Search International and National Patent Collections
Some content of this application is unavailable at the moment.
If this situation persists, please contact us atFeedback&Contact
1. (WO2017135207) ELECTROLYZED WATER GENERATION DEVICE AND PRODUCTION DEVICE FOR WATER FOR DIALYSATE PREPARATION AND METHOD FOR ELECTROLYZED WATER GENERATION THAT USE SAME
Document

明 細 書

発明の名称 電解水生成装置並びにそれを用いた透析液調製用水の製造装置及び電解水生成方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014  

発明の効果

0015   0016   0017   0018   0019   0020  

図面の簡単な説明

0021  

発明を実施するための形態

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 電解水生成装置並びにそれを用いた透析液調製用水の製造装置及び電解水生成方法

技術分野

[0001]
 本発明は、水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置等に関する。

背景技術

[0002]
 従来、隔膜で仕切られた電解室を有する電解槽を備え、電解室に供給される水道水等を電気分解して水素が溶け込んだ電解水素水を生成する電解水生成装置が知られている。例えば、特許文献1には、溶存水素濃度を高めるために、直列に接続された2つの電解槽を備えた電解水生成装置が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特許第4417707号公報
[0004]
 上記電解水生成装置では、陰極給電体が配された陰極室で電解水素水が生成される。このとき、陽極給電体が配された陽極室では電気分解によって酸素ガスが発生する。酸素ガスは、陽極室内の電解水に溶け込み、電解水と共に陽極室から排出される。
[0005]
 通常、陰極室で生成された電解水素水が利用される場合、陽極室で副次的に生成される電解水は廃棄される。従って、電解水生成装置では、陽極室に供給される水を制限する流量調整弁等を設けることにより、水の利用効率が高められている。
[0006]
 流量調整弁によって陽極室に供給される水が制限された場合、陽極室では電解水の溶存酸素濃度が飽和して、電解水に溶け込めなかった気泡状態の酸素ガスが大量に発生する。さらにこの場合、陽極室の水流が抑制されるので、気泡状態の酸素ガスは、電解水と共に陽極室から排出され難くなり、陽極室には気泡状態の酸素ガスが滞留することとなる。このような気泡状態の酸素ガスが陽極給電体の表面等に付着した状態で滞留すると、給電体の表面に供給される水が減少するため、電解室での電気分解が著しく抑制されるおそれがある。
[0007]
 特に、上記特許文献1に示されるような直列に接続された2つの電解槽を備えた電解水生成装置にあっては、2つの陽極室を含む陽極側の水路が長くなるため、陽極室に気泡状態の酸素ガスが滞留する傾向が助長され、溶存水素濃度を高めることが困難となる。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、水の利用効率を高めつつ、溶存水素濃度を高めることが可能な電解水生成装置を提供することを主たる目的としている。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明の第1発明は、水を電気分解するための電解室を複数備えた電解水生成装置であって、各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、前記電解室を前記第1給電体側の第1極室と、前記第2給電体側の第2極室とに区分する隔膜とが配され、少なくとも2つの前記電解室は、前記第1極室を並列に連通させる並列水路と前記第2極室を直列に連通させる直列水路とによって接続されていることを特徴とする。
[0010]
 本発明に係る前記電解水生成装置において、並列に連通された前記第1極室に供給される水量を調整するための流量調整手段をさらに備えることが望ましい。
[0011]
 本発明に係る前記電解水生成装置において、並列に連通された前記第1極室で生成された電解水から気体を分離して排出するための排気手段をさらに備えることが望ましい。
[0012]
 本発明に係る前記電解水生成装置において、少なくとも2つの前記電解室は、上下方向に配列されていることが望ましい。
[0013]
 本発明の第2発明の透析液調製用水の製造装置は、前記電解水生成装置と、直列に連通された前記第2極室で生成された電解水を濾過する濾過手段とを備えたことを特徴とする。
[0014]
 本発明の第3発明は、複数の電解室を用いて水を電気分解して電解水を生成する方法であって、各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、前記電解室を前記第1給電体側の第1極室と、前記第2給電体側の第2極室とに区分する隔膜とが配され、少なくとも2つの前記電解室で、各第1極室に並列的に水を供給する第1工程と、各第2極室に直列的に水を供給する第2工程とを有することを特徴とする。

発明の効果

[0015]
 本発明の第1発明の電解水生成装置は、電解室を複数備え、各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、電解室を第1極室と第2極室とに区分する隔膜とが配される。そして、少なくとも2つの電解室は、第1極室を並列に連通させる並列水路と第2極室を直列に連通させる直列水路とによって接続されている。
[0016]
 水が電気分解されることにより、第1極室及び第2極室では、気体が発生し電解水に溶け込む。このとき、直列水路によって少なくとも2つの第2極室が直列に連通されているので、電解水が上流側の第2極室から下流側の第2極室に移動するにつれ、第2極室で生ずる気体の溶存濃度が容易に高められる。例えば、第2給電体が陰極給電体である場合、陰極室で生ずる水素ガスの溶存濃度が容易に高められる。
[0017]
 また、並列水路によって少なくとも2つの第1極室が並列に連通されているので、第1極側の水路が短縮される。従って、第1極で生じた気体が第1極室から速やかに排出される。従って、第1給電体の表面に十分な水が供給され、電解室内での電気分解が効率よく実行される。これにより、上記と同様に、第2極室で生ずる気体の溶存濃度が容易に高められる。
[0018]
 本発明の第2発明の透析液調製用水の製造装置は、上記電解水生成装置を備えているので、第2極室で生ずる気体の溶存濃度が高い透析液調製用水を容易に製造することが可能となる。
[0019]
 本発明の第3発明の電解水生成方法は、複数の電解室を用いて水を電気分解して電解水を生成する。各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、電解室を第1極室と第2極室とに区分する隔膜とが配される。そして、少なくとも2つの電解室で、各第1極室に並列的に水を供給する第1工程と、各第2極室に直列的に水を供給する第2工程とを有する。
[0020]
 従って、第1発明と同様に、第2工程によって少なくとも2つの第2極室に直列的に水が供給されるので、第2極室で生ずる気体の溶存濃度が容易に高められる。また、第1工程によって少なくとも2つの第1極室に並列的に水が供給されるので、第1給電体の表面に十分な水が供給され、電解室内での電気分解が効率よく実行され、第2極室で生ずる気体の溶存濃度が容易に高められる。

図面の簡単な説明

[0021]
[図1] 本第1発明の一実施形態である電解水生成装置の流路の概略構成を示す図である。
[図2] 図1の電解水生成装置の電気的構成を示すブロック図である。
[図3] 水を電気分解している状態の電解水生成装置を示す図である。
[図4] 電解水生成装置の変形例の流路の概略構成を示す図である。
[図5] 電解水生成装置の別の変形例の流路の概略構成を示す図である。
[図6] 電解水生成装置のさらに別の変形例の流路の概略構成を示す図である。
[図7] 本第2発明の一実施形態である透析液調製用水の製造装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0022]
 以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
(第1発明)
 図1は、本第1発明の実施形態である電解水生成装置1の流路の概略構成を示している。電解水生成装置1は、例えば、透析液調製用水の製造の他、家庭の飲用水の生成にも広く用いられる。
[0023]
 電解水生成装置1は、電解槽3、4、…を複数備える。図1では、一対の電解槽3、4を備えた電解水生成装置1が示されている。電解水生成装置1は、3以上の電解槽3、4、…を備えていてもよい。
[0024]
 電解槽3は、水を電気分解するための電解室30と、電解室30内で互いに対向して配置された第1給電体31及び第2給電体32と、電解室30を第1給電体31側の第1極室30Aと、第2給電体32側の第2極室30Bとに区分する隔膜33とを有する。
[0025]
 第1給電体31及び第2給電体32には、例えば、チタニウム等からなるエクスパンドメタル等の網状金属の表面に白金のめっき層が形成されたものが適用されている。このような網状の第1給電体31及び第2給電体32は、隔膜33を挟持しながら、隔膜33の表面に水を行き渡らせることができ、電解室30内での電気分解を促進する。
[0026]
 第1給電体31及び第2給電体32の一方は陽極給電体として適用され、他方は陰極給電体として適用される。電解室30の第1極室30A及び第2極室30Bの両方に水が供給され、第1給電体31及び第2給電体32に直流電圧が印加されることにより、電解室30内で水の電気分解が生ずる。
[0027]
 隔膜33には、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂からなる固体高分子膜が用いられている。隔膜33の両面には、白金からなるめっき層が形成されている。隔膜33のめっき層と第1給電体31及び第2給電体32とは、当接し、電気的に接続される。隔膜33は、電気分解で生じたイオンを通過させる。隔膜33を介して第1給電体31と第2給電体32とが電気的に接続される。固体高分子材料からなる隔膜33が適用される場合、電解水素水のpH値を上昇させることなく、溶存水素濃度を高めることができる。このような電解水素水は、透析治療での患者の酸化ストレスの低減に好適とされている。
[0028]
 電解室30内で水が電気分解されることにより、水素ガス及び酸素ガスが発生する。例えば、第1給電体31が陽極給電体として適用される場合、第1極室30Aでは、酸素ガスが発生し、酸素ガスが溶け込んだ電解酸素水が生成される。一方、第2極室30Bでは、水素ガスが発生し、水素ガスが溶け込んだ電解水素水が生成される。第1給電体31が陰極給電体として適用される場合、第1極室30Aでは、水素ガスが発生し、水素ガスが溶け込んだ電解水素水が生成される。一方、第2極室30Bでは、酸素ガスが発生し、酸素ガスが溶け込んだ電解酸素水が生成される。
[0029]
 電解槽4は、水を電気分解するための電解室40内に、互いに対向して配置された第1給電体41及び第2給電体42と、電解室40を第1給電体41側の第1極室40Aと、第2給電体42側の第2極室40Bとに区分する隔膜43とを有する。
[0030]
 第1給電体41、第2給電体42及び隔膜43の構成は、上述した第1給電体31、第2給電体32及び隔膜33と同等である。第1給電体41及び第2給電体42の一方は陽極給電体として適用され、他方は陰極給電体として適用される。電解室40の第1極室40A及び第2極室40Bの両方に水が供給され、第1給電体41及び第2給電体42に直流電圧が印加されることにより、電解室40内で水の電気分解が生ずる。
[0031]
 電解水生成装置1が飲用の電解水素水の生成に用いられる場合、隔膜33又は43のうち一方は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)親水膜によって構成されていてもよい。
[0032]
 第1給電体41の極性は第1給電体31と同等であり、第2給電体42の極性は第2給電体32と同等である。第1給電体41が陽極給電体として適用される場合、及び、第1給電体41が陰極給電体として適用される場合の電解槽4の動作については、上記電解槽3と同様である。
[0033]
 電解室30及び40は、並列水路51と直列水路55とによって接続されている。
[0034]
 並列水路51は、第1極室30Aと第1極室40Aとを並列に連通させる。並列水路51は、第1極室30Aと第1極室40Aとを上流側で接続する並列水路52と、第1極室30Aと第1極室40Aとを下流側で接続する並列水路53とを有する。
[0035]
 並列水路52は、第1極室30Aの下端部と第1極室40Aの下端部とに接続されている。並列水路53は、第1極室30Aの上端部と第1極室40Aの上端部とに接続されている。電解水生成装置1では、第1極室30A及び40Aでの水流の方向と第1極室30A及び40Aで生成される酸素ガスの移動する方向が一致するため、酸素ガスが効率よく第1極室30A及び40Aから排出される。これにより、第1極室30A及び40Aで発生する酸素ガスが第1給電体31及び41の表面に滞留することが抑制される。従って、第1給電体31及び41の表面にも水が十分に供給され、効率よく電気分解が行なわれ、溶存水素濃度を高めることが可能となる。
[0036]
 直列水路55は、第1極室30Aの上端部と第1極室40Aの下端部とを接続する。直列水路55は、第2極室30Bと第2極室40Bとを直列に連通させる。図1に示される電解水生成装置1では、上流側の第2極室30Bから流出した水は、直列水路55を通過して、下流側の第2極室40Bに流れ込む。
[0037]
 電解水生成装置1は、電解室30及び40に電気分解される水を供給するための給水路20と、電解室30及び40から電解水を排出するための排水路61及び65とを有している。
[0038]
 電解水生成装置1には、給水路20から原水が供給される。原水には、一般的には水道水が利用されるが、その他、例えば、井戸水、地下水等を用いることができる。電解水生成装置1が飲用の電解水素水の生成に用いられる場合等では、原水を浄化する浄水カートリッジ等が給水路20に適宜設けられる。
[0039]
 給水路20は、給水路21及び給水路22に分岐する。給水路21は、上流側の並列水路52に接続されている。給水路22は、第2極室30Bの下端部に接続されている。給水路20に流入した水は、給水路21、22及び並列水路52を通過して、第1極室30A、第2極室30B及び第1極室40Aに流れ込む。
[0040]
 排水路61は、下流側の並列水路53に接続されている。第1極室30A及び第1極室40Aから流出した水は、並列水路53で合流し、排水路61に流れ込む。排水路65は、第2極室40Bの上端部に接続されている。第2極室40Bから流出した水は、排水路65に流れ込む。電解水生成装置1では、第2極室30B及び40Bでの水流の方向と第2極室30B及び40Bで生成される水素ガスの移動する方向が一致するため、水素ガスが効率よく第2極室30B及び40Bから排出される。これにより、第2極室30B及び40Bで発生する水素ガスが第2給電体32及び42の表面に滞留することが抑制される。従って、第2給電体32及び42の表面にも水が十分に供給され、電解室30及び40で効率よく電気分解が行なわれ、溶存水素濃度を高めることが可能となる。
[0041]
 図2は、給電体31、32及び給電体41、42に電解電流を供給するための回路を示している。給電体31、32及び給電体41、42に供給される電解電流Iは、制御部10によって制御される。制御部10は、電源部11に接続されている。電源部11は、制御部10及び給電体31、32、41、42等に電力を供給する。
[0042]
 本実施形態では、給電体31、32と給電体41、42とは、直列に接続されている。すなわち、制御部10と給電体41とが接続され、給電体42と給電体31とが接続され、給電体32と制御部10とが接続されている。
[0043]
 制御部10は、給電体31、32及び給電体41、42等の各部の制御を司る。制御部10は、例えば、各種の演算処理、情報処理等を実行するCPU(Central Processing Unit)及びCPUの動作を司るプログラム及び各種の情報を記憶するメモリ等を有している。
[0044]
 制御部10は、例えば、第1給電体31、41及び第2給電体32、42の極性を制御する。
[0045]
 第1給電体31、41及び第2給電体32、42の極性を相互に変更することにより、電解水素水又は電解酸素水のうち所望の電解水が排水路65から吐水され、不要な電解水が排水路61から排出されうる。
[0046]
 以下、特に断りのない限り、第1給電体31、41が陽極給電体として適用される場合について説明するが、第1給電体31、41が陰極給電体として適用される場合についても同様である。
[0047]
 第1給電体41と制御部10との間の電流供給ラインには、電流検出手段12が設けられている。電流検出手段12は、第2給電体42と第1給電体31との間の電流供給ライン又は第2給電体32と制御部10との間の電流供給ラインに設けられていてもよい。電流検出手段12は、給電体31、32及び給電体41、42に供給する電解電流Iを検出し、その値に相当する電気信号を制御部10に出力する。
[0048]
 制御部10は、例えば、電流検出手段12から出力された電気信号に基づいて、給電体31、32及び給電体41、42に印加する直流電圧を制御する。より具体的には、制御部10は、予め設定された溶存水素濃度に応じて、電流検出手段12によって検出される電解電流Iが所望の値となるように、給電体31、32及び給電体41、42に印加する直流電圧をフィードバック制御する。例えば、電解電流Iが過大である場合、制御部10は、上記電圧を減少させ、電解電流Iが過小である場合、制御部10は、上記電圧を増加させる。これにより、給電体31、32及び給電体41、42に供給する電解電流Iが適切に制御される。
[0049]
 本実施形態では、給電体31、32と給電体41、42とは、直列に接続されているので、2つの電解室30、40で同等の電解電流Iが供給される。これにより、制御部10の動作が簡素化されうる。
[0050]
 図3は、水を電気分解している状態の電解水生成装置1を示している。既に述べたように、電解室30、40で水が電気分解されることにより、第1極室30A、40Aでは、酸素ガスが発生し電解水に溶け込み、電解酸素水が生成され、排水路61から排出される。一方、第2極室30B、40Bでは、水素ガスが発生し電解水に溶け込み、電解水素水が生成され、排水路65から排出される。
[0051]
 本実施形態では、直列水路55によって2つの第2極室30B、40Bが直列に連通されているので、電解水素水が上流側の第2極室30Bから下流側の第2極室40Bに移動するにつれ、電解水素水の溶存水素濃度が容易に高められる。このような、溶存水素濃度の高い電解水素水は、透析液調製用水の製造及び家庭の飲用水の生成に好適とされる。なお、電解水生成装置1が、3以上の電解槽3、4、…を備える場合にあっては、各第1極室30A、40A、…が直列に接続されていてもよい。このような電解水生成装置1では、電解水素水の溶存水素濃度がより一層高められる。
[0052]
 ところで、第2極室30B及び第2極室40Bでは電解水の溶存酸素濃度が飽和した場合、電解水に溶け込めなかった気泡状態の酸素ガスOが発生する。水の利用効率を高めるために、給水路21又は並列水路52の流路断面積が小さく設定された場合、気泡状態の酸素ガスOが発生する傾向が助長される。このような気泡状態の酸素ガスOが第1給電体31及び41の表面等に滞留すると、水が十分に供給され難くなり、電解槽での電気分解が抑制されるおそれがある。
[0053]
 本実施形態では、並列水路51によって2つの第1極室30A、40Aが並列に連通されているので、陽極側の水路が短縮される。従って、第1極室30Aで生じた酸素ガスO及び第1極室40Aで生じた酸素ガスOは、速やかに下流側の並列水路53から排水路61に排出される。従って、酸素ガスOが第1極室30A、40Aで滞留することが抑制され、第1給電体31、41の表面に十分な水が供給され、電解室30、40内での電気分解が効率よく実行される。これにより、上記と同様に、第2極室30B、40Bで生ずる水素ガスの溶存濃度が容易に高められる。なお、電解水生成装置1が、3以上の電解槽3、4、…を備える場合にあっては、各第2極室30B、40B、…が並列に接続されるのが望ましい。このような電解水生成装置1では、各第2極室30B、40B、…から迅速に酸素ガスOが排出され、各電解室30、40、…内での電気分解が効率よく実行される。
[0054]
 図4は、電解水生成装置1の変形例である電解水生成装置1Aを示している。電解水生成装置1Aは、第1極室30A、40Aに供給される水量を調整するための流量調整手段71と、第1極室30A、40Aで生成された電解水から気体を分離して排出するための排気手段72とをさらに備えている点で、電解水生成装置1とは異なる。電解水生成装置1Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述した電解水生成装置1の構成が採用されうる。
[0055]
 流量調整手段71は、給水路21に設けられている。流量調整手段71は、例えば、電磁力を動力源として又は手動により、給水路21の流水量を調整する弁等によって構成されうる。流量調整手段71が設けられることにより、第1極室30A、40Aに供給される水量が正確に調整されうる。従って、排水路61に排出される水を抑制し、水の利用効率を高めることが可能となる。なお、流量調整手段71は、排水路61に設けられていてもよい。この場合、流量調整手段71は、排水路61の流水量を調整することにより、第1極室30A、40Aに供給される水量を調整する。
[0056]
 排気手段72は、第1極室30A、40Aで生成された電解水から酸素ガスOを分離して排出するいわゆるガス抜き弁を含む。これにより、第1極室30A、40Aで発生する酸素ガスOが第1給電体31、41の表面に滞留することが抑制される。従って、第1給電体31、41の表面にも水が十分に供給され、効率よく電気分解が行なわれ、溶存水素濃度を高めることが可能となる。本実施形態では、並列水路51の下流側に接続された排水路61に排気手段72が設けられているので、単一の排気手段72によって第1極室30A、40Aで発生する酸素ガスOが迅速に排出される。従って、安価かつ簡素な構成で容易に溶存水素濃度を高めることが可能となる。
[0057]
 なお、電解水生成装置1Aにあっては、流量調整手段71又は排気手段72のいずれかが廃されていてもよい。
[0058]
 図5は、電解水生成装置1の別の変形例である電解水生成装置1Bを示している。電解水生成装置1Bでは、電解室30、40が上下方向に配列されている。電解水生成装置1Bのうち、以下で説明されてない部分については、上述した電解水生成装置1又は1Aの構成が採用されうる。
[0059]
 電解水生成装置1Bでは、直列水路55内での水流の方向と第2極室30Bで生成された水素ガスの移動する方向が一致するため、水素ガスが効率よく第2極室30Bから排出される。これにより、第2極室30Bで発生する水素ガスが第2給電体32の表面に滞留することが抑制される。従って、第2給電体32の表面にも水が十分に供給され、効率よく電気分解が行なわれ、溶存水素濃度を高めることが可能となる。
[0060]
 図6は、電解水生成装置1のさらに別の変形例である電解水生成装置1Cを示している。電解水生成装置1Cは、電解室30、40を含む複数の電解室群X、Y、…を備える。本実施形態の電解水生成装置1Cは、1対の電解室群X、Yを備える。電解水生成装置1Cのうち、以下で説明されてない部分については、上述した電解水生成装置1乃至1Bの構成が採用されうる。
[0061]
 各電解室群X、Yは、流路として並列に接続されている。このような電解水生成装置1Cによって、溶存水素濃度の高い電解水素水を大量に生成することが可能となる。
[0062]
 電解室群Xの給電体31、32及び給電体41、42と電解室群Yの給電体31、32及び給電体41、42とは、電気回路として直列に接続されている。これにより、電解室群Xの電解室30、40及び電解室群Yの電解室30、40で同等の電解電流Iが供給される。これにより、制御部10の動作が簡素化されうる。
[0063]
 流路として並列に接続される電解室群X、Y、…の個数は、3以上でもよい。この場合、全ての電解室群X、Y、…の各給電体31、32及び給電体41、42がそれぞれ直列に接続されていてもよく、一部の電解室群X、Y、…毎に各給電体31、32及び給電体41、42が直列に接続されていてもよい。
[0064]
 電解水生成装置1Aと同様に、電解水生成装置1Cは、流量調整手段71及び排気手段72をさらに備えていてもよい。この場合、流量調整手段71は、給水路21又は排水路61に設けられる。流量調整手段71が排水路61に設けられる構成によれば、単一の流量調整手段71によって複数の電解室群X、Y、…で給水路21の流水量を調整することが可能となり、電解水生成装置1Cの構成が簡素化される。排気手段72は、排水路61に設けられる。
[0065]
(第2発明)
 図7は、本発明の第2発明である透析液調製用水の製造装置の一実施形態の概略構成を示す。製造装置200は、第1発明の実施形態である電解水生成装置1を備えている。製造装置200は、電解水生成装置1で生成された水素水を用いて透析原剤を混合する透析液調製用水を製造する。製造装置200では、電解水生成装置1に替えて、電解水生成装置1A乃至1Cのいずれかが適用されていてもよい。
[0066]
 製造装置200は、電解水生成装置1と、軟水化装置201と、活性炭処理装置202と、加圧ポンプ203と逆浸透膜モ ジュール204等を備えている。
[0067]
 軟水化装置201には、水道水等の原水が供給される。軟水化装置201は、原水からカルシウムイオン及びマグネシウムイオン等の硬度成分を除去して軟水化する。
[0068]
 活性炭処理装置202は、微細な多孔質物質である活性炭を有し、軟水化装置201から供給される水から塩素等を吸着・除去する。活性炭処理装置202を通過した水は、電解水生成装置1に送られ、電気分解される。
[0069]
 加圧ポンプ203は、電解水生成装置1の第2極室40Bで生成された水素水を逆浸透膜モジュール204に圧送する。逆浸透膜モジュール204は、逆浸透膜(濾過手段:図示せず)を有している。逆浸透膜は、加圧ポンプ203によって圧送された水を濾過する。すなわち、逆浸透膜は、加圧ポンプ203によって圧送された電解水素水から微量な金属類等の不純物を取り除き、電解水素水を濾過する。逆浸透膜を透過して濾過処理された電解水素水は、希釈装置300に供給される。
[0070]
 希釈装置300は、例えば、製造装置200の外部に設けられている。希釈装置300は、逆浸透膜モジュール204によって浄化された電解水素水を用いて透析原剤を希釈する。希釈装置300が電解水素水を用いて透析原剤を希釈することにより、透析液が調製される。
[0071]
 製造装置200は、電解水生成装置1を備えているので、溶存水素濃度が高い透析液調製用水を容易に製造することが可能となる。
[0072]
(第3発明)
 以下、本発明の第3発明である電解水生成方法の一実施形態について説明する。図1乃至3に示されるように、電解水生成方法は、複数の電解室30、40、…を用いて水を電気分解して電解水を生成する。電解室30、40、…については、上述した電解水生成装置1乃至1Bにおける電解室30、40、…の構成が採用されうる。
[0073]
 図3に示されるように、本実施形態では、少なくとも2つの電解室30、40、…で、各第1極室30A、40A、…に並列的に水を供給する第1工程S1と、各第2極室30B、40B、…に直列的に水を供給する第2工程S2とを有する。本実施形態では、第1工程S1と第2工程S2とは、同時的に実施される。そして、第1工程S1及び第2工程S2は、電解室30、40、…での電気分解と同時的に実施される。なお、第1工程S1の後、第2工程S2が実施されてもよく、第2工程S2の後、第1工程S1が実施されてもよい。
[0074]
 本実施形態によれば、第1発明と同様に、第2工程S2によって少なくとも2つの第2極室30B、40B、…に直列的に水が供給されるので、第2極室30B、40B、…で生ずる水素ガスの溶存濃度が容易に高められる。また、第1工程S1によって少なくとも2つの第1極室30A、40A、…に並列的に水が供給されるので、陽極側の水路が短縮される。従って、第1極室30Aで生じた酸素ガスO及び第1極室40Aで生じた酸素ガスOは、速やかに下流側の並列水路53から排水路61に排出される。従って、酸素ガスOが第1極室30A、40Aで滞留することが抑制され、第1給電体31、41の表面に十分な水が供給され、電解室30、40内での電気分解が効率よく実行される。これにより、第2極室30B、40B、…で生ずる水素ガスの溶存濃度が容易に高められる。
[0075]
 以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。すなわち、電解水生成装置1は、少なくとも、水を電気分解するための電解室30、40、…を複数備え、各電解室30、40、…には、互いに対向して配置された第1給電体31、41、…及び第2給電体32、42、…と、電解室30、40、…を第1給電体31、41、…側の第1極室30A、40A、…と、第2給電体32、42、…側の第2極室30B、40B、…とに区分する隔膜33、43、…とが配され、少なくとも2つの電解室30、40は、第1極室30A、40Aを並列に連通させる並列水路51と、第2極室30B、40Bを直列に連通させる直列水路55とによって接続されていればよい。
[0076]
 1  電解水生成装置
30  電解室
30A 第1極室
30B 第2極室
31  第1給電体
32  第2給電体
33  隔膜
40  電解室
40A 第1極室
40B 第2極室
41  第1給電体
42  第2給電体
43  隔膜
51  並列水路
55  直列水路
71  流量調整手段
72  排気手段




請求の範囲

[請求項1]
 水を電気分解するための電解室を複数備えた電解水生成装置であって、
 各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、前記電解室を前記第1給電体側の第1極室と、前記第2給電体側の第2極室とに区分する隔膜とが配され、
 少なくとも2つの前記電解室は、前記第1極室を並列に連通させる並列水路と前記第2極室を直列に連通させる直列水路とによって接続されていることを特徴とする電解水生成装置。
[請求項2]
 並列に連通された前記第1極室に供給される水量を調整するための流量調整手段をさらに備える請求項1記載の電解水生成装置。
[請求項3]
 並列に連通された前記第1極室で生成された電解水から気体を分離して排出するための排気手段をさらに備える請求項1又は2に記載の電解水生成装置。
[請求項4]
 少なくとも2つの前記電解室は、上下方向に配列されている請求項1乃至3のいずれかに記載の電解水生成装置。
[請求項5]
 請求項1乃至4のいずれかに記載の電解水生成装置と、
 直列に連通された前記第2極室で生成された電解水を濾過する濾過手段とを備えたことを特徴とする透析液調製用水の製造装置。
[請求項6]
 複数の電解室を用いて水を電気分解して電解水を生成する方法であって、
 各電解室には、互いに対向して配置された第1給電体及び第2給電体と、前記電解室を前記第1給電体側の第1極室と、前記第2給電体側の第2極室とに区分する隔膜とが配され、
 少なくとも2つの前記電解室で、各第1極室に並列的に水を供給する第1工程と、各第2極室に直列的に水を供給する第2工程とを有することを特徴とする電解水生成方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]