Some content of this application is unavailable at the moment.
If this situation persist, please contact us atFeedback&Contact
1. (WO2018008456) ELECTRIC-POWERED OIL PUMP DEVICE
Document

明 細 書

発明の名称 電動オイルポンプ装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

図面の簡単な説明

0026  

発明を実施するための形態

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 電動オイルポンプ装置

技術分野

[0001]
 本発明は、電動オイルポンプ装置に関し、特に、位置検出センサを有しないモータを含む電動オイルポンプを備えた電動オイルポンプ装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、位置検出センサを有しないモータを含む電動オイルポンプを備えた電動オイルポンプ装置などが知られている。このような電動オイルポンプ装置は、たとえば、特開2015-230079号公報に記載されている。
[0003]
 特開2015-230079号公報には、エンジンの駆動力により駆動される機械式オイルポンプと、モータにより駆動される電動オイルポンプとが油圧回路中に並列的に接続された油圧供給装置が開示されている。この特開2015-230079号公報に記載の油圧供給装置では、エンジン停止時(機械式オイルポンプ停止時)に電動オイルポンプが起動されることにより、アイドリングストップ状態においても車両のトランスミッション(変速機)に油圧が供給されるように構成されている。なお、電動オイルポンプを駆動するモータにはインバータ回路が内蔵されたモータ駆動マイコンが接続されている。したがって、電動オイルポンプは、車載バッテリ(12V電源)からの電力(直流電圧)がモータ駆動マイコンによるスイッチング制御によりモータに供給されることによって駆動(回転制御)されるように構成されている。
[0004]
 なお、モータ駆動マイコンによるモータの回転制御においては、一般的に、ロータの回転位置を検出するためのホール素子からの信号(回転位置情報)に基づいて回転制御を行う方式(センサ付き駆動方式)と、このようなセンサを設けずにモータの回転時に駆動コイルに発生する誘起電圧(逆起電圧)を検出することに基づいてモータの回転制御を行う方式(センサレス駆動方式)とが挙げられる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2015-230079号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 特開2015-230079号公報に記載された油圧供給装置において、たとえば、センサレス駆動方式でモータを起動させる場合、電圧を印加してからロータ(駆動コイル)がある程度回転しないと誘起電圧(逆起電圧)が発生せず、この誘起電圧に基づいたロータの回転位置の検出を行うことができない。したがって、制御上、予め一律の値(一定値)に設定された強制転流周波数のもとで一定値に設定された電圧をモータに印加して起動を試みる必要がある。
[0007]
 しかしながら、製造される電動オイルポンプ毎の個体差に起因して、モータやポンプ部の静摩擦トルク(電動オイルポンプが回転し始める瞬間のトルク)が個々にばらつくため、予め一律の値に設定された強制転流周波数および電圧に基づいてモータの起動を試行したとしても、電動オイルポンプが有する静摩擦トルクがこれらの制御値に基づく投入エネルギに対して過大である場合には、この電動オイルポンプを正常に起動させることができない。反対に、静摩擦トルクが制御値に基づく投入エネルギに対して過小な場合には、モータの急激な起動および回転数の上昇に伴う過剰な誘起電圧に起因して、ロータの回転位置検出を正しく行うことができない。したがって、一般的なセンサレス駆動方式でモータを起動させる場合には、電動オイルポンプ毎の個体差に起因して電動オイルポンプを安定的に起動することができないという問題点がある。
[0008]
 この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、位置検出センサを有しないモータを用いた電動オイルポンプを、電動オイルポンプの個体差に関係なく安定的に起動させることが可能な電動オイルポンプ装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0009]
 上記目的を達成するために、この発明の一の局面における電動オイルポンプ装置は、位置検出センサを有しないモータを含み、モータにより駆動される電動オイルポンプと、電動オイルポンプの起動時に検出される電動オイルポンプのトルク、モータ電流値または油圧の少なくともいずれか1つと、電動オイルポンプの回転数または吐出油量の少なくともいずれか一方との関係に基づいて、電動オイルポンプのポンプ部およびモータの静摩擦トルクを取得するとともに、取得された静摩擦トルクに基づいて電動オイルポンプを起動する制御を行う制御部と、を備える。
[0010]
 この発明の一の局面による電動オイルポンプ装置は、電動オイルポンプの起動時に検出される電動オイルポンプのトルク、モータ電流値または油圧の少なくともいずれか1つと、電動オイルポンプの回転数または吐出油量の少なくともいずれか一方との関係に基づいて、電動オイルポンプのポンプ部およびモータの静摩擦トルクを取得するとともに、取得された静摩擦トルクに基づいて電動オイルポンプを起動する制御を行う制御部を備える。これにより、電動オイルポンプのポンプ部およびモータの静摩擦トルクが電動オイルポンプ毎に個体差を有していても、電動オイルポンプの起動時に取得されるポンプ部およびモータの静摩擦トルクに基づいて電動オイルポンプの起動制御を行うことができる。この結果、位置検出センサを有しないモータを用いた電動オイルポンプを、電動オイルポンプの個体差に関係なく安定的に起動させることができる。また、製造時(工場出荷時)の個体差のみならず、電動オイルポンプ使用後にポンプ部およびモータの静摩擦トルクが経年変化をした場合であっても、この静摩擦トルクの変化に追随して起動時の制御値を設定し直した状態で電動オイルポンプを起動することができる。これにより、電動オイルポンプを長期に亘って安定的に起動することができる。
[0011]
 また、上記一の局面による電動オイルポンプ装置が上記した制御部を備えることによって、油温に応じてオイル粘度が変動する場合においても電動オイルポンプを安定的に起動することができるので、この電動オイルポンプを使用することが可能な油温の範囲を広げることができる。また、ポンプ部およびモータの各々の設計時の設計公差を緩和した(設計精度を緩くした)場合であっても、電動オイルポンプを安定的に起動することができるので、電動オイルポンプの設計上および製造上の精度管理を容易に行うことができる。
[0012]
 上記一の局面による電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、電動オイルポンプの起動時に検出される電動オイルポンプのトルク、モータ電流値または油圧の少なくともいずれか1つと、電動オイルポンプの回転数または吐出油量の少なくともいずれか一方との関係に基づいて、電動オイルポンプのポンプ部およびモータの静摩擦トルクを取得するとともに、取得された静摩擦トルクに基づいて電動オイルポンプを起動する際のモータの起動電圧および強制転流周波数を補正するように構成されている。
[0013]
 このように構成すれば、電動オイルポンプの起動時に取得されるポンプ部およびモータの静摩擦トルクに基づいて、電動オイルポンプの起動時にモータに印加する起動電圧および設定された強制転流周波数を補正することができる。したがって、位置検出センサを有しないモータを用いた電動オイルポンプを、取得された静摩擦トルクに基づいて補正された起動電圧および強制転流周波数により、確実に起動させることができる。
[0014]
 上記一の局面による電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、電動オイルポンプが回転し始めた際の電動オイルポンプのトルクに基づいて、電動オイルポンプのポンプ部およびモータの静摩擦トルクを取得するように構成されている。
[0015]
 このように構成すれば、電動オイルポンプの起動時のポンプ部およびモータの静摩擦トルクを確実に取得することができる。
[0016]
 上記一の局面による電動オイルポンプ装置において、好ましくは、電動オイルポンプにおけるポンプ部およびモータの静摩擦トルクと、モータの起動電圧および強制転流周波数とがそれぞれ対応付けられたテーブルをさらに備え、制御部は、テーブルに基づいて、電動オイルポンプを起動するように構成されている。
[0017]
 このように構成すれば、電動オイルポンプの起動時に、取得される静摩擦トルクと、モータの起動電圧および強制転流周波数とがそれぞれ対応付けられた上記テーブルを参照して、電動オイルポンプの起動制御を容易に行うことができる。
[0018]
 上記一の局面による電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、電動オイルポンプにおけるポンプ部およびモータの静摩擦トルクと、モータの起動電圧および強制転流周波数との相関関係が規定された相関関係式に基づいて、電動オイルポンプを起動するように構成されている。
[0019]
 このように構成すれば、電動オイルポンプの起動時に、取得される静摩擦トルクと、モータの起動電圧および強制転流周波数との相関関係が規定された相関関係式に基づいて、電動オイルポンプの起動制御を容易に行うことができる。
[0020]
 上記制御部が取得された静摩擦トルクに基づいてモータの起動電圧および強制転流周波数を補正する電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、電動オイルポンプの出荷時または起動時に、モータの起動電圧および強制転流周波数の補正を繰り返し行うように構成されている。
[0021]
 このように構成すれば、出荷後に初めて電動オイルポンプを起動する際や、電動オイルポンプの通常の使用時における起動制御のたびに、都度、モータの起動電圧および強制転流周波数の補正が行われるので、位置検出センサを有しないモータを用いた電動オイルポンプを常に安定的に起動させることができる。
[0022]
 上記一の局面による電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、電動オイルポンプの起動時に検出される電動オイルポンプのモータ電流値と電動オイルポンプの回転数との関係に基づいて静摩擦トルクを取得するとともに、取得された静摩擦トルクに基づいて電動オイルポンプを起動する制御を行うように構成されている。
[0023]
 このように構成すれば、制御部が直接的に取得しやすいモータに印加されるモータ電流値および電動オイルポンプの回転数に基づいて電動オイルポンプの起動時の静摩擦トルクを容易に取得することができる。
[0024]
 上記制御部が取得された静摩擦トルクに基づいてモータの起動電圧および強制転流周波数を補正する電動オイルポンプ装置において、好ましくは、制御部は、デューティ比の設定値を変更することによって、電動オイルポンプを起動する際のモータの起動電圧を補正するように構成されている。
[0025]
 このように構成すれば、電動オイルポンプの起動時にモータに印加する起動電圧を容易に変更することができる。また、起動時にデューティ比の設定値を変更して起動電圧を確保し、かつ、この起動電圧に対応した強制転流周波数を使用して電動オイルポンプを安定的に起動することができるので、車両の他の部分にバッテリの電力が供給されてバッテリの電源電圧に多少の変動(電圧不足など)が生じている場合であっても、電動オイルポンプを確実に起動することができる。

図面の簡単な説明

[0026]
[図1] 本発明の第1実施形態による電動オイルポンプ装置の構成を示したブロック図である。
[図2] 本発明の第1実施形態による電動オイルポンプの特性を示した図である。
[図3] 本発明の第1実施形態による電動オイルポンプの起動制御に使用されるテーブルの内容を示した図である。
[図4] 本発明の第1実施形態による電動オイルポンプの起動制御における処理フローを示した図である。
[図5] 本発明の第2実施形態による電動オイルポンプの起動制御に使用される相関関係式の概念を模式的に示した図である。

発明を実施するための形態

[0027]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[0028]
 [第1実施形態]
 まず、図1~図3を参照して、本発明の第1実施形態による電動オイルポンプ装置100の構成について説明する。
[0029]
 本発明の第1実施形態による電動オイルポンプ装置100は、車両(自動車)に搭載されている。電動オイルポンプ装置100は、電動オイルポンプ10と、電動オイルポンプ10を駆動するためのモータ駆動回路20と、モータ駆動回路20に対して駆動信号を送信するためのマイコン30(制御部の一例)とを備える。なお、モータ駆動回路20およびマイコン30は、電動オイルポンプ10のハウジング内に搭載されていてもよいし、電動オイルポンプ10とは別な制御ボックス(図示せず)内に設けられていてもよい。
[0030]
 電動オイルポンプ10は、モータ11と、ポンプ部12とを含む。電動オイルポンプ10は、ポンプ部12が油圧回路101に接続されている。油圧回路101は、所定の流路抵抗Rを有しており、ポンプ部12が駆動されることによって、油圧回路101に必要な油圧が供給される。ここで、ポンプ部12は、内接ギアタイプ、外接ギアタイプおよび遠心式などが適用される。また、油圧回路101には、自動車の停車中にエンジン(図示せず)をアイドリングストップさせる場合に自動変速機のクラッチ係合に必要油圧の作動油を供給する回路が含まれる。また、油圧回路101には、ハイブリッド車の電気モータ(図示せず)の冷却ジャケットに必要油圧の冷却油を供給する回路なども含まれる。電動オイルポンプ10は、エンジンの駆動力により駆動される機械式オイルポンプとは異なり、バッテリ40から供給される電力で駆動されるオイルポンプとして多用されている。
[0031]
 また、電動オイルポンプ10におけるモータ11には、センサレス三相ブラシレスDCモータが用いられている。すなわち、モータ11には、ホール素子などの位置検出センサが設けられていない。また、モータ駆動回路20は、半導体スイッチからなるFET回路21と、モータ駆動IC22とによって構成されている。そして、モータ11の3線(U相駆動コイル、V相駆動コイル、W相駆動コイル)には、バッテリ40の直流電圧がFET回路21を介して印加される。そして、FET回路21は、モータ駆動IC22からの信号に基づいてモータ11の3線の中の2線間(U相-V相間、U相-W相間およびV相-W相間)に順次電圧を印加してモータ11を単位回転角度ずつ回転駆動させる役割を担う。この際、FET回路21は、モータ駆動IC22からの信号に応じて各2線間に印加する電圧を所定時間だけオンにする状態と所定時間だけオフにする状態とに繰り返し切り替えるPWM制御(デューティ比の制御)を行うように構成されている。これにより、モータ11に印加される平均電圧が制御上の指令電圧になるように制御される。
[0032]
 マイコン30は、各種演算処理を行う演算部31(制御部の一例)と、演算部31が実行する各種プログラムなどを予め格納したROM32と、演算部31が演算処理中に必要なデータを読み書きするRAM33と、単位角度回転信号およびモータ電流信号を入力し、モータ11を駆動する指令電圧をモータ駆動IC22に出力する入出力回路34とを含んでいる。
[0033]
 ROM32には、モータ回転数演算プログラム1と、モータ電流値I(トルクに相当)とモータ11の回転数Nとに基づいて油温を推定してポンプ部12から必要油圧のオイルを油圧回路101に供給するモータ制御プログラム2とが格納されている。また、ROM32には、電流検出回路42によって検出されたモータ電流値Iと目標値との差を演算し、比例制御、積分制御および微分制御を用いてモータ11に印加する指令電圧を演算してモータ駆動IC22に出力する電流制御プログラム3と、後述するモータ11の起動時に参照されるテーブル4(図3参照)とがさらに格納されている。また、マイコン30は、車体側のECU102と相互通信可能に接続されている。したがって、ECU102からの制御信号に基づいてマイコン30が機能するように構成されている。
[0034]
 また、電動オイルポンプ装置100は、モータ駆動回路20およびマイコン30に加えて、その制御回路中に、シャント抵抗41と、電流検出回路42とを備えている。シャント抵抗41は、FET回路21に接続されており、電流検出回路42は、シャント抵抗41の両端子間の電圧を測定してモータ11に供給される電流値を検出してモータ電流信号をマイコン30に送出する機能を有している。
[0035]
 (電動オイルポンプの起動制御の詳細)
 センサレス三相ブラシレスDCモータからなるモータ11においては、モータ11が停止している状態では誘起電圧(逆起電圧)が生じない。このため、モータ11の起動時には、所定の起動電圧のもとでの特定の周波数(強制転流周波数)からなる矩形波信号(強制転流信号)をFET回路21に入力する必要がある。これにより、モータ11は回転を開始し、駆動コイルに誘起電圧が生じる。そして、この誘起電圧からセンサレス駆動信号を生成し、所定のタイミングで、FET回路21に入力する信号を強制転流信号からセンサレス駆動信号に切り替えることによってモータ11の起動後の回転駆動が継続されるように構成されている。
[0036]
 ここで、第1実施形態では、マイコン30の演算部31の指令に基づき、電動オイルポンプ10の起動時に次のような制御が行われる。
[0037]
 具体的には、電動オイルポンプ10の起動時に検出されるモータ11のモータ電流値Iと、電動オイルポンプ10の回転数Nとの関係に基づいて、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfがマイコン30側で取得される。そして、マイコン30側で取得された静摩擦トルクTfに基づいて、電動オイルポンプ10を起動する際のモータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsが元々設定されている初期値(デフォルト値)から、より最適な値へと補正される制御が行われるように演算部31が構成されている。
[0038]
 これにより、電動オイルポンプ装置100では、電動オイルポンプ10の起動時に検出されるモータ11のモータ電流値Iと電動オイルポンプ10の回転数Nとの関係に基づいて取得された静摩擦トルクTfに基づいて、電動オイルポンプ10が起動されるように構成されている。なお、ポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfは、ポンプ部12におけるギア(内接ギアタイプにおけるインナロータおよびアウタロータ)の噛み合いの摩擦力と、モータ11におけるシャフトと軸受部との間の摩擦力との総和からなる固有の数値である。
[0039]
 なお、モータ電流値Iは、電流検出回路42により検出されるシャント抵抗41の両端子間の電圧に基づいてマイコン30側で把握される。また、回転数Nは、モータ11の極数と、モータ11が回転し始めた際の3線(U相駆動コイル、V相駆動コイル、W相駆動コイル)の各々に生じる誘起電圧の波形におけるゼロクロス点(誘起電圧波形がその振幅の2分の1になった時点の位相)のカウント数とに基づいてマイコン30側で把握される。
[0040]
 したがって、起動制御としては、まず、何らかの初期値に設定された起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの条件下で電動オイルポンプ10におけるモータ11(U相駆動コイル、V相駆動コイル、W相駆動コイル)への通電が開始される。そして、モータ11に印加する電流値を所定の刻み幅で徐々に増加させる制御が行われる。そして、図2に示すように、モータ11が回転を開始し始めた時点(回転数N>0となった時点)で検出されているモータ電流値Isに基づいて、電動オイルポンプ10(ポンプ部12およびモータ11)の静摩擦トルクTfが把握されるように構成されている。なお、モータ電流値Isと静摩擦トルクTfとの関係は、電動オイルポンプ10が有する特性であり、この特性(相関関係)は、マイコン30側において予め登録(格納)されている。
[0041]
 そして、第1実施形態では、モータ11が回転し始める際(回転数N>0となる時点)の静摩擦トルクTfを出力することが可能な起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsが、上述した初期値から別な最適値へと変更(補正)される。この場合、モータ駆動IC22からFET回路21に出力されるデューティ比の設定値が変更されることによってモータ11に印加される起動電圧Vsが補正されるように構成されている。これにより、電動オイルポンプ10の状態に応じて最適値に設定された起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsがモータ11に印加されるので、電動オイルポンプ10の安定的な起動が常に図られるように構成されている。
[0042]
 なお、ROM32(図1参照)には、図3に示すようなテーブル4が格納されている。テーブル4は、電動オイルポンプ10(図1参照)におけるポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfと、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsとがそれぞれ対応付けられている。したがって、演算部31(図1参照)は、テーブル4に基づいてモータ11に電力を投入して電動オイルポンプ10を起動するように構成されている。
[0043]
 なお、上記した電動オイルポンプ10を起動する際の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの補正は、電動オイルポンプ10の工場出荷時または起動時に繰り返し行うようにマイコン30が構成されている。すなわち、電動オイルポンプ10の工場出荷時の静摩擦トルクTfと、電動オイルポンプ10が自動車に搭載されて日常的に使用されている際の静摩擦トルクTfとは、互いに異なる場合がある。このため、工場出荷時(製品出荷検査時)に初めて電動オイルポンプ10を起動する際においても起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの補正が行われる。さらには、通常の使用時においても起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの補正が行われる。したがって、電動オイルポンプ装置100は、電動オイルポンプ10の製品寿命に関係なく常に安定的な起動が行われるように構成されている。
[0044]
 次に、図1~図4を参照して、電動オイルポンプ装置100における電動オイルポンプ10の起動時のマイコン30(演算部31)の処理フローについて説明する。
[0045]
 図4に示すように、ステップS1では、マイコン30(図1参照)の指令に基づき、モータ11(図1参照)の起動電圧Vsの初期値および強制転流周波数Fsの初期値が設定される。そして、ステップS2では、起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsがモータ11(図1参照)に印加される。
[0046]
 その後、ステップS3では、電動オイルポンプ10(モータ11)の回転数Nが検出される。なお、回転数Nは、モータ11の極数と、モータ11が回転し始めた際の3線(U相駆動コイル、V相駆動コイル、W相駆動コイル)の各々に生じる誘起電圧の波形におけるゼロクロス点のカウント数とに基づいて取得される。そして、ステップS4では、モータ11のモータ電流値Iが検出される。なお、モータ電流値Iは、電流検出回路42により検出されるシャント抵抗41(図1参照)の両端子間の電圧に基づいて取得される。
[0047]
 そして、ステップS5では、モータ11の回転数Nが0回転よりも大きいか否かがマイコン30により判断される。ステップS5において、モータ11の回転数Nが0回転であると判断された場合には、ステップS6において、予め決められた一定量だけモータ電流値Iを増加させた状態で、上記したステップS3およびS4の処理フローが繰り返される。すなわち、モータ電流値Iの増加は、モータ11が回転し始めるまで繰り返し行われる。
[0048]
 そして、ステップS5において、モータ11の回転数Nが0回転よりも大きいと判断された場合、ステップS7においてマイコン30により電動オイルポンプ10の静摩擦トルクTfが取得(算出)される。すなわち、モータ11の回転数Nが0回転を超えた瞬間のモータ電流値Is(図2参照)に対応するトルクが電動オイルポンプ10の静摩擦トルクTfとしてマイコン30側に取得される。
[0049]
 その後、ステップS8では、テーブル4(図3参照)に基づき、初期値(デフォルト値)として設定されている現在の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsが、取得(算出)された静摩擦トルクTfに対応した起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsに変更される。そして、ステップS9では、起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの初期値が、ステップS8で変更された起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsに更新される。なお、更新後の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsが、次回のモータ11の起動時の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの初期値(デフォルト値)に充当される。
[0050]
 このステップS1~S9までの処理が行われることによって、電動オイルポンプ10を起動する時点でのポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfに対応した起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsが設定される。したがって、この起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsをモータ11に印加することによって、電動オイルポンプ10は、円滑に起動される。第1実施形態における電動オイルポンプ装置100は、上記のように構成されている。
[0051]
 (第1実施形態の効果)
 第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
[0052]
 第1実施形態では、上記のように、電動オイルポンプ10の起動時に検出される電動オイルポンプ10のモータ電流値Iと回転数Nとの関係に基づいて、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfを取得するとともに、取得された静摩擦トルクTfに基づいて電動オイルポンプ10を起動する制御を行うマイコン30を備える。これにより、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfが電動オイルポンプ10毎に個体差を有していても、電動オイルポンプ10の起動時に取得されるポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfに基づいて電動オイルポンプ10の起動制御を行うことができる。この結果、位置検出センサを有しないモータ11を用いた電動オイルポンプ10を、電動オイルポンプ10の個体差に関係なく安定的に起動させることができる。また、製造時(工場出荷時)の個体差のみならず、電動オイルポンプ10使用後にポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfが経年変化をした場合であっても、この静摩擦トルクTfの変化に追随して起動時の制御値を設定し直した状態で電動オイルポンプ10を起動することができる。これにより、電動オイルポンプ10を長期に亘って安定的に起動することができる。
[0053]
 また、電動オイルポンプ装置100が上記したマイコン30を備えることによって、油温に応じてオイル粘度が変動する場合においても電動オイルポンプ10を安定的に起動することができるので、この電動オイルポンプ10を使用することが可能な油温の範囲を広げることができる。また、ポンプ部12およびモータ11の各々の設計時の設計公差を緩和した(設計精度を緩くした)場合であっても、電動オイルポンプ10を安定的に起動することができるので、電動オイルポンプ10の設計上および製造上の精度管理を容易に行うことができる。
[0054]
 また、第1実施形態では、電動オイルポンプ10の起動時に検出される電動オイルポンプ10のモータ電流値I(モータ電流値Is)と回転数Nとの関係に基づいて、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfを取得するとともに、取得された静摩擦トルクTfに基づいて電動オイルポンプ10を起動する際のモータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsを補正するようにマイコン30を構成する。これにより、電動オイルポンプ10の起動時に取得されるポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfに基づいて、電動オイルポンプ10の起動時にモータ11に印加する起動電圧Vsおよび設定された強制転流周波数Fsを補正することができる。したがって、位置検出センサを有しないモータ11を用いた電動オイルポンプ10を、取得された静摩擦トルクTfに基づいて補正された起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsにより、確実に起動させることができる。
[0055]
 また、第1実施形態では、電動オイルポンプ10が回転し始めた際の電動オイルポンプ10のモータ電流値Isに対応するトルクに基づいて、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfを取得するようにマイコン30を構成する。これにより、電動オイルポンプ10の起動時のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfを確実に取得することができる。
[0056]
 また、第1実施形態では、電動オイルポンプ10におけるポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfと、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsとがそれぞれ対応付けられたテーブル4を備える。そして、テーブル4に基づいて、電動オイルポンプ10を起動するようにマイコン30を構成する。これにより、電動オイルポンプ10の起動時に、取得される静摩擦トルクTfと、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsとがそれぞれ対応付けられたテーブル4を参照して、電動オイルポンプ10の起動制御を容易に行うことができる。
[0057]
 また、第1実施形態では、電動オイルポンプ10の工場出荷時または日常的に使用される際の起動時に、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの補正を繰り返し行うようにマイコン30を構成する。これにより、出荷後に初めて電動オイルポンプ10を起動する際や、電動オイルポンプ10の通常の使用時における起動制御のたびに、都度、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの補正が行われるので、位置検出センサを有しないモータ11を用いた電動オイルポンプ10を常に安定的に起動させることができる。
[0058]
 また、第1実施形態では、電動オイルポンプ10の起動時に検出される電動オイルポンプ10のモータ電流値Iと回転数Nとの関係に基づいて静摩擦トルクTfを取得するとともに、取得された静摩擦トルクTfに基づいて電動オイルポンプ10を起動する制御を行うようマイコン30を構成する。これにより、マイコン30が直接的に取得しやすいモータ11に印加されるモータ電流値Iおよび電動オイルポンプ10の回転数Nに基づいて電動オイルポンプ10の起動時の静摩擦トルクTfを容易に取得することができる。
[0059]
 また、第1実施形態では、モータ駆動IC22からFET回路21に出力されるデューティ比の設定値を変更することによって、電動オイルポンプ10を起動する際のモータ11の起動電圧Vsを補正するようにマイコン30を構成する。これにより、電動オイルポンプ10の起動時にモータ11に印加する起動電圧VsをFET回路21を利用して容易に変更することができる。また、起動時にデューティ比の設定値を変更して起動電圧Vsを確保し、かつ、この起動電圧Vsに対応した強制転流周波数Fsを使用して電動オイルポンプ10を安定的に起動することができるので、車両の他の部分にバッテリ40の電力が供給されてバッテリ40の電源電圧に多少の変動(電圧不足など)が生じている場合であっても、電動オイルポンプ10を確実に起動することができる。
[0060]
 [第2実施形態]
 次に、図1および図3~図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、テーブル4(図3参照)を参照するのではなく、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの相関関係が規定された相関関係式(図5参照)に基づいて電動オイルポンプ10を起動するように構成した例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一符号を付している。
[0061]
 第2実施形態による電動オイルポンプ装置200(図1参照)では、図4に示したフローにおけるステップS8の処理において、先のステップS7で取得された静摩擦トルクTfに対する起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの相関関係を、図5に示す相関関係式に基づいて決定するように演算部31(図1参照)が構成されている。
[0062]
 図5に示すように、たとえば、モータ11が回転し始める際(回転数N>0となる時点)の静摩擦トルクTf(横軸)の大きさが領域Aの範囲内の「Tf1」として取得された場合、最寄りの起動電圧Vs(=5.0V)に対応する相関関係式G1(一点鎖線のグラフ)を使用して強制転流周波数Fs(横軸)の大きさが「Fs1」として算出されるように構成されている。ここに、強制転流周波数Fs1=グラフの傾きa×静摩擦トルクTf1+Fs0(モータ11の無負荷時の強制転流周波数)からなる相関関係式G1が成立している。
[0063]
 同様に、回転数N>0となる瞬間の静摩擦トルクTfが領域B(>領域A)内の「Tf2」として取得された場合、最寄りの起動電圧Vs(=6.0V)に対応する相関関係式G2(破線のグラフ)を使用して強制転流周波数Fsが「Fs2」として算出される。また、静摩擦トルクTfが領域C(>領域B)内の「Tf3」として取得された場合、最寄りの起動電圧Vs(=7.0V)に対応する相関関係式G3(実線のグラフ)を使用して強制転流周波数Fsが「Fs3」として算出される。ここで、Fs1、Fs2およびFs3は、Fs1>Fs2>Fs3の関係を有している。すなわち、取得される静摩擦トルクTfの大きさの範囲(領域A<領域B<領域C)に応じてより小さい起動電圧Vsに対応した相関関係式G1~G3のいずれかが選定されるとともに、選定された相関関係式に基づいて強制転流周波数Fs(Fs1~Fs3)が算出されるように構成されている。これにより、取得される静摩擦トルクTfに応じた最適な起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsの組み合わせが選定される。
[0064]
 第2実施形態では、マイコン30におけるROM32(図1参照)内に、図5に示した相関関係式G1~G3と、取得される静摩擦トルクTfに応じてどの相関関係式(G1~G3のいずれか)を適用するかが規定された処理ルーチン(演算プログラム)とが格納されている。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
[0065]
 (第2実施形態の効果)
 第2実施形態では、上記のように、電動オイルポンプ10におけるポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfと、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsとの相関関係が規定された相関関係式G1~G3のいずれかに基づいて、電動オイルポンプ10を起動するようにマイコン30を構成する。これにより、電動オイルポンプ10の起動時に、取得される静摩擦トルクTfと、モータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsとの相関関係が規定された相関関係式G1~G3のいずれかに基づいて、電動オイルポンプ10の起動制御を容易に行うことができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[0066]
 [変形例]
 今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
[0067]
 たとえば、上記第1および第2実施形態では、電動オイルポンプ10の起動時に検出される電動オイルポンプ10のモータ電流値I(モータ電流値Is)と回転数Nとの関係に基づいて、電動オイルポンプ10のポンプ部12およびモータ11の静摩擦トルクTfを取得したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電動オイルポンプ10の起動時にモータ11のシャフトに取り付けられた加速度センサなどから直接的に検出されるトルクと、モータ11の回転数Nとの関係に基づいて、電動オイルポンプ10の静摩擦トルクTfを取得してもよいし、電動オイルポンプ10の起動時のポンプ部12から吐出される油圧(油圧情報)と吐出油量(吐出油量情報)との関係に基づいて、電動オイルポンプ10の静摩擦トルクTfを取得してもよい。また、電動オイルポンプ10の起動時のトルク、モータ電流値Iおよび油圧の全てと、電動オイルポンプ10の回転数Nおよび吐出油量の全てとをマイコン30側で把握するとともに、これらの検出値の相互関係に基づいて所定の演算を行って静摩擦トルクTfを取得するようにマイコン30を構成してもよい。
[0068]
 また、上記第1および第2実施形態では、マイコン30に電動オイルポンプ10の起動時に静摩擦トルクTfを取得させ、かつ、取得された静摩擦トルクTfに基づいて電動オイルポンプ10を起動する際のモータ11の起動電圧Vsおよび強制転流周波数Fsを補正する制御処理を行わせるように構成したが、本発明はこれに限られない。すなわち、車体側のECU102にマイコン30の機能を担わせるように構成してもよい。この場合、ECU102は、特許請求の範囲の「制御部」の一例である。
[0069]
 また、上記第1および第2実施形態では、自動車に搭載される電動オイルポンプ10の起動制御に本発明を適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、設備機器用の内燃機関に搭載される電動オイルポンプの起動制御に対して本発明を適用してもよい。

符号の説明

[0070]
 4 テーブル
 10 電動オイルポンプ
 11 モータ
 12 ポンプ部
 20 モータ駆動回路
 21 FET回路
 22 モータ駆動IC
 30 マイコン(制御部)
 31 演算部(制御部)
 32 ROM
 40 バッテリ
 41 シャント抵抗
 42 電流検出回路
 100、200 電動オイルポンプ装置
 101 油圧回路
 102 ECU(制御部)
 Fs 強制転流周波数
 G1~G3 相関関係式
 I、Is モータ電流値
 Tf 静摩擦トルク
 N 回転数
 Vs 起動電圧

請求の範囲

[請求項1]
 位置検出センサを有しないモータを含み、前記モータにより駆動される電動オイルポンプと、
 前記電動オイルポンプの起動時に検出される前記電動オイルポンプのトルク、モータ電流値または油圧の少なくともいずれか1つと、前記電動オイルポンプの回転数または吐出油量の少なくともいずれか一方との関係に基づいて、前記電動オイルポンプのポンプ部および前記モータの静摩擦トルクを取得するとともに、取得された前記静摩擦トルクに基づいて前記電動オイルポンプを起動する制御を行う制御部と、を備える、電動オイルポンプ装置。
[請求項2]
 前記制御部は、前記電動オイルポンプの起動時に検出される前記電動オイルポンプのトルク、モータ電流値または油圧の少なくともいずれか1つと、前記電動オイルポンプの回転数または吐出油量の少なくともいずれか一方との関係に基づいて、前記電動オイルポンプのポンプ部および前記モータの静摩擦トルクを取得するとともに、取得された前記静摩擦トルクに基づいて前記電動オイルポンプを起動する際の前記モータの起動電圧および強制転流周波数を補正するように構成されている、請求項1に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項3]
 前記制御部は、前記電動オイルポンプが回転し始めた際の前記電動オイルポンプのトルクに基づいて、前記電動オイルポンプのポンプ部および前記モータの静摩擦トルクを取得するように構成されている、請求項1または2に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項4]
 前記電動オイルポンプにおける前記ポンプ部および前記モータの静摩擦トルクと、前記モータの起動電圧および強制転流周波数とがそれぞれ対応付けられたテーブルをさらに備え、
 前記制御部は、前記テーブルに基づいて、前記電動オイルポンプを起動するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項5]
 前記制御部は、前記電動オイルポンプにおける前記ポンプ部および前記モータの静摩擦トルクと、前記モータの起動電圧および強制転流周波数との相関関係が規定された相関関係式に基づいて、前記電動オイルポンプを起動するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項6]
 前記制御部は、前記電動オイルポンプの出荷時または起動時に、前記モータの起動電圧および強制転流周波数の補正を繰り返し行うように構成されている、請求項2に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項7]
 前記制御部は、前記電動オイルポンプの起動時に検出される前記電動オイルポンプのモータ電流値と前記電動オイルポンプの回転数との関係に基づいて前記静摩擦トルクを取得するとともに、取得された前記静摩擦トルクに基づいて前記電動オイルポンプを起動する制御を行うように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の電動オイルポンプ装置。
[請求項8]
 前記制御部は、デューティ比の設定値を変更することによって、前記電動オイルポンプを起動する際の前記モータの起動電圧を補正するように構成されている、請求項2に記載の電動オイルポンプ装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]