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1. (WO2018180448) STATOR, MOTOR, AND ELECTRIC POWER STEERING DEVICE
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明 細 書

発明の名称 ステータ、モータ、電動パワーステアリング装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

符号の説明

0077  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : ステータ、モータ、電動パワーステアリング装置

技術分野

[0001]
 本発明は、ステータ、モータ、電動パワーステアリング装置に関する。

背景技術

[0002]
 モータのロータは、シャフトとともに回転するロータコアと、ロータコアの周方向に複数設けられたマグネットと、を備える。このようなモータの作動時に生じるコギングトルクは、モータの振動および騒音の増大に繋がる。このため、モータにおいて、コギングトルクの発生を抑えることが望まれている。
[0003]
 例えば、特許文献1には、ステータのティースを軸方向において複数段のブロックに分割し、一つの段のブロックのティースと他の段のブロックのティースとを、軸方向に対して傾斜させた構成が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2004-159492号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 上記のようなモータにおいて、コイル線の巻線工程が複雑化し生産性が低下してしまうという問題があった。
[0006]
 本発明は、上記事情に鑑みて、コギングトルクを抑制するとともに、組み立てを簡素化できるステータ、モータ、電動パワーステアリング装置を提供することを目的の一つとする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明のステータの一つの態様は、中心軸回りの周方向に連続する環状のステータコアと、前記ステータコアの軸方向の一部に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第1のティースと、前記第1のティースの径方向内側の端部に設けられた第1のアンブレラと、前記ステータコアの軸方向において前記第1のティースとは異なる位置に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第2のティースと、前記第2のティースの径方向内側の端部に設けられた第2のアンブレラと、を備え、前記第1のアンブレラと前記第2のアンブレラとは、周方向における幅寸法が互いに異なる。
[0008]
 本発明のモータの一つの態様は、上記のステータと、前記ステータと径方向に隙間を介して対向するロータと、を備える。
[0009]
 本発明の電動パワーステアリング装置の一つの態様は、上記のモータを備える。

発明の効果

[0010]
 本発明の一つの態様によれば、コギングトルクを抑制するとともに、組み立てを簡素化できるステータ、モータ、電動パワーステアリング装置が提供される。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1は、一実施形態のモータの断面模式図である。
[図2] 図2は、一実施形態のモータの、図1におけるII-II線に沿う断面図である。
[図3] 図3は、一実施形態のモータの、図2におけるIII-III線に沿う断面図である。
[図4] 図4は、一実施形態のロータの一部を示す斜視図である。
[図5] 図5は、一実施形態のモータの一部を示す図であり、図2の拡大断面図である。
[図6] 図6は、一実施形態のモータの一部を示す図であり、図3の拡大断面図である。
[図7] 図7は、一実施形態のステータの一部を示す斜視図である。
[図8] 図8は、一実施形態のモータにおけるコギングトルクの波形を示す図である。
[図9] 図9は、一実施形態のモータを備えた電動パワーステアリング装置の模式図である。
[図10] 図10は、一実施形態のステータの変形例を示す斜視図である。
[図11] 図11は、一実施形態のロータの変形例を示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 図1は、本実施形態のモータ10の断面模式図である。
 図1に示すように、モータ10は、ロータ20と、ステータ30と、を備える。
[0013]
 以下の説明においては、中心軸Jに平行な方向を単に「軸方向」又は「上下方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。さらに、以下の説明において、「平面視」とは、軸方向から視た状態を意味する。また、本明細書では、中心軸Jに沿った軸方向における図1の上側を単に「上側」と呼び、下側を単に「下側」と呼ぶ。なお、上下方向は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。
 また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
[0014]
[ロータ]
 ロータ20は、上下方向に延びる中心軸Jに沿って配置されるシャフト21と、シャフト21に固定されたロータコア22と、第1のマグネット23と、第2のマグネット24と、を備える。
[0015]
 シャフト21は、モータハウジング11に設けられた複数のベアリング15,16に、中心軸J回りに回転可能に支持される。シャフト21は、中心軸Jに沿った方向に延びる円柱状である。シャフト21は、ロータコア22に対して、圧入や接着などによって固定される。また、シャフト21は、ロータコア22に対して、樹脂部材などを介して固定されていてもよい。すなわち、シャフト21は、ロータコア22と、直接または間接的に固定される。なお、シャフト21は、中空状の部材であってもよく、特に限定されるものではない。
[0016]
 図2は、本実施形態のモータ10の、図1におけるII-II線に沿う断面図である。図3は、本実施形態のモータの、図2におけるIII-III線に沿う断面図である。図4は、本実施形態のロータの一部を示す斜視図である。図5は、本実施形態のモータの一部を示す図であり、図2の拡大断面図である。図6は、本実施形態のモータの一部を示す図であり、図3の拡大断面図である。
[0017]
 図2、図3に示すように、ロータコア22は、筒状の部材である。ロータコア22は、軸方向から見たときに、外形形状が多角形である。本実施形態において、ロータコア22の外形は、八角形である。言い換えると、ロータコア22は、中空の略八角形柱である。なお、ロータコア22の外形は、円形などであってもよい。ロータコア22は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板である。ロータコア22は、平面視中央には、シャフト21を通過させる貫通孔22hが設けられる。
[0018]
 図4に示すように、第1のマグネット23は、ロータコア22の軸方向の上側の一部に設けられる。第1のマグネット23は、軸方向に延びる板状の部材である。
[0019]
 図2に示すように、第1のマグネット23は、周方向に間隔をあけて等間隔に配置される。軸方向から見たときに、第1のマグネット23は、周方向を向く一対の第1側面部23sと、径方向外側を向く第1外面部(外周面)23tと、径方向内側を向く第1内面部23uと、を有する。
[0020]
 一対の第1側面部23sは、第1内面部23uの周方向両端部から、径方向外側にそれぞれ延びている。第1側面部23sは、軸方向から見たときに、略直線状である。
[0021]
 第1内面部23uは、軸方向から見たときに、略直線状である。第1内面部23uは、ロータコア22の径方向外側を向くコア外周面22fと径方向に対向する。
[0022]
 第1外面部23tの周方向両側の端部は、一対の第1側面部23sに接続される。本実施形態において、第1外面部23tは、径方向外側に凸となる湾曲面であり、中心軸Jを中心とした円弧状をなしている。なお、第1外面部23tは、必ずしも湾曲面である必要はない。第1外面部23tは、平面であってもよい。すなわち、軸方向から見たときに、第1外面部23tの外形は直線状であってもよい。
[0023]
 図4に示すように、第2のマグネット24は、ロータコア22の軸方向において第1のマグネット23とは異なる位置に設けられる。具体的には、第2のマグネット24は、ロータコア22の軸方向の下側の一部に設けられる。第2のマグネット24は、第1のマグネット23の下端に接するよう配置される。なお、軸方向において、第1のマグネット23と第2のマグネット24の間には、隙間があってもよく、接着剤や他の部材などが介在してもよい。
[0024]
 図3に示すように、第2のマグネット24は、周方向に間隔をあけて等間隔に配置される。第2のマグネット24は、軸方向に延びる板状の部材である。軸方向から見たときに、第2のマグネット24は、周方向を向く一対の第2側面部24sと、径方向外側を向く第2外面部(外周面)24tと、径方向内側を向く第2内面部24uと、を有する。
[0025]
 一対の第2側面部24sは、第2内面部24uの周方向両端部から、径方向外側にそれぞれ延びる。第2側面部24sは、軸方向から見たときに、略直線状である。
[0026]
 第2内面部24uは、軸方向から見たときに、略直線状である。第2内面部24uは、ロータコア22の径方向外側を向くコア外周面22fと径方向に対向する。
[0027]
 第2外面部24tの周方向両側の端部は、一対の第2側面部24sに接続される。本実施形態において、第2外面部24tは、径方向外側に凸となる湾曲面であり、中心軸Jを中心とした円弧状をなしている。第2外面部24tの曲率半径は、第1外面部23tの曲率半径と等しい。なお、第2外面部24tは、必ずしも湾曲面である必要はない。第2外面部24tは、平面であってもよい。すなわち、軸方向からみたときに、第2外面部24tの外形は直線状であってもよい。
[0028]
 上記の第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、磁束密度が同じで、形状が互いに異なる。
 具体的には、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、体積が同じである。また、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、周方向、軸方向、中心軸Jを中心とした径方向のうちの少なくとも一つの方向において、寸法が互いに異なる。
[0029]
 図4に示すように、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、周方向の幅W1,W2が互いに異なる。第1のマグネット23の周方向の幅W1は、第2のマグネット24の周方向の幅W2よりも小さい。軸方向に並ぶ第1のマグネット23と第2のマグネット24とを、軸方向から見たときに、第2のマグネット24は、第1のマグネット23よりも、周方向両外側に突出する。
[0030]
 図5および図6に示すように、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、中心軸Jを中心とした径方向の厚さT1、T2が互いに異なる。径方向において、第1のマグネット23の最も厚い部分の厚さT1は、第2のマグネット24の最も厚い部分の厚さT2よりも、大きい。
[0031]
 図4に示すように、本実施形態において、第1のマグネット23の軸方向の長さL1は、第2のマグネット24の軸方向の長さL2と同じである。上述したように、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、体積が同じである。このため、本実施形態において、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、軸方向に直交する断面における断面積が等しい。
[0032]
 なお、第1のマグネット23の軸方向の長さL1は、第2のマグネット24の軸方向の長さL2と異なってもよい。この場合には、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、軸方向に直交する断面における断面積が互いに異なる。一例として、第2のマグネット24の軸方向の長さL2が、第1のマグネット23の軸方向の長さL1より大きく、第1のマグネット23の断面積が、第2のマグネット24の断面積よりも大きい構成を採用できる。また、他の例として、第1のマグネット23の軸方向の長さL1が、第2のマグネット24の軸方向の長さL2より大きく、第2のマグネット24の断面積が、第1のマグネット23の断面積よりも大きい構成を採用できる。
[0033]
 第1のマグネット23の周方向における中心Mc1の位置は、第2のマグネット24の周方向の中心Mc2の位置と同一である。
 なお、第1のマグネット23の周方向における中心Mc1の位置は、第2のマグネット24の周方向の中心Mc2の位置と異なっていてもよい。
[0034]
 第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、同じ種類の磁性材料から構成されている。第1のマグネット23、第2のマグネット24は、それぞれ、ネオジウム系材料を用いた焼結磁石およびボンド磁石、フェライト系材料を用いた磁石である。なお、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、互いに異なる種類の磁性材料から構成してもよい。
[0035]
[ステータ]
 図7は、本実施形態のステータの一部を示す斜視図である。
 ステータ30は、第1ステータコア31と、第2ステータコア32と、コイル30C(図1参照)と、絶縁部材30Z(図1参照)と、を有する。第1ステータコア31と第2ステータコア32とは、中心軸Jを中心とし、軸方向に沿って並んで配置される。第1ステータコア31および第2ステータコア32の軸方向に対向する面は、互いに接触する。
[0036]
 第1ステータコア31は、ステータ30において軸方向の上側の一部に配置される。第1ステータコア31は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板である。第1ステータコア31は、環状の第1コアバック部37と、複数の第1のティース33と、を有する。本実施形態において、第1ステータコア31は、いわゆる分割コアである。第1コアバック部37は、複数の扇状のコアピース39Aが周方向に接続されることにより構成される。
[0037]
 第1コアバック部37を構成する各コアピース39Aは、外側面に径方向内側に向かって凹む複数の第1溝39sを有する。各第1溝39sは、各第1のティース33の径方向外側に位置する。
 なお、第1ステータコア31は、分割コアだけでなく、いわゆるストレートコアや丸コアなど他の種類のコアであってもよい。
[0038]
 各コアピース39Aの内周面には、第1のティース33が設けられる。第1のティース33は、第1コアバック部37の内側面から径方向外側に向かって延びる。第1のティース33は、第1コアバック部37の内側面において、周方向に間隔をあけて等間隔に配置される。第1のティース33は、ロータ20と径方向で対向する。
[0039]
 第1のティース33は、第1のティース33の径方向内側の端部に、第1のアンブレラ35を有する。第1のアンブレラ35は、第1のティース33の径方向内側の端部から周方向両側に延びる。周方向において、隣り合う第1のアンブレラ35と第1のアンブレラ35との間には、間隙が構成される。以下の説明では、当該間隙を第1スロットオープン40Aと呼ぶ。
 第1のアンブレラ35は、第1のマグネット23に径方向で対向する。
[0040]
 第2ステータコア32は、ステータ30において軸方向の下側の一部に配置される。第2ステータコア32は、第1ステータコア31の軸方向の下端に接して配置される。第2ステータコア32は、第1ステータコア31に、カシメ等により接合される。第2ステータコア32は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板である。図3、図6、図7に示すように、第2ステータコア32は、環状の第2コアバック部38と、複数の第2のティース34と、を有する。
[0041]
 本実施形態において、第2ステータコア32は、いわゆる分割コアである。第2コアバック部38は、複数の扇状のコアピース39Bが周方向に接続されることにより構成される。第2コアバック部38を構成する各コアピース39Bは、外側面に径方向内側に向かって凹む複数の第2溝39tを有する。各第2溝39tは、各第2のティース34の径方向外側に位置する。第2溝39tの周方向の位置は、第1溝39sの周方向の位置と同じである。
 なお、第2ステータコア32は、分割コアだけでなく、いわゆるストレートコアや丸コアなど他の種類のコアであってもよい。
[0042]
 各コアピース39Bの内周面には、第2のティース34が設けられる。第2のティース34は、第2コアバック部38の内側面から径方向外側に向かって延びる。第2のティース34は、第2コアバック部38の内側面において、周方向に間隔をあけて等間隔に配置される。第2のティース34は、ロータ20と径方向に対向する。
[0043]
 第2のティース34は、第2のティース34の径方向内側の端部に第2のアンブレラ36を有する。第2のアンブレラ36は、第2のティース34の径方向内側の端部から周方向両側に延びる。周方向において、隣り合う第2のアンブレラ36と第2のアンブレラ36との間には、間隙が構成される。以下の説明では、当該間隙を第2スロットオープン41Aと呼ぶ。
 第2のアンブレラ36は、第2のマグネット24に径方向で対向する。
[0044]
 図7に示すように、第1のティース33と第2のティース34とは、軸方向で重なる。第1のティース33の周方向における幅寸法の中心Mc11と、第2のティース34の周方向における幅寸法の中心Mc12とは、軸方向において互いに重なる。また、第1のティース33の周方向における幅寸法W21と、第2のティース34の周方向における幅寸法W22とは、同一である。
[0045]
 第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、形状が互いに異なる。具体的には、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、周方向、軸方向の少なくとも一つの方向において、寸法が互いに異なる。本実施形態において、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、周方向における幅寸法W11、W12が互いに異なる。第1のアンブレラ35の周方向の幅W11は、第2のアンブレラ36の周方向の幅W12よりも大きい。これにより、第1スロットオープン40Aの周方向の幅は、第2スロットオープン41Aの幅よりも、狭い。
[0046]
 第1のアンブレラ35の軸方向の長さL11は、径方向で対向する第1のマグネット23の軸方向の長さL1と同一である。第2のアンブレラ36の軸方向の長さL12は、径方向で対向する第2のマグネット24の軸方向の長さL2と同一である。本実施形態において、第1のアンブレラ35の軸方向の長さL11は、第2のアンブレラ36の軸方向の長さL12と同じである。
[0047]
 また、本実施形態において、第1ステータコア31の軸方向の寸法は、第2ステータコア32の軸方向の寸法と同じである。すなわち、軸方向において、第1コアバック部37の寸法は、第2コアバック部38の寸法と同じである。軸方向において、第1のティース33の寸法は、第2のティース34の寸法と同じである。
[0048]
 絶縁部材30Z(図1参照)の材料は、絶縁性の樹脂である。コイル30C(図1参照)は、絶縁部材30Zを介して第1のティース33および第2のティース34に巻き回される。なお、絶縁部材30Zの材料は、絶縁性を有するのであれば、樹脂に限られず、他の材料が用いられてもよい。
[0049]
 図8は、本実施形態のモータにおけるコギングトルクの波形を示す図である。
 本実施形態のモータ10は、ロータ20およびステータ30が上述のような構成を有する。そのため、図8に示すように、第1のマグネット23と第1ステータコア31との間において生じるコギングトルクの波形は、第2のマグネット24と第2ステータコア32との間において生じるコギングトルクの波形に対し、位相が逆になる。モータ10のコギングトルクは、これらのコギングトルクを合成したものである。これにより、モータ10のコギングトルクを小さくすることができる。その結果、モータ10において生じる振動や騒音などを小さくすることができる。また、本実施形態のモータ10では、従来のモータ10と比較してトルクリップルも低減することができる。
[0050]
 本実施形態によれば、ロータ20の第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、磁束密度が同じで、形状が互いに異なる。このように、第1のマグネット23と第2のマグネット24との形状を互いに異ならせることで、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクの位相と、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクの位相とを互いにずらすことができる。これにより、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクと、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクとを互いに打ち消し合って、ロータ20を備えたモータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。その結果、このようなロータ20、モータ10、および後述する電動パワーステアリング装置500は、作動時に生じる振動および騒音を抑えることが可能となる。このような構成を採用することで、第1のマグネット23と第2のマグネット24とをスキューさせる必要がないため、結果的に組み立て工程を簡素化することができる。
[0051]
 本実施形態によれば、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、体積が同じである。また、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、周方向、中心軸J方向、中心軸Jを中心とした径方向のうちの少なくとも一つの方向において、寸法が互いに異なる。第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、周方向における中心Mcの位置が同一である。また、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、軸方向に直交する断面における断面積が互いに異なる。また、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、同じ種類の磁性材料から構成されている。
 このようにして、第1のマグネット23と第2のマグネット24とをスキューさせることなくとも、コギングトルクを容易に抑えることが可能となる。
[0052]
 本実施形態によれば、第1のマグネット23の第1外面部23tと、第2のマグネット24の第2外面部24tとは、径方向外側を向く外周面が、中心軸Jを中心とした円弧状をなし、互いに同じ曲率半径である。これにより、ロータ20とステータ30との間のエアギャップを均一にすることができる。これにより、コギングトルクを抑えるとともに、磁束の流れがスムーズとなり、トルクを増加させることができる。
[0053]
 本実施形態によれば、ステータ30の第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、周方向における幅寸法が互いに異なる。このように、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36との形状を互いに異ならせることで、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクと、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクとで、位相を互いにずらすことができる。これにより、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクと、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクとを互いに打ち消し合って、ステータ30を備えたモータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。その結果、モータ10において生じる振動および騒音を抑えることが可能となる。このような構成を採用することで、ティースの周方向の位置を軸方向に沿って変化させる必要がないため、結果的に巻線工程を簡素化することができる。
[0054]
 本実施形態によれば、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、周方向、軸方向の少なくとも一つの方向において、寸法が互いに異なる。これにより、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクの位相と、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクの位相とを互いにずらすことができる。
[0055]
 本実施形態によれば、第1のティース33と第2のティース34とは、周方向において同一位置に配置され、周方向における幅寸法が同一である。これにより、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間において、それぞれ発生するコギングトルクの位相を、よりずらしやすくなる。これにより、モータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。その結果、モータ10において生じる振動および騒音を抑えることが可能となる。また、第1のティース33と第2のティース34とは、コイル30Cを構成する導線が巻かれる部位の形状が同一であるため、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36との幅寸法が互いに異なる場合であっても、第1のティース33と第2のティース34とに、容易に導線を巻き回してコイル30Cを構成することができる。
[0056]
 本実施形態によれば、第1のアンブレラ35と第2のアンブレラ36とは、軸方向の長さL11、L12が、径方向で対向する第1のマグネット23および第2のマグネット24の長さL1、L2と同一である。これにより、コイル30Cを構成する導線が巻かれる部位の形状が、第1のティース33および第2のティース34において同一である。このため、アンブレラの形状が異なる場合であっても、容易に導線を巻き回してコイル30Cを構成することができる。
[0057]
[電動パワーステアリング装置]
 図9は、本実施形態によるモータ10を備えた電動パワーステアリング装置500を模式的に示している。
 図9に示すように、電動パワーステアリング装置500は、自動車等の車両に備えられる。電動パワーステアリング装置500は、ステアリング系520および補助トルク機構540を備える。
[0058]
 ステアリング系520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522(「ステアリングコラム」とも称される。)、自在軸継手523A、523B、回転軸524(「ピニオン軸」または「入力軸」とも称される。)、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪(例えば左右の前輪)529A、529Bを備える。
[0059]
 ステアリングハンドル521は、ステアリングシャフト522と自在軸継手523A、523Bとを介して回転軸524に連結される。回転軸524は、ラックアンドピニオン機構525を介してラック軸526に連結される。ラックアンドピニオン機構525は、回転軸524に設けられたピニオン531と、ラック軸526に設けられたラック532と、を有する。ラック軸526の右端は、ボールジョイント552A、タイロッド527Aおよびナックル528Aを介して右の操舵車輪529Aに連結される。ラック軸526の左端は、ボールジョイント552B、タイロッド527Bおよびナックル528Bを介して左の操舵車輪529Bに連結される。ここで、右側および左側は、座席に座った運転者から見た右側および左側にそれぞれ一致する。
[0060]
 ステアリング系520は、運転者がステアリングハンドル521を操作することによって操舵トルクを発生する。操舵トルクは、ラックアンドピニオン機構525を介して左右の操舵車輪529A、529Bに伝達される。これにより、運転者は左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。
[0061]
 補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、ECU542、モータ543、減速機構544および電力変換装置545を備える。補助トルク機構540は、ステアリングハンドル521から左右の操舵車輪529A、529Bに至るステアリング系520に補助トルクを与える。なお、補助トルクは「付加トルク」と称されることがある。
[0062]
 モータ543は、本実施形態におけるモータ10に相当する。
[0063]
 操舵トルクセンサ541は、ステアリングハンドル521によって付与されたステアリング系520の操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541からの検出信号(以下、「トルク信号」と表記する。)に基づいてモータ543を駆動するための駆動信号を生成する。モータ543は、操舵トルクに応じた補助トルクを駆動信号に基づいて発生する。補助トルクは、減速機構544を介してステアリング系520の回転軸524に伝達される。減速機構544は、例えばウォームギヤ機構である。補助トルクはさらに、回転軸524からラックアンドピニオン機構525に伝達される。
[0064]
 電動パワーステアリング装置500は、補助トルクがステアリング系520に付与される箇所によって、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型、およびコラムアシスト型等に分類することができる。図9には、ピニオンアシスト型の電動パワーステアリング装置500を例示している。ただし、電動パワーステアリング装置500は、ラックアシスト型、コラムアシスト型等であってもよい。
[0065]
 ECU542には、トルク信号だけでなく、例えば車速信号も入力され得る。外部機器560は例えば車速センサである。または、外部機器560は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークで通信可能な他のECUであってもよい。ECU542のマイクロコントローラは、トルク信号や車速信号などに基づいてモータ543をベクトル制御またはPWM制御することができる。
 電動パワーステアリング装置500は、運転者の操舵トルクにモータ543の補助トルクを加えた複合トルクを利用し、左右の操舵車輪529A、529Bを操作する。
[0066]
 (ステータの変形例)
 図10は、上述の実施形態に採用可能な変形例のステータ130の部分斜視図である。本変形例において、ステータ130以外の構成は、上述の実施形態と同様である。すなわち、ステータ130は、上述の実施形態のロータ20(図4参照)と径方向に対向する。
[0067]
 図10に示すように、本変形例のステータ130は、図4に示す第1のマグネット23および第2のマグネット24に径方向に対向するアンブレラ135を有する。アンブレラ135は、一様な幅寸法で軸方向に延びる。
[0068]
 本変形例に示す様にアンブレラ135の幅寸法が軸方向に沿って一様であっても、上述の実施形態に示すロータ20を用いることで、第1のマグネット23とアンブレラ135との間で発生するコギングトルクと、第2のマグネット24とアンブレラ135との間で発生するコギングトルクと、の位相を互いにずらすことができる。これにより、ロータ20を備えたモータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。
[0069]
 (ロータの変形例)
 図11は、上述の実施形態の変形例のロータ220である。本変形例において、ロータ220以外の構成は、上述の実施形態と同様である。すなわち、ロータ220は、上述の実施形態のステータ30(図7参照)と径方向に対向する。
[0070]
 図11に示すように、本変形例のロータ220は、第1のアンブレラ35および第2のアンブレラ36に径方向に対向するマグネット123を有する。マグネット123は、一様な幅寸法で軸方向に延びる。
[0071]
 本変形例に示す様にマグネット123の幅寸法が軸方向に沿って一様であっても、上述の実施形態に示すステータ30を用いることで、マグネット123と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクと、マグネット123と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクと、の位相を互いにずらすことができる。これにより、ステータ30を備えたモータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。
[0072]
 以上に、本発明の一実施形態およびその変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
[0073]
 例えば、第1ステータコア31と、第2ステータコア32とは、軸方向における長さL1、L2が互いに異なっていてもよい。すなわち、軸方向において、第1コアバック部37の長さL1は、第2コアバック部38の長さL2と異なっていてもよい。また、第1のアンブレラ35の軸方向の長さL11は、第2のアンブレラ36の軸方向の長さL12と異なっていてもよい。
[0074]
 また、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、互いに異なる種類の磁性材料から構成されていてもよい。このような構成とすることで、第1のマグネット23と第2のマグネット24とは、互いに異なる種類の磁性材料から構成されていても、第1のマグネット23と第2のマグネット24との形状を互いに異ならせることで、コギングトルクを逆位相とすることができる。これにより、第1のマグネット23と第1のアンブレラ35との間で発生するコギングトルクと、第2のマグネット24と第2のアンブレラ36との間で発生するコギングトルクとを互いに打ち消し合って、ステータ30を備えたモータ10における合成コギングトルクを小さくすることができる。その結果、モータ10において生じる振動および騒音を抑えることが可能となる。
[0075]
 また、上述の実施形態では、互いに形状が異なり軸方向に沿って並ぶ2つのマグネット(第1のマグネット23および第2のマグネット24)を有するロータ20について説明した。しかしながら、ロータは、軸方向に沿って並ぶ3以上のマグネットを有していてもよい。この場合、軸方向に沿って並ぶ3以上のマグネットのうち、少なくとも2つのマグネットの形状が互いに異なればよい。
 同様に、上述の実施形態では、周方向における幅寸法が互いに異なり軸方向に沿って並ぶ2つのアンブレラ(第1のアンブレラ35および第2のアンブレラ36)を有するステータ30について説明した。しかしながら、ステータは、軸方向に沿って並ぶ3以上のアンブレラを有していてもよい。この場合、軸方向に沿って並ぶ3以上のアンブレラのうち、少なくとも2つのアンブレラの幅寸法が互いに異なればよい。
[0076]
 上述した実施形態およびその変形例のモータ10は、電動パワーステアリング装置500に限らず、例えば、掃除機、ドライヤ、シーリングファン、洗濯機、冷蔵庫などの、各種のモータを備える多様な機器に幅広く利用され得る。

符号の説明

[0077]
 2…CL、10,543…モータ、20,220…ロータ、21…シャフト、22…ロータコア、23…第1のマグネット、23t…第1外面部(外周面)、24…第2のマグネット、24t…第2外面部(外周面)、30,130…ステータ、30C…コイル、31…第1ステータコア、32…第2ステータコア、33…第1のティース、34…第2のティース、35…第1のアンブレラ、36…第2のアンブレラ、37…第1コアバック部、38…第2コアバック部、123…マグネット、135…アンブレラ、500…電動パワーステアリング装置

請求の範囲

[請求項1]
 中心軸回りの周方向に連続する環状のステータコアと、
 前記ステータコアの軸方向の一部に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第1のティースと、
 前記第1のティースの径方向内側の端部に設けられた第1のアンブレラと、
 前記ステータコアの軸方向において前記第1のティースとは異なる位置に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第2のティースと、
 前記第2のティースの径方向内側の端部に設けられた第2のアンブレラと、を備え、
 前記第1のアンブレラと前記第2のアンブレラとは、周方向における幅寸法が互いに異なる、ステータ。
[請求項2]
 前記第1のティースと前記第2のティースとは、周方向における幅寸法の中心が軸方向において互いに重なる位置に配置され、周方向における幅寸法が同一である、請求項1に記載のステータ。
[請求項3]
 請求項1または2に記載のステータと、
 前記ステータと径方向に隙間を介して対向するロータと、
を備える、
モータ。
[請求項4]
 前記ロータは、
 上下方向に沿って延びる中心軸を中心として回転するシャフトと、
 前記シャフトに固定されたロータコアと、
 前記ロータコアの軸方向の一部に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第1のマグネットと、
 前記ロータコアの軸方向において前記第1のマグネットとは異なる位置に設けられ、周方向に間隔をあけて配置された複数の第2のマグネットと、
を備え、
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、磁束密度が同じで、形状が互いに異なる、請求項3に記載のモータ。
[請求項5]
 前記第1のアンブレラと前記第2のアンブレラとは、軸方向の長さが、径方向で対向する前記第1のマグネットおよび前記第2のマグネットと同一である、請求項4に記載のモータ。
[請求項6]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、体積が同じである、請求項4または5に記載のモータ。
[請求項7]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、周方向、軸方向、径方向のうちの少なくとも一つの方向において、寸法が互いに異なる、請求項4~6の何れか一項に記載のモータ。
[請求項8]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、周方向における中心の位置が同一である、請求項4~7の何れか一項に記載のモータ。
[請求項9]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、軸方向に直交する断面における断面積が互いに異なる、請求項4~8の何れか一項に記載のモータ。
[請求項10]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、同じ種類の磁性材料から構成されている、請求項4~9の何れか一項に記載のモータ。
[請求項11]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、互いに異なる種類の磁性材料から構成されている、請求項4~9の何れか一項に記載のモータ。
[請求項12]
 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、径方向外側を向く外周面が、前記中心軸を中心とした円弧状をなし、互いに同じ曲率半径である、請求項4~11の何れか一項に記載のモータ。
[請求項13]
 請求項3~12の何れか一項に記載のモータを備える電動パワーステアリング装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]