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1. (WO2017094097) LIQUID DELIVERY DEVICE
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明 細 書

発明の名称 送液装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050  

符号の説明

0051  

請求の範囲

1   2   3  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 送液装置

技術分野

[0001]
 本発明は、2台のプランジャポンプを用いて送液を行なう送液装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 液体クロマトグラフにおいて移動相を送液するための送液装置として、2つのプランジャポンプが直列に接続されているものがある。前段側のプランジャポンプ(一次側ポンプ)と後段側のプランジャポンプ(二次側ポンプ)との間には逆止弁が設けられており、一次側ポンプが液の吐出動作を行なっている間はその逆止弁が開き、二次側ポンプを介して一次側ポンプからの液が送液される。一次側ポンプが液の吐出動作を行なっている間、二次側ポンプは液の吸入動作を行ない、一次側ポンプから吐出された液の一部が二次側ポンプによって吸入されるため、二次側ポンプの出口部からは一次側ポンプの吐出流量から二次側ポンプの吸入流量を差し引いた分の流量の液が送液される。
[0003]
 一次側ポンプの吐出動作が終了した後、一次側ポンプと二次側ポンプの吸入・吐出動作が切り替わり、二次側ポンプが吐出動作を行なっている間、一次側ポンプは吸入動作を行なう。このとき、一次側ポンプと二次側ポンプの間の逆止弁は閉じ、二次側ポンプの出口部を通じて送液される液の流量は二次側ポンプの吐出流量となる。かかる動作により、二次側ポンプの出口部からは連続的に液が送液される。
[0004]
 一次側ポンプによる液の吸入動作が終了した後、すぐに一次側ポンプと二次側ポンプの吸入・吐出動作を切り替えると、直前まで吸入動作を行なっていた一次側ポンプのポンプ室内の圧力は二次側ポンプのポンプ室内の圧力よりも低くなっているため、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力以上になるまで逆止弁が開かず、流量変動(脈流)が発生する。
[0005]
 そこで、一次側ポンプのポンプ室内の圧力と二次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する圧力センサを設け、一次側ポンプにおける液の吸入動作が終了した後、二次側ポンプにおける吐出動作が終了するまでの間に、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力と同じ圧力になるまで一次側ポンプを吐出側へ駆動する予圧動作を行なうことが提案され、実施もされている(特許文献1参照。)。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 米国特許第5637208号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 上記の予圧動作においては、一般に、一次側ポンプと二次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する2つの圧力センサの検出信号を一定時間間隔で取り込んでその差分をとり、その差分値が予め設定された所定範囲内に収まるまで一次側ポンプのステッピングモータをフィードバック制御することが考えられる。
[0008]
 しかし、圧力センサの検出信号にはノイズが含まれており、そのノイズが大きいと、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力に達していない状態で予圧動作を終了してしまうという問題や、予圧動作中に一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力を超えてしまうという問題が起こり、脈流が発生してしまう。
[0009]
 そこで、本発明は、圧力センサから取り込まれる検出信号のノイズを低減して脈流の発生を防止することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明に係る送液装置は、ポンプ室内においてプランジャ先端を一方向へ駆動することにより液の吸入と吐出を行なう一次側ポンプ及び二次側ポンプを有し、一次側ポンプの出口部と二次側ポンプの入口部とが逆止弁を介して接続されているポンプユニットと、一次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する一時側ポンプ圧力センサと、二次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する二次側圧力センサと、一次側ポンプの吐出動作中に二次側ポンプの吸入動作を実行し、二次側ポンプの吐出動作中に、一次側ポンプの吸入動作を実行するように、一次側ポンプ及び二次側ポンプの動作を制御する駆動制御部と、一次側ポンプの吸入動作が終了した後、二次側ポンプの吐出動作が終了する前に、一次側圧力センサの信号と二次側圧力センサの信号を取り込み、取り込んだ信号に基づいて、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力と略同一になるまで、一次側ポンプを吐出側へ駆動する予圧動作を実行する予圧動作部と、予圧動作に割り当てる時間を予め設定された送液流量に基づいて決定する予圧時間決定部と、を備えている。予圧動作部は、予圧時間決定部により決定された予圧時間に依存して決定される取込頻度で一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込むように構成されている。
[0011]
 予圧動作に割り当てられる時間(予圧時間)は、設定された送液流量に応じて決まるものである。送液流量が小さい場合には、二次側ポンプの駆動速度が遅く二次側ポンプの吐出時間が長くなるため、吸入動作完了後の予圧時間を長くとることができる。逆に、送液流量が大きい場合には、二次側ポンプの駆動速度が速く二次側ポンプの吐出時間も短くなるため、吸入動作完了後の予圧時間を長くとることができない。
[0012]
 予圧時間が短い場合、一次側ポンプのポンプ室内の圧力を、短時間で、二次側ポンプのポンプ室内の圧力に到達させる必要があるため、プランジャを早く動作させる必要がある。したがって、予圧動作の際、一次側圧力センサの検出信号は急速に上昇するため、精度よくフィードバック制御を行なうためには、圧力センサの信号を高速で取り込む必要がある。
[0013]
 他方、予圧時間を長くとることができる場合は、その時間内に一次側ポンプのポンプ室内の圧力を二次側ポンプ室のポンプ室内の圧力に到達させればよいため、一次側ポンプのプランジャをゆっくり動作させることができる。したがって、予圧動作の際、一次側圧力センサの検出信号は緩やかに上昇するため、圧力センサの信号をさほど高速で取り込まなくても、フィードバック制御の精度に大きな影響はない。
[0014]
 しかし、いかなる送液条件によっても予圧動作のフィードバック制御を精度よく行なうため、最も予圧時間の短い場合に対応した頻度で圧力センサの検出信号が取り込まれるようになっていることが一般的である。
[0015]
 ここで、圧力センサの検出信号は微小変動している。信号の取込頻度(分解能)が低いと、微小変動している信号が平均化されて取り込まれるため、取り込んだ信号のノイズは小さい。しかし、信号の取込頻度が高いと、取り込まれた信号は微小変動の影響を受けやすくなり、ノイズが大きくなる。圧力センサから取り込まれた信号のノイズが大きいと、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力に到達していないにもかかわらず到達していると判定されたり、逆に、一次側ポンプのポンプ室内の圧力が二次側ポンプのポンプ室内の圧力に到達しているにもかかわらず到達していないと判定されたりして、予圧動作を正常に行なうことができず、脈動の原因となる。したがって、予圧動作時に、圧力センサからの信号の取込頻度を、必要以上に高くしないことが重要である。

発明の効果

[0016]
 以上のことに鑑み、本発明に係る送液装置では、予圧動作に割り当てる時間を予め設定された送液流量に基づいて決定する予圧時間決定部を備え、予圧動作部は、予圧時間決定部により決定された予圧時間に依存して決定される取込頻度で一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込むように構成されているので、予圧時間に応じた取込頻度で一次側及び二次側の圧力センサからの信号の取込が行われ、必要以上に高い頻度で信号の取込が行われることがない。これにより、信号の取込頻度に起因したノイズの低減を図ることができる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 送液装置の一実施例の構成を概略的に示す断面構成図である。
[図2] 同実施例の構成を概略的に示すブロック図である。
[図3] 同実施例の初期設定動作を示すフローチャートである。
[図4] 同実施例の一次側ポンプの動作制御を示すフローチャートである。
[図5] 同実施例の一次側ポンプ及び二次側ポンプの動作とその動作に応じた一次側圧力センサの検出値(P1)及び二次側圧力センサの検出値(P2)を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0018]
 本発明に係る送液装置の好ましい実施態様は、予圧動作中に一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込む取込頻度と予圧動作に割り当てられる予圧時間の長さとの関係を取込頻度データとして保持する取込頻度データ保持部と、予圧時間決定部により予圧時間が決定されたときに、取込頻度データ保持部に保持された取込頻度データに基づいて取込頻度を決定する取込頻度決定部と、をさらに備え、予圧動作部は、取込頻度決定部により決定された取込頻度で前記一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込むように構成されているものである。
[0019]
 本発明に係る送液装置のさらに好ましい実施態様は、予圧動作中に一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから取り込まれた信号の差分をとり、その差分値が予め設定された所定範囲内にあるか否かを判定する予圧判定部をさらに備え、予圧動作部は、両センサから取り込まれた信号の差分値が所定範囲内に収まったときに予圧動作を完了するように構成されているものである。
[0020]
 以下、本発明に係る送液装置の一実施例について図面を用いて説明する。
[0021]
 まず、図1を用いて、送液装置の構成について説明する。
[0022]
 この実施例の送液装置は、一次側ポンプ2と二次側ポンプ22を備えている。一次側ポンプ2と二次側ポンプ22は互いに直列に接続されている。
[0023]
 一次側ポンプ2は、内部にポンプ室4を有するポンプヘッド3と、ポンプボディ6を備えている。ポンプヘッド3はポンプボディ6の先端に設けられている。ポンプヘッド3には、ポンプ室4に液を流入させる入口部とポンプ室4から液を流出させる出口部が設けられている。ポンプヘッド3の入口部に、液の逆流を防止する逆止弁16が設けられている。
[0024]
 ポンプ室4にはプランジャ10の先端が摺動可能に挿入されている。プランジャ10の基端はポンプボディ6内に収容されたクロスヘッド8によって保持されている。クロスヘッド8は送りネジ14の回転によりポンプボディ6内で一方向(図において左右方向)に移動し、それに伴ってプランジャ10が一方向に移動する。ポンプボディ6の基端部に送りネジ14を回転させる一次側ポンプ駆動用モータ12が設けられている。一次側ポンプ駆動用モータ12はステッピングモータである。
[0025]
 二次側ポンプ22は、内部にポンプ室24を有するポンプヘッド23と、ポンプボディ28を備えている。ポンプヘッド23はポンプボディ28の先端に設けられている。ポンプヘッド23には、ポンプ室24に液を流入させる入口部とポンプ室24から液を流出させる出口部が設けられている。ポンプヘッド23の入口部に、液の逆流を防止する逆止弁26が設けられている。
[0026]
 ポンプ室24にはプランジャ32の先端が摺動可能に挿入されている。プランジャ32の基端はポンプボディ28内に収容されたクロスヘッド30によって保持されている。クロスヘッド30は送りネジ36の回転によりポンプボディ28内で一方向(図において左右方向)に移動し、それに伴ってプランジャ32が一方向に移動する。ポンプボディ28の基端部に送りネジ36を回転させる二次側ポンプ駆動用モータ34が設けられている。二次側ポンプ駆動用モータ34はステッピングモータである。
[0027]
 ポンプヘッド3の入口部は、送液対象の液を貯留する容器(図示は省略)に、流路を介して接続されている。ポンプヘッド23の入口部は、連結流路18を介して、ポンプヘッド3の出口部と接続されている。連結流路18上にポンプ室4内の圧力(P1)を検出する一次側圧力センサ20が設けられている。
[0028]
 ポンプヘッド23の出口部には出口流路38が接続されている。出口流路38は、例えば液体クロマトグラフの分析流路に通じている。出口流路38上にポンプ室24内の圧力(P2)を検出する二次側圧力センサ40が設けられている。
[0029]
 一次側ポンプ駆動用モータ12及び二次側ポンプ駆動用モータ34の動作は、制御部42により制御される。一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40で得られた検出信号は制御部42に取り込まれる。制御部42は、後述する予圧動作時に一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40からの信号に基づいて一次側ポンプ駆動用モータ12の動作を制御する。
[0030]
 この送液装置の動作を概略的に説明すると、一次側ポンプ2による液の吐出動作が開始されると、逆止弁16が閉じて逆止弁26が開き、ポンプヘッド3の出口部からの液が連結流路18、逆止弁26及びポンプ室24を通じて出口流路38に吐出される。このとき、二次側ポンプ22は一次側ポンプ2の吐出流量よりも小さい流量で吸入動作を行ない、ポンプヘッド3から吐出された液の一部がポンプ室24内に貯留される。
[0031]
 一次側ポンプ2による液の吐出動作が終了すると、二次側ポンプ22による液の吐出動作が開始される。二次側ポンプ22による液の吐出動作が開始されると、ポンプ室24内の圧力がポンプ室4内の圧力よりも高くなることによって逆止弁26が閉じられる。二次側ポンプ22による液の吐出動作が行われている間に、一次側ポンプ2では液の吸入動作及び予圧動作が行われる。二次側ポンプ22による液の吐出動作が終了すると、一次側ポンプ2による液の吐出動作が開始される。
[0032]
 一次側ポンプ2による予圧動作は、二次側ポンプ22による液の吐出動作が終了した後、一次側ポンプ2による液の吐出動作が開始される際の送液不良の発生を防止するために行なわれるものである。すなわち、一次側ポンプ2の吸入動作が終了した直後は、ポンプ室4内の圧力はポンプ室24内の圧力よりも低くなっている。そのため、一次側ポンプ2の吸入動作が終了した直後に、一次側ポンプ2と二次側ポンプ22の吸入・吐出動作を切り替えても、ポンプ室4内の圧力がポンプ室24内の圧力以上になるまで、一次側ポンプ2からの送液が行われず、それによってこの送液装置の送液流量が急激に低下し、送液不良となる。
[0033]
 そこで、二次側ポンプ22の吐出動作が終了する前に、一次側ポンプ2はポンプ室4内の圧力をポンプ室24内の圧力と同じ圧力にしておくための予圧動作を実行する。この予圧動作において、制御部42は、一次側圧力センサ20からの信号と二次側圧力センサ40からの信号を取り込み、ポンプ室4内の圧力がポンプ室24内の圧力と同一になるように、一次側ポンプ2をフィードバック制御しながら吐出駆動するようになっている。
[0034]
 制御部42の構成について、図2を用いてさらに詳細に説明する。
[0035]
 制御部42は、装置に設けられた専用のコンピュータ又は汎用のパーソナルコンピュータにより実現されるものである。制御部42は、流量設定部44、駆動制御部46、予圧動作部47、予圧時間決定部48、取込頻度決定部50、取込頻度データ保持部52、信号取込部54及び予圧判定部56を備えている。流量設定部44、駆動制御部46、予圧動作部47、予圧時間決定部48、取込頻度決定部50、信号取込部54及び予圧判定部56は、制御部42に設けられた記憶装置に格納されたプログラムが実行されることで得られる機能である。取込頻度データ保持部52は制御部42に設けられた記憶装置の一部の領域によって実現される機能である。
[0036]
 流量設定部44は、ユーザにより入力された情報に基づいて送液装置の送液流量を設定する。
[0037]
 駆動制御部46は、出口流路38を通じて送液される液の流量が、流量設定部44により設定された送液流量の設定値になるように、一次側ポンプ駆動用モータ12及び二次側ポンプ駆動用モータ34の動作を制御する。
[0038]
 予圧動作部47は、二次側ポンプ22の吐出動作中に、一次側ポンプ2に予圧動作を実行させる。予圧動作は、後述する予圧時間決定部48により決定された予圧時間内に実行する。予圧動作とは、吸入動作後の一次側ポンプ2のプランジャ10を吐出方向へ移動させることにより、ポンプ室4内の圧力を上昇させる動作をいう。
[0039]
 予圧時間決定部48は、流量設定部44により送液流量が設定された際に、その設定値に基づいて予圧動作に割り当てる時間を決定する。二次側ポンプ22の駆動速度は送液流量の設定値によって決まるものである。したがって、送液流量が大きければそれだけ二次側ポンプ22の駆動速度が速くなり、二次側ポンプ22の吐出動作に要する時間が短くなる。
[0040]
 一次側ポンプ2は、二次側ポンプ22の吐出動作中に、吸入動作と予圧動作とを実行する。この実施例においては、一次側ポンプ2が最大の駆動速度で吸入動作を行なうようになっているため、一次側ポンプ2の吸入動作に要する時間は一定である。したがって、一次側ポンプ2の予圧動作に割り当てられる時間(予圧時間)は、二次側ポンプ22の吐出動作に要する時間から一次側ポンプ2の吸入動作に要する時間(一定)を差し引いた時間となる。
[0041]
 取込頻度決定部50は、予圧時間決定部48により決定された予圧時間と予め用意された取込頻度データに基づいて、予圧時間中における一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40からの信号の取込頻度(取込速度)を決定する。取込頻度データは取込頻度データ保持部52に保持されている。
[0042]
 取込頻度データは、予圧時間が長いほど取込頻度が低く、予圧時間が短いほど取込頻度が高くなるように設定されている。取込頻度データは、実験により得られたデータに基づいて作成されたものである。具体的には、取込頻度データは、取込頻度が、ノイズ値が常に所定の許容値以下となる取込頻度であって、一次側ポンプのモータが最小回転角度だけ回転するのに要する時間よりも短い時間間隔で信号が取り込まれるような取込頻度となるように作成されている。ノイズの許容値とは、例えば、後述する予圧判定において一次側圧力センサ20と二次側圧力センサ40の差分値と比較される所定範囲における最大値である。一次側ポンプのモータの最小回転角度に要する時間は、圧縮溶媒の圧縮率や圧縮体積、送液圧力により予想される最大の予圧必要体積と予圧時間から求められる。
[0043]
 信号取込部54は、一次側ポンプ2の予圧動作時に、取込頻度決定部50により決定された取込頻度で一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40の信号を取り込む。
[0044]
 予圧判定部56は、信号取込部54が取り込んだ一次側圧力センサ20と二次側圧力センサ40の信号の差分をとり、その差分値が所定範囲内にあるか否かを判定する。所定範囲とは、例えば0から0.05MPaまでである。予圧動作部47は、予圧判定部56により、一次側圧力センサ20と二次側圧力センサ40の信号の差分値が所定範囲内にあると判定されたときに、予圧動作を終了する。
[0045]
 次に、この送液装置の初期設定動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
[0046]
 初期設定では、まずユーザからの入力情報に基づいて、出口流路38を通じて送液する流量を設定する。送液流量が設定されると、その流量に基づいて一次側ポンプ2の予圧動作に割り当てられる予圧時間が決定される。予圧時間が決定されると、その予圧時間内に予圧動作を完了するための一次側ポンプ用モータ12の駆動速度(予圧速度)が決定される。予圧速度が決定されると、その予圧速度に基づいて一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40からの信号の取込頻度が決定される。
[0047]
 次に、送液中の一次側ポンプの動作について、図4及び図5を用いて説明する。なお、図5において、上側のグラフは、一次側ポンプ(太線)及び二次側ポンプ(細線)のプランジャ速度の時間変化を示しており、下側のグラフは、一次側圧力センサ20の検出圧力P1と二次側圧力センサ40の検出圧力P2の時間変化を示している。
[0048]
 二次側ポンプ22は、設定された送液流量に応じた一定の速度で吸入動作と吐出動作を連続的に繰返し実行する。二次側ポンプ22が吐出動作を開始すると、一次側ポンプ2は液の吸入動作を開始する。この吸入動作は、設計上可能な最大限の速度でプランジャ10を吸入側へ駆動することにより行なう。
[0049]
 一次側ポンプ2の吸入動作が終了した後、予圧動作を開始する。まず、一次側ポンプ2の吐出動作を開始する。具体的には、プランジャ10を、予圧動作に割り当てられた時間(予圧時間)に基づいて設定された速度(予圧速度)で吐出側(図1において右側)へ駆動する。吐出動作を開始した後は、予め設定された取込頻度で一次側圧力センサ20及び二次側圧力センサ40からの信号を取り込み、その都度、それらの信号強度の差分をとる。その差分値が予め設定された所定範囲内に収まるまで吐出動作を続行し、差分値が所定範囲内に収まったときに、その吐出動作を終了する。これにより、一次側ポンプ2のポンプ室4内の圧力(P1)と二次側ポンプ22のポンプ室24内の圧力(P2)が略同一となる。
[0050]
 上記の予圧動作が完了した後、一次側ポンプ2の吐出タイミング、すなわち一次側ポンプ2と二次側ポンプ22の吸入・吐出動作を切り替えるタイミングとなったときに、プランジャ10を、設定流量に応じた所定の速度で吐出側へ駆動し、送液を行なう。二次側ポンプ22では、一次側ポンプ2よりも小さい流量での吸入動作が行われ、一次側ポンプ2から吐出された液の一部がポンプ室24に貯留されていく。そして、一次側ポンプ2からの吐出流量から二次側ポンプ22の吸入流量を差し引いた分の流量が、出口流路38を通じて行なわれる送液の流量となる。

符号の説明

[0051]
   2   一次側ポンプ
   3,23   ポンプヘッド
   4,24   ポンプ室
   6,28   ポンプボディ
   8,30   クロスヘッド
   10,32   プランジャ
   12,34   モータ
   14,36   送りネジ
   16,26   逆止弁
   20,40   圧力センサ
   42   制御部
   44   流量設定部
   46   駆動制御部
   47   予圧動作部
   48   予圧時間決定部
   50   取込頻度決定部
   52   取込頻度データ保持部
   54   信号取込部
   56   予圧判定部

請求の範囲

[請求項1]
 ポンプ室内においてプランジャ先端を一方向へ駆動することにより液の吸入と吐出を行なう一次側ポンプ及び二次側ポンプを有し、前記一次側ポンプの出口部と前記二次側ポンプの入口部とが逆止弁を介して接続されているポンプユニットと、
 前記一次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する一時側ポンプ圧力センサと、
 前記二次側ポンプのポンプ室内の圧力を検出する二次側圧力センサと、
 前記一次側ポンプの吐出動作中に前記二次側ポンプの吸入動作を実行し、前記二次側ポンプの吐出動作中に、前記一次側ポンプの吸入動作を実行するように、前記一次側ポンプ及び前記二次側ポンプの動作を制御する駆動制御部と、
 前記一次側ポンプの吸入動作が終了した後、前記二次側ポンプの吐出動作が終了する前に、前記一次側圧力センサの信号と前記二次側圧力センサの信号を取り込み、取り込んだ信号に基づいて、前記一次側ポンプのポンプ室内の圧力が前記二次側ポンプのポンプ室内の圧力と略同一になるまで、前記一次側ポンプを吐出側へ駆動する予圧動作を実行する予圧動作部と、
 前記予圧動作に割り当てる時間を予め設定された送液流量に基づいて決定する予圧時間決定部と、を備え、
 前記予圧動作部は、前記予圧時間決定部により決定された予圧時間に依存して決定される取込頻度で前記一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込むように構成されている送液装置。
[請求項2]
 前記予圧動作中に前記一次側圧力センサ及び前記二次側圧力センサから信号を取り込む取込頻度と前記予圧動作に割り当てられる予圧時間の長さとの関係を取込頻度データとして保持する取込頻度データ保持部と、
 前記予圧時間決定部により前記予圧時間が決定されたときに、前記取込頻度データ保持部に保持された前記取込頻度データに基づいて取込頻度を決定する取込頻度決定部と、をさらに備え、
 前記予圧動作部は、前記取込頻度決定部により決定された取込頻度で前記一次側圧力センサ及び二次側圧力センサから信号を取り込むように構成されている請求項1に記載の送液装置。
[請求項3]
 前記予圧動作中に前記一次側圧力センサ及び前記二次側圧力センサから取り込まれた信号の差分をとり、その差分値が予め設定された所定範囲内にあるか否かを判定する予圧判定部をさらに備え、
 前記予圧動作部は、前記両センサから取り込まれた信号の差分値が前記所定範囲内に収まったときに前記予圧動作を完了する請求項1又は2に記載の送液装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]