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明 細 書

発明の名称 電力貯蔵装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010  

発明の効果

0011   0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056  

産業上の利用可能性

0057  

符号の説明

0058  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 電力貯蔵装置

技術分野

[0001]
 本発明は、高エネルギ密度の蓄電デバイスおよび高出力密度の蓄電デバイスを備えている電力貯蔵装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、高エネルギ密度および高出力密度を両立する電力貯蔵装置として、たとえば、特許文献1の電力貯蔵システムが知られている。この電力貯蔵システムは、電力変換器、二次電池、キャパシタおよび制御器を備えている。電力変換器の負荷側端子が負荷に接続されている。また、電力変換器の電源側端子は、二次電池に接続されると共に、DC/DCコンバータを介して二次電池と並列にキャパシタに接続されている。そして、DC/DCコンバータは、二次電池よりもキャパシタが優先して充放電するように制御器により制御されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2016-001936号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 上記電力貯蔵システムでは、二次電池よりもキャパシタが優先して充放電するよう制御するために、キャパシタがDC/DCコンバータを介して電力変換器に接続されている。このため、電力貯蔵システムの小型化および簡素化に改善の余地があった。
[0005]
 本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、小型化および簡素化が図られた、高エネルギ密度および高出力密度を両立する電力貯蔵装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明のある態様に係る電力貯蔵装置は第1蓄電デバイスと第2蓄電デバイスとを備え、前記第1蓄電デバイスは、前記第2蓄電デバイスよりも内部抵抗が小さく且つ出力密度が高く構成され、前記第2蓄電デバイスは、前記第1蓄電デバイスよりもエネルギ密度が高く構成されており、前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとは並列に接続され、前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとの電位窓の少なくとも一部が重複している。
[0007]
 この構成によれば、第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスが充放電することにより、高エネルギ密度および高出力密度を両立する。この際、第2蓄電デバイスよりも第1蓄電デバイスが優先して充放電される。このため、第1蓄電デバイスと第2蓄電デバイスとを接続する場合に、DC/DCコンバータを介在させる必要がなく、電力貯蔵システムの小型化が図られる。また、DC/DCコンバータが不要なため、これを制御する必要もなく、電力貯蔵システムの簡素化が図られる。
[0008]
 この電力貯蔵装置では、前記第1蓄電デバイスは、1つまたは互いに直列に接続された複数の第1蓄電セルを有し、前記第2蓄電デバイスは、1つまたは互いに直列に接続された複数の第2蓄電セルを有し、第1蓄電セルの直列接続数および第2蓄電セルの直列接続数は、前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとの電位窓の少なくとも一部が重複するように設定されていてもよい。この構成によれば、各蓄電デバイスにおける各蓄電セルの直列接続数により、各蓄電デバイスの電位窓を適宜、調整することができる。
[0009]
 この電力貯蔵装置では、前記第1蓄電デバイスは、1つまたは互いに並列に接続された複数の第1蓄電セルを有し、前記第2蓄電デバイスは、1つまたは互いに並列に接続された複数の第2蓄電セルを有し、第1蓄電セルの並列接続数および第2蓄電セルの並列接続数は、前記第1蓄電デバイスの方が前記第2蓄電デバイスよりも内部抵抗が小さくなるように設定されていてもよい。この構成によれば、各蓄電デバイスにおける各蓄電セルの並列接続数により、各蓄電デバイスの内部抵抗を適宜、調整することができる。
[0010]
 また、電力貯蔵装置では、1つまたは互いに接続された複数の第1蓄電セルと、1つまたは互いに接続された複数の第2蓄電セルとが、互いに並列に接続されて蓄電モジュールを構成してもよい。この構成によれば、第2蓄電セルよりも優先して第1蓄電セルが充放電される。このため、第2蓄電セルは、第1蓄電セルの充放電により発生した熱により温められた状態で充放電を行う。よって、低温環境下であっても、第2蓄電セルを加温して、第2蓄電デバイスによる充放電の効率化を図ることができる。

発明の効果

[0011]
 本発明は、以上に説明した構成を有し、小型化および簡素化が図られた、高エネルギ密度および高出力密度を両立する電力貯蔵装置を提供することができるという効果を奏する。
[0012]
 本発明の上記目的、他の目的、特徴および利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 本発明の実施形態1に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図2] 図1の第1蓄電デバイスの電位窓および第2蓄電デバイスの電位窓を示すグラフである。
[図3] 図1の電力貯蔵装置の残存容量を推定するための構成を概略的に示す図である。
[図4] 実施の形態1の変形例1に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図5] 実施の形態1の変形例2に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図6] 実施の形態1の変形例3に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図7] 本発明の実施の形態2に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図8] 本発明の実施の形態3に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図9] 実施の形態3の変形例に係る電力貯蔵装置の構成を概略的に示す図である。
[図10] 実施例1および2の電力貯蔵装置を負荷に接続した構成を概略的に示す図である。
[図11] 図11Aは、実施例1の第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスから出力される電流の経時変化を示すグラフであり、図11Bは、実施例1の第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスの開放電圧および一対のDCリンク間の電圧の経時変化を示すグラフであり、図11Cは、実施例1の第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスの残存容量の経時変化を示すグラフである。
[図12] 図12Aは、実施例2の第1負荷に対して第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスから出力される電流の経時変化を示すグラフであり、図12Bは、実施例2の第1負荷に対して第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスの開放電圧および一対のDCリンク間の電圧の経時変化を示すグラフである。
[図13] 図13Aは、実施例2の第2負荷に対して第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスから出力される電流の経時変化を示すグラフであり、図13Bは、実施例2の第2負荷に対して第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスの開放電圧および一対のDCリンク間の電圧の経時変化を示すグラフである。
[図14] 図14Aは、実施例3の電力貯蔵装置を負荷に接続した構成を概略的に示す図であり、図14Bは、実施例3の第2負荷に対して第1蓄電デバイスおよび第2蓄電デバイスから出力される電流の経時変化を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図10および図14Aでは、キャパシタセルおよび二次電池セルの内部抵抗を記載しているが、図1および図3~図9ではキャパシタセルおよび二次電池セルの内部抵抗の記載を省略している。
[0015]
 (実施の形態1)
 実施の形態1に係る電力貯蔵装置1の構成について、図1を参照して説明する。電力貯蔵装置1は第1蓄電デバイス10および第2蓄電デバイス20を備えており、第1蓄電デバイス10および第2蓄電デバイス20は互いに並列に接続されている。
[0016]
 第1蓄電デバイス10は、第2蓄電デバイス20よりも内部抵抗が小さく且つ出力密度が高い蓄電機器である。一方、第2蓄電デバイス20は、第1蓄電デバイス10よりもエネルギ密度が高い蓄電機器である。このように、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20とは、内部抵抗、出力密度、およびエネルギ密度に関し、互いに相対的なスペックを有する。
[0017]
 第1蓄電デバイス10は、1つまたは互いに接続された複数の第1蓄電セル11を有しており、この実施の形態では、1つの第1蓄電セル11を有する構成を例示している。すなわち、図1に示す第1蓄電デバイス10は、1つの第1蓄電セル11が第1ケース13に収容された、1つの第1蓄電モジュール12により構成されている。ここで、第1蓄電セル11は、例えばキャパシタセル11aにより構成することができる。
[0018]
 第2蓄電デバイス20は、1つまたは互いに接続された複数の第2蓄電セル21を有しており、この実施の形態では、3つの第2蓄電セル21を有する構成を例示している。すなわち、図1に示す第2蓄電デバイス20は、直列に接続された3つの第2蓄電セル21が第2ケース23に収容された、1つの第2蓄電モジュール22により構成されている。ここで、第2蓄電セル21は、例えば二次電池セル21aにより構成することができる。
[0019]
 なお、第1蓄電セル11はキャパシタセル11aに限られず、第2蓄電セル21も二次電池セル21aに限られない。第1蓄電デバイス10および第2蓄電デバイス20が、上述したような相対的なスペックを満たすならば、他の構成を採用してもよい。例えば、第1蓄電セル11に、第2蓄電セル21より出力密度の高い二次電池を採用することも可能である。
[0020]
 また、第1蓄電セル11の数と第2蓄電セル21の数は、各蓄電デバイス10、20が下記条件を満たすように設定されている。この条件とは、下記(1)および(2)を同時に満たすことである。
(1)第1蓄電デバイス10の内部抵抗が第2蓄電デバイス20の内部抵抗よりも小さい。
(2)第1蓄電デバイス10の電位窓(Voltage Window、Potential Window)のすべてまたは一部が第2蓄電デバイス20の電位窓と重なる。
[0021]
 この実施の形態では、上記条件を満たすように、直列に接続された3つの二次電池セル21aに対して、1つのキャパシタセル11aが設定されている。ここで、第1蓄電デバイス10の内部抵抗は、1つのキャパシタセル11aに含まれる電気抵抗である。第2蓄電デバイス20の内部抵抗は、直列に接続される3つの二次電池セル21aに含まれる電気抵抗であり、3つの二次電池セル21aの内部抵抗の和である。
[0022]
 第1蓄電デバイス10の電位窓は、たとえば、第1蓄電デバイス10として使用可能な電圧範囲、または、製造業者あるいは使用者が設定した電圧使用範囲である。また、第2蓄電デバイス20の電位窓は、たとえば、第2蓄電デバイス20の電気化学的特性上、使用可能な電圧範囲、または、製造業者あるいは使用者が設定した電圧使用範囲である。
[0023]
 ここでは、蓄電デバイス(第1蓄電デバイス10および第2蓄電デバイス20)の電位窓を、当該蓄電デバイスの充電率(State Of Charge(SOC))が0%のときの開放電圧(Open Circuit Voltage(OCV))から、充電率が100%のときの開放電圧までの電圧範囲としている。例えば、各蓄電デバイス10、20が図2に示すSOC-OCV特性を有する場合、第1蓄電デバイス10の電位窓V1はV1L~V1Hの電圧範囲であり、第2蓄電デバイス20の電位窓V2はV2L~V2Hの電圧範囲である。従って、電位窓V1、V2の重なる範囲は、V2L~V1Hの電圧範囲(図2のV12)である。この電圧範囲V12が、電力貯蔵装置1の使用可能な電圧範囲である。
[0024]
 充電率と容量の積で表される電力貯蔵装置1の残存容量は、電力貯蔵装置1が放電可能な電力量であって、以下のように推定される。ここでは、図1の電力貯蔵装置1と同様に、第1蓄電デバイス10をキャパシタセル11aで構成し、第2蓄電デバイス20を二次電池セル21aで構成した場合について説明する。
[0025]
 第1蓄電デバイス10の容量を無視できるほど、第2蓄電デバイス20の容量が第1蓄電デバイス10の容量よりも非常に大きい場合、電力貯蔵装置1の残存容量は第2蓄電デバイス20の残存容量とほぼ一致する。そして、第2蓄電デバイス20の残存容量は、例えば特開2009-257775号公報など公知の方法で推定することが可能である。従って、このようにして取得した第2蓄電デバイス20の残存容量が電力貯蔵装置1の残存容量と推定される。
[0026]
 一方、第1蓄電デバイス10の容量が無視できない場合には、この第1蓄電デバイス10の残存容量を考慮して第2蓄電デバイス20の残存容量を求めることができる。たとえば、図3に示す例では、電力貯蔵装置1に電流計30が接続されている。この電流計30が計測する電流値をIとすると、電力貯蔵装置1の残存容量Qの変化量ΔQは、式(ΔQ=-∫Idt)で表せる。さらに第1蓄電デバイス10の残存容量をQcとした場合、第2蓄電デバイス20の残存容量Qbの変化量ΔQbは、式(ΔQb=ΔQ-ΔQc)で表せる。
[0027]
 ここで、電流値Iがゼロの時、第1蓄電デバイス10の開放電圧は電力貯蔵装置1の端子電圧Vと等しくなる。このため、第1蓄電デバイス10の残存容量Qcの変化量ΔQcは、式(ΔQc=Δ(CV^2)/2=C/2・Δ(V^2))により表せる。このCは第1蓄電デバイス10を構成するキャパシタセル11aの静電容量であり、Vはキャパシタセル11aの電圧である。よって、電力貯蔵装置1の端子電圧Vおよび電流計30により計測された電流値Iによって、第1蓄電デバイス10の残存容量Qcおよび第2蓄電デバイス20の残存容量Qbが求められる。
[0028]
 上記構成の電力貯蔵装置1によれば、第1蓄電デバイス10の電位窓のすべてまたは一部が第2蓄電デバイス20の電位窓と重なる。よって、第2蓄電デバイス20よりも内部抵抗が低い第1蓄電デバイス10は、第2蓄電デバイス20より優先されて充放電される。このため、第2蓄電デバイス20よりも第1蓄電デバイス10を優先して充放電させるための制御を能動的に行う必要がなく、従って、この制御をするためのDC/DCコンバータも必要ない。その結果、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20とを直接的に(DC/DCコンバータを介さずに)接続することができ、電力貯蔵装置1の小型化および簡素化が図られる。また、二次電池セル21aなど、充放電回数に寿命が依存する第2蓄電デバイス20の充放電回数および充放電深度を減らせ、第2蓄電デバイス20の長寿命化が図られる。
[0029]
 この第1蓄電デバイス10は高出力密度の第1蓄電セル11から構成されており、第2蓄電デバイス20は高エネルギ密度の第2蓄電セル21から構成されている。この各蓄電デバイス10、20の電位窓は、1つまたは互いに直列に接続される各蓄電セル11、21の数によって調整される。このため、高出力密度および高エネルギ密度の電力貯蔵装置1が容易に実現される。
[0030]
 (変形例1)
 図1に示す電力貯蔵装置1は、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20とが並列に接続されたものを蓄電パック2とすると、1つの蓄電パック2により構成されている。しかし、電力貯蔵装置1を構成する蓄電パック2の数はこれに限定されない。たとえば、図4の変形例1を示すように、電力貯蔵装置1は、互いに直列に接続された複数の蓄電パック2により構成されていてもよい。
[0031]
 (変形例2)
 図1に示す電力貯蔵装置1では、第1蓄電デバイス10は1つの第1蓄電モジュール12により構成され、第2蓄電デバイス20は1つの第2蓄電モジュール22により構成されていたが、各蓄電デバイス10、20を構成する各蓄電モジュール12、22の数はこれに限定されない。たとえば、図5に示すように、変形例2に係る電力貯蔵装置1では、第1蓄電デバイス10は複数の第1蓄電モジュール12により構成され、第2蓄電デバイス20は複数の第2蓄電モジュール22により構成されている。この場合、各蓄電デバイス10、20において、複数の各蓄電モジュール12、22は互いに直列に接続されている。
[0032]
 (変形例3)
 図1に示す電力貯蔵装置1では、第1蓄電デバイス10を構成する第1蓄電モジュール12の数が、第2蓄電デバイス20を構成する第2蓄電モジュール22の数と等しかった。しかし、第1蓄電デバイス10の内部抵抗が第2蓄電デバイス20の内部抵抗よりも小さく、かつ、第1蓄電デバイス10の電位窓のすべてまたは一部が第2蓄電デバイス20の電位窓と重なれば、第1蓄電モジュール12の数と第2蓄電モジュール22の数は異なっていてもよい。
[0033]
 たとえば、図6に示すように、変形例3に係る電力貯蔵装置1では、第1蓄電デバイス10は3つの第1蓄電モジュール12により構成されているのに対し、第2蓄電デバイス20は2つの第2蓄電モジュール22により構成されている。ここで、各第1蓄電モジュール12の電位窓が20~35Vであり、各第2蓄電モジュール22の電位窓が40~50Vであるとする。この場合、第1蓄電モジュール12と第2蓄電モジュール22とで比較すると、第1蓄電モジュール12と第2蓄電モジュール22との電位窓は重複していない。しかし、第1蓄電デバイス10の電位窓は60~105Vになり、第2蓄電デバイス20の電位窓は80~100Vになる。すなわち、80~100Vの電圧範囲で、各蓄電デバイス10、20の電位窓は重複する。このように、第1蓄電デバイス10の電位窓と第2蓄電デバイス20の電位窓とが重なるように、第1蓄電モジュール12の数と第2蓄電モジュール22の数が調整される。
[0034]
 なお、上述したように、第1蓄電デバイス10の内部抵抗は、第2蓄電デバイス20の内部抵抗より低い必要がある。そのため、必要があれば下記実施の形態2で説明する設計思想も組み合わせて、各蓄電デバイス10、20の内部抵抗を調整(設定)すればよい。
[0035]
 また、図4に示すように、図6に示す蓄電パック2を複数、直列に接続して、電力貯蔵装置1を構成してもよい。
[0036]
 (実施の形態2)
 実施の形態2に係る電力貯蔵装置1の構成について、図7を参照して説明する。この電力貯蔵装置1では、第1蓄電デバイス10の電位窓のすべてまたは一部が第2蓄電デバイス20の電位窓と重なる場合、第1蓄電デバイス10の内部抵抗が第2蓄電デバイス20の内部抵抗よりも小さくなるように、第1蓄電セル11の並列接続数および/または第2蓄電セル21の並列接続数が設定されている。この第1蓄電セル11の並列接続数は、第1蓄電デバイス10において互いに並列に接続されている第1蓄電セル11の数であり、第2蓄電セル21の並列接続数は、第2蓄電デバイス20において互いに並列に接続されている第2蓄電セル21の数である。
[0037]
 つまり、各蓄電デバイス10、20において複数の各蓄電セル11、21が直列には接続されておらず並列に接続されている場合、各蓄電デバイス10、20の内部抵抗の逆数は各蓄電セル11、21の内部抵抗の逆数の和になる。このため、各蓄電セル11、21の並列接続数が増加するほど、各蓄電デバイス10、20の内部抵抗は低下する。たとえば、図7の例では、第1蓄電デバイス10の内部抵抗が第2蓄電デバイス20の内部抵抗よりも小さくなるように、第2蓄電セル21の並列接続数が3に設定される。なお、この第1蓄電セル11と第2蓄電セル21との電位窓が重なっている。
[0038]
 このように、第1蓄電セル11と第2蓄電セル21との並列接続数の比によって、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20との出力比を任意に調整することができる。さらに、各蓄電デバイス10、20において複数の各蓄電セル11、21が直列に接続されると、各蓄電デバイス10、20の内部抵抗は各蓄電セル11、21の内部抵抗の和になる。このため、第1蓄電セル11と第2蓄電セル21との並列接続数および直列接続数の各比によって、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20との出力比の自由度をさらに広げることができる。
[0039]
 (実施の形態3)
 実施の形態3に係る電力貯蔵装置1の構成について、図8を参照して説明する。この電力貯蔵装置1では、1つまたは互いに接続された複数の第1蓄電セル11と、1つまたは互いに接続された複数の第2蓄電セル21とが、互いに並列に接続されて蓄電モジュールを構成してもよい。
[0040]
 つまり、実施の形態1に係る電力貯蔵装置1では、1つまたは複数の第1蓄電セル11が第1ケース13に収容され、1つまたは複数の第2蓄電セル21が第2ケース23に収容されていた。これに対し、実施の形態3に係る電力貯蔵装置1の各蓄電デバイス10、20では、互いに並列に接続された、1つまたは互いに接続された複数の第1蓄電セル11と、1つまたは互いに接続された複数の第2蓄電セル21とがパッケージされて一体的にケース(パッケージケース)3に収容されている。
[0041]
 このパッケージケース3では第1蓄電セル11と第2蓄電セル21との間が断熱されておらず、第1蓄電セル11および第2蓄電セル21が1つのパッケージケース3の同じ空間に収められている。この第1蓄電セル11は第2蓄電セル21よりも先に充放電される。このため、充放電時に第1蓄電セル11の反応熱により第2蓄電セル21が温められてから運転させることができる。たとえば、キャパシタセル11aなどの第1蓄電セル11の性能および品質は温度に依存しないが、二次電池セル21aなどの第2蓄電セル21は、低温での運転により性能が低下したり、劣化が進行したりする。このような場合、第2蓄電セル21の性能および品質の低下を抑制できるので、電力貯蔵装置1の性能および寿命の低減を抑制することができる。
[0042]
 なお、図9に示すように、各蓄電セル11、21は互いに直列に接続されていてもよい。また、各蓄電セル11、21は互いに並列に接続されていてもよい。このいずれの場合においても、互いに並列に接続されている第1蓄電セル11および第2蓄電セル21は一体的にパッケージケース3に収容されている。この場合、低温環境下であっても、第1蓄電セルの充放電により発生した熱により個々の第2蓄電セルを加温して第2蓄電デバイス全体を効率的に暖機でき、第2蓄電デバイスによる充放電の効率化を図ることができる。
[0043]
 (実施例1)
 上記構成の電力貯蔵装置1の特性について、図10に示す電力貯蔵装置1による検証結果を、図11A~図11Cを参照して説明する。具体的には、図10の電力貯蔵装置1は、一対の配線で構成されるDCリンク4により負荷40に接続されている。電力貯蔵装置1の第1蓄電デバイス10は1つのキャパシタセル11aにより構成され、第2蓄電デバイス20は1つの二次電池セル21aにより構成されている。キャパシタセル11aは、その内部抵抗が1.411mΩであり、残存容量が100%であり、静電容量が3300Fである。二次電池セル21aは、その内部抵抗が8.33mΩであり、残存容量が64%であり、電流容量が75Ahである。このように、第1蓄電デバイス10の内部抵抗が第2蓄電デバイス20の内部抵抗より小さい。なお、第1蓄電デバイス10の電位窓は第2蓄電デバイス20の電位窓と重なっている。
[0044]
 この電力貯蔵装置1から400Wを出力(放電)させた際のシミュレーション結果を図11A~図11Cに示す。なお、シミュレーションを開始してから5sec後に出力を開始している。図11A~図11Cのいずれの図においても実線が第1蓄電デバイス10に関する値を示し、破線が第2蓄電デバイス20に関する値を示す。また、図11Bにおける一点鎖線は、電力貯蔵装置1に接続される一対のDCリンク4間の電圧を示す。
[0045]
 図11Aに示すように、出力開始直後は負荷40に流れる電流のほとんどが、内部抵抗の小さい第1蓄電デバイス10から出力されている。その後、図11Cに示す第1蓄電デバイス10の残存容量の低下に伴い、図11Aおよび図11Bに示す第1蓄電デバイス10の電流および開放電圧が減少する。これにより、第1蓄電デバイス10の開放電圧に対する第2蓄電デバイス20の出力電圧が上昇し、主に第2蓄電デバイス20から負荷40に対して電流が出力される。
[0046]
 このように、第2蓄電デバイス20よりも出力密度が高い第1蓄電デバイス10から優先して出力(放電)される。さらに、その後は、第1蓄電デバイス10よりもエネルギ密度が高い第2蓄電デバイス20から主に出力される。よって、DC/DCコンバータを必要としない小型でかつ単純な電力貯蔵装置1において高エネルギ密度および高出力密度の出力を両立することができる。
[0047]
 (実施例2)
 上記高エネルギ密度および高出力密度の出力を両立する電力貯蔵装置1の特性について実施例2の電力貯蔵装置1による検証結果を、図12A~図12B、および、図13A~図13Bを参照して説明する。具体的には、短時間高出力を要す第1負荷および長時間低出力を要す第2負荷についてシミュレーションを行った。この第1負荷に対して、10秒間、400Wの出力を3回、30秒間のインターバルを空けて、繰り返した。第2負荷に対して、120秒間、200Wの出力を1回、行った。なお、シミュレーションを開始してから5sec後に出力を開始している。また、この実施例2の電力貯蔵装置1には図10の電力貯蔵装置1を用い、第1負荷および第2負荷には負荷40を用いた。
[0048]
 図12Aおよび図12Bに示すように、第1負荷のシミュレーション結果では、10秒間、400Wの出力の際(図12Aの期間L1)、出力される電流のうちのほとんどの電流が第1蓄電デバイス10から出力される。この期間L1における第1蓄電デバイス10の放電によって、第2蓄電デバイス20と第1蓄電デバイス10との開放電圧の差が生じる。
[0049]
 その後、30秒間のインターバル(図12Aの期間L2)には、開放電圧の差によって、第2蓄電デバイス20から第1蓄電デバイス10に電流が流れる。この結果、期間L2において第2蓄電デバイス20から第1蓄電デバイス10にエネルギが補充される。
[0050]
 このように、期間L2において第1蓄電デバイス10が充電されているため、期間L2に続く期間L3では、10秒間、400Wの出力に対し、出力される電流のうちのほとんどの電流が第1蓄電デバイス10から出力される。
[0051]
 また、図13Aおよび図13Bに示すように、第2負荷のシミュレーション結果では、出力開始直後には、出力される電流のうちのほとんどの電流が第1蓄電デバイス10から出力される。ただし、時間の経過に伴い、第1蓄電デバイス10の開放電圧が低下して、第1蓄電デバイス10から出力される電流が低下してゼロに近づく。これにより、第2蓄電デバイス20から出力される電流が増加する。
[0052]
 このように、短時間高出力を行う第1負荷には、第1蓄電デバイス10が持つ高出力特性が発揮される。一方、長時間低出力を行う第2負荷には、第2蓄電デバイス20が持つ高エネルギ特性が発揮される。よって、第1蓄電デバイス10および第2蓄電デバイス20の内部抵抗の差を利用することにより、高出力および高エネルギを両立する電力貯蔵装置1を実現することができる。さらに、この特性は、第2蓄電デバイス20と第1蓄電デバイス10との内部抵抗の差を利用したものであるため、DC/DCコンバータが不要となり、電力貯蔵装置1の小型化および制御の簡素化が図られる。
[0053]
 (実施例3)
 互いに並列に接続された各蓄電セル11、21を備えた電力貯蔵装置1の特性について、図14Aに示す実施例3の電力貯蔵装置1による検証結果を、図14Bを参照して説明する。具体的には、図14Aの電力貯蔵装置1は、一対の配線で構成されるDCリンク4により負荷40に接続されている。この第1蓄電デバイス10は、互いに並列に接続された2つのキャパシタセル11aにより構成され、第2蓄電デバイス20は1つの二次電池セル21aにより構成されている。キャパシタセル11aは図10のキャパシタセル11aと同じであり、二次電池セル21aは図10の二次電池セル21aと同じである。
[0054]
 この電力貯蔵装置1について、実施例2の長時間低出力を要す第2負荷と同じシミュレーションを行った。図14Aの第1蓄電デバイス10の内部抵抗は図10の第1蓄電デバイス10の内部抵抗の2分の1であり、図14Aの第1蓄電デバイス10の静電容量は図10の第1蓄電デバイス10の静電容量の2倍である。このため、図14Bに示すように、出力開始時における図14Aの第2蓄電デバイス20に対する第1蓄電デバイス10の負荷分担比(電流の比)は図10の負荷分担比より大きくなる。また、図14Aの第1蓄電デバイス10が第2蓄電デバイス20よりも多くの負荷を負担する(第1蓄電デバイス10の電流が第2蓄電デバイス20の電流よりも大きい)時間も、図10の時間よりも長くなっている。
[0055]
 このように、各蓄電デバイス10、20における各蓄電セル11、21の並列接続数によって、第1蓄電デバイス10と第2蓄電デバイス20との出力特性および容量を要求に応じて任意に調整することが可能である。
[0056]
 なお、上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。

産業上の利用可能性

[0057]
 本発明の電力貯蔵装置は、小型化および簡素化が図られた、高エネルギ密度および高出力密度を両立する電力貯蔵装置等として有用である。

符号の説明

[0058]
1   :電力貯蔵装置
10  :第1蓄電デバイス
11  :第1蓄電セル
12  :第1蓄電モジュール
20  :第2蓄電デバイス
21  :第2蓄電セル
22  :第2蓄電モジュール

請求の範囲

[請求項1]
 第1蓄電デバイスと第2蓄電デバイスとを備え、
 前記第1蓄電デバイスは、前記第2蓄電デバイスよりも内部抵抗が小さく且つ出力密度が高く構成され、前記第2蓄電デバイスは、前記第1蓄電デバイスよりもエネルギ密度が高く構成されており、
 前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとは並列に接続され、前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとの電位窓の少なくとも一部が重複している、電力貯蔵装置。
[請求項2]
 前記第1蓄電デバイスは、1つまたは互いに直列に接続された複数の第1蓄電セルを有し、前記第2蓄電デバイスは、1つまたは互いに直列に接続された複数の第2蓄電セルを有し、第1蓄電セルの直列接続数および第2蓄電セルの直列接続数は、前記第1蓄電デバイスと前記第2蓄電デバイスとの電位窓の少なくとも一部が重複するように設定されている、請求項1に記載の電力貯蔵装置。
[請求項3]
 前記第1蓄電デバイスは、1つまたは互いに並列に接続された複数の第1蓄電セルを有し、前記第2蓄電デバイスは、1つまたは互いに並列に接続された複数の第2蓄電セルを有し、第1蓄電セルの並列接続数および第2蓄電セルの並列接続数は、前記第1蓄電デバイスの方が前記第2蓄電デバイスよりも内部抵抗が小さくなるように設定されている、請求項1または2に記載の電力貯蔵装置。
[請求項4]
 1つまたは互いに接続された複数の第1蓄電セルと、1つまたは互いに接続された複数の第2蓄電セルとが、互いに並列に接続されて蓄電モジュールを構成している、請求項1~3のいずれかに記載の電力貯蔵装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]