する。この線条シールの幅は0.05~2mm程度、好ましくは0.1~1.5mm程度であり、また高さは0.05~2mm程度、好ましくは0.1~0.8mm程度である。
[0042]
 線条シール部分は専ら密封機能が達成すればよいが、接着強さは2~15N/15mm程度、好ましくは2~12N/15mm程度とするのがよい。
[0043]
 この線条シールは帯状剥がれヒートシールの長手方向に設けられ、ヒートシール面の中央ではなく外縁に寄せて線条シールを帯状剥がれヒートシールの中央に設けるよりも剥がれシール面を包装袋の内側により大きく設けることが好ましく、例えば、内縁から少なくとも5mmを確保して全幅の60~90%程度、好ましくは60~80%程度の範囲が適当である。(特許文献4)
 線条シールは、原則として1本であるが、本発明の作用効果を損なわない範囲で、局部圧着荷重を増加して複数、例えば2本あるいは3本設けることも可能である。
[0044]
 ヒートシール面が曲線の場合には、一条突起の曲線模様をワークの進入に同期させ、線条シールをこの曲線に沿って設けることが好ましい。
[0045]
 本発明のヒートシール装置は、このような複合構造のヒートシールを形成するものであり、圧着ベルト搬送加熱部とダイロール圧着部よりなる。
[0046]
 圧着ベルト搬送加熱部は、次のダイロール圧着部で、予め定めたヒートシール強さになるように複合ヒートシールが形成されるようにヒートシール材料を加熱するところでロール間に掛架されて走行する一対のベルトと該ベルトと間隔を置いて配置された加熱体よりなる。
[0047]
 ロールの数は、原則として各ベルト当たり2個、従って4個である。ロールは、ヒートシール材料の入口側はヒートシール材料が進入しやすいよう少し離して配置するのがよい。一方、ヒートシール材料が加熱体部を通過する間は、両ベルト間に圧接圧が付与されるよう、両ベルトの間隔がヒートシール材料の厚みより小さくなるようにする。
[0048]
 そのために、ヒートシール材料の入口側の間隔を規制するガイドロールを加熱体への入口側に配置することができる。このガイドロールはさらに出口側にも配置することができる。掛架されるロールの一方は通常駆動ロールであり、他方は従動ロールである。
[0049]
 駆動ロールは回転速度を調整する機構を設けて搬送速度を変えられるようにする。また、ロールの一方又は両方を搬送方向と直角方向に移動させてロール間の間隔を変えてヒートシール材料の圧接圧を変えられるようにする。ガイドロールを設ける場合は、ガイドロール間の間隔を変えられるようにすることもできる。
[0050]
 ベルトは、ポリ四フッ化エチレン含浸グラスウール織布のような従来のものでもよいが、熱効率を高めるために金属製のものが好ましい。
[0051]
 これを、従来のベルトの代表例として、厚さ0.25mmポリ四フッ化エチレン含浸グラスウール織布、金属製のベルトの代表例として厚さ0.04mmのステンレスシートを用い圧接圧を0.03MPa、0.09MPa、0.18MPaに変えて0.1mmのギャップの溶着面温度応答をMTMSキット(特許第3465741号)を適用して計測した。この結果を図6に示した。
[0052]
 その結果、ポリ四フッ化エチレン含浸シートは0.1mmのギャップ(非接触)のある応答は他の計測よりかけ離れて遅い。0.03MPaから0.09MPaの圧接では溶着面温度の応答が早まる。加熱応答に限ってみれば高圧着化が有効となっている。
[0053]
 加熱応答を速めるもう一つのパラメータの圧接圧の影響を摺動摩擦力で診ると既に図5に示したように圧接圧の増加には大きな課題があることが分る。
[0054]
 ベルト材にも利用が可能なステンレス0.04mmシートの非接触の溶着面温度応答のカムアップタイム(CUT)は≒0.7sを示し、0.25mmのポリ四フッ化エチレン含浸シート、0.18MPa圧接の応答よりはるかに速い。圧接下のステンレスシートの利用は摩擦力が非常に大きいので実用性に難があるが、無接触では摩擦力はゼロになるので、金属ベルトの問題は解消される。統合的に診たステンレスシートに代表される金属製のベルトの優位性を確認した。
[0055]
 金属製のベルトは、ステンレススチール、アルミニウム、真鍮などの200℃程度の加熱で錆が出にくい高伝熱性シートで形成され、厚みは0.01~0.2mm程度である。幅は、ヒートシール幅が、それよりやや広い程度である。ヒートシール幅は通常5~20mm程度であるので、このベルトの幅は5~25mm程度が適当である。表面は、両面とも平滑面である。
[0056]
 加熱体は、ベルトを通じてヒートシール材料を加熱するものであり、通常はアルミニウム、真鍮、ステンレススチールなどの250℃程度の加熱で錆が出にくい伝熱性材料で形成される。加熱体の熱源には、通常電気ヒーターが用いられ、これは加熱体の内部に設置される。
[0057]
 加熱体の加熱面は、通常はベルトの走行方向に、長尺の長方形状とされ、その長さは必要な加熱ができるように定められる。また、幅は、通常ヒートシール幅より5~10mm程度大きくする。
[0058]
 加熱体は、ベルトの摺動による損傷を防ぐために、ベルトと間隔を置くのがよい。この間隔はベルトと加熱体の間に圧接圧が0.02MPa以下、好ましくは0.01MPa以下になるようにするのがよい。一方、間隔があまり大きすぎると加熱効率が悪くなるので間隔の上限は0.2mm程度まで、好ましくは0.1mm程度までとするのがよい。そのために、加熱体を移動させてベルトとの間隔を調整できる機構を設けることが好ましい。
[0059]
 ダイロール圧着部は、圧着ベルト搬送加熱部で所定部を加熱されたヒートシール材料を圧着して複合ヒートシール構造を形成するところで、線条ロールと弾性体ロールよりなる。
[0060]
 線条ロールは、剛性のロールで、ステンレススチール、真鍮等の金属、セラミックス、ポリ四フッ化エチレンやDLCのコート等で形成される。
[0061]
 直径は40~100mm程度で、弾性体ロールと接する面の幅は、帯状の剥がれシールの幅である。線条突起の位置と高さと幅は、形成する線条シールに一致させる。
[0062]
 線条ロールに加熱機構を設けてもよいが、ヒートシール材料と接する時間は材料の熱応答より短いのであまり効果がない。連続運転によって余熱で温度上昇を起こしても好ましい方向である。
[0063]
 弾性体ロールは、全体に弾性体で形成されていてもよいが、通常のロールの周面に弾性体シートを被着させたものでよい。弾性体の材料は、必要な弾性があり、ヒートシール温度に耐えるものであればよいが、例えばシリコンゴムを使用することができる。例えば、厚さが3~5mmで硬さがA50~A80程度のものが好ましい。
[0064]
 弾性体ロールの径は、連続運転による弾性体の消耗を考え通常40~100mm程度であり、幅は線条ロールと圧接する両端よりいずれも2mm以上の余裕があるようにするのがよい。
[0065]
 線条ロールと弾性体ロールは、少なくともヒートシール材料の厚さの変化と圧着圧による弾性体の圧縮変形代の合計寸法に対応する上下運動ができるよう少なくとも一方を必要荷重下で自由移動ができる構造にする。また、所定の定圧着圧に調整できるようにする。
[0066]
 また、圧着ベルト搬送加熱部から搬送されてくるヒートシール材料の搬送速度に一致するよう、線条ロールおよび弾性体ロールの双方を同一回転数で駆動させる。
[0067]
 ダイロールの円周速さは搬送ベルト速さに正確に一致させる必要があるので、
ベルトとダイロールの駆動源と同一にしたり、回転数の電気制御を用いる。
[0068]
 ところで、本発明者は、この圧着ベルト搬送加熱部と線条ロール圧着部との間の搬送で温度が低下し、これがヒートシールの際に問題になりうることを見出した。すなわち、本発明では、ベルト搬送加熱部から線条ロール圧着部へ受け渡しは空間を通して行われる。そこで、この間のヒートシール材料の温度低下の計測結果は図7に示した。
[0069]
 所期の密封を確実に達成するには、加熱部の溶着面温度設定に対して2℃以内の低下に抑える必要があるが、室温の露出状態の温度低下は0.4s/2℃、ベルト温度で保温した場合には1.1s/2℃であり、保温で防御すれば、本発明のヒートシールを確実に実施できることが分かった。(図7参照)
[0070]
 ヒートシール材料の排出速さは搬送加熱部の加熱設定条件で変動する。ダイロール圧着ロール径と駆動ロール31の受け渡し寸法(保温間隔)の通過時間を試算した結果を表1に示した。ダイロール径の50mmΦを例にして、通過時間を診る。
[0071]
 ベルト速さ10m/min.では0.6s、6m/min.で1.0sであり、5m/min.で1.6sである。いずれも露出移送では、溶着面温度応答が適正範囲を超えるので、分離したダイロールでの接着完成が困難であることが分った。表1のベルト速さとロール径の組み合わせの1.0sを目安の太線で区分けした。ベルト速さとロール径の常用の適用範囲では、加熱機能を有する能動的保温が必要である。
[0072]
 発熱源に結合した保温板を設けた。保温板のギャップはヒートシール材料の移動を拘束しないように2~5mmにした。保温板の加熱温度は搬送加熱部の溶着面温度に対して5℃程度高めに設定すればよく精密な温度調節は必要としない。
[0073]
 保温板の構成によって、低速の運転条件でも一条密封と平面圧着が確実に達成できるようになった。
[0074]
 このような装置を用いた複合構造のヒートシールは、ヒートシール材料を圧着ベルト搬送加熱部で適正温度になるように加熱して、ダイロール圧着部で適正な圧着をすることによって行なう。
[0075]
 この加熱条件は、ヒートシール材料、加熱体の温度と長さ、搬送速度によって異なる。
[0076]
[表1]


[0077]
 ヒートシール材料の溶着面温度応答を参照して、加熱体の長さ、ベルト速さの組み合わせを選択して、加熱時間を次式で決定している。
[0078]
 ・加熱体の長さ:L(m)、・ベルトの搬送速さ:V(m/s)、
 ・必要な加熱時間:t(s)(“MTMS”キットを利用して計測)とすると
[0079]
[数2]


となる。この時間がベルト材とヒートシール材料の統合の溶着面温度応答から設定される応答時間より大きいことが必要である。
[0080]
 加熱体とベルト間の熱移動がヒートジョー方式と同等(摺動中の加熱が)に行われれば、バンドシーラーの加熱メカニズムはヒートジョー方式の理論と同等に展開できる。
[0081]
 溶着面温度応答は加熱体表面温度をパラメータにして計測できる。そのモデルを図8に示した。
[0082]
 溶着面温度応答は、最終的には加熱体表面温度に漸近する。しかし到達点は漸近線になるので、実用的には定義しにくい。
[0083]
 そこで発明者は95%値の到達時間を採用して、CUT(Come Up Time)を定義している。
[0084]
 ・溶着面温度応答の到達温度(平衡温度);Te
 ・始発温度(室温);Tr
 とすると
[0085]
[数3]


[0086]
 “MTMS”キットの溶着面温度応答データからT 95の到達温度の時間を読み取り、CUTを得ることができる。
[0087]
 Tr; 20℃、Te;120℃、150℃を例にして、T 95を試算すると115℃、143.5℃が得られる。CUTと平衡温度との差は5℃、6.5℃となる。
[0088]
 熱接着(ヒートシール)を実行する場合には、図8のような応答特性を参照して、加熱体表面温度を目標温度より少し高い(2~3℃)に近いT1を選択する。あるいはT2、T3のように遥かな高温を選択して、T1の通過時点の時間制御で加熱温度を決定する。
[0089]
 溶着面温度応答をT1付近を選べば必要な溶着面温度に対する余裕時間は大きい特長がある。しかし、高温側の過渡温度加熱では、加熱時間は短くなるが、適正時間範囲が非常に小さくなるので、高度の時間制御を必要とし、仕上がりが不安定になる短所がある。
[0090]
 加熱体の長さ、ベルトの速さ、摺動ベルトとワークの熱伝達応答特性の3点の統合によって、製品1個当たりの加熱時間が決まる。加熱体の長さとベルトの速さから決まる加熱時間の関係を表2に示した。
[0091]
 ここで示した各通過(加熱)時間は、上記で示したベルトとヒートシール材料の熱伝達応答と対比して設計条件と運転条件を決める。
[0092]
 加熱体の長さは製作時に決定されるので、運転状態での選択はできない。
[0093]
 200mmの例では、加熱体、0.25mmのポリ四フッ化エチレンベルトを使い、微圧接に調整して、3.0sの加熱時間が確保できた場合、最速のベルト速さ(速さの上限)は4m/min.となる。これ以上の高速化は加熱条件が不安定になる過渡加熱条件になる。
[0094]
[表2]


[0095]
 非接触のステンレスシート方式を適用した場合、加熱時間は1sが適用できるので、各加熱体の長さにおいて、100mmでは6m/min.に拡張される。200~400mmでは、8m/min.以上の高速化が可能になる。
[0096]
 本発明の加熱と圧着機能の分離による摺動ベルトの非接触化対応の優位性を証明できた。低速域では、保温板41が設置され、ヒートシール材料の温度低下対策が施されていれば問題はない。
[0097]
 また、ダイロール圧着部での圧着圧もヒートシール材料と加熱温度(軟化特性)によって異なる。
[0098]
 屈曲部の塑性変形の密封化は材料毎によって変わる。発明者が開発した図9に示した試験法で屈曲部の密封応力を計測する。
[0099]
 高さ0.5mmの半円弧の一条突起を付した加熱バーの温度T℃を順次上昇して、圧着強さを変更して、密封が可能な組み合わせの計測をする。
[0100]
 計測結果を圧着バーの一条突起の長さ1cm当たりの線荷重に変換して、計測結果の標準化を図る。
[0101]
 試験標本を折り重ねて二つの屈曲部を構成し、内側に約10μmのLLDPEのフイルムを試験標本に密接して挟み込む。表面温度をT℃に加熱して、圧接荷重を可変する。仕上がった標本の屈曲部に探傷液を点滴し、本発明者が開発した評価法を適用して、密封性をルーペ又は顕微鏡を使用して、目視検査する。
[0102]
 市場に出回っている包装材料で、硬くて、最も密封が困難なOPP(二軸延伸ポリプロピレン;ヤング率 約2,000)を標本にした試験結果を表3にまとめた。(特許文献3の適用事例)
[0103]
[表3]


[0104]
 各加熱温度(加熱体表面温度)に26~120N/cmの線荷重を付与した。
[0105]
 この結果を見ると、軟化が発生しない110℃で高圧接荷重を掛けると圧接部位は白濁して、ボロボロなってしまい、軟化温度帯外での密封は困難であることが分った。
[0106]
 軟化の始まる114℃では83N/cmの線荷重を必要とした。
[0107]
 更に温度を上げると116℃から42N/cmとなり、実用的な荷重で密封が完成できた。この材料は2軸延伸が掛かっているので溶融温度に加熱が接近するとシュリンクが起こるので、上限適用温度は140℃付近になる。
[0108]
 密封のみの目的なら116-140℃未満が適用対象温度域になることが分った。
実施例
[0109]
 本発明の一実施例であるヒートシール装置の概略構造の側面図を図10に、そのダイロール圧着部の正面図を図11に示す。
[0110]
 圧着ベルト搬送加熱部3は、ロール31、32間に掛架されていて走行する厚さ0.04mmのステンレススチールの一対のベルト33と、それぞれ該ベルト33、0.1mmの間隔をおいて配置された加熱体34よりなっている。
 200mmの例では、加熱体、0.25mmのポリ四フッ化エチレンベルトを使い、微圧接に調整して、3.0sの加熱時間が確保できた場合、最速のベルト速さ(速さの上限)は4m/min.となる。これ以上の高速化は加熱条件が不安定になる過渡加熱条件になる。
[0111]
 図10の左側のロール31はいずれも駆動ロールで、右側のロール32は従動ロールになっており、対向する駆動ロール31と従動ロール32は間隔を調整してヒートシール材料であるワーク1の圧接圧を変えられるようになっている。また、駆動ロール31は、回転速度を変えてワーク1の搬送速度を変えられるようになっている。
[0112]
 加熱体34は、いずれも、長さが200mmの直方体をしていて、内部にヒーター341が埋設され、ベルト面側にはさらにヒートシールパイプ342と加熱体表面温度を測定するセンサ343が埋設されている。
[0113]
 この加熱体34はいずれもベルト33との間隔を調整できるようになっている。
[0114]
 ダイロール圧着部2は、周面に高さが0.3mmで断面が半円状の一条突起211が周方向に設けられた線条ロール21と弾性体ロール22よりなっている。弾性体ロール22は幅が25mmで、通常のロールの上に厚さが4mmで硬さがA70のシリコンゴム弾性体221のシートが被着された構造になっている。
[0115]
 線条ロール21は、幅20mm直径50mmφで、図11に示すように、回転軸に圧着圧調製スプリング23が取り付けられ、これにより線条ロール21をバネ圧力の付加で圧着圧を調整できるようになっている。
[0116]
 加圧装置にエアーシリンダを適用すれば、空気圧の調整で容易に圧着荷重の調整ができる。更に定圧着下で自動上下運動が可能となる。
又運転待機時に弾性体ロール22への荷重を容易に開放でき、弾性体の損耗を軽減できる。
[0117]
 線条ロール21と弾性体ロール22は歯車を歯合させて同期回転させる。駆動源は電気的に微調整できるモータを適用し、ワークの進入速さに一致させた。
[0118]
 圧着ベルト搬送加熱部3とダイロール圧着部2の間には、その間の移送におけるワーク1の温度低下を避けるための保温部4が設けられている。
[0119]
 この保温部4は、断面を図12に示すように、平行に配置された上下2枚の保温板41の右辺が、ヒーター421を内蔵した加熱体42に固定され、外面が保温材43で覆われた構造をしている。
[0120]
 このような装置を用いてヒートシールを行なうには、まず、図10の図面の右側からワーク1が矢印点線に従ってロール32、32間から搬入される。そして、一対のベルト33、33に挟持されて搬送されている間に加熱体34、34によって上下方向から加熱され、ヒートシール層が軟化して界面接着状態にする。
[0121]
 次いで、ロール31、31間から放出され、保温板41で保温されてダイロール圧着部2に送られる。そこでは、線条ロール21と弾性体ロール22によって、先ず一条突起211でワークの線条局部が弾性体221内に陥没して、一条密封が形成されるとともに、平面部の圧着に移行する。4枚部と2枚部の平面段差相当部分が弾性体の流動的変形で2枚部を圧着する。
[0122]
 特許文献3を適用したヒートシール材料として厚さ25μmのOPPと30μmの凝集破壊シーラントの積層シートを用いた。
[0123]
 これを圧着ベルト搬送加熱部で加熱体表面温度123℃、搬送速度4m/分で3秒加熱して、その1.5秒後に保温板を出たヒートシール材料をダイロール圧着部で40N/cmの圧着圧で(ダイロール圧着線荷重40N)で複合ヒートシール構造の圧着を行なった。線条変形で分割圧着するので、包装袋のヒートシール寸法に関係なく、材料の密封圧着特性値のみの適用で済むところが本発明の特長である。
[0124]
 ヒートシールは、帯状部の幅の合計が15mm、線条部の幅が0.3mmで、約8Nで摘み開封ができる剥がれシールであった。内側のヒートシール線に探傷液を点滴し、段差部を含めヒートシール面全体の一条シール線上の密封の完成を確認した。その状態の写真を図13に示す。

産業上の利用可能性

[0125]
 本発明のヒートシール装置とヒートシール方法は、ピロー袋やガセット袋のようなヒートシール面異段差があっても効率よく密封できるので、包装袋等のヒートシールに幅広く利用できる。

符号の説明

[0126]
 1 ヒートシール材料(ワーク)
 2 ダイロール圧着部
  21 線条ロール
   211 一条突起
  22 弾性体ロール
   221 弾性体
  23 圧着圧調製スプリング
 3 圧着ベルト搬送加熱部
  31 駆動ロール
  32 従動ロール
  33 ベルト
  34 加熱体
   341 ヒーター
   342 ヒートパイプ
   343 加熱体表面温度センサ
 4 保温部
  41 保温板
  42 加熱体
   421 ヒーター
  43 保温材
 5 ヒートジョー式ヒートシーラー
  51 加熱体
   511 ヒーター
   512 ヒートパイプ
   513 温度調節センサ
   514 加熱体表面温度
  52 カバー材
  53 間欠動作
 6 バンドシーラー
  61 駆動ロール
  62 摺動ベルト
  63 加熱体
   631 ヒーター
   632 ヒートパイプ
   633 温度調節センサ
   634 加熱体表面温度
 7 溶着面温度

請求の範囲

[請求項1]
 ロール間に掛架されて走行する一対のベルトと該ベルトと間隔をおいて配置された加熱体から構成され、ヒートシール材料を搬送加熱して帯状の剥がれシールを形成する圧着ベルト搬送加熱部と、
 周面に線条突起が周方向に設けられた線条ロールと弾性体ロールから構成され、該帯状の剥がれシールの長尺方向に線状の剥がれシールを付加するダイロール圧着部よりなる、
 帯状の剥がれシールの長尺方向に線条の剥がれシールが付加された複合ヒートシール構造を形成するヒートシール装置
[請求項2]
 圧着ベルト搬送加熱部とダイロール圧着部の間に保温部が設けられている請求項1記載のヒートシール装置
[請求項3]
 ベルトが金属ベルトである請求項1又は2記載のヒートシール装置
[請求項4]
 ヒートシール材料を、一対のベルトで挟んで搬送し、その間に加熱して剥がれシールで帯状のヒートシールを形成し、次いで、該帯状のヒートシール部を表面の周方向に線条突起が設けられた線条ロールと弾性体ロールの間を通過させて該帯状のヒートシール部に線条の剥がれシールを付加するとともに該帯状のヒートシール部もさらに剥がれシールでヒートシールすることを特徴とする複合ヒートシール構造のヒートシール方法

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]