Processing

Please wait...

Settings

Settings

Goto Application

1. WO2017170321 - NOISE REDUCTION DEVICE

Document

明 細 書

発明の名称 騒音低減装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005  

発明の効果

0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215  

産業上の利用可能性

0216  

符号の説明

0217  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3A   3B   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20A   20B   21   22   23A   23B   24A   24B   25A   25B   25C   26   27A   27B   28A   28B   29   30A   30B   30C   30D   31   32   33   34   35   36A   36B   37   38   39A   39B   39C   39D   39E   40A   40B   40C   41   42A   42B   43A   43B  

明 細 書

発明の名称 : 騒音低減装置

技術分野

[0001]
 本開示は、航空機や鉄道車両等の密閉構造体の内部において使用される騒音低減装置に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1は、空調設備などの電気機器を対象とする消音装置において、マイクとスピーカの配設位置、および騒音が伝搬する時間とスピーカから発せられる制御音に関し、遅延時間を考慮することにより、騒音の低周波成分の消音効果を高める方法を開示する。特許文献2は、騒音を低減する場所(以下、「消音中心」または「制御点」ともいう)に対して、スピーカの配設位置を考慮することにより、ランダムな騒音に対して消音効果を高める方法を開示する。特許文献3は、騒音検出用のマイクおよびスピーカと消音中心との位置関係により時間因果律の制限が満たせない環境下においても、制限上限周波数を設定することにより有効に騒音低減効果を発揮する方法を開示する。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平7-160280号公報
特許文献2 : 特開平10-171468号公報
特許文献3 : 特開2010-188752号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本開示は、航空機の客席等、多くの騒音源が存在する場合や、反射が大きく様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域まで広い周波数帯において効果的に騒音を低減することが可能な騒音低減装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005]
 本開示の騒音低減装置は、複数の騒音検知部と、騒音制御部と、制御音出力部と、を備えている。複数の騒音検知部は、騒音を検知する。騒音制御部は、騒音検知部において検知された騒音を、制御空間の制御中心において低減するための制御音信号を生成する。制御音出力部は、制御音信号に基づいて音声を出力する。騒音検知部における制御周波数fに対応する波長をλ、制御中心から制御音出力部までの距離をd0、制御音出力部における制御遅延時間をt、音速をvとすると、制御中心からの距離が関係式d=d0+t×v-λ/2によって示される距離dよりも短い位置に配置される騒音検知部の個数は、制御中心からの距離が距離dよりも長い位置に配置される騒音検知部の個数よりも少なく、前記制御中心からの距離が前記距離dよりも長い位置に配置される前記騒音検知部は、互いに隣接する前記騒音検知部同士の距離が略等距離になるように配置されている。

発明の効果

[0006]
 本開示に係る騒音低減装置によれば、航空機の客席等、多くの騒音源が存在する場合や、反射が大きく様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域まで広い周波数帯において効果的に騒音を低減することができる。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 図1は、本開示の一実施形態に係る騒音低減装置が設置された航空機内の構成を示す平面図である。
[図2] 図2は、図1の航空機内の構成を示す拡大平面図である。
[図3A] 図3Aは、図1の航空機内に設置された騒音低減装置の基本的な構成を示すブロック図である。
[図3B] 図3Bは、制御音発生部から発せられる制御音と騒音源から発せられる騒音とを重ね合わせる方法を示す図である。
[図4] 図4は、図1の航空機内の座席周辺に設置された騒音低減装置の配置例を示す平面図である。
[図5] 図5は、フィードフォワード式の騒音低減装置の基本的な構成を示すブロック図である。
[図6] 図6は、図4の騒音低減装置における騒音マイク等の配置を模式的に示す図である。
[図7] 図7は、図3Aの騒音低減装置において、複数の騒音マイク、エラーマイクを用いた場合の構成を示すブロック図である。
[図8] 図8は、本実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図9] 図9は、図8の本実施形態に対する比較例に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図10] 図10は、図8の本実施形態に対する比較例に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図11] 図11は、図9および図10の比較例の騒音低減装置による騒音低減効果を検証した結果を示すグラフである。
[図12] 図12は、図8の本実施例の騒音低減装置および図9の比較例の騒音低減装置による音低減効果を検証した結果を示すグラフである。
[図13] 図13は、図8の本実施例の騒音低減装置および図9の比較例の騒音低減装置による騒音低減効果を検証した結果を示すグラフである。
[図14] 図14は、本開示の他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図15] 図15は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図16] 図16は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図17] 図17は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図18] 図18は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図19] 図19は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図20A] 図20Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す斜視図である。
[図20B] 図20Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す側面図である。
[図21] 図21は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図22] 図22は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置の構成を示すブロック図である。
[図23A] 図23Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図23B] 図23Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図24A] 図24Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図24B] 図24Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図25A] 図25Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図25B] 図25Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図25C] 図25Cは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図26] 図26は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図27A] 図27Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図27B] 図27Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図28A] 図28Aは、人体の後頭・耳珠距離を示す図である。
[図28B] 図28Bは、人体の頭頂・耳珠距離を示す図である。
[図29] 図29は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図30A] 図30Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置におけるスピーカの配置例を示す図である。
[図30B] 図30Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置におけるスピーカの配置例を示す図である。
[図30C] 図30Cは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置におけるスピーカの配置例を示す図である。
[図30D] 図30Dは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置におけるスピーカの配置例を示す図である。
[図31] 図31は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図32] 図32は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図33] 図33は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図34] 図34は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図35] 図35は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図36A] 図36Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図36B] 図36Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図37] 図37は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図38] 図38は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図39A] 図39Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図39B] 図39Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図39C] 図39Cは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図39D] 図39Dは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図39E] 図39Eは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図40A] 図40Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図40B] 図40Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図40C] 図40Cは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図41] 図41は、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図42A] 図42Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図42B] 図42Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図43A] 図43Aは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。
[図43B] 図43Bは、本開示のさらに他の実施形態に係る騒音低減装置における騒音マイク等の配置例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
[0009]
 なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
[0010]
 (実施の形態1)
 本開示の一実施形態に係る装置について、図1~図7を用いて説明すれば以下の通りである。
[0011]
 以下では、本実施形態の騒音低減装置を、航空機100に搭載した場合の例を挙げて説明する。
[0012]
 まず、騒音低減装置の設置を必要とする航空機100における音環境について、図1および図2を用いて説明する。
[0013]
 図1は、本実施形態における騒音低減装置が設置された環境(航空機100内)を示す平面図である。
[0014]
 航空機100は、図1に示すように、左右の翼101a、101bと、翼101a、101bにそれぞれ装着されたエンジン102a、102bと、を備えている。
[0015]
 ここで、航空機100内の空間を、音環境の観点から考えると、エンジン102a、102bから発せられる音は、回転音だけでなく飛行中の空気流の反響等を伴うため、騒音源として重要な位置を占める。
[0016]
 エンジン102a、102bは、例えば、機内の客室A(例えば、ファーストクラス)、客室B(例えば、ビジネスクラス)および客室C(例えば、エコノミークラス)にそれぞれ設置された座席列103a、103b、103cに対して外部の騒音源NS1a、NS1bとして作用する。さらに、航空機100内では、機体が空気層を高速で移動することに伴う機体の先端部や翼101a、101bにおける空気流との衝突音(風切り音)が騒音源NS1cとして機内の情報提供サービス等に悪影響を与えている。
[0017]
 図2は、騒音低減装置の設置環境の詳細を示す平面図であって、図1における客室Aおよび客室Bの一部における座席の配置を拡大して示している。
[0018]
 客室100aは、壁によって客室Aおよび客室Bに区分され、客室Aおよび客室Bにはそれぞれ座席列103a、103bが設けられている。
[0019]
 一方、客室100a内の音環境としては、エンジン102a、102bから発生する騒音源NS1a、NS1bおよび機体先端部における風切り音(騒音源NS1c)が外部の騒音源として存在する。さらに、エアコン等による騒音源NS2a~NS2eが、客室100a内部の騒音源として存在する。
[0020]
 これらの騒音源において生じる騒音を客室Aに配列された1つの座席105における騒音として考えると、座席105では、窓の外側の翼に取付けられたエンジン102a、102b(図1参照)および気流音を発生原因とする騒音源NS1a~NS1cおよびエアコンを発生原因とする騒音源NS2a~NS2eからの騒音の影響を受ける。
[0021]
 特に、図1における客室Aで示したファーストクラス等では、座席105はシェル構造を有している。そして、シェル構造の内部には、映画や音楽を楽しむためのテレビやラジオ等の視聴機器や、ビジネスマンのための机、PC接続電源等々が配設されている。そして、ファーストクラス等の座席105には、乗客に対して、ゆっくりとくつろいだり、ビジネスに集中できたりする環境を提供することが強く求められている。そのため、シェル構造内の騒音低減に対する要望は特に大きいものがある。
[0022]
 図3Aは、本実施形態の騒音低減装置の基本的な構成を示すブロック図である。
[0023]
 騒音低減装置300は、フィードフォワード式の騒音低減装置(図5参照)であって、図3Aに示すように、騒音検知部320、騒音制御部330、制御音発生部340および誤差検出部350を備えている。
[0024]
 以下、それぞれの構成および機能について説明する。
[0025]
 騒音検知部320は、騒音源310から発せられる騒音を検知するマイクロホン(以下、騒音マイクと略記する)であって、検知された騒音情報を電気信号に変換して出力する。
[0026]
 誤差検出部350は、騒音源310から発せられる騒音と、制御音発生部340から発する制御音とを重ね合わせた残留音(誤差音)を検知するマイクロホン(以下、誤差マイクと略記する)であって、誤差音を電気信号に変換して出力する。
[0027]
 騒音制御部330は、図3Aに示すように、A/D変換部331、335、適応フィルタ332、係数更新部333、D/A変換部334を備えている。そして、騒音制御部330は、騒音検知部320からの騒音情報および誤差検出部350の誤差情報に基づいて、検出誤差が最小となるように制御音信号を生成する。
[0028]
 制御音発生部340は、スピーカであって、D/A変換部334から受け取った制御音信号を音波に変換して出力するとともに、利用者301の耳301bの近傍まで到達する騒音を相殺する逆位相の制御音を発する。
[0029]
 適応フィルタ332は、多段タップで構成されており、各タップのフィルタ係数を自由に設定可能なFIR(Finite Impulse Response)フィルタである。
[0030]
 係数更新部333には、騒音検知部320から出力される情報に加え、誤差検出部350からの検出誤差信号がA/D変換部335を介して入力される。そして、係数更新部333は、この検出誤差が最小となるように、適応フィルタ332の各フィルタ係数を調整する。すなわち、誤差検出部350の設置位置において騒音源310からの騒音とは反対の位相となるような制御音信号を生成し、D/A変換部334を介して、制御音発生部340に出力する。
[0031]
 A/D変換部331は、騒音検知部320からの騒音信号をA/D変換し、適応フィルタ332および係数更新部333へ出力する。
[0032]
 誤差検出部350は、騒音低減後の音を誤差として検出し、騒音低減装置300の動作結果に対してフィードバックを行う。これにより、騒音環境等が変化した場合でも、利用者の耳位置で常に騒音を最小にすることができる。
[0033]
 本実施形態の騒音低減装置300では、図3Aに示すように、騒音源310から発せられた騒音を騒音検知部320において検知する。そして、騒音低減装置300では、騒音制御部330において信号処理が行われ、制御音発生部340から制御音を出力して、騒音源310から発せられた騒音と位相が反転した制御音とを重ね合わせて、利用者301の耳301bに発信する。これにより、騒音と逆位相の制御音とが打ち消しあって、騒音の低減を行うことができる。
[0034]
 図3Bは、制御音発生部340から発せられる制御音と騒音源310から発せられる騒音とを重ね合わせる方法について示している。
[0035]
 制御音発生部340は、図3Bに示すように、騒音源310と利用者301の耳301bとを結ぶ騒音の主到達経路310N内に配置される。
[0036]
 これにより、制御音発生部340から騒音とは位相が反転した制御音が主到達経路340Nに沿って発せられることで、騒音と制御音とが重ね合わされて利用者301の耳301bに到達する。また、重ね合わせの領域内に誤差検出部350を配置することにより、騒音低減後の音を誤差として検出し、騒音低減装置300の動作結果に対してフィードバックを行うことで、騒音低減効果を高めることができる。
[0037]
 次に、本実施形態の騒音低減装置を航空機の客室に設置した場合の例について、図4および図5を用いて説明する。図4は、航空機の客室に設置された騒音低減装置の主要な構成を示す平面図である。また、図5は、図4に対応するフィードフォワード式の騒音低減装置の基本的な構成を示すブロック図である。
[0038]
 本騒音低減装置は、図4に示すように、航空機の客室A(図1)に配列され騒音を制御する制御空間としての座席402に設置される。
[0039]
 座席402は、壁面によりシェル状に周囲を囲い利用者の占有領域を確保するシェル部402aおよびシェル部402aの内部に配置された座席部402bを備えている。
[0040]
 シェル部402aは、前壁402aa、後壁402ab、側壁402ac、側壁402adによって四方を囲まれている。
[0041]
 側壁402adには、乗客がシェル部402a内に出入りするための開口が形成されている。
[0042]
 また、シェル部402aは、前壁402aaと側壁402ac、402adによって囲まれる位置であって、座席部402bの前方に棚部402aeを有している。棚部402aeは、机として使用される。
[0043]
 座席部402bは、背もたれ部(図示せず)、利用者401が着座する腰掛け部402ba、ヘッドレスト402bcおよび肘掛け部402bd、402beを有している。また、座席部402bの背もたれ部の内部には、騒音制御部430(図3Aの騒音制御部330に相当)が設けられている。
[0044]
 航空機の客室Aにおける音環境としては、機体に搭載されたエンジン102a、102bや客室の内部に配設されたエアコンその他の騒音源がある。そして、座席402周辺では、各騒音源から発せられる騒音が、シェル部402aの外周部へ到達する。
[0045]
 座席402では、図4に示すように、例えば、外部の騒音源410から発せられた騒音に対して座席402の周囲を覆うシェル部402aによって物理的な防音が行われる。また、騒音源410からシェル部402aの内部に進入した騒音は、座席部402bに着席した利用者401の頭部401c付近へと到達する。
[0046]
 なお、航空機の騒音のように種々の騒音源が存在し、主要な騒音経路を特定できないような場合には、無指向性の騒音マイクがシェル部402a(制御空間)またはその近傍に複数配置される。
[0047]
 図4は、シェル部402aの所定の位置に騒音マイク420a~420g(図3Aの騒音検知部320に相当)を、座席に制御スピーカ440a、440b(図3Aの制御音発生部340に相当)、および誤差マイク450a、450b(図3Aの誤差検出部350に相当)を配置した例を示している。
[0048]
 本実施形態の騒音低減装置では、図4に示すように、シェル部402aの内部を座席402の制御空間とし、座席部402bに着席した利用者401の耳401a、401bの近傍に設置された誤差マイク450a、450bを制御中心として定義する。
[0049]
 本騒音低減装置では、図5に示すように、騒音マイク420a~420gにおいて騒音が検知されるとともに、制御中心となる誤差マイク450a、450bに騒音が届くまでの間に、騒音とは逆位相の制御音が制御スピーカ440a、440bから出力されることで騒音の低減を図るフィードフォワード式の構成が採用されている。
[0050]
 また、本実施形態の騒音低減装置では、図4に示すように、騒音マイク420a(第2騒音検知部)が、他の騒音マイク420b~420g(第1騒音検知部)と比較して、制御中心となる誤差マイク450a、450bから最も近い位置、具体的には、座席402内のヘッドレスト402bc付近に配置されている。
[0051]
 一方、他の騒音マイク420b~420gは、座席402の外周を覆うシェル部402aにおける座席402の側面を覆う側壁402ac、402adに、それぞれ取り付けられている。
[0052]
 つまり、本実施形態では、座席402に着席した利用者401の耳401a、401bに届く騒音を低減する処理を効果的に実施するために、シェル部402aの内部に1つの騒音マイク420aを配置するとともに、座席402の周囲を囲うシェル部402aの側壁402ac、402adに6つの騒音マイク420b~420gを配置している。
[0053]
 ここで、これらの騒音マイク420a~420gの配置位置について、図6を用いて、制御中心からの距離との関係から説明する。
[0054]
 すなわち、本実施形態の騒音低減装置では、7つの騒音マイク420a~420gのうち、騒音マイク420aだけを制御中心(誤差マイク450a、450b)から近距離に配置している。
[0055]
 具体的には、図6に示すように、制御中心(誤差マイク450a、450b)から制御スピーカ440a、440bまでの距離d0、制御中心から騒音マイク420aまでの距離をd1とすると、騒音マイク420aは、以下の関係式(1)、(2)を満たす位置に配置されている。
[0056]
   d=d0+t×v-λ/2・・・・・(1)
   d1<d        ・・・・・(2)
(なお、制御スピーカにおける制御遅延時間t、音速v、制御上限周波数fに対応する波長λとする。ここで、スピーカにおける制御遅延時間は、図3Aにおける騒音制御部330と制御音発生部340の遅延の合計に相当する。)
[0057]
 一方、制御中心から騒音マイク420b~420gまでの距離をd2とすると、騒音マイク420b~420gは、以下の関係式(3)を満たす位置に配置されている。
[0058]
   d2>d・・・・・(3)
 つまり、本実施形態の騒音低減装置では、図6に示すように、騒音マイク420aは、制御中心から距離dの位置(点線の円)よりも内側に配置されており、騒音マイク420b~420gは、点線の円よりも外側に配置されている。
[0059]
 ここで、騒音マイクの配置について、一般的には、制御中心から近い位置だけに配置した場合には、因果律を満たさないため、低い周波数帯(例えば、300Hz以下)の音が少し消える程度の効果しか得られない。
[0060]
 逆に、制御中心から遠い位置だけに騒音マイクを配置した場合には、因果律を満たすため、広い周波数帯域にわたって騒音低減効果は得られる。しかしながら、騒音マイクにおいて検知される騒音と制御中心に届く騒音との相関性が低下してしまうため、低減される音量が少なくなるという問題がある。
[0061]
 そこで、本実施形態の騒音低減装置では、制御中心からの距離dを基準とし、距離dよりも遠い位置と近い位置とにそれぞれ騒音マイクを配置している。そして、距離dよりも近い位置に設置される騒音マイク420a(1個)については、距離dよりも遠い位置に設置される騒音マイク420b~420g(6個)よりも少ない。
[0062]
 これにより、因果律を満たす作用と、相関性を強くする作用とがともに働くため、広い周波数帯において騒音の低減効果を得ることができる。
[0063]
 通常、制御中心からの距離が近い騒音マイクの方が、距離が遠い騒音マイクよりも少ない数で同等の相関性が得られる。この相関性によって騒音の低減量が決まるため、距離が近い騒音マイクの数を距離が遠い騒音マイクの数よりも少なくすることで、より少ない数の騒音マイクによって、コストや制御用信号処理の複雑度を下げつつ、広い周波数帯域において騒音の低減効果を得ることができる。
[0064]
 より具体的には、本実施形態の騒音低減装置では、以上の関係式(1)~(3)の条件を満たすように、各騒音マイク420a~420gが配置される。
[0065]
 これにより、騒音低減制御における因果律を満たしつつ、騒音マイク420a~420gにおいて検知される騒音と実際に利用者401の耳付近に届く騒音との高い相関性を維持することができる。よって、航空機100の客室内のように、多くの騒音源が存在する場合や、様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域までの周波数帯において効果的に騒音の低減を行うことができる。
[0066]
 なお、本実施形態の騒音低減装置による騒音低減効果については、以下の実施例において、比較例を用いた検証結果とともに説明する。
[0067]
 ここで、騒音マイク420a~420gについて、制御中心からの距離dよりも遠くに配置された騒音マイク420b~420gを明示的に高域用、距離dよりも近くに配置された騒音マイク420aを明示的に低域用として配置してもよい。
[0068]
 しかし、本実施形態では、適応フィルタ432a~432gのフィルタ応答が、自動的に近くの騒音マイク420aは低域の騒音を主に低減するフィルタを構成する。よって、騒音マイクとしては、距離dよりも近い位置・遠い位置にそれぞれ配置される全ての騒音マイク420a~420gについて、共通の広帯域用のマイクを用いることができる。
[0069]
 換言すれば、低域用の騒音マイク420aにおける制御上限周波数f1、高域用の騒音マイク420b~420gにおける制御上限周波数f2とすると、実際の使用上、f1<f2となる。
[0070]
 なお、距離dよりも近い位置に配置された騒音マイク420aの制御上限周波数は、例えば、300Hz以下である。
[0071]
 次に、本実施形態の騒音低減装置では、上述したように、複数の騒音マイク420a~420g、制御スピーカ440a、440b、誤差マイク450a、450bによって構成されている。このため、実際の制御ブロックは、図3Aに示すような単純な構成ではなく、図7に示すような構成となる。
[0072]
 なお、騒音マイク420a~420g、A/D変換部431a~431g、適応フィルタ432a~432g、係数更新部433a~433g、D/A変換部434a、434b、A/D変換部435a、435b、制御スピーカ440a、440b、誤差マイク450a、450bについては、それぞれ図3Aに示す騒音検知部320、A/D変換部331、適応フィルタ332、係数更新部333、D/A変換部334、A/D変換部335、制御音発生部340、誤差検出部350に対応する構成である。よって、これらの構成の機能については、詳細な説明は省略する。
[0073]
 すなわち、本実施形態の騒音低減装置では、騒音源410から発せられた騒音が各騒音マイク420a~420gにおいて検知される。そして、各騒音マイク420a~420gにおいて検知された騒音は、A/D変換部431a~431gを経由してデジタル信号へ変換された後、適応フィルタ432a~432gへ入力される。
[0074]
 適応フィルタ432a~432gでは、係数更新部433a~433gによって、誤差マイク450a、450bにおいて検出される誤差が最小となるように、それぞれのフィルタ係数が調整される。
[0075]
 各適応フィルタ432a~432gからの出力は、加算部460a、460bによって加算された後、D/A変換部434a、434bを経由して、制御スピーカ440a、440bへと送られ、制御音が発せられる。
[0076]
 そして、誤差マイク450a、450bにおいて検出された騒音低減処理後の音は、A/D変換部435a、435bにおいてデジタル信号へ変換された後、適応フィルタ432a~432gのフィルタ係数を調整する係数更新部433a~433gへと送られる。
[0077]
 これにより、複数の騒音マイク420a~420g、制御スピーカ440a、440b、誤差マイク450a、450bを含む構成であっても、上述したように、航空機100の客室内のように、多くの騒音源が存在する場合や、様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域までの周波数帯において効果的に騒音の低減を行うことができる。
[0078]
 <実施例>
 上述した実施形態に係る騒音低減装置による騒音低減の効果について、比較例とともに説明すれば以下の通りである。
[0079]
 すなわち、本実施例では、図8に示すように、12個の騒音マイク520a~520l、2つの制御スピーカ540a、540b、制御中心となる2つの誤差マイク550a、550bを含む騒音低減装置を用いて、騒音低減効果を検証した。
[0080]
 ここで、上述したように、制御中心(誤差マイク550a、550b)から制御スピーカ540a、540bまでの距離d0とする。
[0081]
 騒音マイク(第1騒音検知部)520a、520bは、制御中心(誤差マイク550a、550b)からの距離d1が、上述した以下の関係式(1)によって示される距離dよりも小さくなるように、図8に示す点線の円の内側に配置されている。
[0082]
 一方、騒音マイク(第2騒音検知部)520c~520lは、制御中心(誤差マイク550a、550b)からの距離d2が、上述した以下の関係式(1)によって示される距離dよりも大きくなるように、図8に示す点線の円の外側に配置されている。
[0083]
   d=d0+t×v-λ/2・・・・・(1)
 すなわち、本実施例では、上述した関係式(2)、(3)(d1<d、d2>d)の関係を満たすように、騒音マイク520a~520lが配置されている。
[0084]
 次に、本実施例の騒音低減効果を検証する上で、比較対象となる比較例1、2について、以下で説明する。
[0085]
 (比較例1)
 本比較例では、図9に示すように、10個の騒音マイク620a~620j、2つの制御スピーカ640a、640b、制御中心となる2つの誤差マイク650a、650bを含む騒音低減装置を用いて、騒音低減効果を検証した。
[0086]
 ここで、上述したように、制御中心(誤差マイク650a、650b)から制御スピーカ640a、640bまでの距離d0とする。
[0087]
 本比較例では、10個全ての騒音マイク620a~620jは、制御中心(誤差マイク650a、650b)からの距離dxが、上述した以下の関係式(1)によって示される距離dよりも大きくなるように、図9に示す点線の円の外側に配置されている。
[0088]
   d=d0+t×v-λ/2・・・・・(1)
 すなわち、本比較例では、dx>dの関係を満たすように、騒音マイク620a~620jが配置されている。
[0089]
 (比較例2)
 本比較例では、図10に示すように、12個の騒音マイク620a~620l、2つの制御スピーカ640a、640b、制御中心となる2つの誤差マイク650a、650bを含む騒音低減装置を用いて、騒音低減効果を検証した。
[0090]
 ここで、上述したように、制御中心(誤差マイク650a、650b)から制御スピーカ640a、640bまでの距離d0とする。
[0091]
 本比較例では、12個全ての騒音マイク620a~620lは、制御中心(誤差マイク650a、650b)からの距離dxが、上述した以下の関係式(1)によって示される距離dよりも大きくなるように、図10に示す点線の円の外側に配置されている。
[0092]
   d=d0+t×v-λ/2・・・・・(1)
 すなわち、本比較例でも、上記比較例1と同様に、dx>dの関係を満たすように、騒音マイク620a~620jが配置されている。
[0093]
 <実施例、比較例1、2の構成による騒音低減効果の結果検証>
 まず、比較例1、2の構成による騒音低減効果の結果検証について、図11のグラフを用いて説明すれば以下の通りである。
[0094]
 すなわち、10個の騒音マイク620a~620jを用いた比較例1の構成によれば、周波数70Hz以降の周波数帯において騒音低減効果が現れ、主に、70~300Hzの周波数帯において効果が得られることが分かった。
[0095]
 一方、12個の騒音マイク620a~620lを用いた比較例2の構成によれば、周波数70Hz以降の周波数帯において騒音低減効果が現れ、主に、70~300Hzの周波数帯において、上記比較例1とほぼ同等の効果が得られることが分かった。
[0096]
 次に、本実施例と比較例1の構成による騒音低減効果の結果検証について、図12のグラフを用いて説明すれば以下の通りである。
[0097]
 すなわち、10個の騒音マイク620a~620jを用いた比較例1の構成による結果と、本実施例の構成による結果とを比較すると、ともに70~300Hzの周波数帯において効果が得られることが分かった。
[0098]
 しかし、特に、100~300Hzの周波数帯においては、比較例1よりも実施例による騒音低減効果の方がより大きく現れていることが分かった。
[0099]
 これは、本実施例では、全ての騒音マイク520a~520lを制御中心からの距離dよりも離れた位置に配置するのではなく、一部の騒音マイク520a、520bについては距離dよりも近い位置に配置したことが要因であると考えられる。
[0100]
 すなわち、本実施例の構成では、制御中心からの距離dを基準として、距離dよりも近い位置に2個の騒音マイク520a、520b、距離dよりも遠い位置に2個よりも多い数の騒音マイク520c~520lをそれぞれ配置している。
[0101]
 これにより、騒音低減制御における因果律を満たしつつ、騒音マイク520a~520lにおいて検知される騒音と実際に利用者の耳付近に届く騒音との高い相関性を維持することができたと考えられる。よって、航空機の客室内のように、多くの騒音源が存在する場合や、様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域までの周波数帯において効果的に騒音の低減を行うことができる。
[0102]
 同様に、図12に示すグラフとは各種条件(騒音源の位置、囲い(シェル部等)の有無等)を変えて実施された図13のグラフに示す結果においても同様に、100~300Hzの周波数帯においては、比較例1よりも実施例による騒音低減効果の方がより大きく現れていることが分かった。
[0103]
 以上のことから、上述した本実施形態の構成によれば、従来の構成と比較して、より効果的な騒音低減効果が得られることが分かった。
[0104]
 (他の実施形態)
 以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
[0105]
 そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
[0106]
 (A)
 上記実施形態では、騒音マイク420a~420gにおける制御上限周波数fに対応する波長λ等を用いて設定される距離dを基準にして、騒音マイク420aおよび騒音マイク420b~420gの配置を設定した例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
[0107]
 例えば、図14に示すように、制御中心とする誤差マイク650a、650bからの距離がほぼ同等になるように、10個の騒音マイク620a~620jを配置した場合の騒音低減効果について説明する。
[0108]
 一般的に、騒音マイクの配置は、制御中心から近い位置だけに配置した場合には、因果律を満たさないため、低い周波数帯(例えば、300Hz以下)の音が少し消える程度の効果しか得られない。
[0109]
 逆に、制御中心から遠い位置だけに騒音マイクを配置した場合には、因果律を満たすため、広い周波数帯域にわたって騒音低減効果は得られる。しかしながら、騒音マイクにおいて検知される騒音と制御中心に届く騒音との相関性が低下してしまうため、低減される音量が少なくなるという問題がある。
[0110]
 相関性を高めるためには、関係式(4)で示される距離daの範囲で、騒音マイクが近くに配置されることが好ましい。しかし、因果律を満たすためには、関係式(5)の距離dbを満たす必要があることから、多数の騒音マイクを配置する場合には、距離daとdbの範囲で誤差マイクからの距離がほぼ同等になるように配置されている方が、因果律を満たす作用と相関性を強くする作用との相互作用の結果、騒音の低減効果をより高めることができる。
[0111]
 ここで、λは騒音マイク620a~620jにおける制御上限周波数fに対応する波長、tは制御スピーカの制御遅延時間、vは音速である。
[0112]
 つまり、距離がほぼ同等とは、図14に示すように、最も遠い位置にある騒音マイク620gの制御中心からの距離dmax、最も近い位置にある騒音マイク620fの制御中心からの距離dminとすると、関係式(6)を満たすこととしている。
[0113]
   da=d0+t×v-λ/2・・・・・(4)
   db=d0+t×v    ・・・・・(5)
   dmax-dmin<λ/2・・・・・(6)
 なお、スピーカの制御遅延時間が不明な場合、関係式(4)および関係式(5)は決定できないが、多数の騒音マイクをほぼ同等の距離(関係式(6)の範囲内)で配置することにより、少ないマイク数で効果的に騒音を低減することができる。
[0114]
 ここで、本実施形態の構成を上記実施形態の図4に当てはめると、騒音マイク420aを除き、騒音マイク420b~420gを制御中心である誤差マイク450aもしくは誤差マイク450bからほぼ同等の距離に配置されていることに相当する。
[0115]
 図15は、図4の側面図であって、誤差マイク450aからほぼ同等の距離に騒音マイク420b~420d、誤差マイク450bからほぼ同等の距離に騒音マイク420e~420gが配置された例を示している。
[0116]
 このように制御中心が複数ある場合には、それぞれの制御中心からほぼ同等の距離に配置されていればよく、これに限られるものではない。
[0117]
 例えば、誤差マイク450aと誤差マイク450bとの中点を1つの制御中心とみなし、そこから騒音マイクまでの距離をほぼ同等としてもよいし、どちらか一方の制御中心を制御中心とみなしてもよい。
[0118]
 また、上記実施形態と同様に、図16に示すように、多数の騒音マイクがほぼ同等の距離に配置されるとともに、それより少ない騒音マイクが距離dminよりも近距離に配置されていてもよい。
[0119]
 これにより、航空機内の客室のように、多くの騒音源が存在する場合や、反射等の影響で様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域までの周波数において効果的に騒音を低減することができる。なお、図4および図15に示す構成では、騒音マイク420aが近距離に配置されたマイクに相当する。
[0120]
 (B)
 上記他の実施形態(A)では、図4および図5に示すように、航空機内に設置されたシェル部402aの側壁402ac、402adに対して、制御中心からの距離がほぼ同等になるように、騒音マイク420b~420gを配置した例について説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
[0121]
 図17に示す構成は、図4に示す構成と比較して、前壁402aaがないシェル部であって、この構成では、開放された前方および上方からの騒音が主になる例を示している。
[0122]
 例えば、シェル部402aの側壁402ac、402adに取り付けられた騒音マイク420b~420gに加えて、図17に示すように、シェル部402aの後壁402abに対して騒音マイク420h、420iを設けてもよい。
[0123]
 この場合でも、各騒音マイク420b~420iの制御中心からの距離がほぼ同等になるように配置するとともに、互いに隣接する(隣り合う)騒音マイク420b~420i同士の間の距離もほぼ同じになるように配置することで、騒音の進入方向がある程度限定されるシェル部402a内において、上記と同様の騒音低減効果を得ることができる。
[0124]
 また、図17に示す構成に加えて、図18では、前壁402aaがある例を示している。この場合、シェル部402aの前壁402aaに対して騒音マイク420j、420kを追加してもよい。
[0125]
 この場合でも、各騒音マイク420b~420kの制御中心からの距離がほぼ同等になるように配置するとともに、互いに隣接する騒音マイク420b~420k同士の間の距離もほぼ同じになるように配置することで、騒音の進入方向がある程度限定されるシェル部402a内において、上記と同様の騒音低減効果を得ることができる。
[0126]
 また、図19に示すように、誤差マイク450a、450bを複数とし、この誤差マイク450a、450bの近くに近距離用の騒音マイク420a1、420a2をそれぞれ設置してもよい。
[0127]
 この場合でも、各騒音マイク420b~420dは制御中心(誤差マイク450b)からの距離がほぼ同等になるように、騒音マイク420e~420gは制御中心(誤差マイク450a)からの距離がほぼ同等になるように配置するとともに、互いに隣接する騒音マイク420b~420d、および騒音マイク420e~420g同士の間の距離もほぼ同じになるように配置することで、上記と同様の騒音低減効果を得ることができる。
[0128]
 さらに、図20Aおよび図20Bに示すように、誤差マイク450a1、450a2を側壁402ac側に、誤差マイク450b1、450b2を側壁402ad側にそれぞれ設けた構成であってもよい。
[0129]
 この場合には、側壁402ac側の誤差マイク450a1、450a2については、騒音マイク420e~420gが近い方の誤差マイク450a1、450a2からの距離がほぼ同等になるように配置されているとともに、図20Bに示すように、側壁402ad側の誤差マイク450b1、450b2については、騒音マイク420b~420dが近い方の誤差マイク450b1、450b2からの距離がほぼ同等になるように配置されていればよい。
[0130]
 あるいは、側壁402ac側の誤差マイク450a1、450a2、側壁402ad側の誤差マイク450b1、450b2のうち、それぞれの側のいずれか1つの誤差マイクを基準にして、そこからの距離がほぼ同等になるように騒音マイクが配置されていてもよい。
[0131]
 また、図21に示すように、フード状のシェル部480の場合には、2つの誤差マイク450a1、450a2のいずれかからの距離がほぼ同等になるように、各騒音マイク420b~420iが配置されていてもよい。
[0132]
 なお、このとき、各騒音マイク420b~420iは、互いに隣接する騒音マイク同士の間隔がほぼ同じになるように配置されていることが好ましい。
[0133]
 この構成によれば、上述したシェル部480内における騒音低減効果を得ることができる。
[0134]
 (C)
 上記実施形態では、制御スピーカ440a、440bから発せられた騒音とは逆位相の制御音が、各騒音マイク420a~420g(特に、騒音マイク420a)に及ぼす影響を無視して、騒音低減制御を実施する例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
[0135]
 例えば、図22に示すように、制御スピーカ440a、440bから発せられた騒音とは逆位相の制御音が、各騒音マイク420a~420gにおいて検知され、実際の騒音を正確に検知できなくなることを防止するために、各騒音マイク420a~420gにおける検知結果から制御音をキャンセルするためのエコーキャンセル部470を設けてもよい。
[0136]
 エコーキャンセル部470は、図22に示すように、制御スピーカ440aから発せられる制御音のエコー信号を受信して、騒音マイク420aの出力からエコー信号の分をキャンセルする処理を実施する。
[0137]
 具体的には、エコーキャンセル部470は、低域用の騒音マイク420a用に設けられている。また、エコーキャンセルにおいて、エコーキャンセル部470は予め伝達関数を測定しておく。伝達関数は、制御スピーカ440aの出力が騒音マイク420aにおいて検知されるまでの系の特性を表すものである。エコーキャンセル部470は、この伝達関数をFIRフィルターを用いて近似する。次に、エコーキャンセル部470は、制御スピーカ440aからの出力をFIRフィルターに通すことで、その出力に伝達関数を適用する。次に、その結果得られた出力信号を、騒音マイク420aの入力から引き算し、エコーキャンセル処理が終わる。
[0138]
 これにより、制御スピーカ440aから近距離に配置された騒音マイク420aにおいて検知される騒音から、制御音分の音をキャンセルすることができる。よって、制御スピーカ440aから近距離に騒音マイク420aが配置された場合でも、制御音の影響を受けることなく、正確な騒音検出を実施することができる。
[0139]
 なお、図22に示す構成では、制御スピーカ440aと騒音マイク420aに対応する位置にエコーキャンセル部470を設けているが、制御中心(誤差マイク450a、450b)に近い位置に配置された全ての騒音マイクに対応する位置に設けてもよい。
[0140]
 あるいは、制御中心からの距離に関係なく、全ての騒音マイクに対応する位置に、エコーキャンセル部を設けてもよい。
[0141]
 (D)
 上記実施形態では、7個の騒音マイク420a~420gについて、低域用・高域用と区別することなく、共通の広域用のマイクを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
[0142]
 例えば、上述した距離dよりも近い位置に配置される騒音マイクに対応する係数更新部の前段部に、低域周波数の音だけを通過させるLPF(Low Pass Filter)を、距離dよりも遠い位置に配置される騒音マイクに対応する係数更新部の前段部に、高域周波数の音だけを通過させるHPF(High Pass Filter)を設けてもよい。
[0143]
 これにより、距離dよりも近い位置に配置される騒音マイクを低域用、距離dよりも遠い位置に配置される騒音マイクを高域用のマイクとして使用することができる。
[0144]
 (E)
 上記実施形態では、騒音を検知する騒音検知部として、騒音マイク420a~420g等を例として挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
[0145]
 例えば、マイクの代わりに、振動センサ等を用いてもよい。
[0146]
 (F)
 上記実施形態では、本開示の騒音低減装置を、航空機100の客室内に設置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
[0147]
 本騒音低減装置の設置場所としては、航空機内の客室内に限らず、例えば、操縦士の耳の負担を軽減するために、航空機の操縦席等に設置してもよい。あるいは、航空機に限らず、ヘリコプターや電車、バス等、他の乗り物等に設置してもよい。さらに、乗り物等の移動体に限らず、騒音が発生する工事現場やライブハウス等の近隣の建物等に設置してもよい。
[0148]
 なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
[0149]
 本開示の騒音低減装置は、航空機の客席等、多くの騒音源が存在する場合や、反射が大きく様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域まで広い周波数帯において効果的に騒音を低減することができるという効果を奏することから、様々な場所に設置される騒音低減装置に対して広く適用可能である。
[0150]
 (G)
 図23A、図23Bは、本開示のさらに他の実施形態の一例であり、図4とは異なる配置例である。
[0151]
 706aはシェルの後壁、707a、707bはシェルの側壁、708aはシェル内部に配置される座席の一部であり、フルフラットポジションまでリクライニングをした状態を示している。座席708aはフルフラットまでリクライニングした状態では、ベッドと呼ぶこともある。座席は可倒式(リクライニング可能)であり、アップライトポジションから、フルフラットポジションまで無段階に角度を調節できる。ポジションの例については、図25A、図25B、図25Cに示している。図24A、図24Bは図23A、図23Bの後壁706a、および側壁707a、707bを正面から見た図であり、スピーカ、騒音マイク、誤差マイク等の配置例を示している。
[0152]
 図24Aに示す、騒音マイク701a、701b、701cはスピーカ704a、誤差マイク702aの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701gは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。同様に、騒音マイク701d、701e、701fはスピーカ704b、誤差マイク702bの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701hは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。
[0153]
 図24Bに示す、騒音マイク701i、701j、701kはスピーカ704c、誤差マイク702cの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701oは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。同様に、騒音マイク701l、701m、701nはスピーカ704d、誤差マイク702dの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701pは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。
[0154]
 騒音マイクおよび誤差マイクはシェルの内部に向けて設置しており、水等がこぼれても、マイクの内部に入りにくく、マイクの信頼性が高くなる。
[0155]
 また、上部の騒音マイク701a~701f、701i~701nもシェルの後壁、側壁の内部に向けて設置しており、壁に手を置いた場合にも騒音マイクが塞がれず、騒音低減の効果悪化を防ぐことができる。
[0156]
 703a~703hはマイクキャビネットであり、複数のマイクをアレイ上に取り付けている。これにより、複数のマイクの取り付け、メンテナンス時の取り外しが容易であり、かつ複数のマイク間の距離をあらかじめほぼ等間隔にしておくことにより、集音マイクの間隔がほぼ同じになるような設置が容易である。
[0157]
 図25A、図25B、図25Cは側面から見た座席のポジションの例を示しており、図25Aは最も置き上がった状態で、本実施例では、アップライトポジションと呼ぶ。図25Cは最もリクライニングした状態でフルフラットポジションと呼び、図25Bは図25Aと図25Cの中間位置でリラックスポジションと呼ぶ。
[0158]
 座席708aは自由な角度にリクライニングが可能であり、アップライトポジション、リラックスポジション、フルフラットポジションを実現できる。フルフラットポジションでは座席708aはベッドの役割になる。
[0159]
 騒音マイク、誤差マイク、およびスピーカはシートのリクライニング時に邪魔にならないように、後壁や側壁に埋め込まれ、突起がないのが望ましい。図25A、図25B、図25Cでは後壁706aに埋め込まれた騒音マイク701a~701h、誤差マイク702a、702b、スピーカ704a、704bのみを示しているが、側壁の騒音マイク、誤差マイク、スピーカについても、リクライニングに邪魔にならないように埋め込まれ、突起がないことが望ましい。
[0160]
 図26は、シェルの側壁707cに一部壁が欠けている場合のスピーカ、マイク等の配置例を示しており、図24Bと同様に、騒音マイク701i、701j、701kはスピーカ704c、誤差マイク702cの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701oは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。同様に、騒音マイク701l、701m、701nはスピーカ704d、誤差マイク702dの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク701pは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。
[0161]
 図27Aは、後壁の頂部に騒音マイク701a~701fを配置した例を示している。また図27Bは図27Aの側面図および、隣席(後席)の側面図を示している。この場合、図27Bのように前後に座席で騒音マイク701a~701fが共用でき、騒音マイク数を減らすことができる。図27Bでは隣席(後席)の後壁が706b、座席が708bである。座席708bも座席708aと同様に、フルフラットモードではベッドの役割をし、ベッドと呼ぶこともある。
[0162]
 ここでは、後壁の騒音マイクを頂部に配置した例を示したが、同様に、側壁の頂部に騒音マイクを配置することで、左右の座席の騒音マイクを共用でき、騒音マイク数を減らすことができる。
[0163]
 ここで、AIST人体寸法データベース1991-92によると、図28Aのように、成年男性・女性の5%~95%の範囲の後頭・耳珠距離1001aは77mm~99mmである。また図28Bのように、成年男性・女性の5%~95%の範囲の頭頂・耳珠距離1001bは124mm~147mmである。図25Cにおいて、スピーカは、耳401a、401bの位置(耳珠位置)に近い方が望ましい。理由は次の通りである。(a)スピーカと耳珠距離はスピーカと誤差マイク距離と一致させることが望ましい。なぜなら、誤差マイクの音圧と耳珠の音圧が一致し、耳珠位置での騒音低減効果が誤差マイクでの騒音低減効果と近くなるためである。(b)スピーカと誤差マイクの距離は近い方が望ましい。なぜなら、数式(1)に示すスピーカと誤差マイクの距離d0が小さいと、数式(1)で示す騒音マイクの距離dが小さくなり、より誤差マイクに近い位置に数式(3)の距離d2を満たす騒音マイクを配置でき、騒音マイクと誤差マイクの相関性が高く、高い騒音低減効果が期待できるためである。この(a)と(b)の理由により、スピーカは、耳珠位置に近い方が望ましく、図25Cでは、ベッド708aの上面から耳珠位置の高さとスピーカの高さを一致させるのが望ましい。ベッド708aと頭部401cの間に利用者401がクッションや枕等を置くことを考慮すると、スピーカのベッド上部からの高さは、成年男性・女性の5%~95%の範囲の後頭、耳珠の最低距離である77mm以上にすることが望ましい。クッションや枕を置かない場合でも、図25A、図25B、図25Cに示すように、ベッド708aはリクライニング可能であり、フルフラットポジションと、アップライトポジションの中間位置であるリラックスポジション(図25B)の耳401a、401bの位置までの間にスピーカのベッド上部からの高さを設定するのが望ましい。この場合、フルフラットポジションとリラックスポジションの間で騒音低減効果が期待できる。
[0164]
 クッションや枕の高さを10mmとすると、スピーカのベッド上面からの高さは、87mmから107mの範囲であることが望ましい。なお、ここでのスピーカ高さの基準はスピーカ中心を基準としているが、スピーカの開口範囲では騒音低減効果は維持できる。
[0165]
 図29は前席と後席でベッドの高さが違う例を示している。前述の通り、リクライニング時に邪魔にならないようスピーカは後壁706a、706bに突起なく埋め込まれることが望ましい。前席のスピーカキャビネット705aと後席のスピーカキャビネットの高さを変えることで、それぞれのスピーカキャビネットが干渉することなく、後壁706a、706bの厚みを薄くすることができる。つまり前席のスピーカキャビネット705aは後席の後壁706bにも埋め込み、後席のスピーカキャビネット705eは前席の後壁、706aにも埋め込む。後壁を薄くすることで、同じ客室の広さの中で、利用者に広い空間を提供でき快適性が向上する。
[0166]
 なお、図29では前席と後席でスピーカを高さ方向に変える例を示したが、左右方向、斜め方向でもよく、これに限るものではない。また側壁のスピーカと左右席でも同様に設置することで、側壁を薄くできる。
[0167]
 図30Aはスピーカ804a、804b、スピーカキャビネット805a、805bから構成されるスピーカユニットである。スピーカ804a、804bはスピーカキャビネット805a、805bに対して対象ではない位置に取り付けられている。スピーカキャビネット805a、805bはスピーカ804a、804bの取付部後方の厚みが厚く、それ以外を薄くしている。
[0168]
 このようなスピーカを用いると、図30Bのように、スピーカ804a、804bの厚みが厚い場合でも、スピーカキャビネット805aと805bが干渉せず、スピーカ804aと804bを近づけることができる。このスピーカキャビネット805aと805bを前席と後席の後壁に埋め込む場合、後壁を薄くでき、同じ客室の広さの中で、利用者に広い空間を提供でき快適性が向上する。
[0169]
 また、図30C、図30Dのようにスピーカ804aと804bのスピーカキャビネット容量を共用するスピーカキャビネット805cを用いる構成にしてもよく、この場合も、スピーカ804aと804bを近づけることができ、スピーカキャビネットを前席と後席の後壁に埋め込む場合、後壁を薄くでき、同じ客室の広さの中で、利用者に広い空間を提供でき快適性が向上する。一般的にスピーカはキャビネットの容量が大きい方が、性能が向上するため、スピーカ804aと804bそれぞれのスピーカキャビネットを使用するよりも、共用スピーカキャビネット805Cを使用する方が同じ性能で、合計のスピーカキャビネット容量が小さくなり、後壁への埋め込む体積が小さくなるため、後壁の強度を強くできるとともに、後壁を薄くでき、同じ客室の広さの中で、利用者に広い空間を提供でき快適性が向上する。
[0170]
 本実施例では、後壁と前後席の場合について説明したが、側壁と左右壁でも同様である。また図31に示すように、1つの座席内で複数のスピーカのキャビネットの容量を共用するスピーカキャビネット705fを用いる構成にしてもよい。
[0171]
 この場合も、後壁への埋め込む体積が小さくなるため、後壁の強度を強くできるとともに、後壁を薄くでき、同じ客室の広さの中で、利用者に広い空間を提供でき快適性が向上する。
[0172]
 図32は、騒音マイク701g、701h、誤差マイク702a、702bをスピーカキャビネット705a、705bと一体化した例を示している。スピーカキャビネットと一体化することで、マイクの取り付け、メンテナンス時の取り外しが容易である。一体化するのはスピーカキャビネットと騒音マイクだけでもよく、スピーカキャビネットと誤差マイクだけでもよく、その両方でもよい。
[0173]
 図33の709はスピーカガードである。スピーカキャビネット705cおよびスピーカ704cは壁面(側壁)707aに埋め込まれており、側壁と一体のメッシュ構造によって、スピーカガード709が構成されている。これによりスピーカガードを別途用意する必要はなく、取り付けの作業が必要ない。また、側壁と一体のため強度が強く、利用者がスピーカに触れることを防ぐことができるため、スピーカに触れることによる騒音低減効果の悪化および、スピーカの故障を防ぐことができる。
[0174]
 図34はスピーカ704a~704dの配置の一例を示している。スピーカを少なくとも2面に配置することにより、利用者の頭部401cが後壁706aと側壁706B、および後壁706aと側壁706cの間に来ても効果が得られる。利用者の頭部401cの位置に合わせて、後壁706aと側壁706Bにスピーカを配置してもよいし、後壁706aと側壁706cにスピーカを配置してもよいし、それらに限るものではない。
[0175]
 また、図34に示すように、後壁706aと両側壁706B、707cと3面にスピーカを配置することで、頭部401cがどちらの側壁に近づいても騒音低減の効果が得られるようにできる。
[0176]
 図35はリクライニングの少なくとも2つ以上のポジションに対応した騒音低減装置の模式図である。701a~701f、701i~p、901g、901h、901o、901pは騒音マイク、902a~902d、702c、702dは誤差マイク、904a~904d、704c、704dはスピーカである。
[0177]
 騒音マイク901g、901h、誤差マイク902a、902b、スピーカ904a、904bは座席708aの一部であるヘッドレスト708abに埋め込まれており、リクライニングに合わせて、利用者の頭部401cとともに移動する。このヘッドレストに埋め込まれた騒音マイクおよび誤差マイク、スピーカと、騒音マイク701a~701f、701i~701nは、ポジションによらず共通に使用する。頭部401cが置かれるヘッドレストがポジション中央より上(例えばリラックスポジション、アップライトポジション)の場合は、共通に使用する騒音マイク、誤差マイク、スピーカの他に、側壁の上部の騒音マイク901o、901p、誤差マイク902c、902d、スピーカ904c、904dを使用し騒音低減を行う。またヘッドレストがポジション中央より下(例えばフルフラットポジション)の場合は、共通に使用する騒音マイク、誤差マイク、スピーカの他に、側壁の下部の騒音マイク701o、701p、誤差マイク702c、702d、スピーカ704c、704dを使用し騒音低減を行う。この動作により、ヘッドレストに埋め込まれたマイクおよびスピーカは頭部401cとともに移動するため、効率よく騒音を低減することができる。
[0178]
 また、側壁のマイクおよびスピーカは頭部401cに近いものだけを利用することで、消費電力や、騒音低減効果の悪影響を抑えることができる。
[0179]
 本実施例では、ヘッドレストが中央より上と下で使用するマイク、スピーカを切り替える例を示したが、これに限るものではなく、ポジションに合わせて3種類以上を切り替えるようにしてもよい。また、ポジションに合わせて切り替える側壁の誤差マイク、スピーカを使用せず、共通の騒音マイク、およびヘッドレストに埋め込んだマイク、スピーカを使用してもよい。
[0180]
 また、例えばフルフラットポジション等、所定のポジションで騒音低減を有効にするようにしてもよく、所定のポジションを外れると騒音低減を無効にしてもよく、これに限るものではない。所定のポジションは例えば、アップライトポジションとリラックスポジションとフルフラットポジション、リラックスポジションとフルフラットポジション等、複数としてもよい。
[0181]
 図36Aは後壁706aに可動しないクッション等の突起物1102が付いている場合の騒音マイクの配置例を示している。突起物の周辺に騒音マイクを設置することで、利用者にマイクが塞がれるのを防ぐことができる。1101aはクッション上部に騒音マイクを配置し、利用者がマイクに触れて騒音低減効果が劣化することを防ぐことができる。1101bはクッションの下部に騒音マイクを配置し、利用者に近い位置で騒音を検知することで、誤差マイクとの相関性が高い騒音を収集できるため騒音低減効果を高くできる。突起物としては、クッション以外にヘッドレスト、照明装置等が考えられ、これらに限るものではなく、可動式のものも含まれる。
[0182]
 図36Bは後壁の外側に騒音マイクを配置した例を示しており、これにより利用者が騒音マイクを塞いだり、利用者が騒音マイクに触れたりして、騒音低減効果を劣化することを防ぐことができる。また、利用者の音声等が騒音マイクに入りにくくなることで、音声エコーの問題を防ぐことができる。
[0183]
 ここでは、図36A、図36Bについて、後壁の場合について説明したが、側壁にも適用でき、これらに限るものではない。
[0184]
 図37は後壁のスピーカ704a、704b、誤差マイク702a、702bの配置を示している。スピーカ704aと誤差マイク702aの距離1002a、およびスピーカ704bと誤差マイク702bの距離1002cの距離は、図28Bの1001bに示す、頭頂・耳珠距離以上であることが望ましい。なぜならばスピーカ704a、704bの発した音が利用者の耳(耳珠)に入る距離とスピーカが発した音が誤差マイクに入る距離が近い方がより騒音低減効果の予測がしやすく、また、スピーカの発する音圧が誤差マイクと利用者の耳で近くなり、利用者の耳位置での騒音低減効果を高めることができるからである。また、スピーカと誤差マイク間距離がより大きい方が騒音低減範囲を広くできるため、少なくとも頭頂・耳珠距離以上にすることが望ましい。
[0185]
 AIST人体寸法データベース1991-92によると、成年男性・女性の5%~95%の範囲の頭頂・耳珠距離1001bは124mm~147mmである。
[0186]
 加えて、誤差マイク702aと702bの距離は耳珠間距離1001cと同等であることが望ましい。これは、誤差マイク間距離と耳珠間距離を合わせることで、左右の騒音低減量が近くなり、左右での騒音低減効果の差による違和感が少なく、誤差マイク702a、702bをそれぞれ左右の耳401aおよび401bに近づけることができ、騒音低減効果を高めることができるためである。AIST人体寸法データベース1991-92によると、成年男性・女性の5%~95%の範囲の耳珠間距離1001cは136mm~157mmである。したがって、スピーカ誤差マイク間距離1002aおよび1002cは124mm以上、誤差マイク間距離1002bは136mm以上、スピーカ間距離は384mm以上であることが望ましい。
[0187]
 スピーカ位置の基準はスピーカの中心であり、スピーカ間距離はスピーカ中心間の距離としている。例えば半径50mmのスピーカの場合、スピーカ端面間の距離は284mm以上であることが望ましいことになる。ただし、ここでは、スピーカの中心間の距離と定義したが、スピーカの開口範囲であれば、騒音低減効果を維持することができる。また本実施例では後壁のスピーカについて説明したが、後壁と側壁のスピーカ間距離、側壁のスピーカ間距離についても同様であり、これらに限るものではない。
[0188]
 (H)
 図38は、本開示のさらに他の実施形態の一例であり、図4、図34とは異なる配置例であり、シェル内部の構造、及びシェルの横幅、縦幅、高さも異なる。
[0189]
 1106aはシェルの後壁、1106b、1106cはシェルの側壁、1108aはシェル内部に配置される座席の一部であり、フルフラットポジションまでリクライニングをした状態を示している。座席1108aはフルフラットまでリクライニングした状態では、ベッドと呼ぶこともある。座席は他の実施形態と同様、可倒式(リクライニング可能)であり、アップライトポジションから、フルフラットポジションまで無段階に角度を調節できる。ポジションの例については、図40A、図40B、図40Cに示している。図39A、図39Bは図38の後壁1106aを正面、及び側面から見た図であり、図39C、図39Dは側壁1106b、1106cを正面から見た図であり、図39Eは側壁1106b、1106cを側面から見た図であり、スピーカ、騒音マイク、誤差マイク等の配置例を示している。
[0190]
 図39Aに示す、騒音マイク1101a、1101b、1101cはスピーカ1104a、誤差マイク1102aの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1101gは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。同様に、騒音マイク1101d、1101e、1101fはスピーカ1104b、誤差マイク1102bの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1101hは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。騒音マイク1101g、1101hはアップライトポジション、リクライニングポジションで使用するアームレスト1109b、1109cと同じ高さの台1109aの下側に設置される。
[0191]
 図39Bは図39Aにおける台1109aと騒音マイク1101g、1101hとの位置関係を明確に示す図である。
[0192]
 図39Cに示す、騒音マイク1101i、1101j、1101kはスピーカ1104c、誤差マイク1102cの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1101oは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。騒音マイク1101oはアームレスト1109bの下側に設置される。
[0193]
 図39Dに示す、騒音マイク1101l、1101m、1101nはスピーカ1104d、誤差マイク1102dの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1101pは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。騒音マイク1101pはアームレスト1109cの下側に設置される。
[0194]
 図39Eは図39C、及び図39Dにおけるアームレスト1109c、1109cと騒音マイク1101o、1101pとの位置関係を明確に示す図である。
[0195]
 図39B、または図39Eで示すように後壁や側壁よりも利用者に近い位置に騒音マイクを取り付けられるようなアームレストや台が存在する場合は、アームレストや台のより利用者に近い位置に騒音マイク1101g、1101h、1101o、1101pを設置することにより、利用者に近い位置の騒音を検知できるため騒音低減効果を高くできる。
[0196]
 騒音マイクおよび誤差マイクはシェルの内部に向けて設置しており、水等がこぼれても、マイクの内部に入りにくく、マイクの信頼性が高くなる。
[0197]
 また、上部の騒音マイク1101a~1101f、1101i~1101nもシェルの後壁、側壁の内部に向けて設置しており、壁に手を置いた場合にも騒音マイクが塞がれず、騒音低減の効果悪化を防ぐことができる。
[0198]
 1103a~1103dはマイクキャビネットであり、複数のマイクをアレイ上に取り付けている。これにより、複数のマイクの取り付け、メンテナンス時の取り外しが容易であり、かつ複数のマイク間の距離をあらかじめほぼ等間隔にしておくことにより、集音マイクの間隔がほぼ同じになるような設置が容易である。
[0199]
 図40A、図40B、図40Cは側面から見た座席のポジションの例を示しており、図40Aは最も起き上がった状態で、本実施例では、アップライトポジションと呼ぶ。図40Cは最もリクライニングした状態でフルフラットポジションと呼び、図40Bは図40Aと図40Cの中間位置でリラックスポジションと呼ぶ。
[0200]
 座席1108aは自由な角度にリクライニングが可能であり、アップライトポジション、リラックスポジション、フルフラットポジションを実現できる。フルフラットポジションでは座席1108aはベッドの役割になる。
[0201]
 騒音マイク、誤差マイク、およびスピーカはシートのリクライニング時に邪魔にならないように、後壁や側壁に埋め込み、またはアームレストや台の下部に設置され、突起がないのが望ましい。図40A、図40B、図40Cでは後壁1106aに埋め込まれた騒音マイク1101a~1101h、誤差マイク1102a、1102b、スピーカ1104a、1104bのみを示しているが、側壁の騒音マイク、誤差マイク、スピーカについても、リクライニングに邪魔にならないように埋め込み、またはアームレスト、台の下部に設置され、突起がないことが望ましい。
[0202]
 (I)
 図41は、本開示のさらに他の実施形態の一例であり、図38とは異なる配置例である。図38(図39C、図39D)においては、側壁1106b、1106cが長方形状であるが、図41においては、L字形状となっている。図41において、図38と同一の構成には同一の番号を付し、説明を省略する。
[0203]
 図41において、後壁1206aは、台1109a、アームレスト1109b、1109cが設けられていないこと以外、図39Aと同一の構成である。また、側壁1206b、1206cにもアームレスト1109b、1109cが設けられていない。
[0204]
 次に側壁について図42A、図42Bを用いて説明する。図42Aに示す、騒音マイク1201i、1201j、1201kはスピーカ1204c、誤差マイク1202cの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1201oは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。また、距離d0は、距離d2より小さくなる。
[0205]
 なお、騒音マイク1201i、1201j、1201kは、縦に配置されており、マイクキャビネット1203cに取り付けられている。これにより、複数のマイクの取り付け、メンテナンス時の取り外しが容易であり、かつ複数のマイク間の距離をあらかじめほぼ等間隔にしておくことにより、集音マイクの間隔がほぼ同じになるような設置が容易である。
[0206]
 また、誤差マイク1202c、スピーカ1204cは、スピーカキャビネット1205cに取り付けられている。
[0207]
 図42Bに示す、騒音マイク1201l、1201m、1201nはスピーカ1204d、誤差マイク1202dの距離をd0として、数式(3)のd2の距離を満たす騒音マイクであり、騒音マイク1201pは数式(2)のd1の距離を満たす騒音マイクである。また、距離d0は、距離d2より小さくなる。
[0208]
 なお、騒音マイク1201l、1201m、1201nは、縦に配置されており、マイクキャビネット1203dに取り付けられている。また、誤差マイク1202d、スピーカ1204dは、スピーカキャビネット1205dに取り付けられている。
[0209]
 ここで、側壁の形状と騒音マイクの配置の関係について、図43A、図43Bを用いて説明する。なお、以降の説明は、側壁1206b側を例に説明するが、側壁1206c側も同様である。
[0210]
 航空機内の制限がなければ、図38(図39C、図39D)に示すように、側壁を長方形状にでき、騒音マイクを、シェルの上部に横一列に等間隔に配置することができる。しかしながら、航空機の仕様やシェル、シートのデザインにより、図42A、図43Aに示すような側壁がL字型になる場合がある。この場合でも、騒音低減の性能を維持しつつ、側壁の形状に対応する必要がある。
[0211]
 そのため、側壁が図42AのようなL字型であれば、騒音マイク1201i、1201j、1201kを縦に等間隔に配置する。また、図43Aに示すように、L字型の頂点の辺が図42Aの頂点の辺よりも長く、騒音マイクを横に2個配置できる場合、騒音マイク1201i、1201j、1201kを側壁の形状に沿って、等間隔にL字型に配置する。さらに、図43Bに示すように、側壁の形状が斜めの場合、騒音マイク1201i、1201j、1201kを側壁の斜めの部分に沿って、斜めに配置する。
[0212]
 このとき、騒音マイク1201kは、図39C、図42A、図43A、図43Bのすべての場合において、同じ位置にある。これは、後壁1206aの騒音マイク1101aとの間隔が変わらないようにするためである。また、騒音マイク1201i、1201j、1201kの間隔も変わらないようにする。
[0213]
 以上のように、騒音マイクの配置は、側壁の形状に合わせて行うことができる。つまり、後壁1206aに最も近い騒音マイク(本実施形態においては、騒音マイク1201k)を中心に、騒音マイク間の間隔を維持しつつ、側壁の外周に沿って配置することで、騒音低減の性能を維持しつつ配置することができる。
[0214]
 なお、側壁において騒音マイクの数を減らす場合には、後壁1206aに最も近い騒音マイク(騒音マイク1201k)から遠い騒音マイク(本実施形態においては、騒音マイク1201i)を削減する。
[0215]
 なお、騒音マイクは、可動部には配置しないようにする。これは、可動部に、騒音マイクを配すると、可動部の動きに従って、騒音マイクの位置が変化し、騒音低減に必要な、騒音マイクの配置が維持できなくなるためである。

産業上の利用可能性

[0216]
 本開示の騒音低減装置は、航空機の客席等、多くの騒音源が存在する場合や、反射が大きく様々な方向から騒音が到来する場合でも、低域から高域まで広い周波数帯において効果的に騒音を低減することができるという効果を奏することから、様々な場所に設置される騒音低減装置に対して広く適用可能である。

符号の説明

[0217]
 100  航空機
 100a  客室
 101a,101b  翼
 102a,102b  エンジン
 103a~103c  座席列
 105  座席
 300  騒音低減装置
 301  利用者
 301a,301b  耳
 310  騒音源
 310N  主到達経路
 320  騒音検知部
 330  騒音制御部
 331  A/D変換部
 332  適応フィルタ
 333  係数更新部
 334  D/A変換部
 335  A/D変換部
 340  制御音発生部
 340N  主到達経路
 350  誤差検出部
 401  利用者
 401a,401b  耳
 401c  頭部
 402  座席
 402a  シェル部
 402aa  前壁
 402ab  後壁
 402ac  側壁
 402ad  側壁
 402ae  棚部
 402b  座席部
 402ba  腰掛け部
 402bc  ヘッドレスト
 402bd,402be  肘掛け部
 410  騒音源
 420a~420j  騒音マイク(騒音検知部)
 430  騒音制御部
 431a~431g  A/D変換部
 432a~432g  適応フィルタ
 433a~433g  係数更新部
 434a,434b  D/A変換部
 435a,435b  A/D変換部
 440a,440b  制御スピーカ(制御音出力部)
 450a,450b  誤差マイク(誤差検出部)
 450a1,450a2,450b1,450b2  誤差マイク(誤差検出部)
 460a,460b  加算部
 470  エコーキャンセル部
 480  シェル部
 520a~520l  騒音マイク(騒音検知部)
 540a,540b  制御スピーカ(制御音出力部)
 550a,550b  誤差マイク(誤差検出部)
 NS1a,NS1b  騒音源
 NS1c  騒音源
 NS2a~NS2e  騒音源

請求の範囲

[請求項1]
 騒音を検知する複数の騒音検知部と、
 前記騒音検知部において検知された騒音を、制御空間の制御中心において低減するための制御音信号を生成する騒音制御部と、
 前記制御音信号に基づいて音声を出力する制御音出力部と、
を備えており、
 前記騒音検知部における制御周波数fに対応する波長をλ、前記制御中心から前記制御音出力部までの距離をd0、前記制御音出力部における制御遅延時間をt、音速をvとすると、
 前記制御中心からの距離が関係式d=d0+t×v-λ/2によって示される距離dよりも短い位置に配置される前記騒音検知部の個数は、前記制御中心からの距離が前記距離dよりも長い位置に配置される前記騒音検知部の個数よりも少なく、
 前記制御中心からの距離が前記距離dよりも長い位置に配置される前記騒音検知部は、互いに隣接する前記騒音検知部同士の距離が略等距離になるように配置されている、
騒音低減装置。
[請求項2]
 前記複数の騒音検知部のうち、前記制御中心からの距離が前記距離dよりも長い位置に配置される前記騒音検知部は、互いに隣接する前記騒音検知部同士の距離が略等距離になるように配置されている、
請求項1記載の騒音低減装置。
[請求項3]
 騒音を検知する複数の騒音検知部と、
 前記騒音検知部において検知された騒音を、制御空間の制御中心において低減するための制御音信号を生成する騒音制御部と、
 前記制御音信号に基づいて音声を出力する制御音出力部と、
を備えており、
 前記複数の騒音検知部の前記制御中心からの距離が略等距離になるように、前記騒音検知部が配置されている、
騒音低減装置。
[請求項4]
 前記複数の騒音検知部のうちの前記制御中心から最も離れた位置にある前記騒音検知部までの距離をdmax、最も近い位置にある前記騒音検知部までの距離をdmin、前記騒音検知部における制御周波数fに対応する波長をλとすると、関係式dmax-dmin<λ/2を満たす、
請求項3記載の騒音低減装置。
[請求項5]
 前記騒音制御部は、フィードフォワード制御を行う、
請求項1記載の騒音低減装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20A]

[ 図 20B]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23A]

[ 図 23B]

[ 図 24A]

[ 図 24B]

[ 図 25A]

[ 図 25B]

[ 図 25C]

[ 図 26]

[ 図 27A]

[ 図 27B]

[ 図 28A]

[ 図 28B]

[ 図 29]

[ 図 30A]

[ 図 30B]

[ 図 30C]

[ 図 30D]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36A]

[ 図 36B]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39A]

[ 図 39B]

[ 図 39C]

[ 図 39D]

[ 図 39E]

[ 図 40A]

[ 図 40B]

[ 図 40C]

[ 図 41]

[ 図 42A]

[ 図 42B]

[ 図 43A]

[ 図 43B]