Some content of this application is unavailable at the moment.
If this situation persist, please contact us atFeedback&Contact
1. (WO2018207279) SEMICONDUCTOR DEVICE AND PRODUCTION METHOD THEREFOR, POWER CONVERSION DEVICE, AND MOVING BODY
Document

明 細 書

発明の名称 半導体装置、及び、その製造方法、並びに、電力変換装置、及び、移動体

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054  

符号の説明

0055  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 半導体装置、及び、その製造方法、並びに、電力変換装置、及び、移動体

技術分野

[0001]
 本発明は、半導体装置、及び、その製造方法、並びに、電力変換装置、及び、移動体に関する。

背景技術

[0002]
 従来、高信頼性の半導体装置では、ケース筐体からなる容器体に封止樹脂が充填された状態で、専用の固定機構及び固定部材によって蓋が容器体と固定されている。例えば特許文献1の技術では、蓋の縁部に沿って蓋の下面に設けられた凸部が、容器体の開口縁部の内側と嵌合することによって、蓋が容器体と固定されている。例えば特許文献2の技術では、蓋の縁部が、容器体の開口縁部に設けられた凹部と嵌合することによって、蓋が容器体と固定されている。例えば特許文献3の技術では、接着剤によって蓋が容器体と固定されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平06-350024号公報
特許文献2 : 特開2015-41659号公報
特許文献3 : 特開2003-68979号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら従来技術では、専用の固定機構及び固定部材を設けるためのスペースが必要となるため、構造設計が制約される。この結果、容器体のサイズ、ひいては半導体装置の小型化ができないなどの問題があった。
[0005]
 また、専用の固定部材である接着剤によって、蓋を容器体に固定する構成では、接着剤塗布装置及び接着剤が必要となることから、半導体装置の製造の工数及び材料費において改善の余地があった。さらに、接着剤を塗布したり熱硬化したりするなどの専用の工程を行うまでに、製造ライン内で停滞する時間が発生する結果、容器体内、ひいては半導体装置内に異物等が侵入してしまう可能性があるという問題があった。
[0006]
 そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、専用の固定機構及び固定部材を用いずに、蓋と容器体とを固定可能な技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明に係る半導体装置は、開口した空間を有する容器体と、前記容器体の前記空間内に配設された半導体素子と、前記容器体の前記空間内に配設され、前記半導体素子を覆う封止材と、前記容器体の前記開口を覆う蓋とを備え、前記蓋には前記空間内に突出する凸部が設けられ、硬化された前記封止材に、前記凸部の少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、前記蓋が前記容器体に固定されている。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、硬化された封止材に、凸部の少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、蓋が容器体に固定されている。したがって、専用の固定機構及び固定部材を用いずに、蓋を容器体に固定することができる。
[0009]
 本発明の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 実施の形態1に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
[図2] 実施の形態2に係る半導体装置の一部の構成を示す断面図である。
[図3] 実施の形態3に係る半導体装置の一部の構成を示す断面図である。
[図4] 実施の形態4に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
[図5] 実施の形態5に係る半導体装置の一部の構成を示す断面図である。
[図6] 実施の形態6に係る半導体装置の一部の構成を示す断面図である。
[図7] 実施の形態7に係る半導体装置の一部の構成を示す斜視図である。
[図8] 実施の形態8に係る半導体装置の一部の構成を示す斜視図である。
[図9] 実施の形態9に係る電力変換システムの構成を示すブロック図である。
[図10] 実施の形態10に係る移動体の構成を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、異なる図面にそれぞれ示される構成要素の大きさと位置との相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
[0012]
 <実施の形態1>
 図1は、本発明の実施の形態1に係る高信頼性の半導体装置の構成を示す断面図である。図1の半導体装置は、容器体1と、半導体素子である半導体チップ2と、金属ワイヤ3と、電極4と、はんだ5,7と、絶縁基板6と、蓋8と、封止材9とを備える。なお、図1以降の図では、図が複雑にならないように、封止材9は全体を図示せずに、封止材9の上面のみ破線で図示されている。
[0013]
 容器体1は、上側に開口した空間を有する。本実施の形態1では、容器体1は、環状のケース1aと、ケース1aの下部と接着剤によって固定された放熱板1bとを備える。ケース1aは容器体1の側面であり、放熱板1bは容器体1の底面である。
[0014]
 半導体チップ2は、容器体1の空間内に配設されている。本実施の形態1では、半導体チップ2は、絶縁基板6などを介して容器体1の下面と接合されている。半導体チップ2は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)及びMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体スイッチング素子であってもよいし、SBD(Schottky Barrier Diode)などのダイオードであってもよい。
[0015]
 また、半導体チップ2は、例えば、Si(珪素)を含んでもよいし、ワイドバンドギャップ半導体を含んでもよい。ワイドバンドギャップ半導体は、例えば、SiC(炭化珪素)、GaN(窒化ガリウム)、及び、ダイヤモンドを含む。なお、半導体チップ2は、SiCからなるMOSFET、または、SiCからなるSBDであることが好ましい。
[0016]
 半導体チップ2は上部電極2aを有しており、複数の上部電極2aが、金属ワイヤ3によって接続されている。
[0017]
 半導体チップ2及び電極4のそれぞれは、はんだ5によって絶縁基板6と接合されている。電極4は、絶縁基板6に立設状に設けられており、蓋8の開口を通って外部に引き出されている。絶縁基板6は、はんだ7によって放熱板1bと接合されている。
[0018]
 蓋8は、容器体1の開口を覆う。なお、蓋8と容器体1との間、具体的には蓋8とケース1aの上部との間には、蓋8を容器体1に固定する専用の固定機構も固定部材も設けられていない。なお、固定機構は、例えば嵌合機構などであり、固定部材は、例えば接着剤などである。
[0019]
 蓋8には、容器体1の空間内に突出する凸部である内壁8aが設けられている。この内壁8aは、容器体1のケース1aに沿ってケース1aから離間されて設けられている。なお本実施の形態1では、内壁8aは、蓋8と一体成形によって形成されるものとするが、これに限ったものではない。
[0020]
 封止材9は絶縁性を有する。封止材9は、容器体1の空間内に配設されており、半導体チップ2を覆って半導体チップ2を保護する。例えば封止材9が容器体1の空間内に注入された直後などのように、封止材9が未硬化状態の液状である際に、内壁8aの先端部分が封止材9の上面(液面)よりも下側に位置する状態で、蓋8がケース1aの上部に載置される。そして、その状態で封止材9が硬化される。
[0021]
 このように構成された本実施の形態1では、硬化された封止材9に、内壁8aの少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、蓋8が容器体1に固定される。つまり、封止材9の硬化が、蓋8と容器体1との固定に利用される。
[0022]
 ここで、上述した構成要素の材質の一例について説明する。ケース1a、蓋8及び内壁8aの材質は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、及び、エンジニアリングプラスチックなどを含む。エンジニアリングプラスチックは、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)とPBTとを合成したプラスチックなどを含む。なお、蓋8及び内壁8aの材質は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[0023]
 放熱板1bの材質は、例えば、AlSiCなどの金属セラミックス複合材、及び、Cu、Alなどの金属を含む。ケース1aと放熱板1bとを固定する接着剤は、例えば、シリコーン系の材料、及び、エポキシ系の材料などを含む。封止材9の材質は、例えば、シリコーンゲル、及び、エポキシ樹脂などを含む。
[0024]
 以上のような本実施の形態1に係る半導体装置によれば、硬化された封止材9に、内壁8aの少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、蓋8が容器体1に固定される。このような構成によれば、専用の固定機構及び固定部材を用いずに、蓋と容器体とを固定することができる。この結果、半導体装置の小型化及び軽量化、材料費の低減化、異物等の混入抑制による高品質化、及び、工数削減による生産性の向上化などが期待できる。
[0025]
 なお、半導体チップ2がワイドバンドギャップ半導体を含む場合、当該半導体チップ2を備える半導体装置は、高温環境で使用されることが想定される。硬化された封止材9に、内壁8aの少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、蓋8が容器体1に固定された本実施の形態1の構成によれば、不要な熱応力が生じなかったり、生じた熱応力を逃がしたりすることができる。したがって、半導体チップ2がワイドバンドギャップ半導体を含む場合において、特に有効である。
[0026]
 <実施の形態2>
 図2は、本発明の実施の形態2に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す断面図である。以下、本実施の形態2で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0027]
 本実施の形態2では、複数の凸部として、複数の櫛歯部8bが蓋8に設けられており、蓋8と複数の櫛歯部8bとから櫛形状の部材が構成されている。そして、硬化された封止材9に、複数の櫛歯部8bの少なくとも先端部分が埋め込まれている。このような構成によれば、複数の櫛歯部8bと封止材9との付着力を高めることができるので、蓋8と容器体1との間の固定を強固にすることができる。また、実施の形態1の内壁8aに使用する成形材料よりも、複数の櫛歯部8bに使用する成形材料を低減することができるので、半導体装置のコストの低減化も期待できる。
[0028]
 <実施の形態3>
 図3は、本発明の実施の形態3に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す断面図である。以下、本実施の形態3で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0029]
 本実施の形態3では、実施の形態1で説明した内壁8aの先端部分に鉤部8cが設けられており、内壁8aの先端部分は鉤形状を有している。そして、硬化された封止材9に、鉤部8cが埋め込まれている。このような構成によれば、鉤部8cによる投錨効果により、機械的な係止力が得られるので、蓋8と容器体1との間の固定を強固にすることができる。
[0030]
 <実施の形態4>
 図4は、本発明の実施の形態4に係る高信頼性の半導体装置の構成を示す断面図である。以下、本実施の形態4で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0031]
 本実施の形態4では、実施の形態1で説明した内壁8aの先端部分の側部に開口部8dが設けられている。そして、開口部8dに封止材9の一部が充填されている。このような構成によれば、開口部8dに封止材9の一部が充填及び硬化されたことによって投錨効果が得られるので、蓋8と容器体1との間の固定を強固にすることができる。なお、開口部8dは、底有りの穴でもよいし、貫通穴でもよい。また、開口部8dは、丸穴でもよいし、角穴でもよいし、長丸穴でもよい。
[0032]
 <実施の形態5>
 図5は、本発明の実施の形態5に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す断面図である。以下、本実施の形態5で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0033]
 本実施の形態5では、実施の形態2で説明した複数の櫛歯部8bのそれぞれの先端部分の側部に開口部8eが設けられている。そして、開口部8eに封止材9の一部が充填及び硬化されている。このような構成によれば、開口部8dに封止材9の一部が充填及び硬化されたことによって投錨効果が得られる。したがって、本実施の形態5では、実施の形態2と同様に複数の櫛歯部8bと封止材9との付着力を高めることができるだけでなく、投錨効果による機械的な係止力も得られるので、蓋8と容器体1との間の固定をさらに強固にすることができる。
[0034]
 <実施の形態6>
 図6は、本発明の実施の形態6に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す断面図である。以下、本実施の形態6で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0035]
 本実施の形態6では、実施の形態2で説明した複数の櫛歯部8bのそれぞれの先端部分の先端に括れ部8fが設けられており、当該先端は括れ形状を有している。そして、硬化された封止材9に、括れ部8fが埋め込まれている。このような構成によれば、括れ部8fに封止材9の一部が充填及び硬化されたことによって投錨効果が得られる。したがって、本実施の形態6では、実施の形態2と同様に複数の櫛歯部8bと封止材9との付着力を高めることができるだけでなく、投錨効果による機械的な係止力も得られるので、蓋8と容器体1との間の固定をさらに強固にすることができる。
[0036]
 <実施の形態7>
 図7は、本発明の実施の形態7に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す斜視図である。なお図7には、図1~図6の構成と上下を逆にした構成が示されている。以下、本実施の形態7で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0037]
 本実施の形態7では、複数の凸部として、複数の円柱形状の柱8gが蓋8に設けられている。なおここでは、柱8gは、円柱形状を有するものとして説明するが、これに限ったものではなく、例えば円錐形状を有してもよい。またここでは、4つの柱8gが、四角形状の蓋8の頂点側にそれぞれ設けられるとともに、2つの柱8gが、蓋8の中心側に設けられている。しかし柱8gの数は上記の数に限ったものではなく、例えば3つでもよいし、それ以外の数であってもよい。また、柱8gの位置は上記の位置に限ったものではなく、所望の位置であってもよい。
[0038]
 本実施の形態7では、硬化された封止材9に、複数の柱8gの少なくとも先端部分が埋め込まれている。このような構成によれば、内壁8aを設けることができない箇所に、内壁8aよりもサイズが小さい柱8gを設けることができる。したがって、内壁8aを設けることができない場合に、本実施の形態7の構成は有効である。
[0039]
 <実施の形態8>
 図8は、本発明の実施の形態8に係る高信頼性の半導体装置の一部の構成を示す斜視図である。なお図8には、図1~図6の構成と上下を逆にした構成が示されている。以下、本実施の形態8で説明する構成要素のうち、上述の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
[0040]
 本実施の形態8では、金属をインサート成形することによって、実施の形態7と同様の柱8gが形成されている。そしてそのインサート成形によって、本実施の形態8に係る柱8gの先端部分の先端には、括れ部8hが設けられている。つまり、柱8gの先端部分の先端は括れ形状を有している。そして、硬化された封止材9に、括れ部8hが埋め込まれている。このような構成によれば、金属をインサート成形することによって、投錨効果による機械的な係止力などが得られるので、蓋8と容器体1との間の固定を強固にすることができる。
[0041]
 <実施の形態9>
 本発明の実施の形態9に係る電力変換装置は、実施の形態1~8のいずれかに係る半導体装置を有する主変換回路を備えた電力変換装置である。以上で説明した半導体装置は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、本実施の形態9として、三相のインバータに、実施の形態1~8のいずれかに係る半導体装置を適用した場合について説明する。
[0042]
 図9は、本実施の形態9に係る電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
[0043]
 図9に示す電力変換システムは、電源100、電力変換装置200、負荷300から構成される。電源100は、直流電源であり、電力変換装置200に直流電力を供給する。電源100は種々の電源で構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成されてもよいし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成されてもよい。また、電源100は、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成されてもよい。
[0044]
 電力変換装置200は、電源100と負荷300との間に接続された三相のインバータであり、電源100から供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷300に交流電力を供給する。電力変換装置200は、図9に示すように、直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路201と、主変換回路201の各スイッチング素子を駆動する駆動信号を出力する駆動回路202と、駆動回路202を制御する制御信号を駆動回路202に出力する制御回路203とを備えている。
[0045]
 負荷300は、電力変換装置200から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷300は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
[0046]
 以下、電力変換装置200の詳細を説明する。主変換回路201は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源100から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷300に供給する。主変換回路201の具体的な回路構成には種々の構成があるが、本実施の形態9に係る主変換回路201は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、当該三相フルブリッジ回路は、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路201の各スイッチング素子及び各還流ダイオードの少なくともいずれか1つには、上述した実施の形態1~8のいずれかに係る半導体装置の半導体チップ2を適用する。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路201の3つの出力端子は、負荷300に接続される。
[0047]
 駆動回路202は、主変換回路201のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路201のスイッチング素子の制御電極に供給する。具体的には、駆動回路202は、後述する制御回路203からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子の制御電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
[0048]
 制御回路203は、負荷300に所望の電力が供給されるよう主変換回路201のスイッチング素子を制御する。具体的には、制御回路203は、負荷300に供給すべき電力に基づいて主変換回路201の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、制御回路203は、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM(Pulse Width Modulation)制御によって主変換回路201を制御することができる。そして、制御回路203は、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、駆動回路202に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路202は、この制御信号に従い、各スイッチング素子の制御電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
[0049]
 以上のような本実施の形態9に係る電力変換装置では、主変換回路201のスイッチング素子及び還流ダイオードの少なくともいずれか1つとして、実施の形態1~8に係る半導体装置の半導体チップ2を適用するため、信頼性の向上を実現することができる。
[0050]
 以上で説明した本実施の形態9では、2レベルの三相インバータに、実施の形態1~8のいずれかに係る半導体装置の半導体チップ2を適用する例を説明したが、本実施の形態9は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態9では、実施の形態1~8のいずれかに係る半導体装置は、2レベルの電力変換装置であるとしたが、3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに上記半導体装置を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに上記半導体装置を適用することも可能である。
[0051]
 また、本実施の形態9に係る電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触器給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
[0052]
 <実施の形態10>
 図10は、本発明の実施の形態10に係る移動体の構成を示す図である。図10に示す移動体400には、実施の形態9に係る電力変換装置200が搭載され、移動体400は、電力変換装置200からの出力を用いて移動可能となっている。このような構成によれば、変換器の小型化及び軽量化によって移動体400の軽量化が可能となる。この結果、移動体400の高効率化及び高性能化が期待できる。なおここでは、移動体400は、鉄道車両であるとして説明したが、これに限ったものではなく、例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車、エレベーターなどであってもよい。
[0053]
 なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
[0054]
 本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。

符号の説明

[0055]
 1 容器体、2 半導体チップ、8 蓋、8a 内壁、8b 櫛歯部、8c 鉤部、8d,8e 開口部、8f,8h 括れ部、8g 柱、9 封止材、200 電力変換装置、201 主変換回路、202 駆動回路、203 制御回路、400 移動体。

請求の範囲

[請求項1]
 開口した空間を有する容器体と、
 前記容器体の前記空間内に配設された半導体素子と、
 前記容器体の前記空間内に配設され、前記半導体素子を覆う封止材と、
 前記容器体の前記開口を覆う蓋と
を備え、
 前記蓋には前記空間内に突出する凸部が設けられ、
 硬化された前記封止材に、前記凸部の少なくとも先端部分が埋め込まれていることによってのみ、前記蓋が前記容器体に固定されている、半導体装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の半導体装置であって、
 複数の前記凸部が前記蓋に設けられている、半導体装置。
[請求項3]
 請求項1に記載の半導体装置であって、
 前記凸部の前記先端部分は鉤形状を有する、半導体装置。
[請求項4]
 請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
 前記凸部の前記先端部分の側部に開口部が設けられている、半導体装置。
[請求項5]
 請求項1または請求項2に記載の半導体装置であって、
 前記凸部の前記先端部分の先端は括れ形状を有する、半導体装置。
[請求項6]
 請求項1,2または5に記載の半導体装置であって、
 前記凸部は、円柱形状または円錐形状の柱を含む、半導体装置。
[請求項7]
 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置であって、
 前記半導体素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含む、半導体装置。
[請求項8]
 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
 前記半導体装置を駆動する駆動信号を前記半導体装置に出力する駆動回路と、
 前記駆動回路を制御する制御信号を前記駆動回路に出力する制御回路と
を備える、電力変換装置。
[請求項9]
 請求項8に記載の電力変換装置が搭載された、移動体。
[請求項10]
 請求項6に記載の半導体装置の製造方法であって、
 金属をインサート成形することによって前記凸部を形成する、半導体装置の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]