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1. WO2012057066 - ENGINE SYSTEM

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明 細 書

発明の名称 エンジンシステム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

非特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012   0013  

発明の効果

0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

符号の説明

0035  

請求の範囲

1   2   3  

図面

1   2  

明 細 書

発明の名称 : エンジンシステム

技術分野

[0001]
 本発明は、エンジンブレーキ時に、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開動作し圧縮圧力を開放することで制動力を得る圧縮開放ブレーキを用いるエンジンシステムに関するものである。

背景技術

[0002]
 一般的に、下り坂などブレーキをかける頻度が高いときにエンジンブレーキを併用することが行われている。しかし、トラックやバスなどの大型車両では、もともと車両重量が大きい上に積載荷重が加わるため、積載荷重が大きい場合や坂道が急勾配である場合には、十分なエンジンブレーキの効果が得られないことがある。
[0003]
 そこで、エンジンブレーキ時に、強力な制動力が得られる圧縮開放ブレーキを補助的に用いることが行われている。圧縮開放ブレーキは、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開動作し圧縮圧力を開放することで、膨張行程でピストンを押し下げる力の発生を抑制して、圧縮工程で得た制動力を有効に作用させるものである。
[0004]
 なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1~4、非特許文献1がある。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2007-239655号公報
特許文献2 : 特開平9-104259号公報
特許文献3 : 特開2006-177171号公報
特許文献4 : 特開2010-209735号公報

非特許文献

[0006]
非特許文献1 : 茨木誠一、他4名、「電動アシストターボチャージャ”ハイブリッドターボ”の開発」、三菱重工技報、Vol.43、No.3、2006年、p.36-40

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 ところで、近年、車両の燃費向上及びCO 2排出量の低減のために、エンジンの排気量を小さく(エンジン・ダウンサイジング)し、ターボチャージャ等の過給機で動力性能を確保する技術の開発が盛んに行われている。
[0008]
 しかしながら、エンジン・ダウンサイジングによりエンジンの排気量が小さくなると、圧縮開放ブレーキの制動力が減少してしまうという問題がある。
[0009]
 圧縮開放ブレーキの制動力を増加させるためには、圧縮圧力を大きくして圧縮工程での仕事を大きくすればよい。圧縮圧力を大きくするためには、過給圧(ブースト圧)を高めることが考えられるが、エンジンブレーキ中にはトルクを発生する燃料噴射が不可能であり、排気エネルギの上昇には限界があるため、ターボチャージャによるブースト圧の上昇には限界がある。
[0010]
 そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジンブレーキ中に十分なブースト圧を確保でき、圧縮開放ブレーキの制動力を向上可能なエンジンシステムを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0011]
 本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、エンジンブレーキ時に、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開動作し圧縮圧力を開放することで制動力を得る圧縮開放ブレーキを作動させる圧縮開放ブレーキ装置と、前記エンジンの排気通路に配置されて排気により駆動されるタービンと、吸気通路に配置されて前記タービンの回転トルクにより駆動されるコンプレッサと、前記コンプレッサの駆動力をアシストする電気モータと、を有する電動アシストターボチャージャと、前記圧縮開放ブレーキの作動中に、前記電気モータを駆動する電気モータ制御部と、を備えたエンジンシステムである。
[0012]
 前記電気モータ制御部は、前記圧縮開放ブレーキの作動中で、かつ、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量が予め設定した閾値よりも大きいときに、前記電気モータを駆動するように構成されてもよい。
[0013]
 前記電気モータ制御部は、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量に応じた回転数で前記電気モータを駆動するように構成されてもよい。

発明の効果

[0014]
 本発明によれば、エンジンブレーキ中に十分なブースト圧を確保でき、圧縮開放ブレーキの制動力を向上可能なエンジンシステムを提供できる。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 本発明の一実施の形態に係るエンジンシステムの概略構成図である。
[図2] 図1のエンジンシステムにおいて、圧縮開放ブレーキ作動時のPV線図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
[0017]
 図1は、本実施の形態に係るエンジンシステムの概略構成図である。
[0018]
 図1に示すように、エンジンシステム1は、エンジンEの排気通路6に配置されて排気により駆動されるタービン3と、吸気通路7に配置されてタービン3の回転トルクにより駆動されるコンプレッサ4と、コンプレッサ4の駆動力をアシストする(タービン3の回転トルクをアシストする)電気モータ5と、を有する電動アシストターボチャージャ(ハイブリッドターボ)2を備えている。
[0019]
 電動アシストターボチャージャ2の電気モータ5は、タービン3とコンプレッサ4の間、より具体的には、タービン3のタービンホイール3aとコンプレッサ4のコンプレッサホイール4aとを連結するターボ軸8に一体に設けられる。電気モータ5は、例えばDCサーボモータからなる。なお、電気モータ5はターボ軸8と一体に設けられているため、電気モータ5の回転数は電動アシストターボチャージャ2の回転数(ターボ回転数)と等しくなる。電動アシストターボチャージャ2の詳細な構造は、従来技術に属するため、ここでは説明を省略する。以下、電動アシストターボチャージャ2を単にターボチャージャ2と呼称する。
[0020]
 排気通路6の最上流はエンジンEの排気マニホールド9に接続され、その下流側の排気通路6には、ターボチャージャ2のタービン3、排気スロットル11、排気ガス浄化装置12が順次設けられ、排気通路6の最下流は大気開放される。
[0021]
 吸気通路7の最上流にはエアフィルタ13が設けられ、その下流側の吸気通路7には、ターボチャージャ2のコンプレッサ4、インタークーラ(チャージエアクーラ)14、給気スロットル15が順次設けられ、吸気通路7の最下流はエンジンEの吸気マニホールド10に接続される。
[0022]
 また、このエンジンシステム1では、エンジンEから排出される排気ガスの一部を吸気側に還流させるEGR制御を行うようになっている。具体的には、タービン3の上流側の排気通路6と、給気スロットル15の下流側の吸気通路7とを接続するようにEGR管18が設けられ、そのEGR管18には、吸気側に還流させる排気ガスの量であるEGR量(あるいはEGR率)を調整するためのEGRバルブ16と、吸気側に還流させる排気ガスを冷却するEGRクーラ17とがそれぞれ設けられる。
[0023]
 さらに、エンジンシステム1は、エンジンブレーキ時に、エンジンEの圧縮上死点付近で排気弁24を強制的に開動作し圧縮圧力を開放することで制動力を得る圧縮開放ブレーキ装置19を備えている。圧縮開放ブレーキ装置19は、圧縮開放ブレーキを作動させるか否かをオンオフで切り替える切替スイッチ20と、切替スイッチ20がオンであるとき、エンジンブレーキ作動時に圧縮上死点付近で排気弁24を強制的に開動作する圧縮開放ブレーキ制御部21と、を備えている。
[0024]
 さらにまた、エンジンシステム1は、圧縮開放ブレーキの作動中に、電気モータ5を駆動する電気モータ制御部22を備えている。圧縮開放ブレーキ制御部21と電気モータ制御部22は、ECU(Electronical Control Unit)23にプログラムとして組み込まれる。なお、ECU23には、エンジンEの制御を行うため、エンジン速度や燃料噴射量、アクセル開度など、あらゆるエンジンパラメータが認識されるようになっている。
[0025]
 電気モータ制御部22は、圧縮開放ブレーキの作動中で、かつ、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量(つまりアクセルの戻し量)が予め設定した閾値よりも大きいときに、電気モータ5を駆動するように構成される。つまり、エンジンシステム1では、アクセルの戻し量が小さいときには、電気モータ5を駆動せずに圧縮開放ブレーキのみを作動させ、アクセルの戻し量が大きいときのみ、電気モータ5を駆動して圧縮開放ブレーキの制動力を向上させるようになっている。
[0026]
 また、電気モータ制御部22は、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量に応じた回転数で電気モータ5を駆動するように構成される。これにより、圧縮開放ブレーキの作動中にエンジンEに供給される空気量を調節し、圧縮開放ブレーキの制動力を調節することが可能となり、アクセルの戻し量が多いほど制動力を大きくすることが可能となる。
[0027]
 図2に実線で示すように、圧縮開放ブレーキの作動中に電気モータ5を駆動すると、ブースト圧が上昇して圧縮工程の始まりの圧力が高くなる。その結果、圧縮工程の終わりの圧力も高くなり、電気モータ5を駆動しない場合(破線)と比較して、反時計回りのループの面積、すなわち負の仕事量(制動力)が大きくなる。この反時計回りのループの面積は、ブースト圧により調節可能であるから、電気モータ5の駆動量を制御(例えば、電気モータ5に印加する電圧の大きさを制御)することで、所望の制動力を得ることが可能である。
[0028]
 以上説明したように、本実施の形態に係るエンジンシステム1では、電気モータ5を有する電動アシストターボチャージャ2を用い、圧縮開放ブレーキの作動中に、電気モータ5を駆動するようにしている。
[0029]
 エンジンブレーキ中は、燃料を噴射しないので排気エネルギが低下して、ターボ回転数も低下するが、本発明によれば、電気モータ5を駆動することで、エンジンブレーキ中のブースト圧を上昇し、圧縮開放ブレーキの制動力を向上して、強力な制動力を得ることが可能になる。
[0030]
 また、本発明によれば、エンジンを小排気量化しても十分な制動力を得ることができるため、さらなるエンジン・ダウンサイジングが可能となり、燃費をより向上させることが可能となる。
[0031]
 さらに、エンジンシステム1では、圧縮開放ブレーキの作動中で、かつ、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量が予め設定した閾値よりも大きいときに、電気モータ5を駆動するようにし、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量に応じた回転数で電気モータ5を駆動するようにしている。
[0032]
 従来のエンジンシステムでは、高速道路にて長い下り坂が続く場合、あるいは割り込みが頻繁にある場合などに、安全のために切替スイッチ20をオン(圧縮開放ブレーキを使用するモード)に切り替えておくと、制動力が大きくなりすぎて逆にアクセルを踏む量が多くなり、燃費が悪くなるといった問題が発生していたが、本発明によれば、アクセルの戻し量に応じて制動力を調整できるので、このような不具合も解消できる。例えば、エンジン・ダウンサイジングにより圧縮開放ブレーキのみを作動させたときの制動力を現状より小さくし、かつ、アクセルの戻し量が大きいときに、電気モータ5のアシストにより現状の制動力と同等あるいはそれ以上の制動力を得られるようにすれば、上述の不具合を解消し、同時に燃費向上も実現できる。
[0033]
 また、電動アシストターボチャージャ2では、排気エネルギに余裕があるときには、電気モータ5を発電機として用いて回生電力を得ることもできる。
[0034]
 本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。

符号の説明

[0035]
1 エンジンシステム
2 電動アシストターボチャージャ
3 タービン
4 コンプレッサ
5 電気モータ
6 排気通路
7 吸気通路
19 圧縮開放ブレーキ装置
22 電気モータ制御部

請求の範囲

[請求項1]
 エンジンブレーキ時に、エンジンの圧縮上死点付近で排気弁を強制的に開動作し圧縮圧力を開放することで制動力を得る圧縮開放ブレーキを作動させる圧縮開放ブレーキ装置と、
 前記エンジンの排気通路に配置されて排気により駆動されるタービンと、吸気通路に配置されて前記タービンの回転トルクにより駆動されるコンプレッサと、前記コンプレッサの駆動力をアシストする電気モータと、を有する電動アシストターボチャージャと、
 前記圧縮開放ブレーキの作動中に、前記電気モータを駆動する電気モータ制御部と、
 を備えたことを特徴とするエンジンシステム。
[請求項2]
 前記電気モータ制御部は、前記圧縮開放ブレーキの作動中で、かつ、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量が予め設定した閾値よりも大きいときに、前記電気モータを駆動するように構成される
 請求項1記載のエンジンシステム。
[請求項3]
 前記電気モータ制御部は、アクセル戻し方向のアクセル開度の変化量に応じた回転数で前記電気モータを駆動するように構成される
 請求項1または2記載のエンジンシステム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]