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1. (WO2017135256) PHOSPHOR AND METHOD FOR PRODUCING SAME
Document

明 細 書

発明の名称 蛍光体とその製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024  

実施例

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 蛍光体とその製造方法

技術分野

[0001]
 本発明の実施形態は、蛍光体とその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 X線検出器用のシンチレータ材料(X線を可視光に変換する蛍光体材料)や表示装置の赤色蛍光体または青色蛍光体等として、Bi、Ce、Eu等で付活したNaGdS 系蛍光体(ナトリウム希土類硫化物系蛍光体)が知られている。このような蛍光体の1つの製造方法としては、各金属元素の硫化物を反応させる方法が挙げられる。硫化物を用いる方法は、不純物としての酸素の混入が少なく、製造が容易であるという利点を有する。しかしながら、一般的に高純度の硫化物原料は入手が難しく、不純物の混入に基づいて発光強度を向上させることが難しい。
[0003]
 比較的高純度原料の入手が容易な酸化物系原料を使用し、硫化水素中で焼成して硫化することによっても、NaGdS 系蛍光体を製造することができる。酸化物系原料を使用した製造方法は、少量の試作には適しているが、大量の蛍光体を製造しようとすると、酸化物系原料に由来する酸素の残留量の制御が困難で、比較的多量の酸素が残留しやすく、またそれに基づいて粒成長が不十分になりやすいという難点を有する。これらは発光強度の低下要因となる。このようなことから、酸素の残留量の制御性等を高めて発光強度を向上させたナトリウム希土類硫化物系蛍光体と、そのような蛍光体を比較的容易にかつ大量に製造することを可能にした製造方法が求められている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第5702903号公報

発明の概要

[0005]
 本発明が解決しようとする課題は、発光強度を向上させたナトリウム希土類硫化物系蛍光体とその製造方法を提供することにある。
[0006]
 実施形態の蛍光体は、
 組成式:Na RM
(式中、RはY、La、Gd、およびLuからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、MはBi、Ce、Eu、およびPrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を示し、xは0.93<x<1.07を満足する原子比、yは0.00002<y<0.01を満足する原子比、zは1.9<z<2.1を満足する原子比、aは0.001<a<0.05を満足する原子比である。)
 で表される組成を有する。
[0007]
 実施形態の製造方法は、実施形態の前記蛍光体の製造方法であって、ナトリウムの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第1の化合物と、前記元素Rの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第2の化合物と、前記元素Mの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第3の化合物とを、前記組成式で表される組成を有する前記蛍光体が得られるように、所望の比率で混合して原料混合物を調製する工程と、前記原料混合物を窒化ホウ素製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて1000℃以下の温度で焼成し、第1の焼成物を得る工程と、前記第1の焼成物を石英ガラス製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて900℃以上でかつ前記第1の焼成工程の焼成温度より高い温度で焼成し、前記蛍光体として第2の焼成物を得る工程とを具備する。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、本発明の蛍光体およびその製造方法を実施するための形態について説明する。
[0009]
(蛍光体)
 実施形態の蛍光体は、
 組成式:Na RM …(1)
(式中、RはY、La、Gd、およびLuからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、MはBi、Ce、Eu、およびPrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を示し、xは0.93<x<1.07を満足する原子比、yは0.00002<y<0.01を満足する原子比、zは1.9<z<2.1を満足する原子比、aは0.001<a<0.05を満足する原子比である。)
 で表される組成を有する。
[0010]
 実施形態の前記蛍光体は、基本組成がNaRS である蛍光体母体に微量の賦活元素Mを含有させた蛍光体(NaRS :M )において、酸素の含有量aを制御および規定したものである。組成式(1)において、Naおよび元素Rは、蛍光体母体を構成する元素である。元素Rは、イットリウム(Y)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)、およびルテチウム(Lu)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素であり、このような希土類元素Rを用いることで発光強度に優れる蛍光体母体を構成することができる。元素Rは、少なくともガドリニウムを含むことが好ましく、そのような場合に蛍光体の発光強度を高めることができる。元素Rはガドリニウムであることがより好ましい。
[0011]
 元素Mは、賦活元素(付活元素)であり、ビスマス(Bi)、セリウム(Ce)、ユウロピウム(Eu)、およびプラセオジム(Pr)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素である。このような賦活元素Mを基本組成がNaRS である蛍光体母体に微量含有させることによって、X線や電子線等の高エネルギー線を可視光に変換する蛍光体材料、もしくは紫外領域から紫色領域または青色領域の光を、それより高波長の可視光(赤色光または青色光)に変換する蛍光体材料として機能させることができる。
[0012]
 実施形態の蛍光体において、蛍光体母体の組成はNaRS に限られものではない。実際の蛍光体物質においては、化学量論的な組成比から若干のずれが容易に生じ得るものである。ただし、化学量論的な組成比からの各元素の比率のずれが大きくなりすぎると、蛍光体としての特性が低下する。組成式(1)において、元素Rの原子比を1とした場合に、ナトリウムの原子比xは0.93<x<1.07の範囲、硫黄(S)の比率zは1.9<z<2.1の範囲とすることが好ましい。このような量のナトリウムおよび硫黄を含む蛍光体によれば、良好な発光強度を得ることができる。
[0013]
 組成式(1)において、元素Rの原子比を1とした場合に、賦活元素Mの原子比yは0.00002<y<0.01の範囲とすることが好ましい。ナトリウム希土類硫化物系蛍光体がこのような量の賦活元素Mを含有することによって、良好な発光強度を得ることができる。賦活元素Mの原子比yが0.00002以下であっても、また0.01以上であっても、蛍光体の発光強度が低下する。賦活元素Mは、ビスマス(Bi)、セリウム(Ce)、ユウロピウム(Eu)、およびプラセオジム(Pr)のいずれであってもよいし、また2種以上の元素を含んでいてもよい。賦活元素Mは、目的とする蛍光体の特性に応じて選択することが好ましい。
[0014]
 実施形態の蛍光体は、微量の酸素(O)を含んでいる。組成式(1)において、元素Rの原子比を1とした場合に、酸素の原子比aは0.001<a<0.05の範囲とすることが好ましい。酸素の原子比aを0.05未満とすることによって、蛍光体の粒子成長を促すことができると共に、蛍光体の発光強度を高めることができる。ただし、酸素の原子比aを0.001以下とするためには、蛍光体の製造コストが必要以上に増加するおそれがある。従って、実施形態の蛍光体は、原子比aが0.001を超える量に相当する酸素を含有する。さらに、実施形態の蛍光体がそのような量の酸素を含有することによって、商業量産ベースでの製造工程においても蛍光体の発光輝度を高めることができる。
[0015]
(蛍光体の製造方法)
 実施形態の蛍光体の製造方法は、原料混合物を調製する原料調製工程と、原料混合物を焼成して第1の焼成物を得る第1の焼成工程と、第1の焼成物を焼成して第2の焼成物を得る第2の焼成工程とを具備する。実施形態の蛍光体は、以下に詳述する製造方法により製造することができる。
[0016]
 原料調製工程においては、まず、ナトリウムの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第1の化合物と、元素Rの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第2の化合物と、元素Mの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第3の化合物とを用意し、これら化合物を組成式(1)で表される組成を有する蛍光体が得られるように、所望の比率で混合して原料混合物を調製する。各原料(第1ないし第3の化合物)の混合比は、焼成工程における元素の揮散等を考慮して、組成式(1)で表される組成比から多少増減させて設定してもよい。
[0017]
 ナトリウムの原料としては、ナトリウムの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第1の化合物が用いられる。ナトリウムの原料において、酸素酸塩としては炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩等が挙げられるが、化合物として安定であると共に、不純物の混入量を低減できることから、炭酸ナトリウム(Na CO )を用いることが好ましい。ハロゲン化物としては、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられるが、反応性等を高める上で、フッ化ナトリウム(NaF)を用いることが好ましい。ナトリウムの原料としては、炭酸ナトリウムおよびフッ化ナトリウムの少なくとも一方を用いることが好ましく、さらに後述するように炭酸ナトリウムおよびフッ化ナトリウムの両方を用いることがより好ましい。
[0018]
 元素Rの原料としては、元素Rの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第2の化合物が用いられる。元素Mの原料としては、元素Mの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第3の化合物が用いられる。元素Rおよび元素Mの原料において、酸素酸塩としては炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩等が挙げられる。ハロゲン化物としては、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられる。元素Rの原料としては、酸化ガドリニウム(Gd )のような元素Rの酸化物を用いることが好ましい。元素Mの原料としては、酸化ユウロピウム(Eu )のような元素Mの酸化物、または炭酸ユウロピウム(EuCO )のような元素Mの炭酸塩を用いることが好ましい。
[0019]
 原料混合物は、酸化ナトリウムのようなナトリウムのハロゲン化物、前記元素Rのハロゲン化物、および元素Mのハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。原料混合物がフッ化物のようなハロゲン化物を含むことによって、蛍光体粒子の結晶成長を促進することができる。ナトリウム、元素R、または元素Mの1つの原料は、ハロゲン化物のみであってもよいが、酸化物または酸素酸塩とハロゲン化物とを併用する、言い換えるとハロゲン化物を原料の一部として用いることが好ましい。これによって、蛍光体粒子の結晶成長を促進することができる。原料として用いるハロゲン化物は、ナトリウムのハロゲン化物であることが好ましい。すなわち、ナトリウムの原料は、ナトリウムの炭酸塩のような酸素酸塩とフッ化ナトリウムのようなナトリウムのハロゲン化物とを含むことが好ましい。これによって、上記と同様に蛍光体粒子の結晶成長を促進することができる。
[0020]
 第1の焼成工程は、上記した原料混合物を窒化ホウ素製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて1000℃以下の温度で焼成し、第1の焼成物を得る工程である。原料混合物を窒化ホウ素製容器に充填して焼成することで、第1の焼成物中の残留酸素量を低減することができる。例えば、原料混合物を焼成容器として多用されるアルミナ製容器に充填して焼成した場合、第1の焼成物中の残留酸素量が多くなり、第2の焼成工程を適用しても残留酸素量を十分に低減することができない。炭素等の非酸化物系容器を用いた場合、原料から発生する酸素により容器が腐食するおそれがあり、焼成物の汚染の原因になる。石英ガラス製容器を用いた場合、例えば容器がハロゲン化物系原料と反応し、容器が破損するおそれがある。窒化ホウ素製容器によれば、これら他の材料からなる容器による欠点を解消し、残留酸素量が少ない第1の焼成物を安定して得ることが可能になる。
[0021]
 第1の焼成工程は、硫化水素雰囲気中にて1000℃以下の温度で実施する。焼成温度が1000℃を超えると、雰囲気中の残留酸素と窒化ホウ素製容器が反応しやすくなる。これは容器の破損や焼成物中の残留酸素量の増加要因となる。焼成温度は950℃以下であることがより好ましい。ただし、焼成温度が低すぎると、原料混合物の硫化反応を十分に進行させることができないため、焼成温度は800℃以上が好ましい。焼成温度は850℃以上がより好ましい。第1の焼成工程は、硫化水素雰囲気中にて1000℃以下の温度で原料混合物を1時間以上焼成することにより実施することが好ましい。焼成時間が1時間未満であると、原料混合物の硫化反応を十分に進行させることができないおそれがある。焼成時間は3時間以上がより好ましい。焼成時間の上限は、特に限定されるものではないが、焼成工程の効率化等を考慮して、24時間以下とすることが好ましい。
[0022]
 第2の焼成工程は、上記した第1の焼成物を石英ガラス製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて900℃以上の温度で焼成し、目的とする蛍光体として第2の焼成物を得る工程である。第1の焼成物を石英ガラス製容器に充填して焼成することで、第1の焼成物中に残留する酸素をさらに除去することができる。すなわち、蛍光体としての第2の焼成物中の残留酸素量をより一層低減することができる。第2の焼成工程は、第1の焼成工程より高温で実施することが好ましい。具体的には、900℃以上の温度で実施する。このような温度で第1の焼成物を焼成しても、第1の焼成工程で例えば原料混合物中のハロゲン化系原料の反応が進行しているため、容器の反応等を招くことがない。その上で、石英ガラス製容器を用いることによって、他の材料からなる容器を用いる場合に比べて、蛍光体としての第2の焼成物中の残留酸素量をより一層低減することができる。
[0023]
 第2の焼成工程は、硫化水素雰囲気中にて900℃以上の温度で実施する。焼成温度が900℃未満であると、残留酸素の低減効果が低下すると共に、蛍光体の結晶成長を促進させることができない。第1の焼成物を硫化水素雰囲気中にて900℃以上の温度で焼成すると、ナトリウムの一部が硫化水素と反応してナトリウム硫化物が生成し、これが900℃以上の温度で溶融してフラックスとして作用するため、蛍光体の結晶成長を促進することができる。焼成温度は950℃以上であることがより好ましい。ただし、焼成温度が高すぎると、ナトリウムの揮発等により組成ずれが生じやすくなるため、焼成温度は1100℃以下が好ましい。焼成温度は1050℃以下がより好ましい。第2の焼成工程は、硫化水素雰囲気中にて900℃以上の温度で第1の焼成物を1時間以上焼成することにより実施することが好ましい。焼成時間が1時間未満であると、第1の焼成物の焼成が不十分となり、十分な発光強度を得ることができないおそれがある。焼成時間は3時間以上がより好ましい。焼成時間の上限は、特に限定されるものではないが、焼成工程の効率化等を考慮して、24時間以下とすることが好ましい。
[0024]
 上述したような蛍光体の製造方法を適用することによって、第2の焼成物として目的の蛍光体を得ることができる。製造工程で用いる各元素(Na、R、M)の原料は、比較的高純度原料の入手が比較的容易な酸化物系原料(酸化物または酸素酸塩)やハロゲン化物系原料を用いているため、不純物の混入による発光強度の低下を抑制することができる。その上で、窒化ホウ素製容器を用いた1000℃以下の第1の焼成工程と石英ガラス製容器を用いた900℃以上の第2の焼成工程とを適用しているため、蛍光体(第2の焼成物)中の残留酸素量を十分に低減することができると共に、蛍光体の結晶成長を促進することができる。従って、発光強度を向上させた賦活元素として元素Mを含むナトリウム希土類硫化物系(Na RS :M )蛍光体を提供することが可能になる。
実施例
[0025]
 次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
[0026]
(比較例1)
 Na CO 、Gd 、Eu を、1.05:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填して、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例1の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0027]
(比較例2)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.84:0.42:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填して、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中で900℃の温度で3時間焼成を行うことで、比較例2の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0028]
(比較例3)
 比較例1の蛍光体を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間の焼成を行うことで、比較例3の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0029]
(比較例4)
 比較例2の蛍光体を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間の焼成を行うことによって、比較例4の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0030]
(実施例1)
 比較例1の蛍光体を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例1の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0031]
(実施例2)
 比較例2の蛍光体を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例2の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0032]
(実施例3)
 比較例2の蛍光体を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1100℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例3の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0033]
(比較例5)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.72:0.36:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例5の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0034]
(実施例4)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.76:0.38:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例4の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0035]
(実施例5)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.80:0.40:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例5の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0036]
(実施例6)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.88:0.44:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例6の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0037]
(比較例6)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.92:0.46:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例6の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0038]
(比較例7)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.96:0.48:1.00:0.0001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例7の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0039]
(実施例7)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.84:0.42:1.00:0.00003のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例7の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0040]
(実施例8)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.84:0.42:1.00:0.001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例8の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0041]
(実施例9)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.84:0.42:1.00:0.009のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例9の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0042]
(比較例8)
 Na CO 、NaF、Gd 、Eu を、0.84:0.42:1.00:0.02のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例8の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0043]
 各例の蛍光体の組成を分析および測定した。Gd、S、Eu、Bi、Ce、およびPrについては、ICP発光分光法(日立ハイテクサイエンス社製、SPS-3520UVを使用)により測定した。NaはICP発光分光法(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、IRIS Advantageを使用)により測定した。Oは不活性ガス融解-赤外線吸収法(LECO社製、TC-600を使用)により測定した。その結果を表1に示す。各例の蛍光体の組成は、元素R(Gd)に対する各元素のモル比として示す。次に、各例の蛍光体を、管電圧120kV、管電流150mAの条件でタングステンターゲットX線管から発生したX線で励起して発光エネルギーを測定した。測定結果は、比較のためGd S:Pr蛍光体を同条件で励起した際の発光エネルギーを100%とした場合の相対値で表1に示す。
[0044]
[表1]


[0045]
 表1に示すように、賦活元素MがEuである場合、酸素の含有量を本発明の範囲内とした実施例1~3の蛍光体は、酸素の含有量が本発明の範囲より多い比較例1~4の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。また、Naの含有量を本発明の範囲内とした実施例1~3の蛍光体は、Naの含有量が本発明の範囲より少ない比較例5の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。Naの含有量を本発明の範囲内とした実施例1~6の蛍光体は、Naの含有量が本発明の範囲より多い比較例6~7の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。さらに、賦活元素MであるEuの含有量を本発明の範囲内とした実施例7~9の蛍光体は、Euの含有量が本発明の範囲より多い比較例8の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。
[0046]
(実施例10)
 Na CO 、NaF、Gd 、Bi を、0.84:0.42:1.00:0.0003のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例10の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0047]
(実施例11)
 Na CO 、NaF、Gd 、Bi を、0.84:0.42:1.00:0.001のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例11の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0048]
(実施例12)
 Na CO 、NaF、Gd 、Bi を、0.84:0.42:1.00:0.003のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例12の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0049]
(比較例9)
 Na CO 、NaF、Gd 、Bi を、0.84:0.42:1.00:0.02のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例9の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0050]
 各例の蛍光体の組成を実施例1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。各例の蛍光体の組成は、元素R(Gd)に対する各元素のモル比として示す。次に、各例の蛍光体の発光エネルギーを、実施例1と同条件で測定した。測定結果は、実施例1と同様に、比較のためGd S:Pr蛍光体を同条件で励起した際の発光エネルギーを100%とした場合の相対値で表2に示す。
[0051]
[表2]


[0052]
 表2に示すように、賦活元素MがBiである場合、Biの含有量を本発明の範囲内とした実施例10~12の蛍光体は、Biの含有量が本発明の範囲より多い比較例9の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。
[0053]
(実施例13)
 Na CO 、NaF、Gd 、CeO を、0.84:0.42:1.00:0.0006のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例13の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0054]
(実施例14)
 Na CO 、NaF、Gd 、CeO を、0.84:0.42:1.00:0.002のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例14の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0055]
(実施例15)
 Na CO 、NaF、Gd 、CeO を、0.84:0.42:1.00:0.003のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間の焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例15の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0056]
(実施例16)
 Na CO 、NaF、Gd 、CeO を、0.84:0.42:1.00:0.01のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例16の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0057]
(比較例10)
 Na CO 、NaF、Gd 、CeO を、0.84:0.42:1.00:0.03のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行う方法ことによって、比較例10の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0058]
 各例の蛍光体の組成を実施例1と同様にして測定した。その結果を表3に示す。各例の蛍光体の組成は、元素R(Gd)に対する各元素のモル比として示す。次に、各例の蛍光体の発光エネルギーを、実施例1と同条件で測定した。測定結果は、実施例1と同様に、比較のためGd S:Pr蛍光体を同条件で励起した際の発光エネルギーを100%とした場合の相対値で表3に示す。
[0059]
[表3]


[0060]
 表3に示すように、賦活元素MがCeである場合、Ceの含有量を本発明の範囲内とした実施例13~16の蛍光体は、Ceの含有量が本発明の範囲より多い比較例10の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。
[0061]
(実施例17)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.00018のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例17の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0062]
(実施例18)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.00055のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例18の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0063]
(実施例19)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.0018のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例19の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0064]
(実施例20)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.0028のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例20の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0065]
(実施例21)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.0064のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例21の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0066]
(実施例22)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.0092のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例22の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0067]
(実施例23)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.016のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、実施例23の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0068]
(比較例11)
 Na CO 、NaF、Gd 、Pr 11を、0.84:0.42:1.00:0.028のモル比で混合し、窒化ホウ素製のるつぼに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて900℃の温度で3時間焼成を行うことによって、第1の焼成物を得た。第1の焼成物を石英ガラス製のボートに充填し、石英反応管内に設置した。この状態で焼成炉内に配置し、硫化水素雰囲気中にて1000℃の温度で3時間焼成を行うことによって、比較例11の蛍光体を作製した。得られた蛍光体を後述する特性評価に供した。
[0069]
 各例の蛍光体の組成を実施例1と同様にして測定した。その結果を表4に示す。各例の蛍光体の組成は、元素R(Gd)に対する各元素のモル比として示す。次に、各例の蛍光体の発光エネルギーを、実施例1と同条件で測定した。測定結果は、実施例1と同様に、比較のためGd S:Pr蛍光体を同条件で励起した際の発光エネルギーを100%とした場合の相対値で表4に示す。
[0070]
[表4]


[0071]
 表4に示すように、賦活元素MがPrである場合、Prの含有量を本発明の範囲内とした実施例17~23の蛍光体は、Prの含有量が本発明の範囲より多い比較例11の蛍光体に比べて、発光強度に優れることが分かる。
[0072]
 上述した各実施例の蛍光体の粒径をレーザ回折法で測定したところ、いずれも良好な粒径を有していることが確認された。なお、上述した各実施例においては、元素RがGdである蛍光体を示したが、Gdと同族元素であるY、La、Luを元素Rとして用いた蛍光体においても、同様に発光強度を向上させることができる。
[0073]
 なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

請求の範囲

[請求項1]
 組成式:Na RM
(式中、RはY、La、Gd、およびLuからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素、MはBi、Ce、Eu、およびPrからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を示し、xは0.93<x<1.07を満足する原子比、yは0.00002<y<0.01を満足する原子比、zは1.9<z<2.1を満足する原子比、aは0.001<a<0.05を満足する原子比である。)
 で表される組成を有する蛍光体。
[請求項2]
 前記組成式の元素RはGdを含む、請求項1に記載の蛍光体。
[請求項3]
 前記組成式の元素MはEuを含む、請求項1または請求項2に記載の蛍光体。
[請求項4]
 請求項1に記載の蛍光体の製造方法であって、
 ナトリウムの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第1の化合物と、前記元素Rの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第2の化合物と、前記元素Mの酸化物、酸素酸塩、およびハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの第3の化合物とを、前記組成式で表される組成を有する前記蛍光体が得られるように、所望の比率で混合して原料混合物を調製する工程と、
 前記原料混合物を窒化ホウ素製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて1000℃以下の温度で焼成し、第1の焼成物を得る工程と、
 前記第1の焼成物を石英ガラス製容器に充填した状態で硫化水素雰囲気中にて900℃以上でかつ前記第1の焼成工程の焼成温度より高い温度で焼成し、前記蛍光体として第2の焼成物を得る工程と
 を具備する蛍光体の製造方法。
[請求項5]
 前記原料混合物は、前記ナトリウムのハロゲン化物、前記元素Rのハロゲン化物、および前記元素Mのハロゲン化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項4に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項6]
 前記第1の化合物、前記第2の化合物、および前記第3の化合物から選ばれる少なくとも1つは、前記酸化物または酸素酸塩と前記ハロゲン化物とを含む、請求項4に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項7]
 前記原料混合物は、前記ナトリウムの酸素酸塩、前記ナトリウムのハロゲン化物、前記元素Rの酸化物、および前記元素Mの酸化物または酸素酸塩を含む、請求項4に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項8]
 前記前記ナトリウムの酸素酸塩は炭酸ナトリウムであり、前記ナトリウムのハロゲン化物はフッ化ナトリウムである、請求項7に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項9]
 前記原料混合物は800℃以上1000℃以下の温度で焼成される、請求項4ないし請求項8のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項10]
 前記第1の焼成物は900℃以上1100℃以下の温度で焼成される、請求項4ないし請求項9のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。
[請求項11]
 前記原料混合物の焼成時間は1時間以上であり、前記第1の焼成物の焼成時間は1時間以上である、請求項4ないし請求項10のいずれか1項に記載の蛍光体の製造方法。