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1. WO2012057283 - SHAPE MEASURING DEVICE, SHAPE MEASURING METHOD, STRUCTURE MANUFACTURING METHOD, AND PROGRAM

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明 細 書

発明の名称 形状測定装置、形状測定方法、構造物の製造方法およびプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

産業上の利用可能性

0077  

符号の説明

0078  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 形状測定装置、形状測定方法、構造物の製造方法およびプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、形状測定装置、形状測定方法、構造物の製造方法およびプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 被検物の三次元形状を測定する形状測定装置(座標測定装置)には、検出部から被検物までの距離を保ち、被検物の形状に沿って、検出部を移動させて測定するものがある(例えば、特許文献1参照)。このような三次元形状を測定する方法として、被検物にスリット光を照射して被検物の断面形状に対応して形成される光切断線から被検物の三次元形状を測定する光切断法が知られている。また、近年、複雑な形状の被検物についても、精度を高めて測定することが要求されている。そのような要求に適用できる座標測定装置では、被検物の三次元形状を測定する前に、測定の正確性および効率を高めるために、測定領域を登録するティーチング処理が行われている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2010-160084号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 例えば、特許文献1に記載の座標測定装置では、複数の直交軸と複数の回転軸とによる位置を制御して、検出部と被検物との相対的な配置を制御する。そのため、被検物が回転するとともに、検出部と被検物との最適な位置が都度変化することになる。ユーザは、座標測定装置における測定に適した測定条件を考慮しながら、被検物に対する測定位置を座標測定装置に登録するティーチング作業を行う。それゆえ、披検物の姿勢を制御しながら、その測定位置を移動させる手順を記憶させるティーチング作業は、困難なものであった。特に、測定精度を高めることができる光切断法などによる測定では、検出部と被検物との相対的な配置を最適化することにより、より精度を高めた測定が可能となる。そのため、測定時の姿勢に対する要求が高い場合には、ティーチング作業は、より困難なものとなる。
[0005]
 また、被検物の状態を確認しながらティーチング作業を行う場合、測定の開始位置および、終了位置の指定においては、スリット光を被検物に照射して、確認できない場合がある。そのような位置では、ユーザは、おおよその位置、および姿勢を想像してティーチング作業をせざるを得なかった。このように、おおよその位置、および姿勢に基づいての測定では、正確性が劣ることになり、さらに、そのティーチング作業自体に非常に時間を要するものであった。このように、従来の座標測定装置におけるティーチング処理では、上記のような作業手順に基づいたものであり、被検物に対する測定領域の設定処理を簡素化させることができないという問題がある。
[0006]
 そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、被検物に対する測定領域の設定処理(ティーチング処理)を簡素化することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記問題を解決するために、本発明の一態様は、三次元形状を有している被検物の表面の形状を測定する形状測定装置であって、三次元形状を有している被検物の表面形状を検出する検出部と、指定領域の形状情報に基づいて、指定領域に隣接する領域を測定領域として設定する領域設定部と、を備えることを特徴とする形状測定装置である。
[0008]
 また、本発明の一態様は、三次元形状を有している被検物の表面形状を検出することと、指定領域の形状情報に基づいて、指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することと、を含むことを特徴とする形状測定方法である。さらに、本発明の一態様は、構造物の形状に関する設計情報を作製することと、前記設計情報に基づいて前記構造物を作製することと、作製された前記構造物の形状を本発明の他の態様に係る三次元形状測定方法を用いて測定することと、測定することにより得られた形状情報と、前記設計情報とを比較して検査することとを有することを特徴とする構造物の製造方法である。
[0009]
 また、本発明の一態様は、形状測定装置が備えているコンピュータに、三次元形状を有している被検物の表面形状を検出することと、指定領域の表面形状に応じた形状情報に基づいて、指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することと、を実行させるためのプログラムである。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、被検物の三次元形状測定において、被検物に対する測定領域の設定処理を簡素化できる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本発明の一実施形態による三次元形状測定装置(座標測定装置)の概略構成を示す模式図である。
[図2] 本実施形態における測定機本体のブロック図である。
[図3] 本実施形態における被検物に対する測定登録箇所を示す図である。
[図4] 図3に示した披検物と異なる形状の被検物に対する測定登録箇所を示す図である。
[図5] 本実施形態によるティーチング処理を簡素化させる手順を示すフローチャートである。
[図6] 構造物製造システムのブロック構成図である。
[図7] 構造物製造システムによる処理の流れを示したフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態では、予め定められた指定領域において検出された表面形状を示す形状測定データに基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定する。
[0013]
 図1は、本発明の一実施形態による三次元形状測定装置(座標測定装置)の概略構成を示す模式図である。三次元形状測定装置(座標測定装置)100は、測定機本体1と制御ユニット40(図2)とを備える。図2は、本発明の一実施形態による測定機本体1と制御ユニット40とのブロック図である。図1に示されるように、測定機本体1は、水平な上面(基準面)を備えている基台2と、この基台2上に設けられ、測定ヘッド13を支持する門型構造体10と、基台2上に設けられ被検物3を載置する支持装置30とを備える。この基台2の基準面を基準とする直交座標系を定義する。この基準面に対して、X軸とY軸とが平行に定められ、Z軸が直交する方向に定められる。基台2には、Y方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びるガイドレール(不図示)が設けられている。披検物3の形状を測定することによって、被検物3の形状を明らかにすることができる。
[0014]
 門型構造体10は、基台2に設けられたガイドレール上をY方向に移動自在に設けられ、対をなす支柱11と、対をなす支柱11の間で水平に延びるように架け渡された水平フレーム12とを備える。また、門型構造体10は、水平フレーム12において、X方向(左右方向)に移動自在に設けられたキャリッジ(不図示)を備えており、そのキャリッジに対してZ方向(上下方向)に移動自在に設けられた測定ヘッド13を備える。測定ヘッド13の下部には、被検物3の形状を検出する検出部20が設けられている。この検出部20は測定ヘッド13に支持されており、検出部20の下方に配置される被検物3との距離を検出する。測定ヘッド13の位置を制御することにより、検出部20の位置を移動させることができる。また、門型構造体10の内部には、入力される駆動信号に基づき測定ヘッド13を3方向(X、Y、Z方向)に電動で移動させるヘッド駆動部14(図2)と、測定ヘッド13の座標を検出し測定ヘッド13の座標値を表す信号を出力するヘッド位置検出部15(図2)と、が設けられている。
[0015]
 基台2上には、支持装置30が設けられている。支持装置30は、被検物3を載置するステージ31と、直交する2方向の回転軸周りにステージ31を回転(揺動)可能に支持する支持テーブル32とを備える。支持テーブル32は、垂直(Z軸方向)に延びる回転軸θを中心として水平面内で回転(揺動)可能、且つ、水平(X軸方向)に延びる回転軸φを中心として回転(揺動)可能にステージ31を支持する。また、支持装置30には、入力される駆動信号に基づきステージ31を回転軸θ、φ回りに電動でそれぞれ回転駆動させるステージ駆動部33(図2)と、ステージ31の座標を検出し、ステージ座標値を表す信号を出力するステージ位置検出部34(図2)とが設けられている。
[0016]
 制御ユニット40は、制御部41と、入力装置42と、ジョイスティック43と、モニタ44とを備える。制御部41は、測定機本体1を制御する。その詳細は後述する。入力装置42は、各種指示情報を入力するキーボードなどである。ジョイスティック43は、測定ヘッド13の位置およびステージ31の回転位置を指定する情報を入力するための入力装置である。モニタ44は、計測画面、指示画面、計測結果等を表示する。なお、ジョイスティック43は、他の適当な入力装置(例えばトラックボール等)に置き換えることもできる。
[0017]
 続いて、図2を参照し、測定機本体1の構成について説明する。測定機本体1は、駆動部16と、位置検出部17と、検出部20とを備える。
[0018]
 駆動部16は、前述のヘッド駆動部14とステージ駆動部33とを備える。ヘッド駆動部14は、支柱11をY方向に駆動するY軸用モータ、キャリッジをX方向に駆動するX軸用モータ、および測定ヘッド13をZ方向に駆動するZ軸用モータを備える。ヘッド駆動部14は、後述の駆動制御部54から供給される駆動信号を受け取る。ヘッド駆動部14は、その駆動信号に基づき測定ヘッド13を3方向(X、Y、Z方向)に電動で移動させる。
[0019]
 ステージ駆動部33は、ステージ31を回転軸θ回りに回転駆動するロータリ軸用モータおよび回転軸φ回りに回転駆動するチルト軸用モータを備える。ステージ駆動部33は、駆動制御部54から供給される駆動信号を受け取る。ステージ駆動部33は、その駆動信号に基づきステージ31を回転軸θ、φ回りに、電動でそれぞれ回転させる。
[0020]
 位置検出部17は、前述のヘッド位置検出部15と、ステージ位置検出部34とを備える。ヘッド位置検出部15は、測定ヘッド13のX軸、Y軸、およびZ軸方向の位置をそれぞれ検出するX軸用エンコーダ、Y軸用エンコーダ、およびZ軸用エンコーダを備える。ヘッド位置検出部15は、それらのエンコーダによって測定ヘッド13の座標を検出し、測定ヘッド13の座標値を表す信号を後述の座標検出部51へ供給する。
[0021]
 ステージ位置検出部34は、ステージ31の回転軸θ、φ回りの回転位置をそれぞれ検出するロータリ軸用エンコーダおよびチルト軸用エンコーダを備える。ステージ位置検出部34は、それらのエンコーダを用いて、ステージ31の回転軸θ、φ回りの回転位置を検出し、検出した回転位置を表す信号を座標検出部51へ供給する。
[0022]
 検出部20は、三次元形状を有している被検物3の表面形状を検出する。検出部20は、次に示す検出手段のうちの少なくとも1つの検出手段を備える。第1の検出手段では、備えている光切断型の光プローブ20Aを用いて検出する。光プローブ20Aは、光切断方式により被検物3の表面形状を求めるために、スリット光照射部(スリット光照明部、照射部)21と、撮像部22とを備えて構成される。スリット光照射部(照射部)21は、後述の間隔調整部52から供給される光の照射を制御する制御信号に基づき、被検物3に直線上の光があたるように、被検物3に直線状のスリット光(ライン状の光)を照射する。撮像部22は、スリット光照射部(照射部)21の照射方向に対して、光軸を所定角度ずらして配置される。撮像部22は、スリット光照射部(照射部)21からの照射光により被検物3の表面に形成される光切断線(スリット光が照射されている部分)を撮像する。ここで、光切断線は、被検物3の断面形状に応じて形成される。撮像部22は、被検物3の表面に形成される陰影パターンを撮像し、撮像した画像情報を間隔調整部52へ供給する。これにより、制御ユニット40は、形状測定データを取得する。撮像部22は、CCD(Charge Coupled Device)、C-MOS(Complementary
Metal Oxide Semiconductor)センサーなどの個体撮像素子を備えている。
[0023]
 第2の検出手段では、備えている取得画像変換型のSSFプローブ20Bを用いて検出する。SSFプローブ20Bは、被検物3の形状を撮像した画像データを間隔調整部52へ供給する。これにより、制御ユニット40は、被検物3の形状を撮像した画像データに基づいて形状測定データを取得する。SSFプローブ20Bに関する詳細の説明は、例えば、次の参考文献を参照する([参考文献]国際公開第2009/096422号パンフレット)。第3の検出手段では、備えている接触型の接触プローブ20Cを用いて検出する。接触プローブ20Cは、被検物3に接触することにより検出した情報(位置情報)を間隔調整部52へ供給する。これにより、制御ユニット40は、形状測定データを取得する。検出部20は、上記の検出手段のいずれか1つを備える代わりに、複数の検出手段を備え、選択された検出手段によって検出することとしてもよい。以下の説明では、光プローブ20Aを例に説明する。
[0024]
 続いて、制御ユニット40について説明する。入力装置42は、ユーザが各種指示情報を入力するキーボードなどを備える。入力装置42は、入力された指示情報を検出し、検出した指示情報を記憶部55に書き込み記憶させる。ジョイスティック43は、ユーザの操作を受けて、その操作に応じて測定ヘッド13やステージ31を駆動させる制御信号を生成して駆動制御部54へ供給する。このように、ジョイスティック43は、指定領域において光プローブ20Aを配置させる状態を示す情報を検出し、検出した情報に基づいて光プローブ20Aを配置させる制御指令情報として、入力することができる。モニタ44は、データ出力部57から供給された測定データ(全測定ポイントの座標値)等を受け取る。モニタ44は、受け取った測定データ(全測定ポイントの座標値)等を表示する。また、モニタ44は、計測画面、指示画面等を表示する。
[0025]
 制御部41は、座標検出部51と、間隔調整部52と、座標算出部53と、駆動制御部54と、記憶部55と、移動指令部56と、データ出力部57と、領域設定部58とを備える。
[0026]
 座標検出部51は、ヘッド位置検出部15から出力される座標信号によって、光プローブ20Aおよびステージ31の位置、すなわち水平方向における観察位置(光軸中心位置)と上下方向における観察位置とを検知する。また、座標検出部51は、ステージ位置検出部34から出力される回転位置を表す信号によって、ステージ31の回転軸θ、φ回りの回転位置を検知する。座標検出部51は、それぞれ検知された水平方向における観察位置(光軸中心位置)と上下方向における観察位置の情報と、ステージ位置検出部34から出力される回転位置を表す情報(ステージ31の回転位置情報)とから、座標情報を検出する。そして、座標検出部51は、光プローブ20Aの座標情報とステージ31の座標情報と回転位置情報とを座標算出部53へ供給する。また、座標検出部51は、光プローブ20Aの座標情報とステージ31の座標情報と回転位置情報とに基づいて、光プローブ20Aとステージ31との相対的な移動経路、移動速度などを検出する。
[0027]
 間隔調整部52は、座標計測開始前に記憶部55からサンプリング周波数を指定するデータを読み出す。間隔調整部52は、そのサンプリング周波数で、撮像部22から画像情報を受け取る。
[0028]
 座標算出部53は、間隔調整部52から供給されたフレームが間引かれた画像情報を受け取る。座標算出部53は、座標検出部51から供給された光プローブ20Aの座標情報と、ステージ31の回転位置情報を受け取る。座標算出部53は、間隔調整部52から供給された画像情報と、光プローブ20Aの座標情報と、ステージ31の回転位置情報とに基づき、各測定ポイントの座標値(三次元座標値)の点群データを算出する。
[0029]
 具体的な算出方法は以下の通りである。まず、座標算出部53は、受け取った光プローブ20Aの座標から、光プローブ20Aに固定されたスリット光照射部21の座標と、撮像部22の座標を算出する。ここで、スリット光照射部(照射部)21は光プローブ20Aに固定されているので、スリット光照射部(照射部)21の照射角度は、光プローブ20Aに対して固定である。また、撮像部22も光プローブ20Aに固定されているので、撮像部22の撮像角度は、光プローブ20Aに対して固定である。
[0030]
 座標算出部53は、照射した光が被検物3にあたった点を、撮像された画像の画素毎に、三角測量を用いて算出する。ここで、照射した光が被検物3にあたった点の座標は、スリット光照射部(照射部)21の座標から照射部21の照射角度で描画される直線と、撮像部22の座標から撮像部22の撮像角度で描画される直線(光軸)とが交わる点の座標である。なお、上記の撮像された画像は、測定位置に配置された光プローブ20Aによって検出された画像を示す。これによって、被検物に照射されるスリット光を所定の方向に走査させることにより、光が照射された位置の座標を算出することができる。また、被検物3は、ステージ31に支持されている。被検物3は、ステージ31が回転軸周りに回転することにより、ステージ31の回転軸を中心に一緒に回転する。つまり、算出された光が照射された位置の座標は、ステージ31の回転軸中心に回転したことによって姿勢が傾けられた被検物3の表面の位置を示す情報である。よって、光が照射された位置の座標を、ステージ31の傾き、即ち回転軸周りの回転位置情報に基づいて、ステージ31の傾きを補正することにより、実際の被検物3の表面形状を求めることができる。また、座標算出部53は、算出した三次元座標値の点群データを記憶部55に保存する。
[0031]
 記憶部55は、入力装置42から供給された各種指示情報を測定条件テーブルとして保持する。ここで、測定条件テーブルは、測定条件や測定手順等の所定の移動指令データ、被検物3の測定位置と測定手順とを示す指定領域の測定ポイントの座標値とステージ31の回転位置、被検物3の測定開始点Ps(最初の測定ポイント)および測定終了点Pe(最後の測定ポイント)等の座標値、測定開始位置での測定目標方向、各測定ポイントの間隔(例えば、一定間隔の測定ピッチ)を表すデータなどの項目を備える。また、測定条件テーブルは、指定領域を示す測定ポイント情報に基づいて測定領域を算出する際に、測定領域の範囲を定める測定開始マージンと測定終了マージンを示すデータの項目を、指定領域を示す識別情報に対応させて備える。
[0032]
 例えば、被検物3の測定位置と測定手順とを示す指定領域の測定ポイントの座標値とステージ31の回転位置は、次に示す処理により算出される。測定ポイントの座標値とステージ31の回転位置は、被検物3の指定領域を指定する測定ポイントごとに、ユーザによって入力された情報に基づいて、測定ヘッド13およびステージ31を駆動して、被検物3および光プローブ20Aを所望の姿勢にそれぞれ位置決めした位置により算出される。より具体的には、駆動制御部54から供給された各測定ポイントの座標値(三次元座標値)に基づいて、座標算出部53が、当該測定ポイントの座標値を算出する。座標算出部53が算出する当該測定ポイントの座標値は、入力装置42による当該座標値のキー入力の他、予めジョイスティック43の操作によって測定ヘッド13およびステージ31を駆動させ、被検物3および光プローブ20Aを所望の姿勢に位置決めした位置により算出される。
 座標検出部51は、位置決めされた姿勢の状態における、光プローブ20Aの座標情報と、ステージ31の回転位置情報とを検出して座標算出部53へ供給する。座標算出部53は、光プローブ20Aの座標情報と、ステージ31の回転位置情報を記憶部55に書込み保存する。また、被検物3の測定開始点(最初の測定ポイント)および測定終了点(最後の測定ポイント)等の座標値は、領域設定部58によって、被検物3の指定領域の測定ポイントの座標値に基づいて生成され、記憶部55に書き込まれる。
[0033]
 また、記憶部55は、座標算出部53から供給された三次元座標値の点群データを測定データとして保持する。また、記憶部55は、座標検出部51から供給された各測定ポイントの座標値(三次元座標値)の点群データを保持する。また、記憶部55は、設計データ(CADデータ)を保持する。
[0034]
 駆動制御部54は、ジョイスティック43からの操作信号に基づいて、又は、移動指令部56からの指令信号に基づいて、ヘッド駆動部14およびステージ駆動部33に駆動信号を出力して、測定ヘッド13およびステージ31の駆動制御を行う。また、駆動制御部54は、ジョイスティック43からの操作信号に基づいて、登録位置として設定された測定ヘッド13およびステージ31の位置情報を記憶部55に書き込み記憶させる。つまり、駆動制御部54は、測定ヘッド13に支持されている光プローブ20Aの位置を間接的に取得することができる。
[0035]
 移動指令部56は、記憶部55から測定条件テーブルに登録された被検物3の測定開始点Ps(最初の測定ポイント)および測定終了点Pe(最後の測定ポイント)等を読み出す。移動指令部56は、被検物3の測定開始点Psおよび測定終了点Peから、被検物3に対するスキャンの移動経路を算出する。移動指令部56は、算出した移動経路に従って、測定ヘッド13およびステージ31を駆動させるべく、駆動制御部54を介してヘッド駆動部14とステージ駆動部33とに移動指令を送信する。また、移動指令部56は、移動指令等に基づいて、間隔調整部52に制御信号を供給して光プローブ20Aの光学系の制御を行う。
[0036]
 データ出力部57は、記憶部55から測定データ(全測定ポイントの座標値)等を読み出す。データ出力部57は、その測定データ(全測定ポイントの座標値)等をモニタ44に供給する。また、データ出力部57は、測定データ(全測定ポイントの座標値)等をプリンタ(不図示)へ出力する。
[0037]
 領域設定部58は、予め定められた指定領域において、検出された表面形状に応じた形状測定データに基づいて、指定領域に隣接する領域を測定領域として設定する。指定領域において検出された表面形状に応じた形状測定データが、ユーザの操作によって、記憶部55に記憶されている。領域設定部58は、記憶部55に記憶されている、指定領域内の形状測定データと、予め設定されている範囲であって、測定領域を延長する範囲を示す情報とに基づいて、測定領域を算出する。
[0038]
 領域設定部58は、内挿補間処理部58Aと、外挿補間処理部58Bとを備える。内挿補間処理部58Aは、検出部を被検物3の表面に沿って相対的に移動させながら検出した形状測定データに基づいた内挿補間処理によって形状測定データを得る。得られた形状測定データを、測定順に応じて設定される識別情報に関連付けて記憶部55に書き込み記憶させる。
[0039]
 外挿補間処理部58Bは、記憶部55に記憶されている、取得した形状測定データと、内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて外挿補間処理を行う。外挿補間処理部58Bは、取得した形状測定データと、内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて指定領域外の領域を外挿補間処理によって算定する。外挿補間処理部58Bは、指定領域端近傍の形状測定データに基づいて、被検物3の表面形状に近似する曲線を算定し、その算定された曲線に基づいて指定領域外の領域の延長方向を定める。近似する曲線は、次のいずれかの演算部によって算定される。
[0040]
 演算部58B-1(一次微分演算部)は、指定領域内の端部近傍における曲線の傾きと同じ方向に指定領域外の領域の延長方向を定める。演算部58B-2(二次微分演算部)は、指定領域内の端部近傍における曲線の傾きの変化量が一定になる方向に指定領域外の領域の延長方向を定める。演算部58B-3(線形演算部)は、被検物3の表面形状に近似する曲線を直線近似して算定し、その直線を延長する方向に指定領域外の領域を定める。このように、外挿補間処理部58Bは、複数の演算部を備えることにより、被検物3の形状に適した近似曲線を算定することができる。
[0041]
 また、外挿補間処理部58Bは、延長する測定領域の範囲を、次に示すいずれかを範囲として、算定された曲線に沿って延長する距離を算定する。その第1の範囲は、指定領域の端から予め定められた所定の距離までである。この場合、例えば、記憶部55には、指定領域の端から予め定められた所定の距離が、予め書き込まれ記憶されている。その第2の範囲は、予め定められた所定の制限領域に到達するまでである。この場合、例えば、記憶部55には、所定の制限領域に関する位置情報が、予め書き込まれ記憶されている。或いは、その第3の範囲は、指定領域内の被検物3を検出して得られた形状情報に基づいて、被検物3が存在しうる限界位置を算定し、算定された限界位置が含まれる位置までである。この場合、例えば、記憶部55には、被検物3の形状に関する特徴を示す特徴情報が、予め書き込まれ記憶されている。この特徴情報は、例えば、披検物3の特定方向の長さ情報や、長さのばらつき情報などである。この特徴情報と、検出された形状情報に基づいて、被検物3の形状を推定し、推定形状情報を生成する。その推定形状情報に基づいて、被検物3が存在しうる限界位置を算定する。
[0042]
 領域設定部58においては、内挿補間処理部58Aは、光プローブ20Aを被検物3の表面に沿って相対的に移動させながら検出した形状測定データに基づいて内挿補間処理によって形状測定データを得る。外挿補間処理部58Bは、取得した形状測定データと、内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて外挿補間処理をすることによって、指定領域に隣接する測定領域の補間処理(外挿補間処理)を、内挿補間処理された近似曲線の近似精度を利用して拡張することができる。外挿補間処理部58Bによって算定される測定領域には、被検物3の形状検出を開始する開始点付近の測定領域と、被検物3の形状検出を終了する終了点付近の測定領域とが含まれる。外挿補間処理部58Bは、開始点付近の測定領域又は終了点付近の測定領域に、被検物3の端部が含まれるように設定する。
[0043]
 図3、4を参照し、本実施形態における処理の概要を示す。図3は、被検物に対する測定登録箇所を示す図である。この図3に示される被検物3は、リボン状の形状を備えている。被検物3の表面上に、n箇所の測定登録箇所(ポジション)が示されている。nは、予め定められる複数の値とする。図3では、nが3の場合を示す。設定される各ポジション(P 、P 、…、P (n-1)、P )から、スリット光を投影してできたライン状の陰影の方向(実線)と、そのスリット光を照射する方向(矢印)とを、それぞれ示している。ここで、照射部21から照射されるスリット光は、平面に投影されるとスキャン方向に垂直な光の線を形成する。
[0044]
 また、設定される各ポジション(P 、P 、…、P (n-1)、P )にそれぞれ対応し、被検物3の表面近傍の点を(Q 、Q 、…、Q (n-1)、Q )として示す。すなわち、それぞれ対応する2点間を結ぶ矢印は、ベクトルとして示すことができる。例えば、ベクトル(P )は、図に示される点P からQ 方向の矢印として示される。この図に示されている矢印の長さが異なるが、それぞれのベクトル(矢印)は、スリット光を照射する方向を示し、一定の値(長さ)を有している。また、スリット光の照射方向は、披検物の表面の状態に応じて最適な方向を選択するがことが必要になる。そのため、この図に示されるように、ベクトル(矢印)の方向は、表面の状態に応じて変化する。このベクトルの方向を、例えば、表面の法線と平行にすることにより、撮像部22が直接光を受けないように調整することができる。
[0045]
 この図に示されるように、披検物3が存在するポジションP からP までの範囲として示される指定領域では、披検物3の表面にスリット光が投影された状態を検出することにより、ユーザは、所望の状態に投影されているか否かを判定することができる。さらに、披検物3の表面形状の変化が連続的であれば、設定したポジション間の表面形状を近似しても、実際の形状との誤差は少ないと判断できる。つまり、そのような面形状であれば、設定されたポジションの設定情報から、2点間の情報を生成することができる。
[0046]
 ところで、被検物3の全体の形状を測定するためには、被検物3の端部(PAとPB)までを、測定領域に含める必要がある。一方、このような測定をするためには、被検物3の端部を認定することは難しいため、全体の形状より狭い範囲に、ポジションP1からPnまでの範囲で示される指定領域を定め、その指定領域より、広い範囲の被検物3の形状を測定する場合がある。例えば、この図に示される測定開始点Psから測定終了点Peまでの範囲を測定領域とする。測定開始点Psおよび測定終了点Peのいずれの場所も、被検物3が存在しない場所である。披検物3が存在しない測定開始点Psおよび測定終了点Peなどでは、表面に投射されたスリット光が照射された状態を検出することができないため、所望の状態に照射されているか否かを判定することができない。よって、この位置で、スリット光を投影する方向を調整することは困難である。そこで、指定領域において登録された位置情報に基づいて、測定範囲を算出する。この方法では、指定領域において登録された位置情報、つまり、所望の姿勢に調整されたスリット光の投影位置に基づいて測定領域を算出することができる。なお、指定領域としての参照点を、光プローブ20Aの基準座標としたが、披検物3の表面側に定義してもよい。
[0047]
 図4は、図3に示した披検物と異なる形状の被検物に対する測定登録箇所を示す図である。この図4に示される被検物3は、木の葉状の形状を備えている。この図4の場合も図3と同様に、指定領域の範囲であれば、披検物3の表面にスリット光が投影された状態を検出することにより、所望の状態に投影されているか否かを判定することができる。ただし、木の葉状の形状であるために、端部である先端部が細くなっているために、その端部ではスリット光を照射しても十分な長さのライン状の陰影を得ることができない。そのため、仮に調整位置が披検物3の表面上に存在する場合でも、妥当な調整が困難な場所となってしまう一例である。そこで、この図4の場合では、十分な長さのライン状の陰影を得ることができる範囲で、指定領域を登録することにより、正確な測定を行うことが可能となる。図4に示される場合においても、図3に示した場合と同様に、所望の姿勢に調整されたスリット光の投影位置に基づいて測定領域を算出することができる。
[0048]
 続いて、測定領域の算出について説明する。領域設定部58は、以下の2つの処理により測定領域を算出する。第1の処理では、領域設定部58における内挿補間処理部58Aは、検出部20を被検物3の表面に沿って相対的に移動させながら検出した形状測定データに基づいて内挿補間処理を行い、複数の位置における形状測定データを補間する形状測定データを得る。第2の処理では、領域設定部58における外挿補間処理58Bは、取得した形状測定データと、内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて外挿補間処理をする。以下、それぞれの処理について説明する。
[0049]
 まず、指定領域として登録されている位置情報に基づいて、その範囲を補間する近似曲線を生成する第1の処理について説明する。まず、検出部20は、設定されている各ポジション(P 、P 、…、P (n-1)、P )における座標の値を取得する。各ポジションの座標軸の値は、直交する3軸(x 、y 、z )の値、および、軸周り回転位置(θ 、φ )の値を、次式のようにまとめて示すことができる。
[0050]
 P =[x 、y 、z 、θ 、φ ]、
 P =[x 、y 、z 、θ 、φ ]、
   …              、
 P =[x 、y 、z 、θ 、φ
[0051]
 検出部20は、P からP に向かう順に従って、被検物3の表面に沿って移動することにより、被検物3の形状情報を取得することができる。
[0052]
 内挿補間処理部58Aは、設定された各ポジションにおいて、それぞれのポジション間を予め定められる演算処理によって近似曲線を算出する。近似曲線を算出する演算処理は、スプライン演算処理、最小二乗法による演算処理、高次近似曲線を得る演算処理、直線近似処理などから選択することができる。近似曲線を算出する演算処理は、被検物3の形状と、設定された各ポジションの位置などにより、予め設定する。検出部20による形状情報の測定間隔に応じて、内挿補間処理部58Aにより補間される位置情報が生成され、指定された測定領域、すなわちP からP までの範囲において、上記の内挿処理により、必要な補間情報を得ることができる。このように、近似曲線に基づいた内挿補間処理により、指定領域における被検物3の形状に応じた近似曲線を算出することができる。なお、内挿補間処理は直交する3軸(x 、y 、z )、および、軸周り回転位置(θ 、φ )を独立して処理することができる。
[0053]
 続いて、上記の指定領域に隣接する範囲まで測定するために、その範囲を拡張させる第2の処理について説明する。外挿補間処理58Bは、取得した形状測定データと、内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて外挿補間処理をする。その外挿補間処理において、次に示す複数の補間処理を行う演算部を選択することができる。この選択は、先に示した内挿補間処理の関数と独立に選択することができる。演算部58B-1(一次微分演算部)は、指定領域内の端部近傍における曲線の傾きと同じ方向に指定領域外の領域の延長方向を定める。演算部58B-2(二次微分演算部)は、指定領域内の端部近傍における曲線の傾きの変化量が一定になる方向に指定領域外の領域の延長方向を定める。或いは、演算部58B-3(線形演算部)は、被検物3の表面形状に近似する曲線を直線近似して算定し、その直線を延長する方向に指定領域外の領域の延長方向を定める。外挿補間処理部58Bは、複数の演算部を備えることにより、被検物3の形状に適した近似曲線を算定することができる。指定領域外の領域の延長方向の距離は、あらかじめ定められていてもよいし、適宜変更しても構わない。例えば、あらかじめユーザがその距離を一定に設定しても構わない。また、例えば、指定領域内の形状に基づいて、その距離を長くしたり、短くしたりしても構わない。
[0054]
 例えば、1番目の指示位置P1から測定開始位置方向に近似曲線を延長する場合を説明する。図3に示される場合では、被検物3の端部の形状が測定面の裏側に向けて、巻き込む形状であり、このような形状の場合は、演算部58B-2(二次微分演算部)によって算出することにより、演算部58B-2、58B-3に比べ、形状に沿った近似曲線を求めることができる。
[0055]
 このように、三次元形状測定装置100は、ティーチング処理によって指定する箇所を増やすことなく測定範囲を拡張することができる。指定領域に隣接する測定領域は、演算処理により生成されるので、登録する箇所数を削減することができる。これにより、測定箇所をユーザが登録するティーチング作業を簡素化することにより、装置を稼働できる時間を確保することができる。また、被検物3における端部の形状が部分的に異なるものについて、それらの被検物3の全体形状を繰り返し測定する場合には、個々の大きさに合わせたティーチング処理が必要とされていたが、端部の形状の差に影響されることなく、共通のティーチング処理情報に基づいて測定することが可能となる。
[0056]
 図を参照し、ティーチング処理を簡素化させる手順の一例について示す。図5は、本実施形態によるティーチング処理を簡素化させる手順を示すフローチャートである。ティーチング処理は、3次元形状の測定における測定経路と、手順を示す情報を生成し、記憶部55に登録するまでの一連の処理を示す。最初に、ユーザは、測定開始マージンと測定終了マージンの登録を行う。つまり、駆動制御部54は、測定開始マージンを示す測定開始マージン情報と、測定終了マージンを示す測定終了マージン情報とがそれぞれ入力されたことを検出し、記憶部55に設けられている記憶領域に、測定開始マージン情報と測定終了マージン情報とを書き込み登録する(ステップS10)。
[0057]
 検出した操作入力に応じて、駆動制御部54は、被検物3の測定開始位置近傍に検出部20を移動させる。つまり、駆動制御部54は、測定開始位置に近い第1の測定箇所を示す第1の位置情報が入力されたことを検出する。移動指令部56は、検出した操作入力に応じて、第1の位置情報によって示される、被測定部における測定開始位置近傍に、駆動部16を制御して検出部20を相対的に移動させる。なお、順に登録される位置情報は、測定順序を示す識別情報に関連付けられて記憶部55に記憶される。第1の測定箇所を示す識別情報iを「1」とする(ステップS20)。
[0058]
 検出した操作入力に応じた所定の位置において、被検物3の状態に応じて各軸の位置を決定する。つまり、検出した操作入力に応じた位置情報によって示され、識別情報iによって関連付けられる所定の位置において、駆動制御部54は、被検物3の状態に応じて各軸の位置を決定する。間隔調整部52は、被検物3の状態の検出精度を高められるように、各軸の位置の微調整を行い、検出位置を補正した補正位置情報を生成し、当該位置における検出部20の位置情報を決定する(ステップS30)。
[0059]
 続いて、駆動制御部54は、各軸の位置情報を記憶部55に記憶させる。つまり、駆動制御部54は、当該位置における検出部20の位置情報として決定された、生成された補正位置情報を記憶部55における記憶領域に、識別情報iと関連付けて書き込み記憶させる(ステップS40)。
[0060]
 駆動制御部54は、測定範囲を指定する全ての位置の登録を完了したか否かの判定を行う。つまり、駆動制御部54は、測定終了位置に近い第nの測定箇所を示す第nの位置情報が入力されたか否かを検出する。駆動制御部54は、第nまでの位置情報が入力されていないと判定すると、次の測定箇所を示す識別情報iを更新する(ステップS50)。
[0061]
 ユーザは、検出した操作入力に応じて、被測定部における次の測定位置近傍に検出部20を移動させる。つまり、駆動制御部54は、次の測定箇所を示す次の位置情報が入力されたことを検出する(ステップS60)。
[0062]
 ステップS50の判定により、領域設定部58は、記憶されている各軸の位置情報を参照し、近似曲線を算出する。つまり、領域設定部58における内挿補間処理部58Aは、記憶されている各軸の位置情報を識別情報iの順に従って参照し、近似曲線を算出する。算出される近似曲線は、それぞれの軸の情報に基づいた近似曲線として算出される(ステップS70)。
 内挿補間処理部58Aは、算出した近似曲線によって示される各軸の位置情報を、測定時に検出部20を移動させる順に従って記憶部55に設けられた記憶領域に、測定箇所を示す識別情報jに関連付けて書き込み記憶させる。ただし、識別情報jは、lからmまでの自然数とする。また、識別情報jがlである位置が第1の測定位置に対応し、識別情報jがmである位置が第nの測定位置に対応する。
[0063]
 領域設定部58は、設定された測定開始マージンと測定終了マージンに基づいて、算出された近似曲線を延長する。つまり、領域設定部58における外挿補間処理部58Bは、記憶部55に記憶された測定箇所を示す位置情報を、識別情報jに基づいて参照する。例えば、外挿補間処理部58Bは、識別情報jがlから(l+Δl)によって示される位置情報を参照し、設定された測定開始マージンと測定終了マージンに基づいて、算出された近似曲線を延長する(ステップS80)。外挿補間処理部58Bは、延長した範囲も含めて、算出した曲線を、被検物3の3次元形状を測定する経路と、手順を示すティーチングデータとして記憶部55に書き込み登録する(ステップS90)。以上に示した手順により、三次元形状測定装置100は、指定範囲の測定点として登録された情報に基づいて、拡張された測定領域を生成し、生成した測定領域の範囲を測定することができる。
[0064]
 以上の実施形態に示したように、三次元形状測定装置100は、被検物の三次元形状測定において、被検物に対する測定領域の設定処理を簡素化させることができる。測定領域の設定が簡素化されることから、測定前の測定領域を定めるティーチング作業が簡便かつ短時間に行うことができる。また、測定領域の設定において指定が困難であった、測定の開始位置および終了位置について、座標測定装置が自動で生成することにより、生成された測定の開始位置および終了位置に基づいた計測ルート(スキャニングルート)を作成することができる。
[0065]
 なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、上述の三次元形状測定装置100は、本発明に係る形状測定装置(座標測定装置)の一例であり、本発明に係る形状測定装置は、必ずしも三次元形状測定装置100と同様の構成を有していなくてもよい。本発明に係る形状測定装置は、少なくとも三次元形状測定装置100の検出部20及び領域設定部58に対応する構成を有していればよく、それ以外の構成については必要に応じて適宜配置することができる。また、例えば、上記に示した指定領域の測定箇所の登録の終了は、登録した場所ごとにユーザが判定し、「登録終了」を示す情報が入力されたか否かを判定してもよい。また、検出部20の構成を、光プローブ20Aではなく、SSFプローブ20B、接触プローブ20Cとすることも、光プローブ20Aの場合と同様に実施可能である。例えば、検出部20の構成に、光プローブ20Aと、SFFプローブ20Bと複数のプローブを備えていても構わない。また、指定領域の測定箇所の登録箇所を求める検出方法と、座標測定を行う方法とが異なっていても構わない。例えば、被検物の形状を記憶部で記憶されているCADデータを用い、指定領域の形状を算出しても構わない。例えば、基台2に対して、測定物の配置を求め、CADデータを用いて、指定領域を決めても構わない。例えば、検出部20の光プローブ20Aと、SFFプローブ20Bとを備えている場合に、光プローブ20Aで指定領域の登録箇所を求め、SFFプローブ20Bで被検物を測定しても構わない。
[0066]
 なお、上述の三次元形状測定装置100は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した交通状況の提供を行う処理手順は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。この場合には、配信を受けたコンピュータにおいて当該プログラムがストアされるハードディスク、半導体メモリ等が、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。なお、本発明において、形状測定装置は必ずしもその内部にコンピュータシステムを有していなくてもよく、形状測定装置の本体と独立に設けられたコンピュータシステムが通信可能に接続されており、全体として形状測定装置を構成していてもよい。
[0067]
 <構造物製造システム>
 次に、上述の実施形態における三次元形状測定装置100を備えた構造物製造システムについて説明する。図6は、構造物製造システム200のブロック構成図である。構造物製造システム200は、第1の実施形態における三次元形状測定装置100と、設計装置210と、成形装置220と、制御装置(検査装置)230と、リペア装置240とを備える。
[0068]
 設計装置210は、構造物の形状に関する設計情報を作製し、作成した設計情報を成形装置220に送信する。また、設計装置210は、作成した設計情報を制御装置230の後述する座標記憶部231に記憶させる。ここで、設計情報とは、構造物の各位置の座標を示す情報である。
 成形装置220は、設計装置210から入力された設計情報に基づいて上記構造物を作製する。成形装置220の成形工程には、鋳造、鍛造、または切削等が含まれる。三次元形状測定装置100は、上述の実施形態において説明したように作製された前記構造物の座標を測定する。そして、測定した座標を示す情報(形状情報)を制御装置230へ送信する。
[0069]
 制御装置230は、座標記憶部231と、検査部232とを備える。座標記憶部231には、前述の通り、設計装置210により設計情報が記憶される。検査部232は、座標記憶部231から設計情報を読み出す。検査部232は、三次元形状測定装置100から受信した座標を示す情報(形状情報)と座標記憶部231から読み出した設計情報とを比較する。
[0070]
 検査部232は、比較結果に基づき、構造物が設計情報通りに成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部232は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。検査部232は、構造物が設計情報通りに成形されていない場合、修復可能であるか否か判定する。修復できる場合、検査部232は、比較結果に基づき、不良部位と修復量を算出し、リペア装置240に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
[0071]
 リペア装置240は、制御装置230から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づき、構造物の不良部位を加工する。
[0072]
 図7は、構造物製造システム200による処理の流れを示したフローチャートである。まず、設計装置210が、構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS301)。次に、成形装置220は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS302)。次に、三次元形状測定装置100は、作製された上記構造物の形状を測定する(ステップS303)。次に、制御装置230の検査部232は、三次元形状測定装置1で得られた形状情報と、上記設計情報とを比較することにより、構造物が誠設計情報通りに作成されたか否か検査する(ステップS304)。
[0073]
 次に、制御装置230の検査部232は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS305)。作成された構造物が良品である場合(ステップS305 YES)、構造物製造システム200はその処理を終了する。一方、作成された構造物が良品でない場合(ステップS305 NO)、制御装置230の検査部232は、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS306)。
[0074]
 作成された構造物が修復できる場合(ステップS306 YES)、リペア装置240は、構造物の再加工を実施し(ステップS307)、ステップS303の処理に戻る。一方、作成された構造物が修復できない場合(ステップS306 YES)、構造物製造システム200はその処理を終了する。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
[0075]
 以上により、第1の実施形態における三次元形状測定装置100が構造物の座標を正確に計測することができるので、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
[0076]
 なお、本実施形態におけるリペア装置240が実行するリペア工程は、成形装置220が成形工程を再実行する工程に置き換えられてもよい。その際には、制御装置230の検査部232が修復できると判定した場合、成形装置220は、成形工程(鍛造、切削等)を再実行する。具体的には、例えば、成形装置220は、構造物において本来切削されるべき箇所であって切削されていない箇所を切削する。これにより、構造物製造システム200は、構造物を正確に作成することができる。

産業上の利用可能性

[0077]
 本発明は、製造された構造物が良品であるか否かを判定できる構造物製造システムに適用することができる。

符号の説明

[0078]
 100…三次元形状測定装置(座標測定装置)
 20…検出部、58…領域設定部

請求の範囲

[請求項1]
 三次元形状を有している被検物の表面の形状を測定する形状測定装置であって、
 三次元形状を有している被検物の表面形状を検出する検出部と、
 指定領域の形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定する領域設定部と、
 を備えることを特徴とする形状測定装置。
[請求項2]
 前記領域設定部は、予め測定された前記指定領域の形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
[請求項3]
 前記領域設定部は、前記指定領域における設計情報の形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
[請求項4]
 前記領域設定部は、
 前記形状測定データに基づいて前記指定領域外の領域を外挿補間処理によって算定する外挿補間処理部
 を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項5]
 前記測定領域には、前記指定領域を含み、
 前記検出部は、前記指定領域外の領域から検出を行い、その後前記指定領域を検出することを特徴とする請求項4に記載の形状測定装置。
[請求項6]
 前記指定領域外の領域の範囲は、あらかじめ定められていることを特徴とする請求項5に記載の形状測定装置。
[請求項7]
 前記外挿補間処理部は、
 前記指定領域端近傍の前記形状測定データに基づいて、前記被検物の表面形状に近似する曲線を算定し、該算定された曲線に基づいて前記指定領域外の領域の延長方向を定める、一次微分演算部、二次微分演算部、又は、線形演算部のいずれかを備え、
 前記一次微分演算部は、
 前記曲線の傾きと同じ方向に前記指定領域外の領域の延長方向を定め、
 前記二次微分演算部は、
 前記曲線の傾きの変化量が一定になる方向に前記指定領域外の領域の延長方向を定め、
 前記線形演算部は、
 前記被検物の表面形状に近似する曲線を直線近似して算定し、該直線を延長する方向に前記指定領域外の領域の延長方向を定める
 ことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項8]
 前記外挿補間処理部は、
 前記延長する測定領域の範囲を、
 前記指定領域の端から予め定められた所定の距離まで、
 予め定められた所定の制限領域に到達するまで、
 或いは、
 前記指定領域内の前記被検物の形状から定めた形状情報に基づいて、前記被検物が存在しうる限界位置を算定し、前記算定された限界位置が含まれる位置まで、
 のいずれかを範囲として、前記算定された曲線に沿って延長する距離を算定する
 ことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項9]
 前記領域設定部は、
 前記検出部を前記被検物の表面に沿って相対的に移動させながら検出した形状測定データに基づいて内挿補間処理によって形状測定データを得る内挿補間処理部と、
 を備え、
 前記外挿補間処理は、
 前記取得した形状測定データと、前記内挿補間処理によって得られた形状測定データとに基づいて外挿補間処理をする
 ことを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項10]
 互いに直交するX軸、Y軸、およびZ軸で定める直交座標系において、前記検出部と前記被検物とを相対的に、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に沿って駆動する駆動機構
 を備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項11]
 前記駆動機構は、
 さらに、前記X軸、Y軸、およびZ軸のうちの少なくとも1つの軸を中心に、前記検出部と前記被検物とを相対的に回転させる
 ことを特徴とする請求項10に記載の形状測定装置。
[請求項12]
 前記検出部は、
 前記被検物に投影したライン状の光によって、前記被検物の表面に形成される陰影パターンに基づいて前記形状測定データを取得する光切断型検出部と、
 前記被検物の形状を撮像した画像データに基づいて前記形状測定データを取得する取得画像変換型検出部と、
 前記被検物に接触して前記形状測定データを取得する接触型検出部と、
 のうちの少なくとも1つの検出機構を備える
 ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項13]
 前記指定領域において前記検出部を配置させる状態を示す情報を入力可能な入力部
 をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項14]
 前記測定領域は、前記被検物の形状検出を開始する開始点付近の測定領域と、前記被検物の形状検出を終了する終了点付近の測定領域とを含み、前記開始点付近の測定領域又は前記終了点付近の測定領域には、前記被検物の端部が含まれる
 ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の形状測定装置。
[請求項15]
 三次元形状を有している被検物の表面形状を検出することと、
 指定領域の形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することと
 を含むことを特徴とする形状測定方法。
[請求項16]
 予め測定された前記指定領域の形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することとを含むことを特徴する請求項15に記載の形状測定方法。
[請求項17]
 前記指定領域の設計情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することを含むことを特徴とする請求項15に記載の形状測定方法。
[請求項18]
 前記測定領域には、前記指定領域を含み、
 前記指定領域の外の測定領域から検出を行い、順次前記指定領域を検出すること
 を含むことを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の形状測定方法。
[請求項19]
 前記指定領域の外の測定領域には、前記検出のスキャン方向に沿って、第1領域と第2領域とを含み、
 前記スキャン方向に沿って、第1領域、前記測定領域、第2領域の順に検出を行うことを特徴とする請求項15から請求項18のいずれか一項に記載の形状測定方法。
[請求項20]
 形状測定装置が備えているコンピュータに、
三次元形状を有している被検物の表面形状を検出することと、
 指定領域の表面形状に応じた形状情報に基づいて、前記指定領域に隣接する領域を測定領域として設定することと、
 を実行させるためのプログラム。
[請求項21]
 構造物の形状に関する設計情報を作製することと、
 前記設計情報に基づいて前記構造物を作製することと、
 作製された前記構造物の形状を請求項15から請求項19のいずれか1項に記載の形状測定方法を用いて測定することと、
 測定することにより得られた形状情報と、前記設計情報とを比較して検査することと、
 を有することを特徴とする構造物の製造方法。
[請求項22]
 さらに、前記形状情報と前記設計情報とを比較した結果に基づいて、前記構造物の再加工を実施することを特徴とする請求項21に記載の構造物の製造方法。
[請求項23]
 前記再加工を実施することは、前記構造物を作製することを再実行することであることを特徴とする請求項22に記載の構造物の製造方法。
[請求項24]
 前記再加工を実施することは、前記形状情報と前記設計情報とを比較した結果に基づいて、前記構造物の不良部位を加工することであることを特徴とする請求項23に記載の構造物の製造方法。
 

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]