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1. (WO2017131092) WIRING SUBSTRATE, OPTICAL SEMICONDUCTOR ELEMENT PACKAGE, AND OPTICAL SEMICONDUCTOR DEVICE
Document

明 細 書

発明の名称 配線基板、光半導体素子パッケージおよび光半導体装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065  

符号の説明

0066  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 配線基板、光半導体素子パッケージおよび光半導体装置

技術分野

[0001]
 本発明は、高周波信号を伝送する配線基板、該配線基板を備える光半導体素子パッケージおよび光半導体装置に関する。

背景技術

[0002]
 発光素子、受光素子などの光半導体素子や信号処理用演算素子などの半導体素子は、半導体素子を保護するとともに、半導体素子と外部の配線とを接続するために半導体素子パッケージに収納される。
[0003]
 特許文献1記載のパッケージは、信号伝送のための端子構造体と、端子構造体を支持する容器体とを備えている。端子構造体は、誘電材料からなる端子台の上面に上面信号導体層と上面接地導体層とが形成され、端子台の下面に下面接地導体層が形成され、端子台の側面に側面信号導体層と側面接地導体層とが形成されている。下面接地導体層は、側面信号導体層に対応する非形成領域を有しており、端子台の下面に設けられた誘電体層には、非形成領域に対応する非形成部を有している。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2012-222079号公報

発明の概要

[0005]
 本発明の一つの態様の配線基板は、矩形板状の第1誘電体層と、前記第1誘電体層の第1面に位置し、接地電位に接続される接地導体配線であって、第1端部が、前記第1面の第1辺まで延びている接地導体配線と、前記第1誘電体層の第1面に位置し、信号伝送を行う一対の信号導体配線であって、前記接地導体配線の幅方向両側に、前記信号導体配線と所定の間隔を空けて前記信号導体配線に沿って位置し、第1端部が、前記第1面の前記第1辺まで延びている一対の信号導体配線と、前記第1誘電体層の第2面に位置し、接地電位に接続される接地導体層であって、平面視で前記信号導体配線の前記第1端部が位置する領域が、前記第1面の第1辺に対向する前記第2面の第1辺側から内方に切り欠かれている接地導体層と、前記接地導体層の、前記第1誘電体層と反対側に位置している矩形板状の第2誘電体層と、を含む。
[0006]
 また本発明の一つの態様の光半導体素子パッケージは、光半導体素子が載置される載置領域を含む上面を有する板状の基体と、前記載置領域を囲むように前記上面に設けられる枠部材と、上記の配線基板であって、前記信号導体配線の前記第1端部が前記枠部材の外部に配置されように、前記枠部材を貫通している配線基板と、を備える。
[0007]
 また本発明の一つの態様の光半導体装置は、上記の光半導体素子パッケージと、前記載置領域に載置された光半導体素子と、前記信号導体配線と、前記光半導体素子とを電気的に接続する接続部材と、を備える。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施形態である配線基板1を示す平面図である。
[図2] 図1の切断面線A-Aにおける配線基板1の断面図である。
[図3] 本発明の他の実施形態である配線基板1Aを示す平面図である。
[図4] 図3の切断面線B-Bにおける配線基板1Aの断面図である。
[図5] 配線基板1Aの各層を示す平面図である。
[図6] 本発明の他の実施形態である配線基板1Bを示す平面図である。
[図7] 図6の切断面線C-Cにおける配線基板1Bの断面図である。
[図8] 配線基板1を備える光半導体素子パッケージ100を示す斜視図である。
[図9] 光半導体素子パッケージ100の平面図である。
[図10] 光半導体装置200を示す断面図である。
[図11] 反射損失および挿入損失のシミュレーション結果を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0009]
 図1は、本発明の実施形態である配線基板1を示す平面図である。図2は、図1の切断面線A-Aにおける配線基板1の断面図である。配線基板1は、第1誘電体層2と、一対の信号導体配線3,3と、接地導体配線4と、接地導体層5と、第2誘電体層6とを含む。
[0010]
 第1誘電体層2は、誘電体材料からなる矩形板状の誘電体層である。この第1誘電体層2の第1面2aに、信号伝送を行う一対の信号導体配線3,3および接地電位に接続される接地導体配線4が設けられる。
[0011]
 誘電体材料としては、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体または窒化珪素質焼結体のようなセラミック材料、またはガラスセラミック材料を用いることができる。
[0012]
 本実施形態では、接地導体配線4は、3本設けられており、1本の線状の接地導体配線4が第1誘電体層2の第1面2aの中央に位置している。この中央の接地導体配線4の幅方向(長手方向に対して直交する方向)両側に、接地導体配線4と所定の間隔を空けて接地導体配線4に沿って一対の線状の信号導体配線3,3が設けられている。接地導体配線4の第1端部4aは、第1誘電体層2の第1面2aの第1辺2a1まで延びている。接地導体配線4の第2端部4bは、どのように位置していてもよいが、本実施形態では、第1誘電体層2の第1面2aの第2辺(第1面の第1辺2a1と対向する外辺)2a2まで延びている。また、本実施形態では、一対の信号導体配線3,3の外側に、それぞれ所定の間隔を空けて線状の接地導体配線4が設けられている。
[0013]
 本実施形態では、一対の信号導体配線3,3は、各第1端部3a,3aが第1誘電体層2の第1面2aの第1辺2a1まで延びている。また、一対の信号導体配線3,3は、上記のように、接地導体配線4と所定の間隔を空けて接地導体配線4に沿って設けられている。なお、一対の信号導体配線3,3の各第2端部3b,3bは、どのように位置していてもよい。本実施形態では、一対の信号導体配線3,3の各第2端部3b,3bは、上記と同様にして、接地導体配線4と所定の間隔を空けて接地導体配線4に沿って設けられ、第1誘電体層2の第1面2aの第2辺2a2まで延びている。
[0014]
 なお、本実施形態では、信号導体配線3および接地導体配線4は、いずれも一直線状である。これに限らず、信号導体配線3および接地導体配線4は、屈曲部を有していたり、一部の幅が広かったり、狭くてもよい。また、信号導体配線3および接地導体配線4は、それぞれの間隔が一部で広かったり、狭くてもよい。
[0015]
 接地導体層5は、第1誘電体層2の第2面2bに設けられ、接地電位に接続されるベタ層である。接地導体層5には、第1誘電体層2の第1面2aの第1辺2a1に対向する第2面2bの第1辺2b1側から接地導体層5の内方に向かって切り欠かれた第1非形成領域5aが設けられる。この第1非形成領域5aは、平面視で信号導体配線3の第1端部3aが位置する領域に設けられている。すなわち、信号導体配線3の第1端部3aに対して、第1誘電体層2の厚み方向に対向する第2面2bの位置には、部分的に接地導体層5が形成されておらず、第1誘電体層2もしくは第2誘電体層6からなる誘電体材料が配置される。
[0016]
 信号導体配線3は、高周波の電気信号(以下、高周波信号ともいう)が伝送する際には、第1面2a上で隣接する接地導体配線4との間で電磁界が分布されるように結合するとともに、第1誘電体層2を介在して第2面2b上の接地導体層5との間でも電磁界が分布されるように結合する。信号導体配線3の特性インピーダンスは、配線が持つインダクタンス成分と、信号導体配線3と接地導体配線4および接地導体層5との静電結合による容量成分とによって決まる。特に信号導体配線3の第1端部3aは、第1誘電体層2の端部に位置するため、信号導体配線3の第1端部3aの周辺に配置される、例えば、配線基板1と電気的に接続される外部の実装基板、はんだまたは接続端子等の導体と静電結合しやすくなり、容量成分が変動しやすくなることで特性インピーダンスが変動しやすい。さらに、信号導体配線3の第1端部3aには、ろう材やはんだ等の導体を介してリード端子(後述)が接続されることで特性インピーダンスがより変動しやすくなる。これにより、信号導体配線3の第1端部3aにおいては、高周波信号が伝送する際の反射損失が生じたり、挿入損失が増加して高周波信号の伝送損失が大きくなる。
[0017]
 本実施形態では、上記のように、接地導体層5の、信号導体配線3の第1端部3aに対向する部分に第1非形成領域5aを設けている。これによって、第1端部3aにおける容量成分を低減させ、特性インピーダンスの低下を制限できるとともに、容量成分を任意の値に調整しやすくなり、所望の特性インピーダンスにすることが容易になる。これによって、第1端部3aにおける高周波信号が伝送する際の反射損失や、挿入損失を低減して、高周波信号の伝送損失を低減することができる。
[0018]
 第1非形成領域5aの形状は、本実施形態では、平面視で矩形状である。また、第1非形成領域5aは、平面視で、第1端部3aよりも広い幅(高周波信号が信号導体配線3を伝送する方向に対して直交する方向に沿った幅)を有しているが、隣接する接地導体配線4とは重ならにように設けられている。これにより、接地導体層5は、第1端部3aの周囲における電磁界の分布の広がりを低減することができることから、高周波信号が第1端部3aを伝送する際に生じる反射損失や挿入損失を低減することができる。本実施形態では、1つの信号導体配線3に対して1つの第1非形成領域5aが第1端部3aに対向して接地導体層5に設けられる。
[0019]
 高周波信号が信号導体配線3を伝送する方向に対して直交する方向に沿った第1非形成領域5aの幅、および高周波信号が信号導体配線3を伝送する方向に沿った第1非形成領域5aの長さは、上記のように低減させたい容量成分に応じて適宜設定すればよい。例えば、第1誘電体層2を構成する誘電体材料の種類、第1誘電体層2の厚み、信号導体配線3を伝送する高周波信号の周波数等の各種パラメータに基づいて総合的に判断する。なお、高周波信号が信号導体配線3を伝送する方向に対して直交する方向に沿った第1非形成領域5aの幅は、上記のように、平面視にて第1端部3aよりも広い幅を有しており、隣接する接地導体配線4とは重ならないように設けられてもよい。この場合には、第1端部3aにおける周波数特性の低下を抑制することができる。
[0020]
 また、第1非形成領域5aの形状は、矩形状に限定されず、三角形状および台形形状を含む多角形状、半円形状、半楕円形状等であってもよい。
[0021]
 接地導体層5は、第1非形成領域5aを除いて第1誘電体層2の第2面2b全体にわたって設けられていてもよく、第2面2bの一部に設けられていてもよい。接地導体層5について、第2面2bの一部に設けられる場合は、少なくとも、平面視で、全ての信号導体配線3および全ての接地導体配線4が含まれるような領域に設けられる。本実施形態では、平面視で、両端(一対の信号導体配線3,3の外側)に位置する接地導体配線4を含む領域であって、これら接地導体配線4よりも外方の領域には、接地導体層5は設けられていない。これにより、本実施形態の配線基板1は、製造工程や環境試験および信頼性試験の際に加えられる熱によって生じる、第1誘電体層2と接地導体配線4および接地導体層5の熱膨張係数の差に起因した熱応力を低減することができる。これにより、配線基板1の反りおよび変形を低減することができる。
[0022]
 第2誘電体層6は、第1誘電体層2と同様の誘電体材料からなり、接地導体層5の、第1誘電体層2と反対側に設けられる矩形板状の誘電体層である。本実施形態の配線基板1は、上記の第2誘電体層6が第1誘電体層2の第2面2bに設けられることにより、配線基板1の機械的な強度が向上する。また、これにより、配線基板1が実装される外部の実装基板との絶縁性を保つことができる。
[0023]
 本実施形態では、第2誘電体層6は、その外形が第1誘電体層2と同じであり、平面視で、第1誘電体層2と外形が一致するように設けられる。これにより、本実施形態の配線基板1は、製造工程や環境試験および信頼性試験の際に加えられる熱によって生じる、第1誘電体層2と接地導体配線4と接地導体層5および第2誘電体層6との熱膨張係数の差に起因した熱応力を低減することができる。また、配線基板1の反りや変形を低減することができる。
[0024]
 第2誘電体層6は、その外形が第1誘電体層2と同じでなくともよく、第1誘電体層2より大きくても小さくてもよく、接地導体層5を覆う大きさであればよい。
[0025]
 一対の信号導体配線3,3、接地導体配線4および接地導体層5は、金、銀、銅、ニッケル、タングステン、モリブデンおよびマンガンなどの金属材料からなる。これらの金属材料は、第1誘電体層2の第1面2aまたは第2面2bにメタライズ層またはめっき層等の形態で、同時焼成されたり、金属めっきされてなるものでもよい。また、金属材料が所定の形状に加工されて作製され、第1誘電体層2の第1面2aに設けられためっき層にろう材等の接合材を介して接合されていてもよく、第1誘電体層2との同時焼成が可能な金属材料に限られない。例えば、鉄、ニッケル、コバルトおよびクロム等からなる金属材料またはこれらを含む合金が所定の形状に加工され、第1誘電体層2の第1面2aに設けられためっき層にろう材で接合されたものも使用できる。
[0026]
 第1誘電体層2および第2誘電体層6が、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして作製することができる。まず酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末を適当な有機バインダおよび有機溶剤とともにシート状に成形して矩形シート状の複数のセラミックグリーンシートを作製する。次にこれらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する。その後、この積層体を1300~1600℃の温度で焼成することによって第1誘電体層2および第2誘電体層6を作製することができる。なお、セラミックグリーンシートは必ずしも複数層を積層する必要はなく、第1誘電体層2および第2誘電体層6としての機械的な強度等の点で支障がなければ、1層のみでも構わない。
[0027]
 また、第1誘電体層2および第2誘電体層6が酸化アルミニウム質焼結体からなる場合、各導体配線および導体層は、例えばタングステンを含んでなり、次のようにして作製することができる。タングステンの粉末を有機溶剤および有機バインダと混合して作製した金属ペーストを第1誘電体層2となるセラミックグリーンシートの第1面および第2面に、所定のパターン形状となるように、スクリーン印刷法等の方法で印刷する。その後、第2誘電体層6となるセラミックグリーンシートを積層し、これらのセラミックグリーンシートおよび金属ペーストを同時焼成する。以上の方法で、配線基板1を形成することができる。
[0028]
 次に、本発明の他の実施形態について説明する。図3は、本発明の他の実施形態である配線基板1Aを示す平面図である。図4は、図3の切断面線B-Bにおける配線基板1Aの断面図である。図5は、配線基板1Aの各層を示す平面図である。
[0029]
 本実施形態の配線基板1Aは、第2誘電体層6に切り欠き部6aが設けられる点で上記実施形態の配線基板1と異なっているだけであり、その他の構成は同様である。以下では第2誘電体層6に設けられる切り欠き部6aについて説明し、その他の構成については説明を省略する。
[0030]
 第2誘電体層6は、高周波信号が信号導体配線3を伝送する際に信号導体配線3と接地導体層5との間で結合する電磁界の分布に関与し、第1誘電体層2よりも影響は小さい。ただし、第2誘電体層6によって、信号導体配線3と接地導体層5との結合が強くなり、容量成分が大きくなる。上記のように、信号導体配線3の第1端部3aにおいては、信号導体配線3の第1端部3aの周辺に配置される、例えば、配線基板1と電気的に接続される外部回路基板やはんだ、接続端子等の導体と静電結合したり、さらに第1端部3aに接続されるリード端子と結合したりする。そのため、信号導体配線3の第1端部3aと上記の導体との間に生じる容量成分が大きくなり、信号導体配線3の第1端部3aにおける特性インピーダンスが小さくなることから、信号導体配線3の第1端部3aにおいては、容量成分を低減させても構わない。本実施形態では、信号導体配線3の第1端部3aにおける容量成分を低減するために第2誘電体層6に切り欠き部6aを設けている。なお、信号導体配線3の第1端部3aにおける容量成分を低減させる為に、信号導体配線3と接地導体配線4との間隔、または信号導体配線3と接地導体層5との間隔を広げることもできる。ただし、この場合には、配線基板1Aの小型化、集積化が困難となる。そのため、本実施形態では、信号導体配線3の第1端部3aにおける容量成分を低減するために、第2誘電体層6に切り欠き部6aを設けている。その結果、信号導体配線3の第1端部3aにおいて特性インピーダンスが小さくなることを制限できるとともに、容量成分を任意の値に調整しやすくなり、所望の特性インピーダンスにすることが容易になる。さらに、配線基板1Aの小型化、集積化を実現することができる。
[0031]
 第2誘電体層6は、第1誘電体層2の第1面2aの第1辺2a1および第2面2bの第1辺2b1を含む面と平行な第1側面6a1を有している。切り欠き部6aは、平面視で、信号導体配線3の第1端部3aおよび信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第1端部4aが位置する領域が、第1側面6a1側から切り欠かれている部分である。すなわち、信号導体配線3の第1端部3aおよび信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第1端部4aの直下の位置には、第2誘電体層6が存在していない。これにより、信号導体配線3の第1端部3aの容量成分をさらに低減させ、特性インピーダンスが所望の値より小さくなることを制限できるとともに、容量成分を任意の値に調整しやすくなり、所望の特性インピーダンスにすることが容易になる。これにより、高周波信号が信号導体配線3を伝送する際に生じる、信号導体配線3の第1端部3aにおける伝送損失および反射損失をさらに低減することができる。
[0032]
 接地導体層5に設けた第1非形成領域5aと同様に、信号導体配線3の第1端部3aの直下および信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第1端部4aの直下にそれぞれ個別の切り欠き部を設けてもよい。ただし、個別の切り欠き部間に残る第2誘電体層6の部分によって生じる容量成分を低減し、配線基板1Aの小型化、集積化を実現するためには、次のようにしてもよい。すなわち、信号導体配線3の第1端部3aの直下および信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第1端部4aの直下を含む1つの切り欠き部6aを設けてもよい。また、個別の切り欠き部を設けた場合、間に残る誘電体部分が配線基板1Aに生じる応力によって欠けたり、割れたりするおそれもある。このおそれを低減して、1つの切り欠き部6aとしてもよい。
[0033]
 さらに、このような1つの切り欠き部6aとすることで、信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第1端部4aの直下にも第2誘電体層6が存在しない構成となる。そのため、信号導体配線3の第1端部3aの周辺に配置される、例えば、上記の導体と、信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4との間に生じる容量成分を低減することができる。したがって、特性インピーダンスが所望の値より小さくなることを制限できるとともに、容量成分を任意の値に調整しやすくなり、所望の特性インピーダンスにすることが容易になる。さらに、第1誘電体層2と第2誘電体層6および接地導体層5の熱膨張係数の差に起因して切り欠き部6aに生じる熱応力を低減することができる。
[0034]
 本実施形態では、第2誘電体層6の切り欠き部6aは、平面視で矩形状であるが、隅部を曲線形状(R形状)としている。第2誘電体層6は、例えば、セラミック材料等からなるので、隅部を鋭角とすると、配線基板1Aの使用時に外力が付加されると、第2誘電体層6に発生する応力が鋭角の隅部に集中し、亀裂等が第2誘電体層6に発生する可能性がある。切り欠き部6aの隅部をR形状とすることで、応力集中による亀裂等の発生の可能性を低減することができる。
[0035]
 また、切り欠き部6aの形状は、矩形状に限定されず、平面視で、三角形状および台形形状を含む多角形状、半円形状、半楕円形状等であってもよい。多角形状の場合は、矩形状と同様に隅部をR形状としてもよい。
[0036]
 次に本発明のさらに他の実施形態について説明する。図6は、本発明のさらに他の実施形態である配線基板1Bを示す平面図である。図7は、図6の切断面線C-Cにおける配線基板1Aの断面図である。
[0037]
 本実施形態の配線基板1Bは、接地導体層5および第2誘電体層6において、上記配線基板1Aの第1非形成領域5aおよび切り欠き部6aに加えて、これらと反対側にさらに第2非形成領域5bおよび第2切り欠き部6bを設けている。この点で上記実施形態の配線基板1Aと異なっているだけであり、その他の構成は同様である。以下では第2非形成領域5bおよび第2切り欠き部6bについて説明し、その他の構成については説明を省略する。
[0038]
 接地導体層5に設けられる第2非形成領域5bは、平面視で信号導体配線3の第2端部3bが位置する領域が、第1誘電体層2の第1面2aの第2辺2a2に対向する第2面2bの第2辺2b2側から内方に切り欠かれている。また、第2誘電体層6は、第1誘電体層2の第1面2aの第2辺2a2および第2面2bの第2辺2b2を含む面と平行な第2側面6b1を有している。第2切り欠き部6bは、平面視で、信号導体配線3の第2端部3bおよび信号導体配線3の第1端部3aで挟まれる接地導体配線4の第2端部4bが位置する領域が、第2側面6b1側から切り欠かれている。
[0039]
 すなわち、信号導体配線3の第2端部3bに対して、第1誘電体層2の厚み方向に対向する位置には、部分的に接地導体層5が形成されておらず、第2面2bが露出している。また、信号導体配線3の第2端部3bおよび信号導体配線3の第2端部3bで挟まれる接地導体配線4の第2端部4bの直下の位置には、第2誘電体層6が存在していない。
[0040]
 接地導体層5および第2誘電体層6に、それぞれ第2非形成領域5bおよび第2切り欠き部6bを設けることにより、信号導体配線3の第2端部3bにおいても、第1端部3aと同様の効果が得られる。すなわち、第2端部3bにおける容量成分を低減させ、特性インピーダンスの低下を制限することができるとともに、容量成分を任意の値に調整しやすくなり、所望の特性インピーダンスにすることが容易になる。これにより、高周波信号が信号導体配線3を伝送する際に生じる、第2端部3bにおける高周波信号の挿入損失および反射損失を低減し、信号導体配線3における周波数特性を向上させることができる。
[0041]
 次に配線基板1を備える光半導体素子パッケージ100および光半導体装置200について説明する。
[0042]
 図8は、配線基板1を備える光半導体素子パッケージ100を示す斜視図である。図9は、光半導体素子パッケージ100の平面図である。図10は、光半導体装置200を示す断面図である。
[0043]
 光半導体素子パッケージ100は、配線基板1と基体20と枠部材30とを備える。配線基板1の信号導体配線3および接地導体配線4には、外部回路との接続のためのリード端子10が接続される。光半導体素子パッケージ100は、その内部に光半導体素子11を収納し、光電変換機能を有する光半導体装置200を構成するものである。
[0044]
 本実施形態では、光半導体素子パッケージ100に収納される光半導体素子11は、発光素子であるLD(レーザダイオード)である。
[0045]
 基体20は、矩形板状に形成されており、上面に光半導体素子11を載置可能な載置領域を有している。この載置領域は、絶縁性基板を介して光半導体素子パッケージ100に収納される光半導体素子11を載置し、光半導体素子11を基体20の上面に固定するための領域である。
[0046]
 本実施形態の基体20は、金属部材により作製される。また、基体20として、少なくとも光半導体素子11が載置される載置領域の部分に高い絶縁性を有していることが求められる。そのため、例えば、基体20の少なくとも載置領域上に絶縁性基板からなるマウント部材13を設置した構成としてもよい。特に、基体20に対して高い放熱性が求められる場合、金属部材は高い放熱性を有していることから、基体20がこのような構成であってもよい。基体20上にマウント部材13を設置した構成とすることで、基体20の放熱性を高めることができる。
[0047]
 金属部材の材料としては、具体的には、鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルト、モリブデンまたはタングステンのような金属を用いることができる。あるいは、金属部材の材料として、これらの金属の合金、たとえば銅-タングステン合金、銅-モリブデン合金、鉄-ニッケル-コバルト合金などを用いることができる。このような金属材料のインゴットに圧延加工法、打ち抜き加工法のような金属加工法を施すことによって、基体20を構成する金属部材を作製することができる。
[0048]
 作製した金属部材からなる基体20の載置領域上に、別途作製したマウント部材13をろう材などの接合材で接合する。
[0049]
 また、本実施形態の基体20は、複数の絶縁性基板を積層することにより作製されてもよい。そして、基体20の載置領域上に光半導体素子11が載置される。絶縁性基板としては、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体または窒化珪素質焼結体のようなセラミック材料、またはガラスセラミック材料を用いることができる。
[0050]
 基体20の作製方法の一例を説明する。上記材料のガラス粉末およびセラミック粉末を含有する原料粉末、有機溶剤並びにバインダを混ぜることにより混合部材を作製する。この混合部材をシート状に成形することにより複数のセラミックグリーンシートを作製する。作製された複数のセラミックグリーンシートを積層することにより積層体を作製する。積層体を約1600度の温度で焼成することにより基体20が作製される。なお、基体20としては、複数の絶縁性基板が積層された構成に限られるものではない。一つの絶縁性基板により基体20が構成されていてもよい。
[0051]
 枠部材30は、平面視において基体20の載置領域を取り囲んで基体20の上面に設けられている。枠部材30は、載置領域を取り囲んでいればよく、枠部材30の内側において、載置領域は、中央部分にあってもよく、その他の部分にあってもよい。また、基体20は、平面視にて基体20の上面が枠部材30よりも大きく、延出する部分があってもよく、枠部材30とほぼ同じ外形状を有していてもよい。
[0052]
 枠部材30は、金属材料からなり、例えば、基体20と同様の鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルトおよびタングステンのような金属部材、あるいはこれらの金属を含む合金を用いることができる。このような金属部材のインゴットに切削加工法、金型加工法、打ち抜き加工法のような金属加工法を施すことによって金属部材からなる枠部材30を作製することができる。また、枠部材30としてセラミック材料を用いてもよい。また、枠部材30は、一種の材料からなっていてもよいが、複数種の材料が積層された構造であってもよい。
[0053]
 本実施形態では、光半導体素子を用いるため、枠部材30には、光が透過するための貫通孔が設けられている。貫通孔に光ファイバの入力端部を挿通し、光半導体素子11から出射される光を光ファイバに入力してもよい。また、光ファイバの入力端部を貫通孔の外方で固定し、光半導体素子11から出射される光を、貫通孔を透過させて外部の光ファイバに入力してもよい。なお、光の入出力は、枠部材30の上部開口を介して行うようにしてもよい。その場合、枠部材30に貫通孔を設ける必要は無い。
[0054]
 枠部材30の側壁には長孔が形成されている。この長孔を塞ぐように配線基板1が枠部材30の側壁を貫通して設けられる。配線基板1は、枠部材30の枠内から枠外へまたは枠外から枠内へと電気信号を入出力させる。配線基板1は、上面に信号導体配線3および接地導体配線4の中央部が挟まれるように第3誘電体層7が設けられる。また、信号導体配線3の第1端部3aが枠部材30の外部に配置され、信号導体配線3の第2端部3bが枠部材30の内部に配置される。このような形態とするために、本実施形態の光半導体素子パッケージ100は、平面視して、枠部材30の外形に沿ったU字状(コーナーが直角状のもの)の誘電体材料からなる第3誘電体層7が設けられる。内部に配置された信号導体配線3の第2端部3bは、基体20の載置領域に載置された光半導体素子11と枠内で接続部材によって電気的に接続される。信号導体配線3の第1端部3aは、上記のようにリード端子10に接続される。
[0055]
 光半導体素子11と配線基板1との接続は、電気信号が伝送できればどのような接続でもよい。例えば、接続部材であるボンディングワイヤ12による接続、フリップチップ接続または異方性導電フィルム(ACF)による接続などであってもよい。
[0056]
 光半導体素子パッケージ100は、蓋部材を備えていてもよい。蓋部材は、枠部材30の上面にろう材などの接合材によって接合される。光半導体装置200を組み立てる場合、基体20の載置領域にマウント部材13を介して光半導体素子11を載置して基体20に固定し、光半導体素子11と配線基板1とを電気的に接続する。また、光半導体素子11との間で光信号が入出力されるように光ファイバを枠部材30に固定する。その後、蓋部材を枠部材30の上面に固定する。蓋部材の枠部材30への固定は、たとえばシーム溶接などによって行う。
[0057]
 蓋部材は、光半導体装置200の内部に水分や微粒子などが侵入しないものであればよく、枠部材30と同様の金属材料やセラミック材料などを板状に加工、成形したものを用いることができる。
[0058]
 光半導体素子11は、光ファイバの光軸上に配置する必要がある。そのため、基体20に光半導体素子11を直接載置せず、マウント部材13を基体20の載置領域に固定し、このマウント部材13を介して載置するようにして、位置合せを容易にしてもよい。マウント部材13は、絶縁性を有する材料であればよく、基体20で説明した絶縁性基板と同様のセラミック材料などを用いることができる。
[0059]
 上記の光半導体装置200は、光半導体素子11として発光素子を収納した構成であるが、本発明の光半導体装置は、これに限らず光半導体素子11として受光素子であるPD(フォトダイオード)を収納した構成であってもよい。
[0060]
 光半導体素子11である受光素子は、光ファイバから出射された光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。この電気信号は配線基板1を介して外部に出力される。外部の制御部は、光半導体装置から出力された電気信号に応じた処理を実行する。
[0061]
 (実施例)
 上記の配線基板1における図1、図2の構成を実施例1とし、図3、図4の構成を実施例2とし、配線基板1の接地導体層5において、第1非形成領域5aを設けずに信号導体配線3の第1端部3a直下において、接地導体層5が存在する構成を比較例1とし、シミュレーションによって反射損失および挿入損失を評価した。
[0062]
 シミュレーションは、CYBERNET社製のANSYS HFSSを使用した。第1誘電体層2の厚さを0.4mm、第2誘電体層6の厚さを0.5mm、信号導体配線3の幅を0.35mm、信号導体配線3で挟まれる接地導体配線4の幅を0.57mm、信号導体配線3の両端に位置する接地導体配線4の幅を0.535mmとした。配線基板1を平面視して、中心軸が信号導体配線3の中心軸と一致するように設けられた第1非形成領域5aにおける、高周波信号の伝送方向に対して直角方向の幅を0.7mm、伝送方向の長さを0.7mmとした。中心軸が信号導体配線3で挟まれる接地導体配線4の中心軸と一致するように設けられた切り欠き部6aにおける、高周波信号の伝送方向に対して直角方向の幅を1.74mm、伝送方向の長さを0.8mmとした。上記の配線基板1における図1、図2の構成を実施例1とした。図3、図4の構成を実施例2とした。配線基板1の接地導体層5において、第1非形成領域5aを設けずに信号導体配線3の第1端部3a直下において、接地導体層5が存在する構成を比較例1とした。それぞれの実施例および比較例について、反射損失および挿入損失を電磁界シミュレーションによって評価した。
[0063]
 図11は、反射損失および挿入損失のシミュレーション結果を示すグラフである。図11(a)は、反射損失を示し、図11(b)は、挿入損失を示す。信号周波数が15GHzまでは、実施例1よりも実施例2のほうが反射損失を低く抑えることができた。15GHzを超えると実施例1と実施例2とがほぼ同じ結果であった。計算した全周波数にわたって、実施例1,2のいずれも比較例1より反射損失が低減されていることがわかった。
[0064]
 また、挿入損失においては、計算した全周波数にわたって、実施例1,2のいずれも比較例1より挿入損失が低減されており、実施例1と実施例2とは、ほぼ同じであった。
[0065]
 以上のシミュレーション結果からわかるように、接地導体層5において、信号導体配線3の第1端部3aの直下に第1非形成領域5aを設けることで、設けない比較例1に比べて反射損失および挿入損失ともに低減されていた。また、第2誘電体層6にも切り欠き部6aを設けることで、15GHz以下では、さらに反射損失を低減することができた。

符号の説明

[0066]
 1,1A,1B   配線基板
 2   第1誘電体層
 2a  第1面
 2b  第2面
 3   信号導体配線
 3a  第1端部
 3b  第2端部
 4   接地導体配線
 4a  第1端部
 4b  第2端部
 5   接地導体層
 5a,5b  非形成領域
 6   第2誘電体層
 6a1  第1側面
 6b1  第2側面
 6a,6b  切り欠き部
 10  リード端子
 11  光半導体素子
 12  ボンディングワイヤ
 13  マウント部材
 20  基体
 2a1 第1辺
 2a2 第2辺
 2b1 第1辺
 2b2 第2辺
 30  枠部材
 100 光半導体素子パッケージ
 200 光半導体装置

請求の範囲

[請求項1]
 矩形板状の第1誘電体層と、
 前記第1誘電体層の第1面に位置し、接地電位に接続される接地導体配線であって、第1端部が、前記第1面の第1辺まで延びている接地導体配線と、
 前記第1誘電体層の第1面に位置し、信号伝送を行う一対の信号導体配線であって、前記接地導体配線の幅方向両側に、前記信号導体配線と所定の間隔を空けて前記信号導体配線に沿って位置し、第1端部が、前記第1面の前記第1辺まで延びている一対の信号導体配線と、
 前記第1誘電体層の第2面に位置し、接地電位に接続される接地導体層であって、平面視で前記信号導体配線の前記第1端部が位置する領域が、前記第1面の第1辺に対向する前記第2面の第1辺から内方に切り欠かれている接地導体層と、
 前記接地導体層の、前記第1誘電体層と反対側に位置している矩形板状の第2誘電体層と、を含むことを特徴とする配線基板。
[請求項2]
 前記第2誘電体層は、前記第1誘電体層の前記第1面の前記第1辺および前記第2面の前記第1辺を含む面と平行な第1側面を有し、平面視で、前記信号導体配線の前記第1端部および前記接地導体配線の前記第1端部が位置する領域が、前記第1側面側から切り欠かれていることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
[請求項3]
 前記信号導体配線の第2端部は、前記第1面の前記第1辺に対向する第2辺まで延びており、
 前記接地導体配線の第2端部は、前記第1面の前記第2辺まで延びており、
 前記接地導体層は、平面視で前記信号導体配線の前記第2端部が位置する領域が、前記第2面の前記第2辺に対向する前記第2面の第2辺側から内方に切り欠かれていることを特徴とする請求項2記載の配線基板。
[請求項4]
 前記第2誘電体層は、前記第1誘電体層の前記第1面の前記第2辺および前記第2面の前記第2辺を含む面と平行な第2側面を有し、平面視で、前記信号導体配線の前記第2端部および前記接地導体配線の前記第2端部が位置する領域が、前記第2側面側から切り欠かれていることを特徴とする請求項3記載の配線基板。
[請求項5]
 光半導体素子が載置される載置領域を含む上面を有する板状の基体と、
 前記載置領域を囲むように前記上面に配置される枠部材と、
 請求項1~4のいずれか1つに記載の配線基板であって、前記信号導体配線の前記第1端部が前記枠部材の外部に配置されるように、前記枠部材を貫通している配線基板と、を備えることを特徴とする光半導体素子パッケージ。
[請求項6]
 請求項5に記載の光半導体素子パッケージと、
 前記載置領域に載置された光半導体素子と、
 前記信号導体配線と、前記光半導体素子とを電気的に接続する接続部材と、を備えることを特徴とする光半導体装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]