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1. (WO2017038161) REFRIGERATION CYCLE DEVICE AND REFRIGERATION CYCLE DEVICE CONTROL METHOD
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明 細 書

発明の名称 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022  

発明の効果

0023  

図面の簡単な説明

0024  

発明を実施するための形態

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066  

符号の説明

0067  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

補正された請求の範囲(条約第19条)

1  *   2   3   4   5  *   6  *   7  *  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法

技術分野

[0001]
 本発明は、冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 冷媒が循環する冷凍サイクルを用いたヒートポンプシステムには、低外気温環境下でも高温出湯を可能とすることを目的とするものがある。
 ヒートポンプシステムは、外気温度が低いほど、冷媒の蒸発器入口における冷媒温度及び圧力が低下し、圧縮機入口の吸入圧力も低下する。その結果、圧縮機の吐出圧力を所定値まで上昇させるとき、外気温度が低いほど、圧縮機から吐出される冷媒の温度が上昇する。また、出湯温度が高いほど、圧縮機の吐出圧力が高く設定されるため、圧縮機から吐出される冷媒の温度が上昇する。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2007-155143号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 上述した条件下などにおいて、圧縮機から吐出される冷媒の温度が上昇すると、潤滑油の劣化や、弁の損傷、軸受の焼損などが生じるおそれがある。そのため、外気温度が低い場合は、凝縮器(冷媒/水熱交換器)で冷却された冷媒を、蒸発器に通過させないでバイパスして、圧縮機の吸入管に供給する場合がある。これにより、圧縮機が吸入する冷媒の温度が低下し、圧縮機から吐出される冷媒の温度を低下させることができる。
[0005]
 しかし、圧縮機の吸入管に供給される冷媒は、過冷却液媒体であり、供給される液媒体の量が多いと、圧縮機入口における冷媒は、気液2相の状態となってしまう。その結果、圧縮機は、液体を圧縮することになるため、圧縮機が破損する恐れがある。したがって、圧縮機の吸入管へ過冷却液媒体を供給する方法は、常時行うことができず、圧縮機の温度上昇を断続的に防止できるだけである。
[0006]
 上記の特許文献1では、低段側圧縮機構と高段側圧縮機構の間に液冷媒を供給し、高段側圧縮機の吸入冷媒の温度を低下させることが記載されている。これにより、高段側圧縮機構の吐出冷媒温度が低下するが、高段側圧縮機構に供給される液冷媒の量が多いと、高段側圧縮機構入口における冷媒は、気液2相の状態となってしまう。したがって、高段側圧縮機には、適切な量の液媒体が供給される必要がある。
[0007]
 なお、上述した課題は、ヒートポンプシステム以外の冷凍サイクル装置である空気調和装置等においても存在する。
[0008]
 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高段側圧縮機が吸入する冷媒の温度を低下させるとともに、高段側圧縮機が液媒体を吸入することを防止することが可能な冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明の第1態様に係る冷凍サイクル装置は、低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを備え、前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部と、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させ、かつ、前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する制御部とを備える。
[0010]
 この構成によれば、凝縮器から送出された冷媒は、バイパス配管を通じて、膨張部に供給される前に分岐されて、低段側圧縮機と高段側圧縮機の間に供給される。流量調整部は、バイパス配管の冷媒の流通を開始したり停止したりしつつ、冷媒の流量を調整する。
[0011]
 高段側圧縮機吐出温度が所定値よりも高いとき、流量調整部が制御されて、バイパス配管を流れる冷媒の量が増加することから、高段側圧縮機が吸入する冷媒の温度が低下する。また、高段側圧縮機吸入過熱度に基づいて、流量調整部を制御してバイパス配管を流れる冷媒の量を調整する。したがって、高段側圧縮機が吸入する冷媒が過熱ガスとなるように制御でき、圧縮機が液冷媒を吸入することを防止できる。また、高段側圧縮機が吸入する冷媒の過熱度を一定にできるため、圧縮機の高温化及び破損を防止できる。
[0012]
 本発明の第1態様において、前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値以下であるとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を減少させてもよい。
[0013]
 この構成によれば、高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値以下であるとき、流量調整部が制御されて、バイパス配管を流れる冷媒の量が減少することから、高段側圧縮機が吸入する冷媒の過熱度の低下を抑制できる。
[0014]
 本発明の第1態様において、前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させてもよい。
[0015]
 この構成によれば、高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、流量調整部が制御されて、バイパス配管を流れる冷媒の量が増加することから、高段側圧縮機が吸入する冷媒の過熱度の上昇を抑制できる。
[0016]
 本発明の第1態様において、前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値以下であるとき、前記流量調整部によって、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を維持させてもよい。
[0017]
 この構成によれば、高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、高段側圧縮機吐出温度が所定値以下であるとき、例えば流量調整部が制御されないで、バイパス配管を流れる冷媒の量が維持されることから、高段側圧縮機が吸入する冷媒の過熱度の低下及び上昇を抑制でき、一定に維持することができる。
[0018]
 本発明の第1態様において、前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御して前記低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力を増加させてもよい。
[0019]
 この構成によれば、高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、高段側圧縮機の吐出温度又は高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、低段側圧縮機又は高段側圧縮機の回転数が制御されて、低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力が増加することから、高段側圧縮機の吸入圧力も増加し、高段側圧縮機の吸入圧力と吐出圧力の差を低減できる。その結果、高段側圧縮機吐出温度を低下させることができる。
 低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力を増加させるには、高段側圧縮機の回転数を減少させるか、又は、低段側圧縮機の回転数を増加させる。
[0020]
 本発明の第1態様において、前記流量調整部は、膨張弁であって、前記制御部は、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記膨張弁の開度が最大開度に到達しているときに、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御してもよい。
[0021]
 この構成によれば、高段側圧縮機の吐出温度又は高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高く、膨張弁の開度を増加させることができず、過熱度の上昇を抑制できない場合であっても、低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御することで、高段側圧縮機吐出温度を確実に低下させることができる。
[0022]
 本発明の第2態様に係る冷凍サイクル装置の制御方法は、低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを有し、前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部とを備える冷凍サイクル装置の制御方法であって、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させるステップと、前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整するステップと、を有する。

発明の効果

[0023]
 本発明によれば、高段側圧縮機が吸入する冷媒の温度を低下させるとともに、高段側圧縮機が液媒体を吸入することを防止することができる。

図面の簡単な説明

[0024]
[図1] 本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ給湯機を示す構成図である。
[図2] 本発明の第1実施形態の変形例に係るヒートポンプ給湯機を示す構成図である。
[図3] 本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ給湯機の動作を示すフローチャートである。
[図4] 本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ給湯機の動作を示すフローチャートである。
[図5] 本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ給湯機のヒートポンプのモリエル線図である。

発明を実施するための形態

[0025]
[第1実施形態]
 以下に、本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ給湯機1について、図面を参照して説明する。
 本実施形態に係るヒートポンプ給湯機1は、図1に示すように、ヒートポンプシステム(以下、単にヒートポンプという。)2と、図示省略の貯湯タンクユニットと接続されている水循環系路3とを備えている。なお、以下では、冷凍サイクル装置がヒートポンプ2である場合について説明するが、本発明の冷凍サイクル装置はこの例に限定されない。例えば、本発明に係る冷凍サイクル装置は、空気調和装置等の冷媒サイクルを有するものにも適用可能である。
[0026]
 貯湯タンクユニット側の水循環系路3は、ヒートポンプ2における凝縮器(冷媒/水熱交換器)11の水側流路に接続された給水側系路3Aと、該凝縮器11で製造された温水を取出す温水取出し側系路3Bとを備え、給水側系路3Aには、水ポンプ及び流量制御弁が設けられている。
[0027]
 ヒートポンプ2は、低段側圧縮機7及び高段側圧縮機8を有する圧縮部と、冷媒ガスを放熱する凝縮器11と、冷媒を中間圧に減圧する第1膨張弁12と、気液分離機能付きの中間圧レシーバ13と、中間圧冷媒を低温低圧の気液二相冷媒に減圧する第2膨張弁16と、送風機18から送風される外気と冷媒とを熱交換させる蒸発器(空気熱交換器)17とがこの順に冷媒配管を介して接続された閉サイクルの冷媒回路により構成されている。
[0028]
 上記ヒートポンプ2の凝縮器11は、冷媒/水熱交換器であって、一方の冷媒側流路に圧縮部から吐出された高温高圧の冷媒ガスが循環され、他方の水側流路に水循環系路3を介して水が循環されることにより水と冷媒ガスとが熱交換される。そして、この凝縮器11は、高温高圧の冷媒ガスで水を加熱することによって温水が生成されるように構成されている。
[0029]
 また、冷媒回路には、気液分離機能付きの中間圧レシーバ13で分離された中間圧冷媒ガスを、高段側圧縮機8に供給するガスインジェクション回路31が設けられている。このガスインジェクション回路31には、必要に応じてガスインジェクション回路31を開閉できるように電磁弁及び逆止弁が設けられてもよい。ガスインジェクションによるエコノマイザ効果により、ヒートポンプ2による加熱能力及び成績係数(COP)を向上させ、給湯能力を増大することができる。
[0030]
 冷媒回路には、凝縮器11で水と熱交換して冷却された冷媒を高段側圧縮機8に供給する液バイパス回路32が設けられている。この液バイパス回路32には、第3膨張弁33が設けられる。
[0031]
 ヒートポンプ給湯機1において、ヒートポンプ2が運転されると、圧縮部で2段圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、凝縮器11に導入され、ここで水循環系路3の給水側系路3Aから水側流路に流通される水と熱交換される。この水は高温高圧冷媒ガスからの放熱により加熱、昇温された後、温水取出し側系路3Bを経て貯湯タンク(図示省略)に戻り、貯湯タンク内の貯湯量が所定量に到達するまで、連続的に凝縮器11にて冷媒と水との熱交換が継続され、貯湯量が所定量に到達すると、貯湯運転が終了される。
[0032]
 凝縮器11で水と熱交換して冷却された冷媒は、第1膨張弁12により減圧されて中間圧レシーバ13に至り、ここで気液分離される。中間圧レシーバ13で分離された中間圧のガス冷媒は、及びガスインジェクション回路31により高段側圧縮機8に供給され、高段側圧縮機8に吸入されて再圧縮される。このガスインジェクションによるエコノマイザ効果により、加熱能力及び成績係数(COP)を向上させ、給湯能力を増大することができる。
[0033]
 一方、中間圧レシーバ13で分離された液冷媒は、第2膨張弁16により減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となって蒸発器(空気熱交換器)17に流入される。蒸発器17に流入した冷媒は、送風機により送風される外気と熱交換され、外気から吸熱して蒸発ガス化される。
[0034]
 蒸発器17でガス化された冷媒は、圧縮部に吸い込まれ、再圧縮される。以下、同様の動作を繰り返すことにより、温水の生成が行われる。
[0035]
 高段側圧縮機8の吐出管には、第1温度センサ21が設けられる。第1温度センサ21によって、高段側圧縮機8から吐出した冷媒の温度(高段側圧縮機8の吐出温度)が測定される。
[0036]
 高段側圧縮機8の吸入管には、液バイパス回路32と合流した後の部分に第2温度センサ22が設けられる。第2温度センサ22によって、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の温度が測定される。また、高段側圧縮機8の吸入管には、圧力センサ23が設けられる。圧力センサ23によって、高段側圧縮機8の吸入管の圧力が測定される。
[0037]
 制御部40は、第2温度センサ22及び圧力センサ23によって測定された冷媒の温度と圧力に基づいて、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度を算出する。
[0038]
 また、制御部40は、算出した冷媒の過熱度と、高段側圧縮機8の吐出温度に応じて、第3膨張弁33の開度を調整する。
 具体的には、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を維持するように第3膨張弁33の開度が制御される。これに対し、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁33の開度を所定の初期値に設定するように、第3膨張弁33の開度が制御される。
[0039]
 また、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を減少するように、第3膨張弁33の開度が制御される。これに対し、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値よりも高くなった場合、高段側圧縮機8の吐出温度に応じて、第3膨張弁33の開度を維持するか、第3膨張弁33の開度を増加する。
[0040]
 高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値よりも高くなった場合において、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を維持するように第3膨張弁33の開度が制御され、第1閾値よりも高くなったとき、第3膨張弁33の開度を増加するように第3膨張弁33の開度が制御される。
[0041]
 また、上述した実施形態では、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度を算出するため、高段側圧縮機8の吸入管に設けられた圧力センサ23を用いる場合について説明したが、図2に示すように、中間圧レシーバ13に接続された配管に設けられる第3温度センサ24A,24B,24Cを用いてもよい。
[0042]
 温度センサとしては、中間圧レシーバ13と蒸発器(空気熱交換器)17を結ぶ冷媒配管20に設けられる第3温度センサ24A、中間圧レシーバ13と高段側圧縮機8の吸入管を結ぶガスインジェクション回路31に設けられる第3温度センサ24B、凝縮器11と中間圧レシーバ13を結ぶ配管に設けられる第3温度センサ24Cの少なくともいずれか一つが用いられる。
[0043]
 第3温度センサ24Aは、中間圧レシーバ13から蒸発器17に供給される飽和液である冷媒の温度を測定でき、第3温度センサ24Bは、中間圧レシーバ13から高段側圧縮機8の吸入管に供給される飽和ガスである冷媒の温度を測定でき、第3温度センサ24Cは、中間圧レシーバ13に供給される気液2相の冷媒の温度を測定できる。
[0044]
 制御部40は、第3温度センサ24A,24B,24Cの少なくともいずれか一つと、第1温度センサ21によって測定された冷媒の温度差に基づいて、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度を算出する。圧力センサ23の代わりに第3温度センサ24A,24B,24Cを設ける場合、圧力センサ23を高段側圧縮機8の吸入管に設ける場合に比べて構成を簡便にでき、コストも低減できる。
[0045]
 以下、図3を参照して、本実施形態に係るヒートポンプシステムにおける第3膨張弁33の制御について説明する。
 まず、第3膨張弁33が閉鎖した状態において、高段側圧縮機8の吐出温度(以下「第1温度」ともいう。)を検知しており(ステップS1)、第1温度が所定の第1閾値よりも高いか否かが判断される(ステップS2)。
[0046]
 第1温度が第1閾値以下である場合、第3膨張弁33が閉鎖した状態を継続する。
 一方、第1温度が第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁開度初期値設定指令が第3膨張弁33に送られ(ステップS3)、第3膨張弁33の開度が所定の初期値まで開状態とされる。これにより、液バイパス回路32を介して、高段側圧縮機8に凝縮器11で冷却された冷媒が供給される。
[0047]
 また、高段側圧縮機吸入過熱度(以下「第1過熱度」ともいう。)を算出しており(ステップS4)、第1過熱度が所定の第2閾値よりも高いか否かが判断される(ステップS5)。第1過熱度が第2閾値以下である場合、高段側圧縮機8の吸入過熱度が低い状態であることから、第3膨張弁開度減少指令が第3膨張弁33に送られ(ステップS6)、第3膨張弁33の開度が減少される。その後、第1過熱度の検知が継続され(ステップS4)、第3膨張弁33の開度の調整が引き続き行われる。
[0048]
 一方、第1過熱度が第2閾値よりも高くなった場合、高段側圧縮機8の吐出温度(第1温度)を検知して(ステップS7)、第1温度が所定の第1閾値よりも高いか否かが判断される(ステップS8)。
[0049]
 第1過熱度が第2閾値よりも高く、第1温度が第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の現時点の開度を継続する。その後、第1過熱度の検知が継続され(ステップS4)、第3膨張弁33の開度の調整が引き続き行われる。
[0050]
 一方、第1温度が第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁開度増加指令が第3膨張弁33に送られ(ステップS9)、第3膨張弁33の開度が更に開かれた状態となる。これにより、液バイパス回路32を介して、高段側圧縮機8に凝縮器11で冷却された冷媒がより多く供給されることになる。その後、第1過熱度の検知が継続され(ステップS4)、第3膨張弁33の開度の調整が引き続き行われる。
[0051]
 以上より、第1過熱度が第2閾値よりも高ければ、液バイパス回路32を通じて高段側圧縮機8に凝縮器11で冷却された冷媒が供給され続ける。また、第1温度が第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁33の開度が更に開かれた状態となり、高段側圧縮機8に凝縮器11で冷却された冷媒がより多く供給されて、第1温度及び第1過熱度の上昇を抑制できる。
[0052]
[第2実施形態]
 次に、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ給湯機1について説明する。本実施形態に係るヒートポンプ給湯機1は、第1実施形態と比較して制御部40のみが異なり、その他の構成は同様である(図1又は図2参照)。したがって、以下では、特に第2実施形態の制御部40について説明し、重複する構成要素についての詳細な説明は省略する。
[0053]
 制御部40は、第2温度センサ22及び圧力センサ23によって測定された冷媒の温度と圧力に基づいて、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度を算出する。なお、圧力センサ23の代わりに、第1実施形態と同様に第3温度センサ24A,24B,24Cの少なくともいずれか一つによって測定された冷媒の温度を使用してもよい。
[0054]
 制御部40は、算出した冷媒の過熱度と、高段側圧縮機8の吐出温度に応じて、第3膨張弁33の開度を調整する。また、制御部40は、高段側圧縮機8の吐出温度に応じて、高段側圧縮機8の回転数が制御される。
[0055]
 具体的には、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を維持するように第3膨張弁33の開度が制御される。これに対し、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁33の開度を所定の初期値に設定するように、第3膨張弁33の開度が制御される。
[0056]
 また、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を減少するように、第3膨張弁33の開度が制御される。これに対し、高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値よりも高くなった場合、高段側圧縮機8の吐出温度に応じて、第3膨張弁33の開度を維持するか、第3膨張弁33の開度を増加する。
[0057]
 高段側圧縮機8に吸入される冷媒の過熱度が所定の第2閾値よりも高くなった場合において、高段側圧縮機8の吐出温度が所定の第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の開度を維持するように第3膨張弁33の開度が制御され、第1閾値よりも高くなったとき、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達しているか否かが判断される。
[0058]
 上述の場合において、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達していないとき、第3膨張弁33の開度を増加するように第3膨張弁33の開度が制御され、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達しているとき、高段側圧縮機8の回転数を減少するように、高段側圧縮機8の回転数が制御される。
[0059]
 なお、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達しているとき、高段側圧縮機8の回転数を制御するのではなく、低段側圧縮機7の回転数を増加するように、低段側圧縮機7の回転数が制御されてもよい。
[0060]
 以下、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプシステムにおける第3膨張弁33の制御について説明する。
 ステップS1からS8までは、上述した第1実施形態における第3膨張弁33の制御と同一であるため省略する。
[0061]
 第1過熱度が第2閾値よりも高い状態で、ステップS8において、第1温度が所定の第1閾値よりも高いか否かが判断された後、第1温度が第1閾値以下である場合、第3膨張弁33の現時点の開度を継続する。その後、第1過熱度の検知が継続され(ステップS4)、第3膨張弁33の開度の調整が引き続き行われる。
[0062]
 一方、第1温度が第1閾値よりも高くなった場合、第3膨張弁33の開度が最大開度まで到達しているか否かが判断される(ステップS9)。
[0063]
 第3膨張弁33の開度が最大開度に到達していなければ、第3膨張弁33開度増加指令が第3膨張弁33に送られ(ステップS10)、第3膨張弁33の開度が更に開かれた状態となる。これにより、液バイパス回路32を介して、高段側圧縮機8に凝縮器11で冷却された冷媒がより多く供給されることになる。その後、第1過熱度の検知が継続され(ステップS4)、第3膨張弁33の開度の調整が引き続き行われる。
[0064]
 これに対し、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達している場合、高段側圧縮機8の回転数を減少させる(ステップS11)。これにより、低段側圧縮機7の吐出圧力が上がることから、高段側圧縮機8の吸入圧力も上がる。その結果、図5に示すように、高段側圧縮機8の吸入圧力と吐出圧力の差が小さくなり、低段側圧縮機7の吐出圧力を上昇させる調整を行わない場合に比べて、高段側圧縮機8から吐出する冷媒のガス温度を低下させることができる。
[0065]
 なお、上述した実施形態では、ステップS11において、第3膨張弁33の開度が最大開度に到達している場合、高段側圧縮機8の回転数を減少させるとしたが、低段側圧縮機7の回転数を増加させてもよい。
[0066]
 また、上述した実施形態では、第1温度を検出して、第1温度が第1閾値よりも高くなった場合において、高段側圧縮機8又は低段側圧縮機7の回転数が調節されることについて記載したが、本発明はこの例に限定されない。たとえば、第1温度の温度検出の代わりに、高段側圧縮機8の吐出圧の検知を行ってもよい。高段側圧縮機8の吐出圧が検知され、高段側圧縮機8の吐出圧が所定の閾値よりも高くなった場合、高段側圧縮機8又は低段側圧縮機7の回転数の調節を行ってもよい。

符号の説明

[0067]
1 ヒートポンプ給湯機
2 ヒートポンプ
7 低段側圧縮機
8 高段側圧縮機
11 凝縮器
12 第1膨張弁
13 中間圧レシーバ
16 第2膨張弁
17 蒸発器
31 ガスインジェクション回路
32 液バイパス回路
33 第3膨張弁
40 制御部

請求の範囲

[請求項1]
 低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを備え、
 前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、
 前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部と、
 前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させ、かつ、前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する制御部と、
を備える冷凍サイクル装置。
[請求項2]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値以下であるとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を減少させる請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項3]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させる請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項4]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値以下であるとき、前記流量調整部によって、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を維持させる請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項5]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御して前記低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力を増加させる請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項6]
 前記流量調整部は、膨張弁であって、
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記膨張弁の開度が最大開度に到達しているときに、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御する請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項7]
 低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを有し、前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部とを備える冷凍サイクル装置の制御方法であって、
 前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させるステップと、
 前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整するステップと、
を有する冷凍サイクル装置の制御方法。

補正された請求の範囲(条約第19条)
[ 2016年12月27日 ( 27.12.2016 )  国際事務局受理 ]

[1]
[補正後] 低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを備え、
 前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、
 前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部と、
 前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させ、かつ、前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する制御部と、
を備え、
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御して前記低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力を増加させる冷凍サイクル装置。
[2]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値以下であるとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を減少させる請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
[3]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させる請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
[4]
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値以下であるとき、前記流量調整部によって、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を維持させる請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
[5]
[削除]
[6]
[補正後] 前記流量調整部は、膨張弁であって、
 前記制御部は、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記膨張弁の開度が最大開度に到達しているときに、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御する請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
[7]
[補正後] 低段側圧縮機と高段側圧縮機を有する圧縮部と、凝縮器と、膨張部と、蒸発器とが配管接続され、冷媒が循環する冷媒サイクルを有し、前記凝縮器と前記膨張部とを結ぶ配管において分岐し、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機とを結ぶ配管と合流するバイパス配管と、前記バイパス配管に設けられ、前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整する流量調整部とを備える冷凍サイクル装置の制御方法であって、
 前記高段側圧縮機の吐出温度が所定値よりも高いとき、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を増加させるステップと、
 前記高段側圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記流量調整部を制御して前記バイパス配管を流れる冷媒の量を調整するステップと、
 前記高段側圧縮機の吸入過熱度が所定値よりも高く、かつ、前記高段側圧縮機の吐出温度又は前記高段側圧縮機の吐出圧力が所定値よりも高いとき、前記低段側圧縮機又は前記高段側圧縮機の回転数を制御して前記低段側圧縮機から吐出される冷媒の吐出圧力を増加させるステップと、
を有する冷凍サイクル装置の制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]