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1. WO2018143434 - DEVICE AND METHOD FOR CLEANING MONOCRYSTAL PULLING APPARATUS

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明 細 書

発明の名称 単結晶引上装置のクリーニング装置、クリーニング方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024  

発明の効果

0025  

図面の簡単な説明

0026  

符号の説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 単結晶引上装置のクリーニング装置、クリーニング方法

技術分野

[0001]
 本発明は、単結晶引上装置のクリーニング装置、クリーニング方法に関し、特に、ワイヤーによりルツボ内の半導体融液からCZ法(チョクラルスキー法)を用いてシリコン単結晶等の半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置内の掃除に用いて好適な技術に関する。

背景技術

[0002]
 一般に、シリコン(Si)やガリウムヒ素(GaAs)等の半導体単結晶を成長する手段の一つとして、CZ法を用いた単結晶引上装置が知られている。この単結晶引上装置において引上成長を行うには、まず密閉容器であるチャンバ内部に配設した石英ルツボ内に半導体融液を貯留し、該半導体融液を石英ルツボの周囲に配置したヒータで所定温度に加熱制御する。
[0003]
 次に、チャンバ上部のプルチャンバ内に垂下された(タングステン)等のワイヤーにより、プルチャンバ下方に配置された石英ルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる。
[0004]
 このような単結晶引上装置は、半導体単結晶を引き上げるワイヤーの巻き上げ装置(図示略)を、プルチャンバ上に回転可能に設けられたプルヘッド内に設けている。すなわち、ワイヤーはプルヘッドとプルチャンバとを連通する孔であるセンターピース部を介してプルヘッドからプルチャンバ内へと垂下される。
[0005]
 上記単結晶引上装置において、引上成長中にSiのベイパー等の付着物がプルチャンバの内面などに生じ、この付着物が粉塵として落下するおそれがある。この粉塵は、引上成長に影響して単結晶の有転位化を起こし、結晶引き上げ特性を悪化させるおそれがある。このため、プルチャンバやワイヤーのクリーニングをおこなっている(特許文献1)。
[0006]
 プルチャンバやワイヤーは単結晶引上装置の上部にあって高所であるため、特許文献1で開示されている技術では、これらのクリーニングをおこなうために、台座昇降手段、台座、回動テーブル、ノズル昇降手段、エアー噴出ノズルなど、チャンバ殻体を載置して密閉する大がかりな装置によって、プルチャンバ内面のクリーニングと同時にワイヤークリーニングをおこなっている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開平10-045488号公報号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 特に、近年、石英ルツボ口径が大きくなっているので、Siベイパー等の付着物発生量も多くなっているため、有転位化を防止するために、クリーニングの必要頻度がより一層高まっている。
[0009]
 しかし、特許文献1のように、ワイヤーとプルチャンバ内面のクリーニングとを同時におこなうと、ワイヤー、シードチャック等、次回の引き上げに対して調整の必要となる要因が多いため、クリーニングに必要な作業が多くなり、作業効率が悪くなるという問題があった。また、特許文献1の技術では、大がかりな装置を移動させる必要があるため、作業時間がかかってしまうという問題があった。このため、付着物発生量の多いプルチャンバ内面のみのクリーニングを、より簡便に、かつ、効率的に、短時間で実施したいという要求があった。
[0010]
 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ワイヤークリーニングに比べて、必要頻度の高いプルチャンバ内面のクリーニングを容易に短時間で効率的に実施可能とすることができる単結晶引上装置のクリーニング装置、クリーニング方法を提供するという目的を達成しようとするものである。

課題を解決するための手段

[0011]
 本発明者らが鋭意研究をおこなったところ、有転位化を防止・低減するためには、プルチャンバ内面のクリーニングを、単結晶の引上げ成長を終了する度に毎回おこなうことが好ましいということが判明した。特に、ワイヤークリーニングよりも、プルチャンバクリーニングの頻度を高くすることにより、有転位化の防止・低減に効果的であることが判明した。
[0012]
 本発明の単結晶引上装置のクリーニング装置は、
密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置内をクリーニングする装置であって、
 前記プルチャンバ内に挿入可能な主筒部と、該主筒部の上部に、前記プルチャンバの内面をクリーニングする内面クリーニング機構を備え、
 前記主筒部が、その内部にワイヤー下部のシードチャックを退避収納する退避収納部と、前記主筒部の下部に複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足し可能とする継続延伸機構と、を備えることにより上記課題を解決した。
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なワイパー部材を備えていることができる。
 本発明の前記ワイパー部材は、前記プルチャンバの内周面に沿って環状に設けられていることができる。
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記ワイパー部材を前記主筒部の半径方向に変形又は移動させるワイパー可変機構を備えていることができる。
 本発明の前記ワイパー可変機構は、前記ワイパー部材と前記主筒部の外周面との間に設けられた可撓性袋体を備え、該可撓性袋体は、空気を注入して膨らませることが可能であることができる。
 本発明の前記可撓性袋体は、前記主筒部の外周面に沿って環状に設けられたゴムチューブであることができる。
 本発明の前記主筒部の下部に、該主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態で、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制する軸方向位置規制機構を備えることができる。
 本発明の前記軸方向位置規制機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なガイド部材を備えていることができる。
 本発明の前記ガイド部材は、前記ワイパー部材の径寸法と略同一かこれより小さい径寸法として、前記プルチャンバの内周面に沿って略環状に設けられていることができる。
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記主筒部下部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能な第2ワイパー部材を備えていることができる。
 本発明の単結晶引上装置のクリーニング方法は、密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置のワイヤークリーニングをおこなう単結晶引上装置のクリーニング方法であって、
 前記プルチャンバ内にクリーニング装置の主筒部を挿入し、前記主筒部の下部に継続延伸機構である複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足して、
 前記主筒部の内部にワイヤー下部の退避収納部にシードチャックを退避収納した状態で、前記主筒部の上部外周面に設けられた内面クリーニング機構のワイパー部材が、前記プルチャンバの内面に当接した状態で摺動して前記プルチャンバの内面をクリーニングすることにより上記課題を解決した。
 本発明の前記主筒部の下部に設けられた軸方向位置規制機構のガイド部材により、前記主筒部を前記プルチャンバ内に挿入する際に、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制することができる。
[0013]
 本発明の単結晶引上装置のクリーニング装置は、
密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置内をクリーニングする装置であって、
 前記プルチャンバ内に挿入可能な主筒部と、該主筒部の上部に、前記プルチャンバの内面をクリーニングする内面クリーニング機構を備え、
 前記主筒部が、その内部にワイヤー下部のシードチャックを退避収納する退避収納部と、前記主筒部の下部に複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足し可能とする継続延伸機構と、を備えることにより、主筒部をプルチャンバ内に挿入し、継続延伸機構によってプルチャンバの頂部付近まで内面クリーニング機構の配された主筒部の上部が達するとともに、主筒部内の退避収納部にシードチャックを収納して退避させる状態として、プルチャンバ内部位置においてプルチャンバの内面クリーニングをおこなうことが可能となる。これにより、台車などの大がかりな装置を用いることなく、引き上げ終了後のプルチャンバ内面をその下側から迅速にかつ容易にクリーニングすることができる。
[0014]
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なワイパー部材を備えていることにより、ワイパー部材がプルチャンバ内面に当接するので、主筒部を挿入状態で上下させることにより、ワイパー部材がプルチャンバ内面上を摺動して付着物を擦り落とすことができる。
[0015]
 本発明の前記ワイパー部材は、前記プルチャンバの内周面に沿って環状に設けられていることにより、プルチャンバ内面の全周方向にワイパー部材が当接してプルチャンバの内周面全体を容易に掃除することが可能になる。
[0016]
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記ワイパー部材を前記主筒部の半径方向に変形又は移動させるワイパー可変機構を備えていることにより、ワイパー部材をプルチャンバ内周面に当接させたり、離間させたりすることが自在にできるようになる。したがって、実際に掃除を行う場合以外は、ワイパー部材をプルチャンバ内周面から離しておくことができ、主筒部をプルチャンバ内に挿入してセットするときやプルチャンバ内から抜き出すときにワイパー部材が邪魔にならず、スムーズに作業を行うことができる。また、主筒部によってプルチャンバ内面を傷つけてしまうことを防止できる。
[0017]
 本発明の前記ワイパー可変機構は、前記ワイパー部材と前記主筒部の外周面との間に設けられた可撓性袋体を備え、該可撓性袋体は、空気を注入して膨らませることが可能であることにより、可撓性袋体の外側に配されたワイパー部材が半径方向外方に移動または変形して、ワイパー部材をプルチャンバ内周面に当接させることができる。したがって、可撓性袋体を膨らませるという簡便な手段だけで容易にワイパー部材の変形または移動を行うことができる。ができる。
[0018]
 本発明の前記可撓性袋体は、前記主筒部の外周面に沿って環状に設けられたゴムチューブであることにより、ゴムチューブを、主筒部外周全体にわたって容易にかつ迅速に膨らませることができ、ワイパー部材を主筒部外周全体で変形または移動させて、迅速にワイパー部材により主筒部外周全体を同時に摺動してクリーニングすることができる。
[0019]
 本発明の前記主筒部の下部に、該主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態で、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制する軸方向位置規制機構を備えることにより、主筒部をプルチャンバ内に挿入し、継続延伸機構によってプルチャンバの頂部付近まで内面クリーニング機構が達するまで主筒部を上昇させる際に、主筒部の軸方向が傾いて、その下部がプルチャンバ内面に接触してしまい、主筒部によってプルチャンバ内面を傷つけてしまうことや、この接触による発塵を防止できる。同時に、主筒部内の退避収納部にシードチャックを収納して退避させる際に、主筒部の軸方向が傾いて、退避収納部内面がシードチャックに接触してしまい、主筒部によってシードチャックを傷つけてしまうことや、この接触による発塵を防止できる。
[0020]
 本発明の前記軸方向位置規制機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なガイド部材を備えていることにより、ワイパー部材とガイド部材以外の主筒部がプルチャンバ内面に接触してしまい、主筒部によってプルチャンバ内面を傷つけてしまうことや、この接触による発塵を防止できる。
[0021]
 本発明の前記ガイド部材は、前記ワイパー部材の径寸法と略同一かこれより小さい径寸法として、前記プルチャンバの内周面に沿って略環状に設けられていることにより、主筒部の軸方向をプルチャンバの軸方向とほぼ一致させた状態を維持しつつ、主筒部を上昇させることが可能となる。
[0022]
 本発明の前記内面クリーニング機構は、前記主筒部下部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能な第2ワイパー部材を備えていることにより、ガイド部材と同様に、主筒部の軸方向をプルチャンバの軸方向とほぼ一致させた状態を維持しつつ、主筒部を上昇させることが可能となるとともに、ワイパー部材と第2ワイパー部材との2箇所(2本の円周位置)により主筒部外周全体を同時に摺動して、プルチャンバ内面における付着物等の除去を、より一層低減することが可能となる。
[0023]
 本発明の単結晶引上装置のクリーニング方法は、密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置のワイヤークリーニングをおこなう単結晶引上装置のクリーニング方法であって、
 前記プルチャンバ内にクリーニング装置の主筒部を挿入し、前記主筒部の下部に継続延伸機構である複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足して、
 前記主筒部の内部にワイヤー下部の退避収納部にシードチャックを退避収納した状態で、前記主筒部の上部外周面に設けられた内面クリーニング機構のワイパー部材が、前記プルチャンバの内面に当接した状態で摺動して前記プルチャンバの内面をクリーニングすることにより、主筒部をプルチャンバ内に挿入し、継続延伸機構によってプルチャンバの頂部付近まで内面クリーニング機構の配された主筒部の上部が達するとともに、主筒部内の退避収納部にシードチャックを収納して退避させる状態とした後、内面クリーニング機構によってプルチャンバの内面クリーニングをおこなうことが可能となる。これにより、台車などの大がかりな装置を用いることなく、引き上げ終了後のプルチャンバ内面をその下側から迅速にかつ容易にクリーニングすることができる。
[0024]
 本発明の前記主筒部の下部に設けられた軸方向位置規制機構のガイド部材により、前記主筒部を前記プルチャンバ内に挿入する際に、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制することにより、主筒部をプルチャンバ内に挿入し、継続延伸機構によってプルチャンバの頂部付近まで内面クリーニング機構が達するまで主筒部を上昇させる際に、主筒部の軸方向が傾いて、その下部がプルチャンバ内面に接触してしまい、主筒部によってプルチャンバ内面を傷つけてしまうことや、この接触による発塵を防止できる。同時に、主筒部内の退避収納部にシードチャックを収納して退避させる際に、主筒部の軸方向が傾いて、退避収納部内面がシードチャックに接触してしまい、主筒部によってシードチャックを傷つけてしまうことや、この接触による発塵を防止できる。

発明の効果

[0025]
 本発明によれば、プルチャンバが高所にあっても、主筒部をプルチャンバ内に挿入して継続延伸機構の延伸ロッドを複数軸方向に継ぎ足すことにより、主筒部内の退避収納部にシードチャックを収納して退避させた状態で、内面クリーニング機構によりプルチャンバの内面をプルチャンバ最上部から最下端までクリーニングすることができる。したがって、台車などの大がかりな装置を用いることなく、引き上げ終了後のプルチャンバ内面をその下側から迅速にかつ容易にクリーニングして、粉塵による引上成長への影響(結晶の有転位化等)を抑制することができるという効果を奏することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0026]
[図1] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、クリーニングする単結晶引上装置を示す正断面図である。
[図2] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、主筒部をプルチャンバに挿入した状態を示す正断面図である。
[図3] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、主筒部および継続延伸機構を示す分解正断面図である。
[図4] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、継続延伸機構の他の例における分離状態を示す拡大断面図である。
[図5] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、継続延伸機構の他の例における接続状態を示す拡大断面図である。
[図6] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態において、ワイパー部材の縮径状態を示す断面図(a)、拡径状態を示す断面図(b)である。
[図7] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第2実施形態において、主筒部をプルチャンバに挿入した状態を示す正断面図である。
[図8] 本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第3実施形態において、主筒部および継続延伸機構を示す分解正断面図である。

符号の説明

[0027]
1…単結晶引上装置
1a…プルチャンバ
1b…プルヘッド
1c…巻き上げ装置
1d…センターピース部
1f…プルヘッド吸引管
1g…プルヘッド吸引部
2…チャンバ
W…ワイヤー
SH…シードホルダ
SC…シードチャック
10…クリーニング装置
11…主筒部
11a,11b,11c,11d…フランジ部
12…退避収納部
12a…底部
13…継続延伸機構
13A~13D…延伸ロッド
13Ba,13Ca,13Da…接続凹部
13Ab,13Bb,13Cb,13Db…接続凸部
13a…係止部
14…係止部
14a…フック
14b…ベース
14c…レバー
14d…キャッチ16
15…軸方向位置規制機構
16…ガイド部材
17…内面クリーニング機構
18,18A…ワイパー部材
18B…第2ワイパー部材
18a,18b…端部
18c…内側接合部
18d,18e…両折り部
23…ワイパー可変機構
23B…ワイパー可変機構
24…ゴムチューブ(可撓性袋体)
24B…ゴムチューブ(可撓性袋体)
25…加圧配管
26…加圧エア供給源
33…外側ノズル(外側吹出口)
33c…吹付けエア供給管
33d…バルブ
33e…パーティクルフィルタ
33f…ミストオイルフィルタ
33g…カップラー

発明を実施するための形態

[0028]
 以下、本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
 図1は、本実施形態におけるクリーニング装置でクリーニングをおこなう単結晶引上装置を示す正断面図であり、図において、符号1は、単結晶引上装置である。
[0029]
 本実施形態に係る単結晶引上装置1は、チョクラルスキー(CZ)法による引上成長をおこなうものであり、図1に示すように、密閉容器であるチャンバ2と、チャンバ2上部のプルチャンバ1aと、チャンバ2内部に設けられたカーボン製サセプタ3sと、サセプタ3s上に配設した石英ルツボ3と、石英ルツボ3の周囲に配置した円筒状のカーボン製ヒータ4と、カーボン製ヒータ4の周囲に配置した円筒状の保温筒5と、保温筒5の内側面に支持板として設けられたカーボン板6と、石英ルツボ3の上側に配置されたフロー管7と、フロー管7を支持する円環状のアッパーリング8と、サセプタ3sを支持し上下動可能なシャフト9と、を有する。
[0030]
 単結晶引上装置1は、また、プルチャンバ1a内に垂下されたW(タングステン)等のワイヤーWを有し、ワイヤーWの巻き上げ装置1cが、プルチャンバ1a上に回転可能に設けられたプルヘッド1b内に設けられている。ワイヤーWはプルヘッド1bとプルチャンバ1aとを連通する孔であるセンターピース部1dを介してプルヘッド1bからプルチャンバ1a内へと垂下される。
[0031]
 ワイヤーWの下端には、図2に示すように、種結晶を保持するカーボン製のシードホルダSHおよびモリブデン製のシードチャックSCが取り付けられている。また、プルヘッド1bには、プルヘッド吸引管1fを介してプルヘッド吸引部1gが接続されており、プルヘッド1b内部を減圧することができる。
[0032]
 この単結晶引上装置1で引上成長をおこなうには、まず、チャンバ2を開放して、半導体融液Lとなるシリコン等の半導体材料を石英ルツボ3内に充填する。その後、チャンバ2を密閉して、チャンバ2内を所定のガス雰囲気とした後、ヒータ4で所定温度まで加熱して半導体材料を融解し、この半導体融液Lを石英ルツボ3内に貯留し、半導体融液Lをヒータ4で所定温度に加熱制御する。この状態で、チャンバ2上側のプルチャンバ1a内に垂下されたワイヤーWにより、プルチャンバ1a下方に配置されたルツボ3内の半導体融液Lから半導体単結晶Cを引き上げる。引き上げられた半導体単結晶Cは、取り出されてウェーハの製造工程等へと送られる。引き上げ終了後に、プルチャンバ1aは、チャンバ2から取り外されて、本実施形態におけるクリーニング装置によりクリーニングをおこなう。
[0033]
 図2は、本実施形態におけるクリーニング装置の主筒部を継いでプルチャンバ内に挿入した状態を示す正断面図であり、図3は、本実施形態におけるクリーニング装置の主筒部および継続延伸機構を示す分解正断面図であり、図において、符号10は、クリーニング装置である。
[0034]
 本実施形態におけるクリーニング装置10は、図2~図3に示すように、プルチャンバ1a内に挿入可能で、ワイヤーWを内部に収納可能な主筒部11と、主筒部11の上側に設けられてプルチャンバ1aの内面をクリーニングする内面クリーニング機構17と、主筒部11の下側に設けられて継ぎ足し可能な複数の延伸ロッド13A~13Dからなる継続延伸機構13と、を備えている。
[0035]
 主筒部11は、軽量の樹脂等、例えば塩化ビニル製であり、図2~図3に示すように、上端が開口された円筒状とされて、その内部にワイヤーW、シードホルダSHおよびシードチャックSCを収納する退避収納部12が設けられている。この退避収納部12の軸方向長さは、クリーニング時にワイヤーWを巻き上げた状態で、ワイヤーW最下端となるシードホルダSHが退避収納部12底部12aに接触しない長さ以上であればよい。
[0036]
 なお、退避収納部12においては、図2~図3に示すように、主筒部11の軸方向において中程よりやや下側位置として底部12aを設けているが、プルチャンバ1a上端とシードホルダSHとの高さ位置関係などに対応して、底部12aを主筒部11の最下端位置とすることや、他の軸方向位置とすることも可能である。
[0037]
 退避収納部12の底部12aにより主筒部11の下側は閉塞されており、底部12aの下面には、継続延伸機構13の延伸ロッド13Aが同軸状態かつ下方に延長した状態で設けられている。
 延伸ロッド13Aは、底部12aの中央位置に設けられた接続部13aによって底部12aに対して鉛直かつ主筒部11の中心軸方向と一致する方向に接続される。
 接続部13aは、底部12aと延伸ロッド13Aとを接続可能なものとされ、例えば、底部12aに設けられた雄ネジ部と、延伸ロッド13Aの上端に設けられた雌ネジ部とにより螺合するものとできる。なお、接続部13aは、これらを接続可能な構成であれば、この構成に限られるものではない。
[0038]
 継続延伸機構13は、延伸ロッド13A~13Dからなり、互いに軸方向に接続して、主筒部11の到達高さ位置を調節可能なものとされている。
 延伸ロッド13A~13Dは、軽量の樹脂等、例えば塩化ビニル製であり、互いに軸方向に繰り継ぎ・取り外し可能とされ、図2~図3に示すように、上から第1延伸ロッド13Aと、第2延伸ロッド13Bと、第3延伸ロッド13Cと、第4延伸ロッド13Dとからなる4分割構造を有している。
[0039]
 延伸ロッド13B~13Dは、略同一の形状とされている。
 なお、これら延伸ロッドの分割数は、単結晶引上装置1で引き上げられる半導体単結晶Cの径寸法・長さ寸法およびプルチャンバ1aの長さ寸法、さらに、取り回しが容易な延伸ロッド13A~13Dの長さ寸法に応じて設定することができる。
[0040]
 図2~図3に示すように、延伸ロッド13Aの下端には接続凸部13Abが設けられ、延伸ロッド13Bの上端には接続凹部13Baが設けられ、延伸ロッド13Aの下端および延伸ロッド13Bの上端にそれぞれ接続部14が設けられる。
 接続部14は、延伸ロッド13A下端と延伸ロッド13B上端とをそれぞれ接続可能なものとされる。
[0041]
 図4は、本実施形態におけるクリーニング装置の係止部の一例における係止解除状態を示す正断面図であり、図5は、本実施形態におけるクリーニング装置の係止部の一例における係止状態を示す正断面図である。
 係止部14は、図4~図5に示すように、延伸ロッド13A下端と延伸ロッド13B上端とを互いに係止・解除可能なもので、いわゆる、ドローラッチ(draw latch )とされている。
[0042]
 係止部14は、図2~図5に示すように、延伸ロッド13Aおよび延伸ロッド13Bの周方向で同じ位置にそれぞれ配置されている。
[0043]
 ドローラッチ(係止部)14は、図4~図5に示すように、延伸ロッド13A側に設けられるフック14aと、延伸ロッド13B側に設けられたベース14b、レバー14c、キャッチ14dとを有する。
[0044]
 フック14aは、延伸ロッド13Aの下端位置に設けられる。ベース14bは、延伸ロッド13Bの上端位置に設けられる。
 ベース14bとレバー14cとは相互に軸回転可能に連結され、かつキャッチ14dとレバー14cとは相互に軸回転可能に連結される。キャッチ14dは、係止に必要な弾性変形可能とされている。
[0045]
 ドローラッチ(係止部)14では、図4~図5に示すように、キャッチ14dがフック14aと係合する場合、レバー14cへ上から力を加えてベース14bに対して回動させ、キャッチ14dにより延伸ロッド13Aと延伸ロッド13Bとを係止位置に一緒に引寄せる。基本的に、ラッチ作動はレバー14cを回転させてキャッチ14dとレバー14cとの枢軸連結部を、フック14aとレバー14cおよびベース14bの枢軸連結部との間の線に対してシフトさせる。
[0046]
 なお、接続部(係止部)14は、図4~図5に示すように、延伸ロッド13Aおよび延伸ロッド13Bの周方向1箇所だけでなく、より安定性が増すよう、2箇所(両側)以上で係止する構造としてもよい。
[0047]
 さらに、接続部14は、延伸ロッド13Aと延伸ロッド13Bとを互いに分離・接続可能な構成であれば、この構成に限られるものではない。例えば、延伸ロッド13A下端に設けられた雄ネジ部と、延伸ロッド13Bの上端に設けられた雌ネジ部とにより螺合するものとすることもできる。
[0048]
 同様に、延伸ロッド13Bの下端には接続凸部13Bbが設けられ、延伸ロッド13Cの上端には接続凹部13Caが設けられ、延伸ロッド13Bの下端および延伸ロッド13Cの上端にそれぞれ接続部14が設けられる。
 同様に、接続凸部13Bb、接続凹部13Caおよび接続部14はまた、延伸ロッド13B下端と延伸ロッド13C上端とをそれぞれ接続可能なものとされる。
[0049]
 同様に、延伸ロッド13Cの下端には接続凸部13Cbが設けられ、延伸ロッド13Dの上端には接続凹部13Daが設けられ、延伸ロッド13Cの下端および延伸ロッド13Dの上端にそれぞれ接続部14が設けられる。
 同様に、接続凸部13Cb、接続凹部13Daおよび接続部14はまた、延伸ロッド13C下端と延伸ロッド13D上端とをそれぞれ接続可能なものとされる。
 これらは、継続延伸機構13を構成している。
[0050]
 主筒部11の上側には、図2~図3に示すように、上端外周面に配され主筒部11がプルチャンバ1a内に挿入された状態でプルチャンバ1aの内面に当接可能なワイパー部材18が設けられている。
[0051]
 図6は、本実施形態におけるクリーニング装置のワイパー部材の縮径状態を示す断面図(a)、拡径状態を示す断面図(b)である。
 また、ワイパー部材18は、ポリエステル等で形成され、プルチャンバ1aの内周面に沿った環状となるように二重に折り返した状態で設けられている。具体的には、ワイパー部材18は、例えば丸編み機等で筒状に編成され伸縮性を有する布体からなり、この布体において、図6(a)に示すように、筒状の両端部18a,18bが対向するように内側に折り返されて、これらを互いに伸縮性を持って繋げ合わせた内側接合部18cによってトーラス状(輪環状)としたものである。
[0052]
 このとき、内側接合部18cをプルチャンバ1a内面に接触しないトーラスの内側に向けた状態で、筒状の両折り部18d,18e付近が上下のフランジ部11Aa外側周端部に取り付けられている。
[0053]
 なお、ワイパー部材18は、異なる径寸法のプルチャンバ1aに対応可能となっている。
 例えば、ワイパー部材18を、φ200mmの半導体単結晶Cを引き上げる単結晶引上装置1のように、細い径寸法のプルチャンバ1aクリーニングに適用する場合には、図6(a)に示すように、内側接合部18cによって、両端部18a,18bを繋げ合わせた縮径状態で使用する。
[0054]
 さらに、このワイパー部材18を、例えば、φ300mmの半導体単結晶Cを引き上げる単結晶引上装置1のように、太い径寸法のプルチャンバ1aのクリーニングに適用する場合には、図6(b)に示すように、内側接合部18cによる両端部18a,18bの接合を解除して伸縮率を上げるとともに、幅寸法を拡大した拡径状態で使用する。この場合、ワイパー部材18の全幅において、一重として使用することもできる。
[0055]
 なお、ワイパー部材18は、内面クリーニング機構17として、プルチャンバ1a内面を摺動することで付着した粉塵等を除去可能なものとされる。
[0056]
 主筒部11は、ワイパー部材18を主筒部11の半径方向に変形または移動させるワイパー可変機構23を備えている。
 ワイパー可変機構23は、ワイパー部材18と主筒部11上端の外周面との間に設けられ主筒部11上端部の外周面に沿って環状に設けられたゴムチューブ(可撓性袋体)24を備えている。
[0057]
 ゴムチューブ24は、図2,図3に示すように、主筒部11上端の2つのフランジ部11a,11bの間にはめ込まれ、ワイパー部材18は、これら2つのフランジ部11a,11bに上下に弛ませた状態で取り付けられている。なお、ワイパー部材18を直接ゴムチューブ24の外周面に設けても構わない。また、ゴムチューブ24には、加圧配管25が接続され、該加圧配管25は、加圧エア供給源26に接続される。すなわち、ゴムチューブ24は、加圧エア供給源26から加圧配管25を介して空気を注入することにより、任意に膨らませることが可能となっている。
[0058]
 主筒部11の下部には、図2,図3に示すように、軸方向位置規制機構15が設けられる。
 軸方向位置規制機構15は、前記主筒部11下端の外周面に周設されたガイド部材16と、このガイド部材16の外周面を覆うワイパー部材18Aとを有する。
[0059]
 ガイド部材16は、主筒部11A下端に周設されたフランジ部11cの外周端部に設けられ、主筒部11をプルチャンバ1a内に挿入する際、および、プルチャンバ1a内で上下動する際に、ワイパー部材18のみをプルチャンバ1aの内面に当接可能とする。このため、ガイド部材16の最外周位置における径寸法は、ワイパー部材18の径寸法と略同一かこれより小さい径寸法として設定されている。
[0060]
 また、ガイド部材16の外周形状は、延伸ロッド13B側(下側)からワイパー部材18側(上側)に向かって拡径するように形成されている。さらに、ガイド部材16の外周は、その上下端が主筒部11の中心軸方向へ湾曲されており、全体としてトーラス状の下側寄り外周面のような形状となる。
[0061]
 またガイド部材16は、プルチャンバ1aの内周面に沿ってこれよりも小さな略環状に設けられているが、周方向の全長に設けられる必要はなく、断続的に、周設されることができる。特に、ガイド部材16を全流で連続しない構成とすることで、この部分における重量を低減して軽量化を図ることが可能となる。
[0062]
 ガイド部材16が、ワイパー部材18よりもやや小さな径寸法とされることで、主筒部11のプルチャンバ1aに対する姿勢、つまり、主筒部11の軸線とプルチャンバ1aの軸線とのなす各を所定の範囲内におさめることが可能となる。これにより、主筒部11がプルチャンバ1aの中心軸線に対して必要以上に傾斜することがなく、挿入時からクリーニング時に主筒部11、そして抜出時まで、主筒部11の軸方向位置(姿勢)を維持することが可能となる。
[0063]
 もし主筒部11が傾くと、クリーニング時にワイパー部材18がその全周でプルチャンバ1a内面に当接する際、その円周方向位置において当接する強さに差が生じる可能性があり、その結果、円周方向位置においてクリーニング作用に差が生じる可能性がある。本実施形態では、ガイド部材16により、主筒部11がプルチャンバ1a内に挿入された状態で、プルチャンバ1aの中心軸方向に対して主筒部11の軸方向位置を規制して、全周方向で均等なクリーニングをおこなうことができるという作用・効果を奏する。
[0064]
 ガイド部材16の外周側全面は、ワイパー部材18Aによって覆われている。ワイパー部材18Aは、主筒部11の上側に位置するフランジ部11a,11bに取り付けられたワイパー部材18と略同一なものとされる。
[0065]
 次に、本実施形態のクリーニング装置10による単結晶引上装置1のプルチャンバ1a内面の掃除方法について説明する。
[0066]
 まず、チャンバ2の本体部分と上部とを切り離し、このプルチャンバ1a下方に主筒部11を準備する。このとき、ゴムチューブ24は、加圧エア供給源26から加圧配管25を介して空気を供給されておらず、膨らんでいない。
 次に、クリーニング装置10の主筒部11をプルチャンバ1a内に挿入る。
[0067]
 次に、主筒部11を上記挿入状態にしたまま、延伸ロッド13Bを延伸ロッド13A下端の下側に配置し、この状態で、延伸ロッド13B上端を延伸ロッド13A下端に当接させ、接続凸部13Abを接続凹部13Baに挿入して係止部14により接続する。
 さらに、同様にして、主継筒部11をプルチャンバ1a内に挿入状態にしたまま一体とされた延伸ロッド13A,13Bとともに上昇させる。
[0068]
 次に、主筒部11を上記挿入状態にしたまま、延伸ロッド13Cを延伸ロッド13B下端の下側に配置し、この状態で、延伸ロッド13C上端を延伸ロッド13B下端に当接させ、接続凸部13Bbを接続凹部13Caに挿入して係止部14により接続する。
 さらに、同様にして、主継筒部11をプルチャンバ1a内に挿入状態にしたまま一体とされた延伸ロッド13A~13Cとともに上昇させる。
[0069]
 次に、主筒部11を上記挿入状態にしたまま、延伸ロッド13Dを延伸ロッド13C下端の下側に配置し、この状態で、延伸ロッド13D上端を延伸ロッド13C下端に当接させ、接続凸部13Cbを接続凹部13Daに挿入して係止部14により接続する。
 さらに、同様にして、主継筒部11をプルチャンバ1a内に挿入状態にしたまま一体とされた延伸ロッド13A~13Dとともに上昇させる。
[0070]
 これにより、継続延伸機構13である延伸ロッド13A~13Dによって、図2に示すように、主筒部11が高さ方向最大長まで延長された状態となる。
[0071]
 このとき、プルチャンバ1a内には、図2に示すように、頂部から垂下したワイヤーWの下端にシードチャックSCおよびシードホルダSHが取り付けられているが、これらは、退避収納部12内部に収納された退避した状態となる。このため、主筒部11をプルチャンバ1a頂部まで到達させた場合でも、主筒部11にワイヤーW、シードチャックSCおよびシードホルダSHが接触することがなく、ワイヤーW等から発塵することを防止できる。
[0072]
 この状態で、加圧エア供給源26から加圧配管25を介してゴムチューブ24に空気を送り込み、ゴムチューブ24を膨らませる。このとき、膨らんだゴムチューブ24によってワイパー部材18が半径方向外方に押し出されるように変形し、プルチャンバ1a内周面に押し付けられる。その状態で、延伸ロッド13D下端付近を把持した作業者が主筒部11とプルチャンバ1aとを相対的に上下動させると、ワイパー部材18がプルチャンバ1aの内周面を摺動して、付着物を拭き取ることができる。
[0073]
 さらに、プルチャンバ1aの内周面への付着物が多い場合など、必要であれば、係止部14の係止を解除して、延伸ロッド13Dを延伸ロッド13Cから分離し、延伸ロッド13C下端付近を把持した作業者が主筒部11とプルチャンバ1aとを相対的に上下動させ低い位置のプルチャンバ1aの内周面において、ワイパー部材18がプルチャンバ1aの内周面を摺動して、付着物を拭き取ることができる。
[0074]
 同様に、必要であれば、係止部14の係止を解除して、延伸ロッド13Cを延伸ロッド13Bから分離し、延伸ロッド13B下端付近を把持した作業者が主筒部11とプルチャンバ1aとを相対的に上下動させ低い位置のプルチャンバ1aの内周面において、ワイパー部材18がプルチャンバ1aの内周面を摺動して、付着物を拭き取ることができる。
[0075]
 同様に、必要であれば、係止部14の係止を解除して、延伸ロッド13Bを延伸ロッド13Aから分離し、延伸ロッド13A下端付近を把持した作業者が主筒部11とプルチャンバ1aとを相対的に上下動させ低い位置のプルチャンバ1aの内周面において、ワイパー部材18がプルチャンバ1aの内周面を摺動して、付着物を拭き取ることができる。
[0076]
 なお、主筒部11の内側を拭ってクリーニングをおこなう場合以外は、ゴムチューブ24を萎ませておくことにより、ワイパー部材18をプルチャンバ1a内周面から離しておくことができ、主筒部11をプルチャンバ1a内に挿入してセットするときやプルチャンバ1a内から抜き出すときにワイパー部材18が邪魔にならず、スムーズに作業をおこなうことができる。
[0077]
 また、軸方向位置規制機構15のガイド部材16により、主筒部11がプルチャンバ1a内に挿入された状態で、プルチャンバ1aの中心軸方向に対して主筒部11の軸方向位置を規制して、ワイパー部材18のみをプルチャンバ1aの内面に当接可能とするとともに、ワイパー部材18の全周方向で均等なクリーニングをおこなう。
[0078]
 さらに、ガイド部材16により、主筒部11がプルチャンバ1aの中心軸線に対して必要以上に傾斜することを防止して、挿入時からクリーニング時に主筒部11、そして抜出時まで、主筒部11の軸方向位置(姿勢)を維持することが可能となる。
 また、延伸ロッド13B~13Dの接続および分離をおこなう際や、延伸ロッド13B~13Dを軽量化して弾性変形しやすい場合にも、主筒部11の姿勢を維持して、ワイパー部材18およびワイパー部材18A以外の部分がプルチャンバ1aの内面に接触してしまうことを防止できる。
[0079]
 このように、本実施形態のクリーニング装置10では、プルチャンバ1aが高所であっても、軸方向位置規制機構15によって主筒部11の姿勢を維持した状態で、継続延伸機構13により主筒部11を高所まで到達させ、プルチャンバ1a全長にわたってワイパー部材18を摺動可能にすることにより、ワイパー部材18でプルチャンバ1aの内周面を擦って付着物を擦り取ることができる。これにより、粉塵による引上成長への影響(結晶の有転位化等)を効果的に抑制することができる。
[0080]
 本実施形態のクリーニング装置10では、プルチャンバ1aに挿入するのが主筒部11と延伸ロッド13Bであり、この主筒部11高さを設定する延伸ロッド13B~13Dが分離継ぎだし可能であることにより、クリーニング、および、運搬や収納等の取扱い性が向上する。この構成により、台車などの大がかりな装置を用いることなく、引き上げ終了後のプルチャンバ1a内面をその下側から迅速にかつ容易にクリーニングすることができる。したがって、引き上げ終了ごとにプルチャンバ1a内面をクリーニングして、粉塵による引上成長への影響(結晶の有転位化等)を抑制することができるという効果を奏することが可能となる。
[0081]
 なお、本実施形態における内面クリーニング実施中に石英ルツボ3へのシリコン原料の充填をおこない、クリーニング後に、プルチャンバ1aとチャンバ2とを組み付けることもできる。
[0082]
 次に、本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
[0083]
 図7は、本実施形態における主筒部がプルチャンバ1a内に挿入された状態を示す正断面図である。
 本実施形態において上述した第1実施形態と異なるのは外側ノズル(外側吹出口)33に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0084]
 本実施形態のクリーニング装置10は、図7に示すように、主継筒部11の上部に設けられ半径方向外方に向けて空気を吹出可能な複数の外側ノズル(外側吹出口)33を有する外方エア吹出機構を備えている。
[0085]
 本実施形態においては、各外側ノズル33は、吹付けエア供給管33cに接続され、吹付けエア供給管13cには、バルブ13dを介して中間部分にパーティクルフィルタ13eおよびミストオイルフィルタ13fが介在され、基端に清掃用のエア供給源(図示略)に接続するカップラー13gが設けられている。
 外側ノズル33は、噴出した空気をプルチャンバ1aの内周面に吹き付けることにより、プルチャンバ1a内面の付着物を吹き飛ばすことができる。
[0086]
 以下、本発明に係る単結晶引上装置のクリーニング装置の第3実施形態を、図面に基づいて説明する。
[0087]
 図8は、本実施形態におけるクリーニング装置の主筒部および継続延伸機構を示す分解正断面図である。
[0088]
 本実施形態において上述した第1および第2実施形態と異なるのは、内面クリーニング機構17の第2ワイパー部材18B、ワイパー可変機構23B、ゴムチューブ(可撓性袋体)24Bに関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0089]
 本実施形態の主筒部11の下部には、図8に示すように、下端外周面に配され主筒部11がプルチャンバ1a内に挿入された状態でプルチャンバ1aの内面に当接可能なワイパー部材18Bが設けられている。つまり、主筒部11には、上端外周面のワイパー部材18に加え、下端外周面のワイパー部材18Bを備え、2本の円周位置でクリーニングをおこなう。
[0090]
 ワイパー部材18Bは、ワイパー部材18と同等のものとされて、内面クリーニング機構17として、プルチャンバ1a内面を摺動することで付着した粉塵等を除去可能なものとされる。
[0091]
 主筒部11は、ワイパー部材18を主筒部11の半径方向に変形または移動させるワイパー可変機構23Bを備えている。
 ワイパー可変機構23Bは、ワイパー部材18Bと主筒部11下端の外周面との間に設けられ主筒部11下端部の外周面に沿って環状に設けられたゴムチューブ(可撓性袋体)24Bを備えている。
[0092]
 ゴムチューブ24Bは、主筒部11下端の2つのフランジ部11c,11dの間にはめ込まれ、ワイパー部材18Bは、これら2つのフランジ部11c,11dに上下に弛ませた状態で取り付けられている。なお、ワイパー部材18Bを直接ゴムチューブ24Bの外周面に設けても構わない。また、ゴムチューブ24Bは、ゴムチューブ24と同様に、加圧配管25に接続されている。すなわち、ゴムチューブ24Bは、ゴムチューブ24と同様に、加圧エア供給源26から加圧配管25を介して空気を注入することにより、任意に膨らませることが可能となっている。
[0093]
 ワイパー部材18Bは、主筒部11をプルチャンバ1a内に挿入する際、および、プルチャンバ1a内で上下動する際に、ワイパー部材18およびワイパー部材18Bのみをプルチャンバ1aの内面に当接可能とする。このため、ワイパー部材18Bの最外周位置における径寸法は、ワイパー部材18の径寸法と略同一として設定されている。
[0094]
 ワイパー部材18Bは、ガイド部材16と同様に、主筒部11のプルチャンバ1aに対する姿勢、つまり、主筒部11の軸線とプルチャンバ1aの軸線とのなす各を所定の範囲内におさめることができる。具体的には、主筒部11が、上下端の二箇所全周でプルチャンバ1aに対して接しているため、主筒部11はプルチャンバ1aの中心軸線に対してほとんど傾斜することがなく、挿入時からクリーニング時に主筒部11、そして抜出時まで、主筒部11の軸方向位置(姿勢)を維持することが可能となる。
[0095]
 ワイパー部材18Bが、軸方向位置規制機構15としても作用し、主筒部11がプルチャンバ1a内に挿入された状態で、プルチャンバ1aの中心軸方向に対して主筒部11の軸方向位置を規制して、全周方向で均等なクリーニングをおこなうことができるという作用・効果を奏する。
 同時に、内面クリーニング機構17として上下二箇所の環状位置でプルチャンバ1aの内周面を摺動して、付着物を拭き取ることができる。
[0096]
 本発明においては、上記の各実施形態における構成を適宜組み合わせて、クリーニングの効率を向上させることもできる。

請求の範囲

[請求項1]
 密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置内をクリーニングする装置であって、
 前記プルチャンバ内に挿入可能な主筒部と、該主筒部の上部に、前記プルチャンバの内面をクリーニングする内面クリーニング機構を備え、
 前記主筒部が、その内部にワイヤー下部のシードチャックを退避収納する退避収納部と、前記主筒部の下部に複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足し可能とする継続延伸機構と、を備えることを特徴とする単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項2]
 前記内面クリーニング機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なワイパー部材を備えていることを特徴とする請求項1記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項3]
 前記ワイパー部材は、前記プルチャンバの内周面に沿って環状に設けられていることを特徴とする請求項2記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項4]
 前記内面クリーニング機構は、前記ワイパー部材を前記主筒部の半径方向に変形又は移動させるワイパー可変機構を備えていることを特徴とする請求項3記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項5]
 前記ワイパー可変機構は、前記ワイパー部材と前記主筒部の外周面との間に設けられた可撓性袋体を備え、該可撓性袋体は、空気を注入して膨らませることが可能であることを特徴とする請求項4記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項6]
 前記可撓性袋体は、前記主筒部の外周面に沿って環状に設けられたゴムチューブであることを特徴とする請求項5記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項7]
 前記主筒部の下部に、該主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態で、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制する軸方向位置規制機構を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項8]
 前記軸方向位置規制機構は、前記主筒部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能なガイド部材を備えていることを特徴とする請求項7記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項9]
 前記ガイド部材は、前記ワイパー部材の径寸法と略同一かこれより小さい径寸法として、前記プルチャンバの内周面に沿って略環状に設けられていることを特徴とする請求項8記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項10]
 前記内面クリーニング機構は、前記主筒部下部の外周面に、主筒部が前記プルチャンバ内に挿入された状態でプルチャンバの内面に当接可能な第2ワイパー部材を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の単結晶引上装置のクリーニング装置。
[請求項11]
 密閉容器のプルチャンバ内に垂下されたワイヤーにより、プルチャンバ下方に設置されたルツボ内の半導体融液から半導体単結晶を引き上げる単結晶引上装置のワイヤークリーニングをおこなう単結晶引上装置のクリーニング方法であって、
 前記プルチャンバ内にクリーニング装置の主筒部を挿入し、前記主筒部の下部に継続延伸機構である複数の延伸ロッドを軸方向に継ぎ足して、
 前記主筒部の内部にワイヤー下部の退避収納部にシードチャックを退避収納した状態で、前記主筒部の上部外周面に設けられた内面クリーニング機構のワイパー部材が、前記プルチャンバの内面に当接した状態で摺動して前記プルチャンバの内面をクリーニングすることを特徴とする単結晶引上装置のクリーニング方法。
[請求項12]
 前記主筒部の下部に設けられた軸方向位置規制機構のガイド部材により、前記主筒部を前記プルチャンバ内に挿入する際に、前記プルチャンバの中心軸方向に対して前記主筒部の軸方向位置を規制することを特徴とする請求項11記載の単結晶引上装置のクリーニング方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]