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1. (WO2018037654) IRREVERSIBLE CIRCUIT ELEMENT, FRONT-END CIRCUIT, AND COMMUNICATION DEVICE
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明 細 書

発明の名称 非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

発明の効果

0027  

図面の簡単な説明

0028  

発明を実施するための形態

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109  

産業上の利用可能性

0110  

符号の説明

0111  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1A   1B   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置

技術分野

[0001]
 本発明は、非可逆回路素子、この非可逆回路素子を備えるフロントエンド回路および通信装置に関する。

背景技術

[0002]
 アイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を通過させ、逆方向には実質的に通過させない特性を有している。このような非可逆回路素子として、フェライトの非可逆性を利用した構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[0003]
 特許文献1に記載された非可逆回路素子は、フェライト素子および中心導体を含むフェライトと、フェライトの側面の外側に配置された一対の磁石と、フェライトおよび一対の磁石を上下から挟むように配置された2枚のヨークとを備えている。この非可逆回路素子では、一方のヨークに貫通孔を設け、フェライトに到達する磁束を均一化させることで、非可逆回路素子の電気的特性を向上させている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2001-119211号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に記載されているような、フェライトの側面の外側に永久磁石が配置された構造の非可逆回路素子では、永久磁石とフェライト素子との間隔が広いと磁気抵抗が大きくなり、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができないという問題がある。フェライト素子の磁束密度を大きくすることができない場合、非可逆回路素子の電気的特性を向上させることが困難となる。
[0006]
 そこで、本発明は、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる非可逆回路素子を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る非可逆回路素子は、第1ヨークと、第1ヨークに対向する第2ヨークと、第1ヨークと第2ヨークとの間に設けられた永久磁石と、フェライト素子および中心導体を含み、第1ヨークと第2ヨークとの間に設けられたフェライトと、を備え、第1ヨーク、第2ヨーク、永久磁石およびフェライトが積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク、第2ヨーク、永久磁石およびフェライトを切断して断面視した場合に、フェライトは、永久磁石よりも厚さが薄く、永久磁石は、フェライトの側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面を有し、かつ、フェライトが介在する領域における一対の側面間の距離をD1とし、フェライトが介在しない領域における一対の側面間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有する。
[0008]
 このように、非可逆回路素子は、フェライトを介在しない領域における永久磁石の一対の側面間の距離が、フェライトを介在する領域における永久磁石の一対の側面間の距離よりも小さくなる部分を有しているので、その分だけフェライト素子と永久磁石との距離を縮めることができる。そのため、フェライトを介在しない領域における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。
[0009]
 また、フェライトは、第2ヨークから間隔をあけて配置され、フェライトが介在しない領域は、フェライトよりも第2ヨーク側に位置していてもよい。
[0010]
 このように、フェライトが介在しない領域、すなわち、永久磁石の一対の側面間の距離が小さい部分を有する領域が第2ヨーク側に位置していることで、第2ヨーク側における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。
[0011]
 また、一対の側面間の距離は、第1ヨーク側から第2ヨーク側に向かうにしたがって小さくなっていてもよい。
[0012]
 このように、永久磁石の一対の側面間の距離が、第1ヨーク側から第2ヨーク側に向かうにしたがって小さくなっていることで、第2ヨーク側における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。
[0013]
 また、永久磁石は、フェライトが介在しない領域において、一対の側面間の距離が最小となる内向き突出部を有し、一対の側面間の距離は、第1ヨーク側から内向き突出部に向かうにしたがって小さくなり、かつ、第2ヨーク側から内向き突出部に向かうにしたがって小さくなっていてもよい。
[0014]
 このように、永久磁石の一対の側面間の距離が、内向き突出部に向かうにしたがって小さくなっていることで、フェライトが介在しない領域の内向き突出部における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。
[0015]
 また、永久磁石は、第2ヨークに接しており、第1ヨーク、第2ヨーク、永久磁石およびフェライトが積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク、第2ヨーク、永久磁石およびフェライトを切断して断面視した場合に、永久磁石と第2ヨークとの接点における一対の側面間の距離をD3とした場合、D3<D1であってもよい。
[0016]
 このように、上記接点における一対の側面間の距離が、フェライトを介在する領域における永久磁石の一対の側面間の距離よりも小さいので、接点から第2ヨーク内を経由してフェライトに向かう磁気経路の長さを短くすることができる。そのため、上記磁気経路における磁束が弱まりにくく、非可逆回路素子の電気的特性を向上させることができる。
[0017]
 また、第2ヨークは、フェライトよりも上側に配置され、フェライト側に突出した凸部を有していてもよい。
[0018]
 このように、第2ヨークがフェライト側に突出する凸部を有することで、第2ヨークとフェライトとの距離が小さくなり、磁気抵抗を減らすことができる。これにより、フェライト素子の磁束密度を大きくすることできる。
[0019]
 また、永久磁石は、磁極の外縁である一方主面と他方主面とを貫く開口部を有し、側面は、開口部の内側面であってもよい。
[0020]
 これによれば、永久磁石の開口部における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。
[0021]
 また、フェライトは、3つの中心導体を有し、第1ヨークは、3つの中心導体に接続する3つの入出力端子を有していてもよい。
[0022]
 これによれば、フェライト素子の磁束密度が大きい3ポート型の非可逆回路素子を提供することができる。
[0023]
 また、本発明は上述した非可逆回路素子として実現できるだけでなく、非可逆回路素子を備えるフロントエンド回路としても実現できる。つまり、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るフロントエンド回路は、上記非可逆回路素子と、3つの入出力端子のうちの1つに接続される送信側回路と、3つの入出力端子のうちの1つであって、送信側回路に接続された入出力端子と異なる入出力端子に接続される受信側回路と、3つの入出力端子のうちの1つであって、送信側回路および受信側回路に接続されたそれぞれの入出力端子と異なる入出力端子に接続されるアンテナ端子と、を備える。
[0024]
 このようなフロントエンド回路によれば、フェライト素子の磁束密度が大きい非可逆回路素子を備えることにより、所望の通過特性を実現することが可能となる。
[0025]
 また、さらには、本発明は上述したフロントエンド回路としてだけでなく、フロントエンド回路を備える通信装置としても実現できる。つまり、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る通信装置は、高周波信号を処理する信号処理回路と、上記フロントエンド回路と、を備える。
[0026]
 このような通信装置によれば、フェライト素子の磁束密度が大きい非可逆回路素子を備えることにより、通信品質の向上を図ることができる。

発明の効果

[0027]
 本発明の非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置は、フェライト素子の磁束密度を大きくすることができる。

図面の簡単な説明

[0028]
[図1A] 図1Aは、実施の形態1に係る非可逆回路素子の等価回路である。
[図1B] 図1Bは、実施の形態1に係る非可逆回路素子の斜視図である。
[図2] 図2は、実施の形態1に係る非可逆回路素子の分解斜視図である。
[図3] 図3は、図1Bに示す非可逆回路素子のIII-III線の断面図である。
[図4] 図4は、実施の形態2に係る非可逆回路素子の断面図である。
[図5] 図5は、実施の形態3に係る非可逆回路素子の断面図である。
[図6] 図6は、実施の形態3の変形例に係る非可逆回路素子の断面図である。
[図7] 図7は、実施の形態4に係る通信装置を示す機能ブロック図である。
[図8] 図8は、他の実施の形態におけるフェライトの分解斜視図である。

発明を実施するための形態

[0029]
 以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
[0030]
 なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。
[0031]
 (実施の形態1)
 以下の実施の形態で示す非可逆回路素子は、表面実装型の素子であり、例えば、携帯電話の基地局に搭載される。非可逆回路素子は、送信側回路からの送信信号をアンテナへと通過させ、アンテナで受信された受信信号を受信回路へと通過させる。つまり、非可逆回路素子は、予め定められた特定方向にのみ信号を通過させ、逆方向には実質的に通過させない特性を有している。
[0032]
 図1Aは、実施の形態1に係る非可逆回路素子1の等価回路である。図1Bは、非可逆回路素子1の斜視図である。
[0033]
 非可逆回路素子1は、図1Aに示す等価回路を有する集中定数型の3ポート型サーキュレータである。即ち、永久磁石30により直流磁界Bが印加される、矩形状のマイクロ波フェライト素子41に第1中心導体121(L1)、第2中心導体122(L2)及び第3中心導体123(L3)をそれぞれ絶縁状態で所定の角度で交差させて配置し、第1中心導体121の一端を第1ポートP101、第2中心導体122の一端を第2ポートP102、第3中心導体123の一端を第3ポートP103としている。
[0034]
 さらに、各中心導体121、122、123のそれぞれの他端はGND(グランド)に接続されている。各中心導体121、122、123に対して並列に容量素子C1、C2、C3がそれぞれ接続されている。第1ポートP101と送信用端子TXとの間には容量素子Cs1が接続され、第2ポートP102と受信用端子RXとの間には容量素子Cs2が接続され、第3ポートP103とアンテナ用端子ANTとの間には容量素子Cs3が接続されている。容量素子C1、C2、C3は共振周波数を調整するためのものであり、容量素子Cs1、Cs2、Cs3はインピーダンスを整合させるためのものである。
[0035]
 以上の等価回路からなる非可逆回路素子1は、具体的には、図1Bに示すように、フェライト素子41および中心導体42(各中心導体121、122および123に相当)を有するフェライト40(磁気回転子)と、フェライト40の側面を囲う略枠形状の永久磁石30と、フェライト40の実装面側に配置された第1ヨーク10と、天面側に配置された第2ヨーク20と、で構成されている。
[0036]
 ここで、図1Aに示すように、第1中心導体121の一端(ポートP101)を外部接続用電極141、他端を外部接続用電極142とし、第2中心導体122の一端(ポートP102)を外部接続用電極143、他端を外部接続用電極144とし、第3中心導体123の一端(ポートP103)を外部接続用電極145、他端を外部接続用電極146とする。また、この非可逆回路素子1が携帯電話などの送受信回路部(フロントエンド回路)に組み込まれる場合、第1ポートP101(電極141)は送信側(TX)に接続され、第2ポートP102(電極143)は受信側(RX)に接続され、第3ポートP103(電極145)はアンテナ側(ANT)に接続される。
[0037]
 フロントエンド回路における非可逆回路素子1(3ポート型サーキュレータ)の動作は以下のとおりである。即ち、第1ポートP101(送信回路)から入力された高周波信号は、第3ポートP103(ANT)から出力され、第3ポートP103(ANT)から入力された高周波信号は第2ポートP102(受信回路)に入力される。第2ポートP102の高周波信号はフロントエンド回路で減衰されて第1ポートP101に伝達されることはない。
[0038]
 [1.1 非可逆回路素子の構成]
 図2は、非可逆回路素子1の分解斜視図である。図3は、図1Bに示す非可逆回路素子1のIII-III線の断面図である。
[0039]
 非可逆回路素子1は、第1ヨーク10と、第1ヨーク10に対向する第2ヨーク20と、第1ヨーク10と第2ヨーク20との間に設けられた永久磁石30およびフェライト40とを備えている。すなわち、非可逆回路素子1は、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を含む積層構造を有している。
[0040]
 第1ヨーク10は、平板状の端子ヨークであり、3つの入出力端子11と、入出力端子11のそれぞれから間隔をあけて近接配置されているグランド端子12とを有している。入出力端子11は高周波信号が入出力される部分であり、グランド端子12は基準電位に接地される部分である。入出力端子11とグランド端子12との間には、絶縁部13が設けられている。
[0041]
 入出力端子11およびグランド端子12の材料としては、例えば、鉄(Fe)が用いられる。電気特性を向上させるため、入出力端子11およびグランド端子12の露出面に例えば銀めっきが施されていてもよい。絶縁部13の材料としては、例えば、エポキシ系の樹脂が用いられる。第1ヨーク10は、例えば、絶縁部13、入出力端子11およびグランド端子12を一体モールド成形した後、スライスすることで形成される。
[0042]
 第2ヨーク20は、平板状のヨークであり、第1ヨーク10とともに、永久磁石30によって形成される磁界に整磁作用を施す。第2ヨーク20の材料としては、例えば、鉄が用いられる。第2ヨーク20の表面に例えば銀めっきが施されていてもよい。
[0043]
 フェライト40は、平板状のフェライト素子41と、フェライト素子41に設けられた中心導体42とを有している。フェライト40は、永久磁石30よりも厚さが薄く、第1ヨーク10に当接し、第2ヨーク20から間隔をあけて配置されている。フェライト40は、永久磁石30から直流磁界を印加される。
[0044]
 フェライト素子41は、磁性を有する部材である。フェライト素子41は、例えば、亜鉛、ニッケル、銅、マンガン、コバルト、マグネシウム、リチウムを主成分とした材料により形成されてもよい。また、フェライト素子41は、酸化鉄を主成分とした、亜鉛、ニッケルおよび銅のうち少なくとも1つ以上を含む材料により形成されてもよい。
[0045]
 中心導体42は、フェライト素子41の上面(第2ヨーク20に対向する面)側に3つ設けられている。中心導体42のそれぞれの間には絶縁体層(不図示)が設けられ、中心導体42は、それぞれが所定の角度で交差するように配置されている。中心導体42のそれぞれは、非可逆回路素子1のいわゆる内部導体(中心電極とも称される)であり、フェライト素子41上に薄膜導体、厚膜導体、または、導体箔として形成することができる。これら中心導体42の材料としては、例えば、銀を主成分とする金属または合金が用いられる。
[0046]
 3つの中心導体42は、第1ヨーク10側に引き出され、はんだ等の導電性接合材を用いて3つの入出力端子11、およびグランド端子12にそれぞれ接続されている。
[0047]
 永久磁石30は、環状であり、一方の磁極(N極)の外縁である一方主面30aが接着剤を介して第1ヨーク10に接合され、他方の磁極(S極)の外縁である他方主面30bが接着剤を介して第2ヨーク20に接合されている。なお、N極とS極とは逆であってもよい。
[0048]
 永久磁石30は、磁極の外縁である一方主面30aと他方主面30bとを貫く開口部35を有している。開口部35は、段付き形状であり、他方主面30b側に位置する大きな開口と、一方主面30a側に位置する小さな開口とにより構成されている。大きな開口の高さ寸法は、フェライト40の厚み寸法よりも大きく、大きな開口にはフェライト40が収容されている。
[0049]
 ここで、フェライト40において中心導体42が形成されている面を第1主面とし、第1主面と反対の面を第2主面とし、これら第1主面および第2主面をあわせて上下主面(磁場形成時にフェライト40に磁束が入る面)とした場合、永久磁石30はフェライト40の側面の周囲に配置されている。
[0050]
 すなわち、永久磁石30は、図3の断面図に示すように、フェライト40の側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面31を有している。側面31は、開口部35の内側面であり、他方主面30b側に形成された一対の側面31aと、一方主面30a側に形成された一対の側面31bとにより構成されている。一対の側面31b間の距離は、一対の側面31a間の距離よりも小さい。一対の側面31aの間には、フェライト40が配置されている。
[0051]
 本実施の形態の非可逆回路素子1は、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を所定の断面で切断して断面視した場合に、永久磁石30の開口部35において、フェライト40が介在する領域A1とフェライト40が介在しない領域A2とを有している。フェライト40が介在する領域A1は、開口部35の高さ方向においてフェライト40を含む領域であり、フェライト40が介在しない領域A2は、フェライト40よりも第2ヨーク20側に位置する領域である。そして、永久磁石30は、フェライト40が介在する領域A1における一対の側面31間の距離をD1とし、フェライト40が介在しない領域A2における一対の側面31間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有している。なお、上記所定の断面とは、第1ヨーク10、第2ヨーク20および永久磁石30の積層方向に沿った面で非可逆回路素子1を切断した場合の断面である。
[0052]
 このように、非可逆回路素子1では、領域A2における一対の側面31間の距離D2が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、その分だけフェライト素子41と永久磁石30との距離を縮めることができる。そのため、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、領域A2における距離D2が、領域A1における距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、同じ外形寸法を有する他の永久磁石と比べて永久磁石30の体積を大きくすることができ、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。
[0053]
 また、係る非可逆回路素子1では、第1ヨーク10、永久磁石30および第2ヨーク20が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20および永久磁石30を切断して断面視した場合に、永久磁石30と第2ヨーク20との接点32における一対の側面31間の距離をD3とした場合、D3<D1の関係を有する。
[0054]
 このように、接点32における一対の側面31間の距離D3が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さいので、接点32から第2ヨーク20内を経由してフェライト素子41に向かう磁気経路の長さを短くすることができる。そのため、上記磁気経路における磁束が弱まりにくく、非可逆回路素子1の電気的特性を向上させることができる。
[0055]
 [1.2 非可逆回路素子の製造方法]
 次に、非可逆回路素子1の製造方法について説明する。
[0056]
 本実施の形態に係る非可逆回路素子1の製造方法は、第1ヨーク10にフェライト40を接合する第1工程と、第1工程の後、第1ヨーク10に永久磁石30を接合する第2工程と、永久磁石30に第2ヨーク20を接合する工程とを含む。
[0057]
 まず、はんだ材料等を用いて、第1ヨーク10の表面にフェライト40を接合する(第1工程)。その際、第1ヨーク10の3つの入出力端子11とフェライト40の3つの中心導体42、および第1ヨーク10のグランド端子12とフェライト40の3つの中心導体42とが電気的に接続されるように実装する。
[0058]
 次に、接着剤等を用いて、第1ヨーク10の表面に永久磁石30を接合する(第2工程)。その際、永久磁石30の開口部35の中にフェライト40が位置するように実装する。具体的には、永久磁石30の他方主面30bを第1ヨーク10に対向させ、開口部35の大きな開口にフェライト40が収容されるように実装する。なお、開口部35は、金型プレス加工、サンドブラスト加工、レーザ加工等により予め形成される。
[0059]
 次に、接着剤等を用いて永久磁石30の一方主面30aに第2ヨーク20を接合する。なお、第2工程の前に、永久磁石30と第2ヨーク20とを接合してもよい。
[0060]
 以上の工程により、本実施の形態に係る非可逆回路素子1が形成される。
[0061]
 例えば、上記製造方法と異なり、フェライト40を永久磁石30よりも後に第1ヨーク10に実装する場合は、永久磁石30の一方主面30a側(上面側)の開口が小さいので、フェライト40と永久磁石30とが接触し、実装不良が発生しやすくなる。しかし、本実施の形態に係る非可逆回路素子1の製造方法によれば、フェライト40を第1ヨーク10に接合した後、永久磁石30を実装するので、実装不良を低減することができる。具体的には、永久磁石30を実装する際に、大きな開口を有する他方主面30b側をフェライト40に向けて実装するので、永久磁石30とフェライト40とが接触しにくく、実装不良の発生を抑制することができる。
[0062]
 [1.3 まとめ]
 以上、本実施の形態に示す非可逆回路素子1は、第1ヨーク10と、第1ヨーク10に対向する第2ヨーク20と、第1ヨーク10と第2ヨーク20との間に設けられた永久磁石30と、フェライト素子41および中心導体42を含み、第1ヨーク10と第2ヨーク20との間に設けられたフェライト40と、を備えている。第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を切断して断面視した場合に、フェライト40は、永久磁石30よりも厚さが薄い。永久磁石30は、フェライト40の側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面31を有している。また、永久磁石30は、フェライト40が介在する領域A1における一対の側面31間の距離をD1とし、フェライト40が介在しない領域A2における一対の側面31間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有している。
[0063]
 このように、非可逆回路素子1では、領域A2における一対の側面31間の距離D2が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、その分だけフェライト素子41と永久磁石30との距離を縮めることができる。そのため、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、領域A2における距離D2が、領域A1における距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、同じ外形寸法を有する他の永久磁石と比べて永久磁石30の体積を大きくすることができ、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。
[0064]
 (実施の形態2)
 図4は、実施の形態2に係る非可逆回路素子1Aの断面図である。
[0065]
 非可逆回路素子1Aは、永久磁石30の開口部35がテーパ状の形状をしている。
[0066]
 非可逆回路素子1Aの永久磁石30は、環状であり、一方主面30aと他方主面30bとを貫く開口部35を有している。開口部35は、テーパ状であり、他方主面30b側に位置する大きな開口と、一方主面30a側に位置する小さな開口とを有している。開口部35には、フェライト40が収容されている。すなわち、永久磁石30は、図4の断面図に示すように、フェライト40の側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面31を有している。一対の側面31間の距離は、第1ヨーク10側から第2ヨーク20側に向かうにしたがって小さくなっている。
[0067]
 本実施の形態の非可逆回路素子1Aは、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を切断して断面視した場合に、永久磁石30の開口部35において、フェライト40が介在する領域A1とフェライト40が介在しない領域A2とを有している。そして、永久磁石30は、フェライト40が介在する領域A1における一対の側面31間の距離をD1とし、フェライト40が介在しない領域A2における一対の側面31間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有している。
[0068]
 このように、非可逆回路素子1Aでは、領域A2における一対の側面31間の距離D2が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、その分だけフェライト素子41と永久磁石30との距離を縮めることができる。そのため、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、領域A2における距離D2が、領域A1における距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、同じ外形寸法を有する他の永久磁石と比べて永久磁石30の体積を大きくすることができ、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。
[0069]
 また、非可逆回路素子1Aでは、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を切断して断面視した場合に、永久磁石30と第2ヨーク20との接点32における一対の側面31間の距離をD3とした場合に、D3<D1の関係を有する。
[0070]
 このように、接点32における一対の側面31間の距離D3が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さいので、接点32から第2ヨーク20内を経由してフェライト40に向かう磁気経路の長さを短くすることができる。そのため、上記磁気経路における磁束が弱まりにくく、非可逆回路素子1Aの電気的特性を向上させることができる。
[0071]
 (実施の形態3)
 図5は、実施の形態3に係る非可逆回路素子1Bの断面図である。
[0072]
 非可逆回路素子1Bは、永久磁石30の開口部35がくびれた形状をしている。また、第2ヨーク20は、フェライト40側に突出した凸部21を有している。
[0073]
 非可逆回路素子1Bの永久磁石30は、環状であり、一方主面30aと他方主面30bとを貫く開口部35を有している。開口部35は、くびれた形状であり、一方主面30a側および他方主面30b側に位置する大きな開口と、一方主面30aと他方主面30bの間に位置する小さな開口とを有している。開口部35には、フェライト40が収容されている。すなわち、永久磁石30は、図5の断面図に示すように、フェライト40の側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面31を有している。側面31は、開口部35の内側面であり、他方主面30b側に形成された一対の側面31dと、一方主面30a側に形成された一対の側面31eとにより構成されている。一対の側面31dの間には、フェライト40が配置されている。
[0074]
 本実施の形態では、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40が積み重ねられている方向に沿って、第1ヨーク10、第2ヨーク20、永久磁石30およびフェライト40を切断して断面視した場合に、永久磁石30の開口部35において、フェライト40が介在する領域A1とフェライト40が介在しない領域A2とを有している。そして、永久磁石30は、フェライト40が介在する領域A1における一対の側面31間の距離をD1とし、フェライト40が介在しない領域A2における一対の側面31間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有している。
[0075]
 このように、非可逆回路素子1Bでは、領域A2における一対の側面31間の距離D2が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、領域A2における距離D2が、領域A1における距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、同じ外形寸法を有する他の永久磁石と比べて永久磁石30の体積を大きくすることができ、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。
[0076]
 また、非可逆回路素子1Bの永久磁石30は、フェライト40が介在しない領域A2において、一対の側面31間の距離D2が最小となる内向き突出部33を有している。そして、一対の側面31間の距離D2は、第1ヨーク10側から内向き突出部33に向かうにしたがって小さくなり、かつ、第2ヨーク20から内向き突出部33に向かうにしたがって小さくなっている。具体的には、内向き突出部33は、永久磁石30の一方主面30aと他方主面30bとの中間に位置する軸上に設けられ、永久磁石30は、この中間に位置する軸を中心として上下対称となっている。
[0077]
 このように、非可逆回路素子1Bでは、一対の側面31間の距離D2が、領域A2に位置する内向き突出部33に向かうにしたがって小さくなっているので、その分だけフェライト素子41と永久磁石30との距離を縮めることができる。そのため、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、永久磁石30が、上下対称である場合は、永久磁石30を第1ヨーク10に実装する際に上下の区別をする必要がなくなり、生産効率を向上させることができる。
[0078]
 また、非可逆回路素子1Bの第2ヨーク20には、凸部21が形成されている。この凸部21は、フェライト40が介在しない領域A2まで突出し、フェライト40と対向している。
[0079]
 このように、第2ヨーク20がフェライト40側に突出する凸部21を有することで、第2ヨーク20とフェライト素子41との距離が小さくなり、磁気抵抗を減らすことができる。これにより、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることできる。
[0080]
 また、第2ヨーク20の凸部21の側面は、永久磁石30の側面31eに沿った形状を有し、第2ヨーク20および永久磁石30は、凸部21の側面と永久磁石30の側面31eとが所定間隔を維持するように配置されている。
[0081]
 このように、第2ヨーク20の凸部21を、永久磁石30の側面31eに沿った形状とし、永久磁石30に対して所定間隔を維持するように配置することで、永久磁石30と第2ヨーク20とを組み合わせる際の生産効率を向上させることができる。
[0082]
 (実施の形態3の変形例)
 図6は、実施の形態3の変形例に係る非可逆回路素子1Cの断面図である。
[0083]
 非可逆回路素子1Cは、第2ヨーク20の天面に凹部22を有している。第2ヨーク20に凹部22を設けることで、非可逆回路素子1Cを軽量化することができる。
[0084]
 変形例に係る非可逆回路素子1Cにおいても、領域A2における一対の側面31間の距離D2が、領域A1における一対の側面31間の距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、領域A2における磁気抵抗を小さくし、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。また、領域A2における距離D2が、領域A1における距離D1よりも小さくなる部分を有しているので、同じ外形寸法を有する他の永久磁石と比べて永久磁石30の体積を大きくすることができ、フェライト素子41の磁束密度を大きくすることができる。
[0085]
 (実施の形態4)
 本発明は上述した非可逆回路素子として実現できるだけでなく、このような非可逆回路素子を備えるフロントエンド回路および通信装置としても実現できる。そこで、以下、上述した非可逆回路素子を備える通信装置(すなわち、非可逆回路素子を含むフロントエンド回路を内蔵する通信装置)について、説明する。
[0086]
 図7は、実施の形態1で説明した非可逆回路素子1を備える通信装置3の機能ブロック図である。
[0087]
 図7に示すように、通信装置3は、非可逆回路素子1を有するフロントエンド回路2と、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)200と、アンテナ素子300とを備える、例えば携帯電話の基地局である。なお、通信装置3は、アンテナ素子300を備えなくてもかまわない。
[0088]
 フロントエンド回路2は、通信装置3のフロントエンドに設けられ、RFIC200とアンテナ素子300との間で送信信号または受信信号を伝搬する。具体的には、フロントエンド回路2は、非可逆回路素子1に加えて、さらに、PA(パワーアンプ:Power Amplifier)202等の送信側回路と、可変フィルタ206aおよび206bと、BPF(Band Pass Filter)203aおよび203bと、LNA(Low Noise Amplifier)204等の受信回路とを有する。また、フロントエンド回路2には、送信信号が入力される送信端子Ptx、送信信号を出力して受信信号が入力されるアンテナ端子Pant、および、受信信号を出力する受信端子Prxが設けられている。なお、フロントエンド回路2は、可変フィルタ206a、206bを備えなくてかまわないし、上記以外の整合回路あるいは送信用または受信用フィルタ等を備えてもかまわない。
[0089]
 非可逆回路素子1は、3つの入出力端子11に対応する第1ポートPort1、第2ポートPort2および第3ポートPort3を有している。第1ポートPort1は、可変フィルタ206a、およびBPF203aを介して送信側回路(ここではPA202)に接続され、第2ポートPort2は可変フィルタ206bおよびBPF203bを介して受信回路(ここではLNA204)に接続され、第3ポートPort3はチューナ205を介してアンテナ端子Pantに接続されている。なお、第1ポートPort1はPA202を介して送信端子Ptxに接続され、第2ポートPort2はLNA204を介して受信端子Prxに接続されている。
[0090]
 PA202は、RFIC200の送信端子(図中のTX)からフロントエンド回路2の送信端子Ptxに入力された送信信号(高周波送信信号)を増幅する、例えば電力増幅モジュールである。
[0091]
 BPF203aは、非可逆回路素子1から出力された送信信号を所定の使用周波数帯域でフィルタリングして通過させる。また、BPF203bは、アンテナ端子Pantから入力された受信信号を当該使用周波数帯域でフィルタリングして通過させる。
[0092]
 LNA204は、非可逆回路素子1から出力された受信信号(高周波受信信号)を増幅する、例えば低雑音増幅モジュールである。
[0093]
 このようなフロントエンド回路2は、送信端子Ptxに入力された送信信号を増幅かつフィルタリングしてアンテナ端子Pantから出力し、アンテナ端子Pantに入力された受信信号をフィルタリングかつ増幅して受信端子Prxから出力する。このとき、送信信号は非可逆回路素子1のTxパスを経由し、受信信号は非可逆回路素子1のRxパスを経由する。
[0094]
 RFIC200は、フロントエンド回路2の送信端子Ptxおよび受信端子Prxに接続され、送信信号または受信信号を信号処理する回路である。例えば、RFIC200は、ベースバンド信号処理回路(不図示)から入力された送信信号をアップコンバートして送信端子(図中TX)から出力し、フロントエンド回路2から受信端子(図中RX)に入力された受信信号をダウンコンバートしてベースバンド信号処理回路(BBIC)201に出力する。
[0095]
 アンテナ素子300は、フロントエンド回路2のアンテナ端子Pantに接続され、送信信号を送信し、受信信号を受信する。アンテナ素子300の形状等については特に限定されず、通信装置3の使用周波数帯域に応じて適宜設計されていればよい。
[0096]
 以上説明した通信装置3によれば、フェライト素子41の磁束密度が大きい非可逆回路素子1を備えることにより、通信品質の向上を図ることができる。
[0097]
 (その他の実施の形態)
 以上、本発明の実施の形態に係る非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置について、実施の形態および変形例を挙げて説明したが、本発明の非可逆回路素子、フロントエンド回路および通信装置は、上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本開示の非可逆回路素子を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
[0098]
 例えば、実施の形態1では、環状の永久磁石30を用いることで互いに向き合う一対の側面31を構成しているが、それに限られず、2つの直方体状の永久磁石を対向配置することで、互いに向き合う一対の側面を構成してもよい。
[0099]
 例えば、第1ヨーク10と永久磁石30との間、または、永久磁石30と第2ヨーク20との間にスペーサが設けられていてもよい。
[0100]
 例えば、フェライト40に設けられる中心導体42は、集中定数型であってもよいし、分布定数型であってもよい。
[0101]
 例えば、非可逆回路素子1、1A、1B、1Cを所定の断面で断面視した場合、側面31は1または複数の直線により構成されているが、側面31は曲線状であってもよい。
[0102]
 例えば、上記説明では、非可逆回路素子として3ポート型の非可逆回路素子を例に説明したが、非可逆回路素子は4ポート以上の複数のポートを有してもかまわない。また、非可逆回路素子は、入力ポートおよび出力ポートを有する2ポートのアイソレータであってもよい。
[0103]
 例えば、その他の実施の形態に係る非可逆回路素子のフェライト40は、図8に示す構造を有していてもよい。具体的には、フェライト40は、矩形状のマイクロ波フェライト40の天面側及び実装面側にガラスを主成分とする絶縁体層111、112、113、114や各種導体、各種電極を積層したもので、フェライト40にも天面側及び実装面側に設けた各種導体をコイル状に接続するための複数のスルーホール導体や複数の電極が形成されている。
[0104]
 詳しくは、第1中心導体121(L1)を形成する導体121a、121b、121cは絶縁体層112上に形成され、導体121d、121eは絶縁体層113とフェライト素子41の間に形成されている。導体121aの端部は外部引出し部141aとされ、導体121cの端部は外部引出し部142aとされている。導体121aの他端は導体121fを介して導体121dの一端に接続され、該導体121dの他端は導体121gを介して導体121bの一端に接続されている。該導体121bの他端は導体121hを介して導体121eの一端に接続され、該導体121eの他端は導体121iを介して導体121cの一端に接続されている。
[0105]
 第2中心導体122(L2)を形成する導体122a、122b、122cは絶縁体層111とフェライト素子41の間に形成され、導体122d、122eは絶縁体層114の下面に形成されている。導体122aの端部は外部引出し部143aとされ、導体122cの端部は外部引出し部144aとされている。導体122aの他端は導体122fを介して導体122dの一端に接続され、該導体122dの他端は導体122gを介して導体122bの一端に接続されている。該導体122bの他端は導体122hを介して導体122eの一端に接続され、該導体122eの他端は導体122iを介して導体122cの一端に接続されている。
[0106]
 第3中心導体123(L3)を形成する導体123a、123b、123cは絶縁体層111、112の間に形成され、導体123d、123eは絶縁体層113、114の間に形成されている。導体123aの端部は外部引出し部146aとされ、導体123cの端部は外部引出し部145aとされている。導体123aの他端は導体123fを介して導体123dの一端に接続され、該導体123dの他端は導体123gを介して導体123bの一端に接続されている。該導体123bの他端は導体123hを介して導体123eの一端に接続され、該導体123eの他端は導体123iを介して導体123cの一端に接続されている。
[0107]
 外部接続用電極141は、導体121aの端部である外部引出し部141aと、それに接続されている電極によって形成されている。外部接続用電極142は、導体121cの端部である外部引出し部142aと、それに接続されている電極によって形成されている。外部接続用電極143は、導体122aの端部である外部引出し部143aと、それに接続されている電極によって形成されている。外部接続用電極144は、導体122cの端部である外部引出し部144aと、それに接続されている電極によって形成されている。外部接続用電極145は、導体123cの端部である外部引出し部145aと、それに接続されている電極によって形成されている。外部接続用電極146は、導体123aの端部である外部引出し部146aと、それに接続されている電極によって形成されている。
[0108]
 中心導体121、122、123は、Ag、Cuなどの薄膜導体、厚膜導体又は導体箔として形成することができ、感光性の金属ペーストを使用することが好ましい。絶縁体層111~114は、感光性ガラス、ポリイミドなど絶縁抵抗の高い材料を使用することが好ましい。導体層や絶縁層は、フォトリソグラフィやエッチング、印刷などで形成できる。外部接続用電極141~146やスルーホール用導体は、好ましくは、Ag、Cuを主成分とする導電性の電極材料(ペースト)を塗布して焼き付け、その表面にNiのめっき層を形成し、さらに、Au、Sn、Ag、Cuなどのめっき層を形成する。めっきに限定するものではなく、スパッタ処理などであってもよい。一方、容量素子C1、C2、C3などはチップ部品を使用する。
[0109]
 上記フェライト40が、略枠形状の永久磁石30内に配置され、実装面側に第1ヨーク10が配置されるとともに天面側に第2ヨーク20が配置されることで非可逆回路素子が形成される。

産業上の利用可能性

[0110]
 本発明は、通信装置のフロンドエンド部に配置される非可逆回路素子として、携帯電話の基地局等の通信装置に広く利用できる。

符号の説明

[0111]
 1、1A、1B、1C 非可逆回路素子
 2   フロントエンド回路
 3   通信装置
 10  第1ヨーク
 11  入出力端子
 12  グランド端子
 13  絶縁部
 20  第2ヨーク
 21  凸部
 22  凹部
 30  永久磁石
 30a 一方主面
 30b 他方主面
 31、31a、31b、31d、31e 側面
 32  接点
 33  内向き突出部
 35  開口部
 40  フェライト
 41  フェライト素子
 42  中心導体
 200  RFIC
 201  BBIC
 202  PA
 203a Txフィルタ回路(BPF)
 203b Rxフィルタ回路(BPF)
 204  LNA
 205  チューナ
 206a、206b 可変フィルタ
 300  アンテナ素子
 A1   フェライトが介在する領域
 A2   フェライトが介在しない領域
 D1、D2、D3 一対の側面間の距離
 Pant アンテナ端子
 Port1 第1ポート
 Port2 第2ポート
 Port3 第3ポート
 Prx  受信端子
 Ptx  送信端子

請求の範囲

[請求項1]
 第1ヨークと、
 前記第1ヨークに対向する第2ヨークと、
 前記第1ヨークと前記第2ヨークとの間に設けられた永久磁石と、
 フェライト素子および中心導体を含み、前記第1ヨークと前記第2ヨークとの間に設けられたフェライトと、
 を備え、
 前記第1ヨーク、前記第2ヨーク、前記永久磁石および前記フェライトが積み重ねられている方向に沿って、前記第1ヨーク、前記第2ヨーク、前記永久磁石および前記フェライトを切断して断面視した場合に、
 前記フェライトは、前記永久磁石よりも厚さが薄く、
 前記永久磁石は、前記フェライトの側面の外側に配置され、互いに向き合う一対の側面を有し、かつ、前記フェライトが介在する領域における前記一対の側面間の距離をD1とし、前記フェライトが介在しない領域における前記一対の側面間の距離をD2とした場合に、D2<D1となる部分を有する、
 非可逆回路素子。
[請求項2]
 前記フェライトは、前記第2ヨークから間隔をあけて配置され、
 前記フェライトが介在しない領域は、前記フェライトよりも前記第2ヨーク側に位置する、
 請求項1に記載の非可逆回路素子。
[請求項3]
 前記一対の側面間の距離は、前記第1ヨーク側から前記第2ヨーク側に向かうにしたがって小さくなっている、
 請求項2に記載の非可逆回路素子。
[請求項4]
 前記永久磁石は、前記フェライトが介在しない領域において、前記一対の側面間の距離が最小となる内向き突出部を有し、
 前記一対の側面間の距離は、前記第1ヨーク側から前記内向き突出部に向かうにしたがって小さくなり、かつ、前記第2ヨーク側から前記内向き突出部に向かうにしたがって小さくなっている、
 請求項2に記載の非可逆回路素子。
[請求項5]
 前記永久磁石は、前記第2ヨークに接しており、
 前記第1ヨーク、前記第2ヨーク、前記永久磁石および前記フェライトが積み重ねられている方向に沿って、前記第1ヨーク、前記第2ヨーク、前記永久磁石および前記フェライトを切断して断面視した場合に、前記永久磁石と前記第2ヨークとの接点における前記一対の側面間の距離をD3とした場合、D3<D1である、
 請求項2に記載の非可逆回路素子。
[請求項6]
 前記第2ヨークは、前記フェライトよりも上側に配置され、前記フェライト側に突出した凸部を有する、
 請求項2~5のいずれか1項に記載の非可逆回路素子。
[請求項7]
 前記永久磁石は、磁極の外縁である一方主面と他方主面とを貫く開口部を有し、
 前記側面は、前記開口部の内側面である、
 請求項1~6のいずれか1項に記載の非可逆回路素子。
[請求項8]
 前記フェライトは、3つの前記中心導体を有し、
 前記第1ヨークは、3つの前記中心導体に接続する3つの入出力端子を有する
 請求項1~7のいずれか1項に記載の非可逆回路素子。
[請求項9]
 請求項8に記載の非可逆回路素子と、
 前記3つの入出力端子のうちの1つに接続される送信側回路と、
 前記3つの入出力端子のうちの1つであって、前記送信側回路に接続された入出力端子と異なる入出力端子に接続される受信側回路と、
 前記3つの入出力端子のうちの1つであって、前記送信側回路および前記受信側回路に接続されたそれぞれの入出力端子と異なる入出力端子に接続されるアンテナ端子と、
 を備えるフロントエンド回路。
[請求項10]
 高周波信号を処理する信号処理回路と、
 請求項9に記載のフロントエンド回路と、
 を備える通信装置。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]