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1. (WO2018128128) LIGHT DETECTOR AND IMAGING DEVICE
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明 細 書

発明の名称 光検知器及び撮像装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008  

課題を解決するための手段

0009  

発明の効果

0010   0011   0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための最良の形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256   0257   0258   0259   0260   0261   0262   0263   0264   0265   0266   0267   0268   0269   0270   0271   0272   0273   0274   0275   0276   0277   0278   0279   0280   0281   0282   0283   0284   0285   0286   0287   0288   0289  

符号の説明

0290  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39   40   41   42   43   44  

明 細 書

発明の名称 : 光検知器及び撮像装置

技術分野

[0001]
 本発明は、光検知器及び撮像装置に関する。

背景技術

[0002]
 光電変換を行う光検知器には様々なタイプのものがある。なかでも、QWIP(Quantum Well Infrared Photodetector)は、量子井戸層に形成された人工準位間の遷移を利用して赤
外線を検知するデバイスであり、赤外線を高い感度で検知することができる。
[0003]
 また、QWIPを発展させたQDIP(Quantum Dot Infrared Photodetector)も光検知器の一例である。QDIPは、電子が束縛される量子ドットを形成し、その束縛状態間の遷移を利用して高い感度で赤外線を検出することができる。
[0004]
 そして、これらQWIPやQDIP等をアレイ状に配列したFPA(Focal Plane Array)を撮像装置に使用することにより、赤外線用の高感度の撮像装置を作製することができる。
[0005]
 なお、QWIPやQDIP等の他に、太陽電池も光検知器の一例として挙げられる。
[0006]
 前述のQWIP、QDIP、及び太陽電池等の光検知器は、光電変換効率を高めるという点で改善の余地がある。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 国際公開第2010/021073号
特許文献2 : 特開平9-55532号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 一つの側面では、本発明は、光電変換効率を高めることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 一つの側面では、光が入射する第1の主面と、前記第1の主面に相対する第2の主面とを有し、前記光に対して光電変換を行う光電変換層と、前記第2の主面側に形成され、第1の方向にストライプ状に延びる第1の面と、前記第1の面と高低差があり、かつ前記第1の方向にストライプ状に延びる第2の面とが交互に複数設けられた第1の回折格子と、前記第1の面と前記第2の面の各々に間隔をおいて複数設けられ、かつ、前記第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向のいずれかに沿って延びる金属線と、前記第1の回折格子の上に形成され、前記第2の方向に延びる複数の溝が間隔をおいて形成された第2の回折格子とを有する光検知器が提供される。

発明の効果

[0010]
 一つの側面では、第1の回折格子に設けた金属線が延びる方向を、第1の面や第2の面が延びる第1の方向と、その第1の方向に直交する第2の方向のいずれかとすることにより、入射した光からTE波とTM波のいずれかを生成することができる。
[0011]
 TE波は光電変換層の内部に閉じ込められやすいため、光電変換層における光路長が長くなり、光電変換層における光電変換効率を高めることができる。
[0012]
 また、光電変換層の構造によってはTM波によって光電変換効率が高められる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 図1は、検討に使用したQWIPの断面図である。
[図2] 図2は、量子井戸層によって吸収され易い電界成分について説明するための模式断面図である。
[図3] 図3は、検討に使用したQDIPの断面図である。
[図4] 図4は、回折格子の作用について説明するための断面図である。
[図5] 図5は、TM波について説明するための斜視図である。
[図6] 図6は、TE波について説明するための斜視図である。
[図7] 図7は、光の閉じ込め効果について説明するための模式断面図である。
[図8] 図8は、光の反射角と反射率との関係について調査して得られた図である。
[図9] 図9(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その1)である。
[図10] 図10(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その2)である。
[図11] 図11(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その3)である。
[図12] 図12(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その4)である。
[図13] 図13(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その5)である。
[図14] 図14(a)、(b)は、第1実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その6)である。
[図15] 図15は、第1実施形態に係る第1の回折格子の斜視図である。
[図16] 図16は、第1実施形態において、金属線を形成した後の第1の回折格子の斜視図である。
[図17] 図17は、第1実施形態に係る第2の回折格子の斜視図である。
[図18] 図18は、第1実施形態に係る光検知器の動作について説明するための模式断面図である。
[図19] 図19は、第1実施形態において、光の偏光状態により第1の回折格子がどのように振る舞うのかを模式的に説明するための斜視図である。
[図20] 図20は、第1実施形態において、第1の回折格子を透過した光が第2の回折格子で回折する様子を示す斜視図である。
[図21] 図21(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その1)である。
[図22] 図22(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その2)である。
[図23] 図23(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その3)である。
[図24] 図24(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その4)である。
[図25] 図25(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その5)である。
[図26] 図26(a)、(b)は、第2実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その6)である。
[図27] 図27は、第2実施形態に係る第1の回折格子の斜視図である。
[図28] 図28は、第2実施形態に係る第2の回折格子の斜視図である。
[図29] 図29は、第2実施形態に係る光検知器の動作について説明するための模式断面図である。
[図30] 図30は、第2実施形態において、光の偏光状態により第1の回折格子がどのように振る舞うのかを模式的に説明するための斜視図である。
[図31] 図31は、第2実施形態において、第1の回折格子を透過した光が第2の回折格子で回折する様子を示す斜視図である。
[図32] 図32(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その1)である。
[図33] 図33(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その2)である。
[図34] 図34(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その3)である。
[図35] 図35(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その4)である。
[図36] 図36(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その5)である。
[図37] 図37(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その6)である。
[図38] 図35(a)、(b)は、第3実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図(その7)である。
[図39] 図39は、第3実施形態に係る第1の回折格子の斜視図である。
[図40] 図40は、第3実施形態に係る第2の回折格子の斜視図である。
[図41] 図41は、第3実施形態に係る光検知器の動作について説明するための模式断面図である。
[図42] 図42は、第4実施形態に係る撮像装置の構成図である。
[図43] 図43は、第4実施形態に係る撮像素子の斜視図である。
[図44] 図44は、第4実施形態に係る撮像装置の機能ブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0014]
 本実施形態の説明に先立ち、本願発明者が検討した事項について説明する。
[0015]
 前述のように光検知器にはQWIPやQDIP等がある。以下に、それらについて説明する。
[0016]
 図1は、検討に使用したQWIPの断面図である。
[0017]
 このQWIP1は、GaAs基板等の基板2と、その上に形成された光電変換層3とを有する。
[0018]
 光電変換層3は、基板2を介して入射した光Lに対して光電変換を行う機能を有してお
り、この例では障壁層4と量子井戸層5とを交互に積層してなる積層膜を光電変換層3として使用する。
[0019]
 障壁層4の材料としては量子井戸層5の材料よりもバンドギャップが広い化合物半導体が使用される。これにより、量子井戸層5に人工準位が形成され、キャリアとなる電子が量子井戸層5に閉じ込められる。このように人工準位を形成し得る材料は特に限定されない。例えば、障壁層4としてAlGaAs層を形成し、量子井戸層5としてn型のGaAs層を形成
することで人工準位を形成し得る。
[0020]
 また、この光電変換層3の上にはオーミックコンタクト層6として光Lを透過するGaAs
層が形成され、更にその上には光Lを回折させるための回折格子7が設けられる。
[0021]
 回折格子7は、金層等の金属層であって、その下面には複数の溝7aが設けられる。
[0022]
 なお、各々の溝7aは、基板2の法線方向nに直交する方向Dに沿って延びており、その表面が光Lを反射する反射面となる。このように一次元的に延びた溝7aを備えた回折格
子7は、一次元グレーティングとも呼ばれる。
[0023]
 また、回折格子7はQWIP1の電極を兼ねており、基板2の上に形成された電極層9との間に電圧Vが印加される。
[0024]
 このようなQWIP1によれば、量子井戸層5に光Lが入射することで量子井戸層5に束縛
されている電子が光Lを吸収して励起される。
[0025]
 そして、このように励起された電子が量子井戸5の束縛を脱し、電圧Vによって回折格
子7に集められる。これにより電極層9と回折格子7との間に光電流が流れ、その光電流を電流計10で測定することで、光Lの強度を示す光信号を得ることができる。
[0026]
 なお、QWIP1において検知の対象となる光Lは、波長が3μm~10μm程度の中~長波
長の赤外線である。
[0027]
 また、この例のように回折格子7を設けることで、以下のように量子井戸層5によって吸収されやすい方向の電界成分を持った回折光L dを得ることができる。
[0028]
 図2は、量子井戸層5によって吸収され易い電界成分について説明するための模式断面図である。
[0029]
 QWIP1においては、量子井戸が形成するサブバンド準位間の電子の遷移が光吸収に利用される。この場合、量子力学的な選択則により、基板2の法線方向nに平行な電界成分を
持つ光のみが各量子井戸層5によって吸収される。
[0030]
 図2の例では、回折格子7の溝7aが延びる方向Dに直交する方向の電界Eを持った光L 1と、その方向Dと同じ方向の電界Eを持った光L 2の各々が、法線方向nに沿ってQWIP1に入
射する場合を示している。
[0031]
 光L 1の電界Eは法線方向nに対して直交しているため、光L 1は各量子井戸層5において殆ど吸収されない。
[0032]
 一方、光L 1が回折格子7で回折して得られた回折光L d1は、その電界Eが法線方向nに平
行な成分E 1を有するため、各量子井戸構造5によって吸収される。
[0033]
 なお、光L 2については、回折格子7で得られる回折光L 2が法線方向nに平行な電界成分
を持たないため、回折格子7の有無にかかわらず各量子井戸層5において吸収されない。
[0034]
 以上のように、このQWIP1においては、回折格子7を設けたことにより光L 1の回折光L d1が各量子井戸層5において吸収されるようになるものの、偏光方向が光L 1のそれと垂直
な光L 2は各量子井戸層5において吸収されないという問題がある。
[0035]
 次に、QDIPについて説明する。
[0036]
 図3は、検討に使用したQDIPの断面図である。
[0037]
 このQDIP21は、GaAs基板等の基板22と、その上に形成された光電変換層23とを有する。
[0038]
 このうち、光電変換層23は、中間層24と量子ドット25とを交互に積層してなる積層膜であって、基板22を介して入射した光Lに対して光電変換を行う。
[0039]
 中間層24と量子ドット25の材料の組み合わせは様々である。ここでは、障壁層4としてAlGaAs層を形成すると共に、量子ドット25の材料としてInAsを使用する。
[0040]
 更に、この光電変換層23の上にはオーミックコンタクト層26としてGaAs層が形成され、更にその上には光Lを回折させるための回折格子27が設けられる。
[0041]
 回折格子27は、図1の例と同様に一次元グレーティングであって、溝27aが形成された金層である。
[0042]
 溝27aは、光Lを反射する反射面として機能し、基板22の法線方向nに直交する方向Dに沿って延びる。
[0043]
 そして、回折格子27は、QDIP1の電極を兼ねており、基板22の上に形成された電極層29との間に電圧Vが印加される。
[0044]
 このようなQDIP21によれば、量子ドット25に光Lが入射することで、量子ドット5
に形成される束縛状態間で電子が遷移し、光Lが量子ドット25に吸収される。そして、
遷移によって量子ドット25の束縛を脱した電子が電圧Vによって回折格子27に集めら
れる。これにより電極層29と回折格子27との間に光電流が流れ、その光電流を電流計10で測定することで、光Lの強度を示す光信号を得ることができる。
[0045]
 なお、QDIP21において検知の対象となる光Lは、波長が3μm~10μm程度の中~長
波長の赤外線である。
[0046]
 ここで、量子ドット25は、法線方向nに平行な電界を持つ光と、法線方向nに垂直な方向の電界を持つ光のどちらも吸収することができる。
[0047]
 但し、量子力学的選択側により、量子ドット25における光吸収は、主に励起準位に対応した量子閉じ込めの方向と同じ方向の電界成分を持った光が入射した際に起こる。そのため、法線方向nに垂直な方向の量子閉じ込めに対応した励起準位への電子遷移を利用し
た光吸収は、法線方向nに垂直な方向の電界成分を持つ光に対して良く起こり、当該方向
の電界成分が小さくなるほど光吸収が起こり難くなる。
[0048]
 法線方向nに沿って基板22から入射した光Lは、法線方向nに垂直な方向の電界を持つ
ため、回折格子27においてその電界の方向を変えなくても量子ドット25に吸収される。
[0049]
 但し、以下の理由により回折格子27を設けた方がQDIP21における光電変換効率が高められる。
[0050]
 図4は、回折格子27の作用について説明するための断面図である。
[0051]
 図4の例では、回折格子27の溝27aが延びる方向Dに垂直な方向の電界Eを持った光L 1と、その方向Dと同じ方向の電界Eを持った光L 2の各々が、法線方向nに沿ってQDIP21
に入射する場合を示している。
[0052]
 光L 1と光L 2のどちらも法線方向nに垂直な電界Eを有しているため量子ドット25において吸収される。
[0053]
 但し、光L 1が回折格子27で回折して得られた回折光L d1は、元の光L 1と比べて法線方
向nに垂直な電界成分E 1の大きさが小さくなるため、量子ドット25において吸収され難
くなる。
[0054]
 この場合であっても、回折光L d1が光電変換層23内で反射を繰り返すことで回折光L d1の光路長が長くなる。その結果、量子ドット25において回折光L d1が吸収される機会を
増やすことができ、QDIP21における光電変換効率を高めることができる。
[0055]
 なお、光L 2が回折格子27で回折して得られた回折光L d2については、回折の前後で法
線方向nに垂直な電界Eの大きさが変わらないため、量子ドット25において吸収され難くなることはない。
[0056]
 以上のように、QDIP21においては、入射した光の光路長が回折格子27によって長くなり、それにより光電変換効率を高めることができる。
[0057]
 ところで、光はその偏光状態に応じてTE波とTM波とに分けられる。以下に、TM波とTE波について説明する。
[0058]
 図5は、TM波について説明するための斜視図である。
[0059]
 図5においては、波数ベクトルkの光Lが結晶表面Sに斜めに入射する場合を想定してい
る。なお、結晶表面Sは、各基板1、21の表面に平行な任意の面である。
[0060]
 図5に示すように、TM波は、磁界ベクトルHが結晶表面Sに平行な光として定義される。
[0061]
 光の電界ベクトルEは磁界ベクトルHに直交するため、結晶表面Sに斜めに入射するTM波
においては、法線方向nに沿った電界ベクトルEの成分は0ではない。また、図2を参照して説明したように、QWIPにおいては、法線方向nに平行な電界成分を持つ光のみが量子井
戸層5によって吸収される。
[0062]
 よって、TM波は、QWIPの光電変換効率を高めるのに適した光であるということになる。
[0063]
 一方、図6は、TE波について説明するための斜視図である。
[0064]
 なお、図6において、図5で説明したのと同じ要素には図5におけるのと同じ要素を付し、以下ではその説明を省略する。
[0065]
 図6に示すように、TE波は、電界ベクトルEが結晶表面Sに平行な光として定義される。
[0066]
 次に、TM波とTE波の各々の閉じ込め効果について説明する。
[0067]
 図7は、光の閉じ込め効果について説明するための模式断面図である。
[0068]
 この例では、GaAs層等の結晶層30から真空に向かって光Lが伝搬する場合を示してい
る。この場合、結晶層30の表面において光Lが反射することになるが、反射によって結
晶層30の内部に留まる光Lが多いほど、その光Lの閉じ込め効率は高いと言う。
[0069]
 本願発明者は、光Lの反射角θと、結晶層30の表面における光Lの反射率との関係について調査した。なお、結晶層30としては屈折率が3.3のGaAs層を採用した。
[0070]
 その調査結果を図8に示す。
[0071]
 図8に示すように、TM波においては、反射角が0°から増大すると反射率が一旦低くなるため、結晶層30から光が漏れ出てしまう。
[0072]
 一方、TE波においては、反射角が0°から増大するにつれて反射率も増大するため、結晶層30から光が漏れ難い。
[0073]
 この結果から、TM波よりもTE波の方が光の閉じ込め効果が良好であることが明らかとなった。
[0074]
 前述のように、QDIP21(図3参照)においては、光電変換層23の内部において光が反射を繰り返すことで光電変換効率が高められる。そして、図8の結果によれば、反射の際に光が外部に漏れないようにするには、QDIP21内で反射を繰り返す光をTE波とするのが好ましい。
[0075]
 以上の結果から、QDIPにおいてはTE波によって光電変換効率が高められ、QWIPにおいてはTM波によって光電変換効率が高められることが明らかとなった。
[0076]
 以下に、入射する光の偏光の向きを問わずにTE波やTM波を作り、光電変換効率を高めることが可能な各実施形態について説明する。
[0077]
 (第1実施形態)
 本実施形態に係る光検知器について、その製造工程を追いながら説明する。
[0078]
 本実施形態では、以下のようにして光検知器としてQWIPを製造する。
[0079]
 図9~図14は、本実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図である。これらの図においては、第1断面とこれに直交する第2断面とを併記する。
[0080]
 まず、図9(a)に示すように、赤外線に対して透明なGaAsを材料とするGaAs基板を基板40として用意する。そして、その基板40の上に、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法により第1のオーミックコンタクト層41としてn型のGaAs層を1μm程度の厚さに形成する。なお、第1のオーミックコンタクト層41にドープされるn型不純物は
例えばシリコンであり、その濃度は1×10 18cm -3程度である。
[0081]
 次に、図9(b)に示すように、第1のオーミックコンタクト層41の上にMOVPE法で
障壁層42と量子井戸層43とを交互に複数積層し、これらの積層膜を光電変換層44とする。
[0082]
 光電変換層44を形成する各層の材料は特に限定されない。本実施形態では、障壁層42としてAl 0.25Ga 0.75As層を40nm程度の厚さに形成すると共に、量子井戸層43としてn型のGaAs層を5nm程度の厚さに形成する。なお、量子井戸層43にドープされるn型不純物は、例えば濃度が4×10 17cm -3程度のシリコンである。
[0083]
 また、障壁層42の層数は21層とし、量子井戸層43の層数は20層とする。
[0084]
 このようにして形成された光電変換層44は、検知の対象となる光が入射する第1の主面44aと、その第1の主面44aに相対する第2の主面44bとを有する。
[0085]
 そして、第1の主面44aから入射した光に対して光電変換層44において光電変換が行われ、その光電変換効率を高めるための回折格子が以下の工程で第2の主面44b側に形成される。
[0086]
 なお、光電変換層44において光電変換される光は、波長が3μm~10μm程度の中~長波長の赤外線である。
[0087]
 次に、図10(a)に示すように、光電変換層44の第2の主面44bの上にシリコンが1×10 18cm -3程度の濃度でドープされたn型のGaAs層をMOVPE法で1.5μm程度の厚
さに形成し、そのGaAs層を第1の半導体層45とする。
[0088]
 続いて、図10(b)に示すように、第1の半導体層45の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより第1のレジスト層47を形成する。
[0089]
 そして、第1のレジスト層47をマスクにしながら第1の半導体層45をドライエッチングすることにより、第1の半導体層45の表面45xに複数の第1の溝45aを間隔をおいて形成する。
[0090]
 これにより、光電変換層44の第2の主面44b側に、第1の溝45aの底面45bと表面45xとを備えた第1の回折格子49が作製されたことになる。底面45bと表面45xは、それぞれ第1の面と第2の面の一例であって、これらの面の高低差によって光が回折する。
[0091]
 第1の溝45aの大きさは、このように光を回折させる程度に微細であれば特に限定されない。本実施形態では、第1の溝45aの深さZ 1を0.75μmとし、その幅W 1を2.
5μmとする。また、隣接する第1の溝45aの間隔P 1は、例えば2.5μmである。
[0092]
 この後に、第1のレジスト層47を除去する。
[0093]
 図15は、本工程を終了した後の第1の回折格子49の斜視図である。
[0094]
 図15に示すように、底面45bと表面45xの各々は、基板40の法線方向nに直交
する第1の方向D 1に沿ってストライプ状に延びると共に、第1の方向D 1と法線方向nの各
々に直交する第2の方向D 2に沿って交互に複数設けられる。
[0095]
 なお、図9~図14における第1断面は第1の方向D 1に垂直な切断面で切断した断面に相当し、第2断面は第2の方向D 2に垂直な切断面で切断した断面に相当する。
[0096]
 次に、図11(a)に示すように、第1の回折格子49の表面45xと底面45bの各々に蒸着法で金層を0.25μm程度の厚さに形成し、更にリフトオフ法でその金層を線
状にパターニングすることにより複数の金属線51を間隔をおいて形成する。
[0097]
 各金属線51の幅やそれらの間隔は特に限定されない。この例では、各金属線51の幅Aを0.25μm程度にし、隣接する金属線51同士の間隔Bを0.25μm程度とする。
[0098]
 図16は、本工程を終了した後の第1の回折格子49の斜視図である。
[0099]
 図16に示すように、各金属線51は第2の方向D 2に沿って延びる。
[0100]
 後述のように、微細な間隔をおいて設けられた各金属線51は、光をその偏光の向きに応じて透過させたり反射させたりする。このような機能を有する各金属線51はワイヤーグリッド偏光子とも呼ばれる。
[0101]
 次に、図11(b)に示すように、基板40の上側全面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法で酸化シリコン層52を100nm程度の厚さに形成した後、その酸化シリコン層52をパターニングして金属線51の上にのみ残す。
[0102]
 続いて、図12(a)に示すように、第1の半導体層45と酸化シリコン層52の上に第2の半導体層53としてMOVPE法によりn型のGaAs層を2μm程度の厚さに形成し、各半
導体層45、53を第2のオーミックコンタクト層57とする。
[0103]
 このとき、各金属線51の上に第2の半導体層53を直接形成すると、その第2の半導体層53におけるGaAsの結晶性が悪くなるが、この例のように予め酸化シリコン層52を形成することで結晶性の良いGaAs層を形成することが可能となる。これについては、後述の各実施形態でも同様である。
[0104]
 なお、第2の半導体層53にドープされるn型不純物は例えばシリコンであり、その濃
度は1×10 18cm -3程度である。
[0105]
 その後に、第2の半導体層53の上面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨して平坦化する。
[0106]
 次に、図12(b)に示すように、第2のオーミックコンタクト層57の上にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより第2のレジスト層59を形成する。
[0107]
 更に、第2のレジスト層59をマスクにしながら第2のオーミックコンタクト層57をドライエッチングすることにより、第2のオーミックコンタクト層57の表面に複数の凹凸を形成する。
[0108]
 そのドライエッチングで使用するエッチングガスは特に限定されないが、本実施形態ではそのエッチングガスとして塩素ガスを使用する。
[0109]
 続いて、図13(a)に示すように、第2のオーミックコンタクト層57の上に第3のレジスト層60を形成する。
[0110]
 そして、第3のレジスト層60をマスクにしながら、各オーミックコンタクト層41、57と光電変換層44をウエットエッチングし、第1のオーミックコンタクト層41に至る深さのホール61を形成する。
[0111]
 そのウエットエッチングでは、例えばフッ酸をエッチング液として使用する。
[0112]
 この後に、第3のレジスト層60は除去される。
[0113]
 次に、図13(b)に示すように、ホール61内と第2のオーミックコンタクト層57の上に蒸着法で金属層を形成し、それをリフトオフ法でパターニングすることにより第2の回折格子62と電極層63を形成する。その金属層は、例えば、金とゲルマニウムとの合金層と金層とがこの順に積層された積層膜である。
[0114]
 このうち、電極層63は、第1のホール61を介して第1のオーミックコンタクト層41に接続されており、第2の回折格子62との間に電圧が印加される。
[0115]
 その第2の回折格子62には、第2のオーミックコンタクト層57の凹凸を反映した複数の第2の溝62aが形成される。
[0116]
 第2の溝62aの大きさは、第1の溝45aと同程度であって、その深さZ 2は0.75μm程度であり、その幅W 2は2.5μm程度である。また、隣接する第2の溝62aの間隔P 2は、例えば2.5μmである。
[0117]
 図17は、第2の回折格子62の斜視図である。
[0118]
 図17に示すように、第2の溝62aは、第1の方向D 1に直交する第2の方向D 2に沿って延びる。
[0119]
 次に、図14(a)に示すように、第2のオーミックコンタクト層57、第2の回折格子62、及び電極層63の各々の上に第4のレジスト層65を形成する。
[0120]
 そして、その第4のレジスト層65をマスクにして各オーミックコンタクト層41、57と光電変換層44をドライエッチングすることにより素子分離溝66を形成し、素子分離溝66で複数の画素67を画定する。
[0121]
 次いで、図14(b)に示すように、第4のレジスト層65を除去する。
[0122]
 この後は、第2の回折格子62と電極層63の各々にインジウムバンプ69を接合し、本実施形態に係る光検知器68の基本構造を完成させる。
[0123]
 その光検知器68は、平面視で複数の画素67がアレイ状に配列されたFPAである。
[0124]
 次に、光検知器68の動作について説明する。
[0125]
 図18は、光検知器68の動作について説明するための模式断面図である。
[0126]
 この光検知器68はQWIPであって、第1のオーミックコンタクト層41よりも第2の回折格子62の電位が高くなるようにこれらの間に電圧が印加された状態で、基板40を介して検知対象の光Lが入射する。
[0127]
 光Lは、偏光状態に応じて第1の回折格子49と第2の回折格子62のいずれか一方で
回折し、これにより回折光L dが生成される。そして、その回折光L dが量子井戸層43において吸収されることにより、量子井戸層43に束縛された電子が励起して第2の回折格子62側に移動し、光電流を得ることができる。
[0128]
 光Lが第1の回折格子49で回折するか否かは光Lの偏光状態による。
[0129]
 図19は、光Lの偏光状態により第1の回折格子49がどのように振る舞うのかを模式
的に説明するための斜視図である。
[0130]
 図19においては、第1の方向D 1に平行な電界Eを持った光L 1と、第2の方向D 2に平行
な電界Eを持った光L 2の各々が、法線方向nに沿って第1の回折格子49に入射する場合を
示している。
[0131]
 光L 2が第1の回折格子49に入射した場合には、光L 2の電界Eの方向と金属線51が延
びる方向とが同じであるため、その電界Eによって金属線51内の電子が金属線51に沿
って揺さぶられ、各金属線51によって光L 2が反射する。
[0132]
 よって、この場合には、第1の回折格子49は光L 2に対して回折格子として機能し、第1の溝45aによって光L 2の回折光L d2が生成される。
[0133]
 その回折光L d2は、第1の溝45aが延びる第1の方向D 1に垂直な面内を進行する。ま
た、回折の前における光L 2の磁界Hの向きは第1の方向D 1に平行である。よって、回折の
前後で磁界Hの向きは変わらず、回折光L d2は磁界Hの向きが各主面44a、44b(図1
8参照)に平行なTM波となる。
[0134]
 一方、光L 1が第1の回折格子49に入射した場合には、光L 1の電界Eの方向と金属線5
1が延びる方向と直交しているため、金属線51内の電子は電界Eによって揺さぶられず
、各金属線51の間を光L 1が通り抜けるようになる。
[0135]
 よって、この場合には、第1の回折格子49を光L 1が透過するようになり、光L 1は第2の回折格子62で回折されることになる。
[0136]
 図20は、このように第1の回折格子49を透過した光L 1が第2の回折格子62で回折する様子を示す斜視図である。
[0137]
 光L 1が第2の回折格子62に入射すると、第2の溝62aによって光L 1が回折して回折光L d1が生成される。
[0138]
 その回折光L d1は、第2の溝62aが延びる第2の方向D 2に垂直な面内を進行する。ま
た、回折の前における光L 1の磁界Hの向きは第2の方向D 2に平行である。よって、回折の
前後で磁界Hの向きは変わらず、回折光L d2は磁界Hの向きが各主面44a、44b(図1
8参照)に平行なTM波となる。
[0139]
 なお、回折光L d1の電界Eの方向は、金属線51(図19参照)が延びる第2の方向D 2に垂直であるため、回折光L d1は第1の回折格子49を透過して光電変換層44(図18参
照)に入射し、量子井戸層43内の電子を励起する。
[0140]
 以上のように、この光検知器68によれば、基板40に入射する光Lの偏光の向きを問
わずにTM波を作ることができる。
[0141]
 前述のように、TM波は、QWIPの光電変換効率を高めるのに適した光である。よって、本実施形態のように入射光の偏光状態の如何を問わずにTM波を生成することにより、光検知器68の光電変換効率を高めることが可能となる。
[0142]
 なお、光検知器68は前述のようにFPAであるが、光検知器68の使用用途は撮像用途
に限定されない。例えば、素子分離溝66で光電変換層44を画素67に分離せずに、光電変換層44で赤外線の有無を検知することにより、光検知器68を人感センサとして使用してもよい。これについては後述の第2実施形態でも同様である。
[0143]
 (第2実施形態)
 本実施形態に係る光検知器について、その製造工程を追いながら説明する。
[0144]
 図21~図26は、本実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図である。
[0145]
 なお、図21~図26において、第1実施形態におけるのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
[0146]
 また、これらの図においては、第1実施形態と同様に第1断面とこれに直交する第2断面とを併記する。
[0147]
 本実施形態では、以下のようにして光検知器としてQDIPを製造する。
[0148]
 まず、図21(a)に示すように、第1実施形態の図9(a)の工程を行うことにより、GaAsを材料とする基板40の上に第1のオーミックコンタクト層41が形成された構造を得る。
[0149]
 第1実施形態で説明したように、第1のオーミックコンタクト層41としては、n型不
純物としてシリコンが1×10 18cm -3程度の濃度にドープされたGaAs層を形成し得る。
[0150]
 次に、図21(b)に示すように、第1のオーミックコンタクト層41の上に中間層71と量子ドット72とを交互に複数積層し、これらの積層膜を光電変換層73とする。
[0151]
 光電変換層73の各層の成膜条件は特に限定されない。本実施形態では、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法により中間層71としてn型のAl 0.2Ga 0.8As層を50nm程度の厚さに形成する。なお、中間層71にドープされるn型不純物は、例えば濃度が1×10 16cm -3
度のシリコンである。
[0152]
 また、量子ドット72は、MBE法において成長温度を470℃としながらInAsの原子層
を二層積層することにより形成される。そのように形成された量子ドット72は、直径が約15nmで高さが約2nmの円盤状となる。
[0153]
 更に、光電変換層73の各層の積層数も特に限定されないが、この例では中間層71の層数を21層とし、量子ドット72の層数を20層とする。
[0154]
 このようにして形成された光電変換層73は、検知の対象となる光が入射する第1の主面73aと、その第1の主面73aに相対する第2の主面73bとを有する。
[0155]
 そして、第1の主面73aから入射した光に対して光電変換層73において光電変換が行われ、その光電変換効率を高めるための回折格子が以下の工程で第2の主面73b側に形成される。
[0156]
 なお、光電変換層73において光電変換される光は、波長が3μm~10μm程度の中~長波長の赤外線である。
[0157]
 次に、図22(a)に示すように、光電変換層73の第2の主面73bの上にn型のGaAs層をMBE法で1.5μm程度の厚さに形成し、そのGaAs層を第1の半導体層45とする。
[0158]
 第1実施形態と同様に、そのGaAs層にはn型不純物としてシリコンが1×10 18cm -3
度の濃度でドープされる。
[0159]
 次いで、図22(b)に示すように、第1実施形態と同様にして第1の半導体層45の
上に第1のレジスト層47を形成し、それをマスクにして第1の半導体層45をドライエッチングすることにより複数の第1の溝45aを形成する。
[0160]
 これにより、第1実施形態と同様に、光電変換層73の第2の主面73b側に、第1の溝45aの底面45bと表面45xとを備えた第1の回折格子49が作製される。
[0161]
 第1の溝45aの大きさは第1実施形態と同様であって、その深さZ 1は例えば0.75μmであり、幅W 1は例えば2.5μmである。また、隣接する第1の溝45aの間隔P 1は、例えば2.5μmである。
[0162]
 この後に、第1のレジスト層47を除去する。
[0163]
 次に、図23(a)に示すように、第1の回折格子49の表面45xの上に蒸着法で金層を0.25μm程度の厚さに形成し、更にリフトオフ法でその金層を線状にパターニン
グすることにより複数の金属線51を間隔をおいて形成する。
[0164]
 なお、第1実施形態と同様に、各金属線51の幅Aと、隣接する金属線51同士の間隔Bは、いずれも0.25μm程度である。
[0165]
 図27は、本工程を終了した後の第1の回折格子49の斜視図である。
[0166]
 第1実施形態では第2の方向D 2に沿って延びるように各金属線51を形成したが、本実施形態では図27のように第1の溝45aの延在方向である第1の方向D 1に沿って延びるように各金属線51を形成する。
[0167]
 これらの金属線51は、光をその偏光の向きに応じて透過させたり反射させたりするワイヤーグリッド偏光子として機能する。
[0168]
 なお、図21~図26における第1断面は第1の方向D 1に垂直な切断面で切断した断面であり、第2断面は第2の方向D 2に垂直な切断面で切断した断面である。
[0169]
 続いて、図23(b)に示すように、第1実施形態と同様にして金属線51の上に酸化シリコン層52を形成する。
[0170]
 次に、図24(a)に示すように、第1実施形態の図12(a)の工程を行うことにより、第1の半導体層45と酸化シリコン層52の上に第2の半導体層53としてn型のGaAs層を形成し、各半導体層45、53を第2のオーミックコンタクト層57とする。
[0171]
 その後、第2の半導体層53の上面をCMP法により研磨して平坦化する。
[0172]
 続いて、図24(b)に示すように、第2のオーミックコンタクト層57の上に第2のレジスト層59を形成する。
[0173]
 そして、その第2のレジスト層59をマスクにしながら第2のオーミックコンタクト層57をドライエッチングすることにより、第2のオーミックコンタクト層57の表面に複数の凹凸を形成する。そのドライエッチングでは、エッチングガスとして例えば塩素ガスを使用し得る。
[0174]
 その後に、第2のレジスト層59を除去する。
[0175]
 次に、図25(a)に示すように、第2のオーミックコンタクト層57の上に第3のレジスト層60を形成する。
[0176]
 そして、第3のレジスト層60をマスクにしながら、フッ酸をエッチング液として使用するウエットエッチングにより、各オーミックコンタクト層41、57と光電変換層73にホール61を形成する。
[0177]
 この後に、第3のレジスト層60は除去される。
[0178]
 次に、図25(b)に示すように、ホール61内に電極層63を形成すると共に、第2のオーミックコンタクト層57の上に第2の回折格子62を形成する。
[0179]
 第1実施形態と同様に、第2の回折格子62と電極層63は、金とゲルマニウムとの合金層と金層とがこの順に積層された積層膜をリフトオフ法でパターニングすることにより形成される。
[0180]
 また、電極層63は、第1のホール61を介して第1のオーミックコンタクト層41に接続されており、第2の回折格子62との間に電圧が印加される。
[0181]
 そして、第2の回折格子62には、第2のオーミックコンタクト層57の凹凸を反映した複数の第2の溝62aが形成される。
[0182]
 第2の溝62aの大きさは、第1の溝45aと同程度であって、その深さZ 2は0.75μm程度であり、その幅W 2は2.5μm程度である。また、隣接する第2の溝62aの間隔P 2は、例えば2.5μmである。
[0183]
 図28は、第2の回折格子62の斜視図である。
[0184]
 図28に示すように、第2の溝62aは、第1実施形態と同様に第1の方向D 1に直交する第2の方向D 2に沿って延びる。
[0185]
 次に、図26(a)に示すように、基板40の上側全面にフォトレジストを塗布し、それを露光、現像することにより第4のレジスト層65を形成する。
[0186]
 そして、第4のレジスト層65をマスクにしながら各オーミックコンタクト層41、57と光電変換層73をドライエッチングすることにより、複数の画素67を画定する素子分離溝66を形成する。
[0187]
 次いで、図26(b)に示すように、第4のレジスト層65を除去する。
[0188]
 この後は、第2の回折格子62と電極層63の各々にインジウムバンプ69を接合し、本実施形態に係る光検知器80の基本構造を完成させる。
[0189]
 第1実施形態と同様に、その光検知器80は、平面視で複数の画素67がアレイ状に配列されたFPAである。
[0190]
 次に、その光検知器80の動作について説明する。
[0191]
 図29は、光検知器80の動作について説明するための模式断面図である。
[0192]
 この光検知器80はQDIPであって、第1のオーミックコンタクト層41よりも第2の回折格子62の電位が高くなるようにこれらの間に電圧が印加された状態で、基板40を介して検知対象の光Lが入射する。
[0193]
 光Lは、偏光状態に応じて第1の回折格子49と第2の回折格子62のいずれか一方で
回折し、これにより回折光L dが生成される。そして、その回折光L dが量子ドット72において吸収されることにより、量子ドット72に束縛された電子が励起して第2の回折格子62側に移動し、光電流を得ることができる。
[0194]
 第1実施形態と同様に、光Lが第1の回折格子49で回折するか否かは光Lの偏光状態による。
[0195]
 但し、本実施形態では、図27に示したように金属線51が延びる方向を第1の溝45aと同じ第1の方向D 1にしたため、第1の回折格子49の振る舞いが以下のように第1実施形態とは異なる。
[0196]
 図30は、本実施形態において、光Lの偏光状態により第1の回折格子49がどのよう
に振る舞うのかを模式的に説明するための斜視図である。
[0197]
 図19と同様に、図30においては、第1の方向D 1に平行な電界Eを持った光L 1と、第
2の方向D 2に平行な電界Eを持った光L 2の各々が、法線方向nに沿って第1の回折格子49に入射する場合を示している。
[0198]
 光L 1が第1の回折格子49に入射した場合には、光L 1の電界Eの方向と金属線51が延
びる方向とが同じであるため、その電界Eによって金属線51内の電子が金属線51に沿
って揺さぶられ、各金属線51によって光L 1が反射する。
[0199]
 よって、この場合には、第1の回折格子49は光L 1に対して回折格子として機能し、第1の溝45aによって光L 1の回折光L d1が生成される。
[0200]
 その回折光L d1は、第1の溝45aが延びる第1の方向D 1に垂直な面内を進行する。ま
た、回折の前における光L 1の電界Eの向きは第1の方向D 1に平行である。よって、回折の
前後で電界Eの向きは変わらず、回折光L d1は電界Eの向きが各主面73a、73b(図2
9参照)に平行なTE波となる。
[0201]
 一方、光L 2が第1の回折格子49に入射した場合には、光L 2の電界Eの方向と金属線5
1が延びる方向と直交しているため、金属線51内の電子は電界Eによって揺さぶられず
、各金属線51の間を光L 2が通り抜けるようになる。
[0202]
 よって、この場合には、第1の回折格子49を光L 2が透過するようになり、光L 2は第2の回折格子62で回折されることになる。
[0203]
 図31は、このように第1の回折格子49を透過した光L 2が第2の回折格子62で回折する様子を示す斜視図である。
[0204]
 光L 2が第2の回折格子62に入射すると、第2の溝62aによって光L 2が回折して回折光L d2が生成される。
[0205]
 その回折光L d2は、第2の溝62aが延びる第2の方向D 2に垂直な面内を進行する。ま
た、回折の前における光L 2の電界Eの向きは第2の方向D 2に平行である。よって、回折の
前後で電界Eの向きは変わらず、回折光L d2は電界Eの向きが各主面73a、73b(図2
9参照)に平行なTE波となる。
[0206]
 以上のように、この光検知器80によれば、基板40に入射する光Lの偏光の向きを問
わずにTE波を作ることができる。
[0207]
 図7を参照して説明したように、TE波は、TM波よりも光電変換層73等の結晶層内に留まり易く光路長が長くなるため、量子ドット72が光に曝される機会を増やすことができる。
[0208]
 そのため、本実施形態のように入射光の偏光状態の如何を問わずにTE波を生成することにより、光検知器80の光電変換効率を高めることが可能となる。
[0209]
 (第3実施形態)
 本実施形態では、第1の回折格子49と第2の回折格子62を太陽電池に適用することにより、太陽電池における光電変換効率を高める。
[0210]
 図32~図38は、本実施形態に係る光検知器の製造途中の断面図である。
[0211]
 なお、図32~図38において、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらにおけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
[0212]
 また、これらの図においては、第1実施形態や第2実施形態と同様に、第1断面とこれに直交する第2断面とを併記する。
[0213]
 まず、図32(a)に示すように、n型半導体基板81としてn型のGaAs基板を用意する。なお、n型半導体基板81にドープするn型不純物は特に限定されず、例えばシリコンをn型半導体基板81に1×10 18cm -3程度の濃度にドープし得る。
[0214]
 そして、そのn型半導体基板81の上にp型半導体層82としてMOVPE法によりp型のGaAs層を500nm程度の厚さに形成し、n型半導体基板81とp型半導体層82を光電変換層83とする。
[0215]
 その光電変換層83においては、n型半導体基板81とp型半導体層82との間にpn接合が形成される。そして、そのpn接合に光が入射することにより光電変換層83に光電流が発生する。
[0216]
 また、光電変換層83は、相対する第1の主面83aと第2の主面83bとを有しており、このうちp型半導体層82側の第1の主面83aから光が入射する。
[0217]
 次に、図32(b)に示すように、光電変換層83の第1の主面83aの上に蒸着法で金属層を200nm程度の厚さに形成した後、リフトオフ法によりその金属層をパターニングすることにより表面電極84を形成する。
[0218]
 その金属層は、例えば、金とゲルマニウムとの合金層と金層とがこの順に積層された積層膜である。
[0219]
 続いて、図33(a)に示すように、光電変換層83の上下を逆にしてn型半導体基板
81をパターニングすることにより、n型半導体基板81の表面81xに複数の第1の細
溝81aを形成する。そのパターニングで使用するエッチングガスは特に限定されないが
、例えば塩素ガスをエッチングガスとして使用し得る。
[0220]
 また、第1の細溝81aの大きさも特に限定されない。本実施形態では、第1の細溝81aの幅Aを100nm程度とし、隣接する第1の細溝81a同士の間隔Bを100nm程度とする。また、第1の細溝81aの深さは例えば100nm程度である。
[0221]
 なお、この例では表面81xに第1の領域R 1と第2の領域R 2を交互に複数設け、そのうちの第1の領域R 1にのみ第1の細溝81aを形成し、第2の領域R 2には第1の細溝81aを形成しない。
[0222]
 その第1の領域R 1と第2の領域R 2の各々の幅W R1、W R2は、いずれも0.5μm程度であ
る。
[0223]
 次に、図33(b)に示すように、n型半導体基板81の表面81xにスパッタ法で白
金層を10nm程度の厚さに形成し、更にその上に電解メッキ法で金層を200nm程度の厚さに形成して、その白金層と金層とを備えた金属層85で第1の細溝81aを埋め込む。
[0224]
 その後に、図34(a)に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により金属層85を研磨して表面81xから金属層85を除去し、第1の細溝81a内にのみ金属層85を金属線51として残す。
[0225]
 このようにして形成された各金属線51の幅は100nm程度であり、隣接する金属線51同士の間隔は100nm程度である。また、各金属線51の厚さは100nm程度である。
[0226]
 次いで、図34(b)に示すように、第1実施形態と同様にして金属線51の上に酸化シリコン層52を形成する。
[0227]
 そして、図35(a)に示すように、n型半導体基板81と酸化シリコン層52の上にMOVPE法でn型のGaAs層形成し、そのGaAs層をn型半導体層86とする。
[0228]
 その後、n型半導体層86の上面をCMP法で研磨して平坦化する。
[0229]
 次に、図35(b)に示すように、n型半導体層86をパターニングすることにより、
第2の領域R 2におけるn型半導体層86の上面86yに複数の第2の細溝86aを形成す
る。そのパターニングで使用するエッチングガスとしては、例えば塩素ガスがある。
[0230]
 第2の細溝86aの大きさは特に限定されない。例えば、第2の細溝86aの幅Aは1
00nm程度であり、隣接する第2の細溝86a同士の間隔Bは100nm程度である。また
、第2の細溝86aの深さは例えば100nm程度である。
[0231]
 更に、第1の細溝81aと第2の細溝86aの各々の底面同士の間隔Dは、例えば0.
45μm程度である。
[0232]
 なお、第2の細溝86aは第2の領域R 2のみに形成され、第1の領域R 1には第2の細溝86aを形成しない。
[0233]
 そして、図36(a)に示すように、n型半導体層86の上面86yにスパッタ法で白
金層を10nm程度の厚さに形成し、更にその上に電解メッキ法で金層を200nm程度の厚さに形成して、その白金層と金層とを備えた金属層85で第2の細溝86aを埋め込む。
[0234]
 その後に、図36(b)に示すように、CMP法により金属層85を研磨して上面86y
から金属層85を除去し、第2の細溝86a内にのみ金属層85を金属線51として残す。
[0235]
 図34(a)で形成した金属線51と同様に、本工程で形成した各金属線51の幅は100nm程度であり、隣接する金属線51同士の間隔は100nm程度である。また、各金属線51の厚さは100nm程度である。
[0236]
 ここまでの工程により、光電変換層83の第2の主面83b側に、表面に複数の金属線51が形成された第1の回折格子49が作製されたことになる。
[0237]
 図39は、その第1の回折格子49の斜視図である。
[0238]
 図39に示すように、その第1の回折格子49には、互いに高低差のある第1の面87aと第2の面87bとが交互に複数設けられる。
[0239]
 このうち、第1の面87aは、n型半導体層86の下面86xのうち、前述の第1の領
域R 1(図35(b)参照)に位置する面であり、基板80の法線方向nに直交する第1の
方向D 1にストライプ状に延びる。また、第2の面87bは、n型半導体層86の上面86
yのうち、前述の第2の領域R 2(図35(b)参照)に位置する面であり、第1の方向D 1にストライプ状に延びる。
[0240]
 そして、前述の金属線51は、第1の面87aと第2の面87bの各々に形成されており、これらの面87a、87bを除いた下面86xと上面86yには金属線51は形成されない。
[0241]
 更に、各金属線51は、これらの面87a、87bの各々において第1の方向D 1に沿って延びるように形成される。これらの金属線51は、第2実施形態と同様に、光をその偏光の向きに応じて透過させたり反射させたりするワイヤーグリッド偏光子として機能する。
[0242]
 なお、図32~図38における第1断面は第1の方向D 1に垂直な切断面で切断した断面であり、第2断面は第2の方向D 2に垂直な切断面で切断した断面である。
[0243]
 続いて、図37(a)に示すように、図34(b)の工程と同様にして金属線51の上に酸化シリコン層52を形成する。
[0244]
 次いで、図37(b)に示すように、n型半導体層86と酸化シリコン層52の上にMOVPE法でn型のGaAs層を2μm程度の厚さに形成し、そのGaAs層をn型半導体層88とする。
[0245]
 その後、n型半導体層88の表面をCMP法で研磨して平坦化する。
[0246]
 次に、図38(a)に示すように、n型半導体層88の上に第2のレジスト層90を形
成する。
[0247]
 そして、第2のレジスト層90をマスクにしながらn型半導体層88をドライエッチン
グすることにより、n型半導体層88に複数の凹凸を形成する。そのドライエッチングで
使用し得るエッチングガスとしては、例えば塩素ガスがある。
[0248]
 その後に、第2のレジスト層90を除去する。
[0249]
 次に、図38(b)に示すように、n型半導体層88の上に金属層を蒸着法で200nm
程度の厚さに形成し、その金属層を第2の回折格子62とする。
[0250]
 金属層の材料は特に限定されないが、この例では金とゲルマニウムとの合金層と金層とがこの順に積層された積層膜を金属層として形成する。
[0251]
 第1実施形態と同様に、このように形成された第2の回折格子62には、n型半導体層
88の凹凸を反映した複数の第2の溝62aが形成される。
[0252]
 第2の溝62aの大きさは特に限定されないが、その深さZ 2は例えば0.45μmとし
得る。また、第2の溝62aの幅W 2は0.5μm程度であり、隣接する第2の溝62aの
間隔P 2は、例えば0.5μmである。
[0253]
 なお、第2の回折格子62は、光電変換層83で発生した光電流を取り出すための裏面電極としての機能も兼ねる。
[0254]
 図40は、第2の回折格子62の斜視図である。
[0255]
 図40に示すように、第2の溝62aは、第1実施形態と同様に第1の方向D 1に直交する第2の方向D 2に沿って延びる。
[0256]
 以上により、本実施形態に係る光検知器89(図38(b)参照)の基本構造が完成する。
[0257]
 次に、この光検知器89の動作について説明する。
[0258]
 図41は、光検知器89の動作について説明するための模式断面図である。
[0259]
 この光検知器89は、前述のように太陽電池であって、p型半導体層82を介して光Lが入射する。そして、その光Lによってp型半導体層82とn型半導体基板81との間のpn接
合で光電流が発生し、表面電極84や第2の回折格子62からその光電流が取り出される。
[0260]
 また、光検知器89に入射した光Lは、その偏光状態に応じて第1の回折格子49と第
2の回折格子62のいずれか一方で回折する。
[0261]
 本実施形態では、図39に示したように、第2実施形態と同様に金属線51が延びる方向を第1の方向D 1にしたため、第2実施形態と同じ理由によって光Lの偏光状態の如何を
問わずに各回折格子49、62で発生した回折光L dはTE波となる。
[0262]
 TE波は、前述のようにTM波よりも光電変換層83等の結晶層内に留まり易く光路長が長い。よって、p型半導体層82とn型半導体基板81との間のpn接合がそのTM波に曝される機会が多くなり、光検知器89における光電変換効率を高めることが可能となる。
[0263]
 (第4実施形態)
 本実施形態では、第1実施形態と第2実施形態で説明した各光検知器を利用した撮像装置について説明する。
[0264]
 図42は、本実施形態に係る撮像装置の構成図である。
[0265]
 図42に示すように、この撮像装置100は、筐体101とその中に収容された撮像ユニット102とを有する。
[0266]
 このうち、筐体101には被写体を撮像するための撮像レンズ103が固定されており、その撮像レンズ103の後段に撮像ユニット102が設けられる。
[0267]
 撮像ユニット102は、撮像レンズ103の焦点面に結像した被写体の光学像を電気信号に変換するユニットであって、ハウジング106とその前面に固定された光学窓107とを有する。
[0268]
 光学窓107は、撮像レンズ103が集光した光を透過する平板である。
[0269]
 また、ハウジング106には、被写体の光学像を取得する撮像素子110として、第1実施形態に係る光検知器68と第2実施形態に係る光検知器80のいずれかが収容される。
[0270]
 その撮像素子110は、波長が3μm~10μm程度の中~長波長の赤外線を受光し、その赤外線の強度に応じた光電流を画素ごとに出力する素子であり、ノイズの発生を防ぐためにペルチェ素子等の冷却器111により冷却される。
[0271]
 なお、このように冷却したときに光学窓107や撮像素子110の表面に結露が発生しないようにするために、ハウジング106の内部は真空排気されている。
[0272]
 更に、ハウジング106の内部には、撮像素子110の光電流を画素ごとに読み出してそれを光信号S 1として出力する読み出し回路112も設けられる。
[0273]
 図43は、撮像素子110の斜視図である。
[0274]
 図43に示すように、撮像素子110は、平面内において画素67がアレイ状に配列されたFPAである。
[0275]
 そして、その撮像素子110は、インジウムバンプ69を介して回路基板113に接続されており、回路基板113に設けられた読み出し回路112と電気的に接続される。
[0276]
 図44は、この撮像装置100の機能ブロック図である。
[0277]
 図44に示すように、読み出し回路112の後段には、信号処理部115と記憶部116が設けられる。
[0278]
 このうち、読み出し回路112は、前述のように撮像素子110から出力された光電流S 0を画素ごとに読み出し、その光電流S 0の大きさを示す光信号S 1を出力する。
[0279]
 そして、信号処理部115は、その光信号S 1に対して画素67(図40参照)ごとに感度補正等の補正を行い、その補正を加味した画像信号S 2を出力する。
[0280]
 また、記憶部116は、補正を行うための補正係数を記憶する。例えば、感度補正を行う場合には、各々の画素67の感度のばらつきを相殺するための補正係数を記憶部116が記憶し、信号処理部115が記憶部116からその補正係数を読み出す。そして、信号処理部115がその補正係数に光信号S 1を乗じることにより画像信号S 2を出力する。
[0281]
 以上説明した本実施形態によれば、撮像素子110として第1実施形態に係る光検知器68と第2実施形態に係る光検知器80のいずれかを用いる。これらの光検知器68、80は、前述のように第1の回折格子49と第2の回折格子62によって光電変換効率が高められているため、撮像素子110で被写体を高感度に撮像することができる。
[0282]
 以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
[0283]
 (付記1) 光が入射する第1の主面と、前記第1の主面に相対する第2の主面とを有し、前記光に対して光電変換を行う光電変換層と、
 前記第2の主面側に形成され、第1の方向にストライプ状に延びる第1の面と、前記第1の面と高低差があり、かつ前記第1の方向にストライプ状に延びる第2の面とが交互に複数設けられた第1の回折格子と、
 前記第1の面と前記第2の面の各々に間隔をおいて複数設けられ、かつ、前記第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向のいずれかに沿って延びる金属線と、
 前記第1の回折格子の上に形成され、前記第2の方向に延びる複数の溝が間隔をおいて形成された第2の回折格子と、
 を有する光検知器。
[0284]
 (付記2) 前記光電変換層は、交互に積層された量子井戸層と障壁層とを有し、
 前記金属線は、前記第2の方向に沿って延びることを特徴とする付記1に記載の光検知器。
[0285]
 (付記3) 前記光電変換層は、交互に積層された量子ドットと中間層とを有し、
 前記金属線は、前記第1の方向に沿って延びることを特徴とする付記1に記載の光検知器。
[0286]
 (付記4) 前記光電変換層の前記第2の主面の上に形成され、前記第1の面と前記第2の面とを備えた第1の半導体層と、
 前記第1の半導体層の上に形成された第2の半導体層とを有し、
 前記第2の回折格子が前記第2の半導体層の上に形成されたことを特徴とする付記2又は付記3に記載の光検知器。
[0287]
 (付記5) 前記金属線の上に形成された酸化シリコン層を更に有し、
 前記第2の半導体層が前記酸化シリコン層の上に形成されたことを特徴とする付記4に記載の光検知器。
[0288]
 (付記6) 前記光電変換層は、第1の導電型の半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された第2の導電型の半導体層とを有し、
 前記金属線は、前記第1の方向に沿って延びることを特徴とする付記1に記載の光検知器。
[0289]
 (付記7) 平面内にアレイ状に配列され、受光した光の強度に応じた光電流を出力する複数の画素と、
 前記光電流を読み出す読み出し回路とを有し、
 前記画素は、
 前記光が入射する第1の主面と、前記第1の主面に相対する第2の主面とを有し、前記光に対して光電変換を行う光電変換層と、
 前記第2の主面側に形成され、第1の方向にストライプ状に延びる第1の面と、前記第1の面と高低差があり、かつ前記第1の方向にストライプ状に延びる第2の面とが交互に
複数設けられた第1の回折格子と、
 前記第1の面と前記第2の面の各々に間隔をおいて複数設けられ、かつ、前記第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向のいずれかに沿って延びる金属線と、
 前記第1の回折格子の上に形成され、前記第2の方向に延びる複数の溝が間隔をおいて形成された第2の回折格子と、
 を有することを特徴とする撮像装置。

符号の説明

[0290]
1…QWIP、2、22、40…基板、3、23、44、73、83…光電変換層、4、42…障壁層、5、43…量子井戸層、6、26…オーミックコンタクト層、7、27…回折格子、7a、27a…溝、9、29…電極層、10…電流計、24…中間層、25…量子ドット、21…QDIP、30…結晶層、44a、73a、83a…第1の主面、44b、73b、83b…第2の主面、45…第1の半導体層、45a…第1の溝、45b…底面、45x…表面、47…第1のレジスト層、49…第1の回折格子、51…金属線、52…酸化シリコン層、53…第2の半導体層、57…第2のオーミックコンタクト層、59…第2のレジスト層、60…第3のレジスト層、61…ホール、62…第2の回折格子、62a…第2の溝、63…電極層、65…第4のレジスト層、66…素子分離溝、67…画素、68、80、89…光検知器、69…インジウムバンプ、71…中間層、72…量子ドット、81…n型半導体基板、81a…第1の溝、81x…表面、82…p型半導体層、84…表面電極、85…金属層、86…n型半導体層、86a…第2の溝、86x…下面
、86y…上面、87a…第1の面、87b…第2の面、88…n型半導体層、90…第
2のレジスト層、100…撮像装置、101…筐体、102…撮像ユニット、103…撮像レンズ、106…ハウジング、107…光学窓、110…撮像素子、111…冷却器、112…読み出し回路、113…回路基板、115…信号処理部、116…記憶部。

請求の範囲

[請求項1]
  光が入射する第1の主面と、前記第1の主面に相対する第2の主面とを有し、前記光に対して光電変換を行う光電変換層と、
 前記第2の主面側に形成され、第1の方向にストライプ状に延びる第1の面と、前記第1の面と高低差があり、かつ前記第1の方向にストライプ状に延びる第2の面とが交互に複数設けられた第1の回折格子と、
 前記第1の面と前記第2の面の各々に間隔をおいて複数設けられ、かつ、前記第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向のいずれかに沿って延びる金属線と、
 前記第1の回折格子の上に形成され、前記第2の方向に延びる複数の溝が間隔をおいて形成された第2の回折格子と、
 を有する光検知器。
[請求項2]
  前記光電変換層は、交互に積層された量子井戸層と障壁層とを有し、
 前記金属線は、前記第2の方向に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の光検知器。
[請求項3]
  前記光電変換層は、交互に積層された量子ドットと中間層とを有し、
 前記金属線は、前記第1の方向に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の光検知器。
[請求項4]
  前記光電変換層の前記第2の主面の上に形成され、前記第1の面と前記第2の面とを備えた第1の半導体層と、
 前記第1の半導体層の上に形成された第2の半導体層とを有し、
 前記第2の回折格子が前記第2の半導体層の上に形成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の光検知器。
[請求項5]
  前記金属線の上に形成された酸化シリコン層を更に有し、
 前記第2の半導体層が前記酸化シリコン層の上に形成されたことを特徴とする請求項4に記載の光検知器。
[請求項6]
  前記光電変換層は、第1の導電型の半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された第2の導電型の半導体層とを有し、
 前記金属線は、前記第1の方向に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の光検知器。
[請求項7]
  平面内にアレイ状に配列され、受光した光の強度に応じた光電流を出力する複数の画素と、
 前記光電流を読み出す読み出し回路とを有し、
 前記画素は、
 前記光が入射する第1の主面と、前記第1の主面に相対する第2の主面とを有し、前記光に対して光電変換を行う光電変換層と、
 前記第2の主面側に形成され、第1の方向にストライプ状に延びる第1の面と、前記第1の面と高低差があり、かつ前記第1の方向にストライプ状に延びる第2の面とが交互に
複数設けられた第1の回折格子と、
 前記第1の面と前記第2の面の各々に間隔をおいて複数設けられ、かつ、前記第1の方向と、前記第1の方向に直交する第2の方向のいずれかに沿って延びる金属線と、
 前記第1の回折格子の上に形成され、前記第2の方向に延びる複数の溝が間隔をおいて形成された第2の回折格子と、
 を有することを特徴とする撮像装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39]

[ 図 40]

[ 図 41]

[ 図 42]

[ 図 43]

[ 図 44]