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1. WO2017130715 - POWER STORAGE DEVICE

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明 細 書

発明の名称 蓄電装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053  

符号の説明

0054  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 蓄電装置

技術分野

[0001]
 本発明は、タブと接合された導電部材を備える蓄電装置に関する。

背景技術

[0002]
 EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、原動機となる電動機への供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン電池などの二次電池が搭載されている。例えば、特許文献1に開示の二次電池は、電極組立体(電極体)をケース(外装缶)内に備える。電極組立体は、正極の電極と、負極の電極とを互いに絶縁した状態で積層した構造を有する。また、特許文献1の二次電池は、電極組立体から電気を取り出すための正極の電極端子及び負極の電極端子を備える。負極の電極端子は、外装缶が兼用している。各電極端子は、同じ極性の電極のタブ(金属リード)と溶接され、電気的に接続されている。
[0003]
 このような二次電池では、過大な電流が流れたときに二次電池での通電を遮断するヒューズ機能を持たせることがある。特許文献1のように各電極の集電体から突出した形状のタブを備えた二次電池においては、タブと電極端子との溶接箇所が、大きい電気抵抗を有することから、この溶接箇所にヒューズ機能を持たせる場合が多い。この場合、二次電池に過大な電流が流れると、タブと電極端子との溶接箇所にジュール熱が発生する。その熱によって溶接箇所が溶断される結果、通電が遮断される。これによって、二次電池に過大な電流が流れ続けることが回避される。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開平9-120836号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 ヒューズ機能を持たせた二次電池においては、正極の電極と負極の電極が短絡した場合、短絡箇所で活物質が自発熱で昇温し、熱暴走する虞があるため、短絡した場合にはヒューズ機能を適切に発揮させることが望まれている。
[0006]
 本発明の目的は、短絡時にヒューズ機能を発揮させることができる蓄電装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記目的を達成するための蓄電装置は、異なる極性を有する電極が互いに絶縁した状態で積層され、前記電極の各々が集電体を有するとともに、前記集電体上に活物質を有し、かつ前記集電体の一辺から突出した形状のタブを有する、電極組立体と、各極性において前記タブと接合された導電部材と、を備える。いずれか一方の極性における前記タブと前記導電部材との接合部は、短絡電流が流れた場合に溶断する溶断部を構成している。
[0008]
 これによれば、電極組立体において、異なる極性の電極同士が短絡した場合、短絡箇所は電気的な抵抗が小さくなり、短絡箇所に電流が集中し、蓄電装置には過大な短絡電流が流れる。そして、短絡箇所では活物質が自発熱で昇温し続け、短絡箇所に熱暴走が生じる虞がある。しかし、蓄電装置においては、タブと導電部材の接合部に短絡電流が流れると接合部にジュール熱が発生する。その熱によって接合部が昇温して融点に達すると、接合部が溶断される。すると、溶断によって蓄電装置の通電が遮断され、ヒューズ機能が発揮される。このため、短絡箇所に電流が流れ続けることが回避され、熱暴走が生じることを回避できる。
[0009]
 また、蓄電装置について、前記溶断部は、急速充電時に溶断しない体積を有する。
 これによれば、溶断部の体積が小さすぎると、蓄電装置の通常使用時に流れる電流で溶断部が溶断してしまう虞がある。このため、溶断部の体積の下限値は、蓄電装置の通常使用時に流れる電流の中の最大値である急速充電時に流れる電流でも溶断しない体積に設定されている。よって、蓄電装置にヒューズ機能を持たせつつも通常使用に支障がない。
[0010]
 また、蓄電装置について、前記溶断部は、正極の前記タブと前記導電部材との接合部に存在し、前記タブを含む前記集電体及び前記導電部材はアルミニウム又はアルミニウム合金製であるのが好ましい。
[0011]
 これによれば、正極の集電体及び導電部材がアルミニウム又はアルミニウム合金製であると、負極の集電体及び導電部材は銅製の場合が多い。アルミニウムの融点は、銅の融点より低い。このため、短絡電流が流れた場合、融点の低い正極が負極より先に溶断してヒューズ機能を発揮することができる。
[0012]
 前記蓄電装置は二次電池である。

発明の効果

[0013]
 本発明によれば、短絡時にヒューズ機能を発揮させることができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 一実施形態の二次電池を示す斜視図。
[図2] 電極組立体の分解斜視図。
[図3] 二次電池内を示す部分断面図。
[図4] 第1溶接部及び第2溶接部付近を示す平面図。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、蓄電装置を二次電池に具体化した一実施形態について図1~図4を用いて説明する。
 図1に示すように、二次電池10はケース11を備える。ケース11には電極組立体14及び電解液(図示せず)が収容されている。ケース11は、有底四角筒状のケース本体12と、ケース本体12に電極組立体14を挿入するための挿入口12aを塞ぐ矩形平板状の蓋体13とを有する。ケース本体12の内壁面は絶縁フィルムZによって覆われ、ケース本体12と電極組立体14とは絶縁フィルムZによって絶縁されている。ケース本体12と蓋体13とは、いずれも金属製、例えばステンレス製やアルミニウム製である。二次電池10は角型電池である。また、二次電池10は、リチウムイオン電池である。電極組立体14において、電極としての複数の正極電極24と、電極としての複数の負極電極21とが、樹脂製のセパレータ27を介して互いに絶縁された状態で交互に積層されている。
[0016]
 図2に示すように、負極電極21は、集電体としての矩形状の負極金属箔22(銅箔)と、負極金属箔22の両面に負極活物質を塗工して構成された負極活物質層23と、を有する。負極電極21は、その一辺21aに沿って、負極金属箔22で構成された負極未塗工部22dを有する。負極電極21は、その一辺21aの一部から突出した形状の負極タブ29を有する。
[0017]
 正極電極24は、集電体としての矩形状の正極金属箔25と、正極金属箔25の両面に正極活物質を塗工して構成された正極活物質層26と、を有する。正極金属箔25は、例えば、アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔である。正極電極24は、その一辺24aに沿って、正極金属箔25で構成された正極未塗工部25dを有する。正極電極24は、その一辺24aの一部から突出した形状の正極タブ28を有する。
[0018]
 図1及び図3に示すように、負極電極21及び正極電極24は、正極タブ28が積層方向に沿って一列に配置され、且つ正極タブ28と重ならない位置にて負極タブ29が積層方向に沿って一列に配置されるように積層される。そして、各正極タブ28は、電極組立体14における積層方向の一端から他端までの範囲内で集められた状態、即ち束ねられた状態で折り曲げられている。
[0019]
 各正極タブ28が重なっている箇所を溶接することによって全ての正極タブ28が電気的に接続されている。全ての正極タブ28には導電部材としての矩形板状の正極導電部材16aが接続されている。正極導電部材16aは、アルミニウム又はアルミニウム合金製である。全ての正極タブ28と、正極導電部材16aとは接合部としての第1溶接部30で接合されている。第1溶接部30は、全ての正極タブ28が溶接された部位であり、全ての正極タブ28と正極導電部材16aとが溶接された部位である。また、蓋体13には正極端子16が固定されている。この正極端子16は、正極導電部材16aと電気的に接続されている。よって、正極端子16と正極タブ28とは正極導電部材16aを介して接続されている。
[0020]
 全ての負極タブ29は、各負極タブ29が重なっている箇所を溶接することによって電気的に接続されている。全ての負極タブ29には、導電部材としての矩形板状の負極導電部材15aが接続されている。負極導電部材15aは銅製である。全ての負極タブ29と、負極導電部材15aとは接合部としての第2溶接部31で接合されている。第2溶接部31は、全ての負極タブ29が溶接された部位であり、全ての負極タブ29と負極導電部材15aとが溶接された部位である。また、蓋体13には負極端子15が固定されている。この負極端子15は、負極導電部材15aと電気的に接続されている。よって、負極端子15と負極タブ29とは負極導電部材15aを介して接続されている。
[0021]
 図1に示すように、正極端子16及び負極端子15は、蓋体13の貫通孔13cを介してケース11の外に突出した状態で蓋体13に固定されている。正極端子16及び負極端子15には、それら正極端子16及び負極端子15を蓋体13から電気的に絶縁するためのリング状の絶縁リング17aが取り付けられている。
[0022]
 次に、二次電池10のヒューズ機能及び作用について説明する。
 まず、正極電極24における正極金属箔25について説明する。正極金属箔25はアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔製であることから、正極タブ28及び正極導電部材16aの融点は660℃である。次に、負極電極21における負極金属箔22について説明する。負極金属箔22は銅箔製であることから、負極タブ29及び負極導電部材15aの融点は1085℃である。
[0023]
 図4に示すように、正極導電部材16aを蓋体13の外面から見た平面視での第1溶接部30の面積を「S1」と定義し、負極導電部材15aを蓋体13の外面から見た平面視での第2溶接部31の面積を「S2」と定義する。また、図3に示すように、正極導電部材16aと正極タブ28との重なり方向に沿う第1溶接部30の寸法を深さ「L1」と定義し、負極導電部材15aと負極タブ29との重なり方向に沿う第2溶接部31の寸法を深さ「L2」と定義する。
[0024]
 第1溶接部30の深さL1は、正極導電部材16aの厚みと全ての正極タブ28の厚みとの和となる。同様に、第2溶接部31の深さL2は、負極導電部材15aの厚みと全ての負極タブ29の厚みとの和となる。そして、第1溶接部30の体積を「V1」と定義すると、体積V1は、面積S1と深さL1の積で算出される。同様に、第2溶接部31の体積を「V2」と定義すると、体積V2は、面積S2と深さL2の積で算出される。第1溶接部30の体積V1と第2溶接部31の体積V2は同じに設定されている。
[0025]
 本実施形態では、一方の極性である正極において、その正極タブ28と正極導電部材16aとの接合部である第1溶接部30を溶断部として機能させ、第1溶接部30にヒューズ機能を持たせている。正極タブ28の融点は660℃であり、負極タブ29の融点が1085℃であることから、ヒューズ機能は、負極タブ29よりも融点の低い正極タブ28の第1溶接部30に設けられている。
[0026]
 第1溶接部30の体積V1は、負極電極21と正極電極24が短絡し、過大な短絡電流が流れた場合に溶断する体積に設定されている。なお、電極組立体14において負極電極21と正極電極24の短絡は、例えば二次電池10に外部からの衝突等による衝撃が加わった場合に発生する。そして、負極電極21と正極電極24が短絡した場合に二次電池10に流れる電流を「短絡電流」と定義する。この短絡電流は、二次電池10の通常使用時に流れる電流より大きい。
[0027]
 電極組立体14において、負極電極21と正極電極24が短絡した場合、短絡箇所は電気的な抵抗が小さくなるため、短絡箇所には電流が集中し、過大な短絡電流が流れる。そして、短絡箇所に短絡電流が流れ続けると、活物質が自発熱で昇温し続け、短絡箇所に熱暴走が生じる虞がある。よって、二次電池10においては、熱暴走が生じる前に、第1溶接部30を溶断させてヒューズ機能を発揮させる必要がある。なお、短絡電流が流れ続けた場合、第2溶接部31は、第1溶接部30より時間的に後であるが溶断する。
[0028]
 ただし、第1溶接部30の体積が大きすぎると、短絡電流が流れても溶断しない虞がある。このため、短絡電流が流れたときに溶断するように、第1溶接部30の体積V1に上限値が設定されている。上限値は、短絡電流が流れ始めてから一定時間内に第1溶接部30が溶断する体積に設定されている。「一定時間」とは、短絡電流が流れ始めてから熱暴走に至るまでに要する時間よりも短い時間のことである。
[0029]
 短絡電流値は、二次電池10の出力によって変化するため、二次電池10の出力によって、短絡電流が流れてから溶断に至るまでの時間が変化する。ただし、短絡電流が流れてから溶断に至るまでの時間は短いほど、熱暴走を回避しやすく、好ましい。なお、二次電池10の出力は、二次電池10の内部抵抗によって決まる。
[0030]
 その一方で、第1溶接部30の体積V1が小さすぎると、二次電池10の通常使用時に流れる電流で第1溶接部30が溶断してしまう虞がある。このため、第1溶接部30の体積V1の下限値は、二次電池10の通常使用時に流れる電流の中の最大値でも溶断しない体積に設定されている。
[0031]
 通常使用時に流れる電流とは、短絡が発生していない状態で二次電池10に流れる電流のことである。通常使用時に流れる電流の最大値は、二次電池10の急速充電時に流れる電流である。よって、第1溶接部30の体積V1の下限値は、急速充電時に流れる電流値であっても溶断しない体積に設定されている。
[0032]
 以下に、上記実施形態をさらに具体化して説明する。
 二次電池10の容量を50Ahとし、第1溶接部30の体積V1及び第2溶接部31の体積V2をそれぞれ1.38mm とする。
[0033]
 表1に、第1溶接部30及び第2溶接部31に電流が流れてから溶断に至るまでの時間を示す。ここで、二次電池10に対し、釘刺し試験を行った場合、釘刺しして短絡が発生し、短絡箇所に2000Aの短絡電流が流れてから二次電池10が熱暴走に至るまでに4秒要したとする。
[0034]
[表1]



 表1に示すように、第1溶接部30に2000Aの短絡電流が流れた場合、第1溶接部30は1秒で溶断することが示されている。また、第2溶接部31に2000Aの電流が流れた場合、第2溶接部31は3.55秒で溶断することが示されている。第1溶接部30は、短絡電流が流れると速やかに溶断し、第2溶接部31も第1溶接部30が溶断した後、直ぐに溶断することが分かる。そして、第1溶接部30及び第2溶接部31ともに、短絡電流が流れてから熱暴走するまでの時間(4秒)より短い時間で溶断する。よって、熱暴走する前に第1溶接部30を溶断することができ、短絡箇所に短絡電流が流れ続けることを回避し、熱暴走に至ることを防ぐことができる。
[0035]
 その一方で、50Ahの二次電池10において30分で充電状態(SOC:State of Charge)が80%になるまで充電することを急速充電と定義する。第1溶接部30では、80Aの電流を流した場合、2079秒で溶断しており、30分である1800秒では溶断せず、1800秒経過した後に溶断している。第2溶接部31は7380秒で溶断しており、30分である1800秒では溶断せず、1800秒経過した後に溶断している。このため、第1溶接部30及び第2溶接部31は共に、急速充電に耐えることができる。
[0036]
 なお、短絡電流が大きいほど、短絡してから熱暴走に至るまでに要する時間が短くなり、短絡電流が小さいほど、短絡してから熱暴走に至るまでに要する時間が長くなる。よって、第1溶接部30の体積V1及び第2溶接部31の体積V2の上限値は、流れ得る短絡電流の大きさに応じて適宜変更される。また、二次電池10をより早い時間で充電する場合、又はより高容量の二次電池10を想定する場合、急速充電を行うために必要な電流値は大きくなる。そのため、各溶接部30,31の体積V1,V2の下限値は大きくなる。このため、急速充電を行う際の条件によって、各溶接部30,31の体積V1,V2の大きさは適宜変更される。
[0037]
 第1溶接部30の体積V1及び第2溶接部31の体積V2の変更は、各面積S1,S2の大きさを調節することで変更されるのが好ましい。これは、二次電池10の容量によって各タブ28,29の枚数は既定値となっており、タブ28,29の枚数で決定する深さL1,L2を調節しにくいためである。
[0038]
 なお、比較例として、熱暴走が生じやすくなる場合について説明する。第1溶接部30の面積S1又は第2溶接部31の面積S2を大きくすると、熱暴走が生じやすくなる。
 具体的には、二次電池10において、第1溶接部30の面積S1及び第2溶接部31の面積S2をそれぞれ2倍又は3倍にした場合、表1に示される溶断時間はそれぞれ4倍又は9倍となる。
[0039]
 例えば、第1溶接部30の面積S1及び第2溶接部31の面積S2をそれぞれ2倍にした場合、2000Aの短絡電流が流れると、第1溶接部30の溶断時間が4秒となり、第2溶接部31の溶断時間が14.2秒となる。この場合、第1溶接部30の溶断時間は、短絡電流が流れてから熱暴走に至るまでに要する時間と等しいため、熱暴走が発生するリスクが高まる。
[0040]
 また、同じ面積S1を有する第1溶接部30を2箇所又は3箇所に設けた場合にも、面積S1,S2を2倍又は3倍に大きくした場合と同様に、溶断時間は4倍又は9倍となり、熱暴走が発生するリスクが高まる。
[0041]
 このような点を考慮して、本実施形態では、以下の二つの条件を満たすように、第1溶接部30及び第2溶接部31の体積が決定されている。
・第1溶接部30の溶断時間 < 短絡電流が流れてから熱暴走に至るまでに要する時間
・第2溶接部31の溶断時間 < 短絡電流が流れてから熱暴走に至るまでに要する時間
 上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
[0042]
 (1)溶断部である第1溶接部30の体積V1の上限値を設定することにより、短絡電流が流れると、一定時間内に第1溶接部30を溶断させることができる。このため、二次電池10に短絡が発生しても、熱暴走する前に第1溶接部30を溶断させることができ、短絡箇所に短絡電流が流れ続けることを回避し、熱暴走に至ることを防ぐことができる。
[0043]
 (2)第1溶接部30の体積V1の下限値を設定することにより、二次電池10の通常使用時の電流値の最大値である急速充電時の電流が流れても、第1溶接部30が溶断してしまうことを防止でき、第1溶接部30にヒューズ機能を持たせつつも通常使用に支障がない。
[0044]
 (3)正極の第1溶接部30にヒューズ機能を持たせた。このため、短絡電流が二次電池10に流れた際、融点の低い第1溶接部30が第2溶接部31より先に溶断してヒューズ機能を発揮することができる。
[0045]
 (4)負極の第2溶接部31の体積V2について上限値を設定した。このため、二次電池10に短絡が発生しても、熱暴走する前に第2溶接部31を溶断させることができる。したがって、短絡発生時に、万一、第1溶接部30が溶断しなくても、熱暴走前に第2溶接部31を溶断させることができ、熱暴走に至ることを防ぐことができる。
[0046]
 (5)第2溶接部31の体積V2の下限値を設定することにより、二次電池10の通常使用時の最大値である急速充電時の電流が流れても、第2溶接部31が溶断してしまうことを防止でき、二次電池10の通常使用に支障がない。
[0047]
 なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
 ○ 正極タブ28と正極導電部材16a、及び負極タブ29と負極導電部材15aとの接合方法は溶接としたが、正極タブ28と正極導電部材16a、及び負極タブ29と負極導電部材15aとの接合方法は、例えば圧接やろう接等の溶接以外の任意の方法であってもよい。
[0048]
 ○ 溶断部は、正極ではなく、負極の負極タブ29と負極導電部材15aとの接合部に備えていてもよい。この場合、負極タブ29の融点が正極タブ28の融点より低いのが好ましい。
[0049]
 ○ 実施形態では、熱暴走する前に第1溶接部30及び第2溶接部31が溶断するように、第1溶接部30の体積V1及び第2溶接部31の体積V2の上限値を設定した。しかし、これに限らず、熱暴走する前に第1溶接部30だけが溶断するように、第1溶接部30の体積V1及び第2溶接部31の体積V2の上限値を設定してもよい。
[0050]
 ○ 正極タブ28の融点が負極タブ29の融点より低ければ、それら各タブの材料を変更してもよい。
 ○ 負極電極21は、負極金属箔22の両面に負極活物質層23を有するとしたが、負極金属箔22の片面のみに負極活物質層23を有していてもよい。同様に、正極電極24は、正極金属箔25の両面に正極活物質層26を有するとしたが、正極金属箔25の片面のみに正極活物質層26を有していてもよい。
[0051]
 ○ 蓄電装置は、二次電池10でなく、電気二重層キャパシタ等の他の蓄電装置に適用してもよい。
 ○ 実施形態では、電極組立体14として積層型を記載したが、捲回型でもよい。
[0052]
 ○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池であったが、これに限らず、他の二次電池であってもよい。要するに、正極活物質と負極活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
[0053]
 次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
 (1)前記溶断部は、前記短絡電流が流れてから一定時間内に溶断する蓄電装置。
 (2)両方の極性における前記タブと前記導電部材との接合部は、短絡電流が流れた場合に溶断する蓄電装置。

符号の説明

[0054]
 10…蓄電装置としての二次電池、14…電極組立体、15a…負極導電部材、16a…正極導電部材、21…電極としての負極電極、22…集電体としての負極金属箔、24…電極としての正極電極、25…集電体としての正極金属箔、28…正極タブ、29…負極タブ、30…溶断部を構成する接合部としての第1溶接部、31…第2溶接部。

請求の範囲

[請求項1]
 異なる極性を有する電極が互いに絶縁した状態で積層され、前記電極の各々が集電体を有するとともに、前記集電体上に活物質を有し、かつ前記集電体の一辺から突出した形状のタブを有する、電極組立体と、
 各極性において前記タブと接合された導電部材と、を備える蓄電装置であって、
 いずれか一方の極性における前記タブと前記導電部材との接合部は、短絡電流が流れた場合に溶断する溶断部を構成している蓄電装置。
[請求項2]
 前記溶断部は、急速充電時に溶断しない体積を有する請求項1に記載の蓄電装置。
[請求項3]
 前記溶断部は、正極の前記タブと前記導電部材との接合部に存在し、前記タブを含む前記集電体及び前記導電部材はアルミニウム又はアルミニウム合金製である請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
[請求項4]
 前記蓄電装置は二次電池である請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の蓄電装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]