PATENTSCOPE will be unavailable a few hours for maintenance reason on Tuesday 19.11.2019 at 4:00 PM CET
Search International and National Patent Collections
Some content of this application is unavailable at the moment.
If this situation persists, please contact us atFeedback&Contact
1. (WO2017138456) SEISMIC SURVEYING METHOD, SEISMIC SURVEYING DEVICE, AND HYDROPHONE ASSEMBLY
Document

明 細 書

発明の名称 地震探査法、地震探査装置、及びハイドロフォン組立体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

実施例

0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032  

産業上の利用可能性

0033  

符号の説明

0034  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5 (R26)   6 (R26)   7 (R26)   8 (R26)   9 (R26)  

明 細 書

発明の名称 : 地震探査法、地震探査装置、及びハイドロフォン組立体

技術分野

[0001]
 本発明は、地下構造を明らかにするための地震探査法、地震探査法に用いる地震探査装置、及び地震探査法に用いるハイドロフォン組立体に関する。
 本願は、2016年2月9日に、日本に出願された特願2016-022912号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 石油、天然ガスなどの探鉱において、地下構造を明らかにするためには、通常、ジオフォン(可動線輪型電磁式地震計)又はMEMSセンサー(Micro Electro Mechanical System)によるデジタルフォンを用いる反射地震探査法が行われていた。
 ジオフォンを用いる反射地震探査法は、地上に受振器であるジオフォンを複数設置して行う。詳しくは、起振車等のバイブレータ又は地下に埋設した爆薬を用いた爆破を震源として地上又は地下を振動(発振)させ、震源からの振動を地下に伝播させ、地下の反射面から反射又は屈折して地表に戻った反射波又は屈折波をジオフォンで感知し記録する。
 上記従来のジオフォンを用いる反射地震探査法では、ジオフォンを地表に設置するため、ジオフォンが反射波を感知する際に、車両の振動や風等の環境ノイズの影響を受け、信号対雑音比(S/N比)が低くなるという問題がある。特に、震源エネルギーの小さいバイブレータを用いた地震探査では、記録における信号対雑音比が低くなる傾向がある。バイブレータは地表で発振するため、震源起源の地表の表面波やコヒーレントノイズが発生し易い。従って、表面波やコヒーレントノイズは震源起源のノイズとしてジオフォンの記録に混入し、反射波の記録における信号対雑音比を低下させる。
 爆薬による爆破を震源として用いる地震探査では、震源のエネルギーが高く、地下からの発振であるため、震源起源の表面波やコヒーレントノイズが小さく、バイブレータを用いた地震探査より信号対雑音比が高い傾向がある。
 しかしながら、爆薬による爆破を震源として用いる地震探査は、環境問題を招きやすいため、その利用は縮小傾向にある。
[0003]
 表面波からのノイズの抑制のために、測線に沿って直線状にジオフォンを多数設置して、測線方向のノイズを抑制する方法がある。しかし、震源起源のノイズは測線方向以外の方向からも散乱して伝播してくるため、上記の直線状にジオフォンを多数設置する方法は、測線方向以外の方向からのノイズに対しての抑制効果が低い。測線と直交する方向にジオフォンを多数設置し、更にノイズを除去することも理論的には考えられるが、広大な用地を必要とするために実施は困難である。
[0004]
 地震探査法としては他に、ハイドロフォン(圧電素子)を坑井内に埋設し、これを受振器として用いて反射波を感知する方法が検討されている(特許文献1及び特許文献2参照)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 米国特許出願公開第2014/0254318号明細書
特許文献2 : 米国特許出願公開第2014/0269184号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 特許文献1には、地面を掘削して得た坑井にハイドロフォンシステムを収納した後、坑井をセメント、漆喰、グラウト材又は粘土等で埋めて、前記ハイドロフォンシステムを受振器として用いる地震探査法が開示されている。しかし、一般的に坑井の内壁は崩れやすく、凹凸面を形成しているため、固体充填材を充填する際、坑井内に空隙等が形成されやすく、全長に渡って固体充填材を均一に充填することが難しい。特に、地震探査においては数百の測定点を必要とするが、特許文献1の方法では、全ての坑井内の密度を坑井周囲の地盤の密度と同程度にすることが難しく、測定精度を向上させることが困難であった。
 特許文献2には、水、生分解性油、鉱物油等の流体で満たされている可撓性の密閉袋内にハイドロフォンを格納した後、前記密閉袋を坑井に降ろし、前記密閉袋内の流体を加圧して坑井内壁に密閉袋を密着させて地震探査を行う方法が開示されている。この地震探査法では、ハイドロフォンを格納している密閉袋を坑井内壁に密着させることにより、地震探査の測定精度を上げている。
 しかし、坑井周囲の地盤と坑井内流体および密閉袋内の流体とでは音響インピーダンスが異なるため、地表からの表面波及び音波等のコヒーレントノイズを密閉袋が拾ってしまい、信号対雑音比を向上させることが困難であった。
 本発明は、震源起源の表面波及び音波等のコヒーレントノイズを抑制し、信号対雑音比が高いデータを均一に得ることが可能な地震探査法を得ることを目的としている。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明は以下のいずれかの態様を有することを特徴とする。
 [1]本発明の地震探査法は、地面に坑井を掘削する工程と、前記坑井に管状のケーシングを配置する工程と、前記ケーシングの外周面と前記坑井の内壁との間の空隙に粒状の充填材を充填する工程と、前記ケーシング内にハイドロフォン組立体を設置する工程と、前記ケーシング内に粒状の充填材を充填する工程と、前記ハイドロフォン組立体を受振器として地震探査を行う工程とを有することを特徴とする。
 [2]本発明の地震探査法は、前記充填材が砂礫又は砂であることを特徴とする[1]に記載の地震探査法である。
 [3]本発明の地震探査法は、前記ハイドロフォン組立体が、本体部と前記本体部の一端に取り付けられた先端部とハイドロフォンとを有し、前記先端部に前記ハイドロフォンが内蔵されており、前記ハイドロフォン組立体の軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きいことを特徴とする[1]又は[2]に記載の地震探査法である。
 [4]本発明の地震探査法は、前記ハイドロフォン組立体の前記本体部の上端に吊上用治具が固定されており、前記地震探査を行う工程の後に、前記吊上用治具を吊上げることにより前記ハイドロフォンを回収することを特徴とする[3]に記載の地震探査法である。
 [5]本発明の地震探査法は、前記ケーシング内の前記充填材に水を注入してスラリー状にして、前記ケーシングの内部から前記充填材を排出する工程と、前記充填材を排出した後に前記ハイドロフォン組立体を回収する工程とを有することを特徴とする[1]~[4]の何れか一項に記載の地震探査法である。
 [6]本発明の地震探査法は、前記ケーシングが生分解性プラスチックで形成されていることを特徴とする[1]~[5]の何れか一項に記載の地震探査法である。
 [7]本発明の地震探査装置は、坑井内に配置される管状のケーシングと、前記ケーシング内に設置されるハイドロフォン組立体とを有し、前記ハイドロフォン組立体は、本体部と、前記本体部の一端に取り付けられた先端部と、前記先端部に内蔵され、地震探査の受振器として使用されるハイドロフォンとを有し、前記ハイドロフォン組立体は、その軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きく、前記先端部を下にして前記ケーシング内に設置されることを特徴とする。
 [8]本発明のハイドロフォン組立体は、坑井内に配置される管状のケーシング内に、地震探査のために設置されるハイドロフォン組立体であって、本体部と、本体部の一端に取り付けられた先端部と、前記先端部に内蔵され、前記地震探査の受振器として使用されるハイドロフォンとを有し、前記ハイドロフォン組立体は、その軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きく、前記先端部を下にして前記ケーシング内に設置されることを特徴とする。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、地面に掘削した坑井内に管状のケーシングを配置し、このケーシング内にハイドロフォン組立体を設置した上、粒状の充填材をケーシング内に充填して地震探査を行うことにより、震源起源の表面波及び音波等のコヒーレントノイズを抑制し、信号対雑音比が高いデータを得ることが可能となる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明の地震探査法の一実施形態において、坑井にケーシングを固定した工程を示す縦断面図である。
[図2] 本発明の地震探査法の一実施形態において、坑井に固定されたケーシングの中に、ハイドロフォン組立体を設置した工程を示す縦断面図である。
[図3] 本発明の地震探査法の一実施形態において、ケーシング内からハイドロフォン組立体を回収する工程を示す縦断面図である。
[図4] 本発明の地震探査法の一実施形態で用いるハイドロフォン組立体の正面図である。
[図5] 実施例1で得た共通受振点記録、即ち、本発明の地震探査法の一実施形態で得た振動の記録(グラフ(503))と従来のジオフォンを用いた地震探査法で得た振動の記録(グラフ(504))との比較を示す。
[図6] 共通受振点記録、即ち、比較例1の方法で得た振動の記録(グラフ(505))と、実施例1の本発明の地震探査法の一実施形態で得た振動の記録(グラフ(503)との比較を示す。
[図7] 比較例2で得た共通発振点記録、即ち、バイブレータを震源としてジオフォンで受振した振動の記録(グラフ(601))とダイナマイトによる爆発を震源としてジオフォンで受振した振動の記録(グラフ(602))との比較を示す。
[図8] 実施例2で得た共通受振点記録、即ち、本発明の地震探査法の一実施形態で得た振動の記録と従来のジオフォンを用いた地震探査法で得た振動の記録とを電圧に変換して比較したグラフ(グラフ(701)及び(702))を示す。
[図9] 実施例3で得た共通受振点記録、即ち、本発明の地震探査法の一実施形態で得た振動の記録(グラフ(801))と従来のジオフォンを用いた地震探査法で得た振動の記録(グラフ(802))との比較を示す。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、図面を参照して本発明の地震探査法の実施形態について説明する。
 なお、以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本実施形態の特徴をわかりやすくするために、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
[0011]
 本実施形態の地震探査法は、地面に坑井を掘削する工程と、前記坑井に管状のケーシングを配置する工程と、前記ケーシングの外周面と前記坑井の内壁との間の空隙に粒状の充填材を充填する工程と、前記ケーシング内にハイドロフォン組立体を設置する工程と、前記ケーシング内に粒状の充填材を充填する工程と、前記ハイドロフォン組立体を受振器として地震探査を行う工程とを有する。
[0012]
 本実施形態の地震探査法では、先ず地面に坑井103を掘削する。地面に坑井103を掘削する際には、ロータリー式の掘削方法、又はスピンドル式の掘削方法等が選択され、例えば深さ20m以上50m以下、内径76mm以上146mm以下の坑井(縦孔)103を掘削する。
 掘削した坑井103の内壁は通常脆く、図1で示されるようにその表面に岩石や崩れた地層による凹凸面が形成される。本実施形態ではケーシング101を坑井103内に設置し、固定したのちに、ケーシング101内ハイドロフォン組立体201を設置して、粒状の充填材203を充填する。従来は、ケーシングを用いずに、内壁に前記凹凸面が形成された坑井内に直接ハイドロフォンを設置し充填材を充填していたため、坑井内に空隙が形成され、地震探査の測定精度を向上させることが困難であった。
 またこの従来の形態ではいったんハイドロフォン組立体を設置し充填剤を充填すると、調査終了後ハイドロフォン組立体を回収することは困難であった。
[0013]
 本実施形態の地震探査法では、地面に坑井103を掘削したのち、坑井103に管状のケーシング101を配置する。
 ケーシング101としては、例えば、坑井103の内径の88%以上91%以下の内径と、1m以上2m以下の高さ、3mm以上5mm以下の厚みを有する管状のケーシング部材を組み立てて得られるケーシング101を用いることが好ましい。
 前記ケーシング部材の上端と下端には他のケーシング部材と連結可能な嵌合部が形成されており、複数のケーシング部材を嵌合部で連結させながら坑井103内に降下させてケーシング101を形成し、坑井103の内底部にケーシング101の下端が接するようにケーシング101を配置する。このとき、本実施形態では、ケーシング101の内壁が滑らかな平面状になるように設計されたケーシング部材を用いてケーシング101を坑井103内に設置することが好ましい。ケーシング部材の両端の嵌合部には、例えば他のケーシング部材と互いに嵌合可能なおねじ部とめねじ部とを形成して用いることができる。
 本実施形態では、ケーシング101を設けることにより、充填剤203がケーシング101の滑らかな内壁を伝わって滞りなく落下し、充填剤203の均一な密度での充填を容易としている。
 ケーシング101は、生分解性プラスチックで形成されていることが好ましい。ケーシング101が生分解性プラスチックで形成されていれば、地震探査終了後にケーシングを放置しても、環境への影響を最小限とすることが可能となる。
[0014]
 次に、ケーシング101の外周面と坑井103の内壁との間の空隙(アニュラス)に粒状の充填材102を充填する。
 充填材102としては、比重が水より重い砂礫及び掘り屑等を用いることが好ましい。
砂礫及び掘り屑の粒径は限定されないが、平均粒径で0.25mm以上2mm以下程度が好適である。本実施形態では、ケーシング101の外周面と坑井103の内壁との間の空隙に粒状の充填材102を充填することで、ケーシング101が振動しないように坑井103内にケーシング101を固定する。
 ケーシング101を坑井103内に充填材102で固定している段階では、図1で示されるようにケーシング101内が地下水104で満たされていることがある。
 この地下水104で満たされているケーシング101内にハイドロフォン組立体201を設置し、地震探査を行うことも検討したが、地下水104と地盤105の音響インピーダンスが異なるため、地表付近を伝わるコヒーレントノイズがケーシング101の表面に伝播し、ノイズが検出されることが見出された。
[0015]
 そこで本実施形態では、図2で示すように、ケーシング101内にハイドロフォン組立体201を設置した後に、粒状の充填材203をケーシング101内に充填し、ハイドロフォン組立体201を埋設する。粒状の充填材203をケーシング101内に充填することでケーシング101内の地下水はケーシング101外に押し出され、排出される。
[0016]
 ケーシング101内にハイドロフォン組立体201を設置するには、地震計記録装置202に電気ケーブル204を介して接続したハイドロフォン組立体201をケーシング101内で手動で降下させ、ケーシング101の下端部(坑井103の底部)にハイドロフォン組立体201の先端(先端部303)が接するように配置する。電気ケーブル204はハイドロフォン302に電気を供給する回路とハイドロフォン302の出力データを地震計記録装置202に送信する回路とを有している。
[0017]
 本実施形態のハイドロフォン組立体201は、図4に示すように、円筒形の本体部304と、この本体部304の一端に取り付けられた有底円筒状の先端部303と、ハイドロフォン302とを有し、前記先端部303に前記ハイドロフォン302が内蔵されている。先端部303の先端は半球状に形成されているとよい。
 ハイドロフォン組立体201の軸方向の全長はケーシング101の内径より大きいことが好ましい。具体的には、ハイドロフォン組立体201の軸方向の全長(本体部304と先端部303との合計長さ)がケーシング101の内径の10倍以上200倍以下であることが好ましい。
 ハイドロフォン組立体201の軸方向の全長が10倍未満であると、ハイドロフォン組立体201をケーシング101内に降下させる際に、ハイドロフォン組立体201がケーシング101内で横又は斜めに傾いて、ハイドロフォン組立体201を下降させる作業が阻害される。一方、ハイドロフォン組立体201の軸方向の全長が4mを超えるとハンドリングが劣る。
 ハイドロフォン組立体201の本体部304は、硬質塩化ビニル、樹脂製プラスチック等の防水素材で形成されている円筒状ケースであることが好ましい。円筒状ケースは、円筒形状を有しており、内部に地震計記録装置202とハイドロフォン302とを接続する電気ケーブル204を収納可能である。本体部304は、前記ロッド状ケースを複数接続して得てもよい。また、本体部304の一端には金属(ステンレス等)で形成されている先端部303が嵌合しており、先端部303にハイドロフォン302が内蔵されている。
 本体部304と先端部303の外径は同じであり、これらを同軸上に配置し、ハイドロフォン組立体201の接合部の表面が平坦になるようにこれらを嵌合させて、ハイドロフォン組立体201を形成している。先端部303を金属製とするのは、ハイドロフォン組立体201をケーシング101内に降下させる際に、先端部303を重しとして使用することができるからである。
 ハイドロフォン組立体201の軸方向に直交する外径、即ち本体部304及び先端部303の外径は、例えば35mm以上50mm以下であることが好ましい。本体部304及び先端部303の外径が35mm以上であれば、ハイドロフォン組立体201をケーシング101内に設置する際に、ハイドロフォン組立体201が曲がることを防ぐことが可能であり、埋設後数週間程度の連続使用に耐えうる。
 先端部303を構成する金属と地震探査を行う地盤105とでは音響インピーダンスが異なるが、ハイドロフォンが測定する反射波の波長が大きいため、先端部303を構成する金属は測定精度に影響を及ぼしにくい。特に、本体部304及び先端部303の外径が50mm以下であれば、地震探査の測定精度に影響を与えない。
 同じく、地震探査の測定精度に影響を与えないために、先端部303の軸方向の全長はハイドロフォンを収納可能な長さであって、且つ200mm以下であることが好ましい。
[0018]
 本実施形態のハイドロフォン組立体201が備えているハイドロフォン302として、圧電素子が使用可能である。圧電素子はジオフォンが感知する地表の表面波及びS波に対して感度が低い。従って、圧電素子を地震探査に用いると、雑音成分である表面波及びS波より、地震探査で使用するP波を優先的に取得することができる。
 また、圧電素子を用いたハイドロフォン302は受振感度が周波数に依存するが、ケーシング101の下端部(坑井103の底部)にハイドロフォン組立体201を設置した場合に、坑井103の真下方向の指向性(感度)が高く、坑井103の軸方向に対して垂直な水平方向の指向性が「0」になることが確認された。圧電素子そのものには指向特性はないが、圧電素子(ハイドロフォン302)を地中に埋設した際に、坑井103の真下方向の指向性が高く、坑井103の軸方向に対して垂直な水平方向の指向性が「0」になる。地表自由表面において、下方の震源から伝播する地震波の圧力波成分の位相が反転し反射する。この反射波は、下方からの伝播する後続の地震波の波動と干渉する。その結果、圧電素子の埋設深度より1/4波長が大きい地震波については、地中に埋設した圧電素子の指向性は、坑井103の真下方向の指向性が最大となる。これは1/4波長ホイップアンテナと同じ原理である。
 即ち、本実施形態の地震探査法では、従来の測線に沿って直線状にジオフォンを群設置して、測線方向に伝播するノイズだけを抑制する方法と異なり、測線方向だけでなく、水平方向に伝播する全てのノイズを軽減することができる。
 従って、ハイドロフォン302をケーシング101の下端部に埋設して用いると、震源で発生し水平方向に伝播する屈折波、表面波、音波等の直接波のノイズ、屈折波、表面波、音波等が不均一な地形などによって散乱して生じる散乱波のノイズを軽減することが可能となる。
 更に、ハイドロフォン302をケーシング101の下端部に埋設して地震探査に用いるため、地上で使用するジオフォンと比べて、地上の車両や人間の活動による雑音、気象による雑音等を軽減可能である。
[0019]
 本実施形態では、前述のとおりケーシング101内に先端部30を下にしてハイドロフォン組立体201を設置した後に、粒状の充填材203をケーシング101内に充填し、ハイドロフォン組立体201を埋設する。
 ケーシング101内に充填する充填材203としては、比重が水より重い砂等を用いることが好ましい。砂の粒径は限定されないが、平均粒径で0.125mm以上0.5mm以下程度が好適である。あまり粒径(粒度)が大きいと、後の工程で充填材203をスラリーとしてケーシング101内から排出することが困難になる。砂の粒径(粒度)が小さすぎると、充填材203をケーシング101に充填する際の砂の沈殿に時間がかかる。
 本実施形態では、ケーシング101の内壁が平坦であり、且つハイドロフォン組立体201が凹凸のない平坦な面を有しているため、ケーシング101内に充填材203を充填する際に、ケーシング101内の充填材の密度を均一にして、地震探査を行う地盤105の密度と同等の密度を得ることができる。
 従って、本実施形態では、地震探査を行う地盤105とケーシング101内との音響カップリングを向上させ、ケーシング101を伝播してくるノイズを遮断することができる。
[0020]
 ハイドロフォン組立体201をケーシング101の下端部に埋設した後、ハイドロフォン組立体201を受振器として地震探査を行う。
 地震探査では、発振源として起振車等のバイブレータ又は地下に埋設した爆薬(ダイナマイト等)による爆破を用いる。本実施形態の地震探査法では、受振器であるハイドロフォン組立体201を坑井103内に配置したケーシング101内に設置し、ケーシング101内を砂などの充填材203を用いて埋没させているため、震源として震源エネルギーが小さいバイブレータを用いても、信号対雑音比を、ジオフォンを地上設置した場合のダイナマイト爆破による地震探査と同等又はそれ以上とすることができる。即ち、本実施形態の地震探査法でバイブレータを震源として用いた場合、信号対雑音比は、ジオフォンを地上設置した場合のバイブレータ震源による地震探査と比べて20dB向上している。
 一方、本実施形態の地震探査法で地下に埋設した爆薬の爆破を震源として用いた場合、信号対雑音比は、ジオフォンを地上設置した場合のバイブレータ震源による地震探査と比べて40dB向上している。このとき、ダイナマイトなどの爆薬は、ハイドロフォンを埋設するのと同じ深さに埋設されるとよい。
 すなわち、本実施形態の地震探査法では、震源にダイナマイト等の爆薬の爆発を用いると、震源がバイブレータである場合の約2乗以上の信号対雑音比を得ることができる。
 また、本発明の地震探査法では、ハイドロフォン組立体201を埋設するケーシング101内部の密度を高く、均一にすることが容易であるため、測定条件が同じである受振器を複数用意し易く、数百個受振器が必要となる地震探査においても、地震探査の測定精度を向上させることが可能となる。
[0021]
 本実施形態の地震探査法は、図3に示すように、更にケーシング101内の充填材203に水を注入してスラリー状にして、ケーシング101の内部から充填材203を排出する工程と、充填材203を排出した後にハイドロフォン組立体201を回収する工程とを有することができる。
[0022]
 ケーシング101の内部から充填材203を排出する工程では、ケーシング101内にポンプ等を用いて水を圧入して、充填材203をスラリー化する。ケーシング101内にポンプ等を用いて水を圧入する際にはケーシング101の内径よりも細いホース等を用いて、ホースをケーシング101内に侵入させながら堆積している充填材203の上面に直接水210を圧入する方法、ケーシング101の上端開口部から水210を圧入する方法等が用いられる。水210は時間あたり一定の流量で連続してケーシング101内に圧入しても、時間あたりの流量を変化させて断続的にケーシング101内に圧入してもよい。
 本実施形態では、坑井103内に、凹凸のない平坦な内壁を有するケーシング101が配置されているため、ケーシング101内に水210を勢いよく圧入した際に、滑らかな内壁面を伝わってスラリー211が上向きに流れ出し易い。また、ケーシング101内に圧入された水210が坑井103の内壁を削ることも、坑井103の内壁に吸収されることもないため、充填材がスラリー化し易い。
 従って、水210の圧入を継続して行うと、スラリー化された充填材203(砂)がスラリー211としてケーシング101内から掻き出すようにして排出される。
[0023]
 地面を掘削して得た坑井に直接ハイドロフォンを埋設して、地震探査をする方法では、前述したような、充填材に水を注入してスラリー状にして充填材を坑井から排出する工程と、充填材を排出した後にハイドロフォンを回収する工程とを行うことが出来ない。
 地面を掘削して得た坑井は内壁が脆く、内壁が崩壊する等して形成された複雑な凹凸表面を有している。このような坑井に水を圧入しても、坑井の凹凸面で水流が乱れ、充填材をスラリー化して排出することは困難であった。また、地盤が脆く、坑井の脆い内壁が水流等で崩壊して坑井内を土砂で埋積する。従って、坑井内に埋没したハイドロフォンを回収するのは困難であった。
 即ち、ハイドロフォン組立体201の回収は、ケーシング101の設置によって可能になる。
[0024]
 本実施形態では、スラリー化した充填材203をある程度ケーシング101内から排出したのちに、ハイドロフォン組立体201を回収する。
 ある程度の充填材203が取り出された後は、ケーシング101内は水分量の多いスラリー又は泥水のような状態になるので、ハイドロフォン組立体201が引き抜きやすくなる。
 また、ハイドロフォン組立体201が凹凸のない平坦な面を有しているため、充填材203が全てケーシング101内から排出されなくても、ハイドロフォン組立体201をケーシング101内から回収することが可能である。
 回収方法としては、ハイドロフォン組立体201の上端に予め取付けられているワイヤーなどを用いてハイドロフォン組立体201を吊上げる方法、図4に開示されているようにハイドロフォン組立体201の上端に予め取付けられている吊上用治具305をチェーンブロックのフック等を引掛けて吊上げる方法等がある。
 ハイドロフォン組立体201を回収後は、ケーシング101を砂礫で充填して廃坑する。本実施形態では、生分解性プラスチックで形成されているケーシング101を用いるため、このように廃坑しても、ケーシング101が分解し、環境への負荷を最小限とすることができる。
[0025]
 本実施形態の地震探査装置は、坑井内103に配置された管状のケーシング101と、前記ケーシング101内に設置されたハイドロフォン組立体201とを有し、前記ハイドロフォン組立体201が、本体部304と、前記本体部304の一端に取り付けられた先端部303と、前記先端部303に内蔵され、地震探査の受振器として使用されるハイドロフォン302とを有し、前記ハイドロフォン組立体201は、その軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きく、前記先端部303を下にして前記ケーシング内に設置される。
 本実施形態の地震探査装置に用いるケーシング101及びハイドロフォン組立体201は、上記本実施形態の地震探査法で説明したものと同じものである。
実施例
[0026]
 以下、本発明の実施例を挙げて、本発明の方法によれば様々な雑音が抑制され信号対雑音比の高いデータが得られることを示す。
[0027]
(実施例1)
 深さ21.7m、直径80mmの坑井を、回転式ボーリング装置を用いて掘削したのち、内径67mm、高さ3m、厚み10mmのケーシング部材を複数嵌合させて、坑井の内底部に下端部が接するケーシングを坑井内に設置した。次に、ケーシングの外周面と坑井の内壁間のアニュラスに平均粒径0.5mmの掘り屑を充填してケーシングを固定し、ハイドロフォン組立体を坑井の底(ケーシング下端)に設置した後、ケーシング内に平均粒径0.25mmの細粒砂を充填してハイドロフォンを埋設した。ハイドロフォンとしては、Sercel社製 P-44Aを使用した。
 起振車をバイブレータとして用い、坑井の孔口(受振器設置点510)をゼロとし、バイブレータを坑井からの距離+8500mから-961mまで直線状に発振させ、受振器であるハイドロフォンを用いて受振点記録を得た(距離+8500mは図5のグラフにおける501の位置であり、距離-961mは図5のグラフにおける502の位置である)。
 ハイドロフォンで取得された受振点記録を、図5のグラフ503に示した。
 ハイドロフォンを埋設した坑井の孔口(地表)にジオフォンI/O社製 SM-24を設置し、ハイドロフォンで受振点記録を得るのと同時に、ジオフォンで受振点記録を得た。ジオフォンで取得された受振点記録を、図5のグラフ504に示した。
 図5のグラフ503とグラフ504とを比較すると、ゼロ点である受振器設置点510から+8500mの地点501において、反射波511、513を示す双曲線の波が受振器設置点510からから遠い位置でも明確に示されているのはグラフ503であった。グラフ504では反射波513において雑音(車両や風による振動等)が多く、信号が読み取れなかった。即ち、グラフ503とグラフ504とを比較すると、グラフ503の方が信号対雑音比が優れていた。
 また、グラフ504においては音波512の記録が受振記録に混入しており、音波512の下の反射波511を視認することが困難であった。一方、グラフ503では音波は抑制され、反射波511のみが受振されていることが示されていた。
 以上より、本発明の方法では、従来のジオフォンを用いる方法と比べて、表面波や音波などのコヒーレントノイズを抑制し、信号対雑音比が高いデータが得られることが示された。
[0028]
(比較例1)
 比較例1として、実施例1で掘削した坑井内に細粒砂を充填しない試験を行った。
 詳しくは、先ず実施例1と同じ方法で掘削した坑井に、実施例1と同様の方法でケーシングを固定し、ハイドロフォンを坑井の底(ケーシング下端)に設置した。実施例1では、この後ケーシング内に細粒砂を充填しているが、細粒砂を充填する前のケーシング内は地下水等の水で満たされていた。即ち、比較例1では水で満たされているケーシング下端にハイドロフォンを設置して、実施例1と同じ方法で受振点記録を得た。比較例1のハイドロフォンで取得された受振点記録を、図6のグラフ505に示した。
 図6では、比較例1で得られた受振点記録(グラフ505)と、実施例1の本発明の地震探査法の一実施形態で得た振動の記録(グラフ503)とを比較した。
 グラフ505とグラフ503とを比較すると、グラフ505は503に比べ、信号対雑音比が若干低い様子が観察された。特に、比較例1の試験では、空中を伝わる音波の抑制効果や表面波抑制効果が低いため、信号対雑音比が低い様子が観察された。従って、グラフ505では音波514が検出され、音波514の下の双曲線の反射波511を視認することが困難であった。これは、地表付近を伝播する表面波や音波が、ケーシングの表面と坑内を満たす水との自由境界を伝わる管内波として伝播し、地表坑口から坑井の底(ケーシング下端)のハイドロフォンまで届いて雑音となってしまった結果である。
 このような雑音である管内波を防ぐためには、実施例1の本発明の地震探査法の一実施形態でハイドロフォンを用いた試験(グラフ503)で示すように、ケーシング内はケーシング外と同じ密度、速度を持つ物質で満たされる必要がある。
 比較例1の試験は、特許文献2の、流体で満たされている可撓性の密閉袋にハイドロフォンを格納し、この密閉袋を坑井内壁に密着させて振動を記録する試験に準ずる。
[0029]
(比較例2)
 波動方程式の相反定理を考えれば、震源と受振点を入れ替えても同様な記録が得られるはずである。
 そこで、実施例1と同様の坑井(深さ21.7m、直径80mm)を設け、以下の試験を行った。
 図7のグラフ601に坑井の孔口(受振器設置点610)でバイブレータによる発振を行い、図5と6でバイブレータ発振した地点にジオフォン受振器を配列設置し、それらで受振した場合の受振記録を示した。図7のグラフ602にグラフ601と同様に地表に配列設置したジオフォンで、坑井内に埋設したダイナマイトの爆発による発振を受振した記録を示した。
 グラフ601とグラフ602で得られた共通発振点記録を比較する。
 図7のグラフ601の記録は、相反定理により図5のグラフ504に相当し、これらは同じ結果であることが予測される。実際、グラフ601の記録とグラフ504の記録とでは震源起源のコヒーレントノイズが同程度であり、同形の音波512と音波612が記録されていることから、信号対雑音比が同じであることが示された。
 同様に、相反定理により、坑井内に埋設したダイナマイトの爆発による発振を地表に設置したジオフォン配列で受振した記録(グラフ602)は、バイブレータによる発振を坑井内に埋設したハイドロフォンで受振した記録(グラフ503)と同じ結果であることが予測される。グラフ602とグラフ503とを比較すると、相反定理の理論通り、何れにおいても音波は観測されず、表面波の下の反射波を視認可能なことが確認された。
 一方、グラフ602における受振器設置点610から遠い位置の反射波613と、グラフ503における受振器設置点510から遠い位置の反射波513とを比較すると、反射波513は信号対雑音比が高く視認可能であるのに対し、反射波613はノイズの影響を受け視認することが出来ない。反射波613で示されているのは、車両等の環境ノイズである。したがって、バイブレータ発振埋設ハイドロフォン記録の方が、ダイナマイト発振ジオフォン受振記録に比べ環境ノイズの影響を受けにくいことがわかる。
[0030]
 即ち、グラフ602とグラフ503との比較によれば、坑井に設置したケーシング内に埋設したハイドロフォンを受振器として用いる地震探査法で得られる記録は、震源として震源エネルギーの弱いバイブレータを用いても、地表に設置したジオフォンによるダイナマイト発振記録と同等かそれ以上の信号対雑音比を得られることが示された。
[0031]
(実施例2)
 深さ51.0m、直径80mmの坑井を掘削したのち、実施例1と同様の方法で、ハイドロフォンをケーシング下端に埋設した。
 次に、実施例1と同様に、起振車をバイブレータとして用い、坑井の孔口(受振器設置点)をゼロとし、バイブレータを受振器設置点(ゼロ)から+12kmまで直線状に発振させ、受振器であるハイドロフォンを用いて受振点記録を得た。
 ハイドロフォンで得られた受振点記録を電圧で変換した記録を図8のグラフ701に示す。
 ハイドロフォンを埋設した坑井の孔口(地表)に、実施例1と同様にジオフォンを設置し、ハイドロフォンで受振点記録を得るのと同時に、ジオフォンで受振点記録を得た。ジオフォンで取得された受振点記録を、電圧で変換した記録を図8のグラフ702に示した。
 グラフ701及びグラフ702では、反射波の振幅値が直接表示された。グラフ701の領域703と、グラフ702の領域704では表面波を示した。グラフ701とグラフ702とを比較すると、グラフ701の領域703では表面波が殆ど検出されず、表面波抑制効果と、信号対雑音比がグラフ702より高いことが示された。
 以上より、本発明の方法では、従来のジオフォンを用いる方法と比べて、表面波やコヒーレントノイズを抑制し、信号対雑音比が高いデータが得られることが示された。
 表面波の抑制効果は埋設深度が増えるにつれ大きくなるが、実施例2で示す本発明の試験例では、深度51mで約-20dBの表面波抑制効果が確認された。
[0032]
(実施例3)
 三次元地震探鉱調査を行った。
 実施例1と同様の方法で21.4m、直径80mmの坑井を掘削したのち、実施例1と同様の方法で、ハイドロフォン組立体(ハイドロフォンはHTI-96-MIN、High Tech Inc.社製)をケーシング下端に埋設した。
 次に、起振車をバイブレータとして用い、実施例1と同様の方法で、坑井の孔口(受振器設置点)をゼロとし、バイブレータを、坑井を中心とした三次元地震探査発振測線上で発振させ、受振器であるハイドロフォンを用いて受振点記録を得た。
 得られた共通受振点記録を、仮想的に同じ点で発振・受振を行ったデータとして変換し、受振点記録のグラフを図9のグラフ801に示した。
 ハイドロフォン組立体を埋設した坑井の孔口(地表)に、実施例1と同様にジオフォンを設置し、ハイドロフォンで受振点記録を得るのと同時に、ジオフォンで受振点記録を得た。
 得られた共通受振点記録を、グラフ801と同様の方法で補正したグラフを図9のグラフ802に示した。
 グラフ801とグラフ802とを比較すると、埋設深度が浅い実施例3においても、ハイドロフォンを埋設した本発明の方法で得た受振点記録(グラフ801)では、反射波を示す双曲線の波が何れの地点においても明確に視認可能であり、信号対雑音比が高いことが示された。一方、地表に設置したジオフォンで得た受振点記録(グラフ802)では、反射波を示す双曲線の波が視認不可能な地点があり、信号対雑音比が低いことが示された。更に、グラフ801の領域803とグラフ802の領域804とは、表面波の記録を示すものであるが、グラフ802の領域804のほうが表面波が鮮明に記録されていることが示されていた。即ち、ハイドロフォンを埋設した本発明の方法で得た受振点記録(グラフ801)では、表面波の抑制効果が高いことが示された。また車両あるいは風などの環境ノイズも小さいことも確認できた。

産業上の利用可能性

[0033]
 本発明の地震探査法によれば、ダイナマイト等の爆薬を用いずに、震源起源の表面波やコヒーレントノイズを抑制し、信号対雑音比が高いデータを均一に得ることが可能であり、これを石油、天然ガスの探鉱において、地下構造を明らかにする方法に用いることができる。更に、本発明の地震探査法では、受振器として用いるハイドロフォンの回収を容易且つ確実に行うことが可能であるため、環境への影響を最小限にすることが求められる場所であっても、精度の高い地震探査を行うことが可能となる。
 またダイナマイト等の爆薬震源を併用すれば、さらに精度の高い地震探査を行うことが可能になる。本発明の地震探査法では、環境ノイズの抑制効果が高いため、小さい爆薬量の震源で済む。したがって爆薬震源使用の際でも環境への影響を最小限にとどめることができる。

符号の説明

[0034]
 101:ケーシング
 102:粒状の充填材
 103:坑井
 104:地下水
 105:地盤
 201:ハイドロフォン組立体
 202:地震計記録装置
 203:粒状の充填材
 204:電気ケーブル
 210:水
 211:スラリー
 302:ハイドロフォン
 303:先端部
 304:本体部

請求の範囲

[請求項1]
 地面に坑井を掘削する工程と、
 前記坑井に管状のケーシングを配置する工程と、
 前記ケーシングの外周面と前記坑井の内壁との間の空隙に粒状の充填材を充填する工程と、
 前記ケーシング内にハイドロフォン組立体を設置する工程と、
 前記ケーシング内に粒状の充填材を充填する工程と、
 前記ハイドロフォン組立体を受振器として地震探査を行う工程とを有することを特徴とする地震探査法。
[請求項2]
 前記充填材が砂礫又は砂であることを特徴とする請求項1に記載の地震探査法。
[請求項3]
 前記ハイドロフォン組立体が、本体部と前記本体部の一端に取り付けられた先端部とハイドロフォンとを有し、
 前記先端部に前記ハイドロフォンが内蔵されており、
 前記ハイドロフォン組立体の軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の地震探査法。
[請求項4]
 前記ハイドロフォン組立体の前記本体部の上端に吊上用治具が固定されており、前記地震探査を行う工程の後に、前記吊上用治具を吊上げることにより前記ハイドロフォンを回収することを特徴とする請求項3に記載の地震探査法。
[請求項5]
 前記ケーシング内の前記充填材に水を注入してスラリー状にして、前記ケーシングの内部から前記充填材を排出する工程と、
 前記充填材を排出した後に前記ハイドロフォン組立体を回収する工程とを有することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の地震探査法。
[請求項6]
 前記ケーシングが生分解性プラスチックで形成されていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の地震探査法。
[請求項7]
 坑井内に配置される管状のケーシングと、
 前記ケーシング内に設置されるハイドロフォン組立体とを有し、
 前記ハイドロフォン組立体は、
 本体部と、
 前記本体部の一端に取り付けられた先端部と、
 前記先端部に内蔵され、地震探査の受振器として使用されるハイドロフォンとを有し、
 前記ハイドロフォン組立体は、その軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きく、前記先端部を下にして前記ケーシング内に設置されることを特徴とする地震探査装置。
[請求項8]
 坑井内に配置される管状のケーシング内に、地震探査のために設置されるハイドロフォン組立体であって、
 本体部と、
 本体部の一端に取り付けられた先端部と、
 前記先端部に内蔵され、前記地震探査の受振器として使用されるハイドロフォンとを有し、
 前記ハイドロフォン組立体は、その軸方向の全長が前記ケーシングの内径より大きく、前記先端部を下にして前記ケーシング内に設置されることを特徴とするハイドロフォン組立体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]   [規則26に基づく補充 12.04.2017] 

[ 図 6]   [規則26に基づく補充 12.04.2017] 

[ 図 7]   [規則26に基づく補充 12.04.2017] 

[ 図 8]   [規則26に基づく補充 12.04.2017] 

[ 図 9]   [規則26に基づく補充 12.04.2017]