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1. (WO2018025751) TOOTHBRUSH
Document

明 細 書

発明の名称 歯ブラシ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046  

実施例

0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

産業上の利用可能性

0068  

符号の説明

0069  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 歯ブラシ

技術分野

[0001]
 本発明は、歯ブラシに関する。
 本願は、2016年8月3日に日本に出願された特願2016-152499号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 例えば、歯周病の予防・改善には、口腔内に十分量の口腔用製剤をいきわたらせることが重要となる。そのためには、歯みがき時における製剤の分散性を高め、良好な泡立ちを実現することが必要になる。
[0003]
 特許文献1には、中央部の毛束を短くして凹部を形成し、凹部に歯磨剤を保持できる歯ブラシが開示されている。また、泡立ちに優れる歯ブラシとしては、一つの毛束を構成する用毛の本数を制限する技術(特許文献2参照)、植毛面中心部に高密度植毛領域を配置し、その周囲に低密度植毛領域を配置する技術(特許文献3参照)が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2011-4905号公報
特許文献2 : 特開2003-250632号公報
特許文献3 : 特開2013-42776号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
 通常歯ブラシに用いられているラウンド毛やテーパー毛で構成されている歯ブラシの場合、毛束と毛束の間に製剤が詰まることで分散性が低下するという問題がある。また、毛束の間に製剤が詰まることによりブラシ上に押し出した製剤を十分に活用できず、泡立ちについても十分とは言えない。
[0006]
 本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、ブラシ上部での製剤の保持性と分散性に優れ、良好な泡立ちを実現できる歯ブラシを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の第1の態様に従えば、先端にヘッド部が設けられたハンドル体を備え、前記ヘッド部の植毛面に形成された複数の植毛穴に用毛の毛束が植設された歯ブラシにおいて、前記植毛面は、前記ハンドル体の軸線方向に並設され前記軸線と直交する幅方向の略中央に複数の中央毛束が植毛された中央植毛領域と、前記幅方向で前記中央毛束を挟んで複数の外側毛束が植毛された外側植毛領域とを有し、前記中央毛束は、胴部の先端に先端分岐部を有する先端分岐毛で構成されており、前記中央毛束における前記先端分岐部の最大差し渡し幅/前記中央毛束の基部において前記胴部で形成される毛束径、で表される値が、1.0を超え、2.0以下であり、前記分岐部を構成する用毛の総本数を前記中央植毛領域の面積で除した植毛密度は、1000本/cm 以上、5000本/cm 以下であることを特徴とする歯ブラシが提供される。
[0008]
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記幅方向における、前記外側植毛領域の最大長さ/前記幅方向における前記中央植毛領域の最大長さ、で表される値が1.0以上、5.0以下であることを特徴とする。
[0009]
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記幅方向に配列される前記外側毛束の最大数は、4以上、8以下であり、前記幅方向に配列される前記中央毛束の数は、2以上、5以下であり前記外側毛束が植毛された植毛穴の直径は、1.4mm以上、2.0mm以下であり、前記中央毛束が植毛された植毛穴の直径は、1.0mm以上、1.5mm以下であることを特徴とする。
[0010]
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記外側毛束は、前記植毛面上の長さが、前記中央毛束の前記植毛面上の長さより長いことを特徴とする。
[0011]
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記外側毛束には、毛先に向かって漸次その径が小さくなる用毛が含まれることを特徴とする。
[0012]
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記幅方向における前記複数の中央毛束及び前記複数の外側毛束が植毛された全植毛領域の最大長さは、9.0mm以上、15.0mm以下であることを特徴とする。

発明の効果

[0013]
 本発明では、ブラシ上部での製剤の保持性と分散性に優れ、良好な泡立ちを実現できる歯ブラシを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の一実施形態にかかる歯ブラシのヘッド部を示す平面図である。
[図2] 図1に示した歯ブラシ1のヘッド部におけるA-A線視断面図である。
[図3] 中央用毛13における胴部13Aの横断面図である。
[図4] 中央毛束の先端部の概略構成図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、本発明の歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
 なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
[0016]
 本発明の歯ブラシについて、以下に図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる歯ブラシ1のヘッド部11を示す平面図であり、図2は、図1に示した歯ブラシ1のヘッド部11におけるA-A線視断面図である。
[0017]
 図1に示すように、歯ブラシ1は、ハンドル体2を備えるものであり、ハンドル体2は、長尺状の把持部(不図示)と、該把持部の先端に設けられたヘッド部4とで概略構成されるものである。図1中、符号Oは、ハンドル体2の軸線、即ち、ハンドル体2の長さ方向で、且つ、ハンドル体2の中心を通る線である。
[0018]
 ヘッド部4は、軸線O方向を長手とする平面視略矩形状とされ、任意の面が、毛束を植毛する植毛面5とされたものである。植毛面5には、軸線O上及び軸線Oに沿って、図1では、貫通穴ではなく底部を有する有底円筒状の複数(図1では、一例として12個)の中央植毛穴10が形成されている。複数の中央植毛穴10は、軸線O方向で隣り合う中央植毛穴10同士の位置が軸線O方向と直交する方向であるヘッド部4の幅方向にずれた千鳥状に配置されている。複数の中央植毛穴10には、複数の中央用毛13を略円柱状に束ねた中央毛束12がそれぞれ植設されて中央毛束群14が構成されている。
[0019]
 図2に示すように、中央用毛13は、柱状の胴部13Aと、胴部の先端に先端分岐部13Bとを有する先端分岐毛で構成されている。先端分岐部13Bは、基部13Aの先端から複数(例えば、2~8本)に分岐している。分岐毛としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、中空のフィラメントの先端に裁断処理を施したフェザード用毛、又は分岐した各々の分岐部が先端に向かうに従い縮径するテーパー分岐毛等が挙げられ、中でも、フェザード用毛が好ましい。
[0020]
 中央用毛13がフェザード用毛の一例を図3に示す。図3は、中央用毛13における胴部13Aの横断面図である。図3に示すように、胴部13Aは、長さ方向に延在する複数(図3では4つ)の中空部13Cを有している。先端分岐部13Bは、胴部13Aの先端に裁断処理を施すことにより二つ以上形成されている。フェザード用毛としては、例えば、特開2005-131059号公報等に記載のものが挙げられる。
[0021]
 図4は、上記の中央用毛13を有する中央毛束12の先端部の概略構成図である。図4に示されるように、中央毛束12は、複数の中央用毛13の基部13Aで形成される基部12Aと、複数の中央用毛13の分岐部13Bが拡がって形成される分岐部12Bとを含む。分岐部12Bの先端部最大差し渡し幅をW1、基部12Aの直径をW2とすると、W1/W2で表される値は、1.0を超え、2.0以下であることが好ましい。W1/W2で表される値が1.0以下である場合は、製剤を保持する分岐部12Bの面積が小さいことから中央毛束12間に製剤が詰まりやすくなる。一方、W1/W2で表される値が2.0を超える場合は、分岐部12Bの重なりが多くなり重なった部分に製剤が詰まりやすくなる。従って、W1/W2で表される値が1.0を超え、2.0以下であることにより、製剤の詰まりを抑制して製剤を有効に活用することができる。
[0022]
 分岐部12Bの長さL1としては、1.5mm以上、2.5mm以下であることが好ましい。分岐部12Bの長さL1は、中央毛束12の毛丈(植毛面5から分岐部12Bの先端までの距離)L2の12%以上、35%以下が好ましい。分岐部12Bの長さL1が12%未満であれば、上述したW1/W2で表される値が1.0を超えづらくなるとともに、大きな強度の基部13Aの比率が大きいことから歯茎や歯頸部等への当たりが強くなりすぎる可能性がある。一方、分岐部12Bの長さL1が35%を超えると、基部12Aの比率が小さくなることから中央毛束12としての毛腰が低くなりすぎて、歯頸部の清掃性が低くなるとともに、ヘッド部4を歯頸部に進入させる際の実感が希薄になるため、分岐部12Bの長さL1は、中央用毛12の毛丈L2の12%以上、35%以下であることが好ましい。
[0023]
 また、植毛面5には、その幅方向及び長さ方向で中央植毛穴10を囲み、軸線Oに沿って有底円筒状の複数(図1では、一例として31個)の外側植毛穴20が形成され、この外側植毛穴20に複数の外側用毛23を略円柱状に束ねた外側毛束22が植設されている。
[0024]
 植毛面5には、31個の外側毛束22のうち、幅方向でヘッド部4の側縁6と中央毛束12との間に配置された12個の外側毛束22により、第一の外側毛束群24aが構成されている。また、植毛面5には、31個の外側毛束22のうち、幅方向でヘッド部4の側縁7と中央毛束12との間に配置された12個の外側毛束22により、第二の外側毛束群24bが構成されている。複数の外側植毛穴20は、軸線O方向で隣り合う外側植毛穴20同士の位置がヘッド部4の幅方向にずれた千鳥状に配置されている。従って、複数の外側毛束22は、軸線O方向で隣り合う外側毛束22同士の位置がヘッド部4の幅方向にずれた千鳥状に配置されている。中央毛束12の植毛面5上の長さである毛丈は、外側毛束22の植毛面5上の長さである毛丈よりも高さDだけ短く形成されている。従って、ヘッド部4には、外側毛束22に周囲を囲まれた深さDの凹部が形成されている。中央毛束12の毛丈が外側毛束22の毛丈よりも短く凹部が形成されるため、製剤の保持性及び泡立ち性が向上する。
[0025]
 植毛面5には、中央毛束群14が設けられた領域を示す中央植毛領域11が形成されている。中央植毛領域11は、中央毛束群14の最外周に位置する中央毛束12が植設された中央植毛穴10の外縁を結ぶ環状線で囲われた領域である。なお、この環状線は、隣接する中央植毛穴10同士の共通接線を構成する。
[0026]
 植毛面5には、第一の外側毛束群24aが設けられた領域を示す第一の外側植毛領域21aが形成されている。第一の外側植毛領域21aは、第一の外側毛束群24aを構成する外側毛束22が植設された外側植毛穴20の外縁を結ぶ環状線で囲われた領域である。なお、この環状線は、第一の外側毛束群24a内で隣接する外側植毛穴20同士の共通接線を構成する。
[0027]
 また、植毛面5には、第二の外側毛束群24bが設けられた領域を示す第二の外側植毛領域21bが形成されている。第二の外側植毛領域21bは、第二の外側毛束群24bを構成する外側毛束22が植設された外側植毛穴20の外縁を結ぶ環状線で囲われた領域である。なお、この環状線は、第二の外側毛束群24b内で隣接する外側植毛穴20同士の共通接線を構成する。第一の外側植毛領域21a及び第二の外側植毛領域21bによって、ヘッド部4の幅方向で中央毛束12を挟んで複数の外側毛束22が植毛された外側植毛領域21を構成する。
[0028]
 ハンドル体2の材質は、歯ブラシ1に求める剛性や機械特性等を勘案して決定でき、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)が500~3000MPaの範囲にある高硬度樹脂を用いることによって、歯ブラシ1に必要とされる機械特性が得られる。このような高硬度樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリルスチレン(AS)等が挙げられ、これらを1種又は複数種用いることができる。
[0029]
 ヘッド部4の大きさは、ヘッド部4の幅方向における中央植毛領域11及び外側植毛領域21の最大長さや、口腔内での操作性等を勘案して決定でき、例えば、幅(最大幅)Wが11mm以上とされ、例えば、11~17mmとされ、厚さTが4~8mmとされる。
[0030]
 中央植毛領域11及び外側植毛領域21を含む全植毛領域のヘッド部4の幅方向における最大長さLは、9.0mm以上、15.0mm以下であることが好ましい。全植毛領域の最大長さLが9.0mm未満であれば、十分な清掃を行えない可能性がある。全植毛領域の最大長さLが15.0mm超であると、ヘッド部4を口腔内に進入させる際の抵抗が大きくなり操作性が低下する可能性がある。最大長さLが、9.0mm以上、15.0mm以下であることにより、十分な清掃力と操作性を確保することが可能になる。
[0031]
 ヘッド部4の幅方向における外側植毛領域21の最大長さ、すなわち、ヘッド部4の幅方向における第一の外側植毛領域21aの最大長さと、第二の外側植毛領域21bの最大長さとの和を、ヘッド部4の幅方向における中央植毛領域11の最大長さで除した値は、1.0以上、5.0以下であることが好ましい。上記の値が1.0未満の場合は、上述した凹部を形成する壁としての外側植毛領域21の最大長さが少ないために製剤の保持性が低下する可能性がある。一方、上記の値が5.0を超える場合は、上述した凹部の幅が短いために製剤の分散性に欠ける可能性がある。従って、幅方向における外側植毛領域21の最大長さを中央植毛領域11の最大長さで除した値が1.0以上、5.0以下であれば、製剤に関して優れた保持性及び分散性を確保することができる。
[0032]
 上記のように製剤の保持性及び分散性を確保するためには、幅方向に配列される外側毛束22の最大数は4以上、8以下であることが好ましく、幅方向に配列される中央毛束12の数は、2以上、5以下であることが好ましい。また、外側植毛穴20の直径、即ち、外側毛束22の長さ方向に直交する断面の直径は、1.4mm以上、2.0mm以下であることが好ましく、中央植毛穴10の直径、即ち、中央毛束12の長さ方向に直交する断面の直径は、1.0mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。
[0033]
 外側毛束22の毛束径が1.4mm未満であると、毛束が柔らかくなりすぎて、清掃効果が低下する。外側毛束22の毛束径が2.0mmを超えると、特にヘッド部4をワイド化すると、外側毛束22の干渉が大きく毛が撓まなくなる。そのため、外側毛束22の毛先が歯間部や歯頸部に進入しにくくなり、清掃効果が低下する。従って、外側毛束22の毛束径が1.4mm以上、2.0mm以下であれば、毛束が柔らかくなりすぎず、かつ毛先が歯間部や歯頸部に進入しやすいので、高い清掃効果を確保することが可能となる。
[0034]
 中央毛束12の毛束径が1.0mm未満であると、中央毛束12としての毛腰が低くなりすぎて、製剤の保持性が低くなる。中央毛束12の毛束径が1.5mmを超えると、分岐部同士の絡まりが多くなり、分散性が低下する可能性がある。従って、中央毛束12の毛束径が1.0mm以上、1.5mm以下であれば、製剤の保持性及び分散性を確保することが可能になる。
[0035]
 中央毛束群14における分岐部(分岐毛)12Bの植毛密度、即ち、中央毛束群14を構成する中央毛束12における分岐部(分岐毛)12Bの総本数を中央植毛領域11の面積で除した値(中央植毛密度)は、1000本/cm 以上、5000本/cm 以下であることが好ましい。分岐部(分岐毛)12Bの植毛密度が1000本/cm 未満であると、分岐が不十分であるため分散性に欠ける可能性があり、分岐部(分岐毛)12Bの植毛密度が5000本/cm を超えると、分岐毛が多すぎて攪拌力が欠けることになり泡立ちが不十分になる可能性がある。分岐部(分岐毛)12Bの植毛密度が1000本/cm 以上、5000本/cm 以下であれば、分散性に優れ、良好な泡立ちとすることができる。また、分岐部(分岐毛)12Bの植毛密度が上記の範囲であっても、基部12Aの植毛密度はさらに小さく動きやすいため、歯面等をしっかりと磨くことができる。
[0036]
 外側用毛23は、毛先が先細とされたST毛(スーパーテーパード毛)である。外側用毛23の用毛径は、外側用毛23の材質等を勘案して決定でき、例えば、6~9mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。6mil以上であれば、歯頸部を良好に清掃できる毛腰が確保され、9mil以下であれば、歯茎等への刺激を緩和できる柔軟性が確保される。なお、ST毛における用毛径は、基部における直径である。
[0037]
 以上説明したように、本実施形態によれば、中央毛束12が分岐部12Bを有しており、分岐部12Bの最大差し渡し幅W1/基部12Aの直径W2、で表される値が、1.0を超え、2.0以下であるため、製剤の詰まりを抑制して製剤の有効活用に寄与できる。また、本実施形態によれば、分岐部12Bの総本数を中央植毛領域11の面積で除した植毛密度が、1000本/cm 以上、5000本/cm 以下であるため、分散性に優れ、良好な泡立ちとすることが可能となる。
[0038]
 本実施形態によれば、幅方向における外側植毛領域21の最大長さを中央植毛領域11の最大長さで除した値が1.0以上、5.0以下であるため、製剤について優れた保持性及び分散性を確保することができる。本実施形態によれば、外側毛束22の毛束径が1.4mm以上、2.0mm以下であるため、毛束が柔らかすぎず、かつ、歯間部歯頸部に進入しやすいため、清掃効果が高まる。本実施形態によれば、中央毛束12の毛束径が1.0mm以上、1.5mm以下であるため、製剤の保持性及び分散性を確保することが可能になる。
[0039]
 本実施形態によれば、外側毛束22の植毛面5上の長さが、中央毛束12の植毛面5上の長さより長いため、中央毛束12上に外側毛束22に囲まれた凹部を形成することができ、製剤の保持性及び泡立ち性が向上させることができる。本実施形態によれば、外側用毛23がST毛(スーパーテーパード毛)であるため、歯頸部への清掃実感を向上させることができる。
[0040]
 本発明は、上述の実施形態に限定されない。上述の実施形態では、中央毛束12が略円柱状とされているが、例えば、平面視楕円形の楕円柱状でもよいし、平面視三角形、四角形、五角形等の多角柱状でもよい。なお、中央毛束12の形状を略円柱状以外とした場合、その毛束径は平面視の形状に外接する真円の直径とされる。
 また、外側毛束22は、中央毛束12と同様に、平面視楕円形の楕円柱状でもよいし、平面視三角形、四角形、五角形等の多角柱状でもよい。
[0041]
 上述の実施形態では、中央植毛穴10が有底円筒状とされているが、中央植毛穴10の形状は、中央毛束12の形状に応じて決定でき、例えば、中央植毛穴10を平面視楕円形の有底筒状でもよいし、平面視三角形、四角形、五角形等の有底多角筒状等でもよい。また、外側植毛穴20は、中央植毛穴10と同様に、平面視楕円形の有底筒状でもよいし、平面視三角形、四角形、五角形等の有底多角筒状等でもよい。
[0042]
 上述の実施形態では、全ての中央植毛穴10の直径が略同等とされているが、本発明はこれに限定されず、全ての中央植毛穴10の直径は、相互に異なっていてもよいし、一部の中央植毛穴10の直径と他の中央植毛穴10の直径とが異なっていてもよい。また、上述の実施形態では、全ての外側植毛穴20の直径が略同等をされているが、本発明はこれに限定されず、全ての外側植毛穴20の直径は、相互に異なっていてもよいし、一部の外側植毛穴20の直径と他の外側植毛穴20の直径とが異なっていてもよい。
[0043]
 上述の実施形態では、外側用毛23がST毛とされているが、本発明はこれに限られず、例えば、外側用毛23は、その長さ方向にわたって均一な直径のものであってもよいし、先端が半球面又は植毛面に平行な面とされていてもよい。ただし、歯周ポケット又は歯間部へ入りやすくさせる観点から、外側毛束22の一部の外側用毛23がST毛、あるいはテーパー毛であることが好ましく、外側毛束22の全ての外側用毛23がST毛、あるいはテーパー毛であることがより好ましい。
[0044]
 上述の実施形態では、中央毛束12の毛丈が外側毛束22の毛丈より短いものとされているが、例えば、中央毛束12の毛丈と外側毛束22の毛丈とが同じ、即ち毛丈差が0mmであってもよいし、中央毛束12の毛丈が外側毛束22の毛丈より長くてもよい。また、本毛束の先端を連ねた形状がハンドル体の軸線方向に山部と谷部とを繰り返す凹凸面となるように、中央毛束12及び外側毛束12の毛丈を設定してもよい。
 ただし、製剤の保持性を高める観点から、中央毛束12の毛丈が外側毛束22の毛丈より短いことが好ましい。
[0045]
 上述の実施形態では、中央毛束群14は12個の中央毛束12から構成されるが、中央毛束群14を構成する中央毛束12の数は11個以下であってもよいし、13個以上であってもよい。
[0046]
 上述の実施形態では、第一又は第二の外側毛束群24a、24bは、12個の外側毛束22により構成されているが、例えば、第一又は第二の外側毛束群24a、24bを構成する外側毛束22は11個以下であってもよいし、13個以上であってもよい。
 また、第一の外側毛束群24aを構成する外側毛束22の数と、第二の外側毛束群24bを構成する外側毛束22の数とは、同じであってもよいし、異なってもよい。
実施例
[0047]
(評価方法)
 各例の歯ブラシについて、下記の方法で製剤の「製剤の分散性」、「泡立ち」、「製剤の保持性」、「歯頸部清掃実感」について評価した。
[0048]
<製剤の分散性の評価>
 製剤の分散性は、専門家パネル10人を用いた官能試験により評価した。市販の歯磨剤1gを各実施例、比較例に示す歯ブラシにのせて3分間ブラッシングを行った後、歯ブラシに残っている歯磨剤の量を下記評価基準にて評価した。専門家パネル10人の平均点が3.5点以上、4.0点以下を「◎」、平均点が3.0点以上、3.5点未満を「○」、平均点が2.0点以上、3.0点未満を「△」、平均点が2.0点未満を「×」とし、◎又は○の分散性が確保されるものを、良好な分散性が得られる歯ブラシであると判断した。
[0049]
≪評価基準≫
4点:歯ブラシの毛束間に歯磨剤が全く残っていない。
3点:歯ブラシの毛束間に歯磨剤が残っているが、1~2つの毛束にまたがる程度。
2点:3~4つの毛束間にまたがって歯磨剤が残っている。
1点:5つの毛束以上にまたがって歯磨剤が残っている。
[0050]
<泡立ちの評価>
 泡立ちは、専門家パネル10人を用いた官能試験により評価した。市販の歯磨剤1gを各実施例、比較例に示す歯ブラシ上にのせて3分間ブラッシングを行ったときの口腔内での泡立ちを下記評価基準にて評価した。専門家パネル10人の平均点が3.5点以上、4.0点以下を「◎」、平均点が3.0点以上、3.5点未満を「○」、平均点が2.0点以上、3.0点未満を「△」、平均点が2.0点未満を「×」とし、◎及び○の泡立ちが確保されるものを、歯磨時に良好な泡立ちが得られる歯ブラシであると判断した。
[0051]
≪評価基準≫
4点:良好に泡立つ
3点:泡立つ
2点:やや泡立つ
1点:全く泡立たない
[0052]
<製剤の保持性の評価>
 歯ブラシの植毛部に歯磨剤1gを乗せ、歯磨剤を乗せた植毛部で、プラスチック板を90秒間擦掃した(荷重:200g、スピード:160ストローク/分)。その後、歯磨剤1gを乗せる前の歯ブラシの質量を風袋引きし、擦掃後の歯ブラシの質量を測定して、植毛部に残存している歯磨剤の質量(残存量)を求め、下記(i)式により残存率を求めた。求めた残存率を下記評価基準に分類して製剤の保持性を評価した。
 残存率(質量%)=残存量(g)÷1g×100 ・・・(i)
[0053]
≪評価基準≫
◎:残存率が30%以上
○:残存率が20質量%以上30質量%未満。
△:残存率が15質量%以上20質量%未満。
×:残存率が15質量%未満。
[0054]
<歯頸部清掃実感の評価>
 歯頸部清掃実感は、専門家パネル10人を用いた官能試験により評価した。各実施例、比較例に示す歯ブラシの歯頸部清掃実感を下記評価基準にて評価した。専門家パネル10人の平均点が3.5点以上、4.0点以下を「◎」、平均点が3.0点以上、3.5点未満を「○」、平均点が2.0点以上、3.0点未満を「△」、平均点が2.0点未満を「×」とし、◎及び○の歯頸部清掃実感が確保されるものを、歯磨時に良好な歯頸部清掃実感が得られる歯ブラシであると判断した。なお、歯頸部清掃実感については、外側毛束22がST毛である場合のみ評価を行った(実施例10及び比較例5)。
[0055]
≪評価基準≫
4点:歯と歯茎との隙間の汚れが落ちた感触を非常に感じる。
3点:歯と歯茎との隙間の汚れが落ちた感触を感じる。
2点:歯と歯茎との隙間の汚れが落ちた感触をあまり感じない。
1点:歯と歯茎との隙間の汚れが落ちた感触を感じない。
[0056]
 (実施例1~10、比較例1~5)
 表1~表3に示す仕様に従い、図1の歯ブラシ1と同様に、中央植毛領域に中央毛束(●で示す)を植毛し、外側植毛領域に外側毛束(○で示す)を植毛した歯ブラシを作製した。表中、「先端部幅」とは、中央毛束12の分岐部12Bの先端部最大差し渡し幅W1である。
 「穴径」とは、中央毛束12が植設された中央植毛穴10の直径、即ち、中央毛束12の長さ方向に直交する断面の直径であり、中央毛束12の基部12Aの直径W2である。
 「先端部(たて方向)/穴径」とは、ヘッド部4の幅方向におけるW1/W2の測定値である。
 「先端部(よこ方向)/穴径」とは、ヘッド部4の長さ方向におけるW1/W2の測定値である。
 「先端部(斜め方向)/穴径」とは、ヘッド部4の軸線O方向と平行でも垂直でない方向に存在する2つの隣接した植毛穴の中心間を結んだ方向におけるW1/W2の測定値である。
 得られた各例の歯ブラシについて、「製剤の分散性」、「泡立ち」、「製剤の保持性」、「歯頸部清掃実感」を評価した。
[0057]
[表1]


[0058]
[表2]


[0059]
[表3]


[0060]
 表1及び表2に示すように、本発明を適用した実施例1~10は、いずれも製剤の分散性、泡立ち、製剤の保持性の評価が「◎」又は「○」であった。また、実施例10については、歯頸部清掃実感の評価が「◎」であった。
[0061]
 一方、表3に示すように、外側植毛幅/中央部植毛幅の値が0.4であった比較例1は、製剤の分散性の評価が「◎」であるものの、泡立ちの評価が「△」、製剤の保持性の評価が「×」であった。
[0062]
 外側植毛幅/中央部植毛幅の値が6.1であった比較例2は、製剤の保持性の評価が「○~◎」であるものの、泡立ちの評価が「△」、製剤の分散性の評価が「×」であった。
[0063]
 先端部幅(斜め方向又はよこ方向)W1/基部径(中央植毛穴径)W2の値が0.92、先端部幅(たて方向)W1/基部径(中央植毛穴径)W2の値が0.55であり、先端部植毛密度が792本/cm であった比較例3は、製剤の保持性の評価が「○~◎」であるものの、泡立ちの評価が「×」、製剤の分散性の評価が「×」であった。
[0064]
 先端部幅(斜め方向又はよこ方向)W1/基部径(中央植毛穴径)W2の値が2.32、先端部幅(たて方向)W1/基部径(中央植毛穴径)W2の値が2.04であり、先端部植毛密度が9503本/cm であった比較例4は、製剤の保持性の評価が「○~◎」であるものの、泡立ちの評価が「×」、製剤の分散性の評価が「×」であった。
[0065]
 中央毛束の毛丈が外側毛束の毛丈より長い比較例5は、製剤の分散性の評価が「◎」であるものの、泡立ちの評価が「△~○」、製剤の保持性の評価が「×」、歯頸部清掃実感の評価が「×」であった。
[0066]
 これらの結果から、本発明を適用することで、製剤の保持性及び分散性、泡立ち、並びに歯頸部清掃実感について、いずれも満足する歯ブラシが得られることが判った。
[0067]
 以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。

産業上の利用可能性

[0068]
 本発明は、歯ブラシに適用できる。

符号の説明

[0069]
 1…歯ブラシ、 2…ハンドル体、 4…ヘッド部、 5…植毛面、 10…中央植毛穴、 11…中央植毛領域、 12…中央毛束、 12A…基部、 12B…分岐部、 13…中央用毛、 20…外側植毛穴、 21…外側植毛領域、 22…外側毛束、 23…外側用毛

請求の範囲

[請求項1]
 先端にヘッド部が設けられたハンドル体を備え、前記ヘッド部の植毛面に形成された複数の植毛穴に用毛の毛束が植設された歯ブラシにおいて、
 前記植毛面は、前記ハンドル体の軸線方向に並設され前記軸線と直交する幅方向の略中央に複数の中央毛束が植毛された中央植毛領域と、
 前記幅方向で前記中央毛束を挟んで複数の外側毛束が植毛された外側植毛領域とを有し、
 前記中央毛束は、胴部の先端に先端分岐部を有する先端分岐毛で構成されており、
 前記中央毛束における前記先端分岐部の最大差し渡し幅/前記中央毛束の基部において前記胴部で形成される毛束径、で表される値が、1.0を超え、2.0以下であり、
 前記分岐部を構成する用毛の総本数を前記中央植毛領域の面積で除した植毛密度は、1000本/cm 以上、5000本/cm 以下であることを特徴とする歯ブラシ。
[請求項2]
 前記幅方向における、前記外側植毛領域の最大長さ/前記幅方向における前記中央植毛領域の最大長さ、で表される値が1.0以上、5.0以下であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
[請求項3]
 前記幅方向に配列される前記外側毛束の最大数は、4以上、8以下であり、
 前記幅方向に配列される前記中央毛束の数は、2以上、5以下であり
 前記外側毛束が植毛された植毛穴の直径は、1.4mm以上、2.0mm以下であり、
 前記中央毛束が植毛された植毛穴の直径は、1.0mm以上、1.5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
[請求項4]
 前記外側毛束は、前記植毛面上の長さが、前記中央毛束の前記植毛面上の長さより長いことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
[請求項5]
 前記外側毛束には、毛先に向かって漸次その径が小さくなる用毛が含まれることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
[請求項6]
 前記幅方向における前記複数の中央毛束及び前記複数の外側毛束が植毛された全植毛領域の最大長さは、9.0mm以上、15.0mm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の歯ブラシ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]