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1. (WO2017154312) MANUFACTURING METHOD FOR ELECTROCHEMICAL DEVICE ELECTRODE AND ELECTROCHEMICAL DEVICE
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明 細 書

発明の名称 電気化学デバイス用電極と電気化学デバイスの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047  

符号の説明

0048  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1a   1b   2   3   4   5a   5b   5c   5d   5e   5f   6a   6b   6c   6d   6e   6f   6g   7a   7b   7c   7d   7e   7f   8  

明 細 書

発明の名称 : 電気化学デバイス用電極と電気化学デバイスの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は電気化学デバイス用電極と電気化学デバイスの製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 携帯電話、デジタルカメラ、ラップトップコンピュータなどの携帯型電子機器の電源や、車両用や家庭用の電源として広く普及している二次電池等の電気化学デバイスの1種として、積層型の電気化学デバイスがある。積層型の電気化学デバイスは、複数対の電極シート、すなわち複数の正極シートと複数の負極シートがセパレータを介して交互に繰り返し積層された電極積層体を有している。
[0003]
 電気化学デバイス用の電極シートは、集電体に、活物質(結着剤や導電材などを含む合剤である場合も含む)が塗布された塗布部と、電極端子を接続するために活物質が塗布されていない未塗布部とを備えている。積層型の電気化学デバイスでは、正極端子の一端が正極シートの未塗布部に電気的に接続されて他端が外装容器(外装ケース)の外部に引き出され、負極端子の一端が負極シートの未塗布部に電気的に接続されて他端が外装容器の外部に引き出されるように、電極積層体が外装容器内に封入されている。外装容器内には電極積層体とともに電解液も封入されている。二次電池は年々大容量化する傾向にあり、これに伴って、仮に短絡が発生した場合の発熱がより大きくなるため、電池の安全対策がますます重要になっている。
[0004]
 安全対策の例として、正極と負極との間の短絡を防止するため、塗布部と未塗布部の境界部分に絶縁部材が配置された構成がある。しかし、例えばテープ状の絶縁部材が配置されることによって電極積層体が部分的に厚くなると、体積あたりのエネルギー密度の低下や、電極積層体を均等に押さえることができないことに起因する電気特性のばらつきやサイクル特性の低下など、電気化学デバイスの品質低下を生じるおそれがある。そこで、活物質層の端部の厚さを部分的に薄く(薄肉に)形成して、この薄肉部と未塗布部とにわたって絶縁部材を配置することにより、絶縁部材によって電極積層体が部分的に厚くなることを防ぎ、電気化学デバイスの品質低下を抑えた構成がある。
[0005]
 一般的な電極の製造方法は、ダイヘッドから集電体に対して活物質を含む流体状のスラリーを吐出して付着させることを含む。積層型の電気化学デバイス用の電極を製造する際には、長尺のシート状の集電体をダイヘッドに対して移動させながらダイヘッドから集電体に対して間欠的にスラリーを吐出して付着させて活物質層を形成し、当該活物質層が形成された集電体を切断して個別の電極を得る方法がある。間欠的に活物質層を形成する場合、活物質の吐出と停止とを繰り返すことにより、長尺の集電体に連続的に活物質を吐出するのに比べて塗布する速度を上げるのが難しく、速度を無理に上げると活物質層の端部の形状の制御が困難になる。
[0006]
 特許文献1では、活物質層を2層構造にして、電極端部の形状を制御し、下活物質層のみが存在する単層部分に絶縁部材を配置して、電極積層体の、絶縁部材による部分的な厚さの増大を防いでいる。
 特許文献2には、複数のダイヘッドを用いて多層膜を形成する技術が開示されている。
 特許文献3には、複数のダイヘッドを用いて間欠的に電極を形成する製造方法が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 国際公開第2015/087657号明細書
特許文献2 : 特開2000-185254号公報
特許文献3 : 特開平10-15463号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 ダイヘッドから集電体に対して間欠的に活物質を含むスラリーを吐出する場合には、ダイヘッドからのスラリーの吐出を一旦停止させてから再度スラリーを吐出させるために、ダイヘッドへスラリーを供給するための弁の開閉や、ダイヘッドの集電体への接近や離反などの機械の動作時間が必要となる。したがって、間欠塗工における端部の形状の制御は、集電箔を高速で搬送する場合にはさらに難しくなる。特許文献1では、電極を多層に形成することによって端部に絶縁部材を設ける部位を形成する技術は開示されているものの、生産効率を向上させることについては考慮されていない。特許文献2では、多層に電極を形成するのみであり、形状を制御することは考慮されていない。
 また、特許文献3に記載された発明では、単層構造の活物質を迅速に形成することはできるが、迅速かつ寸法精度良く薄肉部を形成することはできない。
[0009]
 そこで、本発明の目的は、前述した課題を解決して、電極の製造に要する時間を短くして製造効率を向上させるとともに、廃棄される不要部分を少なくして製造コストを低く抑えることができ、さらに、電極の活物質層に寸法精度の良い薄肉部を形成できる電気化学デバイス用電極と電気化学デバイスの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明の、集電体と、集電体に塗布されている活物質からなる活物質層とを含み、活物質層は、集電体の上に形成された下活物質層と、下活物質層を介して集電体の上に配置されている上活物質層とを含む、電気化学デバイス用電極の製造方法は、集電体に対向する位置に集電体の搬送方向に沿って並べて配置された少なくとも4つのダイヘッドを用いる。集電体を搬送しながら、搬送方向の最も上流側のダイヘッドから集電体に活物質を含むスラリーを吐出することと、搬送方向の上流側から2番目のダイヘッドから集電体にスラリーを吐出することによって、2つの電極の下活物質層を形成し、搬送方向の上流側から3番目のダイヘッドから集電体にスラリーを吐出することと、搬送方向の上流側から4番目のダイヘッドから集電体にスラリーを吐出することによって、2つの電極の上活物質層を形成する。

発明の効果

[0011]
 本発明によると、電気化学デバイス用電極の製造に要する時間を短くして製造効率を向上させることが出来る。また、廃棄される不要部分を少なくして製造コストを低く抑えることができる。また、電極の活物質層に寸法精度の良い薄肉部を形成できる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1a] 本発明の電気化学デバイスの一例である二次電池を示す平面図である。
[図1b] 図1aのA-A線断面図である。
[図2] 図1a,1bに示す二次電池の正極の要部を示す拡大図である。
[図3] 図1a,1bに示す二次電池の負極の要部を示す拡大図である。
[図4] 本発明の電気化学デバイス用電極の製造方法に用いられる塗工装置を示す概略図である。
[図5a] 図2に示す正極の活物質層の形成工程の一部を模式的に示す説明図である。
[図5b] 図5aに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図5c] 図5bに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図5d] 図5cに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図5e] 図5dに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図5f] 図5eに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6a] 図2に示す正極の活物質層の形成工程の変形例の一部を模式的に示す説明図である。
[図6b] 図6aに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6c] 図6bに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6d] 図6cに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6e] 図6dに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6f] 図6eに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図6g] 図6fに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図7a] 図2に示す正極の活物質層の形成工程の他の実施形態の一部を模式的に示す説明図である。
[図7b] 図7aに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図7c] 図7bに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図7d] 図7cに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図7e] 図7dに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図7f] 図7eに続く工程を模式的に示す説明図である。
[図8] 本発明の電気化学デバイス用電極の製造方法に用いられる塗工装置の他の例を示す概略図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
 [二次電池の構成]
 図1a,1bは、本発明によって製造された電気化学デバイスの一例である二次電池1を模式的に示している。図1aは二次電池1の主面(平坦な面)に対して垂直上方から見た平面図であり、図1bは図1aのA-A線断面図である。図2は正極2の拡大図、図3は負極3の拡大図である。
[0014]
 本実施形態の二次電池1は、2種類の電極、すなわち正極(正極シート)2と負極(負極シート)3とがセパレータ4を介して交互に重なり合う電極積層体(蓄電要素)17を備えている。この電極積層体17は電解液5とともに、可撓性フィルム(ラミネートフィルム)6からなる外装容器14内に収納されている。電極積層体17の正極2には正極端子7の一端部が、負極3には負極端子8の一端部がそれぞれ接続されている。正極端子7の他端部および負極端子8の他端部は、それぞれ可撓性フィルム6からなる外装容器14の外部に引き出されている。図1bでは、電極積層体17を構成する各層の一部(厚さ方向の中間部に位置する層)を図示省略して、電解液5を示している。図1bでは、見やすくするために、正極2と負極3とセパレータ4と可撓性フィルム6がそれぞれ互いに接触していないように図示しているが、実際にはこれらは密着して積層されている。
 正極2および正極3のいずれか一方または両方は2層以上の活物質層を含む。
[0015]
 正極2は、正極用の集電体(正極集電体)9と、その正極集電体9に塗布された正極用の活物質層(正極活物質層)10とを含む。正極集電体9の表面と裏面には、正極活物質層10が形成された塗布部と正極活物質層10が形成されていない未塗布部を有する。図1a,1bには詳細に示されていないが、正極活物質層10が2層で構成される場合は、図2に示すように、下活物質層10aと上活物質層10bとが積層された2層構造の部分(2層部分)と、上活物質層10bが存在せず下活物質層10aのみからなる部分(単層部分)とを含む。同様に、図3に示す負極3は、負極用の集電体(負極集電体)11とその負極集電体11に塗布された負極用の活物質層(負極活物質層)12とを含む。負極集電体11の表面と裏面には塗布部と未塗布部を有する。負極活物質層12が2層で構成される場合は、下活物質層12aと上活物質層12bとが積層された2層部分と、下活物質層12aのみからなる単層部分とを含む。そして、図2に示す正極2には、単層部分(下活物質層10a)と未塗布部(集電体9)とに跨るようにテープ状の絶縁部材20が貼り付けられている。絶縁部材20は、上活物質層10bと実質的に同じ厚さか、それ以下の厚みにすることができる。本実施形態では正極2に絶縁部材20が設けられているが、負極3に絶縁部材20が設けられていてもよく、正極2と負極3の両方に絶縁部材20が設けられていてもよい。
[0016]
 正極2と負極3のそれぞれの未塗布部(集電体9,11)は、電極端子(正極端子7、負極端子8)と接続するための電極タブ(正極タブ、負極タブ)として用いられる。図1bの場合、正極2の正極タブ(未塗布部の正極集電体9)同士は正極端子7の一端部上にまとめられて集合部を構成し、この集合部が金属片(サポートタブ)13と正極端子7とに挟まれ、これらが互いに重なり合う位置で超音波溶接等により互いに接続されている。同様に、負極3の負極タブ(未塗布部の負極集電体11)同士は負極端子8の一端部上にまとめられて集合部を構成し、この集合部が金属片(サポートタブ)13と負極端子8とに挟まれ、これらが互いに重なり合う位置で超音波溶接等により互いに接続されている。正極端子7の他端部および負極端子8の他端部は、可撓性フィルム6からなる外装容器14の外部にそれぞれ延びている。
 負極3の塗布部(負極活物質層12)の外形寸法は正極2の塗布部(正極活物質層10)の外形寸法よりも大きく、セパレータ4の外形寸法よりも小さいか等しいことが好ましい。
[0017]
 フィルム外装二次電池1では、電極積層体17をその主面(平坦な面)の両側から可撓性フィルム6によって覆い、電極積層体17の外周縁部の外側において重なり合う可撓性フィルム6同士を接合して封止している。それによって、電極積層体17と電解液5を収容する外装容器14が形成されている。一般的に、可撓性フィルム6は、基材となる金属箔の両面にそれぞれ樹脂層が設けられたラミネートフィルムであり、少なくとも内側の樹脂層は、変性ポリオレフィンなどの熱融着性樹脂からなる。そして、熱融着性樹脂からなる内側の樹脂層同士を直接接触させた状態で加熱して溶融させ、互いに熱融着させることにより、外周が封止された外装容器14が形成される。
[0018]
 本実施形態の二次電池において、正極活物質層10を構成する活物質としては、例えばLiCoO 、LiNiO 、LiMn 、Li MO -LiMO 、LiNi 1/3Co 1/3Mn 1/3などの層状酸化物系材料や、LiMn などのスピネル系材料、LiMPO などのオリビン系材料、Li MPO F、Li MSiO Fなどのフッ化オリビン系材料、V などの酸化バナジウム系材料などが挙げられる。各正極活物質において、これらの活物質を構成する元素の一部が他の元素で置換されていてもよく、また、Liが過剰組成となっていてもよい。そして、これらの活物質のうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。
[0019]
 負極活物質層12を構成する活物質としては、黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなどの炭素材料や、リチウム金属材料、シリコンやスズなどの合金系材料、Nb やTiO などの酸化物系材料、あるいはこれらの複合物を用いることができる。
[0020]
 正極活物質層10および負極活物質層12を構成する活物質合剤は、前述したそれぞれの活物質に、結着剤や導電助剤等が適宜加えられたものである。導電助剤としては、カーボンブラック、炭素繊維、または黒鉛などのうちの1種、または2種以上の組み合せを用いることができる。また、結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、変性アクリロニトリルゴム粒子などを用いることができる。
[0021]
 正極活物質層10と負極活物質層12のいずれにおいても、例えば製造上のばらつきや層形成能力に起因する不可避な各層の傾斜や凹凸や丸み等が生じていても構わない。
[0022]
 正極集電体9としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金等を用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。負極集電体11としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金を用いることができる。
[0023]
 電解液5としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類や、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類や、脂肪族カルボン酸エステル類や、γ-ブチロラクトン等のγ-ラクトン類や、鎖状エーテル類、環状エーテル類、などの有機溶媒のうちの1種、または2種以上の混合物を使用することができる。さらに、これらの有機溶媒にリチウム塩を溶解させることができる。
[0024]
 セパレータ4は主に樹脂製の多孔膜、織布、不織布等からなり、その樹脂成分として、例えばポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ナイロン樹脂、アラミド樹脂(芳香族ポリアミド樹脂)、またはポリイミド樹脂等を用いることができる。特にポリオレフィン系の微多孔膜は、イオン透過性と、正極と負極とを物理的に隔離する性能に優れているため好ましい。また、必要に応じて、セパレータ4には無機物粒子を含む層を形成してもよい。無機物粒子としては、絶縁性の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物などを挙げることができ、なかでもTiO やAl を含むことが好ましい。
[0025]
 外装容器14は、可撓性フィルム6からなる軽量の外装ケースであり、可撓性フィルム6は、基材となる金属箔の両面にそれぞれ樹脂層が設けられたラミネートフィルムである。金属箔には、電解液5の漏出や外部からの水分の浸入を防止するためのバリア性を有するものを選択することができ、アルミニウムやステンレス鋼などを用いることができる。金属箔の少なくとも一方の面には、変性ポリオレフィンなどの熱融着性樹脂層が設けられる。可撓性フィルム6の熱融着性樹脂層同士を対向させ、電極積層体17を収納する部分の周囲を熱融着することで外装容器14が形成される。金属箔の、熱融着性樹脂層が形成された面と反対側の面には、外装容器14の表面として、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルフィルムなどの樹脂層を設けることができる。
[0026]
 正極端子7としては、アルミニウムやアルミニウム合金で構成されたものを用いることができる。負極端子8としては、銅や銅合金、あるいはそれらにニッケルメッキを施したものや、ニッケルなどを用いることができる。それぞれの端子7,8の他端部側は外装容器14の外部に引き出される。それぞれの端子7,8の、外装容器14の外周部分の熱溶着される部分に対応する箇所には、熱融着性の樹脂(封止材18)を予め設けておくことができる。
[0027]
 サポートタブ13は、電極タブ(集電体9,11)の損傷を防止し、電極タブと電極端子(正極端子7および負極端子8)との接続の信頼性を向上させるものであり、薄く強度があり、電解液5への耐性があるものが望ましい。サポートタブ13を形成する好ましい材料としてはアルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス(SUS)などが挙げられる。
[0028]
 活物質層の塗布部と未塗布部の境界部分を覆うように形成される絶縁部材20は、ポリイミド、ガラス繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、あるいはこれらを含む材料から形成することができる。具体的には、テープ状の樹脂部材に熱を加えて境界部分に溶着させたり、ゲル状の樹脂を境界部分に塗布してから乾燥させたりすることで、絶縁部材20を形成することができる。
[0029]
 [二次電池の製造方法]
 図4は、本発明の電気化学デバイス用電極の製造方法に用いられる塗工装置を示す概略図であり、具体的にはダイコータの塗工部分を模式的に表したものである。
 二次電池1の製造にあたって、図4に示すように4つのダイヘッド15a,15b,15c,15dと、4つのダイヘッド15a~15dに対向する位置を通るように集電体9,11を搬送するための搬送装置(例えばバックロール16等)を含む塗工装置(ダイコータ)を用いて、図2,3に示す電極2,3を製造する。
 図4においては、ダイヘッド15a、15b、15c、15dは、それぞれダイヘッドの活物質の吐出口が円筒状のバックロール16に向かうように配置され、ダイヘッドとバックロールの間に正極集電体9または負極集電体11が配置されている。活物質は集電体が一方向に巻取(搬送)される際に塗布されるため、活物質層を集電体上の長尺方向に形成していくことができる。
[0030]
 間欠塗工の未塗布部を良好に形成するためには、吐出口を上方から水平方向に向けて配置するのが好ましいが、図5a~5fでは、図4における各ダイヘッドの動作を理解し易くするために、模式的に集電体9の搬送方向Sが直線状になるように図示している。これらの図面を参照して、正極2の活物質層10の形成工程を例に挙げて説明する。本実施形態では、2つの電極を1組として活物質層10の形成を行うため、主に、1つの電極(先行する電極)となる部分の下活物質層10a およびその下活物質層10a の上に形成される上活物質層10b と、他の電極(次の電極)となる部分の下活物質層10a およびその下活物質層10a の上に形成される上活物質層10b とに着目して説明する。図5a~5fに示す各工程では、これらの活物質層10が形成される集電体9が搬送方向Sに移動する過程が示されている。
[0031]
 本実施形態では、図5aに示すように正極集電体9を搬送しながら、図5bに示すように、搬送方向Sの最も上流側に位置するダイヘッド15aと、上流側から2番目のダイヘッド15bとから、正極活物質を含む流体状のスラリーを集電体9に向けて吐出する。搬送速度は、好ましくは10m/min以上、より好ましくは20m/min以上、さらに好ましくは40m/min以上である。搬送速度が遅くても、本発明を適用することにより生産性や電極端部の安定性向上が見込めるが、生産効率の観点からは高速ほど好ましい。なお、速度の上限は特に限定されるものではないが、4つのヘッドで活物質層を2層に形成するのであれば、一例として、集電体の片側の活物質層の厚みを200μm以下に形成する場合には、搬送速度を100m/min以下にするのが好ましい。
 スラリーの粘度は、好ましくは1000~15000cpであり、より好ましくは3000~9000cpである。粘度が高すぎるとダイヘッドからの活物質の吐出を停止するときの追従性が悪く、また粘度が低すぎると吐出直後から形状が維持しにくく、活物質層の端部の形状制御に不向きである。
[0032]
 上流側から2番目のダイヘッド15bから吐出したスラリーによって先行する電極の下活物質層10a を形成するとともに、最も上流側のダイヘッド15aから吐出したスラリーによって次の電極の下活物質層10a を形成する。図5cに示すように2つの電極の下活物質層10a ,10a が完成したら、図5dに示すように集電体9をさらに搬送する。そして、図5eに示すように下活物質層10a ,10a がダイヘッド15c,15dにそれぞれ対向する位置に到達したら、上流側から3番目のダイヘッド15cと上流側から4番目のダイヘッド15dとからスラリーを吐出する。図5fに示すように、上流側から4番目のダイヘッド15dから吐出したスラリーによって先行する電極の上活物質層10b を形成するとともに、上流側から3番目のダイヘッド15cから吐出したスラリーによって次の電極の上活物質層10b を形成する。この間に、次の2つの電極の下活物質層10a ,10a を形成することもできる。
[0033]
 このようにして、図2に示す2層構造の正極活物質層10を形成する。上活物質層10bの塗布開始端部を下活物質層10aの塗布開始端部から少しずらすことにより、塗布開始端部側に上活物質層10bが存在せず下活物質層10aのみからなる単層部分を形成している。言い換えると、上活物質層10bの塗布開始端部は下活物質層10aの上に位置している。こうして形成した単層部分と未塗布部(集電体9)にまたがるように絶縁部材20を配置する。
[0034]
 ここでは、便宜上、2つの正極2の正極活物質層10の製造方法について主に説明したが、前述した工程を連続して行って2層構造の多数の正極活物質層10を形成する。そして、図示しないが、図5a~5fに示す各工程と同様にして正極集電体9の裏面にも2層構造の正極活物質層10を形成する。その後に正極活物質層10ごとに正極集電体9を切断して複数の正極2(図2参照)を得る。また、前述したのと同様の工程によって、図3に示すように負極集電体11の両面に2層構造の負極活物質層12がそれぞれ形成された負極3を完成させる。ただし、負極3には絶縁部材20を配置しない。
[0035]
 以上説明した本実施形態の電極の製造方法によると、1つのダイヘッドが1つの電極の活物質層を形成するために活物質を含むスラリーを吐出する一方、次の電極の活物質層は他のダイヘッドからのスラリー吐出によって形成される。そのため、ダイヘッドが1つの電極のためのスラリー吐出を停止した後に十分な時間をおいてからスラリーの吐出を再開しても、先行する電極の活物質層と次の電極の活物質層との間に必要以上に大きな間隔があくことはない。従って、電極の製造時間は短く、不要部分として廃棄する集電体が小さく製造コストを低く抑えられる。また、本実施形態では、異なるダイヘッドから吐出されるスラリーによって下活物質層と上活物質層を形成し、2層部分と単層部分(薄肉部)とを寸法精度良く形成することができる。1つのダイヘッドからのスラリー吐出によって薄肉部および段差部を連続して形成する場合のように、スラリー吐出の途中でダイヘッドを集電体に対して接近させたり遠ざけたりする必要がないので、寸法精度が良く、しかも薄肉部および段差部を形成するために長い時間を要することはなく、作業効率が良い。また、1つのダイヘッドからのスラリー吐出によって下活物質層を形成した後に同じダイヘッドから再度スラリーを吐出して上活物質層を形成する方法とは異なり、複数のダイヘッドで並行してスラリー吐出を行い、下活物質層の形成と上活物質層の形成を連続して行えるため、電極の製造に要する時間をさらに短くすることができる。
[0036]
 本実施形態では、前述したように、4つのダイヘッド15a~15dのうち、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出と上流側から2番目のダイヘッド15bからのスラリー吐出とによって、先行する電極の下活物質層と次の電極の下活物質層を形成し、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出と上流側から4番目(最も下流側)のダイヘッド15dからのスラリー吐出とによって、先行する電極の上活物質層と次の電極の上活物質層を形成する。上流側から3番目と4番目のダイヘッド15c、15dは、既に形成されている下活物質層の上に上活物質層を形成するために、集電体から間隔をおいて配置されている。従って、搬送方向の上流側から3番目のダイヘッド15cおよび搬送方向の上流側から4番目のダイヘッド15dと集電体9、11との間の間隔は、搬送方向の最も上流側のダイヘッド15aおよび搬送方向の上流側から2番目のダイヘッド15bと集電体9、11との間の間隔よりも大きい。一例では、最も上流側のダイヘッド15aと上流側から2番目のダイヘッド15bとから同時にスラリーを吐出し、上流側から3番目のダイヘッド15cと上流側から4番目(最も下流側)のダイヘッド15dとから同時にスラリーを吐出して、作業効率を高めることができる。ただし、この方法に限らず、様々な変更例が考えられる。図示しないが、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出によって、先行する電極の上活物質層10b を形成し、上流側から4番目のダイヘッド15dからのスラリー吐出によって、次の電極の上活物質層10b を形成するようにしてもよい。また、図示しないが、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出によって、先行する電極の下活物質層10a を形成し、上流側から2番目のダイヘッド15bからのスラリー吐出によって、次の電極の下活物質層10a を形成するようにしてもよい。
[0037]
 図6a~6gに示す変形例では、図6aに示すように正極集電体9を搬送し、図6bに示すように最も上流側のダイヘッド15aからスラリーを吐出して、先行する電極の下活物質層10a を形成する。図6c~6eに示すように集電体9を搬送して、先行する電極の下活物質層10a が、上流側から3番目のダイヘッド15cに対向する位置に到達したら、図6e~6fに示すように、上流側から1~3番目のダイヘッド15a~15cから同時にスラリーを吐出する。上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出により、先行する電極の上活物質層10b を形成するとともに、上流側から2番目のダイヘッド15bからのスラリー吐出により、次の電極の下活物質層10a を形成する。この時、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出により、さらに次の電極の下活物質層10a の形成も同時に行える。さらに集電体9を搬送して、次の電極の下活物質層10a が上流側から4番目のダイヘッド15dに対向したら、図6gに示すように、上流側から4番目のダイヘッド15dからのスラリー吐出により、次の電極の下活物質層10a の上に上活物質層10b を形成する。この時、上流側から1~3番目のダイヘッド15a~15cからのスラリー吐出も同時に行うと、さらに次の電極の下活物質層10a の上に上活物質層10b を形成できるとともに、後続の電極の下活物質層10a ,10a の形成も同時に行えるため、作業効率が良い。
[0038]
 図7a~7fに示す実施形態では、4つのダイヘッド15a~15dのうち、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出によって1つの電極(先行する電極)の下活物質層10a を形成し、上流側から4番目(最も下流側)のダイヘッド15dからのスラリー吐出によって、先行する電極の上活物質層10b を形成する。そして、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出によって、他の電極(次の電極)の下活物質層10a を形成し、上流側から2番目のダイヘッド15bによって次の電極の上活物質層10b を形成する。
[0039]
 具体的には、図7aに示すように正極集電体9を搬送し、図7bに示すように、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出によって先行する電極の下活物質層10a を形成し、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出によって、次の電極の上活物質層10a を形成する。続いて、各下活物質層10a ,10a を、上流側から4番目のダイヘッド15dおよび上流側から2番目のダイヘッド15bにそれぞれ対向する位置に到達させ、さらに単層部分の長さに相当する距離だけ集電体9を搬送する。図7c~7dに示すように、上流側から4番目のダイヘッド15dからのスラリー吐出によって、先行する電極の上活物質層10b を形成し、上流側から2番目のダイヘッド15bからのスラリー吐出によって、次の電極の上活物質層10b を形成する。その後に、図7eに示すように集電体9を搬送してから、図7fに示すように、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出と最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出とによって、さらに後続の2つの電極の下活物質層10a ,10a を形成する。
[0040]
 この方法によると、最も上流側のダイヘッド15aと上流側から2番目のダイヘッド15bとを搬送方向Sにおいて近接して配置することができ、同様に上流側から3番目のダイヘッド15cと上流側から4番目のダイヘッド15dとを搬送方向において近接して配置することができる。従って、塗工装置(電極製造装置)の小型化が図れる。そして、この構成では、上流側から2番目と4番目のダイヘッド15b、15dは、既に形成されている下活物質層の上に上活物質層を形成するために、集電体に対して間隔をあけて配置されている。従って、搬送方向の上流側から2番目のダイヘッド15cおよび搬送方向の上流側から4番目のダイヘッド15dと集電体9との間の間隔は、搬送方向の最も上流側のダイヘッド15aと集電体9、11との間の間隔よりも大きい。上流側から3番目のダイヘッド15cは、既に形成されている上活物質層が通過する際にそれに接触しないように集電体9から離れていなければならないが、下活物質層を形成するためには集電体9に対して近接しなければならない。従って、図7d~7fに矢印で示すように、上流側から3番目のダイヘッド15cは移動可能であり、集電体9,11との間の間隔が可変になっている。なお、図示しないが、最も上流側のダイヘッド15aからのスラリー吐出によって、先行する電極の下活物質層10a を形成し、上流側から2番目のダイヘッド15bによって先行する電極の上活物質層10b を形成し、上流側から3番目のダイヘッド15cからのスラリー吐出によって次の電極の下活物質層10a を形成し、上流側から4番目のダイヘッド15dからのスラリー吐出によって、次の電極の上活物質層10b を形成するようにしてもよい。
[0041]
 以上説明した様々な製造方法において用いられる塗工装置は、図4に示されている構成に限定されず、たとえば、ダイヘッドは必ずしもバックロールのある箇所に配置する必要はなく、一部または全部をバックロール同士のあいだや搬送ローラ(不図示)のあいだで集電箔がフロートしている箇所に配置し、塗布してもよい。塗工装置は、少なくとも4つのダイヘッド15a~15dが集電体9に対向する位置で集電体9の搬送方向Sに沿って並んで配置されていればよい。また、5つ以上のダイヘッドを有する構成であってもよく、図5a~7fに示される活物質層の形成工程に準じた方法で活物質層を形成することができる。
[0042]
 以上説明したように2層構造の活物質層の形成を行なって図2,3に示す正極2および負極3を製造したら、正極2と負極3のいずれか一方または両方において、塗布部と未塗布部の境界部分、具体的には、活物質層の下活物質層のみが存在する単層部分と、集電体の活物質層が形成されていない部分とにまたがるように、テープ状の絶縁部材を貼り付ける。本実施形態では、図2に示すように正極2のみに絶縁部材20を貼り付ける。絶縁部材20の厚さと上活物質層10aの厚さが実質的に同じか、それ以下の厚みであるため、電極2全体の厚さが実質的に均一であり、絶縁部材を配置した部位の厚さが局所的に増大することはない。
[0043]
 図1a,1bに示すように、これらの正極2と負極3とを、セパレータ4を介して交互に積層し、正極端子7および負極端子8を接続する。具体的には、複数の正極2の正極タブ(正極集電体9)を正極端子7の一端部の上に密接に重ね合わせ、さらにその上に金属片(サポートタブ)13を重ねて配置してから、これらを一括して接合する。電極タブと電極端子との接合方法は複数あるが、超音波溶着による接合が採用されることが多い。すなわち、複数の正極タブを挟み込む正極端子7とサポートタブ13に、図示しないホーンとアンビルをそれぞれ押し当てて加圧しながら振動を加えて超音波溶接する。負極3においても、正極2と同様に、複数の未塗布部(負極集電体)11を重ね合わせた集合部をサポートタブ13と負極端子8で挟み込み、超音波溶接することができる。
[0044]
 このようにして正極2の未塗布部(正極集電体9)に正極端子7が接続され、かつ負極3の未塗布部(負極集電体11)に負極端子8が接続されて完成した電極積層体17を、その主面(平坦な面)の上下から可撓性フィルム6によって覆う。そして、平面的に見て電極積層体17の外周縁部の外側において、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に、一部を除いて圧力と熱を加えて、可撓性フィルム6の内側の樹脂層6bを構成する熱融着性樹脂を互いに熱融着させて接合する。この時、正極端子7と負極端子8は、予め設けられた封止材(シーラント)18を介して可撓性フィルム6の外周部に固着させる。一方、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分のうち、圧力と熱を加えていない部分は、非接合のままの開口部分(注入口部分)として残る。一般的には、外装容器14のうち、正極端子7が配置される辺と負極端子8が配置される辺とを除く辺のうち、いずれか1辺の一部に注入口部分を形成する。そして、注入口部分から外装容器14の内部に電解液5を注入する。注入口部分以外の辺はすべて既に封止されているので、注入した電解液5が漏れることはない。また、既に封止されている辺において、可撓性フィルム6同士が重なり合う部分に電解液5が浸入することはない。その後、注入口部分に圧力と熱を加えて、可撓性フィルム6の内側の樹脂層6bを構成する熱融着性樹脂を互いに熱融着させて接合する。こうして電気化学デバイスの一例である二次電池が完成する。
[0045]
 本発明はリチウムイオン二次電池に特に有用であるが、リチウムイオン電池以外の二次電池や、キャパシタ(コンデンサ)等の電池以外の電気化学デバイスに適用しても有効である。
[0046]
 以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記した実施形態の構成に限られるものではなく、本発明の構成や細部に、本発明の技術的思想の範囲内で、当業者が理解し得る様々な変更を施すことができる。
[0047]
 本出願は、2016年3月11日に出願された日本特許出願2016-48838号を基礎とする優先権を主張し、日本特許出願2016-48838号の開示の全てをここに取り込む。

符号の説明

[0048]
1   二次電池(電気化学デバイス)
2   正極(正極シート)
3   負極(負極シート)
4   セパレータ
5   電解液
6   可撓性フィルム(ラミネートフィルム)
7   正極端子(電極端子)
8   負極端子(電極端子)
9   正極用の集電体(正極集電体)
10  正極用の活物質層(正極活物質層)
10a,10a ~10a  上活物質層
10b,10b ~10b  下活物質層
11  負極用の集電体(負極集電体)
12  負極用の活物質層(負極活物質層)
12a 上活物質層
12b 下活物質層
13  金属片(サポートタブ)
14  外装容器
15a~15d  ダイヘッド
16  ローラー
17  電極積層体(蓄電要素)
18  封止材(シーラント)
19  切断線
20  絶縁部材

請求の範囲

[請求項1]
 集電体と、前記集電体に塗布されている活物質からなる活物質層とを含み、前記活物質層は、前記集電体の上に形成された下活物質層と、前記下活物質層を介して前記集電体の上に配置されている上活物質層とを含む、電気化学デバイス用電極の製造方法であって、
 該集電体に対向する位置に該集電体の搬送方向に沿って並べて配置された少なくとも4つのダイヘッドを用い、
 前記集電体を搬送しながら、前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドから前記集電体に前記活物質を含むスラリーを吐出することと、前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出することによって、2つの電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出することと、前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出することによって、前記2つの電極の前記上活物質層を形成する、電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項2]
 前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して、先行する電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して次の電極の前記下活物質層を形成し、
 前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記先行する電極の前記上活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記次の電極の前記上活物質層を形成する、請求項1に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項3]
 前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して、先行する電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して次の電極の前記下活物質層を形成し、
 前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記先行する電極の前記上活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記次の電極の前記上活物質層を形成する、請求項1に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項4]
 前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して、先行する電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して次の電極の前記下活物質層を形成し、
 前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記先行する電極の前記上活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記次の電極の前記上活物質層を形成する、請求項1に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項5]
 前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドおよび前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドと前記集電体との間の間隔は、前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドおよび前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドと前記集電体との間の間隔よりも大きい、請求項1から4のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項6]
 集電体と、前記集電体に塗布されている活物質からなる活物質層とを含み、前記活物質層は、前記集電体の上に形成された下活物質層と、前記下活物質層を介して前記集電体の上に配置されている上活物質層とを含む、電気化学デバイス用電極の製造方法であって、
 該集電体に対向する位置に該集電体の搬送方向に沿って並べて配置された少なくとも4つのダイヘッドを用い、
 前記集電体を搬送しながら、前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して、1つの電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記1つの電極の前記上活物質層を形成し、前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドから前記集電体に前記活物質を含むスラリーを吐出して他の電極の前記下活物質層を形成し、前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドから前記集電体に前記スラリーを吐出して前記他の電極の前記上活物質層を形成する、電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項7]
 前記搬送方向の上流側から2番目の前記ダイヘッドおよび前記搬送方向の上流側から4番目の前記ダイヘッドと前記集電体との間の間隔は、前記搬送方向の最も上流側の前記ダイヘッドと前記集電体との間の間隔よりも大きく、前記搬送方向の上流側から3番目の前記ダイヘッドと前記集電体との間の間隔は可変である、請求項6に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項8]
 前記上活物質層の塗布開始端部は前記下活物質層上に位置しており、前記活物質層は、前記下活物質層と前記上活物質層が積層された2層部分と、前記上活物質層が存在せず前記下活物質層のみからなる単層部分とを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項9]
 前記単層部分と前記未塗布部とに跨るように、絶縁部材が貼り付けられている、請求項8に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項10]
 前記上活物質層の厚さと前記絶縁部材の厚さが等しい、請求項9に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項11]
 前記スラリーは前記活物質とバインダを少なくとも含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法。
[請求項12]
 請求項1から11のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用電極の製造方法によって正極と負極のいずれか一方または両方を製造することと、
 前記正極と前記負極とをセパレータを介して交互に積層して電極積層体を形成することと、
 前記電極積層体と電解液を外装容器内に収容することと、
 を含む電気化学デバイスの製造方法。

図面

[ 図 1a]

[ 図 1b]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5a]

[ 図 5b]

[ 図 5c]

[ 図 5d]

[ 図 5e]

[ 図 5f]

[ 図 6a]

[ 図 6b]

[ 図 6c]

[ 図 6d]

[ 図 6e]

[ 図 6f]

[ 図 6g]

[ 図 7a]

[ 図 7b]

[ 図 7c]

[ 図 7d]

[ 図 7e]

[ 図 7f]

[ 図 8]