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1. (WO2018163580) FORCE SENSOR
Document

明 細 書

発明の名称 力覚センサ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111  

産業上の利用可能性

0112  

符号の説明

0113  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6A   6B   7   8   9   10   11   12   13   14   15A   15B   16A   16B   17  

明 細 書

発明の名称 : 力覚センサ

技術分野

[0001]
 本発明の実施形態は、例えばロボットアーム等に用いられる6軸力覚センサに関する。

背景技術

[0002]
 例えばロボットアーム等に用いられ、XYZ軸向の外力およびトルクを検出する力覚センサが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
[0003]
 この種の力覚センサにおいて、受力体としての可動部に加えられた外力は、例えば起歪体に伝達され、起歪体の変形が歪センサ(歪ゲージ)によって電気信号に変換され、力およびトルクが検出される。
[0004]
 ここで、起歪体の周囲には、起歪体を締結し固定するためのケース体(ハウジング)が設けられる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2010-8343号公報
特許文献2 : 特公平6-43937号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、ケース体と起歪体が熱膨張係数の異なる材料で構成される場合、ケース体が力覚センサの周囲の温度変動によって膨張又は収縮すると、起歪体はケース体の膨張又は収縮に伴う歪を受ける。そのため、起歪体に設けられた歪センサにより構成されるブリッジ回路の基準値となるゼロ点が変動し、測定精度が低減するおそれがある。
[0007]
 本発明は、上記事情を鑑みてなされており、ケース体と起歪体とが熱膨張係数の異なる材料で構成される場合であっても、ゼロ点の変動を抑制でき、測定精度を向上できる力覚センサを提供するものである。

課題を解決するための手段

[0008]
 実施形態に係る力覚センサは、円筒状の本体と、前記本体に対して動作可能で、周囲に少なくとも3つの円形の開口部を有する円筒状の可動体と、前記本体および前記可動体に固定され、前記可動体の動作に従って変形可能な起歪体と、前記起歪体に設けられた歪センサと、前記開口部のそれぞれ内部に配置され、前記開口部の直径より小さな第1外径を有する第1外周面を備える第1ストッパと、前記本体の第1内周面から第1の距離を隔てて配置され、前記第1内周面の直径よりも小さな第2外径の第2外周面を備え、前記起歪体と少なくとも一部が接し熱膨張抑制部材として構成される円筒状の第2ストッパと、を具備する。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、ケース体と起歪体とが熱膨張係数の異なる材料で構成される場合であっても、ゼロ点の変動を抑制でき、測定精度を向上できる力覚センサを提供できる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 第1実施形態に係る力覚センサを示す斜視図
[図2] 第1実施形態に係る力覚センサを示す平面図
[図3] 図2のIII-III線に沿って示す断面図
[図4] 力覚センサに印加されるZ軸方向の外力を検出するための動作を説明するために示す断面図
[図5] 力覚センサに印加されるX軸方向の外力を検出するための動作を説明するために示す断面図
[図6A] 第2ストッパの動作を示すものであり、初期状態を概略的に示す平面図
[図6B] 第2ストッパのX軸方向の外力検出動作を概略的に示す平面図
[図7] 第1ストッパ用の治具が装着された力覚センサを示す平面図
[図8] 図7のVIII-VIII線に沿って示す断面図
[図9] 第2ストッパ用の治具が装着された力覚センサを示す断面図
[図10] 第2実施形態に係る力覚センサを示す断面図
[図11] 力覚センサの起歪体を示す平面図
[図12] 第3実施形態に係る力覚センサを示す断面図
[図13] 第3実施形態に係る力覚センサの防水防塵構造の組み立て工程を説明するための斜視図
[図14] 第3実施形態に係る力覚センサの防水防塵構造の組み立て工程を説明するための斜視図
[図15A] 変形例1に係る第2ストッパと本体との関係を示す平面図
[図15B] 図15Aの断面図
[図16A] 変形例2に係る第2ストッパと本体との関係を示す平面図
[図16B] 図16Aの断面図
[図17] 変形例3に係る熱膨張部材を説明するために示す一部を切除した斜視図

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一の機能及び要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。また、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係や各層の厚みの比率などは現実のものと異なることがある。
[0012]
 (第1実施形態)
 [構成]
  全体構成 
 図1は、第1実施形態に係る力覚センサを示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る力覚センサを示す平面図である。第1実施形態に係る力覚センサ10は、例えばロボットアーム等に用いられ、XYZ軸方向の力およびトルクを検出する。一例として6軸力覚センサについて説明する。
[0013]
 図1および図2に示すように、力覚センサ10は、円筒状の本体11と、本体11に対して動作可能な円筒状の可動体12とを備える。本体11は、例えば、図示せぬロボットアームの本体等に固定される。可動体12は、例えば、その上面に図示せぬロボットアームのハンド部分を取りけるための取付けプレート等として機能する。
[0014]
 本体11は、力覚センサ10のベース部材であり、可動体12は、弾性変形が可能な起歪体を介在して本体11に対して、6軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、および各軸周り方向)に動作可能に取付けられている。
[0015]
 可動体12の周面には、例えば4つの円形の開口部13が等間隔に設けられている。すなわち、各開口部13は、X軸方向とY軸方向に配置されている。開口部13の数は、4つに限定されず、3つ以上であればよい。各開口部13の内部には第1ストッパ14が配置され、各第1ストッパ14は、ボルト15により、本体11に固定されている。
[0016]
 第1ストッパ14は、X軸方向のトルク、Y軸方向のトルク、Z軸方向の力およびトルクについての可動体12の動作範囲を規制する。第1ストッパ14の最外周部は、後述するように、開口部13の内面が当接可能な第1側面を備えている。すなわち、第1側面には、上記軸方向における力およびトルクにより可動体12が動作し、これに伴って起歪体が変形した際、可動体12の開口部13の内面が当接し、起歪体の過剰な変形を防止する保護機構として機能する。
[0017]
 本体11の側面には、検出信号を外部に伝達するための配線125が引き出されている。配線125は、後述する基板と電気的に接続されている。
[0018]
  断面構成 
 図3は、図2のIII-IIIに沿った力覚センサ10を示す断面図である。
[0019]
 図3に示すように、力覚センサ10の内部の中央部分に、起歪体16が配置される。起歪体16の中央部161はボルト18により第2ストッパ24を介して可動体12に取り付けられ、起歪体16の中央部161を囲む外周部162は図示しないボルトにより本体11に取り付けられる。起歪体16の表面は、X軸、Y軸により形成される面と平行に配置され、起歪体16の中心を垂直に通る線は、Z軸と一致されている。可動体12に外力が加えられると、可動体12が動作し、起歪体16が変位する。例えば起歪体16の中央部と外周部とを接続する複数の接続部には、ブリッジ回路を構成する複数の歪センサ16aが設けられ、歪センサ16aにより起歪体16の変位が電気的に検出される。歪センサ16aの配置は、これに限定されるものではなく、起歪体16の中央部161に歪センサ16aが設けられていてもよい。
[0020]
 本体11の内部には、起歪体16に対向して基板20が設けられる。基板20は、本体11に固定され、起歪体16に設けられた複数の歪センサ16aと電気的に接続される。
[0021]
 歪センサ16aは、起歪体16の複数の接続部の表面上の所定箇所に配置されている。起歪体16のそれぞれの場所における変位を歪センサ16aにより測定することで、6軸方向の力およびトルクを検出する。尚、歪センサ16aの構成、および配置は、これに限定されるものではなく、適宜、変形可能である。
[0022]
 起歪体16の表面に、歪センサ16aと基板20とを電気的に接続するためのFPC(Flexible printed circuits)26が設けられている。FPC26は、絶縁性の柔軟なフィルムと当該フィルムに配線された所定の電気回路とを備えており、可動体12の動きに合わせて自在に曲がることが可能な構成となっている。
[0023]
 第1ストッパ14は、前述した第1側面(外周面)14aと、第2側面(外周面)14bを有している。第1側面14aは、可動体12の開口部13の直径R13より小さな第1外径R14aを有している。第2側面14bは、第1外径R14aより小さな第2外径R14bを有し、開口部13の内部において、第1側面14aより外側に位置される。従って、第1側面14aと開口部13の内面との間の距離W14は、第2側面14bと開口部13の内面との間の距離W30よりも小さくなるように構成されている(W14<W30)。距離W30は、例えば数mm程度である。
[0024]
 尚、可動体12と本体11の側面にも、距離W30に相当する間隙が設けられ、本体11に対して、可動体12が動作可能とされている。また、断面図では、ここでは模式的に本体11と可動体12とが接触している様に示されているが、実際には、全ての本体11と可動体12との間(側面以外の内部においても)には、動作に支障がない程度の隙間(例えば1mm程度)が設けられている。以下、当該隙間の図示を省略する。
[0025]
 ここで、第1側面14aと開口部13の内面との間における距離(クリアランス)W14は、例えば100μm±20μm程度であるため、非常に狭い。しかも、可動体12が動作した際の起歪体16の破損を防止するため、この距離W14を極めて高精度に管理する必要がある。
[0026]
 図3の破線で囲った部分を拡大して示すように、実際には、第1側面14aに対応する第1ストッパ14の内側面とボルト15の軸との間には距離W15aを有する隙間が設けられる。また、第1、第2側面14a、14bと対応する第1ストッパ14の内面とボルト15の頭部の側面との間にも距離W15bを有する隙間が設けられている。上記距離W15a、W15bは、例えば0.2mm程度である。尚、以降の説明において、これらの隙間の図示を省略する。
[0027]
 本実施形態では、第1ストッパ14の第2側面14bと開口部13の内面との間に、距離W30と実質的に同一の厚さを有する挿入部を有する調整用の治具としてのシムを挿入した状態で、ボルト15により第1ストッパ14を本体11へ固定する。このように調整することで、上記隙間の距離W15a、15b分だけ第1ストッパ14が移動可能であるため、可動体12の開口部13の内面と第1ストッパ14の第1側面14aとの間の距離(クリアランス)W14を高精度に管理できる。この詳細については、後述する。
[0028]
 さらに、起歪体16の上方で、本体11の内周面11aの内側には、第2ストッパ24が設けられている。第2ストッパ24は、内周面11aの直径R11よりも小さな外径R24を有する。このため、本体11の内周面11aと第2ストッパ24の外周面との間には、距離W24を有する隙間が配置されている。第2ストッパ24は、円筒状であり、その中心は本体11の中心と一致され、中心を垂直に通る軸はZ軸と一致されている。また、第2ストッパ24は、ボルト25により可動体12に取付けられている。
[0029]
 第2ストッパ24は、X軸方向の力およびY軸方向の力に対して可動体12の動作範囲を規制するものであり、第2ストッパ24の外周面24aが、本体11の内周面11aと当接可能であるように構成されている。換言すれば、第2ストッパ24は、第1ストッパ14が保護する方向からの力以外の方向からの力に対して可動体12の動作範囲を規制するものである。
[0030]
 上記構成において、X軸方向の力およびY軸方向における力が力覚センサ10に印加され、可動体12の動作に伴って起歪体が変形すると、第2ストッパ24と本体11との間の距離W24は、開口部13と第1ストッパ14との間の距離W14よりも小さいため(W24<W14)、まず第2ストッパ24の外周面24aが、第1ストッパ14よりも先に、本体11の内周面11aに当接する。このように、第2ストッパ24は、上記軸方向における力に起因する起歪体16の過剰な変形を防止する保護機構として機能する。この詳細については、後述する。
[0031]
 [検出動作]
 (Fz、Mx、My、Mzについて)
 図4は、Z軸方向における外力検出動作を説明するための断面図である。図4を参照して、可動体12のほぼ中央部分にZ軸方向に加えられた外力(荷重)Fzを検出する場合について説明する。
[0032]
 図4に示すように、Z軸方向において可動体12のほぼ中央部分に外力Fzが加えられると、外力Fzによって可動体12がZ軸方向に沿って下方に移動する。本体11は固定されており外力Fzによっても移動しないため、可動体12は、開口部13の上側の内面が第1ストッパ14の第1側面14aに当接するまで、下方に移動する。可動体12の移動により、上側の隙間(距離W14U)は実質的に0となり、下側の隙間(距離W14D)は移動前に比べて2倍程度まで増大する。
[0033]
 可動体12の移動により、起歪体16は変形する。しかし、第1ストッパ14により、起歪体16の変形は所定の範囲に限定されているため、過剰な外力による破壊から起歪体16が保護される。起歪体16の変形は、歪センサ16aにより検出され、電気信号としての検出信号に変換される。検出信号は基板20及び配線125を介して外部に伝達され、外力Fzが検出される。
[0034]
 その後、可動体12への外力Fzの印加が解除されると、起歪体16は、弾性変形により、元の形状に復帰する。
[0035]
 尚、上記において、Z軸方向の外力の検出動作について説明したが、X、Y、Z軸方向の各トルクを検出する動作も、上述した外力の検出動作と実質的に同様である。
[0036]
 (Fx、Fyについて)
 図5は、X軸方向における外力検出動作を説明するための断面図である。図6Aは、初期状態を示し、図6Bは、第2ストッパ機能時におけるX軸方向の外力検出動作を概略的に示す平面図である。図5及び図6A、図6Bを参照して、可動体12の側面にX軸方向に加えられた外力(荷重)Fxを検出する場合について説明する。
[0037]
 図5および図6Bに示すように、可動体12の側面にX軸方向に外力Fxが加えられると、可動体12は、外力FxによってX軸方向に沿って図6Bの右側に移動する。本体11は固定されており外力Fxによって移動しないため、可動体12は、第2ストッパ24の右側の外周面24aRが本体11の内周面11aに当接するまで移動する。本体11と第2ストッパ24との間の距離W24は、開口部13と第1ストッパ14との間の距離W14よりも小さいため(W24<W14)、第2ストッパ24の外周面24aRが、第1ストッパ14よりも先に、本体11の内周面11aに当接する。上記移動により、第2ストッパ24の右側の隙間(距離W24R)は実質的に0となり、左側の隙間(距離W24L)は移動前に比べて2倍程度まで増加する。
[0038]
 可動体12の移動により、起歪体16は変形する。しかし、第2ストッパ24により、起歪体16の変形は所定の範囲に限定されているため、過剰な外力による破壊から起歪体16が保護される。起歪体16の変形は、歪センサ16aにより検出され、電気信号としての検出信号に変換され、基板20及び配線125を介して外部に伝達され、外力Fxを検出することができる。
[0039]
 その後、可動体12への外力Fxの印加が解除されると、起歪体16は、弾性変形により、元の形状に復帰する。
[0040]
 尚、ここでは、X軸方向における外力検出動作について説明したが、Y軸方向の外力の検出動作についても、上記外力の検出動作と実質的に同様である。
[0041]
 [クリアランスの調整]
 (第1ストッパのクリアランスW14の調整)
 図7は、第1ストッパ用の治具が装着された力覚センサを示す平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面を示す図である。
[0042]
 図7、図8に示すように、第1ストッパ14のクリアランスW14の調整は、開口部13にシム30を装着して行われる。図7、図8は、1つの開口部13にシム30を装着した場合を示しているが、4つの開口部13の全てにシム30を装着した状態で、調整することが好ましい。この場合、調整精度が一層向上し、調整作業の時間を短縮することが可能である。
[0043]
 図8に示すように、シム30は、筒状の挿入部30a、つまみ部30b、および開口部33を有している。
[0044]
 挿入部30aは、可動体12の開口部13の直径とほぼ等しい外径R13を有し、挿入部30aの厚みは、第1ストッパ14の第2側面14bと開口部13の内面との間の距離W30と実質的に同一の厚さに設定されている。
[0045]
 つまみ部30bは、開口部13の直径R13より大きな外径R30を有している。
[0046]
 開口部33は、つまみ部30bを貫通し、ボルト15の頭部に設けられた六角穴に取着される図示せぬ六角レンチが挿入可能とされている。
[0047]
 図8に示すように、ボルト15を緩めた状態において、シム30の挿入部30aが第1ストッパ14の第2側面14bと開口部13の内面との間に挿入される。挿入部30aの外径は、開口部13の直径R13と実質的に同一であり、挿入部30aの内径は、第1ストッパ14の第2側面14bの第2外径R14bと実質的に同一である。このため、シム30の挿入部30aを開口部13に挿入した状態で、シム30の軸心C30と第1ストッパ14の軸心C14とが一致され、同心円となる。すなわち、この状態において、図3で拡大して示した上記隙間の距離W15a、15b分だけ第1ストッパ14が移動可能であるため、第1ストッパ14の第1側面14aと、開口部13の内面との距離W14が正確に設定される。
[0048]
 この状態において、シム30の開口部33から図示せぬ六角レンチを挿入してボルト15を締め付けることにより、第1ストッパ14が本体11に固定される。
[0049]
 このように、距離W30に相当する厚みを有する挿入部30aを第1ストッパ14の第2側面14bと開口部13との間に挿入することにより、第1ストッパ14の第1側面14aと開口部13の内面との距離W14であるクリアランスを正確に管理することができる。
[0050]
 (第2ストッパのクリアランスW24の調整)
 図9は、第2ストッパ用の治具が装着された力覚センサを示す断面図である。図9に示すように、第2ストッパ24のクリアランスW24の調整は、可動部12に設けられた開口部35にシム36を装着して行われる。尚、図9では、1つの開口部35にシム36を装着した場合を示しているが、可動部12に設けられた4つの開口部35の全てにシム36を装着した状態で、調整することが好ましい。この場合、調整精度が一層向上し、調整作業の時間を短縮することが可能である。
[0051]
 ここで、図9に挿入部分を拡大して示すように、本体11はZ軸に沿った内周面11bを有する段部を有している。すなわち、本体11の内部は、第2ストッパ24の側面24aが当接する内周面(第1内周面)11aにより形成される直径R11よりも大きな直径を形成する内周面(第2内周面)11bを備えている。
[0052]
 シム36は、挿入部であるピン36aと、円筒状のつまみ部36bとを有している。ピン36aは、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の内周面11bとの間の距離を直径としている。
[0053]
 上記構成において、ボルト25を緩めた状態で、開口部35からシム36のピン36aが、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の内周面11bとの間に挿入される。ピン36aの外径は、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の内周面11bとの間の距離と実質的に同一であるため、シム36の軸心C36と外周面24aと内周面11bとを直径とする円の軸心とが互いに一致され、同心円となる。第2ストッパ24は、隙間の距離W24aの分だけ移動可能であるため、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の第1内周面11aとの距離W24が正確に設定される。
[0054]
 この状態において、図示せぬ六角レンチを用いて、ボルト25を可動体12に締め付けることにより、第2ストッパ24が可動体12に固定される。
[0055]
 このように、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の第2内周面11bとの間にピン36aを挿入することにより、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の第1内周面11aとの間の距離W24であるクリアランスを正確に管理することができる。
[0056]
 [作用効果]
 例えば起歪体の剛性(ばね定数)が軸方向で相違している場合、剛性の高い軸方向においては、保護機構の動作点が、剛性の低い軸方向に比べて高荷重側にずれてしまうため、安全性が低下し、起歪体が破壊されるおそれがある。本実施形態に係る起歪体16の場合、X軸方向およびY軸方向の力に基づく起歪体16の剛性とXYZ軸方向の各トルクに基づく起歪体16の剛性とは、約6倍程度の差があることが分かっている。
[0057]
 そこで、第1実施形態に係る力覚センサ10は、第2ストッパ24を備え、第2ストッパ24は、本体11の第1内周面11aから距離W24を隔て、第1内周面11aの直径R11よりも小さな外径R24の外周面24aを有し、X軸方向およびY軸方向の力のみに機能する。第2ストッパ24は、X軸方向の力およびY軸方向の力に対して可動体12の動作範囲を規制し、第2ストッパ24の外周面24aが、本体11の内周面11aと当接可能であるように構成される(図3)。
[0058]
 上記構成において、X軸方向の力が力覚センサ10に印加されると、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の第1内周面11aとの間の距離W24は第1ストッパ14の第1側面14aと開口部13との間の距離W14よりも小さいため(W24<W14)、第2ストッパ24の外周面24aが、第1ストッパ14よりも先に、本体11の内周面11aに当接する。このため、第2ストッパ24により、X軸方向およびY軸方向の力に起因する起歪体16の過剰な変形を防止することができる(図5、図6)。
[0059]
 そのため、本実施形態の起歪体16のように、X軸方向およびY軸方向の力に基づく起歪体16の剛性とXYZ軸方向の各トルクに基づく起歪体16の剛性とが約6倍程度の差がある場合であっても、X軸方向およびY軸方向の起歪体16の過剰な変形を防止することができる。したがって、起歪体16の安全性を向上でき、信頼性を向上することができる。
[0060]
 しかも、第2ストッパ24のクリアランスW24は、シム36を利用することにより、正確に管理される。すなわち、シム36のピン36aの外径は、第2ストッパ24の外周面24aと本体11の第2内周面11bとの間の距離と実質的に同一であるため、シム36を用いて、外周面24aを直径とする円の中心と内周面11bを直径とする円の中心とを一致させることができる。この状態において、ボルト25を締め付けることにより、第2ストッパ24は、クリアランスW24が正確に管理された状態で、可動体12に取り付けることができる(図9)。
[0061]
 また、起歪体16の剛性の不均一性を許容できるため、起歪体16および力覚センサ10の小型化および薄型化が可能となる。例えば、第2ストッパ24を備えていない場合、起歪体16は、外形寸法が50×50mm程度で、厚さが5mm程度である必要があった。しかし、本実施形態に係る第2ストッパ24を備える場合、起歪体16は、外形寸法が35×35mm程度で、厚さが4mm程度に小型化および薄型化することが可能である。
[0062]
 さらに、上記第1実施形態によれば、第1ストッパ14は、可動体12の開口部13の内面が当接される第1側面14aと、第1側面14aの外径より小さい外径を有する第2側面14bを有し、第1ストッパ14の調整時、第1ストッパ14の第2側面14bと開口部13の内面との間に、第2側面14bと開口部13の内面との間の距離W30に相当する厚みを有するシム30の挿入部30aを挿入している。このため、シム30の軸心C30と第1ストッパ14の軸心C14とが一致することにより、上記隙間の距離W15a、15b分だけ第1ストッパ14が移動する。したがって、第1ストッパ14の第1側面14aと、開口部13の内面との距離W14を正確に設定することができる(図7、図8)。
[0063]
 しかも、ボルト15を緩めた状態において、シム30を取り付け、シム30の開口部33からボルト15を締め付けるだけで調整が完了する。このため、クリアランスである距離W14の誤差を可能な限り低減しつつ、調整作業を容易化することができる。
[0064]
 さらに、第1ストッパ14の第1側面14aおよび第2側面14bは、例えば同一の製造工程において、連続的に切削することにより形成できる。そのため、第1側面14aおよび第2側面14bの寸法管理および検査が容易である。
[0065]
 また、可動体12は、その製造加工においても、開口部13の直径R13の寸法のみを管理すればよいため、寸法管理および検査が容易である。
[0066]
 さらに、シム30は、挿入部30aの外面および内面を、例えば同一の製造工程において連続的に切削することにより形成できる。そのため、挿入部30aの外面および内面の同心性を向上させることができ、シム30の寸法管理および検査を容易化することができる。
[0067]
 尚、全てのシム30、36を用いて、ボルト15、25を締め付けることによって、第1ストッパ14のクリアランスW14および第2ストッパ24のクリアランスW24を同時に管理することも可能である。
[0068]
 (第2実施形態(熱膨張を抑制するための部材(熱膨張抑制部材)を備える一例))
 第2実施形態は、起歪体16の熱膨張対策に係り、熱膨張抑制部材を備える起歪体16に関する。図10は、第2実施形態に係る力覚センサ10Aを示す断面図である。
[0069]
 図10に示す力覚センサ10Aと第1実施形態との相違は、第2ストッパ24Aが、起歪体16と同一の材料で形成され、第2ストッパ24Aが起歪体16の熱膨張抑制部材として機能することである。また、第2ストッパ24Aは、少なくともボルト18により起歪体16に取り付けられる部分が起歪体16と接している。
[0070]
 図11は、本実施形態に係る力覚センサの起歪体16を示す平面図である。図11に示すように、起歪体16は、中央部161と、中央部161の周囲を囲む外周部162と、中央部161と外周部162とを接続する4つの接続部(梁)163とを備えている。図示しない歪センサは、中央部161と接続部163の表面上に設けられている。中央部161は、4つの穴18aをそれぞれ貫通するボルト18により第2ストッパ24を介して可動体(第1支持部材)12に固定される。外周部162は、4つのネジ穴17aをそれぞれ貫通する図示しないボルトにより、本体11(第2支持部材)に固定される。起歪体16は、疲労特性や高強度等の観点から、例えば鉄系または合金鋼であるステンレス鋼(例えばSUS630)等の材料で構成される。
[0071]
 また、図11に示すように、起歪体16の梁としての接続部163及び外周部162は、模式的にばねとして示すことができる。接続部163のばね定数(剛性)C163は、外周部162のばね定数C162より十分に大きく(強く)設定される(C163>C162)。
[0072]
 尚、第2ストッパ24Aを構成する材料は、起歪体16と同一の材料に限られず、起歪体16と同種類または熱膨張係数が近い材料であってもよい。起歪体16と熱膨張係数が近い材料の範囲としては、例えば、起歪体16の熱膨張係数との違いが±20%程度である材料が望ましく、起歪体16の熱膨張係数との違いが±10%程度である材料がより望ましい。
[0073]
 また、第2ストッパ24Aの剛性が低い場合、温度変動による可動体12の寸法変動を第2ストッパ24Aにより十分に抑えることができないため、第2ストッパ24Aが歪み、起歪体16が歪む可能性がある。そのため、第2ストッパ24Aは、可動体12および起歪体16よりも十分に高い剛性を備えていることが望ましい。
[0074]
 その他の構成および動作は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、詳細な説明は省略する。
[0075]
 [作用効果]
 上述したように、起歪体16の周囲には、起歪体16を保持するためのケース体(ハウジング)としての本体11および可動体12が設けられる。本体11および可動体12は、軽量化の観点から、例えばアルミ合金等の材料により構成されている。一方、起歪体16は、疲労特性や高強度等の観点から、例えば鉄系または合金鋼であるステンレス鋼(例えばSUS630)等の材料で構成される。このように、起歪体16とケース体(本体11および可動体12)とが熱膨張係数の異なる材料で構成される場合、ケース体の周囲の温度変動によって、起歪体16はケース体の膨張/収縮に伴う歪を受ける。そのため、起歪体16の表面に設けられた歪センサにより構成されるブリッジ回路の基準値となるゼロ点が変動し、検出精度が低減するおそれがある。例えば、歪センサとしてCr-N等の金属薄膜抵抗体を用いる場合、歪センサのゲージファクターが高いため、周囲の温度変化によって生じた起歪体16の微少な歪が出力に大きな変化をもたらす。
[0076]
 しかし、第2実施形態に係る第2ストッパ24Aは、起歪体16と同一の材料で構成されるため、第2ストッパ24Aと起歪体16の熱膨張係数は同一である。しかも、第2ストッパ24Aは、少なくともボルト18により起歪体16と取り付けられる部分において、起歪体16と接している(図10)。そのため、周囲の温度変動がケース体に伝わった場合、第2ストッパ24Aと起歪体16とは、実質的に同一の熱膨張を生じる。したがって、歪センサの温度変化に伴うブリッジ回路のゼロ点の変動を抑制でき、測定精度を維持することができる。
[0077]
 また、第2ストッパ24Aは、起歪体16の中央部161上に設けられ、起歪体16と同程度のサイズとなるように構成されている(図10)。そのため、熱膨張抑制部材としての第2ストッパ24Aの小型化および軽量化を両立することができる。
[0078]
 より具体的には、第2ストッパ24Aの接続部163のばね定数(剛性)C163は、外周部162のばね定数C162と比較して十分に高い(硬い)ように構成されている(C163>C162)(図11)。ここで、温度変動が生じた場合、可動体12と第2ストッパ24Aとの熱膨張係数との差に基づき、起歪体16の中央部161に歪が生じる。中央部161は、剛性は高いが、中央部161に設けられた歪センサに歪が直接加わるように構成される。
[0079]
 一方、外周部162では、同様に本体11との熱膨張係数との差に基づき、歪が生じるが、中央部161よりも柔らかいばね(C162)を介して、接続部163に設けられた歪センサが歪む。そのため、熱膨張による本体11の変位は、外周部162の柔らかいばね(C162)により吸収され、結果として接続部163に設けられた歪センサには柔らかいばね(C162)の反力分に相当する小さな歪しか生じない。
[0080]
 このように、第2ストッパ24Aを起歪体16の中央部161上方に設けることが、熱膨膨張によるゼロ点変動の防止に対して効果的である。
[0081]
 (第3実施形態(防水防塵構造を備える一例))
 第3実施形態は、防水防塵構造を備える力覚センサの一例に関する。図12は、第3実施形態に係る力覚センサ10Bを示す断面図である。
[0082]
 図12に示すように、第3実施形態に係る力覚センサ10Bは、第1および第2実施形態と異なり、防水防塵部材40としてのゴム部材41(第1シーリング部材)と、発泡部材(第3シーリング部材)42と、カバー部材(第2シーリング部材)43と、を更に備える。ゴム部材41は、力覚センサ10Bの側面に設けられた開口部13を覆う。カバー部材43は、可動体12に装着され、可動体12の上面、側面、およびゴム部材41の一部を覆う。発泡部材42は、本体11及びゴム部材41と、カバー部材43との間の隙間を覆う。
[0083]
 ゴム部材41は、第1ストッパ14をシールするために開口部13を覆うように設けられており、ゴム材料により構成されている。ゴム部材41を構成する材料は、その他、発泡材料でもよく、独立気泡材料がさらに望ましい。
[0084]
 発泡部材42は、可動体12及びカバー部材43の動きを阻害しないように、起歪体16の剛性と比較して十分に小さい剛性(小さいばね性)を有する発泡材料により構成されている。発泡部材42は、本実施形態では、独立気泡材料でゴム系材料により構成されている。また、発泡部材42は、本体11と可動体12との境界である可動部分(隙間)を覆うため、可動体12の動作を阻害しない程度の剛性を備えた材料により構成されることが望ましい。
[0085]
 本実施形態において、起歪体16と発泡部材42との剛性の比は、およそ500:1となるように構成される。起歪体16と発泡部材42との剛性の比は100:1以上が望ましく、1000:1以上であることが更に望ましい。ここでの剛性とは、例えば材料のヤング率や形状等に基づいた変形のし難さを言う。
[0086]
 カバー部材43は、可動部12の外周に設けられ、可動部12の上面等に設けられる固定用のボルト穴等からの液体および粉塵の浸入を防止している。カバー部材43の材料は、金属に限らず樹脂材料でもよい。
[0087]
 その他の構成および動作は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。
[0088]
 [組み立て工程]
 図13および図14は、第3実施形態に係る力覚センサ10Bの防水防塵部材40の組み立て工程を説明するための斜視図である。
[0089]
 図13に示すように、まず、第2ストッパ24が固定された可動体12が、本体11に装着される。この状態において、力覚センサ10Bの側面の開口部13における第1ストッパ14と可動体12との間には上記所定の距離W14等が設けられているため、力覚センサ10Bは完全には封止されていない。本実施形態では、本体11の側面には、ゴム部材41および発泡部材42を嵌合させるために外周側に突出した嵌合部11cおよび11dが設けられている。
[0090]
 図14に示すように、続いて、本体11の嵌合部11cにゴム部材41が嵌め込まれ、本体11の開口部13が覆われる。続いて、本体11と可動体12との間の可動部分としての嵌合部11dにほぼリング状の発泡部材42が嵌め込まれ、ゴム部材41が押さえられる。
[0091]
 さらに、カバー部材43が可動体12に装着され、可動体12の上面及び側面がカバー部材43により覆われる。カバー部材43は、ねじ穴12bに挿入されたねじ44が可動体12に螺合されることにより、可動体12に固定される。この際、カバー部材43が発泡部材42を押す圧力が調整される。具体的には、発泡部材42の厚さは、カバー部材43を可動体12に取り付ける前の厚さと比べて、20%~30%程度まで低減される。
[0092]
 以上の工程により、力覚センサ10Bの防水防塵部材40としてのゴム部材41、発泡部材42、およびカバー部材43が組み立てられる。
[0093]
 [作用効果]
 第3実施形態に係る力覚センサ10Bの構成および動作によれば、少なくとも上記第1および第2実施形態と同様の効果が得られる。
[0094]
 さらに、第3実施形態に係る力覚センサ10Bは、防水防塵部材40としてのゴム部材41と、発泡部材42と、カバー部材43とを備え、ゴム部材41により本体11の開口部13を覆い、発泡部材42により本体11と可動体12との間の隙間としての可動部分を覆い、カバー部材43により可動体12の上面および側面を覆っている(図12)。
[0095]
 上記構成によれば、起歪体16に設けられた歪センサの精度を確保して、力覚センサ10Bの外部から液体および塵埃が浸入することを防止でき、力覚センサ10Bの信頼性を向上できる。
[0096]
 そのため、力覚センサ10Bを例えばロボットアーム等に適用する場合において、油や水等の液体が使用され、塵埃が飛散する環境下であっても、本体11と可動体12との間から液体および塵埃が侵入することを確実に防止することができる。
[0097]
 しかも、力覚センサ10Bは、側面に開口部13や第1ストッパ14等を備えているため、周囲の形状の複雑である。しかし、ゴム材41、発泡部材42、およびカバー部材43を組み合わせることにより、ねじ44のみを用いて、ゴム部材41、発泡部材42、およびカバー部材43を力覚センサ10Bに取り付けることが可能である(図13、図14)。したがって、簡単な構造で、十分な防水及び防塵機能を得ることができ、製造コストを低減することが可能である。
[0098]
 (変形例1(第2ストッパの平面形状が十字型である例))
 図15Aは、変形例1に係る第2ストッパ24Bと本体11との関係を模式的に示す平面図であり、図15Bは、図15Aの断面図を示している。
[0099]
 図15Aに示すように、第2ストッパ24Bの平面形状は十字型である。第2ストッパ24Bの受力側としての本体11の形状も、第2ストッパ24Bに対応して十字形状に構成されている。
[0100]
 上記構成によれば、Z軸回りのトルクが加わった際に、第2ストッパ24Bの外周面24aと本体11の内周面11aとが当接する。そのため、新たな部品や部材を追加することなく、第2ストッパ24Bに、XY軸方向の力Fx、Fyに加えて、Z軸回りのトルクMzの保護機能を得ることができる。
[0101]
 (変形例2(第2ストッパの断面形状に凸部を有する一例))
 図16Aは、変形例2に係る第2ストッパ24Cと本体11とを模式的に示す平面図であり、図16Bは、図16Aの断面図である。
[0102]
 図16Bに示すように、第2ストッパ24Cは、X軸方向に突出した突出部124を有する。本体11の内周面も、X軸方向に突出した突出部111を有する。Z軸方向において、第2ストッパ24Cの突出部124の側面(下面)24bと、本体11の突出部111の側面(上面)11cとの間に、上記距離W24が設けられている。
[0103]
 上記のように、第2ストッパ24Cの側面24bと本体11の側面11cとの間にZ軸方向の間隔としての距離W24を設けることで、第2ストッパ24Cは、Z軸方向の力Fz、およびXY軸方向のトルクMx、Myに対する保護機能を得ることができる。この場合、第1ストッパ14は、他の3軸の力およびトルク(Fx、Fy、Mz)に対する保護機能を得ることができる。したがって、変形例2は、起歪体の保護機能を一層向上させることが可能である。
[0104]
 (変形例3(本体が起歪体と同じ熱膨張係数を有する部材を備える一例))
 図17は、変形例3に係る熱膨張部材を説明するために示す一部を切除した斜視図である。尚、図17に示す力覚センサは、説明のために一部の構成を省略している。
[0105]
 図17に拡大して示すように、本体11と起歪体16との間に熱膨張抑制部材112が更に設けられている。熱膨張抑制部材112は起歪体16と同一の熱膨張係数を有している。熱膨張抑制部材112は起歪体16の外周部162と本体11の内部に接し、ボルト17により起歪体16の外周部162に締結され、ボルト113により本体11に締結される。
[0106]
 上記構成によれば、起歪体16の中央部161に設けられた熱膨張抑制部材としての第2ストッパ24Aに加えて、起歪体16の外周部162にも、熱膨張抑制部材112を設けることにより、熱膨張による歪センサの温度変化に伴うブリッジ回路のゼロ点の変動を抑制できる。
[0107]
 (その他の変形例)
 本発明は、上記第1乃至第3実施形態およびその変形例1乃至3の開示に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変形が可能であることは勿論である。
[0108]
 例えば、第1および第2実施形態において、第2ストッパ24および24Aは、可動体12と別部材である場合について説明したが、第2ストッパ24および24A~24Cは、可動体12と同一の部材による一体構造であってもよい。この場合、熱膨張を抑制するため、第2ストッパ24および24A~24Cと一体化される可動体12は、起歪体16と同一の材料か起歪体16と熱膨張係数がほぼ等しい材料により構成されることが望ましい。
[0109]
 また、シム30を用いた検査は、力覚センサ10、10A~10Cの出荷時に限らず、力覚センサ10、10A~10Cをある程度稼働させた後の例えばメンテナンス等において行ってもよい。
[0110]
 さらに、ゴム部材41と発泡部材42は、同一材料により一体的に構成されていてもよい。この場合、これらの材料はゴム材料か独立気泡材料であることが望ましい。これらの材料は、起歪体16の剛性と比較して十分に低い剛性を有する材料であることが望ましい。
[0111]
 その他、本発明は上記各実施形態および上記各変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

産業上の利用可能性

[0112]
 本発明の実施形態に係る力覚センサは、例えばロボットアームの関節などに適用することが可能である。

符号の説明

[0113]
 10、10A、10B、10C…力覚センサ、11…本体、12…可動体、13…開口部、14…第1ストッパ(保護機構)、15、18、25…固定部材、16…起歪体、16a…歪センサ、24、24A、24B、24C…第2ストッパ(保護機構)、24A、112…熱膨張抑制部材、30、36…治具(シム)、40…防水防塵部材、41…ゴム部材、42…発泡部材、43…カバー部材。

請求の範囲

[請求項1]
 円筒状の本体と、
 前記本体に対して動作可能で、周囲に少なくとも3つの円形の開口部を有する円筒状の可動体と、
 前記本体および前記可動体に固定され、前記可動体の動作に従って変形可能な起歪体と、
 前記起歪体に設けられた歪センサと、
 前記開口部のそれぞれ内部に配置され、前記開口部の直径より小さな第1外径を有する第1外周面を備える第1ストッパと、
 前記本体の第1内周面から第1の距離を隔てて配置され、前記第1内周面の直径よりも小さな第2外径の第2外周面を備え、前記起歪体と少なくとも一部が接し熱膨張抑制部材として構成される円筒状の第2ストッパと、
 を具備する力覚センサ。
[請求項2]
 前記第2ストッパは、前記起歪体と同一の材料、または前記起歪体と熱膨張係数が近い材料により構成される
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項3]
 前記第1の距離は、前記第1ストッパの第1外周面と前記開口部の内面との間の第2の距離よりも小さい
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項4]
 前記本体は、前記第1内周面の直径よりも大きな直径を形成する第2内周面を備える
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項5]
 前記第2ストッパの外周面と前記本体の前記第2内周面との間に挿入され、前記第1の距離を調整するための第1治具
 を更に具備する請求項4に記載の力覚センサ。
[請求項6]
 前記第1ストッパは、前記本体に設けられ、前記第2ストッパは、前記起歪体と前記可動体の間に設けられる
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項7]
 前記第1ストッパは、前記第1外径より小さな第3外径を有する第3外周面
 を具備する請求項5に記載の力覚センサ。
[請求項8]
 前記開口部の内面と前記第3外周面との間に挿入される調整用の第2治具
 をさらに具備する請求項7に記載の力覚センサ。
[請求項9]
 前記歪センサは、クロムまたは窒素を含む金属薄膜抵抗体である
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項10]
 前記第1ストッパを前記本体に固定する第1固定部材と、
 前記第2ストッパを前記可動体に固定する第2固定部材と、
 前記起歪体を前記第2ストッパに固定する第3固定部材と、を更に具備する
 請求項1に記載の力覚センサ。
[請求項11]
 円筒状の本体と、
 前記本体に対して動作可能で、周囲に少なくとも3つの円形の開口部を有する円筒状の可動体と、
 前記本体及び前記可動体に固定され、前記可動体の動作に従って変形可能な起歪体と、
 前記起歪体に設けられた歪センサと、
 前記開口部のそれぞれの内部で前記本体に設けられ、前記開口部の直径より小さな第1外径を有し前記可動体が当接可能な第1外周面を備える第1ストッパと、
 前記可動体と前記起歪体との間で、前記本体の第1内周面から第1の距離を隔てて配置された円筒状の第2ストッパと、を具備し、
 前記第2ストッパは、前記第1内周面の直径よりも小さい第2外径を有し、前記第1内周面と当接可能な第2外周面を備え、前記起歪体と少なくとも一部が接する熱膨張抑制部材として構成される
 力覚センサ。
[請求項12]
 前記第2ストッパは、前記起歪体と同一の材料、または前記起歪体と熱膨張係数が近い材料により構成される
 請求項11に記載の力覚センサ。
[請求項13]
 前記第1の距離は、前記第1ストッパの第1外周面と前記開口部の内面との間の第2の距離よりも小さい
 請求項11に記載の力覚センサ。
[請求項14]
 前記本体は、前記第1内周面により形成される直径よりも大きな直径を形成する第2内周面
 を備える請求項11に記載の力覚センサ。
[請求項15]
 前記第2ストッパの外周面と前記本体の前記第2内周面との間に挿入され、前記第1の距離を調整するための第1治具
 を更に具備する請求項14に記載の力覚センサ。
[請求項16]
 前記第1ストッパは、前記本体に設けられ、前記第2ストッパは、前記起歪体と前記可動体の間に設けられる
 請求項15に記載の力覚センサ。
[請求項17]
 前記第1ストッパは、前記第1外径より小さな第3外径を有する第3外周面
 を具備する請求項11に記載の力覚センサ。
[請求項18]
 前記開口部の内面と前記第3外周面との間に挿入される調整用の第2治具
 をさらに具備する請求項17に記載の力覚センサ。
[請求項19]
 前記歪センサは、クロムまたは窒素を含む金属薄膜抵抗体である
 請求項11に記載の力覚センサ。
[請求項20]
 前記第1ストッパを前記本体に固定する第1固定部材と、
 前記第2ストッパを前記可動体に固定する第2固定部材と、
 前記起歪体を前記第2ストッパに固定する第3固定部材と、を更に具備する
 請求項11に記載の力覚センサ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15A]

[ 図 15B]

[ 図 16A]

[ 図 16B]

[ 図 17]