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1. (WO2017110036) BATTERY PACK AND METHOD FOR MANUFACTURING BATTERY PACK
Document

明 細 書

発明の名称 電池パックと電池パックの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068  

産業上の利用可能性

0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 電池パックと電池パックの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、電池組立を収納してなる防水容器にポッティング樹脂を注入して、電池組立を防水して効果的に放熱する電池パックとその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 防水構造の電池パックは、電動工具、電動アシスト自転車、電動バイク、ハイブリッド電気自動車、電気自動車などの電源として、さらには家庭や店舗などでの蓄電用として幅広く用いられている。防水構造を実現するために、複数の電池を定位置に配置して保護回路を実装する回路基板を連結している電池組立を防水袋に収納して密閉する電池パックが開発されている。(特許文献1参照)

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2012-79547号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 電池組立を防水袋に収納して、内部にポッティング樹脂を注入して密閉する構造の電池パックは、防水袋で電池組立を理想的な状態に防水でき、さらに、注入されるポッティング樹脂を電池に熱結合状態に密着して、電池の発熱を効率よく外部に放熱できる特徴がある。
[0005]
 しかしながら、この構造の電池パックは、注入されるポッティング樹脂を全ての電池の表面に熱結合するために、内部の間隙を満たすようにポッティング樹脂を充填することから、注入するポッティング樹脂の量が相当に多くなって、電池パックの重量が増加すると共に、多量のポッティング樹脂を使用することから製造コストが高くなる欠点がある。とくに、防水袋に注入されて電池の発熱を外部に放熱するために使用されるポッティング樹脂は、高温に発熱する電池を効率よく放熱することから、優れた熱特性や難燃性などが要求されて高品質で高価なポッティング樹脂を使用する必要があるので、このポッティング樹脂を多量に使用すると原料コストが相当に高価になる欠点がある。
[0006]
 さらに、従来の構造の電池パックにおいては、防水袋に注入されるポッティング樹脂の充填状態の制御が難しく、電池パック毎にポッティング樹脂の配置や厚さのばらつきが発生していた。このために、電池毎の放熱状態に差が生じて、複数の電池を均一に放熱できない問題点があった。
[0007]
 本発明は、従来の以上の欠点を解決するために開発されたもので、充填されるポッティング樹脂の量を最小限としながら、複数の電池に対して均等にポッティング樹脂を密着させて、電池の熱を均一に、しかも確実に放熱することができる電池パックとこの電池パックの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の電池パックによれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10と、電池組立10を収納してなる防水容器3とを備え、電池組立10が収納された防水容器3を電池のコアパック20として外装ケース4に収納している。電池ホルダ2は、複数の電池セル1を互いに平行な姿勢とし、かつ各電池セル1の両端に設けられた電極端子を同一面に配置すると共に、電池ホルダ2の両側面において、電池セル1の電極端子をリード板5で接続している。電池組立10は、少なくともリード板5が配置された側面が、樹脂製の被覆部7で被覆されている。この被覆部7は、リード板5に熱結合状態で接触すると共に、リード板5と対向する領域が略均一な厚さに形成されている。
[0009]
 上記構成により、複数の電池セルが収納された電池ホルダの両側面において、電池セルの電極端子に接続されたリード板の表面に樹脂製の被覆部を略均一な厚さで形成しながら、リード板に熱結合状態で接触させるので、複数の電池に対して均等にポッティング樹脂を密着させて、電池の熱を均一に、しかも確実に放熱することができ、しかも類焼防止効果を向上できる。
[0010]
 本発明の電池パックは、防水容器3を可撓性シートを袋状にしている防水袋3Aとすることができる。
[0011]
 本発明の電池パックは、電池ホルダ2が、電池セル1を収納する電池収納部23の両側に位置して一対の支持側壁21を有し、一対の支持側壁21が、リード板5を配置する凹部25を外側面に形成して、凹部25に被覆部7を配置することができきる。
[0012]
 本発明の電池パックは、被覆部7を、防水容器3に注入されたポッティング樹脂8で形成することができる。
[0013]
 本発明の電池パックは、被覆部7を、支持側壁21に形成された凹部25に配置されるように樹脂成形された被覆材7Aとし、この被覆材7Aを凹部25に固定することができる。
[0014]
 本発明の電池の製造方法によれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10を備える電池パックの製造方法であって、電池組立10を収容するための防水容器3を用意する工程と、防水容器3に電池組立10を挿入する工程と、防水容器3にポッティング樹脂8を注入し、かつ、防水容器3を、周囲を囲む治具40に表面が接触するように挿入して、防水容器3と電池組立10の間にポッティング樹脂8を充填する充填工程と、ポッティング樹脂8の硬化後に防水容器3を治具40から取り出す取出工程とを含んでいる。
[0015]
 これにより、防水容器に充填されるポッティング樹脂の量を最小限としながら、ポッティング樹脂をほぼ均一な厚さとして電池組立の表面を被覆することができる。これにより、各電池セルと接触されるポッティング樹脂の厚みのばらつきを抑えて、放熱効果を均一化し、類焼防止効果が期待できる。また、未硬化のポッティング樹脂を重力だけでは為し得ない形状に硬化させて、電池組立の側面を被覆できる。
[0016]
 本発明の電池パックの製造方法は、治具40を、上方を開放した箱状に形成することができる。
[0017]
 本発明の他の電池パックの製造方法によれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10を備える電池パックの製造方法であって、電池組立10を収容するための防水容器3を用意する工程と、防水容器3に電池組立10を挿入する工程と、防水容器3にポッティング樹脂8を注入し、かつ、防水容器3を、周囲を囲む外装ケース4に表面が接触するように挿入して、防水容器3と電池組立10の間にポッティング樹脂を充填する充填工程と、ポッティング樹脂8が硬化した状態で、防水容器3を外装ケース4に収納する工程とを含んでいる。これにより、外装ケースを治具に兼用することで、治具等を準備することなく、製造にかかる工程と手間を減らすことができる。また、防水容器に充填されたポッティング樹脂を外装ケースの内形に沿う形状に硬化させることができる。 
[0018]
 本発明の電池パックの製造方法によれば、防水容器3を可撓性シートを袋状にしている防水袋3Aとすることができる。
[0019]
 本発明の他の電池パックの製造方法によれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10を備える電池パックの製造方法であって、その内部に電池組立10を収容した際、電池組立10の周囲に、一定の隙間を形成するよう予め設計された硬質な防水容器3を用意する工程と、防水容器3に電池組立10を収容すると共に、防水容器3と電池組立10の間にポッティング樹脂8を充填する工程と、ポッティング樹脂8を硬化させる工程とを含んでいる。これにより、防水容器を電池組立の周囲に必要なポッティング量となるようクリアランスを予め設計することで、ほぼ均一な厚さでポッティング樹脂を電池組立の表面に被覆することができる。
[0020]
 本発明の他の電池パックの製造方法によれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10を備える電池パックの製造方法であって、電池ホルダ2として、電池セル1を収納する電池収納部23の両側に一対の支持側壁21を有すると共に、一対の支持側壁21が、電池セル1を接続するためのリード板5を配置する凹部25を外側面に形成してなる電池ホルダ2を準備する工程と、電池ホルダ2の凹部25にポッティング樹脂8を充填する工程と、ポッティング樹脂8を硬化させて、凹部25にリード板5を被覆する被覆部7を形成する工程とを含んでいる。これにより、電池ホルダの側面に形成された凹部内であって、電池セルに接続されたリード板の表面に、ほぼ均一な厚さでポッティング樹脂からなる被覆部を形成することができる。
[0021]
 本発明の他の電池パックの製造方法によれば、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10を備える電池パックの製造方法であって、電池ホルダ2として、電池セル1を収納する電池収納部23の両側に一対の支持側壁21を有すると共に、一対の支持側壁21が、電池セル1を接続するためのリード板5を配置する凹部25を外側面に形成してなる電池ホルダ2を準備する工程と、凹部25に配置されたリード板5を被覆する樹脂製の被覆材7Aを用意する工程と、被覆材7Aを電池組立10の凹部25に固定する工程とを含んでいる。これにより、電池ホルダの側面に形成された凹部内であって、電池セルに接続されたリード板の表面に、均一な厚さの被覆材を配置することができる。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 本発明の一実施の形態にかかる電池パックの斜視図である。
[図2] 図1に示す電池パックを背面側から見た分解斜視図である。
[図3] 図2に示す電池パックの電池組立を示す斜視図である。
[図4] 防水袋に電池組立を挿入してポッティング樹脂を充填する工程を示す図である。
[図5] 治具の一例を示す斜視図である。
[図6] 図5に示す治具のVI-VI線断面図である。
[図7] 図5に示す治具のVII-VII線断面図である。
[図8] 図5に示す治具の分解斜視図である。
[図9] 図8に示す治具を底面から見た分解斜視図である。
[図10] 本発明の他の実施の形態にかかる電池パックの斜視図である。
[図11] 本発明の他の実施の形態にかかる電池パックの製造工程を示す斜視図である。
[図12] 本発明の他の実施の形態にかかる電池パックの製造工程を示す斜視図である。
[図13] 本発明の他の実施の形態にかかる電池パックの製造工程を示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0023]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定されない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一若しくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
[0024]
 本発明の電池パックは、主として電動の乗り物である電気機器に装着されて、駆動用のモータに電力を供給する。本発明は、たとえば、アシスト自転車、電動バイク、電動車椅子、電動三輪車、電動カート等の電源として使用される。ただし、本発明は、電池パックの用途を特定するものではなく、電動工具等の屋外で使用される種々の電気機器用の電源として使用することもできる。
[0025]
 図1と図2に示す電池パックは、複数の電池セル1を電池ホルダ2に収納してなる電池組立10と、この電池組立10を収納してなる防水容器3とを備えており、電池組立10が収納された防水容器3を電池のコアパック20として外装ケース4に収納している。
[0026]
(電池組立10)
 電池組立10は、両端に正負の異なる電極端子を備える複数の電池セル1と、これ等の電池セル1を互いに平行な姿勢とし、かつ電池セル1の電極端子を同一面に配置して多段多列に配置している電池ホルダ2と、この電池ホルダ2に収納している電池セル1の電極端子に接続されて、隣接する電池セル1を直列と並列に接続してなるリード板7とを備えている。
[0027]
(電池セル1)
 電池セル1は、充電できるリチウムイオン二次電池である。ただ電池セル1は、リチウムイオン電池に限定されず、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池等の充電できる電池であってもよい。さらに、本実施例の電池パックでは、円筒型電池が使用されているが、これに限定されず、角型電池や扁平形電池とすることもできる。電池組立10は、複数の電池セル1を平行な姿勢として、多段多列に並べて電池ホルダ2に収納している。本実施例の電池パックは、21本の電池セル1を7直列3並列で電気接続している。なお、図1と図2に示す電池パックは、図3に示すように、電池セル1を1個づつ平行な姿勢として並べているが、2個以上のセルを縦列状態に接続し、この状態の電池セルの複数を、平行な姿勢で並べるようにしてもよい。
[0028]
(電池ホルダ2)
 電池ホルダ2は、絶縁材料であるプラスチック等の熱可塑性樹脂によって形成されている。電池ホルダ2は、図3に示すように、電池セル1を挿通して保持する保持部22の両端に、支持側壁21を一体的に成形して連結している。この電池ホルダ2は、一対の支持側壁21の対向する内側に保持部22を設けて電池収納部23としている。図に示す保持部22は、円筒形の電池セル1の外周面に沿う筒状、ないし部分的に開口部を設けた筒状としている。一対の支持側壁21は、保持部22の両端に位置して、互いに平行な姿勢で設けられている。支持側壁21は、保持部22に対して直交する板状に成形されている。この支持側壁21は、外装ケース4の内形に沿う形状としている。
[0029]
 図3に示す電池ホルダ2は、保持部22を軸方向の中間で2分割しており、分割された保持部22の端部を支持側壁21に一体的に成形して一対のホルダーユニット2A、2Bを形成している。この電池ホルダ2は、各ホルダーユニット2A、2Bの保持部22に電池セル1を収納した状態で、一対のホルダーユニット2A、2Bを連結させることで、電池セル1を定位置に保持する電池収納部23を形成している。一対のホルダーユニット2A、2Bは、係止構造で連結される。ただ、分割されたホルダーユニットは、ボスに止ネジをねじ込んで連結し、あるいは接着して連結することもできる。
[0030]
 電池ホルダ2は、図3に示すように、各保持部22に挿入される複数の電池セル1を多段多列に配置して、定位置に保持している。さらに、電池ホルダ2は、両側に位置する支持側壁21にリード板5を配置しており、電池ホルダ2の定位置に保持される複数の電池セル1をリード板5で接続している。支持側壁21は、保持部22の外側において、電池セル1の電極端子を表出する開口部24を開口しており、この開口部24から表出する電極端子にリード板5を溶着して連結している。図3の支持側壁21は、リード板5を配置する凹部25を外側面に形成している。図の凹部25は、複数のリード板5が配置される領域であって、支持側壁21の外側面の上端部を除くほぼ全面にわたって形成されている。さらに、図の支持側壁21は、凹部25の底面において、リード板5を嵌入する位置決凹部26を設けている。この位置決凹部26は、底面において、複数のリード板5が同一平面上に配置されている。位置決凹部26は、一段低い凹部形状として、隣接する位置決凹部26の境界部分には絶縁リブ27を設けている。支持側壁21は、リード板5を位置決凹部26に入れて定位置に配置している。
[0031]
 なお、電池ホルダ2の支持側壁21の外側面に形成された凹部25には、詳細には後述するが、樹脂製の被覆部7が配置される。ここに配置される被覆部7は、リード板5に熱結合状態で接触すると共に、リード板5と対向する領域が略均一な厚さに形成される。この被覆部7は、防水容器3に充填されるポッティング樹脂8により形成される。
[0032]
 さらに、図に示す電池ホルダ2は、一対の支持側壁21を、保持部22の両端から上方に突出させており、一対の支持側壁21の間に、回路基板6を収納する基板の収納スペース28を設けている。支持側壁21は、リード板5の接続部5Aを回路基板6に接続するための接続窓29を開口している。接続窓29は、位置決凹部26に配設されるリード板5の接続部5Aの位置に開口されており、接続部5Aを収納スペース28に表出させている。リード板5の接続部5Aは、接続窓29に配置されて、収納スペース28に配置される回路基板6に接続している。
[0033]
 以上の電池ホルダ2は、保持部22の半分と支持側壁21とを一体的に成形してホルダーユニット2A、2Bとしているが、電池パックは、電池ホルダを以上の構造に特定しない。電池ホルダは、複数の電池を所定の位置に保持できる他の全ての構造とすることができる。
[0034]
(リード板5)
 リード板5は、支持側壁21の凹部25の底面に配置されて、複数の電池セル1の電極端子に接続される。リード板5は、電池セル1の電極端子にスポット溶接やレーザ溶接等の方法で溶接して接続できる。リード板5には、電気導電および熱伝導のよい材質が使用され、表面をニッケル等のメッキをした鉄板、ニッケル板、銅板、アルミニウム板等の金属板が好適に使用できる。図の電池パックは、電池ホルダ2の両側において、各々4枚のリード板5を凹部25に配置して電池セル1の電極端子に接続している。
[0035]
(回路基板6)
 回路基板6は、リード板5を介して電池セル1に接続される。回路基板6は、各々の電池電圧を検出して、充放電の電流を遮断する保護回路(図示せず)を実装している。保護回路は、いずれかの電池電圧が最低電圧よりも低くなると、放電電流を遮断するスイッチング素子をオフに切り換えて、放電電流を遮断する。また、いずれかの電池電圧が最高電圧よりも高くなると、充電を停止するスイッチング素子をオフに切り換えて、充電を停止する。このように、各々の電池電圧を検出して、充放電をコントロールする保護回路を実装する電池パックは、電池セルを保護しながら安全に使用できる。
[0036]
 以上のように、複数の電池セル1を電池ホルダ2で所定の位置に保持すると共に、回路基板6を電池ホルダ2の上面に固定し、さらに、各々の電池セル1の電極端子がリード板5と接続され、このリード板5を介して、回路基板6に接続して電池組立10としている。このように、複数の電池セル1を電池ホルダ2で定位置に保持してコアパック10とする構造は、コアパック10の組み立てを簡単かつ容易にできる特長がある。さらに、複数の電池1を定位置に保持しているコアパック10を、防水袋3にスムーズに収納できる特徴もある。なお、図2に示す電池組立10は、回路基板6から引出線11が引き出されている。引出線11の先端には、充放電端子や信号線を備えたコネクタ12を接続している。このコネクタ12は、外装ケース4の定位置に配置される。
[0037]
(防水容器3)
 電池組立10は、図2で示すように、防水容器3に収納されて、電池のコアパック20として、外装ケース4に収納される。図2では、防水容器3を鎖線で示している。電池パックは、防水性に優れた水密構造とするために、電池組立10を防水容器3に収納している。とくに、電池組立10を防水容器3に収納して防水容器3から電池組立10の回路基板5に接続している引出線11を外部に引き出している。防水容器3は、電池組立10を収納する状態で、ポッティング樹脂を充填している。注入されるポッティング樹脂は、電池組立10の電池セル1や回路基板5の発熱部品に熱結合して、電池セル1や発熱部品の熱を効率よく外部に伝導して放熱する。
[0038]
(防水袋3A)
 防水容器3は、電池組立10を収納できる容積を有する。図4の防水容器3は、可撓性シートを袋状に成形してなる防水袋3Aとしている。防水袋3Aの可撓性シートには、可撓性のあるプラスチックシートが使用できる。プラスチックシートには、ポリイミド(PI)、ポリエチレンイミド(PEI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が使用できる。これらのプラスチックシートは、可撓性と耐熱性に優れている特長がある。また、電池セルの安全弁が開弁されたときに排出される電解液によって、溶融し化学反応を起こすこともない。ただ、防水容器3に使用される可撓性シートには、上述したもの以外の他のプラスチックシートも使用することができる。
[0039]
 図4に示す防水袋3Aは、対向するシート材31の3辺を連結して全体の形状を袋状としている。袋状の防水袋3Aは、2枚のシート材31を積層して3辺を熱シール等により連結して袋状とすることも、1枚のシート材31を底辺で折り返して積層し、両側縁を熱シール等により連結して袋状とすることもできる。図4Aに示す防水袋3Aは、対向する2枚のシート材31の下端縁31aを連結すると共に、両側縁31b、31cを連結して上方開口の袋状に形成している。一方の側縁31bは開口縁まで連結されており、他方の側縁31cは上部まで連結されている。他方の側縁31cは、連結部の上端においてさらに内側に向かって連結部を折曲しており、下端縁31aと略平行な方向に延びる中間連結部32を設けている。中間連結部32は、2枚のシート材31を熱シール等により連結している。
[0040]
この防水袋3Aは、両側縁31b、31cと下端縁31aと中間連結部32とで囲まれた領域を収納部33として電池組立10を収納すると共に、中間連結部32の先端部と対向する側縁31bとの間の隙間34を、電池組立10の挿通隙間とすると共に、引出線11の引き出し隙間としている。この防水袋3Aは、図4Aに示すように、上端開口35から電池組立10を挿入すると共に、隙間34に通過させて収納部32の内部に電池組立10を挿入し、電池組立10から引き出された引出線11を隙間34から引き出す。引き出された引出線11は、中間連結部32に沿って他方の側縁31cの上部開口36から外部に引き出される。さらに、この状態で、図4Bに示すように防水袋3Aの上端部をシールして上部連結部37を設けて上端開口35を閉塞する。これにより、防水袋3Aは、上部連結部37、側縁31b、下端縁31a、側縁31c、中間連結部32により対向するシート材31が略G字状に連結された防水袋3Aとして、内部に電池組立10を収納できる。また、側縁31c側の上部開口36から外部に引出線11を引き出しできる。
[0041]
 電池組立10が収納された防水袋3Aは、図4Cに示すように、溶融状態にあるポッティング樹脂8が内部に充填される。ポッティング樹脂8は、上部開口36から注入されて防水袋3Aの内部に充填される。防水袋3Aに充填されるポッティング樹脂8の量は、定量とすることができる。それは、図4C及び図4Dに示すように、上方開口の容器状の治具40に挿入することで、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8の液面を防水袋3Aの内部で上昇させて電池組立10の表面に対して所定の配置に配置して、所定の厚さに形成できるからである。
[0042]
 防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8を電池組立10の表面に沿って所定の形状に形成するために、ポッティング樹脂8が充填された防水袋3Aは、図4C及び図4Dに示すように治具40に挿入してポッティング樹脂8を所定の形状とする。ポッティング樹脂8が充填された防水袋3Aは、治具40の内面に沿う形状に変形されて、内部に充填されたポッティング樹脂8を所定の形状に変形させる。
[0043]
 また、図4に示す防水袋3Aは、内部の空気を排気する逆止弁13を備えている。この構造の防水袋3Aは、内部の空気を排気して防水袋3Aを収縮させながら、ポッティング樹脂8を防水袋3Aの底部から上部に移動できるので、防水袋3Aの内部でポッティング樹脂8をスムーズに上昇できる特徴がある。ただ、逆止弁13は必ずしも必要ではなく、これを省略することもできる。以上の防水袋3Aは、一部又は全体を透光性として、内部に注入されるポッティング樹脂8の充填状態を確認することができる。
[0044]
(治具40)
 治具40は、図5~図9に示すように、防水袋3Aが収納される上方開口の容器状の治具本体41と、この治具本体41の上端開口を閉塞する蓋体42とを備えている。治具本体41は、図6と図7の断面図に示すように、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8を電池組立10の表面に沿う所定の形状に形成できるように、その内形を電池組立10の外形に沿う形状であって、治具本体41の内面と電池組立10との間に防水袋3Aとポッティング樹脂8を配置できるクリアランスに形成される。ここで、図6に示す治具本体41は、両端の端面プレート41B及び底面プレート41Cの内面形状を、電池組立10の対向する支持側壁21間に形成された保持部22及びこの保持部22に保持された電池セル1の表面に沿う凹凸形状としている。治具本体41は、端面プレート41B及び底面プレート41Cの内面形状を電池組立10の中央部に沿う形状とすることで、この部分に配置されるポッティング樹脂8の量を最小限にしながら、余剰のポッティング樹脂8を他の領域に移動させることができる。
[0045]
 また、治具本体41は、図7に示すように、電池組立10の支持側壁21と対向する両側の側面プレート41Aの内面を平面状としている。この治具本体41は、電池ホルダ2の支持側壁21と側面プレート41Aとの間に、所定の間隔の成形スペースが形成される。図7に示す電池ホルダ2は、支持側壁21の外側表面に凹部25を形成しており、この凹部25と側面プレート41Aの内面に配置された防水袋3Aとの間に所定の幅の形成スペースを形成している。防水袋3aの内部を移動するポッティング樹脂8は、この形成スペースに充填されて所定の厚さに形成される。形成スペースに充填されたポッティング樹脂8は、硬化して被覆部7が形成される。図に示す治具本体41は、側面プレート41Aの内面を平面状にしているので、支持側壁21の凹部25に形成される被覆部7の外側表面は側面プレート41Aに沿って配置される防水袋3Aに沿って平面状に形成される。さらに、支持側壁21の凹部25に充填されるポッティング樹脂8は、凹部25の底面に配置されたリード板5に密着して熱結合状態で接触する。これにより、電池セル1の発熱を電極端子からリード板5を介して被覆部7に効率よく熱伝導できる。また、側面プレート41Aによって位置付けされた防水袋3Aと凹部25に配置されたリード板5よって被覆部7が均一の厚さに形成されるので、電池セル1からの発熱を均等に放熱して電池温度のばらつきを有効に防止できる。
[0046]
 さらに、図7Aに示す治具本体41は、対向する側面プレート41Aの内面を上方に向かって間隔が広くなる勾配を設けており、防水袋3Aの底部に充填されたポッティング樹脂8を速やかに上方に流動できるようにしている。また、ポッティング樹脂8が硬化した状態で、ポッティング樹脂8が電池組立10の表面に充填された防水袋3Aを治具本体41からスムーズに取り出しできる。なお、治具本体41は、図9に示すように、底面プレート41Cに貫通孔45を開口している。この治具本体41は、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8を硬化させた後、この貫通孔45から電池組立10の底面側を押圧することで、ポッティング樹脂8が硬化した電池のコアパック20を簡単に治具本体41から取り出しできる。
[0047]
 さらに、図5~図9に示す治具は、治具本体41の上端開口部を閉塞する蓋体42を備えている。図の蓋体42は、防水袋3Aから引き出される引出線11を案内する切欠開口43を設けている。さらに、図に示す蓋体42は、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8が、電池組立10の上面側において、所定の形状に形成されるように内形を特定している。図に示す蓋体42は、引出線11の引き出し側と反対側の端部に、内側に突出する凸部44を形成している。この凸部44は、ここに流動されるポッティング樹脂8を押圧して、回路基板6側に移動させる。したがって、防水袋3Aに充填するポッティング樹脂8の量を最小限にしながら所定の形状に形成できる。
[0048]
 この蓋体42は、たとえば、電池のコアパック2を外装ケースに収納する状態で、外装ケースの内面に沿って配置できるように、好ましくは、外装ケースの内面形状に沿う形状としている。この構造は、電池セル1を防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8を治具40で所定の位置に配置して所定の形状に形成しながら、外装ケースの内形に沿う形状とすることで、簡単に外装ケースに収納できる。ただ、電池のコアパックは、その外形を外装ケースの内形よりも小さくすることもできる。
[0049]
 さらに、防水袋3Aに注入されるポッティング樹脂8は、好ましくは、電池組立10の上面に配置される回路基板6を埋設する位置まで充填されるようにすることができる。この構造は、回路基板6に実装される電子部品を防水構造で被覆しながら、回路基板6に実装される発熱部品の熱を放熱できる。
[0050]
 以上のように、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8は、治具40によって所定の位置に配置されて、電池組立10の両側面において、リード板5に熱結合される所定の厚さの被覆部7が形成される。防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8が治具40によって所定の形状に硬化されると、電池のコアパック20は治具40から取り出されて、図2に示すように外装ケース4に収納される。図に示す外装ケース4は、本体ケース4Aと蓋ケース4Bとを備えており、電池のコアパック20が収納された本体ケース4Aを蓋ケース4Bで閉塞して電池パックが形成される。
[0051]
 以上の実施例では、防水袋3Aの外形を特定するために治具40を利用しており、治具40の内面に沿って防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8を配置して所定の形状に形成している。ただ、本発明は、必ずしも治具を使用する必要はなく、外装ケースを治具に兼用することもできる。この外装ケースは、たとえば、その内形を前述の治具40の内形と同様の形状とすることで、電池組立10の表面に沿ってポッティング樹脂8を配置して所定の形状の被覆部7を形成することができる。この外装ケースは、本体ケースと蓋ケースとで形成することができる。ケース本体は、前述の治具本体と同様に、上方開口の容器形状として、電池組立が収納された防水袋を配置してポッティング樹脂を所定の形状に形成できる。さらに、蓋ケースは、前述の蓋体と同様に、電池組立の上面に沿う形状とすることで、外装ケースに収納される電池のコアパックを所定の外形に形成しながら定位置に配置できる。
[0052]
 このように、外装ケースを治具に兼用する構造は、ポッティング樹脂が硬化された状態で本体ケースに収納されたコアパックを定位置に固定するので、治具のようにコアパックを取り出すための貫通孔を設ける必要がない。また、外装ケースに収納されてポッティング樹脂が硬化されたコアパックは、外装ケースの内面に沿う外形に形成されて、所定の形状に形成される。
[0053]
(防水容器の他の例)
 以上の実施例では、防水容器3を可撓性シートからなる防水袋3Aとしているが、防水容器は、ゴム状弾性体を容器形状に形成したものとすることもできる。この防水容器はその内形を電池組立に沿う形状とすることができる。これにより、充填するポッティング樹脂の量を最小限としながら、電池ホルダの側面部分には所定の形状と厚さの被覆部を形成できる。この防水容器も、一部又は全体を透光性として、内部に注入されるポッティング樹脂の充填状態を確認することができる。
[0054]
 さらに、防水容器は、図10に示すように、樹脂製のケース3Bとすることもできる。この図に示すケース3Bは、上方を開口しており、この開口部から電池組立10を収納できるようにしている。このケース3Bは、収納される電池組立10の周囲に、一定の隙間を形成するように形成される。この構造のケース3Bは、例えば、硬質の樹脂で形成することができる。容器形状のケース3Bからなる防水容器3は、内部にポッティング樹脂8を充填した状態で電池組立10を圧入し、ケース3Bの底部に充填されたポッティング樹脂8を電池組立10の外周に沿って上昇させて、電池組立10の周囲に所定の形状の被覆部を形成することができる。ただ、ポッティング樹脂8は、ケース3B内に電池組立10を挿入した後、注入することもできる。このケース3Bは、ポッティング樹脂の量が電池組立10の周囲に必要な量となるように、クリアランスを予め設計することで、ほぼ均一な厚さの被覆部を電池組立の表面に形成することができる。
[0055]
 さらに、樹脂製のケースからなる防水容器は、上方開口の容器形状として、ケースの内形を前述の治具と同様に、電池組立の外形に沿う形とすることもできる。すなわち、電池組立の支持側壁と対向する側壁の内面を平面状とすると共に、支持側壁の間の部分と対向する中間部分を電池セル及び電池ホルダの保持部の形状に沿う凹凸を有する形状とすることができる。この構造は、さらに、充填するポッティング樹脂の量を削減できる特徴がある。
[0056]
(被覆部7の他の例) さらに、本発明の電池パックは、以下のようにして、電池組立10の電池ホルダ2の表面に被覆部7を形成することもできる。図11と図12に示す電池組立10は、電池ホルダ2の側面において、支持側壁21の中央部分にリード板5を配置するための凹部25を形成しており、この凹部25の周囲であって、リード板5の接続窓29を閉塞プレート51でせき止めて、凹部25の周囲を閉塞している。この電池組立10は、周囲が閉塞された凹部25にポッティング樹脂8を供給することにより、電池セル1の端面側に所定の厚さの被覆部7を形成している。この電池組立10は、一方の側面に被覆部7を形成した後、電池ホルダ2を反転させて、反対側の側面に被覆部を形成することで、電池組立10の両側面に被覆部7を形成できる。
[0057]
 ここで、電池セル1の端面に対向して形成される被覆部7は、支持側壁21に形成された凹部25の深さによりその厚さが特定される。ただ、電池組立は、図示しないが、支持側壁の凹部の内周に沿って所定の高さを有するリング状の周壁を設けて、この周壁の内部にポッティング樹脂を充填して被覆部を形成することもできる。この被覆部は、周壁の高さにより、厚さを調整できる。
[0058]
 以上の構造は、電池ホルダ2の支持側壁21に沿う形状の被覆部7を凹部25に密着状態で形成できる。とくに、凹部25の内面やリード板5の凹凸に対してポッティング樹脂8を埋設することでアンカー効果により電池ホルダ2の側面に対して外れないように被覆部7を固定できる。
[0059]
 さらに、電池組立10の側面に配置される被覆部は、図13に示すように支持側壁21に固定される被覆材7Aとすることもできる。図に示す被覆材7Aは、支持側壁21に形成された凹部25に沿って連結されるように、凹部25の内形に沿う外形を有する板状に形成されている。この被覆材7Aは、図13に示すように、電池ホルダ2の支持側壁21に設けた凹部25に配置されて、リード板5または電池ホルダ2の凹部25の内面に接着して定位置に固定される。あるいは、凹部25に嵌入した状態で接着テープを介して支持側壁21に固定される。
[0060]
 この構造は、同じ外形と厚さの被覆材7Aを製造することで、常に同じ状態で電池組立10の側面を被覆して、対向する電池セル1の端面に対して同じ条件で配置でき、均一な放熱を実現できる。
[0061]
 以上の電池パックは、以下の工程で組み立てられる。
[防水袋3Aを準備し、電池組立10を挿入する工程]
 図4A~図4Bに示すように、所定の形状に形成された防水袋3Aを用意する。防水袋3Aに電池組立10を収納する。図4に示す防水袋3Aは、上端開口35から電池組立10を挿入すると共に、挿入された電池組立10を防水袋3Aの収納部33に挿入して定位置に配置する。さらに、収納部33に配置された電池組立10から引き出された引出線11を上部開口36から引き出して、上端開口35をシールする。ただ、防水袋は、必ずしも図4に示す構造とする必要はなく、現在既に開発され、あるいは今後開発される防水袋であって、電池組立を収納でき、かつ収納された電池組立から延びる引出線を外部に引き出しできる他の全ての防水袋が使用できる。
[0062]
[ポッティング樹脂8の注入工程]
 図4Cに示すように、未硬化のポッティング樹脂8を防水袋3Aに注入する。防水袋3Aには、所定量のポッティング樹脂が注入される。この状態で注入されたポッティング樹脂8は、防水袋3Aの底部に充填されている。
[0063]
[電池組立10が収納された防水容器を治具に挿入する工程] 図4Dに示すように、ポッティング樹脂8が充填された防水袋3Aを治具本体41に挿入する。このとき、防水袋3Aに収納された電池組立10が治具本体41の内面に沿って挿入されることで、防水袋3Aに充填されたポッティング樹脂8が治具本体41の内面に沿って配置された防水袋3Aの内面と電池組立10の外周面との間を移動して、防水袋3Aの底部から上部に向かって上昇する。この状態で、ポッティング樹脂8は、電池組立10の側面に設けた凹部25に充填されて、所定の形状の被覆部7が形成される。凹部に充填されたポッティング樹脂8は、リード板5に熱結合状態に接触すると共に、リード板5の表面と対応する領域が均一な厚さに形成される。
[0064]
 この方法は、防水袋3Aの底部に充填されたポッティング樹脂8を、治具本体41の内面に沿って配置された防水袋3Aの内面と電池組立10の外周とに沿って上昇させながら定位置に配置できるので、防水袋3Aの底部から上部に向かって確実にポッティング樹脂8を充填して所定の形状に形成できる。
[0065]
 この工程で防水袋3Aに注入されるポッティング樹脂8は、所定量を注入した状態で、その後の圧入工程において、未硬化な状態のポッティング樹脂8を電池組立10の外周に沿って底部から上部に移動させるので、使用するポッティング樹脂8を常に最小限に抑えながら、常に電池組立10の外周に沿う同形状の被覆部7を形成できる。
[0066]
 ここで、可撓性シートで形成される防水袋3Aの内面に沿って未硬化のポッティング樹脂8を移動させて定位置に配置するので、可撓性シートの内面形状に沿って、内形が多少異なることもある。ただ、治具の側壁の内面に沿って配置される可撓性シートは、側壁の内面移送平面状に配置されると共に、底部からの圧力で上昇されるポッティング樹脂8に押圧されることで、防水袋3Aを側壁の内面に密着させて、常に所定の形状に形成される。したがって、本明細書において、「同形状の被覆部を形成する」とは、完全に等しい外形には限定せず、防水袋3Aの厚みやしわ、微細な気泡等の空隙による誤差を含む範囲内で等しい状態を含む広い意味で使用する。
[0067]
 なお、防水容器には、防水袋3Aに代わって、樹脂製のケースやゴム製の容器も使用できるが、この場合は、可撓性シートによる防水袋3Aよりもさらに、外形の精度を高くすることが可能となる。
[0068]
[取り出し工程]
 ポッティング樹脂8の硬化後に、防水袋3Aを治具40から取り出す。治具から取り出した電池のコアパック20を、図2に示すように外装ケース4に収納する。

産業上の利用可能性

[0069]
 本発明は、電池組立を防水容器に入れて防水構造としながら、電池組立の側面に均一な厚さの被覆部を形成するので、防水構造を実現しながら放熱特性を向上できる電池パックとして有効に利用できる。

符号の説明

[0070]
1…電池セル
2…電池ホルダ
2A、2B…ホルダーユニット
3…防水容器
3A…防水袋
3B…ケース
4…外装ケース
4A…本体ケース4B…蓋ケース
5…リード板
5A…接続部
6…回路基板
7…被覆部
7A…被覆材
8…ポッティング樹脂
10…電池組立
11…引出線
12…コネクタ
13…逆止弁
20…コアパック
21…保持部
22…支持側壁
23…電池収納部
24…開口部
25…凹部
26…位置決め凹部
27…絶縁リブ
28…収納スペース
29…接続窓
31…シート材
31a…下端縁
31b、31c…側縁
32…中間連結部
33…収納部
34…隙間
35…上端開口
36…上部開口
37…上部連結部
40…治具
41…治具本体
41A…側面プレート
41B…端面プレート
41C…底面プレート
42…蓋体
43…切欠開口
44…凸部
45…貫通孔
51…閉塞プレート

請求の範囲

[請求項1]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立と、
 前記電池組立を収納してなる防水容器とを備え、
 前記電池組立が収納された前記防水容器を電池のコアパックとして外装ケースに収納してなる電池パックであって、
 前記電池ホルダは、前記複数の電池セルを互いに平行な姿勢とし、かつ各電池セルの両端に設けられた電極端子を同一面に配置すると共に、該電池ホルダの両側面において、前記電池セルの電極端子がリード板で接続されており、
 前記電池組立は、少なくとも前記リード板が配置された側面が、樹脂製の被覆部で被覆されており、
 前記被覆部は、前記リード板に熱結合状態で接触すると共に、前記リード板と対向する領域が略均一な厚さに形成されてなる電池パック。
[請求項2]
 請求項1に記載される電池パックであって、
 前記防水容器が可撓性シートを袋状にしている防水袋である電池パック。
[請求項3]
 請求項1または2に記載される電池パックであって、
 前記電池ホルダが、前記電池セルを収納する電池収納部の両側に位置して一対の支持側壁を有し、一対の支持側壁は、前記リード板を配置する凹部を外側面に形成しており、前記凹部に前記被覆部を配置してなる電池パック。
[請求項4]
 請求項1から3のいずれか一に記載される電池パックであって、
 前記被覆部が、前記防水容器に注入されたポッティング樹脂で形成されてなる電池パック。
[請求項5]
 請求項3に記載される電池パックであって、
 前記被覆部が、前記支持側壁に形成された前記凹部に配置されるように樹脂成形された被覆材で、前記被覆材を該凹部に固定してなる電池パック。
[請求項6]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立を備える電池パックの製造方法であって、
 前記電池組立を収容するための防水容器を用意する工程と、
 前記防水容器に前記電池組立を挿入する工程と、
 前記防水容器にポッティング樹脂を注入し、かつ、前記防水容器を、周囲を囲む治具に表面が接触するように挿入して、前記防水容器と前記電池組立の間にポッティング樹脂を充填する充填工程と、
 前記ポッティング樹脂の硬化後に前記防水容器を治具から取り出す取出工程と
を含む電池パックの製造方法。
[請求項7]
 請求項6に記載される電池パックの製造方法であって、
 前記治具が、上方を開放した箱状に形成されてなる電池パックの製造方法。
[請求項8]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立を備える電池パックの製造方法であって、
 前記電池組立を収容するための防水容器を用意する工程と、
 前記防水容器に前記電池組立を挿入する工程と、
 前記防水容器にポッティング樹脂を注入し、かつ、前記防水容器を、周囲を囲む外装ケースに表面が接触するように挿入して、前記防水容器と前記電池組立の間にポッティング樹脂を充填する充填工程と、 前記ポッティング樹脂が硬化した状態で、前記防水容器を前記外装ケースに収納する工程と
を含む電池パックの製造方法。
[請求項9]
 請求項6から8のいずれか一に記載される電池パックの製造方法であって、
 前記防水容器が可撓性シートを袋状にしている防水袋である電池パックの製造方法。
[請求項10]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立を備える電池パックの製造方法であって、
 その内部に前記電池組立を収容した際、該電池組立の周囲に、一定の隙間を形成するよう予め設計された硬質な防水容器を用意する工程と、
 前記防水容器に前記電池組立を収容すると共に、前記防水容器と電池組立の間にポッティング樹脂を充填する工程と、
 前記ポッティング樹脂を硬化させる工程と
を含む電池パックの製造方法。
[請求項11]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立を備える電池パックの製造方法であって、
 前記電池ホルダとして、前記電池セルを収納する電池収納部の両側に一対の支持側壁を有すると共に、一対の支持側壁が、前記電池セルを接続するためのリード板を配置する凹部を外側面に形成してなる電池ホルダを準備する工程と、
 前記電池ホルダの前記凹部にポッティング樹脂を充填する工程と、
 前記ポッティング樹脂を硬化させて、該凹部に前記リード板を被覆する被覆部を形成する工程と
を含む電池パックの製造方法。
[請求項12]
 複数の電池セルを電池ホルダに収納してなる電池組立を備える電池パックの製造方法であって、
 前記電池ホルダとして、前記電池セルを収納する電池収納部の両側に一対の支持側壁を有すると共に、一対の支持側壁が、前記電池セルを接続するためのリード板を配置する凹部を外側面に形成してなる電池ホルダを準備する工程と、
 前記凹部に配置された前記リード板を被覆する樹脂製の被覆材を用意する工程と、
 前記被覆材を前記電池組立の該凹部に固定する工程と
を含む電池パックの製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]