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1. WO2017094278 - PHOTO SENSOR

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明 細 書

発明の名称 光センサ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012  

先行技術文献

特許文献

0013  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0014   0015   0016   0017   0018  

課題を解決するための手段

0019   0020   0021   0022   0023  

発明の効果

0024   0025   0026   0027  

図面の簡単な説明

0028  

発明を実施するための形態

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096  

符号の説明

0097  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 光センサ

技術分野

[0001]
 この発明は、光センサに関し、より詳しくは、発光素子と受光素子とを組み合わせて使用する光センサであって、本来の目的とする対象物からの反射光とは異なる光の入射を防止し、誤動作および誤検知を防止できる光センサに関する。

背景技術

[0002]
 近年、携帯電話のカメラのオートフォーカスやロボット掃除機等の自動ロボットの位置検知のために、測距センサが使用されている。このような測距センサには、暗視野下での距離検知が可能であることや、小型化が可能であること等の理由により、アバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode)を使用したTOF(Time Of Flight)センサ等の光センサが活用されている。
[0003]
 ここで、上記アバランシェフォトダイオードとは、耐圧以上の電圧を印加してアバランシェ降伏が発生する状態で使用する一種のPN接合ダイオードである。このフォトダイオードは、入射した光キャリアに対して10,000~1,000,000倍もの高い増幅率を有しており、単一光子を検出できる程の高感度であることが特徴である。そのために、暗視野下でも光検出が可能であり、暗闇においてもカメラのオートフォーカスや自動ロボットの位置検知が可能である。尚、これらの目的に必要な検知距離は、数十cmから数mである。
[0004]
 一般的に、上記光センサは、図6に示すように、LED(light emitting diode:発光ダイオード)等の発光素子2と、上記アバランシェフォトダイオード等の受光素子7との一対が、基板1上に搭載されて構成され、筐体4等のパッケージ内に配置されている。例えば、TOFセンサを用いた測距センサでは、発光素子2から定期的に発射された光パルスが対象物(図示せず)で反射されて、光が往復する時間だけ遅れて戻った反射光パルスを受光素子7で受ける。そして、その往復時間と光速とによって対象物までの距離を算出する。
[0005]
 しかしながら、図6に示す光センサにおいては、発光素子2と受光素子7とは横に配置されてパッケージされることが多く、図6から分かるように、発光素子2から発射された光は、必ずしも総て対象物に当たるだけではなく、筐体4にも当たる。そのために、筐体4等によって発生した反射光をも受光してしまう。
[0006]
 その場合、図6に示すように、十分に遠い位置に在る対象物に当たって反射して帰ってくる光は、受光素子7に対して略垂直な光路となる。これに対し、筐体4の位置は近いため、筐体4からの反射光の基板1平面の法線に対する角度が大きくなる。このように、筐体4は対象物に比べて極近くに位置するため、筐体4からの反射光が邪魔をして対象物までの正確な距離は計測することができない。したがって、この筐体4からの反射光による誤検知を防止することが重要となる。尚、図6において、3は接着剤、6はボンディングワイヤである。
[0007]
 上記筐体4からの反射光の入射を防止可能な光センサとして、例えば特開2013‐185887号公報(特許文献1)に開示されて、図7に示す構成を有する光センサがある。
[0008]
 上記特許文献1に開示された光センサにおいては、図7に示すように、受光素子用の不純物領域11が形成された半導体基板12と、半導体基板12上に配線プロセスによって遮光物質13a~13dが形成された角度制限フィルタ13と、角度制限フィルタ13上に形成された保護膜14と、保護膜14上に形成されたバンドパスフィルタ15とを含んでいる。また、バンドパスフィルタ15は、保護膜14上に形成されたロングパスフィルタLPFと、ロングパスフィルタLPF上に形成されたショートパスフィルタSPFとで構成されている。
[0009]
 上記構成において、図7に示すように、上記バンドパスフィルタ15の高さをRTとし、保護膜14の高さをRPとし、角度制限フィルタ13の高さをRAとし、角度制限フィルタ13の開口幅をdとすると、角度制限フィルタ13の制限角度θAは、θA=tan -1(d/RA)となる。この場合、制限角度θAよりも入射角度が大きい光は、遮光されて受光素子(不純物領域11)に入射されない。
[0010]
 また、上記制限角度θAに対して、角度制限フィルタ13とバンドパスフィルタ15とのオーバーラップ距離OVを、次式を満たすように設定している。
   θA=tan -1(d/RA)<θT=tan -1(OV/(RT+RP))
[0011]
 こうすることによって、上記角度制限フィルタ13のうちの最も外側の開口端に到達する入射光のうち、角度θTよりも大きな入射光であるバンドパスフィルタ15の側面を通過した入射光は、遮光物質13bで遮光されて受光素子(不純物領域11)に入射されることはない。
[0012]
 こうして、上記角度制限フィルタ13を通過する光を、バンドパスフィルタ15の上面から入射してバンドパスフィルタ15の全層を通過する光とすることによって、分光特性の低下を抑制するようにしている。

先行技術文献

特許文献

[0013]
特許文献1 : 特開2013‐185887号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0014]
 しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された光センサにおいては、以下のような問題がある。
[0015]
 すなわち、図7に示す構造を図6に示す光センサに適用した場合には、図6に示すように、筐体4は受光素子7の極近くに位置するので、その反射光の基板1平面の法線に対する角度は大きくなる。そのために、ガラスフィルタ5の上面および側面を通過した筐体4からの反射光は、図7に示す角度制限フィルタ13の遮光物質13a~13dで遮光されて、図6に示す受光素子7に直接入射されることはない。
[0016]
 ところが、上記遮光物質13a~13dは、金属配線に用いられる金属層で構成されて、垂直方向に形成されている。そこで、ガラスフィルタ5の上面および側面を通過して遮光物質13a~13dに入射された筐体4からの反射光は、遮光物質13a~13dで反射され、結局受光素子7に入射してしまう。したがって、筐体4からの反射光によって誤検知が生ずるという問題は、完全には解消されていない。
[0017]
 また、上記特許文献1に開示された光センサにおいては、サイズが大きい受光素子用の不純物領域11が想定されており、角度制限フィルタ13の上記遮光物質を受光領域内に複数形成する構成である。そのため、本来検知すべき受光面の法線に対する角度の小さい対象物からの反射光であってもその一部が角度制限フィルタ13を形成した領域で遮光されるため、感度が低下するという問題もある。
[0018]
 そこで、この発明の課題は、筐体からの反射光による誤検知を防止でき、対象物に関する情報をより正確に検知できる光センサを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0019]
 上記課題を解決するため、この発明の光センサは、
 互いに間隔をあけて配置された発光素子と受光素子とを備え、
 上記受光素子は、
 受光領域が表面に形成された基板と、上記基板上に積層され、上記受光領域に対向する領域の全部または略全部が開口している複数の導電膜と、上記導電膜間に形成された透光性を有する絶縁膜とを含み、
 上記複数の導電膜のうちの最下層以外の少なくも1つは、上記基板の上記受光領域以外の領域を遮光する遮光膜であり、
 上記複数の導電膜のうちの最下層以外の1つであって、かつ、上記受光領域の縁と上記開口の縁を一致させた上記遮光膜の厚さをH[μm]とし、
 上記最下層の導電膜の下面から上記遮光膜の下面までの厚さをh[μm]とし、
 上記受光領域の最大外形寸法である受光領域サイズをa[μm]とし、
 上記遮光膜の開口を介して上記基板側に入射する光のうち、上記基板平面に直交しかつ上記受光領域サイズaが定まる方向に沿った平面上において上記遮光膜の開口の縁を通過して上記受光領域上の領域内に入射する光と、上記基板平面の法線とがなす最小角度をθ[deg]とした場合に、
   H+h ≧ a/tan(θ)
の条件を満たすように構成されていることを特徴とする。
[0020]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子は、アバランシェフォトダイオードである。
[0021]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子における上記受光領域は略円形であり、
 上記受光領域サイズaは、上記受光領域の直径である。
[0022]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子は、アバランシェフォトダイオードであり、
 上記受光素子の受光領域サイズaは、5μm以上且つ15μm以下である。
[0023]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記最小角度θは45degである。

発明の効果

[0024]
 以上より明らかなように、この発明の光センサでは、受光素子において、受光領域以外の領域を遮光する導電膜を、導電膜間を絶縁する絶縁膜上に形成しているので、上記特許文献1に開示された角度制限フィルタの遮光物質のごとく遮光体が垂直方向に形成されている場合に比して、遮光すべき反射光が遮光膜である導電膜で遮られることによって、上記受光領域に入射するのを抑制することができる。
[0025]
 さらに、上記複数の導電膜のうちの受光領域以外の領域を遮光する遮光膜である導電膜の厚さH[μm]と、最下層の導電膜の下面から遮光膜である導電膜の下面までの厚さh[μm]と、上記受光領域の最大外形寸法である受光領域サイズa[μm]と、上記基板平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向に沿った平面上において遮光膜の開口の縁を通過して受光領域上の領域内に入射する光と、上記基板平面の法線とがなす最小角度θ[deg]とを、
   H+h ≧ a/tan(θ)
の条件を満たすように設定しているので、上記遮光すべき光を確実に遮光することができる。
[0026]
 したがって、上記最小角度θを、発光素子および受光素子を収納する筐体からの反射光が発光素子の受光面に入射するのを防止できる基板平面の法線からの最小角度に設定することで、上記法線に対して上記θ以上の角度で入射する筐体からの反射光を、上記受光領域以外の領域を遮光する膜である導電膜によって遮光することができる。
[0027]
 すなわち、この発明によれば、上記筐体からの反射光による誤検知を防止し、対象物に関する情報(有無,位置および距離等)をより正確に検知することができる。

図面の簡単な説明

[0028]
[図1] 図1はこの発明の第1実施形態の光センサに用いられる受光素子における断面図である。
[図2] 図2は図1に示す受光素子の受光領域の形状を示す図である。
[図3] 図3はこの発明の第2実施形態の光センサのアバランシェフォトダイオードを用いた受光素子における受光領域の形状を示す図である。
[図4] 図4は図3に示す形状の受光領域を有する受光素子の断面図である。
[図5] 図5はこの発明の第3実施形態の光センサの断面図である。
[図6] 図6は一般的な光センサの構造を示す断面図である。
[図7] 図7は筐体の反射光による誤検知を防止可能な従来の受光素子の断面図である。

発明を実施するための形態

[0029]
 以下、この発明の光センサを図示の実施の形態により詳細に説明する。尚、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。
[0030]
 〔第1実施形態〕
 この発明の第1実施形態の光センサに使用される受光素子21について、図1に従って具体的に説明する。なお、この光センサは、互いに間隔をあけて配置された発光素子(図示せず)と受光素子21とを備えている。
[0031]
 図1は、上記第1実施形態の光センサに用いられる受光素子21の断面図を示している。
[0032]
 この受光素子21は、図1に示すように、例えばP型(100)で抵抗率が10Ωcm程度のシリコン半導体基板22を用いている。そのシリコン半導体基板22表面に、N型半導体層23と、このN型半導体層23を挟むP型半導体層24とを形成している。
[0033]
 上記N型半導体層23は、一般的に31P (リン)を150keVで1.0E+13cm -3程度にイオン注入し、900℃のアニール等で熱処理することによって形成される。また、P型半導体層24は、11B (ボロン)を250keVで1.0E+13cm -3程度にイオン注入し、同様に900℃のアニール等で熱処理することによって形成される。
[0034]
 次に、N型半導体層23とP型半導体層24が形成されたシリコン半導体基板22上に、熱酸化等の方法でシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。そして、アノード拡散となるP+拡散層25とカソード拡散となるN+拡散層26を形成する。その場合、P+拡散層25は、11B (ボロン)を30keVで2.0E+15cm -3程度イオン注入し、1000℃で30秒のRTA(Rapid Thermal Anneal:高速アニール)を行うことによって形成される。また、N+拡散層26は、31P (リン)を50keVで1.0E+15cm -3程度イオン注入し、同様に1000℃で30秒のRTAを行うことによって形成される。こうして、上記P+拡散層25とN型半導体層23との間に、フォトダイオードとして機能するPN接合が形成される。
[0035]
 次に、CVD(chemical vapor deposition:化学気相成長法)およびCMP(chemical mechanical polishing:化学機械研磨)等によって、フィールド膜となるシリコン酸化膜27を形成する。その後、アノード配線やカソード配線となる第1導電膜28を、AlCuによって厚さ500nm程度に形成する。
[0036]
 次に、絶縁膜となるシリコン酸化膜29を、CVDおよびCMP等によって厚さ1000nm程度形成する。さらに、同様に、第2導電膜30をAlCuによって厚さ500nm程度に形成した後、絶縁膜となるシリコン酸化膜31をCVDおよびCMP等で厚さ1000nm程度に形成する。
[0037]
 次に、上記受光素子21における所定の受光領域S(図2参照)以外の領域に光が入射して誤動作しないように、遮光膜の一例としての第3導電膜32をAlCuによって厚さ2μm程度に形成して遮光する。この受光領域Sは、P+拡散層25とN型半導体層23とでフォトダイオードを形成する領域である。ここで、受光領域Sの縁と遮光膜である第3導電膜32に設けられた開口32aの縁が一致するように、第3導電膜32の開口32aを形成している。
[0038]
 以下、省略するが、パッシベーション膜等を形成することによって、図1に示す構造を有する受光素子21が得られる。尚、各受光素子は、STI(shallow trench isolation)33によって分離されている。
[0039]
 上記構成において、上記受光領域Sの形状は、図2に示すように、一般的なフォトダイオードで採用されることが多い正方形であり、受光領域Sの最大外形寸法である受光領域サイズが「a」である。また、受光素子21は、第1導電膜28,第2導電膜30および第3導電膜32の3層でなる導電膜(AlCu)と、この導電膜28,30間および導電膜30,32間を絶縁するシリコン酸化膜29,31(絶縁膜)とを含んでいる。そして、最上部に位置する第3導電膜32によって、受光素子21における受光領域S以外の部分を遮光している。
[0040]
 この場合、図1において、導電膜28,30,32のうち、最上層に位置する第3導電膜32の厚さH[μm]と、最下層に位置する第1導電膜28の下面から最上部に位置する第3導電膜32の下面までの厚さh[μm]と、受光領域Sの最大外形寸法である受光領域サイズa[μm]と、遮光すべき光の基板22平面の法線に対する最小角度をθ[deg]を、
   H+h ≧ a/tan(θ) … (式1)
の条件を満たすように設定することによって、図示しないパッケージの筐体からの反射光等の基板22平面の法線に対する角度が大きい入射光を、確実に遮光することができる。
[0041]
 ここで、上記最小角度θ[deg]は、遮光膜である第3導電膜32の開口32aを介して基板22側に入射する光のうち、基板22平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向(最大外形寸法となる方向)に沿った平面上において第3導電膜32の開口32aの縁を通過して受光領域S上の領域内に入射する光と、基板22平面の法線とがなす最小角度である。
[0042]
 上記第1実施形態においては、正方形の受光領域Sにおける一辺のサイズを8μmとすると、受光領域サイズaは約11μm(=8×√2)である。この場合、第1導電膜28の下面から最上層の第3導電膜32の下面までの厚さhは、
   h = 0.5+1+0.5+1 = 3μm
であり、最上層の第3導電膜32の厚さH=2μm、受光領域サイズa=11μmであるため、上記式1より、
   tan(θ) ≧ a/(H+h) = 11/(3+2) = 2.3
となる。したがって、基板22平面の法線に対して約66deg(=tan -1(2.3))以上の角度で反射してくる光は第3導電膜32によって遮光され、上記フォトダイオードには入射することができない。
[0043]
 以上のごとく、上記第1実施形態の受光素子21においては、受光領域S以外の領域に光が入射して誤動作しないように、基板22平面の法線に対する角度がθ以上の入射角の光を遮光する第3導電膜32を、絶縁膜31上に成膜している。したがって、特許文献1における角度制限フィルタ13の遮光物質13a~13d(図7に示す)のごとく、遮光体が垂直方向に形成されている場合に比して、遮光すべき筐体からの反射光が第3導電膜32で反射されて、上記フォトダイオードに入射されることを抑制することができる。
[0044]
 さらに、上記第3導電膜32の厚さH[μm]と、最下層に位置している第1導電膜28の下面から最上層に位置している第3導電膜32の下面までの厚さh[μm]と、上記受光領域サイズa[μm]と、遮光すべき入射光の基板22平面の法線に対する最小角度θ[deg]とを、上記式1を満たすように設定している。これによって、上記遮光すべき入射光をより確実に遮光することができる。
[0045]
 尚、図1に示すように、第1,第2導電膜28,30や第1導電膜28とシリコン半導体基板22との間を接続するビア34を、特許文献1における角度制限フィルタの各遮光物質のように、受光領域S(図2参照)のエッジにおいて整列させて配置する構造は、入射光を反射させるので望ましくない。そのため、上記受光領域Sのエッジにビア34を形成せず、各導電膜28,30も上記エッジから数μm離すことによって、ビア34または導電膜28,30によって反射され難い構造にすることがより望ましい。
[0046]
 また、上記第1実施形態においては、P+拡散層25とN型半導体層23とから成るフォトダイオードを有する受光素子について説明している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、導電型が逆であっても同様の結果が得られる。また、3層の導電膜を有する構造により説明したが、2層または4層以上の導電膜を有する構造でもトータル膜厚(H+h)によって入射光を遮光できる角度が決まる。したがって、少なくとも2層以上の導電膜を有していれば、上記トータル膜厚(H+h)が上記式1を満たしていれば、同様に不要な角度からの光入射を防止できる。
[0047]
 〔第2実施形態〕
 上記第1実施形態においては、上記受光領域Sの形状を一般的な正方形としている。しかしながら、受光素子としてアバランシェフォトダイオードを使用する場合には、一般的に円形の受光領域が採用される。そこで、この発明の第2実施形態の光センサにおいては、図3に示すように受光素子41の受光領域Sを円形としている。また、図4に示すように導電膜を4層としている。
[0048]
 ここで、この第2実施形態の光センサにおける第3導電膜32の形成までは、上記第1実施形態の光センサの場合と全く同様である。この第2実施形態においては、上記第1実施形態と同一の構成部には同一参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。なお、この光センサは、互いに間隔をあけて配置された発光素子(図示せず)と受光素子21とを備えている。
[0049]
 先ず、上記第1実施形態の場合と同様にして、P型(100)のシリコン半導体基板22内にN型半導体層23とP型半導体層24とを形成し、その上にアノード拡散領域となるP+拡散層25とカソード拡散領域となるN+拡散層26とを形成し、STI33によって各受光素子41に分離する。さらに、フィールド膜となるシリコン酸化膜27、アノード配線およびカソード配線となる第1導電膜28、絶縁膜となるシリコン酸化膜29、第2導電膜30、絶縁膜となるシリコン酸化膜31を形成する。
[0050]
 そうした後、上記シリコン酸化膜31上に、第2導電膜30の場合と同様に、第3導電膜32をAlCuによって厚さ500nm程度に形成した後、絶縁膜となるシリコン酸化膜42をCVDおよびCMP等で厚さ1000nm程度に形成する。
[0051]
 次に、上記受光素子41における所定の受光領域S(図3に示す)以外の領域に光が入射して誤動作しないように、遮光膜の一例としての第4導電膜43をAlCuによって厚さ3μm程度に形成して遮光する。この受光領域Sは、P+拡散層25とN型半導体層23とでアバランシェフォトダイオードを形成する領域である。
[0052]
 以下、省略するが、パッシベーション膜等を形成することによって、図4に示す構造を有する受光素子41が得られる。
[0053]
 ところで、上記アバランシェフォトダイオードは、上述したように超高感度である点に特徴がある。それと同時に、通常は使用しないような接合耐圧以上の電圧を印加して高電界を発生させて使用する。そのため、欠陥等によるノイズ(ダークパルス)が発生する。低電界で使用する通常のフォトダイオードにおいては、上記ノイズは小さいので問題とならないのであるが、アバランシェフォトダイオードの場合には超高倍率で増幅されるため、上記ノイズが問題となる。
[0054]
 上記ノイズの発生頻度をできるだけ抑制するためには均一な電界分布を形成する必要があり、上記受光領域の形状が四角形の場合には角で電界集中が生ずる。そのため、上記アバランシェフォトダイオードの場合には、一般的に、図3に示すように受光領域は円形に形成される。
[0055]
 他の拡散構造については、図1に示す上記第1実施形態の場合と同様であるために割愛する。但し、第1~第4導電膜28,30,32,43だけではなく、各拡散層や半導体層に関しても、円形またはドーナツ型に形成することが望ましい。但し、複数の第1導電膜28のうちのP+拡散層25の取り出し電極となる第1導電膜28は、均一性を維持するために、円形を成す受光領域Sの中心に位置させる。
[0056]
 上記構成を有する受光素子41においては、第1導電膜28の下から最上層の第4導電膜43の下までの厚さhは、
   h = 0.5+1+0.5+1+0.5+1 = 4.5μm
であり、最上層の第4導電膜43の厚さHは、H=3μmである。さらに、受光領域サイズaは、例え小さくとも増幅率が高くて感度が高いために、5μm~15μm程度あれば十分である。ここでは、a=8μmとする。そうすると、上記第1実施形態における上記式1によって、
   tan(θ) ≧ a/(H+h) = 8/(4.5+3) = 1.07
となる。したがって、基板22平面の法線に対して約47deg(=tan -1(1.07))以上の角度で入射してくる光は第4導電膜43によって遮光され、上記アバランシェフォトダイオードの受光面には入射することができない。
[0057]
 ここで、上記最小角度θ[deg]は、遮光膜である第4導電膜43の開口43aを介して基板22側に入射する光のうち、基板22平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向(最大外形寸法となる方向)に沿った平面上において第4導電膜43の開口43aの縁を通過して受光領域S上の領域内に入射する光と、基板22平面の法線とがなす最小角度である。
[0058]
 以上のごとく、上記第2実施形態においては、受光素子41として、接合耐圧以上の電圧を印加して高電界を発生させるアバランシェフォトダイオードを使用し、発生するノイズを抑制するために受光領域を円形に形成して電界分布を均一にしている。その場合における受光領域サイズ(円形の受光領域の直径)aは5μm~15μm程度あれば十分であり、例えばa=8μmとする。
[0059]
 さらに、上記第1導電膜28の下面から最上層の第4導電膜43の下面までの厚さhをh=4.5μmとし、最上層の第4導電膜43の厚さHをH=3μmとしている。したがって、遮光すべき入射光の基板22平面の法線に対する最小角度θ[deg]は、θ≧約47degとなり、上記法線に対する角度が約47deg以上で入射してくる光を第4導電膜43によって遮光することが可能になる。
[0060]
 また、上記受光素子41の受光領域Sを略円形に構成し、受光領域サイズaを受光領域Sの直径とすることによって、より均一な電界分布を形成することができる。なお、低電界で使用する通常のフォトダイオードの場合においても、受光素子の受光領域を略円形に構成することにより、ノイズの発生頻度を抑制することができ、より特性のよい光センサを得ることができる。
[0061]
 また、上記受光素子41をアバランシェフォトダイオードで構成し、その受光領域サイズaを5μm以上且つ15μm以下とすることによって、受光領域サイズaを小さくすることができ、上記特許文献1に開示された角度制限フィルタのごとく受光領域S内に複数の遮光体を形成する必要がなく、上記遮光体での内部反射による感度低下が生ずることがない。
[0062]
 尚、図4に示すように、導電膜28,30,32や各導電膜間のビア34を、特許文献1における角度制限フィルタの各遮光物質のように、上記受光領域のエッジにおいて整列させて配置する構造は、入射光を反射させるので望ましくない。そのため、上記受光領域のエッジにビア34を形成せず、各導電膜28,30,32も上記エッジから数μm離してビア34または導電膜28,30,32によって反射され難い構造にすることがより望ましい。
[0063]
 また、上記第2実施形態においては、上記P+拡散層25とN型半導体層23とから成るアバランシェフォトダイオードを有する受光素子41について説明している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、導電型は逆であっても同様の結果が得られる。また、4層の導電膜を有する構造により説明したが、2層または3層または5層以上の導電膜を有する構造でもトータル膜厚(H+h)によって入射光を遮光できる角度が決まる。したがって、少なくとも2層以上の導電膜を有していれば、上記トータル膜厚(H+h)が上記式1を満たしていれば、同様に不要な角度からの光入射を防止できる。
[0064]
 〔第3実施形態〕
 この発明の第3実施形態は、上記第2実施形態と同様にアバランシェフォトダイオードを使用した受光素子52を用いた光センサに関する。
[0065]
 この第3実施形態の光センサは、図5に示すように、上記第2実施形態における受光素子41に導電膜を1層追加した構造を有する受光素子51と、受光素子51と間隔をあけて配置された発光素子52とを有している。
[0066]
 上記発光素子52の光出射面の中心と受光素子51の受光面の中心との間の距離が10mmになるように、発光素子52と受光素子51が配置されている。また、受光素子51の受光面の中心と発光素子52の光出射面の中心とを結ぶ仮想線に対して垂直方向に向かって対象物を計測し、受光素子51の中心および発光素子52の中心から筐体53までの距離をそれぞれ5mmとしている(携帯電話のケースなどでは一般的に5mm以下)。そうすると、受光素子51に入射する筐体53からの反射光の最小角度は、基板22平面の法線に対して45degとなる。尚、図5においては、筐体53を発光素子52からの光を反射する部分のみを描いている。
[0067]
 この第3実施形態における導電膜の構成は、上記第2実施形態の場合は4層構造であるのに対して5層構造である点で異なる。そこで、この第3実施形態においては、上記第2実施形態と同一の構成部には同一参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
[0068]
 上記受光素子51の導電膜の構造においては、上記第2実施形態の場合と同様に、厚さ500nmの第1導電膜28、厚さ1000nmのシリコン酸化膜(絶縁膜)29、厚さ500nmの第2導電膜30、厚さ1000nmのシリコン酸化膜(絶縁膜)31、厚さ500nmの第3導電膜32、厚さ1000nmのシリコン酸化膜(絶縁膜)42が形成されている。
[0069]
 次に、上記第3実施形態において、上記シリコン酸化膜42上に、第4導電膜54をAlCuによって厚さ500nm程度に形成した後、絶縁膜となるシリコン酸化膜55をCVDおよびCMP等で厚さ1000nm程度に形成する。
[0070]
 そして、上記シリコン酸化膜55上に、上記第2実施形態における第4導電膜43の場合と同様に、遮光膜の一例としての厚さ3μmの第5導電膜56を形成して遮光膜とする。
[0071]
 すなわち、上記第3実施形態における導電膜の構造は、上記第2実施形態におけるシリコン酸化膜(絶縁膜)42と第4導電膜43との間に、導電膜およびシリコン酸化膜(絶縁膜)を挿入した構造であると言える。
[0072]
 上記導電膜構造を有する受光素子51によれば、第1導電膜28の下面から最上層の第5導電膜56の下面までの厚さhは、
   h=0.5+1+0.5+1+0.5+1+0.5+1=6[μm]
であり、最上層の第5導電膜56の厚さはH=3μmであり、受光領域サイズはa=8μmである。したがって、
   tan(θ) ≧ 8/(6+3) = 0.89
となる。したがって、基板22平面の法線に対して約42deg(=tan -1(0.89))以上の角度で入射してくる光は、最上層の第5導電膜56によって遮光され、上記アバランシェフォトダイオードには入射することができない。そのために、発光素子52から出射されて筐体53で反射された反射光(基板22平面の法線に対する角度が45deg)が受光素子51に入射することはないのである。
[0073]
 ここで、上記最小角度θ[deg]は、遮光膜である第5導電膜56の開口56aを介して基板22側に入射する光のうち、基板22平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向(最大外形寸法となる方向)に沿った平面上において第5導電膜56の開口56aの縁を通過して受光領域S上の領域内に入射する光と、基板22平面の法線とがなす最小角度である。
[0074]
 以上のごとく、上記第3実施形態の光センサは、発光素子52と、受光素子51と、発光素子52および受光素子51を収納する筐体53とを有している。また、発光素子52の光出射面における受光素子51側の端と受光素子51の受光面における発光素子52の端との間隔を10mmとし、受光素子51の受光面の中心と発光素子52の光出射面の中心とを結ぶ仮想線から筐体53までの距離を5mmとして、受光素子51に入射する筐体53からの反射光の基板22平面の法線に対する角度を45degとしている。
[0075]
 その場合において、受光素子51における第1導電膜28の下から最上層の第5導電膜56の下までの厚さをh=6μmとし、最上層の第5導電膜56の厚さをH=3μmとし、受光領域サイズをa=8μmとしている。したがって、遮光すべき入射光の基板22平面の法線に対する最小角度θに関する上記式1によって、
   tan(θ) ≧ 8/(6+3) = 0.89
となり、上記法線に対して約42deg以上の角度で入射してくる光を最上層の第5導電膜56によって遮光することができる。したがって、上記法線に対して45deg以上の角度で受光素子51に入射しようとする筐体53からの反射光は、第5導電膜56によって遮光されて上記アバランシェフォトダイオードに入射することがない。
[0076]
 したがって、この第3実施形態によれば、筐体53からの反射光による誤検知を防止でき、対象物(図示せず)に関する有無,位置および距離等の情報をより正確に検知することができる。
[0077]
 上記第2実施形態および上記第3実施形態においては、受光素子として上記アバランシェフォトダイオードを使用する場合に、円形の受光領域を採用している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、受光素子として一般的なフォトダイオードを使用する場合に円形の受光領域を採用しても、一向に構わない。
[0078]
 また、上記第1~第3実施形態においては、複数の導電膜のうち最上層に位置する導電膜を上記受光領域のエッジまで配置させて、上記受光領域に向かう光を遮光する遮光膜の機能を持たせている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、複数の導電膜のうち第2層目以上に位置する少なくとも1つの導電膜を上記受光領域のエッジまで延在させて、遮光膜の機能を持たせればよいのである。
[0079]
 また、上記第1~第3実施形態においては、アノード配線やカソード配線となる第1導電膜28と、導電膜(遮光膜)32,43,56との間の導電膜30,32,54は、信号処理回路配線として用いられたり、アノード配線やカソード配線について交差したときに短絡しないように用いたりする。
[0080]
 この発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記第1~第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1~第3実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
[0081]
 この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
[0082]
 この発明の光センサは、
 互いに間隔をあけて配置された発光素子52と受光素子21,41,51とを備え、
 上記受光素子21,41,51は、
 受光領域Sが表面に形成された基板22と、上記基板22上に積層され、上記受光領域Sに対向する領域の全部または略全部が開口している複数の導電膜28,30,32,43,54,56と、上記導電膜28,30,32,43,54,56間に形成された透光性を有する絶縁膜29,31,42,55とを含み、
 上記複数の導電膜28,30,32,43,54,56のうちの最下層以外の少なくも1つは、上記基板22の上記受光領域S以外の領域を遮光する遮光膜32,43,56であり、
 上記複数の導電膜28,30,32,43,54,56のうちの最下層以外の1つであって、かつ、上記受光領域Sの縁と上記開口32a,43a,56aの縁を一致させた上記遮光膜32,43,56の厚さをH[μm]とし、
 上記最下層の導電膜28の下面から上記遮光膜32,43,56の下面までの厚さをh[μm]とし、
 上記受光領域Sの最大外形寸法である受光領域サイズをa[μm]とし、
 上記遮光膜32,43,56の開口32a,43a,56aを介して上記基板22側に入射する光のうち、上記基板22平面に直交しかつ上記受光領域サイズaが定まる方向に沿った平面上において上記遮光膜32,43,56の開口32a,43a,56aの縁を通過して上記受光領域S上の領域内に入射する光と、上記基板22平面の法線とがなす最小角度をθ[deg]とした場合に、
   H+h ≧ a/tan(θ)
の条件を満たすように構成されていることを特徴としている。
[0083]
 上記構成によれば、受光素子21,41,51において、遮光すべき光を遮光する遮光膜としての導電膜32,43,56は、絶縁膜31,42,55上に成膜されている。したがって、上記特許文献1に開示された角度制限フィルタの遮光物質のごとく、遮光体が垂直方向に形成されている場合に比して、遮光すべき反射光が遮光性を有する導電膜32,43,56で反射されて受光領域Sに入射するのを抑制することができる。
[0084]
 さらに、上記基板22の受光領域S以外の領域を遮光する遮光膜である導電膜32,43,56の厚さH[μm]と、最下層に位置する導電膜28の下面から最上層に位置する導電膜32,43,56の下面までの厚さh[μm]と、受光領域Sの最大外形寸法である受光領域サイズa[μm]と、遮光膜32,43,56の開口32a,43a,56aを介して基板22側に入射する光のうち、基板22平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向(最大外形寸法となる方向)に沿った平面上において遮光膜32,43,56の開口32a,43a,56aの縁を通過して受光領域S上の領域内に入射する光と、基板22平面の法線とがなす最小角度θ[deg]とを、上記式の条件を満たすように設定しているので、上記遮光すべき光を確実に遮光することができる。
[0085]
 したがって、上記遮光すべき光の上記法線に対する最小角度θ[deg]を、発光素子52および受光素子21,41,51を収納する筐体53からの反射光が受光領域Sに入射するのを防止できるように設定すれば、その設定された最小角度θ以上の角度で受光領域Sに入射しようとする筐体53からの反射光を、遮光性を有する導電膜32,43,56によって遮光可能になる。
[0086]
 すなわち、この発明によれば、上記筐体53からの反射光による誤検知を防止でき、対象物に関する有無,位置および距離等の情報をより正確に検知することが可能になる。
[0087]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子41,51は、アバランシェフォトダイオードである。
[0088]
 この実施形態によれば、入射した光キャリアに対して10,000~1,000,000倍もの高い増幅率を有する高感度なアバランシェフォトダイオードで受光素子41,51を構成しているので、受光領域サイズaは5μm~15μm程度の小さいサイズでよく、受光素子41,51の受光領域S内に上記特許文献1に開示された角度制限フィルタのごとく複数の遮光物質を形成する必要がなく、上記遮光物質での内部反射による感度低下も生じない。
[0089]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子41,51における上記受光領域Sは略円形であり、
 上記受光領域サイズaは、上記受光領域Sの直径である。
[0090]
 この実施形態によれば、上記受光素子41,51の上記受光領域Sを略円形に構成し、受光領域サイズaを受光領域Sの直径としている。したがって、より均一な電界分布を形成することができる。そのため、上記アバランシェフォトダイオードのごとく高電界を発生させて使用する場合は勿論のこと、低電界で使用する通常のフォトダイオードの場合においてもノイズの発生頻度を抑制することができ、より特性のよい光センサを得ることができる。
[0091]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記受光素子41,51は、アバランシェフォトダイオードであり、
 上記受光素子41,51の受光領域サイズaは、5μm以上且つ15μm以下である。
[0092]
 この実施形態によれば、上記受光素子41,51をアバランシェフォトダイオードで構成し、その受光領域サイズaを5μm以上且つ15μm以下としている。したがって、受光領域サイズaを小さくすることができ、上記特許文献1に開示された角度制限フィルタのごとく受光領域S内に複数の遮光体を形成する必要がなく、上記遮光体での内部反射による感度低下が生ずることがない。
[0093]
 また、一実施形態の光センサでは、
 上記最小角度θは45degである。
[0094]
 一般的な光センサにおいては、発光素子の光出射面における受光素子側の端と上記受光素子の受光面における上記発光素子側の端とは互いに10mm離間して配置され、上記受光素子における受光面の中心と上記発光素子における光出射面の中心とを結ぶ仮想線から上記筐体までの距離は5mmとしている。そのため、上記基板22平面に直交しかつ受光領域サイズaが定まる方向に沿った平面上において遮光膜32,43,56の開口32a,43a,56aの縁を通過して受光領域S上の領域内に入射する光と、基板22平面の法線とがなす最小角度は45degとなる。
[0095]
 この実施形態によれば、上記受光領域S以外の領域を遮光する遮光膜32,43,56により遮光すべき光の基板22平面の法線に対する最小角度θを、45degとすることによって、受光面の法線に対して45deg以上の角度で上記受光領域に入射しようとする上記筐体53からの反射光を、上記遮光性を有する導電膜32,43,56によって遮光することができる。
[0096]
 すなわち、この実施形態によれば、上記筐体53からの反射光による誤検知を防止し、対象物に関する有無,位置および距離等の情報をより正確に検知することができる。

符号の説明

[0097]
21,41,51…受光素子
22…シリコン半導体基板
23…N型半導体層
24…P型半導体層
25…P+拡散層
26…N+拡散層
27…シリコン酸化膜(フィールド膜)
28…第1導電膜(アノード配線やカソード配線)
29,31,42,55…シリコン酸化膜(絶縁膜)
30…第2導電膜
32…第3導電膜(遮光膜)
32a…開口
33…STI
34…ビア
43…第4導電膜(遮光膜)
42a…開口
52…発光素子
53…筐体
54…第4導電膜
56…第5導電膜(遮光膜)
56a…開口

請求の範囲

[請求項1]
 互いに間隔をあけて配置された発光素子と受光素子とを備え、
 上記受光素子は、
 受光領域が表面に形成された基板と、上記基板上に積層され、上記受光領域に対向する領域の全部または略全部が開口している複数の導電膜と、上記導電膜間に形成された透光性を有する絶縁膜とを含み、
 上記複数の導電膜のうちの最下層以外の少なくも1つは、上記基板の上記受光領域以外の領域を遮光する遮光膜であり、
 上記複数の導電膜のうちの最下層以外の1つであって、かつ、上記受光領域の縁と上記開口の縁を一致させた上記遮光膜の厚さをH[μm]とし、
 上記最下層の導電膜の下面から上記遮光膜の下面までの厚さをh[μm]とし、
 上記受光領域の最大外形寸法である受光領域サイズをa[μm]とし、
 上記遮光膜の開口を介して上記基板側に入射する光のうち、上記基板平面に直交しかつ上記受光領域サイズaが定まる方向に沿った平面上において上記遮光膜の開口の縁を通過して上記受光領域上の領域内に入射する光と、上記基板平面の法線とがなす最小角度をθ[deg]とした場合に、
   H+h ≧ a/tan(θ)
の条件を満たすように構成されていることを特徴とする光センサ。
[請求項2]
 請求項1に記載の光センサにおいて、
 上記受光素子は、アバランシェフォトダイオードであることを特徴とする光センサ。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載の光センサにおいて、
 上記受光素子における上記受光領域は略円形であり、
 上記受光領域サイズaは、上記受光領域の直径であることを特徴とする光センサ。
[請求項4]
 請求項3に記載の光センサにおいて、
 上記受光素子は、アバランシェフォトダイオードであり、
 上記受光素子の受光領域サイズaは、5μm以上且つ15μm以下であることを特徴とする光センサ。
[請求項5]
 請求項4に記載の光センサにおいて、
 上記最小角度θは45degであることを特徴とする光センサ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]