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1. WO2016152684 - TRANSMISSION DEVICE, TRANSMISSION METHOD, RECEPTION DEVICE, AND RECEPTION METHOD

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明 細 書

発明の名称 送信装置、送信方法、受信装置および受信方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

非特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172  

符号の説明

0173  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26  

明 細 書

発明の名称 : 送信装置、送信方法、受信装置および受信方法

技術分野

[0001]
 本技術は、送信装置、送信方法、受信装置および受信方法に関し、詳しくは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて送信する送信装置等に関する。

背景技術

[0002]
 従来、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換を適用して得られた伝送ビデオデータを送信することが考えられている。以下、ハイダイナミックレンジを、適宜、「HDR」と表記する。例えば、非特許文献1には、従来受信機による受信を考慮した、従来の光電変換特性(ガンマ特性)との互換領域を含むHDR光電変換特性(新ガンマ特性)についての記載がある。

先行技術文献

非特許文献

[0003]
非特許文献1 : Tim Borer, “Non-Linear Opto-Electrical Transfer Functions for High Dynamic Range Television”, Research & Development White Paper WHP 283, July 2014

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 本技術の目的は、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて送信する場合、受信側において伝送ビデオデータから表示用画像データを得る処理を適切に行い得るようにすることにある。

課題を解決するための手段

[0005]
 本技術の概念は、
 所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータにエンコード処理を施してビデオストリームを得るエンコード部と、
 上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
 上記コンテナに、該コンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する情報挿入部を備える
 送信装置にある。
[0006]
 本技術において、エンコード部により、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータにエンコード処理が施されてビデオストリームが得られる。送信部により、ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが送信される。例えば、コンテナは、TSストリームあるいはMMTストリームである、ようにされてもよい。
[0007]
 例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる、ようにされてもよい。
[0008]
 また、例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる、ようにされてもよい。
[0009]
 また、例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれる、ようにされてもよい。
[0010]
 情報挿入部により、コンテナに、このコンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入される。例えば、情報挿入部は、コンテナに、基準輝度レベルである基準レベルの情報、あるいは通常ダイナミックレンジ光電変換特性とハイダイナミックレンジ光電変換特性のカーブが同一軌道から分岐して別れる輝度レベルである分岐レベルの情報をさらに挿入する、ようにされてもよい。
[0011]
 このように本技術においては、コンテナに、このコンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入するものである。そのため、受信側において、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから伝送ビデオデータの種類の切り替えがあること、さらには切り替え後の伝送ビデオデータの種類の認識が可能となり、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあっても伝送ビデオデータから表示用画像データを得る処理を滞りなく適切に行い得る。
[0012]
 また、本技術の他の概念は、
 伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部を備え、
 上記伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、
 上記コンテナに、該コンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、
 上記ビデオストリームをデコードして伝送ビデオデータを得るデコード部と、
 上記デコード部で得られた伝送ビデオデータに、上記識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得る処理部をさらに備える
 受信装置にある。
[0013]
 本技術において、受信部により、伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナが受信される。ここで、伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、コンテナに、このコンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されている。
[0014]
 デコード部により、ビデオストリームがデコードされて伝送ビデオデータが得られる。そして、処理部により、デコード部で得られた伝送ビデオデータに、識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理が施されて表示用画像データが得られる。
[0015]
 例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換処理を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第2の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが第1の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第2の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得る、ようにされてもよい。
[0016]
 また、例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが第1の伝送ビデオデータおよび第2の伝送ビデオデータのいずれの場合にも、この伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが第1の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第2の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得る、ようにされてもよい。
[0017]
 また、例えば、複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれ、処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが第1の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第2の伝送ビデオデータあるいは第3の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、伝送ビデオデータが第1の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第2の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して表示用画像データを得、伝送ビデオデータが第3の伝送ビデオデータである場合には、この伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る、ようにされてもよい。
[0018]
 このように本技術においては、コンテナに、このコンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、伝送ビデオデータに、この識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得るものである。識別情報から切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから伝送ビデオデータの種類の切り替えがあること、さらには切り替え後の伝送ビデオデータの種類の認識が可能となり、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあっても伝送ビデオデータから表示用画像データを得る電光変換処理を滞りなく適切に行い得る。

発明の効果

[0019]
 本技術によれば、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて送信する場合、受信側において伝送ビデオデータから表示用画像データを得る処理を適切に行い得る。なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 実施の形態としての送受信システムの構成例を示すブロック図である。
[図2] サービス送信システムの構成例を示すブロック図である。
[図3] 光電変換特性を説明するための図である。
[図4] 伝送ビデオデータの切り換えタイミングと、換え後の伝送ビデオデータを識別するための識別情報の挿入タイミングとの関係を説明するための図である。
[図5] HDRデスクリプタ・タイプ1の構造例を示す図である。
[図6] HDRデスクリプタ・タイプ3の構造例を示す図である。
[図7] 各デスクリプタの構造例における主要な情報の内容を示す図である。
[図8] MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示す図である。
[図9] MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示す図である。
[図10] サービス送信システムの他の構成例を示すブロック図である。
[図11] サービス送信システムにおけるダイナミックレンジ変換部の動作を説明するための図である。
[図12] サービス送信システムにおけるダイナミックレンジ変換部の動作を説明するための図である。
[図13] HDRデスクリプタ・タイプ2の構造例を示す図である。
[図14] MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示す図である。
[図15] MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示す図である。
[図16] サービス送信システムの他の構成例を示すブロック図である。
[図17] ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタの構造例を示す図である。
[図18] ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタの構造例における主要な情報の内容を示す図である。
[図19] MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示す図である。
[図20] MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示す図である。
[図21] サービス受信機の構成例を示すブロック図である。
[図22] サービス受信機におけるHDR/SDR変換部の動作を説明するための図である。
[図23] サービス受信機におけるHDR/SDR変換部の動作を説明するための図である。
[図24] サービス受信機におけるHDR/SDR変換部の動作を説明するための図である。
[図25] サービス受信機の他の構成例を示すブロック図である。
[図26] サービス受信機におけるSDR/HDR変換部の動作を説明するための図である。

発明を実施するための形態

[0021]
 以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
 1.実施の形態
 2.変形例
[0022]
 <1.実施の形態>
 [送受信システムの構成例]
 図1は、実施の形態としての送受信システム10の構成例を示している。この送受信システム10は、サービス送信システム100とサービス受信機200により構成されている。サービス送信システム100は、コンテナとしてのMPEG2トランスポートストリームあるいはMMT(MPEG Media Transport)ストリームを生成し、このトランスポートストリームを放送波あるいはネットのパケットに載せて送信する。
[0023]
 トランスポートストリームには、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータにエンコード処理を施して得られたビデオストリームが含まれる。トランスポートストリームには、それに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入される。
[0024]
 サービス受信機200は、サービス送信システム100から送信されてくるトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームあるいはMMTストリーム)を受信する。サービス受信機200は、トランスポートストリームに含まれているビデオストリームにデコード処理を施して伝送ビデオデータを得る。また、サービス受信機200は、トランスポートストリームに挿入されている識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して、表示用画像データを得る。
[0025]
 「サービス送信システムの構成例」
 図2は、図1のサービス送信システム100としてのサービス送信システム100Aの構成例を示している。このサービス送信システム100Aは、制御部101と、HDR(High Dynamic Range:ハイダイナミックレンジ)光電変換部103と、SDR(Standard Dynamic Range:通常ダイナミックレンジ)光電変換部104と、切換スイッチ106Aと、RGB/YCbCr変換部107と、ビデオエンコーダ108と、コンテナエンコーダ109と、送信部110を有している。
[0026]
 制御部101は、CPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、制御プログラムに基づいて、サービス送信システム100Aの各部の動作を制御する。HDR光電変換部103は、高コントラストカメラ出力、すなわちHDRビデオデータVhに対して、HDR光電変換特性を適用して光電変換し、HDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このHDR伝送ビデオデータは、HDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0027]
 SDR光電変換部104は、通常コントラストカメラ出力、すなわちSDRビデオデータVsに対して、SDR光電変換特性を適用して光電変換し、SDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このSDR伝送ビデオデータは、SDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0028]
 図3を参照して光電変換特性について説明する。実線aはSDR光電変換特性を示すSDR OETFカーブの一例を示している。実線bは、HDR光電変換特性を示すHDR OETFカーブの一例を示している。横軸は入力輝度レベルを示し、P1はSDR最大レベルに対応する入力輝度レベルを示し、P2はHDR最大レベルに対応する入力輝度レベルを示している。
[0029]
 また、縦軸は伝送符号値または正規化された符号化レベルの相対値を示す。相対最大レベルMはHDR伝送の際の最大レベルおよびSDR伝送の際の最大レベルを示す。基準レベルGは、SDR最大レベルに対応する入力輝度レベルP1におけるHDR OETFの伝送レベルを示すもので、いわゆるリファレンスの白レベルを意味し、このレベルよりも高い範囲をHDR特有のきらめき表現に利用することを示す。分岐レベルBは、SDR OETFカーブとHDR OETFカーブとが同一軌道から分岐して別れるレベルを示す。Pfは、分岐レベルに対応する入力輝度レベルを示す。なお、この分岐レベルBは、0以上の任意の値とすることができる。
[0030]
 切換スイッチ106Aは、SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータA)またはHDR光電変換部103で得られたHDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータB)を選択的に取り出す。この切り替えは、番組単位、あるいはそれに準ずる単位で行われる。
[0031]
 RGB/YCbCr変換部107は、切換スイッチ106Aで取り出された伝送ビデオデータV1をRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換する。なお、これらの色空間のドメインは、RGBドメインに限定されるものではなく、また、輝度・色差ドメインはYCbCrに限定されるわけではない。
[0032]
 ビデオエンコーダ108は、RGB/YCbCr変換部107でYCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化を施して符号化ビデオデータを得、この符号化ビデオデータを含むビデオストリーム(ビデオエレメンタリストリーム)VSを生成する。
[0033]
 このとき、ビデオエンコーダ108は、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUI(video usability information)の領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報を挿入する。
[0034]
 ここで、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性は、この伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータA(SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータ)であるときは、SDR光電変換部104における光電変換特性である。また、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性は、この伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータB(HDR光電変換部103で得られたHDR伝送ビデオデータ)であるときは、HDR光電変換部103における光電変換特性である。
[0035]
 コンテナエンコーダ109は、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームあるいはMMTストリーム)を生成する。送信部110は、このトランスポートストリームを、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信する。
[0036]
 この際、コンテナエンコーダ109は、トランスポートストリームに、伝送ビデオデータAであるか、あるいは伝送ビデオデータBであるかを示す識別情報を挿入する。この場合、コンテナエンコーダ109は、この識別情報を、トランスポートストリームに、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する。このように識別情報の挿入が管理されることで、受信側に、伝送ビデオデータの動的な切り替えが通知される。
[0037]
 図4は、伝送ビデオデータA(SDRサービス)と伝送ビデオデータB(HDRサービス)の切り換えタイミングSn(S0,S1,S2,・・・)と、切換え後の伝送ビデオデータを識別するための識別情報の挿入タイミングTn(T0,T1,T2,・・・)の関係を示している。以下の(1)式を満足するように、タイミングTnはタイミングSnよりもt(所定の時間量)以上だけ前のタイミングとされる。なお、図示の例は、Sn-Tn = t (ただし、tは正値)である場合を示している。
   Sn-Tn ≧ t   ・・・(1)
[0038]
 コンテナエンコーダ109は、例えば、新規定義する、識別情報が記述されたHDRデスクリプタ・タイプ1(HDR descriptor_type1)、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3(HDR descriptor_type3)のデスクリプタを挿入する。これらのデスクリプタは、例えば、トランスポートストリームがMPEG2トランスポートストリームであるときには、プログラム・マップ・テーブル(PMT:Program Map Table)の配下に挿入され、トランスポートストリームがMMTストリームであるときには、MPテーブル(MMT Package Table)の配下に挿入される。
[0039]
 図5は、HDRデスクリプタ・タイプ1の構造例(Syntax)を示し、図6は、HDRデスクリプタ・タイプ3の構造例(Syntax)を示し、図7は、それらの構造例における主要な情報の内容(Semantics)を示している。
[0040]
 図5に示すHDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタについて説明する。「descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタのタイプを示し、ここでは、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタであることを示す。「descriptor_length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして以降のバイト数を示す。
[0041]
 「HDR_SDR_flag」の1ビットのフラグ情報は、対象のストリームがHDRストリームであるかSDRストリームであるかを示す。“1”はHDRストリームであることを示し、“0”はSDRストリームであることを示す。「characteristics_info_flag」の1ビットのフラグ情報は、特性情報があるか否かを示す。“1”は特性情報があることを示し、“0”は特性情報がないことを示す。
[0042]
 「characteristics_info_flag」が“1”であるとき、以下のフィールドが存在する。「transferfunction」の8ビットフィールドは、電光変換特性(EOTF特性)を示す。つまり、このフィールドは、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す。例えば、“1”は「BT.709-5 Transfer Function(SDR)」を示し、“14”は「10bit BT.2020 Transfer Function(SDR)」を示し、“16”は「SMPTE 2084 Transfer Function(HDR1)」を示し、“25”は「HDR(HDR2)」を示す。なお、「HDR(HDR2)」は、HDR電光変換特性を示すが、PQカーブではなく、従来ガンマ特性と輝度・伝送特性において部分的な互換性をもつ、あるいはそれに近似する特性をもつと考えられるものである。
[0043]
 「referencelevel」の8ビットフィールドは、基準レベルG(図3参照)を示す。この場合、基準レベルGとして、最大「1」に正規化された相対範囲の中を0~100の値で指定した値が記述される。受信側では、この値を100で割ったものが正規化された相対基準レベルとして認識される。「branchlevel」の8ビットフィールドは、分岐レベルB(図3参照)を示す。この場合、分岐レベルBとして、最大「1」に正規化された相対範囲の中を0~100の値で指定した値が記述される。受信側では、この値を100で割ったものが分岐レベルとして認識される。
[0044]
 このHDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタにおいては、「descriptor_tag」のフィールドによるデスクリプタのタイプ情報と、「HDR_SDR_flag」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報により、伝送ビデオデータV1が、伝送ビデオデータAであるか、あるいは伝送ビデオデータBであるかが示される。
[0045]
 図6に示すHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタについて説明する。「descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタのタイプを示し、ここでは、HDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタであることを示す。「descriptor_length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして以降のバイト数を示す。
[0046]
 「HDR_SDR_flag」の1ビットのフラグ情報は、対象のストリームがHDRストリームであるかSDRストリームであるかを示す。“1”はHDRストリームであることを示し、“0”はSDRストリームであることを示す。「characteristics_info_flag」の1ビットのフラグ情報は、特性情報があるか否かを示す。“1”は特性情報があることを示し、“0”は特性情報がないことを示す。
[0047]
 「SDR_mapping_type」の2ビットフィールドは、SDRの特性をHDRの特性にマッピングさせているか否かを示す。“0”は、SDRの特性をHDRの特性にマッピングさせていないこと、つまりSDRの特性がHDRの特性にマッピングされずに伝送されることを示す。“1”は、SDRの特性をHDRの特性にマッピングさせていること、つまり、SDRの特性がHDRの特性にマッピングされて伝送されることを示す。図2に示すサービス送信システム100Aにおいては、「SDR_mapping_type」は、常に、“0”とされる。
[0048]
 「characteristics_info_flag」が“1”であるとき、図5に示すHDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタと同様に、「transferfunction」、「referencelevel」および「branchlevel」の各8ビットフィールドが存在する。
[0049]
 このHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタにおいては、「HDR_SDR_flag」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報と、「SDR_mapping_type」のフィールドによるSDR特性がHDR特性にマッピングされているかを示す情報により、伝送ビデオデータAであるか、あるいは伝送ビデオデータBであるかが示される。
[0050]
 図8は、MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示している。この構造例では、PID1で識別されるビデオストリームのPESパケット「Video PES」が存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0051]
 また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。PSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。PMTには、プログラム全体に関連する情報を記述するプログラム・ループ(Program loop)が存在する。
[0052]
 PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリストリーム・ループが存在する。この構造例では、ビデオストリームに対応したビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)が存在する。ビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)には、ビデオストリームに対応して、ストリームタイプ、PID(パケット識別子)等の情報が配置されると共に、そのビデオストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。
[0053]
 このビデオストリームの「Stream_type」の値は、例えばHEVCビデオストリームを示す値に設定され、PID情報はビデオストリームのPESパケット「video PES」に付与されるPID1を示すものとされる。デスクリプタの一つとして、上述した、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0054]
 図9は、MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示している。MMTストリームには、ビデオ、オーディオ等の各アセットのMMTパケットが存在する。図示の構造例では、ID1で識別されるビデオのアセットのMMTパケットが存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0055]
 また、MMTストリームには、PA(Packet Access)メッセージパケットなどのメッセージパケットが存在する。PAメッセージパケットには、MMT・パケット・テーブル(MMT Package Table)などのテーブルが含まれている。MPテーブルには、アセット毎の情報が含まれている。上述した、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0056]
 図2に示すサービス送信システム100Aの動作を簡単に説明する。高コントラストカメラ出力であるHDRビデオデータVhはHDR光電変換部103に供給される。このHDR光電変換部103では、HDRビデオデータVhにHDR光電変換特性で光電変換が施され、HDR OETFで映像制作された映像素材としてのHDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0057]
 また、通常コントラストカメラ出力であるSDRビデオデータVsはSDR光電変換部104に供給される。このSDR光電変換部104では、SDRビデオデータVsにSDR光電変換特性で光電変換が施され、SDR OETFで映像制作された映像素材としてのSDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0058]
 切換スイッチ106Aでは、制御部101の制御により、SDR光電変換部104で得られた伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)またはHDR光電変換部103で得られた伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)が選択的に取り出される。このように取り出された伝送ビデオデータは、RGB/YCbCr変換部107でRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換される。
[0059]
 YCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1は、ビデオエンコーダ108に供給される。このビデオエンコーダ108では、伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化が施されて符号化ビデオデータが得られ、この符号化ビデオデータを含むビデオストリームVSが生成される。この際、ビデオエンコーダ108では、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0060]
 ビデオエンコーダ108で得られたビデオストリームVSは、コンテナエンコーダ109に供給される。コンテナエンコーダ109では、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)が生成される。このトランスポートストリームは、送信部110により、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信される。
[0061]
 この際、コンテナエンコーダ109では、コンテナとしてのトランスポートストリームに、伝送ビデオデータAであるか伝送ビデオデータBであるかを示す識別情報が記述されたデスクリプタ(HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ(図5参照)、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)が挿入される。この場合、コンテナエンコーダ109では、この識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入される。
[0062]
 図10は、図1のサービス送信システム100としてのサービス送信システム100Bの構成例を示している。この図10において、図2と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。このサービス送信システム100Bは、制御部101と、HDR光電変換部103と、SDR光電変換部104と、ダイナミックレンジ変換部105と、切換スイッチ106Bと、RGB/YCbCr変換部107と、ビデオエンコーダ108と、コンテナエンコーダ109と、送信部110を有している。
[0063]
 制御部101は、CPUを備えて構成され、制御プログラムに基づいて、サービス送信システム100Bの各部の動作を制御する。HDR光電変換部103は、高コントラストカメラ出力、すなわちHDRビデオデータVhに対して、HDR光電変換特性を適用して光電変換し、HDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このHDR伝送ビデオデータは、HDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0064]
 SDR光電変換部104は、通常コントラストカメラ出力、すなわちSDRビデオデータVsに対して、SDR光電変換特性を適用して光電変換し、SDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このSDR伝送ビデオデータは、SDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0065]
 ダイナミックレンジ変換部105は、SDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行ってHDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。つまり、このダイナミックレンジ変換部105は、SDR OETFで映像制作された映像素材であるSDR伝送ビデオデータをHDR伝送ビデオデータに変換する。ここで、ダイナミックレンジ変換部105は、SDR光電変換特性による変換データの値をHDR光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいて、ダイナミックレンジ変換を行う。この変換情報は、例えば、制御部101から与えられる。
[0066]
 図11を参照して、ダイナミックレンジ変換について、さらに説明する。実線aは、SDR光電変換特性を示すSDR OETFカーブの一例を示している。実線bは、HDR光電変換特性を示すHDR OETFカーブの一例を示している。横軸は入力輝度レベルを示し、P1はSDR最大レベルに対応する入力輝度レベルを示し、P2はHDR最大レベルに対応する入力輝度レベルを示している。
[0067]
 また、縦軸は伝送符号値または正規化された符号化レベルの相対値を示す。相対最大レベルMはHDR伝送の際の最大レベルおよびSDR伝送の際の最大レベルを示す。基準レベルGは、SDR最大レベルに対応する入力輝度レベルP1におけるHDR OETFの伝送レベルを示すもので、いわゆるリファレンスの白レベルを意味し、このレベルよりも高い範囲をHDR特有のきらめき表現に利用することを示す。
[0068]
 分岐レベルBは、SDR OETFカーブとHDR OETFカーブとが同一軌道から分岐して別れるレベルを示す。Pfは、分岐レベルに対応する入力輝度レベルを示す。なお、この分岐レベルBは、0以上の任意の値とすることができる。図12は、分岐レベルBが0である場合の例を示している。
[0069]
 ダイナミックレンジ変換部105におけるダイナミックレンジ変換では、SDR伝送ビデオデータのうち、分岐レベルB以上相対最大レベルM以下で、HDR光電変換特性による変換データの値となるように変換される。この場合、SDR最大レベルである相対最大レベルMは基準レベルGと一致するようにされる。なお、分岐レベルB未満の入力データは、そのまま出力データとされる。
[0070]
 ここで、変換情報は、変換テーブルあるいは変換係数で与えられる。変換テーブルで与えられる場合、ダイナミックレンジ変換部105は、この変換テーブルを参照して変換を行う。一方、変換係数で与えられる場合、ダイナミックレンジ変換部105は、この変換係数を用いた演算により変換を行う。例えば、変換係数をCとするとき、分岐レベルB以上相対最大レベルM以下までの入力データに関して、以下の(2)式により、変換を行う。
 出力データ=分岐レベルB+(入力データ-分岐レベルB)*C   ・・・(2)
[0071]
 図10に戻って、切換スイッチ106Bは、HDR光電変換部103で得られたHDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータB)、またはダイナミックレンジ変換部105で得られたHDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータC)を選択的に取り出す。
[0072]
 RGB/YCbCr変換部107は、切換スイッチ106Bで取り出された伝送ビデオデータV1をRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換する。ビデオエンコーダ108は、RGB/YCbCr変換部107でYCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化を施して符号化ビデオデータを得、この符号化ビデオデータを含むビデオストリームVSを生成する。
[0073]
 この際、ビデオエンコーダ108は、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報(transfer function)などのメタ情報を挿入する。
[0074]
 ここで、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性は、この伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータB(HDR光電変換部104で得られたHDR伝送ビデオデータ)であるとき、およびこの伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータC(ダイナミックレンジ変換部105で得られたHDR伝送ビデオデータ)であるときの双方とも、HDR光電変換部103における光電変換特性である。
[0075]
 コンテナエンコーダ109は、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームあるいはMMTストリーム)を生成する。送信部110は、このトランスポートストリームを、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信する。
[0076]
 この際、コンテナエンコーダ109は、トランスポートストリームに、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかを示す識別情報を挿入する。この場合、コンテナエンコーダ109は、この識別情報を、トランスポートストリームに、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する(図4参照)。このように識別情報の挿入が管理されることで、受信側に、伝送ビデオデータの動的な切り替えが通知される。
[0077]
 コンテナエンコーダ109は、例えば、新規定義する、識別情報が記述されたHDRデスクリプタ・タイプ2(HDR descriptor_type2)、あるいは上述したHDRデスクリプタ・タイプ3(HDR descriptor_type3)のデスクリプタ(図6参照)を挿入する。これらのデスクリプタは、例えば、トランスポートストリームがMPEG2トランスポートストリームであるときには、プログラム・マップ・テーブルの配下に挿入され、トランスポートストリームがMMTストリームであるときには、MPテーブルの配下に挿入される。
[0078]
 図13は、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタの構造例(Syntax)を示している。「descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタのタイプを示し、ここでは、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタであることを示す。「descriptor_length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして以降のバイト数を示す。
[0079]
 「HDR_SDR_flag」の1ビットのフラグ情報は、対象のストリームがHDRストリームであるかSDRストリームであるかを示す。“1”はHDRストリームであることを示し、“0”はSDRストリームであることを示す。「characteristics_info_flag」の1ビットのフラグ情報は、特性情報があるか否かを示す。“1”は特性情報があることを示し、“0”は特性情報がないことを示す。「characteristics_info_flag」が“1”であるとき、図5に示すHDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタと同様に、「transferfunction」、「referencelevel」および「branchlevel」の各8ビットフィールドが存在する。
[0080]
 このHDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタにおいては、「descriptor_tag」のフィールドによるデスクリプタのタイプ情報と、「HDR_SDR_flag」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報により、伝送ビデオデータV1が、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかが示される。
[0081]
 なお、HDRデスクリプタ・タイプ2の代わりに挿入されるHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)においては、「HDR_SDR_flag」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報と、「SDR_mapping_type」のフィールドによるSDR特性がHDR特性にマッピングされているかを示す情報により、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかが示される。
[0082]
 図14は、MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示している。この構造例では、PID1で識別されるビデオストリームのPESパケット「Video PES」が存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0083]
 また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。PSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。PMTには、プログラム全体に関連する情報を記述するプログラム・ループ(Program loop)が存在する。
[0084]
 PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリストリーム・ループが存在する。この構造例では、ビデオストリームに対応したビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)が存在する。ビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)には、ビデオストリームに対応して、ストリームタイプ、PID(パケット識別子)等の情報が配置されると共に、そのビデオストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。
[0085]
 このビデオストリームの「Stream_type」の値は、例えばHEVCビデオストリームを示す値に設定され、PID情報はビデオストリームのPESパケット「video PES」に付与されるPID1を示すものとされる。デスクリプタの一つとして、上述した、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0086]
 図15は、MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示している。MMTストリームには、ビデオ、オーディオ等の各アセットのMMTパケットが存在する。図示の構造例では、ID1で識別されるビデオのアセットのMMTパケットが存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0087]
 また、MMTストリームには、PA(Packet Access)メッセージパケットなどのメッセージパケットが存在する。PAメッセージパケットには、MMT・パケット・テーブル(MMT Package Table)などのテーブルが含まれている。MPテーブルには、アセット毎の情報が含まれている。上述した、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0088]
 図10に示すサービス送信システム100Bの動作を簡単に説明する。高コントラストカメラ出力であるHDRビデオデータVhはHDR光電変換部103に供給される。このHDR光電変換部103では、HDRビデオデータVhにHDR光電変換特性で光電変換が施され、HDR OETFで映像制作された映像素材としてのHDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0089]
 また、通常コントラストカメラ出力であるSDRビデオデータVsはSDR光電変換部104に供給される。このSDR光電変換部104では、SDRビデオデータVsにSDR光電変換特性で光電変換が施され、SDR OETFで映像制作された映像素材としてのSDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0090]
 SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータは、ダイナミックレンジ変換部105に供給される。ダイナミックレンジ変換部105では、制御部101から供給される変換情報(変換テーブル、変換係数)に基づいて、SDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換が施される。このダイナミックレンジ変換により、SDR伝送ビデオデータは、HDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)に変換される(図11参照)。
[0091]
 切換スイッチ106Bでは、制御部101の制御により、HDR光電変換部103で得られた伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)またはダイナミックレンジ変換部105で得られた伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)が選択的に取り出される。このように取り出された伝送ビデオデータは、RGB/YCbCr変換部107でRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換される。
[0092]
 YCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1は、ビデオエンコーダ108に供給される。このビデオエンコーダ108では、伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化が施されて符号化ビデオデータが得られ、この符号化ビデオデータを含むビデオストリームVSが生成される。この際、ビデオエンコーダ108では、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0093]
 ビデオエンコーダ108で得られたビデオストリームVSは、コンテナエンコーダ109に供給される。コンテナエンコーダ109では、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)が生成される。このトランスポートストリームは、送信部110により、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信される。
[0094]
 この際、コンテナエンコーダ109では、コンテナとしてのトランスポートストリームに、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかを示す識別情報が記述されたデスクリプタ(HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ(図13参照)、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)が挿入される。この場合、コンテナエンコーダ109では、この識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入される。
[0095]
 図16は、図1のサービス送信システム100としてのサービス送信システム100Cの構成例を示している。この図16において、図2、図10と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。このサービス送信システム100Cは、制御部101と、HDR光電変換部103と、SDR光電変換部104と、ダイナミックレンジ変換部105と、切換スイッチ106Cと、RGB/YCbCr変換部107と、ビデオエンコーダ108と、コンテナエンコーダ109と、送信部110を有している。
[0096]
 制御部101は、CPUを備えて構成され、制御プログラムに基づいて、サービス送信システム100Cの各部の動作を制御する。HDR光電変換部103は、高コントラストカメラ出力、すなわちHDRビデオデータVhに対して、HDR光電変換特性を適用して光電変換し、HDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このHDR伝送ビデオデータは、HDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0097]
 SDR光電変換部104は、通常コントラストカメラ出力、すなわちSDRビデオデータVsに対して、SDR光電変換特性を適用して光電変換し、SDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。このSDR伝送ビデオデータは、SDR OETFで映像制作された映像素材となる。
[0098]
 ダイナミックレンジ変換部105は、SDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行ってHDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)を得る。つまり、このダイナミックレンジ変換部105は、SDR OETFで映像制作された映像素材であるSDR伝送ビデオデータをHDR伝送ビデオデータに変換する。
[0099]
 切換スイッチ106Cは、SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータA)、HDR光電変換部103で得られたHDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータB)、またはダイナミックレンジ変換部105で得られたHDR伝送ビデオデータ(伝送ビデオデータC)を選択的に取り出す。
[0100]
 RGB/YCbCr変換部107は、切換スイッチ106Cで取り出された伝送ビデオデータV1をRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換する。ビデオエンコーダ108は、RGB/YCbCr変換部107でYCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化を施して符号化ビデオデータを得、この符号化ビデオデータを含むビデオストリームVSを生成する。
[0101]
 この際、ビデオエンコーダ108は、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報(transfer function)などのメタ情報を挿入する。
[0102]
 ここで、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性は、この伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータA(SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータ)であるときは、SDR光電変換部104における光電変換特性である。また、この伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータB(HDR光電変換部104で得られたHDR伝送ビデオデータ)であるとき、およびこの伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータC(ダイナミックレンジ変換部105で得られたHDR伝送ビデオデータ)の双方とも、HDR光電変換部103における光電変換特性である。
[0103]
 コンテナエンコーダ109は、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームあるいはMMTストリーム)を生成する。送信部110は、このトランスポートストリームを、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信する。
[0104]
 この際、コンテナエンコーダ109は、トランスポートストリームに、伝送ビデオデータAであるか、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかを示す識別情報を挿入する。この場合、コンテナエンコーダ109は、この識別情報を、トランスポートストリームに、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する(図4参照)。このように識別情報の挿入が管理されることで、受信側に、伝送ビデオデータの動的な切り替えが通知される。
[0105]
 コンテナエンコーダ109は、例えば、新規定義する、識別情報が記述されたダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(dynamic_range_conversion_descriptor)を挿入する。このデスクリプタは、例えば、トランスポートストリームがMPEG2トランスポートストリームであるときには、プログラム・マップ・テーブルの配下に挿入され、トランスポートストリームがMMTストリームであるときには、MPテーブルの配下に挿入される。
[0106]
 図17は、ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタの構造例(Syntax)を示している。図18は、その構造例における主要な情報の内容(Semantics)を示している。「descriptor_tag」の8ビットフィールドは、デスクリプタのタイプを示し、ここでは、ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタであることを示す。「descriptor_length」の8ビットフィールドは、デスクリプタの長さ(サイズ)を示し、デスクリプタの長さとして以降のバイト数を示す。
[0107]
 「highdynamicrange」の8ビットフィールドは、対象ストリームがHDRストリームであるかSDRストリームであるかを示す。“1”はHDRストリームであることを示し、“0”はSDRストリームであることを示す。「transferfunction」の8ビットフィールドは、電光変換特性(EOTF特性)を示す。つまり、このフィールドは、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性(現状電光変換特性)を示す。例えば、“1”は「BT.709-5 Transfer Function(SDR)」を示し、“14”は「10bit BT.2020 Transfer Function(SDR)」を示し、“16”は「SMPTE 2084 Transfer Function(HDR1)」を示し、“25”は「HDR(HDR2)」を示す。なお、「HDR(HDR2)」は、HDR電光変換特性を示すが、PQカーブではなく、いわゆるハイブリッドガンマと称されるものである。
[0108]
 「xycolourprimaries」の8ビットフィールドは、色空間を示す。例えば、“1”は「BT.709-5」を示し、“9”は「BT.2020」を示し、“10”は「SMPTE 428 or XYZ」を示す。「matrixcoefficients」の8ビットフィールドは、色マトリクス係数を示す。例えば、“1”は「BT.709-5」を示し、“9”は「BT.2020 non-constant lumiinance」を示し、“11”は「SMPTE 2085 or Y′D′zD′x」を示す。
[0109]
 「referencelevel」の8ビットフィールドは、基準レベルG(図3、図11参照)を示す。この場合、基準レベルGとして、最大「1」に正規化された相対範囲の中を0~100の値で指定した値が記述される。受信側では、この値を100で割ったものが正規化された相対基準レベルとして認識される。この相対基準レベルは、ダイナミックレンジ変換の変換情報としての変換係数を構成する。
[0110]
 「branchlevel」の8ビットフィールドは、分岐レベルB(図3、図11参照)を示す。この場合、分岐レベルBとして、最大「1」に正規化された相対範囲の中を0~100の値で指定した値が記述される。受信側では、この値を100で割ったものが分岐レベルとして認識される。
[0111]
 「original_transferfunction」の8ビットフィールドは、オリジナル電光変換特性を示す。“1”は、「BT.709-5 Transfer Function(SDR)」を示す。“14”は、「10bit BT.2020 Transfer Function (SDR)」を示す。“16”は、「SMPTE 2084 Transfer Function (HDR1)」を示す。“25”は、「HDR(HDR2)」を示す。
[0112]
 このダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタのデスクリプタにおいては、「highdynamicrange」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報と、「transferfunction」のフィールドによる現状電光変換特性を示す情報と、「original_transferfunction」のフィールドによるオリジナル電光変換特性を示す情報により、伝送ビデオデータV1が、伝送ビデオデータAであるか、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかが示される。
[0113]
 伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータAである場合には、SDRのストリームを示し、現状電光変換特性およびオリジナル電光変換特性は同一のSDR電光変換特性を示す。また、伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータBである場合には、HDRのストリームを示し、オリジナル電光変換特性および現状電光変換特性が同一のHDR電光変換特性を示す。さらに、伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータCである場合には、HDRのストリームを示し、オリジナル電光変換特性はSDR電光変換特性を示すが、現状電光変換特性はHDR電光変換特性を示す。
[0114]
 なお、ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタの代わりに、上述したHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)を挿入することも考えられる。このHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタにおいては、「HDR_SDR_flag」のフィールドによるストリームがHDRであるかSDRであるかを示す情報と、「SDR_mapping_type」のフィールドによるSDR特性がHDR特性にマッピングされているかを示す情報により、伝送ビデオデータAであるか、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかが示される。
[0115]
 図19は、MPEG2トランスポートストリームの構造(TS構造)の一例を示している。この構造例では、PID1で識別されるビデオストリームのPESパケット「Video PES」が存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0116]
 また、トランスポートストリームTSには、PSI(Program Specific Information)として、PMT(Program Map Table)が含まれている。PSIは、トランスポートストリームに含まれる各エレメンタリストリームがどのプログラムに属しているかを記した情報である。PMTには、プログラム全体に関連する情報を記述するプログラム・ループ(Program loop)が存在する。
[0117]
 PMTには、各エレメンタリストリームに関連した情報を持つエレメンタリストリーム・ループが存在する。この構造例では、ビデオストリームに対応したビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)が存在する。ビデオエレメンタリストリーム・ループ(video ES loop)には、ビデオストリームに対応して、ストリームタイプ、PID(パケット識別子)等の情報が配置されると共に、そのビデオストリームに関連する情報を記述するデスクリプタも配置される。
[0118]
 このビデオストリームの「Stream_type」の値は、例えばHEVCビデオストリームを示す値に設定され、PID情報はビデオストリームのPESパケット「video PES」に付与されるPID1を示すものとされる。デスクリプタの一つとして、上述した、ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0119]
 図20は、MMTストリームの構造(MMT構造)の一例を示している。MMTストリームには、ビデオ、オーディオ等の各アセットのMMTパケットが存在する。図示の構造例では、ID1で識別されるビデオのアセットのMMTパケットが存在する。アクセスユニットのSPSのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0120]
 また、MMTストリームには、PA(Packet Access)メッセージパケットなどのメッセージパケットが存在する。PAメッセージパケットには、MMT・パケット・テーブル(MMT Package Table)などのテーブルが含まれている。MPテーブルには、アセット毎の情報が含まれている。上述した、ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタが挿入される。
[0121]
 図16に示すサービス送信システム100Cの動作を簡単に説明する。高コントラストカメラ出力であるHDRビデオデータVhはHDR光電変換部103に供給される。このHDR光電変換部103では、HDRビデオデータVhにHDR光電変換特性で光電変換が施され、HDR OETFで映像制作された映像素材としてのHDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0122]
 また、通常コントラストカメラ出力であるSDRビデオデータVsはSDR光電変換部104に供給される。このSDR光電変換部104では、SDRビデオデータVsにSDR光電変換特性で光電変換が施され、SDR OETFで映像制作された映像素材としてのSDR伝送ビデオデータ(SDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)が得られる。
[0123]
 SDR光電変換部104で得られたSDR伝送ビデオデータは、ダイナミックレンジ変換部105に供給される。ダイナミックレンジ変換部105では、制御部101から供給される変換情報(変換テーブル、変換係数)に基づいて、SDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換が施される。このダイナミックレンジ変換により、SDR伝送ビデオデータは、HDR伝送ビデオデータ(HDR光電変換特性を持たせた伝送ビデオデータ)に変換される(図11参照)。
[0124]
 切換スイッチ106Cでは、制御部101の制御により、SDR光電変換部104で得られた伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)、HDR光電変換部103で得られた伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)、またはダイナミックレンジ変換部105で得られた伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)が選択的に取り出される。このように取り出された伝送ビデオデータは、RGB/YCbCr変換部107でRGBドメインからYCbCr(輝度・色差)ドメインに変換される。
[0125]
 YCbCrドメインに変換された伝送ビデオデータV1は、ビデオエンコーダ108に供給される。このビデオエンコーダ108では、伝送ビデオデータV1に対して、例えば、MPEG4-AVCあるいはHEVCなどの符号化が施されて符号化ビデオデータが得られ、この符号化ビデオデータを含むビデオストリームVSが生成される。この際、ビデオエンコーダ108では、アクセスユニット(AU)のSPS NALユニットのVUIの領域に、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報が挿入される。
[0126]
 ビデオエンコーダ108で得られたビデオストリームVSは、コンテナエンコーダ109に供給される。コンテナエンコーダ109では、ビデオエンコーダ108で生成されたビデオストリームVSを含むトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)が生成される。このトランスポートストリームは、送信部110により、放送波あるいはネットのパケットに載せて、サービス受信機200に送信される。
[0127]
 この際、コンテナエンコーダ109では、コンテナとしてのトランスポートストリームに、伝送ビデオデータAであるか、伝送ビデオデータBであるか、あるいは伝送ビデオデータCであるかを示す識別情報が記述されたデスクリプタ(ダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(図17参照)、あるいはHDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照))が挿入される。この場合、コンテナエンコーダ109では、この識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入される。
[0128]
 「サービス受信機の構成例」
 図21は、図1に示すサービス受信機200としてのサービス受信機200Aの構成例を示している。このサービス受信機200Aにおいては、表示モニタの表示性能はSDRである。このサービス受信機200Aは、制御部201と、受信部202と、コンテナデコーダ203と、ビデオデコーダ204と、YCbCr/RGB変換部205と、HDR/SDR変換部206と、SDR電光変換部207を有している。
[0129]
 制御部201は、CPU(Central Processing Unit)を備えて構成され、制御プログラムに基づいて、サービス受信機200Aの各部の動作を制御する。受信部202は、サービス送信システム100A(図2参照)、サービス送信システム100B(図10参照)、あるいはサービス送信システム100C(図16参照)から放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるコンテナとしてのトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)を受信する。コンテナデコーダ203は、トランスポートストリームからビデオストリームVSを抽出する。
[0130]
 また、コンテナデコーダ203は、トランスポートストリームに挿入されている種々の情報を抽出し、制御部201に送る。この情報には、上述した、伝送ビデオデータの識別情報が記述された、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ(図5参照)、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ(図13参照)、HDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)、あるいはダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(図17参照)も含まれる。
[0131]
 制御部201は、このデスクリプタの記述に基づいて、ビデオストリームVsに含まれる伝送ビデオデータが伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)であるか、伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)であるか、あるいは伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)であるかを認識する。上述したように、伝送ビデオデータの識別情報は、伝送ビデオデータの切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように、トランスポートストリームに挿入されている。
[0132]
 そのため、制御部201は、伝送ビデオデータの切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあること、さらには切り替え後の伝送ビデオデータの種類の認識が可能となる。従って、制御部201は、伝送ビデオデータの種類の切り替えに伴う各部の制御のための準備を予め行うことができ、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあっても伝送ビデオデータから表示用画像データを得るための制御処理を滞りなく適切に行い得る。
[0133]
 上述したように、伝送ビデオデータAは、SDRビデオデータVsに対してSDR光電変換が施されて得られたSDR伝送ビデオデータである。また、伝送ビデオデータBは、HDRビデオデータVhに対してHDR光電変換が施されて得られたHDR伝送ビデオデータである。また、伝送ビデオデータCは、SDRビデオデータVsに対してSDR光電変換が施されて得られたSDR伝送ビデオデータにさらにダイナミックレンジ変換が行われて得られたHDR伝送ビデオデータである。
[0134]
 ビデオデコーダ204は、コンテナデコーダ203で抽出されるビデオストリームVSに対してデコード処理を施して、伝送ビデオデータV1を得る。また、ビデオデコーダ204は、ビデオストリームVSから各アクセスユニットに挿入されているパラメータセットやSEIメッセージなどの情報を抽出し、制御部201に送る。この情報には、アクセスユニットのSPS NALユニットのVUIの領域に挿入されている、SDRのストリームであるかHDRのストリームであるかを示す情報、伝送ビデオデータV1が持つ光電変換特性に対応した電光変換特性を示す情報などのメタ情報も含まれる。
[0135]
 YCbCr/RGB変換部205は、ビデオデコーダ204で得られた伝送ビデオデータV1を、YCbCr(輝度・色差)ドメインからRGBドメインに変換する。なお、これらの色空間のドメインは、RGBドメインに限定されるものではなく、また、輝度・色差ドメインはYCbCrに限定されるわけではない。
[0136]
 HDR/SDR変換部206は、制御部201の制御のもと、HDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を施してSDR伝送ビデオデータを得る。このHDR/SDR変換部206は、伝送ビデオデータV1がHDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータBあるいは伝送ビデオデータCである場合に機能し、伝送ビデオデータV1がSDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータAである場合には、入力をそのまま出力とする。
[0137]
 図22を参照して、伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)である場合におけるダイナミックレンジ変換の詳細を説明する。縦軸は出力輝度レベルを示し、図11の横軸に対応する。また、横軸は伝送符号値を示し、図11の縦軸に対応する。実線aは、SDR電光変換特性を示すSDR EOTFカーブである。このSDR EOTFカーブは、図11に実線aで示すSDR OETFカーブに対応している。実線bは、HDR電光変換特性を示すHDR EOTFカーブである。このHDR EOTFカーブは、図11に実線bで示すHDR OETFカーブに対応している。なお、図23は、分岐レベルBが0である場合の例を示しており、図12の例に対応した例である。
[0138]
 HDR/SDR変換部206におけるダイナミックレンジ変換では、図10のダイナミックレンジ変換部105とは逆の変換が行われる。すなわち、このダイナミックレンジ変換では、HDR伝送ビデオデータのうち、分岐レベルB以上基準レベルG以下が、SDR光電変換特性による変換データの値と一致するように変換される。この場合、基準レベルGはSDR最大レベルである相対最大レベルMと一致するようにされる。なお、分岐レベルB未満の入力データは、そのまま出力データとされる。
[0139]
 ここで、変換情報は、例えば、制御部201から変換テーブルあるいは変換係数で与えられる。変換テーブルで与えられる場合、HDR/SDR変換部206は、この変換テーブルを参照して変換を行う。一方、変換係数で与えられる場合、HDR/SDR変換部206は、この変換係数を用いた演算により変換を行う。例えば、変換係数をCとするとき、分岐レベルB以上基準レベルG以下の入力データに関して、以下の(3)式により、変換を行う。
 出力データ=分岐レベルB+(入力データ-分岐レベルB)*1/C  ・・・(3)
[0140]
 次に、図24を参照して、伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)である場合におけるダイナミックレンジ変換の詳細を説明する。この場合、HDR/SDR変換部206では、HDR EOTFカーブへの入力レベルが、SDR EOTFカーブへの入力レベルに変換される。この図24において、図22と対応する部分には同一符号を付して示している。なお、P1´は、基準レベルGより低い所定のレベルHに対応した出力輝度レベルを示している。
[0141]
 この場合、HDR/SDR変換部207におけるダイナミックレンジ変換では、基準レベルGより低い所定のレベルHまでの入力データに関しては、上述の伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)である場合と同様の変換が行われる。そして、レベルHからレベルMまでの入力データに関しては、一点鎖線で示すトーンマッピング特性TMに基づいてレベル変換が行われて出力データが得られる。この場合、例えば、レベルHはレベルH´に変換され、基準レベルGはレベルG´に変換され、レベルMはそのままレベルMとされる。
[0142]
 このようにレベルHからレベルMまでの入力データに関してトーンマッピング特性TMに基づいたレベル変換がなされることで、基準レベルGから相対最大レベルMまでの範囲の入力データに対し、レベル飽和による画質劣化の低減が可能となる。
[0143]
 図21に戻って、SDR電光変換部207は、HDR/SDR変換部206から出力されたSDR伝送ビデオデータに、SDR電光変換特性を適用して、SDR画像を表示するための表示用ビデオデータVsdを得る。
[0144]
 図21に示すサービス受信機200Aの動作を簡単に説明する。受信部202では、サービス送信システム100A、サービス送信システム100B、あるいはサービス送信システム100Cから放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)が受信される。このトランスポートストリームは、コンテナデコーダ203に供給される。コンテナデコーダ203では、トランスポートストリームからビデオストリームVSが抽出される。
[0145]
 また、コンテナデコーダ203では、コンテナとしてのトランスポートストリームに挿入されている種々の情報が抽出され、制御部201に送られる。この情報には、上述した、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ(図5参照)、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ(図13参照)、HDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)、あるいはダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(図17参照)も含まれる。
[0146]
 制御部201では、このデスクリプタの記述に基づいて、ビデオストリームVsに含まれる伝送ビデオデータが伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)であるか、伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)であるか、あるいは伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)であるかが認識される。
[0147]
 コンテナデコーダ203で抽出されたビデオストリームVSは、ビデオデコーダ204に供給される。ビデオデコーダ204では、ビデオストリームVSに対してデコード処理が施され、伝送ビデオデータV1が得られる。また、ビデオデコーダ204では、ビデオストリームVSから各アクセスユニットに挿入されているパラメータセットやSEIメッセージなどの情報が抽出され、制御部201に送られる。
[0148]
 ビデオデコーダ204で得られた伝送ビデオデータV1は、YCbCr/RGB変換部205でYCbCr(輝度・色差)ドメインからRGBドメインに変換される。RGBドメインに変換された伝送ビデオデータV1は、HDR/SDR変換部206に供給される。
[0149]
 HDR/SDR変換部206では、伝送ビデオデータV1がHDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータBあるいは伝送ビデオデータCである場合は、このHDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換が施されてSDR伝送ビデオデータが得られる(図22~図24参照)。なお、伝送ビデオデータV1がSDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータAである場合には、入力がそのまま出力とされる。
[0150]
 HDR/SDR変換部206で得られたSDR伝送ビデオデータは、SDR電光変換部207に供給される。このSDR電光変換部207では、SDR伝送ビデオデータに、SDR電光変換特性が適用されて、SDR画像を表示するための表示用ビデオデータVsdが得られる。この表示用ビデオデータVsdは、表示モニタの表示能力に応じて適宜表示マッピング処理が施された後に、表示モニタに供給され、SDR画像の表示が行われる。
[0151]
 図25は、図1に示すサービス受信機200としてのサービス受信機200Bの構成例を示している。この図25において、図21と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は、省略する。このサービス受信機200Bにおいては、表示モニタの表示性能はHDRである。このサービス受信機200Bは、制御部201と、受信部202と、コンテナデコーダ203と、ビデオデコーダ204と、YCbCr/RGB変換部205と、SDR/HDR変換部208と、HDR電光変換部209を有している。
[0152]
 制御部201は、CPUを備えて構成され、制御プログラムに基づいて、サービス受信機200Bの各部の動作を制御する。受信部202は、サービス送信システム100A(図2参照)、サービス送信システム100B(図10参照)、あるいはサービス送信システム100C(図16参照)から放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるコンテナとしてのトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)を受信する。コンテナデコーダ203は、トランスポートストリームからビデオストリームVSを抽出する。
[0153]
 また、コンテナデコーダ203は、トランスポートストリームに挿入されている種々の情報を抽出し、制御部201に送る。この情報には、上述した、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ(図5参照)、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ(図13参照)、HDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)、あるいはダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(図17参照)も含まれる。
[0154]
 制御部201は、このデスクリプタの記述に基づいて、ビデオストリームVsに含まれる伝送ビデオデータが伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)であるか、伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)であるか、あるいは伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)であるかを認識する。この場合、制御部201は、伝送ビデオデータの切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあること、さらには切り替え後の伝送ビデオデータの種類の認識が可能である。
[0155]
 ビデオデコーダ204は、コンテナデコーダ203で抽出されるビデオストリームVSに対してデコード処理を施して、伝送ビデオデータV1を得る。YCbCr/RGB変換部205は、ビデオデコーダ204で得られた伝送ビデオデータV1を、YCbCr(輝度・色差)ドメインからRGBドメインに変換する。
[0156]
 SDR/HDR変換部208は、制御部201の制御のもと、SDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を施してHDR伝送ビデオデータを得る。このSDR/HDR変換部206は、伝送ビデオデータV1がSDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータAである場合に機能し、伝送ビデオデータV1がHDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータBあるいは伝送ビデオデータCである場合には、入力をそのまま出力とする。
[0157]
 図26を参照して、伝送ビデオデータV1が伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ))である場合におけるダイナミックレンジ変換の詳細を説明する。この場合、SDR/HDR変換部208では、SDR EOTFカーブへの入力レベルが、HDR EOTFカーブへの入力レベルに変換される。この図26において、図22と対応する部分には同一符号を付して示している。
[0158]
 SDR/HDR変換部208におけるダイナミックレンジ変換では、図10、図16のダイナミックレンジ変換部105と同様の変換が行われる。すなわち、このダイナミックレンジ変換では、SDR伝送ビデオデータのうち、分岐レベルB以上SDR最大レベルである相対最大レベルM以下までが、HDR光電変換特性による変換データの値と一致するように変換される。この場合、相対最大レベルMは基準レベルGと一致するようにされる。なお、分岐レベルB未満の入力データは、そのまま出力データとされる。
[0159]
 図25に戻って、HDR光電変換部209は、SDR/HDR変換部208から出力されたHDR伝送ビデオデータに、HDR電光変換特性を適用して、HDR画像を表示するための表示用ビデオデータVhdを得る。
[0160]
 図25に示すサービス受信機200Bの動作を簡単に説明する。受信部202では、サービス送信システム100A、サービス送信システム100B、あるいはサービス送信システム100Cから放送波あるいはネットのパケットに載せて送られてくるトランスポートストリーム(MPEG2トランスポートストリームまたはMMTストリーム)が受信される。このトランスポートストリームは、コンテナデコーダ203に供給される。コンテナデコーダ203では、トランスポートストリームからビデオストリームVSが抽出される。
[0161]
 また、コンテナデコーダ203では、コンテナとしてのトランスポートストリームに挿入されている種々の情報が抽出され、制御部201に送られる。この情報には、上述した、HDRデスクリプタ・タイプ1のデスクリプタ(図5参照)、HDRデスクリプタ・タイプ2のデスクリプタ(図13参照)、HDRデスクリプタ・タイプ3のデスクリプタ(図6参照)、あるいはダイナミックレンジ・コンバージョン・デスクリプタ(図17参照)も含まれる。
[0162]
 制御部201では、このデスクリプタの記述に基づいて、ビデオストリームVsに含まれる伝送ビデオデータが伝送ビデオデータA(SDR伝送ビデオデータ)であるか、伝送ビデオデータB(HDR伝送ビデオデータ)であるか、あるいは伝送ビデオデータC(HDR伝送ビデオデータ)であるかが認識される。
[0163]
 コンテナデコーダ203で抽出されたビデオストリームVSは、ビデオデコーダ204に供給される。ビデオデコーダ204では、ビデオストリームVSに対してデコード処理が施され、伝送ビデオデータV1が得られる。また、ビデオデコーダ204では、ビデオストリームVSから各アクセスユニットに挿入されているパラメータセットやSEIメッセージなどの情報が抽出され、制御部201に送られる。
[0164]
 ビデオデコーダ204で得られた伝送ビデオデータV1は、YCbCr/RGB変換部205でYCbCr(輝度・色差)ドメインからRGBドメインに変換される。RGBドメインに変換された伝送ビデオデータV1は、SDR/HDR変換部206に供給される。
[0165]
 SDR/HDR変換部208では、伝送ビデオデータV1がSDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータAである場合は、このSDR伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換が施されてHDR伝送ビデオデータが得られる(図26参照)。なお、伝送ビデオデータV1がHDR伝送ビデオデータである伝送ビデオデータBあるいは伝送ビデオデータCである場合には、入力がそのまま出力とされる。
[0166]
 SDR/HDR変換部208で得られたHDR伝送ビデオデータは、HDR電光変換部209に供給される。このHDR電光変換部209では、HDR伝送ビデオデータに、HDR電光変換特性が適用されて、HDR画像を表示するための表示用ビデオデータVhdが得られる。この表示用ビデオデータVhdは、表示モニタの表示能力に応じて適宜表示マッピング処理が施された後に、表示モニタに供給され、HDR画像の表示が行われる。
[0167]
 上述したように、図1に示す送受信システム10において、サービス送信システム100は、コンテナとしてのトランスポートストリームに、このトランスポートストリームに含まれるビデオストリームVsが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入するものである。
[0168]
 そのため、サービス受信機200において、伝送ビデオデータの切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあること、さらには切り替え後の伝送ビデオデータの種類の認識が可能となる。従って、サービス受信機200において、伝送ビデオデータの種類の切り替えに伴う各部の制御のための準備を予め行うことができ、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあっても伝送ビデオデータから表示用画像データを得るための制御処理を滞りなく適切に行うことが可能となる。
[0169]
 <2.変形例>
 なお、上述実施の形態においては、サービス送信システム100およびサービス受信機200により構成される送受信システム10を示したが、本技術を適用し得る送受信システムの構成は、これに限定されるものではない。例えば、サービス受信機200が、例えば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)などのデジタルインタフェースで接続されたセットトップボックス(STB)およびモニタからなる構成であってもよい。なお、「HDMI」は、登録商標である。
[0170]
 また、上述実施の形態においては、コンテナとしてのトランスポートストリームに伝送ビデオデータの識別情報と共に、基準レベルや分岐レベルの情報をも挿入して送信する例を示した。しかし、基準レベルや分岐レベルの情報はその値が光電変換特性を参照することで一意に求まる場合には、レベル値そのものを送らずとも、光電変換特性の識別情報によって代用させることが可能である。その場合、光電変換特性の識別情報はコンテナで供給されてもよいし、あるいは、ビデオストリームで供給されるようにしてもよい。
[0171]
 また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
 (1)所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータにエンコード処理を施してビデオストリームを得るエンコード部と、
 上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
 上記コンテナに、該コンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する情報挿入部を備える
 送信装置。
 (2)上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる
 前記(1)に記載の送信装置。
 (3)上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる
 前記(1)に記載の送信装置。
 (4)上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれる
 前記(1)に記載の送信装置。
 (5)上記情報挿入部は、
 上記コンテナに、基準輝度レベルである基準レベルの情報、あるいは通常ダイナミックレンジ光電変換特性とハイダイナミックレンジ光電変換特性のカーブが同一軌道から分岐して別れる輝度レベルである分岐レベルの情報をさらに挿入する
 前記(1)から(4)のいずれかに記載の送信装置。
 (6)上記コンテナは、MPEG2トラスポートストリームあるいはMMTストリームである
 前記(1)から(5)のいずれかに記載の送信装置。
 (7)所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータをエンコードしてビデオストリームを得るエンコードステップと、
 送信部により、上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信ステップと、
 上記コンテナに、該コンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する情報挿入ステップを有する
 送信方法。
 (8)伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部を備え、
 上記伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、
 上記コンテナに、該コンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、
 上記ビデオストリームをデコードして伝送ビデオデータを得るデコード部と、
 上記デコード部で得られた伝送ビデオデータに、上記識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得る処理部をさらに備える
 受信装置。
 (9)上記複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換処理を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 前記(8)に記載の受信装置。
 (10)上記複数種類の伝送ビデオデータには、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータおよび上記第2の伝送ビデオデータのいずれの場合にも、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 前記(8)に記載の受信装置。
 (11)上記複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータあるいは上記第3の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第3の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 前記(8)に記載の受信装置。
 (12)受信部により、伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信ステップを有し、
 上記伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、
 上記コンテナに、該コンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、
 上記ビデオストリームをデコードして伝送ビデオデータを得るデコードステップと、
 上記デコードステップで得られた伝送ビデオデータに、上記識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得る処理ステップをさらに有する
 受信方法。
[0172]
 本技術の主な特徴は、コンテナに、このコンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入することで、受信側において、伝送ビデオデータの種類の切り替えがあっても伝送ビデオデータから表示用画像データを得る処理を滞りなく適切に行い得るようにしたことである(図4、図8参照)。

符号の説明

[0173]
 10・・・送受信システム
 100,100A,100B,100C・・・サービス送信システム
 101・・・制御部
 103・・・HDR光電変換部
 104・・・SDR光電変換部
 105・・・ダイナミックレンジ変換部
 106A,106B,106C・・・切換スイッチ
 107・・・RGB/YCbCr変換部
 108・・・ビデオエンコーダ
 109・・・コンテナエンコーダ
 110・・・送信部
 200,200A,200B・・・サービス受信機
 201・・・制御部
 202・・・受信部
 203・・・コンテナデコーダ
 204・・・ビデオデコーダ
 205・・・YCbCr/RGB変換部
 206・・・HDR/SDR変換部
 207・・・SDR電光変換部
 208・・・SDR/HDR変換部
 209・・・HDR電光変換部

請求の範囲

[請求項1]
 所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータにエンコード処理を施してビデオストリームを得るエンコード部と、
 上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信部と、
 上記コンテナに、該コンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する情報挿入部を備える
 送信装置。
[請求項2]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる
 請求項1に記載の送信装置。
[請求項3]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれる
 請求項1に記載の送信装置。
[請求項4]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、
 ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、
 通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれる
 請求項1に記載の送信装置。
[請求項5]
 上記情報挿入部は、
 上記コンテナに、基準輝度レベルである基準レベルの情報、あるいは通常ダイナミックレンジ光電変換特性とハイダイナミックレンジ光電変換特性のカーブが同一軌道から分岐して別れる輝度レベルである分岐レベルの情報をさらに挿入する
 請求項1に記載の送信装置。
[請求項6]
 上記コンテナは、MPEG2トラスポートストリームあるいはMMTストリームである
 請求項1に記載の送信装置。
[請求項7]
 所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータを切り替えて得られる伝送ビデオデータをエンコードしてビデオストリームを得るエンコードステップと、
 送信部により、上記ビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを送信する送信ステップと、
 上記コンテナに、該コンテナに含まれるビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報を、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入する情報挿入ステップを有する
 送信方法。
[請求項8]
 伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信部を備え、
 上記伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、
 上記コンテナに、該コンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、
 上記ビデオストリームをデコードして伝送ビデオデータを得るデコード部と、
 上記デコード部で得られた伝送ビデオデータに、上記識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得る処理部をさらに備える
 受信装置。
[請求項9]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換処理を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 請求項8に記載の受信装置。
[請求項10]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータおよび上記第2の伝送ビデオデータのいずれの場合にも、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 請求項8に記載の受信装置。
[請求項11]
 上記複数種類の伝送ビデオデータには、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行って通常ダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第1の伝送ビデオデータと、ハイダイナミックレンジビデオデータにハイダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第2の伝送ビデオデータと、通常ダイナミックレンジビデオデータに通常ダイナミックレンジ光電変換特性による光電変換が行われて得られたビデオデータに、通常ダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値をハイダイナミックレンジ光電変換特性による変換データの値に変換するための変換情報に基づいてダイナミックレンジ変換を行ってハイダイナミックレンジ光電変換特性を持たせた第3の伝送ビデオデータが含まれ、
 上記処理部は、表示性能がハイダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにダイナミックレンジ変換を行った後にハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータあるいは上記第3の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータにハイダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、
 上記処理部は、表示性能が通常ダイナミックレンジであるとき、
 上記伝送ビデオデータが上記第1の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第2の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第1の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得、上記伝送ビデオデータが上記第3の伝送ビデオデータである場合には、上記伝送ビデオデータに第2の変換特性のダイナミックレンジ変換を行った後に通常ダイナミックレンジ電光変換特性による電光変換を施して上記表示用画像データを得る
 請求項8に記載の受信装置。
[請求項12]
 受信部により、伝送ビデオデータをエンコードして得られたビデオストリームを含む所定フォーマットのコンテナを受信する受信ステップを有し、
 上記伝送ビデオデータは、所定の光電変換特性を持たせた複数種類の伝送ビデオデータの切り替え出力であり、
 上記コンテナに、該コンテナが含むビデオストリームが持つ伝送ビデオデータの種類を示す識別情報が、切り替えタイミングより所定の時間量以上だけ前のタイミングから切り替え後の伝送ビデオデータの種類を示すように挿入されており、
 上記ビデオストリームをデコードして伝送ビデオデータを得るデコードステップと、
 上記デコードステップで得られた伝送ビデオデータに、上記識別情報および表示性能に基づいた電光変換処理を施して表示用画像データを得る処理ステップをさらに有する
 受信方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]