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1. WO2017130642 - VEHICLE TRAVEL CONTROL METHOD AND VEHICLE TRAVEL CONTROL DEVICE

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明 細 書

発明の名称 車両の走行制御方法および車両の走行制御装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070  

符号の説明

0071  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 車両の走行制御方法および車両の走行制御装置

技術分野

[0001]
 本発明は、車両の走行制御方法および車両の走行制御装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、横断歩道を横断する移動物体と自車両とが接近するか否かを予測する技術が知られている(特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2011/086661号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、従来技術は、前方の横断歩道を横断している移動物体のみを検出するものであり、横断歩道を横断する前の移動物体である。したがって、自車両が横断歩道に接近する際に自車両と接近する可能性のある移動物体を、自車両が横断歩道に接近する前に検出することはできないという問題があった。
[0005]
 本発明が解決しようとする課題は、自車両が横断歩道に接近した際に自車両に接近する可能性のある移動物体を、自車両が横断歩道に接近する前に適切に検出できる車両の走行制御方法および車両の走行制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明は、自車両が通過する予定の第1横断歩道から所定距離以下にある横断歩道を第2横断歩道として特定し、第1横断歩道および第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を拡張することで、第1横断歩道の一部と第2横断歩道との一部が重なる場合に、第1横断歩道および第2横断歩道を含む領域を移動物体の検出領域として設定し、検出領域において移動物体を検出することで、上記課題を解決する。

発明の効果

[0007]
 本発明によれば、第1横断歩道に近接する第2横断歩道を含む領域を移動物体の検出領域として設定するので、自車両が第1横断歩道に接近した際に自車両と接近する可能性のある移動物体を、自車両が第1横断歩道に接近する前に適切に検出することができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施形態に係る車両の走行制御装置を示す構成図である。
[図2] 地図情報が有するリンク情報および横断歩道の領域情報の一例を示す図である。
[図3] 第2横断歩道の特定方法の一例を説明するための図である。
[図4] 第1横断歩道領域の一例を説明するための図である。
[図5] 停止線まで拡張した第1横断歩道領域の一例を示す図である。
[図6] 中央分離帯まで拡張した第1横断歩道領域の一例を示す図である。
[図7] 歩道にガードレールがある場合の第1横断歩道領域の一例を示す図である。
[図8] 歩道にガードレールがない場合の第1横断歩道領域の一例を示す図である。
[図9] 検出領域の一例を示す図である。
[図10] 本発明の第1実施形態に係る走行制御処理の一例を示すフローチャートである。
[図11] 本発明の第2実施形態における検出領域の一例を示す図(その1)である。
[図12] 本発明の第2実施形態における検出領域の一例を示す図(その2)である。
[図13] 本発明の第2実施形態に係る走行制御処理の一例を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、車両に搭載される車両の走行制御装置を例示して説明する。
[0010]
 ≪第1実施形態≫
 図1は、本発明の実施形態に係る車両の走行制御装置100の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両の走行制御装置100は、周囲検出センサ110と、車速センサ120と、自車位置検出装置130と、データベース140と、駆動制御装置150と、制御装置160と、を有する。これらの装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
[0011]
 周囲検出センサ110は、自車両の周辺に存在する対象物の検出を行う。このような周囲検出センサ110としては、自車両の前方を撮像する前方カメラ、自車両の後方を撮像する後方カメラ、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー、自車両の後方の障害物を検出する後方レーダーおよび自車両の側方に存在する障害物を検出する側方レーダーなどが挙げられる。また、周囲検出センサ110が検出する対象物の例としては、歩行者、自転車、バイク、自動車、路上障害物、交通信号機、路面標示、および横断歩道などが挙げられる。なお、周囲検出センサ110として、上述した複数のセンサのうち1つを用いる構成としてもよいし、2種類以上のセンサを組み合わせる構成としてもよい。周囲検出センサ110の検出結果は、制御装置160に出力される。
[0012]
 車速センサ120は、ドライブシャフトなどの駆動系又は車輪の回転速度を計測し、これに基づいて車両の走行速度(以下、車速ともいう)を検出する。車速センサ120により検出された車速情報は、制御装置160に出力される。
[0013]
 自車位置検出装置130は、GPSユニット、ジャイロセンサなどから構成されている。自車位置検出装置130は、GPSユニットにより複数の衛星通信から送信される電波を検出し、自車両の位置情報を周期的に取得するとともに、取得した自車両の位置情報と、ジャイロセンサから取得した角度変化情報と、車速センサ120から取得した車速に基づいて、自車両の現在位置を検出する。自車位置検出装置130により検出された自車両の位置情報は、制御装置160に出力される。
[0014]
 データベース140は、地図情報を格納している。地図情報には、車両が走行する道路、歩道および横断歩道のそれぞれのリンク情報が含まれる。図2は、地図情報が有するリンク情報を説明するための図である。車両が走行する道路のリンク情報は、車線ごとのリンクおよびノードをリンク情報として有する。たとえば、図2に示す例では、車線A1~A4のリンクLA1~LA4のそれぞれが、自車両V1が走行する道路のリンク情報としてデータベース140に記憶されている。また、横断歩道のリンク情報は、各横断歩道について、横断歩道の長さ方向(すなわち、横断歩道を横断する歩行者や自転車などの移動物体の横断方向)に延在するリンクをリンク情報として有する。たとえば、図2に示す例では、横断歩道B1,B2のリンクLB1,LB2が、横断歩道のリンク情報としてデータベース140に記憶されている。
[0015]
 さらに、データベース140に格納された地図情報には、地図上における横断歩道の領域情報も含まれる。横断歩道の領域の形状は、長方形に限らず、その他の多角形としてもよい。たとえば、図2に示す例では、地図上において横断歩道B1,B2が占める領域RB1,RB2の位置、形状などの領域情報が、データベース140に記憶されている。また、データベース140に格納された地図情報には、横断歩道以外の道路構成の情報も含まれる。このような道路構成としては、たとえば、歩道、路側帯および中央分離帯の情報が挙げられる。たとえば、図2に示す例では、歩道SW1,SW2、中央分離帯Mが、道路構成の情報として、データベース140に記憶されている。加えて、データベース140は、地図情報として、車線境界線(レーンマーク、縁石など)、停止線、ガードレール、道路形状および道路曲率などの情報も有する。なお、データベース140に格納された地図情報は、制御装置160により適宜参照される。
[0016]
 駆動制御装置150は、自車両の走行を制御する。たとえば、駆動制御装置150は自車両が先行車両に追従する場合には(以下、追従走行制御ともいう)、自車両と先行車両との車間距離が一定距離となるように、加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分を含む)およびブレーキ動作を制御する。また、自車両が右左折や車線変更などを行う場合には、ステアリングアクチュエータの動作を制御して、車輪の動作を制御することで、自車両の転回制御を実行する。なお、駆動制御装置150は、後述する制御装置160の指示により自車両の走行を制御する。また、駆動制御装置150による走行制御方法として、その他の周知の方法を用いることもできる。
[0017]
 制御装置160は、自車両の走行を制御するためのプログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)とから構成される。なお、動作回路としては、CPU(Central Processing Unit)に代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。
[0018]
 制御装置160は、ROMに格納されたプログラムをCPUにより実行することにより、自車両の情報を取得する自車情報取得機能と、周囲検出センサ110の検出結果を取得する周囲情報取得機能と、自車両の走行予定経路を探索する経路探索機能と、自車両が通過する予定の横断歩道を第1横断歩道として特定する第1横断歩道特定機能と、第1横断歩道に近接する横断歩道を第2横断歩道として特定する第2横断歩道特定機能と、第1横断歩道の領域および第2横断歩道の領域を拡張する領域拡張機能と、検出領域を設定する検出領域設定機能と、検出領域において移動物体を検出する移動物体検出機能と、移動物体の検出結果に基づいて、自車両の走行を制御する走行制御機能と、を実現する。以下において、制御装置160が備える各機能について説明する。
[0019]
 制御装置160の自車情報取得機能は、自車両に関する情報を自車情報として取得することができる機能である。具体的には、制御装置160は、自車情報取得機能により、車速センサ120から自車両の車速情報を自車情報として取得することができる。また、制御装置160は、自車情報取得機能により、自車位置検出装置130から自車両の現在位置の情報を自車情報として取得することができる。
[0020]
 制御装置160の周囲情報取得機能は、周囲検出センサ110の検出結果を周囲情報として取得することができる機能である。たとえば、制御装置160は、周囲情報取得機能により、前方カメラおよび後方カメラにより撮像された車両外部の画像情報や、前方レーダー、後方レーダー、および側方レーダーによる検出結果を、周囲情報として取得することができる。また、制御装置160は、周囲情報取得機能により、カメラから取得した画像情報を画像解析し、またレーダーにより検出された点群情報をクラスタリング処理することで、自車両の周囲の対象物の位置や移動速度などの情報を、周囲情報として取得することができる。
[0021]
 制御装置160の経路探索機能は、自車両の走行予定経路を探索することができる機能である。たとえば、制御装置160は、経路探索機能により、ドライバーが入力装置(不図示)を介して目的地を入力した場合に、ドライバーが入力した目的地と、データベース140に格納された地図情報と、自車位置検出装置130により検出された自車両の位置情報とに基づいて、自車両の走行予定経路を探索することができる。本実施形態に係るデータベース140は、図2に示すように、車線ごとのリンク情報を記憶している。また、車線ごとのリンクには、各車線における走行距離や道路状況などに応じた重みが予め設定されている(たとえば、距離が長いほど、道路状況が悪いほど、リンクの重みは大きくなる)。制御装置160は、経路探索機能により、たとえば、自車両の現在位置から目的地までの走行経路に適した車線を特定し、特定した車線のリンクの重みを補正することができる。たとえば、目的地に到達するために右折する必要がある場合には、右折車線のリンクの重みを小さくする補正を行うことができる。そして、制御装置160は、経路探索機能により、ダイキストラ法やA*(A-star)アルゴリズムなどのグラフ探索理論を用いて、自車両の現在位置から目的地までに通る車線のリンクの重みの総和が最も小さくなる車線レベルの経路を、走行予定経路として探索することができる。
[0022]
 制御装置160の第1横断歩道特定機能は、経路探索機能により探索された走行予定経路およびデータベース140に格納された地図情報に基づき、自車両が通過する予定の横断歩道を第1横断歩道として特定することができる機能である。たとえば、制御装置160は、第1横断歩道特定機能により、データベース140に格納された地図情報を参照し、多角形で表現された横断歩道の領域情報を取得することができる。そして、制御装置160は、第1横断歩道特定機能により、自車両の走行予定経路を示す車線のリンクと、横断歩道の領域とが交差する場合に、この横断歩道を第1横断歩道として特定することができる。たとえば、図2に示す例において、自車両V1の走行予定経路を示す車線A2のリンクLA2は、横断歩道B1の領域RB1と交差するため、横断歩道B1は第1横断歩道として特定される。一方、図2に示す例において、自車両の走行予定経路を示す車線A2のリンクLA2は、横断歩道B2の領域RB2とは交差しないため、横断歩道B2は第1横断歩道として特定されない。
[0023]
 第1横断歩道の特定方法は、上記方法に限定されない。たとえば、制御装置160は、第1横断歩道特定機能により、自車両の走行予定経路として決定された車線のリンクと横断歩道のリンクとが交差する場合に、当該横断歩道を第1横断歩道として特定することができる。たとえば、図2に示す例では、自車両の走行予定経路を示す車線A2のリンクLA2は、横断歩道B1のリンクLB1と交差するため、横断歩道B1は第1横断歩道として特定される。一方、図2に示す例では、自車両の走行予定経路を示す車線A2のリンクLA2は、横断歩道B2のリンクLB2とは交差しないため、横断歩道B2は第1横断歩道として特定されない。また、制御装置160は、第1横断歩道特定機能により、自車両の前方を撮像するカメラから自車両前方の撮像画像を取得し、画像解析を行うことで、第1横断歩道を特定する構成とすることもできる。
[0024]
 制御装置160の第2横断歩道特定機能は、第1横断歩道に近接する横断歩道を第2横断歩道として特定することができる機能である。具体的には、制御装置160は、第2横断歩道特定機能により、地図情報から各横断歩道の位置座標を取得することができる。そして、制御装置160は、第2横断歩道特定機能により、図3に示すように、取得した横断歩道の位置座標に基づいて、第1横断歩道の長さ方向において、第1横断歩道からの距離D(第1横断歩道の端部からの距離D)が所定距離Dth以下となる横断歩道を、第2横断歩道として特定することができる。図3は、第2横断歩道の特定方法の一例を説明するための図である。たとえば、図3に示す例では、横断歩道B1が第1横断歩道として特定されている。この場合、第2横断歩道特定機能は、第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)において、第1横断歩道B1からの距離Dが所定距離Dth以下となる横断歩道が存在するか否かを判断する。図3に示す例では、第1横断歩道B1から横断歩道B2までの距離Dは所定距離Dth以下である。そのため、制御装置160は、第2横断歩道特定機能により、横断歩道B2を第2横断歩道として特定することができる。一方、図示していないが、交差位置Pから横断歩道までの距離Dが所定距離Dth以上である場合には、当該横断歩道は第2横断歩道として特定されない。
[0025]
 制御装置160の領域拡張機能は、第1横断歩道に対応する第1横断歩道領域、および、第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域を拡張することができる機能である。以下においては、図4~図8を参照して、第1横断歩道領域の拡張方法の一例について説明する。なお、第2横断歩道領域の拡張も、第1横断歩道領域の拡張方法と同様の方法で行うことができる。
[0026]
 制御装置160は、領域拡張機能により、まず、地図上における第1横断歩道の領域を第1横断歩道領域として特定することができる。図4は、第1横断歩道領域を説明するための図である。たとえば、図4に示す例において、制御装置160は、領域拡張機能により、地図上における第1横断歩道B1の領域RB1を、第1横断歩道領域として設定することができる。また、制御装置160は、領域拡張機能により、周囲検出センサ110から取得した自車両前方の画像データに基づいて、道路上において第1横断歩道B1が占める領域RB1を検出し、第1横断歩道領域として設定することもできる。
[0027]
 さらに、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道の手前に停止線がある場合には、第1横断歩道領域を第1横断歩道の幅方向に停止線の位置まで拡張することができる。図5は、停止線が存在する場合の第1横断歩道領域の一例を示す図である。たとえば、図5に示す例では、第1横断歩道B1の手前に停止線SL1があるため、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域RB1を、第1横断歩道の幅方向(Y方向)に、停止線SL1の位置まで拡張することができる。
[0028]
 また、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道が中央分離帯と隣接している場合には、第1横断歩道領域が中央分離帯全域を含むように、第1横断歩道領域を第1横断歩道の長さ方向に拡張することができる。図6は、図5に示す場面において、中央分離帯まで拡張した第1横断歩道領域の一例を示す図である。たとえば、図6に示す例では、第1横断歩道B1が中央分離帯Mに隣接しているため、制御装置160は、領域拡張機能により、第1拡張RB1が中央分離帯Mの全領域RMを含むように、第1横断歩道領域RB1を第1横断歩道の長さ方向(X方向)に拡張することができる。
[0029]
 さらに、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道が歩道に隣接している場合には、第1横断歩道領域を歩道まで拡張することができる。具体的には、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道の長さ方向に、第1横断歩道領域を、第1横断歩道に隣接する歩道の第1横断歩道と反対側の端部まで拡張することができる。図7は、図6に示す場面において、歩道にガードレールがある場合の第1横断歩道領域の一例を示す図である。たとえば、図7に示す例では、第1横断歩道B1が歩道SW1に隣接している。そのため、制御装置160は、領域拡張機能により、図7に示すように、第1横断歩道領域RB1を、第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)に、第1横断歩道B1と反対側の歩道SW1の端部まで拡張することができる。
[0030]
 また、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域を歩道まで拡張する場合において、歩道にガードレールが設置されている場合には、第1横断歩道領域のうち歩道における領域を、第1横断歩道の幅方向に、ガードレールの設置位置まで拡張することができる。たとえば、図7に示す例では、第1横断歩道B1に隣接する歩道SW1にガードレールG1,G2が設置されている。そのため、制御装置160は、領域拡張機能により、図7に示すように、第1横断歩道領域RB1のうち歩道に対応する領域RW1を、第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に、ガードレールの設置位置GE1,GE2まで拡張することができる。
[0031]
 さらに、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域を歩道まで拡張する場合において、歩道にガードレールが設置されていない場合には、自車両が第1横断歩道に到達するまでに移動物体が移動する距離に基づいて、第1横断歩道領域のうち歩道に対応する領域を、第1横断歩道の幅方向に拡張することができる。以下に、図8を参照して説明する。図8は、図6に示す場面において、歩道にガードレールがない場合の第1横断歩道領域の一例を示す図である。
[0032]
 たとえば、制御装置160は、領域拡張機能により、図8に示すように、第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)において、自車両V1の走行予定経路と交差する第1横断歩道B1上の位置を交差位置Pとして算出する。また、制御装置160は、領域拡張機能により、自車両V1の速度Vと、自車両V1から交差位置Pまでの距離Lとに基づいて、自車両V1が交差位置Pに到達するまでの到達予想時間Tを、T=L/V・・・(1)として算出する。さらに、制御装置160は、領域拡張機能により、制御装置160のROMに記憶されている歩行者の平均移動速度Vp(たとえば分速80メートル)を取得する。
[0033]
 ここで、歩行者が交差位置Pに到達するまでの所要時間Tpは、Tp=(L1+L2)/Vp・・・(2)として算出することができる。なお、上記式(2)において、L1は、図8に示すように、自車両V1が第1横断歩道B1に到達するまでに移動物体が移動する距離のうち、移動物体が第1横断歩道B1を第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)に移動する距離であり、L2は、自車両V1が第1横断歩道B1に到達するまでに移動物体が移動する距離のうち、移動物体が歩道SW1を第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に移動する距離である。なお、移動物体とは、歩行者や自転車など横断歩道を横断する移動体をいう。
[0034]
 また、移動物体が交差位置Pに到達するまでの所要時間Tpが、自車両が交差位置Pに到達するまでの到達所要時間T以下(T≧Tp)である場合、自車両V1と移動物体とが第1横断歩道の交差位置Pで接近する可能性がある。すなわち、上記式(2)を用いて言い換えると、T≧(L1+L2)/Vp・・・(3)となる場合に、自車両V1と歩行者とが接近する可能性がある。そこで、制御装置160は、領域拡張機能により、上記式(3)を満たすL2の最大値を、第1横断歩道領域RB1のうち歩道に対応する領域RW1を第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に拡張する距離L2として算出する。上記式(3)は、上記式(1)を用いて変形すると、L2≦Vp×(L/V)-L1となるため、このうちL2の最大値は、L2=Vp×(L/V)-L1として算出することができる。そして、制御装置160は、領域拡張機能により、算出したL2だけ、第1横断歩道領域RB1のうち歩道に対応する領域RW1を、第1横断歩道の幅方向(Y方向)に拡張することができる。
[0035]
 加えて、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域と同様に、第2横断歩道の領域を第2横断歩道領域として特定し、特定した第2横断歩道領域を拡張することができる。なお、第2横断歩道領域の拡張方法は、第1横断歩道領域の拡張方法と同様の方法で行うことができるため、その説明は省略する。
[0036]
 制御装置160の検出領域設定機能は、移動物体を検出するための検出領域を設定することができる機能である。具体的に、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を拡張した後に、拡張した第1横断歩道領域の少なくとも一部と第2横断歩道領域の少なくとも一部が重なるか否かを判断することができる。第1横断歩道領域の少なくとも一部と第2横断歩道領域の少なくとも一部が重なる場合には、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道領域と第2横断歩道領域とからなる領域を検出領域として設定することができる。また、制御装置160は、検出領域設定機能により、拡張した第1横断歩道領域の少なくとも一部と第2横断歩道領域の少なくとも一部が重ならない場合には、第1横断歩道領域のみを検出領域として設定することができる。たとえば、図8に示す例では、拡張した第1横断歩道領域RB1の一部と第2横断歩道領域RB2の一部が、中央分離帯Mの領域RMにおいて重なるため、検出領域設定機能は、第1横断歩道領域RB1と第2横断歩道領域RB2とを結合した領域(RB1+RB2)を検出領域RTとして設定することができる。
[0037]
 制御装置160の移動物体検出機能は、検出領域設定機能により設定された検出領域において、移動物体の検出を行うことができる機能である。具体的には、制御装置160は、移動物体検出機能により、周囲検出センサ110により検出された自車両の周囲の検出結果のうち、検出領域RTにおける検出結果のみを用いて、移動物体の検出を行うことができる。
[0038]
 制御装置160の走行制御機能は、自車両の自動運転走行を制御することができる機能である。具体的には、制御装置160は、走行制御機能により、周囲検出センサ110の検出結果と、所定の走行条件(交通法規および走行予定経路など)とに基づいて、駆動制御装置150に、エンジンやブレーキなどの駆動機構およびステアリングアクチュエータなどの転舵機構を制御させることで、ドライバーが通常行う運転操作を自動で実行することができる。たとえば、制御装置160は、走行制御機能により、自車両が車線内を走行するように、駆動制御装置150に、ステアリングアクチュエータなどの動作を制御させることで、自車両の幅方向における走行位置を制御するレーンキープ制御を行うことができる。また、制御装置160は、走行制御機能により、自車両と先行車両とが一定の車間距離で走行するように、駆動制御装置150に、エンジンやブレーキなどの駆動機構の動作を制御させることで、先行車両に自動で追従する追従走行制御を行うこともできる。さらに、制御装置160は、走行制御機能により、周囲検出センサ110の検出結果や所定の走行条件に基づいて、エンジンやブレーキなどの駆動機構およびステアリングアクチュエータなどの転舵機構を制御させることで、交差点での右左折、車線変更および駐停車などを、自動で実行することができる。たとえば、本実施形態において、制御装置160は、走行制御機能により、移動物体検出機能により検出領域に移動物体が検出された場合には、エンジンおよびブレーキの駆動機構を制御して、自車両を横断歩道の手前において停止させることができる。
[0039]
 続いて、図10を参照して、第1実施形態に係る走行制御処理について説明する。図10は、第1実施形態に係る走行制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に説明する走行制御処理は、制御装置160により実行される。また、以下に説明する走行制御処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
[0040]
 まず、ステップS101では、自車情報取得機能により、自車両の車速情報および位置情報を含む自車情報の取得が行われる。また、ステップS102では、周囲情報取得機能により、周囲検出センサ110の検出結果が周囲情報として取得される。
[0041]
 ステップS103では、経路探索機能により、自車両の走行予定経路の探索が行われる。たとえば、制御装置160は、経路探索機能により、ドライバーが入力装置(不図示)を介して目的地を入力した際に、データベース140に格納された地図情報に基づき、目的地までに自車両が走行する車線レベルの経路を走行予定経路として探索することができる。
[0042]
 ステップS104では、第1横断歩道特定機能により、第1横断歩道の特定が行われる。たとえば、制御装置160は、第1横断歩道特定機能により、ステップS103で探索された走行予定経路と、データベース140に格納された地図情報に含まれる横断歩道の領域とが交差する場合に、当該横断歩道を第1横断歩道として特定することができる。
[0043]
 ステップS105では、第2横断歩道特定機能により、第1横断歩道に近接する横断歩道が第2横断歩道として特定される。たとえば、制御装置160は、第2横断歩道特定機能により、図3に示すように、第1横断歩道B1からの距離D(第1横断歩道B1の端部からの距離D)が所定距離Dth以内にある横断歩道B2を、第2横断歩道として特定することができる。
[0044]
 ステップS106では、領域拡張機能により、第1横断歩道領域の拡張が行われる。具体的に、制御装置160は、領域拡張機能により、まず、図4に示すように、第1横断歩道に対応する領域を第1横断歩道領域として設定する。さらに、制御装置160は、領域拡張機能により、図5に示すように、第1横断歩道B1の手前に停止線SL1がある場合には、第1横断歩道領域RB1を第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に停止線の位置まで拡張する。また、図6に示すように、第1横断歩道B1に隣接する中央分離帯Mがある場合には、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域RB1を第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)に中央分離帯Mの領域RMまで拡張する。加えて、図7に示すように、第1横断歩道B1に隣接する歩道SW1がある場合、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域RB1を、第1横断歩道B1の長さ方向(X方向)に、第1横断歩道と反対側の歩道SW1の端部まで拡張する。またこの場合、制御装置160は、領域拡張機能により、第1横断歩道領域RB1のうち歩道SW1に対応する領域RW1を、第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に、ガードレールG1,G2の第1横断歩道B1側の端部位置GE1,GE2、または、自車両V1が第1横断歩道B1に到達するまでに移動物体が第1横断歩道B1に到達できる距離L2まで拡張する。
[0045]
 ステップS107では、領域拡張機能により、第2横断歩道領域の拡張が行われる。なお、第2横断歩道領域の拡張方法は、ステップS106と同様の方法で行うことができる。
[0046]
 ステップS108では、検出領域設定機能により、検出領域の設定が行われる。具体的には、制御装置160は、検出領域設定機能により、ステップS106で設定された第1横断歩道領域の一部と、ステップS107で設定された第2横断歩道領域の一部が重なるか否かを判断する。そして、第1横断歩道領域の一部と第2横断歩道領域の一部が重なると判断された場合には、ステップS109に進み、ステップS109において、検出領域設定機能により、第1横断歩道B1及び第2横断歩道B2を含む領域が検出領域RTとして設定される。この場合に検出領域RTとして設定される領域は、少なくとも、第1横断歩道B1及び第2横断歩道B2を含む領域である。制御装置160の領域拡張機能により拡張処理される前の第1横断歩道B1及び第2横断歩道B2そのものであってもよいし、領域拡張機能により拡張された第1横断歩道領域RB1及び第2横断歩道領域RB2であってもよい。また、第1横断歩道領域の一部と第2横断歩道領域の一部が重ならないと判断された場合には、ステップS110に進み、ステップS110において、検出領域設定機能により、第1横断歩道B1を含む領域のみが検出領域RTとして設定される。この場合に検出領域RTとして設定される領域は、少なくとも、第1横断歩道B1を含む領域である。制御装置160の領域拡張機能により拡張処理される前の第1横断歩道B1そのものであってもよいし、領域拡張機能により拡張された第1横断歩道領域RB1であってもよい。
[0047]
 ステップS111では、移動物体検出機能により、ステップS109またはステップS110で設定された検出領域において移動物体の検出が行われる。また、ステップS112では、走行制御機能により、ステップS111における移動物体の検出結果に基づいて、自車両の走行計画が決定され、走行制御が行われる。たとえば、本実施形態では、検出領域において移動物体が検出された場合には、自車両を第1横断歩道の手前で停止する制御が行われる。
[0048]
 以上のように、第1実施形態では、自車両が通過する予定の第1横断歩道に対応する第1横断歩道領域と、第1横断歩道から所定距離以下にある第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域とを拡張し、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を設定する。そして、第1横断歩道領域の一部と第2横断歩道領域の一部が重なる場合に、第1横断歩道領域と第2横断歩道領域とを検出領域として設定し、当該検出領域内において移動物体を検出する。これにより、第1実施形態では、自車両が通過する予定の第1横断歩道だけではなく、第1横断歩道に近接する第2横断歩道において移動物体を検出することができる。その結果、自車両が第1横断歩道に到達した際に自車両と接近する可能性のある移動物体を、移動物体が第1横断歩道を横断する前のタイミングにおいて適切に検出することができる。たとえば、自車両が自動運転を行っている場合には、自車両の走行計画をより速いタイミングで作成することができるため、より余裕をもった自動走行を可能とすることができる。また、本実施形態では、考慮すべき近接する横断歩道を決定する処理のプロセスにおいて、横断歩道の領域を拡張して重なるかどうかだけを判断すればよいので、複雑な処理をせずに済み、行動決定までの時間を短縮でき、より一層の安全性向上を図ることができる。
[0049]
 また、第1実施形態では、第1横断歩道および第2横断歩道の手前に停止線が存在する場合には、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域をそれぞれの停止線の位置まで拡張する。これにより、第1横断歩道と停止線との間、第2横断歩道と停止線との間を移動する移動物体であり、第1横断歩道付近で自車両と接近する可能性のある移動物体も適切に検出することができる。
[0050]
 さらに、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域が歩道と近接する場合に、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を近接する歩道まで拡張する。これにより、第1横断歩道を横断するために歩道を移動する移動物体も適切に検出することができる。また、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を近接する歩道まで拡張する場合に、図7に示すように、歩道SW1にガードレールG1,G2が設置されている場合には、第1横断歩道領域RB1および第2横断歩道領域RB2の歩道SW1に対応する領域RW1を、第1横断歩道B1の幅方向(Y方向)に、ガードレールG1,G2の第1横断歩道B1側の端部GE1,GE2の位置まで拡張する。これにより、ガードレールを迂回して第1横断歩道を横断する移動物体を適切に検出することができる。また、図8に示すように、自車両が第1横断歩道B1に到達するまでに移動物体が移動する移動距離L2に基づいて、第1横断歩道領域RB1および第2横断歩道領域RB2の歩道SW1,SW2に対応する領域を拡張する。これにより、自車両が第1横断歩道に接近する際に自車両と接近する可能性のある移動物体を適切に検出することができる。
[0051]
 加えて、本実施形態では、第1横断歩道と第2横断歩道との間に中央分離帯がある場合には、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を中央分離帯まで拡張する。これにより、中央分離帯を移動し第1横断歩道に向かう移動物体も適切に検出することができる。
[0052]
 ≪第2実施形態≫
 続いて、本発明の第2実施形態に係る車両の走行制御装置について説明する。第2実施形態に係る走行制御装置100は、第1実施形態の走行制御装置100と同様の構成を有し、以下に説明するように動作すること以外は、第1実施形態と同様である。
[0053]
 第2実施形態に係る制御装置160は、第1実施形態の機能に加えて、移動物体が第2横断歩道を横断可能か判断する横断可否判断機能を有する。たとえば、横断可否判断機能は、自車両に取り付けられたカメラから、第2横断歩道の歩行者用信号機の撮像画像を取得することができる機能である。そして、制御装置160は、横断可否判断機能により、取得した撮像画像に基づいて、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示(赤若しくは青の点灯又は青の点滅)を判別することができる。また、制御装置160は、横断可否判断機能により、第2横断歩道手前の車両用信号機の信号表示(赤、黄、青など)に基づいて、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示を推定する構成とすることもできる。たとえば、制御装置160は、横断可否判断機能により、制御装置160のROMまたは外部サーバーから、車両用信号機の信号表示と歩行者用信号機の信号表示との対応関係を取得し、当該対応関係を参照して、第2横断歩道の車両用信号機の信号表示から、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示を推定する構成とすることができる。さらに、制御装置160は、横断可否判断機能により、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示の情報を含むプローブ情報を、他車両または外部サーバーから取得することで、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示を判別する構成とすることもできる。
[0054]
 さらに、制御装置160は、横断可否判断機能により、第2横断歩道上に他車両が停車している場合など、第2横断歩道上に障害物が存在する場合には、移動物体は第2横断歩道を横断できないと判断することができる。また、制御装置160は、横断可否判断機能により、自車両の周囲を走行する周囲車両が第2横断歩道を通過するために移動物体が第2横断歩道を横断できない場合にも、移動物体は第2横断歩道を横断できないと判断することができる。
[0055]
 そして、制御装置160は、検出領域設定機能により、横断可否判断機能による判断結果に基づいて、検出領域を設定することができる。たとえば、制御装置160は、検出領域設定機能により、横断可否判断機能により第2横断歩道が横断可能と判断された場合には、第1横断歩道に対応する第1横断歩道領域と第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域とを含む領域を、検出領域として設定することができる。一方、制御装置160は、検出領域設定機能により、横断可否判断機能により第2横断歩道が横断できないと判断された場合には、第1横断歩道領域のみを検出領域として設定することができる。
[0056]
 図11は、第2実施形態における検出領域の設定方法の一例を説明するための図である。たとえば、図11に示す例では、横断歩道C1は自車両V1が通過する予定の第1横断歩道として特定され、横断歩道C2,C3は第1横断歩道C1に近接する第2横断歩道として特定される。さらに、図11に示す例では、第2横断歩道C2の歩行者用信号機TL1は、移動物体が横断可能であることを示す信号を表示しており、第2横断歩道C3の歩行者用信号機TL2は、移動物体が横断できないことを示す信号を表示している。この場合、横断可否判断機能は、第2横断歩道C2は横断可能であり、第2横断歩道C3は横断不能であると判断することができる。
[0057]
 そのため、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道C1の第1横断歩道領域RC1の一部、第2横断歩道C2の第2横断歩道領域RC2の一部が重なっているか否かを判断する。図11に示す例では、第1横断歩道領域RC1の一部と第2横断歩道領域RC2の一部が中央分離帯の領域RMにおいて重なっている。そのため、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道領域RC1と、第2横断歩道領域RC2とを検出領域として設定する。
[0058]
 また、図12は、図11とは別の場面を示す図であり、第2実施形態における検出領域の設定方法の一例を説明するための図である。図12に示す例では、第2横断歩道C2の歩行者用信号機TL1は、移動物体が横断できないことを示す信号表示をしており、第2横断歩道C3の歩行者用信号機TL2は、移動物体が横断可能であることを示す信号表示がされている。この場合、制御装置160は、横断可否判断機能により、第2横断歩道C2は横断不能であり、第2横断歩道C3は横断可能であると判断する。そのため、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道C1の第1横断歩道領域RC1の一部と第2横断歩道C3の第2横断歩道領域RC3の一部が重なっているか否かを判断する。図11に示す例では、第1横断歩道領域RC1の一部と第2横断歩道領域RC3の一部が重なっているため、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道領域RC1と第2横断歩道領域RC3とを検出領域として設定する。
[0059]
 次に、図13を参照して、第2実施形態に係る走行制御処理について説明する。ステップS101~S109,S111,S112は、第1実施形態と同様の処理が行われるため、その説明は省略する。ステップS108において、第1横断歩道領域の一部と第2横断歩道領域の一部が重なっていると判断された場合に、ステップS201に進む。たとえば、図11,図12に示す例では、第1横断歩道領域RC1と第2横断歩道領域RC2、および、第1横断歩道領域RC1と第2横断歩道領域RC3はそれぞれ一部が重なっているため、ステップS201に進む。
[0060]
 ステップS201では、横断可否判断機能により、移動物体が横断可能な第2横断歩道があるか否かの判断が行われる。たとえば、制御装置160は、横断可否判断機能により、カメラで撮像した撮像画像から第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示を判別することで、移動物体が横断可能な第2横断歩道があるか否かを判断することができる。移動物体が横断可能な第2横断歩道がある場合には、ステップS202に進み、一方、移動物体が横断可能な第2横断歩道がない場合には、ステップS109に進む。
[0061]
 ステップS202では、検出領域設定機能により、検出領域の設定が行われる。第2実施形態において、制御装置160は、検出領域設定機能により、第1横断歩道領域と、移動物体が横断可能な第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域とを検出領域として検出する。これにより、図11に示す例では、第1横断歩道領域RC1と、第2横断歩道C2の第2横断歩道領域RC2とが検出領域として設定される。また、図12に示す例では、第1横断歩道領域RC1と、第2横断歩道C3の第2横断歩道領域RC3とが検出領域として設定される。
[0062]
 以上のように、第2実施形態では、第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示、第2横断歩道上の障害物の有無および第2横断歩道を通過すると予測される他車両の有無に基づいて、横断可能な第2横断歩道があるか否かを判断する。そして、横断可能な第2横断歩道がある場合には、横断可能な第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域を含む領域を検出領域として設定する。言い換えると、移動物体が第2横断歩道を横断できない場合には、当該第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域を検出領域として設定しない。これにより、第2実施形態では、第1実施形態の効果に加えて、第2横断歩道のうち、移動物体が横断する第2横断歩道のみにおいて移動物体を検出することができる。その結果、自車両が第1横断歩道に到達する際に自車両と接近する可能性のある移動物体をより高い精度で検出することができる。
[0063]
 なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
[0064]
 たとえば、上述した実施形態では、第1横断歩道に対応する第1横断歩道領域、および第2横断歩道に対応する第2横断歩道領域を拡張する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、第1横断歩道領域または第2横断歩道領域の一方のみを拡張する構成とすることができる。この場合、第1横断歩道に近接する第2横断歩道の第2横断歩道領域を検出領域に適切に設定することができるように、第1横断歩道領域または第2横断歩道領域を、上述した実施形態と比べてより拡張する構成とすることができる。
[0065]
 また、上述した実施形態では、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を、第1横断歩道および第2横断歩道の手前の停止線の位置までそれぞれ拡張する構成を例示したが、この構成限定されず、たとえば、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を、自車両V1から第1横断歩道までの距離に応じて拡張する構成とすることもできる。具体的には、自車両から第1横断歩道までの距離が所定値以上である場合には、自車両から第1横断歩道までの距離が所定値未満である場合と比べて、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を横断歩道の幅方向により拡張する構成とすることができる。自車両から第1横断歩道までの距離が大きくなるほど、周囲検出センサ110が第1横断歩道上の移動物体を検出する精度が低下するため、第1横断歩道領域および第2横断歩道領域を第1横断歩道の幅方向により拡張することで、第1横断歩道上の移動物体を適切に検出することができる。
[0066]
 加えて、上述した第1実施形態では、第1横断歩道に近接する横断歩道のうち、第1横断歩道の長さ方向にある横断歩道を第2横断歩道として特定する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、第1横断歩道に近接する道路構成(歩道、路側帯、横断歩道および中央分離帯)に基づいて、第1横断歩道を横断する移動物体の動線(人や物が移動する方向・頻度などを示す線をいう)を推定し、推定した移動物体の動線に沿って、第1横断歩道からの距離が所定距離以下にある横断歩道を第2横断歩道として推定する構成とすることができる。また、方向にかかわらず、第1横断歩道からの距離が所定距離以下にある横断歩道を第2横断歩道として特定する構成とすることもできる。
[0067]
 また、上述した実施形態では、制御装置160のROMに予め記憶した移動物体の移動速度を取得することで、自車両が第1横断歩道に到達するまでに移動物体が移動する移動距離を算出する構成を例示したが、この構成に限定されず、移動物体を繰り返し検出することで、移動物体の実際の移動速度を算出し、算出した移動物体の実際の移動速度に基づいて、自車両が第1横断歩道に到達するまでに移動物体が移動する移動距離を算出する構成とすることができる。
[0068]
 さらに、上述した実施形態では、走行制御装置100がデータベース140を備える構成を例示したが、走行制御装置100は、車外に設置されたサーバーから地図情報を受信する構成とすることができる。また、走行制御装置100を車載する形態のほか、走行制御装置100のうちの例えば制御装置160又は、制御装置160及びデータベース140を車外に配置し、遠隔操作により車両を走行制御してもよい。
[0069]
 また、上述した実施形態では、第1横断歩道領域または第2横断歩道領域を歩道まで拡張する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、第1横断歩道または第2横断歩道に隣接する路側帯がある場合には、第1横断歩道領域または第2横断歩道領域を路側帯まで拡張する構成とすることができる。またこの場合、路側帯に設置されたガードレールを考慮して、第1横断歩道領域または第2横断歩道領域のうち路側帯における部分を第1横断歩道の幅方向に拡張する構成とすることもできる。
[0070]
 なお、上述した実施形態に係る周囲検出センサ110は本発明の検出器に、制御装置160は本発明の制御器に、それぞれ相当する。

符号の説明

[0071]
 100…走行制御装置
  110…周囲検出センサ
  120…車速センサ
  130…自車位置検出装置
  140…データベース
  150…駆動制御装置
  160…制御装置

請求の範囲

[請求項1]
 自車両が通過する予定の横断歩道を第1横断歩道として特定し、
 前記第1横断歩道から所定距離以下にある横断歩道を第2横断歩道として特定し、
 前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を拡張する拡張処理を行い、
 前記拡張処理が行われた、前記第1横断歩道の領域の少なくとも一部と前記第2横断歩道の領域の少なくとも一部が、重なるか否かを判断し、
 前記拡張処理が行われた、前記第1横断歩道の領域の少なくとも一部と前記第2横断歩道の領域の少なくとも一部が重なると判断した場合には、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道を含む領域を、前記自車両の周囲の対象物を検出する検出器の検出領域として設定し、
 前記検出領域において前記検出器により移動物体を検出し、
 前記検出器の検出結果に基づいて、前記自車両の走行を制御する車両の走行制御方法。
[請求項2]
 請求項1に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記移動物体が前記第2横断歩道を横断することが可能か否かを判断し、
 前記移動物体が前記第2横断歩道を横断できないと判断した場合には、当該第2横断歩道の領域を前記検出領域に含めない車両の走行制御方法。
[請求項3]
 請求項2に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示、前記第2横断歩道上の障害物の有無、および前記第2横断歩道を通過すると予測される他車両の有無のうち、少なくとも1つに基づいて、前記移動物体が前記第2横断歩道を横断することが可能か否かを判断する車両の走行制御方法。
[請求項4]
 請求項3に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示と前記第2横断歩道の手前の車両用信号機の信号表示との対応関係に基づいて、前記第2横断歩道の手前の前記車両用信号機の信号表示から、前記第2横断歩道の歩行者用信号機の信号表示を推定する車両の走行制御方法。
[請求項5]
 請求項1~4のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第1横断歩道と前記第2横断歩道との間に中央分離帯がある場合に、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を、前記中央分離帯まで拡張する車両の走行制御方法。
[請求項6]
 請求項1~5のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を停止線の位置まで拡張する車両の走行制御方法。
[請求項7]
 請求項1~6のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を、それぞれが近接する歩道まで拡張する車両の走行制御方法。
[請求項8]
 請求項7に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記歩道にガードレールが設置されている場合には、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道の少なくとも一方の領域のうち前記歩道まで拡張した部分を、前記ガードレールの、前記第1横断歩道側の端部位置まで、前記第1横断歩道の幅方向に拡張する車両の走行制御方法。
[請求項9]
 請求項7に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記移動物体の移動速度に基づいて、前記自車両が前記第1横断歩道に到達するまでに前記移動物体が移動する移動距離を算出し、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道の少なくとも一方の領域のうち前記歩道まで拡張した部分を、前記移動距離に応じて、前記第1横断歩道の幅方向に拡張する車両の走行制御方法。
[請求項10]
 請求項1~9のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記自車両から前記第1横断歩道までの距離が所定距離以上である場合には、前記自車両から前記第1横断歩道までの距離が前記所定距離未満である場合と比べて、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を前記第1横断歩道の幅方向に大きく拡張する車両の走行制御方法。
[請求項11]
 請求項1~10のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法であって、
 前記第1横断歩道の領域の少なくとも一部と前記第2横断歩道の領域の少なくとも一部が重ならないと判断した場合には、前記第1横断歩道を含む領域のみを前記検出領域として設定する車両の走行制御方法。
[請求項12]
 自車両の周囲の対象物を検出する検出器と、前記検出器の検出結果に基づいて、前記自車両の走行を制御する制御器と、を備える車両の走行制御装置であって、
 前記制御器は、
 前記自車両が通過する予定の横断歩道を第1横断歩道として特定し、
 前記第1横断歩道から所定距離以下にある横断歩道を第2横断歩道として特定し、
 前記第1横断歩道および前記第2横断歩道のうち少なくとも一方の領域を拡張する拡張処理を行い、
 前記拡張処理が行われた、前記第1横断歩道の領域の少なくとも一部と前記第2横断歩道の領域の少なくとも一部が、重なるか否かを判断し、
 前記第1横断歩道の領域の少なくとも一部と前記第2横断歩道の領域の少なくとも一部が重なると判断した場合には、前記第1横断歩道および前記第2横断歩道を含む領域を、前記検出器の検出領域として設定し、
 前記検出領域において移動物体を検出する走行制御装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]